説明

一体形成された発光ダイオード光ワイヤおよびその使用法

動的にアドレス指定可能な複数のLEDモジュールを備えた、一体形成されたLED光ワイヤであって、個々のLEDモジュールが、1つまたは複数のLEDと、マイクロコントローラと、1つまたは複数のポートとを備え、前記マイクロコントローラが、前記1つまたは複数のポートのうちの少なくとも1つの状態をチェックし、そのポートの状態が所定の状態に対応している場合、前記マイクロコントローラが属しているLEDモジュールに第1のディスプレイアドレスを割り当て、かつ、隣り合うLEDモジュールの前記マイクロコントローラに、対応する他のディスプレイアドレスをその隣り合うLEDモジュールに割り当てる信号を送信するように構成されたLED光ワイヤが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2006年9月12日に出願した米国仮特許出願第60/844184号の優先権を主張した、2007年9月12日に出願した米国第11/854145号の一部継続出願である、2009年1月16日に出願した米国第12/355655号の一部継続出願である、2010年2月9日に出願した米国第12/703116号の優先権を主張するものであり、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本出願全体を通して、いくつかの刊行物が参照されている。これらの参考文献の開示は、参照によりその全体が本出願に組み込まれている。
【0003】
本発明は、光ワイヤ、より詳細には、発光ダイオード(「LED」)を含んだ一体形成された光ワイヤ、およびこのようなLED光ワイヤの使用法に関し、LED光ワイヤのこれらのLEDおよび関連する回路は、機械的な損傷から保護されており、また、水および埃などの環境による危険から保護されている。
【背景技術】
【0004】
従来の白熱またはLED光ワイヤは、様々な屋内および屋外装飾照明用途に広く使用されている。例えば、このような従来の光ワイヤは、祝祭日のサインを創造し、建物あるいは港などの建築構造物の輪郭を描き、また、自動車下方照明システムを提供するために使用されている。また、これらの光ワイヤは、夜間、あるいは例えば停電、浸水、また、火事および化学煙霧に起因する煙などの、通常の周囲照明では可視性が不十分になる事態における可視性および伝達を向上させるための非常照明補助としても使用されている。
【0005】
消費電力がより少なく、かつ、寿命がより長い従来のLED光ワイヤは、白熱電球を使用した光管と比較すると、製造が比較的安価であり、また、設置がより容易である。LED光ワイヤは、ネオン光管の有力な代替としてその使用がますます増加している。
【0006】
図1に示されているように、従来の光ワイヤ100は、可撓ワイヤ101によって一体に接続され、かつ、保護管103の中に封入された白熱電球またはLEDなどの複数の発光体デバイス102からなっている。電源105によって、可撓ワイヤ101を通って流れ、発光体デバイス102を発光させて発光ワイヤの効果を生成する電流が生成される。発光体デバイス102は、直列、並列またはそれらの組合せで接続される。また、発光体デバイス102は、ストローブ、フラッシュ、チェースまたはパルスなどの光パターンの組合せを生成するために、個々の発光体デバイス102を選択的にスイッチオンまたはスイッチオフすることができる方法で制御電子工学に接続される。
【0007】
従来の光ワイヤの場合、保護管103は、伝統的に、内部回路(例えば発光体デバイス102、可撓ワイヤ101)を収納する、中空で、透明または半透明の管である。保護管103と内部回路の間にエアーギャップが存在しているため、保護管103は、光ワイヤに直接加えられる機械類の重量などの過剰な荷重による機械的な損傷に対して光ワイヤをほとんど保護していない。さらに、保護管103は、水および埃などの環境による危険から内部回路を十分に保護していない。したがって保護管103を備えたこれらの従来の光ワイヤ100は、屋外での使用には不適切であり、とりわけ光ワイヤが極端な天候および/または機械的な酷使にさらされる場合には不適切であることが分かっている。
【0008】
従来の光ワイヤの場合、可撓ワイヤ101などのワイヤは、発光体デバイス102を一体に接続するために使用されている。製造の点に関して、これらの光ワイヤは、伝統的に、はんだ付けまたはクリンプ方法を使用して事前にアセンブルされ、次に、従来のシートまたはハード積層プロセスによって保護管103の中に封入される。このような製造プロセスは労働集約的であり、信頼性がない。さらに、このようなプロセスは、光ワイヤの可撓性を低下させている。
【0009】
従来の光ワイヤおよびその製造に関連する上記積層に鑑みて、複雑性が増し、かつ、保護性が強化されたLED光条片が開発された。これらのLED光条片は、印刷回路を含んだ支持基板の上に取り付けられ、かつ、2つの個別の電気導体すなわちバスエレメントに接続された複数のLEDを含んだ回路からなっている。LED回路および電気導体は、内部空隙(ガス気泡を含む)または不純物のない保護カプセル封止剤の中に封入され、かつ、電源に接続される。これらのLED光条片は、複雑なLED回路アセンブリプロセスおよびソフト積層プロセスを含んだ自動化システムによって製造される。すべて「Integrally Formed Linear Light Strip With Light Emitting Diode」という名称の米国特許第5848837号、米国特許第5927845号および米国特許第6673292号、「Automated System For Manufacturing An LED Light Strip Having An Integrally Formed Connected」という名称の米国特許第6113248号、および「Method of Manufacturing a Light Guide」という名称の米国特許第6673277号に、これらのLED光条片およびその製造の例が記載されている。
【0010】
これらのLED光条片は、機械的な損傷および環境による危険からより良好に保護されているが、これらのLED光条片が提供するのは一方向の光のみであり、その内部LED回路内における個別のバスエレントは2つに限定されている。また、これらのLED光条片には少なくとも内部空隙および不純物がない保護カプセル封止剤が必要であり、その上、個々のLEDコネクタピンを内部LED回路にクリンピングしなければならないため、このようなLED光条片の製造は依然として高価であり、また、時間がかかっている。さらに、積層プロセスは、これらのLED光条片を曲げるには過度にLED光条片を剛直にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第5848837号
【特許文献2】米国特許第5927845号
【特許文献3】米国特許第6673292号
【特許文献4】米国特許第6113248号
【特許文献5】米国特許第6673277号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上に照らして、技術をさらに改善する必要がある。具体的には、可撓性であり、かつ、一体形成されたLED光ワイヤのあらゆる方向から滑らかで一様な照明効果を提供する、一体形成された改良型LED光ワイヤが必要である。また、コストが安価で、かつ、時間有効性の高い自動化プロセスによって製造される追加照明機能を備えたLED光ワイヤが同じく必要である。さらに、設置、維持および故障検出に関連する変更を知的に認識し、このような変更に応答し、かつ、適合するLED光ワイヤが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の問題を考慮し、本発明の第1の態様によれば、複数のLEDモジュールを備えた一体形成されたLED光ワイヤであって、個々のLEDモジュールが、1つまたは複数のLEDと、マイクロコントローラと、1つまたは複数のポートとを備え、前記マイクロコントローラが、前記1つまたは複数のポートのうちの少なくとも1つの状態をチェックし、そのポートの状態が所定の状態に対応している場合、前記マイクロコントローラが属しているLEDモジュールに第1のディスプレイアドレスを割り当て、かつ、隣り合う(つまり隣接する)LEDモジュールの前記マイクロコントローラに、対応する他のディスプレイアドレスをその隣り合うLEDモジュールに割り当てる信号を送信するように構成された、一体形成されたLED光ワイヤが提供される。
【0014】
他の態様では、一体形成されたLEDワイヤは、さらに、前記複数のLEDモジュールに電気結合されたディスプレイメモリであって、前記一体形成されたLED光ワイヤ内の前記LEDモジュールの各々に関連する現在の表示情報を記憶するディスプレイメモリを備えており、前記マイクロコントローラが現在の表示情報を検索することができるよう、LEDモジュールのマイクロコントローラの各々が前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報にアクセスすることができる。
