説明

ローラーモールド成形体及びその製造方法

【課題】 マイクロメカトロニクスなどの微細構造をプレス成形するローラーモールド成形体を容易且つ効率よく製造する。
【解決手段】心軸20、ローラー30、モールド成形部材10から構成され、フォトリソグラフィーにより成形パターンを外周に形成したモールド成形部材の両端11をローラー30に形成したスリット31を通して該ローラー内に配置した心軸上に固定し、該心軸とローラーとを相対的に回動させてモールド成形体をローラー内に引き込み、所定の張力を負荷した状態でローラー外周に密着させる。
この張力の負荷された状態でプレスモールド成形を行なうことにより、成形ローラー上のモールド成形部材がプレス圧の条件下でずれることなく保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラーモールド成形体及びその製造方法に関する。特に、ローラ成形に用いるプレス原版に張力を負荷して大面積のモールド成形部材をローラー上に被覆してセットするローラーモールド成形体及びその製造方法に係る。
【背景技術】
【0002】
近年、マイクロメカトロニクスやマイクロ構造モールド成形部材製品の応用は、光学表示フィルム、高精度計測工業、紡織業等で徐々に注目を集めている。
内、Roll to Rollロール圧成形工程は簡単で、しかも生産性の高いマイクロ構造製造工程技術の一つである。該ロール圧成形技術の最大の長所はその製造工程における連続性で、生産性を大幅に向上可能である点である。該技術は、レーザー画像偽造防止タグ、フレキシブルディスプレー、光学フィルム或いはその他構造フィルムの製作に既に応用されている。
Roll to Rollロール圧成形工程技術において、ローラーモールド製作はキーポイントであるが、精密ローラーモールドの多くはこれまで超精密機械加工技術を利用して製作されている。しかしその製作は時間がかかり、コストが高く、生産性は低い。さらに、大面積或いは複雑なパターンのマイクロ構造モールド成形部材の製作は容易ではない。また製造工程におけるモールド成形部材の交換作業準備時間も長く、しかもモールド成形部材は繰り返し使用することができない。
公知の特許では、図1に示すような中華民国特許申請第95208659号「導光板の成型モールド構造」においてモールド成形部材主体33を示す。該モールド成形部材主体33は、本体331及び成型板332により構成され、該成型板332には複数のマイクロ構造333を形成する。該成型板332と該本体331の間は真空吸引装置、磁性部品、接着剤等により固定装置され、相互に組合せて位置決めする。こうして成型板332の迅速な交換の目的を達成する。しかし、これらの構造は、図示のように上下にプレスする方式で成型するモールドにのみ適用され、ローラーモールドに適用する場合、長時間ロール圧力を受けるため、モールド成形部材は緩んで脱落する。
【特許文献1】特開2003−329814号公報
【特許文献2】特開2004−117609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
公知技術の欠点に鑑み、本発明が解決しようとする課題はローラーモールド成形装置及びその製造方法を提供において、プレス成形原版に張力を負荷した状態で大面積モールド成形部材をローラー上に包覆した構造とすることによって、大面積のモールド成型部材を製造可能とし、しかも量産性が高く、そのモールド成形部材のセット及び交換が容易であるため、ライン交換の時間を大幅に短縮可能であり、かつそのモールド成形部材の寿命はより長く、しかもコストをより低くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明は下記のローラーモールド成形体及びその製造方法を提供する。
心軸、ローラー、モールド成形部材からなり、
該ローラーは、該心軸外に軸方向に嵌設し、
該モールド成形部材は、該ローラー外に嵌設し、しかも該心軸と連結し、該モール ド成形部材は、その外周面に印刷パターンを備え、
該心軸により該モールド成形部材に対して張力を負荷し、これにより該ローラー外のモールド成形部材に嵌設し、張力を生じて該ローラー外表面に密着して覆い、
最適例は、該ローラーと該心軸は該心軸の軸心を中心として相対転動し、
最適例は、該ローラーは静止して、該心軸は該ローラー内で転動し、
最適例は、該モールド成形部材は扁平で細長い材料で、該モールド成形部材の相対する両端を相互に近接させ、これにより該モールド成形部材は円筒形態を形成し、しかも該モールド成形部材は印刷パターンを備える面を外側に向けて該ローラー外に嵌設し、
最適例は、該モールド成形部材の相互に近接する両端は、該円筒形態を形成するモールド成形部材内部に向かい径方向に一定の長さ延伸し、こうして連結部を形成し、
