説明

一体成形された片持ちばねを有するボタンラッチ

雌型流体コネクターハウジングにおいて用いる一体型ボタンラッチが形成される。ボタンラッチは、ラッチプレートと、ボタン作動部と、作動面の下から延在してコネクターハウジングと結合する2つ以上の片持ち式脚ばねとを有する。ラッチプレートと、ボタン作動部と、脚ばねとは全て一体成形される。脚ばねは、ラッチプレートを係止位置に付勢し、ボタン作動部又はラッチプレートのいずれかに加わる押下力に抵抗する。ボタンラッチ構造体を一体成形することによって、ばねの購入、係止ラッチの成形、及び続くこれら3つの組み付けに関連する別々のコストが大幅に減る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において記載される技術は流体チューブ接続装置のラッチ機構に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Button latch with integrally molded cantilever springs」と題する2010年7月2日に出願された米国仮特許出願第61/361,228号、及び「Button latch with integrally molded cantilever springs」と題する2009年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/289,998号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
【0003】
本願は、「Fluid connector latches with profile lead-ins」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191622.WO.01]、「Male bayonet connector」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191625.WO.01]、「Female dual lumen connector」と題する2009年12月23日に出願された米国意匠特許出願第29/352,637号、及び「Male dual lumen bayonet connector」と題する2009年12月9日に出願された米国意匠特許出願第29/351,665号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に関連する。
【背景技術】
【0004】
管を付けるセクションは多くの場合、一方の構成要素から別の構成要素へのガス及び/又は液体流体の流れを与えるために一緒に接合される。したがって、管を付けるセクションを互いに接続すること及び互いから分離することが多くの場合に望ましい。例えば、患者の血圧を自動血圧モニターによって計る場合、(一般的に患者の腕の周りに巻き付けられる)血圧計のカフからの管が、血圧モニターに接続されている管に接続される。カフを血圧モニターから分離するには、カフに接続されている管を付けるセクションを血圧モニターに接続されている管から単に取り外すことが望ましい。同様に、静脈内輸液を提供する場合に、静脈注射針又はステントを患者から抜去することなく空の流体バッグと満杯の流体バッグとを取り替えることが多くの場合に必要である。第1の流体バッグと第2の流体バッグとを切り替えるには、流体バッグと接続されている管を付けるセクションを、患者の静脈内に配置されている針又はステントと接続されている管を付けるセクションから単に取り外すことが望ましく、次いでこれを新たな流体バッグと接続されている管を付けるセクションと容易に接続することができる。
【0005】
血圧計のカフ用のシングルルーメンコネクターは、様々な製造業者から市販されている。一般的なコネクターは現在、ボタン作動式ラッチ機構を形成するために、分離用ボタンとともに、2つの金属ばねと別個の成形された係止ラッチ部品とを用いている。通常、コネクターを形成する部品の数が多くなるほど、複数の部品のコストと、製造プロセス及び組み付けプロセスにおける工程数がより多くなることに起因して製造業者により多くの費用がかかることになる。
【0006】
本明細書のこの背景の項に含まれる情報は、本明細書中で引用されるあらゆる引例及びそのあらゆる記載又は説明を含め、技術的な参照のみを目的として含まれており、本発明の範囲を定める主題とはみなされない。
【0007】
雌型流体コネクターハウジング内に、ラッチプレートと、作動部分(actuator portion)と、作動面の下から延在する2つ以上の片持ちばねとを有する一体型ボタンラッチが形成される。ラッチプレートは、ボタン作動部と一体であるとともに当該ボタン作動部から下方に延在する。脚ばねは、ボタン作動部又はラッチプレートのいずれか又は両方と一体成形されており、ボタン作動部又はラッチプレートのいずれか又は両方から延在する。複数の片持ち式脚ばねは、ラッチプレートを係止位置に付勢し、ボタン作動部及びラッチプレートのそれぞれに加わる押下力に抵抗する。
【0008】
ボタンラッチ構造体を一体成形することによって、ばねの購入、係止ラッチの成形、及び続くこれら3つの組み付けに関連する別々のコストが大幅に減る。一実施の態様では、ボタンラッチは、3つのプラスチックばね及びデュアルラッチを有して設計され、これらは全て単一の分離用ボタンの部品として成形される。したがって、4つの部品(ボタン、2つのばね及び係止ラッチ)が合わせて1つのボタンラッチとなる。更なる利点として、金属ばねを有しないコネクターを設計することによって、当該コネクターは、磁気共鳴画像診断(MRI)処置中、又は金属部品若しくは複数の部品が故障するか若しくは有害になる可能性がある他の環境における使用に適合する。
