説明

リフター装置

【課題】リフター装置を、クレーンを使用することなく自力でトラック荷台に対して積み込み・積み降ろしできるようにする。
【解決手段】略矩形の平面形体をもつ昇降フレーム1の四隅の近傍にそれぞれジャッキ2を備えてなるリフター装置において、各ジャッキ2は、昇降フレーム1側に格納された格納位置と該昇降フレーム1から側方へ跳ね出した跳出位置の間で移動可能に取付けているとともに、昇降フレーム1の四隅付近に、昇降フレーム1から下方側に突出してトラック荷台上に接地する接地脚4をそれぞれ取付けていることにより、このリフター装置を移送用トラックに積み込み・積み降ろしする場合に、接地脚4とジャッキ2を協働させるとで、クレーンを用いることなく自力でトラックに積み込み・積み降ろしを行うことができるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、重量物を作業対象物とし、この作業対象物のリフト作業に供せられるリフター装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、クレーン車は大型化する傾向にあるが、このような大型のクレーン車はそのまま公道を走行することは法的に規制されている。
【0003】
このため、このような大型のクレーン車を作業現場間で移動させるような場合には、クレーン車を分解し、クレーンキャリヤからブームとか旋回台を取り外し、これらを個別にトレーラトラック等を用いて移送し、移送先においてこれらを組み立てて大型のクレーン車とし、所要のクレーン作業を行なうようにしている。
【0004】
ところで、このような大型クレーン車においては、これに備えられるブームとか旋回台も大型で重量物であることから、これらの分解組立作業も容易ではなく、係る作業を容易に行なうことを目的として、例えば、特許文献1に示されるようなリフター装置が提案されている。
【0005】
この特許文献1に示されるリフター装置は、所定長さをもつ梁部材の両端に、これと直交方向に向けて伸縮筒を取付けるとともに、該伸縮筒の先端から下方へ向けて伸縮式の支持脚(本願のジャッキに相当)を取付け、該支持脚によって上記梁部材を昇降可能に支持している。
【0006】
ところで、この種のリフター装置は、大型クレーン車の組立現場までトラックで移送し、当該組立現場の地上に設置してブームや旋回台の組立(及び解体)に供されるが、該リフター装置は、当該組立現場において移送用トラックに積み込み・積み降ろしされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−267574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところが、上掲のリフター装置では、該リフター装置を上記組立現場において移送用トラックに積み込み・積み降ろしするのに自力で載せ降ろしする機能がなく、従ってリフター装置載せ降ろし用のクレーン(クレーン車)を上記組立現場に準備しておく必要があった。
【0009】
そこで、本願発明は、上記組立現場においてリフター装置載せ降ろし用のクレーンを用いることなく自力で移送用トラックに積み込み・積み降ろしできるようにしたリフター装置を提供することを主たる目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0011】
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明は、略矩形の平面形体をもつ昇降フレーム1の四隅の近傍にそれぞれジャッキ2を備えてなるリフター装置において、各ジャッキ2は、昇降フレーム1側に格納された格納位置と昇降フレーム1から側方へ跳ね出された跳出位置の間で移動可能に取付けているとともに、昇降フレーム1の四隅付近に昇降フレーム1から下方に突出してトラック荷台上に接地する接地脚4をそれぞれ取付けていることを特徴としている。
【0012】
この請求項1のリフター装置は、通常のトラックを用いて移送できることを前提としており、このため昇降フレーム1の幅は移送用トラックの荷台幅から左右にはみ出ない大きさに設定されている。
【0013】
上記各ジャッキ2は、上記格納位置にある状態では昇降フレーム1の幅内に位置し、上記跳出位置にある状態では昇降フレーム1の幅外方に跳出するようになっている。尚、各ジャッキ2が跳出位置にある状態では、昇降フレーム1の幅方向に位置する一対のジャッキ2の間隔が移送用トラックの荷台幅より広くなっている。
【0014】
上記各接地脚4(4本ある)は、このリフター装置をトラック荷台上に積み込んだときにそれぞれトラック荷台の上面に接地して昇降フレーム1(各ジャッキ2を含む)を支持し得るものである。
【0015】
この請求項1のリフター装置は、各ジャッキ2をそれぞれ格納位置に位置させた状態でトラック荷台上に積み込むと、各接地脚4がトラック荷台の上面に接地してリフター装置全体をトラック荷台上に支持できる。また、リフター装置をトラック荷台上に載せた状態では、各接地脚4がトラック荷台上面に接地して、各ジャッキ2をトラック荷台上面から浮上させることができ、その浮上状態で各ジャッキ2を格納位置と跳出位置との間で移動させることができるようになっている。
