説明

リレーバックホールリンクにおけるシグナルの早期復号化を促す方法および装置

リレーシグナルの早期復号化を促す方法、装置、コンピュータプログラム製品が開示されている。サブフレーム内のシグナルをネットワークからリレーが受信する。第一および第二のリファレンスシンボルがサブフレーム内で検出される。その際には、第一リファレンスシンボルが第二リファレンスシンボルよりも先に検出される。そして、第一リファレンスシンボルに基づいてシグナルが復号化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2010年2月16日に出願した「リレーバックホールリンクの制御チャネル用早期復号化技術(EARLY DECODING TECHNIQUES FOR CONTROL CHANNELS OF RELAY BACKHAUL LINKS)」と言う名称の米国仮特許出願通し番号61/305,093および2010年3月10日に出願した「リレーバックホールリンクの制御チャネル用早期復号化技術(EARLY DECODING TECHNIQUES FOR CONTROL CHANNELS OF RELAY BACKHAUL LINKS)」と言う名称の米国仮特許出願通し番号61/312,595および2010年4月9日に出願した「リレーバックホールリンクの制御チャネル用早期復号化技術(EARLY DECODING TECHNIQUES FOR CONTROL CHANNELS OF RELAY BACKHAUL LINKS)」と言う名称の米国仮特許出願通し番号61/322,785の利益を主張する。前述のどの米国仮特許出願もこの言及により全体的にここに明確に含まれる。
【0002】
以下の記載は、一般に無線通信に関し、特に、リレーシグナル(relay signals)の早期復号化を促す方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信システムは、音声、データ、その他のような様々な種類の通信内容を提供するために広く展開されている。このようなシステムは、利用可能なシステムリソース(例えば、帯域幅、送信パワー(transmit power))を共有することによって多数のユーザとの通信をサポートすることのできる多元接続システム(multiple-access systems)で構わない。このような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA:code division multiple access)システム、時分割多元接続(TDMA:time division multiple access)システム、周波数多重分割(FDMA:frequency division multiple access)システム、3GPP長期的高度化(LTE:Long Term Evolution)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA:orthogonal frequency division multiple access)システムが含まれる。
【0004】
一般に、無線多元接続通信システムは多数の無線端末の通信を同時にサポートすることができる。個々の端末は、順方向および逆方向の両リンク(forward and reverse links)での伝送により一台以上の基地局と互いに通信をする。順方向リンク(またはダウンリンク(downlink))は基地局から端末に向かう通信リンクを言い、逆方向リンク(またはアップリンク(uplink))は端末から基地局に向かう通信リンクを言う。この通信リンクは、シングル入力シングル出力、マルチ入力シングル出力、マルチ入力マルチ出力(MIMO:multiple-in-multiple-out)のいずれかのシステムにより確立することができる。
【0005】
MIMOシステムは、複数(N)本の送信アンテナと複数(N)本の受信アンテナとをデータ伝送に用いる。N本の送信アンテナとN本の受信アンテナとにより形成されるMIMOチャネルはN本の独立チャネルに分解することができ、これらの独立チャネルは空間チャネル(spatial channels)とも呼ばれ、N≦min{N,N}である。N本の独立チャネルの各々は次元(dimension)に対応している。MIMOシステムは、複数の送信および受信用のアンテナによりもたらされる付加的な次元数(additional dimensionalities)が利用されれば改善されたパフォーマンス(例えば、より高いスループットおよびより高い信頼性の両者または一方)を提供することができる。
【0006】
MIMOシステムは、時分割複信(TDD:time division duplex)システムや周波数分割複信(FDD:frequency division duplex)システムをサポートしている。TDDシステムでは、順方向および逆方向の両リンク伝送は同じ周波数領域であるから往復原理(reciprocity principle)により逆方向リンクチャネルから順方向リンクチャネルを推定することができる。このことによりアクセスポイントは、複数のアンテナがアクセスポイントで利用可能である場合には伝送ビームフォーミング利得を順方向リンクで得ることができる。
【0007】
リレーノード(relay node)でのシグナルの復号化に関しては特定のサブフレームやその一部を受信したらできるだけ早く復号化を実行することが望ましい。したがって、リレーシグナルの早期復号化を促す方法および装置が望まれる。
【0008】
ここに述べた早期復号化の利点は、この態様がシステム設計に適切に組み込まれていない場合に従来のシステムが直面すると思われる幾つかの問題について展望を示すことが意図されているに過ぎないのであって、利点がこれらに尽きることなど意図されていない。従来のシステムが直面しているその他の問題や課題およびこれから記載する種々様々ではあるが一部に過ぎない諸実施例の対応する利点は以下の記述により明らかになる。
【発明の概要】
【0009】
一種類以上の実施例の基本的な理解が得られるように諸実施例の概要を以下に述べる。以下に示す概要は、考えることのできる全ての実施例に関する広範な概観でもなければ、全実施例の鍵となる重要な要素を特定するものでもなく、全ての実施例またはいずれかの実施例の範囲を叙述するものでもない。この概要の唯一の目的は、後に提示する詳細な説明の序幕として一種類以上の実施例の観念を簡単な形態で提供することである。
【0010】
一種類以上の実施例およびそれら実施例に関する開示にしたがって様々な態様をリレーシグナルの早期復号化との関連で説明する。ある態様では、リレーシグナルの早期処理を促す方法およびコンピュータプログラム製品が開示されている。これらの実施例にはサブフレーム内のシグナルを受信することが含まれている。これらの実施例では、受信したシグナルはリレーに関連付けられている。これらの実施例には、サブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出することが含まれている。ここで、第一リファレンスシンボルが第二リファレンスシンボルの前に検出される。シグナルの復号化は第一リファレンスシンボルに基づいて行われる。
【0011】
別の態様では、リレーシグナルの早期処理を促すように構成されている装置が開示されている。そのような実施例では、メモリに格納されているコンピュータ実行可能コンポーネントを実行するように構成されているプロセッサを装置が有している。コンピュータ実行可能コンポーネントには通信コンポーネント、リファレンスコンポーネント、復号化コンポーネントが含まれている。通信コンポーネントはサブフレーム内のシグナルを受信するように構成されていて、リファレンスコンポーネントはサブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出するように構成されている。この実施例では、シグナルはリレーに関連付けられていて、第一リファレンスシンボルは第二リファレンスシンボルの前に検出される。復号化コンポーネントは、第一リファレンスシンボルに基づいてシグナルを復号化するように構成されている。
【0012】
もう一つの態様では、もう一つの装置が開示されている。そのような実施例では装置は受信手段、検出手段、復号化手段を備えている。この実施例では、受信手段はサブフレーム内のシグナルを受信するように構成されていて、検出手段はサブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出するように構成されている。この実施例では、シグナルはリレーに関連付けられていて、第一リファレンスシンボルは第二リファレンスシンボルの前に検出される。復号化手段は、第一リファレンスシンボルに基づいてシグナルを復号化するように構成されている。
【0013】
もう一つの態様では、リレーシグナルの早期処理をするための方法およびコンピュータプログラム製品が開示されている。これらの実施例には、リレーに関連付けられているシグナルをサブフレーム内に生成することが含まれている。第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルがサブフレーム内に提供される。このとき、第一リファレンスシンボルが第二リファレンスシンボルの前に提供される。これらの実施例には、シグナルをリレーに伝送することがさらに含まれているが、シグナルは第一リファレンスシンボルに基づいて復号化可能である。
【0014】
リレーシグナルの早期処理用装置も開示されている。そのような実施例では、メモリに格納されているコンピュータ実行可能コンポーネントを実行するように構成されているプロセッサを装置が有している。コンピュータ実行可能コンポーネントには、生成コンポーネント、リファレンスコンポーネント、通信コンポーネントが含まれている。生成コンポーネントはサブフレーム内にシグナルを生成するように構成されていて、リファレンスコンポーネントはサブフレーム内に第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを提供するように構成されている。この実施例では、シグナルはリレーに関連付けられていて、第一リファレンスシンボルは第二リファレンスシンボルの前に提供される。さらに、通信コンポーネントはシグナルをリレーに伝送するように構成されていて、シグナルは第一リファレンスシンボルに基づいて復号化することが可能である。
【0015】
さらに別の態様では、別の装置が開示されている。そのような実施例では装置は、生成手段、提供手段、伝送手段を備えている。この実施例では、生成手段はサブフレーム内にシグナルを生成するように構成されていて、提供手段はサブフレーム内に第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを提供するように構成されている。この実施例では、シグナルはリレーに関連付けられていて、第一リファレンスシンボルは第二リファレンスシンボルの前に提供される。さらに、伝送手段はシグナルをリレーに伝送するように構成されていて、シグナルは第一リファレンスシンボルに基づいて復号化することが可能である。
【0016】
以上に述べた目的や関連した目的を達成するためにどの実施例も以下に詳述されていて特許請求の範囲に特に指摘されている諸要件を具備している。以下の記述や添付図面には一種類以上の実施例の特定の例示的諸態様が詳しく示されているが、これらの諸態様は種々様々な実施例の原理を採用する色々な方法の幾つかを示しているに過ぎず、以下に記述するどの実施例もそのような全ての態様とその均等物を含むことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、ここに記載する様々な態様と一致している無線通信システムの例である。
【図2】図2は、ここに述べる様々なシステムや方法と一緒に採用することのできる典型的な無線ネットワーク環境の例である。
【図3】図3は、この開示のある態様にしたがっている純粋な周波数分割多重(FDM:Pure Frequency Division Multiplexing)の典型的な設計を示すサブフレームの例である。
【図4】図4は、この開示のある態様にしたがっている典型的なハイブリッドFDM+時分割多重(TDM)設計(Hybrid FDM + Time Division Multiplexing (TDM) design)を示すサブフレームの例である。
【図5】図5は、この開示のある態様にしたがっている典型的な復調リファレンスシグナル(DM−RS:Demodulation Reference Signal)パターンの例である。
【図6】図6は、この開示のある態様にしたがって純粋なFDMのセットアップにおける早期復号化を可能にする第一の典型的なインターリーブ構造の例である。
【図7】図7は、この開示のある態様にしたがって純粋なFDMのセットアップにおける早期復号化を可能にする第二の典型的なインターリーブ構造の例である。
【図8】図8は、この開示のある態様にしたがって純粋なFDMのセットアップにおける早期復号化を可能にする第三の典型的なインターリーブ構造の例である。
【図9】図9は、この開示のある態様にしたがって純粋なFDMのセットアップにおける早期復号化を可能にする第四の典型的なインターリーブ構造の例である。
【図10】図10は、この開示のある態様にしたがって純粋なFDMのセットアップにおける早期復号化を可能にする第五の典型的なインターリーブ構造の例である。
【図11】図11は、この開示のある態様にしたがってリレーシグナルの早期復号化を促す典型的なリレーユニットのブロック図の例である。
【図12】図12は、リレーシグナルの早期復号化を実現する電気コンポーネントの典型的な連結例である。
【図13】図13は、この明細書の一態様にしたがってリレーシグナルの早期復号化を促す典型的な方法の流れ図の例である。
【図14】図14は、この明細書の一態様にしたがってリレーシグナルの早期復号化を促す典型的なネットワークエンティティ(network entity)のブロック図の例である。
【図15】図15は、リレーシグナルの早期復号化を実現する電気コンポーネントの典型的な連結例である。
【図16】図16は、この明細書の一態様にしたがってリレーシグナルの早期復号化を促す典型的な方法の流れ図の例である。
【図17】図17は、セルが複数個ある様々な態様にしたがって実施した典型的な通信システムの例である。
【図18】図18は、ここに記載した様々な態様にしたがっている典型的な基地局の例である。
【図19】図19は、ここに記載した様々な態様にしたがって実施した典型的な無線端末の例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、様々な実施例は類似した要素を示すために類似した参照符号が全体に亘って用いられている図面を参照して説明される。一種類以上の実施例を完全に理解することができるように以下には説明の目的で特定の詳細が数多く記載されている。しかし、このような詳細がなくても実施例を実施することができることは明らかである。また別の場合には、一種類以上の実施例の記述を容易にするために公知の構造や装置がブロック図の形式で示されている。
【0019】
この明細書の主題は、一般にリレーバックホールのための早期復号化技術に向けられている。そのような早期復号化を促すための実施例が、リレーノードおよびネットワークの両者において、開示されている。
【0020】
ここに提示する特定の態様では、特定のリレー(例えば、タイプI)のためのリレー物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)バックホール制御チャネル(Relay Physical Downlink Control Channel (R-PDCCH) backhaul control channel)についてのセル個別リファレンスシグナル(CRS:cell-dedicated reference signal)に基づく復調と復調リファレンスシグナル(DM−RS:demodulation reference signal)に基づく復調とを比較した議論を提示する。ある用途では、ここに記載するように、純粋な周波数分割多重(FDM)による設計の方がハイブリッドFDMプラス時分割多重(TDM)による解決よりも好ましいかも知れない。例えば、制御とデータとを多重化する必要がないので、データなしで制御を送信しなければならないアップリンクの大量通信のような場合にリソースの浪費を避けることができる。また、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)用に承認されているDM−RSパターンをR−PDCCHやリレー物理ダウンリンク共用チャネル(R−PDSCH:Relay Physical Downlink Shared Channel)に再使用することができる。ハイブリッドFDM+TDM設計では(早期復号化が目標である場合には)第一スロット内のリファレンスシンボルの数が限られているのでパターンの再使用は性能の低下を齎す虞がある。DM−RSではなくてCRSを用いることは、ドナーeNB(DeNB:Donor eNB)の制御領域におけるCRSシンボルの損失により、特にアンテナポート2および3に関しては使用可能なリファレンスシンボルが少なくなり、挑戦的なものとなる。さらに、R−PDCCHがシングルリソースブロック(RB:Resource Block)で伝送されるとしてもパワーオーバーヘッド(power overhead)は許容可能である。
