説明

ワイヤレスで電力供給される医療機器および装置

共振磁界によってワイヤレスで電力が供給される医療機器は、閾値半径内に持ち込まれると制御ユニット内の電力伝送器に自動的に結合する。一実施形態では、制御ユニットが自動的に医療機器を識別し、自動的に自身の設定を変えて医療機器を制御する。さらに、内視鏡と共振磁界を発生する電力トランシーバとを備えたビデオ内視鏡システムは、前記内視鏡は、撮像器および光源に電力を供給する内視鏡トランシーバとを含み、共振相互作用が前記内視鏡トランシーバと前記電力トランシーバとの間に発生し、前記共振相互作用によって電力が前記内視鏡トランシーバへ伝送されるように、前記内視鏡トランシーバは、前記共振磁界に同調される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はワイヤレス医療装置に関し、より詳細にはビデオ装置の動作用電力をワイヤレスで受け取る医療ビデオ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は2008年4月25日に出願した米国仮特許出願第61/047,967号の出願日の利益を主張するものである。
【0003】
電動式医療機器および/または装置が長い間使用されてきた。しかし、かかる装置の大きな欠点は、動作のために必要な比較的大量のケーブルである。例えば切開用機器は、医療装置用電力供給用の電力ケーブルの使用を必要とする。同様にビデオ内視鏡は、昔から電力ケーブル、データ伝送ライン、ならびに照明光伝送用光ファイバケーブルの使用を必要としてきた。
【0004】
これらのラインは、使用者にとって邪魔であり操作上の障害となることさえある。例えば、これらのケーブルが他の手術装置の邪魔となり内視鏡上端を重くすることもあって、操作を困難にする。また医師は、装置に取り付けられたケーブルの重量に常に抗しながら作業しているため、疲労を訴えることが多い。
【0005】
ケーブルが存在するというさらに別の問題は、手術を危険にさらす可能性があることであり、ケーブルが他者または物に接触されるように誤って取り扱われると、装置が急に引っ張られる、および/または装置を柔らかい生体組織に誤って突き刺してしまうまたは衝突させてしまう可能性がある。実際にこの問題は頻繁に発生するため、多くの医師はケーブルを彼らの手首の周りに数回巻いてケーブルの力が装置に直接伝わらないようにしている。
【0006】
「ケーブル接続」機器に付随するこれら問題のいくつかに対処する試みの中で、多くのシステムが試みられて、ある程度の成功を収めた「ワイヤレス」システムが提供されてきた。例えば、内視鏡からディスプレイへ画像データをワイヤレス伝送するシステム、さらにはエネルギー源を内視鏡上に配置したシステムが提供されてきた。内視鏡上の電源が内視鏡上に配置された画像回路および光源(一般にLED)両方に電力供給するので、これはケーブルが取り除かれるという利点を提供する。しかしこれらのシステムには多くの欠点がある。
【0007】
まず、元来バッテリシステムは変わらず大きく、重く、高価である。前述のように比較的重い機器を操作し、または比較的重いケーブルに抗しなければならない医師は、とりわけ比較的複雑かつ長時間にわたる外科手術の場合には疲労に悩まされる。
【0008】
バッテリ駆動システムの別の問題は、それらのシステムが充電されない場合があることまたは部分的にしか充電されない場合があること、したがってそれらのシステムを停止させまたは最少の充電状態にし、手術中部分的に不適切なレベル(すなわち低電圧レベル)で機器を機能させてしまうことである。充電作業中の過誤を制限する手順を実行することも可能であるが、人為的過誤が一部機器の未充電または不完全充電を招く。患者の全身麻酔状態をある時間内に抑えることが重要であることは広く知られている。したがって、例えば医療装置の故障またはレベルの低い操作による遅れ、新しい装置が導入され接続され電源が入れられるときの遅れなどいかなる遅れも可能な限り回避しなければならない。
【0009】
バッテリ駆動システムのさらに別の問題は、バッテリは本質的に経時劣化することである。例えば、最初バッテリは十分な量の電力出力を提供して特定の医療装置をある時間動作することができる。しかしバッテリを使用し充電を繰り返すと、電力出力はゆっくりと低下し、バッテリはもはや十分な電力を継続的に供給できなくなって手術の間医療機器を動作させることができなくなる。バッテリはある手術回数は十分に機能できるが、例えば医療手術中にバッテリが機能しなくなるか否か、および/またはいつ機能しなくなるかはわからない。定期的なバッテリ交換によってこの問題を抑えることができるが、定期的なバッテリ交換はワイヤレス機器の使用に関わる費用を著しく増大させる。バッテリを試験することでこの問題を抑えることもできるが、試験には時間が掛かり、もしも人が忘れる、試験でミスを犯す、あるいは結果を読み間違えると人為的過誤を引き起こす。
【0010】
特許文献1(ヨシダ)に開示されたさらに別のシステムには、カプセル内視鏡システムへ電気エネルギーをワイヤレスで伝送するワイヤレス電力供給システムが開示されている。ヨシダのシステムは人が嚥下する画像ピックアップユニット(すなわちカプセル)を含み、カプセル近傍領域の画像信号を生成し伝送する。ヨシダシステムはカプセルであり、体内のカプセル経路をゆっくり動き、通過する領域(例えば消化管)の種々の静止フレーム画像を提供する。ヨシダは、電力受信コイルに対する電力伝送コイルの相対的な向きに基づく誘導電力伝送方式を使用している。例えば、ヨシダは、「電力受信コイルが受け取る電力量は、電力伝送コイルの巻線軸が電力受信コイルの巻線とほぼ一致するとき最大になる」および「磁気部材の方向と位置」が「多くの磁束を集めるように変更される」と述べている(段落55〜57)。したがって、伝送器および受信器の位置および向きはヨシダにとって十分な量のエネルギーをカプセルに確実に伝送するために重要である。