説明

三環性ヘテロアリール誘導体

【課題】スクアレン合成酵素阻害作用、コレステロール合成阻害作用を示し、かつ毒性が低く、ヒトを含む哺乳動物のための高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、低HDL血症等の高脂血症および/または動脈硬化症の予防および/または治療薬等の医薬として有用な化合物の提供。
【解決手段】(1)[(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(2)[(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッドなどの特定化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三環性ヘテロアリール誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
本邦においては、近年、食生活の欧米化や高年齢層の増加に伴い、動脈硬化症、これを原因とする虚血性心疾患および虚血性脳疾患の発生が増えている。動脈硬化症における最大の危険因子として、高コレステロール血症が挙げられるが、これに対する治療としては血中のコレステロールを低下させる薬物の投与が有効である。コレステロールの低下においては、ユビキノン、ドリコール等の生体必須成分の生合成を損なうことなくコレステロールの生合成を抑えることが好ましく、コレステロール生合成経路において、ファルネシルピロリン酸より下流の酵素を標的とするのがよい。したがって、ステロールの生合成に関る初発酵素であるスクアレン合成酵素を阻害することが好ましく、スクアレン合成酵素を阻害する化合物としては、特許文献1〜4等に記載の化合物が知られている。しかし、これら特許文献に記載の化合物は、阻害作用の面からも毒性の面からも十分満足な化合物とは言い難い。
【特許文献1】国際公開パンフレット2005/012272
【特許文献2】特開平2005−68138号公報
【特許文献3】国際公開パンフレット2005/068472
【特許文献4】国際公開パンフレット2007/055093
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、スクアレン合成酵素阻害作用、コレステロール合成阻害作用を有し、高コレステロール血症、高脂血症、動脈硬化症等の予防および治療に有用で、かつ毒性の軽減された化合物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、一般式(I)で表される化合物が、in vitro及びin vivoのいずれにおいても優れたスクアレン合成酵素阻害作用、コレステロール合成阻害作用を有し、高コレステロール血症、高脂血症、動脈硬化症等の予防および治療薬として有用である上、精巣毒性の軽減が期待される化合物であることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、次の1〜5を提供するものである。
1.次の(1)〜(22)から選ばれる化合物またはその薬理学上許容される塩。
(1)[(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0006】
【化1】

【0007】
(2)[(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0008】
【化2】

【0009】
(3)[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0010】
【化3】

【0011】
(4){(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
【0012】
【化4】

【0013】
(5){(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
【0014】
【化5】

【0015】
(6)(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0016】
【化6】

【0017】
(7)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
【0018】
【化7】

【0019】
(8)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
【0020】
【化8】

【0021】
(9)[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0022】
【化9】

【0023】
(10)(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0024】
【化10】

【0025】
(11){(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
【0026】
【化11】

【0027】
(12)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
【0028】
【化12】

【0029】
(13)[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0030】
【化13】



【0031】
(14)(1−{[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0032】
【化14】

【0033】
(15)[(4R,6S)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0034】
【化15】

【0035】
(16)[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0036】
【化16】



【0037】
(17)(1−{[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0038】
【化17】

【0039】
(18)[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0040】
【化18】

【0041】
(19)[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0042】
【化19】

【0043】
(20)(1−{[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0044】
【化20】

【0045】
(21)[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0046】
【化21】

【0047】
(22)(1−{[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0048】
【化22】

【0049】
2.前記1に記載の化合物またはその薬理学上許容される塩を含有する医薬。
3.高コレステロール血症、高脂血症または動脈硬化症の予防または治療薬である前記2に記載の医薬。
4.高コレステロール血症、高脂血症または動脈硬化症の予防または治療薬のための前記1に記載の化合物またはその薬理学上許容される塩。
5.前記1に記載の化合物またはその薬理学上許容される塩の有効量を投与することを特徴とする、高コレステロール血症、高脂血症または動脈硬化症の予防または治療方法。
【発明の効果】
【0050】
後記実施例から明らかなように、本発明の化合物は優れたスクアレン合成酵素阻害作用、コレステロール合成阻害作用を有し、高コレステロール血症、高脂血症、動脈硬化症の予防または治療用の医薬として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
本発明の化合物は、上記(1)〜(22)から選ばれる化合物またはその薬理学上許容される塩である。
【0052】
本発明の化合物の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩などの有機アミン塩、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸塩などの薬理学的に許容される塩を挙げることができる。
【0053】
本発明の化合物またはその薬理学上許容される塩は、水和物または種々の溶媒和物として存在する場合もあり、本発明はこれらも包含する。
【0054】
本発明の化合物は、後述の実施例に従って製造することができる。
【0055】
後記の試験例に示したように、本発明の化合物は、in vitroおよびin vivoでスクアレン合成酵素阻害作用、コレステロール合成阻害作用を示すので、ヒトを含む哺乳動物のための高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、低HDL血症等の高脂血症、動脈硬化症、メタボリックシンドロームなどの予防または治療薬等の医薬として有用である。すなわち、動脈硬化、虚血性疾患、心筋梗塞、狭心症、心不全、動脈瘤、脳動脈硬化、脳卒中、一過性脳虚血発作、脳梗塞、末梢動脈硬化症、間欠性跛行、血栓症、高血圧症、骨粗しょう症、糖尿病、糖尿病合併症、膵障害、経皮的冠動脈形成術(PTCA)あるいはステント留置後の再狭窄、腎炎、腎症などの予防または治療薬等の医薬として有用である。
【0056】
本発明の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物を医薬として使用する場合、患者への投与量は、患者の性別、年齢、症状、薬物の種類、薬物の投与量、投与方法、投与回数、投与時期等により適宜検討を行い、適当な投与量を決めればよい。通常、成人一日当たり0.1mg〜1gであり、0.5mg〜500mgが好ましいが、これに限定されるべきものではない。一日の投与量は、一日1回、または2〜4回程度に分割して投与してもよい。
【0057】
本発明の化合物、その塩またはそれらの溶媒和物は、薬学的に許容される担体を加え、公知の方法により製剤化することができる。経口投与製剤としては、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤等の剤形を挙げることができ、非経口投与製剤としては、注射剤、座剤等の剤形を挙げることができる。また、製剤添加物は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えればよい。製剤添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、流動化剤等を挙げることができる。
【0058】
また、本発明の化合物は、アトルバスチンカルシウム水和物、イコサペント酸エチル、エラスターゼ、ガンマ−オリザノール、クリノフィブラート、クロフィブラート、コレスチミド、コレスチラミン、シンバスタチン、ソイステロール、デキストラン硫酸ナトリウムイオウ、ニコモール、ニセリトロール、ピタバスタチンカルシウム、フェノフィブラート、プラバスタチンナトリウム、フルバスタチンナトリウム、プロブコール、ベザフィブラート、ポリエンホスファチジルコリン、酪酸リボフラビン、ロスバスタチンカルシウム等の高脂血症用剤、アゼルニジピン、アテノロール、塩酸アモスラロール、アラセプリル、アラニジピン、塩酸イミダプリル、インダバミド、ウラジピル、エジドライ、マレイン酸エナラプリル、塩酸エホニジピン、オルメサルタンメドキソミル、カドララジン、カプトプリル、塩酸カルテオロール、カルベジロール、カンデサルタンシレキセチル、塩酸キナプリル、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファシン、塩酸クロニジン、シラザプリル、シルニジピン、塩酸セリプロロール、塩酸チリソロール、塩酸テモカプリル、塩酸デラプリル、テルミサルタン、メシル酸ドキサゾシン、塩酸トドララジン、トランドラプリル、トリパミド、ナドロール、塩酸ニカルジピン、ニフェジピン、ニプラジロール、ニルバジピン、バルサルタン、塩酸パルニジピン、塩酸ヒドララジン、ヒドロクロロチアジド、ピンドロール、フェロジピン、ブドララジン、塩酸ブナゾシン、塩酸ブニトロロール、塩酸プラゾシン、フロセミド、塩酸プロプラノロール、塩酸ベタキソロール、塩酸ベナゼプリル、塩酸ベバントロール、ペリンドプリルエルブミン、硫酸ペンブトロール、マロン酸ブピンドロール、塩酸マニジピン、メチクラン、酒石酸メトプロロール、塩酸ラベタロール、リシノプリル、ロサルタンカリウム等の血圧降下剤、アカルボース、アセトヘキサミド、グリクラジド、グリブゾール、グリメピリド、クロルプロパミド、トルブタミド、ナテグリニド、塩酸ピオグリタゾン、ボグリボース、ミチグリニドカルシウム水和物、塩酸メトホルミン等の糖尿病用剤、アスピリン、塩酸チクロピジン、シロスタゾール、硫酸クロピドグレル等の抗血小板剤などから選ばれる1種または2種以上の薬物と併用または合剤としてもよい。
【0059】
以下に、実施例を示して本発明を説明する。
【0060】
以下、H−NMRスペクトルは、内部標準としてテトラメチルシランを用いて日本電子JNM−EX−400(400MHz)スペクトロメーターで測定し、全δ値をppmで示した。混合溶媒において示した数値は、特に断らない限り各溶媒の容量混合比である。%は、特に断らない限り重量%を意味する。また、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおける溶出溶媒の比は特に断らない限り容量比を示す。本明細書中にける室温(常温)とは約20℃から30℃の温度を表す。
【実施例】
【0061】
実施例1
[(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)2−ブロモ−3−エトキシ−ベンズアルデヒド
【0062】
【化23】

【0063】
2−ブロモ−3−ヒドロキシベンズアルデヒド(3.0g)のジメチルホルムアミド(30ml)溶液に炭酸セシウム(7.9g)およびヨードエタン(3.5g)を加え、 60℃にて3時間攪拌した。放冷後、反応液を酢酸エチルにて希釈して水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=15:85)にて精製し、標記化合物(3.37g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49-1.54(3H,m),4.12-4.19(2H,m),7.09-7.15(1H,m),7.32-7.39(1H,m),7.49-7.54(1H,m),10.44-10.46(1H,m).
(2)tert−ブチル {2−[(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−クロロフェニル}カルバメート
【0064】
【化24】

【0065】
tert−ブチル (4−クロロフェニル)カルバメート(3.37g)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解し、−78℃にてsec−ブチルリチウム(1モル溶液、31ml)を滴下した。徐々に−25℃まで1時間かけて昇温した後、−78℃にて2−ブロモ−3−エトキシ−ベンズアルデヒド(3.37g)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を滴下した。徐々に昇温し、0℃にて30分間攪拌した。飽和塩化アンモニウムを加え反応を停止し、酢酸エチルにて希釈して水洗した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=15:85)にて精製し、標記化合物(2.51g)を得た。
MS(ESI)m/z:478(M++Na).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,t,J=7.0Hz),1.51(9H,s),3.30(1H,brs),4.09-4.16(2H,m),6.19(1H,d,J=4.1Hz),6.87-6.92(2H,m),7.14(1H,dd,J=7.8,0.9Hz),7.24(1H,dd,J=8.5,2.5Hz),7.33(1H,t,J=8.0Hz),7.40(1H,s),7.71(1H,d,J=8.7Hz).

(3)(2−ブロモ−3−エトキシフェニル){5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]フェニル}メタノール
【0066】
【化25】

【0067】
tert−ブチル {2−[(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−クロロフェニル}カルバメート(2.51g)をジオキサン(20ml)に溶解し、水(5ml)および濃塩酸(10ml)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を氷水浴下、5規定水酸化ナトリウム水溶液にてアルカリ性とした後に、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、濾液を濃縮して、粗製の(2−アミノ−5−クロロフェニル)(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)メタノールを得た。(2−アミノ−5−クロロフェニル)(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)メタノールを酢酸エチル(30ml)に溶解し、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(1.0g)および酢酸(3.3ml)を加え、室温にて30分攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム(310mg)を加えて、2時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、アルカリ性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)にて精製し、標記化合物(3.17g)を得た。
(4)エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0068】
【化26】

【0069】
(2−ブロモ−3−エトキシフェニル){5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]フェニル}メタノール(3.17g)を塩化メチレン(40ml)に溶解し、氷水浴下、炭酸水素ナトリウム(1.57g)および塩化フマル酸モノエチルエステル(1.55g)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。ジクロロメタンで希釈して、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮した。残渣をエタノール(40ml)に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(2.0ml)を加え、3時間加熱還流した。放冷後、反応液を濃縮して、残渣を塩化メチレンに溶解し、水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)にて精製して、標記化合物(2.55g)を得た。
MS(ESI)m/z:632(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=7.1Hz),1.45(3H,t,J=6.9Hz),2.81(1H,dd,J=16.5,6.0Hz),3.10(1H,dd,J=16.5,7.8Hz),3.62(3H,s),3.76(3H,s),4.06-4.19(4H,m),4.46(1H,dd,J=7.8,6.0Hz),4.90(1H,d,J=14.7Hz),5.46(1H,d,J=14.7Hz),5.86(1H,s),6.33(1H,d,J=2.3Hz),6.38-6.42(2H,m),6.89(1H,dd,J=8.3,1.4Hz),7.22-7.25(1H,m),7.30-7.40(4H,m).
(5)エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0070】
【化27】