【0016】
そして、トラック荷台上のリフター装置を地上に降ろすには、リフター装置全体を各接地脚で支持した状態で、各ジャッキを跳出位置まで移動させ(各ジャッキがトラック荷台を跨ぐ位置まで移動する)、次に各ジャッキ2を作動させて、ジャッキ下端を接地させた後、各接地脚4の下端がトラック荷台上面から浮上するまで昇降フレームを上動させることにより、リフター装置の直下からトラックを退出させることができる。尚、リフター装置の直下からトラックを退出させると、該リフター装置(昇降フレーム)の直下に作業対象物を搬入して、該作業対象物をリフター装置の昇降フレームで支持した状態で各ジャッキの作動により上下動させることができる。
【0017】
また、地上に接地したリフター装置をトラック荷台上に積み込むには、上記積み降ろし作業を逆順序で行えばよい。
【0018】
このように、本願請求項1のリフター装置では、移送用トラックに対して自力で積み込み及び積み降ろしすることができるようになっている。
【0019】
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の発明のリフター装置において、各接地脚4を格納位置にある各ジャッキ2より内側寄り位置に設けていることを特徴としている。
【0020】
この請求項2のように、各接地脚4を格納位置にある各ジャッキ2より内側寄り位置に設けていると、各ジャッキ2を格納させた状態でも各ジャッキ2が各接地脚4に干渉することがない。
【0021】
[本願請求項3の発明]
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の発明のリフター装置において、各接地脚4を昇降フレーム1の幅方向外方に下降傾斜する姿勢で設けていることを特徴としている。
【0022】
この請求項3のように、各接地脚4を昇降フレーム1の幅方向外方に下降傾斜する姿勢で設けていると、各接地脚4を接地させたときに、昇降フレーム1の幅方向に位置する一対の接地脚4の接地部間隔が広くなる。
【0023】
[本願請求項4の発明]
本願請求項4の発明は、上記請求項1から3のいずれか1項の発明のリフター装置において、各接地脚4は、昇降フレーム1から下方側への突出量を調整可能に取付けていることを特徴としている。
【0024】
この請求項4のように、各接地脚4の下方突出量を調整可能に取付けていると、接地脚4による昇降フレーム1の支持高さを調整できる。
【発明の効果】
【0025】
本願各発明のリフター装置には次のような効果がある。
【0026】
[本願請求項1の発明の効果]
本願請求項1の発明のリフター装置は、昇降フレーム1の四隅の近傍にある各ジャッキ2を、昇降フレーム1側に格納された格納位置と昇降フレーム1から側方へ跳ね出された跳出位置の間で移動可能に取付けているとともに、昇降フレーム1の四隅付近に昇降フレーム1から下方に突出してトラック荷台上に接地する接地脚4をそれぞれ取付けているので、このリフター装置を移送用トラックに積み込み・積み降ろしする場合に、接地脚4とジャッキ2を協働させることで自力で行うことができ、リフター装置載せ降ろし用のクレーンが不要となるという効果がある。
【0027】
[本願請求項2の発明の効果]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の発明のリフター装置において、各接地脚4を格納位置にある各ジャッキ2より内側寄り位置に設けているので、上記請求項1の効果に加えて、各ジャッキ2を格納させた状態でも各ジャッキ2が各接地脚4に干渉することがないという効果がある。
【0028】
[本願請求項3の発明の効果]
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の発明のリフター装置において、各接地脚4を昇降フレーム1の幅方向外方に下降傾斜する姿勢で設けているので、各接地脚4を接地させたときに昇降フレーム1の幅方向に位置する一対の接地脚4の接地部間隔が広くなる。
【0029】
従って、この請求項3の発明のリフター装置では、上記請求項1又は2の効果に加えて、各接地脚4によるリフター装置の支持状態が安定するという効果がある。
【0030】
[本願請求項4の発明の効果]
本願請求項4の発明は、上記請求項1から3のいずれか1項の発明のリフター装置において、各接地脚4は、昇降フレーム1から下方側への突出量を調整可能に取付けているので、上記請求項1〜3の効果に加えて、接地脚4による昇降フレーム1の支持高さを調整できるとともに、接地脚4の不要時には上方の格納位置(邪魔にならない位置)で保持させておくことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本願発明の第1の実施の形態に係るリフター装置の平面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図1のIII−III矢視図である。
【図4】図1のIV部の拡大図である。
【図5】図4のV部の拡大図である。
