説明

一灯式信号灯の交通信号表示方法とその信号灯装置

【課題】 一灯式交通信号灯の鮮明度を高くする信号表示方法とその信号灯装置の提供。
【解決手段】信号灯装置21がデータベース6に記憶したデジタル化所定信号11、12をコアメモリ7aに記憶する画像処理ソフト操作で、データ検索と画像構成を行って次回掲示内容を表示データバッファ6aに転送、待機保存し、それをコントローラ5の画像表示制御を受け、信号灯装置21の信号灯に組み込んだフラットディスプレイ1に読み出し、信号表示する構成にした。

【発明の詳細な説明】
【発明が属する技術分野】
【0001】
本発明は交通制御システムに用いる信号灯技術に係り、信号灯に表示する三色を一灯の表示面内に表示する一灯式信号灯からなる信号灯装置技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の一灯式信号灯とその信号灯装置には、光源色を凸レンズで集光して発色操作して、三色光源を各27個以内に同一表示面に赤色の発光ダイオード(以下、LEDという)、黄色LED、緑色LEDを配置して、順次、交替で発色操作させるもの(特許文献1)、同左技術に加えて、各色LEDを配置して補助信号とともに信号灯一灯内に表示させるもの(特許文献2)、青色LEDと、青色LEDの光をプレートに照射すると波長変換が生じる、各色表示用蛍光色素を含有させた樹脂プレートを併用して、信号灯一灯で赤色、黄色、青色の信号操作を可能にする技術(特許文献3)、三色のLEDを多数配置して一灯式信号灯を形成した4面の信号灯を、背中合わせに角筒状に組み立てた四面体信号灯装置1基によって十字路交差点の信号操作を1個所で行う技術(特許文献4)などがある。
【0003】
これら従来技術は、他種の色を含まず専用LEDを灯面全面に埋め尽くして各色毎に照明する三色個別灯装置と比較すると、三色の各LEDを混在して一灯の表示面に納めるので、一色のLEDは1/3の個数、その照度密度は1/3になる。そこに集光レンズを併用しても、表示鮮明度の低下は避けられず、前記した四面体信号灯装置でも、LED配置型一灯色信号灯で組み立てる限り、生じる欠点は変わらない。
【0004】
また波長変換プレートを併用して、青色LEDを照射して三色表示を行えても、変換して得た単色が狭帯域に収めて鮮明さを得るに困難があり、高輝度を得ることに問題がある。
【0005】
【特許文献1】実開平7−43895号公報
【特許文献2】特開2006−221491号公報
【特許文献3】特開2000−194992号公報
【特許文献4】特開平11−39593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような三色個別信号灯も、これに代替させる一灯色信号灯も、三色LEDから成る単色灯への電力供給スイッチをON−OFF制御する信号表示であり、この信号表示システムを踏襲したままでの一灯式信号灯の表示同一画面内に三色信号表示を行うには、信号灯大きさに比べ使用LEDの大きさが輝度密度を高める程には小さい構造になっていない、という問題点があった。
【0007】
解決しようとする問題は、一灯式信号灯の同一表示面に三色の信号灯を個別に表示するに当たって、一色分の照明を行うときに、別の信号表示用の他の二色分を消灯するときに二色分の暗黒部分が生じてしまう点、その結果、点灯させた一色分の照明の照度や輝度が低下してしまう点などである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一灯式信号灯の交通信号表示方法は、フラットディスプレイを信号灯に用い、信号灯装置が記憶するデジタル情報化した所定信号内容を、信号灯画面上に映し出して交通制御システムに基づいて整合する交通信号表示を一灯式信号灯に行うことを最も主要な特徴とする。
【0009】
そして本発明方法は、所定信号内容を信号灯表示画面上に映し出すに当たり、現に表示中の表示内容に引き続き表示する次回表示内容を表示データバッファに転送し、そのバッファから表示信号を読み出して画面表示することを主要な特徴としている。
【0010】
本発明方法のために構成する信号灯装置は、信号表示を行うフラットディスプレイ、デジタル化した信号内容を記憶するデータベース、コアメモリ、表示データバッファ、画像表示制御を行い画像出力するコントローラとによって構成することを最も主要な特徴とする。
【0011】
そして本発明装置は、信号灯を背中合わせに組み立てたフラットディスプレイ製二面一対の信号灯を信号灯装置一基に構成することを主要な特徴としている。