【0071】
エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(2.55g)をジメチルホルムアミド(25ml)に溶解し、シアン化亜鉛(II)(951mg)およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(955mg)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃にて一晩攪拌した。ろ過後、反応液を酢酸エチルにて希釈して、水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、標題化合物(588mg)を得た。
MS(ESI)m/z:579(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,t,J=7.1Hz),1.50(3H,t,J=6.9Hz),2.82(1H,dd,J=16.5,5.5Hz),3.12(1H,dd,J=16.5,8.3Hz),3.74(3H,s),3.79(3H,s),4.14(2H,q,J=7.1Hz),4.19(2H,q,J=6.9Hz),4.59(1H,dd,J=8.3,5.5Hz),5.08(1H,d,J=15.6Hz),5.19(1H,d,J=15.6Hz),5.97(1H,s),6.44(2H,d,J=2.8Hz),6.47(1H,dd,J=8.7,2.3Hz),7.00(1H,s),7.19-7.31(4H,m),7.59(1H,t,J=8.3Hz).
(6)エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0072】
【化28】

【0073】
エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(586mg)をアセトン(15ml)に溶解し、0℃にて硝酸二セリウムアンモニウムIV(1.664g)の水溶液(5ml)を加え室温にて1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈して、2回水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)で精製し、標題化合物(321mg)を得た。
MS(ESI)m/z:429(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,t,J=7.1Hz),1.50(3H,t,J=7.1Hz),2.81(1H,dd,J=16.5,6.4Hz),3.04(1H,dd,J=16.5,6.9Hz),4.13(2H,q,J=7.1Hz),4.20(2H,q,J=7.0Hz),4.62(1H,t,J=6.6Hz),6.16(1H,s),6.54(1H,d,J=2.3Hz),6.99-7.05(2H,m),7.21-7.24(1H,m),7.35(1H,dd,J=8.5,2.5Hz),7.57(1H,s),7.61(1H,t,J=8.3Hz).
(7)エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0074】
【化29】

【0075】
エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(319mg)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(128mg)および五硫化二リン(331mg)を加えて、室温にて一晩攪拌した。さらに、炭酸水素ナトリウム(62mg)および五硫化二リン(166mg)を加えて、室温にて4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈して、水、および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、標題化合物 (315mg)を得た。
MS(ESI)m/z:445(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.50(3H,t,J=7.0Hz),2.98(1H,dd,J=16.5,6.4Hz),3.26(1H,dd,J=16.7,6.6Hz),4.09-4.24(4H,m),4.70(1H,t,J=6.4Hz),6.08(1H,s),6.51(1H,d,J=2.3Hz),7.01(1H,d,J=8.3Hz),7.10(1H,d,J=8.3Hz),7.25-7.28(1H,m),7.39(1H,dd,J=8.7,2.3Hz),7.62(1H,t,J=8.3Hz),9.55(1H,s).
(8)エチル [(トランス)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0076】
【化30】

【0077】
エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(313mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷水浴下、ヒドラジン・1水和物(0.11ml)を加え30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈して、水洗した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して粗製のヒドラゾン体を得た。ヒドラゾン体をジクロロメタン(10ml)に溶解し、室温にて無水トリフルオロ酢酸(0.25ml)を加えて、30分間攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をトルエン(10ml)に溶解し、無水トリフルオロ酢酸(0.25ml)を加えて、1.5時間加熱還流した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、標題化合物(312mg)を得た。
(9)光学分割
エチル [(トランス)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(312mg)をCHIRALCEL OD(イソプロパノール:ヘキサン=2:8)にて光学分割して、エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(143mg,光学活性体A)およびエチル [(4S,6S)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(158mg,光学活性体B)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
保持時間:光学活性体A(32−44min)
光学活性体B(46−60min)
エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0078】
【化31】

【0079】
MS(ESI)m/z:521(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.3Hz),1.48(3H,t,J=7.1Hz),3.26(1H,dd,J=16.7,7.1Hz),3.51(1H,dd,J=17.0,6.4Hz),4.15-4.23(4H,m),4.97(1H,t,J=6.6Hz),5.57(1H,s),6.70(1H,d,J=1.8Hz),7.02(1H,d,J=8.3Hz),7.33(1H,d,J=7.8Hz),7.55-7.61(2H,m),7.64(1H,t,J=8.3Hz).
(10)[(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0080】
【化32】

【0081】
エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(141mg)をジオキサン(10ml)に溶解し、水(5ml)および濃塩酸(5ml)を加え、55℃にて一晩攪拌した。放冷後、水を加え、塩化メチレンを加え分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。残渣をシリカゲルカラム(メタノール:クロロホルム=3:97から5:95)にて精製し、標題化合物(111mg)を得た。
MS(ESI)m/z:493(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,t,J=7.1Hz),3.34(1H,dd,J=17.1,6.9Hz),3.57(1H,dd,J=17.1,6.6Hz),4.18(2H,q,J=7.1Hz),4.95(1H,t,J=6.9Hz),5.57(1H,s),6.71(1H,d,J=1.8Hz),7.02(1H,d,J=8.3Hz),7.31(1H,d,J=7.3Hz),7.55-7.61(2H,m),7.64(1H,t,J=8.3Hz).
元素分析値C22H16ClF3N4O4・0.25H2Oとして
計算値:C,53.13;H,3.34;N,11.26.
実測値:C,53.01;H,3.37;N,11.03.
実施例2
[(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)tert−ブチル{2−[(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−クロロフェニル}カルバメート
【0082】
【化33】

【0083】
tert−ブチル(4−クロロフェニル)カルバメート(3.84g)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解し、−78℃にてsec−ブチルリチウム(1モル溶液、32.2ml)を滴下した。徐々に−25℃まで1時間かけて昇温した後、−78℃以下にて2−ブロモ−3−メトキシベンズアルデヒド(3.3g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。徐々に室温まで昇温し、1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウムを加え反応を停止し、酢酸エチルにて希釈して水洗した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=15:85)にて精製し、標記化合物(4.81g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.51(9H,s),3.31(1H,s),3.92(3H,s),6.19(1H,d,J=3.9Hz),6.89(1H,d,J=2.5Hz),6.92(1H,d,J=8.3Hz),7.17(1H,d,J=7.8Hz),7.24(1H,dd,J=8.8,2.7Hz),7.33-7.39(2H,m),7.69(1H,d,J=8.8Hz).
(2)(2−ブロモ−3−メトキシフェニル){5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]フェニル}メタノール
【0084】
【化34】

【0085】
tert−ブチル{2−[(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−クロロフェニル}カルバメート(4.81g)をジオキサン(20ml)に溶解し、水(5ml)及び濃塩酸(10ml)を加え、室温にて8時間攪拌した。反応液を氷水浴下、5規定水酸化ナトリウム水溶液にてアルカリ性とした後に、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、濾液を濃縮して、粗製の(2−アミノ−5−クロロフェニル)(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)メタノールを得た。粗製の(2−アミノ−5−クロロフェニル)(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)メタノールを酢酸エチル(50ml)に溶解し、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(1.98g)及び酢酸(3ml)を加え、室温にて30分攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム(615mg)を加えて、2時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、アルカリ性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:4から1:3)にて精製し、標記化合物(4.40g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.52(1H,brs),3.79(6H,s),3.93(3H,s),4.27(2H,s),4.88(1H,brs),6.16(1H,s),6.40(1H,d,J=8.3Hz),6.45(1H,s),6.65(1H,d,J=8.6Hz),6.83(1H,s),6.91(1H,d,J=8.3Hz),7.08-7.10(3H,m),7.32(1H,t,J=8.0Hz).
(3)エチル[(トランス)−5−(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0086】
【化35】

【0087】
(2−ブロモ−3−メトキシフェニル){5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]フェニル}メタノール(4.40g)を塩化メチレン(50ml)に溶解し、氷水浴下、炭酸水素ナトリウム(2.25g)及び塩化フマル酸モノエチルエステル(1.77g)を加え、室温にて3時間攪拌した。ジクロロメタンで希釈して、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮した。残渣をエタノール(50ml)に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(2.8ml)を加え、70℃にて2.5時間攪拌した。放冷後、氷水浴下、2時間攪拌して不溶物を濾取した。イソプロピルアルコールにて洗浄後、60℃にて真空乾燥して、標題化合物(4.82g)を得た。
MS(ESI)m/z:620(M+H)+.
1H-NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,t,J=7.1Hz),2.81(1H,dd,J=16.5,6.0Hz),3.11(1H,dd,J=16.5,7.6Hz),3.61(3H,s),3.75(3H,s),3.89(3H,s),4.11-4.20(2H,m),4.46(1H,dd,J=7.6,6.0Hz),4.89(1H,d,J=14.9Hz),5.47(1H,d,J=14.9Hz),5.85(1H,s),6.32(1H,d,J=2.4Hz),6.37-6.42(2H,m),6.91(1H,dd,J=8.2,1.3Hz),7.25-7.41(5H,m).
(4)エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0088】
【化36】

【0089】
エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−メトキシフェニル)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(1.0g)をジメチルホルムアミド(12ml)に溶解し、シアン化亜鉛(II)(381mg)およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(191mg)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃にて一晩攪拌した。ろ過後、反応液を酢酸エチルにて希釈して、水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1−1:1)で精製し、標題化合物(390mg)を得た。
MS(ESI)m/z:565(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),2.82(1H,dd,J=16.5,5.5Hz),3.13(1H,dd,J=16.5,8.3Hz),3.74(3H,s),3.79(3H,s),3.98(3H,s),4.15(2H,q,J=7.2Hz),4.60(1H,dd,J=8.3,5.5Hz),5.08(1H,d,J=15.6Hz),5.20(1H,d,J=15.6Hz),5.98(1H,s),6.43-6.45(2H,m),6.48(1H,dd,J=8.3,2.3Hz),7.02(1H,d,J=8.7Hz),7.20-7.32(4H,m),7.63(1H,t,J=8.3Hz).
(5)エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0090】
【化37】

【0091】
エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(980mg)をアセトン(15ml)に溶解し、0℃にて硝酸二セリウムアンモニウムIV(2.86g)の水溶液(5ml)を加え室温にて1.5時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈して、2回水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)で精製し、標題化合物(557mg)を得た。
MS(ESI)m/z:415(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,t,J=7.2Hz),2.81(1H,dd,J=16.8,6.4Hz),3.04(1H,dd,J=16.5,6.9Hz),3.98(3H,s),4.13(2H,q,J=7.2Hz),4.62(1H,t,J=6.6Hz),6.16(1H,s),6.53(1H,d,J=2.3Hz),7.04(2H,dd,J=8.3,2.3Hz),7.24(1H,d,J=7.8Hz),7.35(1H,dd,J=8.3,2.3Hz),7.64(1H,t,J=8.3Hz),7.77(1H,s).
(6)エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0092】
【化38】

【0093】
エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(555mg)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(230mg)および五硫化二リン(595mg)を加えて、室温にて一晩攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈して、水、および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、標題化合物(574mg)を得た。
MS(ESI)m/z:431(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.3Hz),2.99(1H,dd,J=16.5,6.4Hz),3.26(1H,dd,J=16.5,6.9Hz),3.98(3H,s),4.14(2H,q,J=7.3Hz),4.70(1H,t,J=6.6Hz),6.08(1H,s),6.50(1H,d,J=2.3Hz),7.04(1H,d,J=8.3Hz),7.10(1H,d,J=8.3Hz),7.29(1H,d,J=7.8Hz),7.40(1H,dd,J=8.3,2.3Hz),7.65(1H,t,J=8.3Hz),9.51(1H,s).
(7)エチル [(トランス)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0094】
【化39】

【0095】
エチル [(トランス)−7−クロロ−5−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(572mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷水浴下、ヒドラジン・1水和物(0.2ml)を加え30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈して、水洗した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して粗製のヒドラゾン体(575mg)を得た。ヒドラゾン体(119mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解し、室温にてクロロジフルオロ酢酸無水物(0.2ml)を加えて、30分間攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をトルエン(10ml)に溶解し、クロロジフルオロ酢酸無水物(0.2ml)を加えて、2時間加熱還流した。反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)で精製し、標題化合物(138mg)を得た。
(8)光学分割
エチル [(トランス)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(138mg)をCHIRALCEL OD(イソプロパノール:ヘキサン=2:8(1時間)−3:7)にて光学分割して、エチル [(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(51mg,光学活性体A)およびエチル [(4S,6S)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(65mg,光学活性体B)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
保持時間:光学活性体A(44−56min)
光学活性体B(83−95min)
エチル [(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0096】
【化40】

【0097】
MS(ESI)m/z:523(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.2Hz),3.27(1H,dd,J=16.7,7.1Hz),3.50(1H,dd,J=17.0,6.4Hz),3.96(3H,s),4.20(2H,q,J=7.2Hz),4.94(1H,t,J=6.6Hz),5.59(1H,s),6.68(1H,d,J=2.3Hz),7.05(1H,d,J=8.3Hz),7.37(1H,d,J=7.8Hz),7.56-7.70(3H,m).
(9)[(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0098】
【化41】

