説明

リン含有キレート配位子の精製

極性抽出剤を用いてリン含有キレート配位子を精製する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極性抽出剤を用いた抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(US−A−6069167)、特許文献2(US−A−6031120)、特許文献3(WO−A−03/44029)及び特許文献4(WO−A−03/62171)には、アミン補助塩基との反応により特定のキレート配位子を選択的に合成する方法が開示されている。
【0003】
このような合成において、配位子は、アミン塩基塩酸塩の除去(相分離又はろ過)の後、非極性溶剤(例、トルエン)の粗製溶液として得られる。配位子を均一系触媒で使用する場合、非極性溶剤は屡々極性溶剤と交換される。ここで挙げることができる例としては、3−ペンテネンニトリルからADNへの、均一系ニッケル−触媒によるヒドロシアン化である(ここでは極性溶剤が反応剤でもある)。社内調査では、これらのキレート配位子は、非極性溶剤に安定で、一方、極性媒体では、配位子合成でもたらされる痕跡量のアミン及びアミン塩酸塩のために、キレート配位子は非可逆的に分解又は転位する。
【0004】
調査により、転位を引き起こす成分は、カラムクロマトグラフィによりシリカゲルで除去することができることが分かった。しかしながら、この様な形態の配位子精製は、数トン規模の工業的方法においては余りにも費用が嵩む。
【0005】
【特許文献1】US−A−6069167
【特許文献2】US−A−6031120
【特許文献3】WO−A−03/44029
【特許文献4】WO−A−03/62171
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、粗製配位子溶液を精製するために適当で廉価な方法を開発し、上述の不利を除去することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、極性抽出剤を用いた抽出によりリン含有キレート配位子を精製する新規で改善された方法を見いだした。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、以下のように行うことができる:
US−A−6069267、US−A−6031120、WO−A−03/44029及びDE−A−10230222に公知の合成法から得られるリン含有キレート配位子は、ここに記載された精製法により精製することができる;ここに記載された反応流出物は、極性抽出剤を用いて直接精製されることが好ましい。その精製は、−20〜150℃、好ましくは−10〜120℃、さらに好ましくは0〜60℃の温度、及び1〜5000kPa、好ましくは10〜1000kPa、さらに好ましくは50〜500kPa、特に好ましくは75〜250kPaにおいて行われる。抽出及び相分離のために、有利な温度は、少なくとも0℃、好ましくは少なくとも10℃、さらに好ましくは少なくとも20℃、そして最大でも100℃、好ましくは最大でも80℃、さらに好ましくは最大でも60℃であること、また有利な圧力は、少なくとも1kPa、好ましくは少なくとも10kPa、さらに好ましくは少なくとも20kPa、そして最大でも2000kPa、好ましくは最大でも1000kPa、さらに好ましくは最大でも500kPaであることが見いだされた。
【0009】
適当な極性抽出剤は、脂肪族化合物及び脂環式化合物と、2相を形成する全ての極性溶剤である。極性溶剤としては、好ましくはニトリル、ジニトリル及びジアルキルアミン、さらに好ましくはジニトリル(例、アジポニトリル又はメチルグルタロニトリル)である。
【0010】
抽出は、当該技術分野の熟練者に公知の適当な装置において、バッチで、半バッチで或いは連続的に行うことができる。向流抽出カラム、ミキサー−セトラー(mixer-settler)装置、又はミキサー−セトラ装置とカラムの組合せにおいて行うことが好ましい。さらに、特に、分散素子としてシート状金属パッキングを備えた向流抽出カラムが好ましい。さらに特に好ましい態様においては、抽出を、区画された撹拌抽出カラムにおいて向流で行うことができる。相分離は、相分離のためにそれ自体公知の1基以上の慣用装置 において行うことができる。有利な態様においては、相分離は、例えば、1基以上のミキサー−セトラー組合せを有する抽出装置において、或いは抽出カラムに無風ゾーン(calming zone)を装備することにより、行うことができる。装置の配置にもよるが、相分離は、空間的及び一時的な意味で、抽出の少なくとも一部と見ることができる。相分離は、このような相分離の技術分野の熟練技術者に公知の1基以上の装置で行うことができる。有利な態様において、相分離は、抽出装置、例えば1基以上のミキサー−セトラー組合せにおいて、行うことができ、或いは抽出カラムに無風ゾーン(calming zone)を装備することにより行うことができる。
【0011】
方法の好ましい態様において、反応流出物は、連続相として使用され、そして極性相は分散相として使用される。これにより、一般に、相分離時間が短くなり、ラグ(rag)形成が減少する。しかしながら、反分散方向、即ち、連続相としての反応流出液及び分散相としての炭化水素、とすることも可能である。一般に、抽出装置の分離特性にとってより好ましい分散方向が選択される。特に好ましい態様において、抽出剤は、分散相として使用され、ヒドロシアン化の流出物は連続相として使用される。
【0012】
ラグ(rag)は、上相及び下相との間の不完全な相分離領域を言う。上相及び下相は、通常固体も分散可能な液/液混合物である。過剰なラグ形成は、望ましくない。なぜなら、過剰なラグ形成は、抽出を阻害し、そして抽出装置は、ある環境下においてラグであふれ、その結果その分離作業をもはや遂行することができなくなるためである。
【0013】
反応流出液又は予備精製したリン含有キレート配位子を、抽出又は相分離の前或いはその間に、脂肪族又は脂環式炭化水素又はその混合物で希釈することができる。脂肪族又は脂環式炭化水素の例としては、ヘキサン異性体混合物、n−ヘキサン、ヘプタン異性体混合物、n−ヘプタン、オクタン異性体混合物、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、又はこれらの混合物を挙げることができ、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、又はこれらの混合物が好ましい。
【0014】
抽出における上記相の容積比は、広範囲に変化させることができ、一般に0.01:1〜10:1、好ましくは0.04:1〜2.5:1、さらに好ましくは0.07:1〜1.5:1である。
【0015】
好適なリン含有キレート配位子は式(I)で表される配位子である:
【0016】
【化1】

