説明

リチウムイオン二次電池および捲回体の製造方法

【課題】高容量・高出力のリチウムイオン二次電池を提供すること、このようなリチウムイオン二次電池に適用可能な捲回体を容易に製造することができる捲回体の製造方法を提供すること。
【解決手段】リチウムイオン二次電池100は、正極の活物質で構成された正極活物質層11と正極集電体層12とを有する正極用膜1を捲回した正極捲回体10と、負極の活物質で構成された負極活物質層21と負極集電体層22とを有する負極2と、電解質層3と、を備え、正極捲回体10の捲回方向と略平行な面と、負極2とは、電解質層3を介して対向していることを特徴とする。電解質層3は、固体電解質で構成されているのが好ましい。正極用膜は、正極活物質層11および正極集電体層12のほか、電解質で構成された正極電解質層13を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池および捲回体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器の小型化・高機能化に伴い、これらの機器に搭載される二次電池もいっそうの小型化・高容量密度化が求められている。
このような二次電池として、電解質層と正電極と負電極とを有する膜を捲回した電極捲回型電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような構成とすることにより、反応面積を大きくして内部抵抗を下げ、高容量化・高出力化を図ろうとしている。
しかしながら、近年のさらなる高容量化・高出力化にともない、従来の構成の二次電池では、そのようなニーズに応えることができず、十分な容量・出力を発揮させることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−222887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、高容量・高出力のリチウムイオン二次電池を提供すること、このようなリチウムイオン二次電池に適用可能な捲回体を容易に製造することができる捲回体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のリチウムイオン二次電池は、正極の活物質層と正極の集電体層とを有する正極用膜を捲回した正極捲回体と、
負極の活物質層と負極の集電体層とを有する負極と、
電解質層と、を備え、
前記正極捲回体の前記活物質層及び前記集電体層が露出する表面と、前記負極とは、前記電解質層を介して対向していることを特徴とする。
これにより、正極の活物質層と正極の集電体層との接触面積を大きくすることができるため、高容量・高出力のリチウムイオン二次電池を提供することができる。
【0006】
本発明のリチウムイオン二次電池では、前記電解質層は、固体電解質で構成されていることが好ましい。
これにより、高容量・高出力を維持しつつ、短絡等のトラブルが発生するのを効果的に防止することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池では、前記正極用膜は、前記正極の活物質層および前記正極の集電体層のほか、電解質で構成された正極電解質層を有していることが好ましい。
これにより、正極の活物質層と正極の集電体層との接触面積を大きくしつつ、正極と電解質との接触面積を大きくすることができ、容量・出力をさらに向上させることができる。
【0007】
本発明のリチウムイオン二次電池では、前記負極は、前記負極の活物質層と前記負極の集電体層とを有する負極用膜を捲回した負極捲回体で構成されていることが好ましい。
これにより、さらなる高出力化を図ることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池では、前記負極用膜は、前記負極の活物質層および前記負極の集電体層のほか、電解質で構成された負極電解質層を有していることが好ましい。
これにより、さらなる高出力化を図ることができる。
【0008】
本発明の捲回体の製造方法は、活物質層と、集電体層と、電解質で構成された電解質層とを有する捲回体の製造方法であって、
前記活物質層と、前記集電体層と、物理的または化学的方法により除去することが可能な犠牲層とを有する積層体が捲回した捲回体前駆体を形成する工程と、
前記捲回体前駆体から、物理的または化学的方法により前記犠牲層を除去する工程と、
前記犠牲層が除去された空隙に前記電解質を充填し、前記電解質層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
これにより、リチウムイオン二次電池に適用可能な捲回体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態に係る正極捲回体の平面図である。
【図2】本発明のリチウムイオン二次電池の第1実施形態を示す側面図である。
【図3】第2実施形態に係る正極捲回体の平面図である。
【図4】第3実施形態に係る負極捲回体の平面図である。
【図5】本発明のリチウムイオン二次電池の第3実施形態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
《第1実施形態》
まず、本発明のリチウムイオン二次電池の第1実施形態について詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係る正極捲回体の平面図、図2は、本発明のリチウムイオン二次電池の第1実施形態を示す側面図である。
