説明

ワクチンおよび腫瘍免疫療法のためのTNFRSF、TLR、NLR、RHR、プリン受容体、およびサイトカイン受容体アゴニストの組み合わせ免疫刺激剤

本発明は、送達法と共に、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)アゴニスト、Toll様受容体(TLR)アゴニスト、「NAIP、CIITA、HET-E、TP-I中に存在するドメイン(NACHT)-ロイシンリッチ反復配列(LRR)」すなわち「NLR」アゴニスト、RIG-I様ヘリカーゼすなわち「RLH」アゴニスト、プリン受容体アゴニスト、およびサイトカイン/ケモカイン受容体アゴニストの組み合わせ免疫刺激剤を開示する。病変部位で単独で使用した場合、この組み合わせ剤は、病原体または新生物を除去するための宿主の液性免疫応答および細胞性免疫応答を誘導する免疫刺激を提供する。または、所定の抗原と共に使用した場合、これらの組み合わせ剤は、感染症に対する予防的および/または寛解的な治療様式、ならびに腫瘍性疾患の治療として有用な、集中的な液性および細胞性の免疫応答を誘導し得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含むワクチン:
(a) 腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)アゴニストをコードする1つまたは複数の核酸;ならびに
(b) Toll様受容体(TLR)アゴニスト、NAIP、CIITA、HET-E、TP-1中に存在するドメイン(NACHT)-ロイシンリッチ反復配列(LRR)すなわちNLRアゴニスト、RIG様ヘリカーゼ(RLH)アゴニスト、サイトカイン/ケモカイン受容体アゴニスト、プリン受容体アゴニスト、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される1つまたは複数のアゴニスト。
【請求項2】
以下を含む、請求項1記載のワクチン:
(a) TNFRSFアゴニストをコードする1つまたは複数の核酸;
(b) 1つまたは複数のNLRアゴニスト;および
(c) 1つまたは複数のサイトカイン/ケモカイン受容体アゴニスト。
【請求項3】
以下を含む、請求項1記載のワクチン:
(a) TNFRSFアゴニストをコードする1つまたは複数の核酸;
(b) 1つまたは複数のTLRアゴニスト;および
(c) 1つまたは複数のNLRアゴニスト。
【請求項4】
以下を含む、請求項1記載のワクチン:
(a) TNFRSFアゴニストをコードする1つまたは複数の核酸;
(b) 1つまたは複数のTLRアゴニスト;および
(c) 1つまたは複数のRLHアゴニスト。
【請求項5】
以下を含む、請求項1記載のワクチン:
(a) TNFRSFアゴニストをコードする1つまたは複数の核酸;
(b) 1つまたは複数のTLRアゴニスト;
(c) 1つまたは複数のNLRアゴニスト;および
(d) 1つまたは複数のサイトカイン/ケモカイン受容体アゴニスト。
【請求項6】
以下を含む、請求項1記載のワクチン:
(a) TNFRSFアゴニストをコードする1つまたは複数の核酸;
(b) 1つまたは複数のTLRアゴニスト;
(c) 1つまたは複数のRLHアゴニスト;および
(d) 1つまたは複数のサイトカイン/ケモカイン受容体アゴニスト。
【請求項7】
TNFRSFアゴニストが、LTA(リンホトキシンA)、LTB(リンホトキシンB)、TNFSF4(OX-40L)、TNFSF5(CD40L)、TNFSF6(FasL)、TNFSF7(CD27LまたはCD70またはCD27L/CD70)、TNFSF8(CD30L)、TNFSF9(4-1BBL)、TNFSF1O(TRAIL)、TNFSF11(RANKL)、TNFSF12(TWEAK)、TNFSF13A(APRIL)、TNFSF13B(BAFF)、TNFSF14(LIGHT)、TNFSF15(VEGI)、TNFSF18(GITRL)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1〜6のいずれか一項記載のワクチン。
【請求項8】
TLRアゴニストが、TLR1〜TLR11のアゴニストまたはこれらの組み合わせである、請求項1、3、4、5、および6のいずれか一項記載のワクチン。
【請求項9】
NLRアゴニストが原核生物の細胞壁に由来する、請求項1〜3および5のいずれか一項記載のワクチン。
【請求項10】
RLHアゴニストが二本鎖RNAである、請求項1、4、および6のいずれか一項記載のワクチン。
【請求項11】
サイトカイン/ケモカインアゴニストが、インターロイキン、インターフェロン、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、CXCLケモカイン、CXCケモカイン、Cケモカイン、CX3Cケモカイン、CCケモカイン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1、2、5、および6のいずれか一項記載のワクチン。
【請求項12】
プリン受容体アゴニストが細胞外ATP(ATPe)である、請求項1記載のワクチン。
【請求項13】
以下を含む組成物:
(a) 請求項1〜12のいずれか一項記載のワクチン;
(b) TNFRSFアゴニスト、TLRアゴニスト、RLHアゴニスト、プリン受容体アゴニスト、およびサイトカイン/ケモカイン受容体アゴニストからなる群より選択される1つもしくは複数のポリペプチドアゴニスト;ならびに/または