【0099】
エチル [(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(49mg)をジオキサン(4ml)に溶解し、水(2ml)および濃塩酸(2ml)を加え、60℃にて一晩攪拌した。放冷後、水を加え、塩化メチレンを加え分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。残渣をシリカゲルカラム(メタノール:クロロホルム=3:97)にて精製し、標題化合物(37mg)を得た。
MS(ESI)m/z:495(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:3.35(1H,dd,J=17.2,7.1Hz),3.57(1H,dd,J=17.2,6.6Hz),3.96(3H,s),4.92(1H,t,J=6.6Hz),5.59(1H,s),6.69(1H,d,J=2.3Hz),7.05(1H,d,J=8.3Hz),7.36(1H,d,J=7.8Hz),7.59(1H,dd,J=8.7,2.3Hz),7.63(1H,d,J=8.7Hz),7.68(1H,t,J=7.8Hz).
元素分析値C21H14Cl2F2N4O4・0.3ジオキサン・0.25H2Oとして
計算値:C,50.67;H,3.23;N,10.64.
実測値:C,50.79;H,3.07;N,10.64.
実施例3
[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0100】
【化42】

【0101】
2-ブロモ-3-メトキシベンズアルデヒド(8.24g)のジメチルホルムアミド(100ml)溶液にヨウ化銅(I)(9.49g)およびメチル 2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)アセテート(25.8g)を加え、80℃にて一晩攪拌した。放冷後、反応液を酢酸エチルにて希釈して、セライトろ過した。ろ液を飽和重曹水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=15:85)にて精製し、標記化合物(6.82g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.95(3H,s),7.25(1H,d,J=8.0Hz),7.49(1H,d,J=7.8Hz),7.61(1H,t,J=8.0Hz),10.40-10.45(1H,m).
(2)tert−ブチル (4−クロロ−2−{ヒドロキシ[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}フェニル)カルバメート
【0102】
【化43】

【0103】
tert−ブチル (4−クロロフェニル)カルバメート(7.61g)をテトラヒドロフラン(100ml)に溶解し、−78℃にてsec−ブチルリチウム(1モル溶液、67ml)を滴下した。徐々に−25℃まで1時間かけて昇温した後、−78℃にて3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)べンズアルデヒド(6.82g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。徐々に室温まで昇温し、1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウムを加えて反応を停止し、酢酸エチルにて希釈して水洗した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=15:85)にて精製し、標記化合物(3.0g)を得た。
MS(ESI)m/z:454(M++Na).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.52(9H,s),3.93(3H,s),6.36(1H,d,J=3.2Hz),6.79(1H,d,J=2.3Hz),7.07(1H,d,J=8.3Hz),7.13(1H,s),7.24(1H,dd,J=8.7,2.3Hz),7.44(1H,d,J=7.8Hz),7.58(1H,t,J=8.0Hz),7.63(1H,d,J=8.7Hz).
(3){5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]フェニル}[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
【0104】
【化44】

【0105】
tert−ブチル (4−クロロ−2−{ヒドロキシ[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}フェニル)カルバメート(9.7g)をジオキサン(80ml)に溶解し、水(20ml)および濃塩酸(40ml)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を氷水浴下、5規定水酸化ナトリウム水溶液にてアルカリ性とした後に、クロロホルムにて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した後、濾液を濃縮して、粗製の(2−アミノ−5−クロロフェニル)[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)メタノールを得た。
(2−アミノ−5−クロロフェニル)[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル)メタノールを酢酸エチル(100ml)に溶解し、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(4.1g)および酢酸(13ml)を加え、室温にて30分攪拌した。氷水浴下、水素化ホウ素ナトリウム(1.28g)を加えて、室温にて1.5時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、アルカリ性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)にて精製し、標記化合物(8.36g)を得た。
(4)エチル {(トランス)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート
【0106】
【化45】

【0107】
{5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]フェニル}[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(8.36g)を塩化メチレン(100ml)に溶解し、氷水浴下、炭酸水素ナトリウム(4.37g)および塩化フマル酸モノエチルエステル(4.30g)を加え、室温にて1時間攪拌した。ジクロロメタンで希釈して、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮した。残渣をエタノール(100ml)に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(5.5ml)を加え、2.5時間加熱還流した。放冷後、反応液を濃縮して、残渣を塩化メチレンに溶解し、水洗した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、溶液を濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)にて精製して、標記化合物(7.52g)を得た。
MS(ESI)m/z:608(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),2.81(1H,dd,J=16.6,5.9Hz),3.10(1H,dd,J=16.6,7.6Hz),3.69(3H,s),3.78(3H,s),3.90(3H,s),4.09-4.19(2H,m),4.51(1H,dd,J=7.4,6.0Hz),5.08(1H,d,J=15.1Hz),5.14(1H,d,J=15.1Hz),6.03(1H,s),6.41-6.47(3H,m),7.06(1H,d,J=8.5Hz),7.24-7.27(3H,m),7.48(1H,d,J=7.8Hz),7.57(1H,t,J=8.2Hz).
(5)エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート
【0108】
【化46】

【0109】
エチル {(トランス)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(7.57g)をアニソール(15ml)およびトリフルオロ酢酸(150ml)に溶解し、55℃にて2.5時間攪拌した。反応液を濃縮後、トルエンに溶解し、数回共沸した。残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)にて精製し、標記化合物(4.95g)を得た。
MS(ESI)m/z:458(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,t,J=7.1Hz),2.81(1H,dd,J=16.8,6.7Hz),3.03(1H,dd,J=16.6,6.7Hz),3.93(3H,s),4.08-4.16(2H,m),4.63(1H,t,J=6.7Hz),6.28(1H,s),6.57(1H,d,J=2.4Hz),7.01(1H,d,J=8.5Hz),7.10(1H,d,J=8.3Hz),7.31(1H,dd,J=8.4,2.3Hz),7.43(1H,d,J=8.0Hz),7.56-7.62(2H,m).
(6)エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート
【0110】
【化47】

【0111】
エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(4.95g)をテトラヒドロフラン(50ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(1.91g)および五硫化二リン(4.81g)を加えて、室温にて4.5時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈して、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾液を濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)にて精製し、標記化合物(5.0g)を得た。
MS(ESI)m/z:474(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),3.01(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),3.24(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),3.93(3H,s),4.14(2H,q,J=7.1Hz),4.68(1H,t,J=6.6Hz),6.20(1H,s),6.57(1H,d,J=2.2Hz),7.05-7.12(2H,m),7.36(1H,dd,J=8.4,2.3Hz),7.46(1H,d,J=8.0Hz),7.59(1H,t,J=8.0Hz),9.50(1H,s).
(7)エチル [(トランス)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0112】
【化48】

【0113】
エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(4.50g)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、氷水浴下、ヒドラジン・1水和物(1.38ml)を加え30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈して、水洗した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して粗製のヒドラゾン体を得た。ヒドラゾン体を塩化メチレン(50ml)に溶解し、室温にてトリフルオロ酢酸無水物(2.64ml)を加えて、1時間攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をトルエン(50ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(2.64ml)を加えて、2時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)にて精製し、標題化合物(5.07g)を得た。
(8)光学分割
エチル [(トランス)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(5.07g)をCHIRALPAK AD(イソプロパノール:ヘキサン=1:9)にて光学分割して、エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(2.37g,光学活性体A)およびエチル [(4S,6S)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(2.35g,光学活性体B)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
保持時間:光学活性体A(30−45min)
光学活性体B(50−75min)
エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0114】
【化49】

【0115】
MS(ESI)m/z:550(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.1Hz),3.26(1H,dd,J=16.8,7.3Hz),3.48(1H,dd,J=16.7,6.2Hz),3.92(3H,s),4.15-4.25(2H,m),4.95(1H,dd,J=7.3,6.2Hz),5.65(1H,s),6.75(1H,d,J=2.0Hz),7.11(1H,d,J=8.3Hz),7.50-7.57(3H,m),7.63(1H,t,J=8.0Hz).
(9)[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0116】
【化50】

【0117】
エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(2.37g)をジオキサン(60ml)に溶解し、水(60ml)および濃硫酸(10ml)を加え、60℃にて一晩攪拌した。放冷後、氷水を加え、塩化メチレンを加え分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を留去して、残渣に少量のエタノールに溶解し、水を加えて、不溶物を濾取した。60℃にて減圧乾燥して、標題化合物(1.98g)を得た。
MS(ESI)m/z:522(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:3.35(1H,dd,J=17.4,6.9Hz),3.57(1H,dd,J=17.4,6.4Hz),3.92(3H,s),4.93(1H,t,J=6.6Hz),5.67(1H,s),6.76(1H,d,J=2.3Hz),7.10(1H,d,J=8.2Hz),7.51-7.58(3H,m),7.62(1H,t,J=8.2Hz).
元素分析値 C20H14BrClF3N3O4・1H2Oとして
計算値:C,46.73; H,2.99; N,7.78.
実測値:C,46.79; H,2.96; N,7.74.
実施例4
{(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
(1)エチル {(トランス)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート
【0118】
【化51】

【0119】
実施例3の(6)で得られたエチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(500mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷水浴下、ヒドラジン・1水和物(0.153ml)を加え30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈して、水洗した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して粗製のヒドラゾン体(546mg)を得た。ヒドラゾン体(256mg)を塩化メチレン(5ml)に溶解し、室温にてクロロジフルオロ酢酸無水物(0.5ml)を加えて、一晩攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をトルエン(10ml)に溶解し、クロロジフルオロ酢酸無水物(0.5ml)を加えて、2時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)にて精製し、標題化合物(258mg)を得た。
(2)光学分割
エチル {(トランス)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート(258mg)をCHIRALPAK AD(イソプロパノール:ヘキサン=1:9)にて光学分割して、エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート(139mg,光学活性体A)およびエチル {(4S,6S)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート(145mg,光学活性体B)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
保持時間:光学活性体A(36−52min)
光学活性体B(60−76min)
エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート
【0120】
【化52】

【0121】
MS(ESI)m/z:566(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.30(3H,t,J=6.9Hz),3.27(1H,dd,J=17.0,7.3Hz),3.47(1H,dd,J=16.5,6.0Hz),3.92(3H,s),4.16-4.25(2H,m),4.93(1H,dd,J=7.3,6.0Hz),5.70(1H,s),6.75(1H,d,J=2.3Hz),7.12(1H,d,J=8.3Hz),7.52-7.66(4H,m).
(3){(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
【0122】
【化53】

【0123】
エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート(126mg)をジオキサン(6ml)に溶解し、水(3ml)および濃塩酸(3ml)を加え、60℃にて一晩攪拌した。放冷後、水を加え、塩化メチレンを加え分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(メタノール:クロロホルム=5:95)にて精製し、標題化合物(82mg)を得た。
MS(ESI)m/z:538(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:3.34(1H,dd,J=17.0,7.3Hz),3.54(1H,dd,J=17.0,6.0Hz),3.91(3H,s),4.89(1H,t,J=6.6Hz),5.70(1H,s),6.75(1H,d,J=2.3Hz),7.10(1H,d,J=8.7Hz),7.51-7.65(4H,m).
元素分析値C21H14Cl2F5N3O4として
計算値:C,46.86;H,2.62;N,7.81.
実測値:C,46.87;H,2.64;N,7.60.
実施例5
{(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
(1)エチル {(トランス)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセテート
【0124】
【化54】

【0125】
実施例3の(6)で得られたエチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾキサゼピン−3−イル}アセテート(500mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷水浴下ヒドラジン・1水和物(0.153ml)を加え30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈して、水洗した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾液を濃縮して粗製のヒドラゾン体(546mg)を得た。ヒドラゾン体(290mg)を塩化メチレン(5ml)に溶解し、室温にてジフルオロ酢酸(107mg)1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 160mg)を加えて室温で一晩攪拌した。反応液をジクロロメタンにて希釈して、水を加え、分液操作をおこなった。有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をトルエン(5ml)に溶解し、2時間加熱還流した。溶媒を留去して、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、標題化合物(288mg)を得た。
(2)光学分割
エチル {(トランス)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセテート(288mg)をChralCel OD(イソプロパノール:ヘキサン=15:85)にて光学分割して、エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセテート(139mg,光学活性体A)およびエチル {(4S,6S)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセテート(149mg,光学活性体B)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
保持時間:光学活性体A(43−56min)
光学活性体B(56−76min)
エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセテート
【0126】
【化55】

【0127】
MS(ESI)m/z:532(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.3Hz),3.26(1H,dd,J=16.5,7.3Hz),3.46(1H,dd,J=16.6,6.4Hz),3.91(3H,s),4.15-4.25(2H,m),4.97(1H,dd,J=7.3,6.4Hz),5.67(1H,s),6.73(1H,d,J=2.3Hz),6.95-7.23(2H,m),7.51-7.57(2H,m),7.62(1H,t,J=8.3Hz),7.68(1H,d,J=8.7Hz).
(3){(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
【0128】
【化56】

