説明

一体的な取付装置および閉鎖装置を有する巻付け可能な織物スリーブ

細長い部材を引き回し、保護するための筒状の巻付け可能な織物スリーブが提供される。スリーブは、絡み合ったヤーンで作成される細長い壁を含む。壁は、スリーブの対向する端部間でスリーブの中心長手軸と平行に延在する対向する内縁および外縁を有する。壁は、内縁および外縁の間で延在する対向して面する内面および外面も有する。内縁と外側から重なり合う関係で外縁を中心長手軸の周りに巻付けると、内面が筒状のスリーブの内部空洞と境界を接する。さらに、細長い締結具は、外縁と隣接する中心長手軸と平行に延在する。締結具は、外面から外側に面し、外部の支持部材に取付けられるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本願は、2009年11月25日に提出された米国仮出願番号第61/264,396号の利益を主張し、その全体がここに引用により援用される。
【0002】
発明の背景
1.技術分野
本発明は概して、細長い部材を保護するための織物スリーブに関し、特にスリーブを細長い部材の周りに巻付けられた形態に維持するために支持表面および閉鎖装置に取付けるための一体的な取付装置を有する巻付け可能な織物スリーブに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術
ワイヤおよびワイヤハーネスを巻付け可能な保護織物スリーブに巻付けて、摩耗、流体、熱および電磁干渉作用に対する保護をワイヤに与えることが知られている。織物スリーブは、典型的に織られるか、編組まれるか、編まれるか、またはかぎ針編みされ、次いで製造中もしくは現場で所望の長さに切断される。さらに、開いた構造の巻付け可能なスリーブは、熱硬化可能なヤーンで少なくとも部分的に構成されることが知られており、それによりスリーブの壁を熱硬化させ、自動的に丸まるとも称される自動的に巻付く形態となり、縦方向に延在するスリーブの対向する縁が互いに重なり合い、保護されている細長い部材を完全に包囲する。さらに、スリーブの壁が細長い部材の周りに適切に巻付けられたままであることを確実にするために、閉鎖装置、たとえばスナップ、フックおよびループ締結具、接着テープ、ならびにレーシングテープを使用して、長手方向に延在するスリーブの自由縁を互いに重なり合った関係に保つことが知られている。航空宇宙用途では「ストリング」とも称されるレーシングテープが通常使用され、レーシングテープは一般にボビン上に設けられ、はさみで切断され、技術仕様内でスリーブを閉じるのに必要な長さを供給する。ストリングは典型的に、巻付けられたスリーブ壁の周囲に巻付けられ、その上にストリングの自由端が結束されて結び目を形成し、それによって壁を閉じられた形態に維持する。ストリングは、その所期の機能を果たすには有効であるが、スリーブとは別個の部品として設けられる場合は、別個のストリング部品の在庫を維持することを必要とする。さらに、別個のストリング部品は、適用中にストリングがスリーブの長さに沿って適切に離間されることを確実にするために、場合によっては一定の長さへの切出しと測定とを含むマニュアル操作を必要とする。
【0004】
また、細長い部材の周りに巻付けられると、巻付け可能なスリーブは、スリーブが支持部材に対して移動するのを防ぐために特定用途の支持部材に取付けられる必要があることが多い。たとえば、支持部材は自動車または航空機のフレーム部材であり得る。非航空機用途においては、フレームは、たとえば別個のクリップによってスリーブをフレームに取付けることを容易にするために締結具穴を有して構成することができることが多い。しかし、航空機用途のためのフレーム構造の製造では、穴は典型的に好ましくなく、それによってフレームにスリーブを取付けることがより困難となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の一局面は、細長い部材を引き回し、保護するための筒状の巻付け可能な織物スリーブを提供する。スリーブは、絡み合ったヤーンで作成される細長い壁を含む。壁は、スリーブの対向する端部間でスリーブの中心長手軸と平行に延在する対向する内縁および外縁を有する。壁は、内縁および外縁の間で延在する対向して面する内面および外面も有する。内縁と外側から重なり合う関係で外縁を中心長手軸の周りに巻付けると、内面が筒状のスリーブの内部空洞と境界を接する。さらに、細長い締結具が外縁に隣接して中心長手軸と平行に延在する。締結具は外面から外側に面し、外部の支持部材に取付けられるように構成される。
