説明

ローラレベラ

【課題】被矯正材の矯正効果に影響を及ぼすワークロールの撓み変形を簡単な構成によって定量的に測定し得るロールレベラを提供する。
【解決手段】ロールレベラは、フレームに昇降可能に支持された整列する複数の上ワークロールおよび複数の下ワークロールからなる上下のワークロール群と、両ロール群間を経るパスラインを被矯正材が通過することによって生じるワークロールの撓みを抑制すべく少なくとも一方のワークロール群の対応するワークロールに関連して設けられるバックアップロールから成るバックアップロール群と、該バックアップロール群を前記フレームに昇降可能に支持するバックアップロール支持部材と、ワークロールの撓みに伴うバックアップロール支持部材の撓み変形量を計測する手段と、該計測手段により計測された前記変形量を表示する手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯鋼又は鋼板(以下「被矯正材」という。)の表面形状を矯正するために用いられるローラレベラに関する。
【背景技術】
【0002】
ローラレベラは、被矯正材のための挿入路(パスライン)を規定する複数の上ワークロールと複数の下ワークロールとを備える(例えば、特許文献1参照)。被矯正材は、前記パスラインを通過するときに個々の上下のワークロールの円筒面に沿って曲げられ、これによって塑性領域まで引き伸ばされる。その結果、前記被矯正材の表面のひずみが除去されることにより、この被矯正材の表面形状が矯正される。
【0003】
この矯正で、被矯正材に適正な塑性伸びを与えるためには、上下のワークロール間の間隔を被矯正材の厚さ寸法や降伏点に応じた適正な値に設定する必要がある。そのために、例えば下ワークロール群を支持する下支持部材に対する、上ワークロール群を支持する上支持部材の高さ位置が、被矯正材に応じて調整された後、そのパスラインに被矯正材が通される。このとき、上下のワークロールに、それらの中央部を上下方向へ押し広げるような各ワークロールの軸線方向と直角な方向への撓み変形すなわち反り返りが生じると、期待する矯正効果が得られないことから、各ワークロールに関連してそれらの撓み変形を抑制するためのバックアップロールが設けられている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
これにより、各ワークロール群の各ワークロールは、対応する前記各バックアップロールによる支持を受け、その反り返りが拘束される。しかしながら、多種多様な被矯正材の正確な降伏点を予め知ることは困難である。そのため、例えば上ワークロール群を適正と思われる高さ位置に設定し、さらに該ワークロール群の各上ワークロールを支持する上バックアップロールを対応する上ワークロールに接する適正と思われる高さ位置に設定した後、被矯正材の矯正作業を開始しても、バックアップロールを支持する部材に撓み変形を生じさせるほどの強く大きな反り返りがワークロール、特に、上ワークロールに生じることがあった。
【0005】
このような現象が生じると、被矯正材の矯正処理後の状態の観察によって、それを知ることができるので、その後の同一規格の被矯正材の処理前に、上ワークロール群の高さ位置あるいは上バックアップロール群の高さ位置を調整することができる。しかしながら、従来では、ワークロールのバックアップロールを支持する部材に撓み変形を生じさせるほどの強く大きな反り返りがワークロールに生じても、その微量な変形を定量的に測定する手段はなく、前記した調整作業は試行錯誤を必要とし、作業者の勘に依存していた。
【0006】
【特許文献1】特開平7−214164号公報
【特許文献2】特開2006−255712号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、被矯正材の矯正効果に影響を及ぼすようなワークロールの反り返りを比較的簡単な構成によって定量的に測定し得るローラレベラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るローラレベラは、フレームに少なくとも一方が昇降可能に支持され、それぞれが整列する複数の上ワークロールおよび複数の下ワークロールからなる上下のワークロール群と、該両ロール群間を経るパスラインを被矯正材が通過することによって生じる前記ワークロールの反り返りを抑制すべく少なくとも一方のワークロール群の対応する前記ワークロールのそれぞれに関連して設けられるバックアップロールから成るバックアップロール群と、該バックアップロール群を対応する前記一方のワークロール群の対応する前記各ワークロールに接触可能にかつ前記フレームに昇降可能に支持するバックアップロール支持部材と、前記ワークロールの反り返りに伴う前記バックアップロール支持部材の撓み変形量を計測する手段と、該計測手段により計測された前記変形量を表示する手段とを含む。
【0009】
