ワイプ分配装置
シート形体の製品を分配するための容器であって、
(i)分配されるシート形体の製品;及び
(ii)シート形体の製品用の分配開口であって、開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に非下向き方向に分配するためのニップ通路を提供するものである、分配開口を含む。
(i)分配されるシート形体の製品;及び
(ii)シート形体の製品用の分配開口であって、開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に非下向き方向に分配するためのニップ通路を提供するものである、分配開口を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンタオル、浴室ワイプ、乳児用ワイプなどの、シート形体の製品を分配するための容器に関する。
【背景技術】
【0002】
キッチンタオルや窓ワイプや乳児ワイプなどの使い捨てワイプ製品は、今日の社会で殆どどこにでもあるものとなり、並びにそのようなワイプ製品用の耐久性及び使い捨ての両方のディスペンサーは、従来技術内で周知であり、多数存在する。
【0003】
ワイプ製品の分配における開発は、通常は相互に相反する2つの主要目的:(1)コスト低減、及び(2)ユーザーの便利さ向上に焦点を当てられてきた。
【0004】
連続ウェブ形式で販売されるワイプ製品は、通常は最もコストが安く、したがって当初は最も望ましいものとみなされる。大部分の使い捨てワイプ製品は、連続ウェブとして形成されてロールからロールへの加工に供給されるので、ロール上の連続ウェブとして販売される時に(アコーディオン折畳みの容器内ウェブもある程度一般的であるが)、更なる加工の必要性が最も少なく、最も安価である。
【0005】
不都合なことに、そのような連続ウェブ形式は、材料の分離ユニットを引きちぎる仕事、すなわち予備穿孔されたウェブ材料であっても両手及び中程度の注意を必要とすることが多い作業をユーザー自身が実施しなければならないので、ユーザーにとって比較的不便である。多数のユーザーは、乳児のおむつ交換などの他の仕事に既に関わっていて、自由になる手が無いのみならず、充分な注意を払う機会もない。そのような連続ウェブ形式には、多数の不利点があり:片手では容易に操作できず;穿孔された小片に切れたり切れなかったりジグザグになって、不均一に裂けることが多く;個々のワイプが分配開口前に時期尚早に分離することがあり(「後退」とも呼ばれる);意図されるよりはるかに多くが間違って巻き戻されることが多く(「チェーン状態」とも呼ばれる)、余分な製品は捨てられるか、労力を費やして締まり無く再び巻かなければならない。
【0006】
これらの不便な問題に対処するために、比較的安価な「ポップアップ」ディスペンサーが、分離した挟み込まれたワイプを分配するために開発された。そのような装置においては、ユーザーは、ディスペンサーの開口から突き出してその単一シートを分配するようになっている個々のシートの一部を掴んで引張ることを要するだけで、そのような動作は、次のシートの一部を開口に残し、次の使用のために同じような状態を提供する。
【0007】
挟み込まれたポップアップ装置は、通常は従来の連続ウェブ装置より良く動くが、挟み込み装置も依然多数の欠点を有する。信頼性のあるポップアップ動作は、「チェーン状態」不良と「後退」不良の間の狭い範囲にしか存在しない。
【0008】
チェーン状態は、ワイプが取り出される際に多数のワイプが間違って引き出されて製品分離に失敗する時に生じ;後退は、ワイプが分配開口前で時期尚早に分離して、手の届くのが難しい及び再び開口を通すのが難しいパッケージの内側へ次のワイプが間違って後退する時に生じる。様々な不良の間に生じる狭い操作窓の中に合わせるために、そのような挟み込みポップアップ装置は、様々な設計考慮点の、例えば分配開口の大きさ及び/又は形状、製品のオーバーラップの程度、製造、輸送、及び/又は貯蔵の間の圧縮、基材特性、並びにウェットタイプシートの場合は製品荷重などの、微調整及びバランスを必要とする。更に、そのようなシステムは、狭い範囲の平均的消費者の相互作用(例えば、どのくらいの速度及びどのような規則性で消費者がワイプを引き出すかなど)しか予定していない。したがって、狭い操作窓の中に合わせるために微調整を必要とする程度は、そのようなパッケージの製造、輸送、又は貯蔵いずれかの間の変化、あるいは消費者がワイプを使用する方法の変化によって混乱させられることがあるので、チェーン状態又は後退の発生する可能性が増大する。
【0009】
挟み込みワイプ装置では、連続ウェブ装置に対するそれらに固有のコスト上の不利点は決して完全に克服されない。分離して折り畳んで挟み込みをして積み上げなければならない分離性ワイプは、どうしてもより多くの加工を必要とし、したがって通常、連続装置より高価なものになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
それ故に、連続ウェブのコスト有効性とこれまではポップアップ挟み込みシート分配装置だけに関連していた便利さ及びより高い信頼性とが組み合わされた、ワイプを分配するための装置に対する必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第一の態様では、
(i)分配されるシート形体の製品;及び
(ii)シート形体の製品のための分配開口であって、開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に非下向き方向に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口を含む、シート形体の製品を分配するための容器が提供される。
【0012】
本発明の第二の態様では、
(a)分配前の製品を貯蔵するための容器の内部空洞を画定する複数の壁;及び
(b)複数の壁の1つ内の分配開口であって、開口は内部空洞から容器外の環境へ通ずるものであり、開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口を含む、シート形体の製品を分配するための容器が提供される。
【0013】
本発明の第三の態様では、
(A)分配前の製品を貯蔵するための容器の内部空洞を画定する複数の壁であって、前記複数の壁の1つは封止区分を含むデッキパネルである複数の壁;
(B)封止区分内の分配開口であって、前記開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口;及び
(C)複数の壁の1つにヒンジ式に関連付けられた蓋であって、蓋は封止区分に閉鎖可能に被さるものである蓋を含む、シート形体の製品を分配するための容器が提供される。
【0014】
引用される全ての文献は、関連部分において、参考として本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であるという承認として解釈されるべきではない。
【0015】
本明細書全体中で提示されるあらゆる限界は、場合に応じて、更に低い又は更に高いあらゆる限界を包含しており、そのような更に低い又は更に高い限界が本明細書に明示的に記載されていたかの如くであることを理解されるべきである。本明細書全体中で提示されるあらゆる範囲は、そのような広い範囲内に入るあらゆる更に狭い範囲を包含しており、そのような更に狭い範囲が全て本明細書に明示的に記載されていたかの如くである。
【0016】
異なって指定しない限り、全てのパーセント、比率、及び割合は重量基準であり、全ての温度は摂氏温度(℃)である。すべての測定値は、異なって指定しない限り、SI単位による。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
添付の図面と関連してなされた本発明の説明を参照することにより、本発明の上述及び他の構成及び目的、並びにそれらを達成する方法がより明白になり、本発明自体がよりよく理解されるであろう。
【0018】
本明細書で使用する時、「下向き方向」という語句は、重力ベクトルの45度以内の方向を意味する。「非下向き方向」という語句は、下向き方向ではないいずれかの方向を意味する。
【0019】
「ニップ通路」により、本明細書において、分配開口の横方向縁部間の特定の距離を意味し、その間を通るシート形体の製品の通路に利用できる間隔は、シート形体の製品が両方の横方向縁部に同時に接触してそのような接触により僅かに圧縮されるようなものである。
【0020】
「僅かに圧縮される」により、本明細書において、選択されたシート形体の製品が引き出し力に応じてニップ通路を通過するが、容器内に残るシート形体の製品は「チェーン状態」又は「後退」にならないことを意味する。1つの好ましい実施形態では、ニップ通路を通過する時のシート形体の製品としての圧縮は、ニップ通路を通過する前の厚さの約0.5%〜約50%に、シート形体の製品の厚さを減少する。
【0021】
本明細書で使用する時、用語「含む」は、本発明を実施するに際して、多様な構成要素、成分、又は工程を結合して使用できることを意味する。従って、用語「含む」は、オープンエンドであり、より制限的な用語「から本質的に成る」及び「から成る」を包含する。
【0022】
図1、2、及び3は、本発明の1つの可能な実施形態を示す。容器10が、任意の蓋20、前壁60、後ろ壁70、対の側壁80及び90、底壁又は基部100、並びに頂部壁又はデッキパネル50を備える。全ての壁、すなわち前壁60、後ろ壁70、対の側壁80及び90、基部100、並びにデッキパネル50は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。容器本体は、いかなる好適な材料をも、例えば:アクリレート、天然及び合成ゴム、ポリウレタン類、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル類、ポリスチレン類、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、及び積層体などのプラスチック組み合わせ体などがあるがこれらに限定されないプラスチック;金属;紙又は厚紙、金属箔、ポリエチレン、及び/又は紙などがあるがこれらに限定されない積層体;木材;並びにこれらの組み合わせなどを含むが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、容器本体は、剛性である。本発明の別の任意の実施形態では、容器本体は、半剛性である。容器本体の様々な部品は、同一材料で作成しても、異なる材料で作成してもよい。
【0023】
本発明の容器は、シート形体の製品の貯蔵及び分配が可能な、いかなる好適な形状及び大きさにも、例えば立方体、直方体、多面体、球形、半球形、ドーム状、角錐、円錐、円筒形、円錐台、角錐台、及びこれらの組み合わせなどとすることができるが、これらに限定されない。図1〜18に示す実施形態は、本発明の可能な実施形態の単なる幾つかの例であって、容器の形状又は物理形体についていかなる形式にも限定することを意図するものではない。
【0024】
デッキパネル50は、横方向縁部30及び35を有する分配開口を含み、これを通ってシート形体の製品(又は製品)40が分配される。横方向縁部の少なくとも1つは、回転可能なローラを含む、すなわち横方向縁部30及び35の少なくとも1つは、回転可能なローラである。図1に示す本発明の1つの任意実施形態では、デッキパネル50は、横方向縁部30及び35を有する分配開口を含む封止区分55を有する。封止区分とは、任意の蓋が閉止位置にある時にそれが少なくとも被さる、デッキパネルの部分である。図1の任意の蓋20は、閉止位置にある時、封止区分55だけのみならずデッキパネル50全体に被さる。別の方法としては、任意の実施形態には示されていないが、任意の蓋は、閉止位置にある時、封止区分だけ、又は封止区分とデッキパネルの一部に被さる。
【0025】
本発明の1つの任意実施形態では、横方向縁部は、水分などの流体が容器の内部空洞などの容器本体のシート形体の製品を貯蔵する部分へ進入するのを遅延させる、より好ましくは防止する、封止体として作用する。さらに加えて、この任意の実施形態では、横方向縁部は、基材から物質の組成物が蒸発損失することが原因となってシート形体の製品が時期尚早に乾燥するのを遅延させる、より好ましくは防止する。用語「物質の組成物」及び「基材」は、本明細書で詳細に説明される。
【0026】
各横方向縁部は、同一形状でも、異なる形状でもよい。さらに、形状は、均一であってもよく、あるいは大きさ、形状、及び向きが変化してもよい。更にその上、各横方向縁部は、中空であって外側表面だけを有しても、中実でも、又はその形状内に空隙を含んでもよい。横方向縁部は、同一でも異なってもよく、すなわち、一方が中空で他方が中実でも、一方が中実で他方がその中に空隙を有してもよい。回転可能なローラではない横方向縁部は、独立に、例えばこぶ、突出部、隆起部、唇部、狭部、これらの組み合わせなどであってもよい。回転可能なローラではない横方向縁部に好適な形状の追加例として、円筒形、円錐形、円錐台、球形、涙形、五角形、六角形、ダイアモンド形、丸み付きダイアモンド形、犬の骨形、及びこれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。回転可能なローラである横方向縁部(単数又は複数)は、いかなる好適な形状でも、例えば円筒形、円錐形、円錐台、球形、涙形、五角形、六角形、ダイアモンド形、丸み付きダイアモンド形、犬の骨形、及びこれらの組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。横方向縁部は、同一形状でも、異なる形状でもよい。例えば、一方の横方向縁部が狭部であって、他方が回転可能な円筒形ローラのものや、一方の横方向縁部が回転可能な円筒形ローラであって、他方が犬の骨形状の回転可能なローラのものがある。
【0027】
本発明の1つの任意実施形態では、各横方向縁部は、任意に、突出部及び/又は窪みの繰返しパターンをその表面上に有してもよく、これらは形状が規則的でも不規則でもよい。1つの任意実施形態では、一方の横方向縁部上の繰返しパターンは、他方の横方向縁部上のパターンの反対である、すなわち横方向縁部は、雄型/雌型又は雌型/雄型の対を有する。これらの繰返しパターンを含む形状の非限定的な例として、ドーム、ピラミッド、ダイアモンド、角柱、円筒、涙形円筒などの円筒形、円錐、歯、円錐台、球形、五角形、六角形、ダイアモンド形、丸み付きダイアモンド形、犬の骨、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。1つの任意実施形態では、横方向縁部は、対の噛み合う円筒形歯車であってもよく、すなわち、横方向縁部は、歯を有する対の回転可能な円筒であり、及び雄型/雌型又は雌型/雄型の対である。
【0028】
横方向縁部は、いかなる好適な材料で作成されてもよく、積層体、合金、又は材料の組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。各横方向縁部は、同一材料で作成されても、異なる材料で作成されてもよい。材料の選択は、多数の要因によって決まるものであり、例えば:シート形体の製品は何か、より具体的には基材及び物質の組成物内に存在する成分は何か;製品をシート形体に保持するのに必要な力;コスト;耐久性;どの消費者がディスペンサーを使用するか(例えば、大人、子供等)などがあるが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、横方向縁部は、ナイロン、アクリレート、天然及び合成ゴム、ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリスチレン類、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、及びプラスチックの組み合わせなどがあるがこれらに限定されないプラスチック;ステンレス鋼、手術鋼、工具鋼などの鋼、銅、黄銅、アルミニウムなどがあるがこれらに限定されない金属;黒鉛複合体、ガラス繊維などの複合材料;並びにこれらの組み合わせで作成されてもよい。1つの任意実施形態では、横方向縁部の少なくとも1つは、シート形体の製品に接触する第二の材料により包囲される1つの内側材料を含んでもよい。この第二の包囲材料は、内側材料に永久的に取り付けられても、又は金属若しくはプラスチックのスリーブのように取外し可能であってもよい。この非限定的な例には、シート形体の製品に接触するプラスチックコーティングにより囲まれた、本明細書で詳細に説明する、金属コアを含む対の回転可能なローラである横方向縁部があり、金属コアは、任意に全面的又は部分的に中空であってもよい。
