ラベル貼付装置
【課題】 煩雑な操作を必要とせず、ラベルを水平回転しても商品上面の正しい位置にラベルを貼付することができるラベル貼付装置を提供する。
【解決手段】 ラベル発行部のラベル発行口に位置しているラベルをラベル吸着部にて吸着保持し、その吸着部を水平回転させて前記ラベルを所望の角度にて搬送中の商品上面に貼付するラベル貼付装置において、水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えている。
【解決手段】 ラベル発行部のラベル発行口に位置しているラベルをラベル吸着部にて吸着保持し、その吸着部を水平回転させて前記ラベルを所望の角度にて搬送中の商品上面に貼付するラベル貼付装置において、水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は値段ラベルやPOPラベル等を商品に貼付するラベル貼付装置に関し、特に商品に対するラベルの貼付位置を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
商品をトレイに収容し、これをストレッチフィルムで包装した、所謂パック商品に対して、ラベル発行部から発行されてラベル発行口に位置するラベルを、ラベル吸着部が吸着保持し、その吸着保持したラベルを前記パック商品の上面に貼付するよう制御されたラベル貼付装置は既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
叉、前記ラベル吸着部を水平回転させることで、ラベルの貼付向きを変えることができる装置も既に知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
商品に対する貼付ラベルの向き、例えば“お買い得”などといったプロモーション的なラベルを、商品の辺に対してある角度を付けて斜め方向に傾けて貼付することは、商品陳列棚に陳列された商品の中でも、該商品を目立たせ、お客にインパクトを与える。その為、商品をお客の目にとまらせようとする場合、特に行われている。
【0004】
しかしながら、特許文献1、2に記載のラベル貼付装置では、予め決められた貼付位置において、単にラベルの向き(傾き)を変更した場合、水平回転されたラベルの一部が商品(トレイ)からはみ出してしまう場合や、ラベルが貼付される商品(トレイ)端部からの距離(X方向、Y方向)を設定したにも拘らず、商品端部からの距離が異なった位置にラベルが貼付されてしまい、その都度ラベル貼付位置を微調整しなければならず、煩雑な操作をしなければならなかった。
【0005】
【特許文献1】特許第3075154号公報
【特許文献2】特開2000−16413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、煩雑な操作を必要とせず、ラベルを水平回転しても商品上面の正しい位置にラベルを貼付することができるラベル貼付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、ラベル発行部のラベル発行口に位置しているラベルをラベル吸着部にて吸着保持し、その吸着部を水平回転させて前記ラベルを所望の角度にて搬送中の商品上面に貼付するラベル貼付装置において、
水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とするラベル貼付装置。(請求項1)。
本発明で言う商品とは、例えば精肉や鮮魚等がトレイに収容され、それがストレッチフィルムで包装された物をさし、この商品に対するラベルの貼付位置は、例えば、トレイのラベル発行部寄りの辺を基準とし、その辺の一方端(実施例では下端)からラベルの中心までの距離座標(X方向、Y方向)で表される。
前記位置補正の回転角度としては、例えば30°、45°、60°、90°等、適宜設定することができ、その角度はラベルの中心を通る水平線がトレイの辺と平行である状態を0°とし、その基準位置から時計回り方向への回転角度を意味する。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ラベルを所定角度傾けて貼付する場合、その貼付位置が補正されて貼付されるので、予め設定された回転角度(傾き)から選択した角度にラベルを回転させて貼付しても、例えばラベルの一部が商品(トレイ)からはみ出すことは無く、商品上面の正しい位置に貼付できる。
【0009】
前記補正手段によりラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データに基づきラベル貼付位置が補正され、該貼付位置補正データは、前記ラベル吸着部の中心位置を、前記ラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離を水平方向へ移動させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータからなる(請求項2、4)。
上記水平移動距離データは、ラベルを傾けない貼付状態におけるラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離に対して、補正する水平移動距離(+、−)が設定されている。同様に、タイミングデータは、ラベルを傾けない貼付状態におけるラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離と該商品の搬送速度に基づくタイミングに対して、補正するデータ(+、−)が設定されている。
【0010】
請求項2、4に記載の発明によれば、ラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データが、ラベル吸着部の中心位置を前記ラベル発行口からラベル貼付位置データ(商品の端部から貼付位置におけるラベル中央部までのX方向、Y方向の距離データ)に基づき所定の待機位置へ位置させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部をラベル貼付信号に基づき商品に向かって降下させるタイミングデータであるので、ラベルを傾けて貼付する場合の商品上の左右方向(X方向)、及び上下方向(Y方向)の位置補正を容易に行うことができる。
【0011】
そして、前記ラベル貼付装置は具体的に、ラベル発行部のラベル発行口に位置するラベルを吸着保持するラベル吸着部と、前記ラベル吸着部を商品の搬送方向と直交する方向へ移動させる第一の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と平行な水平面内で回転させる第二の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と直交する上下方向へ移動させる第三の駆動機構とを有し、ラベルの貼付データに基づき、前記第一の駆動機構によりラベル吸着部を所定の位置へ移動させ、第二の駆動機構によりラベル吸着部を水平回転させ、第三の駆動機構によりラベルを吸着したラベル吸着部を商品に向かって降下させてラベルを貼付するラベル貼付装置において、水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とする(請求項3)。
請求項3に記載の発明によれば、第二の駆動機構によってラベルを所定の回転角度に回転させて貼付しても、貼付位置が補正されるので、例えばラベルの一部が商品(トレイ)からはみ出すことは無く、商品上面の正しい位置に貼付できる。
【0012】
叉、前記貼付位置補正データは、ラベルフォーマットデータに設定記憶してもよい(請求項5)。
この場合は、ラベルフォーマットを選択することで、商品(トレイ)の横幅などのデータに基づいて直ぐに貼付位置を算出することができる。
【0013】
更に、予め設定した前記ラベルの回転角度から所望の回転角度を選択する選択手段を設けてもよい(請求項6)。
その場合は、ラベルにより最適な貼付角度を自由に選択でき、しかも商品に対して正常な傾き状態でラベルを貼付することができる。
【0014】
また、前記貼付位置補正データは、予め設定したトレイの隣り合うそれぞれの辺からラベル中心までの距離を保ってラベルが貼付されるように設けられている(請求項7)。
この構成により、ラベルが回転貼付を選択された場合でも、ラベルは予め設定した商品(トレイ)の端部からの距離を維持して貼付されるので、ラベルの一部が商品からはみ出ることはない。しかも、商品の端部からの距離が維持されるので、ラベル貼付の状態に統一性を持たせることができ、見易い商品陳列が可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のラベル貼付装置は請求項1、3記載の構成により、ラベルを所定角度回転して貼付する場合、回転角度毎に基づいてラベル位置が補正されて貼付されるので、ラベルを常に正しい位置に貼付することができる。
叉、請求項2、4記載の構成により、ラベルを所定角度回転して貼付する場合の位置補正は、ラベル吸着部を水平移動させる距離データと、該ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータであるため、商品上における貼付位置の補正を確実、且つ容易に行うことができる。
【0016】
更に、請求項5記載の構成により、ラベルフォーマットを選択するだけで、商品(トレイ)の横幅などのデータに基づいてラベル貼付位置を直ぐに算出することができる。
また、請求項6記載の構成により、ラベル貼付角度の選択を容易に行うことができ、その選択した角度のラベル貼付は補正データに基づいて位置補正されて正しい位置に貼付することができる。
さらに、請求項7記載の構成により、ラベルの貼付角度を選択した場合でも、予め設定した商品の端部(交差する二辺)からの距離を維持してラベルが貼付されるので、商品からラベルの一部がはみ出して貼付されることはない。それにより、ラベル貼付の仕方に統一性を持たせることができ、当該ラベルが貼付された商品が商品陳列棚に陳列された場合、お客に対して見易い商品を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を計量包装値付装置に組み込んだラベル貼付装置について図面に基づいて説明する。