【図6】図5のVI−VI矢視図である。
【図7】図2のVII−VII拡大図である。
【図8】図3のVIII−VIII拡大図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態に係るリフター装置の平面図である。
【図10】図9のX−X矢視図である。
【図11】図9のXI−XI矢視図である。
【図12】図9のXII部の拡大図である。
【図13】図10のXIII部の拡大図である。
【図14】トラックによるリフター装置の移送状態の説明図である。
【図15】トラックからリフター装置を降ろす場合の第1の作業手順説明図である。
【図16】第2の作業手順説明図である。
【図17】第3の作業手順説明図である。
【図18】リフター装置を使用してクレーン車からブームを取り外して第1のトレーラトラックに載置する場合の第1の作業手順説明図である。
【図19】第2の作業手順説明図である。
【図20】第3の作業手順説明図である。
【図21】第4の作業手順説明図である。
【図22】第5の作業手順説明図である。
【図23】第6の作業手順説明図である。
【図24】リフター装置を使用してクレーン車から旋回台を取り外して第2のトレーラトラックに載置する場合の第1の作業手順説明図である。
【図25】第2の作業手順説明図である。
【図26】第3の作業手順説明図である。
【図27】第4の作業手順説明図である。
【図28】ブームを載置した第1のトレーラトラックにリフター装置を載置する場合の第1の作業手順説明図である。
【図29】第2の作業手順説明図である。
【図30】第3の作業手順説明図である。
【図31】第4の作業手順説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0033】
I:第1の実施形態
図1〜図3には、本願発明の第1の実施形態に係るリフター装置Zを示している。このリフター装置Zは、例えば、大型クレーン車を分解して移送する場合に使用されるものであって、次述する昇降フレーム1とジャッキ2と接地脚4及び吊下装置5を備えて構成される。
【0034】
上記昇降フレーム1は、所定間隔をもって平行配置された一対の第1桁材11,11と、該各第1桁材11,11の両端側においてそれぞれ所定間隔をもって平行配置された一対の第2桁材12,12、同12,12を備え、全体として長矩形の平面形体を有している。尚、後述するように、上記リフター装置Zは通常のトラックを用いて移送できることを前提としており、このため、上記昇降フレーム1の短軸方向の寸法(即ち、幅寸法)は、該トラックへの積載が許容される寸法以内に設定される。
【0035】
そして、この昇降フレーム1の四隅近傍のそれぞれに後述のジャッキ2と接地脚4が、また長軸方向の両端側にはそれぞれ後述の吊下装置5が、配置されている。
【0036】
「ジャッキ2の構成等」
上記ジャッキ2は、上記昇降フレーム1を昇降させるものであるが、該昇降フレーム1の昇降を介して、上記吊下装置5に吊下された作業対象物、即ち、この実施形態ではクレーン車XのブームBと旋回台Sの吊り上げ及び吊り下げを行なうようになっている。
【0037】
上記ジャッキ2は、伸縮用油圧シリンダを内蔵した二段伸縮構造をもつものであって、後述の揺動アーム3を介して上記昇降フレーム1側に連結された基筒21と、該基筒21に内挿された中間筒22と、該中間筒22に内挿され且つその先端には接地板26(図4、図7参照)が設けられた先端筒23を備えて構成される。
【0038】
ここで、上記ジャッキ2の上記昇降フレーム1に対する連結構造を説明する。
【0039】
上記ジャッキ2は、上述のように揺動アーム3を介して上記昇降フレーム1に連結されるものであって、上記揺動アーム3を介しての連結状態においては、該ジャッキ2それ自身の姿勢変更が可能であるとともに、上記昇降フレーム1に対する平面方向における配置位置が変更可能であり、この姿勢変更機能と位置変更機能の協働によって、上記リフター装置Zの移送時形体のコンパクト化と、リフト作業時における作業能力の確保とが両立される。
【0040】
上記ジャッキ2の姿勢変更は、図4及び図7に実線図示するように上記昇降フレーム1の上面側において該昇降フレーム1に沿って倒伏された「倒伏姿勢」と、図2及び図3に鎖線図示するように略鉛直方向に立設された「立設姿勢」の二つの姿勢間での変更である。
【0041】
また、上記ジャッキ2の位置変更は、「格納位置」と「跳出位置」の二つの位置間での変更である。即ち、「格納位置」とは、図1及び図3に実線図示するように、「倒伏姿勢」に姿勢設定された上記ジャッキ2が上記昇降フレーム1の幅寸法内に位置している状態である。また、「跳出位置」とは、図1〜図3に鎖線図示するように、「立設姿勢」に姿勢設定された上記ジャッキ2が、上記昇降フレーム1の短軸方向へ跳出した状態である。そして、後述するように、上記ジャッキ2の全てが「跳出位置」に位置設定された状態では、上記昇降フレーム1の短軸方向において対向する一対のジャッキ2,2間にクレーン車及びトレーラトラックが進入できるようなスペースが確保されるようになっている。
【0042】