本発明に係るローラレベラでは、前記一方のワークロール群の前記ワークロールに生じる反り返りは、該ワークロールの反り返りを抑制するための前記バックアップロールを支持する前記バックアップロール支持部材の撓み変形として、前記計測手段により定量的に測定され、その計測によって計測された前記変形量が前記表示手段で表示される。
【0010】
したがって、ローラレベラの操作者は、その表示手段の目視によって前記ワークロールに生じる反り返り量を定量的に知ることができ、この値を基に、前記ワークロールまたはバックアップロールの高さ位置を適正に調整することができる。
【0011】
前記計測手段および表示手段は、前記バックアップロール支持部材の計測点の上方で静止ビームに支持され、0.01mm目盛りを有するダイヤルゲージで構成することができる。
【0012】
前記計測手段により撓み変形を計測されるバックアップロール支持部材は、前記上ワークロール群に関連して設けられた上バックアップロール群を支持する上バックアップロール支持部材とすることが望ましい。該上バックアップロール支持部材は、前記フレームに昇降可能に支持され、これにより前記上バックアップロール支持部材に支持された上アックアップロール群は前記フレームに関して昇降可能である。前記上バックアップロール支持部材に前記パスラインを横切る方向に伸びる縁部を設け、該縁部の中央部分での変位量を前記歪み量として前記計測手段により計測することができる。
【0013】
これに代えて、前記バックアップロール支持部材に前記パスラインの領域の上方で立ち上がるクラウン部を設け、前記クラウン部の中央部における変位量を前記計測手段により、前記歪み量として計測することができる。
【0014】
前記上バックアップロール支持部材には、前記上バックアップロールが前記パスラインを横切る方向へ相互に間隔をおいて整列するバックアップロール列を構成するように、前記上バックアップロールを整列して配置することができる。該各上バックアップロール列の前記上バックアップロールは、その列毎に、該上バックアップロールの高さ位置を調整するための高さ位置調整手段を介して、前記バックアップ支持部材に支持することができる。
【0015】
前記バックアップロールと該バックアップロールに対応する前記ワークロールとの間に、従来よく知られた中間ロールを配置することができる。これにより、前記バックアップロールは、前記中間ロールを介して前記ワークロールを支持することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、前記したように、ワークロールの反り返りを抑制するためのバックアップロールを支持するバックアップロール支持部材の撓み変形量が前記表示手段によって表示されることから、作業者は、前記表示手段の目視によって前記ワークロールに生じる反り返り量を定量的に知ることができる。したがって、この値を基に、ワークロール群の高さ位置あるいはバックアップロール群の高さ位置を正確に調整することができ、これにより被矯正材の矯正効果に影響を及ぼすようなワークロールの反り返りを防止するための調整が、従来のような勘に頼ることなく、適切かつ容易に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係るローラレベラ10は、図1に示されているように、ベースフレーム部材12aおよび該ベースフレーム部材に結合されたフレーム部材12bを有するフレーム12と、フレーム部材12bに支持された上支持部材14と、該上支持部材の下方でベースフレーム部材12aに支持された下支持部材16とを備える。両支持部材14、16には、多数のワークロール18a、18b、多数のバックアップロール20a、20b、多数の中間ロール22a、22bから成る各ロール群18、20、22が、それぞれ支持される。
【0018】
本発明に係る10は、さらに、上支持部材14の撓み変形を測定する計測手段と、該計測手段により計測された撓み変形量を表示する手段とを備える。本発明に特有のこれら両手段の説明に先立ち、以下にローラレベラ10のそれの他の従来部分について説明する。
【0019】
上支持部材14は、図2に示すように例えば電動モータのような駆動源24を備える圧下装置26の作動により、従来よく知られているように、下支持部材16の上方で昇降可能である。上支持部材14は、その中央に、パスラインPLの領域で上方へ立ち上がりかつ平坦な頂部が形成されたクラウン部14aを有する。また、上支持部材14は、図3に示すように、ローラレベラ10の正面方向に張り出しかつパスラインPLを横切る方向へ伸長する平坦な下縁14bを有する。他方、下支持部材16は、図示しないがエアシリンダのような従来よく知られた昇降装置により、上支持部材14の下方で昇降可能である。
【0020】
下支持部材16に支持されるバックアップロール20b、中間ロール22bおよびワークロール18bは、図1に示す例では、下支持部材16に結合された下支承部材28を介して、下支持部材16に支持されている。すなわち、下支承部材28には、ロール群(20b、22bおよび18b)毎でそれぞれのロール群を構成する各ロール20b、22bおよび18bがそれぞれの回転軸を相互に平行に整列させて配置され、かつ各群が上方へ向けて順次3段となるように、それぞれのロール群の各ロール20b、22bおよび18bの回転軸が回転可能に支持されている。