最適例は、該ローラーは軸向に延伸し、しかも径方向に該ローラーを貫通するスリットを備え、該スリットにより該モールド成形部材連結部は該ローラー外部より通過し、しかも該軸と該ローラー内の心軸に連結し、
最適例は、該スリットは該ローラーの軸向きの側縁を軸方向に貫通し、
最適例は、該心軸は軸本体、位置決め溝、固定部材からなり、
該位置決め溝は該軸本体に設置し、
該固定部材は該位置決め溝に設置し、
最適例は、該モールド成形部材の連結部は少なくとも1個の位置決め孔を設け、
該心軸の位置決め溝は少なくとも1個の位置決めピンを設置し、該位置決めピンは該モールド成形部材の連結部の位置決め孔内に穿設し、
最適例は、該固定部材は位置決め孔を設け、該位置決め孔には該心軸の位置決め溝の位置決めピンを挿入し、
最適例は、該位置決め溝と該固定部材の間には連結構造を設置し、相互に連結し、
最適例は、該連結構造は分離可能として該固定部材は該位置決め溝を任意に離脱し、
最適例は、該連結構造は該位置決め溝と該固定部材の相対応位置において少なくとも1個のネジ孔をそれぞれ設けて該ネジ孔内にはボルトを設置し、該固定部材を該位置決め溝に螺合し、
最適例は、該円筒形態を呈するモールド成形部材の軸方向の長さは該ローラーの軸方向の長さより長くなく、
最適例は、該モールド成形部材はマイクロ構造印刷パターンを備え、
最適例は、該マイクロ構造印刷パターンはLIGA-Likeマイクロフォトリソグラフィー電鋳法によって形成する1D或いは2Dマイクロ構造で、
最適例は、該マイクロ構造印刷パターンの特徴はサイズが100μmより小さいことで、
最適例は、該モールド成形部材はニッケル、鉄、銅等金属材質或いはその合金で、
最適例は、該ローラーは鋼、鉄等金属材料或いは非鉄材料で、
最適例は、該ローラー外表面と該モールド成形部材の間には接着剤或いは磁性部品を設置し、
本発明は、さらにローラーモールド成形体の製造方法であって、それは
(a)印刷成形パターンを外周面に形成したモールド成形部材及び支持ローラーを用意する。
(b)該モールド成形部材に対して一定の張力を負荷した状態で該ローラー外表面に密着して被覆させて一体化したモールド成形体を構成する。
これらの構成によりモールド成形部材は、該ローラー外表面に密着して覆うことを特徴とするローラーモールド成形体及びその製造方法である。
【発明の効果】
【0005】
上記のように、本発明の製作方式は簡単、迅速で、量産性については、大面積のモールド成形部材を生産可能で、しかも量産性が高い。製造工程時間については、そのモールド成形部材は設置及び交換が容易で、ライン交換の時間を大幅に短縮することができる。コストについては、そのモールド成形部材の寿命はより長く、しかもコストはより低く、マイクロナノ構造薄膜の量産に応用可能で、熱圧転写印刷或いはUVテープ転写印刷を使用する製造工程共に、ローラー製作時間を有効に減少させ、生産コストを低下させることができる。バックライトボード、抗反射膜等の光電、光学及び民生消費性産業上に応用可能で、関連産業のアップグレードを助け、関連製品の自社生産及びシェアを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に図を用いて本発明の課題を達成するため使用する技術手段と機能を説明する。図に示す実施例はその理解と実施のための説明であって、本発明の技術手段を限定するものではない。
図2に示すように、本発明が提供するローラーモールド構造はモールド成形部材10を含む。
該モールド成形部材10は、扁平で細長い板材から構成され、円筒状に曲げられると共にその両端は折曲げられて相互に接して配置される。さらに、これらの相互に接する両端部は、該円筒形態を形成するモールド成形部材10内部に向かって径方向に一定の長さ延長され、連結部11を形成する。これにより該モール部材10は、図示のように円筒形態を構成する。該モールド成形部材10の外周面12にはモールド成形のための印刷パターンを備える(図示なし)。該モールド成形部材10はニッケル、鉄、銅等金属材質或いはその合金を採用することができる。
該モールド成形部材10が備える印刷パターンは、LIGA-Likeマイクロフォトリソグラフィーによる電鋳によって形成する1D或いは2Dマイクロ構造で、これらの該マイクロ構造印刷パターンの典型的サイズは100μm以下である。LIGA-Likeマイクロフォトリソグラフィー電鋳技術及びそれにより成型するこれらの精密マイクロ構造モールドは、LCD光学フィルムの製作、熱転写印刷或いはUVテープ転写印刷製造工程に応用可能である。これは公知技術であるため、ここでは詳述しない。
【0007】
図2及び図3に示すように、該モールド成形部材10 は心軸20に対応して配置され、該心軸20は軸本体21、位置決め溝22、固定部材23からなる。
