説明

ロープ形状の繊維製品を処理するための方法と装置

【課題】比較的大きなJボックス収容力であっても、スムーズなロープ移動を保証するのと同時に一方で、できるだけ少ない電流と熱の消費で装置の経済的な運転を可能にするロープ形状の繊維製品を処理するための方法と装置を提供する。
【解決手段】閉鎖処理タンクでロープ形状の織物製品を処理するための方法において、織物製品は、エンドレスロープを形成するためにその端部を接続される。供給ノズル手段を介してロープに作用する供給媒体のガス状流を用いて、処理タンク内部で回転動作がロープに与えられる。供給ノズル手段から出るロープは、処理タンク内に配置されるJボックスに入る際に、往復動作を行う供給ノズル手段自体によって積重ねられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉鎖処理タンクでロープ形状の繊維製品を処理するための方法と装置に関するものであり、当該処理タンクは、処理周期の少なくとも一部分の間に繊維製品を収容するための少なくとも一つのJボックスを具備する。エンドレスロープを形成するために端部を接合させられた繊維製品は、供給ノズル手段を介してロープに作用するガス供給媒体を用いて、供給ノズル手段とJボックスとを具備する回転経路に沿って回転にセットされる。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】European Patent Disclosure EP 0 133 897
【特許文献2】German Patent DE 198 13 593 C2
【特許文献3】German Patent DE 41 19 152 C2
【0003】
液流染色機又はノズル染色機のような、このいわゆる空力システムによって運転される噴射処理システムは、多種多様なバージョンで産業界において用いられている。それらは、原則として、供給ノズル手段に作用する供給媒体の流れが、処理液によってではなく、むしろガス状供給媒体(特に空気及び/又は蒸気、不活性ガス、又は同様のもの)によって形成される点で、水力噴射処理機とは区別される。したがって、水力噴射処理機における条件は、空力原理で運転する噴射又はノズル処理システムのために容易には採用することができない。空力原理で運転する噴射処理機の例は、いくつかだけ挙げると、例えば特許文献1及び特許文献2に記述される。特許文献2に見られる処理装置では、軸方向に並んで配置される少なくとも2つのJボックスが、閉鎖可能な処理タンクに設けられ、それらそれぞれが、それら自体のエンドレスロープを収容することを予定される。当該エンドレスロープは、Jボックスと関連するノズル供給手段によって回転にセットされ、ノズル供給手段からの出口で、言い換えればJボックスへの入口で折りたたまれる、言い換えれば、平坦に折り重ねられる。Jボックスは並列で運転され、Jボックスの供給ノズルは、共通のブロワの圧縮側と連通し、当該ブロワは、処理タンクからの蒸気と空気との混合物を吸込んで、供給ノズルへ供給媒体としてそれを供給する。
【0004】
エンドレスロープが、処理タンクの外のJボックスから処理タンク上方に配置されるローラーまで運ばれ、ロープのおよそ180°の偏向を生じさせるローラーから、処理タンクの外側に同様に配置され且つ処理タンクへロープの再導入をもたらす下流側の供給ノズルへ、流れていくことは、二つの文献に記述された噴射処理装置の共通の特徴である。処理タンクの外側に配置されるエンドレスロープの回転経路の部品は、対応するハウジング部品の中を通して延在し、当該ハウジング部品は、偏向ローラー及び供給ノズルをもまた取り囲み、処理タンクに取付けられ、気密様式で処理タンクと通じる。この構造原理は、少なくとも一つのブロワ、分配ライン、及びそれぞれの供給ノズルへ至る連結ラインとともに、供給ノズルの供給媒体のガス流を運ぶガス循環システムを、同様に処理タンクの外側に配置することを必要とする。こうして、これら部品のせいで、機械の表面積、故に熱放射面積が増大する。加えて、外側に配置されたガス循環システムは、機械運転の間、相応して高い電気エネルギー使用量となって表れる流れ損失を強める。
【0005】
適切な製品経路のための、付随したより大きなJボックス幅とJボックスの積載能力とのために、それぞれの供給ノズルから出るロープは重ね合わせられなけらばならない。すなわち、ロープがJボックスに入るときに平坦に折り重ねられる。処理タンクの外側に配置されるガス状供給媒体の流れ循環において、構造的な要素は、ロープにとって比較的長い移動経路を要求され、それは、ある種の条件下では短所であると理解される。特許文献2では、例えば、実質的に垂直に向けられたカトラー(cuttler)が設けられ、当該カトラーは、供給ノズルと共に供給ノズル手段を形成し、往復旋回動作を行うロープ用の供給部に近接する。
【0006】
特許文献3から周知の空力原理でまた運転する織物材料を湿式で処理するための装置では、複数のJボックスが、円筒状処理タンクにおいてタンクの軸方向に並んで配置されるので、相応する数のロープを互いとは無関係に処理することができる。各Jボックスは、水平向きで処理タンク内部に配置される供給ノズルを割り当てられ、当該供給ノズルへ、Jボックスのロープ出口側におけるそれぞれのロープは、処理タンク内部にまた配置される偏向ローラーを介して導入され、当該偏向ローラーは、ロープを垂直移動方向から水平移動方向へ90°偏向する。供給ノズルは、処理タンクに配置される直線区間を介してラジアルブロワの圧縮側と連通していて、当該ラジアルブロワは、ブロワインペラの回転軸の垂直方向で、処理タンク外装における上開口部を通ってタンク内部に挿入される。ラジアルブロワは、処理タンクの内側に接続され、吸込み開口を設けられるハウジングを有し、当該吸込み開口を経由して、空気は処理タンク内部から吸い出される。ブロワモータは、上開口部を取り囲み、タンク外装と接合される環状フランジに取付けられる。モータシャフトは、それを取り囲むブッシュを用いて、気密様式でタンク内部へ導入される。供給ノズルのロープ出口側は、案内管によって近接され、当該案内管は、水平面でクランク駆動によって垂直軸まわりに旋回させることが可能であって、ロープ入口側で導管状のJボックスへ突出する平たくされた漏斗形状であって、当該案内管の直径方向の反対側では、送り孔(perforation)を設けられたJボックスの壁表面がある。この壁表面は、壁に当たるロープがJボックスの中へ下方に偏向されるように傾けられる。案内管の往復運動は、折りたたむのに適当に、Jボックスに入るロープを置く。
