説明

丁合処理システム

【目的】使用する丁合機台数や後処理機が変化して、使用しない丁合機や後処理機が生じても、無駄な電力消費が無く経済的で、装置の耐久性も向上した丁合処理システムを提供する。
【構成】丁合処理システムを構成する丁合機及び後処理機が、使用していない不使用丁合機、または使用していない不使用後処理機であるかどうかの判定を行う判定手段を設け、不使用丁合機と判定された丁合機及び不使用後処理機と判定された後処理機の電源または表示パネルの表示をOFFとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の給紙部を丁合搬送路沿いに配置し、各給紙部より1枚ずつ給紙された用紙を丁合搬送路で重ね合わせ、1セットの用紙束を形成し、必要に応じてこの用紙束に対し後処理を行う丁合処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
丁合搬送路沿いに配置された複数の給紙部に用紙の束を積載し、各給紙部より1枚ずつ用紙を取り出しながら丁合搬送路で重ね合わせ、1セットの用紙束を形成する丁合機を、必要に応じて複数つなげて使用したり、区分け積載やステープル綴じ等を行う後処理機をつなげたりした丁合処理システムを形成して使用することが行われている。
【0003】
図8はこのような丁合処理システムの背景技術を示す模式図である。
【0004】
図8に示すように、この背景技術の丁合処理システム101は、積載された用紙Pの束から1枚のみ取り出す給紙部103が複数並列して設けられた丁合機102a〜102eが、5台並列して設けられている。各給紙部から取り出された用紙は、縦搬送路104a〜104eにおいて互いに重ね合わせられながら下方に搬送され、さらに各丁合機102a〜102eそれぞれで形成された丁合束が、横搬送路105において重ね合わせられながら搬送される。横搬送路105の搬送方向は矢印A方向と矢印B方向とで切り替えられるようになっており、横搬送路105の搬送方向が矢印A方向である場合は丁合束が左方の排出口106から排出され、横搬送路105の搬送方向が矢印B方向である場合は丁合束が右方の排出口107から排出されるようになっている。この丁合機列の左右両側には後処理機108a、108bが配置されており、後処理機108aにおいては排出口106から排出された丁合束を受け入れ、後処理機108bにおいては排出口107から排出された丁合束を受け入れる。これらの後処理機108においては、受け入れた丁合束に対し、ステープルで綴じるもの、長さ方向中央を綴じてその位置で折り曲げて冊子とするもの、断裁して端部を切り揃えるもの、各束ごとに区分けしながら積載するもの、穿孔を施すもの、あるいはこれらを適宜組み合わせたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平10−244776号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この背景技術の丁合処理システムでは、丁合機を5台有しているものの、常にすべての丁合機を使用するとは限らない。丁合処理するページ数が多い場合は使用する丁合機の台数が多くなるが、丁合処理するページ数が少ない場合は複数の丁合機のうちの一部を使用すれば足りる。すなわち完成品のページ数によって使用台数が変わることがあるので、一日に何種類もの完成品を作成しなければならない場合は、完成品のページ数によっては丁合機の使用台数も一日に何度も変わることになる。
【0007】
第1の丁合作業を終え、これに続いて、使用する台数の丁合機を減らして第2の丁合作業を行う場合、使用していない丁合機は何ら動作をしないにもかかわらず電源が入ったままとなり、電力消費量がその分多くなるので不経済であるという問題があった。このため使用していない丁合機の電源スイッチを切ることも考えられるが、頻繁に完成品の種類が変わる場合はその作業が面倒で、しかも忘れやすいという問題があった。
【0008】
また、背景技術の丁合処理システムは後処理機を2台有しているが、用途に応じてどちらかを使用するケースが多い。この時使用していない方の後処理機の電源が入ったままであると、やはり電力消費量が多くなって不経済であり、いちいち電源を切るのも面倒で忘れやすいという問題があった。
【0009】
特に、各丁合機、後処理機において、操作者に各装置の情報を伝達する表示パネルが設けられている場合は、使用していない丁合機及び後処理機においてもこれが点灯したままとなり、パネルの劣化を早めてしまい、その結果装置の耐久性が落ちるという問題があった。
【0010】
本発明は、使用する丁合機台数や後処理機が変化して、使用しない丁合機や後処理機が生じても、無駄な電力消費が無く経済的で、装置の耐久性も向上した丁合処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の丁合処理システムは、下記の各構成を有する。

第1の構成は、積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結した丁合機列を形成する丁合処理システムであって、この丁合機列を構成する丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機の電源をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システムである。
【0012】