【0129】
エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセテート(136mg)をジオキサン(6ml)に溶解し、水(3ml)および濃塩酸(3ml)を加え、60℃にて一晩攪拌した。放冷後、水を加え、塩化メチレンを加え分液し、有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。残渣をシリカゲルカラム(メタノール:クロロホルム=5:95)にて精製し、標題化合物(90mg)を得た。
MS(ESI)m/z:504(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:3.34(1H,dd,J=17.0,7.3Hz),3.54(1H,dd,J=17.0,6.4Hz),3.91(3H,s),4.95(1H,t,J=6.6Hz),5.67(1H,s),6.74(1H,d,J=2.3Hz),6.96-7.24(2H,m),7.52-7.57(2H,m),7.62(1H,t,J=8.3Hz),7.68(1H,d,J=8.7Hz).
元素分析値C21H15ClF5N3O4・0.5H2Oとして
計算値:C,49.19;H,3.14;N,8.19.
実測値:C,49.23;H,3.37;N,8.12.
実施例6
(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(1)tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート
【0130】
【化57】

【0131】
実施例3の(9)で得られた[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド(96mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解したのち、tert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(54mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(71mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(28mg)を加えて室温で一晩攪拌した。反応液をジクロロメタンにて希釈して、水を加え、分液操作をおこなった。有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)で精製し、標題化合物(106mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.07-1.22(2H,m),1.46(9H,s),1.71-1.85(2H,m),1.96-2.06(1H,m),2.14(1H,d,J=7.3Hz),2.19(1H,d,J=6.9Hz),2.58-2.68(1H,m),3.03-3.28(2H,m),3.47-3.61(1H,m),3.92(3H,s),3.98-4.08(1H,m),4.51-4.60(1H,m),5.10(1H,t,J=6.2Hz),5.62(1H,s),6.74(1H,s),7.12(1H,d,J=8.3Hz),7.51-7.60(3H,m),7.64(1H,t,J=7.8Hz).
(2)(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0132】
【化58】

【0133】
tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート(103mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解したのち、トリフルオロ酢酸(2ml)を加え室温にて一晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=9:1)にて精製し、標題化合物(89mg)を得た。
MS(ESI)m/z:647(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.10-1.29(2H,m),1.73-1.91(2H,m),1.99-2.11(1H,brm),2.27(1H,d,J=6.3Hz),2.34(1H,d,J=6.6Hz),2.63(1H,t,J=12.9Hz),3.04-3.28(2H,m),3.46-3.62(1H,m),3.91(3H,s),3.99-4.10(1H,m),4.53-4.62(1H,m),5.06-5.12(1H,m),5.62(1H,s),6.73(1H,s),7.11(1H,d,J=8.8Hz),7.50-7.67(4H,m).
元素分析値C28H25ClF6N4O5・0.25H2Oとして
計算値:C,51.62;H,3.95;N,8.60.
実測値:C,51.33;H,3.63;N,8.53.
実施例7
[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
(1)tert−ブチル [1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセテート
【0134】
【化59】

【0135】
実施例4の(3)で得られた{(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド(43mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解したのちtert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(32mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(31mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(13mg)を加えて室温で一晩攪拌した。反応液をジクロロメタンにて希釈して、水を加え、分液操作をおこなった。有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:2)で精製し、標題化合物(53mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.07-1.22(2H,m),1.45(9H,s),1.61-1.82(2H,m),1.94-2.06(1H,m),2.12(1H,d,J=7.1Hz),2.19(1H,d,J=6.8Hz),2.58-2.67(1H,m),3.02-3.28(2H,m),3.45-3.59(1H,m),3.92(3H,s),3.97-4.08(1H,m),4.51-4.60(1H,m),5.06(1H,t,J=6.2Hz),5.65(1H,s),6.73(1H,d,J=2.2Hz),7.12(1H,d,J=8.3Hz),7.49-7.67(4H,m).
(2)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
【0136】
【化60】

【0137】
tert−ブチル [1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセテート(53mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解したのち、トリフルオロ酢酸(2ml)を加え室温にて一晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=95:5)にて精製し、標題化合物(42mg)を得た。
MS(ESI)m/z:663(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.11-1.52(2H,m),1.74-1.91(2H,m),1.99-2.14(1H,m),2.27(1H,d,J=6.8Hz),2.34(1H,d,J=6.8Hz),2.58-2.69(1H,m),3.04-3.29(2H,m),3.46-3.61(1H,m),3.92(3H,s),4.01-4.12(1H,m),4.53-4.62(1H,m),5.04-5.10(1H,m),5.66(1H,s),6.73(1H,s),7.12(1H,d,J=8.3Hz),7.50-7.66(4H,m).
元素分析値C28H25Cl2F5N4O5として
計算値:C,50.69;H,3.80;N,8.45.
実測値:C,50.48;H,3.74;N,8.11.
実施例8
[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
(1)tert−ブチル [1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセテート
【0138】
【化61】

【0139】
実施例5の(3)で得られた{(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド(39mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解したのちtert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(31mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(31mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(13mg)を加えて室温で一晩攪拌した。反応液をジクロロメタンにて希釈して、水を加え、分液操作をおこなった。有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1−1:2)で精製し、標題化合物(60mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.07-1.22(2H,m),1.45(9H,s),1.70-1.86(2H,m),1.94-2.06(1H,m),2.12(1H,d,J=7.6Hz),2.18(1H,d,J=7.1Hz),2.57-2.68(1H,m),3.02-3.29(2H,m),3.44-3.56(1H,m),3.91(3H,s),3.98-4.08(1H,m),4.52-4.61(1H,m),5.11(1H,t,J=6.6Hz),5.63(1H,s),6.71(1H,d,J=2.2Hz),6.93-7.22(2H,m),7.51(1H,dd,J=8.5,2.2Hz),7.55-7.69(3H,m).
(2)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
【0140】
【化62】

【0141】
tert−ブチル [1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセテート(60mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解したのち、トリフルオロ酢酸(2ml)を加え室温にて一晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=95:5)にて精製し、標題化合物(52mg)を得た。
MS(ESI)m/z:629(M++H).
1H-NMR(CDCl3)δ:1.13-1.53(2H,m),1.74-1.91(2H,m),2.00-2.12(1H,m),2.27(1H,d,J=6.8Hz),2.34(1H,d,J=6.8Hz),2.58-2.69(1H,m),3.03-3.30(2H,m),3.44-3.58(1H,m),3.91(3H,s),4.01-4.11(1H,m),4.54-4.65(1H,m),5.12(1H,t,J=6.6Hz),5.64(1H,s),6.71(1H,d,J=2.2Hz),6.95-7.23(2H,m),7.52(1H,dd,J=8.5,2.2Hz),7.56-7.70(3H,m).
元素分析値C28H26ClF5N4O5・0.25H2Oとして
計算値:C,53.09;H,4.18;N,8.84.
実測値:C,52.84;H,3.93;N,8.68.
実施例9
[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0142】
【化63】

【0143】
実施例1の(1)で合成した2−ブロモ−3−エトキシベンズアルデヒド(5.70g)をジメチルホルムアミド(110ml)に溶解し、アルゴン雰囲気下ヨウ化銅(I)(5.21g)を加えた後、メチル 2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)アセテート(12.6ml)を加え、80℃で13時間攪拌した。氷冷攪拌下反応液に水を加えた後、ジエチルエーテルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-0:1)により精製し、標記化合物(5.27g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.47(3H,t,J=6.8Hz),4.16(2H,q,J=6.8Hz),7.23(1H,d,J=7.8Hz),7.47(1H,d,J=7.8Hz),7.57(1H,dd,J=7.8,7.8Hz),10.40-10.45(1H,m).
(2)tert−ブチル (4−クロロ−2−{[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル](ヒドロキシ)メチル}フェニル)カルバメート
【0144】
【化64】

【0145】
tert−ブチル (4−クロロフェニル)カルバメート(3.00g)をテトラヒドロフラン(60ml)に溶解し、-78℃においてsec−ブチルリチウム(1.03モル溶液、28.2ml)を滴下した。徐々に0℃まで2時間かけて昇温した後、-78℃以下にて3-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(2.87g)を加えた。2時間かけて室温まで昇温し、氷冷攪拌下飽和塩化アンモニウムを加え反応を停止した後、酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(3.84g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,t,J=6.8Hz),1.50(9H,s),3.50-3.58(1H,brm),4.13(2H,q,J=6.8Hz),6.31-6.36(1H,brm),6.75-6.79(1H,m),7.00-7.05(1H,m),7.19-7.25(2H,m),7.37(1H,d,J=8.1Hz),7.52(1H,dd,J=8.1,8.1Hz),7.63(1H,d,J=8.1Hz).
(3)(2−アミノ−5−クロロフェニル)[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
【0146】
【化65】

【0147】
tert−ブチル (4−クロロ−2−{[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル](ヒドロキシ)メチル}フェニル)カルバメート(3.80g)をジオキサン(50ml)に懸濁させ、氷冷攪拌下8規定塩酸(75ml)を滴下し、室温下12時間攪拌した。氷冷攪拌下、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)およびジエチルエーテルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(2.44g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.46(3H,t,J=7.1Hz),2.42-2.49(1H,m),3.99-4.09(2H,m),4.14(2H,q,J=7.1Hz),6.27-6.32(1H,m),6.62-6.66(1H,m),6.71-6.74(1H,m),7.00-7.09(2H,m),7.24-7.27(1H,m),7.48-7.54(1H,m).
(4){5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキベンジル)アミノ]フェニル}[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
【0148】
【化66】

【0149】
(2−アミノ−5−クロロフェニル)[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(2.40g)を酢酸(50ml)に溶解し、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(1.73g)を加え、室温下30分攪拌した。氷冷攪拌下水素化ホウ素ナトリウム(790mg)を加えて、1時間攪拌した。減圧下酢酸を溜去し、残渣に飽和重曹水を加え、アルカリ性とした後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、すべての水層を酢酸エチルを用いて抽出して有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(3.23g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,t,J=6.8Hz),2.57(1H,brs),3.78(3H,s),3.79(3H,s),4.07-4.16(3H,m),4.25-4.27(2H,m),4.90(1H,brs),6.26-6.29(1H,m),6.38-6.42(1H,m),6.44-6.46(1H,m),6.61-6.65(1H,m),6.65-6.67(1H,m),6.99-7.04(1H,m),7.06-7.11(2H,m),7.23-7.28(1H,m),7.52-7.45(1H,m).
(5)エチル (2E)−4−[(4−クロロ−2−{[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル](ヒドロキシ)メチル}フェニル)(2,4−ジメトキベンジル)アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート
【0150】
【化67】

【0151】
{5−クロロ−2−[(2,4−ジメトキベンジル)アミノ]フェニル}[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(3.20g)をジクロロメタン(30ml)に溶解し、氷冷攪拌下、炭酸水素ナトリウム(1.36g)次いで塩化フマル酸モノエチルエステル(1.57g)を加え、室温にて1時間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後濾液を濃縮し、標記化合物(4.47g)を粗精製物として得た。
(6)エチル {(トランス)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキベンジル)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート
【0152】
【化68】

【0153】
エチル (2E)−4−[(4−クロロ−2−{[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル](ヒドロキシ)メチル}フェニル)(2,4−ジメトキベンジル)アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート(4.01g)をエタノール(80ml)に溶解し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(3.89ml)を加え、3時間加熱還流した。氷冷攪拌下、反応液を1規定塩酸水溶液へ加えた後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(3.46g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=6.8Hz),1.42(3H,t,J=7.1Hz),2.81(1H,dd,J=16.6,6.1Hz),3.10(1H,dd,J=16.6,7.6Hz),3.69(3H,s),3.69(3H,s),4.19-4.20(4H,m),4.51(1H,dd,J=7.6,6.1Hz),5.08(1H,d,J=15.1Hz),5.15(1H,d,J=15.1Hz),6.02-6.04(1H,m),6.39-6.49(3H,m),7.00-7.07(1H,m),7.22-7.29(3H,m),7.42-7.49(1H,m),7.50-7.57(1H,m).
(7)エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート
【0154】
【化69】

【0155】
エチル {(トランス)−7−クロロ−1−(2,4−ジメトキベンジル)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(3.60 g)にアニソール(7.00ml)を加えた後、室温下トリフルオロ酢酸(70ml)を加え、60℃で5時間攪拌した。減圧下、揮発性物質を留去した後、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(2.44g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,t,J=6.8Hz),1.45(3H,t,J=6.8Hz),2.81(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),3.03(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),4.08-4.19(4H,m),4.63(1H,dd,J=6.8,6.8Hz),6.26-6.29(1H,m),6.56-6.59(1H,m),7.00-7.03(1H,m),7.05-7.10(1H,m),7.29-7.34(1H,m),7.38-7.43(1H,m),7.53-7.59(1H,m),7.90-7.86(1H,m).
(8)エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート
【0156】
【化70】

【0157】
エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(2.43g)をテトラヒドロフラン(50ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(2.60g)を加えた後、氷冷攪拌下五硫化二リン(6.75g)を加え、攪拌しながら3時間かけて室温まで昇温した。氷冷攪拌下、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、標記化合物(3.26g)を粗生成物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.3Hz),1.44(3H,t,J=6.8Hz),2.99(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),3.24(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),4.10-4.19(4H,m),4.68(1H,t,J=6.8Hz),6.18-6.20(1H,m),6.56-6.61(1H,m),7.05-7.11(2H,m),7.34-7.39(1H,m),7.40-7.47(1H,m),7.59-7.52(1H,m),9.67(1H,d,J=14.2Hz).
(9)エチル [(トランス)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0158】
【化71】

