説明

リポソームの製造装置

【課題】有害な有機溶媒を用いずに、より少ない工程で、保持効率の高いリポソームを形成する方法および装置を提供するを提供する。
【解決手段】超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素にリン脂質または糖脂質を溶解させた混合物中に、封入物質を含む水相を加えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超臨界二酸化炭素を用いたリポソームの製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
脂質2分子膜であるリポソームは、リポソーム内に各種の水溶性物質等を封入できるため、薬理活性物質を生体内に運ぶキャリアー材料等として用いられている。
【0003】
リポソームは、両親媒性物質であるリン脂質のサスペンションを、攪拌等の処理を行うことにより得られる。リポソームを工業的に調製する方法としては、
(1)リン脂質または糖脂質のサスペンションを超音波で処理する超音波処理法、
(2)リン脂質または糖脂質と界面活性剤の混合ミセルを形成し界面活性剤を除去する界面活性剤除去法、
(3)有機溶媒に溶かしたリン脂質または糖脂質溶液を水槽に注入して、水と有機溶媒の界面でリポソームを形成させる有機溶媒注入法、
(4)リン脂質または糖脂質を懸濁した水溶液を凍結した後、溶融して脂質二重膜を形成し、これをさらに凍結溶融してリポソームを形成させる凍結融解法、
(5)水に溶解しない有機溶媒に、少量の水系溶媒を加え、超音波をあててW/Oエマルジョン(逆ミセル)を形成し、有機溶媒を減圧下で除去する逆相蒸発法、
(6)超臨界二酸化炭素とエタノールの混合流体にリン脂質または糖脂質を溶解し、減圧過程で保持対象水溶液を攪拌注入する超臨界二酸化炭素法(特開平6−315624号公報等)などが知られている。なお、超臨界二酸化炭素法の概略を、図3を用いて詳しく説明する。すなわち、超臨界二酸化炭素とエタノールをそれぞれポンプ33,32で送り、リン脂質を充填したカラム31へ通す。リン脂質は二酸化炭素とエタノールの混合流体に溶解した状態で減圧弁34まで運ばれ、減圧される。減圧過程でリン脂質は析出するが、このとき保持対象となる水溶性物質を含む水相をポンプ35を介して流入させ、ミキサー36で攪拌することにより、リポソームをミキサー36内で形成させる。
【0004】
しかしながら、上記従来技術には下記のような問題点が存在し、工業的にリポソームを製造する方法および装置は知られていなかった。
(1)超音波処理法
調製したリポソームは、サイズが0.002〜0.2μmと比較的そろった一枚膜リポソーム(SLV)が得られる利点があるものの、リポソーム内の水溶性物質の保持容量が低いという問題点がある。
(2)界面活性剤除去法
界面活性剤を透析により除去しなければならないという問題点がある。
(3)有機溶媒注入法
水溶性物質の保持効率が悪く、有機溶媒の除去が必要となる問題点がある。
(4)凍結融解法
保持効率が高いという利点があるが、凍結するためのエネルギーコストがかさむという問題点がある。
(5)逆相蒸発法
保持効率が高いという利点があるが、有機溶媒の除去が必要となる問題点がある。
(6)超臨界二酸化炭素法
特開平6−315624号公報等に記載された方法は、超臨界状態においてリポソームを形成しているのではなく、超臨界流体を用いた急速膨張法(RESS)によるものである。この方法は、減圧により溶解度が急激に低下し、微粒子状に析出するリン脂質に水溶液を混合することによりリポソームを製造する方法である。
【0005】
以上のように、上記(1)〜(6)の従来方法は、数段階に分かれた操作が必要であったり、人体に有害な有機溶媒を使用することが多く、また製造段階で有機溶媒の除去などのために多量のエネルギーを必要とする欠点があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、有害な有機溶媒を用いずに、より少ない工程で、保持効率の高いリポソームを形成する方法および装置を提供することにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らが、鋭意研究を重ねたところ、超臨界二酸化炭素を用いて、一段でリポソームを製造する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明は、耐圧反応器と、該耐圧反応器へ、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素を流入させる超臨界二酸化炭素流入手段と、助溶媒に均一に分散させたリン脂質または糖脂質を流入させるリン脂質等流入手段と、封入物質を含む水相を流入させる水相流入手段を有することを特徴とする封入物質を内包したリポソームの製造装置に関するものである。
【0009】
本発明方法の特徴は、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素にリン脂質を均一に溶解させた混合物中に、水溶性または親水性の封入物質を含む水相を加えて、一段で封入物質を内包するリポソームを製造することにある。本発明方法により製造したリポソームは、保持効率が高いので、従来のリポソームに比べて、より多量に封入物質を内包させることができる。
【0010】