第2の構成は、積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結し、この複数の丁合機で形成された丁合束を2方向に排出可能な丁合機列と、この丁合機列の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機列において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理機とを有する丁合処理システムであって、この丁合処理システムに含まれる丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、この丁合処理システムに含まれる後処理機が、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機及び、不使用後処理機であると判定された後処理機の電源をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システムである。
【0013】
第3の構成は、前記第1または2いずれかの構成において、前記丁合機は、一方に隣接する丁合機において形成された丁合束を受け入れて搬送し、自機において取り出された丁合束と合流させて他方に隣接する丁合機または後処理機に引き渡す横搬送路を有し、前記不使用丁合機判定手段は、横搬送路の搬送方向において上流側に配置された丁合機から優先して判定を行うことを特徴とする丁合処理システムである。
【0014】
第4の構成は、積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結した丁合機列を形成する丁合処理システムであって、丁合機列を構成する丁合機には、操作者に該丁合機に関する情報を光学的手段で伝達する表示パネルが少なくとも一つ設けられており、この丁合機列を構成する丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機の表示パネルの表示をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システムである。
【0015】
第5の構成は、積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結し、丁合束を2方向に排出可能な丁合機列と、この丁合機列の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機列において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理装置とを有する丁合処理システムであって、この丁合処理システムを構成する丁合機及び後処理機には、操作者に該丁合機または該後処理機に関する情報を光学的手段で伝達する表示パネルが少なくとも一つ設けられており、この丁合処理システムに含まれる丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、この丁合処理システムに含まれる後処理機が、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機及び、不使用後処理機であると判定された後処理機の表示パネルの表示をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システムである。
【0016】
第6の構成は、前記第1ないし5いずれかの構成において、前記不使用丁合機判定手段は、一定時間の間その丁合機が有するすべての給紙部が動作せず、かつその丁合機に関する使用者の操作が行われなかった場合に、その丁合機を不使用丁合機と判定することを特徴とする丁合処理システムである。
【0017】
第7の構成は、前記第1ないし6いずれかの構成において、前記丁合機は、給紙部に用紙が積載されているか否かを検知する用紙有無検知手段が各給紙部に設けられており、前記不使用丁合機判定手段は、丁合作業が開始された時点でその丁合機が有するすべての給紙部において用紙の積載が検知されていない場合に、その丁合機を不使用丁合機と判定することを特徴とする丁合処理システムである。
【0018】
第8の構成は、積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とし、この丁合束を2方向に排出可能な丁合機と、この丁合機の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理機とを有する丁合処理システムであって、この丁合処理システムに含まれる後処理機が、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用後処理機であると判定された後処理機の電源をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システムである。
【0019】
第9の構成は、積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とし、この丁合束を2方向に排出可能な丁合機と、この丁合機の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理機とを有する丁合処理システムであって、前記後処理機には、操作者に該後処理機に関する情報を光学的手段で伝達する表示パネルが少なくとも一つ設けられており、この丁合処理システムに含まれる後処理機において、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用後処理機であると判定された後処理機機の表示パネルの表示をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システムである。