【0029】
分離した個別ワイプなどの製品40を容器10から取り出すためには、消費者は、製品40を掴んで、基部100から実質的に遠くへ力を及ぼし、これにより容器10から製品40を取り出す。この力は、非下向き力であることが好ましく、より好ましくは、その主要成分ベクトルが製品40に実質的に平行な力である。本発明の容器は、消費者がどのくらいの早さでどのような規則性でワイプを引き出すかなどの、消費者の多種多様な相互作用の変動を許容可能である。
【0030】
本発明の別の任意実施形態では、横方向縁部は、シート形体の製品を分配している間に、物質の組成物の全てではないが幾分かをシート形体の製品から除去するのに充分な力を及ぼすことができる。この除去により、シート形体の製品が容器の内部空洞などの容器本体内にある間は、物質の組成物が過剰に存在することが許容される。物質の組成物のこの過剰量は、物質の組成物のいずれかの損失、例えばシート形体の製品を取替えている間の流失、蒸発、容器反転などに起因するがこれらに限定されない損失を考慮して、追加可能である。
【0031】
本発明の1つの任意実施形態では、容器は閉止体を含んでもよい。閉止体は、壁の1つに関連付けられて、閉止位置にある時に、開口部及び横方向縁部を封止状態に覆う。好適な閉止体の例として、蓋、再密閉可能なラベルなどが挙げられるが、これらに限定されない。図1は、任意の蓋20の形体の、1つのそのような任意の閉止体を示す。
【0032】
図1においては、任意の蓋20は、固定軸線周りで移動可能であって、製品40へのアクセスを可能にする。任意の蓋20などの閉止体は、容器10に永久的に取り付けられても、取外し可能でもよい。すなわち、任意の蓋20は、容器本体の壁の1つと関連付けられる。取付けは、ヒンジ、曲げ点、回転点、ばねなどの形態とすることができる。このヒンジは又、任意に、ヒンジ開放補助具又は自動開放補助具を含んで、事象の発生例えば消費者がボタンを押すなどにより、任意の蓋を充分に開放してもよい。閉止体は又、任意に、閉止体を容器に固定する手段を含んでもよく、錠前手段、舌部と溝、ラッチ、接着剤(例えば、閉止体が再密閉可能なラベルである時)、雄部材と雌部材などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、例えば錠前手段などによる閉止体を容器に固定するための任意の手段は、任意のヒンジ開放補助具又は自動開放補助具と組み合わされて、消費者がシート形体の製品に容易にアクセスできる容器とする。蓋又は再密閉可能なラベルなどの閉止体は、いかなる好適な材料のものでもよく、例えば、アクリレート、天然ゴム又は合成ゴム、ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリスチレン類、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、高密度ポリエチレン、ポリエチレン積層体、及びプラスチックの組み合わせなどがあるがこれらに限定されないプラスチック;金属;紙若しくは厚紙とポリエチレン、金属箔及びポリエチレン及び/又は紙などがあるがこれらに限定されない積層体;木材;あるいはこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、閉止体は、容器本体と同一材料で作成される。本発明の別の任意実施形態では、閉止体は、容器本体とは異なる材料で作成される。
【0033】
閉止体は、閉止位置にある時に、横方向縁部を有する分配開口を覆って、本明細書で説明するようないずれかの物質の組成物がシート形体の製品から蒸発する損失を最小限にするのが好ましい。例えば、図1においては、任意の蓋20が、閉止位置にある時、横方向縁部30及び35を有する分配開口を覆って、いずれかの物質の組成物が製品40から蒸発する損失を最小限にする。
【0034】
閉止体は又、閉止位置にある時、容器外側からの水、空気、並びに他の液体及び/又は流体がシート形体の製品に接触するのを防止する作用をするのが好ましい。例えば、図1では、任意の蓋20が閉止位置にある時、横方向縁部30及び35を有する分配開口を覆って、容器10の外側からの水、空気、並びに他の液体及び/又は流体が製品40に接触するのを防止する。
【0035】
本発明の図示しない任意の実施形態では、シート形体の製品がこれを通って分配される横方向縁部を有する分配開口は、閉止体上にある。本発明の図示しない別の任意実施形態では、一方の横方向縁部は蓋などの閉止体上にあり、他方の横方向縁部は、デッキパネル上にある。蓋を閉じることにより、横方向縁部がニップ通路を形成することができ、これにより、消費者は、シート形体の製品を分配することができる。この任意の横方向縁部の分離により、容器内部へ容易にアクセスして、例えば、シート形体の製品の交換又は補充、任意の電池の交換、物質の追加組成物の添加などが可能になる。
【0036】
蓋又は再閉止可能なラベルなどの閉止体、ワイプ用の容器本体、蓋やヒンジなどの取付けがあるがこれらに限定されない存在する任意機構などに関する追加情報は、米国特許意匠第437,686号(バルザール(Balzar)、2001年2月20日発行)、意匠第443,508号(ブラーテン(Braaten)、2001年6月12日発行)、意匠第443,451号(バック(Buck)、2001年6月12日発行)、意匠第421,901号(ヒル(Hill)、2000年3月28日発行)、意匠第421,902号(ヒル(Hill)、2000年3月28日発行)、意匠第416,794号(コーマック(Cormack)、1999年11月23日発行)、意匠第414,637号(アムンドソン(Amundson)、1999年10月5日発行)、意匠第445,329号(ゼートッフ(Zethoff)、2001年7月24日発行)、米国特許第3,982,659号(ロス(Ross)、1976年9月26日発行)、同第3,967,756号(バリシュ(Barish)、1976年7月6日発行)、同第3,986,479号(ボーデッカー(Boedecker)、1976年10月19日発行)、同第3,994,417号(ボーデッカー(Boedecker)、1976年11月30日発行)、同第6,269,970号(フアング(Huang)、2001年8月7日発行)、同第5,785,179号(バクツィンスキー(Buczwinski)、1998年7月28日発行)、同第5,366,104号(アームストロング(Armstrong)、1994年11月22日発行)、同第5,322,178号(フース(Foos)、1994年6月21日発行)、同第5,050,737号(ジョシルン(Josyln)、1991年9月24日発行)、同第4,971,220号(カウフマン(Kaufman)、1990年11月20日発行)、同第6,296,144号(タナカ(Tanaka)、2001年10月2日発行)、同第6,315,114号(ケック(Keck)、2001年11月13日発行)、同第4,840,270号(カプト(Caputo)、1989年6月20日発行)、同第4,471,881号(フォスター(Foster)、1984年9月18日発行)、同第5,647,506号(ジュリアス(Julius)
、1997年7月15日発行)、同第6,401,968号(フアング(Huang)、2002年6月11日発行)、同第6,269,969号(フアング(Huang)、2001年8月7日発行)、同第6,412,634号(テレスカ(Telesca)、2002年7月2日発行)、同第5,791,465号(ニキ(Niki)、1998年8月11日発行)、及び同第6,092,690号(ビトウフト(Bitowft)、2000年7月25日発行)、並びにPCT国際公開特許WO00/27268(2000年5月18日公開、プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)に譲渡)、WO02/14172(2002年2月21日公開、プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)に譲渡)、及びWO99/55213(1999年11月4日公開、プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)に譲渡)にて見ることができる。
【0037】
図4は、図1の容器の一代替実施形態の内部空洞42を示す、2−2に沿う断面図である。図4では、製品40は、挟み込まれた複数の分離した個別ワイプ43、44、46、及び48である。挟み込まれた分離した個別ワイプは、C折り畳み、S折り畳み、Z折り畳みなどの、様々な既知の折り畳みパターンのいずれかで折り畳み可能である。図4では、複数の分離した個別ワイプ43、44、46、及び48が、「Z折り畳み」構成で挟み込みされている。Z折り畳み構成により、挟み込まれた分離した個別ワイプの折り畳みられた積み重ねが、重なり合い部分を有して挟み込み可能になる。代表的な折り畳みパターンが、米国特許第6,213,344号(ヒル(Hill)、2001年4月10日発行)、同第6,202,845号(ヒル(Hill)、2001年3月20日発行)、同第5,332,118号(マッケンフス(Muckenfuhs)、1994年7月26日発行)、同第6,030,331号(ザンダー(Zander)、2000年2月29日発行)、同第5,964,351号(ザンダー(Zander)、1999年10月12日発行)、及び同第5,540,332号(コパッツ(Kopacz)、1996年7月30日発行)において更に詳細に開示されている。あるいは、挟み込まれた分離した個別ワイプは、Z折り畳みとC折り畳みの交互パターンなどの交互構成で折り畳まれてもよい。この交互折り畳みパターンの例は、米国特許第6,250,495号(バンドウ(Bando)、2001年6月26日発行)において見ることができる。
【0038】
図5は、図4の部分6の拡大図であって、横方向縁部の製品とニップ通路の間の関係を示す。製品40は、横方向縁部30と35により形成されるニップ通路950を通過する前の厚さL1を有する。製品40は、横方向縁部30及び35両方と同時に接触して、そのような接触により僅かに圧縮されている間、厚さL2を有する。この厚さL2は、分配開口の横方向縁部間の距離であるニップ通路950の寸法であり、その間を通る製品の通路に利用可能な間隔は、製品がそのような接触により僅かに圧縮されるようなものとなっている。横方向縁部30と35の間を通過した後で、製品40は、厚さL3を有する。厚さL1は、厚さL3にほぼ等しく、その両方ともL2より大きい。
【0039】
理論に束縛されるものではないが、分配中には、横方向縁部は、シート形体の製品上でそれ自体により発生される力より大きい特定の力(すなわち、せん断、圧縮、摩擦、垂直)を、ニップ通路を通過する時のシート形体の製品上に発生させ、これにより、製品が「チェーン状態」又は「後退」を受けながら容器内に残ることを防止すると考えられている。
【0040】
ニップ通路の寸法は、多数の要因に依存して変更されるものであり、例えばシート形体の製品(すなわち、基材及び/又は物質の組成物)、横方向縁部(組成、形状、重量、物理特性等)などによるが、これらに限定されない。いずれの好適なニップ通路も、製品が分配される時に横方向縁部により製品上に発生される圧縮、摩擦、及びせん断力が、いかなる製品と製品の界面における摩擦及びせん断力よりも著しく大きいことが確実となる距離であることを必要とする。
【0041】
ニップ通路は、分配の間に変化してもよい、すなわち、横方向縁部間の距離が或る距離範囲内で変化してもよいことを理解する必要がある。例えば、横方向縁部が涙形断面を有する対のローラである場合、製品が分配されると、ローラの回転が、対のローラ間の距離を或る距離範囲内で変化させる。同様に、横方向縁部の1つがその表面上に突出部及び/又は窪みの繰返しパターンを含む場合、製品が分配されると、横方向縁部の表面上の変動が、横方向縁部間の距離を或る距離範囲内で変化させる。しかしながら、いかなるそのような変動も、シート形体の製品が両横方向縁部と同時に接触してそのような接触により僅かに圧縮されるようなものであり、本発明の範囲内である。
【0042】
図6は、図1の容器の別の代替実施形態の内部空洞42を示す、2−2に沿う断面図である。図6においては、製品40は、予め定められた間隔でウェブの主軸に対して実質的に横断方向に走って個別ワイプを画定する複数の破壊性の線により分割されている、シート材料の連続ウェブである。図6は又、2つの任意の機構、モータ900及びセンサー910を示しており、この両方については、本明細書において更に詳細に説明される。
【0043】
図7は、図1の容器10の一代替実施形態の側面図である。デッキパネル110は、容器10の内部空洞42へのアクセスを可能にする方法で、位置115の周りを移動可能である。容器10の内部空洞42へのこのアクセスによって、消費者は、例えば、製品40を再充填及び/又は交換することができる。図6では、デッキパネル110は、永久的取付けであるが、位置115において移動可能に容器10に取り付けられている。この取付けは、ヒンジ、曲り点、回転点、ばねなどであってもよい。しかしながら、任意の図示しない代替実施形態では、デッキパネルは、容器の内部空洞42へのアクセスを可能にするために、容器の残りから取外し可能であってもよい。デッキパネル110は又、任意に、デッキパネル110を容器10に固定するための手段を含んでもよく、例えば錠前手段、ラッチ、舌部と溝、雄部材と雌部材などが挙げられるが、これらに限定されない。好適な固定手段は、本明細書において更に説明される。
【0044】
図8は、図1の容器10の一代替実施形態の側面図であって1つの横方向縁部を示しており、この場合は回転可能なローラ120が、横方向縁部30及び製品40に近接する位置から一時的に移動されている。回転可能なローラ120は、容器10の内部空洞42へのアクセスを可能にするために、デッキパネル50の平面内で移動可能であってもよい。図に示されていない本発明の代替実施形態では、回転可能なローラなどの1つの横方向縁部は、デッキパネル50から取外し可能であって、これにより、容器10の内部空洞42へのアクセスが可能になる。容器10の内部空洞42へのこのアクセスによって、消費者は、例えば、製品40を再充填及び/又は交換することができる。例えば分離した個別ワイプのような製品40の分配を容易にするために、回転可能なローラ120は、製品40の分配の前に図1に示される位置のような製品40に近接する位置に戻されて、横方向縁部30と共にニップ通路を形成することができる。製品40と接触する回転可能なローラ120のこの復帰は、消費者による手動によりなされても、戻りばねなどのばねによる自動でなされてもよい。
【0045】
本発明においては、横方向縁部の少なくとも1つは、回転可能である。すなわち、シート形体の製品が分配される時、横方向縁部の少なくとも1つが、回転する。横方向縁部の回転の方向は、シート形体の製品の分配を助ける方向である。通常は、シート形体の製品と接触する点における横方向縁部の回転方向は、シート形体の製品が分配される方向と同一である。本発明の1つの好ましい実施形態では、回転する横方向縁部は、回転可能なローラである。本発明の別の好ましい実施形態では、横方向縁部は、対の回転可能なローラである。図9は、図1の容器10の一代替実施形態の側面図であり、横方向縁部は、対の回転可能なローラ130及び140である。回転可能なローラ130は、方向150すなわち時計方向に回転し、一方、回転可能なローラ140は、方向160すなわち反時計方向に回転する。回転可能なローラ130及び140は、横方向縁部と同一材料で作成されてもよく、本明細書において詳細に説明されるようなものである。本発明の1つの好ましい実施形態では、対のニップ化されたローラ130及び140は、製品40に接触するプラスチックコーティングで囲まれた金属コアを含む。