【0009】
本概要は、詳細な説明において以下で更に記載する概念の抜粋を簡略化された形で導入するために提供されている。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することも意図せず、特許請求される主題の範囲を限定するために用いられることも意図しない。本発明の特徴、詳細、有用性及び利点のより広範な提示が、添付の図面に図示されるとともに添付の特許請求の範囲において規定される本発明の種々の実施形態の以下の記載においてなされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】雌型コネクターを、ボタンラッチと、対応する雄型バヨネットコネクターとともに示す等角図である。
【図2A】一体成形された片持ちばねを有するボタンラッチの一実施形態の上部正面等角図である。
【図2B】一体成形された片持ちばねを有する図2Aのボタンラッチの底部後面等角図である。
【図2C】一体成形された片持ちばねを有する図2Aのボタンラッチの正面図である。
【図3A】図1の雌型コネクター内に位置決めされている図2のボタンラッチの上部正面部分断面等角図である。
【図3B】図1の雌型コネクター内に位置決めされている図2のボタンラッチの正面断面図である。
【図3C】図1の雌型コネクター内に位置決めされている図2のボタンラッチの側面断面図である。
【図4A】雄型バヨネットコネクターを最初に受け入れる図1の雌型コネクター内に位置決めされている図2のボタンラッチの側面断面図である。
【図4B】雄型バヨネットコネクターが雌型コネクター内に挿入されるときにボタンラッチを撓ませている状態の、図1の雌型コネクター内に位置決めされている図2のボタンラッチの側面断面図である。
【図4C】雄型バヨネットコネクターが雌型コネクター内に完全に挿入されてボタンラッチが雄型バヨネットコネクターと係合している状態の、図1の雌型コネクター内に位置決めされている図2のボタンラッチの側面断面図である。
【図5A】ボタンラッチ上の一体成形されたばねにかかる応力の領域を示す有限要素解析結果を示す図である。
【図5B】静止位置にあるボタンラッチのばねアームの概略図である。
【図5C】変形位置にあるボタンラッチのばねアームの概略図である。
【図6A】一体成形された片持ちばねを有するボタンラッチの第2の実施形態の等角図である。
【図6B】部分断面で示す雌型コネクターハウジング内に位置決めされているボタンラッチの第2の実施形態の等角図である。
【図6C】部分断面で示す雌型コネクターハウジング内に位置決めされているボタンラッチの第2の実施形態の等角図である。
【図6D】図6Cに示されているようなボタンラッチの第2の実施形態の一部の拡大図である。
【図6E】ボタンが押下位置にある状態の部分断面で示す雌型コネクターハウジング内に位置決めされているボタンラッチの第2の実施形態の等角図である。
【図6F】図6Eに示されているようなボタンラッチの第2の実施形態の一部の拡大図である。
【図6G】雌型コネクターハウジング内に位置決めされているボタンラッチの第2の実施形態の側面断面図である。
【図6H】ボタンが押下位置にある状態の雌型コネクターハウジング内に位置決めされているボタンラッチの第2の実施形態の側面断面図である。
【図7A】一体成形された片持ちばねを有するボタンラッチの第3の実施形態の等角図である。
【図7B】部分断面で示す雌型コネクターハウジング内に位置決めされているボタンラッチの第3の実施形態の等角図である。
【図8A】一体成形された片持ちばねを有するボタンラッチの第4の実施形態の等角図である。
【図8B】部分断面で示す雌型コネクターハウジング内に位置決めされているボタンラッチの第4の実施形態の等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
雌型流体コネクターを雄型バヨネットコネクターとともに用いて管の接合セクション同士を解放可能に接続することができる。例えば図1乃至2Cに示されるような一実施形態では、雌型受け入れコネクター102は、一体的なギロチン型ラッチプレート112を作動するボタンラッチ100を含む。ラッチプレート112は、雄型バヨネットコネクター104を雌型コネクター102内に物理的に固定する。雄型バヨネットコネクター104が雌型受け入れコネクター102内に遠位に挿入するときに、雄型バヨネットコネクター104の遠位端がラッチプレート112内の受け入れ孔114の近位縁と結合し、ラッチプレート112を下方に付勢し、かつ雄型バヨネットコネクター104が通ることができる受け入れ孔114を下げる。ラッチプレート112の下方移動は、ラッチプレート112を上方の係止位置に付勢するためにボタン作動部106から延びるとともに雌型コネクター102のハウジングの内壁上の面と結合する片持ちばね118、120、122(図2A乃至2Cを参照のこと)の構成によって抵抗を受ける。雄型バヨネットコネクター104は、当該雄型バヨネットコネクター104を雌型受け入れコネクター102内に十分に挿入するとギロチンラッチプレート112の孔114の縁と係合する環状チャネル142を画定している。
【0012】
本明細書において用いられるような「近位」及び「遠位」の向きは任意で選択されており、本開示を限定することは意味せず、雌型受け入れコネクター102及び雄型バヨネットコネクター104の端に関して直前に説明した慣例に従う。