【0020】
第10の構成は、前記第2,3,5ないし9いずれかの構成において、前記不使用後処理機判定手段は、一定時間の間その後処理機において用紙の処理が行われず、かつその後処理機に関する使用者の操作が行われなかった場合に、その後処理機を不使用後処理機と判定することを特徴とする丁合処理システムである。
【0021】
第11の構成は、前記第2,3,5ないし10いずれかの構成において、前記丁合機は、自機の丁合束の排出方向を2方向のうちいずれの方向とするかを選択する排出方向選択手段を有し、前記不使用後処理機判定手段は、後処理機に隣接する丁合機の排出方向が該後処理機側となっていない場合に、該後処理機を不使用後処理機であると判定することを特徴とする丁合処理システムである。
【0022】
第12の構成は、前記第1ないし11いずれかの構成において、前記丁合機または後処理機のうち少なくとも一つに、丁合処理システムの各種操作を行う操作パネルが搭載されており、前記不使用丁合機判定手段または不使用後処理機判定手段は、この操作パネルにおいて指定したもの以外の丁合機及び後処理機を、不使用丁合機及び不使用後処理機であると判定することを特徴とする丁合処理システムである。
【発明の効果】
【0023】
本発明においては、丁合機または後処理機の使用状態に応じて、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段、または使用していない不使用後処理機機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段、もしくはその両方を設け、不使用丁合機または不使用後処理機、もしくはその両方の電源または表示パネルの表示を自動的にOFFとするようにしたので、無駄な電力消費が無く経済的で、装置の耐久性も向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
【0025】
図1は本発明の丁合処理システムの実施形態を示す模式正面図である。本発明の丁合処理システム1は、図1のように、積載された用紙Pの束から1枚のみ取り出す給紙部2が複数並列して設けられた丁合機1a〜1cが、3台並列して設けられている。各給紙部から取り出された用紙は、縦搬送路104a〜104eにおいて互いに重ね合わせられながら下方に搬送され、さらに各丁合機1a〜1cそれぞれで形成された丁合束が、横搬送路4において重ね合わせられながら搬送される。横搬送路4の搬送方向は矢印C方向と矢印D方向とで切り替えられるようになっており、横搬送路4の搬送方向が矢印C方向である場合は丁合束が左方の排出口8から排出され、横搬送路4の搬送方向が矢印D方向である場合は丁合束が右方の排出口9から排出されるようになっている。この丁合機列の左右両側には後処理機501、502が配置されており、後処理機501においては排出口8から排出された丁合束を受け入れ、後処理機502においては排出口9から排出された丁合束を受け入れる。これらの後処理機501,502においては、受け入れた丁合束に対し、ステープルで綴じるもの、長さ方向中央を綴じてその位置で折り曲げて冊子とするもの、断裁して端部を切り揃えるもの、各束ごとに区分けしながら積載するもの、穿孔を施すもの、あるいはこれらを適宜組み合わせたものがある。
【0026】
各丁合機1a〜1cはそれぞれ各自の丁合機の制御を行う制御装置6a、6b、6cを有し、後処理機501、502はそれぞれ各自の後処理機の制御を行う制御装置501a、502aを有している。また、これらの制御装置6a、6b、6c、501a、502aの統括制御を行うCPU6が設けられている。
【0027】
また、各丁合機1a〜1c、及び各後処理機501、502それぞれに関する情報を光学的手段で操作者に伝達し、かつ操作者が各丁合機及び後処理機を操作するための操作パネル5a〜5c、501b、502bを有している。各丁合機の操作パネル5a〜5cは、各自の横搬送路4の搬送方向を矢印C方向と矢印D方向のどちらにするかを選択する排出方向選択手段を含んでいる。また、各給紙部には、各自の給紙部に用紙が積載されているか否かを検知する用紙有無検知センサ7a−1〜7c−10が設けられている。この要し有無検知センサ7は、例えば発光素子と受光素子の対で構成され、発光素子が発した光軸が遮られるか否かで検知するもの、また、積載した用紙に当接して動作するスイッチ等で構成される。
【0028】
図2は本発明の丁合処理システム1の第1実施形態の動作を示すフローチャートである。本発明の第1実施形態においては、一定時間の間何も操作されなかった丁合機を不使用丁合機とする実施形態であって、図1のように丁合機を3台連結し、横搬送路4の搬送方向は矢印C方向である場合を例にとり説明する。まず、丁合機1a〜1cすべての電源が入っている状態で、横搬送路4の搬送方向が矢印C方向として、丁合作業をスタートする。
【0029】
図2に示すように、丁合機1b、丁合機1cはそれぞれカウンタNb、Ncを有していて、丁合機1b、1cの電源が入ると、カウンタNb、Ncはともにゼロに設定される(ステップS101、S102)。次に丁合機1cにおいて、何らかの操作が行われたか、もしくは給紙部が動作したか、の判断が行われる(ステップS103)。
