説明

リファキシミンの型およびその使用

本発明は、リファキシミン多形型、医薬調製物におけるこれらの使用、およびこれらを用いた治療方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2010年2月19日に出願された米国特許出願第12/708,836号に係る優先権を主張する。米国特許出願第12/708,836号は、2009年2月25日に出願された米国特許出願第12/393,012号の一部継続出願であり、米国特許出願第12/393,012号は、2008年2月25日に出願された米国特許仮出願第61/031,329号の恩典を主張する。上述の各出願の内容は全て、参照により本明細書に明確に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
背景
リファキシミン(INN;The Merck Index, XIII Ed., 8304(非特許文献1)を参照されたい)は、リファマイシン系抗生物質に属する抗生物質、例えば、ピリド-イミダゾリファマイシンである。リファキシミンは、広範囲の抗菌活性、例えば、胃腸管内で、感染性下痢、過敏性腸症候群、小腸細菌異常増殖、クローン病、および/または膵機能不全の原因となる局在性胃腸細菌に対して抗菌活性を発揮する。リファキシミンは、その化学的特性よび物理的特性のために全身吸収がわずかにしかないことが特徴であると報告されている(Descombe J.J. et al. Pharmacokinetic study of rifaximin after oral administration in healthy volunteers. Int J Clin Pharmacol Res, 14 (2),51-56,(1994)(非特許文献2))。
【0003】
リファキシミンは、伊国特許IT 1154655(特許文献1)およびEP 0161534(特許文献2)に記載されており、これらは両方ともその全体が全ての目的のために参照により本明細書に組み入れられる。EP 0161534(特許文献2)は、出発物質としてリファマイシンO(The Merck Index, XIII Ed., 8301(非特許文献3))を用いてリファキシミンを生成する方法を開示している。米国特許第7,045,620 B1号(特許文献3)およびPCT公報国際公開公報第2006/094662 A1号(特許文献4)は、リファキシミンの多形型を開示している。
【0004】
リファキシミンは、GI粘膜に入り込むことができないため、胃腸管と接触し続ける微生物である非侵襲性大腸菌株によって引き起こされる異常を治療するために認可されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】IT 1154655
【特許文献2】EP 0161534
【特許文献3】米国特許第7,045,620 B1号
【特許文献4】国際公開公報第2006/094662 A1号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】The Merck Index, XIII Ed., 8304
【非特許文献2】Descombe J.J. et al. Pharmacokinetic study of rifaximin after oral administration in healthy volunteers. Int J Clin Pharmacol Res, 14 (2),51-56,(1994)
【非特許文献3】The Merck Index, XIII Ed., 8301
【発明の概要】
【0007】
概要
リファキシミンのゼータ(ζ)、イータ(η)、イオータ(ι)、イオータ乾燥(ι乾燥)型、イオータ乾燥'(ι乾燥')型、およびB型を含む、リファキシミンの多形型が本明細書において説明される。
【0008】
1つの局面により、リファキシミンの多形体ζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型が本明細書において提示される。
【0009】
1つの態様において、多形体ζ型は、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、4.69、7.63、12.52、13.87を含む。
【0010】
1つの態様において、リファキシミンの多形体ζ型は、図4または図15に実質的に図示されるXRPDパターンを含み、該XRPDパターンのピークに+/-0.2θのばらつきがある。
【0011】
1つの態様において、多形体η型は、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、6.1、7.3、および7.5度2-θ;または6.1、7.3、および7.9度2-θ;5.3、6.1、7.3、7.5、8.8、および12.7度2-θ;または5.3、6.1、7.3、7.9、8.8、および12.7度2-θ;または5.3、6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、12.7度2-θ;または6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、および12.7度2-θを含む。
【0012】
1つの態様において、多形体ι型は、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、5.49、5.88、7.86、9.03、12.66、および13.89を含む。
【0013】
1つの態様において、ι型は、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、5.9;7.9;9.0;または12.7;13.9;14.9;または5.9;7.9;12.7;または5.9;9.0;12.7;または5.9;13.9;14.9;または5.9;7.9;14.9;または9.0;12.7;14.9;または5.9;7.9;9.0;14.9;または5.9;7.9;9.0;12.7;または5.9;7.9;9.0;12.7;13.9;14.9を含む。
【0014】
1つの態様において、リファキシミンの多形体ι型は、図3または図9に実質的に図示されるXRPDパターンを含み、該XRPDパターンのピークに+/-0.2θのばらつきがある。
【0015】
1つの態様において、リファキシミンの多形体ι型は、図10に実質的に図示される熱データ、または図12に実質的に図示されるプロトンNMRスペクトル、または図11に実質的に図示される蒸気データ、または図13に実質的に図示されるFT-IRスペクトルを含む。
【0016】
1つの態様において、ι型は、薬学的に許容される剤形に製剤化される。
【0017】
1つの態様において、ι乾燥型は、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.10度θ)で表される該特徴的なピークが、6.04、7.90、8.92、9.49、12.76、および14.14を含む。
【0018】
1つの態様において、リファキシミンのι乾燥型は、図1もしくは図6に実質的に図示されるXRPDパターン、または図7に実質的に図示される熱データを含む。
【0019】
1つの態様において、多形体ι乾燥型は、薬学的に許容される剤形に製剤化される。
【0020】
1つの態様において、多形体ι乾燥'型は、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.15度θ)で表される該特徴的なピークが、6.16、7.92、8.89、9.55、12.80、および14.25を含む。
【0021】
1つの態様において、多形体ι乾燥'型は、図2または図8に実質的に図示されるXRPDパターンを含み、該XRPDパターンのピークに+/-0.15θのばらつきがある。
【0022】
1つの態様において、多形体ι乾燥'型は、薬学的に許容される剤形に製剤化される。
【0023】
1つの態様において、多形体B型は、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.15度θ)で表される該特徴的なピークが、5.24、6.84、7.74、8.71、10.16、および12.21を含む。
【0024】
1つの態様において、多形体B型は、図6に実質的に図示されるXRPDパターンを含み、該XRPDパターンのピークに+/-0.15θのばらつきがあるか、または多形体B型は、図17に実質的に図示されるDSCもしくはTGAのサーモグラムを有する。
【0025】
1つの態様において、多形体は、製剤化前または製剤化後に純度約50〜約100%の多形型を含む。
【0026】
1つの態様において、多形体は、製剤化前または製剤化後に純度約75〜約100%の多形型を含む。
【0027】
1つの局面により、リファキシミンの多形体ζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、もしくはB型のうちの1つもしくは複数またはそれらの混合物を含む薬学的剤形が本明細書において提供される。
【0028】
他の態様および局面が下記で開示される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】ι乾燥型の例示的なXRPDパターンである。
【図2】ι乾燥'型の例示的なXRPDパターンである。
【図3】ι型の例示的なXRPDパターンである。
【図4】ζ型の例示的なXRPDパターンである。
【図5】B型(以前はβ-1、β-2)の例示的なXRPDパターンである。
【図6】ι乾燥型の例示的なXRPDパターンである。
【図7】リファキシミンι乾燥型の例示的なDSCおよびTGAのサーモグラムである。
【図8】リファキシミンι乾燥'型の例示的なXRPDパターンである。
【図9】リファキシミンι型の例示的なXRPDパターンである。
【図10】リファキシミンι型の例示的なDSCおよびTGAのサーモグラムを示す。
【図11】リファキシミンι型の例示的な動的水蒸気吸着/脱着である。
【図12】リファキシミンι型の例示的なプロトンNMRスペクトルである。
【図13】リファキシミンι型の例示的なFT-IRスペクトルである。
【図14】リファキシミンι型の例示的なホットステージ画像を示す。
【図15】リファキシミンζ型の例示的なXRPDパターンである。
【図16】リファキシミンB型の例示的なXRPDパターンである。
【図17】リファキシミンB型の例示的なDSCおよびTGAのサーモグラムを示す。
【図18】リファキシミンη型の例示的なXRPDパターンである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
本発明の態様は、新たなリファキシミンの多形型の発見および抗生物質としてのこれらの型の使用に関する。1つの態様において、経口経路用または局所経路用の医薬調製物の製造における、リファキシミン(INN)として知られる抗生物質のζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型の使用が意図される。本発明の態様はまた、このような医薬調製物を、抗生物質による治療を必要とする対象に投与することに関する。
【0031】
本明細書に記載のリファキシミンの異なる型は、例えば、実施例の項において示される方法によって作ることができる。さらに、リファキシミンの多形型は、実施例において示された条件などの条件に供することによってリファキシミンの1種類または複数種の他の多形型に変換することができる。
【0032】
リファキシミンは、リファマイシン系抗生物質の化合物である。リファキシミンは、式I:(I)の構造を有する化合物である。

【0033】
本明細書で使用する「リファキシミンζ型」、「ζ型」、「リファキシミンのζ型」、「多形体ζ」、および「リファキシミンζ」は、本明細書においてさらに説明される通り、例えば、X線回折図、示差走査熱量測定データの1つまたは複数のピークによって説明されるリファキシミンの多形型を示すために同義に用いられる。ζ型は、本明細書ならびに図および表に記載の粉末X線回折パターンピーク位置を含む。ζ型は、これらのパラメータのうちの1つもしくは複数および/またはこの範囲内にあるピークもしくは点のうちの1つもしくは複数によって、特定および特徴決定されてもよい。
【0034】
本明細書で使用する「リファキシミンη型」、「η型」、「多形体η」、「リファキシミンのη型」、および「リファキシミンη」は、本明細書においてさらに説明される通り、例えば、X線回折図(図18)の1つまたは複数のピークによって説明されるリファキシミンの多形型、ならびにこのような型を作る方法を示すために同義に用いられる。η型は、本明細書ならびに図および表に記載の粉末X線回折パターンピーク位置を含む。η型は、これらのパラメータのうちの1つもしくは複数および/またはこの範囲内にあるピークもしくは点のうちの1つもしくは複数によって、特定および特徴決定されてもよい。
【0035】
本明細書で使用する「リファキシミンι型」、「ι型」、「多形体ι」、「リファキシミンのι型」、および「リファキシミンι」は、本明細書においてさらに説明される通り、例えば、X線回折図、NMR、熱データ、またはホットステージ顕微鏡観察の1つまたは複数のピークによって説明されるリファキシミンの多形型、ならびにこのような型を作る方法を示すために同義に用いられる。ι型は、本明細書ならびに図および表に記載の粉末X線回折パターンピーク位置を含む。ι型は、これらのパラメータのうちの1つもしくは複数および/またはこの範囲内にあるピークもしくは点のうちの1つもしくは複数によって、特定および特徴決定されてもよい。
【0036】
本明細書で使用する「リファキシミンι乾燥型」、「ι乾燥型」、「多形体ι乾燥」、「リファキシミンのι乾燥型」、および「リファキシミンι乾燥」は、本明細書においてさらに説明される通り、例えば、X線回折図、NMR、熱データ、またはホットステージ顕微鏡観察の1つまたは複数のピークによって説明されるリファキシミンの多形型、ならびにこのような型を作る方法を示すために同義に用いられる。ι乾燥型は、本明細書ならびに図および表に記載の粉末X線回折パターンピーク位置を含む。ι乾燥型は、これらのパラメータのうちの1つもしくは複数および/またはこの範囲内にあるピークもしくは点のうちの1つもしくは複数によって、特定および特徴決定されてもよい。
【0037】
本明細書で使用する「リファキシミンι乾燥'型」、「ι乾燥'型」、「多形体ι乾燥'」、「リファキシミンのι乾燥'型」、および「リファキシミンι乾燥'」は、本明細書においてさらに説明される通り、例えば、X線回折図、NMR、熱データ、またはホットステージ顕微鏡観察の1つまたは複数のピークによって説明されるリファキシミンの多形型、ならびにこのような型を作る方法を示すために同義に用いられる。ι乾燥'型は、本明細書および図に記載の粉末X線回折パターンピーク位置を含む。ι乾燥'型は、これらのパラメータのうちの1つもしくは複数および/またはこの範囲内にあるピークもしくは点のうちの1つもしくは複数によって、特定および特徴決定されてもよい。
【0038】
本明細書で使用する「リファキシミンB型」、「B型」、「多形体B」、「リファキシミンのB型」、および「リファキシミンB」は、本明細書においてさらに説明される通り、例えば、X線回折図、NMR、熱データ、またはホットステージ顕微鏡観察の1つまたは複数のピークによって説明されるリファキシミンの多形型、ならびにこのような型を作る方法を示すために同義に用いられる。B型は、本明細書および図に記載の粉末X線回折パターンピーク位置を含む。B型は、これらのパラメータのうちの1つもしくは複数および/またはこの範囲内にあるピークもしくは点のうちの1つもしくは複数によって、特定および特徴決定されてもよい。
【0039】
本明細書で使用する、多形体という用語は、時として、リファキシミンの型に関する包括的な用語として用いられ、これに関連して、本明細書において開示されるリファキシミンの塩型、水和物型、および多形体型を含む。この使用は状況によって左右され、当業者に明らかであろう。
【0040】
本明細書で使用する「約」という用語は、粉末X線回折パターンピーク位置に関して用いられている場合は、例えば、使用した機器により、使用した機器の較正、多形体を生成するために使用した方法、結晶化した材料の年齢(age)などに応じたピークの固有のばらつきを示す。この場合、機器の測定のばらつきは、約±0.2度2-θであった。この開示の利益を有する当業者は、これに関連して、「約」の使用を理解するであろう。他の規定されたパラメータ、例えば、含水量、Cmax、tmax、AUC、固有溶解速度、温度、および時間に関して「約」という用語は、例えば、パラメータの測定またはパラメータの到達における固有のばらつきを示す。この開示の利益を有する当業者は、約という言葉の使用によって暗示される、パラメータのばらつきを理解するであろう。