【0013】
この実施形態では、雌型コネクター102は、血圧モニターからの管と血圧計のカフからの管に取り付けられる雄型コネクターとの間を接続するように主に設計される。血圧計のカフは患者の腕の周りに締められる。雌型コネクター102を雄型コネクター104に接続すると、空気流を通すことができる。「デュアルルーメン」という用語は、コネクター内に2つの空気通路が存在することを示す。雌型コネクター102と雄型コネクター104との分離は、雄型コネクター104をラッチプレート112から係脱させて次いでこれらの2つの構成要素を引き離すことができる作動ボタンラッチ100を押すことによって達成される。
【0014】
図1乃至5Cに示される実施態様では、ボタンラッチ100は、ばねとして機能する3つの片持ち式脚部、すなわち左側ばね118、右側ばね120及び後方ばね122を有する。ばね118、120、122はそれぞれ、作動部106及びラッチプレート112と一体成形されている。ラッチプレート112は、ボタン作動部106の近位縁から下方にかつ概ね垂直に延びる。作動部106は、雌型コネクター102のハウジングの上部の孔内にある面である。作動部106の露出している面は、作動部106を押下して雄型コネクター104を係脱させるときにユーザーの親指又は指を支持するように人間工学的に成形することができる。作動部106は、雌型コネクター102のハウジング内の孔の対応する側壁と結合するとともに当該側壁に沿って移動する側壁108によって画定されている厚さを有することができる。作動部106は、雌型コネクターハウジングの上面の下で側壁108のベースにおいて外方に延びる保持フランジ110も画定し、ハウジングと係合してボタン100を孔内に保持することができる。
【0015】
左側ばね118及び右側ばね120はそれぞれ、ラッチプレート112の上部横方向角部から延び、ラッチプレート112の底部の下の或る距離まで下方に湾曲している。左側ばね118及び右側ばね120はそれぞれ、外側肩部124と、内側中空部126と、外半径(outer radius)128と、内半径(inner radius)130とを有するものとして理解することができる。したがって、内半径130とラッチプレート112の側面との間には湾曲している分離スペースがある。この分離スペースによって、ユーザーによる作動部106の押下によるか又は雄型コネクター104の挿入に起因するボタン100の下方への力からの圧力下にあるときに、左側ばね118及び右側ばね120が屈曲することができる。
【0016】
図3A及び図3Bに示されるように、左側ばね118及び右側ばね120の下側端にそれぞれ向かう外半径128は、ハウジングの側面から底面までの湾曲に沿って遷移するにつれて雌型コネクター102のハウジングの内面と結合する。ボタンが押下されると、左側ばね118及び右側ばね120はハウジングの湾曲している内面に沿って摺動し、横方向内側及び上方の両方に撓む。
【0017】
左側ばね118及び右側ばね120に加えて、ボタン100の後方は、後方ばね122によって更に支持され、「三脚」支持構造を提供する。後方ばね122は、左側ばね118及び右側ばね120のようにボタン100の下へではなく、ボタン100から遠位外方に湾曲している。後方ばねの湾曲は、後方ばねの外半径134を画定すると理解することができる。図3Cに示されるように、後方ばね122の外半径134は、雌型コネクター102のハウジングの湾曲している内面と結合する。ボタンが押下されると、後方ばね122はハウジングの湾曲している内面に沿って摺動し、遠位及び上方の両方に撓む。
【0018】
ボタン100は、3つのばね118、120、122に起因して絶えず上方に付勢されている。ばね118、120、122は、ユーザーがボタン100を押下するか、又は雄型バヨネットコネクターがコネクターの孔114内へ挿入される(これによってボタン100が下方に機械的に押しやられる)までボタン100が上方位置すなわち係止位置にあるままであるように「負荷をかけられる」必要がある。保持フランジ110と、雌型コネクター102のハウジングの、内部のボタン孔の周囲のガイド壁138との結合は、ばね118、120、122の付勢下でもボタン100が雌型コネクター内に保持されることを確実にする。作動部106の厚さ、したがって側壁108の高さは、雄型コネクター104と接続するとき及び雄型コネクター104から分離するときに、ボタン100がガイド壁138内を下方に移動する距離よりも大きいように選択することができる。このように、側壁108は、ボタン100を位置合わせするためのガイドとして働く。ボタン100は、押下されている間は雌型コネクター102内の中心に、かつ水平であるままであり、さらに、作動部106は、雌型コネクター102のハウジングの下で摺動して動かなくなるか又は位置がずれることがない。
【0019】
ラッチプレート112の近位側の、孔114の底縁及び下側側壁上に位置する湾曲している先端ラッチ面116が、雄型バヨネットコネクター104が雌型コネクター102内に挿入されるときにボタン112を作動してその「下方」位置にすることを可能にする。雄型コネクター104の遠位端は、ラッチ面116を摺動して通過するときに役立つように同様に湾曲させるか又は面取りすることができる。
【0020】