図1は計量包装値付装置の全体を示す概略図で、Aはストレッチフィルム包装機、Bはラベル発行部(計量ラベルプリンタ)、Cは前記ラベル発行部Bから発行されたラベルを受け取って包装物(商品)に貼付するラベル貼付装置であり、ラベル発行部Bはストレッチフィルム包装機Aにおける包装物の排出路(ヒートシール部)10の側方上部に配置され、ラベル貼付装置Cは前記排出路の上方に配置されている。
【0018】
ストレッチ包装機Aは、機枠14の前方に商品Gを載置する商品載置部13が配置され、該商品載置部13に載せた商品Gをプッシャコンベア1により機枠内部に設けたエレベータ2まで搬送する。尚、商品Gは容器であるトレイに収容された状態で搬送される場合を例示し、また、商品載置部13は計量部15の計量皿として構成されており、該商品載置部13の手前側近傍には商品Gの横幅を検出する幅検出センサ17aが設けられている。
更に、前記プッシャコンベア1による商品搬送路の途上には、該コンベア1の側方に位置させて商品の高さを検出する高さ検出センサ17bが設けられている。
上記エレベータ2の上方には包装部3が設けられ、その包装部3の側方(プッシャコンベアと直角に交差した方向)にフィルムロール4をセットし、該フィルムロール4から繰り出されるフィルム4’をフィルムフィード機構5により引き出し、所定長さにカットした後に包装部3まで移送する。
【0019】
上記包装部3には、フィルムフィード機構5の上方に、商品Gの上面を覆うフィルム4’の端部を商品の底部側に折り込む後折り込み部材6と左右折り込み部材7,7’、その左右折り込み部材7,7’の上方に位置して包装済みの包装物G’を排出する排出プッシャ8、及び排出プッシャ8の移動方向前方位置に前折り込みローラ9が配設されている。
上記フィルムフィード機構5は、フィルムの幅方向の側端部を挟持する上下一対の無端状の弾性ベルト5a,5bと、下側の弾性ベルト5bを上側の弾性ベルト5a側へ圧接するクランプ板5cとで構成され、それらが包装部3を挟んで前後に配置されている。
【0020】
また、前折り込みローラ9の前方には、商品Gの底面側に折り込まれたフィルムの端部の重なり部を加熱して接着し排出する排出路(ヒートシール部)10とその前部に排出手段11が配設され、機枠14上にはコンソール部12が、更に前記排出路(ヒートシール部)10の側方上部にラベル発行部(計量ラベルプリンタ)Bが、ヒートシール部10の上方にはラベル貼付装置Cが設置されている。
【0021】
上記ストレッチ包装機Aにおいては、エレベータ2上に搬送された商品Gがエレベータ2の上昇により包装部3に張架されたフィルム4’に対して突き上げられ、商品Gの上面を覆ったフィルム4’の端部は、後折り込み部材6と左右折り込み部材7,7’とにより商品Gの底面側に折り込まれる。
次に、排出プッシャ8により商品Gを前記排出路(ヒートシール部)10へ向けて水平に押動しながら前記フィルム4’の前側端部を前折り込みローラ9で商品Gの底面側に折り込み、その底面側に折り込まれたフィルム端部の重なり部は排出路(ヒートシール部)10でヒートシールされ、包装物G’が得られる。
【0022】
ラベル発行部Bは、商品Gを前記ストレッチ包装機Aの商品載置部13の計量皿15に載置されることによって計量されたデータを基に、予め入力設定されている単価から商品の値段を算出し、その値段とそれ以外の商品データをラベル用紙に印字発行するもので、このラベル発行部Bには印字発行されたラベルLを印字面を上にして略水平に保持するラベル発行口16が設けられている。
【0023】
前記ラベル発行部Bのラベル発行口16に保持されているラベルを包装物G’に貼付するラベル貼付装置Cは、ラベル発行口16に保持されているラベルを吸着するラベル吸着部C1と、そのラベル吸着部C1を移動させる駆動機構C2と、前記駆動機構C2の動作を制御する制御手段C3とで構成されている。
【0024】
ラベル吸着部C1は、図2に示すようにラベルを吸着保持するラベル吸着面18と、ラベル吸着面18の上部に配置され前記ラベル吸着面18にラベル吸着力を発生させる吸引ボックス部19とからなり、吸引ボックス部19はファン19aが回転することで該ボックス内が負圧となり、ラベル吸着面18に吸着力が生じるようになっている。
【0025】
上記ラベル吸着部C1を移動させる駆動機構C2は、ラベル吸着部C1を包装物G’の搬送方向と直交する方向、即ち包装物G’が排出される排出路(ヒートシール部)10及びこれに連接した排出手段11の幅方向に移動させる第1の駆動機構20と、ラベル吸着部C1を包装物G’の搬送面に対して上下方向に移動させる第2の駆動機構21と、ラベル吸着部C1におけるラベル吸着面18を包装物G’の搬送面と平行な水平面内で回転させる第3の駆動機構22とで構成されている。
【0026】
第1の駆動機構20は、ストレッチ包装機の包装部3の上方位置に排出プッシャ8の押動方向と直交して横架固定した2本のガイド杆20aと、そのガイド杆20aに嵌合してスライド自在としたケース20bと、前記ガイド杆20aに沿って平行に配置した無端ベルト20cと、その無端ベルト20cを正逆方向に移動走行させるステッピングモータ(水平移動用モータ)20dとプーリ20eとで構成され、前記ケース20bは無端ベルト20cに連結固定され、ガイド杆20aは機枠14にブラケットを介して取り付けられており、ステッピングモータ20dの作動でケース20bがガイド杆20aに沿って移動される。
【0027】
そして、前記したラベル吸着部C1は、ガイド杆20aに沿って移動されるケース20bに基端が取り付けられた上下一対の平行アーム23,23’の先端に取り付けられると共に、その一対の平行アーム23,23’は第2の駆動機構21によってラベル吸着部C1を包装物G’に対して上下方向に移動させるように支持されている。
ラベル吸着部C1を保持する一対の平行アーム23,23’は、夫々の基端側がケース20bに対して上下方向に所定の間隔をおいて横架した2本のピン24,24’に回転可能に取り付けられ、上側の平行アーム23の他端側(先端側)はラベル吸着部C1の上部に連結された取付筒25の円弧溝26に移動可能に嵌合横架したピン27に連結され、下側の平行アーム23’の他端側(先端側)は前記ピン27の下側に位置して取付筒25に回転可能に横架された回転軸28に対して取り付けられている。従って、ラベル吸着部C1は回転軸28を中心として包装物G’の搬送方向に首振り揺動自在で、その首振り揺動する範囲は前記円弧溝26で規制される(首振り機構)。そして、前記した上側の平行アーム23の基端側に第2の駆動機構21が取り付けられ、下側の平行アーム23’周りには前記したラベル吸着部C1におけるラベル吸着面18を水平面内で回転させる第3の駆動機構22が取り付けられている。更に、上記ラベル吸着部C1が首振りした場合、その揺動した傾き角度に維持する角度維持手段が前記ケース20b内に設けられている。
【0028】
第2の駆動機構21は、上側の平行アーム23の基端側が支持されているピン24に歯車29が固着され、その歯車29と噛み合って駆動回転させる歯車30がケース20bの上面に載置固定したモータ(上下移動用モータ)31の回転軸に固着されており、更に前記ピン24のケース20bより外側に突出した両側部に亘って支持腕32が一体的に固着され、その支持腕32でピン24に対して回動可能に支持されている上側の平行アーム23の下側面を支持するように構成されている。
それにより、第2の駆動機構21は、モータ31が回転すると歯車30、歯車29を介してピン24が回転され、そのピン24の回転によって支持腕32が上下方向に回動されるため、ピン24に対して回転可能に支持されている平行アーム23は前記支持腕32で下側から支えられ、支持腕32の上下回動に連動して上下されると共に、該平行アーム23は支持腕32との当接から離れてピン24を中心として上方に回動自在となる。
【0029】
第3の駆動機構22は、図2に示すように下側の平行アーム23’の基端側が支持されているピン24’の一側端に歯車33が固着され、その歯車33と噛み合う歯車34がケース20bの外側にブラケットを介して取り付けられたモータ(水平回転用モータ)35の回転軸に固着されており、前記ピン24’の他側端にスプロケット36が固着されている。又、前記したラベル吸着部C1に固着した取付筒25に回転可能に横架されている回転軸28の一側端にスプロケット37が固着され、そのスプロケット37と前記スプロケット36とに亘って歯付ベルト38が巻回され、且つ前記回転軸28の中間部には歯車39が固着され、その歯車39と噛み合う歯車40が、ラベル吸着面を一体回転状に係合支持した支持軸に固着されて構成されている。(尚、駆動機構の詳細は特開平9−77034号公報を参照)
【0030】
図3は上述した装置の電気的構成を示すブロック図で、ラベル発行部(計量ラベルプリンタ)制御部Dと、包装機構制御部Eとを備えている。
ラベル発行部(計量ラベルプリンタ)制御部Dは、主としてラベル発行部関係の制御を行なうもので、CPU41によって制御される。
包装機構制御部Eは、主としてストレッチ包装機Aの機構部の制御を行うもので、CPUによって制御される。
【0031】
次に、ラベル発行部制御部Dについて説明すると、CPU41にはバス41aを介してROM42、RAM43、表示操作部(コンソール部12)44、計量部45、交信用のインターフェース回路(INF)46、印字部47、吸着部駆動部48及び商品検出センサ49が接続されており、ROM42にはCPU41が実行する各種制御プログラムが記憶されている。
RAM43は、CPU41がROM42の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ、フラグ等のエリアと、商品毎に予め各種データが記憶されたプリセットデータエリアとを備えている。
プリセットデータエリアには、商品(商品番号)Gに対応して、値段計算及びラベル印字用のデータである「品名」、「単価」、「バーコード」等が記憶された商品ファイル(図5参照)、ラベル貼付用データファイル(図6参照)、トレイファイル(図7参照)等が記憶されている。その各ファイルの詳細については後述する。
【0032】