【0041】
本明細書で使用する多形は、別個の水和物状態にある1種類の化合物の異なる結晶型、例えば、化合物および複合体の一特性が発生することを指す。従って、多形体は同じ分子式を共有する別個の固体であるが、それぞれの多形体は別個の物理的性質を有することがある。従って、1種類の化合物が様々な多形型を生じさせることがあり、それぞれの型は異なるかつ別個の物理的性質、例えば、溶解プロファイル、融点温度、吸湿性、粒子の形状、密度、流動性、成形性(compactibility)、および/またはX線回折ピークを有する。それぞれの多形体の溶解度は異なることがあり、従って、薬学的多形体の存在を特定することは、予測可能な溶解プロファイルを有する製剤を提供するのに必須である。全ての多形型を含む、薬物の全ての固体型を調べること、およびそれぞれの多形型の安定性、溶解性、および流動性を求めることが望ましい。化合物の多形型は、実験室において、X線回折分光法、および赤外分光法などの他の方法によって見分けることができる。多形体および多形体の薬学的用途の一般的な総説については、G. M. Wall, Pharm Manuf. 3, 33 (1986); J. K. Haleblian and W. McCrone, J Pharm. Sci, 58, 911 (1969);およびJ. K. Haleblian, J. Pharm. Sci, 64, 1269(1975)を参照されたい。これらは全て参照により本明細書に組み入れられる。
【0042】
本明細書で使用する「対象」は、リファキシミンによって治療可能な腸障害もしくは他の障害に罹患することができる生物、または本明細書に記載の通りにリファキシミンの投与から別の方法で利益を得ることができる生物、例えば、ヒトおよび非ヒト動物を含む。好ましいヒト動物にはヒト対象が含まれる。本発明の「非ヒト動物」という用語は、全ての脊椎動物、例えば、哺乳動物、例えば、げっ歯類、例えば、マウス、および非哺乳動物、例えば、非ヒト霊長類、例えば、ヒツジ、イヌ、ウシ、ニワトリ、両生類、ハ虫類などを含む。腸障害にかかりやすいとは、腸障害感染を発症するリスクのある対象、すなわち、免疫抑制にかかっている対象、細菌に感染した他の対象に曝露された対象、医師、看護師、旅行者下痢を引き起こす細菌がいることが知られている遠隔地に行っている対象などを含むことを意味する。
【0043】
化合物の「予防的有効量」という言葉は、細菌感染の予防または治療において、対象に単回投与または複数回投与した時に有効な、式(I)または本明細書の他の場所に記載の本発明の化合物の量を指す。
【0044】
本発明の化合物の「治療的有効量」という言葉は、対象に単回投与または複数回投与した時に、対象に治療上の利益をもたらすのに有効な剤の量を指す。1つの態様において、治療上の利益は、ウイルスを阻害すること、またはこのようなウイルス感染を有する対象の生存を延ばすことである。別の態様において、治療上の利益は、細菌感染を阻害すること、またはこのような細菌感染を有する対象の生存を、治療しない場合に予想される生存より長く延ばすことである。
【0045】
リファキシミンは、胃腸管内で、嫌気株を含む感染性下痢の原因となる局在性胃腸細菌に対して広範囲の抗菌活性を発揮する。リファキシミンは、その化学的特性よび物理的特性のために全身吸収がわずかにしかないことが特徴であると報告されている(Descombe J.J. et al. Pharmacokinetic study of rifaximin after oral administration in healthy volunteers. Int J Clin Pharmacol Res, 14 (2),51-56,(1994))。
【0046】
リファキシミンの治療的使用に連結した可能性のある有害事象について、細菌の抗生物質耐性の誘導が特に関係している。
【0047】
この観点から、リファキシミンの型の全身吸収に見られる違いが重要な意味を持つ場合がある。なぜなら、0.1〜1μg/mlなどのリファキシミンの阻害濃度以下の濃度では、耐性変異体が選択される可能性があることが証明されているからである(Marchese A. et al. In vitro activity of rifaximin, metronidazole and vancomycin against clostridium difficile and the rate of selection of spontaneously resistant mutants against representative anaerobic and aerobic bacteria, including ammonia-producing species. Chemotherapy, 46 (4), 253-266,(2000))。
【0048】
リファキシミンの多形体は、異なるインビボバイオアベイラビリティ特性を有することが見出されている。従って、本明細書において開示される多形体は、感染症治療のための異なる特徴を有する製剤の調製において有用であると考えられる。これにより、Cmax値が約0.0ng/ml〜5.0μg/mlと吸着レベルが大幅に異なるリファキシミン調製物を製造することができると考えられる。これにより、治療を受けている対象によってほとんど吸収されないリファキシミン組成物から大量に吸収されるリファキシミン組成物まで調製される。本発明の態様の1つは、患者の治療のために、適切な多形型または型の混合物を選択することによってリファキシミンの治療作用を調整することである。例えば、侵入性細菌の場合、最も生物利用可能な多形型を、本明細書において開示される多形型より選択することができるが、非侵入性細菌の場合、あまり吸収されないリファキシミンの型が治療を受けている対象にとって安全であり得るので、これを選択することができる。
【0049】
リファキシミンの前述の新規の型は、リファキシミンを含有する医薬調製物の製造において純粋かつ均質な生成物として有利に使用することができる。
【0050】
多形体ζ型の一部の特徴は、例えば、以下を含む。
【0051】
ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.69、7.63、12.52、および13.87の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを含む。
【0052】
ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.69、7.63、および12.52の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを含む。
【0053】
ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.63、12.52、および13.87の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを含む。
【0054】
ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.69、12.52、および13.87の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを含む。
【0055】
ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.69、7.63、および13.87の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを含む。
【0056】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.7(ダブレット)、7.6(ダブレット)、および9.5度2-θ;または4.7(ダブレット)、7.3、および8.2度2-θ;または7.6(ダブレット)、8.6、および10.5度2-θ;または8.2、8.6、および9.5度2-θ;または10.2(トリプレット)、12.6(クインテット)、および13.2(ダブレット)度2-θ;または7.3、10.5、および12.9(ダブレット)度2-θ;または7.3、7.6(ダブレット)、8.2、8.6度2-θ;または4.7(ダブレット)、7.3、7.6(ダブレット)、9.5、および10.5度2-θ;または8.2、8.6、9.5、10.2(トリプレット)、および10.5度2-θ;または8.6、9.5、10.2(トリプレット)、10.5、および11.2(ダブレット)度2-θ;または4.7(ダブレット)、6.3、6.4、7.3、7.6(ダブレット)、8.2、8.6、9.5、10.2(トリプレット)、10.5、11.2(ダブレット)、11.9(ダブレット)、12.2(ウィーク)、12.6(クインテット)、12.9(ダブレット)、13.2(ダブレット)度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0057】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.7(ダブレット)、7.6(ダブレット)、および9.5度2-θ;または4.7(ダブレット)、7.3、および8.2度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0058】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.6(ダブレット)、8.6、および10.5度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0059】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される8.2、8.6、および9.5度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0060】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される10.2(トリプレット)、12.6(クインテット)、および13.2(ダブレット)度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0061】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.3、10.5、および12.9(ダブレット)度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0062】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.3、7.6(ダブレット)、8.2、8.6度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0063】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.7(ダブレット)、7.3、7.6(ダブレット)、9.5、および10.5度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0064】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される8.2、8.6、9.5、10.2(トリプレット)、および10.5度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0065】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される8.6、9.5、10.2(トリプレット)、10.5、および11.2(ダブレット)度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0066】
多形体ζ型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される4.7(ダブレット)、6.3、6.4、7.3、7.6(ダブレット)、8.2、8.6、9.5、10.2(トリプレット)、10.5、11.2(ダブレット)、11.9(ダブレット)、12.2(ウィーク)、12.6(クインテット)、12.9(ダブレット)、13.2(ダブレット)度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0067】
多形体η型の一部の特徴は、例えば、以下を含む。
【0068】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.1、7.3、および7.5度2-θ;または6.1、7.3、および7.9度2-θ;または6.1、7.3、および8.8度2-θ;または6.1、7.3、および12.7度2-θ;または6.1、7.5、および8.8度2-θ;または6.1、7.5、および7.9度2-θ;または5.3、6.1、および7.3度2-θ;または5.3、6.1、および7.9度2-θ;または5.3、6.1、および12.7度2-θ;または5.3、6.1、および7.5度2-θ;または5.3、6.1、および8.8度2-θ;または6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、および12.7度2-θ;または5.3、6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、12.7度2-θ;または5.3、6.1、7.3、7.9、8.8、および12.7度2-θ;または5.3、6.1、7.3、7.5、8.8、および12.7度2-θ;または5.3、6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、および12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0069】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.1、7.3、および7.5度2-θ;または6.1、7.3、および7.9度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0070】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.1、7.3、および8.8度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0071】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.1、7.3、および12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0072】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.1、7.5、および8.8度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0073】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.1、7.5、および7.9度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0074】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、および7.3度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0075】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、および7.9度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0076】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、および12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0077】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、および7.5度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0078】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、および8.8度2-θ;または6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、および12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0079】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0080】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、7.3、7.9、8.8、および12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0081】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、7.3、7.5、8.8、および12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0082】