(c) 二本鎖RNA、γ-D-Glu-メソ-ジアミノピメリン酸(DAP)もしくはその誘導体、およびムラミルジペプチド(MDP)もしくはその誘導体からなる群より選択される1つもしくは複数のNLRアゴニスト。
【請求項14】
ポリエチレンイミン、カチオン性脂質、カチオン性ポリマー、デンドリマーポリマー、ポロキサミン、乳酸-グリコール酸共重合体(PLGA)微粒子、ポリ(βアミノエステル)(PBAE)ポリマー、PLGA/PBAEエステル微粒子、ポリ[α-(4-アミノブチル)-l-グリコール酸]、ポリ(プロピレンイミン)デンドリマー、ポリ乳酸、ポリエチレングリコール(PEG)化ポリ(乳酸)、乳酸-グリコール酸共重合体、ポリ(オルトエステル)、PEG化ポリ(オルトエステル)、ポリ(カプロラクトン)、PEG化ポリ(カプロラクトン)、ポリリジン、PEG化ポリリジン、ポリ(エチレンイミン)、PEG化ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、PEG化ポリ(アクリル酸)、ポリ(ウレタン)、PEG化ポリ(ウレタン)、ポリマー脂質-タンパク質-糖微粒子、細胞エンドソームの内部で加水分解性であるポリマー、自己会合粒子、およびこれらの誘導体からなる群より選択されるポリマーをさらに含む、請求項13記載の組成物。
【請求項15】
感染症または腫瘍性疾患に対する免疫治療応答を誘発する際に用いるための使用であって、それによって、対象へのアゴニストの組み合わせ剤の投与が、感染症または腫瘍性疾患に対する液性免疫応答および/または細胞性応答を誘発する、請求項1〜12のいずれか一項記載のワクチンの使用。
【請求項16】
感染症または腫瘍性疾患に対する免疫治療応答を誘発する際に用いるための医薬を製造するための使用であって、それによって、対象へのアゴニストの組み合わせ剤の投与が、感染症または腫瘍性疾患に対する液性免疫応答および/または細胞性応答を誘発する、請求項1〜12のいずれか一項記載のワクチンの使用。
【請求項17】
感染症または腫瘍性疾患に対する免疫治療応答を誘発する際に用いるための使用であって、それによって、対象へのアゴニストの組み合わせ剤の投与が、感染症または腫瘍性疾患に対する液性免疫応答および/または細胞性応答を誘発する、請求項13または14記載の組成物の使用。
【請求項18】
感染症または腫瘍性疾患に対する免疫治療応答を誘発する際に用いるための医薬を製造するための使用であって、それによって、対象へのアゴニストの組み合わせ剤の投与が、感染症または腫瘍性疾患に対する液性免疫応答および/または細胞性応答を誘発する、請求項13または14記載の組成物の使用。
【請求項19】
請求項1〜12のいずれか一項記載のワクチンの治療有効量をそれを必要とする対象に投与する段階により、感染症または腫瘍性疾患を治療する方法。
【請求項20】
請求項13または14記載の組成物の治療有効量をそれを必要とする対象に投与する段階により、感染症または腫瘍性疾患を治療する方法。
【請求項21】
ワクチンまたは組成物の投与がエレクトロポレーション、微粒子銃、注射、またはこれらの組み合わせを含む、請求項19または20記載の方法。
【請求項22】
感染症または腫瘍性疾患に関連した抗原を投与する段階をさらに含む、請求項19〜21のいずれか一項記載の方法。
【請求項23】
抗原が、ウイルス抗原、細菌抗原、寄生虫抗原、原虫抗原、異常な宿主タンパク質、および腫瘍抗原からなる群より選択される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
免疫治療応答が予防的である、請求項22記載の方法。
【請求項25】
以下を含む組成物:
a) 1つまたは複数の腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)アゴニスト;
b) 少なくとも2つのTLRアゴニスト;および
c) カチオン性ポリマー。
【請求項26】
ポリマーが一般式(I)のものである、請求項25記載の組成物:

式中、Rは水素原子または式

の基であり、
R基は(CH2)末端において主式中のN原子に結合し、
nは2〜10の整数であり、かつ
pおよびqは整数であり、
ただし和p + qは、ポリマーの平均分子量が100〜10,000,000となるような値である。
【請求項27】
TNFRSFアゴニストが、LTA(リンホトキシンA)、LTB(リンホトキシンB)、TNFSF4(OX-40L)、TNFSF5(CD40L)、TNFSF6(FasL)、TNFSF7(CD27LまたはCD70)、TNFSF8(CD30L)、TNFSF9(4-1BBL)、TNFSF1O(TRAIL)、TNFSF11(RANKL)、TNFSF12(TWEAK)、TNFSF13A(APRIL)、TNFSF13B(BAFF)、TNFSF14(LIGHT)、TNFSF15(VEGI)、およびTNFSF18(GITRL)からなる群より選択される、請求項25記載の組成物。
【請求項28】
TNFRSFアゴニストがCD40Lである、請求項27記載の組成物。
【請求項29】
TNFRSFアゴニストがGITRLである、請求項27記載の組成物。
【請求項30】
TLRアゴニストの1つまたは複数がTLR9アゴニストである、請求項25記載の組成物。
【請求項31】