【0012】
また本発明装置は、同一幅で広幅帯または短冊形の、独立画像枠から成るカセット式フラットディスプレイの積み重ね集合体が信号灯表示面を形成し、その積み重ね集合体が画像出力を受けて整合した信号画像を表示できるようにした信号灯とカセット式フラットディスプレイの着脱自在のコネクターによって一灯式信号灯を構成することを次の主要な特徴としている。
【0013】
さらに本発明装置は、信号灯装置の操作電源に給電する電源回路に対して、商用電源に代わる電源として、夜間受電力の蓄電力を受電、放電するバッテリ、風力発電、路面設置型素子発電などの自家発電源などからの電源選択電力制御機能を付与可能に構成することを主な特徴としている。
【0014】
ここでは、フラットディスプレイ(以下、FDという)とは、小型化に適合する液晶ディスプレイ(以下、LCDという)、有機エレクトロルミネセンスディスプレイ(以下、有機ELDという)およびフィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDという)を示す。
【発明の効果】
【0015】
本発明の、一灯式信号灯の交通信号表示方法は、信号灯の差し替え点灯の方式でなく、FDを使用する信号灯にデジタル化した信号情報を、画像表示用ソフトウエアを用いて信号灯に送出することにより、信号灯画面に所定信号が読み出され、システム操作に従う整合した交通信号が表示できるので、異なる信号表示毎に信号灯表示全画面を用いることができる。表示画面には不必要な暗黒部分がなく、点灯照度や輝度の低下原因を生じないという利点がある。
【0016】
そして本発明方法は、画像出力回路へ送り出せるデジタル化した信号内容を事前に収めておく表示データバッファを設けたので、信号灯表示画面に異種の所定単色主信号を即時表示できる他に加えて、矢印等の所定補助信号との複合表示や、二色以上を用いる複雑な所定混彩信号であっても、整合した画像を信号灯表示面に瞬時に掲出できる。
【0017】
本発明の、信号灯装置は、厚さ数cmから数mmに形成できるFDを用いることによる信号灯の薄型化、軽量化を実現し、信号灯専用の複数所定信号の収蔵データを有し、信号灯画面表示に特化した必須のソフトウエアを纏めて記憶保持させ、次回掲出信号データを掲出直前に準備でき、それらの処理制御をコントローラが管理する構成により、信号灯信号表示に充分な情報蓄積、的確な表示処理、迅速な信号読み出しを円滑に実施できる効果がある。
【0018】
そして本発明装置は、両方向通行可の交通路を走行する対向車両に対し、一灯式信号灯を背中合わせにした二面対向型信号灯の信号灯装置一基にて、交通制御できる効果がある。
【0019】
さらに本発明装置は、信号灯表示体全面を細分割して画面表示する複数の区分型FDをコネクターにカセット接続することにより一体化する構成ができるので、同一サイズのFD設計製作、FDの小型化、区分型FDの量産化、FDの仕様ユニバーサル化、メンテナンスの容易化など、取扱いが容易にできるという効果がある。
【0020】
その上に本発明装置は、その電源回路が自家発電源からの給電選択機能を付設可能にして、進歩の早い発電技術変化の成果にいつでも対応できるスタンバイ能力を付与したので、究極的には、信号灯装置周りには外部からの配線不要に対応できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
一灯式信号灯の同一表示面に異色信号灯を個別表示する際に、表示面に暗黒部分が生じて照明の照度や輝度が低下しないようにするという目的を、信号灯表示体にFDを用い、FDにデジタル情報の読み出しによって掲示する表示信号処理によって実現した。
【実施例】
【0022】
図1は、本発明の、FDから成る一灯式信号灯の信号灯装置の基本構成を模式的に説明するもので、(A)は角形信号灯を、(B)は丸形信号灯をそれぞれ示す前面図、(C)は(A)のA−A′矢視図、(D)は信号灯装置の実施例を模式的に示すブロック図である。
図1(A)ないし(C)に示すように、画像枠3に保持し、着脱自在にコネクタ2に接続するFDから成る一灯式信号灯1(以下、FD信号灯という)に形成する。ここに1aは角形信号灯、1bは丸形信号灯、21は角形の、22丸形のFD信号灯装置を示す。なお本発明の信号表示方法は、既存ディスプレイを信号灯に転用する点にあるので、FDに係る電極やドライバーICを含む構造、機構や電気についての説明は省略する。
【0023】