η型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.3、6.1、7.3、7.5、7.9、8.8、および12.7度2-θの特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0083】
多形体ι型、ι乾燥型、およびι乾燥'型の一部の特徴は、例えば、以下を含む。
【0084】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.49、5.88、7.86、9.03、12.66、および13.89の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0085】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.49、5.88、7.86、9.03、および12.66の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0086】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.49、5.88、7.86、9.03、および13.89の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0087】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.49、5.88、9.03、12.66、および13.89の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0088】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.49、7.86、9.03、12.66、および13.89の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0089】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.88、7.86、9.03、12.66、および13.89の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0090】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;7.9;9.0;または12.7;13.9;14.9;または5.9;7.9;12.7;または5.9;9.0;12.7;または5.9;13.9;14.9;または5.9;7.9;14.9;または9.0;12.7;14.9;または5.9;7.9;9.0;14.9;または5.9;7.9;9.0;12.7;または5.9;7.9;9.0;12.7;13.9;14.9の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0091】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;7.4;7.9;9.4の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0092】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.4;20.0;20.9の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0093】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;13.9;14.9の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0094】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される20.0;20.9;23.4の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0095】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;13.9;14.9;20.0;20.9の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0096】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.4;12.7;13.9;23.4の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0097】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;7.4;7.9;12.7;13.9;14.9;20.0;20.9;23.4の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0098】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;7.4;7.9;9.0;9.4;12.7;13.9;14.9;20.0;20.9;23.4の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0099】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;13.9;14.9;20.0;20.9;または5.9;13.9;14.9;または7.4;12.7;13.9;23.4;または20.0;20.9;23.4;または5.9;7.4;7.9;12.7;13.9;14.9;20.0;20.9;23.4;または5.9;7.4;7.9;9.4;または7.4;20.0;20.9;または5.9;7.4;7.9;9.0;9.4;12.7;13.9;14.9;20.0;20.9;23.4の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0100】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;7.9;9.0;12.7;13.9;14.9の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0101】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;7.9;9.0の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0102】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される12.7;13.9;14.9の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0103】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;7.9;12.7の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0104】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;9.0;12.7の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0105】
多形体ι型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.9;13.9;14.9の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0106】
多形体ι乾燥型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.04、7.90、8.92、9.49、12.76、および14.14の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0107】
多形体ι乾燥型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.90、8.92、9.49、12.76、および14.14の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0108】
多形体ι乾燥型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.04、8.92、9.49、12.76、および14.14の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0109】
多形体ι乾燥型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.04、7.90、9.49、12.76、および14.14の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0110】
多形体ι乾燥型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.04、7.90、8.92、12.76、および14.14の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0111】
多形体ι乾燥型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.04、7.90、8.92、9.49、および14.14の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0112】
多形体ι乾燥型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.04、7.90、8.92、9.49、および12.76の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0113】
多形体ι乾燥'型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.16、7.92、8.89、9.55、12.80、および14.25の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0114】
多形体ι乾燥'型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される7.92、8.89、9.55、12.80、および14.25の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0115】
多形体ι乾燥'型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.16、8.89、9.55、12.80、および14.25の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0116】
多形体ι乾燥'型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.16、7.92、9.55、12.80、および14.25の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0117】
多形体ι乾燥'型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.16、7.92、8.89、12.80、および14.25の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0118】
多形体ι乾燥'型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.16、7.92、8.89、9.55、および14.25の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0119】
多形体ι乾燥'型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.16、7.92、8.89、9.55、および12.80の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0120】
多形体B型の一部の特徴は、例えば、以下を含む。
【0121】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.24、6.84、7.74、8.71、10.16、および12.21の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0122】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される6.84、7.74、8.71、10.16、および12.21の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0123】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.24、7.74、8.71、10.16、および12.21の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0124】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.24、6.84、8.71、10.16、および12.21の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0125】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.24、6.84、7.74、10.16、および12.21の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0126】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.24、6.84、7.74、8.71、および12.21の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0127】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.24、6.84、7.74、8.71、および10.16の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0128】
多形体B型は、度2θ(+/-0.20度θ)で表される5.24、6.84、および7.74の特徴的なピークを有する、粉末X線回折パターンを示す。
【0129】
1つの態様において、リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型は5重量%未満の総不純物を含有する。
【0130】
1つの態様において、リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型は50重量%未満の総不純物を含有する。
【0131】
1つの態様において、リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型は20重量%未満の総不純物を含有する。