【0006】
発明の別の局面によれば、締結具は、外縁に隣接してフックおよびループ締結具の一部分として設けられる。したがって、保護すべき細長い部材の周りに壁を巻付けると、フックおよびループ締結具の一部分は、たとえば自動車または航空機のフレームなどの支持部材上のフックおよびループ締結具の別の部分に取付けやすいように外側に面する。
【0007】
発明の別の局面によれば、細長い部材を引き回し、保護するための筒状の巻付け可能なスリーブは、対向する端部間でスリーブの中心長手軸と平行に延在する対向する内縁および外縁を有する細長い壁を含む。壁は、内縁および外縁の間で延在する対向して面する内面および外面を有する。内縁と外側から重なり合う関係で外縁を中心長手軸の周りに巻付けると、内面が筒状のスリーブの内部空洞と境界を接する。細長い締結具が壁の外面に取付けられる。締結具は、中心長手軸と平行に延在し、外部の支持部材に取付けられるように外面から外側に面する。さらに、閉鎖装置が壁に一体的に取付けられる。閉鎖装置は、締結具に対して横切って延在し、それ自体に取付けられるように壁の周りに周方向に延在し、内縁および外縁を重なり合う関係に維持する。
【0008】
したがって、発明は、保護すべき細長い部材の周りに巻付けられた形態で容易に維持することができる巻付け可能な織物スリーブを提供する。閉鎖装置はスリーブの壁に取付けられており、組立と壁を巻付けられた形態に維持することとの複雑さを低減し、かつ在庫の部品の数も減少させる。さらに、閉鎖装置を壁に取付けた状態において、閉鎖機構は互いに所定の関係であらかじめ離間され、組立の複雑さをさらに低減する。
【0009】
図面の簡単な説明
発明のこれらおよび他の局面、特徴ならびに利点は、現在好ましい実施例および最良の形態についての以下の詳細な説明、添付の請求項、ならびに添付図面を検討すると、当業者にとって容易に明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】発明の一局面にしたがって構成された巻付け可能な織物スリーブの概略部分斜視図である。
【図2】スリーブが巻付けられていない形態で示されている、図1のスリーブの外面の概略平面図である。
【図3】支持部材に取付けられた図1のスリーブの概略端面図である。
【図4】発明の別の局面にしたがって構成された巻付け可能な織物スリーブの概略部分斜視図である。
【図5】スリーブが巻付けられていない形態で示されている、図4のスリーブの外面の概略平面図である。
【図6】発明のさらに別の局面にしたがって構成された巻付け可能な織物スリーブの概略部分斜視図である。
【図7】スリーブが巻付けられていない形態で示されている、図6のスリーブの外面の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
好ましい実施例の詳細な説明
図面をより詳細に参照して、図1は、発明の一局面にしたがって構成された、以下スリーブ10と称される巻付け可能な織物スリーブの概略図を示す。スリーブ10は、たとえばワイヤまたはワイヤハーネス14などの細長い部材を引き回し、保護するための巻付け可能な細長い壁12を有する。細長い壁12は、自身に絡み合った少なくとも一本のヤーン16または互いに絡み合った複数のヤーン16から構成される。壁12は、中心長手軸18の周りに巻付けられ、丸まるとも称され、包囲された筒状の内部空洞20をもたらす。空洞20は、使用中などに細長い部材14を容易に径方向に空洞20内に配置することができ、逆に空洞20から取出すことができるように、スリーブ10の長手軸18に沿って容易にアクセス可能である。壁12を巻付けられた筒状の形態で細長い部材14の周りに維持することを容易にするために、細長い閉鎖装置ストリング部材の形態で例として図1〜図3に表わされ、ここでは複数のストリング部材22として表わされる少なくとも1つの閉鎖装置22がスリーブ10の作成中に壁12に取付けられることが好ましい。ストリング部材22は、壁12の周りに周方向に巻付けることができ、その後ともに結束されるなどによって互いに取付けることができるように、中心長手軸18を横切ってまたは実質的に横切って延在する。したがって、スリーブ10は、壁12に一体的に取付けられた少なくとも1つの閉鎖部材22を有して作成され、スリーブ10を細長い部材14の周りに保護形態で維持するのに好都合な機構をもたらす。
【0012】