該位置決め溝22は、該軸本体21のほぼ中央部位に設置し、該固定部材23は該位置決め溝22内に設置する。該モールド成形部材10の連結部11及び該固定部材23にはそれぞれ位置決め孔111、231を設け、該位置決め溝22には位置決めピン221を設ける。該位置決めピン221は該位置決め孔111、231内に挿通固定され、該軸本体21を該円筒形態を呈するモールド成形部材10内に軸方向に配置する。さらに、該位置決めピン221を順番に該モールド成形部材10の位置決め孔111、及び該固定部材23の位置決め孔231に挿通して固定する。こうして該モールド成形部材10の連結部11及び該固定部材23を該位置決め溝22内に位置決めし、該固定部材23は確実に該モールド成形部材10の連結部11を締結固定して、該位置決め溝21と該固定部材23の間で確実に固定することができる。
該モールド成形部材10を交換する時の該固定部材23の取り外しの便のため、該連結構造は分離可能とする。図2に示すように、該位置決め溝22と該固定部材23の相互に対応する位置にはそれぞれネジ孔222、232を設置し、該ネジ孔222、232内にはボルト(図示なし)を螺合し、これらにより該固定部材23を該位置決め溝22内に螺合する(図3に示す形態を形成)。
反対に、該ボルトを該ネジ孔222、232から抜くと、該固定部材23は緩んで該位置決め溝22を離脱する。この他、係合フック等の連結構造により該位置決め溝22と該固定部材23とを任意に結合或いは分離する構造とすることができる。
【0008】
図3及び図4に示すように、これらの一体に組合わせたモールド成形部材10及び該心軸20は、さらにローラー30に対応して配置する。該ローラー20は鋼、鉄等の金属材料或いは非鉄材料を採用し、該ローラー30は軸方向に延伸し、しかも径方向に貫穿する該ローラー30のスリット31を備える。該スリット31は、該ローラー30の軸方向に側縁32を貫通しており、該ローラー30内に心軸20を配置するとき、図4に示すようにモールド成形部材10の連結部11を該スリットに挿通してモールド成形部材を該ローラー部材の外側に配置した状態とする。
【0009】
図5に示すように、これらの配置関係としたとき、該モールド成形部材10、該心軸20及び該ローラー30の全体構成において、該モールド成形部材10は緩んだ状態を呈して、該ローラー30の外表面を緩く被覆する。そこで、該心軸20を回転して該モールド成形部材10を巻き込むと、該ローラー30外部を緩く囲むモールド成形部材10をスリット31を経て引き込み、張力を負荷した状態で該ローラー30表面に密着させた状態となる。図5に示すように、該心軸20を駆動してその軸心を中心として回転させ、該ローラー30を固定した状態として、図6に示すように該心軸20の回転につれて該モールド成形部材10を該スリット31を経由して該ローラー30内部に引き入れ、該心軸20外部に巻付ける。
該心軸20の一定角度の回転(回転数)後、該モールド成形部材10は平坦に該ローラー30の外表面を覆う。この時、該心軸20の駆動を停止し、ローラーモールドを完成する。図7に示すように、該ローラー30外表面と該モールド成形部材10の間には接着剤或いは磁性部品を介挿して、該モールド成形部材10と該ローラー30の密着性を強化することができる。
該心軸20と該ローラー30間の相対運動は、ローラー30を固定して前記心軸20を転動させる方式に限定されず、該心軸20と該ローラー30を反対向きに同時に転動し、或いは該心軸20を靜止させ該ローラー30の転動を駆動してもよく、原理的に該心軸20と該ローラー30が相対回転すればよい。
また、該心軸20により該モールド成形部材10に負荷する張力は、該モールド成形部材10の厚さ、材質、及び該ローラー30の外径サイズに応じて定め,調製する。該モールド成形部材10は、金属材質を用いるため、一般に一定の強度を備えておりストレッチが許される範囲内において、該モールド成形部材10表面マイクロ構造を損傷することはない。
また、理想的な条件下では、該スリット31の幅と該モールド成形部材10の厚みを適切に調製することにより、該スリット31の位置においてモールド成形部材10の両端部を相互に密着させて間隙が生じないようにすることができる。しかし、実際の製作過程で、種々の条件下で図6及び図7に示すように該モールド成形部材10が密着せず、隙間13が生じる場合には、該隙間13に金属を充填して平らに補填して、該モールド成形部材10表面を完全に平滑を維持する。
該モールド成形部材10の軸方向長さL1は、該ローラー30の軸方向長さL2より大きくない形態が適当で、該モールド成形部材10の印刷可能面積は、実際の必要に応じて該ローラー30外径を設計し、さらに該モールド成形部材10の軸方向長さL1に対応させれば良い。