【0007】
往復旋回動作を行う案内管によって形成されるカトラーでは、ロープがJボックスに入るときに、Jボックスの孔の開けられた衝突壁と協力して、多少急なロープの方向変更に結果としてなる。しかしながら、製品の種類次第では、そのような偏向は、ロープ表面に悪影響を有しうる。ある種の製品では、ロープの適当な折りたたみもまた確実ではないので、ロープを積み重ねるときに、折りたたまれたロープによってJボックスに形成された製品パッケージが転倒することを防止することができない故に、ロープがJボックスから引き出されるときに、ロープ移動におけるもつれ又は他の問題が発生する可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、この従来技術に基づき、比較的大きなJボックス収容力であっても、スムーズなロープ移動を保証するのと同時に一方で、できるだけ少ない電流と熱の消費で装置の経済的な運転を可能にする装置と方法とであって、最初に規定されたタイプのロープ形状の繊維製品を処理するための方法と装置を作り出すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明の方法は、請求項1の特徴を有する一方で、本発明の装置は、請求項6の主題である。
【0010】
新規な方法では、繊維製品は、第一にエンドレスロープを形成するためにその端部を接続される。供給ノズル手段を介してロープに作用する供給媒体のガス状流れを用いて、回転動作は、処理タンクの内側全体に延在し、供給ノズル手段とJボックスとを含む回転経路に沿ってロープに与えられる。供給ノズル手段から出るロープは、Jボックスに入る際に、それを折りたたむ目的のために、言い換えれば、それを平坦に折り重ねる目的のために、供給ノズル手段それ自体の往復動作によって適所に置かれる。
【0011】
第一に、ロープは、その回転経路に沿って、処理タンク上方に配置される偏向ローラーにもたらされず、下流側の供給ノズルを用いて再度処理タンクへ導入されるので、供給媒体の外部循環の排除のために、流れ損失における実質的な減少、故に、ブロワを運転するための電気エネルギーのより少ない消費が達成される。第二に、供給ノズル手段それ自体の直線的な動作は、たとえJボックスが広い場合でさえ、ロープの適切な移動のために非常に多様な状態を提供し、特に、ロープがJボックスに積み重ねられると、非常に安定した状態に結果としてなる。結果として、例えば、約275kgまでの、又はそれ以上の積載能力を有する広いJボックスでさえ、適切なロープ移動が保証され、特に製品のパッケージは、積み重ねにおける転倒から防止され、ロープをJボックスから引き出す困難もまた回避される。急な方向変化に関連するロープの偏向によって引き起こされる可能性があるような、移動するロープ表面への悪影響は排除される。それは、傷つきやすい繊維製品の処理において実質的な重要性である
【0012】
供給ノズル手段が処理タンクで垂直軸まわりに旋回させられる場合は、特に好都合な状態に結果としてなる。Jボックスに入る際に、ロープは、供給ノズル手段によってロープの通過方向に前後に付加的に動かされることができるので、ロープは、Jボックスに入る際に、その垂直軸まわりの供給ノズル手段の前述の旋回動作と、ノズル供給手段から出るロープの動作であって、ノズル供給手段の長手方向における、したがってJボックスの奥行への動作とから成り立つ複合動作を実行する。ロープが、Jボックスに入る際に、積み重ね運転を最適化できるようにする動作であって、処理タンクの長手方向軸と平行な(Jボックス幅を横切った)動作を実行するように、これら二つの動作成分を互いに組み合わせることができる。必要であれば、両動作を互いから分離して、代わりに、時系列の連続で発生させることができる。
【0013】
少なくとも1本のエンドレスロープ形状の繊維製品のために既述の方法で運転される処理装置は、処理周期の少なくとも一部分の間にロープを収容するために処理タンクに配置される少なくとも一つのJボックスを有する閉鎖可能な処理タンクを有する。好ましい実施形態において、ロープは、好ましい円筒状処理タンクの長手方向軸に対して垂直に向けられる。ロープを供給するための供給手段は、ロープに回転方向における前進動作を与えるガス状供給媒体にさらされることのできるロープ入口及びロープ出口を有する供給ノズル手段であって、ロープが通過する供給ノズル手段を有する。これら供給手段は、処理タンクの内側に完全に配置される。供給ノズル手段に作用するために用いられる供給媒体流れのための、及び、供給ノズル手段のためのハウジング部品等であって、処理タンクの外側に配置され、処理タンクと連通するいかなるハウジング部品等をも排除される。処理剤をロープに作用させるための機器とロープのための伝導・案内機器とは、処理タンクにまた含まれ、それらを用いて、回転するエンドレスロープは、供給ノズル手段とJボックスとを含む回転経路に沿って処理タンク内で案内される。供給ノズル手段は、処理タンク内で移動可能に支持される。それらは、調整手段を割り当てられ、当該調整手段によって、ロープが下流側のJボックスに入るときに、そのロープ出口から出るロープを適所に置かせる動作が達成可能である。