【0015】
他の態様では、一体形成されたLED光ワイヤは、さらに、前記ディスプレイメモリに記憶されている現在の表示情報を更新するように構成されたディスプレイコントローラを備えている。
【0016】
他の態様では、個々の前記LEDモジュール内の1つまたは複数のLEDは、赤色LED、青色LED、緑色LEDまたは白色LEDを備えている。また、他の態様では、個々の前記LEDモジュール内の1つまたは複数のLEDは、赤色LED、青色LEDおよび緑色LEDであるか、あるいは赤色LED、青色LED、緑色LEDおよび白色LEDのいずれかであってもよい。
【0017】
さらに他の態様では、本発明は、電源から電力を配電するように適合された導電材料から形成された第1のバスエレメントと、制御信号を送信するように適合された導電材料から形成された第2のバスエレメントと、接地として適合された導電材料から形成された第3のバスエレメントと、少なくとも2つのLEDモジュールであって、前記LEDモジュールの各々がマイクロコントローラおよび少なくとも1つのLEDを備え、前記LEDモジュールが前記第1、第2および第3のバスエレメントに電気結合され、また、1つまたは複数のポートであって、前記マイクロコントローラが前記1つまたは複数のポートのうちの少なくとも1つの状態をチェックし、そのポートの状態が所定の状態に対応している場合、前記マイクロコントローラが属している前記LEDモジュールに第1のディスプレイアドレスを割り当て、かつ、隣り合うLEDモジュールのマイクロコントローラに、対応する他のディスプレイアドレスを前記隣り合うLEDモジュールに割り当てる信号を送信するように構成された1つまたは複数のポートを備えた少なくとも2つのLEDモジュールとを備えた、一体形成されたLED光ワイヤを対象としている。
【0018】
他の態様では、一体形成されたLED光ワイヤは、さらに、前記少なくとも2つのLEDモジュールに電気結合されたディスプレイメモリであって、LEDモジュールの各々に関連する現在の表示情報を記憶するディスプレイメモリを備えており、前記マイクロコントローラが現在の表示情報を検索することができるよう、LEDモジュールのマイクロコントローラの各々が前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報にアクセスすることができる。
【0019】
他の態様では、一体形成されたLED光ワイヤは、さらに、前記ディスプレイメモリに記憶されている現在の表示情報を更新するように構成されたディスプレイコントローラを備えている。
【0020】
他の態様では、第1、第2および第3のバスエレメントは編組線でできている。
【0021】
他の態様では、一体形成されたLED光ワイヤは、さらに、前記第1、第2および第3のバスエレメント、ならびに前記少なくとも2つのLEDモジュールを完全に封入するカプセル封止剤を備えている。他の態様では、カプセル封止剤にはさらに光散乱粒子が含まれている。
【0022】
さらに他の態様では、本発明は、支持基板と、前記支持基板の上に取り付けられた導電ベースであって、第1、第2および第3の導電バスエレメントを備え、前記第1の導電バスエレメントが電源から電力を配電するように適合され、前記第2の導電バスエレメントが制御信号を送信するように適合され、また、前記第3の導電バスエレメントが接地として適合される導電ベースと、少なくとも2つのLEDモジュールであって、前記LEDモジュールの各々がマイクロコントローラおよび少なくとも1つのLEDを備え、前記LEDモジュールが前記第1、第2および第3の導電バスエレメントに電気結合され、また、1つまたは複数のポートであって、前記マイクロコントローラが1つまたは複数のポートのうちの少なくとも1つの状態をチェックし、そのポートの状態が所定の状態に対応している場合、前記マイクロコントローラが属しているLEDモジュールに第1のディスプレイアドレスを割り当て、かつ、隣り合うLEDモジュールのマイクロコントローラに、対応する他のディスプレイアドレスを隣り合うLEDモジュールに割り当てる信号を送信するように構成された1つまたは複数のポートを備えた少なくとも2つのLEDモジュールと、前記少なくとも2つのLEDモジュールに電気結合されたディスプレイメモリであって、前記LEDモジュールの各々のための現在の表示情報を記憶し、前記LEDモジュールが現在の表示情報を要求し、かつ、検索することができるよう、個々のLEDモジュールが前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報にアクセスすることができるディスプレイメモリとを備えた、一体形成されたLED光ワイヤを対象としている。
【0023】
他の態様では、一体形成されたLED光ワイヤは、さらに、前記支持基板、前記導電ベース、前記少なくとも2つのLEDモジュールを完全に封入するカプセル封止剤を備えている。カプセル封止剤は光散乱粒子を含むことができる。
【0024】
他の態様では、一体形成されたLED光ワイヤは、さらに、複数の導電バスエレメントのうちの任意の1つに結合された少なくとも1つのセンサまたは検出器を備えている。
【0025】
他の態様では、カプセル封止剤の外部輪郭は、一体形成されたLED光ワイヤの互いに対向する側に配置されたアライメントキーおよびアライメントキーホールを備えている。
【0026】
さらに他の態様では、本発明は、上で言及した複数の一体形成されたLED光ワイヤを備えた照明パネルを対象としており、カプセル封止剤の外部輪郭は、一体形成されたLED光ワイヤの互いに対向する側に配置されたアライメントキーおよびアライメントキーホールを備えている。
【0027】
本発明を実例で説明するために、図面には、現時点における好ましい形態が反映されているが、本発明は、図面に示されている厳密な形態に限定されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】従来の光ワイヤを示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による一体形成されたLED光ワイヤを示す上面図である。
【図3】図2に示されている一体形成されたLED光ワイヤの横断面図である。
【図4A】本発明の他の実施形態による一体形成されたLED光ワイヤの側面図である。
【図4B】図4Aに示されている一体形成されたLED光ワイヤの上面図である。
【図5A】図4Aおよび4Bに示されている一体形成されたLED光ワイヤの横断面図である。
【図5B】本発明の他の実施形態による一体形成されたLED光ワイヤの横断面図である。
【図6A】導電ベースの一実施形態を示す図である。
【図6B】図6Aの導電ベースの略線図である。
【図7A】導電ベースの他の実施形態を示す図である。
【図7B】図7Aの導電ベースの略線図である。
【図8A】導電ベースの他の実施形態を示す図である。
【図8B】図8Aの導電ベースの略線図である。
【図9A】導電ベースの他の実施形態を示す図である。
【図9B】図9Aの導電ベースの略線図である。
【図10A】導電ベースの他の実施形態を示す図である。
【図10B】図10Aの導電ベースの略線図である。
【図11A】導電ベースの他の実施形態を示す図である。
【図11B】図11Aの導電ベースの略線図である。
【図11C】封入に先立ってコアの周りに巻き付けられた導電ベースの一実施形態を示す図である。
【図12A】導電ベースのLED取付け領域の一実施形態を示す図である。
【図12B】図12Aに示されているLED取付け領域に取り付けられたLEDを示す図である。
【図13】LED取付け領域の他の実施形態におけるLEDチップボンディングを示す図である。
【図14A】本発明の一実施形態による一体形成されたLED光ワイヤの光学特性を示す図である。
【図14B】ドーム形カプセル封止剤の横断面図およびその光学特性を示す図である。
【図14C】フラットトップ形カプセル封止剤の横断面図およびその光学特性を示す図である。
【図15】カプセル封止剤の3つの異なる表面テクスチャの横断面図である。
【図16A】本発明の一実施形態による一体形成されたLED光ワイヤの略線図である。
【図16B】図16Aに示されている一体形成されたLED光ワイヤの一実施形態を示す図である。
【図16C】図16Bに示されている一体形成されたLED光ワイヤを示すブロック図である。
【図17A】本発明の他の実施形態による一体形成されたLED光ワイヤのブロック図である。
【図17B】図17Aに示されている一体形成されたLED光ワイヤの横断面図である。
【図17C】本発明の一実施形態による一体形成されたLED光ワイヤを示すブロック図である。
【図18】本発明の一実施形態による少なくともセンサまたは検出器を含んだ一体形成されたLED光ワイヤを示すブロック図である。
【図19A】本発明の一実施形態による一体形成された全色LED光ワイヤの略線図である。
