説明

ラベル貼付設備

【課題】複数の物品を積み換え箇所において所望の載置姿勢で積み換え対象部に積み換えても、ラベルを略一定方向から視認し易くなるように積み換えることができるようにする。
【解決手段】物品をラベル貼付箇所を経由して積み換え対象部への積み換え箇所に載置搬送する搬送装置と、ラベル貼付箇所において載置搬送中の物品に対してラベルを貼付するラベル貼付手段9とが設けられ、物品が直方体形状に形成され、物品の寸法情報を取得する寸法情報取得手段7と、その寸法情報に基づいて、複数の載置姿勢のうちから物品の寸法により選択される載置姿勢にて積み換え対象部に物品を載置したと仮定したときにその物品における6面のうちで視認可能となる面をラベル貼付面とし、そのラベル貼付面にラベルが貼付されるように、ラベル貼付手段の作動を制御する制御手段10とが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品をラベル貼付箇所を経由させて積み換え対象部への積み換え箇所に向けて載置搬送する搬送装置と、前記ラベル貼付箇所において前記搬送装置による載置搬送中の物品に対してラベルを貼付するラベル貼付手段とが設けられているラベル貼付設備に関する。
【背景技術】
【0002】
上記ラベル貼付設備は、搬送装置によって載置搬送中の物品に対して、例えば、その物品の配送先などを表示するラベルを貼付するために設置されるものであり、従来、ラベル貼付箇所において、載置搬送中の物品に対して、搬送装置に対する一定方向からラベルを貼付するラベル貼付装置を備えたラベル貼付手段が設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−146220号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
直方体形状の物品、或いは、平面視において長辺と短辺とを有する長方形状に形成されている物品を搬送装置で載置搬送する際には、物品に作用する搬送力の違いにより、物品が回転し易いものとなり、物品の搬送姿勢が不安定になるので、物品の搬送姿勢を安定させるために、直方体形状の物品はその長手方向を搬送方向に沿わせた姿勢で、また、平面視において長方形状に形成されている物品はその長辺を搬送方向に沿わせた姿勢で搬送するのが望ましい。
一方、搬送装置で積み換え箇所に搬送されてきた複数の物品を、搬送台車や搬送用パレットなどの積み換え対象部に積み換える際には、例えば積み換え対象部における積み込みスペースからはみ出ない載置姿勢になるように積み換えるのが望ましい。
このため、ラベル貼付箇所においてラベルが貼付された物品の夫々は、ラベルを一定方向に向けた姿勢で積み換え箇所に搬送されてくるのであるが、積み換え箇所において、積み込みスペースからはみ出ない載置姿勢で積み換え対象部に積み換えた結果、各物品に貼付されたラベルの向きがまちまちになり、積み換えた各物品に貼付してあるラベルを略一定方向から視認し難くなる欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、ラベルが貼付された複数の物品を積み換え箇所において所望の載置姿勢で積み換え対象部に積み換えても、積み換えた各物品に貼付してあるラベルを略一定方向から視認し易くなるように積み換えることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、物品をラベル貼付箇所を経由させて積み換え対象部への積み換え箇所に向けて載置搬送する搬送装置と、前記ラベル貼付箇所において前記搬送装置による載置搬送中の物品に対してラベルを貼付するラベル貼付手段とが設けられているラベル貼付設備であって、
前記物品が直方体形状に形成されており、前記物品の寸法情報を取得する寸法情報取得手段と、前記寸法情報取得手段により取得した寸法情報に基づいて、複数の載置姿勢のうちから前記物品の寸法により選択される載置姿勢にて前記積み換え対象部に前記物品を載置したと仮定したときにその物品における6面のうちで視認可能となる面をラベル貼付面とし、そのラベル貼付面にラベルが貼付されるように、前記ラベル貼付手段の作動を制御する制御手段とが設けられている点にある。
【0006】
〔作用及び効果〕