【0017】
上式(I)において、
11、X12、X13は、それぞれ独立して、酸素又は単結合を表し、且つX11又はX12又はX13は酸素を表し、
21、X22、X23は、それぞれ独立して、酸素又は単結合を表し、且つX21又はX22又はX23は酸素を表し、
11、R12は、それぞれ独立して、同一でも異なっていても良く、別々の有機基又は架橋有機基を表し、
21、R22は、それぞれ独立して、同一でも異なっていても良く、別々の有機基又は架橋有機基を表し、
Yは、架橋基を表す。
【0018】
本発明において、化合物(I)は、上式の単一の化合物、又は上式の異なる化合物の混合物である。
【0019】
好ましい態様において、X11、X12、X13、X21、X22、X23は、それぞれ酸素を表すことができる。このような場合、架橋基はホスフィット基に結合している。
【0020】
別の好適態様において、X11及びX12がそれぞれ酸素を表し、X13が単結合を表すか、或いはX11及びX13がそれぞれ酸素を表し、X12が単結合を表し、これによりX11、X12及びX13で囲まれたリン原子はホスホニットの中心原子となる。このような場合、X21、X22及びX23がそれぞれ酸素を表すか、或いはX21及びX22がそれぞれ酸素を表し、X23が単結合を表すか、或いはX21及びX23がそれぞれ酸素を表し、X22が単結合を表すか、或いはX23が酸素を表し、X21及びX22がそれぞれ単結合を表すか、或いはX21が酸素を表し、X22及びX23がそれぞれ単結合を表し、これによりX21、X22及びX23で囲まれたリン原子はホスフィット、ホスホニット又はホスフィニット、好ましくはホスホニットの中心原子となる。
【0021】
別の好適態様において、X13が酸素を表し、X11及びX12がそれぞれ単結合を表すか、或いはX11が酸素を表し、X12及びX13がそれぞれ単結合を表し、これによりX11、X12及びX13で囲まれたリン原子はホスホニットの中心原子となる。このような場合、X21、X22、X23がそれぞれ酸素を表すか、或いはX23が酸素を表し、X21及びX22がそれぞれ単結合を表すか、或いはX21が酸素を表し、X22及びX23がそれぞれ単結合を表し、これによりX21、X22及びX23で囲まれたリン原子はホスフィット又はホスフィニット、好ましくはホスフィニットの中心原子となる。
【0022】
架橋基Yは、無置換又は置換されたアリール基であることが好ましく、置換基の例としては、C1〜C4−アルキル、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素)、ハロゲン化アルキル(例、トリフルオロメチル)、アリール(例、フェニル)を挙げることができる。架橋基Yは、芳香族環の炭素原子数が6〜20個有する基であることが好ましく、特にピロカテコール、ビス(フェノール)又はビス(ナフトール)が好ましい。
【0023】
11及びR12基は、それぞれ独立して、同一でも、異なっていても良い有機基である得る。好ましいR11及びR12基は、アリール基、好ましくは炭素原子数6〜20個のアリール基であり、無置換でも、単数又は複数置換されていても良い。特に、C1〜C4−アルキル、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素)、ハロゲン化アルキル(例、トリフルオロメチル)、アリール(例、フェニル)で置換されたアリール基、又は無置換のアリール基が好ましい。
【0024】
21及びR22基は、それぞれ独立して、同一でも、異なっていても良い有機基である得る。好ましいR21及びR22基は、アリール基、好ましくは炭素原子数6〜20個のアリール基であり、無置換でも、単数又は複数置換されていても良い。特に、C1〜C4−アルキル、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素)、ハロゲン化アルキル(例、トリフルオロメチル)、アリール(例、フェニル)で置換されたアリール基、又は無置換のアリール基が好ましい。
【0025】
11及びR12基は、それぞれ別々の基であっても、架橋されて(これらが連結して架橋基を形成)いても良い。
【0026】
21及びR22基は、それぞれ別々の基であっても、架橋されていても良い。
【0027】
11、R12、R21及びR22基は、それぞれ別々の基であっても、2個が架橋され且つ2個が別々でも良く、或いは上記のように、4個全てが架橋されていても良い。
【0028】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5723641に規定された式I、II、III、IV及びVの化合物である。
【0029】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5512696に規定された式I、II、III、IV、V、VI及びVIIの化合物であり、特に実施例1〜31で使用された化合物である。
【0030】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5821378に規定された式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV及びXVの化合物であり、特に実施例1〜73で使用された化合物である。
【0031】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5512695に規定された式I、II、III、IV、V及びVIの化合物であり、特に実施例1〜6で使用された化合物である。