【0021】
ここに記載するどの技術も様々な無線通信システムに用いることができる。ここに記載する技術を用いることのできる無線通信システムには、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、単一搬送波周波数分割多元接続(SC−FDMA:single carrier-frequency division multiple access)、高速パケットアクセス(HSPA:High Speed Packet Access)、その他のシステムがある。用語「システム」と「ネットワーク」は往々にして区別なく用いられている。CDMAシステムでは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)、CDMA2000、その他のような無線技術を実施することができる。UTRAには、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA:Wideband-CDMA)やCDMAの他の変種が含まれる。CDMA2000には、IS−2000、IS−95、IS−856の諸規格が網羅されている。TDMAシステムでは、移動体通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communications)のような無線技術を実現することができる。OFDMAシステムでは、進化したUTRA(E−UTRA:Evolved UTRA)、超広帯域モバイル(UMB:Ultra Mobile Broadband)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュOFDM(登録商標)(Flash-OFDM(登録商標))、その他のような無線技術を実現することができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunication System)の一部である。3GPP長期的高度化(LTE)は、ダウンリンクにOFDMAを採用し、アップリンクにSC−FDMAを採用しているE−UTRAを用いたUMTSの公開である。
【0022】
単一搬送波周波数分割多元接続(SC−FDMA)は、単一キャリア変調(single carrier modulation)および周波数領域等化(frequency domain equalization)を用いる技術である。SC−FDMAは、OFDMAシステムと性能が類似しているだけでなく、全体的な複雑さも本質的に同じである。SC−FDMAシグナルは、本来的に単一キャリアの構造なのでピーク対平均電力比(PAPR:peak-to-average power ratio)が低い。SC−FDMAは、低いPARPが送信電力効率の点でアクセス端末(access terminals)に非常に役立つので、例えば、アップリンクの通信に用いることができる。したがって、3GPP長期的高度化(LTE)または進化したUTRAにおいてアップリンク多元接続方式(uplink multiple access scheme)としてSC−FDMAを実現することができる。
【0023】
高速パケットアクセス(HSPA)には高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA:high speed downlink packet access)技術および高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA:high speed uplink packet access)または拡張アップリンク(EUL:enhanced uplink)の技術が含まれるが、HASP+技術も含まれる。HSDPA、HSUPA、HASP+は第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)仕様書のリリース5、リリース6、リリース7のそれぞれの一部である。
【0024】
高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)はネットワークからユーザ機器(UE:user equipment)へのデータ伝送を最適化する。ここで使用しているようにネットワークからユーザ機器UEへの伝送は「ダウンリンク(downlink)」(DL)と呼ぶことができる。伝送方式は数メガビット毎秒(several M bits/s)のデータ転送速度(data rate)を可能にする。高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)は移動体無線ネットワーク(mobile radio networks)の容量(capacity)を増大させる。高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)は端末からネットワークへのデータ伝送を最適化する。ここで使用しているように端末からネットワークへの伝送を「アップリンク(uplink)」(UL)と呼ぶことができる。アップリンクデータ伝送方式は数メガビット毎秒のデータ転送速度を可能にする。HSPA+では、3GPP仕様書のリリース7に明記されているようにアップリンクおよびダウンリンクは両者ともさらに改善される。高速パケットアクセス(HSPA)方式は、例えば、音声をIPに載せる仕組み(VoIP:voice over IP)、テレビ会議、移動オフィスなどの用途のように大量のデータを伝送するデータサービスに関してダウンリンクとアップリンクとの間の高速相互作用を一般に考慮している。
【0025】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)のような高速データ伝送プロトコルをアップリンクおよびダウンリンクで使用することができる。ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロトコルのようなプロトコルにより受信者は受信中に誤りが生じたかも知れないパケットの再送を自動的に要求することができる。
【0026】
アクセス端末との関連で様々な実施例をここに述べる。アクセス端末は、システム、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、移動局(mobile station)、移動体(mobile)、遠隔局(remote station)、遠隔端末(remote terminal)、移動装置(mobile device)、ユーザ端末(user terminal)、端末、無線通信装置、ユーザエージェント(user agent)、ユーザ装置(user device)、ユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。アクセス端末は、小型携帯移動電話機(cellular telephone)、コードレス電話機(cordless telephone)、セッションイニシエイションプロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)フォン、ワイヤレスローカルループ(WLL:wireless local loop)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:personal digital assistant)、無線接続機能のある手持ち式装置(handheld device)、無線モデムに接続さている計算装置やその他の処理装置のいずれかの可能性がある。さらに、基地局との関連で様々な実施例がここに記載されている。基地局は、アクセス端末との通信に使用することができ、アクセスポイント(access point)、ノードB(Node B)、進化したノードB(eNodeB:Evolved Node B)、アクセスポイント基地局(access point base station)、その他の用語で呼ばれることがある。
【0027】
ここで図1を参照する。ここに提示する様々な実施例に応じた無線通信システム100が例示されている。システム100は、アンテナ群を多数有していても構わない基地局102を具備している。例えば、あるアンテナ群はアンテナ104と106とを有していて、別のアンテナ群はアンテナ108と110とを有していて、さらに別のアンテナ群はアンテナ112と114とを有している。どのアンテナ群にも二つのアンテナが示されているが、もっと多いかもっと少ないかのどちらかの数のアンテナを個々の群に用いても構わない。この技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも知っているように基地局102は送信機系列および受信機系列をさらに備えることができる。いずれの系列も信号の送受信に関連している複数個のコンポーネント(例えば、プロセッサ、変調器、多重化装置、復調器、多重分離化装置、アンテナ、その他)で構成されている。
【0028】
基地局102は、アクセス端末116やアクセス端末122のように一台以上のアクセス端末と通信をすることができる。基地局102は、アクセス端末116や122に類似した実質的に任意の数のアクセス端末と通信をすることができることを理解されたい。アクセス端末116および122は、例えば、小型携帯移動電話機、スマートフォン(smart phones)、ラップトップ(laptops)、手持ち式通信装置(handheld communication devices)、手持ち式計算装置(handheld computing devices)、サテライトラジオ(satellite radios)、全地球測位システム(Global Positioning Systems)、PDAs、無線通信システム100により通信をするのに適したその他の装置である。図示されているようにアクセス端末116はアンテナ112および114と通信をしている。アンテナ112および114は、順方向リンク118によりアクセス端末116に情報を送信し、逆方向リンク120によりアクセス端末116から情報を受信する。さらに、アクセス端末122はアンテナ104および106と通信をしている。アンテナ104および106は、順方向リンク124によりアクセス端末122に情報を送信し、逆方向リンク126によりアクセス端末122から情報を受信する。周波数分割複信(FDD)システムでは、例えば、順方向リンク118は逆方向リンク120とは異なる周波数帯を用いることができ、順方向リンク124は逆方向リンク126とは異なる周波数帯を用いることができる。さらに、時分割複信(TDD)システムでは、順方向リンク118と逆方向リンク120はある周波数帯を共用することができ、順方向リンク124と逆方向リンク126は別の周波数帯を共用することができる。
【0029】
個々のアンテナ群および個々のアンテナ群が通信のために指定されている領域はどちらもまたはどちらかが基地局102のセクタ(sector)と呼ばれることがある。例えば、基地局102がカバーしている領域のセクタ内でアクセス端末と通信をするようにアンテナ群を設計することができる。順方向リンク118および124による通信では基地局102の送信アンテナはビームフォーミングを用いてアクセス端末116および122に関する順方向リンク118および124の信号対雑音比を改善することができる。また、基地局102が関連範囲のあちこちに任意に散在しているアクセス端末116および122にビームフォーミングを用いて送信している間は隣接セル内のアクセス端末が受ける干渉は一本のアンテナから全てのアクセス端末に送信する基地局に比べて少ない。
【0030】
図2は、無線通信システム200の例を示している。簡略化のために一台の基地局210と一台のアクセス端末250とで構成されている無線通信システム200が示されているが、システム200を構成する基地局とアクセス端末はどちらもまたはどちらかが一台より多い台数であっても構わないことに注意されたい。追加される基地局やアクセス端末はどちらもまたはどちらかが以下に詳しく述べる基地局210やアクセス端末250の典型例に類似していても良いし、典型例とは異なっていても良い。さらに、基地局210およびアクセス端末250は、どちらもまたはどちらかが両者間の無線通信を促進させるものとしてここに述べるシステムおよび方法の両者または一方を採用することができる。
【0031】
基地局210では、データストリームの数に関するトラフィックデータがデータソース212から送信(TX)データプロセッサ214に供給される。ここに示す例では各データストリームはそれぞれのアンテナから送信される。TXデータプロセッサ214は、データストリームのために選択された特定の符号化技術に基づいてトラフィックデータストリームをフォーマットし、符号化し、インターリーブして、符号化されたデータを供給する。
【0032】
データストリーム毎に符号化されたデータは直交周波数多重(OFDM:Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)技術を用いてパイロットデータ(pilot data)で多重化される。その上にまたはその代わりにパイロットシンボル(pilot symbols)に周波数分割多重化(FDM:Frequency Division Multiplexed)、時分割多重化(TDM:Time Division Multiplexed)、符号分割多重化(CDM:Code Division Multiplexed)のいずれかの処理が施される。パイロットデータは、一般に既知の方法で処理されてアクセス端末250でチャネル応答(channel response)の推定に使用することのできる既知のデータパターンである。多重化されたパイロットおよび符号化されたデータは、変調シンボルを供給するために当該データストリーム用に選択された特定の変調技術(例えば、2相位相シフトキーイング(BPSK:binary phase-shift keying)、4相位相シフトキーイング(QPSK:quadrature phase-shift keying)、M相位相シフトキーイング(M−PSK:M-phase-shift keying)、M相直交振幅変調(M−QAM: M-quadrature amplitude modulation)、その他)に基づいてデータストリーム毎に変調(例えば、シンボルマッピング)される。プロセッサ230により実行されたり供給されたりする命令によりデータレート、符号化、変調がデータストリーム毎に決まる。
【0033】
データストリームの変調シンボルがTX MIMOプロセッサ220に供給される。このプロセッサは変調シンボルをさらに処理(して、例えば、OFDM用に)する。次にTX MIMOプロセッサ220は、N本の変調シンボルストリームをN台の送信機(TMTR)222aないし222tに供給する。様々な実施例では、TX MIMOプロセッサ220はビームフォーミング重み(beamforming weights)をデータストリームのシンボルおよびシンボルを送信するアンテナに適用する。
【0034】
各送信機222は、個々のデータストリームの受信および処理をして1個以上のアナログシグナルを供給し、これらのアナログシグナルをさらに調整してMIMOチャネルによる送信に相応しい変調シグナルを供給する。さらに、送信機222aないし222tからのN個の変調シグナルがN本のアンテナ224aないし224tからそれぞれ送信される。
【0035】
アクセス端末250では、送信された変調シグナルがN本のアンテナ252aないし252rにより受信され、受信したシグナルが各アンテナ252からそれぞれの受信機(RCVR)254aないし254rに供給される。各受信機254はそれぞれのシグナルを調整して(例えば、フィルタリング、増幅、逓減の処理を施して)、調整したシグナルをデジタル化してサンプルを供給し、これらのサンプルをさらに調整して対応する「受信」シンボルストリームを供給する。
【0036】
RXデータプロセッサ260は、N台の受信機254からN本の受信シンボルストリームを受け取って特定の受信処理技術に基づく処理を施してN本の「検出」シンボルストリームを供給する。RXデータプロセッサ260は、各検出シンボルストリームに復調、デインターリーブ、復号の各処理を施してデータストリーム用のトラフィックデータを回復する。RXデータプロセッサ260による処理は、TX MIMOプロセッサ220およびTXデータプロセッサ214が基地局210で行った処理の補完である。
【0037】
プロセッサ270は、どの利用可能な技術を前述のように用いるのかを周期的に判定する。さらに、プロセッサ270は、インデックス部とランク値部から成るマトリックスを含む逆方向リンクメッセージを作成することができる。
