説明

ラベル発行装置

【課題】ラベルの位置やラベルギャップを検出する検出センサの出力レベルをオペレータが目視確認し、その感度を調整することができるラベル発行装置を提供すること。
【解決手段】ラベルが所定の間隔で台紙に仮着されたラベル用紙を巻回したラベル用紙ロールからラベル用紙を繰り出し、該繰り出されたラベル用紙からラベルを剥離し、ラベルを発行するラベル発行装置において、繰り出されたラベル用紙のラベル位置を検出するラベル検出手段と、ラベル検出手段が検出した検出レベルを表示する表示手段とを備え、オペレータはラベル検出手段の検出レベルを目視確認することができるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台紙に所定間隔毎に貼着配置されたラベルを台紙から剥離発行して移動中の商品の所定位置に自動貼付するラベル貼付装置を隣接して備えたラベル発行装置に関し、特に台紙に貼着されたラベルの位置やラベルギャップを目視確認し調整することができるラベル発行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のラベル発行装置は、台紙に貼着されたラベルの位置やラベルギャップを検出する検出センサの検出感度を手動で調整することが難しい装置であったため、検出センサが検出するセンサ感度を自動設定する仕組みであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−325008号公報
【特許文献2】特許第04149867号公報
【特許文献3】特開2002−308242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、使用するラベル用紙ロールのラベルを仮着させている台紙の紙質にムラがあったり、仮着されたラベルが事前印字されたラベルであった場合、ラベルの位置やラベルギャップを検出するセンサの出力値にバラツキが生じるため、検出センサのセンサ感度を自動設定する仕組みがあったとしても、必ずしも適切な検出感度が設定されるものではなかった。そのため、ラベル貼付装置を隣接して備えたラベル発行装置がラベルを正しく発行することができず、前記ラベル貼付装置がラベルの受け取り不良や受け取れない場合が発生し、搬送する商品にラベルを正しく貼付することができないという問題が発生する。
【0005】
また、前記ラベルの位置やラベルギャップを検出する検出センサの検出感度を自動で調整する場合、調整が整うまでラベル用紙ロールが無駄に繰り出されラベルが剥離されてしまうため、ラベル用紙ロールを無駄に消費してしまうため経済的なセンサ感度の調整方法とはいえなかった。
【0006】
また、ラベルの発注先が変わり台紙の光反射率が変わってしまったり、ラベル用紙ロールのロット不良により台紙やラベルの透過率にバラツキが生じてしまったり、又はラベル発行装置内に組み付けられた検出センサの劣化等の不具合等が生じたとしても、検出センサが検出する結果に基づいて、ラベルの位置やラベルギャップのセンサ感度を自動設定する仕組みであるため、その自動設定が行なわれたことにより発生する不具合の原因が、ラベルであるか、台紙であるか、又は検出センサであるかを判断する指標が無いため、オペレータは不具合の原因を把握することが困難であった。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ラベルの位置やラベルギャップを検出する検出センサの検出レベルをオペレータが目視確認し、その結果に基づきセンサ感度を調整することができるラベル発行装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、ラベルが所定の間隔で台紙に仮着されたラベル用紙を巻回したラベル用紙ロールからラベル用紙を繰り出し、該繰り出されたラベル用紙からラベルを剥離し、ラベルを発行するラベル発行装置において、繰り出されたラベル用紙のラベル位置を検出するラベル検出手段と、ラベル検出手段が検出した検出レベルを表示する表示手段と、を備えたこと特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記ラベル発行装置において、ラベル検出手段は、繰り出されるラベル用紙に照射光を照射すると共に、当該照射した照射光に基づく反射光量又は透過光量によりラベル用紙上のラベルの位置を検出するラベル検出センサであり、該照