説明

レンズ鏡筒およびそれを備える撮像装置

【課題】 薄型化とズーム倍率の向上を両立させながらも、像揺れを生じさせない撮像装置を提供すること。
【解決手段】 カム機構を用いた沈胴レンズ群(前群100)と、沈胴レンズ群に入射した光線を沈胴レンズ群の光軸と直交する方向に屈曲させるプリズム231を有し、さらに移動可能な複数のレンズ群(後群200)を組み合わせたレンズ鏡筒で、固定筒150はプリズム231を避けるように切り欠き部150bが設けられ、固定筒150の直進溝の少なくとも一つが前記切り欠き部と同じ位相に設けられ、少なくとも撮影可能時には直進筒と嵌合すると嵌合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズーム機能を有する撮像装置におけるレンズ鏡筒に関し、特に像揺れを防止するためのレンズ鏡筒の保持機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カム機構を用いた沈胴レンズ群(前群)と、沈胴レンズ群に入射した光線を沈胴レンズ群の光軸と直交する方向に屈曲させる反射光学素子を有し、さらに移動可能な複数のレンズ群(後群)を組み合わせたレンズ鏡筒がある。
【0003】
このようなレンズ鏡筒では、沈胴時に前群のレンズ外形よりも外側まで反射光学素子と後群を退避させ、空いたスペースに前群を沈胴、収納させることで薄型化とズーム倍率の向上を達成している。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−259685
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種のレンズ鏡筒では、前群のレンズ外形よりも外側に後群を退避させるために、前群を固定している固定筒を切り欠いている。この固定筒は前群のレンズ群を移動させるカム筒や回転規制する直進筒を内側に保持しているため、切り欠きを避けてカム溝や直進溝を設けなければならない。これによってレンズ鏡筒のバランスが低下し、特に動画記録中の被写体画像の揺れ、いわゆる「像揺れ」が発生する可能性があった。
【0006】
本発明は薄型化とズーム倍率の向上を両立させながらも、像揺れを生じさせない撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明のレンズ鏡筒は、少なくとも1つのレンズ群を第1の光軸方向に移動させるカム溝を有したカム筒と、前記レンズ群を前記第1の光軸方向に直進規制し、前記カム筒に対して回転可能に保持する直進筒と、前記カム筒を前記第1の光軸方向に移動させ、前記直進筒と嵌合する直進規制部を有する固定筒と、を第1の光軸方向に沿った前記少なくとも1つのレンズ群に入射した光線を、前記第1の光軸と平行でない第2の光軸方向に反射させ、前記第2の光軸方向に移動する光学素子とを備えたレンズ鏡筒であって、前記固定筒は前記光学素子を避けるように切り欠き部が設けられ、前記固定筒の直進溝の少なくとも一つが前記切り欠き部のある位相に設けられ、少なくとも撮影状態時には前記直進筒と嵌合することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
薄型化とズーム倍率の向上を両立させながらも、像揺れを生じさせない撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の前群100の分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の後群200の分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の沈胴時(SINK)の斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の望遠位置(TELE)での斜視図である。
【図6】1群レンズ保持部材110と2群レンズ保持部材120、直進筒140の望遠位置(TELE)の斜視図である。
【図7】直進筒140、固定筒150、ギア列160、ズームモータ170、プリズム保持部材230の背面図である。
【図8】固定筒150の内周展開図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の沈胴位置(SINK)の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の望遠位置(TELE)の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<レンズ鏡筒10の構成>
以下、添付の図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1は本発明の実施の形態に係るレンズ鏡筒10の前群100の分解斜視図である。図2はレンズ鏡筒10の後群200の分解斜視図である。図3は本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒10の正面図である。図3はレンズ鏡筒10の前群100の光軸A方向における被写体側から見ている。
【0012】
このレンズ鏡筒10は、撮像装置の一例であるデジタルカメラに備えられ、レンズ鏡筒は、レンズ群が光軸方向に移動して撮影倍率を変更するズーム式のレンズ鏡筒として構成されている。レンズ鏡筒の各レンズ群は、沈胴位置(SINK)と撮影可能位置(広角位置(WIDE)から望遠位置(TELE)にかけての位置)との間を移動する。
【0013】
前群100は以下の部品から構成される。
【0014】