【0038】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび受信データストリームの両者または一方に関する様々な種類の情報から成っている。逆方向リンクメッセージは、何本ものデータストリームに関するトラフィックデータをデータソース236から受け取るTXデータプロセッサ238により処理され、変調器280により変調され、送信機254aないし254rにより調整されて基地局210に返送される。
【0039】
基地局210では、アクセス端末250からの変調信号がアンテナ224で受信され、受信機222により調整され、復調器240により復調され、RXデータプロセッサ242により処理されて、アクセス端末250が送信した逆方向リンクメッセージを抽出する。さらに、プロセッサ230は抽出したメッセージを処理してどのプリコーディングマトリックスを用いてビームフォーミング重みを判定するのかを判断する。
【0040】
プロセッサ230および270は、基地局210およびアクセス端末250の操作をそれぞれ指揮(direct)すること(例えば、制御(control)、調整(coordinate)、管理(manage)、その他をすること)ができる。プロセッサ230および270は、プログラムコードやデータを格納しているメモリ232および270にそれぞれ関連付けられている。プロセッサ230および270は、アップリンクおよびダウンリンクのそれぞれについて周波数およびインパルス応答推定(frequency and impulse response estimates)を導き出す演算も実行する。
【0041】
CRSベース対DM−RSに基づくR−PDCCHの復号化
半二重リレー(half-duplex relays)は、関連UEs(例えば、図1の移動局116および122)に送信することはできないが、DeNBから同時に受信することができる。LTEと互換性のある状態でこの問題に対処するために単一周波数ネットワークによるマルチメディアブロードキャスト(MBSFN:Multi-Media Broadcast over a Single Frequency Network)サブフレームとしてバックホールサブフレーム(backhaul sub-frames)を構成することがリレーに期待されている。しかし、MBSFNサブフレームを構成する必要があるのでバックホールとアクセスリンク操作とを切り替えるにはリレーはOFDMシンボルが少なくとも1個必要である。構成されているCRSポートの数および送信される制御信号の数に応じてリレーは最初のOFDMシンボル(1個または2個のCRSポートと1個の制御シンボル)または最初の2個のOFDMシンボル(4個のCRSポートと2個の制御シンボル)を受信することができない。さらに、DeNBの物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel)の値をリレーは読むことができないのでリレーはサポートされている最大値(すなわち、3MHz以上の場合の3個のOFDMシンボル)を推定する必要がある。したがって、ある態様では、四番目のOFDMシンボルの開始位置にR−PDCCHが配置されている。
【0042】
R−PDCCHの配置に関する従来の試みでは演算に関する二種類の取り組みに焦点が当てられていた。すなわち、図3に例示した純粋なFDMの取り組みと図4に例示したハイブリッドFDM+TDM設計である。これから提示する議論はCRSまたはDM−RSのどちらかに基づく復号化の性能に基づいて両方法を比較するものである。
【0043】
CRSに基づくR−PDCCHの復号化
上に述べたリレー操作の結果、CRSを基にしたR−PDCCHの復号化は幾つかの困難に直面する。第一に、DeNBによりMBSFNとして構成されているサブフレームにバックホール送信が生じる度にCRSを入手することができないことがある。このような場合でもCRSに基づく復号化が依然として可能であるためには少なくともR−PDCCHを運ぶリソースブロック(RBs)でCRSを伝送する必要がある。それでも広帯域の特徴をチャネル推定性能の改善に用いると言うようなCRSに典型的に関連している幾つかの利点を引き継ぐことはできない。
【0044】
さらに、上に述べたバックホール送信のタイミングによってリレーは、特に中速から高速で必然的に望ましくない復号化性能になってしまうDeNBの制御領域でCRSシンボルを使用することができない可能性がある。また、アンテナポート2および3では、残りのCRSリソースエレメント(REs)は1個のOFDMシンボルに配置されて良く、複数個のシンボルの随所で時間通りにリレーを補完することを妨げる。さらに、リレーによるバックホールのために利用可能なCRS REs毎RBの数はアンテナポート{0,1,2,3}に対してそれぞれ{6,6,2,2}である。
【0045】
早期復号化(すなわち、第一スロットの終わりでR−PDCCHの復号化処理を開始すること)を目標にしてハイブリッドFDM+TDMセットアップにCRSに基づく復号化を試みるとさらなる混乱が生じてしまう。この場合には、アンテナポート0および1ではさらに少ない数のCRSシンボルしか使用することができず、アンテナポート2や3では利用可能なシンボルが全くなくなってしまうかも知れない。この観測に基づいてCRSに基づく復号化は、第二スロットの第二OFDMシンボル(すなわち、アンテナポート2および3に関する第二スロット内の第一CRSシンボルの位置)までR−PDCCHの復号化を遅らせない限り、ハイブリッドFDM+TDM設定のための早期復号化と整合しないように思われる。しかし、この場合には早期復号化の潜在的な利得は減少してしまう。
【0046】
DM−RSに基づくR−PDCCHの復号化
この開示のある態様では承認されているDM−RSパターンがDM−RSに基づくR−PDCCHの復号化にリレーにより直ちに利用される。これにより、前記のような復号化の仕様や具体化の影響が緩和される。さらに、R−PDCCHの復号化にDM−RSを用いることにはビームフォーミングをサポートすると言う付加的な利点がある。
【0047】
図5には、典型的なDM−RSパターン500が正規および拡張の両サイクリックプレフィクス(CP:Cyclic Prefix)を示し、第一のリファレンスシンボル510および第二のリファレンスシンボル512が設けられている。リレーのタイミングに関して先に示した議論に基づいてリレーは3個のOFDMシンボルのDeNBの制御領域に続く少なくとも11個のシンボルを使用することができる。したがって、何等の修正も必要としないでDM−RSパターン500を復号化に用いることができる。この目的のために図5には、アンテナポートが2個で正規のCPの場合の典型的なDM−RSパターンが例示されていることに注意されたい。同様のパターンを4個のアンテナポートおよび拡張CPの場合に使用することができる。
【0048】
DM−RSベースの復号化性能
純粋なFDM設計およびハイブリッドFDM+TDM設計の両者におけるDM−RSベースの復号化のリンクレベルの性能結果について述べる。性能評価は以下の仮定に基づく二種類の構成の比較である。
【0049】
純粋なFDMの場合の送信構造が図3に例示されている。この構造では、3ないし4個の範囲が典型である限られた数のRBsの随所にR−PDCCHがインターリーブされている。図5に例示されているDM−RSパターンに基づいて復号化が行われる。
【0050】
ハイブリッドFDM+TDMの場合、図4に例示されているように、R−PDCCHが多数のRBsの随所にインターリーブされているが、一つ一つを見れば第一スロットのREsだけがR−PDCCHの搬送に用いられていて、残りのものはR−PDSCHの送信に用いられている。ハイブリッドFDM+TDMはR−PDCCHの早期復号化を目的にしているので復号化には第一スロットで送信されたDM−RSシンボルだけしか使わないようにしても良い(それゆえ、第二スロットのDM−RSシンボルはR−PDSCHの復号化に使用することができる)。公平な比較をするため、多数のRBsの随所におけるインターリーブは純粋なFDMに比べてどちらの方式でも制御領域のサイズが同様であるものとして検討する。
【0051】
3個のRBsの随所にインターリーブされている純粋なFDMは6個のRBsの随所にインターリーブされているハイブリッドFDM+TDMより性能が優れている(実際のところ、たった2個のRBsの随所にインターリーブされているに過ぎない純粋なFDMでも僅かではあるがハイブリッドの場合より優れた性能を示す)。特に、制御チャネル要素(CCE:Control Channel Element)が1個の場合、10%のフレーム誤り率(FER:frame error rate)を目標としているのであれば、利得は0.8dBになる。1%のFERを目標としているのであれば、利得は0.7dBになる。
【0052】
少なくともこれらの結果を基にすれば、第一スロットのDM−RSシンボルしか使用しないことに起因する復号化性能の劣化に関する補償がハイブリッドFDM+TDMにより達成される付加的な干渉ダイバーシチでは不十分である場合があると言わざるを得ない。この観察結果に加えて純粋なFDMは、リレー物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)やリレー物理ダウンリンク共用チャネル(R−PDSCH)のみに使用されるDM−RSシンボルから恩恵を受ける。対照的にハイブリッドFDM+TDM方式では第一スロットのDM−RSシンボルはR−PDCCHの送信をサポートしなければならないので特定のリレー用に仕立てられたビームフォーミングをサポートすることができない。したがって、R−PDSCHは低性能に直面してしまう。これによりR−PDSCHの復号化性能が損なわれるので、さらなる劣化が生じてしまうかも知れないことは明らかである。
【0053】
純粋なFDM多重化のための早期復号化
ハイブリッドFDM+TDM多重化構造の早期復号化による潜在的な利点は純粋なFDM設計の不利点であると考えることができる。この開示のある態様は、インターリーブと復号化の適切な修正による純粋なFDM設計における早期復号化の促進に向けられている。
【0054】
この着想の典型的な実施例が図6に示されている。ここでは、あるリレーノード「A」のR−PDCCHが中央のリソースで送信される。この例では純粋なFDMとR−PDSCHやR−PDCCHとの多重化構造は依然として元のままであるが、簡単にするために図6にはどちらのチャネルも示されていない。図6に示されているようにリレー「A」用のR−PDCCHはサブフレーム全体ではなくてOFDMシンボルのほぼ半分から成る小さな領域(この領域の正確なサイズもインターリーブ手順も指定されているままである)の随所にインターリーブされる。リレー「A」用のインターリーブされているR−PDCCHブロックはサブフレーム内の利用可能なリソースを全て埋め尽くすまで繰り返される。
【0055】
上に述べた構造のおかげでリレーノード(RN)「A」による早期復号化の実施がインターリーブされている第一ブロックのみに基づくR−PDCCHの復号化の試みにより可能になる。復号化が成功すれば、この特定のRB内で次に続くのはインターリーブされている第一ブロックの繰り返しであることが分かっているのでリレーは復号化処理を終了する。しかし、復号化に失敗すればリレーは、インターリーブされている第二ブロックに含まれる付加的なエネルギを活かして二度目の復号化を試みる。
【0056】
上に述べた着想にさらに磨きを掛ければリソースや帯域幅の利用の改善に繋がる。特に、インターリーブされている第一ブロックに基づくRN「A」による早期復号化が殆どの場合に成功するのであれば、インターリーブされている第二ブロックを別のリレーR−PDCCHに用いることによりリソースの活用がさらに改善される。例えば、図7に示した構成を考えることができる。ここでは、インターリーブされている第一ブロックが3個のリレー「A」、「B」、「C」のインターリーブされているR−PDCCHから成っている。リレー「A」が早期復号化を目標にしているのに対してリレー「B」や「C」は早期復号化を目標にしていないかも知れない(eNodeBおよびリレーは、高次レイヤのシグナリングによりどちらも復号化の目的が分かっている)。図7に示されているようにインターリーブされている両時間領域ブロックのインターリーブ構造が類似しているので先に述べた場合のように連続的な復号化の試みが可能である。しかし、早期復号化を試みるのはリレー「A」だけであり、リレー「B」や「C」はRBの後半にあるリソースに依存しているので、RBの後半にあるリソースが「無駄」になるのは一部のみに過ぎない。
【0057】
図7に示されている着想はスロットの境界を厳格に守らなくても適用することができる。特に、図8に示すようにリソースエレメントグループ(REG:resource element group)マッピングを片寄らせて、リレー「A」のR−PDCCHが最初の半分に殆ど位置するようにし、リレー「B」や「C」のR−PDCCHが後半のタイムスロットに殆ど位置するようにすることができる。このようにしても特定のリレーが他のリレーより平均的に早く復号化することができるようになるのでDeNBが特定のリレーを有利にすることができる。
【0058】
この着想のさらに別の実施例が図9に示されている。ここでは、インターリーブされているブロックは同じ構造を有していない。リレー「A」のR−PDCCHは第一ブロックのみにインターリーブされているのに対して別のリレー「B」は第二スロットのみにインターリーブされている(したがって、早期復号化の可能性はない)。この構成は、リレー「A」が比較的高速で作動してチャネル状態がリレー「B」に比べて良い場合に実践的な観点から興味深い。このような場合には、早期復号化をサポートする価値がリレー「A」にはあるがリレー「B」には必ずしもあるとは言えない。どのリレーも第一スロット内でR−PDCCHを少なくとも一つ取得するようにR−PDCCHの探索空間(search space)がなっていることに注意するべきである。例えば、第一タイムスロットに共通探索空間を確保すればこのようにすることができる。
【0059】
図10に示されている別の代案ではダウンリンク(DL)の許可の伝送をアップリンク(UL)の許可の伝送よりも優先させる。図10に示されているようにDLの許可は第一タイムスロットで独占的に伝送される(第二タイムスロットの幾つかのリソースを必要に応じて付加的に占めることができる)。これに対して、ULの許可は残りのリソースを使用するので第二タイムスロットで殆どが送信される。この構成の利点は、ULの許可に通常必要な処理時間が短くて済むことである。したがって、この技術を用いて早期復号化を幾らかでも達成することができる。
【0060】
図6〜図10に示されているどのインターリーブされているブロックもRBのスロット境界と一致している必要のないことに注意する。むしろ、第一ブロックの長さを延ばして早期復号化の利点を犠牲にすることと、インターリーブされている第一ブロックに基づく復号化にリレーが大抵成功する高い可能性を維持することとのトレードオフを考慮することが必要である。
【0061】
早期復号化を可能にするために制御チャネルにより伝送される補間制御構造(interpolating control structure)を生成するためにDeNBが実行する典型的な動作をこれから示す。そのような動作は、複数個のリレーノード専用のリファレンスシグナルを有するR−PDCCHブロックから成る制御構造の生成で開始される。ここで、R−PDCCHは複数の周波数リソースおよび少なくとも二つのタイムスロットを占有していることに注意すること。ここで、個々のR−PDCCHブロックはタイムスロットの一部分を占有している。次にDeNBは、周波数リソースおよびタイムスロットを用いて複数台のリレーノードに制御構造を送信する。
【0062】
リレーノードにおけるリレーバックホールリンクの制御チャネルの早期復号化を促進させる典型的な動作をこれから示す。例えば、複数台のリレーノード専用のリファレンスシグナルを有するR−PDCCHブロックから成るタイムスロットや周波数リソースにより送信される制御構造をリレーノードが受信するとそのような動作が開始される。そのような実施例では、R−PDCCHブロックは周波数リソースと少なくとも二つのタイムスロットとを占有するかも知れない。ここで、個々のR−PDCCHブロックはタイムスロットの一部分を占有するかも知れない。リレーノードは少なくとも1個のR−PDCCHブロックを復号化する。
【0063】
早期復号化をサポートするさらに別の可能性としては(時間が先ではなくて)周波数が先でREGマッピングを実行することである。eNBにより実行されるインターリーブ構造に応じて早期復号化から利益を受けるリレーが統計的に幾つかある。あるいは、時間が先の符号化や時間が先のインターリーブと周波数が先のインターリーブとの組み合わせでは、リレーは第一スロットの変調シンボルを用いて変調するのみである。ドナーのeNBは、R−PDCCHの電力(power)を増大させるか、高いCCE R−PDCCHを用いるかのいずれかによりリレーによる早期復号化を可能にする。さらに、異なるスロットに異なるプリコーディングベクトルを使用したり、DM−RSのために異なる電力増幅を適用したりすることも可能である。