かかるシステムは、医師による操作がない例えばカプセルの使用には受け入れられるかもしれない。しかし能動的医療手術では、通常医師は手術を完遂する必要に応じて、医療装置(例えば切開ツール、ビデオ内視鏡など)を(たとえほとんど連続的ではないとしても)継続的に操作している。したがってヨシダの教えるシステムは、電力伝送コイルが受信コイルと通常は整列しないため、能動的医療手術には使用できるとは考えられない。医師は外部の問題に関係なく自由にツールを動かす必要があるため、もし医師がツールと電力伝送器を整列させておかなくてはならないとすれば、医師にとって手術の実施は実質的に不可能であろう。いずれにしても、明らかにカプセルシステムは医師によって操作されるようには設計されていない(言い換えれば、カプセルシステムは患者が嚥下するように設計されている)。
【0011】
ヨシダの教えるシステムの別の制限事項は、1秒あたり30〜60フレームの情報を必要とするビデオストリーム情報を伝送しないことである。むしろヨシダの教えるシステムは、体内を通過するときに静止フレーム画像を供給する受動的システムである(段落24〜25)。実際のところ、カプセルへ伝送できる電力量が限られるという点から、ゆっくり通過中の領域のビデオストリームをビデオが提供できるかどうかには疑問がある。また、ヨシダの教えるシステムは、ビデオ伝送用の連続照明に必要な一定の光出力を備えていない。この機能を実行するための必要電力は、ヨシダのシステムで意図される電力より桁違いに大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0290814号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、望まれるのは「有線」医療機器に関連する問題をなくし、さらにバッテリ駆動医療機器に関連する問題に対処するシステムおよび方法である。
【0014】
医療装置の重量を軽減するシステムおよび方法を提供することも望まれる。
【0015】
医師による医療手術の実行が邪魔されないように、医療装置に接続されるケーブルをなくすシステムおよび方法を提供することもさらに望まれる。
【0016】
ストリーミングビデオの伝送を可能にする医療装置用のワイヤレスで駆動される伝送システムを提供することもさらに望まれる。
【0017】
動作費用が少ない医療装置用ワイヤレス駆動高信頼性伝送システムを提供するシステムおよび方法を提供することがさらに望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
これらの目的および他の目的は、装置を動作させる電力のワイヤレス伝送を備える医療装置を提供することによって、有利な一実施形態で実現される。データのワイヤレス伝送が容易になると同時に、電気ケーブルまたは携帯電源(例えば医療装置自身に配置されたバッテリ)手段のどちらかによって電力供給が提供される。本発明はワイヤレス結合によって電力を医療装置へ供給することを追求する。
【0019】
一実施形態では、医療装置は共振結合構成によって十分な電力を引出して、医療装置上に何らかの種類の蓄電装置を配置する必要なく機能できることが意図されている。別の実施形態では、軽量蓄電装置が医療機器上に配置されて、ワイヤレス電力結合から一時的に切断された場合に、非常に限られた量の電力を蓄えることができる。第2の実施形態では、医療機器がワイヤレス電力伝送ユニットの近傍に入ると、医療機器は自動的に再充電を開始する。
【0020】
本医療装置は実質的に、例えば切開/焼灼ツール、灌流/吸引ツール、撮像ツール、録画機器および/または印刷機器など何らかの種類の電動医療装置を含むことができることが意図されている。ビデオ内視鏡の場合、内視鏡は電力伝送機器へのワイヤレス結合の他に制御ユニットにワイヤレスで結合され、制御データ、コマンドデータ、識別データ、メンテナンスデータ、画像データ、およびこれらの組合せなどを含むがこれらに限定されないワイヤレスで伝送されるデータが内視鏡と制御ユニットとの間を伝送されることが意図されている。例えば、内視鏡がワイヤレス電力伝送ユニット近傍に一旦持ち込まれると、内視鏡に電力が供給され、制御ユニットと通信を行い内視鏡の種類を特定するため、制御ユニットはその特定の内視鏡を適切に制御するように自身の設定を調整することができる。
【0021】
さらに意図されていることは、医療機器をネットワークへ接続できることである。本例では、医療装置は、1つに統合された手術ステーションに継ぎ目なく統合される種々の異なる種類の医療装置を含むことができる。医療機器が内視鏡を含む場合、画像データをネットワーク接続を介して伝送して、他者が例えば教授するまたは指導するために見ることもできる。さらに画像ストリームを録画して後の相談に備えることもできる。どのような場合でも医療装置はワイヤレス電源を備えているため、「有線」医療機器のインタフェース問題がない、信頼性があり軽量で費用対効果の良い機器が医師に提供される。
【0022】
本願では以下の用語および定義を適用することとする。
【0023】
用語「データ」は本明細書では、恒久的または一時的、可視、可聴、音響、電気、磁気、電磁気、あるいはその他で表されるもののいずれかにかかわらず、何らかのしるし、信号、目印、記号、ドメイン、記号組、表象、および何らかの物理的形状または情報を表す形状を意味する。用語「データ」はある物理的形状の所定の情報を表すために使用され、異なる物理的形状の同じ所定の情報のいずれかおよび全ての表現形を包含すると見なされるものとする。
【0024】
用語「ネットワーク」は、本明細書ではインターネットを含む全ての種類のネットワークおよび相互接続ネットワーク両方を含み、何らかの特定のネットワークまたは相互接続ネットワークに限定されない。
【0025】