【0030】
丁合機1cにおいて、何らの操作も行われず、給紙部も動作しなかったと判断された場合、カウンタNcは1だけ増加する(ステップS105)。丁合機1cにおいて何らかの操作が行われた、もしくは給紙部が動作したと判断された場合は、カウンタNcはゼロとなって(ステップS104)、ステップS103に戻る。
【0031】
ステップS105においてカウンタNcを1増加すると、次に丁合機1bにおいて、何らかの操作が行われたか、もしくは給紙部が動作したか、の判断が行われる(ステップS106)。丁合機1bにおいて、何らの操作も行われず、給紙部も動作しなかったと判断された場合、カウンタNbは1だけ増加する(ステップS108)。丁合機1bにおいて何らかの操作が行われた、もしくは給紙部が動作したと判断された場合は、カウンタNbはゼロとなって(ステップS107)、ステップS103に戻る。
【0032】
ステップS108においてカウンタNbを1増加すると、次にカウンタNcが所定値Nを超えているかどうか、の判断が行われる(ステップS109)。カウンタNcの値が所定値Nよりも小さいか、同じである場合、ステップS103に戻る。カウンタNcが所定値Nを超えていた場合は、丁合機1cが不使用丁合機であると判定され、電源がOFFとされる(ステップS110)。
【0033】
丁合機1cの電源OFF後、続いてカウンタNbが所定値Nを超えているかどうか、が判断される(ステップS111)。カウンタNbが所定値Nを超えていた場合は、丁合機1bの電源をOFFとする(ステップS115)。カウンタNbの値が所定値Nよりも小さいか、同じである場合、続いて、丁合機1bにおいて何らかの操作が行われたか、もしくは給紙部が動作したか、の判断が行われる(ステップS112)。丁合機1bにおいて、何らの操作も行われず、給紙部も動作しなかったと判断された場合、カウンタNbは1だけ増加(ステップS114)してステップS111に戻り、カウンタNbの値と所定値Nとの比較が行われる。丁合機1bにおいて何らかの操作が行われた、もしくは給紙部が動作したと判断された場合は、カウンタNbはゼロとなって(ステップS113)、ステップS112に戻る。丁合機1bの電源がOFFとなった後は、電源が入っている丁合機は丁合機1aのみとなるので、丁合機1aに関する電源OFF制御は行われない。
【0034】
ここでステップS103,S106、S112における、丁合機1bもしくは1cにおいて何らかの操作が行われたか、もしくは給紙部が動作したかの判断は、丁合機1bもしくは1cにおける操作情報及び動作情報により決定される。この操作情報は、操作者による丁合機1b、1cの操作パネル5b、5cの操作、または用紙有無検知センサ7b、7cにより検知される操作者による用紙の給紙部への積み降ろし操作等が行われた場合、それぞれの制御装置6b、6cがこれを把握し、丁合機1b、1cにおいて何らかの操作が行われたとする操作情報を、中央制御装置6に送信する。また、動作情報は、丁合機1b、1cの複数の給紙部2b、2cのうちの少なくとも1つにおいて、積載されている用紙の束から1枚の用紙を分離して取り出される動作が行われたかどうかを制御装置6b、6cが把握し、丁合機1b、1cにおいて給紙部が動作したとする動作情報を、中央制御装置6に送信する。中央制御装置6はカウンタNb、Ncのカウントを行うとともに、これらの操作情報及び動作情報をもとに所定の判断を行い、必要に応じて制御装置6b、6cに、それぞれの丁合機1b、1cの電源をOFFとするように信号を送信する。
【0035】
この制御を行うことによって、丁合機1b、1cは、所定の時間何らの操作が行われず、給紙動作も行われなかった場合、その丁合機の電源がOFFとなる。所定値Nの値が大きいと所定の時間が長くなり、小さいと短くなる。所定値Nは操作者が操作パネル5上等で設定可能としてもよい。ここで、横搬送路4の搬送方向が矢印C方向であるので、丁合機1cで形成された丁合束は、丁合機1bの横搬送路4bを通って搬送される。すなわち丁合機1cで作業を行っているにもかかわらず丁合機1bの電源がOFFとなってしまうと、丁合機1cで形成された丁合束が搬送できなくなってしまう。本実施形態では、丁合機1bよりも1cの判定を優先して行っており、丁合機1aにおいては判定を行わないので、丁合束が搬送できなくなることを防ぐことができる。なお、横搬送路4の搬送方向が矢印D方向であった場合には、丁合機1a、1bについて、丁合機1cよりも丁合機1aを優先して所定のカウント、比較、判断を行い、必要に応じて丁合機1a、1bの電源をOFFとするように制御すれば良い。また、本実施形態は丁合機が3台である場合を例にとり説明したが、連結台数が2台以上であれば何台であっても同様に制御可能であることはいうまでもない。
【0036】
続いてこの第1実施形態の別形態を説明する。第1実施形態では、不使用丁合機とされた丁合機は電源OFFとされるが、この別形態では、電源をOFFするのではなく、不使用丁合機が備える表示パネルの表示のみをOFFとするものである。表示パネルとしては主に操作パネルが挙げられるが、それ以外にも、その丁合機に関する情報を光学的手段で操作者に伝達するパネル類の表示を、同時にOFFとしても良い。この第1実施形態の別形態によれば、パネルの表示がOFFとなっていても、丁合機本体の電源は入ったままであるので、横搬送路は駆動させることができる。
【0037】