直方体形状に形成された物品の寸法情報を取得して、その取得した寸法情報に基づいて、物品の複数の載置姿勢のうちから、その物品の寸法により、例えば積み換え対象部における積み込みスペースからはみ出ないように選択される載置姿勢にて積み換え対象部に物品を載置したと仮定したときに、その物品における6面のうちで視認可能となる面にラベルが貼付されるように、ラベル貼付手段の作動を制御することができる。
従って、ラベルが貼付された複数の物品を積み換え箇所において、物品の寸法により、例えば積み換え対象部における積み込みスペースからはみ出ない載置姿勢にて積み換え対象部に積み換えても、略一定方向から視認可能となるようにラベルを貼付することができ、積み換えた各物品に貼付してあるラベルを略一定方向から視認し易くなるように積み換えることができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、物品をラベル貼付箇所を経由させて積み換え対象部への積み換え箇所に向けて載置搬送する搬送装置と、前記ラベル貼付箇所において前記搬送装置による載置搬送中の物品に対してラベルを貼付するラベル貼付手段とが設けられているラベル貼付設備であって、
前記物品は、平面視において長辺と短辺とを有する長方形状に形成されており、前記物品の平面視における辺に沿う寸法情報を取得する寸法情報取得手段と、前記寸法情報取得手段により取得した寸法情報における長辺の長さが設定長さを超えるときは、前記物品の平面視における長辺に沿う側面を前記ラベル貼付面とし、前記寸法情報取得手段により取得した寸法情報における長辺の長さが設定長さ以下のときは、前記物品の平面視における短辺に沿う側面を前記ラベル貼付面とし、そのラベル貼付面にラベルが貼付されるように、前記ラベル貼付手段の作動を制御する制御手段とが設けられている点にある。
【0008】
〔作用及び効果〕
平面視において長辺と短辺とを有する長方形状に形成されている物品の平面視における辺に沿う寸法情報を取得して、取得した寸法情報における長辺の長さが設定長さを超えるときは、物品の平面視における長辺に沿う側面をラベル貼付面として、そのラベル貼付面にラベルが貼付されるように、ラベル貼付手段の作動を制御することができる。
また、取得した寸法情報における長辺の長さが設定長さ以下のときは、物品の平面視における短辺に沿う側面をラベル貼付面として、そのラベル貼付面にラベルが貼付されるように、ラベル貼付手段の作動を制御することができる。
よって、積み換え対象部における積み込みスペースの平面視形状が長方形の場合に、その積み込みスペースの短辺に沿う方向の幅を設定長さとすることにより、長辺の長さが設定長さを超える物品は、積み込みスペースからはみ出さないように、その長辺が積み込みスペースの長辺に沿う姿勢で積み換え、長辺の長さが設定長さ以下の物品は、その長辺が積み込みスペースの短辺に沿う姿勢で積み換えても、各物品に貼付してあるラベルを積み込みスペースの短辺に沿う一方の方向に向けて積み換え易くなる。
しかも、設定長さと物品の長辺の長さとの大小関係で物品の姿勢を変更させることで、複数の物品を効率良く積み換えることができる。
従って、ラベルが貼付された複数の物品を、積み換え箇所において積み込みスペースからはみ出さないように積み換え対象部に積み換えても、積み換えた各物品に貼付してあるラベルを略一定方向から視認し易くなるように積み換えることができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記寸法情報取得手段は、前記搬送装置で載置搬送中の物品の寸法を計測して前記寸法情報を取得可能に構成されている点にある。
【0010】
〔作用及び効果〕
物品毎の寸法情報を予め寸法情報取得手段に取得させておくようなことなく、搬送装置で載置搬送中の物品の寸法を計測して取得した寸法情報に基づいて、物品の寸法に応じたラベル貼付面にラベルが貼付されるように、ラベル貼付手段の作動を制御することができる。
よって、実際の物品の寸法に応じたラベル貼付面に的確にラベルを貼付できる。
【0011】
本発明の第4特徴構成は、前記ラベル貼付手段には、前記物品に対して前記搬送装置に対する一定方向からラベルを貼付するラベル貼付装置と、前記物品の搬送姿勢を変更する第1姿勢変更装置とが備えられ、前記制御手段は、前記物品のラベル貼付面が前記ラベル貼付装置によってラベルを貼付可能な方向に向くように、前記第1姿勢変更装置の作動を制御するように構成されている点にある。
【0012】
〔作用及び効果〕