【0046】
本発明の1つの任意実施形態では、容器は、任意に、回転可能なローラに連結されたモータを備えてもよく、あるいは任意に、2つの回転可能なローラが存在する時には、1つ又は両方の回転可能なローラに連結されたモータを備えてもよい。本発明の別の任意実施形態では、2つの回転可能なローラが存在する時、容器は、任意に、回転可能なローラにそれぞれが連結された2つのモータを備えてもよい。本発明の一実施形態では、任意のモータは、回転可能なローラを回転させてシート形体の製品を分配してもよく、一方、別の実施形態では、任意のモータは、回転可能なローラが回転するのを停止するブレーキとして作用してもよく、あるいは第三の実施形態では、任意のモータは、回転可能なローラのブレーキと回転の何らかの組み合わせであってシート形体の製品を分配してもよい。モータは、いかなる好適なモータであってもよく、例えば摩擦モータ、巻上げモータ、時計作用モータ、電動(交流及び直流の両方)、及びこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。任意のモータに加えて、追加任意機構が、本発明の容器内に存在してもよく、例えば、歯車、太陽エネルギーや電池や主電源や風力などの電源;ブレーキ、カム、リンク機構、又はばねシステム;及びこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。
【0047】
本発明の別の任意実施形態では、1つの回転するローラは、又は第二の任意の回転するローラが存在する場合は2つのローラは、ブレーキシステムを含んでもよく、例えば、カム、ラチェット、リンク機構、ばねシステムなどがあるが、これらに限定されない。任意のブレーキシステムは、所望量のシート形体の製品が分配された後で作動してもよい。本発明の別の他の任意実施形態では、1つの回転するローラは、又は第二の任意の回転するローラが存在する場合は2つのローラは、回転するローラが一方向だけに回転可能なように、抑制されてもよい。その上に、本発明の別の任意実施形態では、回転するローラは、任意に、歯車装置を含んでもよい。
【0048】
本発明の別の任意実施形態では、センサーが存在してもよい。センサーは、回転可能なローラ、存在するいずれかの任意ブレーキシステム、及び/又は存在するいずれかの任意モータの1つ以上に連結されてもよい。センサーは、作動すると、例えば、モータが対の回転可能なローラを回転させるように指令して、予め定められた量の分離した個別ワイプなどのシート形体の製品を分配する。センサーは、いかなる好適なセンサーであってもよく、例えば、光学;音声認識などの音;動作;熱又は赤外線;近接;回転ローラ又はシート形体製品の移動距離などの移動;回転;並進;及びこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。1つの任意実施形態では、音センサーは、手たたきなどのいずれかの音、又は「ワイプ」などの特定の声指示に応じてもよい。シート形体の製品の予め定められた量は、特定の長さであってもよく、分離性個別ワイプの数、1、2、若しくはより多い数などでもよい。さらに加えて、予め定められた量は、センサーにより受け止められた情報に基づいても、例えば、センサーが音センサーである場合、「ワイプ2枚」という発声に基づいて、容器が分離した個別ワイプ2枚を分配してもよい。
【0049】
図10の本発明の容器の一実施形態の側面図では、容器200が、前壁290と、後ろ壁270と、対の側壁の内の1つだけが見える、すなわち側壁280と、底壁又は基部295と、頂部壁又はデッキパネル225とを含む。全ての壁、すなわち前壁290、後ろ壁270、側壁280を含む対の側壁、基部295、及びデッキパネル225は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。容器本体は、本明細書で詳細に説明するような、いずれかの好適な材料を含むことができる。その上、この任意実施形態の容器200は、本明細書で説明した任意の蓋に類似する、任意の蓋(図示せず)を含んでもよい。
【0050】
デッキパネル225は、2つのデッキ部材、第一のデッキ部材220及び第二のデッキ部材240を含む。第一のデッキ部材220及び第二のデッキ部材240は、対向する横方向縁部210及び230をそれぞれ有し、これらは、製品260がその間で分配されるニップ通路を形成する。横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含むが、本発明の一代替実施形態では、横方向縁部は、任意に、対の回転可能なローラを含んでもよい。横方向縁部210及び230並びに任意の対の回転可能なローラに関する追加情報は、本明細書で説明され得る。
【0051】
第二のデッキ部材240は、位置250において容器本体に取り付けられて、方向矢242に示されるように図9の平面内で移動可能である。第一のデッキ部材220は、前壁290に取り付けられて示され、第二のデッキ部材240のように移動可能ではない。位置250は、その回りを第二のデッキ部材が移動する点であって、例えばヒンジ、支点、曲り点、回転点、ばねなどとすることができる。位置250は又、任意に、ヒンジ開放補助具又は自動開放補助具を含んでもよく、これは、事象の発生例えば消費者がボタンを押すなどにより、第二のデッキ部材を充分に開放する。第二のデッキ部材240のこの移動により、容器200の内部空洞245へのアクセスが可能になる。容器200の内部空洞245へのこのアクセスによって、消費者は、例えば製品260を再充填及び/又は交換することができる。第二のデッキ部材240は、例えば分離した個別ワイプのような製品260の分配を助長するために、製品260の分配の前に図10に示される位置などのシート形体の製品260に近接する位置に戻されて、横方向縁部230が他の横方向縁部210と共にニップ通路を形成することが可能になる。第二のデッキ部材240及び横方向縁部230のこの復帰並びに製品260との接触は、消費者による手動でなされても、戻りばねなどのばねによる自動でなされてもよい。位置250がどのようなものかについての追加情報は、本説明書で説明され得る。
【0052】
本発明の図示されない任意実施形態では、第一のデッキ部材及び第二のデッキ部材は両方とも、移動可能である。あるいは、本発明の別の図示されない任意実施形態では、移動可能な第一のデッキ部材と、後ろ壁に取り付けられて第一のデッキ部材のように移動可能ではない第二のデッキ部材とを有することが可能である。
【0053】
図11、12、及び13には本発明の容器の一実施形態が示され、容器300が、任意の蓋310、頂部壁350、後ろ壁360、対の側壁380及び395、底壁又は基部370、並びに前壁390を含む。全ての壁、すなわち頂部壁350、後ろ壁360、対の側壁380及び395、基部370、並びに前壁390は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。前壁390は、横方向縁部320及び330を有する分配開口を含み、これを通って製品340が分配される。この任意の実施形態は、製品340が容器300の側から分配されることを除いて、図1〜3に示される実施形態に類似である。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、任意の蓋、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、任意の蓋、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0054】
図14、15、及び16に示される任意の実施形態は、容器本体が長方形形状を有する代わりにドーム形状であることを除いて、図1〜3、及び10〜13に示される実施形態に類似である。図14、15、及び16には本発明の容器の別の実施形態が示され、容器400が、本体区分440、及び底壁又は基部450を含む。容器400は、その側上に横方向縁部410及び420を有する分配開口を含み、これを通って製品430が分配される。本体区分440及び基部450は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0055】
図17及び18には本発明の容器の2つの代替実施形態が示されていて、図示される容器の壁は剛性ではない、すなわち、これらは、少なくとも部分的に可撓性の材料で作成されている。好適な非剛性材料は、本明細書で更に説明される。
【0056】
図17では、容器700が、再閉止可能なラベル形体の閉止体730と、頂部壁750と、対の側壁740及び795と、底壁又は基部790と、製品770を入れるための容器700の内部空洞を画定する方法で結合された対の波形部760及び780とを含む。頂部壁750は、横方向縁部710及び720を有する分配開口を含み、これを通ってシート形体の製品770が分配される。全ての壁、すなわち頂部壁750、対の側壁740及び795、基部790、並びに対の波形部760及び780は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0057】
図18では、容器800が、再閉止可能なラベル形体の閉止体830と、頂部壁880と、対の側壁840及び850と、底壁又は基部890と、対の端部壁860及び870とを含む。頂部壁880は、横方向縁部810及び820を有する分配開口を含み、これを通ってシート形体の製品825が分配される。全ての壁、すなわち頂部壁880、対の側壁840及び850、基部890、並びに対の側壁860及び870は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0058】
本発明の容器は又、図のいずれにも示されていない追加の任意機構を含んでもよく、これらには、シート形体の製品を分離した個別拭き布に分離することを容易にする切断器具(例えば、ギロチン、ハンマーとアンビルの配置、ブレード、のこ歯状刃など);追加の物質組成物又はその成分のシート形体製品への適用;シート形体の製品を分配時に形成するための、横方向縁部を経由する物質の組成物の基材への添加;基材上に放出可能に含有されている物質の組成物の再配分;横方向縁部用の、特に横方向縁部が対のローラである時の潤滑手段;対の回転可能なローラを回転させる力を増加させるような、シート形体の製品を分配するのに必要な力を消費者が変化させる、増加又は減少するなどの手段;シート形体の製品を加温又は加熱するための横方向縁部及び/又は容器本体内の加熱要素;並びにこれらの組み合わせなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0059】
シート形体の製品:
(i)基材
用語「シート形体の製品」は、物質の組成物を放出可能に担持したウェブ又は基材を意味する。用語「放出可能に担持する」は、組成物がウェブ又は基材の中及び/又は上に含まれて、その基材を絞るか、又はカウンター、子供、若しくは床などの表面をその基材でふき取るような、なにかの力をウェブ又は基材にかけることにより、ウェブ又は基材から容易に放出可能であることを意味する。基材の選択は、配合者の任意である。
【0060】
本発明の一実施形態では、シート形体の製品の基材は、好ましくは予め定められた間隔でウェブの主軸に対して実質的に横断方向に走って複数の個別ワイプを画定する穿孔などの複数の破壊性の複合線により分割されている、シート材料の連続ウェブである。本発明の別の実施形態では、シート形体の製品の基材は、挟み込まれた複数の分離した個別ワイプである。この挟み込みは、いかなる好適な構成のものにもすることができ、本明細書で詳細に説明するような、「Z折り畳み」、「C折り畳み」、「S折り畳み」など、及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0061】
本明細書で使用するための基材の製造は、この発明のどの部分も形成しない。次の記述は、系統的な説明の便宜のためであり、本明細書で使用する基材のタイプを限定することは意図していない。
【0062】
シート形体の製品の基材は、天然繊維、合成繊維、又は天然繊維と合成繊維の混合物の織物又は不織布ウェブを含むことができるが、これらに限定されない。好適な天然繊維には、木材パルプ又はパルプ繊維などのセルロース繊維、木綿、及びレーヨンが含まれるが、これらに限定されない。好適な合成繊維は、織物に一般に使用される繊維を含み、ポリエステル及びポリプロピレンの繊維のようなポリオレフィンが含まれるが、これらに限定されない。基材は、織物基材、不織布基材、発泡体、積層体、フィルム、スポンジ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることが好ましい。基材の選択は、配合者の任意であり、及び多数の要因に基づき得るものであって、要因には、シート形体の製品の意図される用途、コスト、横方向縁部に使用される材料、加工性などが含まれるが、これらに限定されない。
【0063】
様々な形成方法を使用して、本発明で使用するための基材を形成することができる。例えば、基材が繊維性である時は、エアレイなどの不織布のドライ形成技法により、又は別の方法としては抄紙機上などの湿式積層により作成可能である。その他の不織布製造技法として、接着剤結合、メルトブローン、スパンボンド、ニードルパンチ、カード、コフォーム、及び水流交絡などの技法が挙げられるがこれらに限定されず、並びに積層方法も使用することができる。
【0064】
基材が不織布又は不織布の積層体である時は、通常は1平方メートル当り約10グラム(gsm)〜約100gsm、より好ましくは約15gsm〜約75gsm、更により好ましくは約20gsm〜約65gsmの坪量を有することが好ましい。
【0065】
一実施形態では、基材は、天然繊維、ステープル長さの合成繊維、及びラテックス結合剤などの結合剤の組み合わせを含む、エアレイド不織布基材とすることができる。乾燥繊維性ウェブは、木材パルプ繊維が約20〜80重量%、ステープル長さのポリエステル及び/又はポリオレフィン繊維が10〜60重量%、及び結合剤が約10〜25重量%とすることができる。
【0066】
一実施形態では、乾燥基材は、少なくとも50重量%の木材パルプ繊維、より好ましくは少なくとも約70重量%の木材パルプ繊維を含むことができる。本発明で使用するのに好適な1つの特定のエアレイド不織布基材は、約73.5重量%のセルロース繊維(平均繊維長が約2.6mmのサザーン針葉樹クラフト)と、約1.35グラム/9000m繊維長のデニール及び約2.16cm(0.85インチ)のステープル長さを有する約10.5重量%のポリエステル繊維と、スチレンブタジエンコポリマーを含む約16重量%の結合剤組成物とを含む。結合剤組成物は、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte,N.C.)のマラード・クリーク・ポリマース(Mallard Creek Polymers)からロビーン(Rovene)5550(49%固形スチレンブタジエン)として購入可能なラテックス接着剤を使用して作成可能である。
【0067】
本発明で使用するための1つの好適なエアレイド不織布基材として、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati,Ohio)のプロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)により市販されるパンパース(PAMPERS)ブランドの乳児用ワイプに使用されているエアレイド不織布基材がある。
【0068】