用語「第1」および「第2」は、他から一要素、組、データ、対象物または物を区別するために使用され、相対位置または時間的配置を割り当てるためには使用されない。
【0026】
用語「結合された」、「〜に結合された」および「〜と結合された」はそれぞれ、本明細書では2つまたは複数の機器、器具、ファイル、プログラム、メデイア、コンポーネント、ネットワーク、システム、サブシステム、および/または手段の間のまたはその中の関係を意味し、(a)直接の、あるいは1つまたは複数の他の機器、器具、ファイル、プログラム、メデイア、コンポーネント、ネットワーク、システム、サブシステム、または手段を経由しているかどうかを問わない接続、(b)直接の、あるいは1つまたは複数の他の機器、器具、ファイル、プログラム、メデイア、コンポーネント、ネットワーク、システム、サブシステム、または手段を経由しているかどうかを問わない通信関係、および/または(c)1つまたは複数の機器、器具、ファイル、プログラム、メデイア、コンポーネント、ネットワーク、システム、サブシステム、または手段のいずれかの動作が他の1つまたは複数のいずれかの動作に全体的または部分的に依存している機能的関係、のいずれか1つまたは複数を構成する。
【0027】
用語「手術スイート(surgical suite)」は、本明細書では1つまたは複数のコントローラ、バス、1つまたは複数の医療機器(例えば切開/焼灼ツール、灌流ツール、吸引ツール、撮像ツール、録画機器および/または印刷機器など)を含む統合手術システムを意味し、種々の機器はバスに結合されインタフェース機器によって制御される。
【0028】
用語「共振」相互作用は、本明細書ではほぼ同じ振動数の2つの物体(例えば伝送器/受信器)間に発生する比較的強力な結合であるがその一方で周囲の他の非共振物との相互作用は比較的弱いことを説明するために使用される。「共振」相互作用はさらに、2つの物体の近傍の無放射領域の重なり部分に共振結合が発生する共振エバネッセント結合も包含する。
【0029】
用語「処理」および「処理する」は、本明細書ではそれぞれある作用または一連の作用を意味し、例えばデータの連続または非連続、同期または非同期の方向、データの修正、フォーマッティングおよび/または変換、データのタグ付けまたは注釈付け、データの測定、比較および/または精査を含むがこれに限定されず、プログラムを含んでも含まなくてもよい。
【0030】
有利な一実施形態ではビデオ内視鏡システムが提供されており、ビデオ画像データストリームを生成する撮像器、照明光を発生する光源、および撮像器と光源とに結合され電力を供給する内視鏡トランシーバを有する内視鏡を備える。ビデオ内視鏡システムはさらに共振磁界を発生する電力トランシーバを含む。内視鏡トランシーバは共振磁界に同調されるため、共振相互作用が内視鏡トランシーバと電力トランシーバとの間に発生し、電力が共振相互作用によって内視鏡トランシーバへ伝送される。システムは内視鏡に結合されたディスプレイをさらに含む。内視鏡システムは、内視鏡がビデオ画像データストリームをディスプレイへワイヤレスで伝送し、画像データがディスプレイ上に表示されるように提供される。
【0031】
別の有利な実施形態では、ビデオデータ画像ストリームをディスプレイ上に表示する方法が提供され、撮像器を内視鏡内に配置するステップと、光源を内視鏡内に配置するステップと、内視鏡トランシーバを内視鏡内に配置するステップとを含む。本方法はまた、内視鏡トランシーバを撮像器および光源に結合し、電力トランシーバを備えるステップを含む。本方法はまた、電力トランシーバによって共振磁界を発生し、共振相互作用が内視鏡トランシーバと電力トランシーバとの間に発生するように、内視鏡トランシーバを共振磁界に同調させるステップも含む。本方法は、電力を電力トランシーバから内視鏡トランシーバへ共振相互作用によって伝送し、内視鏡トランシーバによって受け取った電力で撮像器および光源に電力供給するステップをさらに含む。本方法はまた、光源によって照明光を発生し、撮像器によってビデオ画像データストリームを生成するステップも含むことが意図されている。最後に本方法は、ビデオ画像データストリームを内視鏡からディスプレイへワイヤレスで伝送し、ビデオ画像データストリームをディスプレイ上に表示するステップを含む。
【0032】
さらに別の有利な実施形態では医療機器システムが提供されており、電子回路および電気回路に結合され電気回路に電力を供給する共振受信器を有する医療機器を備える。本医療機器システムは、共振磁界を発生する共振伝送器を含む電力伝送ユニットをさらに含む。本医療機器システムはさらに、共振伝送器が共振磁界に同調され、共振受信器と共振伝送器との間で共振相互作用が発生し、共振相互作用によって医療機器を動作させる電力が共振受信器へ伝送されるように提供される。
【0033】
さらに別の有利な実施形態では内視鏡システムが提供されており、照明光を発生する光源および光源に結合され光源に電力を供給する内視鏡トランシーバを有する内視鏡を含む。本内視鏡システムは、共振磁界を生成する電力トランシーバをさらに含む。本内視鏡システムは、内視鏡トランシーバが共振磁界に同調されるため、内視鏡トランシーバと電力トランシーバとの間で共振相互作用が発生し、共振相互作用によって電力が内視鏡トランシーバへ伝送されるように提供される。
【0034】
本発明の他の目的およびその詳細な特徴と利点は、以下の図面および付属する詳細説明を検討することによってより明確になろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の有利な実施形態のブロック図である。
【図2】図1の有利な実施形態によるブロック図である。
【図2A】図1の有利な実施形態によるブロック図である。
【図3】図2の有利な実施形態によるブロック図である。
【図4】図2の有利な実施形態によるブロック図である。