【0014】
好ましい実施形態において、供給ノズル手段は、処理タンク内で垂直軸まわりに旋回可能に支持される。供給ノズル手段は、実質的に垂直なブロワインペラ軸を有する供給ノズル手段自体のブロワを割り当てられ、当該ブロワは、処理タンク上部近くで、処理タンクに設置され、当該ブロワインペラ軸は、供給ノズル手段の旋回軸を同時に形成することができる。ブロワは、処理タンク内へ通じている吸引突出部と、吸引突出部と同軸で、供給ノズル手段と連通する圧縮突出部とを便宜的に有する。吸引突出部及び/又は圧縮突出部は、好ましくはブロアーインペラの旋回軸まわりに、タンクに対して旋回可能に支持されるように配置される。これは、ロープをJボックスで適所に置くときに、ロープを積重ねるために必要な旋回角度範囲を、広いJボックスでさえ比較的小さく維持することができるという結果を伴って、供給ノズル手段のロープ入口近くにおけるそれら旋回軸とロープ入口上方に配置される供給ノズル手段のロープ出口との間で最大間隔に結果としてなる。
【0015】
有利な実施形態において、供給ノズル手段は、ロープのための供給部をそれぞれ有し、この供給部はロープ出口内で終端し、供給ノズル手段と共同で移動可能である。供給部は、ロープ出口を有する出口部を有し、当該ロープ出口は、供給ノズル手段を貫通して、ロープの通過方向に伸縮する様式(telescoping fashion)で変位可能に供給ノズル手段に支持される。出口部は、それに往復軸動作を与える調整手段の調整機器と連結され、こうして、ロープ出口は、旋回軸まわりの供給ノズル手段の旋回動作と、出口部の供給手段を通過するロープ方向における伸縮往復動作とを生じる複合動作を実行することが可能である。旋回機器と調整機器とは制御ユニットによって互いと連結され、当該制御ユニットによって、ロープ出口のこの複合動作を発生させるために、旋回機器と調整機器とを共同で作動することができる。代わりに、それらをまた、時系列の連続で別々に作動することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
新規な方法と装置の更なる有利な特徴及び変形とが、従属請求項の主題である。図において、本発明の主題の例示的な実施形態が示される。
【0017】
描かれる図は、高温布染め機の形式で、円筒状容器として具体化された処理タンク1を有する本発明にしたがう装置の実施形態を示し、当該円筒状容器は、溶接された円形鏡端部(torispherical ends)2によって気密様式にその二つの端面で閉じられる。図5及び6の例示的な実施形態における処理タンク1では、I−VIとして示される六つのJボックスが設けられる。図2に示される布染め機の詳細では、これらのJボックスの一つだけ(例えばJボックスIII)が示される。各JボックスI−VIは二つの平行な側壁3と一つの底部壁4とで規定され、底部壁は、例えば図1と3とから見て取れるように、側壁3に接合される。底部壁4は、平行に配置されたFTFE棒を用いて、又は、周知の方法のPTFEタイルで構成されることによって滑り底として、それ自体は周知の方法で具体化される。両バージョンは、処理タンク1内で底部壁4の下の空間(図3で5と記される)へ余分な処理液の流出を可能にする。製品の境界壁とも呼ばれる側壁3は、底部壁4の場合と同様に、摩擦低減配置の結果となるように、それらの内部にPTFE被膜を伴って、又は、一枚板部品の形でそれぞれ具体化される。内部カバー6(図3)は、側壁3と接合されるので、Jボックスは、ロープ入口開口7とロープ出口開口8を有するU形状デザインを実質的に有する。示された実施形態において、JボックスI−VIは、およそ2250mmの処理タンク直径に対して、概して800mm以上に達することができる同じ軸方向幅をそれぞれ有する。
【0018】
それぞれのJボックスI−VIの側壁3は、図2の9で示される処理タンクの長手方向軸に対して垂直に延在して配置されるが、特殊な個々の場合には、それらは、処理タンクの長手軸9に関して90°以外の等辺山形を形成してもよい。円形鏡端部2の一方は、マンホール10を有し、当該マンホールは処理タンクの長手方向軸と同軸であって、取り外し可能な蓋11によって気密様式で閉じられる。
【0019】
取り外し可能な気密閉鎖12で閉じられる挿入及び取出し開口は、それぞれのJボックスI−VIに通じていて、およそ処理タンク1の水平直径面13(図3)のレベルに配置される。処理タンク1の下側に、液体容器14が設けられ、当該液体容器はタンク内部に通じていて、繊維製品から離れて流れてくる処理剤(液体)を保持することを予定される。液体容器14の容積は、繊維製品によって運ばれる液体の割合を引いた液体の総量を収容することができるが、それぞれのJボックスで製品が動いている時に、製品それら自体の外側に位置する液体表面と製品が接触しないように特定の寸法に合わせられる。
【0020】
各JボックスI−VIに関して、直径面13の下方に配置される各Jボックスのロープ出口開口8の上方に少し離れて、処理タンクの外装に溶接される円筒形管状突出部15は、タンク内部に通じ、その軸と垂直に向けられ、図2の17で示される関連したJボックスの中央対称面に配置される。管状突出部15は環状フランジ18をその端部に有し、そのフランジに、ブロワユニット19が設置される。ブロワユニット19は、ラジカルブロワインペラ22を含むインペラハウジング21を有する上側ハウジング部20を有し、当該ラジカルブロワインペラは、管状突出部15の軸と同軸である垂直旋回軸16まわりに回転し、上部ハウジング部20に設置される電気モータ23に接続される。電気モータ23は、速度をインバータ運転で調節することが可能である三相モータであり、どんなガス供給流れが所望であっても調整するようにデザインされる。そのシャフトは、シャフトシール24でハウジング内部からシールされる。らせん状案内バッフル25(図4)が、インペラハウジング21に配置され、ブロワインペラ22で送り出されたガス状媒体を外側の流れ管路26へそらす。当該流れ管路は、旋回軸16と同軸であって、且つ、圧縮側でインペラハウジング21との連通を確立する。