【0159】
エチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(500mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0994ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下トリフルオロ酢酸無水物(0.997ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(355mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.3Hz),1.43(3H,t,J=6.8Hz),3.26(1H,dd,J=16.8,7.3Hz),3.48(1H,dd,J=16.8,6.1Hz),4.08-4.26(5H,m),4.94(1H,dd,J=7.3,6.1Hz),5.64-5.67(1H,m),6.75-6.77(1H,m),7.07-7.12(1H,m),7.48-7.63(4H,m).
(10)エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0160】
【化72】

【0161】
ラセミ体のエチル [(トランス)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(375mg)をCHIRALPAK AD(50mmφ×500mm)を用いて光学分割し、isomer Aとして表記化合物(206mg)、isomer Bとして光学異性体(201mg)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
展開溶媒:イソプロパノール:n-ヘキサン=1:9
保持時間:isomer A表記化合物:32min.,isomer B光学異性体:54min.
(11)[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0162】
【化73】

【0163】
エチル [(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(150.0mg)をジオキサン(20.0ml)に溶解し、濃塩酸(10.0ml)および水(10.0ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(98.0mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(3H,t,J=7.2Hz),3.32(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),3.55(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),4.06-4.19(2H,m),4.92(1H,t,J=6.8Hz),5.64-5.67(1H,m),6.75-6.78(1H,m),7.05-7.11(1H,m),7.48-7.62(4H,m).
元素分析値C22H16ClF6N3O40.5H2Oとして
計算値:C,48.50;H,3.15;N,7.71.
実測値:C,48.64;H,3.05;N,7.60.
実施例10
(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(1)tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート
【0164】
【化74】

【0165】
実施例9の(11)で得られた[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド(40mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解し、次いで氷冷攪拌下tert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(30mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(23mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(29mg)を順に加えて、室温下15時間攪拌した。氷冷攪拌下反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-0:1)により精製し、標記化合物(55mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.08-1.22(1H,m),1.40-1.47(13H,m),1.69-1.86(2H,m),1.95-2.06(1H,m),2.11-2.15(1H,m),2.17-2.21(2H,m),2.58-2.68(1H,m),3.00-3.30(1H,m),3.46-3.61(1H,m),3.96-4.20(3H,m),4.50-4.60(1H,m),5.06-5.12(1H,m),5.58-5.66(1H,m),6.71-6.78(1H,m),7.06-7.12(1H,m),7.50-7.64(4H,m).
(2)(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリ
ジン−4−イル)アセティック アシッド
【0166】
【化75】

【0167】
tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート(50.5mg)をジオキサン(5.0ml)に溶解し、濃塩酸(2.5ml)および水(2.5ml)を加え、45℃で5時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取して乾燥し、標記化合物(46.3mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.10-1.28(1H,m),1.35-1.48(1H,m),1.43(3H,t,J=7.1Hz),1.73-1.90(2H,m),1.97-2.10(1H,m),2.23-2.27(1H,m),2.29-2.34(1H,m),2.58-2.68(1H,m),3.04-3.31(2H,m),3.46-3.62(1H,m),3.98-4.19(3H,m),4.51-4.62(1H,m),5.06-5.13(1H,m),5.61-5.64(1H,m),6.73-6.76(1H,m),7.06-7.13(1H,m),7.50-7.63(4H,m).
元素分析値C29H27ClF6N4O50.25H2Oとして
計算値:C,52.34;H,4.17;N,8.42.
実測値:C,52.27;H,4.24;N,8.28.
実施例11
{(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
(1)エチル {(トランス)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート
【0168】
【化76】

【0169】
実施例9の(8)で得られたエチル {(トランス)−7−クロロ−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル}アセテート(500mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0994ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下クロロジフルオロ酢酸無水物(1.25ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(446mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=6.8Hz),1.43(3H,t,J=7.3Hz),3.26(1H,dd,J=16.8,7.6Hz),3.47(1H,dd,J=16.8,6.1Hz),4.08-4.26(4H,m),4.92(1H,dd,J=7.6,6.1Hz),5.67-5.70(1H,m),6.74-6.77(1H,m),7.12-7.07(1H,m),7.56-7.49(2H,m),7.62-7.57(2H,m).
(2)エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート
【0170】
【化77】

【0171】
ラセミ体のエチル {(トランス)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート(445mg)をCHIRALPAK AD(50mmφ×500mm)を用いて光学分割し、isomer Aとして表記化合物(197mg)、isomer Bとして光学異性体(208mg)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
展開溶媒:イソプロパノール:n-ヘキサン=1:9
保持時間:isomer A表記化合物:35min.,isomer B光学異性体:63min.
(3){(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
【0172】
【化78】

【0173】
エチル {(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセテート(190.0mg)をジオキサン(20.0ml)に溶解し、濃塩酸(10.0ml)および水(10.0ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(174.7mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.43(3H,t,J=7.0Hz),3.33(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),3.54(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),4.06-4.19(2H,m),4.89(1H,t,J=6.8Hz),5.68-5.70(1H,m),6.77-6.74(1H,m),7.10-7.05(1H,m),7.62-7.48(4H,m).
元素分析値C22H16Cl2F5N3O41.0H2Oとして
計算値:C,46.33;H,3.18;N,7.37.
実測値:C,46.45;H,3.38;N,6.96.
実施例12
[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
(1)tert−ブチル [1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセテート
【0174】
【化79】

【0175】
実施例11の(3)で得られた{(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド(42.5mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解し、次いで氷冷攪拌下tert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(30.7mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(29.5mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(23.6mg)を順に加えて、室温下15時間攪拌した。氷冷攪拌下反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-0:1)により精製し、標記化合物(56.5mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.07-1.22(1H,m),1.40-1.46(13H,m),1.69-1.85(2H,m),1.95-2.06(1H,m),2.10-2.14(1H,m),2.16-2.21(1H,m),2.57-2.67(1H,m),3.02-3.28(2H,m),3.45-3.59(1H,m),3.97-4.19(3H,m),4.49-4.60(1H,m),5.09-5.03(1H,m),5.64-5.66(1H,m),6.75-6.72(1H,m),7.12-7.06(1H,m),7.63-7.49(4H,m).
(2)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
【0176】
【化80】

【0177】
tert−ブチル [1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセテート(50.0mg)をジオキサン(10.0ml)に溶解し、濃塩酸(5.0ml)および水(5.0ml)を加え、40℃で2時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取して乾燥し、標記化合物(42.2mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.11-1.30(1H,m),1.35-1.48(1H,m),1.43(3H,t,J=7.6Hz),1.72-1.91(2H,m),2.00-2.11(1H,m),2.24-2.29(1H,m),2.32-2.36(1H,m),2.57-2.68(1H,m),3.03-3.30(2H,m),3.44-3.61(1H,m),3.99-4.18(3H,m),4.62-4.52(1H,m),5.10-5.03(1H,m),5.64-5.67(1H,m),6.75-6.71(1H,m),7.12-7.06(1H,m),7.62-7.49(4H,m).
元素分析値C29H27Cl2F5N4O50.5H2Oとして
計算値:C,50.74;H,4.11;N,8.16.
実測値:C,50.91;H,4.11;N,7.93.
実施例13
[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)tert−ブチル {2−[(2−クロロ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}カルバメート
【0178】
【化81】

【0179】
国際公開パンフレット2007/055093の参考例455に従って合成したtert-ブチル (4-トリフルオロメチルフェニル)カルバメート(7.00g)をテトラヒドロフラン(140ml)に溶解し、-78℃においてsec-ブチルリチウム(1.01モル溶液、58.4ml)を滴下した。徐々に室温まで2時間かけて昇温した後、-78℃以下にて2-クロロ-3-エトキシベンズアルデヒド(5.44g)を加えた。2時間かけて室温まで昇温し、氷冷攪拌下飽和塩化アンモニウムを加え反応を停止した後、酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(7.60g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,t,J=6.8Hz),1.50(9H,s),3.18(1H,d,J=4.4Hz),4.13(2H,q,J=6.8Hz),6.27(1H,d,J=4.4Hz),6.91-6.96(1H,m),7.02-7.06(1H,m),7.19-7.22(1H,m),7.23-7.30(1H,m),7.50-7.56(1H,m),7.94-7.99(1H,m),8.11-8.04(1H,m).
(2)[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル](2−クロロ−3−エトキシフェニル)メタノール
【0180】
【化82】

【0181】
tert−ブチル {2−[(2−クロロ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}カルバメート(7.60g)をジオキサン(100ml)に懸濁させ、氷冷攪拌下8規定塩酸(100ml)を滴下し、40℃で12時間攪拌した。氷冷攪拌下、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびジエチルエーテルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(5.28g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,t,J=7.3Hz),2.64(1H,d,J=4.6Hz),4.13(2H,q,J=7.3Hz),4.38(2H,brs),6.22(1H,d,J=4.4Hz),6.68-6.73(1H,m),6.90-6.95(1H,m),6.98-7.03(1H,m),7.21-7.27(2H,m),7.38-7.32(1H,m).
(3)(2−クロロ−3−エトキシフェニル){2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}メタノール
【0182】
【化83】

【0183】
[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル](2−クロロ−3−エトキシフェニル)メタノール(5.27g)を酢酸(100ml)に溶解し、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(3.80g)を加え、室温下30分攪拌した。氷冷攪拌下水素化ホウ素ナトリウム(1.73g)を加えて、1時間攪拌した。減圧下酢酸を溜去し、残渣に飽和重曹水を加え、アルカリ性とした後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、すべての水層を酢酸エチルを用いて抽出して有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(7.28g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,t,J=6.8Hz),3.78(3H,s),3.78(3H,s),4.08-4.16(2H,m),4.31(2H,s),6.19-6.22(1H,m),6.37-6.42(1H,m),6.44-6.46(1H,m),6.69-6.74(1H,m),6.88-6.90(1H,m),6.97-7.02(1H,m),7.04-7.08(1H,m),7.27-7.17(2H,m),7.42-7.35(1H,m).
(4)エチル (2E)−4−[{2−[(2−クロロ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート
【0184】
【化84】

【0185】
(2−クロロ−3−エトキシフェニル){2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}メタノール(7.25g)をジクロロメタン(100ml)に溶解し、氷冷攪拌下、炭酸水素ナトリウム(2.50g)次いで塩化フマル酸モノエチルエステル(3.56g)を加え、室温にて1時間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後濾液を濃縮し、標記化合物(11.61g)を粗精製物として得た。
(5)エチル [(トランス)−5−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0186】
【化85】

【0187】
エチル (2E)−4−[{2−[(2−クロロ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート(9.09g)をエタノール(200ml)に溶解し、炭酸カリウム(5.05g)を加え、50℃で3時間攪拌した。氷冷攪拌下、反応液を1規定塩酸水溶液へ加えた後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(5.79g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.44(3H,t,J=6.6Hz),2.82(1H,dd,J=16.4,5.6Hz),3.13(1H,dd,J=16.4,8.1Hz),3.58(3H,s),3.76(3H,s),4.04-4.20(4H,m),4.46(1H,dd,J=8.1,5.6Hz),4.94(1H,d,J=14.2Hz),5.50(1H,d,J=14.2Hz),5.93-5.95(1H,m),6.32-6.35(1H,m),6.38-6.42(1H,m),6.69-6.72(1H,m),6.81-6.97(2H,m),7.25-7.36(2H,m),7.57-7.52(1H,m),7.64-7.59(1H,m).
(6)エチル [(トランス)−5−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0188】
【化86】

【0189】
エチル [(トランス)−5−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(5.79g)にアニソール(12.0ml)を加えた後、室温下トリフルオロ酢酸(120ml)を加え、60℃で5時間攪拌した。減圧下、揮発性物質を留去した後、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(2.83g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),1.48(3H,t,J=7.3Hz),2.84(1H,dd,J=16.6,7.1Hz),3.06(1H,dd,J=16.6,7.1Hz),4.06-4.20(4H,m),4.63(1H,t,J=7.1Hz),6.28-6.31(1H,m),6.95-6.91(1H,m),7.02-6.97(1H,m),7.12-7.06(1H,m),7.22-7.17(1H,m),7.34-7.28(1H,m),7.62-7.56(1H,m),8.50-8.52(1H,m).
(7)エチル [(トランス)−5−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0190】
【化87】

【0191】
エチル [(トランス)−5−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(2.80g)をテトラヒドロフラン(60ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(2.99g)を加えた後、氷冷攪拌下五硫化二リン(8.31g)を加え、攪拌しながら3時間かけて室温まで昇温した。氷冷攪拌下、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、標記化合物(3.39g)を粗生成物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.2Hz),1.47(3H,t,J=6.8Hz),2.99(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),3.28(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),4.10-4.18(4H,m),4.70(1H,t,J=6.8Hz),6.19-6.22(1H,m),6.86-6.89(1H,m),6.97-7.03(1H,m),7.19-7.38(3H,m),7.63-7.70(1H,m),9.65(1H,brs).
(8)エチル [(トランス)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0192】
【化88】