以下、上記ジャッキ2の上記昇降フレーム1に対する連結構造を具体的に説明する。
【0043】
上記揺動アーム3は、図4、図7及び図8に示すように、所定長さをもつビーム体で構成され、その一端3aは、上記昇降フレーム1の隅部近傍において略鉛直方向に向けて配置された揺動中心軸30に枢支されて該揺動中心軸30周りに揺動可能とされる一方、その他端3bには、上下方向に離間して一対のピン孔35、36(図7参照)をもつブラケット31が取付けられている。また、上記揺動アーム3は、上記昇降フレーム1との間に配置された揺動用シリンダ34によって回動される。
【0044】
上記ジャッキ2の上記基筒21の基端部21a(図7参照)には、上記揺動アーム3側の一対のピン孔35,36に対応するように一対のピン孔27,28を備えたブラケット24が設けられている。そして、上記ジャッキ2は、そのブラケット24のピン孔27と上記揺動アーム3側の上記ピン孔35を重合させここに連結ピン32を嵌挿することで、該連結ピン32を中心として略鉛直面内で回動可能とされる。このジャッキ2の上記連結ピン32回りの回動は、該ジャッキ2と上記揺動アーム3の間に配置した起倒用シリンダ25によって行なわれる。
【0045】
上記ジャッキ2は、上記起倒用シリンダ25が全縮した状態では、図7に示すように、上記連結ピン32によって上記揺動アーム3側に連結されたまま、上記昇降フレーム1の上面に略平行となるように倒伏される。このときの姿勢が、上記「倒伏姿勢」である。そして、「倒伏姿勢」に姿勢設定された上記ジャッキ2は、上記起倒用シリンダ25の伸長動に伴って、上記連結ピン32を中心として次第に起仰され、図8に鎖線図示するように、上記起倒用シリンダ25が全伸した状態では、略鉛直に立ち上げられる。このときの姿勢が、上記「立設姿勢」である。ここで、上記ブラケット31側のピン孔36と上記ブラケット24側のピン孔28に連結ピン33を嵌挿することで、上記ジャッキ2は「立設姿勢」に固定される。
【0046】
従って、上記起倒用シリンダ25が全伸し上記ジャッキ2が「立設姿勢」に設定された状態のまま、上記揺動用シリンダ34を全縮させて上記ジャッキ2を「格納位置」に位置設定し、しかる後、上記起倒用シリンダ25を全縮させて上記ジャッキ2を「倒伏姿勢」に設定することで、上記ジャッキ2は「格納位置」において「倒伏姿勢」とされ、トラックによる移送が可能な形体とされる。
【0047】
一方、上記起倒用シリンダ25を全伸させて上記ジャッキ2を「立設姿勢」に設定した状態で、上記揺動用シリンダ34を全伸させることで、上記ジャッキ2は「跳出位置」において「立設姿勢」に姿勢設定され、リフト作業が可能な形体とされる。
【0048】
「接地脚4の構成等」
上記接地脚4は、上記リフター装置Zをトラック移送する場合において、該リフター装置Zをトラック荷台上で支持することで、上記リフター装置Zを、クレーン装置を用いることなく自己が保有する機能(具体的には、上記ジャッキ2の昇降機能)によってトラックへの積み込み・積み下ろしを可能とするとともに、移送途中においてはリフター装置Zの安定的な支持を可能とするものであって、この実施形態においては、図1に示すように、上記昇降フレーム1の前後両端部で、且つ該昇降フレーム1の幅方向に対向する一対の上記ジャッキ2、2よりも内側寄り位置にそれぞれ設けられている。
【0049】
上記接地脚4は、図7及び図8に示すように、所定長さの筒体で構成されるものであって、上記昇降フレーム1側に固定されたガイド筒41内に摺動変位可能に嵌挿されるとともにその下端には接地板42が備えられている。この場合、上記ガイド筒41は、下方へ向かうに伴って次第に上記昇降フレーム1の幅方向外方へ変位するように傾斜させた状態で取付けられている。従って、上記接地脚4は、上記昇降フレーム1から下方への突出量が増大するにつれて、上記接地板42の接地位置が上記昇降フレーム1の幅方向外側へ移動することになり、図3に示すように、上記昇降フレーム1の幅方向に対向する一対の接地脚4,4を接地させたときには、これら一対の接地脚4,4は下端側が拡大した「八」字状に設置され、安定した接地状態が確保されるようになっている。
【0050】
尚、上記接地脚4は、手動にて下方への突出量を調整するようになっており、且つ突出量の調整後における位置固定は、図8に示すように、上記ガイド筒41に設けたピン孔45と、上記接地脚4側に設けた複数段のピン孔44のうちの選択された一つにピン43を嵌挿することで行なわれる。
【0051】
「吊下装置5の構成等」
上記吊下装置5は、作業対象物(この実施形態ではクレーン車のブームと旋回台)を吊り下げて支持するものである。この実施形態のリフター装置Zでは、作業対象物のリフト作業を上記ジャッキ2の伸縮動作によって行なうことを基本としているため、本来的には、上記吊下装置5には、その吊下げ位置の調整機能を備える必要はないが、実際的には上記リフター装置Zに対して作業対象物を適正位置に位置決めすることは困難であることから、上記吊下装置5の上記昇降フレーム1に対する設置位置を該昇降フレーム1の幅方向において微調整し得るように構成している。以下、これを具体的に説明する。
【0052】