【0021】
ブロワユニット21の下側ハウジング部の一部を形成し、わずかに半径方向の間隔を有して挿入された円筒状内側外装27は、管状突出部15に回転可能に支持され、旋回軸16と同軸に向けられる。内側外装27は、例えばラビリンスシール又はスロットスリーブとして具体化されるシール28を介して環状フランジ18から末端でシールされ、半径方向に回転可能に支持され、適当な断面形状29を介して環状フランジ18から軸方向につり下げられる。吸込みコーンを設けられた内部流れ管路30は、旋回軸16と同軸で内側外装27に延在し、吸込み管路としてブロワインペラ入口に通じ、吸込み突出部を形成する。その正反対側の端部では、当該流れ管路は、処理タンク1内に通じている。内部同軸流れ管路30は、その外側の外装27で、外側の流れ管路26の円筒状拡張部26aを形成する。こうして、二つの同軸の垂直流れ管路26、26a;30が、ブロワユニット21で具体化される。吸込み管路の機能を果たす流れ管路30は、タンク内部に向かって円錐状に広くなり、内側ジャケット27に対して外側では31の底部で閉鎖される。
【0022】
ブロワユニット全体19を環状フランジ18から取り外すことが可能であり、必要であれば、異なった能力又は異なった圧送特性を有するブロワユニットに置換することも可能である。ブロワユニットが置換される場合は、溶接されたフランジとして具体化される環状フランジ18と管状突出部15とは同じままなので、ブロワインペラ22とインペラハウジング21とだけは、様々なサイズで利用可能である必要がある。
【0023】
リングノズルとして具体化される供給ノズル33の管状ロープ入口部32は、回転可能に支持された内側外装27と、内側外装にしっかりと接合される同軸流れ管路30とに、相対的な回転に対して固定される方法で接続される。60°の湾曲部を有する管として基本的に具体化されるロープ入口部32は、PTFEライニングを下側ブロワ部分がステンレス鋼から作られた後に挿入することができるといった方法で、PTFEでその内部を完全にライニングされる。ロープ入口部は、タンクの直径面13と実質的に平行に延在するように規定されるロープ入口開口34であって、Jボックスのロープ出口開口8からエンドレスロープ(図1において35で示される)の良好な引抜き角を確実にし、以下に記述されるロープ案内機器のための間隔を作り出すようにタンクの直径面13から最大間隔で配置されるロープ入口開口34を有する。ロープ入口部32は、入口ノズル部35と通じており、当該入口ノズル部35は、ノズル部36とともに環状間隙37を規定し、円筒状ノズル部38及びディフューザー39によって近接される。環状間隙37は、円筒状ノズルハウジング40に配置され、当該ハウジングは、内側外装27に溶接され、供給媒体によって圧力にさらされる外側流れ管路26aと連通している。ディフューザー39は、同軸の供給管41によって近接され、当該供給管は、PTFEからなり、今度は、より大きな直径の出口湾曲部42内に通じている。当該出口湾曲部42は、供給管41とともに供給部を形成し、出てくるロープをJボックス入口開口7へ導入することができる。図3に示すように、出口湾曲部42は、入口開口7の境界から、及び、境界上方にわずかに間隔をあけて開口し、当該入口開口と、開口側上でおよそ平行に向けられる。
【0024】
円筒状ノズルハウジング40の軸まわりに環状に分布させられた噴射ノズル43は、そのハウジング内に通じていて、PTFEとステンレス鋼のフレキシブルな構造のホース44を介して処理剤供給ライン45と連通する。噴射ノズル43は、環状間隙37の方向に噴霧ノズルの機能を果たすので、供給ノズル33を通過するロープ35上に処理剤噴射流による均一な作用が実現される。
【0025】
噴霧ノズル43の配置は、均一流ノズル(flat-stream nozzle)として具体化されるバージョンにおいて、図3で矢印によって表される流れ方向が、ガス流と実質的に同一であり、こうしてその作用でガス流を強化するようになっている。両媒体、具体的には、供給ノズルの環状断面で噴霧される処理液とガス流とを用いて、通過するロープの上に処理液の最良の分配が達成される。環状間隙37の下流側の円筒状ノズル部38には、混合区間が存在し、そこで、液体処理液流体中のガス媒体の分配が再び達成される。円筒状ノズル部38にしっかりと接合されたノズル部36は、ノズルハウジング40の閉鎖蓋44に対して軸方向に調整可能なので、このような方法で、ノズルの環状間隙37は調整可能である。
【0026】
円筒状ノズル部38に近接するディフューザー39と比較して、円筒状供給管41は、支持構造420に含まれる滑り軸受けで軸方向に変位可能に案内され、こうして、供給管の下流側のPTFE内部管湾曲部42を有し、それに固定された供給管41は、図3で両矢印46によって表される間隔で変位可能である。
【0027】