【0193】
エチル [(トランス)−5−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(400mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0795ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下トリフルオロ酢酸無水物(0.798ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(422mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.3Hz),1.44(3H,t,J=6.8Hz),3.27(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),3.53(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),4.06-4.26(4H,m),4.94(1H,dd,J=6.8,6.8Hz),5.61-5.64(1H,m),6.98-7.04(2H,m),7.32-7.42(2H,m),7.71-7.76(1H,m),7.89-7.82(1H,m).
(9)エチル [(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0194】
【化89】

【0195】
ラセミ体のエチル [(トランス)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(422mg)をCHIRALPAK AD(50mmφ×500mm)を用いて光学分割し、isomer Aとして表記化合物(207mg)、isomer Bとして光学異性体(217mg)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
展開溶媒:イソプロパノール:n-ヘキサン=1:9
保持時間:isomer A表記化合物:38min.,isomer B光学異性体:55min.
(10)[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0196】
【化90】

【0197】
エチル [(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(200.0mg)をジオキサン(20.0ml)に溶解し、濃塩酸(10.0ml)および水(10.0ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(158.1mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,t,J=6.8Hz),3.33(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),3.61(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),4.11-4.13(2H,m),4.91(1H,dd,J=6.8,6.8Hz),5.61-5.64(1H,m),7.08-6.97(2H,m),7.32-7.42(2H,m),7.71-7.78(1H,m),7.83-7.89(1H,m).
元素分析値C22H16ClF6N3O40.25H2Oとして
計算値:C,48.90;H,3.08;N,7.77.
実測値:C,48.95;H,3.09;N,7.79.
実施例14
(1−{[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(1)tert−ブチル (1−{[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート
【0198】
【化91】

【0199】
実施例13の(10)で得られた[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド(87.5mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解し、次いで氷冷攪拌下tert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(65.1mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(50.0mg)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(62.6mg)を順に加えて、室温下15時間攪拌した。氷冷攪拌下反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-0:1)により精製し、標記化合物(100.4mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.08-1.30(1H,m),1.41-1.47(13H,m),1.69-1.87(2H,m),1.95-2.08(1H,m),2.11-2.16(1H,m),2.17-2.22(1H,m),2.57-2.68(1H,m),3.03-3.28(2H,m),3.52-3.67(1H,m),3.96-4.16(3H,m),4.49-4.59(1H,m),5.05-5.11(1H,m),5.58-5.62(1H,m),6.98-7.03(2H,m),7.33-7.45(2H,m),7.70-7.76(1H,m),7.86-7.80(1H,m).
(2)(1−{[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0200】
【化92】

【0201】
tert−ブチル (1−{[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート(97.0mg)をジオキサン(5.0ml)に溶解し、濃塩酸(2.5ml)および水(2.5ml)を加え、45℃で5時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取して乾燥し、標記化合物(85.3mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.12-1.28(1H,m),1.38-1.53(1H,m),1.44(3H,t,J=7.1Hz),1.73-1.92(2H,m),1.99-2.14(1H,m),2.26-2.31(1H,m),2.32-2.39(1H,m),2.58-2.68(1H,m),3.06-3.29(2H,m),3.52-3.69(1H,m),3.99-4.17(3H,m),4.51-4.61(1H,m),5.05-5.11(1H,m),5.58-5.62(1H,m),6.98-7.04(2H,m),7.34-7.42(2H,m),7.71-7.76(1H,m),7.86-7.81(1H,m).
元素分析値C29H27ClF6N4O50.5H2Oとして
計算値:C,51.99;H,4.21;N,8.36.
実測値:C,52.08;H,4.21;N,8.17.
実施例15
[(4R,6S)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)エチル [(トランス)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0202】
【化93】

【0203】
エチル [(トランス)−5−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(400mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0795ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下クロロジフルオロ酢酸無水物(0.999ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(380mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=6.8Hz),1.44(3H,t,J=7.0Hz),3.27(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),3.52(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),4.07-4.24(4H,m),4.91(1H,t,J=6.6Hz),5.62-5.64(1H,m),6.97-7.05(2H,m),7.33-7.42(2H,m),7.88-7.77(2H,m).
(2)エチル [(4R,6S)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0204】
【化94】

【0205】
ラセミ体のエチル [(トランス)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(375mg)をCHIRALPAK AD(50mmφ×500mm)を用いて光学分割し、isomer Aとして表記化合物をイソプロパノール含有物として(206mg)、isomer Bをイソプロパノール含有光学異性体として(201mg)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
展開溶媒:イソプロパノール:n-ヘキサン=1:9
保持時間:isomer A表記化合物:45min.,isomer B光学異性体:70min.
(3)[(4R,6S)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0206】
【化95】

【0207】
エチル [(4R,6S)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(206mg)をジオキサン(20.0ml)に溶解し、濃塩酸(10.0ml)および水(10.0ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(152mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,t,J=7.0Hz),3.34(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),3.61(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),4.07-4.17(2H,m),4.88(1H,t,J=6.8Hz),5.62-5.64(1H,m),6.98-7.08(2H,m),7.33-7.43(2H,m),7.90-7.77(2H,m).
元素分析値C22H16Cl2F5N3O40.25H2Oとして
計算値:C,47.46;H,2.99;N,7.55.
実測値:C,47.51;H,3.03;N,7.32.
実施例16
[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)tert−ブチル {2−[(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}カルバメート
【0208】
【化96】

【0209】
国際公開パンフレット2007/055093の参考例455に従って合成したtert−ブチル (4−トリフルオロメチルフェニル)カルバメート(3.70g)をテトラヒドロフラン(70ml)に溶解し、-78℃においてsec−ブチルリチウム(1.04モル溶液、27.2ml)を滴下した。徐々に室温まで2時間かけて昇温した後、-78℃以下にて2−ブロモ-3-エトキシベンズアルデヒド(5.44g)を加えた。2時間かけて室温まで昇温し、氷冷攪拌下飽和塩化アンモニウムを加え反応を停止した後、酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(3.81g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49(3H,t,J=6.8Hz),1.51(9H,s),3.16(1H,d,J=4.4Hz),4.13(2H,q,J=6.8Hz),6.27(1H,d,J=4.4Hz),6.94-6.88(1H,m),6.98-7.04(1H,m),7.17-7.21(1H,m),7.28-7.33(1H,m),7.50-7.57(1H,m),7.89-7.95(1H,m),8.06-8.12(1H,m).
(2)[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル](2−ブロモ−3−エトキシフェニル)メタノール
【0210】
【化97】

【0211】
tert−ブチル {2−[(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}カルバメート(3.80g)をジオキサン(50ml)に懸濁させ、氷冷攪拌下8規定塩酸(100ml)を滴下し、40℃で12時間攪拌した。氷冷攪拌下、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびジエチルエーテルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(2.68g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49(3H,t,J=6.8Hz),2.64(1H,d,J=4.6Hz),4.13(2H,q,J=6.8Hz),4.36(2H,brs),6.21(1H,d,J=4.6Hz),6.69-6.74(1H,m),6.86-6.91(1H,m),6.97-7.01(1H,m),7.32-7.23(2H,m),7.40-7.32(1H,m).
(3)(2−ブロモ−3−エトキシフェニル){2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}メタノール
【0212】
【化98】

【0213】
[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル](2−ブロモ−3−エトキシフェニル)メタノール(2.68g)を酢酸(50ml)に溶解し、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(1.71g)を加え、室温下30分攪拌した。氷冷攪拌下水素化ホウ素ナトリウム(0.78g)を加えて、1時間攪拌した。減圧下酢酸を溜去し、残渣に飽和重曹水を加え、アルカリ性とした後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、すべての水層を酢酸エチルを用いて抽出して有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(3.59g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49(3H,t,J=6.6Hz),3.78(3H,s),3.78(3H,s),4.07-4.16(4H,m),4.31(2H,s),6.18-6.20(1H,m),6.42-6.35(1H,m),6.47-6.43(1H,m),6.75-6.68(1H,m),6.91-6.86(1H,m),7.01-6.97(1H,m),7.08-7.04(1H,m),7.16-7.21(1H,m),7.30-7.24(1H,m),7.41-7.35(1H,m).
(4)エチル (2E)−4−[{2−[(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート
【0214】
【化99】

【0215】
(2−ブロモ−3−エトキシフェニル){2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}メタノール(3.50g)をジクロロメタン(50ml)に溶解し、氷冷攪拌下、炭酸水素ナトリウム(1.63g)次いで塩化フマル酸モノエチルエステル(2.11g)を加え、室温にて1時間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後濾液を濃縮し、標記化合物(5.22g)を粗精製物として得た。
(5)エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0216】
【化100】

【0217】
エチル (2E)−4−[{2−[(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート(4.32g)をエタノール(100ml)に溶解し、炭酸カリウム(1.79g)を加え、50℃で3時間攪拌した。氷冷攪拌下、反応液を1規定塩酸水溶液へ加えた後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、粗生成物として標記化合物(5.47g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.19-1.35(3H,m),1.44(3H,t,J=6.6Hz),2.82(1H,dd,J=16.4,5.9Hz),3.13(1H,dd,J=16.4,7.8Hz),3.59(3H,s),3.76(3H,s),4.05-4.32(4H,m),4.46(1H,dd,J=7.8,5.9Hz),4.97(1H,d,J=14.6Hz),5.49(1H,d,J=14.6Hz),5.90-5.92(1H,m),6.31-6.35(1H,m),6.38-6.43(1H,m),6.67-6.71(1H,m),6.88-6.93(1H,m),7.12-7.31(1H,m),7.33-7.39(2H,m),7.55-7.64(2H,m).
(6)エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0218】
【化101】

【0219】
エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(4.32g)にアニソール(10.0ml)を加えた後、室温下トリフルオロ酢酸(100ml)を加え、60℃で5時間攪拌した。減圧下、揮発性物質を留去した後、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(2.22g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),1.49(3H,t,J=7.0Hz),2.84(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),3.06(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),4.08-4.19(4H,m),4.62(1H,t,J=6.6Hz),6.25-6.28(1H,m),6.89-6.98(2H,m),7.07-7.12(1H,m),7.15-7.20(1H,m),7.32-7.39(1H,m),7.56-7.63(1H,m),8.21(1H,brs).
(7)エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0220】
【化102】

【0221】
エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(2.22g)をテトラヒドロフラン(60ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(2.17g)を加えた後、氷冷攪拌下五硫化二リン(6.02g)を加え、攪拌しながら3時間かけて室温まで昇温した。氷冷攪拌下、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、標記化合物(2.60g)を粗生成物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.47(3H,t,J=7.1Hz),2.99(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),3.29(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),4.10-4.18(4H,m),4.70(1H,t,J=6.8Hz),6.16-6.19(1H,m),6.85-6.88(1H,m),6.94-6.98(1H,m),7.20-7.28(2H,m),7.36-7.42(1H,m),7.63-7.69(1H,m),9.71(1H,brs).
(8)エチル [(トランス)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0222】
【化103】

【0223】
エチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(300mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0547ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下トリフルオロ酢酸無水物(0.548ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(268mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.6Hz),1.45(3H,t,J=6.6Hz),3.27(1H,dd,J=16.8,6.8Hz),3.53(1H,dd,J=16.8,6.8Hz),4.06-4.26(4H,m),4.94(1H,t,J=6.8Hz),5.58-5.61(1H,m),6.94-7.00(1H,m),7.00-7.05(1H,m),7.32-7.37(1H,m),7.40-7.46(1H,m),7.72-7.77(1H,m),7.89-7.83(1H,m).
(9)エチル [(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0224】
【化104】

【0225】
ラセミ体のエチル [(トランス)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(280mg)をCHIRALPAK AD(50mmφ×500mm)を用いて光学分割し、isomer Aとして表記化合物(132mg)、isomer Bとして光学異性体(130mg)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
展開溶媒:イソプロパノール:n-ヘキサン=1:9
保持時間:isomer A表記化合物:63min.,isomer B光学異性体:86min.
(10)[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0226】
【化105】

【0227】
エチル [(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(116mg)をジオキサン(20.0ml)に溶解し、濃塩酸(10.0ml)および水(10.0ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(104mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,t,J=7.0Hz),3.34(1H,dd,J=16.8,6.8Hz),3.61(1H,dd,J=16.8,6.8Hz),4.10-4.14(2H,m),4.91(1H,t,J=6.8Hz),5.58-5.61(1H,m),6.95-7.00(1H,m),7.02-7.04(1H,m),7.33-7.38(1H,m),7.40-7.47(1H,m),7.72-7.78(1H,m),7.89-7.83(1H,m).
元素分析値C22H16BrF6N3O4として
計算値:C,45.54;H,2.78;N,7.24.
実測値:C,45.38;H,2.95;N,7.00.
実施例17
(1−{[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(1)tert−ブチル (1−{[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート
【0228】
【化106】

【0229】
実施例16の(10)で得られた[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド(60.0mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解し、次いで氷冷攪拌下tert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(41.2mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(31.6mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(39.6mg)を順に加えて、室温下15時間攪拌した。氷冷攪拌下反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-0:1)により精製し、標記化合物(75.1mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.08-1.23(1H,m),1.26(3H,t,J=7.6Hz),1.42-1.48(10H,m),1.68-1.88(2H,m),1.96-2.05(1H,m),2.11-2.16(1H,m),2.17-2.22(1H,m),2.58-2.68(1H,m),3.05-3.29(2H,m),3.51-3.67(1H,m),3.97-4.17(3H,m),4.48-4.60(1H,m),5.05-5.12(1H,m),5.54-5.59(1H,m),6.93-7.03(2H,m),7.34-7.47(2H,m),7.71-7.76(1H,m),7.87-7.81(1H,m).
(2)(1−{[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0230】
【化107】