同図(D)に示す本発明装置の基本構成は、交通制御システムが定めた、通常用いる所定信号内容を全て、検索可能に記憶する表示データベース6と、信号灯画面表示に特化して、交通制御システムが定めたタイムスケジュールに合致して、信号情報の検索、掲示時限などを管理、操作する必須の操作ソフトウエアを記憶するコアメモリ7aと、該操作ソフトウエアによって次回信号情報が検索され、検索した次回掲出信号データを掲出直前まで転送を受けて保持し、掲出動作時にその保持データを送出する表示バッファ6aを設け、これらをメモリパス17を介して接続する画像処理制御システムを操作するコントローラ5と、電源回路8からの操作電力を受けて、メモリパス17から受ける信号データを信号表示するFD組込の信号灯1とによってFD信号灯装置が構成され、交通信号表示方法が実施される。
【0024】
ここに電源回路8は、商用電源8aから操作電力を受電するが、該商用電源を補完す電源として、ここに図示しない電源電力制御用コントローラを付設可能にして、夜間受電力の蓄電力を保持するバッテリー8cや、風力発電、路面設置型素子発電、太陽光発電などを受けて設ける自家発電源などからの給電選択機能を操作電源に付与可能にしている。
【0025】
このように構成する本発明装置は、全面表示仕様のFDを用いて、デジタル化した信号表示と操作電源に対して即時対応のバックアップが可能となり、交通制御システムの主管者が補助信号を含めた新規信号を創出しても、ソフトウエア処理により容易に信号提供サービスの改革が可能となる効果が得られた。
【0026】
図2は、本発明の、FD信号灯を応用する実施例を説明し、(A)は二面対向型FD信号灯の実施例を示す平面図、(B)はその別の実施例を示す平面図である。
図中の1Fは、正面対向形、1Bは1Fの背中合わせに一体化させた裏面対向形、1Rは1Lの扇状に開角して背中合わせに一体化させた裏面対向形の各FD信号灯を、23は二面対向型FD信号灯装置の基本型を、24はその応用型を示す。その他の符号は図1記載の同符号と同じである。なお図1、2に点線括弧内の「上」「下」とは、図示枠を90度回転させて信号灯にする場合の上下位置を示し、実線矢印は、信号表示方向を示す。
【0027】
23、24は、従来三灯式や一灯式の信号灯を二基、設けるところ、信号灯を一基で代替して、軽量、薄型構造にできるという効果がある。
同図(B)に示す、傾斜配置させた1Rと1Lから成る信号灯は、FDに直射光が当たっても、信号灯に対向して走行する車両への反射光直撃を避ける効果がある。
【0028】
図3は、本発明に係るFD信号灯の交通信号表示方法を説明するもので、(A)はその信号灯画像表示の実施例を示す前面図、(B)は同じく他の実施例を示す前面図である。
図3(A)に示すのは、信号灯の表示面9に、フレーム画像13を表示し、その画像枠内に従来から単色(赤、青、黄)で描いてきた主信号画像11を表示するように実施例である。同図(B)に示すのは、前記表示面に、主信号画像11と補助画像12の矢印信号をフレーム画像13によって区別し、並記表示した実施例である。なおフレーム画像13は、省略、消去してもよい。なお表示灯表示面9の表示信号の背景色は、任意の強調色、黒色、画像色無しなど、交通制御システム側が任意に定めることができる。
【0029】
このように画像表示を行うことによって、主信号画像11や補助画像12の大きさを、FD信号灯は任意に画像形成できると共に、フレーム画像13を加えることにより、表示信号を車両運転手に強調する効果も得られる。
【0030】
図4は、本発明に係るFD信号灯の信号灯装置を模式的に説明するもので、多面対向型信号灯の一実施例を示す平面図である。
図4に示すように、前記した二面対向形信号灯装置23を、二組のFD信号灯21で挟んで全体をH形に形成、合計3組の信号装置を一体的に組み合わせて構成した四面対向形信号灯装置25である。ここに実線矢印は、信号表示方向を示す。なおここに図示しないが、合計二組の二面対向形信号灯装置23をほぼ直角にL字型に配置して、直交する交差点に敷設する信号灯装置や、三組以上の二面対向形信号灯装置23をL字二段型に組み合わせた構成装置を設けて、五辻交差点用として信号灯装置一基に纏めることもできる。
【0031】
このような多面対向型信号灯装置は、複雑な一体型信号灯装置の構造体ではないので、信号灯装置の設置場所を一個所確保するのみで信号設置場所は足り、信号表示操作はデジタル情報処理を行うだけ一括して信号表示制御を行えるので、交通制御システムが円滑に運営できる。
【0032】
図5は、本発明に係るFD信号灯を広幅帯または短冊形FDによって構成する信号灯装置の実施例を説明し、(A)はその一実施例を示す前面図、(B)は同じく別の実施例を示す前面図である。