【0032】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5981772に規定された式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII及びXIVの化合物であり、特に実施例1〜66で使用された化合物である。
【0033】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US6127567に規定された化合物及び実施例1〜29で使用された化合物である。
【0034】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US6020516に規定された式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX及びXの化合物であり、特に実施例1〜33で使用された化合物である。
【0035】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5959135に規定された化合物及び実施例1〜13で使用された化合物である。
【0036】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5847191に規定された式I、II及びIIIの化合物である。
【0037】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、US5523453に規定された化合物であり、特に式1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20及び21で示された化合物である。
【0038】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、WO01/14392に規定された化合物であり、好ましくはV、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XXI、XXII、XXIIIで示された化合物である。
【0039】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、WO98/27054に規定された化合物である。
【0040】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、WO99/13983に規定された化合物である。
【0041】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、WO99/64155に規定された化合物である。
【0042】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、独国特許出願DE10038037に規定された化合物である。
【0043】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、独国特許出願DE10046025に規定された化合物である。
【0044】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、独国特許出願DE10150285に規定された化合物である。
【0045】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、独国特許出願DE10150286に規定された化合物である。
【0046】
特に好ましい態様において、有用な化合物は、独国特許出願DE10207165に規定された化合物である。
【0047】
本発明のさらに特に好ましい態様において、有用なリン含有キレート配位子は、US2003/0100442A1に規定された配位子である。
【0048】
本発明のさらに特に好ましい態様において、有用なリン含有キレート配位子は、US2004/062765A1に規定された配位子である。
【0049】
本発明のさらに特に好ましい態様において、有用なリン含有キレート配位子は、独国特許出願DE−A−10350333に規定された配位子である。このDE−A−10350333は、本出願と同日の優先権主張日を有し、BASF AGによるもので発明の名称「ホスフィニットホスファート」を有する。
【0050】
本発明の方法により、アミン塩基、アミン塩酸塩又はこれらの混合物の含有量が100ppm未満、好ましくは80ppm未満、さらに好ましくは60ppm未満であるリン含有キレート配位子を得ることができる。本発明では、アミン塩基は、例えば、トリアルキルアミン、ピリジン塩基、ジアルキルアミン、モノアルキルアミン、好ましくはメチルイミダゾールであり、またこれらから形成されるアミン塩酸塩、例えばトリエチルアミン塩酸塩及びメチルイミダゾール塩酸塩、好ましくはメチルイミダゾール塩酸塩である。
【0051】
これらは、ブタジエンからペンテンニトリルへのヒドロシアノ化、2−メチル−3−ブテンニトリルから3−ペンテンニトリルへの異性化、及び3−ペンテンニトリルからアジポニトリルへのヒドロシアノ化のための配位子として好適である。リン含有キレート配位子(例えば、US−A−5981772及びUS−A−6127567に公知のキレートホスフィット、WO−A−99/64155、WO−A−99/13983、DE−A−10150285及びDE−A−10207165に公知のキレートホスホニット、US−A−5523453、US−A−5693843及びDE−A−10150286に公知のキレートホスフィニット、及びDE−A−10350999に記載のホスフィットホスフィニット)を触媒に転化することができ、例えばニッケル(0)を用いて行う。