【0064】
この節に記載されているインターリーブ構造はハイブリッドFDM+TDMの構成に似ていることにも注意する。この設計は、R−PDCCHとR−PDSCHの両者とは対照的に異なるリレーのR−PDCCHでのみ作動する。制御とデータの多重化はこの純粋なFDM構成では依然として避けられている。その結果、先に述べた純粋なFDMの利点が依然として当て嵌まる。
【0065】
この開示のある態様は、R−PDCCHのリソースや電力や集約のレベルに関するeNBにおける知的選択技術を提供する。この技術は早期復号化を可能にする助けにもなる。早期復号化を可能にする目的でリソースや電力や集約のレベルを選択する他にも、異なるスロットに異なるプリコーディングベクトルを用いたり、DM−RSではなくて異なるスロットのR−PDCCHデータトーン(data tones)の電力上昇に用いたりすることが含まれるが、これらに限定される訳ではない。
【0066】
さらに、R−PDCCHの早期復号化を可能にする前記の技術はR−PDSCHに拡張することができるのでリレーによるデータの早期復号化が促進される。これは、高速でサービスを受けているリレーに特に有利である。例えば、二つの「ソフト(soft)」スロットの周波数領域先行マッピング(frequency domain-first mapping)または繰り返し型マッピング(repetition-type mapping)をR−PDSCH用のそのようなレートマッチング(rate matching)に用いることができる。
【0067】
R−PHICHブロックの配置
この開示のある態様では、R−PHICH(Physical Hybrid ARQ (Automatic Repeat Request) Indicator Channel(リレー物理ハイブリッドARQ(自動再送要求)インジケータチャネル))ブロックがR−PDCCHブロックと一緒に送信される。リレーノードがR−PDCCHブロックの受信および復号化と一緒に1個以上のR−PHICHブロックを受信して復号化する。R−PHICHの送信は、R−PDCCHに既に占有されているリソースブロック(RBs)の部分集合に収容されている。この開示のある態様では、R−PHICHの時間配置に関して異なる送信構成がサポートされている。以下では、R−PHICHの配置に関する異なる選択肢を図10に示されているR−PDCCH構成に基づいて説明する。但し、鍵となる着想は別の構成にも適用することができる。
【0068】
LTEリリース8の仕様書にしたがって正規のCP構成の場合にはPHICH(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel(物理ハイブリッドARQインジケータチャネル))は12個のリソースエレメント(REs)から成っている。これらのREsは、4個のリソースエレメントから成るグループが3つで1組を成して送信され、システム帯域幅の随所にインターリーブされる。リレーの文脈ではR−PHICHは、R−PDCCH専用のRBsの部分集合で送信された同じ数のリソースエレメントから成っている。
【0069】
時間領域ではR−PHICHリソースは、DLまたはULのそれぞれの許可を運ぶサブフレームの一部分に独占的にマッピングされる(例えば、図10に示されているDLおよびULの許可)。R−PHICHがアップリンク関連の情報を運んでいるのであればUL部分におけるR−PHICHの送信は好ましい選択肢である。しかし、R−PHICHの送信のためにサブフレームのDL部およびUL部の両者を使用することができるが、サブフレームのDL部およびUL部の両者間の境界を横切る個々のR−PHICHグループはない。さらに別のR−PHICH構成では、そのよう重複が許されるが、サブフレームのDL部やUL部が異なるインターリーブ手順に服しているかも知れないのでそのような構成は注意深く設計されていなければならない。
【0070】
ある態様では、正規のサブフレーム用のUE−RSパターンがDM−RSパターンとして採用されることや10個のRBsを超えている帯域幅の場合にR−PDCCHが四番目のOFDMシンボルから始まることがここに提案される。リンクレベルのシミュレーションに基づいて純粋のFDMおよびハイブリッドFDM+TDMの両着想を互いに比較すると、限られた数のRBsの随所におけるインターリーブに限定されていたとしても純粋のFDMの方がハイブリッド方式よりも優れていることが分かる。これらの発見に基づいてある態様では純粋のFDM設計がR−PDCCHに採用されている。さらに、前述のように純粋のFDM設計において早期復号化をサポートする潜在的な手法も採用されている。
【0071】
次に参照する図11は、一実施例によるリレーシグナルの早期復号化を促進させる典型的なリレーユニットのブロック図が示される。図示されているようにリレーユニット1100にはプロセッサコンポーネント1110、メモリコンポーネント1120、通信コンポーネント1130、リファレンスコンポーネント1140、復号化コンポーネント1150が含まれている。
【0072】
一態様では、プロセッサコンポーネント1110が複数の機能のどの遂行にも関連しているコンピュータ可読命令を実行するように構成されている。プロセッサコンポーネント1110は、メモリコンポーネント1120や通信コンポーネント1130やリファレンスコンポーネント1140や復号化コンポーネント1150が使用する情報の生成およびリレーユニット1100から伝達される情報の解析の両者または一方に専用される一台のプロセッサでも良いし、複数台のプロセッサでも良い。その上にまたはその代わりに、プロセッサコンポーネント1110はリレーユニット1100の1個以上のコンポーネントを制御するように構成される。
【0073】
別の態様では、メモリコンポーネント1120はプロセッサ1110に連結されていてプロセッサ1110が実行するコンピュータ可読命令を格納するように構成される。メモリコンポーネント1120は、通信コンポーネント1130、リファレンスコンポーネント1140、復号化コンポーネント1150の任意のどれかが生成したデータを含めて別の種類の複数のデータをどれでも格納するようにも構成される。メモリコンポーネント1120は、ランダムアクセスメモリ、バッテリで支援されているメモリ(battery-backed memory)、ハードディスク、磁気テープ、その他を含む幾つかの異なる構成として形成することができる。圧縮や自動バックアップのような様々な機能を(例えば、独立したディスクの重複配列構成(Redundant Array of Independent Drives configuration))を採用するなどして)メモリコンポーネント1120に実装することもできる。
【0074】
さらに別の態様では、プロセッサコンポーネント1110に連結されていてリレーユニット1100を外部エンティティとインターフェースで接続するように構成されている通信コンポーネント1130をリレーユニット1100が備えている。例えば、通信コンポーネント1130はサブフレーム内のシグナルを受信するように構成されている。ここで、受信したシグナルはリレーユニット1100に関連付けられている。受信したシグナルを含んでいるサブフレームが複数種類のアーキテクチャのいずれにしたがって設計されていても構わないことがここでは考えられている。例えばサブフレームは、周波数分割多重および時分割多重の両者を含むハイブリッドサブフレームであっても構わない。しかし別の実施例ではサブフレームは純粋な周波数分割多重サブフレームである。
【0075】
ある態様では、受信したシグナルがリレー物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)に含まれているかも知れないことに注意する。そのような実施例では受信したシグナルは異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれているかも知れない。ここで、R−PDCCHには複数個のシグナルが含まれている。別の態様では、受信したシグナルはリレー物理ダウンリンク共用チャネルに含まれているかも知れない。この特定の実施例では、受信したシグナルは異なるリレーにそれぞれが対応している複数個のシグナルに含まれているかも知れない。ここで、R−PDCCHには複数個のシグナルが含まれている。
【0076】
図示されているように、リレーユニット1100はリファレンスコンポーネント1140をさらに有している。そのような実施例ではリファレンスコンポーネント1140は、サブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出するように構成されている。したがって、第一リファレンスシンボルは第二リファレンスシンボルの前に検出されることに注意すること。様々な種類のリファレンスシグナルのどれが検出されても、第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルが復調リファレンスシグナルに関連付けられている特定の実施例を考えることができることにさらに注意すること。
【0077】
ある態様では、リレーユニット1100が復号化コンポーネント1150をさらに有している。そのような実施例では、復号化コンポーネント1150は受信したリレーシグナルを第一レファレンスシンボルに基づいて復号化するように構成されている。特定の実施例では、復号化コンポーネント1150は受信したシグナルに関連付けられている固有パラメータを特定するようにさらに構成される。ここで、固有パラメータは電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである。別の実施例では、復号化コンポーネント1150はサブフレーム内の異なるスロットに関連付けられている異なるプリコーディングベクトルを区別するように構成される。さらに別の実施例では、復号化コンポーネント1150は受信したシグナルに関連付けられているデータトーンに適用される電力の上昇を特定するように構成される。ここで、第一レファレンスシンボルおよび第二レファレンスシンボルは電力の上昇から除外される。
【0078】
リレーユニット1100は受信したシグナルの第一リファレンスシンボルによる復号化に時々失敗することが考慮されている。復号化のためにリレーユニット1100に関連付けられているシグナルがリソースブロックの第一部分に含まれていて、しかも、第一部分の後で受信するリソースブロックの第二部分にそのシグナルが繰り返されている実施例がある。このような実施例では、復号化コンポーネント1150はリソースブロックの第一部分によるシグナルの復号化を試みるように構成される。その上で第一部分によるシグナルの復号化が失敗した場合、復号化コンポーネント1150はリソースブロックの第二部分によるシグナルの復号化を引き続き実行するようにさらに構成される。
【0079】
リレーユニット1100に関連付けられているリレーシグナルが複数個のシグナルに含まれていることがさらに考えられている。例えば、複数台のリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルが単一のリソースブロックに含まれる。ある態様では、図7に示されているように、複数個のシグナルがリソースブロックの第一部分に含まれていて、その複数個のシグナルが第一部分の後で受信されるリソースブロックの第二部分で繰り返されている。別の態様では、図8に示されているように、特定のリレーに関連付けられているシグナルがリソースブロックの第一部分に片寄って位置し、複数個のシグナルの残りが第一部分の後で受信される第二部分に片寄って位置している。さらに別の態様では、図9に示されているように、特定のリレーに関連付けられているシグナルがリソースブロックの第一部分に含まれていて、別のリレーに関連付けられている別のシグナルが第一部分の後で受信される第二部分に含まれている。
【0080】
アップリンクおよびダウンリンクの許可の伝達に関する実施例も開示されている。例えば、ある態様では、受信したリレーシグナルには一式のアップリンク許可と一式のダウンリンク許可が含まれている。そのような実施例では、一式のダウンリンク許可はリソースブロックの第一部分に含まれていて、一式のアップリンク許可は第一部分の後で受信されるリソースブロックの第二部分に含まれている。
【0081】
さらに別の態様では、制御チャネル専用のリソースブロックによって非制御チャネル(non-control channels)を受信するように通信コンポーネント1130を構成することが考えられている。例えば特定の実施例では、R−PDCCH専用のリソースブロックでリレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネル(Relay Physical Hybrid Automatic Repeat Request Indicator Channel)を受信するように通信コンポーネント1130が構成される。この実施例では復号化コンポーネント1150は、リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルに関連付けられているリソースを一式のアップリンク許可または一式のダウンリンク許可の少なくとも一方が含まれているサブフレームの一部分に独占的にマッピングするように構成される。
【0082】
図12に切り換えれば、ある実施例にしたがってリレーシグナルの早期復号化を促進させるシステム1200が示されている。システム1200およびシステム1200を実現させる命令の両者または一方は、例えば、リレーノード(例えば、リレーユニット1100)またはコンピュータ可読媒体に在中している。図示されているようにシステム1200は、プロセッサやソフトウェアや両者の組み合わせ(例えば、ファームウェア)により実行される機能を表す機能ブロックを有している。システム1200は、連携作動の可能な電気コンポーネントの論理グループ1202を有している。図示されているように論理グループ1202は、サブフレーム内にあってリレーに関連付けられているシグナルを受信する電気コンポーネント1210を有している。論理グループ1202は、サブフレーム内の第一および第二のリファレンスシンボルを検出する電気コンポーネント1212も有している。さらに論理グループ1202は、第一リファレンスシンボルに基づいてシグナルを復号化する電気コンポーネント1214を有している。その上にシステム1200は、電気コンポーネント1210、1212、1214のいずれかに関連付けられている諸機能を実行するための諸命令を保持するメモリ1220を有している。電気コンポーネント1210、1212、1214はそれぞれがメモリ1220の中または外のどちらかに設けられている。
【0083】
次に参照する図13は、リレーシグナルの早期復号化を促進させる典型的な方法を例示しているフローチャートである。図示されているように、リレーノード(例えば、リレーユニット1100)の様々なコンポーネントがこの明細書の態様にしたがって実行する一連の動作でプロセス1300は構成される。コンピュータ可読記憶媒体に格納されていて一連の動作を実行させるコンピュータ実行可能命令を実行する少なくとも一台のプロセッサを用いることによりプロセス1300を実現することができる。別の実施例では、少なくとも一台のコンピュータにプロセス1300の諸動作を実現させるコードを含んでいるコンピュータ可読記憶媒体が考えられている。
【0084】
ある態様では、動作1310でネットワークとの通信が確立することでプロセス1300が開始される。次に、動作1320で、リレーシグナルをネットワークから受信する。これに続いてシグナル内のリファレンスシンボルの検出が動作1330で行われる。例えば、復号化リファレンスシグナルを含めて複数個のリファレンスシグナルのどれでも受信可能であることにここで注意する。この目的のためにリファレンスシンボルが一度検出されるとプロセス1300は動作1340に進んで特定のリファレンスシンボルパターンを識別する。例えば、ある態様では、図5に示されているパターンを識別して、図示されているように少なくとも第一および第二の一式のリファレンスシンボルを受信する。
【0085】
早期復号化が不要であったり望ましくなかったりするリレーノードもあることが考慮されている。したがって、プロセス1300は動作1350で早期復号化アルゴリズムを適用すべきか否かを判断する。早期復号化が望ましい場合、プロセス1300は動作1360に進んで前半の一組のリファレンスシンボルを選択して動作1370で引き続き行われる復号化を促進させる。これに対して早期復号化が望ましくない場合、プロセス1300は動作1355に進んで後半の一組のリファレンスシンボルを選択して動作1370で行われる復号化を促進させる。
【0086】
次に参照する図14は、様々な態様にしたがってリレーシグナルの早期復号化を促進させる典型的なネットワークエンティティ(例えば、eNodeB)を示すブロック図である。図示されているようにネットワークエンティティ1400は、プロセッサコンポーネント1410、メモリコンポーネント1420、生成コンポーネント1430、リファレンスコンポーネント1440、通信コンポーネント1450を有している。