【0132】
1つの態様において、リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型は、純度が少なくとも50%である、または純度が少なくとも75%である、または純度が少なくとも80%である、または純度が少なくとも90%である、または純度が少なくとも95%である、または純度が少なくとも98%である。
【0133】
1つの態様により、薬学的組成物は、リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型のうちの1つまたは複数、および薬学的に許容される担体を含む。
【0134】
1つの態様において、組成物は、1種類または複数種の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。賦形剤は、希釈剤、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、または甘味剤のうちの1つまたは複数でもよい。
【0135】
1つの態様により、薬学的組成物は、コーティング錠もしくは非コーティング錠、硬ゼラチンカプセルもしくは軟ゼラチンカプセル、糖衣丸剤、ロゼンジ、オブラート、ペレット剤、または密封された小さな包みに入っている散剤として製剤化されてもよい。関連する態様において、薬学的組成物はまた局所使用のために製剤化されてもよい。
【0136】
別の局面により、腸関連障害を治療する、予防する、または緩和する方法であって、それを必要とする対象に、有効量のリファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数を投与する工程を含む、方法が本明細書において提供される。
【0137】
1つの態様において、対象は、過敏性腸症候群、旅行者下痢、小腸細菌異常増殖、クローン病、慢性膵炎、膵機能不全、腸炎、および大腸炎からなる群より選択される少なくとも1つの腸関連障害に罹患している。
【0138】
1つの局面により、包装された組成物が本明細書において提供される。組成物は、治療的有効量のリファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数、ならびに薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、腸障害に罹患している、または腸障害にかかりやすい対象を治療するために製剤化され、腸障害に罹患している、または腸障害にかかりやすい対象を治療するための説明書と共に包装される。
【0139】
1つの局面において、リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数、ならびに薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物が提示される。
【0140】
1つの局面において、ζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型のうちの1つまたは複数、およびこれらの型のうちの1つまたは複数とリファキシミンのα型、β型、γ型、δ型、またはε型のうちの1つまたは複数、ならびに薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物が提示される。
【0141】
1つの態様において、薬学的組成物は賦形剤をさらに含む。
【0142】
別の態様により、賦形剤は、希釈剤、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、または甘味剤のうちの1つまたは複数である。
【0143】
別の態様において、組成物は、選択されたコーティング錠および非コーティング錠、硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセル、糖衣丸剤、ロゼンジ、オブラート、ペレット剤、ならびに密封された小さな包みに入っている散剤のために製剤化される。
【0144】
1つの態様において、組成物は局所使用のために製剤化される。
【0145】
1つの局面により、腸関連障害を治療する、予防する、または緩和する方法であって、それを必要とする対象に、有効量のリファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数を有するウイルスに感染した細胞を投与する工程を含む、方法が本明細書において提示される。
【0146】
別の態様により、腸関連障害は、過敏性腸症候群、旅行者下痢、小腸細菌異常増殖、クローン病、慢性膵炎、膵機能不全、または大腸炎のうちの1つまたは複数である。
【0147】
1つの局面により、対象における腸関連障害治療の有効性を評価する方法、腸関連障害の治療を受けている対象の進行をモニタリングする方法、または腸障害の治療のために対象を選択する方法であって、
治療前の細菌異常増殖レベルを測定する工程;
治療的有効量のリファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数を対象に投与する工程;ならびに
リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数を用いた初回治療期間後に、治療後の細菌異常増殖レベルを測定する工程を含む、方法が本明細書において提示される。
【0148】
1つの態様において、細菌異常増殖レベルの調整は治療の有効性を示す。
【0149】
別の態様において、細菌異常増殖の減少は、治療が有効であることを示す。
【0150】
別の態様において、細菌異常増殖の調整は、対象が、治療に対して好ましい臨床応答を有する可能性が高いことを示す。
【0151】
1つの局面により、使用のための1つまたは複数の操作を含む、対象において腸障害を治療するためのキットが本明細書において提示される。
【0152】
1つの局面により、治療的有効量のリファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数、および薬学的に許容される担体または希釈剤を含み、腸障害に罹患している、または腸障害にかかりやすい対象を治療するために製剤化され、腸障害に罹患している、または腸障害にかかりやすい対象を治療するための説明書と共に包装される、包装された組成物も本明細書において提示される。
【0153】
医用薬剤としてのリファキシミンのζ型の使用が本明細書において提示される。
【0154】
医用薬剤としてのリファキシミンのη型の使用も本明細書において提示される。
【0155】
医用薬剤としてのリファキシミンのι型の使用も本明細書において提示される。
【0156】
医用薬剤としてのリファキシミンのι乾燥型の使用も本明細書において提示される。
【0157】
医用薬剤としてのリファキシミンのι乾燥'型の使用も本明細書において提示される。
【0158】
医用薬剤としてのリファキシミンのB型の使用も本明細書において提示される。
【0159】
別の局面により、リファキシミンのζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数を生成するための方法が本明細書において提示される。
【0160】
治療方法
腸関連障害を治療する、予防する、または緩和する方法であって、それを必要とする対象に、有効量の本明細書に記載のリファキシミンの型のうちの1つまたは複数を投与する工程を含む、方法が本明細書において提供される。腸関連障害には、過敏性腸症候群、下痢、微生物に関連する下痢、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)に関連する下痢、旅行者下痢、小腸細菌異常増殖、クローン病、慢性膵炎、膵機能不全、腸炎、大腸炎、肝性脳症、または回腸嚢炎のうちの1つまたは複数が含まれる。
【0161】
ある特定の腸障害の治療の長さは、一部には、その障害によって決まる。例えば、旅行者下痢は12〜約72時間の治療期間しか必要としない場合があるが、クローン病は、約2日〜3ヶ月の治療期間を必要とする場合がある。リファキシミンの投与量も疾患状態に応じて変化する。適切な投与量範囲は本明細書において下記に提供される。
【0162】
生物兵器剤に曝露された疑いのある対象における病状を治療または予防する方法が本明細書において提供される。
【0163】
腸障害の予防的処置を必要とする対象の特定は当業者の能力および知識の十分に範囲内にある。本方法によって治療することができる腸障害を発症するリスクのある対象を特定するための方法のいくつか、例えば、家族歴、渡航歴および旅行計画の予定、対象における疾患状態の発症に関連する危険因子の存在が医学分野においてよく認識されている。当業者であれば、例えば、臨床試験、理学的検査、および病歴/家族歴/渡航歴を用いることによって、このような候補対象を容易に特定することができる。
【0164】
対象における治療の有効性を評価する方法は、当技術分野において周知の方法(例えば、水素呼気検査、生検、腸細菌のサンプリングなど)によって、治療前の腸細菌異常増殖レベルを測定する工程、および、その後に治療的有効量のリファキシミン多形体を対象に投与する工程を含む。化合物を投与してから適切な期間(例えば、初回治療期間)の後に、例えば、2時間後、4時間後、8時間後、12時間後、または72時間後に、細菌異常増殖レベルを再度測定する。細菌レベルの調整は治療の有効性を示す。細菌異常増殖レベルは治療全体を通じて定期的に測定されてもよい。例えば、細菌異常増殖は、治療のさらなる有効性を評価するために数時間、数日、または数週間ごとにチェックされてもよい。細菌異常増殖の減少は治療が有効であることを示す。説明された方法は、リファキシミン多形体による治療から利益を得る可能性のある対象をスクリーニングまたは選択するのに使用することができる。
【0165】
さらに別の局面において、腸障害に罹患している、または腸障害にかかりやすい対象を治療する方法は、腸障害に罹患している、または腸障害にかかりやすい対象を治療する方法を必要とする対象に、治療的有効量の本明細書に記載のリファキシミン多形体を投与して、それによって、対象を治療する工程を含む。腸障害、例えば、IBSに罹患している、または腸障害にかかりやすい対象が特定されたら、1種類または複数種のリファキシミン多形体が投与される。
【0166】
1つの局面において、対象におけるリファキシミン多形体による治療の有効性を評価する方法は、治療前の細菌異常増殖レベルを測定する工程、治療的有効量のリファキシミン多形体を対象に投与する工程、およびリファキシミン多形体を用いた初回治療期間後に細菌異常増殖を判定する工程を含み、細菌異常増殖の調整は抗菌治療の有効性を示す。
【0167】
治療の有効性は、例えば、細菌異常増殖の低下として測定されてもよい。有効性はまた、腸障害に関連する症状の軽減、症状の安定、または腸障害に関連する症状の停止、例えば、悪心、鼓脹、下痢などの軽減によって測定されてもよい。
【0168】
1つの局面において、リファキシミン多形体による治療を受けている対象の進行をモニタリングする方法は、治療前の細菌異常増殖レベルを測定する工程、治療的有効量のリファキシミン多形体を対象に投与する工程、およびリファキシミン多形体を用いた初回治療期間後に細菌異常増殖を判定する工程を含み、細菌異常増殖の調整は抗菌治療の有効性を示す。
【0169】
薬学的調製物
態様はまた、本明細書に記載の有効量のリファキシミン多形体(例えば、ζ型、 η型、 ι型、 ι乾燥型、 ι乾燥'型、およびB型)および薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物も提供する。さらなる態様において、有効量は、細菌感染、例えば、小腸細菌異常増殖、クローン病、肝性脳症、抗生物質に関連する大腸炎、および/または憩室性疾患を治療するのに有効な量である。
【0170】
旅行者下痢を治療するためにリファキシミンを使用する例については、Infante RM, Ericsson CD, Zhi-Dong J, Ke S, Steffen R, Riopel L, Sack DA, DuPont, HL. Enteroaggregative Escherichia coli Diarrhea in Travelers: Response to Rifaximin Therapy. Clinical Gastroenterology and Hepatology. 2004;2: 135-138;およびSteffen R, M.D., Sack DA, M.D., Riopel L, Ph.D., Zhi-Dong J, Ph.D., Sturchler M, M.D., Ericsson CD, M.D., Lowe B, M.Phil., Waiyaki P, Ph.D., White M, Ph.D., DuPont HL, M.D. Therapy of Travelers' Diarrhea With Rifaximin on Various Continents. The American Journal of Gastroenterology. May 2003, Volume 98, Number 5を参照されたい。これらは全てその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0171】
態様はまた、リファキシミンのζ型、 η型、 ι型、 ι乾燥型、 ι乾燥'型、およびB型のうちの1つまたは複数ならびに薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物も提供する。すなわち、製剤は、1種類の多形体だけを含有してもよく、複数種の多形体の混合物を含有してもよい。混合物は、例えば、望ましい量の全身吸着、溶解プロファイル、治療しようとする消化管内の望ましい位置などに基づいて選択されてもよい。薬学的組成物の態様は、賦形剤、例えば、希釈剤、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、または甘味剤のうちの1つまたは複数をさらに含む。ある組成物が、選択されたコーティング錠および非コーティング錠、硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセル、糖衣丸剤、ロゼンジ、オブラート、ペレット剤、ならびに密封された小さな包みに入っている散剤のために製剤化されてもよい。例えば、組成物は、局所使用、例えば、軟膏、ポマード、クリーム、ゲル、およびローション剤のために製剤化されてもよい。
【0172】
1つの態様において、リファキシミン多形体は、薬学的に許容される製剤、例えば、薬学的に許容される製剤が対象に投与された後に少なくとも12時間、24時間、36時間、48時間、1週間、2週間、3週間、または4週間、リファキシミン多形体を対象に徐放する薬学的に許容される製剤を用いて対象に投与される。
【0173】
ある特定の態様において、これらの薬学的組成物は、対象への局所投与または経口投与に適している。下記で詳述した通り、他の態様において、本発明の薬学的組成物は、特に、以下に適したものを含む固体または液体の形で投与するために、製剤化されてもよい:(1)経口投与、例えば、水剤(水性もしくは非水性の溶液もしくは懸濁液)、錠剤、ボーラス、散剤、顆粒剤、パスタ剤;(2)非経口投与、例えば、皮下注射、筋肉内注射、もしくは静脈内注射による投与、例えば、無菌溶液もしくは無菌懸濁液;(3)局所適用、例えば、皮膚に適用されるクリーム、軟膏、もしくはスプレー;(4)腟内投与もしくは直腸内投与、例えば、ペッサリー、クリーム、もしくは発泡体;または(5)エアゾール剤、例えば、化合物を含有する、水性エアゾール剤、リポソーム調製物、もしくは固体粒子。
【0174】
「薬学的に許容される」という句は、本発明のリファキシミン多形体、このような化合物を含有する組成物、ならびに/または適切な医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、炎症、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を引き起こすことなくヒトおよび動物の組織と接触させて使用するのに適し、妥当な利益/危険比に見合った剤形を指す。
【0175】