上記吊下装置5は、図1に示すように、上記昇降フレーム1の長軸方向の両端部にそれぞれ配置された一対の上記第2桁材12,12間に取付けられる。具体的には、図5及び図6に拡大図示するように、上記第2桁材12,12間に設けたガイド筒51内に、スライド体52を上記第2桁材12の長さ方向(即ち、上記昇降フレーム1の幅方向)へ摺動変位可能に嵌装するとともに、該スライド体52には油圧シリンダ53を上下方向に向けて取付け、さらにこの油圧シリンダ53の上端には、その両端にそれぞれ所定長さの吊具56を備えた吊ビーム54を、天秤状に且つその長さ方向が上記昇降フレーム1の幅方向に略合致するようにして、取付けて構成されている。
【0053】
さらに、上記油圧シリンダ53には、上記スライド体52のスライド方向にその軸心を合致させた状態で、左右一対のスライド用シリンダ55,55が対向状態で連結されており、これら左右一対のスライド用シリンダ55,55が同期して伸縮作動することで、上記スライド体52がスライド変位し、上記吊ビーム54に取付けられた一対の吊具56,56の左右方向における位置調整が行なわれる。尚、上記押上シリンダ53は、後述のように、例えば、ブームの分解時に、該ブームに対して所要の張力を付与して分解作業行を可能ならしめるとともに、分解後においては該ブームを吊下支持するものであるが、その他に、上記吊具56の上下方向の位置調整手段としても利用できる。
【0054】
尚、上記スライド用シリンダ55による上記吊具56の左右方向における位置調整と上記油圧シリンダ53による上記吊具56の上下方向における位置調整は、上記一対の吊下装置5,5間においてそれぞれ単独で行なえるようになっている。これによって、例えば、一つの作業対象物において、一方の吊下装置5に対応する部分と他方の吊下装置5に対応する部分の間で、高さが異なる場合とか、形状的な理由から吊り下げ位置が平面方向において異なる場合でも、何ら支障なく作業対象物を適正状態で吊下支持することができるものである。
【0055】
また、各図において、符号Fはトラック又はトレーラトラックの荷台面、符号Gは地面を示している。
【0056】
II:第2の実施形態
図9〜図11には、本願発明の第2の実施形態に係るリフター装置Zを示している。このリフター装置Zは、上記第1の実施形態に係るリフター装置Zと基本構成を同じにするものであって、これと異なる点は、上記ジャッキ2の跳出構造である。以下、この相違点を中心に具体的な構造を説明し、それ以外の共通する構成部分については、第1の実施形態に係る図1〜図8に付した符号と同一符号を第2の実施形態に係る図9〜図13に付して、該第1の実施形態における該当説明を援用することとし、ここでの説明は省略する。
【0057】
図9〜図13に示すように、この実施形態のリフター装置Zでは、上記昇降フレーム1の四隅近傍にそれぞれジャッキ2を配置し、該各ジャッキ2を「倒伏姿勢」と「立設姿勢」の間で姿勢変更可能とするとともに、「格納位置」と「跳出位置」の間で位置変更可能としており、係る構成そのものは上記第1の実施形態の場合と同様である。
【0058】
しかし、上記第1の実施形態では上記ジャッキ2を上記揺動アーム3の揺動によって「格納位置」と「跳出位置」の間で位置変更する構成としていたのに対して、この第2の実施形態では、上記昇降フレーム1の幅方向に向けて配置した伸縮筒6の伸縮動によって上記ジャッキ2の「格納位置」と「跳出位置」の間での位置変更を可能としており、このジャッキ2の跳出構造において両者は大きく相違するものである。
【0059】
上記伸縮筒6は、上記昇降フレーム1側に固定配置された外筒61と該外筒61内に摺動可能に嵌挿された内筒62を備え、内蔵した油圧シリンダ(図示省略)によって伸縮される。この伸縮筒6の内筒62の先端には、上下方向に向けて配置した回動中心軸63によって回動体65が回動自在に連結されている。
【0060】
上記回動体65は、上記内筒62との間に配置された回動用シリンダ64によって上記回動中心軸63回りに回動されるようになっている。また、上記回動体65には、上下方向に離間して一対のピン孔66、67が設けられて取付けられている。そして、上記ジャッキ2は、そのブラケット24のピン孔27と上記回動体65側の上記ピン孔66を重合させここに連結ピン32を嵌挿することで、該連結ピン32を中心として略鉛直面内で回動可能とされる。このジャッキ2の上記連結ピン32回りの回動は、該ジャッキ2と上記回動体65の間に配置した起倒用シリンダ25によって行なわれる。
【0061】
上記ジャッキ2は、上記起倒用シリンダ25が全縮した状態では、上記連結ピン32によって上記回動体65側に連結されたまま、上記昇降フレーム1に上面に略平行となるように倒伏され、上記「倒伏姿勢」に設定される。そして、上記起倒用シリンダ25の伸長動作に伴って、上記連結ピン32を中心として次第に起仰され、上記起倒用シリンダ25が全伸した状態では、略鉛直に立ち上げられる。ここで、上記回動体65側のピン孔67と上記ブラケット24側のピン孔28に連結ピン33を嵌挿することでその姿勢が固定され、上記「立設姿勢」に設定される。
【0062】