【図19B】図19Aに示されている一体形成されたLED光ワイヤの一実施形態を示すブロック図である。
【図20】一体形成された全色LED光ワイヤのための制御回路の略線図である。
【図21】一体形成された全色LED光ワイヤのタイミング図である。
【図22A】一体形成された全色LED光ワイヤのタイミング図である。
【図22B】一体形成された全色LED光ワイヤのタイミング図である。
【図23】本発明の一実施形態による複数のLEDモジュールを含んだ一体形成されたLED光ワイヤの略線図である。
【図24】図23に示されている一体形成されたLED光ワイヤのレイアウト線図である。
【図25A】本発明の一実施形態によるインターロックアライメントシステムを備えた、複数の一体形成されたLED光ワイヤを備えた照明パネルを示すブロック図である。
【図25B】図25Aに示されている照明パネルの横断面図である。
【図25C】本発明の他の実施形態による複数の一体形成されたLED光ワイヤを備えた照明パネルの横断面図である。
【図26】本出願で説明されている一体形成されたLED光ワイヤ内における動的アドレス指定に使用するために適したLEDモジュールを示す線図である。
【図27】光ワイヤ構成で接続された、図26に示されている複数のLEDモジュールを示す線図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、取付けベースを形成している少なくとも1つの導電バスエレメント上で、あるいは取付けベースを提供するために絶縁材料(例えばプラスチック)でできた支持基板上に取り付けられた少なくとも2つの導電バスエレメント上で、直列、並列またはそれらの組合せで接続される複数のLEDを含んだ一体形成されたLED光ワイヤに関している。取付けベースは、LEDのための電気接続を提供し、かつ、物理的な取付けプラットフォームまたは機械的な支持を提供する。また、取付けベースは、LEDのための光反射体として作用することも、あるいはLEDのための光反射体を含むことも可能である。取付けベースおよびLEDは、光散乱粒子を含むことができる透明または半透明のカプセル封止剤の中に封入される。
【0030】
本発明の一実施形態では、図2および3に示されているように、一体型LED光ワイヤは、導電ベース201に接続された少なくとも1つのLED202を備えたサブアセンブリ310を備えており、サブアセンブリ310はカプセル封止剤303の中に封入され、また、導電ベース201は、電源から電力を配電することができる導電材料から形成された1つの導電バスエレメントを備えている。図2に示されているように、LED202は直列に接続されている。この実施形態によれば、サイズがコンパクトであり、外径が3mm以下の細長いLED光ワイヤを製造することができる利点が提供される。導電ベース201は、電気を導くために電源205に動作接続されている。
【0031】
他の実施形態では、図4A、4Bおよび5Aに示されているように、本発明は、複数のサブアセンブリ510を備えた一体形成されたLED光ワイヤ400であってもよい。個々のサブアセンブリ510は、導電ベース401に接続された少なくとも1つのLED202を備えており、導電ベース401は、2つの導電バスエレメント401Aおよび401Bを有している。サブアセンブリ510は、カプセル封止剤503の中に封入されている。図に示されているように、LED202は並列に接続されている。導電ベース401は、LED202を活性化させるために電源405に動作接続されている。
【0032】
他の実施形態では、図5Bに示されているように、本発明は、複数のサブアセンブリ750を含むことができる。個々のサブアセンブリ750には、少なくとも2つの導電バスエレメント94Aおよび94Bを有する導電ベース94に接続された少なくとも1つのLED202(例えばSMD-On-Board LED)が含まれており、導電ベース94は支持基板90の上に取り付けられている。
【0033】
電源405などの電源からのAC電力またはDC電力を使用して、一体形成されたLED光ワイヤに電力を供給することができる。さらに、電流源を使用することも可能である。輝度は、ディジタルまたはアナログコントローラによって制御することができる。
【0034】
導電ベース94、201、401は、一体形成されたLED光ワイヤの長さに沿って縦方向に延在しており、LED202のための電気導体として、また、物理的な取付けプラットフォームとして、あるいは機械的な支持として作用している。また、導電ベースは、LED202のための光反射体として作用することも、あるいはLED202のための光反射体を含むことも可能である。
【0035】
導電ベース201、401は、電気回路の土台を提供するために、金属板または箔から、例えば押し抜き、打ち抜き、印刷し、シルクスクリーン印刷し、あるいはレーザ切断し、等々することができ、また、薄膜または平らな条片の形態にすることも可能である。また、導電ベース94、201、401の導電バスエレメント、および導電セグメント(以下で説明する)は、剛直な導電材料(金属棒、金属条片、銅板、銅クラッド鋼板、導電材料がコーティングされた剛直なベース材料、等々など)、または可撓性導電材料(薄い金属条片、銅クラッド合金ワイヤ、撚線、編組線、等々など)を使用して形成することも可能である。撚線または編組線は、平らであっても、あるいは丸くてもよく、また、銅、黄銅、アルミニウム、等々でできた複数の導電細線を備えることができ、このような細線は、裸線であっても、あるいはそれらに限定されないが、スズ、ニッケル、銀、等々を始めとする導電材料でコーティングすることも可能である。この段落で言及されている金属には、銅、黄銅、アルミニウム、等々を含むことができる。
【0036】
好ましい実施形態では、導電バスエレメントまたは導電セグメントとして平らな編組線が使用されており、前記導電バスエレメントまたは導電セグメントは可撓性である。平らな編組線を本発明に使用することにより、平らな導電バスエレメントの長さに対して直角の方向の可撓性の向上が促進される。また、平らな編組線により、LEDからより効果的に熱を散逸させるためのより高い熱伝導率が提供され、したがって本発明は、より大きい出力で動作させることができ、平らな固体条片を使用した従来の光ワイヤより大きい輝度を達成することができる。
【0037】
また、一般的に言えば、LED光ワイヤの最大長さは、導電バスエレメントの導電率で決まる。従来のLED光ワイヤの場合、電力バス中の電圧降下は、その抵抗のため、また、追加LEDの負荷の増加によって引き出される電流の増加のため、LED光ワイヤの長さが長くなるにつれて大きくなる。この電圧降下は、最終的には、LED光ワイヤの特定の最大長さで極端に大きくなる。本発明の一態様では、一体形成されたLED光ワイヤの最大長さは、導電バスの断面積を大きくする(例えば導電バスエレメントまたはセグメントとして使用される編組線のゲージを大きくする)ことによって長くすることができ、それにより単位長さ当たりのその抵抗を小さくすることができる。
【0038】
導電ベース94の導電バスエレメントは、接着、積層、押出しまたはコーティングによって支持基板90の上に取り付けることができる。支持基板90は、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)および熱可塑性ポリウレタン(TPU)などの剛直または可撓性のプラスチックを使用して構築することができる。
【0039】
一体形成されたLED光ワイヤの機能を追加するために、能動または受動制御回路コンポーネント(例えばマイクロプロセッサ、抵抗器、コンデンサ)などの追加回路を追加し、かつ、カプセル封止剤の中に封入することができる。このような機能には、それらに限定されないが、電流制限(例えば抵抗器10)、保護、フラッシング機能または輝度制御を含むことができる。例えば、エンドユーザによるLED光ワイヤ内のLED202の選択的照明の制御を可能にし、それにより様々な光パターン、例えばストローブ、フラッシュ、チェースまたはパルスを形成するために、これらのLED202を個々にアドレス指定することができるようにするためのマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサを含むことができる。一実施形態では、外部制御回路が導電ベース94、201、401に接続されている。
【0040】
導電ベースの第1の実施形態
【0041】
図6Aに示されている導電ベースアセンブリ600の第1の実施形態では、導電ベース601のベース材料は、薄くて細長い金属条片または箔であることが好ましい。一実施形態では、ベース材料は銅である。図6Aの陰影が施された領域として示されている孔パターン602は、導電ベース601から材料が除去された領域を示している。一実施形態では、材料は押抜き機によって除去されている。導電ベース601の残りの材料によって本発明の回路が形成される。別法としては、導電ベース601上に回路を印刷することも可能であり、次にエッチングプロセスを使用して領域602が除去される。導電ベース600上のパイロット穴605は、製造および組立てのためのガイドとして作用している。