図7はこの第1実施形態の別形態を示すフローチャートである。丁合機1a、1b、1cの電源が入ると、カウンタNa、Nb、Ncはともにゼロに設定される(S501)。次に丁合機1aが既に不使用丁合機とされているかどうかを判断し(S502)、不使用丁合機でなければ、丁合機1aにおいて何らかの操作が行われたか、もしくは給紙部が動作したか、の判断が行われる(S503)。丁合機1aにおいて何らかの操作が行われた、もしくは給紙部が動作したと判断された場合は、カウンタNaはゼロに戻される(ステップS504)。丁合機1aにおいて、何らの操作も行われず給紙部も動作しなかった場合、カウンタNaは1増加し(S505)、続いて次にカウンタNaが所定値Nを超えているかどうか、が判断される(S506)。カウンタNaが所定値Nを超えていた場合は、丁合機1aが不使用丁合機であると判定され、丁合機1aのパネル表示がOFFとされる(S507)。なおS502において、既に丁合機1aが不使用丁合機となっていれば丁合機1aの不使用判定を行う意味が無いので、丁合機1aの判定は行わず、ステップS513に移る。
【0038】
これに続いて、丁合機1bにおいても同様の制御がなされ(S513〜S517)、さらに丁合機1cにおいても同様の制御がなされる(S523〜S527)。丁合機1a、1b、1cの制御順序は入れ替えてもよい。その後丁合機1a、1b、1cすべてのパネル表示がOFFとなっていれば、以後の判定制御の意味が無いのでエンドとなる(S531)。3台の丁合機のうち不使用丁合機でない丁合機が残っていれば、再度ステップS503に戻る。この図7に示す別形態では、丁合機のパネルの表示がOFFとなっていても当該丁合機の横搬送路は駆動可能なので、丁合束の排出方向や、他の丁合機が不使用であるかどうかに関係なく、すべての丁合機1a、1b、1cにおいて、所定の時間何らの操作が行われず給紙動作も行われなかった場合に、表示パネルをOFFとすることができる。丁合機1bが不使用丁合機となっていても、丁合機1cにおいて丁合された束は、丁合機1bの横搬送路4bを経由して排出することが可能だからである。
【0039】
続いて本発明の第2実施形態を説明する。図3は本発明の丁合処理システム1の第2実施形態の動作を示すフローチャートである。本発明の第2実施形態においては、給紙部に用紙が積載されていない丁合機を不使用丁合機とする実施形態であって、丁合機を3台連結し、横搬送路4の搬送方向は矢印C方向である場合を例にとり説明する。
【0040】
まず、丁合機1a、1b、1cの電源をONとし、給紙部に用紙を積載し、丁合動作をスタートさせる(ステップS201)。次に丁合機1cの各給紙部2c−1〜2c−10に設けられた用紙有無センサ7c−1〜7c−10が、すべて用紙無しであるかどうかが判断される(ステップS202)。丁合機1cの各給紙部2c−1〜2c−10すべてが用紙無しである場合は、丁合機1cの電源がOFFとされ(ステップS203)、その後、丁合機1bの各給紙部2b−1〜2b−10に設けられた用紙有無センサ7b−1〜7b−10が、すべて用紙無しであるかどうかが判断される(ステップS204)。丁合機1bの各給紙部2b−1〜2b−10すべてが用紙無しである場合は、丁合機1bの電源がOFFとされる(ステップS205)。丁合機1bの各給紙部2b−1〜2b−10のいずれかに用紙が積載されている場合は、丁合機1bの電源のOFFは行わない。また、丁合機1cの各給紙部2c−1〜2c−10のいずれかに用紙が積載されている場合は、丁合機1b、1cともに電源のOFFは行わない。
【0041】
用紙有無センサ7b、7cによって検知された用紙有無情報は、それぞれの制御装置6b、6cがこれを把握し、丁合機1b、1cそれぞれにおいて、すべての給紙部に用紙が積載されているか、少なくとも一つの給紙部に用紙が積載されているか、どちらであるのかの情報を、中央制御装置6に送信する。中央制御装置6はこの情報をもとに所定の判断を行い、必要に応じて制御装置6b、6cに、それぞれの丁合機1b、1cの電源をOFFとするように信号を送信する。
【0042】
この制御を行うことによって、丁合動作が開始されているにもかかわらず用紙が全く積載されていない丁合機の電源がOFFとなる。ここで、横搬送路4の搬送方向が矢印C方向であるので、第1実施形態と同様に、丁合機1bよりも1cの判定を優先して行っており、丁合機1aについては判定を行っていない。横搬送路4の搬送方向が矢印D方向であった場合には、丁合機1a、1bについて、丁合機1cよりも丁合機1aを優先して判定を行い、必要に応じて丁合機1a、1bの電源をOFFとするように制御すれば良い。また、本実施形態においても丁合機の連結台数が2台以上であれば何台であっても同様に制御可能であることはいうまでもない。
【0043】
なお、この第2実施形態の別形態として、不使用丁合機とされた丁合機の電源をOFFとするのではなく、不使用丁合機に備えられ、その丁合機に関する情報を光学的手段で操作者に伝達するパネル類の表示のみをOFFとするようにしても良い。この第2実施形態の別形態によれば、第1実施形態の別形態と同様に、パネルの表示がOFFとなっていても丁合機本体の電源は入ったままであるので、横搬送路は駆動させることができる。したがって、丁合束の排出方向や、他の丁合機が不使用であるかどうかに関係なく、すべての丁合機1a、1b、1cにおいて用紙が積載されていなければ表示パネルをOFFとすることができるので、すべての丁合機(1a、1b、1c)に対して優先順位をつけることなく判定を行う。
【0044】
続いて本発明の第3実施形態について、図1のように丁合機3台で形成された丁合機列の左右に、それぞれ後処理機501、502が設けられている場合を例にとり説明する。
