説明

リモートコントロールシステム、テレビ、リモートコントローラ、リモートコントロール方法およびプログラム

【課題】テレビ等に表示されたGUIを容易に操作可能とする。
【解決手段】テレビ1は、ルータ3を介してインターネットから受信したWeb情報に基づいてWeb画面を生成し、出力する。また、テレビ1は、Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出し、アクセスポイント5を介してリモコン2へ送信する。リモコン2は、受信したGUI情報に基づいてGUI部品を表示するGUI画面を生成し、表示する。ユーザがリモコン2に入力操作を行うと、リモコン2は、ユーザが入力した内容を示す入力情報を生成し、アクセスポイント5を介してテレビ1に送信する。テレビ1は、入力情報に基づいてユーザが選択したGUI部品に対応する画面を生成し、出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビを遠隔操作するリモートコントロールシステム、テレビ、リモートコントローラ、リモートコントロール方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビのデジタル化、インターネットの普及、インターネット上の動画コンテンツの充実などを背景とし、Webブラウジング機能を備えたテレビが開発されている。
【0003】
この種のテレビでWebブラウジングを行う場合、GUIを画面に表示し、GUI部品のポインティングなどのGUI操作をする必要がある。また、ある程度離れた位置で視聴されるというテレビの使用形態から、一般のコンピュータ等と異なり、リモコン(リモートコントローラ)による操作が望まれる。
【0004】
リモコンによりGUIを操作する方法として、以下の方法が知られている。
【0005】
第1の方法は、リモコン上のキーの操作によってGUIを操作する方法である。具体的には、リモコンに搭載されたカーソルキーの操作によって画面上のマウスカーソルを操作し、リモコンのボタンで選択、実行を行う方法である。
【0006】
第2の方法は、特殊リモコンによってGUIを操作する方法である。ゲーム機のリモコンのなかには、リモコンの向き、傾きを検出してゲーム機に送信するものがある。ゲーム機本体に接続されたテレビの画面には、リモコンに対応する位置にマウスカーソルが表示される。ユーザは、リモコンを動かして画面上のマウスカーソルを操作し、リモコン上のボタンにより選択、実行等の操作を行う。
【0007】
第3の方法は、テレビに表示されている画面と同一の画面(仮想画面)をリモコンにも表示し、リモコン画面上のアイコンの操作をテレビに伝達する方法である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−016734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の方法は、何れも特有の欠点を有する。
【0010】
まず、第1の方法は、リモコン上のボタン操作によりマウスカーソルを移動するため、操作しづらく、マウスカーソルの移動に円滑さを欠く。また、テレビ視聴の場合、遠くの画面を見ながら操作することが多く、マウスカーソルを見失いやすく操作しづらいという欠点もある。
【0011】
第2の方法は、リモコン装置の動き・傾きをポインティングに用いる特性上、細かい動きが困難である。このため、たとえば、ポインティングの対象が近接している場合、誤操作しやすい欠点がある。また第1の方法と同様に、テレビから離れた位置で操作するので、マウスカーソルを見失いやすく操作しづらい欠点もある。
【0012】
第3の方法では、リモコンに表示される仮想画面は、実画面と同一内容であるので、データが重く、データ転送に時間がかかり、応答性及び操作性が低い。また、実画面を全体的に縮小してリモコンの画面に表示するので、表示されるGUI部品のひとつひとつが小さくなり、視認性及び操作性が低い。
【0013】
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、テレビ等に表示されたGUIを容易に操作可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係るリモートコントロールシステムは、
Web情報を取得するWeb情報取得手段と、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示手段と、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出手段と、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信手段と、
前記リモートコントローラからユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を受信する入力情報受信手段と、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御する制御手段と、
を含むテレビと、
前記テレビから前記GUI情報を受信するGUI情報受信手段と、
前記GUI情報に基づいて、前記GUI部品を表示するGUI画面を表示するGUI表示手段と、
前記ユーザの前記GUI部品の選択を受け付ける入力手段と、
前記ユーザが選択した前記GUI部品を示す前記入力情報を前記テレビに送信する入力情報送信手段と、
を含む前記リモートコントローラと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、テレビ等に表示されたGUIを容易に操作可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1に係るWebブラウジングが可能なテレビシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係るリモートコントローラの機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係るテレビの機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係るリモコンおよびテレビにおけるリモートコントロールの動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1に係るテレビに表示されるWeb画面およびリモコンに表示されるGUI画面の一例を示す図である。
【図6】実施の形態1に係るGUI画面におけるコンテキストメニューの表示例を示す図である。
【図7】実施の形態1に係るGUI画面のスクロール表示を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るWebブラウジングが可能なテレビシステムの構成例を示すブロック図である。
【図9】実施の形態2に係るリモコンの機能構成例およびハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図10】実施の形態2に係るリモコンおよびテレビにおけるリモートコントロールの動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2に係るリモコンに表示されるリモコン画面の一例を示す図である。