射光量を調節する照射光量調節手段を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記ラベル発行装置において、表示手段は、ラベル検出手段が検出した検出レベルの表示拡大及び表示縮小を行う表示切替手段を更に備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記ラベル発行装置において、表示手段は、ラベル検出手段が繰り出されるラベル用紙のラベル位置を検出する際、反射光量による検出方法又は透過光量による検出方法の何れかを選択する検出方法選択手段を更に備え、検出方法選択手段により選択された検出方法と、照射光量調節手段による調整に基づきラベル検出手段が順次検出する検出レベルを表示手段に表示することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記ラベル発行装置において、ラベル検出手段が検出した検出レベルを記憶する記憶手段を更に備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記ラベル発行装置において、繰り出されたラベル用紙からラベルを剥離し発行した該ラベルを商品の所定位置に貼付するラベル貼付装置を隣接させて設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、ラベル用紙ロールから繰り出されるラベル用紙のラベル位置をラベル検出手段で順次検出しその検出レベルを表示手段に表示させることができるので、オペレータはラベル検出手段の検出レベル(検出したラベル用紙上のラベル位置やラベルギャップ)を目視確認することができ、ラベル用紙の紙質のムラや、事前に印刷されたラベルの使用によるラベル検出手段の検出レベルにバラツキが発生したとしても、オペレータは表示手段が表示する検出レベルを目視確認しながら、ラベル検出手段の検出感度の調整を行うことができる。また、ラベル用紙ロールの製造元が変わることにより、ラベルや台紙の反射率が変わったり、台紙やラベルの透過率にバラツキが生じたり、ラベル検出手段の劣化等の不具合等が発生したとしても、ラベル検出手段の検出レベルを画面へ表示させることができるので、オペレータは表示手段が表示する検出レベルを目視確認することで不具合の原因を推測し把握することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、ラベル用紙ロールのラベル用紙(台紙)において、ラベル検出手段の照射光量を手動により調整し、調整した照射光量に基づき検出した検出レベルを表示手段へ順次表示することができるので、オペレータは、ラベル用紙(台紙)上のラベル検出手段の検出レベルを目視確認しながら、ラベル位置を検出するラベル検出手段の検出感度を最適な状態に調整できる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、ラベル検出手段が検出した検出レベルを表示切替手段により表示拡大及び縮小して表示できるので、オペレータは見易い縮尺表示で検出レベルを正しく目視確認することができ、調整ミスがなくなる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、ラベル検出手段の検出方法を選択する検出方法選択手段により選択された検出方法による反射光量、或いは透過光量を検出した検出レベルを目視確認することができるから、オペレータはラベル用紙ロールの態様に合わせてラベル検出手段を適宜選択し、最適な選択結果を目視確認し、最適なラベル検出手段を設定することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、ラベル検出手段が検出した検出レベルを記憶する記憶手段を備えたので、オペレータが目視確認した、ラベル検出手段の感度調整結果を設定登録し、ラベル発行時のラベルの位置検出に反映させることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、発行した該ラベルを商品の所定位置に貼付するラベル貼付装置を隣接させて設けているので、正しく発行されたラベルを受け取ることができるから、商品の所定位置に正確に貼付することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は本発明に係るラベル貼付装置を隣接して備えたラベル発行装置の正面構成例を示す図である。
