説明

ロードセル及びロードセル用起歪体の製造方法

【課題】安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセル用起歪体を製造する方法を提供する。
【解決手段】同軸の直径が異なる2枚の回転刃(64、66)を有する切断工具を用いて、直径が小さいほうの回転刃(64)で所定形状の横断面を有するアルミの棒材(62)に横断面と平行に溝(40)を切削すると同時に、直径が大きいほうの回転刃(66)で棒材を溝と平行に切断する。これだけで、所定の平面形状を有するとともに、基部(32)から一対の片持ち梁(34)を突設させた側面視コ字形の起歪体(36)が製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体重計等の薄型秤に使用される薄型のロードセル及びロードセル用起歪体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体重計には、4隅にロードセルが配置され、合計4個のロードセルが使用されることが多い。このようなロードセルとしては、後記特許文献1に開示されたようなものが知られている。そこで、後記特許文献1に開示されたロードセルについて、図9及び図10に基づいて説明する。
【0003】
このロードセルは、図9に示したように、底部プレート21と上部負荷プレート22を有する体重計の4隅に配置される。また、このロードセルは、図10に示したように、1枚の板材から形成され、たわみ梁(起歪部)1と、たわみ梁1の両端に形成された取付要素13及びU形負荷要素2とを設けた起歪体からなる。取付要素13は、底部プレート21の上面に設けられた突起部25にねじ24で固定される。U形負荷要素2は、U形負荷要素2の通孔5には硬質ゴム製の円形パッド23が嵌合され、円形パッド23の上面は上部負荷プレート22の下面に接着される。
【0004】
たわみ梁1には一対の歪センサ(ストレーンゲージ)6、7が、たわみ梁1の中心に対して対称位置に貼り付けられている。上部負荷プレート22に測定物を載せると、測定物の重量でたわみ梁1が変形して、歪センサ6、7の抵抗が変化し、この抵抗変化から測定物の重量を測定することができる。
【0005】
U形負荷要素2の通孔5と取付要素13のねじ孔14とたわみ梁1の中心位置は、一直線上に位置する。これにより、歪センサ6、7の貼り付けられたたわみ梁1付近には、曲げモーメントが働かないようにするとともに、測定物の重量のみがかかるようにでき、高精度な測定を可能にしている。また、このロードセルは、1枚の板材から形成されるから、極めて薄くすることができ、体重計を薄くすることに貢献できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2977278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1に開示されたような薄型のロードセルでは、起歪体を安価な鉄合金製とすることが多い。測定精度を上げるため、歪センサ6、7の貼り付けられたたわみ梁1付近に曲げモーメントが働かないようにするため、起歪体を図10に示したように複雑な平面形状にする必要がある。このため、鉄合金製の場合、プレスで打抜加工できるように柔らかな材料を用い、打抜加工後に熱処理によって硬度を上げている。このような熱処理では、硬度を一定にすることや、変形を無くすることが難しく、ロードセルの性能を安定して高精度にすることが困難であるという問題を生じる。また、U形負荷要素2の通孔5と取付要素13のねじ孔14とたわみ梁1の中心位置を一直線上に位置させるため、平面積が大きくなるという問題もあった。さらに、鉄合金製の場合、防錆目的でメッキ又はその他の表面処理が必要となって、製造工程が増えて、価格もさほど低減しないという問題もあった。
【0008】
一方、ロードセルをアルミニウム合金(以下、アルミと略記する。)製とすることもある。この場合、通常は熱処理済みの材料を購入して使用する。アルミは鉄合金より高価であるが、材料のばらつきが少なく、安定して高精度のロードセルを製造することが容易である。しかし、アルミの場合、強度が鉄合金の1/3程度であるので、鉄合金より厚い材料を用いる必要がある。プレスで打抜けるのは4mm程度までであるので、これ以上の厚さになると工作機械による切削加工等が必要になって製造が簡単でなく、ますます高価になってしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセル用起歪体を製造する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明のロードセル用起歪体の製造方法では、所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行な溝を切削し、次に前記棒材の前記溝の傍を前記溝と平行に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造する。
【0011】
請求項2に係る発明のロードセル用起歪体の製造方法では、所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行な溝と、該溝の傍を前記溝と平行に同時に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造する。
【0012】
請求項3に係る発明のロードセル用起歪体の製造方法では、同軸の直径が異なる2枚の回転刃を有する切断工具を用いて、直径が小さいほうの回転刃で所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行に溝を切削すると同時に、直径が大きいほうの回転刃で前記棒材を前記溝平行に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造する。