「薬学的に許容される担体」という句は、ある器官または身体の一部から別の器官または身体の一部に本化学物質を運ぶ、または輸送するのに関与する、薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクル、例えば、液体または固体の増量剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、またはカプセル材料を含む。それぞれの担体は、好ましくは、製剤の他の成分と適合し、対象を傷つけないという意味で「許容される」。薬学的に許容される担体として役立つことができる材料のいくつかの例には、(1)糖、例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース;(2)デンプン、例えば、トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプン;(3)セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;(4)粉末トラガカントゴム;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えば、カカオ脂および坐剤ろう;(9)油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびダイズ油;(10)グリコール、例えば、プロピレングリコール;(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコール;(12)エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;(13)寒天;(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;(16)発熱物質を含まない水;(17)等張性食塩水;(18)リンガー溶液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;ならびに(21)薬学的製剤において用いられる他の無毒の適合性物質が含まれる。
【0176】
湿潤剤、乳化剤、および潤滑剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、および芳香剤、防腐剤、ならびに酸化防止剤も組成物に存在してよい。
【0177】
薬学的に許容される酸化防止剤の例には、(1)水溶性酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸、塩酸システイン、硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど;(2)油溶性の酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸パルミテート、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α-トコフェロールなど;および(3)金属キレート剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などが含まれる。
【0178】
本明細書において開示されるリファキシミンの型を含有する組成物には、経口投与、鼻投与、局所投与(頬投与および舌下投与を含む)、直腸投与、腟投与、エアゾール投与、ならびに/または非経口投与に適した組成物が含まれる。組成物は、都合よく、単位剤形にされてもよく、薬学分野において周知の任意の方法によって調製されてもよい。1種類の剤形を生成するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、治療を受けている宿主、特定の投与方法に応じて異なる。1種類の剤形を生成するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、一般的に、治療的効果を生じる化合物の量である。一般的に、100%のうち、この量は、約1%〜約99%、好ましくは、約5%〜約70%、最も好ましくは、約10%〜約30%の活性成分である。
【0179】
これらの組成物を調製する方法には、リファキシミン多形体と、担体、任意で、1種類または複数種の補助成分を結びつける工程が含まれる。一般的に、製剤は、均一かつ密接にリファキシミン多形体と液体担体もしくは超微粒子状の固体担体またはその両方を結びつけ、次いで、必要に応じて生成物を成形することによって調製される。
【0180】
経口投与に適した組成物は、カプセル、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ(風味をつけた基剤、通常、スクロースおよびアラビアゴムもしくはトラガカントゴムを使用する)、散剤、顆粒剤、または水溶液もしくは非水溶液の溶液もしくは懸濁液、あるいは水中油型エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョン、あるいはエリキシル剤またはシロップ、あるいはトローチ(不活性基剤、例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアラビアゴムを使用する)、ならびに/あるいは口腔洗浄薬などの形をしてもよく、それぞれが、活性成分として所定量のリファキシミン多形体を含有する。化合物はまた、ボーラス、舐剤、またはパスタ剤として投与されてもよい。
【0181】
本明細書において開示される型は、経口使用および局所使用のための、リファキシミンを含有する抗生物質活性を有する医薬調製物の生成において有利に使用することができる。経口使用のための医薬調製物は、本明細書において開示されるリファキシミンの型と共に、通常の賦形剤、例えば希釈剤、例えば、マンニトール、ラクトース、およびソルビトール;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、糖、セルロース誘導体、天然ゴムおよびポリビニルピロリドン;潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸塩、水素添加植物油、ポリエチレングリコール、およびコロイド状二酸化ケイ素;崩壊剤、例えば、デンプン、セルロース、アルギン酸塩、ゴム、および網状ポリマー;着色剤、香味剤、および甘味剤を含有する。
【0182】
本発明の態様には、経口経路によって投与可能な固体調製物、例えば、コーティング錠および非コーティング錠、硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセル、糖衣丸剤、ロゼンジ、オブラート、ペレット剤、および密封された小さな包みまたは他の容器に入っている散剤が含まれる。
【0183】
局所使用のための医薬調製物は、本明細書に記載のリファキシミン型または他の以前に述べられたリファキシミン型と共に、通常の賦形剤、例えば、白色ワセリン、白色ろう、ラノリンおよびその誘導体、ステアリルアルコール、プロピレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪アルコールのエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸のエステル、モノステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、コロイドアルミニウムおよびケイ酸マグネシウム、アルギン酸ナトリウムを含有してもよい。
【0184】
本発明の態様は、局所調製物、例えば、軟膏、ポマード、クリーム、ゲル、およびローション剤の全てに関する。
【0185】
経口投与用のリファキシミンの固体剤形(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤など)において、活性成分は、典型的には、1種類または複数種の薬学的に許容される担体、例えば、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム、および/または以下のいずれかと混合される:(1)増量剤もしくはエキステンダー、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/もしくはケイ酸;(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、および/もしくはアラビアゴム;(3)保湿剤、例えば、グリセロール;(4)崩壊剤、例えば、寒天(agar-agar)、炭酸カルシウム、バレイショデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム;(5)溶解遅延剤、例えば、パラフィン;(6)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物;(7)湿潤剤、例えば、アセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール;(8)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイトクレー;(9)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物;ならびに(10)着色剤。カプセル、錠剤、および丸剤の場合、薬学的組成物はまた緩衝剤を含んでもよい。似たタイプの固体組成物もまた、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟ゼラチンカプセルまたは硬ゼラチンカプセルの中の増量剤として用いられてもよい。
【0186】
錠剤は、任意で、1種類または複数種の補助成分と共に圧縮または成型することによって作られてもよい。圧縮錠は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムもしくは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、または分散剤を用いて調製されてもよい。湿製錠は、不活性液体希釈剤で湿らせた活性成分粉末の混合物を適切な機械において成型することによって作ることができる。
【0187】
錠剤、ならびに本明細書に記載の薬学的組成物の他の固体剤形、例えば、糖衣錠、カプセル、丸剤、および顆粒剤は、任意で、コーティングおよびシェル、例えば、腸溶コーティングおよび製薬分野において周知の他のコーティングを用いて刻み目がつけられてもよく、調製されてもよい。これらはまた、活性成分を遅延放出または徐放するように、例えば、望ましい放出プロファイルをもたらす様々な比率のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソーム、および/またはマイクロスフェアを用いて製剤化されてもよい。これらは、例えば、細菌保持フィルターに通して濾過することによって、または使用直前に滅菌水もしくは他の無菌注射用媒体に溶解することができる無菌固体組成物の形で滅菌剤を組み込むことによって滅菌されてもよい。これらの組成物はまた、任意で、不透明化剤(opacifying agent)も含有してよく、任意で、遅延型の様式で、胃腸管のある特定の部位でしか活性成分を放出しない、または胃腸管のある特定の部位で優先的に活性成分を放出する組成物でもよい。使用することができる包埋組成物の例には、ポリマー物質およびろうが含まれる。活性成分はまたマイクロカプセルの形をしてもよく、適宜、前記の賦形剤のうちの1つまたは複数を用いたマイクロカプセルの形をしてもよい。
【0188】
リファキシミン多形体の経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤が含まれる。液体剤形は、活性成分に加えて、当技術分野において一般的に用いられる不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物を含有してもよい。
【0189】
経口組成物は、不活性希釈剤に加えて、佐剤、例えば、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味剤、香味剤、着色剤、芳香剤、ならびに防腐剤を含有してもよい。
【0190】
懸濁液は、活性リファキシミン多形体に加えて、懸濁剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド(aluminium metahydroxide)、ベントナイト、寒天およびトラガカントゴム、ならびにそれらの混合物を含有してもよい。
【0191】
直腸投与または腟投与のための薬学的組成物は坐剤として提供されてもよい。坐剤は、1種類または複数種のリファキシミン多形体と、例えば、カカオ脂、ポリエチレングリコール、坐剤ろうまたはサリチル酸塩を含む、1種類または複数種の適切な非刺激性の賦形剤または担体を混合することによって調製することができ、室温で固体であるが、体温では液体であり、従って、直腸内または腟内で融解し、活性剤を放出する。
【0192】
腟投与に適した組成物はまた、当技術分野において適切であると知られている担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、パスタ剤、発泡体、またはスプレー製剤も含む。
【0193】
リファキシミン多形体の局所投与または経皮投与のための剤形には、散剤、スプレー、軟膏、パスタ剤、クリーム、ローション剤、ゲル、液剤、パッチ、および吸入剤が含まれる。活性リファキシミン多形体は、薬学的に許容される担体と共に、および必要とされ得る任意の防腐剤、緩衝剤、または噴霧剤と共に無菌条件下で混合されてもよい。
【0194】
軟膏、パスタ剤、クリーム、およびゲルは、リファキシミン多形体に加えて、賦形剤、例えば、動物および植物の脂肪、油、ろう、パラフィン、デンプン、トラガカントゴム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはそれらの混合物を含有してもよい。
【0195】
散剤およびスプレーは、リファキシミン多形体に加えて、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有してもよい。さらに、スプレーは、通常の噴霧剤、例えば、クロロフルオロ炭化水素ならびに揮発性非置換炭化水素、例えば、ブタンおよびプロパンを含有してもよい。
【0196】
または、リファキシミン多形体はエアゾール剤によって投与されてもよい。これは、化合物を含有する、水性エアゾール剤、リポソーム調製物、または固体粒子を調製することによって達成される。非水性(例えば、フルオロカーボン噴霧剤)懸濁液を使用することができる。ソニックネブライザーは、化合物を分解し得る剪断力への作用物質の曝露を最小限にするので好ましい。
【0197】
水性エアゾール剤は、例えば、作用物質の水溶液または懸濁液と共に従来の薬学的に許容される担体および安定剤を製剤化することによって作られる。担体および安定剤は特定の化合物の必要条件によって異なるが、典型的には、非イオン界面活性剤(Tween、Pluronic、またはポリエチレングリコール)、血清アルブミンのような無害のタンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、アミノ酸、例えば、グリシン、緩衝剤、塩、糖または糖アルコールを含む。一般的に、エアゾール剤は等張液から調製される。
【0198】
経皮パッチは、リファキシミン多形体を身体に制御送達するという、さらなる利点を有する。このような剤形は、適切な媒体に作用物質を溶解または分散することによって作ることができる。吸収増強剤はまた、皮膚を横断する活性成分の流れを増やすのに使用することもできる。このような流れの速度は、速度制御膜を設けることによって、またはポリマーマトリックスもしくはゲルの中に活性成分を分散させることによって制御することができる。
【0199】
眼製剤、眼軟膏、散剤、液剤なども本発明の範囲内と意図される。
【0200】
非経口投与に適した薬学的組成物は、1種類または複数種のリファキシミン多形体と、1種類または複数種の薬学的に許容される無菌の等張性の水性または非水性の溶液、分散液、懸濁液、もしくはエマルジョン、または使用直前に無菌の注射液もしくは注射分散液に再構築され得る無菌の散剤を含んでもよく、これらは、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を目的のレシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁剤もしくは増粘剤を含有してもよい。
【0201】
薬学的組成物において使用され得る適切な水性および非水性の担体の例には、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、および適切なそれらの混合物、植物油、例えば、オリーブ油、ならびに注射用有機エステル、例えば、オレイン酸エチルが含まれる。適切な流動性は、例えば、コーティング材料、例えば、レシチンを用いることによって、分散液の場合には、必要とされる粒径を維持することによって、および界面活性剤を用いることによって維持することができる。