【図12】実施の形態2に係るリモコンに表示されるテレビ選択画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態にかかるリモコンシステムを備えるテレビシステムについて図面を参照して説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
【0018】
(実施の形態1)
実施の形態1のテレビシステム100は、図1に示すように、テレビ1、リモコン2、ルータ3、家庭内LAN4、アクセスポイント5を備える。これらの機器はDLNA(Digital Living Network Alliance)に対応している。
【0019】
テレビ(テレビ受像器)1は、テレビチューナを介してテレビジョン放送を受信して表示する機能と、ルータ3を介してインターネット6等から取得したWebページを表示する機能とを備える。テレビ1の詳細は後述する。
【0020】
リモコン(リモートコントローラ)2は、ユーザが入力した種々の指示をテレビ1に送信するための装置である。また、リモコン2は、表示画面を備え、テレビ1に表示されているWebページのGUI部品を抽出した画面を表示し、操作されたGUI部品に関する情報をテレビ1に送信する。リモコン2の詳細は後述する。
【0021】
ルータ3は、家庭内LAN4とインターネット6とを接続するための通信機器である。
【0022】
アクセスポイント5は、家庭内LAN4に接続され、リモコン2と無線通信(たとえば、Wi-Fi:登録商標)で無線通信を行い、家庭内LAN4とリモコン2とを接続する。
【0023】
家庭内LAN4は、テレビ1、ルータ3、アクセスポイント5を相互に接続し、データを伝送する。
【0024】
このような構成のテレビシステム100において、テレビ1を遠隔操作するためのリモートコントロールシステムは、テレビ1、リモコン2、家庭内LAN4およびアクセスポイント5から構成され、テレビ1に表示されたWebページ内のGUI部品を抽出してリモコン2に表示させ、リモコン2に表示されたGUI部品に対するユーザの操作をテレビの表示に反映する機能を有する。
【0025】
次に、リモコン2の詳細を図面を参照して説明する。
【0026】
リモコン2は、図2(a)に示すように、機能的に、入力部21、通信部22、記憶部23、制御部24および表示部25を備える。
【0027】
入力部21は、ユーザの入力操作を受け付け、入力操作を示す操作情報を制御部24に送る。
【0028】
通信部22は、アクセスポイント5、家庭内LAN4を介して、テレビ1の後述する通信部11とデータを送受信する。
【0029】
記憶部23は、通信部22がテレビ1から受信したデータや制御部24が生成したデータを記憶する。
【0030】
制御部24は、リモコン2全体を制御し、ユーザの操作指示をテレビ1に伝達するための制御を行う。具体的には、制御部24は、通信部22を介して、テレビ1から、表示しているWebページに含まれるGUI部品とその配置を示すGUI情報を受信する。制御部24は、受信したGUI情報を表示部25に適合するように変換し、GUI部品を表示するGUI画面を表示部15に表示させる。また、制御部24は、入力部21から受け取った操作情報に基づいて、ユーザが選択したGUI部品を示す入力情報を生成し、通信部22を介してテレビ1に送信する。制御部24が実行する制御の詳細は後述する。
【0031】
表示部25は、制御部24の制御に従って、種々のデータを表示する。
【0032】
上記機能を実現するため、リモコン2は、図2(b)に示すように、ハードウェア的に、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204、操作部205および表示部206を備える。主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204、操作部205および表示部206はいずれも制御部201に接続されている。
【0033】
制御部201は、プロセッサ等から構成され、補助記憶部203に記憶されている制御プログラム210に従って動作し、制御部24の各処理を実行する。
【0034】
主記憶部202はRAM(Random-Access Memory)等で構成される。制御部201は、補助記憶部203に記憶されている制御プログラム210を主記憶部202にロードし、作業領域として用いる。主記憶部202は、記憶部23として機能する。
【0035】
補助記憶部203は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、リモコン2の処理を制御部201に行わせるためのプログラムを記憶する。また、補助記憶部203は、制御部201の制御に従って、このプログラムのデータを制御部201に供給し、制御部201から供給されたデータを記憶する。
【0036】
送受信部204は、無線通信装置で構成され、アクセスポイント5と無線通信を行うことで家庭内LAN4を介してテレビ1と接続する。送受信部204は、通信部22として機能する。
【0037】
操作部205は、ユーザの接触を検出するタッチパネル等で構成され、ユーザのタッチ位置を示す操作情報等を制御部201に供給する。操作部205は入力部21として機能する。なお、操作部205は、タッチパネルやタッチパッド等の接触型の入力装置の他に、テンキー、カーソルキーやボタンなどの押下型の入力装置を含んでもよい。
【0038】
表示部206は、LCD(Liquid Crystal Display)から構成され、制御部201から供給された画面を表示する。表示部206は表示部25として機能する。なお、操作部205と表示部206とは積層されており、タッチパネルディスプレイとして構成されている。
【0039】
次に、テレビ1を詳細に説明する。
【0040】
テレビ1は、図3(a)に示すように、機能的に、通信部11、Web受信部12、記憶部13、テレビ受信部14、制御部15、出力部16、から構成される。
【0041】
通信部11は、家庭内LAN4、アクセスポイント5を介してリモコン2とデータを送受信する。
【0042】
Web受信部12は、制御部15の制御下に、家庭用LAN4とルータ3を介してインターネット6からWeb情報を受信し、制御部15に送る。Web情報とは、たとえばHTMLやXMLなどで記載された文書(以下、それぞれHTML文書、XML文書という)や画像ファイルなどのWebページを表示するための各種データである。
【0043】
記憶部13は、Webブラウジングのための各種データを記憶している。また、記憶部13は、GUI部品を示すタグの一覧を記憶している。
【0044】
テレビ受信部14は、アンテナ、有線ケーブルなどを介してテレビ放送を受信し、映像・音声信号を復調して制御部15に送る。
【0045】
制御部15は、テレビ画面を出力部16に出力させるテレビモードとWeb画面を出力部16に出力させるWebモードとを切り替え、対応する制御を行う。
【0046】