【0010】
上記を総合すれば、本発明が提供するローラーモールド成形体の製造方法は以下の主要工程を含む。
(a) 印刷パターンを外周面に形成したモールド成形部材及び支持ローラーを用意する。
(b) 該モールド成形部材に対して一定の張力を負荷した状態で該ローラー外表面に密着して被覆させて一体化したモールドを構成する。
上記は本発明の実施例に過ぎず本発明に限定するものではない。本発明が掲示する技術内容に基づき、本発明の製品と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、したがって本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】公知の中華民国特許申請第95208659号「導光板の成型モールド構造」の構造指示図である。
【図2】本発明の心軸とモールド成形部材の分解構造立体図である。
【図3】本発明の心軸とモールド成形部材の組合せ構造をローラーの構造に組合わせる立体図である。
【図4】本発明の心軸、モールド成形部材とローラー対応の外観立体図である。
【図5】本発明の心軸がモールド成形部材に対して提供する引力の構造指示図である。
【図6】本発明の心軸がモールド成形部材に対して提供する引力の構造指示図である。
【図7】本発明の組合せ外観立体図である。
【符号の説明】
【0012】
10 モールド成形部材
11 連結部
111 位置決め孔
12 モールド成形部材の印刷パターンを備える面
13 隙間
20 心軸
21 軸本体
22 位置決め溝
221 位置決めピン
222 ネジ孔
23 固定部材
231 位置決め孔
232 ネジ孔
30 ローラー
31 スリット
32 ローラーの軸向きの側縁
L1 モールド成形部材の軸方向長さ
L2 ローラーの軸方向長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
心軸、ローラー、モールド成形部材から構成され、
該ローラーは、中空構造であって外周面上に軸方向に内外挿通するスリットを備え、その中空内側内に該心軸を挿通して収容し、
該モールド成形部材は、扁平な板状であって外周面に印刷パターンを備え、円筒状に曲げて該ローラーを該円筒内に挿通すると共にその両端を該心軸に固定し、
該心軸を回動して該モールド成形体両端を巻き付けることにより該ローラ外周上の該モールド成形部材を該スリットを通して引き込み、該モールド成形部材に対して張力を負荷した状態で、該ローラー外表面に密着して被覆することを特徴とするローラーモールド成形体。
【請求項2】
上記巻き付け操作は、前記ローラーと該心軸は、該心軸の軸心を中心として、相対回転することにより行うことを特徴とする請求項1記載のローラーモールド成形体。
【請求項3】
前記モールド成形部材は、扁平で細長い材料からなり、該モールド成形部材の相対する両側を相互に近接させ、これにより該モールド成形部材は円筒形態を形成し、印刷パターンを備える外周面を外側に向けて該ローラー外周面に配置されることを特徴とする請求項1記載のローラーモールド成形体。
【請求項4】
前記モールド成形部材の相互に近接する両側は、該円筒形態を形成するモールド成形部材内部に向かい径方向に一定の長さ延伸し、上記心軸に固定する連結部を形成することを特徴とする請求項3記載のローラーモールド成形体。
【請求項5】
前記ローラーは、軸方向に延長され、径方向に該ローラーを貫通するスリットを備え、該スリットにより該モールド成形部材連結部は該ローラー外部より挿通して該ローラー内に配置された心軸に連結固定されることを特徴とする請求項4記載のローラーモールド成形体。
【請求項6】
前記心軸は、軸本体、位置決め溝、固定部材からなり、
該位置決め溝は、該軸本体に形成され、
該固定部材は、該位置決め溝に設置することを特徴とする請求項4記載のローラーモールド成形体。
【請求項7】
前記該モールド成形部材の連結部は、少なくとも1個の位置決め孔を設け、
該心軸の位置決め溝には、少なくとも1個の位置決めピンを設け、該位置決めピンは、該モールド成形部材の連結部の位置決め孔内に穿設することを特徴とする請求項6記載のローラーモールド成形体。
【請求項8】
前記固定部材は、位置決め孔を設け、該位置決め孔には該心軸の位置決め溝の位置決めピンを挿入することを特徴とする請求項7記載のローラーモールド成形体。
【請求項9】
前記位置決め溝と該固定部材の間には連結構造を設けて相互に連結し、該連結構造は該位置決め溝と該固定部材の相対応位置において少なくとも1個のネジ孔をそれぞれ設け、該ネジ孔内にはボルトを設置し、該固定部材を該位置決め溝に螺合することを特徴とする請求項6記載のローラーモールド成形体。
【請求項10】