表示操作部(コンソール部)12は、キーボードとタッチパネルからなる操作部と、液晶表示器で構成された表示部を備えており、各種データ及び指令の入力、或いはCPU41の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。従って、本発明におけるラベルの回転角度の選択は、この表示操作部12の操作部を操作することで行うことができる。
計量部45は、商品載置部13に載置された商品Gの計量信号をCPU41へ供給するものである。
交信用のインターフェース回路(INF)46は、包装機構制御部Eと各種データ、指令の交信を行なうための回路である。
印字部47はラベル発行部(計量ラベルプリンタ)で、サーマルプリンタを備え、CPU41の指令に基づいてラベルに品名、値段、単価、バーコード等の印字を行い、印字したラベルを前記ラベル発行口16に発行するものである。
【0033】
吸着部駆動部48は、前記した駆動機構C2で、ラベル吸着部C1を移動させてラベル発行口16にあるラベルを吸着した後、所定のラベル貼付位置へ移動させると共に、ラベル吸着面18の向きを所定の向きとし、商品に対してラベル吸着部を所定のタイミングで下降させることで商品の所定の位置に所定の向きでラベルを貼付するための機構部である。この吸着部駆動部48の詳細については後で説明する。
商品検出センサ49は、排出路(ヒートシール部)10の側方に配置され、該排出路に包装物(包装された商品)G’の有無を検出してラベル貼付のための信号を発生するもので、商品がラベル貼付場所、即ち排出路(ヒートシール部)へ位置した場合、その旨をCPU41へ供給する。
【0034】
次に、包装機構制御部Eについて説明する。CPU50にはバス50aを介して交信用インターフェース回路(INF)51、ROM52、RAM53、操作部54、及び機構駆動部55が接続されている。
交信用インターフェース回路(INF)51は、前記したラベル発行部制御部Dと各種データ、指令の交信を行なうための回路である。
ROM52は、CPU50が実行する制御プログラムが記憶されている。
RAM53は、CPU50がROM52の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に、商品の形状データ(縦、横、高さ)に基づいて制御データを決定するための各種テーブル等が記憶されている。
操作部54は、装置の起動、停止等のためのスイッチである。
【0035】
機構駆動部55は、包装を実行する場合に包装機の各機構部を駆動するための回路で、具体的にはエレベータ2を駆動するモータ56、商品Gを搬入するプッシャコンベア1の搬入モータ57、フィルムフィード機構5のフィルム移送モータ58等がある。尚、包装機の構成は先に簡単に説明したが、本発明と直接関係しないので、前記モータの制御の詳細については説明を省略する。
叉、機構駆動部55には、商品Gの横幅を検出する商品幅検出センサ17aと、商品Gの高さを検出する商品高さ検出センサ17bが接続されており、検出データをCPU50へ供給するようになっている。
【0036】
前記ラベル発行部制御部Dと包装機構制御部Eとで授受されるデータ、指令で本発明と関係するのは、ラベル発行部制御部Dから包装機構制御部Eへは商品載置部13上に載置された商品の計量が安定したことを報知する信号が送信され、包装機構制御部Eからラベル発行部制御部Dへはラベル貼付位置決定のためのデータとして、前記商品の幅検出センサ17aで検出された一方の長さデータ(商品の中央から幅方向端部までの長さデータ)と高さデータが送信される。
【0037】
図4は前記した吸着部駆動部(駆動機構C2)48の構成の詳細を示すもので、水平モータM1駆動回路59は、ラベル吸着部C1を水平、即ち包装物G’の搬送方向と直交する方向に移動させる水平モータM1(前記第1の駆動機構20のモータ20d)を駆動する回路で、その水平モータM1としてはステッピングモータが使用されている。従って、ステッピングモータの駆動パルス数をカウントすることで吸着部の位置を検出することができる(右回転の時はプラスカウント、左回転の時はマイナスカウント)。
水平基準位置センサF1(60)は、ラベル吸着部C1が水平方向の基準位置に位置したことを検出するセンサで、この基準位置からの前記駆動パルスのカウント値によってラベル吸着部C1の水平方向の位置決めが行われる。
【0038】
上下モータM2駆動回路61及び上下基準位置センサF2(62)は、モータM2(前期第2の駆動機構21のモータ31)がラベル吸着部C1を上下方向へ移動させるものである以外は前記した水平モータM1と同様である。
叉、回転モータM3駆動回路63及び回転基準位置センサF3(64)は、モータM3(前記第3の駆動機構22のモータ35)がラベル吸着部C1を商品の排出路面と平行な面で回転させるモータで、モータM3の駆動パルスで位置決めされるのは距離ではなく、回転角度である点を除くと前記した水平モータM1の場合と同じである。
ラベル貼付センサF4(65)は、ラベルが包装物G’に貼付されたこと、つまりラベル吸着部C1の吸着面18が包装物G’に当接されたことを検出するセンサで、ラベル吸着部C1に上側方向の力が一定以上加わったことにより前記上側の平行アーム23が支持腕32から離間したことを検出している。
【0039】
図5はプリセットデータエリアに記憶されている商品ファイルの概要を示し、商品番号であるPLUNo.をキーに「品名」、「単価」、「バーコード」、「使用するラベルNo.」等が割り振られている。そして、この商品ファイルはトレイファイル(図7参照)とリンクさせてもよい。
【0040】
図6はラベル貼付データファイルの概要を示し、ラベルサイズ毎に、水平回転する角度毎にラベル吸着部C1を包装物の搬送方向と直交方向に移動させるための距離を補正するデータ(a、c)、ラベル吸着部C1を包装物G’に対して降下させるタイミングを補正するデータ(b、d)が予め記憶されている。
ラベルを回転する角度は、ラベル発行部Bから発行された時のラベル向き状態を基準(0°)とした場合、その状態(0°)から例えばラベルの中心を時計回り方向に45°回転させた場合、0°の状態から時計回り方向に90°回転させた場合などとする。そして、選択された回転角度、例えば、0°が「0」、45°が「1」、90°が「2」として角度選択に記憶され、該データに基づき該選択された角度の移動距離とタイミングデータとが読み出される。尚、所望により回転角度を選択することもできる。尚、回転角度は図6に示した角度に限定されるものではなく、ステッピングモータのステップ数で決定される。例えば、30°、60°等であってもよい。
【0041】
そして、上記ラベル貼付データファイルにはトレイ端部からラベル中央部までの距離データ(X0、Y0)が設定されている。このトレイ端部からラベル中央部までの距離データは、オペレータが任意に設定可能である。
例えば、図9に示すようにトレイ上におけるラベル位置(X0、Y0)は、トレイの隣り合う辺からラベル中心までの距離で、例えば、横幅:200mm、縦幅:150mmのトレイで、X0:30mm、Y0:130mmが設定された例を示す。この場合、トレイ上におけるラベルの外周縁とトレイの端部との間には空白の距離が存在する。
【0042】
また、回転角度0°の場合の移動距離(水平移動距離データ)Xは、予め入力設定されたトレイ端部からラベル中央部までの距離データ(X0、Y0)と、包装過程でトレイの横幅が検知された際に算出される。その算出された移動距離XとタイミングデータTとに基づいてラベル貼付制御が行われる。但し、使用するトレイファイルをラベル貼付データファイルと関連付けるようにして、包装動作前に移動距離XとタイミングデータTとを算出するようにしてもよい。つまり、トレイは商品載置部13の中心に置かれ、トレイの横幅(L)と、トレイ端部からラベル中央までの距離X0が分かるので、移動距離Xが決定される。
例えば、回転角度0°の場合、移動距離Xはトレイの横幅(L)と入力されたX0による。タイミングデータTは入力されたY0と包装物G’の搬送速度によって決定される。
回転角度45°の場合、補正データとして移動距離Xに±aが設定されている。同様にタイミングデータTに±bのデータが記憶されている。
回転角度90°の場合、補正データとして移動距離Xに±cが設定されている。同様にタイミングデータTに±dのデータが記憶されている。
【0043】
上記したラベルを回転して貼付する場合の位置補正を図12に基づいて説明する。
(a)ラベル貼付条件(X0、Y0)のX0をラベル横幅の半分の長さ、Y0を使用するトレイの縦幅寸法とした場合、ラベルを回転させずに貼付した時、ラベルはトレイの隅に貼付される。この位置で、ラベルを時計回り方向に45°回転(ラベルの中心とラベル吸着部の中心は同じ)すると、ラベルは二点鎖線で示すように該ラベルの左半分がトレイからはみ出る。
このラベルのはみ出し分をなくす為に、該ラベルの中心をΔX、ΔYだけずらすように補正データが予め設定してある。
(b)ラベル貼付条件(X0、Y0)をトレイの端部から貼付ラベルの縁まで一定の距離
が存在する設定とした場合で、その位置でラベルを時計回り方向に45°回転(ラベルの中心とラベル吸着部の中心は同じ)すると、ラベルは二点鎖線で示すように該ラベルの左上側がトレイの上側端部と接し、トレイの右側端部とは当初の設定した距離が存在する。従って、ラベルを回転した場合でもトレイの端部と当初設定した距離を確保する為に、該ラベルの中心をΔX、ΔYだけずらすように補正データが予め設定される。
この補正データは、ラベルサイズ毎で、しかも回転角度毎に設定される。
【0044】
図7はトレイファイルの概要を示し、トレイの種類毎に横幅、奥行き、高さ、風袋が記憶されている。これらのデータは、商品を商品載置部に載置した時及びプッシャコンベア1によって商品をエレベータ2のヘッド上へ搬送する過程で、該商品の横幅、奥行き、高さが各センサ17a、17bで検出される。その検出されたトレイサイズに応じて各種包装条件が決定する。叉、検出されたトレイから予め設定してある風袋が算出される。
【0045】
次に、前記した装置の動作の概要を簡単に説明すると、
(1) 作業者は処理する商品の商品番号を表示操作部(コンソール部)12より入力しプリセットされている商品データを呼び出す。