【0042】
LED202は、図6Aに示されているように、表面実装またはLEDチップボンディングのいずれかによって導電ベース601に取り付けられ、かつ、はんだ付け、溶接、リベット、等々によって導電ベース601に電気接続されている。導電ベース601上へのLED202の取付けおよびはんだ付けにより、LED202が回路内に配置されるだけでなく、これらのLED202を使用して、導電ベース601の押し抜かれていない異なる部分が機械的に一体に保持される。導電ベース601のこの実施形態では、図6Bに示されているようにすべてのLED202が短絡されている。したがってLED202が短絡しないよう、以下で説明されているように導電ベース601の追加部分が除去される。一実施形態では、LED202が取り付けられると、導電ベース601から材料が除去される。
【0043】
導電ベースの第2の実施形態
【0044】
直列および/または並列回路を生成するために、導電ベースから付加材料が除去される。例えば、LED202が導電ベース上に取り付けられると、これらのLED202の端子と端子の間の導電ベースの追加部分が除去され、それにより少なくとも2つの導体が生成され、個々の導体は電気的に分離されているが、次にLED202を介して互いに結合される。図7Aに示されているように、導電ベース701は、図6Aに示されている孔パターン602に対して交互孔パターン702を有している。LED202(図7Aおよび7Bに示されている3つのLED202など)は、この交互孔パターン702を使用して、導電ベース701上で直列に接続される。図7Aに示されている導電ベースアセンブリ700の略線図である図7Bは、この直列接続を示したものである。図に示されているように、LED202の取付け部分は、導電ベース701のための支持を提供している。
【0045】
導電ベースの第3の実施形態
【0046】
導電ベースの第3の実施形態では、図8Aに示されているように、導電ベースアセンブリ800は、導電ベース801中に押し抜かれ、あるいはエッチ除去されるパターン802を有している。パターン802によって、必要な押抜きギャップの数が減少し、かつ、このようなギャップとギャップの間の間隔が広くなる。パイロット穴805は、製造および組立てプロセスのためのガイドとして作用している。図8Bに示されているように、LED202は、付加材料を除去することなく短絡されている。一実施形態では、LED202が取り付けられると、導電ベース801から材料が除去される。
【0047】
導電ベースの第4の実施形態
【0048】
図9Aに示されているように、導電ベースアセンブリ900の第4の実施形態には、一実施形態ではパイロット穴が全くない交互孔パターン902が含まれている。第3の実施形態と比較すると、導電ベース901中に2つの導電部分を生成するためにより多くのギャップが押し抜かれている。したがって図9Bに示されているように、この実施形態は、LED202が直列に接続された動作回路を有している。
【0049】
導電ベースの第5および第6の実施形態
【0050】
図10Aは、導電ベース1001の導電ベースアセンブリ1000の第5の実施形態を示したものである。図には、3mm以下の典型的な外径を有する細いLED光ワイヤが示されている。図10Aに示されているように、導電ベース1001上で接続されたLED202は、好ましくは所定の距離を隔てて配置されている。典型的な用途では、LED202は、とりわけ、少なくとも使用されるLEDの出力に応じて、また、このようなLEDが上面発光であるか、あるいは側面発光であるかどうかに応じて、3cmから1mまでの間隔を隔てている。図に示されている導電ベース1001には、パイロット穴が全く存在していない。第1の孔パターン1014を生成している押抜きギャップは、細長い長方形の形にまっすぐ伸びている。LED202の下方のギャップ1030は、LED202が導電ベース1001に取り付けられた後に押し抜かれるか、あるいは代替では、押抜きギャップ1030の上方にLED202が取り付けられる。しかしながら、図10Bに示されているようにすべてのLED202が短絡されるため、この実施形態の場合、結果として得られる回路は有用ではない。後続する手順で導電ベース1001から付加材料が除去され、それにより上で説明したようにLED202が直列または並列に接続される。
【0051】
導電ベースアセンブリ1100の第6の実施形態では、導電ベース1101には、図11Aに示されているように、導電ベース1101の上に取り付けられたLED202の直列接続を使用して、導電ベース1101の中に動作回路を生成する孔パターン1118が含まれている。この実施形態は、3mm以下の典型的な外径を有する細いLED光ワイヤを生成するのに有用である。
【0052】
LED
【0053】
LED202は、それらに限定されないが、個々にパッケージされたLED、チップオンボード(「COB」)LED、リード付きLED、表面実装LED、SMDオンボードLED、または導電ベース301に個々にダイボンドされたLEDダイであってもよい。COB LEDおよびSMDオンボードLEDのためのPCBは、例えばFR4 PCB、可撓性PCBまたは金属コアPCBであってもよい。また、LED202は、上面発光LED、側面発光LEDまたはそれらの組合せであってもよい。
【0054】
LED202は単色LEDに限定されない。多色LEDを使用することも同じく可能である。例えば赤色/青色/緑色LED(RGB LED)を可変輝度制御と組み合わせてピクセルを生成する場合、個々のピクセルの色を組み合わせて、一定の範囲の色を形成することができる。
【0055】
導電ベース上へのLEDの取付け
【0056】
上で指摘したように、LED202は、表面実装、LEDチップボンディング、スポット溶接およびレーザ溶接を始めとする当分野で知られている方法によって導電ベース上に取り付けられる。
【0057】
表面実装の場合、図12Aおよび12Bに示されているように、上で説明したいくつかの実施形態のうちの任意の1つを採るために、最初に導電ベース1201が押し抜かれ、次に打ち抜かれてLED取付け領域1210が生成される。図に示されているLED取付け領域1210は例示的なものであり、他の変形形態のLED取付け領域1210も可能である。例えばLED取付け領域1210は、LED202を保持することができる任意の形で打ち抜くことができ、あるいは打ち抜かなくてもよい。
【0058】
図12Aに示されているように、はんだ付け材料1210(例えば液体はんだ、はんだクリーム、はんだペースト、および当分野で知られている任意の他のはんだ付け材料)または導電性エポキシが、手動またはプログラム可能アセンブリシステムのいずれかによってLED取付け領域1220に置かれる。次に、手動またはプログラム可能ピックアンドプレースステーションのいずれかによってLED202がはんだ付け材料1210または適切な導電性エポキシの上に置かれる。複数のLED202がはんだ付け材料1210の上に個々に取り付けられた導電ベース1201は、はんだ付け材料1210が融解するプログラム可能リフローチャンバの中に直接入れることができ、あるいは導電性エポキシが硬化する硬化オーブンに直接入れることができる。それにより、図12Bに示されているように、LED202が導電ベース1201に結合される。
【0059】
図13に示されているように、LED202は、LEDチップボンディングによって導電ベース1301の上に取り付けることができる。導電ベース1301が打ち抜かれてLED取付け領域1330が生成される。図13に示されているLED取付け領域1330は例示的なものであり、LEDを保持することができる、図12Aに示されている打抜き形状のような打抜き形状を始めとする他の変形形態のLED取付け領域1330も想定されている。LED202、好ましくはLEDチップが手動またはプログラム可能LEDピックプレース機械のいずれかによってLED取付け領域1330の上に置かれる。次に、ワイヤ1340を使用してLED202が導電ベース1301の上にワイヤボンドされる。ワイヤボンディングには、ボールボンディング、ウェッジボンディング、等々があることに留意されたい。別法としては、導電性にかわまたはクランプを使用して導電ベース1301の上にLED202を取り付けることも可能である。
【0060】
上記実施形態の導電ベースは、「S」字形にねじることができることに留意されたい。次に、このねじりを他の所定の回転数だけ逆方向に反転させることによって「Z」の形の導電ベースが形成される。次に、この「S-Z」にねじられた導電ベースがカプセル封止剤で覆われる。その「S-Z」ねじり配置により、この実施形態は、可撓性が増し、かつ、360°にわたって一様な光を放出することができる。
【0061】