長さ、巻付けられた「たばこ」となった後のスリーブの全直径に直接対応する幅、および壁厚を含むいずれかの好適な寸法を有して壁12を作成することができる。壁12は対向する内縁および外縁24,26を有し、対向して面する内面および外面28,30がそれぞれ縁部24,26の間で延在する。縁24,26は中心軸18と平行にまたは実質的に平行に延在し、壁12の対向する端部32,34で終端する。壁12は、外部から加えられた力によって対向する縁24,26を互いにかつ中心軸18に概ね平行な関係に維持しつつ後で巻付けることができる概ね平らな本体として作成することができるかまたは、所望であれば、自動的に巻付く本体として作成することができる。自動的に巻付く本体として作成される場合、横糸のうち少なくともいくらか、周方向に延在するヤーン16が、熱硬化して中心軸18の周りに丸まった形態を維持し、自動的に巻付く筒状の形態に壁12をバイアスする熱硬化可能なヤーンとして設けられる。壁12が、概ね外部から加えられる力がなく、自動巻付け筒状形態にあるとき、外側26は内側24を越えて延在して重なり合い、空洞20を周方向に完全に包囲し、したがって壁12は、壁12の周囲全体の周りにおける外部要素に対する保護を、空洞20に含まれるワイヤ14に与える。側縁24,26は、所望であれば、少なくとも部分的に空洞20を開いて露出させるために、外部から加えられる力を受けて容易に互いから離れて広げることが可能である。したがって、ワイヤ14は、組立中に空洞20内に配置するかまたは、使用中に空洞20から取出すことが容易にできる。外部から加えられた力を解放すると、側縁24および26は、熱硬化ヤーン16によって与えられるバイアスの下で、緩んだ重なり合う自動巻付け位置に自動的に戻る。
【0013】
壁12は、マルチフィラメントおよび/またはモノフィラメントヤーンで作成することができ、自動巻付け実施例のヤーン16のうち少なくとも1本以上が熱硬化可能である。たとえば、ヤーン16のうち1本以上は、たとえば硫化ポリフェニレン(PPS)などの、摂氏約200〜225度の温度で熱硬化することができる熱硬化可能なポリマー材料として設けることができる。壁12を形成するヤーン16は、所望であれば、織り、編み、かぎ針編み、編組などの多様な処理を使用して絡み合わせることができる。
【0014】
織物の壁12を形成した後、閉鎖部材22がそれに一体的に取付けられる。細長い部材14の周りに壁12を巻付けるとそれぞれのストリング部材22の対向する端部36,38がともに結束された状態でストリング部材22が壁12の周りに周方向に自由に巻付けられるように、外縁26に隣接して取付けられるものとして示される閉鎖ストリング部材22が壁12に取付けられる。ストリング部材22は、ここでは例として限定することなく2回として示されているが、ストリング部材22が壁12の周りに何回巻付けられるかに依存して、いずれかの所望の長さで提供することができる。
【0015】
1つの好ましい実施例では、ストリング部材22は、縫い付けられたヤーン40によって壁12の外面30に取付けられる。また、ストリング部材22は、生地42と壁12の外面30との間に取込まれ縫い付けられるものとして表わされ、生地は、中心軸18と平行にまたは実質的に平行に延在する細長い締結具43をもたらし、締結具43は、たとえばフックおよびループ型締結具のフックまたはループ部分43の一方であるものとして表わされる。締結具43は、生地42に取付けられた別個の部品として設けることができるかまたは、生地を締結具43として設けることができる。生地42は、外縁26に隣接して壁12の対向する端部32,34の間で延在するものとして示され、外縁26と同一平面にあるものとして示される。生地42と、関連付けられた締結具43とは、いずれかの好適な幅、たとえば約1/2〜1インチを有して設けることができる。しかし生地12は、端部32,34の間全体よりも短く延在するものとして設けることができ、さらに、所望であれば、壁12の長さに沿って互いに離間された別個のセグメントとして設けることができる。作成時、ストリング部材22は好ましくは生地42と壁12との間に挟まれ、次いでその後、縫い付けられたヤーン40によって生地42およびストリング部材22が壁12に固定して取付けられる。所望であれば、ヤーン40の縫い付けられた列の数を作製することができると認識されるべきであり、ここでは二列が示され、一列は生地42の長手方向に延在する各縁に隣接して延在する。さらに、生地42と壁12との間に挟まれることによって維持力が高まり、生地42の外面上で締結具43と干渉することが回避されると考えられるものの、所望であれば、ストリング部材22を生地42の外面に縫い付けることもできると認識されるべきである。