スラストロッド48に旋回可能に接続される片持ちアーム47は、ノズルハウジング40の下面に固定され、図2から見て取れるように、例えば、スラストロッド48は、処理タンク1の軸方向長さにわたって延在し、49でシール様式で円形鏡端部2を貫く。スラストロッド48は、50で表されるモータ駆動に接続され、当該モータ駆動は、例えば、ねじ込みスピンドル(threaded spindle)を有し、スラストロッド48とともに旋回機器を形成し、当該旋回機器は、ブロワユニット19の垂直旋回軸16まわりに、供給部41、42の旋回と供給ノズル33の旋回とをもたらすことができる。例えば図6に示すされるような布染め機械の複数ボックスのバージョンでは、スラストロッド48は、全てのブロワユニット19の片持ちアーム47と連結されているので、旋回機器のモータ駆動50の作動の際に、全てのJボックスI−VI用の供給部と供給ノズル33とは、それらそれぞれの垂直旋回軸16まわりに同じ角度で同時に旋回させられる。それらは、このようにしっかりと互いに連結される。図2において51で示される供給ノズル33及び供給部41、42の端位置(それぞれ点線で表される)の間の旋回角の大きさは、それぞれのJボックス幅次第であると理解することができる。概して、それは、約30°の振幅である。
【0028】
支持軸受け510は、供給管41に変位不可能に取付けられている。それは、片持ちアーム47から突出する案内部52に、長手方向に変位可能に案内され、処理タンクの長手方向軸9と平行に伸びる支持シャフト54と連結されるロッカアーム機構53によってかみ合わされる。当該支持シャフト54は、レバー機構55を介して処理タンク1の両側でモータ駆動56と連結され、当該モータ駆動56は、シャフト54とロッカレバー機構53とともに、供給部のための調整機器を形成する。調整機器の作動の際に、出口湾曲部42と供給管41とは、供給ノズル33を通過するロープの方向に調整動作を与えられ、その動作の大きさは、既に言及したように、両矢印46によって表される。
【0029】
57のシール様式で円形鏡端部2を貫通する二つの調整モータ駆動56と旋回モータ駆動50とは、図2に概略的に示される共通の制御ユニット58で制御される。図2から見て取れるように、出口湾曲部42が、図2の点線で示される端位置の間を旋回させられる際に、処理タンクの長手方向軸9と平行に向けられ、それぞれのJボックスを横断方向に横切って延びる直線59に長手方向に沿って、そのロープ出口開口の中心点58をJボックス入口開口7へ導いて動くように、二つのモータ駆動50、56を制御することができる。こうして、出口湾曲部42は、第一に旋回軸16まわりの旋回動作と、第二に供給ノズル33を通るロープの通過方向、言い換えれば、実質的に処理タンクの長手方向軸9の横断方向の横断動作の二つの動作を実行する。既に言及したように、これら二つの動作は、互いに重ね合わせて同時に実行されえる。それらを、制御ユニット58によって制御することもできるし、連続して行うこともできる。さらに、二つのモータ駆動50、56であって、モータ駆動50にあっては、供給ノズル33及び出口湾曲部42を有する下側ブロワ部分の旋回範囲(角度51で表される)を決定し、モータ駆動56にあっては、供給ノズル33に対して出口湾曲部42の長手方向動作をもたらす二つのモータ駆動50、56を、異なった周期時間でもまた作動することができるので、このような方法で、処理されるべき特定の織物製品に応じて、積重ねにおける動作コースをプログラムに従い規定することができる。
【0030】
同時に、供給ノズル又は下側ブロワ部等の構造細部を変える必要なしに、折りたたみを異なったJボックス幅に適合させることができる。実際には、およそ275kg以上の積載量のためのJボックス幅が可能である。最大寸法は、コンテナ輸送の要求を視野に入れて、およそ2250mmを超えてはならない処理タンク1の直径にだけ影響される。
【0031】
処理タンク1において、供給ノズル33のロープ入口部32の下方に、水平軸まわりに回転可能に支持される偏向ローラー60が存在し、当該偏向ローラーは、図5及び6に例として示される複数ボックスの布染め機械では、処理タンク1におけるJボックスI−VI全てにわたって連続して延在することができる。しかしながら、代わりに、機種次第では、各JボックスI−VI又はJボックスの各グループが、それら自体の偏向ローラー60を有してもよい。これは図7〜9に示され、図7と8とは、一つのJボックスにつき一つの偏向ローラー60を有する配置を示す一方で、図9は、3つのJボックスそれぞれにわたって互いに同軸で延在する二つの偏向ローラー60が設けられる図5及び6と同種のバージョンを示す。いずれの場合にも、偏向ローラー60は、フリーホイール様式で、両側の軸受け61で支持され、特に図7で示されるように、自由に延在するシャフト端部62は、処理タンク1の内側から遮蔽されるように長方形断面63に配置される。歯付きベルトプーリ64が、シャフト端部62に取付けられ、ロープが停止するときには、連結回り止め機器(coupling detent device)を介してシャフト端部62に、非確動係合(nonpositive engagement)で連結される。歯付きベルトプーリ64は、長方形断面63に延在する歯付きベルト65を介し、且つ、第二歯付きベルトプーリ66を介して、歯車モータ67と連結される。歯付きベルト65は、処理容器内部から分離されるので、製品が運転中に動作を停止する時には、それらは、過度の温度応力にさらされない。第二歯付きベルトプーリ66は、その軸受けとともに、処理タンク1の外側の外周領域に配置される。歯付きベルトの再調整を、例えば、歯車モータ67のブラケットに接合されるロッカを用いてなすことができる。
【0032】
この配置の代案として、フリーホイール様式で支持される偏向ローラー60の代わりに、図9に示されているように、駆動偏向ローラー60をまた用いることもできる。処理タンクの長さのために、例えば、それぞれ275kgの積載量を有する六つのJボックスがある時は、偏向ローラー60は、既に言及したように、真ん中で分割され、処理タンク1で中央に配置される長方形軸受け梁68が、シャフトシールとボール軸受け61とを収容するために設けられる。二つの部分的な偏向ローラー60は、それぞれの歯車モータ69によってそれぞれ駆動され、そのシャフトは、それぞれの円形鏡端部2を70のシール様式で貫通する。