【図2】図2は本発明に係る発行した該ラベルを商品の所定位置に貼付するラベル貼付装置を隣接させて設けたラベル発行装置の要部の一部切欠拡大図である。
【図3】図3は本発明に係るラベル貼付装置部分の拡大図である。
【図4】図4は本発明に係るラベル発行装置に用いるラベル検出センサの概略構成を示す図である。
【図5】図5は本発明に係るラベル発行装置のラベルとラベルギャップとを検出した検出レベルの画面表示例を示す図である。
【図6】図6は本発明に係るラベル発行装置のラベル検出センサの出力レベルの画面表示例を示す図である。
【図7】図7はソフトウェアー10キーの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1乃至図3は本発明に係るラベル貼付装置を隣接して備えたラベル発行装置の構成例を示す図であり、図1は正面図、図2は要部の一部切欠拡大図、図3はラベル貼付装置部分の拡大図である。商品aを搬送するコンベア1を備えた搬送テーブル1’の側部に支柱2が起立され、その支柱2にブラケットを介してラベル貼付装置Aがラベル発行装置Bに併設して前記コンベア1の上方に配置され、更に支柱2の上部に表示操作部3が配置されている。
【0022】
表示操作部3はその上にタッチパネルが積層された構造である。表示操作部3の入力部には、品番キーの他、数字キー、ラベルフィードキー、消去キー、発行キーなどが割付けられている。
【0023】
また、本ラベル発行装置のメモリには、商品毎にラベルを貼付けさせる作業指示データ、ラベルサイズファイルなどが記憶され、その他履歴データなどが記憶されている。ラベルを発行し貼付させたい場合には、ラベルを発行させる商品の品番を入力部で入力し、前記商品の作業データを表示操作部3の表示部に表示させ、“発行キー”或いは“作業開始キー”を押すことで、コンベア1で搬送する商品aを物品検出センサ35で検出すると事前に印字されたラベル(印字済みラベル)がラベル発行装置Bより所定タイミングで発行される。
【0024】
ラベル発行装置Bは、剥離発行タイプのラベルプリンタから印字部(印字ヘッド)を取り除いた構造を有している。また、台紙b1に印字済みラベルb2が貼着された長尺状ラベル用紙bがロール状に巻かれたラベル用紙供給リール4と、該ラベル用紙供給リール4から離間して配置された台紙巻取リール5と、印字済みラベルb2を台紙b1から剥離してラベル発行装置Bの側面に開口したラベル発行口の外方へ発行するデスペンサ5aを備えている。
【0025】
上記ラベル発行装置Bで発行された印字済みラベルb2は併設設置されたラベル貼付装置Aによって、搬送テーブル1’上をコンベア1で移動する商品aに張付ける。ラベル貼付装置Aは、ラベル発行装置Bの側部に取り付けた函状ケース6と、該函状ケース6に収納配置したエアーシリンダ7と、該エアーシリンダ7の駆動力によって函状ケース6内を上下動する支持部材8と、該支持部材8から吊り下げられた複数本のロッド状のラベル圧着部材9と、函状ケース6の底部に配置されたラベル保持面板10とを備えて構成されている。
【0026】
上記函状ケース6には、図2、図3に示すように、函状ケース6内の空気を吸い出す排気装置11が取り付けられ、排気装置11の排気によってラベル保持面板10に開設する透孔に吸着力が作用するように構成されている。この吸着力は、後述するラベル圧着部材9に設けた吸着手段に加えて、印字済みラベルb2をラベル保持面板10の下面に吸着保持するための補助吸着力として作用する。但し、前記ラベル発行装置Bから発行されるラベルが正しく発行されないとラベル保持面板10にラベルb2を正しく保持することはできない。
【0027】
上記エアーシリンダ7は、函状ケース6の内壁上部に、進退自在のピストンロッド7’を鉛直下方に向けて固定され、そのピストンロッド7’の先端に支持部材8が水平に連結固定されている。そして、該エアーシリンダ7にはエアーの入出ポートが複数設けられ、エアーの供給によってピストンロッド7’が進退いずれかの方向に対して高速で移動するように構成されている。
【0028】