【0087】
リレーユニット1100のプロセッサコンポーネント1110と同じようにプロセッサコンポーネント1410は複数の機能のどれでも実現させるコンピュータ可読命令を実行するように構成されている。プロセッサコンポーネント1410は、ネットワークエンティティ1400から伝達される情報の解析およびメモリコンポーネント1420や生成コンポーネント1430やリファレンスコンポーネント1440や通信コンポーネント1450が使用する情報の両者または一方の生成に関する専用の一台のプロセッサまたは複数台のプロセッサである。その上にまたはその他に、ネットワークエンティティ1400の一台以上のコンポーネントを制御するようにプロセッサコンポーネント910は構成されている。
【0088】
別の態様ではメモリコンポーネント1420は、プロセッサコンポーネント1410に連結されていてプロセッサコンポーネント1410が実行するコンピュータ可読命令を格納するように構成される。メモリコンポーネント1420は、生成コンポーネント1430やリファレンスコンポーネント1440や通信コンポーネント1450のいずれが生成したデータでもそれらを含めて複数の別の種類のデータをどれでも格納するように構成されている。メモリコンポーネント1420は、リレーユニット1100のメモリコンポーネント1120に類似していることにここで注意すること。したがって、メモリコンポーネント1120の前述の諸特徴や諸構成はメモリコンポーネント1420にも当て嵌まることを理解されたい。
【0089】
図示されているように、ネットワークエンティティ1400は生成コンポーネント1430も有している。そのような実施例では、生成コンポーネント1430は特定のサブフレーム内でリレーシグナルを生成するように構成される。生成されたシグナルを含むサブフレームを複数のアーキテクチャのどれかにしたがって設計することがここで意図されている。例えば、第一の実施例ではサブフレームは周波数分割多重および時分割多重の両者を含むハイブリッドサブフレームであるが、別の実施例ではサブフレームは純粋な周波数分割多重サブフレームである。さらなる実施例では、生成コンポーネント1430は、生成されたシグナルに固有のパラメータを関連付けるように構成される。ここで固有のパラメータは、電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである。さらに別の実施例では生成コンポーネント1430は、サブフレーム内の異なるスロットにそれぞれ関連付けられている異なるプリコーディングベクトルを用いるように構成される。
【0090】
ネットワークエンティティ1400はリファレンスコンポーネント1440も有している。そのような実施例ではリファレンスコンポーネント1440は、サブフレーム内に第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを供給するように構成される。第一リファレンスシンボルは第二リファレンスシンボルの前に供給されることにここで注意すること。様々な種類のリファレンスシンボルのどれかが供給されるのであるが、第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルが復号化リファレンスシンボルに関連付けられていることが特定の実施例では意図されていることにさらに注意する。
【0091】
別の態様ではネットワークエンティティ1400は、プロセッサコンポーネント1410に連結されていてネットワークエンティティ1400を外部のエンティティにインターフェースで接続するように構成されている通信コンポーネント1450を有している。例えば通信コンポーネント1450は、第一リファレンスシンボルに基づいて復号化することのできる生成されたシグナルを適切なリレーに送信するように構成される。特定の実施例では通信コンポーネント1450は、生成されたシグナルに関連付けられるデータトーンに電力の増強を適用する。そのような実施例では通信コンポーネント1450は、第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを電力の増強から除外するようにさらに構成される。
【0092】
さらなる態様では、制御チャネルおよび非制御チャネルの両者または一方によりリレーシグナルを伝達するように通信コンポーネント1450を構成することが意図されている。例えば、通信コンポーネント1450は生成されたシグナルをR−PDCCHに含めるように構成される。そのような実施例では、生成されたシグナルは異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれていて、R−PDCCHが複数個のシグナルを含んでいる。別の態様では通信コンポーネント1450は、生成されたリレーシグナルをリレー物理ダウンリンク共用チャネル内に含めるように構成される。この特定の実施例では、異なるリレーにそれぞれ対応していてR−PDCCHに含まれている複数個のシグナルに生成されたシグナルが含まれている。
【0093】
リレーユニット1100に関して先に述べたようにリレーノードは第一リファレンスシンボルによるリレーシグナルの復号化に時々失敗することが考慮されている。この目的のために、リソースブロックの第一部分に生成されたシグナルを含めるように生成コンポーネント1430が構成される実施例が提供されている。ここで、第一部分の後で送信されるリソースブロックの第二部分でシグナルを繰り返すように生成コンポーネント1430がさらに構成される。そのような実施例ではリレーノードは、リソースブロックの第一部分による早期復号化の実行を試みる。早期復号化の試みが失敗した場合にはリソースブロックの第二部分によるリレーシグナルの復号化の試みが引き続いて行われる。
【0094】
リレーシグナルを複数個のシグナルに含めることがさらに意図されている。例えば、複数台のリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルが単一のリソースブロックに含まれていることがある。ある態様では、図7に示されているように生成コンポーネント1430がリソースブロックの第一部分に複数個のシグナルを含めるように構成される。この場合、第一部分の後で送信されるリソースブロックの第二部分で複数個のシグナルを繰り返すように生成コンポーネント1430がさらに構成されている。別の態様では、図8に示されているように、生成コンポーネント1430はリソースブロックの第一部分にシグナルを片寄って配置するように構成される。複数個のシグナルの残りは第一部分の後で送信されるリソースブロックの第二部分に片寄って配置される。さらに別の態様では、図9に示されているように、生成コンポーネント1430はリソースブロックの第一部分にシグナルを含めるように構成される。この場合、異なるリレーに関連付けられている異なるシグナルは第一部分の後で送信されるリソースブロックの第二部分に含まれている。
【0095】
ネットワークエンティティ1400がアップリンクやダウンリンクの許可の伝達を促進させることにさらに注意する。例えばある態様では生成コンポーネント1430は、一式のアップリンク許可および一式のダウンリンク許可を含むリレーシグナルを生成するように構成される。そのような実施例では、生成コンポーネント1430はリソースブロックの第一部分に一式のダウンリンク許可を含むように構成されていて、一式のアップリンク許可は第一部分の後で送信されるリソースブロックの第二部分に含まれている。
【0096】
さらなる態様では、制御チャネル専用のリソースブロックを介して非制御チャネルを受信するようにリレーノードを構成することが意図されている。この目的のために特定の実施例ではリレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルをR−PDCCH専用のリソースブロック内に含めるように生成コンポーネント1430が構成される。そのような実施例では、リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルに関連付けられているリソースを一式のアップリンク許可または一式のダウンリンク許可の少なくとも一方が含まれているサブフレームの一部分にマッピングするように生成コンポーネント1430は構成される。
【0097】
次に参照する図15では、ある実施例にしたがってリレーシグナルの早期復号化を促進させるシステム1500が例示されている。システム1500を実現する命令およびシステム1500の両者または一方が例えばネットワークエンティティ(例えば、基地局1400)またはコンピュータ可読記憶媒体の中に存在している。システム1500は、プロセッサやソフトウェアや両者の組み合わせ(例えば、ファームウェア)により実行される機能を表す機能ブロックを有している。システム1500は、システム1200の論理グループ1202と同じように連携作動の可能な電気コンポーネントの論理グループ1502を有している。図示されているように論理グループ1502は、リレーに関連付けられているシグナルをサブフレーム内に生成する電気コンポーネント1510を有している。論理グループ1502は、第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルをサブフレームに供給する電気コンポーネント1512も有している。さらに論理グループ1502は、第一リファレンスシンボルに基づいて復号化することのできるシグナルをリレーに送信する電気コンポーネント1514を有している。その上にシステム1500は、電気コンポーネント1510、1512、1514のいずれかに関連付けられている諸機能を実行するための諸命令を保持するメモリ1520を有している。電気コンポーネント1510、1512、1514はそれぞれがメモリ1520の中または外のどちらかに設けられている。
【0098】
次に参照する図16は、リレーシグナルの早期復号化を促進させる典型的な方法を示すフローチャートである。図示されているように、ネットワークの様々なコンポーネント(例えば、ネットワークエンティティ1400)がこの明細書の態様にしたがって実行する一連の動作でプロセス1600は構成されている。コンピュータ可読記憶媒体に格納されていて一連の動作を実行させるコンピュータ実行可能命令を実行する少なくとも一台のプロセッサを用いることによりプロセス1600を実現することができる。別の実施例では、少なくとも一台のコンピュータにプロセス1600の諸動作を実現させるコードを含んでいるコンピュータ可読記憶媒体が考えられている。
【0099】
ある態様では、動作1610で複数のリレーノードとの通信が確立することでプロセス1600が開始される。次に、早期復号化が望ましいのは複数のリレーノードのどれであるのかを動作1620で特定し、これに続いて適切な早期復号化アルゴリズムの選択が動作1630で行われる。ここに開示されている様々な早期復号化アルゴリズムが含まれるがこれらに限定されない様々な早期復号化アルゴリズムの任意のどれかがこの目的のために実行されることに注意する。
【0100】
適切な早期復号化アルゴリズムが一度選択されるとプロセス1600は動作1640に進んで選択された早期復号化アルゴリズムにしたがってリレーシグナルを生成する。動作1650では、生成されたシグナルにリファレンスシンボルが供給される。これには、様々なリファレンスシグナルのどれかを利用することが含まれる。例えば、既に述べたように、復調リファレンスシグナルを用いることができる。リファレンスシンボルがリレーシグナルに一度含められるとプロセス1600は動作1660でリレーシグナルを適切なリレーノードに送信して終了する。
【0101】
典型的な通信システム
次に参照する図17では、様々な態様にしたがって実現され、セルI 1702やセルM 1704のような複数のセルを有している典型的な通信システム1700が例示されている。隣接セル1702、1704は、セル境界領域1768で示されているように僅かに重なり合っているので隣接セル内のそれぞれの基地局から送信されるシグナル相互でシグナル干渉が生じる可能性のあることにここで注意する。システム1700のセル1702、1704はどちらも三つのセクタを有している。複数のセクタに再分割されていないセル(N=1)、セクタが二つのセル(N=2)、セクタが三つより多いセル(N>3)も様々な態様にしたがって可能である。セル1702は第一セクタであるセクタI 1710、第二セクタであるセクタII 1712、第三セクタであるセクタIII 1714を有している。セクタ1710、1712、1714はいずれもセクタ境界領域を二つ有していて、どの境界領域も二つの隣接セクタで共有されている。
【0102】
セクタ境界領域では隣接セクタ内のそれぞれの基地局が送信するシグナル相互間でシグナル干渉の生じる可能性がある。線1716は、セクタI 1710とセクタII 1712との間のセクタ境界領域を表している。線1718は、セクタII 1712とセクタIII 1714との間のセクタ境界領域を表している。線1720は、セクタIII 1714とセクタI 1710との間のセクタ境界領域を表している。同様に、セルM 1704は第一セクタであるセクタI 1722、第二セクタであるセクタII 1724、第三セクタであるセクタIII 1726を有している。線1728は、セクタI 1722とセクタII 1724との間のセクタ境界領域を表している。線1730は、セクタII 1724とセクタIII 1726との間のセクタ境界領域を表している。線1732は、セクタIII 1726とセクタI 1722との間のセクタ境界領域を表している。セルI 1702は、基地局(BS:base station)である基地局I 1706を有している他に、セクタ1710、1712、1714のそれぞれに複数個のエンドノード(ENs:end nodes)を有している。セクタI 1710は、無線リンク1740、1742のそれぞれを介してBS 1706に連結されているEN(1)1736およびEN(X)1738を有している。セクタII 1712は、無線リンク1748、1750のそれぞれを介してBS 1706に連結されているEN(1’)1744およびEN(X’)1746を有している。セクタIII 1714は、無線リンク1756、1758のそれぞれを介してBS 1706に連結されているEN(1’’)1752およびEN(X’’)1754を有している。同様にセルM 1704は基地局M 1708を有している他に、セクタ1722、1724、1726のそれぞれに複数個のエンドノード(ENs)を有している。セクタI 1722は、無線リンク1740’、1742’のそれぞれを介してBS M 1708に連結されているEN(1)1736’およびEN(X)1738’を有している。セクタII 1724は、無線リンク1748’、1750’のそれぞれを介してBS M 1708に連結されているEN(1’)1744’およびEN(X’)1746’を有している。セクタ3 1726は、無線リンク1756’、1758’のそれぞれを介してBS M 1708に連結されているEN(1’’)1752’およびEN(X’’)1754’を有している。
【0103】
システム1700は、ネットワークリンク1762、1764のそれぞれを介してBS I 1706およびBS M 1708に連結されているネットワークノード1760も有している。ネットワークノード1760は、例えば、別の基地局、AAAサーバノード(AAA server nodes)、中間ノード(intermediate nodes)、ルータ、その他などの別のネットワークノードおよびインターネットにもネットワークリンク1766を介して連結されている。ネットワークリンク1762、1764、1766は例えば光ファイバーケーブルである。一つひとつのエンドノード、例えば、EN1 1736は、送信機と受信機とを有している無線端末である。無線端末、例えば、EN(1)1736は、システム1700内を移動し、自らが在圏しているセル内の基地局と無線リンクを介して通信する。例えば、EN(1)1736のような無線端末(WTs:wireless terminals)は、例えば、BS 1706のような基地局およびネットワークノード1760の両者または一方を介してピアノード(peer nodes)、例えば、システム1700内やシステム1700外の他のWTsと通信をする。WTs、例えば、EN(1)1736は、小型携帯移動電話機、無線モデム付携帯情報端末(personal data assistants with wireless modems)、その他の移動通信装置である。個々の基地局は、ストリップシンボル期間(strip-symbol periods)にトーン部分集合割り当て(tone subset allocation)を実施するが、その際には残りのシンボル期間、例えば、非ストリップシンボル期間(non strip-symbol periods)にトーンの割り当てやトーンホッピングの決定をする方法とは異なる方法を採用している。無線端末は、基地局から受信した情報、例えば、基地局勾配ID(base station slope ID)、セクタID情報と一緒にトーン部分集合割り当て方法を使用して特定のストリップシンボル期間におけるデータや情報の受信に用いるトーンを決定する。セクタ間およびセル間の干渉をそれぞれのトーンに広げるために様々な態様にしたがってトーン部分集合割り当てシーケンスが構成される。件のシステムはセルラーモード(cellular mode)の文脈で主に記載されているが、個々に記載した諸々の態様にしたがって複数のモードを利用したり採用したりすることができることは明らかである。