(2) 作業者が商品載置部13を構成する計量部15の計量皿上に商品を載せて計量が安定すると包装動作(商品の搬入)が開始される。
(3) ラベル発行部制御部では単価と重量から商品の値段が計算される。
(4) 商品Gの載置時及びエレベータヘッドへの搬送中、商品の横幅、縦幅(奥行き)、及び高さが各センサ17a、17bで検出され、検出データの一部はラベル発行部制御部へ送信される。
(5) 商品Gの縦、横、高さデータに基づいてフィルム切断長さ、各種包装条件が決定され、これ等のデータに基づいて包装が行われる。
(6) この間、ラベル発行部制御部ではラベルの印字、ラベル吸着部C1によるラベルの吸着、ラベル吸着部C1のラベル貼付位置への移動、ラベル吸着面18の向きの設定が行われる。
(7) 包装完了後の包装物G’が所定位置まできた時、ラベルが貼付される。
【0046】
図8は上記した(6)、(7)のラベル貼付処理工程の概要を示すもので、CPU41によって実行される。即ち、ラベルに、品名、値段、単価、重量、賞味期限、バーコード等のデータが印字され、ラベルが前記ラベル発行口16へ発行されると以下の処理が実行される。
(ステップ1)…初期位置に位置しているラベル吸着部C1を発行口16へ移動させて吸着面18にラベルの接着面を下側にして吸着する。
(ステップ2)…商品の幅データと、ラベル貼付データファイルに入力してあるX0データ、更に商品の高さデータ「H」に基づきラベル待機位置(X、Z)を算出する。
このラベル待機位置(X、Z)は、ラベル吸着部C1がラベル発行口16(初期位置)に発行されたラベルを吸着保持し、包装物G’に対して該ラベルを貼付するために待機する位置までの移動距離データで、「X」は初期位置からラベル待機位置までの水平距離、「Z」は初期位置からラベル待機位置までの垂直距離である(図10及び図11参照)。
水平方向の移動距離X=XC−LR+X0 (図10参照)
XC:ラベル吸着部C1の初期位置から搬送路の中心(商品の中心)までの距離。
LR:商品幅検出センサ17aにより検出(測定)。
X0:設定値(図6参照)。
以上により、水平方向の移動距離Xが決定する。
垂直方向の移動距離Z=(Z0−Z2)−H (図11参照)
Z0:ラベル吸着部C1の初期位置から包装物G’の搬送面までに垂直距離で、機構上決定されている一定値。
Z2:ラベル待機位置からラベル接着位置(包装物上面)までの垂直距離で、商品の高さHによってラベル接着位置にバラツキが生じないように一定値に設定されている。
H:商品の高さで商品高さ検出センサ17bにより検出。
尚、ラベル貼付のタイミング時間Tは、包装物G’が商品検出センサ49により検出された時(T=0)から、ラベル吸着部C1を待機位置から降下開始させるまでの遅延時間であり、包装物上におけるY軸方向のラベル接着位置を定める。従って、時間T=0の時にY0=0となるように設定した場合には、包装物G’の搬送速度が毎秒D(mm)とすると、貼付タイミング時間Tは、T=Y0/Dにより算出される。Y0は貼付条件で予め入力設定されている。
ラベルの回転方向は前記(1)の処理で商品データが呼び出された時に判明しており、例えば、45°の回転角度が選択されていれば、位置補正されたラベル待機位置データ、補正された貼付タイミングデータが読み出される。
【0047】
(ステップ3)…ステップ2で算出された待機位置(X、Z)へラベル吸着部C1を移動させる。ラベルを回転させて貼付する場合で、回転角度が選択されている場合は補正データを含む位置へ移動させる。ラベル吸着部C1を待機位置へ移動させるのはステッピングモータであるモータM1、モータM2のステップ数で決定される。
(ステップ4)…第3の駆動機構22の回転モータM3を駆動してラベル吸着部C1の向きを呼び出された回転角度に設定する。前記回転モータM3のステップ数によって決まる。
(ステップ5)…商品検出センサ49により包装物G’が所定の位置へ来たかを判断する。尚、包装物G’の後端を基準にラベルを貼付する場合には、排出プッシャ8が所定の位置へ来たか、或いは排出プッシャ8が起動してから所定の時間が経過したかにより判断する。
(ステップ6)…包装物G’が所定の位置へ到達したことが検出されると、上下モータM2を駆動してラベル吸着部C1を降下させる。
(ステップ7)…ラベル貼付センサで包装物G’にラベルが貼付されたかを判断する。
(ステップ8)…ラベルが貼付された場合、上下モータM2を駆動してラベル吸着部C1を最上部(Z=0)まで上昇させ、その後水平モータM1を駆動して水平方向がX=0となる少し手前の初期位置まで移動し、ラベル吸着部C1が水平回転されている場合は角度を0°に戻して処理を終了する。
【0048】
上記した実施の形態では、回転角度はラベル発行部Bから発行された向きをそのままに保持して移動し、移動後の位置にてラベル吸着部を45°、90°など回転させるようにしたが、ラベル発行部から発行されたラベルの向きを先ず時計回り方向に90°回転させ、ラベルの印字された向きを包装物G’の排出方向と合わせ、その状態を基準(0°)とし、その位置から45°回転、或いは90°回転などするようにしてもよい。
叉、ラベル発行部は必ずしもラベルを印字発行するものに限らず、予め所定事項が印字されているラベル、例えば「お買い得」、「SALE」等とPOP書体で印字されたラベルを発行するものでもよい
更に、実施の形態では包装物の右半部の位置にラベルを貼付する形態を説明したが、ラベル貼付部を包装物の左右対称位置に設け、包装物の左半部、右半部にそれぞれラベルを貼付するようなラベル貼付装置に本発明を応用してもよい。
また、ラベルの中心とラベル吸着部の中心とが一致している例で説明したが、これに限定されず、ラベルの中心とラベル吸着部の中心がずれていてラベルを貼付するような形態でもよい。
更に、補正データである移動距離(水平移動距離データ)XとタイミングデータTとを、予めラベル貼付データファイルに記憶するように説明したが、予め補正データを求める計算式を記憶させておき、所定の回転角度が選択されたとき、前記計算式に基づき補正データを算出するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係るラベル貼付装置を包装機に取り付けた概略を示す縦断側面図。
【図2】ラベル貼付装置部分を示す拡大側面図。
【図3】制御手段の電気的構成を示す説明図。
【図4】吸着部駆動部の詳細を示す説明図。
【図5】商品ファイルの概要を示す説明図。
【図6】ラベル貼付データファイルの概要を示す説明図。
【図7】トレイファイルの概要を示す説明図。
【図8】ラベルの貼付動作を示すフローチャート図。
【図9】トレイに貼付されるラベルの位置関係を示す説明図。
【図10】ラベル吸着部の待機位置とラベル発行口との水平方向の位置関係を示す説明図。
【図11】ラベル吸着部の待機位置とラベル発行口との垂直方向の位置関係を示す説明図。
【図12】ラベルを回転して貼付する場合の補正データの説明図で、(a)はトレイ端部とラベル縁部との間に距離がない場合、(b)はトレイ端部とラベル縁部との間に一定の距離がある場合を示す。
【符号の説明】
【0050】
A…ストレッチ包装機 B…ラベル発行部
C…ラベル貼付装置 G…商品
G’…包装物 L…ラベル
C1…ラベル吸着部 C2…駆動機構
12…選択手段(コンソール部) 16…ラベル発行口
20…第1の駆動機構 21…第2の駆動機構
22…第3の駆動機構
【技術分野】
【0001】
本発明は値段ラベルやPOPラベル等を商品に貼付するラベル貼付装置に関し、特に商品に対するラベルの貼付位置を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
商品をトレイに収容し、これをストレッチフィルムで包装した、所謂パック商品に対して、ラベル発行部から発行されてラベル発行口に位置するラベルを、ラベル吸着部が吸着保持し、その吸着保持したラベルを前記パック商品の上面に貼付するよう制御されたラベル貼付装置は既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
叉、前記ラベル吸着部を水平回転させることで、ラベルの貼付向きを変えることができる装置も既に知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
商品に対する貼付ラベルの向き、例えば“お買い得”などといったプロモーション的なラベルを、商品の辺に対してある角度を付けて斜め方向に傾けて貼付することは、商品陳列棚に陳列された商品の中でも、該商品を目立たせ、お客にインパクトを与える。その為、商品をお客の目にとまらせようとする場合、特に行われている。
【0004】
しかしながら、特許文献1、2に記載のラベル貼付装置では、予め決められた貼付位置において、単にラベルの向き(傾き)を変更した場合、水平回転されたラベルの一部が商品(トレイ)からはみ出してしまう場合や、ラベルが貼付される商品(トレイ)端部からの距離(X方向、Y方向)を設定したにも拘らず、商品端部からの距離が異なった位置にラベルが貼付されてしまい、その都度ラベル貼付位置を微調整しなければならず、煩雑な操作をしなければならなかった。
【0005】
【特許文献1】特許第3075154号公報
【特許文献2】特開2000−16413号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、煩雑な操作を必要とせず、ラベルを水平回転しても商品上面の正しい位置にラベルを貼付することができるラベル貼付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、ラベル発行部のラベル発行口に位置しているラベルをラベル吸着部にて吸着保持し、その吸着部を水平回転させて前記ラベルを所望の角度にて搬送中の商品上面に貼付するラベル貼付装置において、
水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とするラベル貼付装置。(請求項1)。
本発明で言う商品とは、例えば精肉や鮮魚等がトレイに収容され、それがストレッチフィルムで包装された物をさし、この商品に対するラベルの貼付位置は、例えば、トレイのラベル発行部寄りの辺を基準とし、その辺の一方端(実施例では下端)からラベルの中心までの距離座標(X方向、Y方向)で表される。