テレビモードでは、制御部15は、テレビ受信部14から供給された映像信号と音声信号を出力部16に出力する。一方、Webモードでは、制御部15は、Web受信部12がインターネット6から受信したWeb情報を出力部16に適合するように変換し、出力部16に出力する。
【0047】
また、制御部15は、Webモードの場合、Web受信部12が受信したWeb情報からGUI部品とその配置を示すGUI情報を抽出し、通信部11を介してリモコン2へ送信する。具体的には、制御部15は、記憶部13が記憶するGUI部品を示すタグの一覧を参照し、Web受信部12が受信したWeb情報に含まれるHTML文書またはXML文書からGUI部品を示すタグを検出し、GUI部品とその配置を示すGUI情報を抽出する。
【0048】
制御部15は、通信部11を介してリモコン2から入力情報を受信すると、ユーザが選択したGUI部品に対応する画面を生成する。
【0049】
例えば、ユーザが選択したGUI部品にリンクが対応付けられていた場合、制御部15は、Web受信部12に該リンクのWebページのWeb情報を受信させる。制御部15は、Web受信部12が受信したWeb情報を出力部16に出力する。また、一方、ユーザが選択したGUI部品がボタンやアイコンの場合、制御部15は、記憶部13から必要なデータを読み出し、リンクが対応付けられていないGUI部品に対応する画面を生成する。制御部15の動作の詳細は後述する。
【0050】
出力部16は、制御部15の制御下に、テレビジョン映像と音声、Web画像と音声などを出力する。
【0051】
次に、上記の機能的構成を有するテレビ1のハードウェア構成を図3(b)を参照して説明する。図示するように、テレビ1は、ハードウェア的に、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、テレビチューナ105、コンバータ106、表示部107、D−A(Digital-Analog)変換部108および音声出力部109を備える。主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、コンバータ106、表示部107およびD−A変換部108はいずれも制御部101に接続されている。
【0052】
制御部101は、プロセッサ等で構成され、補助記憶部103に記憶されている制御プログラム110に従って、上述の制御部15が実施する各処理を実行する。制御部101は、コンバータ106または送受信部104から受け取った映像(画像)データおよび音声データを処理し、それぞれ表示部107およびD−A変換部108に送る。
【0053】
主記憶部102はRAM(Random-Access Memory)等で構成される。制御部101は、補助記憶部103に記憶されている制御プログラム110を主記憶部102にロードし、作業領域として用いる。
【0054】
補助記憶部103は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリで構成され、テレビ1の処理を制御部101に行わせるためのプログラムを記憶する。また、補助記憶部103は、制御部101の制御に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部101に供給し、制御部101から供給されたデータを記憶する。主記憶部102および補助記憶部103は、記憶部13として機能する。
【0055】
送受信部104は、アクセスポイント5およびルータ3と、これらが接続された家庭内LAN4に接続するLANインターフェースで構成されている。送受信部104は、無線通信でリモコン2と接続し、データを送受信する。また、送受信部104は、インターネットと接続し、Web情報を受信する。送受信部104は、受信したWeb情報を制御部101に供給する。送受信部104は、通信部11およびWeb受信部12として機能する。
【0056】
テレビチューナ105は、アンテナを介してテレビ放送電波(NTSC信号)を受信し、コンバータ106に送る。
【0057】
コンバータ106は、NTSC信号(映像信号)をRGB信号に変換し、制御部101に供給する。また、コンバータ106は、NTSC信号(音声信号)をデジタル信号に変換し、制御部101に供給する。テレビチューナ105およびコンバータ106は、テレビ受信部14として機能する。
【0058】
表示部107は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイで構成され、制御部101から供給された画面を表示する。表示部107は出力部16として機能する。
【0059】
D−A変換部108は、制御部101から供給された音声のデジタル信号をアナログ信号に変換し、音声出力部109へ送る。D−A変換部108は、制御部15として機能する。
【0060】
音声出力部109は、オーディオアンプやスピーカー等で構成され、D−A変換部108から供給された音声を出力する。音声出力部109は出力部16として機能する。
【0061】
図3(a)に示すテレビ1の制御部15、通信部11、テレビ受信部14、Web受信部12、記憶部13および出力部16が実行する各処理は、図3(b)に示す制御部101が、制御プログラム110に従って、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、テレビチューナ105、コンバータ106、表示部107、D−A変換部108および音声出力部109などを資源として用いて実行する。
【0062】
ここで、図4のフローチャートを用いてリモコン2およびテレビ1におけるリモートコントロールの動作の一例を説明する。テレビ1は、テレビ画面を出力するテレビモードとWeb画面を出力するWebモードとを切り替える。本実施の形態の特徴はテレビ1がWebモード時にあるため、図4の例では、テレビがWebモードで動作する場合について説明する。
【0063】
まず、リモコン2のユーザが、テレビ1をテレビモードからWebモードに切り替える指示を入力すると、制御部24は、ユーザがテレビモードからWebモードに切り替える指示を入力したことを示す入力情報(図中、Web表示指示と記載)を通信部22を介してテレビ1に送信する(ステップS21)。なお、テレビモードからWebモードに切り替える指示の入力は、リモコン2に備えたWeb表示ボタンを選択することなどにより行う。Web表示ボタンは、タッチパネルディスプレイに表示され、ユーザが接触して選択することとしてもよいし、押下型のボタンとして備えられ、ユーザが押して選択することとしてもよい。
【0064】
テレビ1の通信部11は、制御部15からの制御によって、リモコン2の通信部22からWeb表示指示を受信すると(ステップS11)、制御部15は、テレビモードからWebモードに切り替える。Webモードに切り替わると、Web受信部12は、制御部15からの制御によって、Web表示指示に対応するWebページのWeb情報をインターネットから受信する(ステップS12)。たとえば、Web表示ボタンに初期画面のWebページをあらかじめ設定しておく。制御部15は、Web受信部12が受信したWeb情報を出力部16に適合するように変換し、Web画面を生成する(ステップS13)。出力部16は、制御部15からの制御によって、制御部15が生成したWeb画面を表示する(ステップS14)。