【図5】図2の有利な実施形態によるブロック図である。
【図6】図2の有利な実施形態によるブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
ここで図面を参照すると、同様な参照番号は図全体を通して類似の構造物を指す。
【0037】
図1は電力を医療機器102へ供給するシステム100を全体的に図示している。医療機器102は、切開/焼灼ツール、灌流/吸引ツール、撮像ツール、録画機器および/または印刷機器などを含むがこれらに限定されない実質的にどのような種類の電動医療機器も含むことができることが意図されている。医療機器102は電子回路104および共振受信器106を備えている。電子回路104は医療機器102を動作するために使用される何らかの電子/電気回路を含んでもよい。電子回路104は共振受信器106に電気的に結合されている。
【0038】
また図1に提供されているのは共振伝送器110を含む電力伝送ユニット108である。共振伝送器110は電力伝送ユニット108から伝送される共振磁界112(同心線で図示)を発生することが意図されている。共振受信器106は共振磁界112と同じ周波数に「同調」されるため、共振受信器106が共振磁界112内の位置に動かされると、強い共振結合が共振受信器106と共振伝送器110との間に発生する。共振結合は、有利な一実施形態ではエバネッセント安定近傍領域を含む。伝送器/受信器は実質的にはどのような種類の共振構造を含んでもよいが、有利な一実施形態では、電磁気共振システムが絶縁ディスクおよび容量性負荷導電ワイヤループを含むことができることが意図されている。この構成は、電力伝送が比較的大きく効率的な強い結合でかつ近傍にある周囲の他の非共振物との相互作用は比較的弱いという利点を提供する。
【0039】
ここで図2を参照すると、システム200は、一般に撮像器204、光源206、および内視鏡トランシーバ208を有する内視鏡202を含む。システム200は、制御ユニットトランシーバ212と処理装置214とを有する制御ユニット210をさらに含む。制御ユニット210に結合されたディスプレイ216が図示されている。
【0040】
制御ユニットトランシーバ212は、図1に関連して説明されたものに類似の共振磁界218を発生することに注意しなくてはならないが、ここでは再度説明はしない。
【0041】
内視鏡トランシーバ208は、電力を共振磁界218によって受け取り、撮像器204および光源206へ伝送してそれぞれの機器を動作させる。撮像器204は、実質的には例えば画像データを生成するCCDまたはCMOS機器などどのような種類の撮像機器も含むことができることが意図されている。同様に、光源206は実質的には、例えばLEDなど照明光を供給するどのような種類の機器も含むことができる。内視鏡は剛体のまたは柔軟なシャフト(図示しない)を含み、医療手術が実施される体腔内に挿入されることをさらに記載する。一実施形態では、光源は内視鏡のハンドル部内に配置され、照明光がシャフトの遠位端まで光路を伝送されてシャフトの前方領域を照明する。撮像器はシャフトの遠位端に配置されて反射光を受け取りすなわち取り出して画像データを生成する。画像データはその後ワイヤレスで制御ユニットへ伝送される。
【0042】
画像データは1秒あたり約30〜約60フレームのデータを含むビデオ画像データストリームとして提供されることに注意されたい。これは、共振結合によって十分な電力の内視鏡トランシーバ208への伝送が可能になるので可能である。
【0043】
処理装置214は制御ユニット210内に配置され、画像データを受け取り、受け取った画像データを処理するよう設計されている。処理装置214は、撮像器204から受け取ったフォーマットの画像データを処理するための設定可能なユニットをさらに含むことができることが意図されている。
【0044】
一旦画像データがディスプレイ216で使用できる互換フォーマットに処理されると、画像データはディスプレイ216へ伝送され、ディスプレイ216上に表示されてユーザ/観察者によって観察される。
【0045】
内視鏡トランシーバ208および制御ユニットトランシーバ212は、制御ユニット210から内視鏡202への電力を共振的に結合して内視鏡202内の電子機器を動作するように提供することが意図されている。内視鏡トランシーバは、撮像器204によって生成された画像データを制御ユニットトランシーバ212へ伝送して、処理装置214によって処理するように構成されていることがさらに意図されている。有利な一実施形態では、画像データの伝送はRF伝送によって起こる。別の有利な実施形態では、画像データの伝送は前述の共振結合方式によって発生する。どちらの場合であれ、双方向の伝送がある(すなわち電力を内視鏡202へ、画像データを制御ユニット210へ)。
【0046】
図2Aは本発明の別の実施形態を説明しており、図1と関連して論じた共振伝送器110含む電力伝送ユニット108は制御ユニット内に設置される必要はなく、そうではなく実際にただ内視鏡202の近傍に配置可能であることを強調している。
【0047】
ここで図3を参照すると、システム200が図示されており、図2のような内視鏡202および制御ユニット210が含まれている。図2に記載された種々の特徴の機能および働きはほぼ同等であるため、図3と関連して再度説明はしない。
【0048】
また、内視鏡202に含まれているのは蓄電装置220であり、例えば充電式バッテリを含むことができる。バッテリ220は実質的には産業分野で既知のどのような種類の充電式バッテリを備えてもよいことが意図されている。しかし、蓄電装置220を比較的小型軽量にして内視鏡202の重量を最小に留めるのが有利である。
【0049】