【0033】
図1から見て取れるように、供給ノズル33と偏向ローラー60の軸位置とに対するロープ入口部32の位置、及び、ロープ入口開口34の位置は、ロープがJボックスから出て上方に動かされたときに、ロープ35の横断方向に位置する引抜き角度が許容される量を超えないように具体化されるので、例えば、編物製品の場合において、ループの転移は起こらない。示された実施形態では、ロープは、一方では、ロープが入口開口34に近接するロープ入口部の内壁に実質的に平行でロープ入口部32に入り、他方では、ロープが開口8の周辺でおよそ90°の良好な角度でJボックスから出て持上げられるように、偏向ローラー60によって90°以上の角度で偏向される。フリーホイールバージョンにおける偏向ローラー60は、偏向ローラーを通り過ぎるロープ35の摩擦によって駆動される。偏向ローラー60は、図8に示すように、横方向にもまた入ってくるロープ35を案内する案内バッフル600もまた割り当てられうる。
【0034】
どのように偏向ローラー60が具体化され駆動されるかに関係なく、案内ローラー71(図1及び3)は、処理タンク1で偏向ローラー60の上方に回転可能に支持され、ロッカ72に設置される。当該ロッカは、空気式調整シリンダ73によって旋回位置74まわりに偏向ローラー60の方へ旋回させることができる。案内ローラー71の離れたこの旋回(図3において点線で表される)の結果として、ロープ35のための偏向ローラー60のより大きな巻き付き角度が達成され、この角度は、ロープ内側の表面に付着する処理液の分離ともまた関連させられる。液体は、分離バッフル76で捕まえられ、再度ロープ35と接触することなしに、横断方向に配置された流出溝76aとJボックスの境界壁3の左右に配置された溝76bとを介して取り除かれる。処理タンク内部に向かって、偏向ローラー60と案内ローラー71とは、分離バッフル76によって遮蔽され、当該分離バッフルは、案内ローラー71が下方に旋回させられたとき、跳ね返る処理液を取り除くのに効果的である。分離バッフル76と連携するのは、ロープ入口部32に配置されるカバーバッフル77であり、当該カバーバッフルは、他の要素に囲まれて、偏向ローラー60と案内ローラー71とを取り囲む空間であって、分離バッフル76によってタンク内部から遮蔽される空間からブロワユニット19の吸引チャンバを区切ることを保証する。
【0035】
供給媒体の流れとして、ノズルハウジング40を介して供給ノズル33に作用するガスであって、ブロワユニット19によって処理タンク1の内部から吸引されるガスは、下側ブロワ部における円錐状流れ管路30を通って、吸引によってインペラ入口の方へ移動させられる。処理される織物材料の種類次第では、繊維の堆積につながる可能性のある糸くずであって、発生しうるいかなる糸くずをも回避すべきなので、長方形で平坦なフィルター要素78によって形成されるフィルター表面が、Jボックスの出口開口8の近くに配置され、Jボックス幅にわたり連続して延在する。フィルター要素78は、垂直に配置され、一つの上側案内断面及び一つの下側案内断面(それぞれ79及び80)で、タンクの長手方向に変位可能に支持される。上側案内断面79は、円筒形管状突出部15のおよそ中心軸線へ、タンク外装の内側まで延在するカバーバッフル81によって、接合される。
【0036】
フィルター要素78の変位可能性のために、複数のJボックスが処理タンク1に配置されるときでさえ、フィルター表面へ容易に接近可能である。フレキシブルなフィルター要素78は、いったんマンホール閉鎖11が開けば、マンホール10を通して取り外し可能である。
【0037】
図1及び3から見て取れるように、供給ノズル33は、処理タンク1の上側部に配置され、処理タンクの外装の内側外周にできる限りぴったりとあうように具体化される。示された実施形態において、供給ノズル33は、その長手方向軸及び供給管41の水平な配列に向きを合わせられる。この配置において、ロープ35の非常に良好な動作コースが、Jボックスに積重ねる際に得られる。しかしながら、供給ノズル33と供給管41とが、処理タンクの直径面13に対してわずかに傾斜を有する実施形態も考えられる。例えば、供給ノズル33の軸は、直径面13と10〜30°の角度を形成しうる。
【0038】
示された実施形態において、供給ノズル33へのロープ入口は、既に言及したように、製品用のタンクの対称面に対して30°の角度である。それは、空気案内バッフルとして機能するバッフル76、77によって円錐状吸込み流れ管路30から分離され、当該バッフルは、フィルタ要素78のフィルター表面と円錐状吸込み流れ管路30との間に所定のチャンバを形成する。
【0039】
下側ブロワ部を収容する円筒形管状突出部15は、環状フランジ18の近くのその上方境界が、高さに関して処理タンク1の寸法を増加させないように、処理タンク1の垂直長手方向中央面の隣に側方から配置される。こうして、ブロワユニット19を取り外すと、付加的な構造変更等を必要とせずに、処理タンク1をコンテナ輸送に適合可能であることが保証される。処理タンク1は、外側は滑らかな壁であるので、更に省エネルギーをもたらす断熱層で取り囲むことも容易に可能である。
【0040】
例示的な実施形態としてここでは選択された高温布染め機の処理タンク1の外側に配置される要素が、図1に概略的に示される。それらは、基本的に、処理液循環システム82を備えて成り、当該循環システムは、液体再循環ポンプ83と熱交換器84とを含み、液体リザーバ14から、個々のJボックスI−VIの供給ノズル33が処理剤を供給される処理剤供給ライン45まで導く。処理剤循環システム82は、さらに、遮断弁85と液体ドレン弁86とを具備する。液体、洗浄液等の総量用の二次タンク87と定量ポンプ89を有する付属の補充タンク89とが、処理液循環システムに接続される。図示されないバルブと備品とを含むバイパスライン90は、ある種の処理工程にとって必要とされているように、処理タンク1から分離された処理液の循環を可能にする。最後に、91で、処理タンク1は、蒸気等を排気させたり、蒸気等にさらされたりすることができる。