【0045】
図4は本発明の丁合処理システム1の第3実施形態の動作を示すフローチャートである。図4に示すように、まず、各丁合機1a〜1cの操作パネル5a〜5cにおいて、自機の横搬送路4の搬送方向を矢印C方向と矢印D方向のどちらにするかを選択し(ステップS301)、その後丁合作業をスタートする(ステップS302)。
【0046】
その後、先ず後処理機502に隣接する丁合機1cの排出方向がどちらになっているか、すなわち横搬送路4cの搬送方向が矢印C、Dのどちらの方向であるのかを判断する(ステップS303)。横搬送路4cの搬送方向が矢印D方向であれば、少なくとも丁合機1cにおいて丁合された丁合束は排出口9から排出され、後処理機502に引き渡されることになるので、後処理機502の電源はOFFとはならない。横搬送路4cの搬送方向が矢印C方向であれば、排出口9から丁合束が排出されることはないので、したがって後処理機502が丁合束を受けることはなく、後処理機502は不使用丁合機と判定されて電源または表示パネルがOFFとされる(ステップS304)。
【0047】
次に、後処理機501に隣接する丁合機1aの排出方向がどちらになっているか、すなわち横搬送路4aの搬送方向が矢印C、Dのどちらの方向であるのかを判断する(ステップS305)。横搬送路4aの搬送方向が矢印C方向であれば、少なくとも丁合機1aにおいて丁合された丁合束は排出口8から排出され、後処理機501に引き渡されることになるので、後処理機501の電源または表示パネルはOFFとはならない。横搬送路4aの搬送方向が矢印D方向であれば、排出口8から丁合束が排出されることはないので、したがって後処理機501が丁合束を受けることはなく、後処理機501は不使用丁合機と判定されて電源または表示パネルがOFFとされる(ステップS306)。
【0048】
操作パネル5a〜5cにおいて設定された各丁合機の排出方向は、それぞれの制御装置6a〜6cがこれを把握し、その排出方向情報を中央制御装置6に送信する。中央制御装置6はこの情報をもとに所定の判断を行い、必要に応じて制御装置501a、502aに、それぞれの後処理機501、502の電源をOFFとするように信号を送信する。
【0049】
この制御を行うことによって、設定された排出方向に応じて、使用されない後処理機の電源または表示パネルはOFFとされる。ここで本実施例では、後処理機502の判定を行ってから後処理機501の判定を行っているが、この順序は逆でもよい。また、丁合機の台数は何台であっても同様に制御可能である。丁合機が1台である場合は、その1台の排出方向に応じ、丁合束が排出されない方に隣接している後処理機の電源または表示パネルをOFFとすれば良い。
【0050】
続いて本発明の第4実施形態について説明する。この第4実施形態は、操作パネル5において使用しないと指定した丁合機を不使用丁合機と判定するものである。例えば、図1のように丁合機列が丁合機3台で形成されている場合、このうち丁合機1a、1bだけを使用すると操作パネル5において指定すると、丁合機1cは不使用丁合機と判定されて電源または表示パネルがOFFとなる。
【0051】
この第4実施形態の別形態を、図5に示すように丁合機3台で形成された丁合機列の左側に後処理機501、503が、右側に後処理機502が連結されている場合を例にとり説明する。後処理機503は、後処理機501で処理を行った丁合束に、後処理機501とは異なる処理を、もしくは後処理機501を通り抜けた丁合束に対して処理を行う後処理機である。本実施形態では仮に、後処理機501においてはステープル綴じを行い、後処理機503においては穴あけを行うものとする。また、後処理機502においては、受け入れた丁合束をそのまま積載する積載装置とする。
【0052】
操作パネル5においては、使用する丁合機と後処理機とを指定する。例えば、丁合機2台を使用し、丁合束に対してはステープル綴じと穴あけを行いたい場合は、丁合機1a、1bと、後処理機501,503を指定する。この場合、丁合機1cは不使用丁合機と判定され、後処理機502は不使用後処理機と判定されて、それぞれ電源または表示パネルがOFFとされる。丁合機1台を使用し、ステープル綴じのみを行いたい場合は、丁合機1aと、後処理機501を指定する。この場合は丁合機1b、1cが不使用丁合機と判定され、後処理機502,503が不使用後処理機と判定されて、電源または表示パネルがOFFとなる。丁合機2台を使用し、束の積載のみを行いたい場合は、丁合機1b、1cと、後処理機502を指定する。この場合、丁合機1aが不使用丁合機と判定され、後処理機501,503が不使用後処理機と判定され、電源または表示パネルがOFFとなる。
【0053】
操作パネル5においては、図6に示すように丁合処理システムを模式的に表示し、各丁合機、後処理機に対応させてボタン11を設けたようなものとすれば良い。設定は操作パネル5a、5b、5cのいずれで行っても良く、後処理機の操作パネルで行っても良い。
【0054】