本発明で使用するための別の好適な基材は、フィンランドのJ.W.スオミネン社(J.W.Suominen Company)から入手可能であって、フィブレラ(FIBRELLA)の商品名で、例えばフィブレラ(FIBRELLA)3100及びフィブレラ(FIBRELLA)3160で販売されている。フィブレラ(FIBRELLA)3100は、1.5デニールのポリプロピレン繊維を50%、及び1.5デニールのビスコース繊維を50%含む、62gsmの不織布ウェブである。フィブレラ(FIBRELLA)3160は、1.5デニールのポリプロピレン繊維を60%、1.5デニールのビスコース繊維を40%含む、58gsmの不織布ウェブである。
【0069】
次の特許が、基材に関係する開示について参照可能である:米国特許第3,862,472号(1975年1月28日発行)、米国特許第3,982,302号(1976年9月28日発行)、米国特許第4,004,323号(1977年1月25日発行)、米国特許第4,057,669号(1977年11月8日発行)、米国特許第4,097,965号(1978年7月4日発行)、米国特許第4,176,427号(1979年12月4日発行)、米国特許第4,130,915号(1978年12月26日発行)、米国特許第4,135,024号(1979年1月16日発行)、米国特許第4,189,896号(1980年2月26日発行)、米国特許第4,207,367号(1980年6月10日発行)、米国特許第4,296,161号(1981年10月20日発行)、米国特許第4,309,469号(1982年1月25日発行)、米国特許第4,682,942号(1987年7月28日発行)、並びに米国特許第4,637,859号、同第5,223,096号、同第5,240,562号、同第5,556,509号、及び同第5,580,423号。
【0070】
用語「基材」が2つ以上の基材又はウェブの積層体を含むことも、本発明の範囲内である。購入可能な積層体、又はその目的で作成された積層体も、本発明の範囲内である。さらに加えて、基材は、平坦であっても、非平坦化されていてもよい。非平坦基材及び積層体の形成は、この発明の要素ではない。次の記述は、系統的な説明の便宜のためであり、本明細書で使用する基材のタイプを限定することは意図していない。
【0071】
1つの代替実施形態では、基材は、平方メートル当り約62グラムの坪量を有して、約50重量%のレーヨン繊維と、約50重量%のポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、又はこれらの組み合わせを含む、水流交絡された基材を含むことができる。別の代替実施形態では、基材は、網状のスクリム又は連続プラスチックフィルム材料の形体とすることができる内側束縛層に結合された、平方メートル当り約30グラムの坪量のポリエステル繊維の不織布基材などの2つの外側水流交絡基材の積層体を含み、加熱すると内側束縛層が収縮して、外側層に表面質感を提供することができる。
【0072】
本発明の一実施形態では、基材の表面は、本質的に平らである。本発明の別の実施形態では、基材の表面は、任意に、隆起及び/又は低下部分を含んでもよい。これらは、ロゴ、しるし、商標、幾何学的パターン、ワイプが洗浄を意図された表面のイメージ(例えば、幼児臀部、大人の顔、果物、おもちゃなど)の形態とすることができる。これらは、基材表面上に無作為に配列されても、何かの形態の繰返しパターンでもよい。これらは、基材表面の片側上にあっても、両側上にあってもよい。一実施形態では、基材は、基材の繰返しパターン、又は交互する隆起及び低下部分を含む。基材表面内又は上のこの変化には、どのブランド又はタイプのシート形体の製品が使用されているか、あるいはシート形体の製品が適用される表面の洗浄を助ける、使用を意図されたシート形体の製品に関する情報を消費者に伝えることが含まれていてもよい。一実施形態では、消費者に接触する基材の表面は滑らかであるが、洗浄される品目に接触する反対面は粗い又は何らかの方式で不規則である。理論により制限されるものではないが、表面内又は上の変化が、拭取り作用に加えて、機械的な作用力を表面に提供すると考えられている。
【0073】
本発明の1つの任意実施形態では、基材はフラッシャブルである。すなわち、基材は、トイレ又は移動式洗面台などに流すことにより処理可能であって、トイレを閉塞させることがない、又は汚水処理システムのために、問題となることがない。
【0074】
本発明の別の任意実施形態では、基材は生分解性である。例えば、基材は、ポリエステルアミドなどの生分解性材料で作成可能である。
【0075】
(ii)物質の組成物
本発明のシート形体の製品は、物質の組成物を放出可能に担持することができる。乳児用ワイプやキッチンタオルなどの本発明のシート形体の製品の意図される最終用途が、基材及び物質の組成物の選択に重要な役割を果たす。物質の組成物は、液体;水中油型、油中水型、マイクロエマルションなどのエマルション;液体中液体型、液体中固体型などの懸濁液;ペースト又は類似半固体などの形態とすることができる。物質の組成物の選択は、配合者の任意である。
【0076】
好適な物質の組成物の製造又は配合、並びにシート形体の製品を作成するための基材との組み合わせは、周知であり、この発明の要素ではない。次の記述は、系統的な説明の便宜のためであり、本明細書で使用する物質の組成物のタイプを限定することは意図していない。
【0077】
本発明の一実施形態では、物質の組成物は、シート形体製品の分配前の基材の上に放出可能に担持される。代替実施形態では、物質の組成物は、横方向縁部の少なくとも1つにより基材に添加されて、シート形体の製品を形成する。別の代替実施形態では、物質の組成物の一部は基材上に存在するが、物質の組成物の別の一部は、横方向縁部の少なくとも1つにより基材に添加されて、シート形体の製品を形成する。
【0078】
シート形体の製品を向けることができる広範な用途には:乳児用ワイプ又はワイプにおけるような乳児及び/又は幼児の洗浄;子供用ワイプ;プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Company)から入手可能な「フレッシュメイツ(FRESH MATES:登録商標)」などのウェットタイプのトイレットペーパー;硬質表面の洗浄、典型的には台所及び浴室で見出されるもの、例えば硬質表面洗浄ワイプ、より特定すればキッチンタオル、浴室ワイプ、皿洗いふきん、窓拭き布、床洗浄装置内で使用する、例えばプロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Company)から入手可能なスイッファー(SWIFFER:登録商標)床洗浄装置内などで使用するための使い捨て布地におけるようなもの;人々の洗浄、例えば、入浴/シャワーで使用するための製品、メークアップ除去のための製品、パーソナルワイプにおいては、性器洗浄用ワイプ、皮膚及び/又は毛髪コンディショナーに加えて、顔クレンジング、皮膚コンディショナー、軟膏、日焼け止め剤、防虫剤用の製品;抗菌ワイプ、衛生ワイプなどの、抗菌又は衛生製品の提供;ざそうなどの処置のためのワイプなどの医療処置の提供;ペットの洗浄又は手入れ用の製品;眼鏡洗浄用の製品、自動車内外両面洗浄用の製品などが含まれるが、これらに限定されない。物質の組成物の様々な構成成分並びに基材は、シート形体の製品の所望の用途によって決まる。シート形体の製品が乳児用ワイプとして使用されるものである場合には、物質の組成物は、乳児用ワイプ内で使用するのに好適な構成成分、例えば、水、界面活性剤類、皮膚保護成分、子供に安全な防腐剤、緩衝剤などを含有する。同様に、組成物が硬質表面洗浄剤として使用するためのものである場合には、物質の組成物は、硬質表面洗浄ワイプ内で使用するのに好適な構成成分、例えば漂白剤、水、界面活性剤類、溶媒、向水性物質、抗菌剤、縞防止剤などを含有する。
【0079】
物質の組成物のpHは、選択されたpH範囲がシート形体の製品の所望の用途に対して多少なりとも好適であるように、シート形体の製品の最終用途に従って変更されるものである。通常は、pHは、約4〜約10の範囲である。同様に、物質の組成物は、透明でも、半透明でも、不透明でも、又は色付きでもよい。
【0080】
物質の組成物の好適な構成成分の例には:担体、例えば水、有機溶媒(エタノール、多価アルコールなど、しかしこれらに限定されない)、及びこれらの混合部など;界面活性剤、例えば陰イオン性、非イオン性、双性イオン性、両性、陽イオン性、及びこれらの混合物など;漂白剤、例えばNaOClなどの塩素漂白剤、過酸化水素などの酸素系漂白剤、及びこれらの混合物など;漂白活性化剤;漂白剤触媒、例えばノナノイルオキシベンゼンスルフォネート(Nonanoyloxybenzenesulfonate)(NOBS)、テトラアセチルエチレンジアミン(TEAD)、及びこれらの組み合わせなど;防腐剤;増粘剤;酵素;ジメチコンなどの皮膚軟化剤;鉱油、ラノリンなど;皮膚保護剤;皮膚沈静助剤;植物抽出物、例えばアロエ、カモミールなど;コンディショナー;保湿剤;芳香剤;シクロデキストリン類;ビタミン類;香料可溶化剤;キレート剤類;抗菌剤;消毒剤;緩衝剤;向水性物質;プロセス助剤;ポリマー;腐食防止剤;ビルダー;汚れ放出ポリマー;ポリマー分散剤;電解質;研磨剤;殺菌剤;くもり阻害物質;抗カビ又はかび汚れ防止剤;防虫剤;酸化防止剤;日焼け止め剤;起泡増進剤;起泡抑制剤;泡安定剤;充填材;顔料;染料;及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。実例とはなるが限定するものではない幾つかの追加成分は、米国特許第5,534,265号(フォウラー(Fowler)、1996年7月9日発行)、同第5,043,155号(プチャルスキー(Puchalski)、1991年8月27日発行)、同第6,300,301号(ムーア(Moore)、2001年10月9日発行)、同第6,361,784号(ブレナン(Brennan)、2002年3月26日発行)、同第6,083,854号(ボグダンスキー(Bogdanski)、2000年7月4日発行)、同第5,648,083号(ブリースツナー(Blieszner)、1997年7月15日発行)、同第5,043,155号(プチャルスキー(Puchalski)、1997年7月15日発行)、同第6,207,596号(ルウルケ(Rourke)、2001年3月27日発行)、同第5,888,524号(コール(Cole)、1999年3月30日発行)、同第5,871,763号(ルー(Luu)、1999年2月16日発行)、同第4,741,944号(ジャクソン(Jackson)、1988年5月3日発行)、同第3,786,615号(バウアー(Bauer)、1974年1月22日発行)、同第6,340,663号(デレオ(Deleo)、2002年1月22日発行)、及び同第6,440,437号(クルジシク(Krzysik)、1974年1月22日発行)に見出すことができる。
【0081】
物質の組成物は、基材グラム当りの物質の組成物が約0.1〜約20グラム、より好ましくは約0.5〜約15グラム、更により好ましくは約1〜約10グラムの量で、基材上に放出可能に担持されることが好ましい。
【0082】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の容器の1つの実施形態の側面図。
【図2】図1の容器の上面図。
【図3】図1の容器の正面図。
【図4】図1の容器の一代替実施形態の2−2に沿う断面図。
【図5】図4の部分6の拡大図。
【図6】図1の容器の一代替実施形態の2−2に沿う断面図。
【図7】図1の容器の一代替実施形態の側面図。
【図8】図1の容器の一代替実施形態の側面図。
【図9】図1の容器の一代替実施形態の側面図。
【図10】本発明の容器の一実施形態の側面図。
【図11】本発明の容器の一実施形態の側面図。
【図12】図11の容器の正面図。
【図13】図11の容器の底面図。
【図14】本発明の容器の一実施形態の側面図。
【図15】図14の容器の上面図。
【図16】図14の容器の正面図。
【図17】本発明の容器の一実施形態の斜視図。
【図18】本発明の容器の一実施形態の斜視図。
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンタオル、浴室ワイプ、乳児用ワイプなどの、シート形体の製品を分配するための容器に関する。
【背景技術】
【0002】
キッチンタオルや窓ワイプや乳児ワイプなどの使い捨てワイプ製品は、今日の社会で殆どどこにでもあるものとなり、並びにそのようなワイプ製品用の耐久性及び使い捨ての両方のディスペンサーは、従来技術内で周知であり、多数存在する。
【0003】
ワイプ製品の分配における開発は、通常は相互に相反する2つの主要目的:(1)コスト低減、及び(2)ユーザーの便利さ向上に焦点を当てられてきた。
【0004】
連続ウェブ形式で販売されるワイプ製品は、通常は最もコストが安く、したがって当初は最も望ましいものとみなされる。大部分の使い捨てワイプ製品は、連続ウェブとして形成されてロールからロールへの加工に供給されるので、ロール上の連続ウェブとして販売される時に(アコーディオン折畳みの容器内ウェブもある程度一般的であるが)、更なる加工の必要性が最も少なく、最も安価である。
【0005】
不都合なことに、そのような連続ウェブ形式は、材料の分離ユニットを引きちぎる仕事、すなわち予備穿孔されたウェブ材料であっても両手及び中程度の注意を必要とすることが多い作業をユーザー自身が実施しなければならないので、ユーザーにとって比較的不便である。多数のユーザーは、乳児のおむつ交換などの他の仕事に既に関わっていて、自由になる手が無いのみならず、充分な注意を払う機会もない。そのような連続ウェブ形式には、多数の不利点があり:片手では容易に操作できず;穿孔された小片に切れたり切れなかったりジグザグになって、不均一に裂けることが多く;個々のワイプが分配開口前に時期尚早に分離することがあり(「後退」とも呼ばれる);意図されるよりはるかに多くが間違って巻き戻されることが多く(「チェーン状態」とも呼ばれる)、余分な製品は捨てられるか、労力を費やして締まり無く再び巻かなければならない。
【0006】
これらの不便な問題に対処するために、比較的安価な「ポップアップ」ディスペンサーが、分離した挟み込まれたワイプを分配するために開発された。そのような装置においては、ユーザーは、ディスペンサーの開口から突き出してその単一シートを分配するようになっている個々のシートの一部を掴んで引張ることを要するだけで、そのような動作は、次のシートの一部を開口に残し、次の使用のために同じような状態を提供する。
【0007】
挟み込まれたポップアップ装置は、通常は従来の連続ウェブ装置より良く動くが、挟み込み装置も依然多数の欠点を有する。信頼性のあるポップアップ動作は、「チェーン状態」不良と「後退」不良の間の狭い範囲にしか存在しない。
【0008】
チェーン状態は、ワイプが取り出される際に多数のワイプが間違って引き出されて製品分離に失敗する時に生じ;後退は、ワイプが分配開口前で時期尚早に分離して、手の届くのが難しい及び再び開口を通すのが難しいパッケージの内側へ次のワイプが間違って後退する時に生じる。様々な不良の間に生じる狭い操作窓の中に合わせるために、そのような挟み込みポップアップ装置は、様々な設計考慮点の、例えば分配開口の大きさ及び/又は形状、製品のオーバーラップの程度、製造、輸送、及び/又は貯蔵の間の圧縮、基材特性、並びにウェットタイプシートの場合は製品荷重などの、微調整及びバランスを必要とする。更に、そのようなシステムは、狭い範囲の平均的消費者の相互作用(例えば、どのくらいの速度及びどのような規則性で消費者がワイプを引き出すかなど)しか予定していない。したがって、狭い操作窓の中に合わせるために微調整を必要とする程度は、そのようなパッケージの製造、輸送、又は貯蔵いずれかの間の変化、あるいは消費者がワイプを使用する方法の変化によって混乱させられることがあるので、チェーン状態又は後退の発生する可能性が増大する。
【0009】
挟み込みワイプ装置では、連続ウェブ装置に対するそれらに固有のコスト上の不利点は決して完全に克服されない。分離して折り畳んで挟み込みをして積み上げなければならない分離性ワイプは、どうしてもより多くの加工を必要とし、したがって通常、連続装置より高価なものになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