従って、上記起倒用シリンダ25を全伸させて上記ジャッキ2を「立設姿勢」に設定したまま、上記伸縮筒6を全縮させて上記ジャッキ2を上記昇降フレーム1側に引き込むとともに、上記回動用シリンダ64を全伸させて上記ジャッキ2を上記伸縮筒6の内筒62の先端前方側から側方へ移動させ、さらに上記起倒用シリンダ25を全縮させて上記ジャッキ2を「倒伏姿勢」に設定することで、上記ジャッキ2は「格納位置」において「倒伏姿勢」に設定され、移送時形体とされる。また、上記伸縮筒6を全伸させて上記ジャッキ2を「立設姿勢」に設定した状態で、上記回動用シリンダ64を全縮させるとともに上記伸縮筒6を全伸させることで、上記ジャッキ2は「跳出位置」において「立設姿勢」に設定され、リフト作業時形態とされる。
【0063】
尚、この実施形態においては、上記ジャッキ2を上記回動体65を介して上記伸縮筒6の内筒62に連結しているが、本願発明の他の実施形態においては、上記ジャッキ2を上記回動体65を介することなく、直接に上記伸縮筒6の内筒62に連結するように構成することもできる。係る構成とした場合には、上記回動体65が不要になる分だけ構造の簡略化と操作手順の簡略化が図れる。
【0064】
III:リフター装置Zの使用例
続いて、図14〜図31を参照して、上記第1の実施形態に係るリフター装置Zを用いて大型のクレーン車Xを分解してこれを移送する場合における作業手順を説明する。
【0065】
尚、ここでは、リフター装置Zをトラックによって作業現場まで移送し、作業現場において上記リフター装置Zをトラックから降ろして設置し、この設置されたリフター装置Zを用いてクレーン車のブームと旋回台をそれぞれ分解し、且つこれらブームと旋回台をそれぞれ個別にトレーラトラックに載置するとともに、上記ブームが載置されたトレーラトラックに該ブームとともに上記リフター装置Zを載置し、これら二台のトレーラトラックによって上記ブームと旋回台及びリフター装置Zを移送する場合を例にとって説明する。
【0066】
図14は、トラックT1に上記リフター装置Zを載せて作業現場へ移送する状態を示している。この移送状態では、上記リフター装置Zは上記各ジャッキ2を「倒伏姿勢」に姿勢設定すると共に、これを「格納位置」に位置設定している。そして、上記各接地脚4を所定長さまで下方へ突出させて該各接地脚4によって上記リフター装置Zを上記トラックT1の荷台上に載置している。
【0067】
この移送時形体では、上記リフター装置Zはそのジャッキ2が「倒伏姿勢」に設定され、且つ上記接地脚4によって上記トラック上に載置されているので、例えば、上記ジャッキ2が「立設姿勢」のまま載置され且つ該ジャッキ2によって上記トラック上に載置されるような場合に比して、地面からの全高が低く抑えられている。従って、例えば、低床のトレーラトラックを用いることなく、比較的高床であるものの運賃の安価な通常のトラックを用いて上記リフター装置Zを移送することができる等、その移送の自由度が向上するとともに、移送コストの低廉化が実現される。
【0068】
次に、上記リフター装置Zを上記トラックT1から降ろして地面上に設置するが、その場合には、先ず、図15(イ)、(ロ)に示すように、上記起倒用シリンダ25によって上記各ジャッキ2を「倒伏姿勢」から「立設姿勢」に姿勢変更しこれを固定する。さらに、図16(イ)、(ロ)に示すように、「立設姿勢」に姿勢設定された上記各ジャッキ2を、揺動用シリンダ34によって「格納位置」から側方へ跳出させてこれを「跳出位置」に設定する。この状態においては、上記各ジャッキ2は上記トラックT1の全幅位置よりもさらに外側へ大きく跳ね出した位置にある。
【0069】
次に、図17(イ)、(ロ)に示すように、上記各ジャッキ2を全縮状態から伸長させて接地板26を地面に接地させ、上記リフター装置Zを上記トラックT1の荷台から浮上させるとともに、さらに上記ジャッキ2を全伸させて上記昇降フレーム1側を最高位置まで上昇させる。また、上記各接地脚4はこれを上方へ引き上げて格納する。さらに、上記トラックT1を上記リフター装置Z下側位置から退避させる。以上で、上記リフター装置Zの設置作業が完了する。
【0070】
尚、以上は、上記第1の実施形態に係るリフター装置ZをトラックT1から降ろして地面上に設置する場合の作業行手順であるが、これに代えて、上記第2の実施形態に係るリフター装置ZをトラックT1から降ろして地面上に設置する場合における作業手順を簡単に説明すると、以下の通りである。
【0071】
即ち、リフター装置Zの移送時形体においては、上記ジャッキ2は、図9〜図11に示すように、「格納位置」において「倒伏姿勢」とされている。先ず、上記起倒用シリンダ25によって、「倒伏姿勢」にある上記各ジャッキ2を上記伸縮筒6の内筒62の先端側方において「立設姿勢」に姿勢変更しこれを固定する。さらに、上記ジャッキ2を、回動用シリンダ64によって上記伸縮筒6の内筒62の先端側方から先端前方側へ回動させる。しかる後、上記伸縮筒6を全縮状態から全伸位置まで伸長させて、上記ジャッキ2を「跳出位置」に設定する。この状態においては、上記各ジャッキ2は上記トラックT1の全幅位置よりもさらに外側へ大きく跳ね出した位置にある。
【0072】