次に本発明の第5実施形態を説明する。この第5実施形態は、一定時間の間用紙の処理が行われず、かつ操作者による何らの操作も行われなかった後処理機を不使用後処理機と判定し、電源または表示パネルをOFFとするものである。後処理機はそれぞれカウンタを有し、電源ON、または丁合作業スタートを起点としてカウント値をゼロから増加させ、用紙の処理または操作者による操作が行われると、カウント値をゼロに戻すようにする。カウント値が一定値を超えるとその後処理機を不使用後処理機であると判定し、電源又は表示パネルをOFFとする。例えば図5において、丁合機3台を使用し、ステープル綴じのみを行う場合、丁合処理中であっても後処理機502,503は用紙の処理を行わないので、一定時間の間後処理機502、503において操作者が何らの操作も行わなければ、後処理機502,503は不使用後処理機であると判定されて、電源又は表示パネルがOFFとなる。
【0055】
本発明の各実施形態は、複数の実施形態を組み合わせて実施することができる。例えば、第1実施形態と第2実施形態の組合せでは、一定時間操作が行われなかった丁合機を不使用丁合機とするとともに、丁合処理システムをスタートさせた時に用紙が積載されていない丁合機を不使用丁合機とする。第1実施形態と第3実施形態の組合せでは、一定時間操作が行われなかった丁合機を不使用丁合機とするとともに、丁合処理システムをスタートさせた時に、後処理機に隣接する丁合機の排出方向に応じて、不使用後処理機かどうかを判定する。第1実施形態と第4実施形態の組合せでは、操作パネルで使用する丁合機及び後処理機を指定して、指定されなかった丁合機及び後処理機を不使用とし、さらにその後一定時間操作が行われなかった丁合機をも不使用とする。この他にも、第1ないし第5実施形態を適宜組み合わせて実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の丁合処理システム1の実施形態を示す模式正面図である。
【図2】本発明の丁合処理システム1の第1実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の丁合処理システム1の第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の丁合処理システム1の第3実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の丁合処理システム1の別形態を示す模式正面図である。
【図6】本発明の丁合処理システム1の第4実施形態における操作パネル5の表示例を示す図である。
【図7】本発明の丁合処理システム1の第1実施形態の別形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】背景技術の丁合処理システムを示す模式図である。
【符号の説明】
【0057】
1;丁合処理システム
1a、1b、1c;丁合機
2、2a−1〜2a−10、2b−1〜2b−10、2c−1〜2c−10;給紙部
4、4a、4b、4c;横搬送路
5、5a、5b、5c;操作パネル
6;中央制御装置
6a、6b、6c;制御装置
7、7a−1〜7a−10、7b−1〜7b−10、7c−1〜7c−10;用紙有無検知センサ
8、9;排出口
501,502,503;後処理機
501a、502a;制御装置
501b、502b;操作パネル
A,B,C,D;矢印
N;所定値
Na、Nb、Nc;カウンタ(カウント値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結した丁合機列を形成する丁合処理システムにおいて、
この丁合機列を構成する丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機の電源をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システム。
【請求項2】
積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結し、この複数の丁合機で形成された丁合束を2方向に排出可能な丁合機列と、この丁合機列の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機列において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理機とを有する丁合処理システムにおいて、
この丁合処理システムに含まれる丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、この丁合処理システムに含まれる後処理機が、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機及び、不使用後処理機であると判定された後処理機の電源をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システム。
【請求項3】
前記丁合機は、一方に隣接する丁合機において形成された丁合束を受け入れて搬送し、自機において取り出された丁合束と合流させて他方に隣接する丁合機または後処理機に引き渡す横搬送路を有し、前記不使用丁合機判定手段は、横搬送路の搬送方向において上流側に配置された丁合機から優先して判定を行うことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載の丁合処理システム。
【請求項4】
積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結した丁合機列を形成する丁合処理システムにおいて、
丁合機列を構成する丁合機には、操作者に該丁合機に関する情報を光学的手段で伝達する表示パネルが少なくとも一つ設けられており、