図5(A)には、広幅帯または短冊形FD(以下、短冊形FDという)9nを複数、密着状に配置し、全体が広い画像を表示できる信号表示面を形成するFD区分形一灯式信号灯装置(以下、FD区分形信号灯装置という)26を示す。
同図(B)には、短冊形FD9nを複数、区画スペース4を設けて定間隔で上下に配置して信号表示面を形成するFD区分形信号灯装置27を示す。ここに11aから11eまでは主信号画像、12aから12cまでは補助画像、13はフレーム画像を、それぞれ映し出す短冊形FDを示す。
【0033】
以上のように複数の短冊形FDを用いて画像構成をするので、メンテナンス時に映像表示頻度が高い短冊形FDの故障部分を、細分化構造に軽量化させたFD部品、即座に交換でき、交通の渋滞原因を速やかに除去でき、高度技術のFD量産効果も取り入れ可能の効果がある。
【0034】
図6は、本発明に係る分割または多面型FDから成るFD信号灯装置の基本構成を説明し、その実施例を模式的に示すブロック図である。
図5(B)を参照しながら図6を説明する。図6に示すように、FD区分形信号灯装置26、27に対する信号灯装置の基本構成は、図1(D)に図示した装置構成の信号灯1に代え、画像表示を分割した短冊形FD9a、9b、‥、9n、‥毎に、各画像を主信号画像には11a、11b、‥を、補助画像には12a、12b、‥の表示画像を配分して、分割表示FD信号灯の全体表示画像としてデジタル表示情報を読み出して、統括した所定信号として画像出力回路18からFDに出力する。ここに図示する実線矢印は、各区分FDに分割した画像出力が送出されることを示す。
図6に示す短冊形FD9a、9b、‥の、例えば短冊形FD9aを二面対向型FD信号灯装置の正面対向形信号灯1Fに、同じく短冊形FD9bを同装置の裏面対向形信号灯1Bに置き換えて、信号灯1F、1Bに、連係する全面表示の信号表示データを読み出すようにすれば、図6に示す前記した基本ブロック図は、「分割表示フラットディスプレイ」を「二面表示フラットディスプレイ」と書き換えるだけで、その信号装置の基本構成ブロック図は転用でき、多面対向型信号灯装置23、24、25に対しても、同じくブロック図転用は有効である。
【0035】
このように、LCD、有機ELD、FEDを選択的に適用できるFD信号灯装置の基本構成を、図1(D)に倣う図6のブロック構成にすることによって、信号画像表示の、一面型、二面型、多面型などの信号灯装置21ないし25でも、分割表示を行う短冊形FD9a、9bなどにより構成するFD区分形信号灯装置26、27においても、デジタル化した信号情報を扱えるようにしたFD信号灯の構造選定決定は、所定信号の表示操作を容易に、かつ即時に対応できる効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上説明したように本発明の一灯式信号灯の交通信号表示方法とその信号灯装置は、デジタル情報化可能なFDを信号灯表示体に適用するものなので、一般道路の車両交通路ばかりでなく、鉄道交通の踏切信号、広い特殊地域内の専用路交差点などに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るフラットディスプレイから成る一灯式信号灯の信号灯装置の基本構成を模式的に説明するもので、(A)は角形一灯式信号灯を示す前面図、(B)は同じく丸形灯を示す前面図、(C)は(A)のA−A′矢視図、(D)は信号灯装置の基本構成の実施例を模式的に示すブロック図である。
【図2】本発明に係るフラットディスプレイ組込信号灯を応用する実施例を説明するもので、(A)は二面対向型信号灯の実施例を示す平面図、(B)は同じく別の実施例を示す平面図である。
【図3】本発明に係るフラットディスプレイから成る一灯式信号灯の交通信号表示方法を説明するもので、(A)はその信号灯画像表示の実施例を示す前面図、(B)は同じく他の実施例を示す前面図である。
【図4】本発明に係るフラットディスプレイから成る一灯式信号灯の信号灯装置を模式的に説明するもので、多面対向型信号灯の実施例を示す平面図である。
【図5】本発明に係る一灯式信号灯を広幅帯または短冊形フラットディスプレイによって構成する信号灯装置の実施例を説明するもので、(A)はその一実施例を示す前面図、(B)は同じく別の実施例を示す前面図である。
【図6】本発明に係る分割または多面型フラットディスプレイから成る一灯式信号灯の信号灯装置の基本構成を説明し、その実施例を模式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