図4Aは、雌型コネクターハウジング102の孔に入る雄型バヨネットコネクター104を示す。幾つかの実施形態では、雄型バヨネットコネクター104は、流体管と連結するために返し付きの錐台として形状決めされた近位部分を含むことができる。雄型コネクター104の遠位部分140は、雄型バヨネット104が雌型受け入れコネクター102内へ完全に挿入されるとシール面としての役割を果たすことができる実質的に平滑な面を有する概ね円筒形のものとすることができる。雄型コネクター104は、遠位部分140の近位に当該部分に隣接して位置する環状チャネル142も有することができる。環状チャネル142は、ラッチプレート112と係合するのに用いることができる、雄型コネクター104の内腔の軸に対して垂直であるか又は斜角が付いている側壁によって画定することができる。
【0021】
雄型バヨネットコネクター104の遠位部分140は、雌型コネクター102内に入るときに、図4Bに示されるように接続孔114のラッチ面116と接触する。孔114内へ雄型バヨネットコネクター104を挿入するように軸方向力が加えられると、遠位部分140が傾斜又は湾曲しているラッチ面116に当接して摺動するため、ラッチプレート112が右側ばね118、左側ばね120及び後方ばね122の対抗する付勢に抗して下方に押しやられる。ラッチプレート112は、雄型バヨネットコネクター104が孔114のより大きい領域を通ることができるまで下方に動く。雄型バヨネットコネクター104は、図4Cに示されるように雄型バヨネットコネクター104の環状チャネル142がラッチプレート112のラッチ面116と位置合わせされるまで孔114内へ延在する。チャネル142がラッチプレート112と位置合わせされると、当該ラッチプレート112は、ばね118、120、122によって上方に押しやられることによってチャネル142と係合し、雄型バヨネットコネクター104を雌型受け入れコネクター104内に固定する。
【0022】
上記の説明は、ばね118、120、122がそれらのばね力及び弾性を維持するとともにクリープに抵抗する必要があることを具体的に示し、そうでなければ、雌型コネクター102は雄型コネクター102と固定的に係合して保持しないであろう。そのような雌型コネクター102は通常、製品寿命の間に20000回の雄側との接続及び20000回の分離が見込まれる。ボタン100は、挿入中に雄型バヨネット104によって機械的に押下され、エンドユーザーは、分離させるにはボタンを「下方」位置まで手動で押下しなければならない。したがって、製品は通常、その寿命の間にボタン100がその「下方」位置まで40000回押下されることが見込まれる。
【0023】
標準的な製品規格が引張荷重試験である。雄型コネクター104が雌型コネクター104内に係止されている間に、これらの2つを引き離す。接続部は10ポンドの軸方向引張荷重に耐えることが望ましい。別の一般的な製品規格は雄型コネクターの挿入力である。雄型コネクターを接続するのに必要な力は4ポンドよりも小さいことが望ましい。更なる一般的な製品規格は、押込分離力(squeeze-to-disconnect force)、すなわちボタン押し下げ力である。この力は3.5ポンドを超えないことが望ましい。
【0024】
ばね力と、ボタン押し下げ力と、雄を接続するのに必要な力との間には直接的な関係がある。ばね力が増大すると、押し下げ力と挿入力とが増大する。ばね力が低下すると、押し下げ力と挿入力とが低下する。最初のばね力が小さすぎると、ばねが時間とともにクリープするか又は弛緩するか又は変形するリスクがある。ばね118、120、122は、雌型コネクター102の寿命全体にわたってボタン100をその「上方」位置すなわち「係止」位置に上昇させるのに、すなわち40000回の押下のために、十分なばね力を維持する必要がある。
【0025】
1つの例示的な実施態様では、成形されるボタン及び雄型コネクター104及び/又は雌型コネクターハウジング102にはアセタールプラスチックを用いることができる。アセタールは、非常に良好な形状記憶及び高い抗クリープ性を有する。アセタールはまた、アセタール製雄型コネクター104がラッチプレート112のラッチ面116と接触し、同様にばね118、120、122が雌型コネクター102のハウジングの内面に当接して摺動するため、挿入力を低く保つのを助ける低い摩擦係数を有する。
【0026】
ばね118、120、122は、結果として生じる応力がばね表面の大部分にわたって分散されて、長期間使用されてもばね118、120、122の変形を最小限に抑えるように設計される。望ましい力の分散の有限要素解析については例えば図5Aを参照されたい。3つのばね118、120、122の設計は、(所望の押し下げ力及び雄の接続力を維持するために)ばね力を最小限に抑えることと、40000回の作動の後でさえも元の形状に戻る幾何学的形状を作り出すこととの繊細なバランスに基づいている。
【0027】
図5B及び図5Cは、ボタン100が下方に押下されるときに本実施形態の左側ばね118及び右側ばね120を相手方のハウジングに沿って垂直方向及び水平方向の両方に摺動させる方法を示している。ばねを垂直方向及び水平方向の両方に動かすことを可能にする、相手方の幾何学的形状は、低い押し下げ力及び挿入力と、繰り返し使用してもばねが屈曲してクリープすること及び変形することを最小限に抑えるようにばねを通じた分散力を達成するために重要である。
【0028】
有限要素解析と実際の試験とによって、左側ばね118及び右側ばね120のベースにおける外側肩部124の曲率半径と、内側中空部126の曲率半径との望ましい関係は、この実施態様のばね118、120が適切に機能するために5.40から9.67の範囲の比として求められた。