【0016】
生地42をフックまたはループ部分の一方として設けた状態において、たとえば自動車または航空機のフレーム部材などの、構造44(図3)とも称される支持部材にスリーブ10を容易に取付けることができる。構造44へのスリーブ10の取付を容易にするために、フレーム部材の製造中またはその後にフレーム部材にあらかじめ組付けられるなどによって、フックまたはループ部分の他方46が構造44に取付けられる。したがって、スリーブ10上の第1のフックまたはループ締結具43を、フレーム部材44上の第2のフックまたはループ締結具の他方46と締結係合させることによってフレーム部材44に開口部を形成することなく、迅速で経済的なやり方でスリーブ10をフレーム部材44に容易に取付けることができる。
【0017】
図4および図5において、発明の別の局面にしたがって作成されたスリーブ110が例示され、同様の特徴を特定するために、100の位を付した同じ参照符号が使用される。スリーブ110は、上述したのと同じく作成される壁112を有する。したがって、壁112は対向する内縁および外縁124,126をそれぞれ有し、対向して面する内面および外面128,130がそれぞれ縁124,126の間で延在する。縁124,126は中心軸118と平行にまたは実質的に平行に延在し、壁112の対向する端部132,134で終端する。
【0018】
一対として示される少なくとも1つの閉鎖部材122は、縫い付けられたヤーン140などにより壁112の外面130に取付けられる。閉鎖部材122は、細長い可撓性のストラップ122として設けられる。ストラップ122は対向する端部136,138の間で延在し、端部136の一方は外縁126に隣接して取付けられるものとして示される。対向する端部136,138の間の位置に取付けられるなどによってストラップ122は別のものとすることができ、それによって対向する端部136,138を外側126から離れて横方向に延在させることができることが認識されるべきである。また、端部136は、細長い締結具143と壁112の外面130との間に取込まれ縫い付けられるものとして表わされ、締結具143は、たとえばフックおよびループ型締結具のフックまたはループ部分143の一方として表わされる。ストラップ122は対向する内面および外面128′,130′を有し、内面128′を示すために左側のストラップ122がねじられている図5に最も良く示されるように、内面128′は本質的に壁112の内面128の延長部分であり、外面130′は本質的に壁112の外面130の延長部分である。内面128′は、自由端138に隣接して示される第1のフック部分(hp)またはループ部分(lp)の一方を有する。外面130′は、固定端136に隣接して示される第1のループ部分(lp)またはフック部分(hp)の一方を有し、各ストラップ122のそれぞれの第1のフック部分(hp)および第1のループ部分(lp)は、ストラップ122が壁112の周りに周方向に巻付けられると互いに取付けられるように構成される。したがって、内面128′にフック部分(hp)が設けられる場合は外面130にループ部分(lp)が設けられ、逆の場合も同様である。図示されるように、第1のフック部分(hp)は内面128′全体にわたって延在し、第1のループ部分(lp)は外面130′全体にわたって延在する。そのため、それぞれの端部136,138が互いに重なり合って当接されると、それぞれのループ部分(lp)およびフック部分(hp)が互いに締結される。
【0019】
各閉鎖装置122は、その外面130上に第2のフック部分(hp′)または第2のループ部分(lp′)を有するものとして示され、第2のフック部分(hp′)または第2のループ部分(lp′)は、支持部材44上でそれぞれのフック部分(hp)またはループ部分(lp)の他方に取付けられるように構成される(図3参照)。そのため、壁112の周りにストラップ122を巻付け、第1のフック部分および第1のループ部分(hp),(lp)それぞれを互いに締結すると、第2のフック部分(hp′)または第2のループ部分(lp′)は、支持部材44への取付のために外側に面するように自動的に構成される。