【0231】
tert−ブチル (1−{[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート(73.0mg)をジオキサン(5.0ml)に溶解し、濃塩酸(2.5 ml)および水(2.5ml)を加え、45℃で5時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取して乾燥し、標記化合物(64.5mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.11-1.31(1H,m),1.30-1.60(1H,m),1.45(3H,t,J=7.3Hz),1.73-1.92(2H,m),1.98-2.13(1H,m),2.26-2.31(1H,m),2.32-2.37(1H,m),2.57-2.69(1H,m),3.05-3.29(2H,m),3.52-3.68(1H,m),3.98-4.16(3H,m),4.52-4.61(1H,m),5.05-5.11(1H,m),5.55-5.58(1H,m),6.94-7.02(2H,m),7.34-7.46(2H,m),7.70-7.76(1H,m),7.86-7.81(1H,m).
元素分析値C29H27BrF6N4O50.5H2Oとして
計算値:C,48.75;H,3.95;N,7.84.
実測値:C,48.68;H,3.92;N,7.68.
実施例18
[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)エチル [(トランス)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0232】
【化108】

【0233】
実施例16の(7)で得られたエチル [(トランス)−5−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(300mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0547ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下クロロジフルオロ酢酸無水物(0.785ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(285mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=6.8Hz),1.45(3H,t,J=7.0Hz),3.27(1H,dd,J=16.8,6.8Hz),3.52(1H,dd,J=16.8,6.8Hz),4.07-4.24(4H,m),4.91(1H,t,J=6.8Hz),5.60-5.63(1H,m),6.95-6.99(1H,m),7.00-7.02(1H,m),7.33-7.38(1H,m),7.40-7.46(1H,m),7.78-7.82(1H,m),7.83-7.87(1H,m).
(2)エチル [(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0234】
【化109】

【0235】
ラセミ体のエチル [(トランス)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(280mg)をCHIRALPAK AD(50mmφ×500mm)を用いて光学分割し、isomer Aとして表記化合物をイソプロパノール含有物として(132mg)、isomer Bをイソプロパノール含有光学異性体として(130mg)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
展開溶媒:イソプロパノール:n-ヘキサン=1:9
保持時間:isomer A表記化合物:63min.,isomer B光学異性体:86min.
(3)[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0236】
【化110】

【0237】
エチル [(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(132mg)をジオキサン(20.0ml)に溶解し、濃塩酸(10.0ml)および水(10.0ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(105mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,t,J=7.0Hz),3.34(1H,dd,J=17.1,6.6Hz),3.60(1H,dd,J=17.1,6.6Hz),4.08-4.16(2H,m),4.88(1H,t,J=6.6Hz),5.61-5.63(1H,m),6.94-6.99(1H,m),7.01-7.03(1H,m),7.33-7.38(1H,m),7.47-7.40(1H,m),7.88-7.77(2H,m).
元素分析値C22H16BrClF5N3O40.25H2Oとして
計算値:C,43.95;H,2.77;N,6.99.
実測値:C,43.97;H,2.83;N,6.79.
実施例19
[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)tert−ブチル [2−{[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル](ヒドロキシ)メチル}−4−(トリフルオロメチル)フェニル]カルバメート
【0238】
【化111】

【0239】
国際公開パンフレット2007/055093の参考例455に従って合成したtert−ブチル (4−トリフルオロメチルフェニル)カルバメート(2.80g)をテトラヒドロフラン(60ml)に溶解し、-78℃においてsec−ブチルリチウム(1.01モル溶液、23.4ml)を滴下した。徐々に-30℃まで2時間かけて昇温した後、-78℃にて3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(2.34g)を加えた。2時間かけて室温まで昇温し、氷冷攪拌下飽和塩化アンモニウムを加え反応を停止した後、酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(3.92g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,t,J=6.8Hz),1.52(9H,s),2.97(1H,d,J=4.4Hz),4.14(2H,q,J=6.8Hz),6.40(1H,d,J=4.4Hz),7.03-7.05(2H,m),7.24-7.28(2H,m),7.49-7.56(1H,m),7.69-7.74(1H,m),8.02-8.08(1H,m).
(2)[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル][3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル) フェニル]メタノール
【0240】
【化112】

【0241】
tert−ブチル [2−{[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル) フェニル](ヒドロキシ)メチル}−4−(トリフルオロメチル) フェニル]カルバメート(3.92g)をジオキサン(75ml)に懸濁させ、氷冷攪拌下8規定塩酸(50ml)を滴下し、室温下12時間攪拌した。氷冷攪拌下、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)およびジエチルエーテルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(2.68g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.46(3H,t,J=7.1Hz),2.42-2.49(1H,m),3.99-4.09(2H,m),4.14(2H,q,J=7.1Hz),6.27-6.32(1H,m),6.62-6.66(1H,m),6.71-6.74(1H,m),7.00-7.09(2H,m),7.24-7.27(1H,m),7.48-7.54(1H,m).
(3)(R)−[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル][3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
【0242】
【化113】

【0243】
ラセミ体の[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル][3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(2.65g)をCHIRALCEL OD(50mmφ×500mm)を用いて光学分割し、isomer Aとして表記化合物(1.09g)、isomer B光学異性体との混合物(1.41g)を得た。
分離条件
流速:50ml/min
展開溶媒:イソプロパノール:n-ヘキサン=1:19
保持時間:isomer A表記化合物:112min.,isomer B光学異性体:152min.
(4)(R)−{2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
【0244】
【化114】

【0245】
(R)−[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル][3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(1.02g)を酢酸(50ml)に溶解し、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(0.67g)を加え、室温下30分攪拌した。氷冷攪拌下水素化ホウ素ナトリウム(0.31g)を加えて、1時間攪拌した。減圧下酢酸を溜去し、残渣に飽和重曹水を加え、アルカリ性とした後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、すべての水層を酢酸エチルを用いて抽出して有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(1.43g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,t,J=7.1Hz),2.34(1H,d,J=4.2Hz),3.79(6H,s),4.08-4.17(2H,m),4.29-4.35(2H,m),5.29(2H,brs),6.30(1H,d,J=4.2Hz),6.38-6.43(1H,m),6.44-6.47(1H,m),6.69-6.74(1H,m),6.96-6.99(1H,m),7.00-7.05(1H,m),7.06-7.10(1H,m),7.19-7.24(1H,m),7.35-7.41(1H,m),7.46-7.52(1H,m).
(5)エチル (2E)−4−[(2,4−ジメトキシベンジル){2−[(R)−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル](ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート
【0246】
【化115】

【0247】
(R)−{2−[(2,4−ジメトキシベンジル)アミノ]−5−(トリフルオロメチル)フェニル}[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(1.00g)をジクロロメタン(10ml)に溶解し、氷冷攪拌下、炭酸水素ナトリウム(0.40g)次いで塩化フマル酸モノエチルエステル(0.46g)を加え、室温にて1時間攪拌した。酢酸エチルで希釈して、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後濾液を濃縮し、標記化合物(2.11g)を粗精製物として得た。
(6)エチル [(3R,5R)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0248】
【化116】

【0249】
エチル (2E)−4−[(2,4−ジメトキシベンジル){2−[(R)−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル](ヒドロキシ)メチル]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}アミノ]−4−オキソブト−2−エノエート(1.39g)をエタノール(30ml)に溶解し、炭酸カリウム(0.59g)を加え、50℃で3時間攪拌した。氷冷攪拌下、反応液を1規定塩酸水溶液へ加えた後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(0.515g)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.3Hz),1.42(3H,t,J=6.8Hz),2.82(1H,dd,J=16.6,6.1Hz),3.13(1H,dd,J=16.6,7.8Hz),3.67(3H,s),3.78(3H,s),4.04-4.20(4H,m),4.50(1H,dd,J=7.8,6.1Hz),5.14(1H,d,J=15.4Hz),5.19(1H,d,J=15.4Hz),6.07-6.10(1H,m),6.39-6.42(1H,m),6.43-6.47(1H,m),6.74-6.78(1H,m),7.01-7.11(1H,m),7.24-7.29(1H,m),7.43-7.51(2H,m),7.52-7.60(2H,m).
(7)エチル [(3R,5R)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0250】
【化117】

【0251】
エチル [(3R,5R)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(510mg)にアニソール(3.00ml)を加えた後、室温下トリフルオロ酢酸(30ml)を加え、60℃で5時間攪拌した。減圧下、揮発性物質を留去した後、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(322mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,t,J=7.3Hz),1.45(3H,t,J=7.1Hz),2.84(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),3.07(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),3.72-3.83(1H,m),4.08-4.19(4H,m),4.68(1H,t,J=6.6Hz),6.36-6.32(1H,m),6.89-6.86(1H,m),7.11-7.06(1H,m),7.19-7.15(1H,m),7.40-7.34(1H,m),7.62-7.53(2H,m),8.25-8.19(1H,m).
(8)エチル [(3R,5R)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート
【0252】
【化118】

【0253】
エチル [(3R,5R)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(310mg)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解し、炭酸水素ナトリウム(309mg)を加えた後、氷冷攪拌下五硫化二リン(886mg)を加え、攪拌しながら6時間かけて室温まで昇温した。氷冷攪拌下、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、標記化合物(376mg)を粗生成物として得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.25(3H,t,J=7.3Hz),1.44(3H,t,J=6.8Hz),3.00(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),3.27(1H,dd,J=16.6,6.6Hz),4.09-4.19(4H,m),4.70(1H,t,J=6.6Hz),6.25-6.27(1H,m),6.85-6.88(1H,m),7.06-7.11(1H,m),7.21-7.25(5H,m),7.41-7.47(1H,m),7.54-7.60(1H,m),7.63-7.68(1H,m),9.57-9.63(1H,m).
(9)エチル [(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0254】
【化119】

【0255】
エチル [(3R,5R)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(60mg)のテトラヒドロフラン(5.0ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0112ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下トリフルオロ酢酸無水物(0.112ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(37.5mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.1Hz),1.42(3H,t,J=6.8Hz),3.27(1H,dd,J=16.6,7.1Hz),3.51(1H,dd,J=16.6,7.1Hz),4.04-4.26(4H,m),4.94(1H,t,J=7.1Hz),5.72-5.74(1H,m),7.03-7.05(1H,m),7.08-7.13(1H,m),7.51-7.56(1H,m),7.59-7.64(1H,m),7.71-7.75(1H,m),7.85-7.87(1H,m).
(10)[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0256】
【化120】

【0257】
エチル [(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(35.5mg)をジオキサン(5.0ml)に溶解し、濃塩酸(2.5ml)および水(2.5ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(29.7mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.42(3H,t,J=7.0Hz),3.34(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),3.59(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),4.06-4.20(2H,m),4.91(1H,t,J=6.8Hz),5.72-5.75(1H,m),7.04-7.06(1H,m),7.08-7.13(1H,m),7.51-7.56(1H,m),7.58-7.64(1H,m),7.71-7.76(1H,m),7.89-7.83(1H,m).
元素分析値C23H16F9N3O40.25H2Oとして
計算値:C,48.14;H,2.90;N,7.00.
実測値:C,48.52;H,2.87;N,7.32.
実施例20
(1−{[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(1)tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート
【0258】
【化121】

【0259】
実施例19の(10)で得られた[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド(16.0mg)をジクロロメタン (5ml)に溶解し、次いで氷冷攪拌下tert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(11.2mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(8.60mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(10.8mg)を順に加えて、室温下15時間攪拌した。氷冷攪拌下反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-0:1)により精製し、標記化合物(17.0mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.08-1.22(1H,m),1.38-1.47(13H,m),1.70-1.86(2H,m),1.95-2.07(1H,m),2.11-2.15(1H,m),2.17-2.21(1H,m),2.57-2.68(1H,m),3.04-3.28(2H,m),3.50-3.65(1H,m),3.97-4.20(3H,m),4.49-4.58(1H,m),5.05-5.11(1H,m),5.68-5.70(1H,m),7.00-7.04(1H,m),7.08-7.13(1H,m),7.54-7.65(2H,m),7.69-7.74(1H,m),7.81-7.86(1H,m).
(2)(1−{[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0260】
【化122】

【0261】
tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート(17.0mg)をジオキサン(5.0ml)に溶解し、濃塩酸(2.5ml)および水(2.5ml)を加え、45℃で5時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取して乾燥し、標記化合物(15.0mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.14-1.30(1H,m),1.35-1.65(1H,m),1.42(3H,t,J=7.0Hz),1.73-1.92(1H,m),1.99-2.14(1H,m),2.26-2.30(1H,m),2.33-2.37(1H,m),2.57-2.69(1H,m),3.04-3.28(2H,m),3.50-3.66(1H,m),3.98-4.20(3H,m),4.52-4.61(1H,m),5.05-5.12(4H,m),5.68-5.70(4H,m),7.13-7.08(1H,m),7.00-7.04(1H,m),7.54-7.65(2H,m),7.70-7.74(1H,m),7.81-7.86(1H,m).
元素分析値C30H27F9N4O5として
計算値:C,51.88;H,3.92;N,8.07.
実測値:C,51.98;H,3.99;N,7.75.
実施例21
[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(1)エチル [(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート
【0262】
【化123】