【0021】
上支持部材14に支持されるバックアップロール20a、中間ロール22aおよびワークロール18aは、ロール群(20b、22bおよび18b)におけると同様に、上支持部材14に結合された上支承部材30を介して、上支持部材14に支持されている。すなわち、上支承部材30には、ロール群(20a、22aおよび18a)毎でそれぞれのロール群を構成する各ロール20a、22aおよび18aがそれぞれの軸線が相互に平行となるように整列して配置され、かつ各群が下方へ向けて順次3段となるように、支持されている。
【0022】
この上下の各ローラ群の多段配置により、上支持部材14に支持された上ロール群(20a、22aおよび18a)の上ワークロール18a、および下支持部材16に支持された上ロール群(20a、22aおよび18a)の下ワークロール18bは、図1に示すように、千鳥状に配置され、その間に被矯正材のためのパスラインPLが形成される。また、各ワークロール18a、18bは、パスラインPLと反対側で、該各ワークロール18a、18bのそれぞれに関して千鳥配置された中間ロール22a、22bに接触する。また、各バックアップロール20a、20bは、各中間ロール22a、22bの対応するワークロール18a、18bが存在する側と反対側で、対応する中間ロール22a、22bに関して千鳥配置され、それぞれの中間ロール22a、22bに接触する。
【0023】
これにより、従来よく知られているように、上ワークロール18aは、対応する上中間ロール22aを介して対応する上バックアップロール20aに接触することにより、上方へ向けての反り返りを拘束される。また、下ワークロール18bは、対応する下中間ロール22bを介して対応する下バックアップロール20bに接触することにより、下方へ向けての反り返りを拘束される。
【0024】
各中間ロール22a、22bを不要とし、各バックアップロール20a、20bを対応する各ワークロール18a、18bに直接に接触させることができる。しかしながら、従来よく知られているように、各バックアップロール20a、20bと各ワークロール18a、18bとの直接の当接によって該ワークロールの周面に艶消し面が生じることを防止する上で、前記した中間ロール22a、22bを設けることが望ましい。
【0025】
各ワークロール18a、18bの回転軸は、図2に示す例では、ユニバーサルジョイント32a、32bを介して駆動軸34a、34bに接続されている。したがって、両ワークロール18a、18bは駆動軸34a、34bからの回転力によって、図1に示すパスラインPLの矢印方向へ前記被矯正材を搬送するように、駆動回転される。なお、図2には、図面の簡素化のために、各ロール18a、18b、20a、20b、22a、22bを支持する図1に示した下支承部材28および上支承部材30が省略されている。
【0026】
上バックアップロール20aの支持構造の詳細を図2および図3に沿って説明する。上支持部材14に固定された上支承部材30の平坦な頂部には、図3に示すように、高さ調整機構36が設けられている。上バックアップロール20aは、図2に示す例では、一対のバックアップロール20aを一組として、対応する上中間ロール22aの長手方向すなわちパスラインPLを横切る方向へ各組がほぼ等間隔で配置されている。対をなす各組のバックアップロール20aは、図1に示したバックアップロール20aの列から明らかなように、各組がそれぞれパスラインPLの方向に沿って整列して配置されている。
【0027】
図4は、これらバックアップロール20a列に関連して設けられる複数の高さ調整機構36のうち、図2で見て中央に位置する一組のバックアップロール20a、20aの列を支持する高さ調整機構36が代表的に示されている。図4を参照するに、一対の上バックアップロール20aは、軸受38に支持され該軸受の両側から突出する回転軸40a、40bにそれぞれ支持されている。図示の例では、両回転軸40a、40bは、それぞれのバックアップロール20a、20aが対応する上中間ロール22aの両サイド(図4で見て上中間ロール22aの前後方向)にずれを以て配置され、かつ高さ位置にずれΔhを以て配置されている。したがって、一対のバックアップロール20a、20aは、そのずれΔhを補償するために、該ずれに応じた直径差が与えられている。
【0028】
両側でバックアップロール20a、20aを支持する軸受38は、上支承部材30下でパスラインPLに沿って伸長し、一列に整列した各一対の前記上バックアップロール20a、20aをその両側で支持する。軸受38に対向する上支承部材30の下面には、軸受38に沿って案内部材42が配置されている。
【0029】
高さ調整機構36は、案内部材42と軸受38との間で、この両部材38、42に沿って配置され、該両部材間に挿入されるテーパ部材44と、該テーパ部材および軸受38を上支承部材30に懸架する手段46と、テーパ部材44をその長手方向へ移動させるべく、これに螺合する調整ねじ48と、該調整ねじを回転可能に支承し、テーパ部材44の長手方向の移動を規制するストッパ50とを備える。ストッパ50は、案内部材42と共に、ねじ52で上支承部材30に固定されている。