支持部材8は、矩形ブロック状に構成されてエアーシリンダ7のピストンロッド7’の先端に片持ち状態で水平に固着され、函状ケース6内をピストンロッド7’と一体的に上下動するように構成されている。この支持部材8にはラベル圧着部材9が挿通される挿通孔12が上下方向に貫通して複数個開設され、その各挿通孔にはブッシュが嵌合装着され、該ブッシュ13内側にラベル圧着部材9のパイプシャフトが上下動自在に挿通されている。これにより、挿通孔12に挿通したラベル圧着部材9は、パイプシャフトがブッシュによって支持されることになり、鉛直軸線上を上下動自在であり、しかも上下動する際の摺動抵抗は極めて低くなっている。しかし、前記ラベル発行装置Bからのラベル発行が正しい向きや位置で発行されていないと、パイプシャフトの上下動時にラベル圧着部材9がしっかりとラベルを保持することができずラベルを落下させてしまう。
【0029】
そして、この支持部材8に開設する挿通孔12は、図示は省略するが3個の列と2個の列を交互に5列配列して、合計13個開設されている。なお、挿通孔12の開設個数、及び開設位置(配列)はこれに限定されるものではなく、貼着するラベルのサイズ等に応じて適宜変更し得るものである。しかし、前記ラベル発行装置Bからは発行されるラベルが正しく発行されていない場合、前記挿通孔12を適宜変更したとしてもラベルを正しく保持することができず、ラベルを落下させてしまうことがある。
【0030】
また、ラベル圧着部材9におけるパイプシャフトの支持部材8より上方に突出させた上端部には前記ブッシュの内径より少なくとも大径なストッパ15が嵌合固定されている。これにより支持部材8の上面にストッパ15が当接係合し、ラベル圧着部材は支持部材8から吊り下げた状態に支持される。なお、前記ストッパ15はラベル圧着部材を支持部材8に引っ掛けて吊り下げるストッパとしての役目の他に、ラベル圧着部材9の重量を増大するための重りの役割を果たし、それによりエアーシリンダ7の作動による支持部材8の下降動と一緒に下降するようにしてある。
【0031】
図2の台紙b1に貼付けられた印字済みラベルb2の位置を検出するラベル検出手段としての検出センサ30は、図4に示すように、発光部31と受光部32を備え、台紙b1に仮着された印字済みのラベルb2の位置及びラベルb2とラベルb2の間隔(ラベルギャップ)を検出する。発光部31は半分が透過型の発光素子31aで構成され、残り半分は発光した光を自らが受光する反射型の発光素子31bで構成される。受光部32を構成する受光素子は透過型の発光素子31aからの台紙b1及びラベルb2を透過した光を受光する位置に配置される。発光部31と受光部32は台紙b1及びラベルb2を挟み込むように所定の間隔を設けて配置されている。
【0032】
なお、前記ラベル検出手段である検出センサ30が検出する台紙b1に仮着されたラベルb2とラベルb2の間隔(ラベルギャップ)は、例えば、台紙b1の下面、又は上面の何れかに所定幅で黒色等の色で印刷を施したラベルギャップマークや、前記台紙b1には何ら印刷等を施さず、ラベルb2の周縁端部を黒等の色で装飾枠として印刷を施したり、或いはラベルb2の表面全域に下地色の印刷を施したりして、該ラベルb2の端部から次のラベルb2の端部までを検出してラベルギャップとする場合など様々な方式のものがある。従って、ラベル検出手段である検出センサ30は、前記様々な方式に対応してラベルギャップを検出しなければならないため、前記ラベル検出手段である検出センサ30は、反射型と透過型の両方を兼ね備えている。
【0033】
図5は、ラベル発行画面、或いはメンテナンス画面で表示することができる「ラベルとラベルギャップとを検出した検出レベルを画面に表示させた」表示例を示す図である。図示するように、画面にはセンサタイプ40、センサVOL41、検出レベルの表示領域42、ラベルフィードボタン43、終了ボタン44が表示される。
【0034】
センサタイプ40には現在選択されている検出センサのタイプ(透過型又は反射型)が表示されている。センサVOL41には現在の設定されている検出センサの照射光量(ボリューム値)41aが表示され、該照射光量41aの表示の左右には検出センサの照射光量(ボリューム値)を調整するためのボリューム値増加ボタン「+」41b、ボリューム値減少ボタン「−」41cが表示される。ボリューム値増加ボタン「+」41b及びボリューム値減少ボタン「−」41cはボタンを指でタッチすることにより、タッチした回数分検出センサの照射光量(ボリューム値)が増減する。また、検出レベルの表示領域42には検出レベル42aが表示される。
【0035】