前記円筒形態を呈するモールド成形部材の軸方向の長さは、該ローラーの軸方向の長さより長くないことを特徴とする請求項3記載のローラーモールド成形体。
【請求項11】
前記モールド成形部材の上記印刷パターンは、LIGA-Likeマイクロフォトリソグラフィー電鋳法により形成した1D或いは2Dマイクロ構造であることを特徴とする請求項1記載のローラーモールド成形体。
【請求項12】
ローラーモールド成形体の製造方法は、
(a) 印刷パターンを外周面に形成したモールド成形部材及び支持ローラーを準備する。
(b) 該モールド成形部材に対して一定の張力を負荷した状態で該ローラー外表面に密着して被覆させて一体化したモールド成形体を構成する。
以上の工程からなることを特徴とするローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項13】
前記工程(a)で準備するモールド成形部材は扁平で細長い材料であることを特徴とする請求項12記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項14】
前記工程(b)の前に、
(b1) 該モールド成形部材の相対する両端を相互に近接させ、これにより該モールド成形部材は円筒形態を形成し、かつ該モールド成形部材の印刷パターンを備える面を外側に向け、
(b2) 該円筒形態を形成するモールド成形部材を該ローラ軸方向に沿って該ローラーをその内側に配置したことを特徴とする請求項13記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項15】
前記工程(b1)の該モールド成形部材の相互に近接する両端は、該円筒形態を形成するモールド成形部材内部に向かい径方向に一定の長さ延長して連結部を形成することを特徴とする請求項14記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項16】
前記モールド成形部材の連結部は、心軸上に位置決めし、該心軸は軸本体、位置決め溝、固定部材を備え、
該軸本体は、該円筒形態のモールド成形部材内に軸方向に沿って設置し、
該位置決め溝は、該軸本体に設けられ、
該固定部材は、該位置決め溝に設置することを特徴とする請求項15記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項17】
前記軸本体は、該ローラー内に軸方向に沿って設置し、該ローラーは軸方向に延長されると共に径方向に該ローラーを貫通するスリットを備え、該スリットを通して該モールド成形部材の連結部を該ローラー外部から挿通して該ローラー内に軸方向に沿って設置された軸本体に連結することを特徴とする請求項16記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項18】
前記ローラーと該心軸の軸本体は、該軸本体の軸心を中心として相対回転して、該軸本体に該モールド成形部材を巻き付けて該モールド成形部材の一部を該スリットを通して該ローラー内に引き込み、該ローラー外を包被するモールド成形部材に一定の張力を負荷して該ローラー外表面を覆って密着させることを特徴とする請求項17記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項19】
前記スリット位置において、該ローラー外表面に密着するモールド成形部材の相接する箇所に生じた間隙を、金属を充填して平らに補填することを特徴とする請求項18記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項20】
前記モールド成形部材の連結部は、少なくとも1個の位置決め孔を設け、該位置決め溝は少なくとも1個の位置決めピンを設置し、該位置決めピンを該連結部の位置決め孔内に穿設し、該モールド成形部材の連結部を該位置決め溝内に位置決めすることを特徴とする請求項16記載のローラーモールド成形体の製造方法。
【請求項21】
前記固定部材は位置決め孔を設け、該位置決め溝の位置決めピンを先に該連結部の位置決め孔に穿設し、さらに該固定部材の位置決め孔に穿設し、これにより該モールド成形部材の連結部を該位置決め溝内に位置決めし、しかも該固定部材により該連結部を押圧固定することを特徴とする請求項20記載のローラーモールド成形体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−221817(P2008−221817A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85856(P2007−85856)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】