前記位置補正の回転角度としては、例えば30°、45°、60°、90°等、適宜設定することができ、その角度はラベルの中心を通る水平線がトレイの辺と平行である状態を0°とし、その基準位置から時計回り方向への回転角度を意味する。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ラベルを所定角度傾けて貼付する場合、その貼付位置が補正されて貼付されるので、予め設定された回転角度(傾き)から選択した角度にラベルを回転させて貼付しても、例えばラベルの一部が商品(トレイ)からはみ出すことは無く、商品上面の正しい位置に貼付できる。
【0009】
前記補正手段によりラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データに基づきラベル貼付位置が補正され、該貼付位置補正データは、前記ラベル吸着部の中心位置を、前記ラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離を水平方向へ移動させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータからなる(請求項2、4)。
上記水平移動距離データは、ラベルを傾けない貼付状態におけるラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離に対して、補正する水平移動距離(+、−)が設定されている。同様に、タイミングデータは、ラベルを傾けない貼付状態におけるラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離と該商品の搬送速度に基づくタイミングに対して、補正するデータ(+、−)が設定されている。
【0010】
請求項2、4に記載の発明によれば、ラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データが、ラベル吸着部の中心位置を前記ラベル発行口からラベル貼付位置データ(商品の端部から貼付位置におけるラベル中央部までのX方向、Y方向の距離データ)に基づき所定の待機位置へ位置させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部をラベル貼付信号に基づき商品に向かって降下させるタイミングデータであるので、ラベルを傾けて貼付する場合の商品上の左右方向(X方向)、及び上下方向(Y方向)の位置補正を容易に行うことができる。
【0011】
そして、前記ラベル貼付装置は具体的に、ラベル発行部のラベル発行口に位置するラベルを吸着保持するラベル吸着部と、前記ラベル吸着部を商品の搬送方向と直交する方向へ移動させる第一の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と平行な水平面内で回転させる第二の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と直交する上下方向へ移動させる第三の駆動機構とを有し、ラベルの貼付データに基づき、前記第一の駆動機構によりラベル吸着部を所定の位置へ移動させ、第二の駆動機構によりラベル吸着部を水平回転させ、第三の駆動機構によりラベルを吸着したラベル吸着部を商品に向かって降下させてラベルを貼付するラベル貼付装置において、水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とする(請求項3)。
請求項3に記載の発明によれば、第二の駆動機構によってラベルを所定の回転角度に回転させて貼付しても、貼付位置が補正されるので、例えばラベルの一部が商品(トレイ)からはみ出すことは無く、商品上面の正しい位置に貼付できる。
【0012】
叉、前記貼付位置補正データは、ラベルフォーマットデータに設定記憶してもよい(請求項5)。
この場合は、ラベルフォーマットを選択することで、商品(トレイ)の横幅などのデータに基づいて直ぐに貼付位置を算出することができる。
【0013】
更に、予め設定した前記ラベルの回転角度から所望の回転角度を選択する選択手段を設けてもよい(請求項6)。
その場合は、ラベルにより最適な貼付角度を自由に選択でき、しかも商品に対して正常な傾き状態でラベルを貼付することができる。
【0014】
また、前記貼付位置補正データは、予め設定したトレイの隣り合うそれぞれの辺からラベル中心までの距離を保ってラベルが貼付されるように設けられている(請求項7)。
この構成により、ラベルが回転貼付を選択された場合でも、ラベルは予め設定した商品(トレイ)の端部からの距離を維持して貼付されるので、ラベルの一部が商品からはみ出ることはない。しかも、商品の端部からの距離が維持されるので、ラベル貼付の状態に統一性を持たせることができ、見易い商品陳列が可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のラベル貼付装置は請求項1、3記載の構成により、ラベルを所定角度回転して貼付する場合、回転角度毎に基づいてラベル位置が補正されて貼付されるので、ラベルを常に正しい位置に貼付することができる。
叉、請求項2、4記載の構成により、ラベルを所定角度回転して貼付する場合の位置補正は、ラベル吸着部を水平移動させる距離データと、該ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータであるため、商品上における貼付位置の補正を確実、且つ容易に行うことができる。
【0016】
更に、請求項5記載の構成により、ラベルフォーマットを選択するだけで、商品(トレイ)の横幅などのデータに基づいてラベル貼付位置を直ぐに算出することができる。
また、請求項6記載の構成により、ラベル貼付角度の選択を容易に行うことができ、その選択した角度のラベル貼付は補正データに基づいて位置補正されて正しい位置に貼付することができる。
さらに、請求項7記載の構成により、ラベルの貼付角度を選択した場合でも、予め設定した商品の端部(交差する二辺)からの距離を維持してラベルが貼付されるので、商品からラベルの一部がはみ出して貼付されることはない。それにより、ラベル貼付の仕方に統一性を持たせることができ、当該ラベルが貼付された商品が商品陳列棚に陳列された場合、お客に対して見易い商品を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を計量包装値付装置に組み込んだラベル貼付装置について図面に基づいて説明する。
図1は計量包装値付装置の全体を示す概略図で、Aはストレッチフィルム包装機、Bはラベル発行部(計量ラベルプリンタ)、Cは前記ラベル発行部Bから発行されたラベルを受け取って包装物(商品)に貼付するラベル貼付装置であり、ラベル発行部Bはストレッチフィルム包装機Aにおける包装物の排出路(ヒートシール部)10の側方上部に配置され、ラベル貼付装置Cは前記排出路の上方に配置されている。
【0018】
ストレッチ包装機Aは、機枠14の前方に商品Gを載置する商品載置部13が配置され、該商品載置部13に載せた商品Gをプッシャコンベア1により機枠内部に設けたエレベータ2まで搬送する。尚、商品Gは容器であるトレイに収容された状態で搬送される場合を例示し、また、商品載置部13は計量部15の計量皿として構成されており、該商品載置部13の手前側近傍には商品Gの横幅を検出する幅検出センサ17aが設けられている。
更に、前記プッシャコンベア1による商品搬送路の途上には、該コンベア1の側方に位置させて商品の高さを検出する高さ検出センサ17bが設けられている。
上記エレベータ2の上方には包装部3が設けられ、その包装部3の側方(プッシャコンベアと直角に交差した方向)にフィルムロール4をセットし、該フィルムロール4から繰り出されるフィルム4’をフィルムフィード機構5により引き出し、所定長さにカットした後に包装部3まで移送する。
【0019】
上記包装部3には、フィルムフィード機構5の上方に、商品Gの上面を覆うフィルム4’の端部を商品の底部側に折り込む後折り込み部材6と左右折り込み部材7,7’、その左右折り込み部材7,7’の上方に位置して包装済みの包装物G’を排出する排出プッシャ8、及び排出プッシャ8の移動方向前方位置に前折り込みローラ9が配設されている。
上記フィルムフィード機構5は、フィルムの幅方向の側端部を挟持する上下一対の無端状の弾性ベルト5a,5bと、下側の弾性ベルト5bを上側の弾性ベルト5a側へ圧接するクランプ板5cとで構成され、それらが包装部3を挟んで前後に配置されている。
【0020】
また、前折り込みローラ9の前方には、商品Gの底面側に折り込まれたフィルムの端部の重なり部を加熱して接着し排出する排出路(ヒートシール部)10とその前部に排出手段11が配設され、機枠14上にはコンソール部12が、更に前記排出路(ヒートシール部)10の側方上部にラベル発行部(計量ラベルプリンタ)Bが、ヒートシール部10の上方にはラベル貼付装置Cが設置されている。
【0021】
上記ストレッチ包装機Aにおいては、エレベータ2上に搬送された商品Gがエレベータ2の上昇により包装部3に張架されたフィルム4’に対して突き上げられ、商品Gの上面を覆ったフィルム4’の端部は、後折り込み部材6と左右折り込み部材7,7’とにより商品Gの底面側に折り込まれる。
次に、排出プッシャ8により商品Gを前記排出路(ヒートシール部)10へ向けて水平に押動しながら前記フィルム4’の前側端部を前折り込みローラ9で商品Gの底面側に折り込み、その底面側に折り込まれたフィルム端部の重なり部は排出路(ヒートシール部)10でヒートシールされ、包装物G’が得られる。
【0022】
ラベル発行部Bは、商品Gを前記ストレッチ包装機Aの商品載置部13の計量皿15に載置されることによって計量されたデータを基に、予め入力設定されている単価から商品の値段を算出し、その値段とそれ以外の商品データをラベル用紙に印字発行するもので、このラベル発行部Bには印字発行されたラベルLを印字面を上にして略水平に保持するラベル発行口16が設けられている。
【0023】