図3からわかるように、蓄電装置220は撮像器204と光源206と内視鏡トランシーバ208との間の電気的接続に結合されているため、内視鏡トランシーバ208と制御ユニットトランシーバ212との間の共振結合が失われた場合、蓄電装置220が電力を撮像器204および光源206の両方に供給する。内視鏡トランシーバが共振的に制御ユニットトランシーバ212に結合されると、蓄電装置220は自動的に充電することがさらに意図されている。この詳細な実施形態の内視鏡202には内蔵電源が設けられているが、比較的小型軽量の蓄電装置220が設けられていることに注意されたい。したがって、蓄電装置220が比較的小型軽量であることから、内視鏡は、蓄電装置220でいつまでも動作するようには設計されていない。
【0050】
また、図3に説明されているのはデータストレージ222であり、処理装置214に結合されている。データストレージ機器は制御ユニット210内にあるように説明されているが、データストレージ機器はどこにあってもよく、実質的にはどのような種類のデータストレージ機器を含んでもよく、例えばハードドライブ機器、RAM、ROM、光学ストレージ、USBメモリなどを含み、これらはローカルにまたはネットワーク接続(例えばインターネットを含む)を介して接続されていることが意図されている。
【0051】
入力機器224も制御ユニット210に結合されて図示されている。制御ユニット210は、ユーザがコマンドを入力するための実質的にはどのような種類のインタフェースを含んでもよい。入力機器224は例えばキーボード、制御パネル、音声駆動、USB機器などを含むことができる。また、ディスプレイ216および入力機器224は別々の機器として説明されているが、ディスプレイ216は、入力機器およびディスプレイ216が単一機器で具体化されるようにタッチスクリーンを含むこともできることが意図されている。
【0052】
したがってユーザは、入力機器224を用いて画像データをデータストレージ222に保存することができる。別の有利な実施形態では、ユーザは保存した画像データにアクセスしてディスプレイ216上に再生することができる。例えば、手術中にディスプレイ上に表示されている画像データを医師のために一時停止、巻戻し、および再生することができることが意図されている。例えば、ファイルに添付された文章注釈さらには画像データへの音声または視覚的注釈などを含む注釈を、医師が画像データに付けることもできることがまたさらに意図されている。
【0053】
ここで図4を参照すると、システム200は、コントローラ228および種々の医療機器(230、232)が接続されたバス226への接続をさらに含む。システム200にインターネットを介してアクセスできるようにネットワーク接続234を提供してもよいことがさらに意図されている。
【0054】
図4に説明されている構成は、「手術スイート」として一般に既知の一構成である。医療機器(230、232)は、実質的には入力機器224およびコントローラ228によって操作することができる切開/焼灼ツール、灌流ツール、吸引ツール、撮像ツール、録画機器および/または印刷機器などを含むがこれらに限定されないどのような種類の医療機器も含むことができることが意図されている。手術スイートは、ある手術室から次の手術室へ搬送可能な、ラックに固定した配置にできることがさらに意図されている。
【0055】
図5は内視鏡202と制御ユニット210との間に発生するいくつかの通信を説明するために提供されている。例えば、制御ユニット210から放射されている共振磁界内に内視鏡202が持ち込まれると、内視鏡トランシーバ208と制御ユニットトランシーバ212との間に共振結合が発生するため、電力が236から内視鏡202へ伝送される。
【0056】
一旦内視鏡202に電力が供給されると、情報がデータチャンネル244上を伝送され、内視鏡202の種類および設定を識別する識別データが制御ユニット210へ伝送される。次に画像データを内視鏡202から適切に受け取ることができるように、制御ユニット210がその内部設定を変える。一旦設定されると、次に制御ユニット210はコマンド/制御データ240を内視鏡へ送って内視鏡202を動作させることができる。次に内視鏡202は、制御ユニット210へのビデオ画像データストリーム242の伝送を開始して処理および表示を行う。
【0057】
図6はさらに本発明の別の実施形態で、図2と関連して説明したものに似ているが、カメラ250、カップリング252およびカップリング254も含む。
【0058】
図6の実施形態は着脱式カメラ250を備える内視鏡202用に考案されており、ここでは、カメラは制御ユニット210への単独接続(カップリング254)を予め有してもよい。カップリング254は、電力および/またはデータ両方の伝送のための有線接続またはワイヤレス接続を含むことができる。これによって、トランシーバ構成を有する内視鏡に既存のカメラを使用することが可能になり、ここでは内視鏡だけが共振磁界218によって電力を受け取る。
【0059】
同様にカップリング252は、内視鏡が受け取った反射光をカメラ250へ伝送することを可能にする接続を含むことができる。その代わりに撮像器204を内視鏡内に配置してもよく、カメラ250はデータストリームをカップリング252経由で受け取ることが意図されている。
【0060】
本システムでは、信号の伝送および受け取りのための多くの異なる構成が想定可能である。例えば、電力は共振磁界218を介して内視鏡およびカメラの両方へ伝送され、その一方データはカップリング254を介してカメラ250と制御ユニット210との間を伝送可能であることが意図される。カップリング254を介して伝送されたデータは、例えばビデオデータストリーム、制御、およびコマンドデータ含むことができる。代わりの方法では、ビデオデータストリームは共振磁界218によってワイヤレスでデータチャンネル上を伝送され、その一方制御およびコマンドデータはカメラ250と制御ユニット210との間をカップリング254経由で伝送可能であり、その逆も同様である。