他の実施形態では、図11Cに示されているように、LEDに電流を引き渡している導電ベース(例えば導電ベース1101)は螺旋状に巻かれている。螺旋状にするプロセスは、導電ベースが回転テーブルの上に置かれ、かつ、コア9000がテーブルの中央の孔を通過する従来のスパイラリング機械によって実施することができる。LEDのピッチは、回転速度と螺旋状になされたアセンブリの線形速度の比率で決まる。コア9000は、円筒、直角プリズム、立方体、円錐、三角プリズムなどの任意の三次元形状にすることができ、また、それらに限定されないが、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、等々などの重合材料を使用して構築することができ、あるいは一実施形態では、ケイ素ゴムなどのエラストマ材料を使用して構築することができる。コア9000は固体であってもよい。一実施形態では、LEDに電流を引き渡している導電ベースは、固体プラスチックコア上で螺旋状に巻かれ、次に、透明なエラストマカプセル封止剤の中に封入される。
【0062】
カプセル封止剤
【0063】
カプセル封止剤は、水および埃などの環境要素に対する保護を提供し、また、一体型LED光ワイヤにかかる荷重による損傷に対する保護を提供する。カプセル封止剤は、可撓性であっても、あるいは剛直であってもよく、また、透明、半透明、不透明および/または着色されていてもよい。カプセル封止剤は、それらに限定されないが、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などの重合材料または他の同様の材料を使用して構築することができ、あるいは一実施形態では、ケイ素ゴムなどのエラストマ材料を使用して構築することができる。
【0064】
カプセル封止剤に関する製造技法には、それらに限定されないが、押出し、鋳造、成形、積層、射出成形またはそれらの組合せがある。
【0065】
カプセル封止剤は、その保護特性に加えて、LED光ワイヤ内の光の散乱および案内を補助することができる。図14に示されているように、LED202からの光のうちの内部全反射条件を満足する部分は、カプセル封止剤1403の表面で反射し、カプセル封止剤1403に沿って縦方向に透過する。カプセル封止剤1403は、光路1406で示されている光部分の方向を変え、かつ、光のホットスポットを減衰させるか、あるいは除去するための光散乱粒子1404を含むことができる。光散乱粒子1404のサイズは、LEDから放出される光の波長に対して選択される。典型的な用途では、光散乱粒子1404は、ナノメートルのスケールの直径を有しており、押出しプロセスに先立って、あるいは押出しプロセスの間にそれらを重合体に加えることができる。さらに、図14Aに示されているように、導電ベース1401は、LED光ワイヤ内の光反射体として作用することも、あるいは光反射体をLED光ワイヤ内に含むことも可能である。
【0066】
光散乱粒子1404は、カプセル封止剤1403の準備に伴う化学的副産物であってもよい。光を前方に散乱させることができる粒径(例えばナノメートルのスケールの直径)を有する材料は、すべて、光散乱粒子にすることができる。
【0067】
光散乱粒子1404の濃度は、粒子を追加または除去することによって変化させることができる。例えば光散乱粒子1404は、押出しプロセスに先立って、あるいは押出しプロセスの間に1つまたは複数の開始材料に加えられるドーパントの形態であってもよい。また、気泡または任意の他の内部空隙を光散乱粒子1404として使用することも可能である。LEDとLEDの間の距離、LEDの輝度および光の一様性は、カプセル封止剤1403中の光散乱物質1404の濃度に影響を及ぼす。光散乱物質1404の濃度が高いほど、LED光ワイヤ内の隣り合うLED202とLED202の間の距離を長くすることができる。LED光ワイヤの輝度は、高い濃度の光散乱物質1404を使用し、かつ、LED202の間隔をより短くし、および/またはより明るいLED202を使用することによって高くすることができる。LED光ワイヤ内の光の滑らかさおよび一様性は、このような滑らかさおよび一様性を改善することができる光散乱物質1404の濃度を高くすることによって改善することができる。
【0068】
図3、5Aおよび5Bに示されているように、サブアセンブリ310、510および750は、実質的にカプセル封止剤の中央に位置している。サブアセンブリ310、510および750は、カプセル封止剤中のこの位置に限定されない。サブアセンブリ310、510および750は、カプセル封止剤中の任意の場所に配置することができる。さらに、カプセル封止剤の断面輪郭は、円形または楕円形に限定されず、任意の形にすることができる(例えば正方形、長方形、台形、星形)。また、カプセル封止剤の断面輪郭は、狭い視角または広い視角のいずれかが提供されるように最適化することができ(図14B(カプセル封止剤222のドーム形輪郭)および14C(カプセル封止剤223のフラットトップ輪郭)の光路1450および1460をそれぞれ参照されたい)、および/またはLED202によって放出される光のためのレンジングが提供されるように最適化することができる。例えばカプセル封止剤の他の薄い層を元のカプセル封止剤の外側に加えることにより、本発明によって放出される光の一様性をさらに制御することができる。
【0069】
表面テクスチャリングおよびレンジング
【0070】
一体型LED光ワイヤの表面は、光学効果を得るためにテクスチャ化および/またはレンズ化することができる。一体型LED光ワイヤは、コーティングを施すことができ(例えば蛍光物質で)、あるいはLED光ワイヤの光学特性(例えば拡散および照度の一致性)を制御するための追加層を含むことができる。さらに、異なるテクスチャまたはパターンを提供するために、カプセル封止剤の外側にマスクを加えることも可能である。
【0071】
また、レンジング効果、集光効果および/または散乱効果などの特殊な機能を提供するために、ホットエンボス、打抜き、印刷および/または切断技法によって、異なる設計形状またはパターンをカプセル封止剤の表面に生成することも可能である。図15(a)〜(c)に示されているように、本発明には、光線1500に影響を及ぼして平行にし(図15(a))、集束させ(図15(b))、あるいは散乱/拡散させる(図15(c))形式または有機形状もしくはパターン(例えばドーム、波、リッジ)が含まれている。カプセル封止剤の表面は、追加レンジングを生成するために、押出し中に、あるいは押出しに引き続いてテクスチャ化し、あるいは打ち抜くことができる。さらに、カプセル封止剤93、303および503は、拡散度を制御するために、屈折率が異なる材料の複数の層を使用して構築することができる。
【0072】
一体形成されたLED光ワイヤの用途
【0073】
一体形成されたLED光ワイヤの本発明には多くの照明用途がある。以下は、360°照明のLED光ワイヤ、全色LED光ワイヤ、センサまたは検出器を備えたLED光ワイヤ、および複数のLEDが個々に制御されるLED光ワイヤなどのいくつかの例である。また、LED光ワイヤは、照明パネルを生成するために、互いに隣り合わせに整列させることも、あるいは積み重ねることも可能である。これらは、可能な光ワイヤ用途のうちのいくつかにすぎないことに留意されたい。
【0074】
導電ベースを形成している、図16Bに示されているLED202に電力を引き渡している3本の銅線161、162、163は、螺旋状に巻くことができる(図11C参照)。LEDは、はんだ付け、超音波溶接または抵抗溶接によって導体に接続されている。隣り合う個々のLEDは、同じ角度で配向することも、あるいは異なる角度で配向することも可能である。例えば、1つのLEDが前面に向き、次のLEDが上に向き、第3のLEDが後方に向き、また、第4のLEDが下に向いている、等々である。したがって一体形成されたLED光ワイヤは、360°にわたって周囲全体を照明することができる。
【0075】
図16Bおよび16Cは、一体形成されたLED光ワイヤの一実施形態を示したものである。図に示されているように、導電バスエレメント161および163として識別されている2つの連続する導体が存在している。ゼロオームジャンパすなわち抵抗器10は、導体セグメント162を導電バスエレメント161および163に結合し、LEDエレメント202に電力を提供している。図16Bに示されているように、導電バスエレメント161および163は、支持基板90の上に取り付けられている。好ましい実施形態では、導電バスエレメント161および163ならびに支持基板90は可撓性である。他の実施形態では、可撓性支持基板を備えたLED光ワイヤは、コア9000の周りに螺旋状に巻かれており(例えば図11C参照)、次にカプセル封止剤の中に封入される。
【0076】
一体形成されたLED光ワイヤは単色に限定されない。全色用途の場合、単色LEDが、図20に示されているように4つの異なる色、つまり赤色、青色、緑色および白色の4つのサブLEDからなる複数のLEDすなわちLEDグループに置き換えられる。個々のLEDグループ(1つのピクセル)の強度は、個々のサブLEDの両端間に印加される電圧を調整することによって制御することができる。個々のLEDの強度は、図20に示されている回路などの回路によって制御される。