【0202】
これらの組成物はまた、佐剤、例えば、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤も含有してよい。微生物が活動するのを防ぐには、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などを含めることによって確実なものとなり得る。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを組成物に含めることが望ましい場合もある。さらに、吸収を遅延する作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含めることによって、注射用薬学的形態の吸収を延ばすことができる。
【0203】
場合によっては、薬物の効果を延ばすために、薬物の吸収を変えることが望ましい。これは、水溶解度の低い結晶材料、塩材料、または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって達成することができる。次いで、薬物の吸収速度は溶解速度に依存することがあり、次に、溶解速度は結晶サイズおよび結晶型に依存することがある。または、薬物型の吸収遅延は、薬物を油ビヒクルに溶解または懸濁することによって達成される。
【0204】
注射用デポー形態は、リファキシミン多形体のマイクロカプセルマトリクスを、生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸-ポリグリコリドの中で形成することによって作られる。薬物対ポリマーの比、および使用される特定のポリマーの性質に依存して、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が含まれる。デポー注射製剤はまた、薬物を、体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルジョン中に閉じ込めることでも調製される。
【0205】
リファキシミン多形体が製剤としてヒトおよび動物に投与される場合、それ自体で、または薬学的組成物、例えば、薬学的に許容される担体と共に0.1〜99.5%(より好ましくは、0.5〜90%)の活性成分を含有する薬学的組成物として与えられてもよい。
【0206】
選択された投与経路に関係なく、リファキシミン多形体は、適切な水和物型でおよび/または本発明の薬学的組成物の中に用いられてもよく、当業者に公知の方法によって薬学的に許容される剤形に製剤化される。
【0207】
薬学的組成物中の活性成分の実際の投与量レベルおよび投与の時間経過は、対象への毒性無く、特定の対象、組成物、および投与方法について望ましい治療応答を実現するのに有効な活性成分量を得るように変えられてもよい。例示的な用量範囲は1日に25〜3000mgである。
【0208】
本発明のリファキシミン多形体の好ましい用量は、重篤な副作用が起こらずに対象が耐えられる最大の量である。好ましくは、本発明のリファキシミン多形体は、約1mg〜約200mg/体重キログラム、約10〜約100mg/体重kg、または約40mg〜約80mg/体重kgの濃度で投与される。前述の値の中間の範囲も一部であることが意図される。
【0209】
併用療法において、本発明の化合物と他の薬物剤の両方が、従来の方法によって哺乳動物(例えば、ヒトの男性または女性)に投与される。剤は、1種類の剤形または別々の剤形で投与することができる。他の治療剤の有効量は当業者に周知である。しかしながら、他の治療剤の最適有効量範囲を求めることは十分に当業者の範囲内である。別の治療剤が動物に投与される1つの態様において、本発明の化合物の有効量は、他の治療剤が投与されない場合の有効量より少ない。別の態様において、従来の剤の有効量は、本発明の化合物が投与されない場合の有効量より少ない。このように、高用量のいずれかの剤に関連する望ましくない副作用を最小限にすることができる。他の潜在的な利点(投与計画の改善および/または剤費用の削減を含むが、それに限定されるわけではない)は当業者に明らかであろう。
【0210】
様々な態様において、療法(例えば、予防剤または治療剤)は、5分未満の間隔で、30分未満の間隔で、1時間の間隔で、約1時間の間隔で、約1〜約2時間の間隔で、約2時間〜約3時間の間隔で、約3時間〜約4時間の間隔で、約4時間〜約5時間の間隔で、約5時間〜約6時間の間隔で、約6時間〜約7時間の間隔で、約7時間〜約8時間の間隔で、約8時間〜約9時間の間隔で、約9時間〜約10時間の間隔で、約10時間〜約11時間の間隔で、約11時間〜約12時間の間隔で、約12時間〜18時間の間隔で、18時間〜24時間の間隔で、24時間〜36時間の間隔で、36時間〜48時間の間隔で、48時間〜52時間の間隔で、52時間〜60時間の間隔で、60時間〜72時間の間隔で、72時間〜84時間の間隔で、84時間〜96時間の間隔で、または96時間〜120時間の間隔で投与される。好ましい態様において、同じ対象の診察の中で、2種類またはそれ以上の療法が投与される。
【0211】
ある特定の態様において、1種類または複数種の化合物および1種類または複数種の他の療法(例えば、予防剤または治療剤)は周期的に投与される。サイクル療法は、ある期間にわたって第1の療法(例えば、第1の予防剤または治療剤)を投与した後に、ある期間にわたって第2の療法(例えば、第2の予防剤または治療剤)を投与し、任意で、その後に、ある期間にわたって第3の療法(例えば、予防剤または治療剤)などを投与し、療法の1つに対する耐性の発生を減らすために、療法の1つの副作用を避けるもしくは減らすために、および/または療法の有効性を改善するために、この連続投与、すなわち、サイクルを繰り返すことを伴う。
【0212】
ある特定の態様において、同じ化合物の投与が繰り返されてもよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2ヶ月、75日、3ヶ月、または少なくとも6ヶ月の間隔で行われてもよい。他の態様において、リファキシミン多形体以外の同じ療法(例えば、予防剤または治療剤)の投与が繰り返されてもよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2ヶ月、75日、3ヶ月、または少なくとも6ヶ月の間隔で行われてもよい。
【0213】
ある特定の適応症はより長い治療期間を必要とする場合がある。例えば、旅行者下痢の治療は約12〜約72時間しか続かない場合があるが、クローン病の治療は約1日〜約3ヶ月の場合がある。肝性脳症の治療は、例えば、対象が死ぬまで続く場合がある。IBSの治療は、1度に数週間もしくは数ヶ月、または対象が死ぬまで断続的に行われる場合がある。
【0214】
製造物品
別の態様には、例えば、リファキシミンの経口投与または局所投与に適した薬学的組成物を保持する容器と、ある特定の剤形を食品と共に投与すべき時および空腹時に服用すべき時を説明した、印刷されたラベル表示を備える製造物品が含まれる。例示的な剤形および投与プロトコールを下記で説明する。組成物は、剤形を保持および分配することができ、組成物とあまり相互作用せず、さらに、適切なラベルと物理的に関連している任意の適切な容器に入れられる。ラベル表示は、前記で説明した治療方法と合致している。ラベルは、両者が物理的に近接しているのを維持する任意の手段によって容器と関連してよい。非限定的な例として、ラベルと容器は両方とも包装材料、例えば、箱またはプラスチック収縮包装に入れられてもよく、例えば、ラベル表示を不明瞭にしない接着剤または他の接着手段もしくは保持手段を用いて、表示が容器に接着された状態で関連してよい。
【0215】
別の局面は、リファキシミンを含む薬学的組成物を含有する容器を備える製造物品である。容器は、好ましくは、単位剤形でリファキシミン組成物を保持し、薬学的組成物が食物と共に摂取された時、および食物と共に摂取されなかった時には吸収が異なることを知らせる印刷されたラベル表示と関連する。
【0216】
包装された組成物はまた、提供され、かつ治療的有効量のリファキシミンを含んでもよい。リファキシミンおよび薬学的に許容される担体または希釈剤、ここで、該組成物は、腸障害に罹患している対象または腸障害にかかりやすい対象を治療するために製剤化され、かつ、腸障害に罹患している対象または腸障害にかかりやすい対象を治療するための説明書と共に包装される。
【0217】
キット、例えば、対象における腸障害を治療するためのキットも本明細書において提供される。キットは、例えば、リファキシミンの型のうちの1つまたは複数および使用説明書を含んでもよい。使用説明書は、処方情報、投与情報、保管情報などを含んでもよい。
【0218】
包装された組成物はまた提供され、かつ、治療的有効量のリファキシミンの多形体のうちの1つまたは複数、および薬学的に許容される担体または希釈剤を含んでもよく、該組成物は、腸障害に罹患しているまたは腸障害にかかりやすい対象を治療するために製剤化され、腸障害に罹患しているまたは腸障害にかかりやすい対象を治療するための説明書と共に包装される。
【実施例】
【0219】
型の特徴決定
リファキシミンの水和物型、塩型、および非晶質型の一部を、XRPD、熱分析、FT-IR、FT-ラマン、13C NMRのうちの1つまたは複数によって特徴決定した。水和物の真空乾燥または加熱によって得られた乾燥材料を「乾燥」と表示した。これらの材料は、非乾燥材料と比較した時に、1つまたは2つのさらなる小さなピークがシフトする、または含まれるXRPDパターンを示した。
【0220】
粉末X線回折(XRPD)
粉末X線回折(XRPD)分析は、2θ範囲120°のCPS(湾曲型位置敏感)検出器を備えたInel XRG-3000回折計を用いて行った。Cu-Kα放射線を使用し、0.03°2θの分解能で約4°2θから開始してリアルタイムデータを収集した。管の電圧およびアンペア数を、それぞれ、40kVおよび30mAに設定した。モノクロメータースリットを5mm×160μmに設定した。パターンを2.5から40°2θまで表示した。試料を薄壁ガラスキャピラリーに詰めることによって、試料分析の準備をした。データ取得中にキャピラリーを回転するように駆動するゴニオメーターヘッドに、それぞれのキャピラリーを取り付けた。試料を300秒間分析した。機器較正はケイ素標準品を用いて行った。実験XRPDパターンはcGMP基準に従ってSSCI,Inc.で収集された。
【0221】
調製方法
リファキシミンイオータ乾燥(ι乾燥)型の調製方法
リファキシミン(0.0960g)をメタノール(300μL)と組み合わせて、透明な赤色溶液を得た。バイアルに蓋をし、周囲条件で放置した。1日後、光学顕微鏡観察によって、複屈折の刀状結晶体(blade)および針状結晶体からなる赤色沈殿物が認められた。2日後に、溶液全体が結晶化していることが認められた。XRPD分析の前に1日間、湿った結晶を冷蔵(2〜8℃)保管した。XRPD分析はζ型を示した。
【0222】
1ヶ月間冷蔵保管した後に、ある結晶の単結晶構造決定はリファキシミンι乾燥型と突き止められた。このバルク試料はXRPDによって分析しなかった。
【0223】
リファキシミン(ι型、量は未測定)をきれいなバイアルに入れ、穴のあいたアルミニウム箔で覆った。次いで、バイアルを、23℃、約30mmHgに設定した減圧オーブンに入れた。15時間後に、試料を減圧オーブンから取り出し、バイアルに蓋をし、XRPD分析に供した。
【0224】
リファキシミン(ι型)を、穴のあいたアルミニウム箔で覆ったバイアルに入れた。次いで、バイアルを、22℃、約30mmHgに設定した減圧オーブンに入れた。約16時間後に、試料を減圧オーブンから取り出し、XRPD分析に供した。
【0225】
リファキシミン(7.7mg)を動的水蒸気吸着/脱着分析に供した。分析の前に試料を乾燥させなかった。吸着データおよび脱着データを5〜95%RHの範囲にわたって10%RH間隔で窒素パージ下において収集した。分析に使用した平衡基準は5分で0.0100%未満の重量変化であり、最大平衡時間は3時間であった。分析後、試料を、きれいなバイアルに入れ、XRPD分析に供した。
【0226】
4ヶ月後に試料のFT-IR分析も行った。型を確認するために、試料をXRPDによって再分析しなかった。
【0227】
リファキシミン(ι乾燥型、量は未測定)を、23℃および8〜30Hgに設定した減圧オーブンに3日間、入れた。試料をガラスキャピラリーに詰め、XRPDに供した。
【0228】
リファキシミン(量は未測定)を、23℃および8〜30Hgに設定した減圧オーブンに3日間、入れた。試料をガラスキャピラリーに詰め、XRPDに供した。ι乾燥型は、TGによって35〜115℃まで約4.2%の重量減少を示した。この重量減少は、DSCにおける約57℃での広範囲の吸熱と一致し、溶媒消失を示している可能性が高い。DSCサーモグラムにおける約204℃でのさらなる吸熱は溶融物によるものだとされている。プロトンNMRスペクトルから、ι乾燥型のプロトンスペクトルには有機溶媒が存在しないことが分かった。
【0229】
リファキシミン(量は未測定)を、きれいなバイアルに入れた。バイアルを、穴のあいたアルミニウム箔で覆い、23℃および8〜30Hgに設定した減圧オーブンに入れた。約15時間後に、試料を減圧オーブンから取り出し、XRPD分析に供した。
【0230】
周囲条件で3ヶ月と1週間保管した後に、試料をXRPD分析に供した。
【0231】
リファキシミン(量は未測定)を、きれいなバイアルに入れ、周囲条件で風乾させた。約3時間後に、スパチュラで混乱させることによって、試料は乾燥しているように見えた。試料をXRPD分析に供した。試料を周囲条件で約4ヶ月間、保管し、XRPDによって再分析した。
【0232】
ι乾燥型をエタノール蒸気に初期相対蒸気圧0.45、0.1単位で0.05まで減らして曝露した。材料は0.45相対蒸気圧で10分後に約10.3%のパーセント重量増加を示した。これは、2モルのエタノールに相当する。材料は、33分にわたる0.45〜0.05相対圧力の脱着曲線において増加重量の1.47%(約0.25モルのエタノール)を失った。DVS分析後の試料のXRPD分析はη型を示した。
【0233】
0.45相対圧力のエタノールで飽和させるために一段階でι乾燥型をエタノール蒸気に曝露した。材料は10.3%の重量増加(2モルのエタノールに相当する)を示した。DVS分析後の試料のXRPD分析はι型を示した。
【0234】
リファキシミン(150μL)を、きれいなバイアルに入れ、冷凍庫(-10〜-25℃)に入れた。57日後に、湿った複屈折の赤オレンジ色の刀状結晶体が一つ一つの結晶および球晶として認められた。これをXRPD分析に供した。
【0235】
リファキシミン(キャピラリーおよびバルクの両方、量は未測定)を、97%RHの相対湿度を維持するために、飽和塩溶液(硫酸カリウムの飽和塩水溶液)を含む広口瓶に入れた。38日後に、試料をXRPDによって分析した。
【0236】
リファキシミンイオータ(ι)型の調製方法
リファキシミン(0.0294g)をエタノール(100μL)に溶解して、透明な赤色溶液を得た。5分未満で赤色沈殿物が自然発生した。バイアルに蓋をし、周囲条件で放置した。湿った赤色〜オレンジ色の複屈折の微細な針状結晶体をキャピラリーに詰め、XRPD分析に供した。試料の残りを風乾させた。1時間未満で、材料は乾燥しているように見えた。部分的な複屈折を示す微細な赤色〜オレンジ色の針状結晶体をXRPDに供した。
【0237】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0996g)をメタノール(300μL)に溶解して、透明な赤色溶液を得た。別の実験のために溶液の一部(150μL)を取り出した。次いで、バイアルに蓋をし、3日間、冷蔵した(2〜8℃)。透明な赤色溶液が認められ、試料を冷凍庫(-10〜-25℃)に移した。20日後に、樹枝状形成を伴う、湿った複屈折のオレンジ色〜赤色の固体が認められた。試料を冷蔵庫(2〜8℃)に移し、XRPDに供した。
【0238】
約1ヶ月後に、試料を、DSC、TGA、DVS、1H NMR、FT-IR、およびホットステージ顕微鏡観察によって分析した。
【0239】
リファキシミン(ζ型(精製されていない)、量は未測定)を、きれいなバイアルに移し、周囲条件で風乾させた。約3時間後に、スパチュラで触れることによって試料は乾燥しているように見えた。試料をXRPD分析に供した。
【0240】
0.45相対圧力のエタノールで飽和させるために一段階でι乾燥型をエタノール蒸気に曝露した。材料は10.3%の重量増加(2モルのエタノールに相当する)を示した。DVS分析後の試料のXRPD分析はι型を示した。
