説明

レベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラ

【課題】表示量のレベル表示を少ない記憶容量で記憶することができ、低コスト化できるレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラを提供することを目的とする。
【解決手段】画面上に表示量のレベルを表示するためのレベル表示領域を設け、そのレベル表示領域を複数の区切線で子領域に区切り、その各子領域を表示量の大きさに応じて点灯、消灯させるようにすると共に、前記子領域の境界を示すための目盛線を前記レベル表示領域の前記区切線を覆うように配置する。また、前記表示量の形状を扇型とし、前記目盛線の形状を弧とするようにする。また、前記目盛線は、前記表示量と異なる表示色または、表示濃度を用いて表示するようにする。また、前記各子領域は、段階的に変化するグラデーションを付けるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面上に表示量のレベルを表示するためのレベル表示領域を設けたレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エアコンディショナー(以下、エアコンという)等の空気調和機をコントロールするリモートコントローラ(以下、リモコンという)には、図12に示すように、操作情報を表示する液晶表示部101を備えている。このリモコン100の液晶表示部101の画面上には、風量や音量等の「量」や「強さ」をグラフィク表示する際に、風量表示部1011に示した黒いセグメントを増減させることで、分かり易く表示(レベル表示)していた。例えば、図13は、従来のセグメント表示により風量をレベル表示する場合のグラフィック表示例である。図13の左側から順番に、風量が静音、微風、弱風、強風、風量自動の5段階表示となっている。
【0003】
この種の表示を行うリモートコントローラとしては、例えば特許文献1に示すような空気調和機に用いられるリモートコントローラがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−139010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来技術にあっては、レベル表示の段階毎に1つのセグメントが割り当てられており、セグメントのON(黒)、OFF(消灯)で表現するため、信号線の引き回しが可能であればセグメントの形状は自由であり、制御データ量も段階に応じて最小限で済むという利点がある。しかしながら、セグメント方式は、表示内容が限られ、他の表示と兼用できないため、限られた画面サイズの中で種々の表示を行おうとすると、必然的に表示スペースが限られるという問題がある(図12参照)。
【0006】
そこで、表示部にドットマトリックス方式の液晶を用いたリモコンの場合は、図14に示すように、滑らかな曲線で放射状に広がるイメージのレベル表示を複数段階で表示しようとすると、各段階の全体画像データを1パターンとして記憶させ、画像データを呼び出すため、大きなメモリ容量が必要になるという問題があった。例えば、図14のレベル表示の場合は、1パターンの画像サイズが18304ピクセルとなり、5パターン(5段階)分必要なため、18304×5=91520ピクセル分のメモリ容量が必要になる。このようにメモリ容量が大きくなると高コストになるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、表示量のレベル表示を少ない記憶容量で記憶することができ、低コスト化できる。特に、ドットマトリックス方式を用いて風量や音量等のレベル表示を行う際に、滑らかな曲線を使って放射状に広がるイメージで表示を行うと共に、パターンデータを少ない記憶容量で記憶することができる低コストのレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画面上に表示量のレベルを表示するためのレベル表示領域を設け、同レベル表示領域を複数の区切線で子領域に区切り、前記各子領域を表示量の大きさに応じて点灯、消灯させるレベル表示装置であって、前記子領域の境界を示すための目盛線を前記レベル表示領域の前記区切線を覆うように配置したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記表示量の形状を扇型とし、前記目盛線の形状を弧とすることが好ましい。
【0010】
また、本発明は、前記目盛線は、前記表示量と異なる表示色または、表示濃度を用いて表示することが好ましい。
【0011】
また、本発明は、前記各子領域は、段階的に変化するグラデーションを付けることが好ましい。
【0012】