【0061】
また、内視鏡には直視内視鏡を供給してもよく、その場合カメラまたはビデオ機能は提供される場合とされない場合がある。
【0062】
詳細な部品構成および機能などを参照して本発明を説明してきたが、これらは全ての可能な構成および機能を排除することを意図したものではなく、実際に同業者には他の多くの変更形態および変形形態を確認することが可能であろう。
【符号の説明】
【0063】
100、200 システム
102 医療機器
104 電子回路
106 共振受信器
108 電力伝送ユニット
110 共振伝送器
112、218 共振磁界
202 内視鏡
204 撮像器
206 光源
208 内視鏡トランシーバ
210 制御ユニット
212 制御ユニットトランシーバ
214 処理装置
216 ディスプレイ
220 バッテリ
220 蓄電装置
222 データストレージ
224 入力機器
226 バス
228 コントローラ
230、232 医療機器
234 ネットワーク接続
240 コマンド/制御データ
244 データチャンネル
250 カメラ
252、254 カップリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡を備えたビデオ内視鏡システムであって、
前記内視鏡は、
ビデオ画像データストリームを生成する撮像器と、
照明光を発生する光源と、
前記撮像器および前記光源に結合され、前記撮像器および前記光源に電力を供給する内視鏡トランシーバとを含み、
前記ビデオ内視鏡システムは、
共振磁界を発生する電力トランシーバを備え、
共振相互作用が前記内視鏡トランシーバと前記電力トランシーバとの間に発生し、前記共振相互作用によって電力が前記内視鏡トランシーバへ伝送されるように、前記内視鏡トランシーバは、前記共振磁界に同調され、
前記ビデオ内視鏡システムは、
前記内視鏡に結合されたディスプレイを備え、
前記内視鏡は、前記ビデオ画像データストリームを前記ディスプレイにワイヤレスで伝送するとともに、
前記画像データは、前記ディスプレイ上に表示される、ビデオ内視鏡システム。
【請求項2】
前記電力トランシーバは、制御ユニット内に配置されるとともに、制御ユニットトランシーバを備える、請求項1に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項3】
前記内視鏡が前記電力トランシーバの所定の半径内に持ち込まれると、前記電力トランシーバおよび前記内視鏡トランシーバは自動的に互いにワイヤレスで結合し、前記制御ユニットは前記内視鏡を自動的に識別し、前記識別に基づいて前記制御ユニットの動作設定を自動的に調整する、請求項2に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項4】
前記制御ユニットは、処理装置を含むとともに、前記制御ユニットは、前記内視鏡と前記ディスプレイとの間に結合される、請求項2に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項5】
前記処理装置は、前記ビデオ画像データストリームを受け取り、前記ビデオ画像データストリームを前記ディスプレイへ伝送する前に処理する、請求項4に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項6】
前記内視鏡トランシーバおよび前記電力トランシーバはそれぞれ、電力チャンネルおよびデータチャンネルを備える、請求項1に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項7】
前記ビデオ画像データストリームは、前記内視鏡トランシーバから前記電力トランシーバへ前記データチャンネルを介して伝送されるとともに、
制御データは、前記制御ユニットトランシーバから前記内視鏡トランシーバへ前記データチャンネルを介して伝送される、請求項6に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項8】
前記内視鏡トランシーバと前記電力トランシーバとの間の前記ワイヤレスの結合の遮断が起きた場合に、蓄電装置が電力を前記撮像器および前記光源に供給して、前記ビデオ画像データストリームの前記伝送の遮断を避けるように、前記内視鏡は、前記内視鏡トランシーバに結合された前記蓄電装置をさらに備える、請求項1に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項9】
前記内視鏡トランシーバが前記電力トランシーバにワイヤレスで結合されると、前記蓄電装置は充電を行う、請求項8に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項10】
データストレージをさらに備えるとともに、
前記ビデオ画像データストリームは、前記データストレージに保存される、請求項1に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項11】
前記ビデオ画像データストリームは、前記ビデオ画像データストリームにアクセスしかつ前記ディスプレイ上で再生できるように読み出し可能である、請求項10に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項12】
前記ビデオ画像データストリームは、注釈が付けられ保存される、請求項11に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項13】
前記注釈は、文章、音声、または視覚的注釈を含むことができる、請求項12に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項14】