前記ラベル発行部Bのラベル発行口16に保持されているラベルを包装物G’に貼付するラベル貼付装置Cは、ラベル発行口16に保持されているラベルを吸着するラベル吸着部C1と、そのラベル吸着部C1を移動させる駆動機構C2と、前記駆動機構C2の動作を制御する制御手段C3とで構成されている。
【0024】
ラベル吸着部C1は、図2に示すようにラベルを吸着保持するラベル吸着面18と、ラベル吸着面18の上部に配置され前記ラベル吸着面18にラベル吸着力を発生させる吸引ボックス部19とからなり、吸引ボックス部19はファン19aが回転することで該ボックス内が負圧となり、ラベル吸着面18に吸着力が生じるようになっている。
【0025】
上記ラベル吸着部C1を移動させる駆動機構C2は、ラベル吸着部C1を包装物G’の搬送方向と直交する方向、即ち包装物G’が排出される排出路(ヒートシール部)10及びこれに連接した排出手段11の幅方向に移動させる第1の駆動機構20と、ラベル吸着部C1を包装物G’の搬送面に対して上下方向に移動させる第2の駆動機構21と、ラベル吸着部C1におけるラベル吸着面18を包装物G’の搬送面と平行な水平面内で回転させる第3の駆動機構22とで構成されている。
【0026】
第1の駆動機構20は、ストレッチ包装機の包装部3の上方位置に排出プッシャ8の押動方向と直交して横架固定した2本のガイド杆20aと、そのガイド杆20aに嵌合してスライド自在としたケース20bと、前記ガイド杆20aに沿って平行に配置した無端ベルト20cと、その無端ベルト20cを正逆方向に移動走行させるステッピングモータ(水平移動用モータ)20dとプーリ20eとで構成され、前記ケース20bは無端ベルト20cに連結固定され、ガイド杆20aは機枠14にブラケットを介して取り付けられており、ステッピングモータ20dの作動でケース20bがガイド杆20aに沿って移動される。
【0027】
そして、前記したラベル吸着部C1は、ガイド杆20aに沿って移動されるケース20bに基端が取り付けられた上下一対の平行アーム23,23’の先端に取り付けられると共に、その一対の平行アーム23,23’は第2の駆動機構21によってラベル吸着部C1を包装物G’に対して上下方向に移動させるように支持されている。
ラベル吸着部C1を保持する一対の平行アーム23,23’は、夫々の基端側がケース20bに対して上下方向に所定の間隔をおいて横架した2本のピン24,24’に回転可能に取り付けられ、上側の平行アーム23の他端側(先端側)はラベル吸着部C1の上部に連結された取付筒25の円弧溝26に移動可能に嵌合横架したピン27に連結され、下側の平行アーム23’の他端側(先端側)は前記ピン27の下側に位置して取付筒25に回転可能に横架された回転軸28に対して取り付けられている。従って、ラベル吸着部C1は回転軸28を中心として包装物G’の搬送方向に首振り揺動自在で、その首振り揺動する範囲は前記円弧溝26で規制される(首振り機構)。そして、前記した上側の平行アーム23の基端側に第2の駆動機構21が取り付けられ、下側の平行アーム23’周りには前記したラベル吸着部C1におけるラベル吸着面18を水平面内で回転させる第3の駆動機構22が取り付けられている。更に、上記ラベル吸着部C1が首振りした場合、その揺動した傾き角度に維持する角度維持手段が前記ケース20b内に設けられている。
【0028】
第2の駆動機構21は、上側の平行アーム23の基端側が支持されているピン24に歯車29が固着され、その歯車29と噛み合って駆動回転させる歯車30がケース20bの上面に載置固定したモータ(上下移動用モータ)31の回転軸に固着されており、更に前記ピン24のケース20bより外側に突出した両側部に亘って支持腕32が一体的に固着され、その支持腕32でピン24に対して回動可能に支持されている上側の平行アーム23の下側面を支持するように構成されている。
それにより、第2の駆動機構21は、モータ31が回転すると歯車30、歯車29を介してピン24が回転され、そのピン24の回転によって支持腕32が上下方向に回動されるため、ピン24に対して回転可能に支持されている平行アーム23は前記支持腕32で下側から支えられ、支持腕32の上下回動に連動して上下されると共に、該平行アーム23は支持腕32との当接から離れてピン24を中心として上方に回動自在となる。
【0029】
第3の駆動機構22は、図2に示すように下側の平行アーム23’の基端側が支持されているピン24’の一側端に歯車33が固着され、その歯車33と噛み合う歯車34がケース20bの外側にブラケットを介して取り付けられたモータ(水平回転用モータ)35の回転軸に固着されており、前記ピン24’の他側端にスプロケット36が固着されている。又、前記したラベル吸着部C1に固着した取付筒25に回転可能に横架されている回転軸28の一側端にスプロケット37が固着され、そのスプロケット37と前記スプロケット36とに亘って歯付ベルト38が巻回され、且つ前記回転軸28の中間部には歯車39が固着され、その歯車39と噛み合う歯車40が、ラベル吸着面を一体回転状に係合支持した支持軸に固着されて構成されている。(尚、駆動機構の詳細は特開平9−77034号公報を参照)
【0030】
図3は上述した装置の電気的構成を示すブロック図で、ラベル発行部(計量ラベルプリンタ)制御部Dと、包装機構制御部Eとを備えている。
ラベル発行部(計量ラベルプリンタ)制御部Dは、主としてラベル発行部関係の制御を行なうもので、CPU41によって制御される。
包装機構制御部Eは、主としてストレッチ包装機Aの機構部の制御を行うもので、CPUによって制御される。
【0031】
次に、ラベル発行部制御部Dについて説明すると、CPU41にはバス41aを介してROM42、RAM43、表示操作部(コンソール部12)44、計量部45、交信用のインターフェース回路(INF)46、印字部47、吸着部駆動部48及び商品検出センサ49が接続されており、ROM42にはCPU41が実行する各種制御プログラムが記憶されている。
RAM43は、CPU41がROM42の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ、フラグ等のエリアと、商品毎に予め各種データが記憶されたプリセットデータエリアとを備えている。
プリセットデータエリアには、商品(商品番号)Gに対応して、値段計算及びラベル印字用のデータである「品名」、「単価」、「バーコード」等が記憶された商品ファイル(図5参照)、ラベル貼付用データファイル(図6参照)、トレイファイル(図7参照)等が記憶されている。その各ファイルの詳細については後述する。
【0032】
表示操作部(コンソール部)12は、キーボードとタッチパネルからなる操作部と、液晶表示器で構成された表示部を備えており、各種データ及び指令の入力、或いはCPU41の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うものである。従って、本発明におけるラベルの回転角度の選択は、この表示操作部12の操作部を操作することで行うことができる。
計量部45は、商品載置部13に載置された商品Gの計量信号をCPU41へ供給するものである。
交信用のインターフェース回路(INF)46は、包装機構制御部Eと各種データ、指令の交信を行なうための回路である。
印字部47はラベル発行部(計量ラベルプリンタ)で、サーマルプリンタを備え、CPU41の指令に基づいてラベルに品名、値段、単価、バーコード等の印字を行い、印字したラベルを前記ラベル発行口16に発行するものである。
【0033】
吸着部駆動部48は、前記した駆動機構C2で、ラベル吸着部C1を移動させてラベル発行口16にあるラベルを吸着した後、所定のラベル貼付位置へ移動させると共に、ラベル吸着面18の向きを所定の向きとし、商品に対してラベル吸着部を所定のタイミングで下降させることで商品の所定の位置に所定の向きでラベルを貼付するための機構部である。この吸着部駆動部48の詳細については後で説明する。
商品検出センサ49は、排出路(ヒートシール部)10の側方に配置され、該排出路に包装物(包装された商品)G’の有無を検出してラベル貼付のための信号を発生するもので、商品がラベル貼付場所、即ち排出路(ヒートシール部)へ位置した場合、その旨をCPU41へ供給する。
【0034】
次に、包装機構制御部Eについて説明する。CPU50にはバス50aを介して交信用インターフェース回路(INF)51、ROM52、RAM53、操作部54、及び機構駆動部55が接続されている。
交信用インターフェース回路(INF)51は、前記したラベル発行部制御部Dと各種データ、指令の交信を行なうための回路である。
ROM52は、CPU50が実行する制御プログラムが記憶されている。
RAM53は、CPU50がROM52の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に、商品の形状データ(縦、横、高さ)に基づいて制御データを決定するための各種テーブル等が記憶されている。
操作部54は、装置の起動、停止等のためのスイッチである。
【0035】
機構駆動部55は、包装を実行する場合に包装機の各機構部を駆動するための回路で、具体的にはエレベータ2を駆動するモータ56、商品Gを搬入するプッシャコンベア1の搬入モータ57、フィルムフィード機構5のフィルム移送モータ58等がある。尚、包装機の構成は先に簡単に説明したが、本発明と直接関係しないので、前記モータの制御の詳細については説明を省略する。
叉、機構駆動部55には、商品Gの横幅を検出する商品幅検出センサ17aと、商品Gの高さを検出する商品高さ検出センサ17bが接続されており、検出データをCPU50へ供給するようになっている。
【0036】
前記ラベル発行部制御部Dと包装機構制御部Eとで授受されるデータ、指令で本発明と関係するのは、ラベル発行部制御部Dから包装機構制御部Eへは商品載置部13上に載置された商品の計量が安定したことを報知する信号が送信され、包装機構制御部Eからラベル発行部制御部Dへはラベル貼付位置決定のためのデータとして、前記商品の幅検出センサ17aで検出された一方の長さデータ(商品の中央から幅方向端部までの長さデータ)と高さデータが送信される。
【0037】