この丁合機列を構成する丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機の表示パネルの表示をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システム。
【請求項5】
積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とする丁合機を複数連結し、丁合束を2方向に排出可能な丁合機列と、この丁合機列の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機列において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理装置とを有する丁合処理システムにおいて、
この丁合処理システムを構成する丁合機及び後処理機には、操作者に該丁合機または該後処理機に関する情報を光学的手段で伝達する表示パネルが少なくとも一つ設けられており、
この丁合処理システムに含まれる丁合機が、使用していない不使用丁合機であるか否かを判定する不使用丁合機判定手段と、この丁合処理システムに含まれる後処理機が、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用丁合機であると判定された丁合機及び、不使用後処理機であると判定された後処理機の表示パネルの表示をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システム。
【請求項6】
前記不使用丁合機判定手段は、一定時間の間その丁合機が有するすべての給紙部が動作せず、かつその丁合機に関する使用者の操作が行われなかった場合に、その丁合機を不使用丁合機と判定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の丁合処理システム。
【請求項7】
前記丁合機は、給紙部に用紙が積載されているか否かを検知する用紙有無検知手段が各給紙部に設けられており、前記不使用丁合機判定手段は、丁合作業が開始された時点でその丁合機が有するすべての給紙部において用紙の積載が検知されていない場合に、その丁合機を不使用丁合機と判定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の丁合処理システム。
【請求項8】
積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とし、この丁合束を2方向に排出可能な丁合機と、この丁合機の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理機とを有する丁合処理システムにおいて、
この丁合処理システムに含まれる後処理機が、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用後処理機であると判定された後処理機の電源をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システム。
【請求項9】
積載した用紙束から用紙を1枚ずつ取り出す給紙部を複数並べて設け、この複数の給紙部から取り出した用紙を搬送しながら互いに重ね合わせて1セット分の丁合束とし、この丁合束を2方向に排出可能な丁合機と、この丁合機の一方の用紙排出側または他方の用紙排出側、あるいはその両方に連結して設けられ、丁合機において丁合された丁合束を受け入れて処理を行う後処理機とを有する丁合処理システムにおいて、
前記後処理機には、操作者に該後処理機に関する情報を光学的手段で伝達する表示パネルが少なくとも一つ設けられており、
この丁合処理システムに含まれる後処理機において、使用していない不使用後処理機であるか否かを判定する不使用後処理機判定手段と、不使用後処理機であると判定された後処理機機の表示パネルの表示をOFFとする制御手段を有することを特徴とする丁合処理システム。
【請求項10】
前記不使用後処理機判定手段は、一定時間の間その後処理機において用紙の処理が行われず、かつその後処理機に関する使用者の操作が行われなかった場合に、その後処理機を不使用後処理機と判定することを特徴とする請求項2、3、5ないし9のいずれか1項記載の丁合処理システム。
【請求項11】
前記丁合機は、自機の丁合束の排出方向を2方向のうちいずれの方向とするかを選択する排出方向選択手段を有し、前記不使用後処理機判定手段は、後処理機に隣接する丁合機の排出方向が該後処理機側となっていない場合に、該後処理機を不使用後処理機であると判定することを特徴とする請求項2、3、5ないし10のいずれか1項記載の丁合処理システム。
【請求項12】
前記丁合機または後処理機のうち少なくとも一つに、丁合処理システムの各種操作を行う操作パネルが搭載されており、前記不使用丁合機判定手段または不使用後処理機判定手段は、この操作パネルにおいて指定したもの以外の丁合機及び後処理機を、不使用丁合機及び不使用後処理機であると判定することを特徴とする請求項1ないし11記載の丁合処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−206256(P2006−206256A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−20475(P2005−20475)
【出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(000109727)株式会社デュプロ (195)
【Fターム(参考)】