本発明における超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)および臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素とは、臨界温度だけ、あるいは臨界圧力だけが臨界条件を超えた条件下の二酸化炭素を意味する(ただし、もう片方が臨界条件をこえていないものである)。以下、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素を「超臨界二酸化炭素」と総称する。
【0011】
本発明におけるリン脂質または糖脂質は、脂質2分子膜を形成しうる化合物であれば特に限定されない。
【0012】
リン脂質は、ホスファチドともいわれ、複合脂質のうちリン酸エステルおよびC−P結合を持つ一群の物質の総称である。本発明におけるリン脂質としては、例えばホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオピン、卵黄レシチン、水添卵黄レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質を挙げることができる。
【0013】
糖脂質としては、例えばジガラクトシルジグリセリド、ガラクトシルジグリセリド硫酸エステル等のグリセロ脂質、ガラクトシルセラミド、ガラクトシルセラミド硫酸エステル、ラクトシルセラミド、ガングリオシドG7、ガングリオシドG6、ガングリオシドG4等のスフィンゴ糖脂質を挙げることができる。
【0014】
リン脂質と超臨界二酸化炭素との均一混合物を調製するに際し、助溶媒を用いることが好ましい。助溶媒を系に添加することにより、超臨界二酸化炭素に対する難溶性の封入物質の溶解度を増加させることができる。助溶媒は超臨界二酸化炭素に対して、15wt%以下添加すればよい。15wt%を超えるとエタノールの液相が析出するため好ましくない。なお、エタノールの添加はリポソームの形成を阻害するためなるべく少ない方が好ましい。
【0015】
このような目的で用いられる助溶媒としては、例えばエチルアルコール等を挙げることができる。
【0016】
リン脂質と超臨界二酸化炭素の均一混合物に、加える水相は、リポソームに内包させる封入物質を含むものである。
【0017】
本発明における、封入物質とは、水溶性または親水性の物質であれば特に限定されない。
【0018】
水相の添加量は、水が流動性をもって流入できる範囲で、なおかつリポソームの形成が阻害されない範囲で適宜選択すればよい。
【0019】
水溶性または親水性の封入物質として、以下のような薬理活性成分を挙げることができる。
【0020】
薬理活性成分としては、例えば、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、アスコルビン酸グリコシド、グリチルリチン酸ジカリウム、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸アンモニウム、グリチルレチン酸ステアリル、エスチン、エスクリン、パントテニルアルコール、パントテン酸とその塩、チアミン、フラビン、葉酸または抗生物質や、少なくとも1種以上の非ステロイド系抗炎症薬、ケトプロフェン、イブプロフェン、ブフェキサマクまたはインドメタシン等のを挙げることができる。本発明方法により、これらの薬理活性成分を従来に比べて多量にリポソームへ内包することが可能となったため、本発明のリポソームを外用剤に利用した場合は経皮吸収の増加が、内服薬に利用した場合は体内への吸収が増加するものと期待される。
【0021】
また本発明において、封入物質として以下の水溶性色素を挙げることができる。水溶性色素としては、たとえば赤色104号、赤色2号、赤色3号、青色1号、青色2号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、カルミン、カーサミン、紅麹色素、クチナシ色素、アントシアニン色素またはクロロフィル等を挙げることができる。これらの水溶性色素は、すぐに酸化されてしまったり、退色するなど非常に不安定であるが、これらの水溶性色素をリポソーム中に内包させることにより、安定した色素を提供することができる。なお、リポソーム内における水溶性色素の耐酸化性を向上させるために、アスコルビン酸またはその塩、亜硫酸塩を酸化防止剤として水相に添加してもよい。
【0022】
本発明において、封入物質が含まれる水相を構成する媒体としては、蒸留水、純水、海洋深層水、海洋深層水の限外濾過水等を挙げることができる。特に、海洋深層水には繊維細胞の増殖作用があるため、水相の媒体として海洋深層水を使用することにより、細胞増殖を促進しかつ、経皮吸収のよいリポソームが得られることが期待される。
【0023】
本発明方法において、超臨界二酸化炭素とリン脂質の混合物に、水相を加えてリポソームを製造するには、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素と、リン脂質または糖脂質、必要であれば助溶媒の均一混合流体を激しく攪拌している中に、封入物質を含む水相を導入すればよい。当初透明であった均一混合流体は水相の導入とともに徐々に白濁し(逆ミセルが形成されていると考えられる)、さらに水相を導入すると超臨界二酸化炭素(および逆ミセル)への水の溶解限界を越えた時点で反応容器底部に白濁した水相が形成される。所定水相を注入した後、減圧することにより均一なリポソームが得られる。