【0077】
図20では、L1、L2およびL3は、個々のピクセル内の4つのLEDに電力を供給するための3つの信号線である。個々のサブLEDの色強度は、図21に示されているタイミング図を使用して、μコントローラ6000によって制御される。
【0078】
図21に示されているように、線路電圧L2は、第1の時間セグメントの間、線路電圧L1より高いため、赤色LED(R)がターンオンし、一方、同じ時間間隔の間、他のすべてのLEDが逆バイアスされ、したがってそれらはターンオフする。同様に、第2の時間間隔では、L2はL3より高く、したがって緑色LED(G)がターンオンし、また、他のすべてのLEDがターンオフする。後続する時間セグメントにおける他のLEDのターンオン/ターンオフも同じ理屈に従う。
【0079】
単位スイッチング時間のうちのごくわずかな時間の間、適切な基本色を混合することにより、4つの基本色とは別の冷白色および赤黄色などの新しい色を得ることができる。これは、回路に組み込まれているマイクロプロセッサをプログラミングすることによって達成することができる。図22Aおよび図22Bは、それぞれ冷白色および赤黄色のための演色のタイミング図を示したものである。信号L1、L2およびL3のタイミングを変化させることによって色スペクトル全体を表すことができることに留意されたい。
【0080】
本発明の一実施形態では、一体形成されたLED光ワイヤには複数のピクセル(LEDモジュール)が含まれており、個々のピクセルは1つまたは複数のLEDを有しており、また、前記1つまたは複数のLEDと統合されたマイクロプロセッサ回路を使用して個々のピクセルを個々に制御することができる。個々のピクセルは、マイクロコントローラおよび少なくとも1つまたは複数のLED(例えば単一のR、G、BまたはWのLED、3つ(RGB)のLEDまたは4つ(RGBW)のLED)を備えたLEDモジュールである。図27は、一例示的複数のピクセル(LEDモジュール2100)を示したもので、個々のピクセルは4つ(RGBW)のLEDを備えている。LEDモジュール2100の個々には、独自のアドレスが割り当てられている。このアドレスがトリガされると、そのLEDモジュールが点灯する。LEDモジュールは、デイジーチェーンまたはスターバス構成に基づいて、信号線を使用して直列に接続されている。別法としては、LEDモジュール2100は並列に配置される。
【0081】
一体形成されたLED光ワイヤ内の個々のLEDモジュールにアドレスを割り当てる方法には2つの方法がある。第1の手法は、製造中に個々のピクセルに固定アドレスが予め割り当てられ、一切の変化、とりわけピクセル故障に関する変化、あるいはLED光ワイヤの変化した長さをモニタすることができない静的アドレス指定である。第2の手法は、独自のアドレスを使用して個々のピクセルに動的にアドレスが割り当てられ、個々のピクセルが、トリガ信号を使用して、その独自の「アドレス」によって周期的に特徴づけられる動的アドレス指定である。別法としては、アドレスは、パワーオン時に動的に割り当てられる。動的アドレス指定の場合、LEDモジュールは、LEDモジュールが受け取る信号に基づいてそれらのアドレス指定を再構成することができるため、このような動的アドレス指定可能LEDモジュールを使用している一体型LED光ワイヤは、設置、維持、故障検出および修理に関する柔軟性を達成することができる。
【0082】
一実施形態では、一体形成されたLED光ワイヤには複数のピクセル(複数のLEDモジュール)が含まれており、これらのピクセルのアドレスは、静的アドレス指定の場合のように製造中に予め設定されるのではなく、これらのピクセル自身によって動的に割り当てられる。図26および27に示されているように、個々のLEDモジュール2000は、LED2004(R、G、BまたはWのLED、あるいはそれらの組合せのいずれか)、マイクロコントローラ2002、データポート(DATA)、いずれか一方が出力ポート(S0)になるように構成され、もう一方が入力ポート(S1)になるように構成される2つのI/Oポート、1つの電力ポート(VCC)および1つの接地ポート(GND)を備えていることが好ましい。図26は、個々のLEDモジュール2000のレイアウト線図および配線図を示したものである。
【0083】
個々のLEDモジュール2000内のマイクロコントローラ2002の機能は、(a)自身のデータポートからデータを受け取り、また、コマンドおよび図形信号を受け取ること、(b)動的アドレスシステムを処理すること、および(c)それぞれピクセルを形成している自身のLEDモジュール内の1つまたは複数のLEDを駆動することである。
【0084】
LEDモジュール2000は、以下のように接続されることが好ましい。
・ VCCポートおよびGNDポートがそれぞれ電力バスおよび接地バスに接続される。
・ DATAポートが共通バスに接続される。このような共通バスは、LEDモジュールに制御信号を送信することができ、また、LEDモジュールから制御信号を送信することができる。制御信号は、例えば、LEDモジュールから遠隔ディスプレイメモリ2006へのデータ(例えば表示データ(例えば現在の表示情報))の要求であっても、あるいは遠隔ディスプレイメモリ2006から特定のLEDモジュールへの、現在の表示情報に関するデータであってもよい。
・ I/OポートS0が出力ポートであり、かつ、接地され、また、I/OポートS1が入力ポートであり、かつ、VCCに接続される。隣り合うLEDモジュールの入力ポートおよび出力ポートが、図27に概略形態で示されているように相互接続される。一体形成されたLED光ワイヤ内の最後のLEDモジュールの入力ポート(S1)のみ、その出力ポート(S0)への接続を有しており、一方、その入力ポート(S1)はオープンのままであり、この特定のLEDモジュールが、LED光ワイヤがパワーアップされた際の動的アドレス指定のための開始LEDモジュールであることを明示している。図に示されている実施形態では、最後のLEDモジュールには、位置番号0が割り当てられている。
【0085】
つまり、LEDモジュールのマイクロコントローラは、その入力ポートの状態をチェックし、そのポートが接続されていない状態である場合、そのマイクロコントローラが属しているピクセルに位置0を割り当てなければならないことを認識する。次に、位置番号0が割り当てられたLEDモジュールのマイクロコントローラが、その隣り合うLEDモジュールにその位置を番号0ピクセルとして通信し、それにより隣り合うLEDモジュールのアドレスを番号1として割り当てることによって動的アドレス指定を開始する。このようにしてアドレスが割り当てられたピクセルは、次に、デイジーチェーン反復でその次の隣り合うLEDモジュールと通信し、図27に示されているようにアドレスを割り当てる。この方法によれば、それぞれマイクロコントローラによって制御される個々のピクセルがパワーアップ時にそれら自身のアドレスを割り当て、また、1つのピクセルが故障した場合に、あるいはLED光ワイヤが切断された場合に、自身のアドレスを再割当てすることができる。マイクロコントローラによって認識されるポートの状態は、オープン状態であることに限定されず、接続されていない状態を示すものとしてマイクロコントローラが認識することができる任意の所定の状態であってもよいことに留意されたい。
【0086】
好ましい実施形態では、すべてのLEDモジュール2000が単一のデータラインを共有し、個々のLEDモジュールが遠隔ディスプレイメモリ2006にデータ(例えば表示データ(例えば現在の表示情報))要求を送り、そのデータがディスプレイコントローラ2008によって変更され、かつ、リフレッシュされる。ディスプレイコントローラ2008は、一般的には、ディスプレイメモリ2006内の表示データを更新し、また、個々のピクセル(LEDモジュール)がその対応する個々のデータをディスプレイメモリ2006からピックアップするようにプログラムされることになる。ディスプレイコントローラ2008の機能は、ディスプレイメモリを変更し、かつ、リフレッシュすることである。ディスプレイメモリ2006およびディスプレイコントローラ2008は、当業者に知られているように、アドレスバス2010およびデータバス2012を使用して互いに通信することができることが好ましい。
【0087】
LEDモジュールを含んだ一体形成されたLED光ワイヤは、電力が供給され、機能している場合であっても、任意の所望の長さに切断することができる。一体形成されたLED光ワイヤが電力が供給されている間に切断される場合であっても、あるいは電力が供給されていない間に切断され、その後に電力が供給される場合であっても、いずれにせよ切断によってオープン回路が生成され、切断前のLEDモジュールのS1ポートが開放されることになる。この場合、切断前のLEDモジュールのマイクロコントローラは、そのS1ポートがオープンであることを認識することになるため、そのマイクロコントローラは、自身に位置番号0を割り当てることになり、また、上で説明したプロセスによって、動的アドレス指定のための新しい開始LEDモジュールになる。先行するすべてのLEDモジュールは、新しい開始LEDモジュールに対応する新しいアドレスを獲得する。