【0104】
典型的な基地局
図18は、さまざまな態様にしたがっている典型的な基地局1800を例示している。基地局1800はトーン部分集合割り当てシーケンスを実装している。セルの異なるセクタタイプ毎に異なるトーン部分集合割り当てシーケンスが生成される。基地局1800は、図17のシステム1700の基地局1706、1708のどれか一つとして用いられる。基地局1800は、受信機1802、送信機1804、CPUのようなプロセッサ1806、入出力インターフェース1808、メモリ1810を有している。様々な要素1802、1804、1806、1808、1810はバス1809により互いに連結されていてデータや情報をお互いに遣り取りしている。
【0105】
受信機1802に連結されていてセクタ化されているアンテナ1803を使用して基地局のセル内の各セクタからの無線端末伝送からデータやその他のシグナル、例えば、チャネルリポートを受信する。送信機1804に連結されていてセクタ化されているアンテナ1805を用いてデータやその他のシグナル、例えば、制御シグナル、パイロットシグナル、ビーコンシグナル、その他を基地局のセルの各セクタ内の無線端末1900(図19参照)に送信する。様々な態様では、基地局1800は複数台の受信機1802と複数台の送信機1804とを採用している。例えば、受信機1802は一台一台が一つひとつのセクタに設けられていて、送信機1804も一台一台が一つひとつのセクタに設けられている。プロセッサ1806は、例えば、汎用の中央処理装置(CPU:central processing unit)である。プロセッサ1806は、メモリ1810に格納されている1個以上のルーチン1818の指示の下で基地局1800の作動を制御してここに述べている様々な方法を実現する。入出力インターフェース1808は、別のネットワークノードへの接続を提供している。すなわち、BS 1800を別の基地局、アクセスルータ(access routers)、AAAサーバノード、その他、別のネットワーク、インターネットに接続する。メモリ1810はルーチン1818およびデータや情報1820を有している。
【0106】
データまたは情報1820には、データ1836、トーン部分集合割り当てシーケンス情報1838、無線端末(WT:wireless terminal)データまたは情報1844が含まれていて、トーン部分集合割り当てシーケンス情報にはダウンリンクストリップシンボルタイム情報1840およびダウンリンクトーン情報1842が、無線端末データまたは情報には複数組みのWT情報であるWT 1情報1846およびWT N情報1860がそれぞれ含まれている。各組のWT情報、例えば、WT 1情報1846は、データ1848、端末ID 1850、セクタID 1852、アップリンクチャネル情報1854、ダウンリンクチャネル情報1856、モード情報1858で構成される。
【0107】
ルーチン1818は、通信ルーチン1822と基地局制御ルーチン1824とで構成されている。基地局制御ルーチン1824はスケジューラモジュール1826とシグナリングルーチン1828とで構成されている。シグナリングルーチンは、ストリップシンボル期間用のトーン部分集合割り当てルーチン1830、残りのシンボル期間、例えば、非ストリップシンボル期間用の別のダウンリンクトーン割り当てホッピングルーチン1832、ビーコンルーチン1834で構成される。
【0108】
データ1836には、WTsへの送信前に符号化するために送信機1804の符号器1814に送られる送信データや受信機1802の復号器1812で受信後に処理されるWTsからの受信データが含まれる。ダウンリンクストリップシンボルタイム情報1840には、スーパースロット(superslot)やビーコンスロット(beaconslot)やウルトラスロット(ultrslot)の構造情報のようなフレーム同期構造情報が含まれる他に、与えられているシンボル期間がストリップシンボル期間であるのかどうかを特定し、もしそうであるならば、ストリップシンボル期間のインデックスを特定し、ストリップシンボルが基地局により使用されるトーン部分集合割り当てシーケンスを切り捨てるための再設定ポイントであるのかどうかを特定するための情報が含まれる。ダウンリンクトーン情報1842は、基地局1800に割り当てられているキャリア周波数やトーンの数と周波数やストリップシンボル期間に割り当てられる一式のトーン部分集合を含む情報と、勾配や勾配インデックスやセクタタイプなどのような別のセルやセクタに固有の値とで構成されている。
【0109】
データ1848には、WT1 1900がピアノードから受信するデータ、WT1 1900がピアノードに送信することを望んでいるデータ、ダウンリンクチャネル品質報告フィードバック情報が含まれている。端末ID 1850は、WT1 1900を識別する基地局1800割り当てIDである。セクタID 1852には、WT1 1900が作動しているセクタを識別する情報が含まれている。セクタID 1852は、例えば、セクタタイプの判定にこれを使用することができる。アップリンクチャネル情報1854には、例えば、データ用アップリンクチャネルセグメントや要求、電力制御、タイミング制御、その他のための専用アップリンク制御チャネルを使用するためにスケジューラ1826によりWT1 1900に割り当てられているチャネルセグメントを識別する情報が含まれている。WT1 1900に割り当てられている各アップリンクチャネルにはアップリンクシーケンスに続く論理トーン(logical tones)が1個以上含まれている。ダウンリンクチャネル情報1856には、データおよび情報の両者または一方をWT1 1900に搬送するためにスケジューラ1826により割り当てられているチャネルセグメント、例えば、ユーザデータ用ダウンリンクトラフィックチャネルセグメントを識別する情報が含まれている。WT1 1900に割り当てられている各ダウンリンクチャネルには、ダウンリンクホッピングシーケンスに続く論理トーンが1個以上含まれている。ダウンリンクチャネル情報1856には、データおよび情報の両者または一方をWT1 1900に搬送するためにスケジューラ1826により割り当てられているチャネルセグメント、例えば、ユーザデータ用ダウンリンクトラフィックチャネルセグメントを識別する情報が含まれている。WT1 1900に割り当てられている各ダウンリンクチャネルにはダウンリンクホッピングシーケンスに続く論理トーン(logical tones)が1個以上含まれている。モード情報1858には、WT1 1900の作動状態、例えば、スリープ(sleep)、ホールド(hold)、オン(on)のいずれであるのかを識別する情報が含まれている。
【0110】
通信ルーチン1822は、様々な通信動作や様々な通信プロトコルを実行するように基地局1800を制御する。基地局制御ルーチン1824は、基本的な基地局機能タスクの実行、例えば、シグナルの生成および受信やスケジューリングの実行ならびにトーン部分集合割り当てシーケンスを用いてストリップシンボル期間中にシグナルを無線端末に送信することを含む幾つかの態様に基づく方法の諸工程の実行をするように基地局1800を制御するために用いられる。
【0111】
シグナリングルーチン1828は、受信機1802の作動を復号器1812と一緒に制御し、送信機1804の作動を符号器1814と一緒に制御する。シグナリングルーチン1828は、送信されるデータ1836や制御情報の生成に関する任を負っている。トーン部分集合割り当てルーチン1830は、ダウンリンクストリップシンボル時間情報1840やセクタID 1852を含むデータまたは情報1820を用いたり前記態様の方法を用いたりしてストリップシンボル期間に用いられるトーン部分集合を構成する。ダウンリンクトーン部分集合割り当てシーケンスはセル内のセクタタイプ毎に異なっているだけでなく隣接セル同士でも異なっている。WTs 1900は、ダウンリンクトーン部分集合割り当てシーケンスにしたがってストリップシンボル期間にシグナルを受信する。基地局1800は、送信シグナルを生成するために同じダウンリンクトーン部分集合割り当てシーケンスを用いる。別のダウンリンクトーン割り当てホッピングルーチン1832が、ダウンリンクトーン情報1842やダウンリンクチャネル情報1856を含む情報を用いてダウンリンクトーンホッピングシーケンスをストリップシンボル期間以外のシンボル期間のために構成する。ダウンリンクデータトーンホッピングシーケンスはセルの諸セクタに亘って同期している。ビーコンルーチン1834はビーコンシグナルの送信を制御する。例えば、ダウンリンクシグナルのフレームタイミング構造、したがってトーン部分集合割り当てシーケンスをウルトラスロット境界に対して同期させる同期の目的で用いられる1個または少数個のトーンに集中する比較的高出力のシグナルの送信を制御する。
【0112】
典型的な無線端末
図19は、図17に示されているシステム1700の無線端末(エンドノード)の任意の一つ、例えば、EN(1)1736として用いることのできる無線端末(エンドノード)1900の例を示している。無線端末1900はトーン部分集合割り当てシーケンスを実行する。無線端末1900は、復号器1912を有している受信機1902、符号器1914を有している送信機1904、プロセッサ1906、メモリ1908を具備している。様々な要素1902、1904、1906、1908はデータや情報を相互に遣り取りすることができるようにバス1910で互いに接続される。基地局(および異種の無線端末の両者または一方)からシグナルを受信するために用いられるアンテナ1903が受信機1902に接続される。シグナルを例えば基地局(および異種の無線端末の両者または一方)に送信するために用いられるアンテナ1905が送信機1904に接続される。
【0113】
プロセッサ1906、例えば、CPUがルーチン1920を実行したりメモリ1908の中のデータまたは情報1922を使用したりすることによって無線端末1900の動作を制御したり方法を実現したりする。
【0114】
データまたは情報1922にはユーザデータ1934、ユーザ情報1936、トーン部分集合割り当てシーケンス情報1950が含まれる。ユーザデータ1934には、送信機1904により基地局に送信される前に符号器1914に転送されて符号化されるピアノード向けのデータや基地局から受信して受信機1902の復号器1912で処理されるデータが含まれる。ユーザ情報1936には、アップリンクチャネル情報1938、ダウンリンクチャネル情報1940、端末ID情報1942、基地局ID情報1944、セクタID情報1946、モード情報1948が含まれる。アップリンクチャネル情報1938には、基地局に送信する際に使用するように基地局により無線端末1900に割り当てられているアップリンクチャネルセグメントを識別する情報が含まれる。アップリンクチャネルには、アップリンクトラフィックチャネル、専用アップリンク制御チャネル、例えば、要求チャネル、電力制御チャネル、タイミング制御チャネルが含まれる。各アップリンクチャネルには、アップリンクトーンホッピングシーケンスに続く論理トーンが1個以上含まれている。アップリンクホッピングシーケンスはセルのセクタ相互間および隣接セル相互間で異なっている。ダウンリンクチャネル情報1940には、基地局がデータまたは情報をWT1900に送信する際に用いるために基地局によりWT1900に割り当てられているダウンリンクチャネルセグメントを識別する情報が含まれている。ダウンリンクチャネルにはダウンリンクトラフィックチャネルや割り当てチャネルが含まれていて、どのダウンリンクチャネルにもセルのセクタ相互間で同期していてダウンリンクホッピングシーケンスに続く論理トーンが1個以上含まれている。
【0115】
ユーザ情報1936には、基地局により割り当てられた身分証明(base station-assigned identification)である端末ID情報1942、WTとの通信を確立している特定の基地局を識別するための基地局ID情報1944、WT1900が現在位置しているセルの特定のセクタを識別するセクタID情報1946も含まれている。基地局ID 1944はセル勾配値を供給し、セクタID情報1946はセクタインデックスタイプを供給する。セル勾配値(cell slope value)およびセクタインデックスタイプはトーンホッピングシーケンスを導き出すために用いることができる。ユーザ情報1936に含まれているモード情報1948でWT1900がスリープモード、ホールドモード、オンモードのいずれであるのかが判定される。
【0116】
トーン部分集合割り当てシーケンス情報1950にはダウンリンクストリップシンボル時間情報1952およびダウンリンクトーン情報1954が含まれている。ダウンリンクストリップシンボル時間情報1952には、スーパースロット、ビーコンスロット、ウルトラスロットの構造情報のようなフレーム同期構造情報や所与のシンボル期間がストリップシンボル期間であるのかどうかを特定し、そうである場合にはストリップシンボル期間のインデックスを特定する情報あるいはストリップシンボルが基地局により使用されるトーン部分集合割り当てシーケンスを切り捨てる再設定ポイントであるのかどうかを特定する情報が含まれている。ダウンリンクトーン情報1954には、基地局に割り当てられている搬送周波数、トーンの数や周波数、ストリップシンボル期間に割り当てられる一式のトーン部分集合、勾配や勾配インデックスやセクタタイプのような別のセルやセクタに固有の値を含む情報が含まれている。
【0117】
ルーチン1920には通信ルーチン1924および無線端末制御ルーチン1926が含まれている。通信ルーチン1924は、WT1900が用いる様々な通信プロトコルを制御する。無線端末制御ルーチン1926は、受信機1902や送信機1904の制御を含む無線端末1900の基本機能を制御する。無線端末制御ルーチン1926にはシグナリングルーチン1928が含まれている。シグナリングルーチン1928には、ストリップシンボル期間のためのトーン部分集合割り当てルーチン1930および残りのシンボル期間、例えば、非ストリップシンボル期間のための別のダウンリンクトーン割り当てホッピングルーチン1932が含まれている。トーン部分集合割り当てルーチン1930は、ダウンリンクチャネル情報1940、基地局ID情報1944、例えば、勾配インデックスやセクタタイプ、ダウンリンクトーン情報1954を含むユーザのデータまたは情報1922を用いてダウンリンクトーン部分集合割り当てシーケンスを幾つかの態様にしたがって生成し、基地局から送信された受信データを処理する。別のダウンリンクトーン割り当てホッピングルーチン1930は、ダウンリンクトーン情報1954やダウンリンクチャネル情報1940を含む情報を用いてダウンリンクトーンホッピングシーケンスをストリップシンボル期間以外のシンボル期間のために構成する。トーン部分集合ルーチン1930は、プロセッサ1906により実行されると、何時どのトーンで無線端末1900が基地局1800から1個以上のストリップシンボルシグナルを受信するのかを判定するのに用いられる。アップリンクトーン割り当てホッピングルーチン1930は基地局から受信した情報と一緒にトーン部分集合割り当て機能を用いて送信に使用するトーンを判定する。
【0118】