TLR9アゴニストがCpGを含むオリゴヌクレオチドである、請求項30記載の組成物。
【請求項32】
多量体化ポリペプチドがC1qファミリーまたはコレクチンファミリーのメンバーである、請求項25記載の組成物。
【請求項33】
ポリペプチドがAcrp30またはサーファクタントタンパク質D(SP-D)である、請求項32記載の組成物。
【請求項34】
MAGE-1、MAGE-2、MUC-1、チロシナーゼ、表面Ig、サイクリン依存性キナーゼ4、βカテニン、カスパーゼ8、HPV16型、E6およびE7タンパク質、CD5、CAMPATH-1、CEA、EGFR、FAP-α、テネイシン、メタロプロテイナーゼ、HIV-1 gag、HIV-1 nef、HIV-1 env、HIV-1 gp41-1、HIV-1 p24、HIV-1 gp 120、HIV-2 env、HIV-2 gp 36、HCVコア、HCV NS4、HCV NS3、HCV p22ヌクレオカプシド、HCV NS5、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、SARS関連スパイクモザイクS(N)、SARS関連スパイクモザイクS(M)、およびSARS関連コロナウイルスヌクレオカプシドからなる群より選択される抗原をさらに含む、請求項13、14、および25のいずれか一項記載の組成物。
【請求項35】
以下を含む組成物と対象の細胞を接触させる段階を含む、対象においてエフェクターT細胞を含む細胞集団の増殖を誘導する方法:
a) 1つまたは複数の腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFSF)アゴニスト;
b) 少なくとも2つのTLRアゴニスト;および
c) カチオン性ポリマー。
【請求項36】
細胞をエクスビボで接触させ、その後対象に投与する、請求項35記載の方法。
【請求項37】
組成物を対象に投与することにより細胞を接触させる、請求項35記載の方法。
【請求項38】
対象の呈する腫瘍中に直接または腫瘍の周囲に組成物を投与する段階をさらに含む、請求項37記載の方法。
【請求項39】
以下を含む薬学的に許容される組成物の治療有効量を投与する段階を含む、細胞増殖性疾患を治療する方法:
a) 1つまたは複数の腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFSF)アゴニスト;
b) 少なくとも2つのTLRアゴニスト;
c) カチオン性ポリマー;および
d) 薬学的に許容される担体。
【請求項40】
細胞増殖性疾患が癌である、請求項19〜24および35〜39のいずれか一項記載の方法。
【請求項41】
以下の段階をさらに含む、請求項19〜24および35〜39のいずれか一項記載の方法:
e) 免疫細胞を含む細胞を対象から抽出する段階;
f) エクスビボで細胞を組成物と混合する段階;および
g) 混合物を対象に投与する段階。
【請求項42】
組成物を腫瘍中に直接または腫瘍の周囲に投与する、請求項19〜24および35〜39のいずれか一項記載の方法。
【請求項43】
薬学的に許容される担体と以下を含む組成物とを含む、薬学的組成物:
a) 1つまたは複数の腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)アゴニスト;
b) 少なくとも2つのTLRアゴニスト;および
c) カチオン性ポリマー。
【請求項44】
以下を含むワクチン:
a) 1つまたは複数の腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRSF)アゴニスト;
b) 少なくとも2つのTLRアゴニスト;
c) カチオン性ポリマー:
d) MAGE-1、MAGE-2、MUC-1、チロシナーゼ、表面Ig、サイクリン依存性キナーゼ4、βカテニン、カスパーゼ8、HPV16型、E6およびE7タンパク質、CD5、CAMPATH-1、CEA、EGFR、FAP-α、テネイシン、メタロプロテイナーゼ、HIV-1 gag、HIV-1 nef、HIV-1 env、HIV-1 gp41-1、HIV-1 p24、HIV-1 gp 120、HIV-2 env、HIV-2 gp 36、HCVコア、HCV NS4、HCV NS3、HCV p22ヌクレオカプシド、HCV NS5、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、SARS関連スパイクモザイクS(N)、SARS関連スパイクモザイクS(M)、およびSARS関連コロナウイルスヌクレオカプシドからなる群より選択される抗原;ならびに
e) 薬学的に許容される担体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2009−522372(P2009−522372A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549617(P2008−549617)
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/000616
【国際公開番号】WO2007/120368
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(592130699)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】