【0013】
請求項4に係る発明のロードセルは、請求項1、2又は3に記載の製造方法で製造された起歪体を用いるロードセルであって、少なくとも一方の片持ち梁の片側表面にストレーンゲージが貼り付けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明のロードセルは、請求項4に係る発明のロードセルにおいて、前記一対の片持ち梁には、それぞれ中心線に対称な略L字形のスリットが設けられて、両スリットの間に起歪部が形成され、両スリットの外側に前記基部に向かう折り返し部が形成され、一方の片持ち梁に形成された起歪部の片側表面にのみストレーンゲージが貼り付けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行な溝を切削し、次に前記棒材の前記溝の傍を前記溝と平行に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造するから、安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセル用起歪体が製造できる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行な溝と、該溝の傍を前記溝と平行に同時に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造するので、安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセル用起歪体が製造できる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、同軸の直径が異なる2枚の回転刃を有する切断工具を用いて、直径が小さいほうの回転刃で所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行に溝を切削すると同時に、直径が大きいほうの回転刃で前記棒材を前記溝平行に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造するので、安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセル用起歪体が製造できる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、請求項1、2又は3に記載の製造方法で製造された起歪体を用い、少なくとも一方の片持ち梁の片側表面にストレーンゲージが貼り付けられたロードセルであるから、安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセルが製造できる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、一対の片持ち梁には、それぞれ中心線に対称な略L字形のスリットが設けられて、両スリットの間に起歪部が形成され、一方の片持ち梁に形成された起歪部の片側表面にのみストレーンゲージが貼り付けられたから、他方の片持ち梁に形成された起歪部には、秤の底部プレート又は上部負荷プレートに接続して、荷重を加えることができる。そして、両片持ち梁には基部に向かう折り返し部も形成されているから、一方の片持ち梁に形成された一対の折り返し部にも秤の底部プレート又は上部負荷プレートに接続して、荷重を加えることができる。すると、一方の片持ち梁に形成された一対の折り返し部に加えた荷重の合力の作用点、ストレーンゲージ及び他方の片持ち梁に形成された起歪部の各位置の平面上での位置を略一致させることができる。これにより、請求項3に係る発明の効果に加えて、測定物の重量がストレーンゲージの貼り付けられている起歪部に曲げモーメント及びねじりモーメントがほとんど生じさせないようにでき、高精度な重量測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のロードセルを体重計の上部負荷プレートの下面に取り付けた状態を下方から見た斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係るロードセルを上下逆にした斜視図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】ロードセル用起歪体の製造方法を説明する図である。
【図6】前記起歪体からロードセルを製造する方法を説明する図である。
【図7】本発明のロードセルに係る別の実施例の分解斜視図である。
【図8】前記別の実施例の組立図である。
【図9】従来のロードセルを体重計に組み込んだ状態を示す図である。
【図10】従来のロードセルを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明のロードセルの好ましい実施の形態について、図1〜図6に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1に示したように、このロードセル30は、底部プレート(図示省略)と上部負荷プレート22を有する体重計等の薄型秤において、上部負荷プレート22下面の4隅に固定される。
【0023】
図2〜図4に示したように、このロードセル30は、基部32から上下一対の同じ厚さの片持ち梁34が突設されて、側面視コ字形をしたアルミ製の起歪体36を用いている。もちろん、一対の片持ち梁34は、厚さが異なっていてもよい。両片持ち梁34間の溝40の間隔は、基部32の曲げ変形の影響を避けるため、なるべく小さくしたほうがよい。なお、図2〜図4は、上下逆に描かれていることに注意されたい。