【0065】
また、制御部15は、Web受信部12が受信したWeb情報からGUI部品とその配置を示すGUI情報を抽出する(ステップS15)。通信部11は、制御部15からの制御によって、制御部15が抽出したGUI情報をリモコン2へ送信する(ステップS16)。
【0066】
リモコン2の通信部22は、制御部24からの制御によって、テレビ1の通信部11からGUI情報を受信し(ステップS22)、制御部24に送る。制御部24は、通信部22から受け取ったGUI情報を表示部25に適合するように変換し、GUI部品を表示するGUI画面を生成する(ステップS23)。表示部25は、制御部24からの制御によって、制御部24が生成したGUI画面を表示する(ステップS24)。
【0067】
ユーザが表示部25に表示されたGUI画面に対して入力部21をタッチして入力操作を行った場合(ステップS25;YES)、入力部21は、制御部24からの制御によって、タッチされた位置を示す操作情報を取得し、制御部24に送る。制御部24は、入力部21から受け取った操作情報と記憶部23が記憶するGUI画面とに基づいて、ユーザがタッチしたGUI部品を特定する。制御部24は、特定したGUI部品をユーザが選択したことを示す入力情報を通信部22を介してテレビ1に送信する(ステップS26)。ユーザが表示部25に表示されたGUI画面に対して入力操作を行わない場合(ステップS25;NO)、ステップS25を繰り返してユーザの入力操作を待機する。
【0068】
テレビ1の通信部11は、制御部15からの制御によって、リモコン2の通信部22から入力情報を受信し(ステップS17)、制御部15に送る。制御部15は、通信部11から受け取った入力情報に基づいて、ユーザが選択したGUI部品にリンクが対応付けられているか否かを判定する(ステップS18)。リンクが対応付けられていた場合(ステップS18;YES)、ステップS12に戻る。Web受信部12は、制御部15からの制御によって、インターネットから該リンクに対応するWebページのWeb情報を受信し、ステップS12からステップS18を繰り返す。これにより、ユーザが選択したGUI部品に設定されているリンクのWebページを表示するWeb画面が出力部16に表示される。
【0069】
一方、リンクが対応付けられていなかった場合(ステップS18;NO)、制御部15は、該GUI部品に対応する画面を表示するために必要なデータを記憶部13から読み出し(ステップS19)、ステップS13に戻る。制御部15は、記憶部13から読み出したデータに基づいて、該GUI部品に対応する画面を生成し、ステップS13からステップS18を繰り返す。これにより、ユーザが選択したGUI部品に対応する画面が出力部16に表示される。
【0070】
次に、図5に示すテレビ1に表示されるWeb画面およびリモコン2に表示されるGUI画面の一例について、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0071】
制御部15は、Web受信部12が受信した○△株式会社のホームページのWeb情報を出力部16に適合するように変換し、○△株式会社のホームページを表示させるWeb画面D1を生成する(ステップS13)。出力部16は、制御部15からの制御によって、制御部15が生成したWeb画面D1を表示する(ステップS14)。
【0072】
Web画面D1には、以下のGUI部品が含まれている。○△株式会社のトップページのリンクが対応付けられた○△株式会社のロゴ画像G1と、商品の一覧のドロップダウンリストG2と、商品Aの商品詳細ページのリンクが対応付けられた詳細ボタンG3と、商品Bの商品詳細ページのリンクが対応付けられた詳細ボタンG4と、商品Cの商品詳細ページのリンクが対応付けられた詳細ボタンG5と、商品Dの商品詳細ページのリンクが対応付けられた詳細ボタンG6と、○△株式会社の会社概要ページのリンクが対応付けられた「会社概要」というテキストG7と、○△株式会社のニュースリリースページのリンクが対応付けられた「ニュースリリース」というテキストG8と、○△株式会社の採用情報ページのリンクが対応付けられた「採用情報」というテキストG9とである。
【0073】
制御部15は、記憶部13に記憶されているGUI部品を示すタグの一覧を参照し、Web受信部12が受信した○△株式会社のホームページのWeb情報に含まれるHTML文書からGUI部品を示すタグを検出し、GUI部品G1〜G9とその配置を示すGUI情報を抽出する(ステップS15)。通信部11は、制御部15の指示にしたがって、GUI情報をリモコン2へ送信する(ステップS16)。
【0074】
リモコン2の通信部22がテレビ1からGUI情報を受信すると(ステップS22)、制御部24は、GUI情報に基づいて、表示部25に適合するように、GUI部品G1〜G9のサイズや配置を変更して、GUI部品G11〜G19を表示するGUI画面D2を生成する(ステップS23)。表示部25は、制御部24の指示にしたがって、GUI画面D2を表示する(ステップS24)。
【0075】
GUI画面D2には、以下のGUI部品が含まれている。ロゴ画像G1に対応するロゴ画像G11と、ドロップダウンリストG2に対応するドロップダウンリストG12と、詳細ボタンG3に対応する詳細ボタンG13と、詳細ボタンG4に対応する詳細ボタンG14と、詳細ボタンG5に対応する詳細ボタン15と、詳細ボタンG6に対応する詳細ボタン16と、テキストG7に対応するテキストG17と、テキストG8に対応するテキストG8と、テキストG9に対応するテキストG19とである。
【0076】
たとえば、ユーザが図5のGUI画面D2に含まれる詳細ボタンG13をタッチしたとすると(ステップS25;YES)、制御部24は、ユーザが詳細ボタンG13を選択したことを示す入力情報を通信部22を介してテレビ1に送信する(ステップS26)。
【0077】
テレビ1の通信部11が入力情報を受信すると(ステップS17)、制御部15は、詳細ボタンG13に対応する詳細ボタンG3にリンクが対応付けられていると判断し(ステップS18;YES)、入力情報に基づいて、詳細ボタンG13に対応する詳細ボタンG3に対応付けられたリンクのWebページ、すなわち、商品Aの商品詳細ページのWeb情報をWeb受信部12に受信させる(ステップS12)。制御部15は、Web受信部12が受信したWeb情報を出力部16に適合するように変換し、商品Aの商品詳細ページを表示するWeb画面を生成し(ステップS13)、出力部16に表示させる(ステップS14)。
【0078】
なお、図6に示すように、GUI画面D2の何も表示されていない領域をユーザがタッチした場合、コンテキストメニューG20が表示されるようにしてもよい。あるいは、GUI画面D2上の領域をユーザが所定の時間(たとえば、1秒)内に2回連続でタッチした場合、コンテキストメニューG20が表示されるようにしてもよい。コンテキストメニューG20は、たとえば、一般的なWebブラウザの各種機能「戻る」、「進む」、「お気に入りを表示」、「お気に入りに追加」、「履歴を表示」などや、Webモードからテレビモードに切り替えるテレビ表示指示をテレビ1に送信する機能「テレビ表示」などを含むコマンドの一覧である。