一種類以上の典型的な実施例ではここに記載した諸機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、それらの任意の組み合わせとして実現することができる。ソフトウェアとして実現した場合に諸機能は一種類以上の命令やコードとしてコンピュータ可読媒体に記憶されたりコンピュータ可読媒体により転送されたりする。コンピュータ可読媒体にはコンピュータ記憶媒体が含まれるだけでなく、コンピュータプログラムを一方の場所から他方の場所へ転送することを容易にする任意の媒体を含む通信媒体も含まれる。記憶媒体は、コンピュータがアクセスすることのできる任意の利用可能な媒体で構わない。そのようなコンピュータ可読媒体には限定ではなく例として次のものが含まれる。すなわち、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMなどの光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置などの磁気記憶装置、所望のプログラムコードを命令やデータ構造の形式で保持したり格納したりするために用いることができてコンピュータによりアクセスすることのできる任意の他の媒体がコンピュータ可読媒体に含まれる。また、どのような接続もコンピュータ可読媒体と言うことができる。例えば、同軸ケーブルあるいは光ファイバーケーブルあるいは撚線対あるいはデジタル加入者回線(DSL)あるいは赤外線、無線、マイクロ波のような無線技術を用いてウェブサイト、サーバ、他の遠隔リソースからソフトウェアが送信される場合には、同軸ケーブルあるいは光ファイバーケーブルあるいは撚線対あるいはデジタル加入者回線(DSL)あるいは赤外線、無線、マイクロ波のような無線技術が媒体の定義に含まれる。ここで使用している用語ディスクには綴りが「disk」と「disc」の二種類があるが、コンパクトディスク(CD:compact disc)、レーザディスク(laser disc)、光学ディスク(optical disc)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disc)、フロッピー(登録商標)ディスク(floppy(登録商標) disk)、ブルーレイ(登録商標)ディスク(Blu-ray(登録商標) disc)が含まれる。ここで、「disk」と綴られるディスクは通常はデータを磁気的に再生し、「disc」と綴られるディスクは通常はデータをレーザで光学的に再生する。以上に述べたものの組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0119】
諸実施例がプログラムコードやコードセグメントとして実現された場合にはコードセグメントは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラスのいずれかを表したり、命令、データ構造、プログラムステートメントのいずれかの任意の組み合わせを表したりする。情報、データ、引き数(argument)、パラメータ、メモリ内容のいずれかを受けたり渡したりすることによってコードセグメントを別のコードセグメントやハードウェア回路に結び付けることができる。記憶空間の共有(memory sharing)、メッセージの受け渡し(message passing)、トークンパッシング(token passing)、ネットワーク伝送(network transmission)、その他を含む任意の適切な手段を用いて情報、引き数、パラメータ、データ、その他を渡したり、転送したり、送信したりすることができる。その上に、ある態様では、アルゴリズムや方法の諸工程および諸動作の両者または一方をコンピュータプログラム製品に含めることのできる機械可読媒体およびコンピュータ可読媒体の両者または一方に諸コードおよび諸命令の両者または一方の一つまたは任意の組合せまたは一式として格納することができる。
【0120】
ソフトウェアの実現に関しては、ここに述べた諸機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能、その他)でここに述べた技術を実現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットにこれを格納してプロセッサでこれを実行することができる。メモリユニットは、プロセッサの内部と外部の両方または一方に実装することができる。メモリユニットをプロセッサの外部に接続した場合にはこの技術分野では公知の種々様々な手段でプロセッサと交信可能に連結することができる。
【0121】
ハードウェアの実現に関しては、特定用途向け集積回路(ASICs:application specific integrated circuits)、デジタル信号プロセッサ(DSPs:digital signal processors)、デジタル信号処理装置(DSPDs:digital signal processing devices)、書替え可能論理装置(PLDs:programmable logic devices)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ここに記載した諸機能を実行するように設計されているその他の電子ユニット、またはそれらの任意の組み合わせで処理ユニットを実現することができる。
【0122】
これまでの記載には一種類以上の実施例の実例が含まれている。前述の諸実施例を説明する目的で諸コンポーネントや諸方法の考えられるだけのありとあらゆる組合せを記載することは云うまでもなく不可能であるが、この技術分野で通常の知識を有する者であれば様々な実施例に関してさらに多くの組み合わせや並べ替えが可能であることを認識することができる。したがって、添付した特許請求の範囲に入るそのような諸変更、諸修正、諸変種がここに説明した諸実施例に全て含まれることが意図されている。さらに、発明の詳細な説明や特許請求の範囲に用語「『含む』または『含まれる』(includes)」が用いられている限り、用語「から成る(comprising)」が請求項の移行句表現として用いられている場合に解釈されているように用語「から成る(comprising)」と同様に用語「含む」や「含まれる」は包含が意図されている。
【0123】
ここで使用しているように用語「推論する(infer)」や「推論(inference)」はイベントおよびデータの両者または一方を介して収集される一組の観測からシステムや環境やユーザの状態を類推したり推論したりする処理を一般に指している。推論を用いて、例えば、特定の文脈や動作を識別することもできるし諸々の状態に関する確率分布を生成することもできる。推論は確率的である。すなわち推論は、データやイベントを考慮して興味の対象である状態に関して確率分布を演算することである。推論は、一揃いのイベントおよびデータの両者または一方から高レベルのイベントを構成するために採用される技術を云うこともある。そのような推論は、イベント相互が時間的に近い関係にあろうがなかろうが、イベントやデータが1個以上のイベントやデータの源から得られるのであろうがなかろうが、観測した一揃いのイベントおよび記憶した一揃いのイベントデータの両者または一方から新しいイベントや動作を構成することに帰着する。
【0124】
さらに、本願に用いられている用語「コンポーネント(component)」、「モジュール(module)」、「システム(system)」、その他は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとファームウェアの組み合わせ、ソフトウェア、実行中のソフトウェアのいずれであろうとコンピュータ関連エンティティを指すことが意図されている。例えば、コンポーネントは、プロセッサが実行しているプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、コンピュータの全てまたはいずれかで有り得るがこれらに限定される訳ではない。実例として、計算装置が実行しているアプリケーションと計算装置はどちらもコンポーネントである。1個以上のコンポーネントが実行中のプロセスおよびスレッドの両者または一方の中に存在することができ、あるコンポーネントが一台のコンピュータに局在していたり二台以上のコンピュータに分散されていたりすることができる。その上に、様々なデータ構造が格納されている様々なコンピュータ可読媒体からこれらのコンポーネントを実行することができる。コンポーネントは、1個以上のデータパケット(例えば、局所システムや分散システムの中のコンポーネントと相互作用をしているあるコンポーネントからのデータやインターネットのようなネットワークでシグナルにより別のシステムと相互作用をしているコンポーネントからのデータ)を有するシグナルにしたがうなどして局所プロセスおよび遠隔プロセスの両者または一方(local and/or remote processes)により通信をすることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リレーシグナルの早期処理を促す方法であって、
リレーに関連付けられているサブフレーム内のシグナルを受信することと、
前記サブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出することと、前記第一リファレンスシンボルが前記第二リファレンスシンボルの前に検出され、
前記第一リファレンスシンボルに基づいて前記シグナルを復号化することと、
を有する前記方法。
【請求項2】
前記第一リファレンスシンボルおよび前記第二リファレンスシンボルは、復調リファレンスシグナルに関連付けられている請求項1の前記方法。
【請求項3】
前記サブフレームは、周波数分割多重および時分割多重を含むハイブリッドサブフレームである請求項1の前記方法。
【請求項4】
前記サブフレームは、純粋な周波数分割多重サブフレームである請求項1の前記方法。
【請求項5】
前記シグナルは、リレー物理ダウンリンク制御チャネルに含まれる請求項4の前記方法。
【請求項6】
前記シグナルは、異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、前記リレー物理ダウンリンク制御チャネルに前記複数個のシグナルが含まれる請求項5の前記方法。
【請求項7】
前記シグナルは、リレー物理ダウンリンク共用チャネルに含まれる請求項4の前記方法。
【請求項8】
前記シグナルは、異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、リレー物理ダウンリンク共用チャネルに前記複数個のシグナルが含まれる請求項7の前記方法。
【請求項9】
前記シグナルは、リソースブロックの第一部分に含まれ、前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に前記シグナルが繰り返される請求項4の前記方法。
【請求項10】
前記復号化することは、前記リソースブロックの前記第一部分による前記シグナルの復号化を試みることを有し、さらに、前記復号化することは、前記第一部分による前記シグナルの復号化が失敗した場合、前記リソースブロックの前記第二部分による前記シグナルの復号化を引き続き実行することを有する、請求項9の前記方法。
【請求項11】
複数台のリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルは、リソースブロックに含まれ、前記シグナルは前記複数個のシグナルに含まれる請求項4の前記方法。
【請求項12】
前記複数個のシグナルは、前記リソースブロックの第一部分に含まれ、前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分で前記複数個のシグナルが繰り返される請求項11の前記方法。
【請求項13】
前記シグナルは、前記リソースブロックの第一部分に片寄って位置し、前記複数個のシグナルの残りは、前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に片寄って位置する請求項11の前記方法。
【請求項14】
前記シグナルは、前記リソースブロックの第一部分に含まれ、別のリレーに関連付けられる別のシグナルは、前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項11の前記方法。
【請求項15】
前記復号化することは、さらに、前記シグナルに関連付けられている固有パラメータを特定することを含み、前記固有パラメータは、電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである請求項1の前記方法。
【請求項16】
前記復号化することは、さらに、前記サブフレーム内の異なるスロットにそれぞれ関連付けられている異なるプリコーディングベクトルを区別することを含む請求項1の前記方法。
【請求項17】
前記復号化することは、さらに、前記シグナルに関連付けられているデータトーンに適用される電力の上昇を特定することを含み、前記第一レファレンスシンボルおよび前記第二レファレンスシンボルは電力の上昇から除外される請求項1の前記方法。
【請求項18】
リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルは、リレー物理ダウンリンク制御チャネル専用のリソースブロックで受信する請求項1の前記方法。
【請求項19】
前記復号化することは、さらに、前記リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルに関連付けられるリソースを一式のアップリンク許可または一式のダウンリンク許可の少なくとも一方が含まれる前記サブフレームの一部分に独占的にマッピングすることを有する請求項18の前記方法。
【請求項20】
前記シグナルには一式のアップリンク許可および一式のダウンリンク許可が含まれていて、前記一式のダウンリンク許可はリソースブロックの第一部分に含まれ、前記一式のアップリンク許可は前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項4の前記方法。
【請求項21】
リレーシグナルの早期処理を促すように構成されている装置であって、
前記装置は、メモリに格納されているコンピュータ実行可能なコンポーネントを実行するように構成されているプロセッサを有し、
前記コンポーネントは、
リレーに関連付けられているサブフレーム内のシグナルを受信するように構成された通信コンポーネントと、
サブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出するように構成され、前記第一リファレンスシンボルが前記第二リファレンスシンボルの前に検出されるリファレンスコンポーネントと、
前記第一リファレンスシンボルに基づいて前記シグナルを復号化するように構成された復号化コンポーネントと、を含む。
【請求項22】
前記第一リファレンスシンボルおよび前記第二リファレンスシンボルは、復調リファレンスシグナルに関連付けられる請求項21の前記装置。
【請求項23】
前記サブフレームは、周波数分割多重および時分割多重を含むハイブリッドサブフレームである請求項21の前記装置。
【請求項24】
前記サブフレームは、純粋な周波数分割多重サブフレームである請求項21の前記装置。
【請求項25】
前記シグナルは、リレー物理ダウンリンク制御チャネルに含まれる請求項24の前記装置。
【請求項26】
前記シグナルは、異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、前記リレー物理ダウンリンク制御チャネルに前記複数個のシグナルが含まれる請求項25の前記装置。
【請求項27】
前記シグナルは、リレー物理ダウンリンク共用チャネルに含まれる請求項24の前記方法。
【請求項28】
前記シグナルは、異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、リレー物理ダウンリンク共用チャネルに前記複数個のシグナルが含まれる請求項27の前記装置。
【請求項29】
前記シグナルは、リソースブロックの第一部分に含まれ、前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に前記シグナルが繰り返される請求項24の前記装置。
【請求項30】
前記復号化コンポーネントは、前記リソースブロックの前記第一部分による前記シグナルの復号化を試みるように構成され、さらに、前記復号化コンポーネントは、前記第一部分による前記シグナルの復号化が失敗した場合に、前記リソースブロックの前記第二部分による前記シグナルの復号化を引き続き実行するように構成される請求項29の前記装置。
【請求項31】
複数台のリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルは、リソースブロックに含まれ、前記シグナルが前記複数個のシグナルに含まれる請求項24の前記装置。
【請求項32】
前記複数個のシグナルは前記リソースブロックの第一部分に含まれ、前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分で前記複数個のシグナルが繰り返される請求項31の前記装置。
【請求項33】
前記シグナルは前記リソースブロックの第一部分に片寄って位置し、前記複数個のシグナルの残りは前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に片寄って位置する請求項31の前記装置。
【請求項34】
前記シグナルは前記リソースブロックの第一部分に含まれ、別のリレーに関連付けられている別のシグナルは前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項31の前記装置。
【請求項35】
前記復号化コンポーネントは、前記シグナルに関連付けられる固有パラメータを特定するように構成され、前記固有パラメータは、電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである請求項21の前記装置。
【請求項36】
前記復号化コンポーネントは、前記サブフレーム内の異なるスロットにそれぞれ関連付けられる異なるプリコーディングベクトルを区別するように構成される請求項21の前記装置。