物品のラベル貼付面がラベル貼付装置によってラベルを貼付する方向とは異なる方向を向いていても、第1姿勢変更装置によって物品のラベル貼付面をラベル貼付装置による貼付方向に向けて、ラベル貼付面にラベルを貼付できる。
よって、1つのラベル貼付装置を備えれば良く、物品に対するラベルの貼付方向が互いに異なる複数のラベル貼付装置を設けたり、ラベルの貼付方向を変更できるラベル貼付装置を設けたりすることなく、ラベル貼付面にラベルを貼付することができる。
【0013】
本発明の第5特徴構成は、前記ラベルが貼付された物品の搬送姿勢を、貼付されたラベルが前記搬送装置の搬送方向前方側に向くように変更可能な第2姿勢変更装置が設けられている点にある。
【0014】
〔作用及び効果〕
ラベル貼付箇所より搬送方向で下流に位置する積み換え箇所において、積み換え作業をする人が搬送されてきた物品に貼付されているラベルを視認し易く、所定の積み換え対象部への積み換え作業を行い易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明によるラベル貼付設備を示す。
【0016】
前記ラベル貼付設備は、積み込み箇所1において積み込まれた物品2を、ラベル貼付箇所3を経由させて、積み換え対象部4への積み換え箇所5に向けて載置搬送する搬送装置6と、物品2の寸法情報を取得する寸法情報取得手段7と、ラベル貼付箇所3において搬送装置6による載置搬送中の物品2に対して図2に示すようにラベル8を貼付するラベル貼付手段9と、図4に示すように、ラベル貼付手段9の作動を制御する制御手段10とが設けられている。
【0017】
前記物品2は、図2に示すように、各種商品毎に、例えば所定数の同一商品を一つに梱包してあるダンボールケースである。
各ダンボールケース2は、各種商品毎に異なる直方体形状、つまり、平面視において長辺(以下、ケース長辺という。)11と短辺(以下、ケース短辺という。)12とを有する長方形状に形成され、ケース長辺11に沿う側面には、商品情報としてしてのソースマーキング13がバーコードで印字されている。
【0018】
前記ラベル貼付手段9には、ラベル貼付前のダンボールケース2の搬送姿勢を変更する第1姿勢変更装置14と、載置搬送中のダンボールケース2に対して、搬送装置6に対する一定方向からラベル8を貼付するラベル貼付装置(オートラベラ)15と、ラベル貼付後のダンボールケース2の搬送姿勢を、貼付されたラベル8が搬送装置6の搬送方向前方側に向くように変更可能な第2姿勢変更装置16とが備えられている。
【0019】
前記ラベル貼付装置15は、ダンボールケース2の側面に、出荷先などが印刷されたラベル8を貼付するもので、搬送装置6の搬送方向に対して略直交する一定方向からラベル8を貼付できるように設けてある。
【0020】
前記搬送装置6は、ダンボールケース2を載置搬送する搬送路を形成する複数のローラコンベア17〜25を搬送方向に並べて、ダンボールケース2を隣り合うローラコンベア17〜25間で受け渡しながら搬送できるように構成してある。
【0021】
つまり、ダンボールケース2が積み込まれる積み込み箇所1を構成する積み込み用ローラコンベア17と、ダンボールケース2を搬送路の幅方向一端側に引き寄せる第1幅寄せ用ローラコンベア18と、第1幅寄せ用ローラコンベア18で幅寄せされたダンボールケース2の一個ずつを所定間隔で切り出す切り出し用ローラコンベア19と、寸法情報取得手段7を並設してある寸法情報取得用ローラコンベア20と、第1姿勢変更装置14を構成する第1姿勢変更用ローラコンベア21と、ソースマーキング13を読み取るためのバーコードリーダ26a,26bを並設してあるソースマーキング読み取り用ローラコンベア22と、ラベル貼付装置15を並設してあるラベル貼付用ローラコンベア23と、第2姿勢変更装置16を構成する第2姿勢変更用ローラコンベア24と、ダンボールケース2の積み換え箇所5を構成する積み換え用ローラコンベア25とを記載順に並べてある。
【0022】
前記積み込み箇所1においては、作業者によってダンボールケース2がそのケース長辺11が搬送方向に沿う姿勢で積み込み用ローラコンベア17に積み込まれ、積み換え箇所5においては、積み換え用ローラコンベア25で搬送されてきたラベル貼付後のダンボールケース2が作業員によって、積み換え対象部としてのカート4などに積み込まれる。
前記カート4は、図3に示すように、平面視で略長方形の積み込みスペース27を備えている。
【0023】