それ故に、連続ウェブのコスト有効性とこれまではポップアップ挟み込みシート分配装置だけに関連していた便利さ及びより高い信頼性とが組み合わされた、ワイプを分配するための装置に対する必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第一の態様では、
(i)分配されるシート形体の製品;及び
(ii)シート形体の製品のための分配開口であって、開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に非下向き方向に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口を含む、シート形体の製品を分配するための容器が提供される。
【0012】
本発明の第二の態様では、
(a)分配前の製品を貯蔵するための容器の内部空洞を画定する複数の壁;及び
(b)複数の壁の1つ内の分配開口であって、開口は内部空洞から容器外の環境へ通ずるものであり、開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口を含む、シート形体の製品を分配するための容器が提供される。
【0013】
本発明の第三の態様では、
(A)分配前の製品を貯蔵するための容器の内部空洞を画定する複数の壁であって、前記複数の壁の1つは封止区分を含むデッキパネルである複数の壁;
(B)封止区分内の分配開口であって、前記開口が互いに対向する横方向縁部を有し、横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、横方向縁部がシート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口;及び
(C)複数の壁の1つにヒンジ式に関連付けられた蓋であって、蓋は封止区分に閉鎖可能に被さるものである蓋を含む、シート形体の製品を分配するための容器が提供される。
【0014】
引用される全ての文献は、関連部分において、参考として本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であるという承認として解釈されるべきではない。
【0015】
本明細書全体中で提示されるあらゆる限界は、場合に応じて、更に低い又は更に高いあらゆる限界を包含しており、そのような更に低い又は更に高い限界が本明細書に明示的に記載されていたかの如くであることを理解されるべきである。本明細書全体中で提示されるあらゆる範囲は、そのような広い範囲内に入るあらゆる更に狭い範囲を包含しており、そのような更に狭い範囲が全て本明細書に明示的に記載されていたかの如くである。
【0016】
異なって指定しない限り、全てのパーセント、比率、及び割合は重量基準であり、全ての温度は摂氏温度(℃)である。すべての測定値は、異なって指定しない限り、SI単位による。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
添付の図面と関連してなされた本発明の説明を参照することにより、本発明の上述及び他の構成及び目的、並びにそれらを達成する方法がより明白になり、本発明自体がよりよく理解されるであろう。
【0018】
本明細書で使用する時、「下向き方向」という語句は、重力ベクトルの45度以内の方向を意味する。「非下向き方向」という語句は、下向き方向ではないいずれかの方向を意味する。
【0019】
「ニップ通路」により、本明細書において、分配開口の横方向縁部間の特定の距離を意味し、その間を通るシート形体の製品の通路に利用できる間隔は、シート形体の製品が両方の横方向縁部に同時に接触してそのような接触により僅かに圧縮されるようなものである。
【0020】
「僅かに圧縮される」により、本明細書において、選択されたシート形体の製品が引き出し力に応じてニップ通路を通過するが、容器内に残るシート形体の製品は「チェーン状態」又は「後退」にならないことを意味する。1つの好ましい実施形態では、ニップ通路を通過する時のシート形体の製品としての圧縮は、ニップ通路を通過する前の厚さの約0.5%〜約50%に、シート形体の製品の厚さを減少する。
【0021】
本明細書で使用する時、用語「含む」は、本発明を実施するに際して、多様な構成要素、成分、又は工程を結合して使用できることを意味する。従って、用語「含む」は、オープンエンドであり、より制限的な用語「から本質的に成る」及び「から成る」を包含する。
【0022】
図1、2、及び3は、本発明の1つの可能な実施形態を示す。容器10が、任意の蓋20、前壁60、後ろ壁70、対の側壁80及び90、底壁又は基部100、並びに頂部壁又はデッキパネル50を備える。全ての壁、すなわち前壁60、後ろ壁70、対の側壁80及び90、基部100、並びにデッキパネル50は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。容器本体は、いかなる好適な材料をも、例えば:アクリレート、天然及び合成ゴム、ポリウレタン類、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル類、ポリスチレン類、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、及び積層体などのプラスチック組み合わせ体などがあるがこれらに限定されないプラスチック;金属;紙又は厚紙、金属箔、ポリエチレン、及び/又は紙などがあるがこれらに限定されない積層体;木材;並びにこれらの組み合わせなどを含むが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、容器本体は、剛性である。本発明の別の任意の実施形態では、容器本体は、半剛性である。容器本体の様々な部品は、同一材料で作成しても、異なる材料で作成してもよい。
【0023】
本発明の容器は、シート形体の製品の貯蔵及び分配が可能な、いかなる好適な形状及び大きさにも、例えば立方体、直方体、多面体、球形、半球形、ドーム状、角錐、円錐、円筒形、円錐台、角錐台、及びこれらの組み合わせなどとすることができるが、これらに限定されない。図1〜18に示す実施形態は、本発明の可能な実施形態の単なる幾つかの例であって、容器の形状又は物理形体についていかなる形式にも限定することを意図するものではない。
【0024】
デッキパネル50は、横方向縁部30及び35を有する分配開口を含み、これを通ってシート形体の製品(又は製品)40が分配される。横方向縁部の少なくとも1つは、回転可能なローラを含む、すなわち横方向縁部30及び35の少なくとも1つは、回転可能なローラである。図1に示す本発明の1つの任意実施形態では、デッキパネル50は、横方向縁部30及び35を有する分配開口を含む封止区分55を有する。封止区分とは、任意の蓋が閉止位置にある時にそれが少なくとも被さる、デッキパネルの部分である。図1の任意の蓋20は、閉止位置にある時、封止区分55だけのみならずデッキパネル50全体に被さる。別の方法としては、任意の実施形態には示されていないが、任意の蓋は、閉止位置にある時、封止区分だけ、又は封止区分とデッキパネルの一部に被さる。
【0025】
本発明の1つの任意実施形態では、横方向縁部は、水分などの流体が容器の内部空洞などの容器本体のシート形体の製品を貯蔵する部分へ進入するのを遅延させる、より好ましくは防止する、封止体として作用する。さらに加えて、この任意の実施形態では、横方向縁部は、基材から物質の組成物が蒸発損失することが原因となってシート形体の製品が時期尚早に乾燥するのを遅延させる、より好ましくは防止する。用語「物質の組成物」及び「基材」は、本明細書で詳細に説明される。
【0026】
各横方向縁部は、同一形状でも、異なる形状でもよい。さらに、形状は、均一であってもよく、あるいは大きさ、形状、及び向きが変化してもよい。更にその上、各横方向縁部は、中空であって外側表面だけを有しても、中実でも、又はその形状内に空隙を含んでもよい。横方向縁部は、同一でも異なってもよく、すなわち、一方が中空で他方が中実でも、一方が中実で他方がその中に空隙を有してもよい。回転可能なローラではない横方向縁部は、独立に、例えばこぶ、突出部、隆起部、唇部、狭部、これらの組み合わせなどであってもよい。回転可能なローラではない横方向縁部に好適な形状の追加例として、円筒形、円錐形、円錐台、球形、涙形、五角形、六角形、ダイアモンド形、丸み付きダイアモンド形、犬の骨形、及びこれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。回転可能なローラである横方向縁部(単数又は複数)は、いかなる好適な形状でも、例えば円筒形、円錐形、円錐台、球形、涙形、五角形、六角形、ダイアモンド形、丸み付きダイアモンド形、犬の骨形、及びこれらの組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。横方向縁部は、同一形状でも、異なる形状でもよい。例えば、一方の横方向縁部が狭部であって、他方が回転可能な円筒形ローラのものや、一方の横方向縁部が回転可能な円筒形ローラであって、他方が犬の骨形状の回転可能なローラのものがある。
【0027】
本発明の1つの任意実施形態では、各横方向縁部は、任意に、突出部及び/又は窪みの繰返しパターンをその表面上に有してもよく、これらは形状が規則的でも不規則でもよい。1つの任意実施形態では、一方の横方向縁部上の繰返しパターンは、他方の横方向縁部上のパターンの反対である、すなわち横方向縁部は、雄型/雌型又は雌型/雄型の対を有する。これらの繰返しパターンを含む形状の非限定的な例として、ドーム、ピラミッド、ダイアモンド、角柱、円筒、涙形円筒などの円筒形、円錐、歯、円錐台、球形、五角形、六角形、ダイアモンド形、丸み付きダイアモンド形、犬の骨、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。1つの任意実施形態では、横方向縁部は、対の噛み合う円筒形歯車であってもよく、すなわち、横方向縁部は、歯を有する対の回転可能な円筒であり、及び雄型/雌型又は雌型/雄型の対である。
【0028】
横方向縁部は、いかなる好適な材料で作成されてもよく、積層体、合金、又は材料の組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。各横方向縁部は、同一材料で作成されても、異なる材料で作成されてもよい。材料の選択は、多数の要因によって決まるものであり、例えば:シート形体の製品は何か、より具体的には基材及び物質の組成物内に存在する成分は何か;製品をシート形体に保持するのに必要な力;コスト;耐久性;どの消費者がディスペンサーを使用するか(例えば、大人、子供等)などがあるが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、横方向縁部は、ナイロン、アクリレート、天然及び合成ゴム、ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリスチレン類、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、及びプラスチックの組み合わせなどがあるがこれらに限定されないプラスチック;ステンレス鋼、手術鋼、工具鋼などの鋼、銅、黄銅、アルミニウムなどがあるがこれらに限定されない金属;黒鉛複合体、ガラス繊維などの複合材料;並びにこれらの組み合わせで作成されてもよい。1つの任意実施形態では、横方向縁部の少なくとも1つは、シート形体の製品に接触する第二の材料により包囲される1つの内側材料を含んでもよい。この第二の包囲材料は、内側材料に永久的に取り付けられても、又は金属若しくはプラスチックのスリーブのように取外し可能であってもよい。この非限定的な例には、シート形体の製品に接触するプラスチックコーティングにより囲まれた、本明細書で詳細に説明する、金属コアを含む対の回転可能なローラである横方向縁部があり、金属コアは、任意に全面的又は部分的に中空であってもよい。
【0029】
分離した個別ワイプなどの製品40を容器10から取り出すためには、消費者は、製品40を掴んで、基部100から実質的に遠くへ力を及ぼし、これにより容器10から製品40を取り出す。この力は、非下向き力であることが好ましく、より好ましくは、その主要成分ベクトルが製品40に実質的に平行な力である。本発明の容器は、消費者がどのくらいの早さでどのような規則性でワイプを引き出すかなどの、消費者の多種多様な相互作用の変動を許容可能である。
【0030】
本発明の別の任意実施形態では、横方向縁部は、シート形体の製品を分配している間に、物質の組成物の全てではないが幾分かをシート形体の製品から除去するのに充分な力を及ぼすことができる。この除去により、シート形体の製品が容器の内部空洞などの容器本体内にある間は、物質の組成物が過剰に存在することが許容される。物質の組成物のこの過剰量は、物質の組成物のいずれかの損失、例えばシート形体の製品を取替えている間の流失、蒸発、容器反転などに起因するがこれらに限定されない損失を考慮して、追加可能である。
【0031】
本発明の1つの任意実施形態では、容器は閉止体を含んでもよい。閉止体は、壁の1つに関連付けられて、閉止位置にある時に、開口部及び横方向縁部を封止状態に覆う。好適な閉止体の例として、蓋、再密閉可能なラベルなどが挙げられるが、これらに限定されない。図1は、任意の蓋20の形体の、1つのそのような任意の閉止体を示す。
【0032】
図1においては、任意の蓋20は、固定軸線周りで移動可能であって、製品40へのアクセスを可能にする。任意の蓋20などの閉止体は、容器10に永久的に取り付けられても、取外し可能でもよい。すなわち、任意の蓋20は、容器本体の壁の1つと関連付けられる。取付けは、ヒンジ、曲げ点、回転点、ばねなどの形態とすることができる。このヒンジは又、任意に、ヒンジ開放補助具又は自動開放補助具を含んで、事象の発生例えば消費者がボタンを押すなどにより、任意の蓋を充分に開放してもよい。閉止体は又、任意に、閉止体を容器に固定する手段を含んでもよく、錠前手段、舌部と溝、ラッチ、接着剤(例えば、閉止体が再密閉可能なラベルである時)、雄部材と雌部材などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、例えば錠前手段などによる閉止体を容器に固定するための任意の手段は、任意のヒンジ開放補助具又は自動開放補助具と組み合わされて、消費者がシート形体の製品に容易にアクセスできる容器とする。蓋又は再密閉可能なラベルなどの閉止体は、いかなる好適な材料のものでもよく、例えば、アクリレート、天然ゴム又は合成ゴム、ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリスチレン類、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、高密度ポリエチレン、ポリエチレン積層体、及びプラスチックの組み合わせなどがあるがこれらに限定されないプラスチック;金属;紙若しくは厚紙とポリエチレン、金属箔及びポリエチレン及び/又は紙などがあるがこれらに限定されない積層体;木材;あるいはこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。本発明の1つの任意実施形態では、閉止体は、容器本体と同一材料で作成される。本発明の別の任意実施形態では、閉止体は、容器本体とは異なる材料で作成される。
【0033】
閉止体は、閉止位置にある時に、横方向縁部を有する分配開口を覆って、本明細書で説明するようないずれかの物質の組成物がシート形体の製品から蒸発する損失を最小限にするのが好ましい。例えば、図1においては、任意の蓋20が、閉止位置にある時、横方向縁部30及び35を有する分配開口を覆って、いずれかの物質の組成物が製品40から蒸発する損失を最小限にする。
【0034】
閉止体は又、閉止位置にある時、容器外側からの水、空気、並びに他の液体及び/又は流体がシート形体の製品に接触するのを防止する作用をするのが好ましい。例えば、図1では、任意の蓋20が閉止位置にある時、横方向縁部30及び35を有する分配開口を覆って、容器10の外側からの水、空気、並びに他の液体及び/又は流体が製品40に接触するのを防止する。