【0029】
同様に、有限要素解析と実際の試験とによって、左側ばね118及び右側ばね120の外側の曲率半径128と、内側の曲率半径130との望ましい関係は、この実施態様の左側ばね118及び右側ばね120が適切に機能するために1.06から1.22の範囲の比として求められた。
【0030】
さらに、有限要素解析と実際の試験とによって、左側ばね118及び右側ばね120の外側の曲率半径128と、コネクターハウジング上の相手方の面の曲率半径132との望ましい関係は、この実施態様の左側ばね118及び右側ばね120が適切に機能するために1.06から1.22の範囲の比として求められた。
【0031】
加えて、有限要素解析と実際の試験とによって、コネクターハウジング上の相手方の面の曲率半径132と、後方ばね122の外側の曲率半径128との望ましい関係は、この実施態様の後方ばね122が適切に機能するために6.44から8.30の範囲の比として求められた。
【0032】
一体成形された片持ちばねを有するボタンラッチの更なる実施態様が可能である。そのような実施態様の幾つかの更なる例を図6A乃至8Bに提示する。前述のように、成形される片持ちばねは、ボタンを何らかのやり方で押し下げた後でその静止位置に強制的に戻すために通常は螺旋ばね又は他のコイルばねが用いられる、ボタンラッチを簡略化するように設計される。以下の例はそれぞれ、押し下げるために特定の戻り力及び/又は抵抗を提供し、特定の規格に合うように設計することができる成形されたばねを有するボタンである。
【0033】
図6Aは、後方が枢支又は蝶着されており、ボタン600の前部が動くことを可能にするボタン600の例示的な実施態様を示す。ボタン600は、当該ボタン600をコネクターのハウジング内に保持するように、低い側壁608を有する作動部606と、近位端上の保持タブ610と、遠位端上のヒンジタブ622とで構成されている。
【0034】
片持ち式の左側脚ばね618及び右側脚ばね620はそりの滑走部と同様の形状を有する。この実施形態では、ばね618、620は、構造的補強のために直角のチャネル断面を有する。左側ばね618及び右側ばね620は、所望のレベルのばね力、構造的剛性、及び耐クリープ性を達成するために種々の断面を有して形成することができる。左側ばね618及び右側ばね620は、遠位端がボタン作動部606に取り付けられ、当該作動部606の下で下方及び近位に曲線状になっている。前述の実施形態と同様に、ボタン600は、雄型コネクターを受け入れて当該雄型コネクターと接続する孔614を画定している傾斜ラッチ面616を有するラッチプレート612を有する。
【0035】
図6B乃至6Hは、例えば超音波溶接、接着、移動止めタブ又は他の方法によって一緒に接続されている上側ハウジング602と下側ハウジング604とで構成されている雌型コネクターハウジング内に配置されているボタン600を示す。上側ハウジング602は、近位端に、雄型コネクターにアクセスを提供するコネクター孔638を画定している。下側ハウジングは、近位端のコネクター孔638及び遠位端の返し継手セクション644内に画定されている返し内腔644と流体連通するコネクター内腔640を画定している。この実施形態では、返し継手セクション642は、下側ハウジング604の一部として一体成形されており、その上に可撓性流体チューブを保持するように構成されている。保持タブ610は、上側ハウジング602内で保持面628と結合したときに、ばね618、620の付勢下でのボタン600の上方への移動を停止させる。ヒンジタブ622は、ボタン600がユーザーによって下方に押されるときに上側ハウジング602の支承面624の下で保持されるとともに支承面624に対して枢動する。
【0036】
左側脚ばね618及び右側脚ばね620は、図6Bに示されるように、ラッチプレート612の両側でのボタン600の近位端の下の地点まで延在する。この位置は、ボタン600に最大垂直移動距離を与え、ボタン600の前方への揺動を最小限に抑え、かつ押し下げる動きに対して良好な安定した感覚を与える。ばね618、620は、作動部606の下方への力を受けて図6Bの矢印によって示されるように上方に撓む。脚ばね618、620はまた、雌型コネクターハウジング602の底壁に形成されているガイドトラック632内で近位に摺動する。脚ばね618、620が内方に傾くことを防止するために浅いガイド壁634もハウジング602に形成することができる。そのような拘束は、ボタン606の垂直移動を制限するために、又は脚ばね618、620の横方向運動を制限することによってクリープに抵抗する別の方法として望ましい場合がある。左側脚ばね618及び右側脚ばね620における付勢は、ユーザーの力がボタン600から取り除かれたときにボタンをその静止位置に強制的に戻す。
【0037】
上記のように、ボタン600は、作動面606に対する下方向への力を受けてヒンジタブ622と支承面624との結合面で枢動する。ラッチプレート612は、上側ハウジング602及び下側ハウジング604内に形成されているラッチチャネル636内を下方に移動すると、当該ラッチプレート612とボタン600の保持タブ610との間の結合面において屈曲領域626に沿って屈曲する。屈曲領域626は、ラッチプレート612のより薄いセクションとして形成されており、ボタン600の近位端の運動がボタン600の遠位端におけるヒンジタブ622のヒンジ構造に起因して角度の付いた下方及び遠位へのものであっても、ラッチチャネル636の拘束を考慮してラッチプレート612が屈曲して絶えず垂直の向きを維持することを可能にする。ラッチチャネル636内でのラッチプレート612の垂直の向きを維持することによって、ラッチ面616と挿入されている雄型コネクターとの間のより良好な係止結合が達成される。