【0088】
図17A〜17Cは、直列接続および並列接続を使用したLED光ワイヤの一実施形態を示したものである。この実施形態によれば、LEDを90°回転させることができ(縦方向の代わりに横方向に配置することができ)、かつ、はるかに近接したピッチで取り付けることができる。
【0089】
図18ないし19Bおよび24に示されているように、一体形成されたLED光ワイヤは、ゼロオームジャンパすなわち抵抗器、LED、センサ、検出器および/またはマイクロプロセッサによって結合され、また、支持基板の上に取り付けられる複数の導体(例えば導電バスエレメントおよび導電セグメント)を有することができる。LED光ワイヤの機能は、個々の追加導体と共に増加している。例えば、環境状態(湿度、温度および明るさなど)をモニタするセンサまたは検出器をLED光ワイヤの中に統合することができ、また、LED光ワイヤの照明特性に影響を及ぼすことができる方法で接続することができる。図18は、センサまたは検出器を備えた一体形成されたLED光ワイヤの一実施形態を示したものである。図に示されているように、導電バスエレメント30、32、33および34に対応する4つの連続する導体が存在している。ゼロオームジャンパすなわち抵抗器10は、導電セグメント31を導電バスエレメント30および32に結合している。導体バスエレメント32は共通接地として作用している。導電バスエレメント30はLED202に電力を提供し、一方、導電バスエレメント34は、センサ/検出器100に電力を提供している。導電バスエレメント33は、センサ/検出器100から、LED202に電力を提供している電源に信号を導くことができ、それによりセンサ/検出器100はLED202の照明特性(例えば強度、色、パターン、オン/オフ)に影響を及ぼすことができる。
【0090】
図19Aおよび19Bは、LED202に電力を供給する導電バスエレメントL1、L2およびL3に対応する3つの連続する導体、およびLED202を導電バスエレメントL1、L2および/またはL3に接続している導体セグメントS1およびS2を有する一体形成された全色LED光ワイヤを示したものである。図19Bでは、LED202はSMDオンボードLEDである。
【0091】
他の実施形態では、個々のピクセル(LEDモジュール)を個々に制御することができる。図24は、7つの導体およびLEDモジュール2120を使用して個々に制御することができるLED光ワイヤの構成を示したものである。ここでは、導電バスエレメント80は電力接地として作用しており、一方、導電バスエレメント81は電圧入力として作用している。個々のLEDモジュール2120には、マイクロプロセッサ、少なくとも1つのLED、電力入力および出力接続、制御信号入力および出力接続、ならびにデータ入力および出力接続が含まれている。図24では、LEDモジュール2120には、VCCピン、VDDピン、イネーブルピン、クロックピンおよびデータピンが含まれている。個々のLEDモジュールの制御信号およびデータ入力接続は、隣接するLEDモジュールの制御信号およびデータ入力接続に結合されている。オプトカプラを使用して個々のLEDモジュール間の制御信号線を絶縁することができる。LEDモジュール2120は、直列に接続することも(例えば図24に示されているように)、あるいは並列に接続することもできる(例えば個々のLEDモジュール2120の電力入力接続は第1の導電バスエレメント81に結合されており、また、個々のLEDモジュール2120の電力出力接続は第2の導電バスエレメント80に結合されている)。
【0092】
複数の一体形成されたLED光ワイヤ(LED光ワイヤ12、13、14など)は、図25A〜25Cに示されているように、照明パネル3000を形成するために互いに隣り合わせに整列させることができる。個々のLED光ワイヤは、アライメントキー60、62およびアライメントキーホール61を備えたインターロックアライメントシステムを含むことができ、これらのアライメントキーおよびアライメントキーホールは、いずれもLED光ワイヤのカプセル封止剤の中に予め形成されており、アライメントキー60、62およびアライメントキーホール61は、LED光ワイヤの互いに対向する側に配置されている。アライメントキー60、62およびアライメントキーホール61、63は、LED光ワイヤの長さに沿って縦方向に、連続的または断続的に延在させることができる。アライメントキーホール61、63は、ノッチ、溝、へこみ、スロットまたは開口の形態にすることができ、また、アライメントキー60、62は、アライメントキーホール61、63への摩擦ばめ(好ましくはすべりばめ)を可能にする形態にすることができる(それらに限定されないが、レールまたはペグを含む)。アライメントキー60、62は、図25Bおよび25Cに示されているように、アライメントキー60、62を摩擦ばめでその中に嵌合させることができるよう、アライメントキーホール61、63の幅にほぼ等しいか、あるいはそれより若干広い幅を有することができる。一例として、アライメントキーホール61、63は、レール形アライメントキー60、62と摩擦ばめするように適合された溝であってもよく、これらの溝形アライメントキーホール61、63およびレール形アライメント60は、いずれもLED光ワイヤの長さに沿って縦方向に連続的に延在している。
【0093】
以上、特定の実施形態について、本明細書において図に示し、かつ、説明したが、図に示し、かつ、説明したこれらの特定の実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなく様々な代替実施態様および/または等価実施態様に置き換えることができることは当業者には理解されよう。本出願には、本明細書において説明されている特定の実施形態のあらゆる適合または変形形態を包含することが意図されている。したがって本発明は、特許請求の範囲およびその等価物によってのみ制限されるものとする。
【符号の説明】
【0094】
10 抵抗器
12、13、14、400 LED光ワイヤ
30、31、32、33、34、80、81、94A、94B、161、162、163、401A、401B 銅線(導電バスエレメント、導体セグメント、導電セグメント、導体バスエレメント)
60、62 アライメントキー
61、63 アライメントキーホール
90 支持基板
94、201、301、401、601、701、801、901、1001、1101、1201、1301、1401 導電ベース
100 従来の光ワイヤ
100 センサ/検出器
101 可撓ワイヤ
102 発光体デバイス
103 保護管
105、205、405 電源
202、2004 LED(LEDエレメント)
93、222、223、303、503、1403 カプセル封止剤
310、510、750 サブアセンブリ
600、700、800、900、1000、1100 導電ベースアセンブリ(導電ベース)
602、1118 孔パターン
605、805 パイロット穴
702、902 交互孔パターン
802 パターン
1014 第1の孔パターン
1030 ギャップ(押抜きギャップ)
1210、1220、1330 LED取付け領域(はんだ付け材料)
1340 ワイヤ
1404 光散乱粒子(光散乱物質)
1406、1450、1460 光路
1500 光線
2000、2100 LEDモジュール
2002 マイクロコントローラ
2006 ディスプレイメモリ
2008 ディスプレイコントローラ
2010 アドレスバス
2012 データバス
2120 LEDモジュール
3000 照明パネル
6000 μコントローラ
9000 コア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLEDモジュールを備えた一体形成されたLED光ワイヤであって、個々のLEDモジュールが、
1つまたは複数のLEDと、
マイクロコントローラと、
1つまたは複数のポートとを備え、前記マイクロコントローラが、
前記1つまたは複数のポートのうちの少なくとも1つの状態をチェックし、
そのポートの状態が所定の状態に対応している場合、
前記マイクロコントローラが属しているLEDモジュールに第1のディスプレイアドレスを割り当て、かつ、
隣り合うLEDモジュールの前記マイクロコントローラに、対応する他のディスプレイアドレスを前記隣り合うLEDモジュールに割り当てる信号を送信する
ように構成された、一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項2】