【0011】
本実施形態において、リチウムイオン二次電池100は、図2に示すように、正極捲回体10と、正極捲回体10に対向するよう配された負極2と、正極捲回体10と負極2との間に配された電解質層3とを有している。
正極捲回体10は、図1に示すように、正極活物質で構成された正極の活物質層(正極活物質層)11と、正極の集電体層(正極集電体層)12とを備えた正極用膜1が捲回した捲回体で構成されている。本実施形態では、図1に示すように、正極活物質層11が正極捲回体10の内側へ向くように構成されている。
【0012】
正極活物質として用いることの出来る材料としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMn、LiFePO、LiFeP、LiMnPO、LiFeBO、Li(PO、LiCuO、LiFeF、LiFeSiO、LiMnSiO等のリチウム複酸化物、これらリチウム複酸化物の結晶内の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲン等で置換された固溶体等を挙げることができる。
【0013】
正極集電体層12の構成材料としては、例えば、Cu、Mg、Ti、Fe、Co、Ni、Zn、Al、Ge、In、Au、Pt、AgおよびPdよりなる群から選択される単体金属や、前記群から選択される2種以上の元素を含む合金等が挙げられる。
負極2は、図2に示すように、正極捲回体10の捲回方向と略平行な面であり、正極活物質層11および正極集電体層12が露出する表面と対向するように配されており、負極活物質で構成された負極の活物質層(負極活物質層)21と、負極の集電体層(負極集電体層)22とで構成されている。本実施形態では、図2に示すように、負極活物質層21が正極捲回体10側に向くよう構成されている。
【0014】
負極活物質層21の材料の具体例としては、シリコン−マンガン合金(Si−Mn)、シリコン−コバルト合金(Si−Co)、シリコン−ニッケル合金(Si−Ni)、五酸化ニオブ(Nb)、五酸化バナジウム(V)、酸化チタン(TiO)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化ニッケル(NiO)、Snが添加された酸化インジウム(ITO)、Alが添加された酸化亜鉛(AZO)、Gaが添加された酸化亜鉛(GZO)、Snが添加された酸化スズ(ATO)、F(フッ素)が添加された酸化スズ(FTO)、炭素材料、炭素材料の層間にリチウムイオンが挿入された物質、TiOのアナターゼ相、Li4Ti12、LiTi等のリチウム含有金属複合酸化物,Li金属等が挙げられる。
負極集電体層22の構成材料としては、Cu、Mg、Ti、Fe、Co、Ni、Zn、Al、Ge、In、Au、Pt、AgおよびPdよりなる群から選択される単体金属や、前記群から選択される2種以上の元素を含む合金等が挙げられる。
【0015】
電解質で構成された電解質層3は、図2に示すように、正極捲回体10と負極2との間に配されている。
電解質層3を構成する電解質としては、液体電解質、固体電解質のいずれも用いることができるが、固体電解質を用いるのが好ましい。これにより、高容量・高出力を維持しつつ、短絡等のトラブルが発生するのを効果的に防止することができる。
【0016】
固体電解質としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキサイド等のベースポリマーに分岐側鎖、リチウム支持電解塩、スペーサー等を導入したポリマー電解質、および、SiO−P−LiO、SiO−P−LiCl、LiO−LiCl−B、Li3.40.6Si0.4、Li14ZnGe16、Li3.60.4Ge0.6、Li1.3Ti1.7Al0.3(PO、Li2.88PO3.730.14、LiNbO、Li0.35La0.55TiO、LiLaZr12、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−P、LiPON、LiN、LiI、LiI−CaI、LiI−CaO、LiAlCl、LiAlF、LiI−Al、LiF−Al、LiBr−Al、LiO−TiO、La−LiO−TiO、LiN、LiNI、LiN−LiI−LiOH、LiN−LiCl、LiNBr、LiSO、LiSiO、LiPO−LiSiO、LiGeO−LiVO、LiSiO−LiVO、LiGeO−ZnGeO、LiSiO−LiMoO、LiPO−LiSiO、LiSiO−LiZrO等に代表される、酸化物、硫化物、ハロゲン化物、窒化物などの結晶質または非晶質、およびこれら組成物の一部原子が他の遷移金属、典型金属、アルカリ金属、アルカリ希土類、ランタノイド、カルコゲナイド、ハロゲン等で置換された固溶体、等の無機固体電解質等を挙げることができる。
【0017】
上記のような構造に対して、適宜リード線等を用いて電流取り出し部を形成し、さらに金属製のコイン型ケースなどに収納することで、小型・高容量密度でありながら、充分な出力を有するリチウムイオン二次電池とすることができる。
上記のような構造を有するリチウムイオン二次電池100では、正極活物質層11と正極集電体層12とで構成された正極用膜1を捲回したものを用いることにより、従来のリチウムイオン二次電池の正極と比較して、正極活物質層11と正極集電体層12との接触面積を飛躍的に大きくすることができる。これにより、リチウムイオン二次電池100の容量・出力を従来のものと比べて飛躍的に大きなものとすることができる。