1群レンズ保持部材110は1群レンズ111を保持する。また、1群レンズ保持部材110にはフォロアピン112が圧入保持されている。本実施形態においては、フォロアピン112は6本あり圧入保持されているものとする。
【0015】
2群レンズ保持部材120は2群レンズ121を保持する。また、2群レンズ保持部材120にはフォロアピン120aが一体的に形成されている。1群レンズ保持部材110、2群レンズ保持部材120はともにカム筒130、直進筒140によって光軸A(第一の光軸)に沿って移動可能に保持されている。
【0016】
カム筒130は1群レンズ保持部材110と2群レンズ保持部材120を光軸方向に移動させるカム溝を有する。また、1群レンズ保持部材110のフォロアピン112が嵌合する1群カム溝130aと、2群レンズ保持部材120のフォロアピン120aが嵌合する2群カム溝130bを有する。なお、カム筒130にはフォロアピン130cとギア部130dが一体的に形成されている。
【0017】
直進筒140は1群レンズ保持部材110と2群レンズ保持部材120を光軸A方向に直進規制する。この直進規制については後述する。また直進筒140は光軸Aを中心として相対的に回転可能にカム筒130に保持されている。
【0018】
固定筒150はカム溝150aと直進溝(不図示)とを有する。カム溝150aはカム筒130のフォロアピン130cと嵌合し、カム筒130を光軸A方向に移動させ、直進溝は直進筒140を光軸A方向に直進規制する。この直進規制については図8を用いて後述する。また、固定筒150にはカム筒130のギア部130dと噛み合って回転駆動させるギア列160と、ギア列160を回転させる駆動源となるズームモータ170が保持される。
【0019】
後群200は以下の部品から構成され、前群100と組み合わせてレンズ鏡筒10となる。
【0020】
ベース部材210は前群100を固定する。プリズムギア列221は光学素子としてのプリズム231を保持する光学素子保持部材としてのプリズム保持部材230のラックギア部230aと噛み合う。プリズムモータ222はプリズムギア列221に回転駆動力を与えプリズム保持部材230とプリズム231を駆動する。ギアカバー223はプリズムギア列221をベース部材210に保持する。
【0021】
プリズム保持部材230はプリズム231、3群レンズ233を保持する。またプリズム保持部材230はラックギア部230aを有し、プリズムモータ222からの回転駆動力を伝達されて光学素子としてのプリズム231と一体的に駆動される。プリズム231は前群100のレンズを通して入射してきた光線を、光軸A(第1の光軸方向)とは平行でない光軸B方向(第2の光軸方向)に反射させる。なお、本実施例においては光軸Aと光軸Bは直交している。プリズムカバー232はプリズム保持部材230に対して光学素子としてのプリズム231を保持する。
【0022】
シャッタ部材240はプリズム保持部材230よりも撮像面側に配置され、不図示のシャッタユニットや第1の4群レンズ241を保持する。そして4群レンズ保持部材250に固定される。
【0023】
4群レンズ保持部材250は第2の4群レンズ251を保持する。第1の4群レンズ241と第2の4群レンズ251によって4群レンズが構成されている。また4群レンズ保持部材250はラック部材252を保持し、ラック部材252は4群モータ253に一体的に支持されたスクリューと噛み合う。4群モータ253が回転すると、4群レンズ保持部材250とシャッタ部材240が一体的に光軸Bに沿って進退することで、4群レンズ全体が光軸B方向に移動し、変倍動作が行われる。
【0024】
5群レンズ保持部材260は5群レンズ261を保持する。付勢バネ262は5群レンズ保持部材260とベース部材210との間に掛けられ、5群レンズ保持部材260を4群レンズ保持部材250に近づく方向(光軸B方向において撮像面から遠ざかる側)に付勢する。この付勢バネ262によって5群レンズ保持部材260が片寄せされる。
【0025】
6群レンズ保持部材270は6群レンズ271を保持する。ラック部材272は6群レンズ保持部材270に保持され、6群モータ273に一体的に支持されたスクリューに噛み合う。そして、6群モータ273が回転すると、第4レンズ群(241,251)と同様に、6群レンズ保持部材270が光軸B方向に移動することによって、6群レンズ271全体が光軸B方向に移動する。
【0026】
撮像素子280は、ベース部材210に保持される。ガイドバー291、292は、プリズム保持部材230、4群レンズ保持部材250、5群レンズ保持部材260、6群レンズ保持部材270を光軸Bの方向に移動可能に保持する。
【0027】
1群レンズ111及び2群レンズ121から入射した光束は、光学素子としてのプリズム231により1群レンズ111及び2群レンズ121の光軸Aに対して略90°の角度で交差する光軸Bの方向に屈曲して、撮像素子280の結像面に導かれる。プリズム231から撮像素子280の間には、3群レンズ233、撮影光量を制御するシャッタユニット、4群レンズ(第1の4群レンズ241と第2の4群レンズ251)、5群レンズ261及び6群レンズ271が光軸Yに沿って順番に配置されている。
【0028】
<ズーム動作>
続いて、ズーム動作について説明する。
【0029】
図4は本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒10が沈胴位置(SINK)にある状態を示した主要部分の斜視図である。図5は本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒10が望遠位置(TELE)にある状態を示した主要部分の斜視図である。