また、図示されるように、第2のフック部分(hp′)または第2のループ部分(lp′)は、中心軸118と平行にまたは実質的に平行に延在する細長い締結具143上に重なり合うように構成することができ、締結具143は、締結具43について上述したように、たとえばフックおよびループ型締結具のフックまたはループ部分143の一方であるものとして表わされる。したがって、ストラップ122の対応するフック部分(hp′)またはループ部分(lp′)が締結具143と位置合わせされた状態でストラップ122が締結具143の一部分上に巻付くと、支持部材44への取付のために、所望であればフックまたはループ部分のうちの一方がスリーブ110の全長に設けられる。そうでなければ、ストラップが同じフープまたはループ部分(hp′),(lp′)を含まない場合、それと重なり合う関係でストラップ122を有する締結具143の部分は、支持部材44への取付のための起点をもたらさないことになる。
【0020】
図6および図7では、発明の別の局面にしたがって作成されたスリーブ210が例示され、同様の特徴を特定するために、200の位を付した同じ参照符号が使用される。スリーブ210は、壁12について上述したのと同じく作成される壁212を有する。したがって、壁212は対向する内縁および外縁224,226をそれぞれ有し、対向して面する内面および外面228,230がそれぞれ縁224,226の間で延在する。縁224,226は中心軸218と平行にまたは実質的に平行に延在し、壁212の対向する端部232,234で終端する。
【0021】
一対として示される少なくとも1つの閉鎖部材222は、縫い付けられたヤーン240などにより壁212の外面230に取付けられる。閉鎖部材222は細長い可撓性のストラップとして設けられ、ここではタイラップ(tie wrap)222として示される。タイラップ222は対向する端部236,238の間で延在し、端部の一方238は締結端子48を有し、対向する端部236は締結端子48内に固定して収容されるように構成される締結歯50を有する。タイラップ222は、細長い締結具243と壁212の外面230との間に取込まれ綴じられるものとして表わされ、締結具243は、例として上述したように、フックおよびループ型締結具のフックまたはループ部分243の一方であるとして表わされる。端部236,238は、保護すべき細長い部材14の周りに壁212を巻付けると互いに取付られるように、壁212の側縁224,226から外側に横方向に延在するものとして示される。タイラップ222が締結具243の下方に延在する結果、支持部材44上の締結具46に取付けられるように締結具243の全長が露出される。
【0022】
上記の教示に鑑みて、本発明の多くの修正および変更が可能であることが明らかである。したがって、添付の請求項の範囲内において、具体的に記載した以外の方法で発明は実施され得ると理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い部材を引き回し、保護するための筒状の巻付け可能な織物スリーブであって、
絡み合ったヤーンで作成される細長い壁を備え、前記細長い壁は、前記スリーブの対向する端部間で前記スリーブの中心長手軸と平行に延在する対向する内縁および外縁を有し、かつ前記内縁および外縁の間で延在する対向して面する内面および外面を有し、前記内縁と外側から重なり合う関係で前記外縁を前記中心長手軸の周りに巻付けると、前記内面が前記筒状のスリーブの内部空洞と境界を接し、さらに、
前記外縁に隣接して前記中心長手軸と平行に延在する細長い締結具を備え、前記締結具は、前記外面から外側に面し、外部の支持部材に取付けられるように構成される、巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項2】
前記締結具は、フックおよびループ締結具のフック部分またはループ部分の一方であり、フック部分またはループ部分の前記一方は、支持部材上のフック部分またはループ部分に取付けられるように構成される、請求項1に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項3】
前記締結具は前記対向する端部の間で連続して延在する、請求項2に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項4】
前記壁に一体的に取付けられた閉鎖装置をさらに備え、前記閉鎖装置は、前記締結具に対して横切って延在し、それ自体に取付けられるように前記筒状のスリーブの前記壁の周りに周方向に延在し、前記内縁および外縁を重なり合う関係に維持する、請求項1に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項5】