【0030】
テーパ部材44は、その長手方向へ厚さ寸法を漸減させることにより、軸受38の上面を受ける溝面44aがテーパ面に形成されている。軸受38の前記上面には溝面44aに対応した傾斜が与えられている。また、テーパ部材44の上面には、案内部材42の凹溝42aに摺動可能に受け入れられる凸部44bが形成されている。懸架手段46は、下端が軸受38に結合され、上支承部材30および案内部材42を貫通して上支承部材30の上方に突出する軸部材54と、該軸部材の突出部を取り巻いて配置される圧縮コイルスプリング56とを備える。圧縮コイルスプリング56の一端は上支承部材30に当接し、その他端はナットによって軸部材54の端部固定されるばね座58に当接する。
【0031】
したがって、懸架手段46は、その圧縮コイルスプリング56のばね力により、軸受38を上支承部材30に支持する。また高さ調整機構36の調整ねじ48を回転操作することにより、前記ばね力に打ち勝って、案内部材42および軸受38間でテーパ部材44をその長手方向へ移動させることができるので、その長手方向位置の調整によって、軸受38の高さ位置を調整することができる。図示の例では、高さ調整機構36は、一対のバックアップロール20a、20aの列毎に設けられていることから、各列毎にバックアップロール20aの高さ位置を調整することができる。
【0032】
下バックアップロール20bも、図示しないが、上バックアップロール20aにおけると同様な調整機構36を介して、下支持部材16に支持されている。
【0033】
圧下装置26および各高さ調整機構36の調整は、予め、被矯正材の厚さおよび降伏点等に応じて設定され、駆動軸34a、34bの回転に伴ってワークロール18a、18bが駆動回転されると、この両ワークロール18a、18bによって規定されるパスラインPLに沿って前記被矯正材が搬送される。前記被矯正材は、この搬送過程で個々の上下のワークロール18a、18bの円筒面に沿って曲げられ、これによって塑性領域まで引き伸ばされる。その結果、前記被矯正材の表面のひずみが除去されることにより、この被矯正材の表面形状が矯正される。
【0034】
このとき、ワークロール18a、18bはそれぞれ上下方向へ押し広げられるような作用力を受ける。この作用力は、対応する中間ロール22a、22bを経てそれぞれのバックアップロール20a、20bに伝えられる。各バックアップロール20a、20bは、前記したように、上下の下支承部材28、30を介してそれぞれの上下の支持部材14、16に支持されているが、ベースフレーム部材12aに支持された下支持部材16に比較してフレーム部材12bに支持された上支持部材14の剛性は劣る。
【0035】
そのため、前記した作用力によって、上支持部材14に撓みが生じ易い。そこで、本発明に係るローラレベラ10には、図1ないし図3に示すように、上支持部材14の撓み変形を計測するための手段60および該手段により計測された変形量を表示する手段62が設けられている。
【0036】
計測手段60は、フレーム12のフレーム部材12bに設けられた一対の柱部分間に渡された静止ビーム64に支持されている。計測手段60は、例えば圧電素子を利用した歪計からなり、その検出端子を上支持部材14の縁部14bの上面にその中央部で当接させて配置されている。計測手段60は、出力線60aから歪出力信号を出力する。表示手段62は、計測手段60からの歪出力信号を出力線60aを経て受けることにより、歪み出力信号に応じた変形量を拡大してアナログ表示する表示ダイヤルから成る。図示の例では、表示手段62は、ビーム66により、ローラレベラ10の一側に支持されている。
【0037】
前記した作用力による上支持部材14の撓みは、ワークロール18aの長手方向に沿って見て、その中央に対応する部分で最も大きくなる。計測手段60は、下縁14bの撓みが最も大きい中央部分で下縁14bに当接することにより、確実に上支持部材14の撓みを検出することができる。また、表示手段62は、作業者が最も視認し易いローラレベラ10の側部で表示手段62が計測した前記撓み量を表示する。
【0038】
したがって、作業者は、表示手段62の表示値が許容値を越えているか否か、あるいは許容量を超えている場合はどの程度越えているかを定量的に知ることができる。許容量を超えている場合、作業者は、その超過量に応じて、圧下装置26あるいは各高さ調整機構36の調整ねじ48を操作することによって、上バックアップロール20aの高さ位置を適正に調整することができる。
【0039】
計測手段60として、上支持部材14の計測点の上方で静止ビーム64に支持された例えば0.01mm目盛りを有するダイヤルゲージを用いることができる。この場合、ダイヤルゲージ60が表示手段62を兼ねる。
【0040】