後は、上記第1の実施形態に係るリフター装置Zの場合と同様に、上記各ジャッキ2を全縮状態から伸長させて接地板26を地面に接地させ、上記リフター装置Zを上記トラックT1の荷台から浮上させるとともに、さらに上記ジャッキ2を全伸させて上記昇降フレーム1側を最高位置まで上昇させる。また、上記各接地脚4はこれを上方へ引き上げて格納する。さらに、上記トラックT1を上記リフター装置Zに下側位置から退避させる。以上で、上記第2の実施形態に係るリフター装置Zの設置作業が完了する。
【0073】
尚、設置完了後における作業行手順は、第1の実施形態のリフター装置Zにおいても、第2の実施形態のリフター装置Zにおいても同様であるので、以下においては第1の実施形態のリフター装置Zを使用する場合についてのみ説明する。
【0074】
次に、クレーン車Xの分解とトレーラトラックへの載置作業に移る。
【0075】
尚、上記クレーン車Xは、クレーンキャリヤC上に旋回台Sが搭載されるとともに、該旋回台SにはブームBが連結されており、該クレーンキャリヤCから上記ブームBと旋回台Sを取り外して、これらを上記クレーンキャリヤCとは別個のトレーラトラックによって移送するものである。
【0076】
図18に示すように、上記トラックT1が退避したのち、これと入れ替わりに、クレーン車Xを上記リフター装置Zの下側に進入させ、所定位置に停止させる。この場合、先ず上記クレーンキャリヤC側から上記ブームBを取り外すため、該ブームBの重心位置が上記リフター装置Zの前後の吊下装置5,5の略中央に位置するようにして上記クレーン車Xを停止させる。
【0077】
しかる後、上記各ジャッキ2を適度に縮小させて上記昇降フレーム1部分を降下させ、上記各吊下装置5に設けられた上記吊具56を上記ブームBの吊掛位置に連結する。この際、該吊具56が上記ブームB側の所定の吊掛位置に対応するように、上記油圧シリンダ53及び上記スライド用シリンダ55によって位置の微調整が行なわれる。
【0078】
上記吊具56を上記ブームBの吊掛位置に連結した後、上記油圧シリンダ53又は上記ジャッキ2を僅かに伸長させて上記吊具56に所定の張力を掛け、この状態で上記ブームBの上記クレーン車Xからの切り離し作業を行なう。
【0079】
切り離し作業が完了すると、図19に示すように、上記各ジャッキ2を伸長させて上記昇降フレーム1と共に上記ブームBを上昇させ、これを保持するとともに、図20に示すように上記ブームBが取り外された状態のクレーン車Xを上記リフター装置Zの下側から退避させる。
【0080】
次に、図21(イ)、(ロ)に示すように、上記クレーン車Xと入れ替わりに、第1のトレーラトラックT2を上記リフター装置Zの下側へ進入させ、所定位置で停止させる。しかる後、図22(イ)、(ロ)に示すように、上記各ジャッキ2を縮小させて上記昇降フレーム1とともに上記ブームBを降下させ、これを上記第1のトレーラトラックT2の荷台上に載置する。このブームBの第1のトレーラトラックT2への載置が完了すると、図23に示すように、上記各ジャッキ2を伸長させて上記昇降フレーム1部分を最高位置まで上昇させて待機させるとともに、上記ブームBが載置された上記第1のトレーラトラックT2を一旦、上記リフター装置Zの下側から退避させる。
【0081】
次に、図24に示すように、上記第1のトレーラトラックT2と入れ替わりに、上記クレーン車Xを再度上記リフター装置Zの下側へ進入させ、所定位置で停止させる。
【0082】
しかる後、上記各ジャッキ2を適度に縮小させて上記昇降フレーム1部分を降下させ、上記各吊下装置5に設けられた上記吊具56を上記旋回台の吊掛位置に連結する。この際、該吊具56が上記旋回台S側の所定の吊掛位置に対応するように、上記油圧シリンダ53及び上記スライド用シリンダ55によって位置の微調整が行なわれる。
【0083】
上記吊具56を上記旋回台Sの吊掛位置に連結した後、上記油圧シリンダ53又は上記ジャッキ2を僅かに伸長させて上記吊具56に所定の張力を掛け、この状態で上記旋回台Sの上記クレーンキャリヤCからの切り離し作業を行なう。上記旋回台Sの切り離し作業の完了後、上記各ジャッキ2を伸長させて上記昇降フレーム1部分と一体的に上記旋回台Sを上昇させて保持するとともに、上記クレーンキャリヤCを上記リフター装置Zの下側から退避させる。
【0084】
次に、図25に示すように、上記リフター装置Zによって吊下された上記旋回台Sの下側に、第2のトレーラトラックT3を進入させた後、上記各ジャッキ2を縮小させて上記旋回台Sを降下させ、これを上記第2のトレーラトラックT3上に載置する。しかる後、図26に示すように、上記各ジャッキ2を伸長させて上記昇降フレーム1部分を最高位置まで上昇させて保持するとともに、図27に示すように、上記旋回台Sが載置された上記第2のトレーラトラックT3を上記リフター装置Zの下側から退避させる。
【0085】
次に、上記リフター装置Zの移送準備に移る。
【0086】
即ち、上記第2のトレーラトラックT3の退避と入れ替わりに、図28に示すように、上記ブームBが載置された上記第1のトレーラトラックT2を再度上記リフター装置Zの下側へ進入させて停止させる。
【0087】