【0038】
図7Aは、ボタン700の横方向近位縁から延在する片持ち式脚ばね718、720に沿って垂直方向に摺動するボタン700の別の例示的な実施態様を示す。ボタン700は、当該ボタン700をコネクターのハウジング内に保持するように、低い側壁708を有する作動部706と、近位端及び遠位端上の保持タブ710とで構成されている。片持ち式の左側脚ばね718及び右側脚ばね720は、僅かに横方向外方に湾曲しているが、作動部706に対して実質的に垂直に主に下方向に延在する。前述の実施形態と同様に、ボタン700は、雄型コネクターを受け入れて当該雄型コネクターと接続する孔714を画定している傾斜ラッチ面716を有するラッチプレート712を有する。
【0039】
図7Bは、雌型コネクターハウジング702内に配置されているボタン700を示す。左側脚ばね718及び右側脚ばね720は、図7Bに示されるように、ラッチプレート712の両側でボタン700の近位端の下の地点まで延在する。ばね718、720は、作動部706の下方への力を受けて図7Bの矢印によって示されるように横方向内方に撓んで互いに向かって対称に動く。脚ばね718及び720はまた、雌型コネクターハウジング702の底壁に形成されているガイド面732に沿って横方向に摺動する。ガイド面732は、当該ガイド面732を、ばね同士を近づけるように押すか又は当該ガイド面732に沿う種々の地点での壁の厚さに基づいて引張を解放するように設計することができるという点で、カム面と同様に形成することができる。ガイド面732におけるそのような変形は、ばね718、720が移動するときのボタン706にかかる力を変化させる(例えば増大させる)ために、又は脚ばね718、720の横方向運動を制限することによってクリープに抵抗する別の方法として望ましい場合がある。左側脚ばね718及び右側脚ばね720における付勢は、ユーザーの力がボタン700から取り除かれたときにボタンをその静止位置に強制的に戻す。
【0040】
図8Aは、ボタン800の横方向近位縁から延在する片持ち式脚ばね818、820に沿って垂直方向に摺動するボタン800の別の例示的な実施態様を示す。ボタン800のこの実施形態はボタン700の前述の実施形態と非常によく似ているが、2つの後方ばね822、824と幾つかの付加的な位置合わせ機能部とが加わっている。ボタン800は、当該ボタン800をコネクターのハウジング内に保持するように、低い側壁808を有する作動部806と、近位端上の保持タブ810とで構成されている。さらに、一対の後方位置合わせ壁840が作動部806の遠位端から下方に延在して当該遠位端との間に湾曲しているサドルを画定している。保持タブ(図示せず)も後方位置合わせ壁840の遠位面にある。一対のガイド支柱836、838も、作動部806の底面に対して垂直に下方に延在する。片持ち式の左側脚ばね818及び右側脚ばね820は、僅かに横方向外方に湾曲しているが、作動部806に対して実質的に垂直に主に下方向に延在する。前述の実施形態と同様に、ボタン800は、雄型コネクターを受け入れて当該雄型コネクターと接続する孔814を画定している傾斜ラッチ面816を有するラッチプレート812を有する。この実施形態では、2つの付加的な片持ち式後方ばね822、824は、作動部の側壁の中心から僅かに下方向に延在して、次いで肩部を形成し、当該肩部からは遠位角度で下方に延在している。
【0041】
図8Bは、雌型コネクターハウジング802内に配置されているボタン800を示す。前方の左側脚ばね818及び右側脚ばね820は、図8Bに示されるように、ラッチプレート812の両側でボタン800の近位端の下の地点まで延在する。ばね818、820は、作動部806にかかる下方への力を受けて図8Bの矢印によって示されるように横方向内方に撓んで互いに向かって対称に動く。左側脚ばね818及び右側脚ばね820はまた、雌型コネクターハウジング802の底壁の面に沿って横方向に摺動する。左側脚ばね818及び右側脚ばね820における付勢は、ユーザーの力がボタン800から取り除かれたときにボタン800をその静止位置に強制的に戻す。後方脚ばね822、824も、ボタン800にかかる下方への力に抵抗しながら、雌型コネクターハウジング802の底壁に形成されているガイドトラック832内で遠位に摺動する。後方脚ばね818、820が内方に傾くことを防止するために浅いガイド壁834もハウジング802に形成することができる。そのような拘束は、ボタン806の垂直移動を制限するために、又は脚ばね818、820の横方向運動を制限することによってクリープに抵抗する別の方法として望ましい場合がある。後方脚ばね822、824における付勢は、ユーザーの下方への力がボタン800から取り除かれたときにボタン800をその静止位置に強制的に戻す。
【0042】
加えて、ガイド支柱836、838は、ハウジング802の底部から上方に延在する円筒形のガイドチューブ844と位置合わせされるとともに当該円筒形のガイドチューブ855内に嵌まることができる。ガイド支柱836、838と、ガイドチューブ844との結合は、雌型コネクターハウジング802内でのボタン800の垂直方向の位置合わせを維持するのを助け、ボタンの垂直移動距離を制限するのに更に用いることができる。さらに、後方位置合わせ壁840間に形成されているサドル842を用いて、ボタン800と、雌型コネクター802内に形成されている内腔846の壁とを位置合わせすることができる。