また、本発明のいずれかのレベル表示装置を用いたリモートコントローラとすることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画面上に表示量のレベルを表示するためのレベル表示領域を設け、同レベル表示領域を複数の区切線で子領域に区切り、前記各子領域を表示量の大きさに応じて点灯、消灯させるようにすると共に、前記子領域の境界を示すための目盛線を前記レベル表示領域の前記区切線を覆うように配置している。このため、ドットマトリックス方式を用いた場合であっても、風量や音量等を滑らかな曲線を使って放射状に広がるイメージの表示量のレベル表示を少ない記憶容量で記憶することができ、低コスト化できるレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラとすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1−1】図1−1は、本発明の一実施形態にかかるリモートコントローラの運転操作中の表示画面を示す平面図である。
【図1−2】図1−2は、本発明の一実施形態にかかるリモートコントローラの風量レベル表示中の表示画面を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態にかかるリモートコントローラの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図2に示すLCDユニットの構成例を示すブロック図である。
【図4】図4は、図3に示すメモリに記憶される画像データ例を示すメモリ構成図である。
【図5】図5は、図1−2のLCDユニットに表示される風量レベル表示の各段階のパターン例を示す図である。
【図6】図6は、図5に示す各段階の風量レベル表示を本発明の矩形領域に分割した場合のデータ量を説明する図である。
【図7】図7は、図6で分割した矩形領域の組み合わせを変えて異なる段階の風量レベル表示を行う例を説明する図である。
【図8−1】図8−1は、本発明にかかるレベル表示装置の特徴を説明する図である。
【図8−2】図8−2は、本発明にかかるレベル表示装置の特徴を説明する図である。
【図8−3】図8−3は、本発明にかかるレベル表示装置の特徴を説明する図である。
【図8−4】図8−4は、本発明にかかるレベル表示装置の特徴を説明する図である。
【図9】図9は、本発明にかかるレベル表示の目盛線に用いるハーフトーンの1画素を拡大した図である。
【図10】図10は、本発明にかかるレベル表示の表示量を示す疑似曲線部分の1画素を拡大した図である。
【図11】図11は、本発明にかかるレベル表示装置の動作を説明するフローチャートである。
【図12】図12は、セグメント表示により風量表示を行う従来のリモートコントローラの平面図である。
【図13】図13は、図12のセグメント表示による各段階の風量表示例を示す図である。
【図14】図14は、従来のドットマトリックス方式の液晶を用いたリモコンの風量レベル表示に必要なデータ量を説明する図である。
【図15−1】図15−1は、各段階の風量レベル表示を本発明と異なる矩形領域に分割した場合の比較例を説明する図である。
【図15−2】図15−2は、各段階の風量レベル表示を本発明と異なる矩形領域に分割した場合の比較例を説明する図である。
【図15−3】図15−3は、各段階の風量レベル表示を本発明と異なる矩形領域に分割した場合の比較例を説明する図である。
【図15−4】図15−4は、各段階の風量レベル表示を本発明と異なる矩形領域に分割した場合の比較例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明にかかるレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0016】
[リモートコントローラの構成]
図1−1は、本発明の一実施形態にかかるリモートコントローラの運転操作中の表示画面を示す平面図であり、図1−2は、本発明の一実施形態にかかるリモートコントローラの風量レベル表示中の表示画面を示す平面図であり、図2は、本発明の一実施形態にかかるリモートコントローラの概略構成を示すブロック図であり、図3は、図2に示すLCDユニットの構成例を示すブロック図であり、図4は、図3に示すメモリに記憶される画像データ例を示すメモリ構成図である。
【0017】
本実施例にかかるリモートコントローラ(リモコン)は、RFモジュールによる双方向無線通信を利用して、図示しないエアコンディショナー(エアコン)を遠隔操作したり各種設定を行ったりすると共に、エアコンの運転状況や各種運転情報等を取得して、運転操作や運転管理等に利用することができる。図1−1に示すリモコン1は、直方体形状をしており、面積の最も大きい一方の面側に、ドットマトリックス型液晶表示パネルを用いたLCDユニット2と、エアコンの運転を操作するためのキー操作部3が長手方向に連なって配置されている。操作者は、図1−1に示すリモコン1の下方を手で持って、LCDユニット2に表示される操作情報や運転情報を見ながら、指でキー操作部3を操作するものである。
【0018】
図1−1の風量キー3aを押下すると、図1−2のLCDユニット2に示すようにエアコンの風量状態を表示し、順次押下する度に「強風→弱風→微風→静音→自動→強風・・・」とエアコンの風量をサイクリックに変化させる。この風量制御に伴って、リモコン1のLCDユニット2に表示される風量のレベル表示が変化する。
【0019】