【0079】
以下、ユーザが図6のコンテキストメニューのコマンドを選択した場合について、図4のフローチャートを参照して説明する。たとえば、ユーザが図6のコンテキストメニューG20のうち「お気に入りを表示」というコマンドを選択したとすると(ステップS25;YES)、リモコン2の制御部24は、ユーザが「お気に入りを表示」というコマンドを選択したことを示す入力情報を通信部22を介してテレビ1に送信する(ステップS26)。
【0080】
テレビ1の通信部11が入力情報を受信すると(ステップS17)、制御部15は、詳細ボタンG13に対応する詳細ボタンG3にリンクが対応付けられていないと判断し(ステップS18;NO)、入力情報に基づいて、記憶部13が記憶している「お気に入り」を示す情報を読み出し(ステップS19)、「お気に入り」を示す情報を表示する画面を生成し、出力部16に表示させる(ステップS13)。
【0081】
なお、ユーザが図6のコンテキストメニューG20のうち「テレビ表示」というコマンドを選択したとすると、リモコン2の制御部24は、ユーザが「テレビ表示」というコマンドを選択したことを示す入力情報を通信部22を介してテレビ1に送信する。テレビ1の通信部11が「テレビ表示」というコマンドを選択したことを示す入力情報を受信すると、制御部15は、テレビモードに切り替える。リモコン2の制御部24は、テレビ1がテレビモードである間は、図11に示すようなリモコン画面を表示部25に表示させるとよい。
【0082】
なお、制御部24が生成したGUI画面D2に含まれるGUI部品が画面に入りきらない場合、表示内容をスクロール可能にしてもよい。図7を参照してGUI画面のスクロール表示について説明する。スクロールの方法として、図7(a)に示すスクロールボタンSC1を押す方法やスクロールバーSC2をドラッグして移動させる方法がある。
【0083】
あるいは、リモコン2が3軸センサを備え、リモコンの向き、傾きを検出してスクロールさせる方法がある。この場合、図7(b)に示すように、リモコン2をユーザから見て奥方向に傾けるとGUI画面D2が下にスクロールし、図7(c)のように、リモコン2をユーザから見て手前方向に傾けるとGUI画面D2が上にスクロールする。
【0084】
以上説明したように、実施の形態1のリモートコントロールシステムによれば、リモコンによる操作性の高いGUI操作技術を提供できる。また、テレビ等に表示されたGUIを容易に操作可能なリモコン技術を提供できる。
【0085】
実施の形態1のリモートコントロールシステムによれば、ある程度画面から離れた位置でGUI操作する場合であっても、遠くの画面を見ながらではなく、手元のリモコンに表示されたGUI画面に対して操作を行えばよいので、操作性を低下させない。また、GUI画面には、テレビ1に表示されているWebページのうち、抽出したGUI部品のみが表示されているので、リモコンに表示する画面のデータを軽くすることができる。これにより、データ転送の時間の短縮が期待できる。
【0086】
(実施の形態2)
実施の形態2のテレビシステム200は、テレビシステム100にテレビ(テレビ受像器)7およびテレビ(テレビ受像器)8が追加されている。テレビ7およびテレビ8は、テレビ1と同様の機能を有し、家庭内LAN4に接続している。なお、実施の形態2では、例としてテレビを3台としているが1台以上であればよい。
【0087】
このような構成のテレビシステム200において、テレビ1、テレビ7またはテレビ8を遠隔操作するためのリモートコントロールシステムは、テレビ1、テレビ7、テレビ8、リモコン2、家庭内LAN4およびアクセスポイント5から構成され、リモコン2がテレビ1、テレビ7またはテレビ8を検知し、識別する機能を有する。
【0088】
次に、リモコン2の詳細を図面を参照して説明する。
【0089】
リモコン2は、図9(a)に示すように、機能的に、入力部21、通信部22、記憶部23、制御部24および表示部25に加え、検知部26を備える。
【0090】
検知部26は、所定の方向の画像を取得し、取得した画像を解析してテレビの存在を検知する。検知部26は、テレビの存在を検知すると、記憶部23に記憶された各テレビの画像と取得した画像とを比較し、いずれのテレビであるかを識別する。
【0091】
記憶部23は、各テレビの画像と各テレビのリモコン画面とを記憶する。
【0092】
なお、テレビ1は、実施の形態1と同一の機能構成であり、テレビ7およびテレビ8は、テレビ1と同一の機能構成である。
【0093】
上記機能を実現するため、リモコン2は、図9(b)に示すように、ハードウェア的に、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204、操作部205および表示部206に加え、カメラ207を備える。主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204、操作部205および表示部206と同様にカメラ207も制御部201に接続されている。
【0094】
カメラ207は、リモコン2の上部または背面に配置されており、前方の空間を撮影する。また、カメラ207は、撮影した画像を制御部201に供給する。ユーザがカメラ207をテレビの方向に向けることで、カメラ207は、テレビの画像を取得することができる。
【0095】
制御部201は、カメラ207から供給された画像を解析し、撮影された空間にテレビが存在するか否かを判定する。また、制御部201は、補助記憶部203に記憶された各テレビの画像を読み出し、カメラ207から供給された画像と比較して一致するか否かでテレビを識別する。カメラ207と制御部201とは、検知部26として機能する。
【0096】
制御部201は、検知したテレビを識別すると、補助記憶部203に記憶された該テレビのリモコン画面を読み出し、表示部206に表示させる。表示部206は、制御部201の制御によって、制御部201から供給されたリモコン画面を表示する。
【0097】
ここで、図10のフローチャートを用いて実施の形態2に係るリモコン2およびテレビ1におけるリモートコントロールの動作の一例を説明する。まず、ユーザがリモコン2を起動すると、検知部26は、所定の方向の画像を取得し、取得した画像を解析してテレビの存在を検知する(ステップS41)。
【0098】
検知部26がテレビの存在を検知しない場合(ステップS41;NO)、制御部24は、表示部25にエラーを表示させ(ステップS42)、処理を終了する。一方、検知部26がテレビの存在を検知した場合(ステップS41;YES)、検知部26は、記憶部23に記憶された各テレビの画像と取得した画像とを比較し、いずれのテレビであるかを識別する。制御部24は、検知部26が識別したテレビのリモコン画面を記憶部23から読み出し、表示部25に表示させる(ステップS43)。
【0099】
ユーザがテレビモードからWebモードに切り替える指示を入力すると(ステップS44;YES)、制御部24は、ユーザがテレビモードからWebモードに切り替える指示を入力したことを示す入力情報(図中、Web表示指示と記載)を通信部22を介してテレビ1に送信する(ステップS45)。ユーザがテレビモードからWebモードに切り替える指示を入力しない場合(ステップS44;NO)、ステップS44を繰り返して、テレビモードからWebモードに切り替える指示の入力を待機する。