ラベルフィードボタン43は、ラベルをフィードさせるためのもので、該ラベルフィードボタン43を1回タッチするとラベル用紙(台紙b1及びラベルb2)bを所定の距離(例えば、8mm/secを4回)フィードさせるようになっている。このラベルフィードボタン43が押され、ラベル用紙bがフィードした時に検出センサ30が検出した値(検出センサ検出レベル値)を表示領域42のY(縦)軸に、ラベル用紙をフィードした時間(又は距離)を表示領域42のX(横)軸に、表示させる。
【0036】
現在設定されている検出センサの照射光量(ボリューム値)41aを指でタッチすると図7に示すソフトウェアー10キーが表示される。このソフトウェアー10キーで直接数値を入力することもできる。また、画面に表示されている選択可能に表示されているセンサタイプ40の透過又は反射のラジオボタン40a又は40bを指でタッチすると、タッチされた検出方法が目玉表示になり、他方は選択解除となる。図5の画面表示例では、透過型が現在選択されており、反射型の方は選択解除されている状態である。
【0037】
画面の表示領域42に表示されている検出レベル42aの表示拡大及び縮小(縮尺)は、入力部側に設けられたキー(例えば、拡大キー、縮小キー)を操作することにより表示が拡大及び縮小される。調整が終ると終了ボタン「終」44をタッチすると、画面は、直前に表示されているラベル発行画面、或いはメンテナンス画面に戻る。
【0038】
図6は検出センサの出力レベルを画面に表示させた例を示す図であり、ラベル発行画面、或いはメンテナンス画面で表示することができ、センサ切替えボタン50、出力レベルの表示領域51、スタートボタン「St」52、終了ボタン「終」53が表示される。ラベル用紙供給リール4から繰り出されるラベル用紙bの位置に検出センサ30が位置する時に、スタートボタン「St」52をタッチすることにより、検出センサ30の照射光量(ボリューム値)を所定量ずつ変化させ、その時の検出レベルを表示領域51に表示させる。表示領域51のY(縦)軸に検出センサ30が検出した値(センサ検出レベル値)を、X(横)軸に照射光量(ボリューム値)を示す。
【0039】
画面に表示されている検出センサ切替えボタン50を指でタッチすると、タッチされる毎に「透過型」と「反射型」が交互に表示され、現在表示されている「透過型」又は「反射型」が現在選択されている検出方法を示す。この画面表示例では、透過型の検出センサ30が選択されている状態である。
【0040】
現在設定されている検出センサ(透過型)30の照射光量(ボリューム値)の設定値が現在設定値「▲」54で表示されているので、検出レベルの曲線Aと重ねることにより適切に設定がなされていたかを知ることができる。現在の検出センサの照射光量(ボリューム値)が適切な設定値でなかった場合には、検出センサの照射光量(ボリューム値)を設定する画面を表示させ、表示操作部3の入力部又はソフトウエアー10キーを操作して検出センサの適切な照射光量(ボリューム値)を設定する。
【0041】
調整が終ると終了ボタン「終」53をタッチすると、画面は直前に表示させていたラベル発行画面、或いはメンテナンス画面に戻る。表示領域に表示された曲線A上のある箇所を指でタッチすることにより、検出センサ30の照射光量(ボリューム値)を設定するようにしてもよい。
【0042】
なお、本実施形態例では、ラベル用紙bに所定の間隔をもって仮着された事前に印刷されたラベルを剥離し、該剥離したラベルを発行するラベル発行装置を示したがこれに限らず、例えば、ラベル用紙(台紙)に所定の間隔をもって仮着させた白紙ラベルに印字ヘッドで印字を行い該印字されたラベルを剥離して発行するラベル発行装置であっても良い。
【0043】
この場合においては、発熱抵抗体にパルス電圧を印加しラベルに文字や画像を印字する(サーマルヘッド)印字ヘッドを用い、該印字ヘッドは事前に印字されたラベルの発行時には発熱抵抗体にパルス電圧を印加(加熱)させず、ラベルへの印字が必要である時のみ発熱抵抗体にパルス電圧を加える制御がなされラベルに文字や画像の印字が施されるものとする。
【0044】
また、本実施形態例では、ラベル発行装置Bは備え付けである(図1参照)がこれに限らず、ラベル発行部(プリンタ部)をカセット方式にしたものにも適応ができる。しかもカセット毎にセットされているラベルのサイズ、ラベルギャップ、検出センサの照射光量(ボリューム値)等がカセットが備える記憶装置(RAM)に記憶されており、カセットをセットすることにより、カセットに記憶されているラベルのサイズ、ラベルギャップ、検出センサの照射光量(ボリューム値)等をプリンタ本体(CPU)が読み出し、読み出した設定に基づいてラベル発行を行う。これにより、オペレータがその都度設定を行う必要がなくなる。