【0035】
本発明の図示しない任意の実施形態では、シート形体の製品がこれを通って分配される横方向縁部を有する分配開口は、閉止体上にある。本発明の図示しない別の任意実施形態では、一方の横方向縁部は蓋などの閉止体上にあり、他方の横方向縁部は、デッキパネル上にある。蓋を閉じることにより、横方向縁部がニップ通路を形成することができ、これにより、消費者は、シート形体の製品を分配することができる。この任意の横方向縁部の分離により、容器内部へ容易にアクセスして、例えば、シート形体の製品の交換又は補充、任意の電池の交換、物質の追加組成物の添加などが可能になる。
【0036】
蓋又は再閉止可能なラベルなどの閉止体、ワイプ用の容器本体、蓋やヒンジなどの取付けがあるがこれらに限定されない存在する任意機構などに関する追加情報は、米国特許意匠第437,686号(バルザール(Balzar)、2001年2月20日発行)、意匠第443,508号(ブラーテン(Braaten)、2001年6月12日発行)、意匠第443,451号(バック(Buck)、2001年6月12日発行)、意匠第421,901号(ヒル(Hill)、2000年3月28日発行)、意匠第421,902号(ヒル(Hill)、2000年3月28日発行)、意匠第416,794号(コーマック(Cormack)、1999年11月23日発行)、意匠第414,637号(アムンドソン(Amundson)、1999年10月5日発行)、意匠第445,329号(ゼートッフ(Zethoff)、2001年7月24日発行)、米国特許第3,982,659号(ロス(Ross)、1976年9月26日発行)、同第3,967,756号(バリシュ(Barish)、1976年7月6日発行)、同第3,986,479号(ボーデッカー(Boedecker)、1976年10月19日発行)、同第3,994,417号(ボーデッカー(Boedecker)、1976年11月30日発行)、同第6,269,970号(フアング(Huang)、2001年8月7日発行)、同第5,785,179号(バクツィンスキー(Buczwinski)、1998年7月28日発行)、同第5,366,104号(アームストロング(Armstrong)、1994年11月22日発行)、同第5,322,178号(フース(Foos)、1994年6月21日発行)、同第5,050,737号(ジョシルン(Josyln)、1991年9月24日発行)、同第4,971,220号(カウフマン(Kaufman)、1990年11月20日発行)、同第6,296,144号(タナカ(Tanaka)、2001年10月2日発行)、同第6,315,114号(ケック(Keck)、2001年11月13日発行)、同第4,840,270号(カプト(Caputo)、1989年6月20日発行)、同第4,471,881号(フォスター(Foster)、1984年9月18日発行)、同第5,647,506号(ジュリアス(Julius)
、1997年7月15日発行)、同第6,401,968号(フアング(Huang)、2002年6月11日発行)、同第6,269,969号(フアング(Huang)、2001年8月7日発行)、同第6,412,634号(テレスカ(Telesca)、2002年7月2日発行)、同第5,791,465号(ニキ(Niki)、1998年8月11日発行)、及び同第6,092,690号(ビトウフト(Bitowft)、2000年7月25日発行)、並びにPCT国際公開特許WO00/27268(2000年5月18日公開、プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)に譲渡)、WO02/14172(2002年2月21日公開、プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)に譲渡)、及びWO99/55213(1999年11月4日公開、プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)に譲渡)にて見ることができる。
【0037】
図4は、図1の容器の一代替実施形態の内部空洞42を示す、2−2に沿う断面図である。図4では、製品40は、挟み込まれた複数の分離した個別ワイプ43、44、46、及び48である。挟み込まれた分離した個別ワイプは、C折り畳み、S折り畳み、Z折り畳みなどの、様々な既知の折り畳みパターンのいずれかで折り畳み可能である。図4では、複数の分離した個別ワイプ43、44、46、及び48が、「Z折り畳み」構成で挟み込みされている。Z折り畳み構成により、挟み込まれた分離した個別ワイプの折り畳みられた積み重ねが、重なり合い部分を有して挟み込み可能になる。代表的な折り畳みパターンが、米国特許第6,213,344号(ヒル(Hill)、2001年4月10日発行)、同第6,202,845号(ヒル(Hill)、2001年3月20日発行)、同第5,332,118号(マッケンフス(Muckenfuhs)、1994年7月26日発行)、同第6,030,331号(ザンダー(Zander)、2000年2月29日発行)、同第5,964,351号(ザンダー(Zander)、1999年10月12日発行)、及び同第5,540,332号(コパッツ(Kopacz)、1996年7月30日発行)において更に詳細に開示されている。あるいは、挟み込まれた分離した個別ワイプは、Z折り畳みとC折り畳みの交互パターンなどの交互構成で折り畳まれてもよい。この交互折り畳みパターンの例は、米国特許第6,250,495号(バンドウ(Bando)、2001年6月26日発行)において見ることができる。
【0038】
図5は、図4の部分6の拡大図であって、横方向縁部の製品とニップ通路の間の関係を示す。製品40は、横方向縁部30と35により形成されるニップ通路950を通過する前の厚さL1を有する。製品40は、横方向縁部30及び35両方と同時に接触して、そのような接触により僅かに圧縮されている間、厚さL2を有する。この厚さL2は、分配開口の横方向縁部間の距離であるニップ通路950の寸法であり、その間を通る製品の通路に利用可能な間隔は、製品がそのような接触により僅かに圧縮されるようなものとなっている。横方向縁部30と35の間を通過した後で、製品40は、厚さL3を有する。厚さL1は、厚さL3にほぼ等しく、その両方ともL2より大きい。
【0039】
理論に束縛されるものではないが、分配中には、横方向縁部は、シート形体の製品上でそれ自体により発生される力より大きい特定の力(すなわち、せん断、圧縮、摩擦、垂直)を、ニップ通路を通過する時のシート形体の製品上に発生させ、これにより、製品が「チェーン状態」又は「後退」を受けながら容器内に残ることを防止すると考えられている。
【0040】
ニップ通路の寸法は、多数の要因に依存して変更されるものであり、例えばシート形体の製品(すなわち、基材及び/又は物質の組成物)、横方向縁部(組成、形状、重量、物理特性等)などによるが、これらに限定されない。いずれの好適なニップ通路も、製品が分配される時に横方向縁部により製品上に発生される圧縮、摩擦、及びせん断力が、いかなる製品と製品の界面における摩擦及びせん断力よりも著しく大きいことが確実となる距離であることを必要とする。
【0041】
ニップ通路は、分配の間に変化してもよい、すなわち、横方向縁部間の距離が或る距離範囲内で変化してもよいことを理解する必要がある。例えば、横方向縁部が涙形断面を有する対のローラである場合、製品が分配されると、ローラの回転が、対のローラ間の距離を或る距離範囲内で変化させる。同様に、横方向縁部の1つがその表面上に突出部及び/又は窪みの繰返しパターンを含む場合、製品が分配されると、横方向縁部の表面上の変動が、横方向縁部間の距離を或る距離範囲内で変化させる。しかしながら、いかなるそのような変動も、シート形体の製品が両横方向縁部と同時に接触してそのような接触により僅かに圧縮されるようなものであり、本発明の範囲内である。
【0042】
図6は、図1の容器の別の代替実施形態の内部空洞42を示す、2−2に沿う断面図である。図6においては、製品40は、予め定められた間隔でウェブの主軸に対して実質的に横断方向に走って個別ワイプを画定する複数の破壊性の線により分割されている、シート材料の連続ウェブである。図6は又、2つの任意の機構、モータ900及びセンサー910を示しており、この両方については、本明細書において更に詳細に説明される。
【0043】
図7は、図1の容器10の一代替実施形態の側面図である。デッキパネル110は、容器10の内部空洞42へのアクセスを可能にする方法で、位置115の周りを移動可能である。容器10の内部空洞42へのこのアクセスによって、消費者は、例えば、製品40を再充填及び/又は交換することができる。図6では、デッキパネル110は、永久的取付けであるが、位置115において移動可能に容器10に取り付けられている。この取付けは、ヒンジ、曲り点、回転点、ばねなどであってもよい。しかしながら、任意の図示しない代替実施形態では、デッキパネルは、容器の内部空洞42へのアクセスを可能にするために、容器の残りから取外し可能であってもよい。デッキパネル110は又、任意に、デッキパネル110を容器10に固定するための手段を含んでもよく、例えば錠前手段、ラッチ、舌部と溝、雄部材と雌部材などが挙げられるが、これらに限定されない。好適な固定手段は、本明細書において更に説明される。
【0044】
図8は、図1の容器10の一代替実施形態の側面図であって1つの横方向縁部を示しており、この場合は回転可能なローラ120が、横方向縁部30及び製品40に近接する位置から一時的に移動されている。回転可能なローラ120は、容器10の内部空洞42へのアクセスを可能にするために、デッキパネル50の平面内で移動可能であってもよい。図に示されていない本発明の代替実施形態では、回転可能なローラなどの1つの横方向縁部は、デッキパネル50から取外し可能であって、これにより、容器10の内部空洞42へのアクセスが可能になる。容器10の内部空洞42へのこのアクセスによって、消費者は、例えば、製品40を再充填及び/又は交換することができる。例えば分離した個別ワイプのような製品40の分配を容易にするために、回転可能なローラ120は、製品40の分配の前に図1に示される位置のような製品40に近接する位置に戻されて、横方向縁部30と共にニップ通路を形成することができる。製品40と接触する回転可能なローラ120のこの復帰は、消費者による手動によりなされても、戻りばねなどのばねによる自動でなされてもよい。
【0045】
本発明においては、横方向縁部の少なくとも1つは、回転可能である。すなわち、シート形体の製品が分配される時、横方向縁部の少なくとも1つが、回転する。横方向縁部の回転の方向は、シート形体の製品の分配を助ける方向である。通常は、シート形体の製品と接触する点における横方向縁部の回転方向は、シート形体の製品が分配される方向と同一である。本発明の1つの好ましい実施形態では、回転する横方向縁部は、回転可能なローラである。本発明の別の好ましい実施形態では、横方向縁部は、対の回転可能なローラである。図9は、図1の容器10の一代替実施形態の側面図であり、横方向縁部は、対の回転可能なローラ130及び140である。回転可能なローラ130は、方向150すなわち時計方向に回転し、一方、回転可能なローラ140は、方向160すなわち反時計方向に回転する。回転可能なローラ130及び140は、横方向縁部と同一材料で作成されてもよく、本明細書において詳細に説明されるようなものである。本発明の1つの好ましい実施形態では、対のニップ化されたローラ130及び140は、製品40に接触するプラスチックコーティングで囲まれた金属コアを含む。
【0046】
本発明の1つの任意実施形態では、容器は、任意に、回転可能なローラに連結されたモータを備えてもよく、あるいは任意に、2つの回転可能なローラが存在する時には、1つ又は両方の回転可能なローラに連結されたモータを備えてもよい。本発明の別の任意実施形態では、2つの回転可能なローラが存在する時、容器は、任意に、回転可能なローラにそれぞれが連結された2つのモータを備えてもよい。本発明の一実施形態では、任意のモータは、回転可能なローラを回転させてシート形体の製品を分配してもよく、一方、別の実施形態では、任意のモータは、回転可能なローラが回転するのを停止するブレーキとして作用してもよく、あるいは第三の実施形態では、任意のモータは、回転可能なローラのブレーキと回転の何らかの組み合わせであってシート形体の製品を分配してもよい。モータは、いかなる好適なモータであってもよく、例えば摩擦モータ、巻上げモータ、時計作用モータ、電動(交流及び直流の両方)、及びこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。任意のモータに加えて、追加任意機構が、本発明の容器内に存在してもよく、例えば、歯車、太陽エネルギーや電池や主電源や風力などの電源;ブレーキ、カム、リンク機構、又はばねシステム;及びこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。
【0047】
本発明の別の任意実施形態では、1つの回転するローラは、又は第二の任意の回転するローラが存在する場合は2つのローラは、ブレーキシステムを含んでもよく、例えば、カム、ラチェット、リンク機構、ばねシステムなどがあるが、これらに限定されない。任意のブレーキシステムは、所望量のシート形体の製品が分配された後で作動してもよい。本発明の別の他の任意実施形態では、1つの回転するローラは、又は第二の任意の回転するローラが存在する場合は2つのローラは、回転するローラが一方向だけに回転可能なように、抑制されてもよい。その上に、本発明の別の任意実施形態では、回転するローラは、任意に、歯車装置を含んでもよい。
【0048】
本発明の別の任意実施形態では、センサーが存在してもよい。センサーは、回転可能なローラ、存在するいずれかの任意ブレーキシステム、及び/又は存在するいずれかの任意モータの1つ以上に連結されてもよい。センサーは、作動すると、例えば、モータが対の回転可能なローラを回転させるように指令して、予め定められた量の分離した個別ワイプなどのシート形体の製品を分配する。センサーは、いかなる好適なセンサーであってもよく、例えば、光学;音声認識などの音;動作;熱又は赤外線;近接;回転ローラ又はシート形体製品の移動距離などの移動;回転;並進;及びこれらの組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。1つの任意実施形態では、音センサーは、手たたきなどのいずれかの音、又は「ワイプ」などの特定の声指示に応じてもよい。シート形体の製品の予め定められた量は、特定の長さであってもよく、分離性個別ワイプの数、1、2、若しくはより多い数などでもよい。さらに加えて、予め定められた量は、センサーにより受け止められた情報に基づいても、例えば、センサーが音センサーである場合、「ワイプ2枚」という発声に基づいて、容器が分離した個別ワイプ2枚を分配してもよい。
【0049】
図10の本発明の容器の一実施形態の側面図では、容器200が、前壁290と、後ろ壁270と、対の側壁の内の1つだけが見える、すなわち側壁280と、底壁又は基部295と、頂部壁又はデッキパネル225とを含む。全ての壁、すなわち前壁290、後ろ壁270、側壁280を含む対の側壁、基部295、及びデッキパネル225は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。容器本体は、本明細書で詳細に説明するような、いずれかの好適な材料を含むことができる。その上、この任意実施形態の容器200は、本明細書で説明した任意の蓋に類似する、任意の蓋(図示せず)を含んでもよい。
【0050】
デッキパネル225は、2つのデッキ部材、第一のデッキ部材220及び第二のデッキ部材240を含む。第一のデッキ部材220及び第二のデッキ部材240は、対向する横方向縁部210及び230をそれぞれ有し、これらは、製品260がその間で分配されるニップ通路を形成する。横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含むが、本発明の一代替実施形態では、横方向縁部は、任意に、対の回転可能なローラを含んでもよい。横方向縁部210及び230並びに任意の対の回転可能なローラに関する追加情報は、本明細書で説明され得る。