【0100】
リモコン側のステップS45〜ステップS50は、図4のステップS21〜ステップS26と同様である。また、テレビ側のステップS31〜ステップS39は、図4のステップS11〜ステップS19と同様である。
【0101】
次に、図11に示すリモコン2に表示されるリモコン画面の一例について、図10のフローチャートを参照して説明する。ユーザがテレビ1に向けてリモコンを起動すると、検知部26は、テレビ1画像を撮影し、撮影画像を解析してテレビ1の存在を検知する(ステップS41;YES)。また、検知部26は、記憶部23に記憶された各テレビの画像と取得した画像とを比較し、テレビ1であることを識別する。制御部24は、検知部26が識別したテレビ1のリモコン画面を記憶部23から読み出し、表示部25に表示させる(ステップS43)。
【0102】
テレビ1のリモコン画面D3には、以下のGUI部品が含まれている。テレビ画面のチャンネルを指定するチャンネルボタンG22と、テレビ画面の音声の音量を変更する音量キーG23と、テレビ画面のチャンネルを変更するチャンネルキーG24と、テレビモードからWebモードに切り替えるWeb表示ボタンG25とである。たとえば、リモコン2のユーザが、リモコン画面D3のWeb表示ボタンG25を押すと(ステップS44;YES)、制御部24は、通信部22を介してWeb表示指示をテレビ1に送信する(ステップS45)。
【0103】
以上説明したように、実施の形態2のリモートコントロールシステムによれば、ユーザがリモコンのカメラをテレビに向けるだけで、テレビを検知して識別し、テレビとの接続を確立することができる。これにより、ユーザの負担が軽減される。
【0104】
実施の形態1では、リモコン2とテレビ1のデータの送受信は、DLNAにおけるデータ転送で行う。しかし、本発明はこれに限らず、RDP(Remote Desktop Protocol)を用いてもよい。また、HTTP(HyperText Transfer Protocol)やRPC(Remote Procedure Call)を用いてもよいし、その他のTCP/IPをベースとするプロトコルを用いてもよい。
【0105】
実施の形態1では、GUI情報を表示部25に適合するように変換する処理をリモコン2の制御部24が行う。しかし、本発明はこれに限らず、テレビ1の制御部25がこの処理を行ってもよい。
【0106】
実施の形態1では、なお、テレビチューナ105がアンテナを介して受信するテレビ放送電波は、アナログ放送電波(NTSC信号)である。しかし、本発明はこれに限らず、デジタル放送波を受信してもよい。
【0107】
実施の形態2では、検知部26は画像を取得し、記憶部23に記憶された各テレビの画像と比較してテレビを検出し、いずれのテレビであるかを識別する。しかし、本発明はこれに限らず、検知部26は、Bluetooth(登録商標)を用いて同期させることによりテレビの存在を検知してもよい。この場合、検知部26は、Bluetooth通信を行って、テレビから識別情報を受信する。このとき、検知部26は、記憶部23に記憶された各テレビの識別情報に基づいて、いずれのテレビであるかを識別する。これにより、ユーザが所持するリモコンがテレビと無線通信可能な範囲に存在するだけで、テレビを検知して識別し、テレビとの接続を確立することができる。
【0108】
リモコン2がテレビの存在の検知をBluetooth(登録商標)を用いて同期させることにより行う場合、リモコン2、テレビ1、テレビ7およびテレビ8は、Bluetooth通信装置を備える。リモコン2のBluetooth通信装置は、Bluetooth接続が確立できた場合、接続したテレビから識別情報を受信し、制御部201に供給する。制御部201は、Bluetooth通信装置からテレビの識別情報が供給されるとテレビが存在すると判定する。また、制御部201は、補助記憶部203に記憶された各テレビの識別情報を読み出し、Bluetooth通信装置から供給されたテレビの識別情報と一致するか否かでテレビを識別する。
【0109】
実施の形態2では、リモコン2を起動すると、検知部26がテレビの存在を検知し、検知したテレビを識別する。しかし、本発明はこれに限らない。リモコン2を起動すると、図12に示すようなテレビ選択画面D4を表示し、検知部26は、ユーザが選択したテレビの存在を検知してもよい。
【0110】
この場合、記憶部23は、図12のようなテレビ選択画面D4を記憶する。たとえば、ユーザがテレビ選択画面D4においてテレビ1を選択したとする。検知部26は、カメラ207を起動し、前方の空間の画像を取得する。ユーザがテレビ1にカメラ207を向けていたとすると、検知部26は、取得した画像を解析してテレビ1の存在を検知する。このとき、検知部26は、記憶部23に記憶されたテレビ1の画像と取得した画像とを比較し、テレビ1であると判定する。検知部26がテレビ1でないと判定した場合は、制御部24が表示部206にエラーを表示させる。検知部26がテレビ1であると判定すると、制御部24は、記憶部23から図11に示すようなテレビ1のリモコン画面D3を読み出し、表示部206に表示させる。
【0111】
本発明のリモコンは、携帯電話やPDAなどの携帯端末に適用してもよい。
【0112】
その他、前記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0113】
なお、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、送受信部104、表示部107、D−A変換部108、音声出力部109、制御部201、主記憶部202、補助記憶部203、送受信部204、操作部205および表示部206などから構成されるリモートコントロール処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
【0114】
たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行するリモコン2やテレビ1、7または8を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することでリモートコントロールシステムを構成してもよい。
【0115】
また、リモートコントロールシステムの機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0116】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0117】
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0118】
(付記1)
Web情報を取得するWeb情報取得手段と、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示手段と、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出手段と、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信手段と、