【0030】
図6は本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒10のうち1群レンズ保持部材110と2群レンズ保持部材120、直進筒140が望遠位置(TELE)にある状態を示した斜視図である。図7は本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒10のうち直進筒140、固定筒150、ギア列160、ズームモータ170、プリズム保持部材230の背面図である。図8は固定筒150の内周展開図である。
【0031】
図9は本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒10が沈胴位置(SINK)にある状態を示した主要部分の断面図である。なお、図9はガイド軸を含む平面で切った主要部分の断面図である。図10は本発明の一実施の形態に係るレンズ鏡筒10が望遠位置(TELE)にある状態を示した主要部分の断面図である。なお、図10はガイド軸を含む平面で切った主要部分の断面図である。
【0032】
先ず、前群100のレンズ群間隔の変化について説明する。
【0033】
デジタルカメラは電源がOFFの場合は図4のように沈胴位置(SINK)にある。そして電源をONにすると、レンズ鏡筒をWIDE位置へ繰り出すに、ズームモータ170によるカム筒130の繰り出し方向への駆動を開始する。このとき、カム筒130のフォロアピン130cは、固定筒150のカム溝150aを図8のSINK位置からWIDE位置に移動し、1群レンズ111及び2群レンズ121が光軸Aに沿って被写体側に移動する。
【0034】
そして、カム筒130がWIDE位置に達する(カム筒130のフォロアピン130cが、固定筒150のカム溝150aのWIDE位置に移動する)と、ズームモータ170の駆動を停止する。以上の動作によって、1群レンズ111及び2群レンズ121はWIDE位置に配置されて、撮影状態となる。そしてズーム指示によってカム筒130のフォロアピン130cが、固定筒150のカム溝150aの広角位置(WIDE)から望遠位置(TELE)を動き、カム筒130が望遠位置(TELE)に達する。
【0035】
直進筒140は1群レンズ保持部材110と2群レンズ保持部材120を光軸A方向に直進規制している。1群レンズ保持部材110には120°等分に3箇所設けられた直進キー110aが設けられている。一方で直進筒140には直進溝140aが同じく120°等分に3箇所設けられている。そして直進キー110aが直進溝140aに嵌合している。
【0036】
2群レンズ保持部材120には先端にフォロアピン120aが形成された腕部120bが120°等分に3箇所設けられている。また、直進筒140には直進溝140aが同じく120°等分に3箇所設けられている。そしてフォロアピン120aが直進溝140aに嵌合している。
【0037】
1群レンズ保持部材110のフォロアピン112と2群レンズ保持部材120のフォロアピン120aはそれぞれ、カム溝130a、130bと嵌合している。
【0038】
また、直進筒140は直進キー140c、140d、140e、140fと固定筒150に設けられた直進溝150c、150d、150e、150fの嵌合によって直進規制されている。
【0039】
この機構によって、電源がONされると、ズームモータ170への通電が開始されてギア列160が回転し、ギア列160に噛み合うカム筒130も回転する。カム筒130のフォロアピン130cは固定筒150のカム溝150aと嵌合しているため、カム筒130は回転しながらカム溝150aに沿って光軸A方向の被写体側に移動する。
【0040】
そして、カム筒130が回転しながらカム溝150aに沿って光軸A方向の被写体側に移動すると、直進筒140もカム筒130と一体となって光軸A方向に直進移動する。同時に1群レンズ保持部材110および2群レンズ保持部材120はカム溝130a、130bに沿って光軸A方向に直進移動する。
【0041】
次に図9と図10を用いて光学系の動きを説明する。
【0042】
カメラの電源がOFFからONになると前群100の各レンズ群が沈胴状態(図9)から広角側へと移り、前群100が光軸A方向の被写体側に移動される。その際に、カム筒130の光軸A方向の被写体側への繰り出しによってプリズム保持部材230が進入出来るスペースが空く。
【0043】
次にプリズムモータ222に通電が開始され、プリズムギア列221が回転し、プリズムギア列221と噛み合うプリズム保持部材230が、光軸B方向の被写体側(プリズム231のある側もしくは撮像面から遠ざかる側)に向かって移動する。
【0044】
同時に4群モータ253と6群モータ273にも通電が開始され、それぞれラック部材252、272を介して4群レンズ保持部材250、6群レンズ保持部材270に駆動力が伝えられる。そして4群レンズ保持部材250および6群レンズ保持部材270は、光軸B方向の被写体側に向かって移動する。
【0045】
5群レンズ保持部材260は、付勢バネ263によって4群レンズ保持部材250に光軸B方向の被写体側に付勢されている。このため、4群レンズ保持部材250が移動されると同時に一体となって移動され、ベース部材210に突き当たって停止する。逆にデジタルカメラの電源がOFFされ、沈胴位置(SINK)まで移動するときは、4群レンズ保持部材250によって押されながら光軸B方向の撮像面側へと移動する。
【0046】