【0038】
1 フラットディスプレイ(FD)
2 コネクタ
5 画像処理制御システム
6 表示データベース
6a 表示データバッファ
7a コアメモリ
8 電源回路
8c バッテリ
9a、9b 短冊形(区分または分割)FD
11 主信号画像
12 補助画像
16 コントローラ
18 画像出力回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通制御信号システム下で整合して機能する一灯式信号灯の交通信号表示方法において、フラットディスプレイを一灯式信号灯(1)に用い、交通制御信号システムの管理下に決められた単一完結信号、主信号と補助信号を組み合わせた表示信号を一灯式信号灯の画面内に表示可能とするデジタル情報化した表示信号を予め形成、データベース化して記憶させ、信号灯装置(20)に付属するコントローラ(5)が制御する画像出力回路(18)から交通制御信号システムにおける当該信号灯装置(20)の信号掲出順に従って、その掲示時間に所定信号内容を信号灯(1)の表示面(9)に表示可能にすることを特徴とする一灯式信号灯の交通信号表示方法。
【請求項2】
フラットディスプレイから成る信号灯(1)表示面(9)に、信号内容を表示するに当たり、現に表示中の表示内容に引き続き表示する次回表示内容を、予め信号表示システムに整合して表示面(9)全面に形成可能にする所定の信号内容を所定の時系列に従って転送する表示バッファ(6a)に格納して、そこから画面表示直前に表示信号を読み出して、画像出力回路(18)を含むコントローラ(5)から信号灯(1)表示面(9)に一括して表示することを特徴とする請求項1記載の一灯式信号灯の交通信号表示方法。
【請求項3】
交通制御システムの交通信号に用いる一灯式信号灯の信号灯装置であって、フラットディスプレイを表示面(9)に用いる信号灯(1a、1b)と、信号灯装置(20)が記憶する信号表示情報を検索、読み出した情報を画像処理制御して信号灯(1)へ信号表示可能に発信するコントローラ(5)と、該表示面に表示するデジタル化した所定信号内容を蓄積する表示データベース(6)と、高い表示頻度や高い重要度の信号内容およびそれら信号内容を操作するソフトウエアとを記憶するコアメモリ(7a)と、表示データベース(6)とコアメモリ(7a)とをコントローラ(5)に連係するメモリパス(17)に、次回表示内容を記憶、格納する表示データバッファ(6a)を前記メモリパスに付加、連結して信号灯装置に構成することを特徴とする一灯式信号灯の信号灯装置。
【請求項4】
請求項3記載の一灯式信号灯の信号灯装置において、画像表示面を外面にして背中合わせに組み立てたフラットディスプレイ製二面一対の信号灯(1F、1B)を信号灯装置(20)一基に一体化して形成し、各面の信号灯(1)が連係して車線の交通制御表示機能を行える構成にすることを特徴とする一灯式信号灯の信号灯装置。
【請求項5】
請求項3および4記載の一灯式信号灯の信号灯装置において、一灯式信号灯表示面(9)の全面を、同一幅の広幅帯または短冊形の独立画像枠から成るカセット式フラットディスプレイ(9a、9b、‥)の複数を上下に並列状に配置して固定する集合体(9)によって形成し、かつ該集合体の各端面を着脱自在に固定するコネクター(2)とによって一灯式信号灯(1)の画像表示面(9)を構成すると共に、該コネクターを介して信号灯(1)の集合体各表示面(9n)に読み出す画像全体が統一した信号表示となるように構成にすることを特徴とする一灯式信号灯の信号灯装置。
【請求項6】
請求項3記載の一灯式信号灯の信号灯装置において、信号灯装置の操作電源に給電する電源回路(8)に、電源選択電力制御機能を付与して自家発電源(8b)からの給電選択を可能にした上で、商用電源(8a)からの夜間受電力を蓄電するバッテリ(8c)、風力利用発電、通過車両によって動作する路面設置型素子発電を前記自家発電源に採用可能に構成することを特徴とする一灯式信号灯の信号灯装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−238035(P2012−238035A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−27042(P2008−27042)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(390002967)有限会社ナツ・コープ (9)
【出願人】(500382679)株式会社サンベスト (4)
【Fターム(参考)】