前記リモートコントローラからユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を受信する入力情報受信手段と、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御する制御手段と、
を含むテレビと、
前記テレビから前記GUI情報を受信するGUI情報受信手段と、
前記GUI情報に基づいて、前記GUI部品を表示するGUI画面を表示するGUI表示手段と、
前記ユーザの前記GUI部品の選択を受け付ける入力手段と、
前記ユーザが選択した前記GUI部品を示す前記入力情報を前記テレビに送信する入力情報送信手段と、
を含む前記リモートコントローラと、
を備えることを特徴とするリモートコントロールシステム。
【0119】
(付記2)
前記GUI部品は、コマンドの一覧を示すコンテキストメニューを含み、
前記リモートコントローラの前記GUI表示手段は、前記GUI情報に基づいて、所定の条件の下で前記コンテキストメニューを表示し、
前記テレビの前記入力情報受信手段がリモートコントローラからユーザがコンテキストメニューに含まれる任意の前記コマンドを選択したことを示す前記入力情報を受信すると、前記制御手段は、任意の前記コマンドに対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御することを特徴とする付記1に記載のリモートコントロールシステム。
【0120】
(付記3)
前記リモートコントローラは、
前記リモートコントローラの向きおよび傾きを検出する検出手段をさらに含み、
前記GUI表示手段は、前記検出手段が検出した向きおよび傾きに基づいて、前記GUI画面をスクロール表示させることを特徴とする付記1または2に記載のリモートコントロールシステム。
【0121】
(付記4)
前記リモートコントローラは、
前記テレビを検知する検知手段をさらに備え、
前記GUI表示手段は、前記検知手段が前記テレビを検知すると、前記テレビのリモコン画面を表示することを特徴とする付記1ないし3のいずれかに記載のリモートコントロールシステム。
【0122】
(付記5)
前記検知手段は、所定の方向の画像を取得し、取得した画像を解析して前記テレビの存在を検知し、取得した画像とあらかじめ記憶した前記テレビの画像と比較して前記テレビを識別することを特徴とする付記1ないし4のいずれかに記載のリモートコントロールシステム。
【0123】
(付記6)
前記検知手段は、前記テレビと無線通信を行って前記テレビの存在を検知し、前記テレビから前記テレビを識別する識別情報を取得し、前記識別情報に基づいて前記テレビを識別することを特徴とする付記1ないし5のいずれかに記載のリモートコントロールシステム。
【0124】
(付記7)
Web情報を取得するWeb情報取得手段と、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示手段と、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出手段と、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信手段と、
前記リモートコントローラからユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を受信する入力情報受信手段と、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするテレビ。
【0125】
(付記8)
テレビからGUI部品を示すGUI情報を受信するGUI情報受信手段と、
前記GUI情報に基づいて、前記GUI部品を表示するGUI画面を表示するGUI表示手段と、
ユーザの前記GUI部品の選択を受け付ける入力手段と、
前記ユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を前記テレビに送信する入力情報送信手段と、
を備えることを特徴とするリモートコントローラ。
【0126】
(付記9)
テレビが実行する
Web情報を取得するWeb情報取得ステップと、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示ステップと、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出ステップと、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信ステップと、
前記リモートコントローラが実行する
前記テレビから前記GUI情報を受信するGUI情報受信ステップと、
前記GUI情報に基づいて、前記GUI部品を表示するGUI画面を表示するGUI表示ステップと、
前記ユーザの前記GUI部品の選択を受け付ける入力ステップと、
ユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を前記テレビに送信する入力情報送信ステップと、
前記テレビが実行する
前記リモートコントローラから前記ユーザが選択した前記GUI部品を示す前記入力情報を受信する入力情報受信ステップと、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とするリモートコントロール方法。
【0127】
(付記10)
コンピュータを、
Web情報を取得するWeb情報取得手段、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示手段、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出手段、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信手段、
前記リモートコントローラからユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を受信する入力情報受信手段、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御する制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0128】
1・・・テレビ受像器、2・・・リモーロコントローラ、3・・・ルータ、4・・・家庭内LAN、5・・・アクセスポイント、6・・・インターネット、7・・・テレビ受像器、8・・・テレビ受像器、11・・・通信部、12・・・Web受信部、13・・・記憶部、14・・・テレビ受信部、15・・・制御部、16・・・出力部、21・・・入力部、22・・・通信部、23・・・記憶部、24・・・制御部、25・・・表示部、26・・・検知部、100・・・テレビシステム、101・・・制御部、102・・・主記憶部、103・・・補助記憶部、104・・・送受信部、105・・・テレビチューナ、106・・・コンバータ、107・・・表示部、108・・・Digital-Analog変換部、109・・・音声出力部、110・・・制御プログラム、200・・・テレビシステム、201・・・制御部、202・・・主記憶部、203・・・補助記憶部、204・・・送受信部、205・・・操作部、206・・・表示部、207・・・カメラ、210・・・制御プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Web情報を取得するWeb情報取得手段と、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示手段と、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出手段と、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信手段と、