【0018】
なお、上記説明では、正極捲回体10として、正極活物質層11が正極捲回体10の内側へ向くように構成されているものを用いた場合について説明したが、これに限定されず、正極捲回体10として、正極集電体層12が内側で向くように構成されたものを用いてもよい。
また、負極活物質層21が正極捲回体10側に向くよう構成されている場合について説明したが、負極集電体層22が正極捲回体10側に向くよう構成されていてもよい。
【0019】
《第2実施形態》
次に、本発明のリチウムイオン二次電池の第2実施形態について詳細に説明する。
図3は、第2実施形態に係る正極捲回体の平面図である。
本実施形態のリチウムイオン二次電池100は、前述した第1実施形態と同様に、図2に示すように、正極捲回体10と、正極捲回体10に対向するよう配された負極2と、正極捲回体10と負極2との間に配された電解質層3とを有している。
負極2および電解質層3の配置および構成については、前述した第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0020】
本実施形態では、正極捲回体10が、図3に示すように、正極活物質層11と、正極集電体層12と、正極電解質層13とを備えた正極用膜1’で構成されている。このように、正極電解質層13をさらに有することにより、正極活物質層11と正極集電体層12との接触面積を大きくしつつ、正極活物質層11および正極集電体層12と電解質との接触面積を大きくすることができる。その結果、容量・出力をさらに向上させることができる。
【0021】
本実施形態では、正極用膜1’は、正極捲回体10の外側に向かって、正極電解質層13、正極活物質層11、正極集電体層12の順に配列するよう構成されている。
正極電解質層13を構成する電解質としては、電解質層3の電解質と同様に、固体電荷質を用いるのが好ましい。これにより、短絡等のトラブルが発生するのを効果的に防止することができる。
【0022】
固体電解質としては、上述したものと同様のものを用いることができ、また、正極電解質層13と電解質層3とは同じ電解質で構成されているのが好ましい。これにより、容量・出力をより安定したものとすることができる。
なお、上記説明では、正極用膜1’が、正極捲回体10の外側に向かって、正極電解質層13、正極活物質層11、正極集電体層12の順に配列するよう構成されている場合について説明したが、これに限定されず、各層の配列順は、いずれの順番であってもよい。
また、負極活物質層21が正極捲回体10側に向くよう構成されている場合について説明したが、負極集電体層22が正極捲回体10側に向くよう構成されていてもよい。
【0023】
《第3実施形態》
次に、本発明のリチウムイオン二次電池の第3実施形態について詳細に説明する。
図4は、第3実施形態に係る正極捲回体の平面図、図5は、本発明のリチウムイオン二次電池の第3実施形態を示す側面図である。
本実施形態のリチウムイオン二次電池100は、図5に示すように、正極捲回体10と、正極捲回体10に対向するよう配された負極捲回体20と、正極捲回体10と負極捲回体20との間に配された電解質層3とを有している。
【0024】
電解質層3の配置および構成については、前述した第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、正極捲回体10は、前述した第2実施形態と同様の構成であるので、その説明を省略する。
本実施形態では、負極が、負極捲回体20で構成されている点で、前述した実施形態と異なっている。
【0025】
負極捲回体20は、図4に示すように、負極活物質層21と、負極集電体層22と、負極電解質層23とを備えた負極用膜2’で構成されている。
このような構成の負極捲回体20を用いることにより、負極活物質層21と負極集電体層22との接触面積を向上させるとともに、負極活物質層21および負極集電体層22と電解質との接触面積を向上させることができる。その結果、適度な容量を維持しつつ、さらなる高出力化を図ることができる。
【0026】
本実施形態では、負極用膜2’は、負極捲回体20の外側に向かって、負極電解質層23、負極活物質層21、負極集電体層22の順に配列するよう構成されている。
負極活物質層21および負極集電体層22を構成する材料としては、上述した実施形態と同様の材料を用いることができる。
また、負極電解質層23を構成する電解質としては、電解質層3の電解質と同様に、固体電荷質を用いるのが好ましい。これにより、短絡等のトラブルが発生するのを効果的に防止することができる。
固体電解質としては、上述したものと同様のものを用いることができ、また、負極電解質層23と電解質層3とは同じ電解質で構成されているのが好ましい。これにより、容量・出力をより安定したものとすることができる。
【0027】
なお、上記説明では、正極捲回体10および負極捲回体20がその内部に電解質層を備えるものとして説明したが、電解質層は無くてもよく、図1に示すような構造であってもよい。
また、上記説明では、負極用膜2’が、負極捲回体20の外側に向かって、負極電解質層23、負極活物質層21、負極集電体層22の順に配列するよう構成されている場合について説明したが、これに限定されず、各層の配列順は、いずれの順番であってもよい。
【0028】
《捲回体の製造方法》
次に、捲回体の製造方法について説明する。