前記内視鏡は、ネットワークに結合される、請求項1に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項15】
前記ネットワークは、インターネットを含む、請求項14に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項16】
前記ビデオ内視鏡システムは、前記内視鏡の他に少なくとも1つの制御装置および少なくとも1つの手術ツールを備える手術スイートに結合される、請求項14に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項17】
前記ビデオ画像データストリームは、1秒あたり約30から60フレームの情報を含む、請求項1に記載のビデオ内視鏡システム。
【請求項18】
ビデオデータ画像ストリームをディスプレイ上に表示する方法であって、
内視鏡内に撮像器を配置するステップと、
前記内視鏡内に光源を配置するステップと、
前記内視鏡内に内視鏡トランシーバを配置するステップと、
前記内視鏡トランシーバを前記撮像器および前記光源に結合するステップと、
電力トランシーバを提供するステップと、
前記電力トランシーバによって共振磁界を発生するステップと、
前記内視鏡トランシーバと前記電力トランシーバとの間に共振相互作用が発生するように、前記内視鏡トランシーバを前記共振磁界に同調させるステップと、
電力を前記電力トランシーバから前記内視鏡トランシーバへ前記共振相互作用によって伝送するステップと、
前記内視鏡トランシーバによって受け取った前記電力で前記撮像器および前記光源に電力供給するステップと、
前記光源で照明光を発生するステップと、
前記撮像器でビデオ画像データストリームを生成するステップと、
前記ビデオ画像データストリームを前記内視鏡からディスプレイへワイヤレスで伝送するステップと、
前記ビデオ画像データストリームをディスプレイ上に表示するステップとを備える、方法。
【請求項19】
前記電力トランシーバは、制御ユニット内に配置されるとともに、制御ユニットトランシーバを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記内視鏡が前記電力トランシーバの所定の半径内に持ち込まれると、前記内視鏡トランシーバを前記電力トランシーバに自動的にワイヤレスで結合するステップと、
前記内視鏡を自動的に識別するステップと、
前記識別に基づいて前記制御ユニットの動作設定を自動的に調整するステップと
をさらに備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記内視鏡トランシーバおよび前記電力トランシーバはそれぞれ、電力チャンネルおよびデータチャンネルを有する、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記ビデオ画像データストリームを前記内視鏡トランシーバから前記電力トランシーバへ前記データチャンネルを介して伝送するステップと、
制御データを前記電力トランシーバから前記内視鏡トランシーバへ前記データチャンネルを介して伝送するステップとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記内視鏡トランシーバと前記電力トランシーバとの間の前記ワイヤレスカップリングの遮断が起きた場合に、蓄電装置が前記撮像器および前記光源に電力を供給して、前記ビデオ画像データストリームの前記伝送の遮断を避けるように、前記内視鏡上に前記蓄電装置を配置するとともに、前記蓄電装置を前記内視鏡トランシーバに結合するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記ビデオ画像データストリームをデータストレージに保存するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記ビデオ画像データストリームを前記データストレージから読み出すステップと、
前記読み出したビデオ画像データストリームを前記ディスプレイ上に表示するステップとをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ビデオ画像データストリームに注釈を付けて保存するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記内視鏡をネットワークに結合するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記ビデオ内視鏡システムを、前記内視鏡の他に少なくとも1つの制御装置および少なくとも1つの手術ツールを含む手術スイートに結合するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
前記ビデオ画像データストリームは、1秒あたり約30から60フレームの情報を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
医療機器を備える医療機器システムであって、
前記医療機器は、
電子回路と、
前記電子回路に結合されかつ前記電子回路に電力を供給する共振受信器とを含み、
前記医療機器システムは、
共振磁界を発生する共振伝送器を含む電力伝送ユニットを備え、
共振相互作用が前記共振受信器と前記共振伝送器との間に発生して、前記医療機器を動作させる電力が前記共振受信器へ前記共振相互作用によって伝送されるように、前記共振受信器は前記共振磁界に同調される、医療機器システム。
【請求項31】
前記医療機器を制御する制御ユニットをさらに備え、
前記共振伝送器は、前記制御ユニット内に配置される、請求項30に記載の医療機器システム。
【請求項32】
前記共振伝送器および共振受信器はそれぞれ、トランシーバを備え、
各トランシーバは、電力チャンネルおよびデータチャンネルを備える、請求項31に記載の医療機器システム。
【請求項33】