【0041】
最後に、ある種の応用において、処理タンク1における供給ノズル33は、軸16まわりではなく異なった軸まわりで旋回可能であってもよいし、又は、いっそう変位可能に支持されるか又は何か別の方法で移動可能に支持されてもよいことに言及する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】高温布染め装置としてのバージョンで、概略的に示された本発明にしたがう装置を示し、図2のIII−III線に沿って、ブロワのインペラ旋回軸を通った断面図における処理タンクを図解する。
【図2】詳細にJボックスを示している概略的な平面図で図1の装置の処理タンクを示す。
【図3】図1の装置の処理タンクであって、図2のIII−III線に沿った断面図を異なった縮尺で、より大きく詳細に示す断面図である。
【図4】ブロワのインペラ側から見て、ブロワの平面図を示す図3の配置の詳細である。
【図5】処理タンクの外側に配置された部品を除外した図1の高温布染め機と同種の六個のJボックスを有する高温布染め装置として具体化された、本発明にしたがう装置の処理タンクの側面図である。
【図6】図5の配置の平面図である。
【図7】フリーホイール偏向ローラーの上に位置するロープによる摩擦を用いるフリーホイール偏向ローラーの軸方向位置調整を有する図3の配置の詳細を平面図で、且つ、異なった縮尺で示し、供給ノズルへのロープ入口と、製品の停止の際に作動する継手であって、歯付きベルトプーリー及びフランジを付けられた電動モーターを有する継手とを示す。
【図8】両サイドに配置された案内バッフルを有する図7の配置であって、供給ノズルへのロープ入口を示す図7の配置を図7と同種の側面図において示す。
【図9】図5の配置の詳細を示し、タンクの長さのために分割形式で具現化された駆動偏向ローラーにおける側面図を示す。
【符号の説明】
【0043】
1 処理タンク
3 側壁
4 底部壁
16 旋回軸
19 ブロワ
26a 圧縮突出部
30 吸引突出部
32 ロープ入口
33 供給ノズル手段
34 ロープ入口開口
35 ロープ
41 供給部
42 ロープ出口
48 調整機器
50 調整機器
54 調整機器
56 調整機器
58 制御ユニット
60 偏向手段
71 案内手段
73 調整機器
78 フィルター手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理周期の少なくとも一部分の間に繊維製品を収容するための少なくとも一つのJボックスを具備する閉鎖処理タンク内で、ロープ形状の繊維製品を処理するための方法であって、
繊維製品は、エンドレスロープを形成するためにその端部を接合され、供給ノズル手段を介してロープに作用する供給媒体のガス状流れを用いて、回転動作は、処理タンク内部で、供給ノズル手段とJボックスとを含む回転経路上のロープに与えられ、
供給ノズル手段から出るロープは、Jボックスに入る際に、供給ノズル手段の往復動作を用いて適所に置かれる、
方法。
【請求項2】
供給ノズル手段が、処理タンク内で垂直軸まわりに旋回させられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ロープは、Jボックスに入る際に、供給ノズル手段によってロープの通過方向に前後に動かされることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
一つ以上のJボックスを含む処理タンクが用いられるときに、個別の供給ノズル手段が各Jボックスのために用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
処理タンクに取付けられ、供給ノズル手段と少なくとも部分的に共同で動かされるブロワ手段によって、供給媒体のガス状流れが発生させられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも一本のエンドレスロープ形状の繊維製品を処理するための装置であって、
閉鎖可能な処理タンク(1)と、
少なくとも処理周期の一部分の間にロープ(35)を収容するために、処理タンク(1)に配置される少なくとも一つのJボックス(I―VI)と、
供給ノズル手段(33)を有するロープを供給するための供給手段であって、当該供給ノズル手段は、ロープ入口(34)とロープ出口(42)とを有し、回転方向の前進動作をロープに与えるガス状供給媒体によって作用されることが可能であり、処理タンク(1)内部に完全に配置され、ロープが通過する供給ノズル手段(33)を有するロープを供給するための供給手段と、
処理タンク(1)でロープ(35)に処理剤を作用させるための機器(43、44)と、
処理タンク内でロープのための伝導・案内機器(3、4;60)であって、当該機器によって、回転するエンドレスロープ(35)が、処理タンク(1)に配置され、供給ノズル手段(33)とJボックスとを具備する回転経路上を案内される機器と、
を有し、
供給ノズル手段(33)は、処理タンク(1)で移動可能に支持され、供給ノズル手段のロープ出口(42)から出るロープを適所に置く動作を、下流側のJボックスに入る際に与えることができる調整機器(48、50)が、供給ノズルに付設される、
装置。
【請求項7】
供給ノズル手段(33)は、処理タンク内で垂直軸(16)まわりに旋回可能に支持されることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