【0024】
本発明方法により、直径50nm〜800nmの単層ラメラリポソームを製造することができる。本発明方法により、7〜30%という高い保持効率を有するリポソームを製造することができる。
【0025】
本発明方法により製造したリポソームは、リポソームの膜枚数が少ないため、より生体膜に近い生体膜モデルとして有用と考えられる。また、本発明のリポソームは人体に対して有害な有機溶媒を使用していないため、残存有機物の毒性がない。従って、香粧品の有効成分を防ぐ基材、もしくは経皮吸収を促進する製剤、医薬品の有効成分の失活を防ぐ基材、副作用を著しく低減するDDS製剤等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】は、本発明装置の第1実施形態の一例を示すフロー図。
【図2】は、本発明装置の第2実施形態の一例を示すフロー図。
【図3】は、本発明装置の第1実施形態の一例を示すフロー図。
【図4】は、従来の超臨界二酸化炭素法によるリポソームの製造方法を示すフロー図。
【図5】は、実施例1で調製したリポソームの透過型電子顕微鏡による撮影像を示す図。
【図6】は、実施例2で調製したリポソームの透過型電子顕微鏡による撮影像を示す図。
【図7】は、実施例3で調製したリポソームの透過型電子顕微鏡による撮影像を示す図。
【図8】は、実施例4で調製したリポソームの脂質濃度と保持効率の関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の一例を示すフロー図である。
本実施形態では、あらかじめ超臨界二酸化炭素、リン脂質または糖脂質、および助溶媒の均一混合流体を耐圧反応器1内へ圧入する。圧入した均一混合流体を、攪拌機2により激しく攪拌しながら、そこへ、封入物質を含む水相を、水相流入手段であるポンプ3を介して耐圧反応器1へ滴下させる。水相を一定量滴下した後、減圧し耐圧反応器1を開けると、封入物質が内包されたリポソームが得られる。
【0028】
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態の一例を示すフロー図である。図1と同一の構成要素には、同一の符号を付している。
本実施形態でも、あらかじめ超臨界二酸化炭素、リン脂質または糖脂質、および助溶媒の均一混合流体を耐圧反応器1内へ圧入する。圧入した均一混合流体を、攪拌機2により激しく攪拌しながら、そこへ、封入物質を含む水相を、水相流入手段であるポンプ3を介して耐圧反応器1へ滴下させる。
【0029】
第1実施形態と異なるのは、リポソーム排出手段として調圧弁4を設けたことである。調圧弁4により、耐圧反応器1内の圧力が一定圧力以上となった場合、リポソーム5が排出され、受け器6へリポソーム5が貯留されるようになっている。
【0030】
(第3実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態の一例を示すフロー図である。図2と同一の構成要素には、同一の符号を付している。
図3中、8は助溶媒に均一に分散させたリン脂質または糖脂質を耐圧反応器1へ流入させるリン脂質等流入手段としてのポンプであり、9は水溶性または親水性の封入物質を含む水相を流入させる水相流入手段としてのポンプである。
【0031】
本実施形態では、耐圧反応器1へ、超臨界二酸化炭素、リン脂質または糖脂質と助溶媒、および水相を、ポンプ7,8,3により同時に流入させ、攪拌機2で攪拌し、リポソームを形成させるものである。
【0032】
調圧弁4により、耐圧反応器1内の圧力が一定圧力以上となった場合、リポソーム5が排出され、受け器6へリポソーム5が貯留されるようになっている。
【0033】
本実施形態の装置により、リポソームを連続的に製造することが可能となる。
【0034】
(実施例1、比較例1)
図1に示した製造装置を用いてリポソームを調製した。耐圧反応器はSUS304製のサファイヤ窓付きの容積可変セルを用いた(セルの内容積:57.02cm)。耐圧反応器にDPPC(ジパルミトイルホスファチジルコリン)0.014gと超臨界二酸化炭素13.749g(圧力200気圧、温度60℃)の混合流体を仕込み、激しく攪拌しながら、3.5%VC−PMG(リン酸−L−アスコルビルマグネシウム)水溶液2.81mlを、流速0.05cc/minでポンプにより注入し、VC−PMGを内包するリポソームを調製した。得られたリポソームの形状を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。得られたリポソームは、その大きさが100−1000nmの大きな一枚膜リポソーム(LUV:large unilamellar vesicle)であった。そのTEM撮影像を図5に示す。
【0035】
得られたリポソームの保持効率を定法であるグルコース透析法により求めた。比較例1として、汎用される調製法である超音波処理法(バンガム法)により調製したリポソームの保持効率も求めた。その結果から、超臨界二酸化炭素を用いた本発明の実施例1のリポソームは、従来の超音波法により調整した比較例1のリポソームに比して、保持効率が10倍以上であった。
【0036】
(実施例2)