【0051】
第二のデッキ部材240は、位置250において容器本体に取り付けられて、方向矢242に示されるように図9の平面内で移動可能である。第一のデッキ部材220は、前壁290に取り付けられて示され、第二のデッキ部材240のように移動可能ではない。位置250は、その回りを第二のデッキ部材が移動する点であって、例えばヒンジ、支点、曲り点、回転点、ばねなどとすることができる。位置250は又、任意に、ヒンジ開放補助具又は自動開放補助具を含んでもよく、これは、事象の発生例えば消費者がボタンを押すなどにより、第二のデッキ部材を充分に開放する。第二のデッキ部材240のこの移動により、容器200の内部空洞245へのアクセスが可能になる。容器200の内部空洞245へのこのアクセスによって、消費者は、例えば製品260を再充填及び/又は交換することができる。第二のデッキ部材240は、例えば分離した個別ワイプのような製品260の分配を助長するために、製品260の分配の前に図10に示される位置などのシート形体の製品260に近接する位置に戻されて、横方向縁部230が他の横方向縁部210と共にニップ通路を形成することが可能になる。第二のデッキ部材240及び横方向縁部230のこの復帰並びに製品260との接触は、消費者による手動でなされても、戻りばねなどのばねによる自動でなされてもよい。位置250がどのようなものかについての追加情報は、本説明書で説明され得る。
【0052】
本発明の図示されない任意実施形態では、第一のデッキ部材及び第二のデッキ部材は両方とも、移動可能である。あるいは、本発明の別の図示されない任意実施形態では、移動可能な第一のデッキ部材と、後ろ壁に取り付けられて第一のデッキ部材のように移動可能ではない第二のデッキ部材とを有することが可能である。
【0053】
図11、12、及び13には本発明の容器の一実施形態が示され、容器300が、任意の蓋310、頂部壁350、後ろ壁360、対の側壁380及び395、底壁又は基部370、並びに前壁390を含む。全ての壁、すなわち頂部壁350、後ろ壁360、対の側壁380及び395、基部370、並びに前壁390は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。前壁390は、横方向縁部320及び330を有する分配開口を含み、これを通って製品340が分配される。この任意の実施形態は、製品340が容器300の側から分配されることを除いて、図1〜3に示される実施形態に類似である。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、任意の蓋、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、任意の蓋、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0054】
図14、15、及び16に示される任意の実施形態は、容器本体が長方形形状を有する代わりにドーム形状であることを除いて、図1〜3、及び10〜13に示される実施形態に類似である。図14、15、及び16には本発明の容器の別の実施形態が示され、容器400が、本体区分440、及び底壁又は基部450を含む。容器400は、その側上に横方向縁部410及び420を有する分配開口を含み、これを通って製品430が分配される。本体区分440及び基部450は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0055】
図17及び18には本発明の容器の2つの代替実施形態が示されていて、図示される容器の壁は剛性ではない、すなわち、これらは、少なくとも部分的に可撓性の材料で作成されている。好適な非剛性材料は、本明細書で更に説明される。
【0056】
図17では、容器700が、再閉止可能なラベル形体の閉止体730と、頂部壁750と、対の側壁740及び795と、底壁又は基部790と、製品770を入れるための容器700の内部空洞を画定する方法で結合された対の波形部760及び780とを含む。頂部壁750は、横方向縁部710及び720を有する分配開口を含み、これを通ってシート形体の製品770が分配される。全ての壁、すなわち頂部壁750、対の側壁740及び795、基部790、並びに対の波形部760及び780は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0057】
図18では、容器800が、再閉止可能なラベル形体の閉止体830と、頂部壁880と、対の側壁840及び850と、底壁又は基部890と、対の端部壁860及び870とを含む。頂部壁880は、横方向縁部810及び820を有する分配開口を含み、これを通ってシート形体の製品825が分配される。全ての壁、すなわち頂部壁880、対の側壁840及び850、基部890、並びに対の側壁860及び870は、集合的に容器本体と呼ぶことができる。ディスペンサーの容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素は、本明細書で詳細に説明するようないかなる好適な容器本体、横方向縁部、再閉止可能なラベル、及びその他の任意構成要素をも含むことができる。
【0058】
本発明の容器は又、図のいずれにも示されていない追加の任意機構を含んでもよく、これらには、シート形体の製品を分離した個別拭き布に分離することを容易にする切断器具(例えば、ギロチン、ハンマーとアンビルの配置、ブレード、のこ歯状刃など);追加の物質組成物又はその成分のシート形体製品への適用;シート形体の製品を分配時に形成するための、横方向縁部を経由する物質の組成物の基材への添加;基材上に放出可能に含有されている物質の組成物の再配分;横方向縁部用の、特に横方向縁部が対のローラである時の潤滑手段;対の回転可能なローラを回転させる力を増加させるような、シート形体の製品を分配するのに必要な力を消費者が変化させる、増加又は減少するなどの手段;シート形体の製品を加温又は加熱するための横方向縁部及び/又は容器本体内の加熱要素;並びにこれらの組み合わせなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0059】
シート形体の製品:
(i)基材
用語「シート形体の製品」は、物質の組成物を放出可能に担持したウェブ又は基材を意味する。用語「放出可能に担持する」は、組成物がウェブ又は基材の中及び/又は上に含まれて、その基材を絞るか、又はカウンター、子供、若しくは床などの表面をその基材でふき取るような、なにかの力をウェブ又は基材にかけることにより、ウェブ又は基材から容易に放出可能であることを意味する。基材の選択は、配合者の任意である。
【0060】
本発明の一実施形態では、シート形体の製品の基材は、好ましくは予め定められた間隔でウェブの主軸に対して実質的に横断方向に走って複数の個別ワイプを画定する穿孔などの複数の破壊性の複合線により分割されている、シート材料の連続ウェブである。本発明の別の実施形態では、シート形体の製品の基材は、挟み込まれた複数の分離した個別ワイプである。この挟み込みは、いかなる好適な構成のものにもすることができ、本明細書で詳細に説明するような、「Z折り畳み」、「C折り畳み」、「S折り畳み」など、及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0061】
本明細書で使用するための基材の製造は、この発明のどの部分も形成しない。次の記述は、系統的な説明の便宜のためであり、本明細書で使用する基材のタイプを限定することは意図していない。
【0062】
シート形体の製品の基材は、天然繊維、合成繊維、又は天然繊維と合成繊維の混合物の織物又は不織布ウェブを含むことができるが、これらに限定されない。好適な天然繊維には、木材パルプ又はパルプ繊維などのセルロース繊維、木綿、及びレーヨンが含まれるが、これらに限定されない。好適な合成繊維は、織物に一般に使用される繊維を含み、ポリエステル及びポリプロピレンの繊維のようなポリオレフィンが含まれるが、これらに限定されない。基材は、織物基材、不織布基材、発泡体、積層体、フィルム、スポンジ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることが好ましい。基材の選択は、配合者の任意であり、及び多数の要因に基づき得るものであって、要因には、シート形体の製品の意図される用途、コスト、横方向縁部に使用される材料、加工性などが含まれるが、これらに限定されない。
【0063】
様々な形成方法を使用して、本発明で使用するための基材を形成することができる。例えば、基材が繊維性である時は、エアレイなどの不織布のドライ形成技法により、又は別の方法としては抄紙機上などの湿式積層により作成可能である。その他の不織布製造技法として、接着剤結合、メルトブローン、スパンボンド、ニードルパンチ、カード、コフォーム、及び水流交絡などの技法が挙げられるがこれらに限定されず、並びに積層方法も使用することができる。
【0064】
基材が不織布又は不織布の積層体である時は、通常は1平方メートル当り約10グラム(gsm)〜約100gsm、より好ましくは約15gsm〜約75gsm、更により好ましくは約20gsm〜約65gsmの坪量を有することが好ましい。
【0065】
一実施形態では、基材は、天然繊維、ステープル長さの合成繊維、及びラテックス結合剤などの結合剤の組み合わせを含む、エアレイド不織布基材とすることができる。乾燥繊維性ウェブは、木材パルプ繊維が約20〜80重量%、ステープル長さのポリエステル及び/又はポリオレフィン繊維が10〜60重量%、及び結合剤が約10〜25重量%とすることができる。
【0066】
一実施形態では、乾燥基材は、少なくとも50重量%の木材パルプ繊維、より好ましくは少なくとも約70重量%の木材パルプ繊維を含むことができる。本発明で使用するのに好適な1つの特定のエアレイド不織布基材は、約73.5重量%のセルロース繊維(平均繊維長が約2.6mmのサザーン針葉樹クラフト)と、約1.35グラム/9000m繊維長のデニール及び約2.16cm(0.85インチ)のステープル長さを有する約10.5重量%のポリエステル繊維と、スチレンブタジエンコポリマーを含む約16重量%の結合剤組成物とを含む。結合剤組成物は、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte,N.C.)のマラード・クリーク・ポリマース(Mallard Creek Polymers)からロビーン(Rovene)5550(49%固形スチレンブタジエン)として購入可能なラテックス接着剤を使用して作成可能である。
【0067】
本発明で使用するための1つの好適なエアレイド不織布基材として、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati,Ohio)のプロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)により市販されるパンパース(PAMPERS)ブランドの乳児用ワイプに使用されているエアレイド不織布基材がある。
【0068】
本発明で使用するための別の好適な基材は、フィンランドのJ.W.スオミネン社(J.W.Suominen Company)から入手可能であって、フィブレラ(FIBRELLA)の商品名で、例えばフィブレラ(FIBRELLA)3100及びフィブレラ(FIBRELLA)3160で販売されている。フィブレラ(FIBRELLA)3100は、1.5デニールのポリプロピレン繊維を50%、及び1.5デニールのビスコース繊維を50%含む、62gsmの不織布ウェブである。フィブレラ(FIBRELLA)3160は、1.5デニールのポリプロピレン繊維を60%、1.5デニールのビスコース繊維を40%含む、58gsmの不織布ウェブである。
【0069】
次の特許が、基材に関係する開示について参照可能である:米国特許第3,862,472号(1975年1月28日発行)、米国特許第3,982,302号(1976年9月28日発行)、米国特許第4,004,323号(1977年1月25日発行)、米国特許第4,057,669号(1977年11月8日発行)、米国特許第4,097,965号(1978年7月4日発行)、米国特許第4,176,427号(1979年12月4日発行)、米国特許第4,130,915号(1978年12月26日発行)、米国特許第4,135,024号(1979年1月16日発行)、米国特許第4,189,896号(1980年2月26日発行)、米国特許第4,207,367号(1980年6月10日発行)、米国特許第4,296,161号(1981年10月20日発行)、米国特許第4,309,469号(1982年1月25日発行)、米国特許第4,682,942号(1987年7月28日発行)、並びに米国特許第4,637,859号、同第5,223,096号、同第5,240,562号、同第5,556,509号、及び同第5,580,423号。
【0070】
用語「基材」が2つ以上の基材又はウェブの積層体を含むことも、本発明の範囲内である。購入可能な積層体、又はその目的で作成された積層体も、本発明の範囲内である。さらに加えて、基材は、平坦であっても、非平坦化されていてもよい。非平坦基材及び積層体の形成は、この発明の要素ではない。次の記述は、系統的な説明の便宜のためであり、本明細書で使用する基材のタイプを限定することは意図していない。
【0071】
1つの代替実施形態では、基材は、平方メートル当り約62グラムの坪量を有して、約50重量%のレーヨン繊維と、約50重量%のポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、又はこれらの組み合わせを含む、水流交絡された基材を含むことができる。別の代替実施形態では、基材は、網状のスクリム又は連続プラスチックフィルム材料の形体とすることができる内側束縛層に結合された、平方メートル当り約30グラムの坪量のポリエステル繊維の不織布基材などの2つの外側水流交絡基材の積層体を含み、加熱すると内側束縛層が収縮して、外側層に表面質感を提供することができる。
【0072】
本発明の一実施形態では、基材の表面は、本質的に平らである。本発明の別の実施形態では、基材の表面は、任意に、隆起及び/又は低下部分を含んでもよい。これらは、ロゴ、しるし、商標、幾何学的パターン、ワイプが洗浄を意図された表面のイメージ(例えば、幼児臀部、大人の顔、果物、おもちゃなど)の形態とすることができる。これらは、基材表面上に無作為に配列されても、何かの形態の繰返しパターンでもよい。これらは、基材表面の片側上にあっても、両側上にあってもよい。一実施形態では、基材は、基材の繰返しパターン、又は交互する隆起及び低下部分を含む。基材表面内又は上のこの変化には、どのブランド又はタイプのシート形体の製品が使用されているか、あるいはシート形体の製品が適用される表面の洗浄を助ける、使用を意図されたシート形体の製品に関する情報を消費者に伝えることが含まれていてもよい。一実施形態では、消費者に接触する基材の表面は滑らかであるが、洗浄される品目に接触する反対面は粗い又は何らかの方式で不規則である。理論により制限されるものではないが、表面内又は上の変化が、拭取り作用に加えて、機械的な作用力を表面に提供すると考えられている。
【0073】
本発明の1つの任意実施形態では、基材はフラッシャブルである。すなわち、基材は、トイレ又は移動式洗面台などに流すことにより処理可能であって、トイレを閉塞させることがない、又は汚水処理システムのために、問題となることがない。
【0074】
本発明の別の任意実施形態では、基材は生分解性である。例えば、基材は、ポリエステルアミドなどの生分解性材料で作成可能である。
【0075】
(ii)物質の組成物