図4は前記した吸着部駆動部(駆動機構C2)48の構成の詳細を示すもので、水平モータM1駆動回路59は、ラベル吸着部C1を水平、即ち包装物G’の搬送方向と直交する方向に移動させる水平モータM1(前記第1の駆動機構20のモータ20d)を駆動する回路で、その水平モータM1としてはステッピングモータが使用されている。従って、ステッピングモータの駆動パルス数をカウントすることで吸着部の位置を検出することができる(右回転の時はプラスカウント、左回転の時はマイナスカウント)。
水平基準位置センサF1(60)は、ラベル吸着部C1が水平方向の基準位置に位置したことを検出するセンサで、この基準位置からの前記駆動パルスのカウント値によってラベル吸着部C1の水平方向の位置決めが行われる。
【0038】
上下モータM2駆動回路61及び上下基準位置センサF2(62)は、モータM2(前期第2の駆動機構21のモータ31)がラベル吸着部C1を上下方向へ移動させるものである以外は前記した水平モータM1と同様である。
叉、回転モータM3駆動回路63及び回転基準位置センサF3(64)は、モータM3(前記第3の駆動機構22のモータ35)がラベル吸着部C1を商品の排出路面と平行な面で回転させるモータで、モータM3の駆動パルスで位置決めされるのは距離ではなく、回転角度である点を除くと前記した水平モータM1の場合と同じである。
ラベル貼付センサF4(65)は、ラベルが包装物G’に貼付されたこと、つまりラベル吸着部C1の吸着面18が包装物G’に当接されたことを検出するセンサで、ラベル吸着部C1に上側方向の力が一定以上加わったことにより前記上側の平行アーム23が支持腕32から離間したことを検出している。
【0039】
図5はプリセットデータエリアに記憶されている商品ファイルの概要を示し、商品番号であるPLUNo.をキーに「品名」、「単価」、「バーコード」、「使用するラベルNo.」等が割り振られている。そして、この商品ファイルはトレイファイル(図7参照)とリンクさせてもよい。
【0040】
図6はラベル貼付データファイルの概要を示し、ラベルサイズ毎に、水平回転する角度毎にラベル吸着部C1を包装物の搬送方向と直交方向に移動させるための距離を補正するデータ(a、c)、ラベル吸着部C1を包装物G’に対して降下させるタイミングを補正するデータ(b、d)が予め記憶されている。
ラベルを回転する角度は、ラベル発行部Bから発行された時のラベル向き状態を基準(0°)とした場合、その状態(0°)から例えばラベルの中心を時計回り方向に45°回転させた場合、0°の状態から時計回り方向に90°回転させた場合などとする。そして、選択された回転角度、例えば、0°が「0」、45°が「1」、90°が「2」として角度選択に記憶され、該データに基づき該選択された角度の移動距離とタイミングデータとが読み出される。尚、所望により回転角度を選択することもできる。尚、回転角度は図6に示した角度に限定されるものではなく、ステッピングモータのステップ数で決定される。例えば、30°、60°等であってもよい。
【0041】
そして、上記ラベル貼付データファイルにはトレイ端部からラベル中央部までの距離データ(X0、Y0)が設定されている。このトレイ端部からラベル中央部までの距離データは、オペレータが任意に設定可能である。
例えば、図9に示すようにトレイ上におけるラベル位置(X0、Y0)は、トレイの隣り合う辺からラベル中心までの距離で、例えば、横幅:200mm、縦幅:150mmのトレイで、X0:30mm、Y0:130mmが設定された例を示す。この場合、トレイ上におけるラベルの外周縁とトレイの端部との間には空白の距離が存在する。
【0042】
また、回転角度0°の場合の移動距離(水平移動距離データ)Xは、予め入力設定されたトレイ端部からラベル中央部までの距離データ(X0、Y0)と、包装過程でトレイの横幅が検知された際に算出される。その算出された移動距離XとタイミングデータTとに基づいてラベル貼付制御が行われる。但し、使用するトレイファイルをラベル貼付データファイルと関連付けるようにして、包装動作前に移動距離XとタイミングデータTとを算出するようにしてもよい。つまり、トレイは商品載置部13の中心に置かれ、トレイの横幅(L)と、トレイ端部からラベル中央までの距離X0が分かるので、移動距離Xが決定される。
例えば、回転角度0°の場合、移動距離Xはトレイの横幅(L)と入力されたX0による。タイミングデータTは入力されたY0と包装物G’の搬送速度によって決定される。
回転角度45°の場合、補正データとして移動距離Xに±aが設定されている。同様にタイミングデータTに±bのデータが記憶されている。
回転角度90°の場合、補正データとして移動距離Xに±cが設定されている。同様にタイミングデータTに±dのデータが記憶されている。
【0043】
上記したラベルを回転して貼付する場合の位置補正を図12に基づいて説明する。
(a)ラベル貼付条件(X0、Y0)のX0をラベル横幅の半分の長さ、Y0を使用するトレイの縦幅寸法とした場合、ラベルを回転させずに貼付した時、ラベルはトレイの隅に貼付される。この位置で、ラベルを時計回り方向に45°回転(ラベルの中心とラベル吸着部の中心は同じ)すると、ラベルは二点鎖線で示すように該ラベルの左半分がトレイからはみ出る。
このラベルのはみ出し分をなくす為に、該ラベルの中心をΔX、ΔYだけずらすように補正データが予め設定してある。
(b)ラベル貼付条件(X0、Y0)をトレイの端部から貼付ラベルの縁まで一定の距離
が存在する設定とした場合で、その位置でラベルを時計回り方向に45°回転(ラベルの中心とラベル吸着部の中心は同じ)すると、ラベルは二点鎖線で示すように該ラベルの左上側がトレイの上側端部と接し、トレイの右側端部とは当初の設定した距離が存在する。従って、ラベルを回転した場合でもトレイの端部と当初設定した距離を確保する為に、該ラベルの中心をΔX、ΔYだけずらすように補正データが予め設定される。
この補正データは、ラベルサイズ毎で、しかも回転角度毎に設定される。
【0044】
図7はトレイファイルの概要を示し、トレイの種類毎に横幅、奥行き、高さ、風袋が記憶されている。これらのデータは、商品を商品載置部に載置した時及びプッシャコンベア1によって商品をエレベータ2のヘッド上へ搬送する過程で、該商品の横幅、奥行き、高さが各センサ17a、17bで検出される。その検出されたトレイサイズに応じて各種包装条件が決定する。叉、検出されたトレイから予め設定してある風袋が算出される。
【0045】
次に、前記した装置の動作の概要を簡単に説明すると、
(1) 作業者は処理する商品の商品番号を表示操作部(コンソール部)12より入力しプリセットされている商品データを呼び出す。
(2) 作業者が商品載置部13を構成する計量部15の計量皿上に商品を載せて計量が安定すると包装動作(商品の搬入)が開始される。
(3) ラベル発行部制御部では単価と重量から商品の値段が計算される。
(4) 商品Gの載置時及びエレベータヘッドへの搬送中、商品の横幅、縦幅(奥行き)、及び高さが各センサ17a、17bで検出され、検出データの一部はラベル発行部制御部へ送信される。
(5) 商品Gの縦、横、高さデータに基づいてフィルム切断長さ、各種包装条件が決定され、これ等のデータに基づいて包装が行われる。
(6) この間、ラベル発行部制御部ではラベルの印字、ラベル吸着部C1によるラベルの吸着、ラベル吸着部C1のラベル貼付位置への移動、ラベル吸着面18の向きの設定が行われる。
(7) 包装完了後の包装物G’が所定位置まできた時、ラベルが貼付される。
【0046】
図8は上記した(6)、(7)のラベル貼付処理工程の概要を示すもので、CPU41によって実行される。即ち、ラベルに、品名、値段、単価、重量、賞味期限、バーコード等のデータが印字され、ラベルが前記ラベル発行口16へ発行されると以下の処理が実行される。
(ステップ1)…初期位置に位置しているラベル吸着部C1を発行口16へ移動させて吸着面18にラベルの接着面を下側にして吸着する。
(ステップ2)…商品の幅データと、ラベル貼付データファイルに入力してあるX0データ、更に商品の高さデータ「H」に基づきラベル待機位置(X、Z)を算出する。
このラベル待機位置(X、Z)は、ラベル吸着部C1がラベル発行口16(初期位置)に発行されたラベルを吸着保持し、包装物G’に対して該ラベルを貼付するために待機する位置までの移動距離データで、「X」は初期位置からラベル待機位置までの水平距離、「Z」は初期位置からラベル待機位置までの垂直距離である(図10及び図11参照)。
水平方向の移動距離X=XC−LR+X0 (図10参照)
XC:ラベル吸着部C1の初期位置から搬送路の中心(商品の中心)までの距離。
LR:商品幅検出センサ17aにより検出(測定)。
X0:設定値(図6参照)。
以上により、水平方向の移動距離Xが決定する。
垂直方向の移動距離Z=(Z0−Z2)−H (図11参照)
Z0:ラベル吸着部C1の初期位置から包装物G’の搬送面までに垂直距離で、機構上決定されている一定値。
Z2:ラベル待機位置からラベル接着位置(包装物上面)までの垂直距離で、商品の高さHによってラベル接着位置にバラツキが生じないように一定値に設定されている。
H:商品の高さで商品高さ検出センサ17bにより検出。
尚、ラベル貼付のタイミング時間Tは、包装物G’が商品検出センサ49により検出された時(T=0)から、ラベル吸着部C1を待機位置から降下開始させるまでの遅延時間であり、包装物上におけるY軸方向のラベル接着位置を定める。従って、時間T=0の時にY0=0となるように設定した場合には、包装物G’の搬送速度が毎秒D(mm)とすると、貼付タイミング時間Tは、T=Y0/Dにより算出される。Y0は貼付条件で予め入力設定されている。
ラベルの回転方向は前記(1)の処理で商品データが呼び出された時に判明しており、例えば、45°の回転角度が選択されていれば、位置補正されたラベル待機位置データ、補正された貼付タイミングデータが読み出される。
【0047】
(ステップ3)…ステップ2で算出された待機位置(X、Z)へラベル吸着部C1を移動させる。ラベルを回転させて貼付する場合で、回転角度が選択されている場合は補正データを含む位置へ移動させる。ラベル吸着部C1を待機位置へ移動させるのはステッピングモータであるモータM1、モータM2のステップ数で決定される。