【請求項37】
前記復号化コンポーネントは、前記シグナルに関連付けられるデータトーンに適用される電力の上昇を特定するように構成され、前記第一レファレンスシンボルおよび前記第二レファレンスシンボルが電力の上昇から除外される請求項21の前記装置。
【請求項38】
リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルは、リレー物理ダウンリンク制御チャネル専用のリソースブロックで受信するように構成される請求項21の前記装置。
【請求項39】
前記復号化コンポーネントは、前記リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルに関連付けられるリソースを一式のアップリンク許可または一式のダウンリンク許可の少なくとも一方が含まれる前記サブフレームの一部分に独占的にマッピングするように構成される請求項38の前記装置。
【請求項40】
前記シグナルには一式のアップリンク許可および一式のダウンリンク許可が含まれていて、前記一式のダウンリンク許可はリソースブロックの第一部分に含まれ、前記一式のアップリンク許可は前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項24の前記装置。
【請求項41】
リレーシグナルの早期復号化を促進させるコンピュータプログラム製品であって、
リレーに関連付けられるサブフレーム内のシグナルを受信することと、
前記サブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出することと、ここで前記第一リファレンスシンボルが前記第二リファレンスシンボルの前に検出され、
前記第一リファレンスシンボルに基づいて前記シグナルを復号化することと、
を少なくとも一台のコンピュータに行わせるコードを有するコンピュータ可読記憶媒体を具備する。
【請求項42】
前記サブフレームは、純粋な周波数分割多重サブフレームである請求項41の前記コンピュータプログラム製品。
【請求項43】
前記シグナルには一式のアップリンク許可および一式のダウンリンク許可が含まれていて、前記一式のダウンリンク許可はリソースブロックの第一部分に含まれ、前記一式のアップリンク許可は前記第一部分の後で受信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項42の前記コンピュータプログラム製品。
【請求項44】
リレーシグナルの早期処理を促すように構成される装置であって、
リレーに関連付けられているサブフレーム内のシグナルを受信する手段と、
前記サブフレーム内の第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを検出するものであって、前記第一リファレンスシンボルを前記第二リファレンスシンボルの前に検出する手段と、
前記第一リファレンスシンボルに基づいて前記シグナルを復号化する手段と、
を有する前記装置。
【請求項45】
前記復号化する手段は、前記シグナルに関連付けられている固有パラメータを特定するように構成され、前記固有パラメータは、電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである請求項44の前記装置。
【請求項46】
前記復号化する手段は、前記サブフレーム内の異なるスロットにそれぞれ関連付けられる異なるプリコーディングベクトルを区別するように構成される請求項44の前記装置。
【請求項47】
リレーシグナルの早期処理促進化方法であって、
リレーに関連付けられているシグナルをサブフレーム内に生成することと、
第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルを前記サブフレーム内に供給し、その際に第一リファレンスシンボルは第二リファレンスシンボルの前に供給することと、
前記第一リファレンスシンボルに基づいて復号化可能である前記シグナルを前記リレーに伝送することと、
を有する前記方法。
【請求項48】
前記第一リファレンスシンボルおよび前記第二リファレンスシンボルは、復調リファレンスシグナルに関連付けられる請求項47の前記方法。
【請求項49】
前記サブフレームは、周波数分割多重および時分割多重を含むハイブリッドサブフレームである請求項47の前記方法。
【請求項50】
前記サブフレームは、純粋な周波数分割多重サブフレームである請求項47の前記方法。
【請求項51】
前記伝送することは、リレー物理ダウンリンク制御チャネルに前記シグナルを含めることを有する請求項50の前記方法。
【請求項52】
前記シグナルは、異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、前記リレー物理ダウンリンク制御チャネルに前記複数個のシグナルが含まれる請求項51の前記方法。
【請求項53】
前記伝送することは、リレー物理ダウンリンク共用チャネルに前記シグナルを含めることを有する請求項50の前記方法。
【請求項54】
前記シグナルは、異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、リレー物理ダウンリンク共用チャネルに前記複数個のシグナルが含まれる請求項53の前記方法。
【請求項55】
前記生成することは、リソースブロックの第一部分に前記シグナルを含めることを有し、さらに、前記生成することは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分で前記シグナルを繰り返すことを有する請求項50の前記方法。
【請求項56】
前記生成することは、複数台のリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルをリソースブロックに含めることを有し、前記シグナルが前記複数個のシグナルに含まれる請求項50の前記方法。
【請求項57】
前記生成することは、前記複数個のシグナルを前記リソースブロックの第一部分に含めることを有し、さらに、前記生成することは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分で前記複数個のシグナルを繰り返すことを有する請求項56の前記方法。
【請求項58】
前記生成することは、前記リソースブロックの第一部分に前記シグナルを片寄らせることを有し、前記複数個のシグナルの残りは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分に片寄って位置する請求項56の前記方法。
【請求項59】
前記生成することは、前記リソースブロックの第一部分に前記シグナルを含めることを有し、別のリレーに関連付けられている別のシグナルは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項56の前記方法。
【請求項60】
前記生成することは、固有パラメータを前記シグナルに関連付けることを有し、前記固有パラメータは、電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである請求項47の前記方法。
【請求項61】
前記生成することは、前記サブフレーム内の異なるスロットにそれぞれ関連付けられる異なるプリコーディングベクトルを使用することを有する請求項47の前記方法。
【請求項62】
前記伝送することは、前記シグナルに関連付けられるデータトーンに電力の上昇を適用することを有し、さらに、前記伝送することは、前記第一レファレンスシンボルおよび前記第二レファレンスシンボルを電力の上昇から除外することを有する請求項47の前記方法。
【請求項63】
前記生成することは、リレー物理ダウンリンク制御チャネル専用のリソースブロックにリレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルを含めることを有する請求項47の前記方法。
【請求項64】
前記生成することは、前記リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルに関連付けられるリソースを一式のアップリンク許可または一式のダウンリンク許可の少なくとも一方が含まれる前記サブフレームの一部分のみにマッピングすることを有する請求項63の前記方法。
【請求項65】
前記シグナルに一式のアップリンク許可および一式のダウンリンク許可が含まれていて、前記生成することは、前記一式のダウンリンク許可をリソースブロックの第一部分に含めることを有し、前記一式のアップリンク許可は前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項50の前記方法。
【請求項66】
リレーシグナルの早期処理を促すように構成されている装置において、
前記装置は、メモリに格納されるコンピュータ実行可能なコンポーネントを実行するように構成されるプロセッサを有し、
前記コンポーネントは、
シグナルをサブフレーム内に生成するように構成され、前記シグナルがリレーに関連付けられる生成コンポーネントと、
第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルをサブフレーム内に供給するように構成され、第一リファレンスシンボルが第二リファレンスシンボルの前に供給されるリファレンスコンポーネントと、
前記シグナルを前記リレーに送信するように構成され、前記シグナルが第一リファレンスシンボルに基づいて復号化することが可能である通信コンポーネントと、を含む。
【請求項67】
前記第一リファレンスシンボルおよび前記第二リファレンスシンボルは、復調リファレンスシグナルに関連付けられる請求項66の前記装置。
【請求項68】
前記サブフレームは、周波数分割多重および時分割多重を含むハイブリッドサブフレームである請求項66の前記装置。
【請求項69】
前記サブフレームは、純粋な周波数分割多重サブフレームである請求項66の前記装置。
【請求項70】
前記通信コンポーネントは、リレー物理ダウンリンク制御チャネルに前記シグナルを含めるように構成される請求項69の前記装置。
【請求項71】
前記シグナルは、異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、前記リレー物理ダウンリンク制御チャネルは前記複数個のシグナルを含む請求項70の前記装置。
【請求項72】
前記通信コンポーネントはリレー物理ダウンリンク共用チャネルに前記シグナルを含めるように構成される請求項69の前記方法。
【請求項73】
前記シグナルは異なるリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルに含まれ、リレー物理ダウンリンク共用チャネルは前記複数個のシグナルを含む請求項27の前記装置。
【請求項74】
前記生成コンポーネントは、リソースブロックの第一部分に前記シグナルを含めるように構成され、さらに、前記生成コンポーネントは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分で前記シグナルを繰り返すように構成される請求項69の前記装置。
【請求項75】
前記生成コンポーネントは、複数台のリレーにそれぞれ対応している複数個のシグナルをリソースブロックに含めるように構成され、前記シグナルは前記複数個のシグナルに含まれる請求項69の前記装置。
【請求項76】
前記生成コンポーネントは、前記リソースブロックの第一部分に前記複数個のシグナルを含めるように構成され、さらに、前記生成コンポーネントは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分で前記複数個のシグナルを繰り返すように構成される請求項75の前記装置。
【請求項77】
前記生成コンポーネントは、前記リソースブロックの第一部分に前記シグナルを片寄らせるように構成され、前記複数個のシグナルの残りは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分に片寄って位置する請求項75の前記装置。
【請求項78】
前記生成コンポーネントは、前記リソースブロックの第一部分に前記シグナルを含めるように構成され、別のリレーに関連付けられる別のシグナルは、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項75の前記装置。
【請求項79】
前記生成コンポーネントは、固有パラメータを前記シグナルに関連付けるように構成され、前記固有パラメータは、電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである請求項66の前記装置。
【請求項80】
前記生成コンポーネントは、前記サブフレーム内の異なるスロットにそれぞれ関連付けられる異なるプリコーディングベクトルを使用するように構成される請求項66の前記装置。
【請求項81】
前記通信コンポーネントは、前記シグナルに関連付けられているデータトーンに電力の上昇を適用するように構成され、さらに、前記通信コンポーネントは、前記第一レファレンスシンボルおよび前記第二レファレンスシンボルを電力の上昇から除外するように構成される請求項66の前記装置。
【請求項82】
前記生成コンポーネントは、リレー物理ダウンリンク制御チャネル専用のリソースブロックにリレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルを含めるように構成される請求項66の前記装置。
【請求項83】
前記生成コンポーネントは、前記リレー物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネルに関連付けられるリソースを一式のアップリンク許可または一式のダウンリンク許可の少なくとも一方が含まれる前記サブフレームの一部分のみにマッピングするように構成される請求項82の前記装置。
【請求項84】
前記シグナルには一式のアップリンク許可および一式のダウンリンク許可が含まれていて、前記生成コンポーネントは、前記一式のダウンリンク許可をリソースブロックの第一部分に含めるように構成され、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分には前記一式のアップリンク許可が含まれる請求項69の前記装置。
【請求項85】
リレーシグナルの早期処理を促進させるコンピュータプログラム製品において、
リレーに関連付けられているシグナルをサブフレーム内に生成することと、
第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルをサブフレーム内に供給すし、前記第一リファレンスシンボルが前記第二リファレンスシンボルの前に供給されるようにすることと、
前記シグナルを前記リレーに送信し、前記シグナルが前記第一リファレンスシンボルに基づいて復号化可能であることと、
を少なくとも一台のコンピュータに行わせるコードを有するコンピュータ可読記憶媒体を具備する。
【請求項86】
前記サブフレームは、純粋な周波数分割多重サブフレームである請求項85の前記コンピュータプログラム製品。
【請求項87】
前記シグナルには一式のアップリンク許可および一式のダウンリンク許可が含まれていて、前記一式のダウンリンク許可はリソースブロックの第一部分に含まれ、前記一式のアップリンク許可は、前記第一部分の後で送信される前記リソースブロックの第二部分に含まれる請求項86の前記コンピュータプログラム製品。
【請求項88】
リレーシグナルの早期処理を促すように構成されている装置において、
リレーに関連付けられるシグナルをサブフレーム内に生成する手段と、
第一リファレンスシンボルおよび第二リファレンスシンボルをサブフレーム内に供給し、前記第一リファレンスシンボルが前記第二リファレンスシンボルの前に供給されるようにする手段と、
前記シグナルを前記リレーに送信し、前記シグナルが前記第一リファレンスシンボルに基づいて復号化可能である手段と、
を備えている前記装置。
【請求項89】
前記生成する手段は、固有パラメータを前記シグナルに関連付けるように構成されていて、前記固有パラメータは、電力レベル、リソースレベル、集約レベルの少なくとも一つである請求項88の前記装置。
【請求項90】
前記生成する手段は、前記サブフレーム内の異なるスロットにそれぞれ関連付けられる異なるプリコーディングベクトルを使用するように構成される請求項88の前記装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2013−520136(P2013−520136A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553984(P2012−553984)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2011/025034
【国際公開番号】WO2011/103153
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】