前記第1姿勢変更装置14は、第1姿勢変更用ローラコンベア21を、載置搬送中のダンボールケース2を搬送路の幅方向一端側に引き寄せる幅寄せ用ローラコンベアで構成するとともに、第1姿勢変更用ローラコンベア21の搬送面上方に突出する状態と、搬送面上方から搬送面横側方に引退する状態とに切換自在な第1接当部28を設けて構成してある。
【0024】
そして、搬送面上方に突出させた第1接当部28に、搬送されてきたダンボールケース2の側面角部を接当させながら、そのダンボールケース2を搬送路の幅方向一端側(図中左側)に引き寄せることにより、ダンボールケース2を第1接当部28周りで反時計回りに略90度旋回させて、ラベル貼付面29が搬送路の幅方向一端側に向くように、その搬送姿勢を変更できるように構成してある。
【0025】
前記第2姿勢変更装置16は、第2姿勢変更用ローラコンベア24を、載置搬送中のダンボールケース2を搬送路の幅方向他端側に引き寄せる幅寄せ用ローラコンベアで構成するとともに、第2姿勢変更用ローラコンベア24の搬送面上方に突出する状態と、搬送面上方から搬送面横側方に引退する状態とに切換自在な第2接当部30を設けて構成してある。
【0026】
そして、搬送面上方に突出させた第2接当部30に、搬送されてきたダンボールケース2の側面角部を接当させながら、そのダンボールケース2を搬送路の幅方向他端側(図中右側)に引き寄せることにより、ダンボールケース2を第2接当部30周りで時計回りに略90度旋回させて、貼付されたラベル8が搬送装置6の搬送方向前方側に向くように、その搬送姿勢を変更できるように構成してある。
【0027】
前記バーコードリーダ26a,26bとしては、ダンボールケース2の搬送方向前方から読み取るバーコードリーダ26aと、搬送方向に直交する側方から読み取るバーコードリーダ26bとの二台を設けてあり、ダンボールケース2の搬送姿勢にかかわらず、いずれかのバーコードリーダ26a,26bにより、ソースマーキング読み取り用ローラコンベア22で載置搬送中のダンボールケース2に印字されたソースマーキング13を読み取れるように構成してある。
【0028】
前記寸法情報取得手段7は、搬送装置6で載置搬送中のダンボールケース2の平面視における各辺に沿う寸法を計測して寸法情報を取得可能に構成されている。
つまり、ダンボールケース2の搬送方向に沿う長さを計測する第1計測部31と、搬送路幅方向に沿う長さを計測する第2計測部32とを備え、第1計測部31で計測した第1計測長さL1と、第2計測部32で計測した第2計測長さL2とを寸法情報として取得する。
【0029】
前記制御手段10は、図3に示すように、複数のダンボールケース2をカート4の積み込みスペース27からはみ出さないように積み換えるために、図4に示すように、寸法情報取得手段7により取得した寸法情報L1,L2に基づいて、複数の載置姿勢のうちからダンボールケース2の寸法により選択される載置姿勢にてカート4にそのダンボールケース2を載置したと仮定したときに、そのダンボールケース2における6面のうちで、カート4の特定の一側方から視認可能となる面をラベル貼付面29とし、バーコードリーダ26a,26bで読み取った商品情報に応じたラベル8がそのラベル貼付面29に貼付されるように、ラベル貼付手段9の作動を制御する。
【0030】
具体的には、積み込みスペース27の短辺33の長さ(以下、短辺長さという。)Bを設定長さとして設定しておき、図3に示すように、ケース長辺11の寸法(以下、長手寸法という。)Aが設定長さBを越えるダンボールケース2aについては、ケース長辺11が積み込みスペース27の長辺34に沿うように載置し、ダンボールケース2の長手寸法Aが設定長さB以下のダンボールケース2b,2cについては、ケース長辺11が積み込みスペース27の短辺33に沿うように載置すると仮定する。
【0031】
そして、ケース長辺11が積み込みスペース27の長辺34に沿うように載置するダンボールケース2aには、そのケース長辺11に沿う側面をラベル貼付面29として、そのラベル貼付面29にラベル8が貼付されるように、また、ケース長辺11が積み込みスペース27の短辺33に沿うように載置するダンボールケース2b,2cには、そのケース短辺12に沿う側面をラベル貼付面29として、そのラベル貼付面29にラベル8が貼付されるように、ラベル貼付手段9の作動を制御する。
【0032】