前記複数のLEDモジュールに電気結合されたディスプレイメモリであって、前記一体形成されたLED光ワイヤ内の前記LEDモジュールの各々に関連する現在の表示情報を記憶するディスプレイメモリをさらに備え、前記マイクロコントローラが現在の表示情報を検索することができるよう、前記LEDモジュールの前記マイクロコントローラの各々が前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報にアクセスすることができる、請求項1に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項3】
前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報を更新するように構成されたディスプレイコントローラ
をさらに備えた、請求項2に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項4】
個々の前記LEDモジュール内の前記1つまたは複数のLEDが、赤色LED、青色LED、緑色LEDまたは白色LEDを備えた、請求項1に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項5】
個々の前記LEDモジュール内の前記1つまたは複数のLEDが、赤色LED、青色LEDおよび緑色LEDであるか、あるいは赤色LED、青色LED、緑色LEDおよび白色LEDのいずれかである、請求項1に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項6】
電源から電力を配電するように適合された導電材料から形成された第1のバスエレメントと、
制御信号を送信するように適合された導電材料から形成された第2のバスエレメントと、
接地として適合された導電材料から形成された第3のバスエレメントと、
少なくとも2つのLEDモジュールであって、前記LEDモジュールの各々が、
マイクロコントローラおよび少なくとも1つのLEDであって、前記LEDモジュールが前記第1、第2および第3のバスエレメントに電気結合されたマイクロコントローラおよび少なくとも1つのLEDと、
1つまたは複数のポートであって、前記マイクロコントローラが前記1つまたは複数のポートのうちの少なくとも1つの状態をチェックし、そのポートの状態が所定の状態に対応している場合、
前記マイクロコントローラが属している前記LEDモジュールに第1のディスプレイアドレスを割り当て、かつ、
隣り合うLEDモジュールのマイクロコントローラに、対応する他のディスプレイアドレスを前記隣り合うLEDモジュールに割り当てる信号を送信する
ように構成された1つまたは複数のポートと
を備えた少なくとも2つのLEDモジュールと
を備えた、一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項7】
前記少なくとも2つのLEDモジュールに電気結合されたディスプレイメモリであって、前記LEDモジュールの各々に関連する現在の表示情報を記憶するディスプレイメモリをさらに備え、前記マイクロコントローラが現在の表示情報を検索することができるよう、前記LEDモジュールの前記マイクロコントローラの各々が前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報にアクセスすることができる、請求項6に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項8】
前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報を更新するように構成されたディスプレイコントローラ
をさらに備えた、請求項7に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項9】
前記第1、第2および第3のバスエレメントが編組線でできている、請求項6に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項10】
前記第1、第2および第3のバスエレメント、ならびに前記少なくとも2つのLEDモジュールを完全に封入するカプセル封止剤をさらに備えた、請求項6に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項11】
前記カプセル封止剤が光散乱粒子をさらに含んだ、請求項10に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項12】
個々の前記LEDモジュール内の前記少なくとも1つのLEDが、赤色LED、青色LED、緑色LEDまたは白色LEDを備えた、請求項6に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項13】
個々の前記LEDモジュール内の前記少なくとも1つのLEDが、赤色LED、青色LEDおよび緑色LEDであるか、あるいは赤色LED、青色LED、緑色LEDおよび白色LEDのいずれかである、請求項6に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項14】
支持基板と、
前記支持基板の上に取り付けられた導電ベースであって、第1、第2および第3の導電バスエレメントを備え、前記第1の導電バスエレメントが電源から電力を配電するように適合され、前記第2の導電バスエレメントが制御信号を送信するように適合され、また、前記第3の導電バスエレメントが接地として適合される導電ベースと、
少なくとも2つのLEDモジュールであって、前記LEDモジュールの各々が、
マイクロコントローラおよび少なくとも1つのLEDであって、前記LEDモジュールが前記第1、第2および第3の導電バスエレメントに電気結合されたマイクロコントローラおよび少なくとも1つのLEDと、
1つまたは複数のポートであって、前記マイクロコントローラが前記1つまたは複数のポートのうちの少なくとも1つの状態をチェックし、そのポートの状態が所定の状態に対応している場合、
前記マイクロコントローラが属している前記LEDモジュールに第1のディスプレイアドレスを割り当て、かつ、
隣り合うLEDモジュールのマイクロコントローラに、対応する他のディスプレイアドレスを前記隣り合うLEDモジュールに割り当てる信号を送信する
ように構成された1つまたは複数のポートと
を備えた少なくとも2つのLEDモジュールと、
前記少なくとも2つのLEDモジュールに電気結合されたディスプレイメモリであって、前記LEDモジュールの各々のための現在の表示情報を記憶し、前記LEDモジュールが現在の表示情報を要求し、かつ、検索することができるよう、個々のLEDモジュールが前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報にアクセスすることができるディスプレイメモリと
を備えた、一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項15】
前記ディスプレイメモリに記憶されている前記現在の表示情報を更新するように構成されたディスプレイコントローラ
をさらに備えた、請求項14に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項16】
前記第1、第2および第3の導電バスエレメントが編組線でできている、請求項14に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項17】
前記支持基板、前記導電ベース、前記少なくとも2つのLEDモジュールを完全に封入するカプセル封止剤をさらに備えた、請求項14に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項18】
前記カプセル封止剤が光散乱粒子をさらに含んだ、請求項17に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項19】
前記カプセル封止剤の外部輪郭が、前記一体形成されたLED光ワイヤの互いに対向する側に配置されたアライメントキーおよびアライメントキーホールを備えた、請求項1、6および14のいずれか一項に記載の一体形成されたLED光ワイヤ。
【請求項20】
請求項19に記載の複数の一体形成されたLED光ワイヤを備えた照明パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A−15C】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2013−510448(P2013−510448A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538247(P2012−538247)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/051784
【国際公開番号】WO2011/098135
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(511020818)ホエジョウ・ライト・エンジン・リミテッド (6)
【Fターム(参考)】