【0263】
実施例19の(8)で得られたエチル [(3R,5R)−5−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2−チオキソ−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセテート(60.0mg)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷攪拌下、ヒドラジン・1水和物(0.0112ml)を加え1時間攪拌した。次いで氷冷攪拌下クロロジフルオロ酢酸無水物(0.150ml)を加えて、5時間攪拌した。反応液に氷冷攪拌下、水を滴下した後酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-1:2)により精製し、標記化合物(45.0mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.29(3H,t,J=7.3Hz),1.42(3H,t,J=6.6Hz),3.27(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),3.50(1H,dd,J=16.6,6.8Hz),4.08-4.26(4H,m),4.91(1H,dd,J=6.8,6.8Hz),5.75-5.78(1H,m),7.01-7.06(1H,m),7.09-7.14(1H,m),7.52-7.58(1H,m),7.58-7.64(1H,m),7.77-7.82(1H,m),7.83-7.87(1H,m).
(2)[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
【0264】
【化124】

【0265】
エチル [(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセテート(36.5mg)をジオキサン(5.0ml)に溶解し、濃塩酸(2.5ml)および水(2.5ml)を加え、60℃で15時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取し乾燥して、標記化合物(35.1mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.42(3H,t,J=6.8Hz),3.35(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),3.58(1H,dd,J=17.1,6.8Hz),4.07-4.20(2H,m),4.89(1H,t,J=6.8Hz),5.76-5.78(1H,m),7.02-7.06(1H,m),7.08-7.12(1H,m),7.51-7.57(1H,m),7.58-7.64(1H,m),7.77-7.83(1H,m),7.84-7.88(1H,m).
元素分析値C23H16ClF8N3O4として
計算値:C,47.15;H,2.75;N,7.17.
実測値:C,47.04;H,2.78;N,6.87.
実施例22
(1−{[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(1)tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート
【0266】
【化125】

【0267】
実施例21の(2)で得られた[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド(18.0mg)をジクロロメタン(5ml)に溶解し、次いで氷冷攪拌下tert−ブチル 2−(4−ピペリジニル)アセテート(12.3mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(9.40mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(11.8mg)を順に加えて、室温下15時間攪拌した。氷冷攪拌下反応液に酢酸エチルと1N塩酸を加え分液し、次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン:酢酸エチル=1:0-0:1)により精製し、標記化合物(15.8mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.07-1.22(1H,m),1.39-1.47(13H,m),1.68-1.86(2H,m),1.95-2.06(1H,m),2.10-2.15(1H,m),2.17-2.21(1H,m),2.56-2.68(1H,m),3.02-3.28(2H,m),3.48-3.63(1H,m),3.98-4.19(3H,m),4.49-4.59(1H,m),5.02-5.09(1H,m),5.71-5.74(1H,m),6.99-7.04(1H,m),7.07-7.13(1H,m),7.54-7.65(2H,m),7.85-7.75(2H,m).
(2)(1−{[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【0268】
【化126】

【0269】
tert−ブチル (1−{[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセテート(17.0mg)をジオキサン(5.0ml)に溶解し、濃塩酸(2.5ml)および水(2.5ml)を加え、40℃で2時間攪拌した。放冷後、反応液に水および酢酸エチルを加え分液し、次いで飽和食塩水で洗浄後、全ての水層を順次酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後減圧下溶媒を留去し、エーテル−n-へキサンを用いて固化後濾取して乾燥し、標記化合物(15.1mg)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.11-1.90(2H,m),1.42(3H,t,J=7.1Hz),1.74-1.90(2H,m),1.98-2.12(1H,m),2.25-2.29(1H,m),2.32-2.36(1H,m),2.57-2.68(1H,m),3.04-3.29(2H,m),3.47-3.65(1H,m),3.99-4.19(3H,m),4.51-4.60(1H,m),5.02-5.09(1H,m),5.70-5.74(1H,m),6.99-7.03(1H,m),7.07-7.14(1H,m),7.54-7.65(2H,m),7.76-7.85(2H,m).
HR-MS(ESI)m/z(M++H):C30H27ClF8N4O5+Hとして
計算値:711.16205.
実測値:711.15886.
[製剤例]
実施例3の化合物10mg、コロイド性二酸化ケイ素0.2mg、ステアリン酸マグネシウム5mg、微結晶セルロース175mg、デンプン10mgおよびラクトース99.8mgを用いて、常法に従って錠剤を製造する。得られた錠剤には、必要に応じてコーティングを施すことができる。
[試験例]
本発明の化合物について、ラットスクアレン合成酵素阻害作用、ラット肝臓コレステロール合成阻害作用およびラット精巣中化合物濃度を、以下に示す方法により確認した。
1.ラットスクアレン合成酵素阻害活性
(1)酵素源の調製
酵素源として、ラット肝臓から調製したミクロソーム画分を用いた。まず、8週令のSD系雄性ラットを、ペントバルビタールナトリウム麻酔下、開腹し、下大動脈より放血後、肝臓を摘出した。摘出した肝臓を、0.3Mスクロース、1mMジチオスレイトール(DTT)、1mMエチレンジアミン四酢酸ナトリウム(EDTA)、及び各種プロテアーゼ阻害剤を加え、pHを7.4に調整した10mMリン酸緩衝液存在下でホモジナイズし、2,000×gで5分間、10,000×gで15分間遠心分離した。プロテアーゼ阻害剤としてフェニルメタンスルホニルフルオリド(PMSF)、ロイペプチン、及びアプロチニンをそれぞれ終濃度が1mM、10μM、及び5μg/mLになるように加えた。次に、遠心後の上清を、更に105,000×gで60分間遠心分離し、得られた沈渣を、1mM DTT,1mM EDTA、及び上記プロテアーゼ阻害剤を含む10mM リン酸緩衝液(pH7.4)に懸濁して105,000×gで30分間遠心するという操作を二回繰り返して洗浄後、最後に得られた沈渣をミクロソーム画分として酵素活性測定に用いた。
(2)スクアレン合成酵素阻害活性の測定
スクアレン合成酵素活性の測定はジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(Journal of Biological Chemistry)誌、第267巻、8628−8635頁(1992年)に記載されているSchechterらの方法に準じておこなった。即ち、まず、水またはジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した本発明の化合物を、5mM 還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)、5mM 3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパンスルホン酸(CHAPS)、10mMフッ化カリウム、10mM 塩化マグネシウム、10mM DTT、1μM/mL NB−598(スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー誌、第265巻、18075−180788頁、1990年)、50mM HEPES緩衝液(pH7.4))、30μg/mLのラット肝臓ミクロソーム画分、及び5μM[3H]ファルネシルピロリン酸を含む酵素反応液(全量50μl)に加え、37℃にて20分間反応させた(予め37℃に10分間インキュベートしておいた酵素反応液に[3H]ファルネシルピロリン酸を加えて酵素反応を開始させた)。この酵素反応液に1M EDTA(pH9.2)を5μl加えて酵素反応を停止させ、更に0.5%スクアレン−エタノール溶液を5μl加えた。ここから40μlを取って薄層クロマトグラフィー用プラスチックシートにスポットし、5%トルエン−95%ヘキサンで展開し、乾燥させた後、ヨウ素蒸気中に置いて発色させ、スクアレンのバンドを同定した。これをハサミで切り出してバイアル瓶に入れ、アクアゾル−2(ニューイングランド・ヌクレアー・リサーチプロダクト社、米国)を10mL加え、液体シンチレーションカウンターで放射活性を測定した。結果を下表に示した。スクアレン合成酵素阻害活性は、スクアレンに取り込まれる放射活性を50%阻害する濃度(IC50)で表わした。
【0270】
【表1】

【0271】
表1から明らかなように、本発明の化合物は優れたスクアレン合成酵素阻害作用を示した。
【0272】

2.ラット単回投与肝臓コレステロール合成阻害作用
ラット単回投与肝臓コレステロール合成阻害作用を以下のように測定した。
本発明の化合物に対し、使用直前に必要量の0.5%メチルセルロース溶液を加えた後、当モルの水酸化ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムを加え、溶解あるいは懸濁した。6週齢ウィスター系雄性ラットに、本発明の化合物を経口投与(3mg/kg)し、対照群には0.5%メチルセルロース溶液のみを投与した。1時間後に放射性同位元素14Cにて標識したメバロン酸(5μCi/5mL/kg)の生理食塩水を腹腔内投与し、その1時間後に屠殺した。肝臓1gを採取し、15%KOHエタノール溶液5mLを加え15時間放置した。ついで75℃で2時間加熱した後、水5mL及び石油エーテル10mLを加え抽出した。石油エーテル層をとり乾固させた後、クロロホルム:アセトン=2:1の溶液50μlに溶解し、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(Art.5748、トルエン:酢酸エチル=3:1)により分離し、コレステロールのバンドを切り取った。バイアルへ入れアクアゾル−2(パッカード・バイオサイエンス・カンパニー)を10mL加え、液体シンチレ−ションカウンターで放射活性を測定し、対照群との比を求め、肝臓コレステロール合成阻害活性(%)を算出した。
【0273】
上記方法により測定した実施例化合物の活性を表2に示した。
【0274】
【表2】

【0275】
表2から明らかなように、本発明の化合物は高い肝臓コレステロール合成阻害作用を示した。
【0276】

3.ラット単回投与精巣中化合物濃度
ラット単回投与における精巣中の化合物の濃度を以下のように測定した。
【0277】
実施例3の化合物および下記の比較化合物に対しそれぞれ必要量の0.5%メチルセルロース溶液を加え、溶解あるいは懸濁した。それぞれを6週齢SD系雄性ラットに経口投与(3mg/kg、10mg/kg)し、投与1時間後にエーテル麻酔下、頸静脈より採血した。また、精巣の全量を摘出した。採取した血液を遠心分離して血漿試料とし、血漿試料50μLに内部標準物質150μLおよびメタノール50μLを加えて攪拌後、19,000×gで15分間(4℃)遠心分離した。上清を取ってフィルターでろ過した後、上清150μLを測定試料とした。また、秤量済みの精巣試料に4倍量の10mMリン酸緩衝液(pH7.4)を加え、ポリトロン(HITACHI製)にて精巣ホモジネート(20%)を調製した。その50μLに内部標準物質150μLおよびメタノール50μLを加えて攪拌後、19,000×gで15分間(4℃)遠心分離した。上清を取ってフィルターでろ過し、上清150μLを測定試料とした。HPLC/MS/MS法による測定と相対検量線法により、精巣1g中の各化合物の定量を行なった結果を表3に示す。
【0278】
比較化合物:国際公開パンフレット2007/055093の実施例514の化合物
【0279】
【表3】

【0280】
表3から明らかなように、本発明の化合物は比較化合物に比べて精巣中の濃度が低く、従来技術の問題点であった精巣毒性の低減が期待できる化合物である。
【産業上の利用可能性】
【0281】
本発明の化合物は、スクアレン合成酵素阻害作用、コレステロール合成阻害作用を示し、かつ精巣毒性が低く、ヒトを含む哺乳動物のための高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、低HDL血症等の高脂血症及び/または動脈硬化症の予防及び/または治療薬等の医薬として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の(1)〜(22)から選ばれる化合物またはその薬理学上許容される塩。
(1)[(4R,6R)−8−クロロ−6−(2−シアノ−3−エトキシフェニル)−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(2)[(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−シアノ−3−メトキシフェニル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(3)[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(4){(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフロオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
(5){(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
(6)(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(7)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
(8)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−(ジフルオロメチル)−6−[3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
(9)[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(10)(1−{[(4R,6R)−8−クロロ−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(11){(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセティック アシッド
(12)[1−({(4R,6R)−8−クロロ−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル}アセチル)ピペリジン−4−イル]アセティック アシッド
(13)[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(14)(1−{[(4R,6S)−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(15)[(4R,6S)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−(2−クロロ−3−エトキシフェニル)−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(16)[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(17)(1−{[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(18)[(4R,6S)−6−(2−ブロモ−3−エトキシフェニル)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(19)[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(20)(1−{[(4R,6R)−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,8−ビス(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
(21)[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセティック アシッド
(22)(1−{[(4R,6R)−1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−6−[3−エトキシ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(トリフルオロメチル)−4H,6H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][4,1]ベンゾオキサゼピン−4−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)アセティック アシッド
【請求項2】
請求項1に記載の化合物またはその薬理学上許容される塩を含有する医薬。
【請求項3】
高コレステロール血症、高脂血症または動脈硬化症の予防または治療薬である請求項2に記載の医薬。
【請求項4】
高コレステロール血症、高脂血症または動脈硬化症の予防または治療薬のための請求項1に記載の化合物またはその薬理学上許容される塩。
【請求項5】
請求項1に記載の化合物またはその薬理学上許容される塩の有効量を投与することを特徴とする、高コレステロール血症、高脂血症または動脈硬化症の予防または治療方法。


【公開番号】特開2010−90078(P2010−90078A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263475(P2008−263475)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(307010166)第一三共株式会社 (196)
【Fターム(参考)】