本発明のシート形体の製品は、物質の組成物を放出可能に担持することができる。乳児用ワイプやキッチンタオルなどの本発明のシート形体の製品の意図される最終用途が、基材及び物質の組成物の選択に重要な役割を果たす。物質の組成物は、液体;水中油型、油中水型、マイクロエマルションなどのエマルション;液体中液体型、液体中固体型などの懸濁液;ペースト又は類似半固体などの形態とすることができる。物質の組成物の選択は、配合者の任意である。
【0076】
好適な物質の組成物の製造又は配合、並びにシート形体の製品を作成するための基材との組み合わせは、周知であり、この発明の要素ではない。次の記述は、系統的な説明の便宜のためであり、本明細書で使用する物質の組成物のタイプを限定することは意図していない。
【0077】
本発明の一実施形態では、物質の組成物は、シート形体製品の分配前の基材の上に放出可能に担持される。代替実施形態では、物質の組成物は、横方向縁部の少なくとも1つにより基材に添加されて、シート形体の製品を形成する。別の代替実施形態では、物質の組成物の一部は基材上に存在するが、物質の組成物の別の一部は、横方向縁部の少なくとも1つにより基材に添加されて、シート形体の製品を形成する。
【0078】
シート形体の製品を向けることができる広範な用途には:乳児用ワイプ又はワイプにおけるような乳児及び/又は幼児の洗浄;子供用ワイプ;プロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Company)から入手可能な「フレッシュメイツ(FRESH MATES:登録商標)」などのウェットタイプのトイレットペーパー;硬質表面の洗浄、典型的には台所及び浴室で見出されるもの、例えば硬質表面洗浄ワイプ、より特定すればキッチンタオル、浴室ワイプ、皿洗いふきん、窓拭き布、床洗浄装置内で使用する、例えばプロクターアンドギャンブル社(The Procter & Gamble Company)から入手可能なスイッファー(SWIFFER:登録商標)床洗浄装置内などで使用するための使い捨て布地におけるようなもの;人々の洗浄、例えば、入浴/シャワーで使用するための製品、メークアップ除去のための製品、パーソナルワイプにおいては、性器洗浄用ワイプ、皮膚及び/又は毛髪コンディショナーに加えて、顔クレンジング、皮膚コンディショナー、軟膏、日焼け止め剤、防虫剤用の製品;抗菌ワイプ、衛生ワイプなどの、抗菌又は衛生製品の提供;ざそうなどの処置のためのワイプなどの医療処置の提供;ペットの洗浄又は手入れ用の製品;眼鏡洗浄用の製品、自動車内外両面洗浄用の製品などが含まれるが、これらに限定されない。物質の組成物の様々な構成成分並びに基材は、シート形体の製品の所望の用途によって決まる。シート形体の製品が乳児用ワイプとして使用されるものである場合には、物質の組成物は、乳児用ワイプ内で使用するのに好適な構成成分、例えば、水、界面活性剤類、皮膚保護成分、子供に安全な防腐剤、緩衝剤などを含有する。同様に、組成物が硬質表面洗浄剤として使用するためのものである場合には、物質の組成物は、硬質表面洗浄ワイプ内で使用するのに好適な構成成分、例えば漂白剤、水、界面活性剤類、溶媒、向水性物質、抗菌剤、縞防止剤などを含有する。
【0079】
物質の組成物のpHは、選択されたpH範囲がシート形体の製品の所望の用途に対して多少なりとも好適であるように、シート形体の製品の最終用途に従って変更されるものである。通常は、pHは、約4〜約10の範囲である。同様に、物質の組成物は、透明でも、半透明でも、不透明でも、又は色付きでもよい。
【0080】
物質の組成物の好適な構成成分の例には:担体、例えば水、有機溶媒(エタノール、多価アルコールなど、しかしこれらに限定されない)、及びこれらの混合部など;界面活性剤、例えば陰イオン性、非イオン性、双性イオン性、両性、陽イオン性、及びこれらの混合物など;漂白剤、例えばNaOClなどの塩素漂白剤、過酸化水素などの酸素系漂白剤、及びこれらの混合物など;漂白活性化剤;漂白剤触媒、例えばノナノイルオキシベンゼンスルフォネート(Nonanoyloxybenzenesulfonate)(NOBS)、テトラアセチルエチレンジアミン(TEAD)、及びこれらの組み合わせなど;防腐剤;増粘剤;酵素;ジメチコンなどの皮膚軟化剤;鉱油、ラノリンなど;皮膚保護剤;皮膚沈静助剤;植物抽出物、例えばアロエ、カモミールなど;コンディショナー;保湿剤;芳香剤;シクロデキストリン類;ビタミン類;香料可溶化剤;キレート剤類;抗菌剤;消毒剤;緩衝剤;向水性物質;プロセス助剤;ポリマー;腐食防止剤;ビルダー;汚れ放出ポリマー;ポリマー分散剤;電解質;研磨剤;殺菌剤;くもり阻害物質;抗カビ又はかび汚れ防止剤;防虫剤;酸化防止剤;日焼け止め剤;起泡増進剤;起泡抑制剤;泡安定剤;充填材;顔料;染料;及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。実例とはなるが限定するものではない幾つかの追加成分は、米国特許第5,534,265号(フォウラー(Fowler)、1996年7月9日発行)、同第5,043,155号(プチャルスキー(Puchalski)、1991年8月27日発行)、同第6,300,301号(ムーア(Moore)、2001年10月9日発行)、同第6,361,784号(ブレナン(Brennan)、2002年3月26日発行)、同第6,083,854号(ボグダンスキー(Bogdanski)、2000年7月4日発行)、同第5,648,083号(ブリースツナー(Blieszner)、1997年7月15日発行)、同第5,043,155号(プチャルスキー(Puchalski)、1997年7月15日発行)、同第6,207,596号(ルウルケ(Rourke)、2001年3月27日発行)、同第5,888,524号(コール(Cole)、1999年3月30日発行)、同第5,871,763号(ルー(Luu)、1999年2月16日発行)、同第4,741,944号(ジャクソン(Jackson)、1988年5月3日発行)、同第3,786,615号(バウアー(Bauer)、1974年1月22日発行)、同第6,340,663号(デレオ(Deleo)、2002年1月22日発行)、及び同第6,440,437号(クルジシク(Krzysik)、1974年1月22日発行)に見出すことができる。
【0081】
物質の組成物は、基材グラム当りの物質の組成物が約0.1〜約20グラム、より好ましくは約0.5〜約15グラム、更により好ましくは約1〜約10グラムの量で、基材上に放出可能に担持されることが好ましい。
【0082】
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の容器の1つの実施形態の側面図。
【図2】図1の容器の上面図。
【図3】図1の容器の正面図。
【図4】図1の容器の一代替実施形態の2−2に沿う断面図。
【図5】図4の部分6の拡大図。
【図6】図1の容器の一代替実施形態の2−2に沿う断面図。
【図7】図1の容器の一代替実施形態の側面図。
【図8】図1の容器の一代替実施形態の側面図。
【図9】図1の容器の一代替実施形態の側面図。
【図10】本発明の容器の一実施形態の側面図。
【図11】本発明の容器の一実施形態の側面図。
【図12】図11の容器の正面図。
【図13】図11の容器の底面図。
【図14】本発明の容器の一実施形態の側面図。
【図15】図14の容器の上面図。
【図16】図14の容器の正面図。
【図17】本発明の容器の一実施形態の斜視図。
【図18】本発明の容器の一実施形態の斜視図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート形体の製品を分配するための容器であって、
(i)分配される前記シート形体の製品;及び
(ii)シート形体の製品のための分配開口であって、前記開口が、互いに対向する横方向縁部を有し、前記横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、前記横方向縁部が、前記シート形体の製品を制御可能に非下向き方向に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口、
を含む、容器。
【請求項2】
前記横方向縁部の両方が回転可能なローラを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
シート形体の製品を分配するための容器であって、
(a)分配前の前記シート形体の製品を貯蔵するための前記容器の内部空洞を画定する複数の壁;及び
(b)前記複数の壁の1つ内の分配開口であって、前記開口は前記内部空洞から前記容器外の環境へ通ずるものであり、前記開口が、互いに対向する横方向縁部を有し、前記横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、前記横方向縁部が前記シート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供する分配開口、
を含むものである、容器。
【請求項4】
(c)前記複数の壁の1つに関連付けられた閉止体であって、前記閉止体は、閉止位置にある時に、前記開口及び前記横方向縁部を封止状態に覆うものである閉止体、
を更に含む、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
(d)前記回転可能なローラに連結されたモータ;及び
(e)任意に、前記モータに連結されたセンサーであって、前記センサーの作動に応じて、前記センサーは前記回転可能なローラを回転させて前記シート形体の製品の予め定められた量を分配するのに充分に前記モータを作動させるセンサー、
を更に含む、請求項3又は請求項4のいずれかに記載の容器。
【請求項6】
シート形体の製品を分配するための容器であって、前記物品が:
(A)複数の壁であって、前記複数の壁が分配前の前記シート形体の製品を貯蔵するための前記容器の内部空洞を画定し、前記複数の壁の1つは封止区分を含むデッキパネルである複数の壁;
(B)前記封止区分内の分配開口であって、前記開口が、対向する横方向縁部を有し、前記横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、前記横方向縁部(複数)が前記シート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供する分配開口;及び
(C)前記複数の壁の1つにヒンジ式に関連付けられた蓋であって、前記蓋は前記封止区分に閉止可能に被さるものである蓋、
を含む、容器。
【請求項7】
前記回転可能なローラが、前記シート形体の製品に接触するプラスチックコーティングにより囲まれる金属コアを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記容器が、剛性又は半剛性のいずれかである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
前記シート形体の製品が、シート材料の連続ウェブであって、予め定められた間隔で前記ウェブの主軸に対して実質的に横断方向に走り且つ複数の個別ワイプを画定する、複数の破壊性の複合線により分割されているものである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
前記シート形体の製品が、挟み込まれた複数の分離した個別ワイプである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項1】
シート形体の製品を分配するための容器であって、
(i)分配される前記シート形体の製品;及び
(ii)シート形体の製品のための分配開口であって、前記開口が、互いに対向する横方向縁部を有し、前記横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、前記横方向縁部が、前記シート形体の製品を制御可能に非下向き方向に分配するためのニップ通路を提供するものである分配開口、
を含む、容器。
【請求項2】
前記横方向縁部の両方が回転可能なローラを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
シート形体の製品を分配するための容器であって、
(a)分配前の前記シート形体の製品を貯蔵するための前記容器の内部空洞を画定する複数の壁;及び
(b)前記複数の壁の1つ内の分配開口であって、前記開口は前記内部空洞から前記容器外の環境へ通ずるものであり、前記開口が、互いに対向する横方向縁部を有し、前記横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、前記横方向縁部が前記シート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供する分配開口、
を含むものである、容器。
【請求項4】
(c)前記複数の壁の1つに関連付けられた閉止体であって、前記閉止体は、閉止位置にある時に、前記開口及び前記横方向縁部を封止状態に覆うものである閉止体、
を更に含む、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
(d)前記回転可能なローラに連結されたモータ;及び
(e)任意に、前記モータに連結されたセンサーであって、前記センサーの作動に応じて、前記センサーは前記回転可能なローラを回転させて前記シート形体の製品の予め定められた量を分配するのに充分に前記モータを作動させるセンサー、
を更に含む、請求項3又は請求項4のいずれかに記載の容器。
【請求項6】
シート形体の製品を分配するための容器であって、前記物品が:
(A)複数の壁であって、前記複数の壁が分配前の前記シート形体の製品を貯蔵するための前記容器の内部空洞を画定し、前記複数の壁の1つは封止区分を含むデッキパネルである複数の壁;
(B)前記封止区分内の分配開口であって、前記開口が、対向する横方向縁部を有し、前記横方向縁部の少なくとも1つが回転可能なローラを含み、前記横方向縁部(複数)が前記シート形体の製品を制御可能に分配するためのニップ通路を提供する分配開口;及び
(C)前記複数の壁の1つにヒンジ式に関連付けられた蓋であって、前記蓋は前記封止区分に閉止可能に被さるものである蓋、
を含む、容器。
【請求項7】
前記回転可能なローラが、前記シート形体の製品に接触するプラスチックコーティングにより囲まれる金属コアを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記容器が、剛性又は半剛性のいずれかである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
前記シート形体の製品が、シート材料の連続ウェブであって、予め定められた間隔で前記ウェブの主軸に対して実質的に横断方向に走り且つ複数の個別ワイプを画定する、複数の破壊性の複合線により分割されているものである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
前記シート形体の製品が、挟み込まれた複数の分離した個別ワイプである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2006−515198(P2006−515198A)
【公表日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518369(P2005−518369)
【出願日】平成16年1月16日(2004.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/001250
【国際公開番号】WO2004/066800
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年1月16日(2004.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/001250
【国際公開番号】WO2004/066800
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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