図2に示した製造装置を用いてリポソームを調製した。耐圧反応器は実施例1と同じものを用いた。耐圧反応器に水添大豆レシチン0.014g、超臨界二酸化炭素13.794g(圧力200気圧、温度60℃)およびエタノール0.96gの混合流体を仕込み、激しく攪拌しながら、3.5%VC−PMG(リン酸L−アスコルビルマグネシウム)水溶液2.81mlを、流速0.05cc/minでポンプにより注入した。調圧弁の圧力を200kgf/cmに設定し、VC−PMGを内包するリポソームを得た。得られたリポソームの形状を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。得られたリポソームは、その大きさが100−1000nmの大きな一枚膜リポソーム(LUV:large unilamellar vesicle)であった。そのTEM撮影像を図6に示す。
【0037】
(実施例3、比較例2)
図2に示した製造装置を用いてリポソームを調製した。耐圧反応器は実施例1と同じものを用いた。耐圧反応器に水添卵黄レシチン0.041g、超臨界二酸化炭素(圧力200気圧、温度60℃)およびエタノール0.96gの混合流体を仕込み、激しく攪拌しながら、イブプロフェン10mgと水2.81mlを混合溶解させた水溶液を、流速0.05cc/minでポンプにより注入した。調圧弁の圧力を200kgf/cmに設定し、イブプロフェンを内包するリポソームを得た。得られたリポソームの形状を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。得られたリポソームは、その大きさが100−1000nmの大きな一枚膜リポソーム(LUV:large unilamellar vesicle)であった。そのTEM撮影像を図7に示す。
【0038】
得られたリポソームを超遠心(45000rpm)によりリポソーム中の内水相のみを取り出し、薬剤の定量を行った。比較例2として、汎用される調整法である超音波処理法(バンガム法)により調製したリポソームの薬剤の定量を行った。その結果から、超臨界二酸化炭素を用いた本発明の実施例3のリポソームは、従来の超音波法により調製した比較例2のリポソームに比して、リポソーム中における薬剤の含有量が10倍以上であることが分かる。
【0039】
(実施例4)
実施例1と同じ装置で、下記条件によりリポソームを調製した。
調製条件;
温度 60℃、圧力 200bar、脂質 0.0353g、エタノール(脂質を溶解させる為に使用)0.7963g、CO 12.1849g、グルコース溶液の流速 0.1ml/min
使用した脂質;DOPC ジオレイルホスファチジルコリン
DPPC ジパルミトイルホスファチジルコリン
DSPC ジステアロイルホスファチジルコリン
【0040】
以上の条件下で超臨界リポソームの調製を行い、各リポソームの保持効率を求め、その結果を図8のグラフに示した。
【0041】
縦軸に保持効率(%)、横軸に添加している水の量に対する各脂質濃度をとると、いずれの場合においても、一般の調製法であるバンガム法によって調製されたリポソームの保持効率(2〜3%)に比べ、高い値を示していることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明方法および本発明装置により、保持効率の高いリポソームが、一段で効率的に製造できるようになった。本発明方法により製造されたリポソームは保持効率が高いため、本発明のリポソームを外用剤に利用した場合は経皮吸収の増加が、内服薬に利用した場合は体内への吸収が増加する。
【0043】
水相の媒体として、海洋深層水またはその逆浸透濾過水を使用することにより、細胞増殖を促進しかつ、経皮吸収のよいリポソームが得られる。
【符号の説明】
【0044】
1 耐圧反応器
2 攪拌機
3 ポンプ
4 調圧弁
5 リポソーム
6 受け器
7 ポンプ
8 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐圧反応器と、該耐圧反応器へ、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素を流入させる超臨界二酸化炭素流入手段と、助溶媒に均一に分散させたリン脂質または糖脂質を流入させるリン脂質等流入手段と、封入物質を含む水相を流入させる水相流入手段を有することを特徴とする封入物質を内包したリポソームの製造装置。
【請求項2】
リポソーム排出手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載したリポソームの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−194377(P2010−194377A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−32624(P2009−32624)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【分割の表示】特願2002−535796(P2002−535796)の分割
【原出願日】平成13年10月11日(2001.10.11)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【出願人】(500573509)
【出願人】(598069939)
【出願人】(394004480)株式会社シュウウエムラ化粧品 (1)
【Fターム(参考)】