リモコン1は、図2に示すように、リモコン1の操作情報やエアコンの運転情報等を表示するLCDユニット2、コマンドにより操作対象機器を操作するキー操作部3、マザーボード上に実装された計時専用のICであるRTC(リアル・タイム・クロック)4、リモコン1の各部に電力を供給する電池5、エアコンとの間で双方向の無線通信を行うための送受信機やアンテナ等を含むRFモジュール6、エアコン以外の加湿機などを赤外線(IR)ダイオードによる赤外線通信によってコントロールするIRLED7、情報管理を行うパーソナルコンピュータ(PC)とUSB接続を行うためのUSBソケット8、および、リモコン1による各部の動作を制御すると共に、エアコンから受信した運転履歴等の運転情報や各種パラメータを記憶するメモリを含むMPU(マイクロプロセッサユニット)を搭載したMPUボード9等を備えている。
【0020】
図2のLCDユニット2は、図3に示すように、メモリ21、水平ドライバ22、垂直ドライバ23、タイミング制御部24、およびドットマトリックス型液晶表示パネル25などにより構成されている。
【0021】
メモリ21は、ドットマトリックス型液晶表示パネル25に表示される表示パターンデータを格納するものである。このメモリ21に記憶される表示パターンデータは、後述するように、風量レベル表示を本発明に特徴的な所定の矩形領域に分割した複数のパターンデータとしてメモリ21に格納されている。
【0022】
水平ドライバ22は、メモリ21から選択的に読み出されたパターンデータをサンプリングして保持し、所定のタイミングでドットマトリックス型液晶表示パネル25の信号電極群にパターンデータを出力するものである。
【0023】
垂直ドライバ23は、ドットマトリックス型液晶表示パネル25の走査電極群に所定のタイミングで走査信号を出力して、水平ドライバ22から出力されるパターンデータを順次走査線毎に表示させるものである。
【0024】
タイミング制御部24は、メモリ21に対して表示用のパターンデータを選択的に読み出して、水平ドライバ22にサンプルホールドさせ、所定のタイミングでパターンデータをドットマトリックス型液晶表示パネル25の信号電極群に出力させると共に、垂直ドライバ23から所定のタイミングで走査信号をドットマトリックス型液晶表示パネル25の走査電極群に出力するように制御するものである。
【0025】
さらに、図3のメモリ21の中には、図4に示すように、風量レベル表示を複数の矩形領域に分割したパターンデータとして、後述する画像1データ211〜画像8データ218に対応するように格納されている。
【0026】
[風量レベル表示の画像分割]
図5は、図1−2のLCDユニットに表示される風量レベル表示の各段階のパターン例を示す図であり、図6は、図5に示す各段階の風量レベル表示を本発明の矩形領域に分割した場合のデータ量を説明する図であり、図7は、図6で分割した矩形領域の組み合わせを変えて異なる段階の風量レベル表示を行う例を説明する図であり、図8−1〜図8−4は、本発明にかかるレベル表示装置の特徴を説明する図であり、図9は、本発明にかかるレベル表示の目盛線に用いるハーフトーンの1画素を拡大した図であり、図10は、本発明にかかるレベル表示の表示量を示す疑似曲線部分の1画素を拡大した図である。
【0027】
本実施例における風量レベル表示は、図5に示すように、表示画面の一点から所定の角度で放射状に伸びる帯の長さによって、5段階の風量レベル表示が行えるようになっている。このレベル表示の構造は、図5の5段階の表示に示すように、表示面のある一点から所定間隔毎に同心円状に広がる一定の幅を持った複数本の目盛線31、32、33、34、35を備えており、風量レベルの基準を示している。そして、目盛線31と32との間には、図5の4段階の表示に示すように、隣接する目盛線同士の間を埋める表示量を示す表示帯36が配置され、目盛線32と33との間には、表示帯37が配置され(図5の3段階の表示参照)、目盛線33と34との間には、表示帯38が配置され(図5の2段階の表示参照)、目盛線34と35との間には、表示帯39が配置されている(図5の1段階の表示参照)。
【0028】
図5に示す風量レベル表示の表示例では、上記目盛線31〜35の濃度として、点灯画素と非点灯画素を市松模様に表示したグレー50%で表示し、上記表示帯36を点灯画素100%とし、上記表示帯37を点灯画素90%とし、上記表示帯38を点灯画素80%とし、上記表示帯39を点灯画素70%として、徐々に表示濃度を薄くしていってグラデーションを付けることにより、エアコンから放出された風が拡散して広がっていくイメージを表現することができる。また、レベル表示の曲線部分は、リモコンの表示画面にドットマトリックス方式を採用しているため、図10に示すように、輪郭部の画素を疑似曲線化することで、滑らかな曲線を表現することができる。
【0029】
続いて、図5に示す風量レベル表示を表示する場合は、図6に示すような矩形領域の画像に分割し、これを各パターンデータとしてLCDユニット2のメモリ21に記憶させる(図3、図4参照)。そして、表示レベルに応じてパターンデータを組み合わせることにより、所望のレベル表示を行うことができる。まず、図6の1段階のレベル表示に示すように、分割する矩形領域は、一点から所定の角度で放射状に伸びる帯を目盛線(32、33、34)毎に、かつその目盛線(32、33、34)の中を通るドットマトリックス方式の表示画面の縦線で平行に分割し、その縦線と直交する横線でレベル表示に必要な矩形領域を切り取ったものである。