計測手段60による計測点は、上支持部材14の下縁14bの中央部とした例について説明したが、これに代えて計測手段60による計測点を上支持部材14のクラウン部14aの中央部とすることができる。
【0041】
さらに、上バックアップロール20aを支持する上バックアップロール支持部材である上支持部材14での計測に代えて、下バックアップロール20bを支持する下バックアップロール支持部材である下支持部材16の変形量を計測することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々に変更することができる。例えば、下支承部材28が昇降不能となるように下支承部材28をベースフレーム部材12aに固定的に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係るローラレベラの側面図である。
【図2】図1に示したローラレベラの正面図である。
【図3】図1に示したローラレベラの平面図である。
【図4】図1に示したローラレベラの上バックアップロール列およびその高さ調整手段を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0044】
10 ローラレベラ
12 フレーム
14 上支持部材(上バックアップロール支持部材)
14a 上支持部材のクラウン部
14b 上支持部材の下縁
16 下支持部材(下バックアップロール支持部材)
18a、18b ワークロール(上下のワークロール群)
20a、20b バックアップロール(上下のバックアップロール群)
22a、22b 中間ロール(上下の中間ロール群)
36 高さ調整機構
60 計測手段(ダイヤルゲージ)
62 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームに少なくとも一方が昇降可能に支持され、それぞれが整列する複数の上ワークロールおよび複数の下ワークロールからなる上下のワークロール群と、該両ロール群間を経るパスラインを被矯正材が通過することによって生じる前記ワークロールの反り返りを抑制すべく少なくとも一方のワークロール群の対応する前記ワークロールのそれぞれに関連して設けられるバックアップロールから成るバックアップロール群と、該バックアップロール群を対応する前記一方のワークロール群の対応する前記各ワークロールに接触可能にかつ前記フレームに昇降可能に支持するバックアップロール支持部材と、前記ワークロールの反り返りに伴う前記バックアップロール支持部材の撓み変形量を計測する手段と、該計測手段により計測された前記変形量を表示する手段とを含むローラレベラ。
【請求項2】
前記計測手段および表示手段は、前記バックアップロール支持部材の計測点の上方で静止ビームに支持され、0.01mm目盛りを有するダイヤルゲージである、請求項1に記載のローラレベラ。
【請求項3】
前記バックアップロール群は前記上ワークロール群に関連して設けられており、前記バックアップロール群の前記バックアップロールは、前記フレームに昇降可能に支持された前記バックアップロール支持部材に支持されており、該バックアップロール支持部材には、前記パスラインを横切る方向に伸びる縁部が設けられており、前記計測手段は前記縁部の中央部分での変位量を前記歪み量として計測する、請求項1に記載のローラレベラ。
【請求項4】
前記バックアップロール群は前記上ワークロール群に関連して設けられており、前記バックアップロール群の前記バックアップロールは、前記フレームに昇降可能に支持された前記バックアップロール支持部材に支持されており、該バックアップロール支持部材には、前記パスラインの領域の上方で立ち上がるクラウン部が設けられており、前記計測手段は前記クラウン部の中央部における変位量を前記歪み量として計測する、請求項1に記載のローラレベラ。
【請求項5】
前記バックアップロール群は前記上ワークロール群に関連して設けられており、前記バックアップロール群の前記バックアップロールは、前記フレームに昇降可能に支持された前記バックアップロール支持部材に支持されており、該バックアップロール支持部材には、前記パスラインを横切る方向へ相互に間隔をおいて整列し配置されるバックアップロール列毎に前記バックアップロールの高さ位置を調整するための複数の手段が整列して配置され、前記バックアップロール群は前記高さ位置調整手段を介して前記バックアップ支持部材に支持されている、請求項1に記載のローラレベラ。
【請求項6】
前記バックアップロールは中間ロールを介して前記ワークロールを支持する、請求項1に記載のローラレベラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−255148(P2009−255148A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−109318(P2008−109318)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(391036530)鋼板剪断機械株式会社 (5)
【出願人】(393004834)
【Fターム(参考)】