【0043】
方向に関する全ての言及(例えば近位、遠位、上側、下側、上方、下方、左、右、横方向、長手方向、前方、後方、上部、底部、上、下、垂直、水平、半径方向、軸方向、時計回り及び反時計回り)は、本発明を読み手が理解することを補助するために識別する目的で使用されるに過ぎず、特に本発明の位置、向き又は使用に関して限定するものではない。接続に関する言及(例えば取り付けられる、連結される、接続される及び接合される)は、広範に解釈されるべきであり、別様に示されない限り一群の要素間の中間の部材、及び要素間の相対的な移動を含むことができる。したがって、接続というとき、これは、必ずしも2つの要素が直接的に接続されて互いに固定された関係にあることを示唆するものではない。例示的な図面は例示のために過ぎず、本明細書に添付されている図面に反映されている寸法、位置、順序及び相対的なサイズは変えることができる。
【0044】
上記明細書、例及びデータは、本発明の例示的な実施形態の構造及び使用の完全な説明を提供する。本発明の種々の実施形態を或る程度詳細に、すなわち1つ又は複数の個々の実施形態を参照して上述したが、当業者は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく開示されている実施形態に対して多くの変更を加えることができる。したがって他の実施形態が意図される。上記の記載に含まれ、かつ添付の図面に示されている全ての事項は特定の実施形態の例示に過ぎないものとして解釈されるべきであり限定するものとは解釈されないことが意図される。添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の基礎となる要素から逸脱することなく細部又は構造の変更を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体コネクターにおいて用いるボタンラッチであって、
ユーザーが係合するボタン作動部分と、
前記ボタン作動部と一体であるとともに該ボタン作動部から下方に延在するラッチプレートと、
複数の片持ち式脚ばねであって、それぞれが前記ボタン作動部又は前記ラッチプレートのいずれか又は両方と一体成形されているとともに前記ボタン作動部又は前記ラッチプレートのいずれか又は両方から延在する、複数の片持ち式脚ばねと、
を備え、
前記複数の片持ち式脚ばねは、前記ラッチプレートを係止位置に付勢し、前記ボタン作動部及び前記ラッチプレートのそれぞれに加わる押下力に抵抗する、ボタンラッチ。
【請求項2】
前記複数の脚ばねは、前記ラッチプレートの対向する上部角部から横方向に延在するとともに下方及び内方に対称的に湾曲して前記ラッチプレートの下へ延在する2つの脚ばねを含む、請求項1に記載のボタンラッチ。
【請求項3】
前記2つの脚ばねはそれぞれ、外側肩部と内側中空部とを有し、前記外側肩部の曲率半径対前記内側中空部の曲率半径の比は5.40から9.67の範囲にある、請求項2に記載のボタンラッチ。
【請求項4】
前記脚ばねのうちの一方の外側の曲率半径対該脚ばねのうちの一方の内側の曲率半径の比は1.06から1.22の範囲にある、請求項2に記載のボタンラッチ。
【請求項5】
前記脚ばねのうちの一方の外側の曲率半径対前記流体コネクターのハウジング上の対応する相手方の面の曲率半径の比は1.06から1.22の範囲にある、請求項2に記載のボタンラッチ。
【請求項6】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部の底部から下方に延在するとともに遠位に湾曲している後方脚ばねを更に含む、請求項2に記載のボタンラッチ。
【請求項7】
前記後方脚ばねの外側の曲率半径対前記流体コネクターのハウジング上の対応する相手方の面の曲率半径の比は6.44から8.30の範囲にある、請求項6に記載のボタンラッチ。
【請求項8】
前記ラッチプレートは、前記ボタン作動部の近位端から垂直に延在している、請求項1に記載のボタンラッチ。
【請求項9】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部分の横方向に対向する角部から下方及び内方に対称的に延在する2つの脚ばねを含む、請求項1に記載のボタンラッチ。
【請求項10】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部分の横方向に対向する側部から下方に延在するとともに後方に角度の付いた2つの脚ばねを更に含む、請求項9に記載のボタンラッチ。
【請求項11】
前記2つの脚ばねは、前記ラッチプレートと実質的に同じ平面内を下方に延在している、請求項9に記載のボタンラッチ。
【請求項12】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部分の横方向に対向する側部から下方に延在するとともに、前方に更に湾曲して前記ボタン作動部分の長さに沿って前記ラッチプレートに向かって延在する2つの脚ばねを更に含む、請求項1に記載のボタンラッチ。
【請求項13】
前記流体コネクターのハウジング上の支承面と係合するように構成されている、前記ボタン作動部分の後縁から延在するヒンジタブを更に備える、請求項1に記載のボタンラッチ。
【請求項14】
前記流体コネクター内で支柱受け部と係合するように構成されている、前記ボタン作動部分の底面から下方に延在する位置合わせ支柱を更に備える、請求項1に記載のボタンラッチ。
【請求項15】