【0030】
つまり、図6の1段階のレベル表示は、画像1、画像2、画像3、画像4に分割することができる。図6に示すマトリックス状の1つの枡目は、1画素を表しており、1画素は8×8ドットで構成されている(図8−4参照)。このため、画像1は、5×6画素=40×48ドット=1920ドット(ピクセル)で構成されている。同様に、画像2は、8×5画素=64×40ドット=2560ドット(ピクセル)で構成され、画像3は、10×5画素=80×40ドット=3200ドット(ピクセル)で構成され、画像4は、13×6画素=104×48ドット=4992ドット(ピクセル)で構成されている。このピクセル数によってメモリに記憶する際のデータ量が決まってくる。
【0031】
また、図6の5段階のレベル表示は、画像5、画像6、画像7、画像8に分割することができる。画像5〜画像8のピクセル数は、同じ矩形領域であるため画像1〜画像4と同様のピクセル数となる。つまり、画像5は、1920ドット(ピクセル)で構成され、画像6は、2560ドット(ピクセル)で構成され、画像7は、3200ドット(ピクセル)で構成され、画像8は、4992ドット(ピクセル)で構成されている。このように画像1〜画像8までのピクセル数を合計すると、25344ピクセルとなる。これは、図14で説明した従来のレベル表示に必要な91520ピクセルと較べると、約24%程度となり、1/4以下の記憶容量で足りる計算になる。
【0032】
上記のレベル表示の分割方法とその組み合わせ方法について、図3、図4、および図7を用いて説明する。つまり、LCDユニット2のタイミング制御部24は、メモリ21に対して画像1データ211と、画像2データ212とを読み出して組み合わせることにより、図5の3段階のレベル表示を行うことができる(説明を簡略化するためレベル表示の一部で説明している)。また、LCDユニット2のタイミング制御部24は、メモリ21に対して画像1データ211と、画像6データ216とを読み出して組み合わせることにより、図5の4段階のレベル表示を行うことができる。段階(表示帯)毎に分割して表示する場合については、どの位置で分割しても良いわけではない。つまり、分割する際の境界線は、図7に示すように、表示帯と表示帯の間に位置する目盛線の中を通って分割することにより、少ないデータ記憶容量でレベル表示を行うことができる。
【0033】
本発明にかかるレベル表示装置の特徴について、図8−1〜図8−4と、その比較例である図15−1〜図15−4を用いて以下説明する。図8−1〜図8−4は、本発明にかかるレベル表示装置により画像を分割したものである(図8−1〜図8−4に示すレベル表示は、原理説明図であり、図5のレベル表示とは一部形状が異なっている)。図8−1〜図8−4では、分割する際の境界線が必ず目盛線32、33、34の中を通り、表示帯36、37、38を分割していない。このため、図8−1の弱風、図8−2の微風、図8−3の静音、図8−4の自動を表示する際に必要なパターンデータは、画像1、2、3、6、7の5つの画像データ(1920+2560+3200+2560+3200=13440ピクセル)となる。
【0034】
これに対して、図15−1〜図15−4は、同様に弱風、微風、静音、自動を表示する場合であるが、分割する際の境界線が目盛線42、43、44の中を必ずしも通っておらず、表示帯46、47、48の一部を分割した場合である。このため、弱風、微風、静音、自動の4つのレベル表示を表示する際に必要なパターンデータは、画像1、2、3、4、5、6、7の7つの画像データ(1920+2560+3200+2560+3200+1920+2560=17920ピクセル)となる。つまり、本発明の場合は、比較例と較べると、75%のメモリ容量でレベル表示が可能となり、その分のコストを低減することができる。
【0035】
以上のようなレベル表示装置と、そのレベル表示装置を用いたリモートコントローラを用いてレベル表示する場合の動作について、図1〜図6、および図11を用いて説明する。まず、リモコン1のLCDユニット2のメモリ2の中に図5および図6に示す5段階の風量レベル表示を可能とする8種類の矩形領域からなる画像1〜画像8の画像データに分割され、図3のLCDユニット2のメモリ21にそれぞれ格納されている。
【0036】
この状態で、図1−1のリモコン1のキー操作部3の風量キー3aが押下されると、風量コントロールが行われる。図2に示すキー操作部3からのキー操作により指示風量が確定すると、MPUボード9は、LCDユニット2のドットマトリックス型液晶表示パネル25に表示するレベル表示の指示があったとして(ステップS50でYes)、レベル表示の段階に応じた表示パターンデータをメモリ21から読み出す(ステップS51)。図3に示すタイミング制御部24は、水平ドライバ22に対してメモリ21から読み出されたパターンデータをサンプルホールドさせ、所定のタイミングでドットマトリックス型液晶表示パネル25の信号電極に出力させる。また、タイミング制御部24は、垂直ドライバ23に対して所定のタイミングで走査するように走査信号をドットマトリックス型液晶表示パネル25の走査線に出力することにより、合成した画像データを液晶パネルに表示して(ステップS52)、ステップS50に戻る。また、ステップS50において、レベル表示の指示が無い場合は(ステップS50でNo)、ステップS53に移行し、レベル表示が終了している場合は処理が終了し(ステップS53でYes)、レベル表示が終了していなければステップS50に戻る(ステップS53でNo)。