これにより、積み込みスペース27に複数のダンボールケース2を効率良く積み換えることができながら、積み換えた各ダンボールケース2の各ラベル8を一定方向(図3における下方側)から視認することができる。
【0033】
前記制御手段10によるラベル貼付制御を、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。
第1計測長さL1と第2計測長さL2とを比較して(ステップ#1)、長い方を長手寸法Aとし、第1計測長さL1を長手寸法Aとしたときは、長手寸法Aが設定長さBを越えるか否かを判定し(ステップ#2,3)、第2計測長さL2を長手寸法Aとしたときは、長手寸法Aが設定長さBを越えるか否かを判定する(ステップ#4,5)。
【0034】
長手寸法Aとしての第1計測長さL1が設定長さBを越えるときには、ケース長辺11に沿う側面をラベル貼付面29とする。このときには、ラベル貼付面29がラベル貼付装置15によってラベル8を貼付可能な方向に向いているので、ダンボールケース2の搬送姿勢を変更しないように、第1接当部28が搬送面上方から引退する状態に切り換わるように第1姿勢変更装置14の作動を制御して(ステップ#6)、ラベル貼付装置15にてケース長辺11に沿う側面にラベル8を貼付する(ステップ#8)。
【0035】
長手寸法Aとしての第1計測長さL1が設定長さB以下のときは、ケース短辺12に沿う側面をラベル貼付面29とする。このときには、ラベル貼付面29がラベル貼付装置15によってラベル8を貼付可能な方向と異なる方向に向いているので、ラベル貼付面29がラベル貼付装置15によってラベル8を貼付可能な方向に向くように、第1接当部28が搬送面上方に突出する状態に切り換わるように第1姿勢変更装置14の作動を制御して(ステップ#7)、ラベル貼付装置15にてケース短辺12に沿う側面にラベル8を貼付する(ステップ#8)。
【0036】
長手寸法Aとしての第2計測長さL2が設定長さBを越えるときには、ケース長辺11に沿う側面をラベル貼付面29とする。このときには、ラベル貼付面29がラベル貼付装置15によってラベル8を貼付可能な方向と異なる方向に向いているので、ラベル貼付面29がラベル貼付装置15によってラベル8を貼付可能な方向に向くように、第1接当部28が搬送面上方に突出する状態に切り換わるように第1姿勢変更装置14の作動を制御して(ステップ#7)、ラベル貼付装置15にてケース長辺11に沿う側面にラベル8を貼付する(ステップ#8)。
【0037】
長手寸法Aとしての第2計測長さL2が設定長さB以下のときは、ケース短辺12に沿う側面をラベル貼付面29とする。このときには、ラベル貼付面29がラベル貼付装置15によってラベル8を貼付可能な方向に向いているので、ダンボールケース2の搬送姿勢を変更しないように、第1接当部28が搬送面上方から引退する状態に切り換わるように第1姿勢変更装置14の作動を制御して(ステップ#6)、ラベル貼付装置15にてケース短辺12に沿う側面にラベル8を貼付する(ステップ#8)。
【0038】
ケース短辺12に沿う側面にラベル8を貼付したときは、ケース短辺12が搬送装置6の搬送方向に沿う姿勢で搬送されることになり、ダンボールケース2の搬送姿勢が不安定になる可能性がある。
【0039】
そこで、ケース短辺12に沿う側面にラベル8を貼付したときは、第2接当部30が搬送面上方に突出する状態に切り換わるように第2姿勢変更装置16の作動を制御して(ステップ#9,10)、そのダンボールケース2の搬送姿勢を、安定した姿勢で且つ貼付されたラベル8が搬送装置6の搬送方向前方側に向くように変更し、ケース長辺11に沿う側面にラベル8を貼付したときは、ダンボールケース2の搬送姿勢を変更しないように、第2接当部30が搬送面上方から引退する状態に切り換わるように第2姿勢変更装置16の作動を制御する(ステップ#9,11)。
【0040】
〔その他の実施形態〕
1.本発明によるラベル貼付設備は、物品の寸法により、例えば搬送姿勢が安定するように選択される載置姿勢にて積み換え対象部に物品を載置したと仮定したときに、その物品における6面のうちで視認可能となる面にラベルが貼付されるように、ラベル貼付手段の作動を制御する制御手段が設けられていても良い。
2.本発明によるラベル貼付設備は、物品をラベル貼付箇所を経由させて積み換え対象部としての搬送用パレットへの積み換え箇所に向けて載置搬送する搬送装置が設けられていても良い。
3.本発明によるラベル貼付設備は、商品などを収容してある籠等の物品にラベルを貼付するために設けてあっても良い。