(ステップ4)…第3の駆動機構22の回転モータM3を駆動してラベル吸着部C1の向きを呼び出された回転角度に設定する。前記回転モータM3のステップ数によって決まる。
(ステップ5)…商品検出センサ49により包装物G’が所定の位置へ来たかを判断する。尚、包装物G’の後端を基準にラベルを貼付する場合には、排出プッシャ8が所定の位置へ来たか、或いは排出プッシャ8が起動してから所定の時間が経過したかにより判断する。
(ステップ6)…包装物G’が所定の位置へ到達したことが検出されると、上下モータM2を駆動してラベル吸着部C1を降下させる。
(ステップ7)…ラベル貼付センサで包装物G’にラベルが貼付されたかを判断する。
(ステップ8)…ラベルが貼付された場合、上下モータM2を駆動してラベル吸着部C1を最上部(Z=0)まで上昇させ、その後水平モータM1を駆動して水平方向がX=0となる少し手前の初期位置まで移動し、ラベル吸着部C1が水平回転されている場合は角度を0°に戻して処理を終了する。
【0048】
上記した実施の形態では、回転角度はラベル発行部Bから発行された向きをそのままに保持して移動し、移動後の位置にてラベル吸着部を45°、90°など回転させるようにしたが、ラベル発行部から発行されたラベルの向きを先ず時計回り方向に90°回転させ、ラベルの印字された向きを包装物G’の排出方向と合わせ、その状態を基準(0°)とし、その位置から45°回転、或いは90°回転などするようにしてもよい。
叉、ラベル発行部は必ずしもラベルを印字発行するものに限らず、予め所定事項が印字されているラベル、例えば「お買い得」、「SALE」等とPOP書体で印字されたラベルを発行するものでもよい
更に、実施の形態では包装物の右半部の位置にラベルを貼付する形態を説明したが、ラベル貼付部を包装物の左右対称位置に設け、包装物の左半部、右半部にそれぞれラベルを貼付するようなラベル貼付装置に本発明を応用してもよい。
また、ラベルの中心とラベル吸着部の中心とが一致している例で説明したが、これに限定されず、ラベルの中心とラベル吸着部の中心がずれていてラベルを貼付するような形態でもよい。
更に、補正データである移動距離(水平移動距離データ)XとタイミングデータTとを、予めラベル貼付データファイルに記憶するように説明したが、予め補正データを求める計算式を記憶させておき、所定の回転角度が選択されたとき、前記計算式に基づき補正データを算出するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係るラベル貼付装置を包装機に取り付けた概略を示す縦断側面図。
【図2】ラベル貼付装置部分を示す拡大側面図。
【図3】制御手段の電気的構成を示す説明図。
【図4】吸着部駆動部の詳細を示す説明図。
【図5】商品ファイルの概要を示す説明図。
【図6】ラベル貼付データファイルの概要を示す説明図。
【図7】トレイファイルの概要を示す説明図。
【図8】ラベルの貼付動作を示すフローチャート図。
【図9】トレイに貼付されるラベルの位置関係を示す説明図。
【図10】ラベル吸着部の待機位置とラベル発行口との水平方向の位置関係を示す説明図。
【図11】ラベル吸着部の待機位置とラベル発行口との垂直方向の位置関係を示す説明図。
【図12】ラベルを回転して貼付する場合の補正データの説明図で、(a)はトレイ端部とラベル縁部との間に距離がない場合、(b)はトレイ端部とラベル縁部との間に一定の距離がある場合を示す。
【符号の説明】
【0050】
A…ストレッチ包装機 B…ラベル発行部
C…ラベル貼付装置 G…商品
G’…包装物 L…ラベル
C1…ラベル吸着部 C2…駆動機構
12…選択手段(コンソール部) 16…ラベル発行口
20…第1の駆動機構 21…第2の駆動機構
22…第3の駆動機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル発行部のラベル発行口に位置しているラベルをラベル吸着部にて吸着保持し、その吸着部を水平回転させて前記ラベルを所望の角度にて搬送中の商品上面に貼付するラベル貼付装置において、
水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】
前記補正手段によりラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データに基づきラベル貼付位置が補正され、該貼付位置補正データは、前記ラベル吸着部の中心位置を、前記ラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離を水平方向へ移動させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータであることを特徴とする請求項1記載のラベル貼付装置。
【請求項3】
ラベル発行部のラベル発行口に位置するラベルを吸着保持するラベル吸着部と、前記ラベル吸着部を商品の搬送方向と直交する方向へ移動させる第一の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と平行な水平面内で回転させる第二の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と直交する上下方向へ移動させる第三の駆動機構とを有し、ラベルの貼付データに基づき、前記第一の駆動機構によりラベル吸着部を所定の位置へ移動させ、第二の駆動機構によりラベル吸着部を水平回転させ、第三の駆動機構によりラベルを吸着したラベル吸着部を商品に向かって降下させてラベルを貼付するラベル貼付装置において、
水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項4】
前記補正手段によりラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データに基づきラベル貼付位置が補正され、該貼付位置補正データは、前記ラベル吸着部の中心位置を、前記ラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離を水平方向へ移動させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータであることを特徴とする請求項3記載のラベル貼付装置。
【請求項5】
前記貼付位置補正データは、ラベルフォーマットデータに設定記憶されていることを特徴とする請求項2叉は4に記載のラベル貼付装置。
【請求項6】
前記ラベルの回転角度を選択する選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のラベル貼付装置。
【請求項7】
前記貼付位置補正データは、予め設定したトレイの隣り合うそれぞれの辺からラベル中心までの距離を保ってラベルが貼付されるように設けられていることを特徴とする請求項2、4乃至6の何れか1項記載のラベル貼付装置。
【請求項1】
ラベル発行部のラベル発行口に位置しているラベルをラベル吸着部にて吸着保持し、その吸着部を水平回転させて前記ラベルを所望の角度にて搬送中の商品上面に貼付するラベル貼付装置において、
水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】
前記補正手段によりラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データに基づきラベル貼付位置が補正され、該貼付位置補正データは、前記ラベル吸着部の中心位置を、前記ラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離を水平方向へ移動させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータであることを特徴とする請求項1記載のラベル貼付装置。
【請求項3】
ラベル発行部のラベル発行口に位置するラベルを吸着保持するラベル吸着部と、前記ラベル吸着部を商品の搬送方向と直交する方向へ移動させる第一の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と平行な水平面内で回転させる第二の駆動機構と、前記ラベル吸着部を商品の搬送面と直交する上下方向へ移動させる第三の駆動機構とを有し、ラベルの貼付データに基づき、前記第一の駆動機構によりラベル吸着部を所定の位置へ移動させ、第二の駆動機構によりラベル吸着部を水平回転させ、第三の駆動機構によりラベルを吸着したラベル吸着部を商品に向かって降下させてラベルを貼付するラベル貼付装置において、
水平回転する回転角度に応じてラベルの貼付位置を補正する補正手段を備えることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項4】
前記補正手段によりラベル種類毎に記憶する貼付位置補正データに基づきラベル貼付位置が補正され、該貼付位置補正データは、前記ラベル吸着部の中心位置を、前記ラベル発行口から商品上のラベル貼付位置までの距離を水平方向へ移動させる水平移動距離データと、前記ラベル吸着部を商品に向かって降下させるタイミングデータであることを特徴とする請求項3記載のラベル貼付装置。
【請求項5】
前記貼付位置補正データは、ラベルフォーマットデータに設定記憶されていることを特徴とする請求項2叉は4に記載のラベル貼付装置。
【請求項6】
前記ラベルの回転角度を選択する選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載のラベル貼付装置。
【請求項7】
前記貼付位置補正データは、予め設定したトレイの隣り合うそれぞれの辺からラベル中心までの距離を保ってラベルが貼付されるように設けられていることを特徴とする請求項2、4乃至6の何れか1項記載のラベル貼付装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−69578(P2006−69578A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−252643(P2004−252643)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]