本実施形態では、活物質層と、集電体層と、電解質で構成された電解質層とを有する捲回体の製造方法について説明し、特に、正極捲回体について詳細に説明する。
まず、シート状の正極集電体層を用意し、当該正極集電体層上に、正極活物質を付与し、正極活物質層を形成する。正極活物質層の形成方法としては、例えば、PLD、CVD、熱蒸着、スパッタ、およびMBE等の手法を用いることができる。また、MOD材料、ゾルゲル材料、微粒子を溶媒に懸濁し適宜バインダーや焼結助剤を加えたスラリーなどの液相材料を噴霧、スピンコート、ディップコート、ブレードコート等に適用することによっても形成することができる。
【0029】
次に、正極活物質層上に物理的または化学的に除去可能な材料を付与することにより犠牲層を形成し、正極集電体層と、正極活物質層と、犠牲層とが積層した積層体を得る。
物理的または化学的に除去可能な材料は除去の処理によって電池部材および構造を劣化させないものであれば特に制限されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン66、ナイロン6等のポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、トリアセテート系樹脂、ポリイミド系樹脂、などを挙げることができる。
【0030】
なお、物理的または化学的に除去方法としては、加熱処理等の物理的除去方法や、薬品処理等の化学的除去方法を挙げることができる。
次に、得られた積層体を捲回し、正極捲回体の前駆体(捲回体前駆体)を形成する。
次に、物理的または化学的方法により、捲回体前駆体から犠牲層を除去する。
次に、犠牲層を除去することにより生じた空隙に、電解質を充填し、電解質層を形成する。これにより、電解質層を備えた正極捲回体が形成される。電解質層は高分子電解質を適当な溶剤に溶解したポリマー電解質を充填して乾燥させたり、モノマーを充填してから重合を行なったり、または無機固体電解質を溶液法、気相法、微粒子スラリーの充填、など、電解質の種類に応じて適当な手法を用いて形成することができる。また適宜ポストアニールなどの処理を施してイオン伝導性を向上させることもできる。
【0031】
以上の方法によれば、容易に、活物質層と、集電体層と、電解質層とを有する捲回体を形成することができる。
なお、上述した説明では、正極捲回体の製造方法について説明したが、同様の方法により、負極捲回体も製造することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の製造方法は、前述した工程以外の他の工程を有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0032】
100…リチウムイオン二次電池 10…正極捲回体 1、1’…正極用膜 11…正極活物質層 12…正極集電体層 13…正極電解質層 20…負極捲回体 2…負極 2’…負極用膜 21…負極活物質層 22…負極集電体層 23…負極電解質層 3…電解質層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極の活物質層と正極の集電体層とを有する正極用膜を捲回した正極捲回体と、
負極の活物質層と負極の集電体層とを有する負極と、
電解質層と、を備え、
前記正極捲回体の前記活物質層及び前記集電体層が露出する表面と、前記負極とは、前記電解質層を介して対向していることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
【請求項2】
前記電解質層は、固体電解質で構成されている請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
【請求項3】
前記正極用膜は、前記正極の活物質層および前記正極の集電体層のほか、電解質で構成された正極電解質層を有している請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
【請求項4】
前記負極は、前記負極の活物質層と前記負極の集電体層とを有する負極用膜を捲回した負極捲回体で構成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池。
【請求項5】
前記負極用膜は、前記負極の活物質層および前記負極の集電体層のほか、電解質で構成された負極電解質層を有している請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
【請求項6】
活物質層と、集電体層と、電解質で構成された電解質層とを有する捲回体の製造方法であって、
前記活物質層と、前記集電体層と、物理的または化学的方法により除去することが可能な犠牲層とを有する積層体が捲回した捲回体前駆体を形成する工程と、
前記捲回体前駆体から、物理的または化学的方法により前記犠牲層を除去する工程と、
前記犠牲層が除去された空隙に前記電解質を充填し、前記電解質層を形成する工程と、を有することを特徴とする捲回体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−80616(P2013−80616A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219960(P2011−219960)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】