図5、図10のように、プリズム保持部材230とシャッタ部材240、4群レンズ保持部材250は撮影状態時に、カム筒130の光軸A方向の被写体側への繰り出しによってできたスペースへ進入してくる。そのため、固定筒150には側面に切り欠き部150bを設けている。この時、2群レンズ保持部材120とカム筒130、直進筒140は撮影状態時には、プリズム保持部材230とシャッタ部材240、4群レンズ保持部材250とは常に干渉しない高さまで移動しているため、切り欠き等を設ける必要はない。
【0047】
以上の動作によって、後群200のレンズ群間隔が変化し、上述した前群100のレンズ群変化と組み合わせることによって高にズーム倍率を達成している。
【0048】
次に、直進筒140と固定筒150の直進規制部について説明する。
【0049】
図8のように、固定筒150の3本のカム溝150aは切り欠き部150bとギア列160保持部150gを避けた位置に不等分に配置されている。また、それに合わせて直進筒140の直進キー140cから140fと嵌合する直進溝は150cから150fの4箇所が略十字状に配置されている。直進溝150c、150dと直進キー140c、140dは沈胴位置(SINK)から望遠位置(TELE)の全領域で嵌合している。一方で直進溝150e、150fと直進キー140e、140fは少なくとも広角位置(WIDE)から望遠位置(TELE)までの撮影状態時には嵌合している。
【0050】
理想的には、沈胴位置(SINK)から望遠位置(TELE)の全領域で直進規制部が嵌合するように、直進キーを3つ120°等分となるように配置したいが、固定筒150には切り欠き部150bがある。そのため、固定筒150の切り欠き部150bを避けた位置に直進溝を3本配置しようとすると、150c、150d、150eのような配置となる。
【0051】
このような配置では、直進溝150d周りの回転(図7矢印方向)が、直進溝150c、150eでは規制することができず、直進筒140が固定筒150に対して直進キーと直進溝の嵌合ガタ分だけ回転してしまう。したがって、直進筒140によって直進規制された1群レンズ保持部材110と2群レンズ保持部材120も回転してしまうことになり、結果として像揺れが生じる可能性がある。
【0052】
そこで、固定筒150の切り欠き部150bがある位相に直進溝150fを追加する。直進溝150fはWideからTeleの撮影状態時にのみ直進キー140fと嵌合しているが、撮影時に使用する領域は直進溝150d周りの回転を確実に規制することができ、像揺れを防止することができる。
【0053】
さらに、直進溝150eと150fは回転駆動力伝達部としてのギア列160の近傍に配置されているため、ズーム動作方向の切り換えによって起こる像揺れを防止する効果を得られる高い。
【0054】
また図7のように、直進キー140fを避けて、プリズム保持部材230には回避部230bが設けられている。これによって直進規制部を追加することによってレンズ鏡筒10の大型化することはない。
【0055】
以上により、薄型化とズーム倍率の向上を両立させながらも、像揺れを生じさせない撮像装置を提供することができる。なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0056】
110 1群レンズ保持部材
120 2群レンズ保持部材
130 カム筒
140 直進筒
150 固定筒
160 ギア列
170 ズームモータ
210 ベース部材
221 プリズムギア列
222 プリズムモータ
230 プリズム保持部材
240 シャッタ部材
250 4群レンズ保持部材
260 5群レンズ保持部材
270 6群レンズ保持部材
280 撮像素子
291、292 ガイドバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのレンズ群を第1の光軸方向に移動させるカム溝を有したカム筒と、
前記レンズ群を前記第1の光軸方向に直進規制し、前記カム筒に対して回転可能に保持する直進筒と、
前記カム筒を前記第1の光軸方向に移動させ、前記直進筒と嵌合する直進規制部を有する固定筒と、
を第1の光軸方向に沿った前記少なくとも1つのレンズ群に入射した光線を、前記第1の光軸と平行でない第2の光軸方向に反射させ、前記第2の光軸方向に移動する光学素子とを備えたレンズ鏡筒であって、
前記固定筒は前記光学素子を避けるように切り欠き部が設けられ、
前記固定筒の直進溝の少なくとも一つが前記切り欠き部のある位相に設けられ、少なくとも撮影状態時には前記直進筒と嵌合することを特徴とするレンズ鏡筒。
【請求項2】
前記固定筒の直進溝の少なくとも1つは前記カム筒を回転駆動させる回転駆動力伝達部の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
【請求項3】
前記光学素子を保持する光学素子保持部材を更に有し、
前記光学素子保持部材は、前記直進筒を避ける回避部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
【請求項4】
請求項1ないし3のレンズ鏡筒を備えた撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−105090(P2013−105090A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249886(P2011−249886)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】