前記閉鎖装置は、前記外面と少なくとも1つの前記締結具との間に配置される、請求項4に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項6】
前記締結具および前記閉鎖装置を前記壁の前記外面に取付ける縫い目をさらに備える、請求項5に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項7】
前記閉鎖装置はストリングである、請求項4に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項8】
前記閉鎖装置は、前記閉鎖装置が前記壁の周りに周方向に巻付けられると互いに取付けられるように構成された第1のフック部分および第1のループ部分を有するストラップである、請求項4に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項9】
前記閉鎖装置は、支持部材上のフック部分またはループ部分に取付けられるように構成された第2のフック部分または第2のループ部分を有する、請求項8に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項10】
前記第2のフック部分または前記第2のループ部分は、前記締結具と重なり合って位置合わせされるように構成される、請求項9に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項11】
前記閉鎖装置は、端子を有する一方端と、前記端子に固定して収容されるように構成された歯を有する他端とを有するタイラップである、請求項8に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項12】
細長い部材を引き回し、保護するための筒状の巻付け可能なスリーブであって、
前記スリーブの対向する端部間で前記スリーブの中心長手軸と平行に延在する対向する内縁および外縁を有し、かつ前記内縁および外縁の間で延在する対向して面する内面および外面を有する細長い壁を備え、前記内縁と外側から重なり合う関係で前記外縁を前記中心長手軸の周りに巻付けると、前記内面が前記筒状のスリーブの内部空洞と境界を接し、さらに、
前記外面に取付けられた細長い締結具を備え、前記締結具は、前記中心長手軸と平行に延在し、前記外面から外側に面し、前記締結具は、外部の支持部材に取付けられるように構成され、さらに、
前記壁に一体的に取付けられた閉鎖装置を備え、前記閉鎖装置は、前記締結具に対して横切って延在し、それ自体に取付けられるように前記壁の周りに周方向に延在し、前記内縁および外縁を重なり合う関係に維持する、巻付け可能な筒状のスリーブ。
【請求項13】
前記締結具は、フックおよびループ締結具のフック部分またはループ部分の一方である、請求項12に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項14】
前記閉鎖装置は、前記外面と前記少なくとも1つの締結具との間に配置される、請求項12に記載の巻付け可能な織物スリーブ。
【請求項15】
前記閉鎖装置は、前記閉鎖装置が前記壁の周りに周方向に巻付けられると互いに取付けられるように構成された第1のフック部分および第1のループ部分を有するストラップである、請求項12に記載の巻付け可能な織物スリーブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−512652(P2013−512652A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541179(P2012−541179)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/057939
【国際公開番号】WO2011/066341
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(503170721)フェデラル−モーグル パワートレイン インコーポレイテッド (32)
【氏名又は名称原語表記】Federal−Mogul Powertrain, Inc.
【住所又は居所原語表記】26555 Northwestern Highway, Southfield, Michigan 48034, U.S.A.
【Fターム(参考)】