前記位置合わせ支柱は、前記ボタン作動部分の後縁に沿って位置決めされている、請求項14に記載のボタンラッチ。
【請求項16】
前記ボタン作動部分の前縁に沿って位置決めされているとともに、前記流体コネクターのハウジング内で前記ボタン作動部分の前記前縁を保持するように構成されている保持タブを更に備える、請求項1に記載のボタンラッチ。
【請求項17】
流体管コネクターであって、
その上面に孔を画定しているハウジングと、
チューブ接続部分と、
雄型コネクターを受け入れるように構成されている開口と、
前記雄型コネクターと係合及び係脱するボタンラッチであって、
ユーザーが係合する前記ハウジングの前記上面の前記孔内で露出している上面を有するボタン作動部分と、
前記ボタン作動部と一体であるとともに該ボタン作動部から下方に延在し、前記開口と実質的に位置合わせされているラッチ孔を画定している、ラッチプレートと、
複数の片持ち式脚ばねであって、それぞれが前記ボタン作動部又は前記ラッチプレートのいずれか又は両方と一体成形されているとともに、前記ボタン作動部又は前記ラッチプレートのいずれか又は両方から延在して前記ハウジングの内壁と接触する、複数の片持ち式脚ばねと、
を更に備え、
前記複数の片持ち式脚ばねは、前記ラッチプレートを前記ハウジング内で係止位置に付勢し、前記ボタン作動部及び前記ラッチプレートのそれぞれに加わる押下力に抵抗する、ボタンラッチと、
を備える、流体管コネクター。
【請求項18】
前記複数の脚ばねは、前記ラッチプレートの対向する上部角部から横方向に延在するとともに、下方及び内方に対称的に湾曲して前記ラッチプレートの下へ延在し、前記ハウジングの内側壁面と摺動係合する2つの脚ばねを含む、請求項17に記載の流体管コネクター。
【請求項19】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部の底部から下方に延在するとともに遠位に湾曲して前記ハウジングの内側壁面と摺動係合する後方脚ばねを更に含む、請求項18に記載の流体管コネクター。
【請求項20】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部分の横方向に対向する角部から下方及び内方に対称的に延在して前記ハウジングの内側壁面と摺動係合する2つの脚ばねを含む、請求項17に記載の流体管コネクター。
【請求項21】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部分の横方向に対向する側部から下方に延在するとともに後方に角度の付いた前記ハウジングの内側壁面と摺動係合する2つの脚ばねを更に含む、請求項20に記載の流体管コネクター。
【請求項22】
前記2つの脚ばねは、前記ラッチプレートと実質的に同じ平面内を下方に延在している、請求項20に記載の流体管コネクター。
【請求項23】
前記複数の脚ばねは、前記ボタン作動部分の横方向に対向する側部から下方に延在するとともに、前方に更に湾曲して前記ボタン作動部分の長さに沿って前記ラッチプレートに向かって延在する2つの脚ばねを更に含む、請求項17に記載の流体管コネクター。
【請求項24】
前記上面に前記孔を画定している前記ハウジングの縁の支承面と係合するように構成されている、前記ボタン作動部分の後縁から延在するヒンジタブを更に備える、請求項17に記載の流体管コネクター。
【請求項25】
前記ハウジングは、前記ラッチプレートが内部で上方及び下方に平行移動するチャネルを更に画定しており、
前記ボタン作動部分と前記ラッチプレートとの結合は、押下時に前記ボタン作動部が前記支承面において前記ヒンジタブ上で枢動するときに前記ボタン作動部分が前記ラッチプレートに対して曲がることを可能にするように柔軟である、請求項24に記載の流体管コネクター。
【請求項26】
前記ハウジングの内面に形成されている支柱受け部と係合するように構成されている、前記ボタン作動部分の底面から下方に延在する位置合わせ支柱を更に備える、請求項17に記載の流体管コネクター。
【請求項27】
前記位置合わせ支柱は、前記ボタン作動部分の後縁に沿って位置決めされている、請求項25に記載の流体管コネクター。
【請求項28】
前記ボタン作動部分の前縁に沿って位置決めされているとともに、前記ハウジング内で前記ボタン作動部分の前記前縁を保持するよう、前記上面に前記孔を画定している前記ハウジングの縁と係合するように構成されている保持タブを更に備える、請求項17に記載の流体管コネクター。
【請求項29】
前記複数の片持ち式脚ばねの1つ又は複数のそれぞれと結合するとともに前記複数の片持ち式脚ばねの1つ又は複数のそれぞれをガイドするように構成されている、前記ハウジングの内面に形成されている1つ又は複数のチャネルを更に有する、請求項17に記載の流体管コネクター。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図6H】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【公表番号】特表2013−515927(P2013−515927A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546211(P2012−546211)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/061903
【国際公開番号】WO2011/079228
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】