【0024】
両片持ち梁34は、それぞれ中心線に対称にL字形スリット38が一対設けられていて、両スリット38の間に細い起歪部44が形成される。両スリット38の外側には基部32に向かう折り返し部46が形成され、両片持ち梁34は山の字形の平面形状をしている。そして、図6の(B)に示したように、上側の片持ち梁34の起歪部44は、上側表面にストレーンゲージ42が貼り付けられる。
【0025】
上側の片持ち梁34の折り返し部46には、ねじ孔48が設けられている。このねじ孔48は、図2〜図4に示したように、ロードセル30を秤の上部負荷プレート22に取り付けるためのプラスチック製の取付板50を固定するための皿ねじ52が螺合される。なお、本実施例では、折り返し部46にねじ孔48を設けたが、ねじ孔の無い固定部(例えば、接着等)を設ける態様や、その他の形式の固定部(例えば、嵌合用の孔等)を設ける態様も可能である。
【0026】
上側の片持ち梁34の折り返し部46と取付板50との間には、プラスチック製のスペーサ56が介在されていて、ストレーンゲージ42及び配線54を配置するためのスペースを確保している。スペーサ56の形状は、特に限定されるものではないが、例えば円柱状であることが好ましい。スペーサ56を円柱状とすることによって、折り返し部56にかかる荷重をスペーサ56の中心の1箇所に集中させることができ、安定性を得ることができる。なお、スペーサ56として、金属製のもの、例えば丸形平ワッシャー、角形平ワッシャー、ローゼットワッシャー等を用いてもよい。また、スペーサ56を介在させる代わりに取付板50に突起を設けてもよい。
【0027】
下側の片持ち梁34の起歪部44は、底部プレートに当接する脚58を接着固定する脚固定部60となる。脚58は、脚固定部60と一対の折り返し部46とに跨って接着固定されてもよい。測定物の重量は、上部負荷プレート22から上側の片持ち梁34の折り返し部46のねじ孔48付近に加えられ、起歪体36を経て、底部プレートに到達する。なお、両片持ち梁34の折り返し部46には同じ平面位置にねじ孔48が設けられるが、下側の片持ち梁34の折り返し部46には特段の機能はなく、この折り返し部46は製造工程を増やさないように残しただけである。
【0028】
このロードセル30の製造方法を説明する。まず、図5に基づいて、起歪体36の製造方法を説明する。最初に、アルミの押出加工又は引抜加工によって、起歪体36の平面形状と同じ断面形状のアルミの棒材62を製造する。次に、棒材62の端には、適当な切断工具又は切削工具を用いて、棒材62の長軸に対して直交する(横断面に平行な)側面を形成する。
【0029】
次に、同軸で平行な大小2枚の回転刃64、66を有する切断工具(丸のこ)を棒材62に正対させる。このとき、両回転刃64、66を棒材62に直交させるとともに、小径の回転刃64を棒材62の端側に位置させ、大径の回転刃66を棒材62の端から起歪体36の厚さ分ずらして位置させる。そして、この切断工具を棒材62と直交方向(横断面と平行方向)に移動させ、小径の回転刃64で起歪体36の基部32のみが残るように溝40を切削すると同時に、大径の回転刃66で棒材62を完全に切断する。これだけで、起歪体36が製造できる。
【0030】
なお、小径の回転刃64と大径の回転刃66の間隔は、片持ち梁34の厚さと同じである。また、溝40の幅は、小さな回転刃64の厚さによって決定される。
【0031】
次に、図6の(A)に示したような起歪体36から、図2に示したようなロードセル30として完成させるまでの工程を図6に基づいて説明する。まず、図6の(B)に示したように、一方(上側)の片持ち梁34の起歪部44にストレーンゲージ42が貼り付けられる。次に、図6の(C)及び(D)に示したように、起歪体36を上下逆にして、他方(下側)の片持ち梁34の脚固定部60に硬質ゴム製の脚58を接着する。次に、図6の(E)に示したように、取付板50を皿ねじ52によって一方(上側)の片持ち梁34の折り返し部46に固定する、これで、ロードセル30は完成である。
【0032】
このロードセル30は、図1に示したように、上部負荷プレート22下面に取付板50を接着又は螺着することによって固定される。
【0033】
本実施例によれば、起歪体36において、上側の片持ち梁34の折り返し部46の2つのねじ孔48を結ぶ直線の中点、ストレーンゲージ42及び脚58の平面上の位置、すなわち、上側の片持ち梁34に形成された一対の折り返し部46に加えられる荷重の合力の作用点、ストレーンゲージ42を貼り付けた起歪部44及び下側の片持ち梁34に形成された脚固定部60の平面上の位置は略一致している。これで、測定物の重量が、ストレーンゲージ42を貼り付けた起歪部44に曲げモーメント及びねじりモーメントをほとんど生じさせず、せん断力のみを生じさせて、重量の測定精度を上げている。しかも、起歪体36の一対の片持ち梁34が上下に重なるから、ロードセル30の平面積が小さくなる。
【0034】
また、本実施例によれば、アルミの棒材62を押出加工又は引抜加工によって起歪体36の平面形状と同じ断面形状に形成することは容易であり、また、棒材62に溝40を切削しながら同時に棒材62を切断することも容易であり、しかも起歪体36にL字形スリット38を形成する工程が不要になるので、安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセル用起歪体36が製造できる。しかも、棒材62を回転刃64、66を有する切断工具で切削及び切断するだけであるから、高精度に起歪体36を加工でき、安定して高精度なロードセル30が製造できる。
【0035】