【0241】
リファキシミン(ζ型、量は未測定)を、きれいなバイアルに移し、周囲条件で風乾させた。約3時間後に、スパチュラで触れることによって試料は乾燥しているように見えた。試料をXRPD分析に供した。
【0242】
ボルテックスミキサーおよびスパチュラを用いて、リファキシミン(0.1004g)をエタノール(340μL)に溶解した。暗赤色溶液を得、5分後にオレンジ赤色の沈殿物を得た。小さな複屈折の針状結晶体を湿った状態でXRPD分析に供した。最初の分析の時にはζ型であり、再分析の時にはη型であった。周囲条件で3ヶ月と7日間保管した後に、試料を再分析した。
【0243】
リファキシミン(0.0284g)をエタノール(100μL)に溶解して、透明な赤色溶液を得た(11/07/2008)。5分未満で赤色沈殿物が自然発生した。バイアルに蓋をし、周囲条件で放置した。湿った赤色〜オレンジ色の複屈折の微細な針状結晶体をキャピラリーに詰め、XRPD分析に供した。試料の残りを風乾させた。1時間未満で、材料は乾燥しているように見えた。部分的な複屈折を示す微細な赤色〜オレンジ色の針状結晶体をXRPDに供した。
【0244】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0996g)をメタノール(300μL)に溶解して、透明な赤色溶液を得た。別の実験のために溶液の一部(150μL)を取り出した。次いで、バイアルに蓋をし、3日間、冷蔵した(2〜8℃)。透明な赤色溶液が認められ、試料を冷凍庫(-10〜-25℃)に移した。20日後に、樹枝状形成を伴う、湿った複屈折のオレンジ色〜赤色の固体が認められた。試料を冷蔵庫(2〜8℃)に移し、XRPDに供した。
【0245】
ボルテックスミキサーおよびスパチュラを用いて、リファキシミン(0.1004g)をエタノール(340μL)に溶解した。暗赤色溶液を得、5分後にオレンジ赤色の沈殿物を得た。小さな複屈折の針状結晶体をXRPD分析に供した。周囲条件で3ヶ月と7日間保管した後に、試料を再分析した(η型)。この試料は最初の分析の時にはζ型であり、次いで、再分析の時にはη型であった。
【0246】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0996g)をメタノール(300μL)に溶解して、透明な赤色溶液を得た。別の実験のために溶液の一部(150μL)を取り出した。次いで、バイアルに蓋をし、3日間、冷蔵(2〜8℃)した。透明な赤色溶液が認められた。試料を冷凍庫(-10〜-25℃)に移した。20日後に、樹枝状形成を伴う、湿った複屈折のオレンジ色〜赤色の固体が認められた。試料を冷蔵庫(2〜8℃)に移し、XRPDに供した。
【0247】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0996g)をメタノール(300μL)に溶解して、透明な赤色溶液を得た。別の実験のために溶液の一部(150μL)を取り出した。次いで、バイアルに蓋をし、3日間、冷蔵(2〜8℃)した。透明な赤色溶液が認められた。試料を冷凍庫(-10〜-25℃)に移した。20日後に、樹枝状形成を伴う、湿った複屈折のオレンジ色〜赤色の固体が認められた。試料を冷蔵庫(2〜8℃)に移し、XRPDに供した。
【0248】
リファキシミンη型の調製方法
ボルテックスミキサーおよびスパチュラを用いて、リファキシミン(0.1004g)をエタノール(340μL)に溶解した。暗赤色溶液を得、5分後にオレンジ赤色の沈殿物を得た。小さな複屈折の針状結晶体を湿った状態でXRPD分析に供した。最初の分析の時にはζ型であり、再分析の時にはη型であった。周囲条件で3ヶ月と7日間保管した後に、試料を再分析した。
【0249】
リファキシミンゼータ(ζ)型の調製方法
振盪および超音波処理しながら、リファキシミン(265mg)をエタノール(1mL)と組み合わせた。試料を3日間、シェーカーブロックに置いて周囲温度でスラリーにした。溶媒をデカンテーションによって除去し、複屈折および減光を示すオレンジ色の断片を湿った状態でXRPDによって分析した。
【0250】
振盪および超音波処理しながら、リファキシミン(200mg)をエタノール(1mL)および水(20μL)と組み合わせた。試料を3日間、シェーカーブロックに置いて周囲温度でスラリーにした。溶媒をデカンテーションによって除去し、複屈折および減光を示すオレンジ色の不規則な断片を湿った状態でXRPDによって分析した。
【0251】
振盪および超音波処理しながら、リファキシミン(256mg)をエタノール(1mL)および水(100μL)と組み合わせた。試料を3日間、シェーカーブロックに置いて周囲温度でスラリーにした。溶媒をデカンテーションによって除去し、複屈折および減光を示すオレンジ色の不規則な断片を冷蔵(2〜8℃)保管し、湿った状態でXRPDによって分析した。
【0252】
振盪および超音波処理しながら、リファキシミン(256mg)をエタノール(1mL)および水(100μL)と組み合わせた。試料を3日間、シェーカーブロックに置いて周囲温度でスラリーにした。溶媒をデカンテーションによって除去し、複屈折および減光を示すオレンジ色の不規則な断片を冷蔵(2〜8℃)保管し、湿った状態でXRPDによって分析した。3週間後に、冷蔵保管していた試料をXRPDによって分析した。
【0253】
振盪および超音波処理しながら、リファキシミン(353mg)をエタノール(1mL)および水(0.25mL)と組み合わせた。試料をホットプレート(設定温度68℃)に置いて加熱して、透明なオレンジ色の溶液を得た。加熱を中断し、バイアルをホットプレートに置いて周囲温度まで冷却した。3日後、透明な溶液を冷蔵庫(2〜8℃)に入れた。2日後に、透明な溶液が認められた。試料の中にはリファキシミンの結晶があった。1日後、複屈折および減光を示すオレンジ色の針状結晶体を濾過によって収集した。フィルターケークをこれ以上乾燥させることなく、XRPD分析に供した。
【0254】
振盪しながらリファキシミン(130mg)をエタノール(4mL)と組み合わせた。結果として生じた透明な溶液を0.2μmナイロンフィルターで濾過した。溶媒をゆっくりと蒸発させた。6日後、複屈折および減光を示すオレンジ色の針状結晶体を濾過によって収集した。フィルターケークをこれ以上乾燥させることなく、XRPD分析に供した。
【0255】
リファキシミン(404.5mg)をエタノール(2.0mL)および水(0.5mL)と組み合わせた。バイアルに蓋をし、湿った固体を冷蔵庫(2〜8℃)に入れた。固体を湿った状態でXRPDによって分析した。
【0256】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0960g)をメタノール(300μL)と組み合わせた。結果として生じた透明な溶液に蓋をし、周囲温度で放置した。1日後に、複屈折の刀状結晶体および針状結晶体からなる赤色沈殿物が観察された。さらに1日後、溶液全体が結晶化し、湿った結晶が認められた。試料を冷蔵保管した。
【0257】
ボルテックスミキサーを用いて、リファキシミン(0.1004g)をエタノール(340μL)に溶解した。スパチュラも用いて溶解を促進し、暗赤色溶液を得た。約5分後、オレンジ赤色の沈殿物が認められた。複屈折を示す小さな針状結晶体をXRPDによって湿った状態で分析した。
【0258】
リファキシミン(508mg)をエタノール(1.3mL)と組み合わせ、ホットプレート(設定値70℃)に置いて加熱した。水(0.58mL)を透明な溶液に添加し、加熱を中断した。透明な茶色の溶液を得た。バイアルを氷水浴に約3時間入れ、次いで、一晩、周囲温度に保った。試料の一部を1mmガラスキャピラリーに詰め、XRPDによって分析した。
【0259】
リファキシミン(503mg)をエタノール(1.3mL)と組み合わせ、ホットプレート(設定値70℃)に置いて加熱した。水(0.58mL)を透明な溶液に添加し、加熱を約5分間、続けた。透明な茶色の溶液を得た。試料を3℃/時間で70℃から20℃(機器の設定値)に冷却した。1日後、試料の一部を1mmガラスキャピラリーに詰め、XRPDによって分析した。
【0260】
リファキシミン(402mg)をエタノール(2.0mL)および水(0.5mL)と組み合わせた。バイアルに蓋をし、スラリーを周囲温度でシェーカーブロックに置いた。約5時間後、試料の一部を1mmガラスキャピラリーに詰め、XRPDによって分析した。
【0261】
ボルテックスミキサーおよびスパチュラを用いて、リファキシミン(0.1004g)をエタノール(340μL)に溶解した。暗赤色溶液を得、5分後にオレンジ赤色の沈殿物を得た。小さな複屈折の針状結晶体を湿った状態でXRPD分析に供した。周囲条件で3ヶ月と7日間保管した後に、試料を再分析した。この試料は最初の分析の時にはζであり、再分析の時にはη型であった。
【0262】
ボルテックスミキサーおよびスパチュラを用いて、リファキシミン(0.1004g)をエタノール(340μL)に溶解した。暗赤色溶液を得、5分後にオレンジ色〜赤色の沈殿物を得た。小さな複屈折の針状結晶体を湿った状態でXRPD分析に供した。この試料は最初の分析の時にはζであり、再分析の時にはη型であった。
【0263】
周囲条件で3ヶ月と7日間保管した後に、試料を再分析した(η型)。ボルテックスミキサーおよびスパチュラを用いて、リファキシミン(0.1004g)をエタノール(340μL)に溶解した。暗赤色溶液を得、5分後にオレンジ赤色の沈殿物を得た。小さな複屈折の針状結晶体を湿った状態でXRPD分析に供した。最初の分析の時にはζ型であり、再分析の時にはη型であった。周囲条件で3ヶ月と7日間保管した後に、試料を再分析した。
【0264】
リファキシミンB型の調製方法
振盪および超音波処理しながら、リファキシミン(268mg)をエタノール(1mL)および水(1mL)と組み合わせた。試料をホットプレート(設定温度68℃)に置いて加熱し、透明なオレンジ色の溶液を得た。加熱を中断し、バイアルをホットプレートに置いて周囲温度まで冷却した。3日後に、固体および溶液の一部を1mmガラスキャピラリーに詰め、XRPD分析に供した。
【0265】
振盪および超音波処理しながらリファキシミン(268mg)をエタノール(1mL)および水(1mL)と組み合わせた。試料をホットプレート(設定温度68℃)に置いて加熱して、透明なオレンジ色の溶液を得た。加熱を中断し、バイアルをホットプレートに置いて周囲温度まで冷却した。3日後に、固体および溶液の一部を1mmガラスキャピラリーに詰め、XRPD分析に供した。溶媒をデカンテーションによって、残っている試料から固体を収集した。固体を風乾させた。複屈折および減光を示すオレンジ色の刀状結晶体を、XRPD、DSC、およびTGAによって分析した。
【0266】
リファキシミンを、周囲温度で2日間、シェーカーブロックに置いてスラリーにした。XRPDによる分析のために、溶解状態の試料の一部をキャピラリーに詰めた。
【0267】
リファキシミン(201mg)をエタノール(2mL)に溶解して組み合わせた。試料をホットプレート(機器の設定値85℃)に置いて加熱して、透明なオレンジ色の溶液を得た。水(2.0mL)を添加し、溶液をさらに5分間(おおよその時間)加熱した。透明な溶液を5℃/時間で約80から20℃まで冷却した。1日後、複屈折および減光を示す大きなオレンジ色の刀状結晶体が観察された。試料を湿った状態でXRPDによって分析した。単試料を結晶構造決定にも供した。
【0268】
溶解状態での単結晶構造分析からリファキシミンが返却された。XRPD分析のために固体および溶液の一部をキャピラリーに詰めた。
【0269】
リファキシミン(110mg)をエタノール(4.0mL)と組み合わせ、ホットプレート(機器の設定値80℃)に置いて加熱した。透明な溶液を0.2umナイロンフィルターで濾過した。濾液を加熱し(機器の設定値80℃)、水(6.0mL)を滴下して、わずかに濁った溶液を得た。加熱を中断し、試料をホットプレートに置いたままにした。XRPDによる分析のために、試料および溶媒の一部をキャピラリーに入れた。
【0270】
リファキシミン(501mg)をエタノール(1.3mL)と組み合わせ、ホットプレートに置いて加熱した(機器の設定値75℃)。透明な溶液を得た。水(0.5mL)を添加し、溶液をホットプレートに置いて約5分間、加熱した(機器の設定値75℃)。加熱を中断し、試料を3℃/分の速度で70℃から20℃(機器の設定値)まで冷却した。3日後に、XRPD分析のために固体および溶液の一部をキャピラリーに詰めた。
【0271】
リファキシミン(1.1209g)をペトリ皿に入れて均等に広げた。84%の相対湿度を維持するために、飽和塩溶液を含む広口瓶にペトリ皿を入れた。2日後、チャンバーから固体を取り出し、バイアルに入れた。12日後に、試料をXRPDによって分析した。
【0272】
B型:
超音波処理しながらリファキシミン(0.0266g)をヘプタン(20.0mL)と組み合わせた。試料をオービタルシェーカー(150rpm)に置いて周囲温度でスラリーにした。3日後、試料は完全に乾燥していることが認められ、砕けたガラスに似た形態を示す固体を含んでいた。複屈折は観察されなかった。試料をXRPDによって分析した。
【0273】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0266g Lot)をヘプタン(20.0mL)と組み合わせた。試料をオービタルシェーカー(150rpm)に置いて周囲温度でスラリーにした。3日後、試料は完全に乾燥していることが認められ、砕けたガラスに似た形態を示す固体を含んでいた。複屈折は観察されなかった。試料をXRPDによって分析した。
【0274】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0288g)をアセトン/水(1/1v/v、6.0mL)と組み合わせて、透明な溶液を得た。溶液を0.2umフィルターで濾過して、きれいなバイアルに入れた。バイアルに蓋をしないまま、溶媒を周囲条件下で蒸発させた。4日後、オレンジ色の複屈折の不規則な板を減圧濾過によって収集し、減圧下で約3分間、乾燥させた。
【0275】
超音波処理しながらリファキシミン(0.0288g)をアセトン/水(1/1v/v、6.0mL)と組み合わせて、透明な溶液を得た。溶液を0.2umフィルターで濾過して、きれいなバイアルに入れた。バイアルに蓋をしないまま、溶媒を周囲条件下で蒸発させた。4日後、オレンジ色の複屈折の不規則な板を減圧濾過によって収集し、減圧下で約3分間、乾燥させた。
【0276】
リファキシミン(0.5351g)を、IPA(2.97mL)および水(30μL)を含むバイアルに移して、粘着性のペーストを得た。バイアルに蓋をし、周囲温度で保管した。1日後に、部分的な複屈折を示す小さなオレンジ色の粒子が認められた。固体を減圧濾過によって収集し、減圧下で約3分間、風乾させ、きれいなバイアルに移した。試料をXRPDによって分析した。
【0277】
リファキシミン(0.5281g)を、IPA(2.91mL)および水(90μL)を含むバイアルに移して、粘着性のペーストを得た。バイアルに蓋をし、周囲温度で保管した。1日後に、部分的な複屈折を示す小さなオレンジ色の粒子が認められた。固体を減圧濾過によって収集し、減圧下で約7分間、風乾させ、きれいなバイアルに移した。試料をXRPDによって分析した。
【0278】
機器パラメータ
全ての分析は、パラメータにおいて特にことわらない限り周囲温度で行った。
【0279】
粉末X線回折(XRPD)
Inel
粉末X線回折分析は、Cu Kα放射線を使用するInel XRG-3000粉末X線回折計を用いて行った。Inel XRG-3000回折計には、2θ範囲120°のCPS(曲線位置高感度)検出器が付いていた。Cu Kα放射線を使用し、0.03°2θの分解能で約4°2θから開始してリアルタイムデータを収集した。管の電圧およびアンペア数を、それぞれ、40kVおよび30mAに設定した。モノクロメータースリットを5mm×160μmに設定した。パターンを2.5から40°2θまで表示した。試料を薄壁ガラスキャピラリーに詰めることによって、試料分析の準備をした。データ取得中にキャピラリーを回転するように駆動するゴニオメーターヘッドに、それぞれのキャピラリーを取り付けた。試料を5分間分析した。機器較正はケイ素標準品を用いて行った。
【0280】
熱分析
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定(DSC)は、TA Instruments示差走査熱量計2920を用いて行った。試料をアルミニウムDSCパンに入れ、重量を正確に記録した。パンを蓋で覆い、次いで、圧着したか、または圧着しないでそのままにした。試料セルを25℃で平衡にし、窒素パージ下で10℃/分の速度で350℃の最終温度まで加熱した。較正標準品としてインジウム金属を使用した。報告した温度は転移最大での温度である。