医療機器データは、前記共振受信器から前記共振伝送器へ前記データチャンネルを介して伝送されるとともに、
制御データは、前記共振伝送器から前記共振受信器へ前記データチャンネルを介して伝送される、請求項32に記載の医療機器システム。
【請求項34】
前記医療機器が前記制御ユニットの所定の半径内に持ち込まれると、前記制御ユニットおよび前記医療機器は自動的にワイヤレスで共振的に互いに結合し、
前記制御ユニットは自動的に前記医療機器を識別するとともに、前記識別に基づいて前記制御ユニットの動作設定を自動的に調整する、請求項31に記載の医療機器システム。
【請求項35】
前記制御ユニットは、ネットワークに結合される、請求項30に記載の医療機器システム。
【請求項36】
前記ネットワークは、インターネットを含む、請求項35に記載の医療機器システム。
【請求項37】
前記制御ユニットは、前記内視鏡の他に少なくとも1つの制御装置および少なくとも1つの手術ツールを備える手術スイートに結合される、請求項35に記載の医療機器システム。
【請求項38】
前記共振受信器と前記電力伝送ユニットとの間の前記ワイヤレスカップリングの遮断が起きた場合に、蓄電装置が電力を前記電子回路に供給して、前記医療機器の前記動作の中断を避けるように、前記医療機器は、前記共振受信器に結合された前記蓄電装置をさらに備える請求項30に記載の医療機器システム。
【請求項39】
前記共振受信器が共振相互作用によって前記共振伝送器に結合されると、前記蓄電装置は充電する、請求項38に記載の医療機器システム。
【請求項40】
前記医療機器は、複数の医療機器を備え、
各医療機器には、電子回路と前記電子回路に結合されかつ電力を前記電子回路に供給する共振受信器とが備えられ、
前記共振受信器と前記共振伝送器とのそれぞれの間で共振相互作用が起こり、前記医療機器を動作させる電力が前記共振受信器へ前記共振相互作用によって伝送されるように、前記各医療機器の前記共振受信器は前記共振磁界に同調される、請求項30に記載の医療機器システム。
【請求項41】
内視鏡を備える内視鏡システムであって、
前記内視鏡は、
照明光を発生する光源と、
前記光源に結合されかつ前記光源に電力を供給する内視鏡トランシーバとを有し、
前記内視鏡システムは、
共振磁界を発生する電力トランシーバを備え、
前記内視鏡トランシーバと前記電力トランシーバとの間で共振相互作用が起こり、前記共振相互作用によって電力が前記内視鏡トランシーバへ伝送されるように、前記内視鏡トランシーバは前記共振磁界に同調される、内視鏡システム。
【請求項42】
前記内視鏡に着脱自在に結合されたカメラをさらに備え、
前記カメラは、前記内視鏡が受け取った反射光を表示するビデオ画像データストリームを生成する、請求項41に記載の内視鏡システム。
【請求項43】
前記カメラに結合されたディスプレイをさらに備え、
前記カメラは、前記ビデオ画像データストリームを前記ディスプレイへ伝送するとともに、
前記画像データは、前記ディスプレイ上に表示される、請求項42に記載の内視鏡システム。
【請求項44】
前記カメラは、ネットワークに結合される、請求項41に記載の内視鏡システム。
【請求項45】
前記ネットワークは、インターネットを含む、請求項44に記載の内視鏡システム。
【請求項46】
前記カメラは、前記内視鏡の他に少なくとも1つの制御装置および少なくとも1つの手術ツールを備える手術スイートに結合される、請求項44に記載の内視鏡システム。
【請求項47】
前記カメラと前記ディスプレイとの間に結合された制御ユニットをさらに備える、請求項43に記載の内視鏡システム。
【請求項48】
前記カメラは、前記制御ユニットにケーブルを介して結合される、請求項47に記載の内視鏡システム。
【請求項49】
前記電力トランシーバは、前記制御ユニット内に配置されるとともに、制御ユニットトランシーバを備える、請求項47に記載の内視鏡システム。
【請求項50】
前記内視鏡が前記制御ユニットトランシーバの所定の半径内に持ち込まれると、前記制御ユニットトランシーバおよび前記内視鏡トランシーバは自動的にワイヤレスで互いに結合する、請求項49に記載の内視鏡システム。
【請求項51】
前記カメラは前記制御ユニットに結合されると、前記制御ユニットは、自動的に前記カメラを識別するとともに、前記識別に基づいて前記制御ユニットの動作設定を自動的に調整する、請求項50に記載の内視鏡システム。
【請求項52】
前記制御ユニットは、前記ビデオ画像データストリームを受け取って処理する処理装置を含む、請求項47に記載の内視鏡システム。
【請求項53】
前記内視鏡トランシーバと前記電力トランシーバとの間の前記ワイヤレス共振結合の遮断が起きた場合に、蓄電装置が電力を前記光源に供給するように、前記内視鏡は前記内視鏡トランシーバに結合された前記蓄電装置をさらに備える、請求項41に記載の内視鏡システム。
【請求項54】
前記内視鏡トランシーバがワイヤレスで共振的に前記電力トランシーバに結合されると、前記蓄電装置は充電する、請求項53に記載の内視鏡システム。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−518602(P2011−518602A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506296(P2011−506296)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/002518
【国際公開番号】WO2009/131691
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(506010792)カール・ストーツ・イメージング・インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】