4.本発明によるラベル貼付設備は、ラベル貼付手段が、物品に対するラベルの貼付方向を変更可能に構成され、物品のラベル貼付面にラベルが貼付されるように、ラベル貼付手段の貼付方向を変更する制御手段を設けてあっても良い。
5.本発明によるラベル貼付設備は、物品にバーコードで印刷してある寸法情報や、物品に貼付してあるラベルにバーコードで印刷してある寸法情報、物品に取り付けてあるICタグに記憶させてある寸法情報などを取得する寸法情報取得手段を設けてあっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】ラベル貼付設備を示す概略平面図
【図2】物品の斜視図
【図3】要部の平面図
【図4】ブロック図
【図5】フローチャート
【符号の説明】
【0042】
2 物品
3 ラベル貼付箇所
4 積み換え対象部
5 積み換え箇所
6 搬送装置
7 寸法情報取得手段
8 ラベル
9 ラベル貼付手段
10 制御手段
11 長辺
12 短辺
14 第1姿勢変更装置
15 ラベル貼付装置
16 第2姿勢変更装置
29 ラベル貼付面
A 長辺の長さ
B 設定長さ
L1 寸法情報
L2 寸法情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品をラベル貼付箇所を経由させて積み換え対象部への積み換え箇所に向けて載置搬送する搬送装置と、前記ラベル貼付箇所において前記搬送装置による載置搬送中の物品に対してラベルを貼付するラベル貼付手段とが設けられているラベル貼付設備であって、
前記物品が直方体形状に形成されており、
前記物品の寸法情報を取得する寸法情報取得手段と、
前記寸法情報取得手段により取得した寸法情報に基づいて、複数の載置姿勢のうちから前記物品の寸法により選択される載置姿勢にて前記積み換え対象部に前記物品を載置したと仮定したときにその物品における6面のうちで視認可能となる面をラベル貼付面とし、そのラベル貼付面にラベルが貼付されるように、前記ラベル貼付手段の作動を制御する制御手段とが設けられているラベル貼付設備。
【請求項2】
物品をラベル貼付箇所を経由させて積み換え対象部への積み換え箇所に向けて載置搬送する搬送装置と、前記ラベル貼付箇所において前記搬送装置による載置搬送中の物品に対してラベルを貼付するラベル貼付手段とが設けられているラベル貼付設備であって、
前記物品は、平面視において長辺と短辺とを有する長方形状に形成されており、
前記物品の平面視における辺に沿う寸法情報を取得する寸法情報取得手段と、
前記寸法情報取得手段により取得した寸法情報における長辺の長さが設定長さを超えるときは、前記物品の平面視における長辺に沿う側面を前記ラベル貼付面とし、前記寸法情報取得手段により取得した寸法情報における長辺の長さが設定長さ以下のときは、前記物品の平面視における短辺に沿う側面を前記ラベル貼付面とし、そのラベル貼付面にラベルが貼付されるように、前記ラベル貼付手段の作動を制御する制御手段とが設けられているラベル貼付設備。
【請求項3】
前記寸法情報取得手段は、前記搬送装置で載置搬送中の物品の寸法を計測して前記寸法情報を取得可能に構成されている請求項1又は2記載のラベル貼付設備。
【請求項4】
前記ラベル貼付手段には、前記物品に対して前記搬送装置に対する一定方向からラベルを貼付するラベル貼付装置と、前記物品の搬送姿勢を変更する第1姿勢変更装置とが備えられ、
前記制御手段は、前記物品のラベル貼付面が前記ラベル貼付装置によってラベルを貼付可能な方向に向くように、前記第1姿勢変更装置の作動を制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項記載のラベル貼付設備。
【請求項5】
前記ラベルが貼付された物品の搬送姿勢を、貼付されたラベルが前記搬送装置の搬送方向前方側に向くように変更可能な第2姿勢変更装置が設けられている請求項1〜4のいずれか1項記載のラベル貼付設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−292487(P2009−292487A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−146101(P2008−146101)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】