【0045】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、ラベル用紙ロールから繰り出されるラベル用紙のラベル位置をラベル検出手段で順次検出しその検出レベルを表示手段に表示させることができるので、オペレータはラベル検出手段の検出レベル(検出したラベル用紙上のラベル位置やラベルギャップ)を目視確認することができ、ラベル用紙の紙質のムラや、ラベル位置検出手段の調整が難しい事前に印刷されたラベルの使用によるラベル位置検出手段の検出レベルにバラツキが発生したとしても、オペレータは表示手段の表示画面に表示された検出レベルを目視確認しながら、ラベル位置検出手段の感度の調整を行うことができるラベル発行装置として利用できる。
【符号の説明】
【0047】
1 コンベア
1’ 搬送テーブル
2 支柱
3 表示操作部
4 ラベル用紙供給リール
5 台紙巻取リール
6 函状ケース
7 エアーシリンダ
7’ ピストンロッド
8 支持部材
9 ラベル圧着部材
10 ラベル保持面板
11 排気装置
12 挿通孔
13 ブッシュ
15 ストッパ
30 検出センサ
31 発光部
32 受光部
35 物品検出センサ
40 センサタイプ
41 センサVOL
42 表示領域
43 ラベルフィードボタン
44 終了ボタン
50 センサ切替えボタン
51 表示領域
52 スタートボタン
53 終了ボタン
A ラベル貼付装置
B ラベル発行装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルが所定の間隔で台紙に仮着されたラベル用紙を巻回したラベル用紙ロールからラベル用紙を繰り出し、該繰り出されたラベル用紙からラベルを剥離し、ラベルを発行するラベル発行装置において、
前記繰り出されたラベル用紙のラベル位置を検出するラベル検出手段と、
前記ラベル検出手段が検出した検出レベルを表示する表示手段と、
を備えたこと特徴とするラベル発行装置。
【請求項2】
請求項1記載のラベル発行装置において、
前記ラベル検出手段は、前記繰り出されるラベル用紙に照射光を照射すると共に、当該照射した照射光に基づく反射光量又は透過光量により前記ラベル用紙上のラベルの位置を検出するラベル検出センサであり、該照射光量を調節する照射光量調節手段を更に備えたことを特徴とするラベル発行装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のラベル発行装置において、
前記表示手段は、前記ラベル検出手段が検出した検出レベルの表示拡大及び表示縮小を行う表示切替手段を更に備えたことを特徴とするラベル発行装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のラベル発行装置において、
前記表示手段は、前記ラベル検出手段が前記繰り出されるラベル用紙のラベル位置を検出する際、前記反射光量による検出方法又は前記透過光量による検出方法の何れかを選択する検出方法選択手段を更に備え、
前記検出方法選択手段により選択された検出方法と、前記照射光量調節手段による調整に基づき前記ラベル検出手段が順次検出する検出レベルを前記表示手段に表示することを特徴とするラベル発行装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のラベル発行装置において、
前記ラベル検出手段が検出した検出レベルを記憶する記憶手段を更に備えたことを特徴とするラベル発行装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のラベル発行装置において、
前記繰り出されたラベル用紙からラベルを剥離し発行した該ラベルを商品の所定位置に貼付するラベル貼付装置を隣接させて設けたことを特徴とするラベル発行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−131917(P2011−131917A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293353(P2009−293353)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】