ところで、本発明は、前記実施例に限るものではなく、たとえば、以下に述べるように、種々の変形が可能である。
【0036】
前記実施例では、アルミの棒材62を切断して起歪体36を製造したが、鉄合金製の棒材を切断して起歪体36を製造してもよい。この場合も、安価で簡単に平面積の小さな薄型のロードセル30が製造できることに変わりはない。
【0037】
前記実施例では、回転刃64、66を有する切断工具で棒材62を切削及び切断したが、これ以外の適宜切断工具(たとえば、往復刃を有する切断工具、ワイヤーカット等)の使用も可能である。
【0038】
前記実施例では、棒材62を2枚の同軸の回転刃64、66で同時に切断して起歪体36を製造したが、1枚の回転刃で最初に棒材62を切削して溝40を形成し、次に同じ回転刃で棒材62を完全に切断して起歪体36を製造するようにしてもよい。
【0039】
前記実施例では、1個の起歪体36を製造する例を示したが、複数個の起歪体36を同時に製造するようにしてもよい。例えば、小径の回転刃64と大径の回転刃66とを交互に多数配置し、これらを同時に移動させて、多数の起歪体36を同時に製造するようにしてもよい。
【0040】
前記実施例では、溝40の切削加工及び棒材62の切断加工の前に、棒材62の端を加工して長軸に対して直交する側面を形成したが、棒材62の端の加工は、溝40の切削加工及び棒材62の切断加工と同時に行ってもよい。
【0041】
前記実施例では、上側の片持ち梁34の起歪部44の片側表面のみにストレーンゲージ42を貼り付けたが、下側の片持ち梁34の起歪部44の片側表面のみにストレーンゲージ42を貼り付けてもよいし、上下両方の片持ち梁34の起歪部44の片側表面にストレーンゲージ42を貼り付けてもよい。これらの場合は、下側の片持ち梁34に脚固定部60を設けられないので、脚58を下側の片持ち梁34の一対の折り返し部46それぞれに取り付けることになる。
【0042】
前記実施例では、片持ち梁34は、L字形スリット38を設けることにより、起歪部44及び折り返し部46を有する山の字形の平面形状としたが、測定物の重量がストレーンゲージ42を貼り付けた起歪部44に曲げモーメント及びねじりモーメントをほとんど生じさせないようにできれば、片持ち梁34の形状を適宜変えてもよい。
【0043】
前記実施例では、一対の片持ち梁34を同じ形状にしたが、一対の片持ち梁34の形状は相違していてもよい。例えば、下側の片持ち梁34の脚固定部60より先を切断してもよい。この場合は、切断した部分があった場所にも部品を配置することができ、秤を小形化できる。
【0044】
前記実施例では、起歪体36を上部負荷プレート22下面に取付板50を介して固定したが、図7及び図8に示したような取付ボックス50aを介して固定してもよい。この場合は、起歪体36が取付ボックス50a内に収容されて保護される。また、取付ボックス50aの底面50bには、爪50cが設けられていて、起歪体36の上側の片持ち梁34を爪50cに係合させると、折り返し部46のねじ孔48と取付板50の通孔の位置が一致するようにされている。さらに、爪50cと上側の片持ち梁34が容易に係合できるように、下側の片持ち梁34のうち爪50cと干渉する部分を切断している。なお、図7及び図8では、上下逆に描かれていることに注意されたい。
【符号の説明】
【0045】
30 ロードセル
32 基部
34 片持ち梁
36 起歪体
38 L字形スリット
40 溝
42 ストレーンゲージ
44 起歪部
46 折り返し部
62 アルミの棒材
64、66 回転刃

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行な溝を切削し、次に前記棒材の前記溝の傍を前記溝と平行に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造するロードセル用起歪体の製造方法。
【請求項2】
所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行な溝と、該溝の傍を前記溝と平行に同時に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造するロードセル用起歪体の製造方法。
【請求項3】
同軸の直径が異なる2枚の回転刃を有する切断工具を用いて、直径が小さいほうの回転刃で所定形状の横断面を有する棒材に前記横断面と平行に溝を切削すると同時に、直径が大きいほうの回転刃で前記棒材を前記溝平行に切断して、基部から一対の片持ち梁が突設された側面視コ字形の起歪体を製造するロードセル用起歪体の製造方法。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の製造方法で製造された起歪体を用いるロードセルであって、
少なくとも一方の片持ち梁の片側表面にストレーンゲージが貼り付けられたことを特徴とするロードセル。
【請求項5】
前記一対の片持ち梁には、それぞれ中心線に対称な略L字形のスリットが設けられて、両スリットの間に起歪部が形成され、両スリットの外側に前記基部に向かう折り返し部が形成され、一方の片持ち梁に形成された起歪部の片側表面にのみストレーンゲージが貼り付けられたことを特徴とする請求項4に記載のロードセル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−230546(P2010−230546A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−79454(P2009−79454)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000127570)株式会社エー・アンド・デイ (136)
【Fターム(参考)】