前記リモートコントローラからユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を受信する入力情報受信手段と、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御する制御手段と、
を含むテレビと、
前記テレビから前記GUI情報を受信するGUI情報受信手段と、
前記GUI情報に基づいて、前記GUI部品を表示するGUI画面を表示するGUI表示手段と、
前記ユーザの前記GUI部品の選択を受け付ける入力手段と、
前記ユーザが選択した前記GUI部品を示す前記入力情報を前記テレビに送信する入力情報送信手段と、
を含む前記リモートコントローラと、
を備えることを特徴とするリモートコントロールシステム。
【請求項2】
前記GUI部品は、コマンドの一覧を示すコンテキストメニューを含み、
前記リモートコントローラの前記GUI表示手段は、前記GUI情報に基づいて、所定の条件の下で前記コンテキストメニューを表示し、
前記テレビの前記入力情報受信手段がリモートコントローラからユーザがコンテキストメニューに含まれる任意の前記コマンドを選択したことを示す前記入力情報を受信すると、前記制御手段は、任意の前記コマンドに対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のリモートコントロールシステム。
【請求項3】
前記リモートコントローラは、
前記リモートコントローラの向きおよび傾きを検出する検出手段をさらに含み、
前記GUI表示手段は、前記検出手段が検出した向きおよび傾きに基づいて、前記GUI画面をスクロール表示させることを特徴とする請求項1または2に記載のリモートコントロールシステム。
【請求項4】
前記リモートコントローラは、
前記テレビを検知する検知手段をさらに備え、
前記GUI表示手段は、前記検知手段が前記テレビを検知すると、前記テレビのリモコン画面を表示することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリモートコントロールシステム。
【請求項5】
前記検知手段は、所定の方向の画像を取得し、取得した画像を解析して前記テレビの存在を検知し、取得した画像とあらかじめ記憶した前記テレビの画像と比較して前記テレビを識別することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のリモートコントロールシステム。
【請求項6】
前記検知手段は、前記テレビと無線通信を行って前記テレビの存在を検知し、前記テレビから前記テレビを識別する識別情報を取得し、前記識別情報に基づいて前記テレビを識別することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のリモートコントロールシステム。
【請求項7】
Web情報を取得するWeb情報取得手段と、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示手段と、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出手段と、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信手段と、
前記リモートコントローラからユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を受信する入力情報受信手段と、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするテレビ。
【請求項8】
テレビからGUI部品を示すGUI情報を受信するGUI情報受信手段と、
前記GUI情報に基づいて、前記GUI部品を表示するGUI画面を表示するGUI表示手段と、
ユーザの前記GUI部品の選択を受け付ける入力手段と、
前記ユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を前記テレビに送信する入力情報送信手段と、
を備えることを特徴とするリモートコントローラ。
【請求項9】
テレビが実行する
Web情報を取得するWeb情報取得ステップと、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示ステップと、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出ステップと、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信ステップと、
前記リモートコントローラが実行する
前記テレビから前記GUI情報を受信するGUI情報受信ステップと、
前記GUI情報に基づいて、前記GUI部品を表示するGUI画面を表示するGUI表示ステップと、
前記ユーザの前記GUI部品の選択を受け付ける入力ステップと、
ユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を前記テレビに送信する入力情報送信ステップと、
前記テレビが実行する
前記リモートコントローラから前記ユーザが選択した前記GUI部品を示す前記入力情報を受信する入力情報受信ステップと、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とするリモートコントロール方法。
【請求項10】
コンピュータを、
Web情報を取得するWeb情報取得手段、
前記Web情報に基づいて、Webページを表示するWeb表示手段、
前記Web情報からGUI部品を示すGUI情報を抽出する抽出手段、
前記GUI情報をリモートコントローラに送信するGUI情報送信手段、
前記リモートコントローラからユーザが選択した前記GUI部品を示す入力情報を受信する入力情報受信手段、
前記入力情報に基づいて、前記ユーザが選択した前記GUI部品に対応する画面を表示するよう前記Web表示手段を制御する制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−222626(P2012−222626A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86742(P2011−86742)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】