【0037】
このように、本実施例のレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラによれば、リモコン1のドットマトリックス型液晶表示パネル25に指示された風量レベル表示を風が放射状に拡散する自然なイメージに表示することができる。そして、本実施例のレベル表示装置は、従来と較べると非常に少ないデータ量で実現することが可能であり、搭載するメモリ容量が小さくできるので、装置コストが低減できるという効果を奏する。
【0038】
なお、上記実施例では、レベル表示例として風量表示を例にあげて説明したが、これに限定されず、放射状に拡散するイメージでレベル表示可能なグラフィック表示一般に用いることが可能である。例えば、音量表示等も同様に行うことができる。
【0039】
また、上記実施例では、ドットマトリックス型の液晶表示パネルを用いた例で説明したが、これに限定されず、ドットマトリックス方式を用いた表示方法一般に応用することが可能である。例えば、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等を用いて実施することも可能である。
【0040】
また、上記実施例では、表示帯の濃度を段階的に変化させてグラデーションを付けて表示したが、色を変えて表示したり、あるいは、濃度や色を変化させずに表示したりしても良い。
【0041】
また、上記実施例では、目盛線の濃度を表示帯と異なる濃度で表示するようにしたが、異なる色を使って表示したり、あるいは同じ濃度や同じ色を使って表示したりしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上のように、本発明にかかるレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラは、エアコンやオーディオ機器等のディスプレイ上で風量や音量をレベル表示する場合に有用であって、特に、リモコン等の表示部に表示する場合のレベル表示装置およびそのレベル表示装置を用いたリモートコントローラに適している。
【符号の説明】
【0043】
1 リモートコントローラ(リモコン)
2 LCDユニット
21 メモリ
211 画像1データ
212 画像2データ
213 画像3データ
214 画像4データ
215 画像5データ
216 画像6データ
217 画像7データ
218 画像8データ
22 水平ドライバ
23 垂直ドライバ
24 タイミング制御部
25 ドットマトリックス型液晶表示パネル
3 キー操作部
3a 風量キー
31、32、33、34、35 目盛線
36、37、38、39 表示帯
4 RTC(リアル・タイム・クロック)
5 電池
6 RFモジュール(無線通信モジュール)
7 IRLED(赤外線発光ダイオード)
8 USBソケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面上に表示量のレベルを表示するためのレベル表示領域を設け、
同レベル表示領域を複数の区切線で子領域に区切り、
前記各子領域を表示量の大きさに応じて点灯、消灯させるレベル表示装置であって、
前記子領域の境界を示すための目盛線を前記レベル表示領域の前記区切線を覆うように配置したことを特徴とするレベル表示装置。
【請求項2】
前記表示量の形状を扇型とし、前記目盛線の形状を弧としたことを特徴とする請求項1に記載のレベル表示装置。
【請求項3】
前記目盛線は、前記表示量と異なる表示色または、表示濃度を用いて表示することを特徴とする請求項1または2に記載のレベル表示装置。
【請求項4】
前記各子領域は、段階的に変化するグラデーションを付けたことを特徴とする請求項1に記載のレベル表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレベル表示装置を用いたリモートコントローラ。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図8−3】
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【図8−4】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15−1】
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【図15−2】
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【図15−3】
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【図15−4】
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