【実施例】
【0052】
配位子(ligand)1、2及び3を用いた全ての実施例をアルゴン雰囲気(保護ガス雰囲気)下に行った。
【0053】
【化2】

【0054】
[実施例1]
アジポニトリルによる抽出、及び続く配位子1の加熱
DE−A−10230222に従い製造した配位子1(粗製配位子)の60%トルエン溶液600gを、600gのメチルシクロヘキサンと混合し、室温で、各回60gのアジポニトリルを用いて6回抽出した。
【0055】
上相を、各回、3−ペンテンニトリルと混合し、100℃に48時間加熱した。加熱後、損なわれていない配位子1の含有量を、31PNMRを用いて測定した。
【0056】
結果を表1にまとめる。
【0057】
【表1】

【0058】
[実施例2]
メチルグルタロニトリルによる抽出、及び続く配位子1の加熱
アジポニトリルの代わりにメチルグルタロニトリルを用いた以外実施例1と同様の手順を行った。
【0059】
結果を表2にまとめる。
【0060】
【表2】

【0061】
[実施例3]
3−ペンテンニトリル中の配位子2の安定性
0.15gの配位子2を3gの3−ペンテンニトリルに溶解し、表3に示すメチルイミダゾール量と混合し、加熱ブロック中で、アルゴン雰囲気下100℃に17時間加熱した。配位子2の残留含有量を31PNMRを用いて測定した。
【0062】
【表3】

【0063】
表3の結果から、配位子2は100ppm未満のメチルイミダゾール含有量で、十分に安定であることが分かる。
【0064】
[実施例4]
3−ペンテンニトリル中の配位子3の安定性
0.15gの配位子3を3gの3−ペンテンニトリルを用いて、実施例3と同様に処理した。31PNMRを用いて測定して得た結果を、表4にまとめた。
【0065】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
−20〜150℃の温度及び1〜5000kPaの圧力の条件にて、抽出及び任意の相分離を行うことによりリン含有キレート配位子を精製する方法であって、抽出及び任意の相分離において極性抽出剤を用いることを特徴とする方法。
【請求項2】
使用されるリン含有キレート配位子が、二座ホスフィット、二座ホスフィニット、二座ホスフィットホスフィニット、二座ホスフィットホスホニット及び二座ホスホニットである請求項1に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項3】
温度が少なくとも0℃である請求項1又は2に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項4】
温度が最大で100℃である請求項1〜3のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項5】
圧力が少なくとも1kPaである請求項1〜4のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項6】
圧力が最大で2000kPaである請求項1〜5のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項7】
使用される極性抽出剤がジニトリルである請求項1〜6のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項8】
使用される極性抽出剤がアジポニトリル又はメチルグルタロニトリルである請求項1〜7のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項9】
脂肪族又は脂環式炭化水素又はその混合物を、抽出又は相分離の前又はその間に、リン含有キレート配位子に添加する請求項1〜8のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項10】
抽出又は相分離の前又はその間にリン含有キレート配位子に添加される脂肪族又は脂環式炭化水素が、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン又はこれらの混合物である請求項1〜9のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。
【請求項11】
精製されたリン含有キレート配位子が、アミン塩基、アミン塩酸塩又はこれらの混合物を、100ppm未満の含有量で含んでいる請求項1〜10のいずれか1項に記載の抽出によりリン含有キレート配位子を精製する方法。

【公表番号】特表2008−515831(P2008−515831A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535066(P2007−535066)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/EP2005/010561
【国際公開番号】WO2006/040023
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】