供給ノズル手段(33)は、それら自身のブロワ(19)を割り当てられ、当該ブロワは、処理タンクの最上部近くで処理タンク(1)に取付けられることを特徴とする請求項6又は7に記載の装置。
【請求項9】
ブロワ(19)は、実質的に垂直なブロワインペラ軸(16)を有して配置されることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
ブロワは、処理タンク(1)内に通じている吸引突出部(30)と、吸引突出部と同軸で、供給ノズル手段(33)と連通する圧縮突出部(26a)とを有することを特徴とする請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
吸引突出部(30)及び/又は圧縮突出部(26a)は、処理タンク(1)に対して旋回可能に支持されることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
各々の供給ノズル手段(33)は、ロープ(35)のための供給部(41)を有し、当該供給部はロープ出口(42)内で終端し、供給ノズル手段(33)と共同で移動可能であることを特徴とする請求項6〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
調整機器が、供給ノズル手段(33)と連結される旋回機器(48、50)を有し、それによって、供給ノズル手段は垂直軸(16)まわりに旋回可能であることを特徴とする請求項7〜12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
供給部(41)は、ロープ出口を有する出口部(42)を有し、当該出口部は、供給ノズル手段を通るロープの通過方向で、供給ノズル手段に変位可能に支持されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
出口部(42)は、出口部に往復軸動作を与える調整手段の調整機器(54、56)と連結されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
旋回機器(48、50)と調整機器(54、56)とは、制御ユニット(58)によって互いに連結され、当該制御ユニットによって、旋回機器と調整機器とは、ロープ出口の動作を発生させるために連動して、又は、別々に作動可能であることを特徴とする請求項13と15に記載の装置。
【請求項17】
装置は、処理タンク(1)に配置されるフィルター手段(78)を有し、当該フィルター手段は、ブロワ(19)の吸引突出部(30)の上流に連結されることを特徴とする請求項6から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
フィルター手段(78)は、処理タンクの少なくとも一つの開口(10)を通して取り外し可能に処理タンク(1)に配置されることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
ロープ(35)を偏向する偏向手段(60)が、ロープ入口(34)とJボックスとの間の領域に配置されることを特徴とする請求項6〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
偏向手段は、処理タンクで回転可能に支持される少なくとも一つの偏向ローラー(60)を有し、当該偏向ローラー上を、ロープ(35)は案内されることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
ロープ(35)は、偏向ローラーによって、およそ90°よりも大きな角度で偏向可能であることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
偏向ローラー(60)によって、ロープ入口を有するロープ入口部(32)へ、ロープ入口部の内側壁と実質的に平行に、ロープ(35)を導入することができることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項23】
偏向ローラー(60)は、調整可能な案内手段(71)を割り当てられ、当該案内手段によって、ロープ(35)による偏向ローラー(60)の巻きつき角を、変更することができることを特徴とする請求項20〜22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
案内手段は、案内ローラー(71)を有し、当該案内ローラーを調整機器(73)によって、偏向ローラー(60)から離れる方向に、及び、偏向ローラー(60)の方向に調整することができることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
偏向ローラー(60)と案内手段(71)とは、処理タンク(1)の内部に対してカバーされることを特徴とする請求項20〜24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
供給ノズル手段(33)は、それらの長手方向軸の水平向きで、処理タンク(1)の上側領域に配置されることを特徴とする請求項6〜25のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−303026(P2007−303026A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−132744(P2006−132744)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(506159127)ゼン マシーネン ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】