【0281】
DSCは、TA Instruments Q2000示差走査熱量計を用いて行った。温度較正は、追跡可能なNISTインジウム金属を用いて行った。試料をアルミニウムDSCパンに入れ、重量を正確に記録した。パンを蓋で覆い、蓋を圧着した。秤量し、圧着したアルミニウムパンをセルの参照側に入れた。試料セルを25℃で平衡にし、窒素パージ下で10℃/分の速度で250℃の最終温度まで加熱した。報告した温度は転移最大での温度である。
【0282】
熱重量(TG)分析
熱重量(TG)分析は、TA Instruments 2950熱重量分析器を用いて行った。各試料をアルミニウム試料パンに入れ、TG炉に挿入した。炉を周囲温度から直接開始し、次いで、窒素下で10℃/分の速度で最終温度350℃まで加熱した。ニッケルおよびAlumel(商標)を較正標準品として使用した。
【0283】
動的水蒸気吸着(DVS)
動的水蒸気吸着 (DVS) データは、VTI SGA-100水蒸気吸着分析器(Vapor Sorption Analyzer)において収集した。NaClおよびPVPは較正標準品として使用した。分析の前に試料を乾燥させなかった。吸着データおよび脱着データは、5%〜95%RHの範囲にわたって10%RH間隔で窒素パージ下において収集した。分析に使用した平衡基準は5分で0.0100%未満の重量変化であり、最大平衡時間は3時間であった。試料の初期含水量のデータは補正しなかった。
【0284】
溶液 1D 1H NMR分光法
溶液NMRスペクトルは、Varian UNITYINOVA-400分光計を用いて取得した。約4〜8mgをアセトン-d6またはメタノール-d4に溶解することによって、試料を調製した。データ取得パラメータを、この報告のデータセクションにある最初のスペクトルプロットに表示した。
【0285】
赤外線分光法(IR)
IRスペクトルは、Ever-Glo中赤外線/遠赤外線IR源、拡張臭化カリウム(KBr)ビームスプリッター、および重水素化硫酸トリグリシン(DTGS)検出器を備えたMagna-IR 860(登録商標)フーリエ変換赤外線(FT-IR)分光光度計(Thermo Nicolet)において取得した。波長確認はNIST SRM 1921b(ポリスチレン)を用いて行った。データ取得のために、減衰全反射法(ATR)アクセサリー(Thunderdome(商標), Thermo Spectra-Tech)とゲルマニウム(Ge)結晶を使用した。各スペクトルは、4cm-1のスペクトル分解能で集められた重ね合わせされた(co-added)256回のスキャンを表している。バックグラウンドデータセットは、きれいなGe結晶を用いて取得した。Log 1/R(R=リフレクタンス)スペクトルは、これらの2つのデータセットの互いの比をとることによって得た。
【0286】
ホットステージ顕微鏡観察
ホットステージ顕微鏡観察は、SPOT Insight(商標)カラーデジタルカメラを備えるLeica DM LP顕微鏡上に取り付けられたLinkamホットステージ(モデルFTIR 600)を用いて行った。温度較正はUSP融点標準品を用いて行った。カメラのホワイトバランスを調整した。試料をカバーガラス上に置き、別のカバーガラスを試料の上に置いた。ステージを加熱しながら、20×0.40 N.A.対物レンズと直交ポラライザを使用し、または上部ポラライザを使用せず、一次赤色補正板を使用して、各試料を視覚的に観察した。SPOT Advanceソフトウェア(v.4.5.9)を用いて画像を取り込んだ。
【0287】
XRPDデータおよび指数付け(indexing)結果
Topas精密化法を用いて、それぞれの測定されたXRPDデータファイルのDP値を求めた。
【0288】
Topasは、通常のリートベルトモードではなく混合物+単位格子精密化モードで動かした。この限定された精密化モードでは、初期精密化パスを用いて、分析されているデータファイルにより提示された相組成物を評価した。測定されたXRPDデータセットの多くは、純粋相を分析するために取り出された様々なリファキシミン相の混合物に相当する。
【0289】
純粋相であると判断された残ったデータセットについては、Topasにおける対応する相モデルの単位格子パラメータは角度オフセットおよび試料変位パラメータと一緒に変化することが許された。測定データに対するベストフィットから得られた単位格子パラメータを用いて、このデータセットに対応するDP(無次元積)値を求めた。
【0290】
Topas相モデル
Topasは、XRPDパターンフィッティング能力を有するリートベルト精密化パッケージである。Topasによってモデル化できる各結晶相(型)を、最初に、CIFファイルを用いて、有効結晶構造としてロードしなければならない。各結晶型の有効結晶構造は、この相の測定参照パターンおよび近似の開始構造を用いて求められた。単結晶構造を有する型の場合、これらの結晶構造に対応するCIFファイルを開始構造として使用した(通常、単結晶構造は低温で決定され、周囲条件下で測定された粉末パターンを正確に表すためには単位格子精密化が必要である)。既知の結晶構造のない型の場合、粉末パターンに対する最もマッチする既知構造および指数解(index solution)から近似の開始構造を得た。指数付けはDicvol v4.0を用いて行った。一部のXRPD参照パターンからは、詳細に明らかにされた独立した回折ピークが無いために指数解は得られなかった。これらのパターンの場合、妥当な有効結晶構造を得るためには、既知の結晶構造の大規模な精密化が必要とされた。
【0291】
有効な結晶構造は、ある型の実際の結晶構造の解ではなく、その型の測定されたXRPD参照パターンと良好にフィットする構造モデルである。
【0292】
Topas混合物精密化
純粋相材料に潜在的に相当するものとして最初にグループ分けされたXRPDデータセットの多くは実際には混合物であった。後のDP分析のために純粋相データセットのみを分離するために、Topasは、最初に、潜在的な混合物に相当する一組の有効結晶構造を用いて構成された。最初の精密化パスの間に、個々の相の濃度(および一部の一般スケール因子)のみが精密化のために許された。結果として生じた測定データに対するベストフィットが<70%の一次相寄与(primary phase contribution)を示すのであれば、データは純粋相クラスターから棄却され、混合物に潜在的に相当するものとしてフラグがたてられた。
【0293】
Topas単位格子精密化
純粋相材料に相当するXRPDデータセットを、Topasにおいて、対応する有効結晶構造の単位格子精密化を用いてモデル化した。単位格子パラメータ(a、b、c、α、β、γ)と一緒に、機器オフセットパラメータおよび試料変位パラメータを精密化した。結果として生じたベストフィット単位格子をINPファイルとしてエクスポートした。
【0294】
ある結晶多形体と別の結晶型を区別する、ι型、ι乾燥型、ζ型、およびB型の特徴的なピークを以下の表 に示した。特徴的なピークは、化合物のある結晶型に、その化合物の他の全ての既知の結晶型と比べて、±0.15°2θ以内でどのピークが存在するのか評価することによって求められる。一部の結晶型は特徴的なピークを示さないが、他のピークと組み合わされた時に、このピークセットはこの結晶型と他の結晶型を区別する。
【0295】
本明細書に記載の型のピークリストを載せた表を以下に示した。前記で列挙された通りの、記載のピークより少ないピークが型を特定する。2〜10個のピークの選ばれたピークがあれば、特定の型を特定できると考えられる。
【0296】
(表1)リファキシミンの各結晶型の特徴的なXRPDピークおよびピークセット

【0297】
(表2)ι乾燥のピークリスト

a.ι乾燥(プライム(prime))を除く全ての相と比べた+/-0.15°2θマッチングウィンドウの独特のピーククラスター
b.ダブレット1)1+3および2)3+6
c.トリプレット-なし
d.ι乾燥はι'と区別できるが、+/-0.1のより狭いエラーウィンドウを必要とする。
【0298】
(表3)ι乾燥'のピークリスト

a.ι乾燥を除く全ての相と比べた+/-0.15°2θマッチングウィンドウの独特のピーククラスター
b.ダブレット-なし
c.トリプレット1)1+2+6および2)1+3+6および3)2+4+6
d.ι乾燥'は、+/-エラーウィンドウによってι乾燥と区別できる。
【0299】
(表4)ιのピークリスト

a.全ての相と比べた+/-0.15°2θマッチングウィンドウの独特のピーククラスター
b.ダブレット-なし
c.トリプレット1)1+2+4および2)1+2+6および3)2+4+5および4)2+4+6
【0300】
(表5)ζのピークリスト

a.全ての相と比べた+/-0.15°2θマッチングウィンドウの独特のピーククラスター
b.ダブレット1)1+2
c.トリプレット1)2+3+4
d.特許が付与された型(α、β、δ、γ、ε)と比較-重複なし
【0301】
(表6)B型のピークリスト

a.全ての相と比べた+/-0.15°2θマッチングウィンドウの独特のピーククラスター
b.ダブレット1)1+5
c.トリプレット1)2+3+4および2)1+3+4および3)1+4+6および4)2+3+4および5)2+3+5および6)2+4+5および7)4+5+6
d.特許が付与された型(α、β、δ、γ、ε)と比較-重複なし
【0302】
参照による組み込み
本願全体を通して引用された、全ての参考文献、特許、係属中の特許出願、および公開された特許の内容は、参照により本明細書に明確に組み入れられる。
【0303】
等価物
当業者であれば、本明細書に記載の本発明の特定の態様に対する多くの等価物を認識しているか、または日常的な実験以上のものを用いることなく確めることができると考えられる。このような等価物は、以下の特許請求の範囲に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リファキシミンの多形体ζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、またはB型。
【請求項2】
前記多形体が、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、4.69、7.63、12.52、13.87を含む、請求項1記載の多形体ζ型。
【請求項3】
図4または図15に実質的に図示されるXRPDパターンを含み、該XRPDパターンのピークに+/-0.2θのばらつきがある、請求項1記載のリファキシミンの多形体ζ型。
【請求項4】
前記多形体が、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、6.1、7.3、および7.5度2-θ;または6.1、7.3、および7.9度2-θ;5.3、6.1、7.3、7.5、8.8、および12.7度2-θを含む、請求項1記載の多形体η型。
【請求項5】
前記多形体が、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、5.49、5.88、7.86、9.03、12.66、および13.89を含む、請求項1記載の多形体ι型。
【請求項6】
前記多形体が、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.20度θ)で表される該特徴的なピークが、5.9;7.9;9.0;または12.7;13.9;14.9;または5.9;7.9;12.7;または5.9;9.0;12.7;または5.9;13.9;14.9;または5.9;7.9;14.9;または9.0;12.7;14.9;または5.9;7.9;9.0;14.9;または5.9;7.9;9.0;12.7;または5.9;7.9;9.0;12.7;13.9;14.9を含む、請求項1記載の多形体ι型。
【請求項7】
図3または図9に実質的に図示されるXRPDパターンを含み、該XRPDパターンのピークに+/-0.2θのばらつきがある、請求項1記載のリファキシミンの多形体ι型。
【請求項8】
図10に実質的に図示される熱データ、または図12に実質的に図示されるプロトンNMRスペクトル、または図11に実質的に図示される蒸気データ、または図13に実質的に図示されるFT-IRスペクトルを含む、請求項1記載のリファキシミンの多形体ι型。
【請求項9】
薬学的に許容される剤形に製剤化される、請求項1記載の多形体ι型。
【請求項10】
前記多形体が、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.10度θ)で表される該特徴的なピークが、6.04、7.90、8.92、9.49、12.76、および14.14を含む、請求項1記載の多形体ι乾燥型。
【請求項11】
図1もしくは図6に実質的に図示されるXRPDパターンまたは図7に実質的に図示される熱データを含む、請求項1記載のリファキシミンの多形体ι乾燥型。
【請求項12】
薬学的に許容される剤形に製剤化される、請求項1記載の多形体ι乾燥型。
【請求項13】
前記多形体が、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、度2θ(+/-0.15度θ)で表される該特徴的なピークが、6.16、7.92、8.89、9.55、12.80、および14.25を含む、請求項1記載の多形体ι乾燥'型。
【請求項14】
図2または図8に実質的に図示されるXRPDパターンを含み、該XRPDパターンのピークに+/-0.15θのばらつきがある、請求項1記載のリファキシミンの多形体ι乾燥'型。
【請求項15】
薬学的に許容される剤形に製剤化される、請求項1記載の多形体ι乾燥'型。
【請求項16】
前記多形体が、特徴的なピークを有する粉末X線回折パターンを示し、2θ(+/-0.15度θ)で表される該特徴的なピークが、5.24、6.84、7.74、8.71、10.16、および12.21を含む、請求項1記載の多形体B型。
【請求項17】
図6に実質的に図示されるXRPDパターンを含み該XRPDパターンのピークに+/-0.15θのばらつきがあるか、または図17に実質的に図示されるDSCもしくはTGAのサーモグラムを有する、請求項1記載の多形体B型。
【請求項18】
製剤化前または製剤化後に純度約50〜約100%の多形型を含む、請求項1記載の多形体。
【請求項19】
製剤化前または製剤化後に純度約75〜約100%の多形型を含む、請求項1記載の多形体。
【請求項20】
リファキシミンの多形体ζ型、η型、ι型、ι乾燥型、ι乾燥'型、もしくはB型のうちの1つもしくは複数またはそれらの混合物を含む、薬学的剤形。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11−01】
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【図11−02】
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【図12】
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【図13】
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【図14−01】
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【図14−02】
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【図14−03】
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【図14−04】
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【図14−05】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2013−520427(P2013−520427A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553978(P2012−553978)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2011/024981
【国際公開番号】WO2011/103120
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(510229050)サリックス ファーマシューティカルズ リミテッド (3)
【Fターム(参考)】