そして、上記リフター装置Zの上記各接地脚4を、上記第2のトレーラトラックT3上に設置可能な突出量に突出させて固定する。しかる後、図29(イ)、(ロ)に示すように、上記各ジャッキ2を縮小させて上記昇降フレーム1部分を降下させ、上記各接地脚4を上記第1のトレーラトラックT2上に接地させ、上記ブームBの直上に上記昇降フレーム1部分を位置させた状態で、上記各接地脚4によって上記リフター装置Zを支持させる。
【0088】
次に、図30に示すように、上記各ジャッキ2を縮小させるとともに、これを「跳出位置」から「格納位置」に位置変更させる。さらに、図31に示すように、上記各ジャッキ2を「立設姿勢」から「倒伏姿勢」に姿勢変更する。
【0089】
これで、上記第1のトレーラトラックT2上に上記ブームBと上記リフター装置Zが共に載置され、これら両者が上記第1のトレーラトラックT2によって移送されることになる。
【0090】
以上で、上記リフター装置Zを用いて行なわれる上記クレーン車Xの分解及び移送作業が完了する。
【0091】
尚、上記説明においては、作業完了後、上記リフター装置Zを上記ブームBと混載状態で第1のトレーラトラックT2によって移送するようにしたが、他の実施形態では、例えば、作業完了後のリフター装置Zを単独で上記トラックT1によって移送することもできる。この場合における上記リフター装置Zの上記トラックT1への積み込みは、上述の上記リフター装置Zの作業現場への設置作業における作業手順(図14〜図17参照)の逆手順で実現できるものであり、ここでの説明は省略する。
【0092】
また、ここでは上記リフター装置Zを用いて上記クレーン車Xの分解作業及び分解されたブームB及び旋回台Sのトレーラトラックへの積み込み作業を一例として挙げたが、上記リフター装置Zは上記クレーン車Xを作業対象物とする作業のみに適用されるものではなく、重量物一般のリフト作業に広く適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0093】
1 ・・昇降フレーム
2 ・・ジャッキ
3 ・・揺動アーム
4 ・・接地脚
5 ・・吊下装置
6 ・・伸縮筒
11 ・・第1桁材
12 ・・第2桁材
21 ・・基筒
22 ・・中間筒
23 ・・先端筒
24 ・・ブラケット
25 ・・起倒用シリンダ
26 ・・接地板
27 ・・ピン孔
28 ・・ピン孔
30 ・・揺動中心軸
31 ・・ブラケット
32 ・・連結ピン
33 ・・連結ピン
34 ・・揺動用シリンダ
35 ・・ピン孔
36 ・・ピン孔
41 ・・ガイド筒
42 ・・接地板
43 ・・ピン
51 ・・ガイド筒
52 ・・スライド体
53 ・・油圧シリンダ
54 ・・吊ビーム
55 ・・スライド用シリンダ
56 ・・吊具
61 ・・外筒
62 ・・内筒
63 ・・回動中心軸
64 ・・回動用シリンダ
65 ・・回動体
66 ・・ピン孔
67 ・・ピン孔
B ・・ブーム
S ・・旋回台
C ・・クレーンキャリヤ
T1 ・・トラック
T2 ・・第1のトレーラトラック
T3 ・・第2のトレーラトラック
X ・・クレーン車
Z ・・リフター装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略矩形の平面形体をもつ昇降フレーム(1)の四隅の近傍にそれぞれジャッキ(2)を備えてなるリフター装置であって、上記各ジャッキ(2)は、上記昇降フレーム(1)側に格納された格納位置と該昇降フレーム(1)から側方へ跳ね出した跳出位置の間で移動可能に取付けているとともに、上記昇降フレーム(1)の四隅付近に、該昇降フレーム(1)から下方側に突出してトラック荷台上に接地する接地脚(4)をそれぞれ取付けていることを特徴とするリフター装置。
【請求項2】
請求項1において、上記各接地脚(4)は、格納位置にある上記各ジャッキ(2)より内側寄り位置に設けていることを特徴とするリフター装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、上記各接地脚(4)は、上記昇降フレーム(1)の幅方向外方に下降傾斜する姿勢で設けていることを特徴とするリフター装置。
【請求項4】
上記請求項1から3のいずれか1項において、上記各接地脚(4)は、上記昇降フレーム(1)から下方側への突出量を調整可能に取付けていることを特徴とするリフター装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate


【公開番号】特開2011−16664(P2011−16664A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−204255(P2010−204255)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【分割の表示】特願2005−181447(P2005−181447)の分割
【原出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
【出願人】(393008360)株式会社タダノエンジニアリング (15)
【Fターム(参考)】