説明

上部反射防止膜(TopAnti−ReflectiveCoating;TARC)の重合体およびこの製造方法、並びにこれを含む上部反射防止膜の組成物

【課題】水に溶解されずにイマージョンリソグラフィに使用されるとともに、フォトレジストパターン形成におけるフォトレジスト膜内の光の多重干渉を防止し、フォトレジスト膜の厚さ変動によるフォトレジストパターン寸法幅の変動を抑制できる上部反射防止膜の重合体およびこの製造方法を提供する。また、前記上部反射防止膜の重合体を含む上部反射防止膜の組成物およびこれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】上部反射防止膜の重合体は、下記の化1のように示され、1,000〜1,000,000の重量平均分子量を有す。化1において、R1、R2、R3は、水素またはメチル基をそれぞれ示し、a、b、cは、各単量体のモル分率として0.05乃至0.9をそれぞれ示す。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の製造工程のうちフォトリソグラフィ工程で使用される反射防止膜の重合体およびこの製造方法、並びにこれを含む反射防止膜の組成物に関するもので、詳しくは、50nm級以下の半導体素子を製造するために、イマージョンリソグラフィ(immersion lithography)で使用される上部反射防止膜の重合体およびこの製造方法、並びにこれを含む上部反射防止膜の組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、フォトリソグラフィ工程といわれる写真工程は、フォトマスクに描かれた半導体回路パターンをウエハー上に転写する工程であり、半導体製造工程において、回路の微細化および集積度を決定づける核心的な工程である。
【0003】
最近、半導体素子の集積度が向上するにつれて、半導体素子の製造工程における微細加工に対応する技術が開発されており、これによって、フォトリソグラフィ工程における微細加工技術もさらに要求されている。すなわち、回路線幅が一層微細化されることで、これを実現するために、照明光源としてKrF>ArF>F>EUVのように一層短い波長が必須的に使用されており、高い口径数のレンズも要求されている。
【0004】
特に、最近は、50nm級以下の素子を開発するための研究が活発に進行されているが、このような趨勢に合せて、露光光源としてFおよびEUVを使用するための関連装備および材料も活発に開発されている。しかしながら、Fの場合、ある程度は技術的に開発されたと見なされるが、短期間に高品質のCaFを量産することは困難である。また、ペリクルにおいても、ソフトペリクルの場合は、157nmの光によって変性が生じて寿命が非常に短くなり、ハードペリクルの場合は、費用が多くかかるという問題点があり、ペリクルの光に対する屈折現象によって直ちに量産されることは困難である。一方、EUVの場合は、これに適した光源、露光器およびマスクなどが開発されるべきであり、直ちに実用化されるには無理がある。したがって、現在は、ArFエキシマレーザ対応のフォトレジストを使用して一層微細な高精密度のフォトレジストパターンを形成することが重要な課題となっており、そこで、最近関心を集めている技術がイマージョンリソグラフィである。
【0005】
すなわち、現在まで使用されるリソグラフィ工程は、ドライリソグラフィ(dry lithography)であって、露光レンズとウエハーとの間が空気で充填された露光システムである。これに対し、NAスケーリング技術に該当するイマージョンリソグラフィは、露光レンズとウエハーとの間が水で充填された露光システムである。前記イマージョンリソグラフィの場合、光源に対する媒質が水であるため、空気に対する水の屈折率だけ、すなわち1.4倍だけNAが大きくなり、その結果、解像力が良好になるという効果がある。
【0006】
一方、50nm級以下の半導体素子製造における更なる問題点として、このような超微細パターン形成工程では、フォトレジスト膜に対する下部層の光学的性質およびフォトレジスト膜自体の厚さ変動による定在波、反射ノッチング、そして、前記下部層における回折光・反射光により、フォトレジストパターンのCD変動が不回避に生じる。したがって、下部層における反射光などを防止するために、露光源として使用する光の波長帯で光をよく吸収する物質を導入しており、これを反射防止膜という。従来は、主に下部層とフォトレジスト膜との間に適用される下部反射防止膜のみを使用したが、最近は、フォトレジストパターンが一層微細化されることで、上部における反射光および回折光などによるフォトレジストパターンの崩れを解決するために、上部反射防止膜をも導入している。すなわち、半導体ディバイスの縮小によってパターンが極度に微細化されることで、下部反射防止膜のみでは、乱反射によるパターンの崩れを完全に防止することが困難であるため、上部におけるパターンの崩れを防止できる上部反射防止膜が導入された。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,274,295号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0219682号明細書
【特許文献3】米国特許第5,879,853号明細書
【特許文献4】米国特許第6,057,080号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のドライリソグラフィに使用される上部反射防止膜は、水溶性であるため(KrF、ArF用)、イマージョンリソグラフィに適用されなかった。すなわち、イマージョンリソグラフィでは、光源に対する媒質が水であるため、この水によって上部反射防止膜が溶解されるという問題点があった。
【0009】
したがって、上部反射防止膜がイマージョンリソグラフィに使用されるためには、次のような要件、すなわち、1)光源に対して透明であること、2)上部反射防止膜の下部に使用される感光膜(フォトレジスト)によって差があるが、上部反射防止膜の屈折率がほぼ1.4〜2.0であること、3)感光膜上に上部反射防止膜をコーティングするとき、この上部反射防止膜の組成物が感光膜を溶解しないこと、4)露光時に水に溶解されないこと、5)現像時、現像液に溶解されること、などを満足すべきである。
【0010】
前記のように、イマージョンリソグラフィ用上部反射防止膜は、満足すべき条件が非常に厳しいため、開発するのにも難点が多い。
【0011】
そのため、水に溶解されずにイマージョンリソグラフィに適用されるとともに、CD変動を最小化できるイマージョンリソグラフィ専用上部反射防止膜の開発が切実に要求されている。
【0012】
本発明は、前記問題点を解決するために、水に溶解されずにイマージョンリソグラフィに使用されるとともに、フォトレジストパターン形成におけるフォトレジスト膜内の光の多重干渉を防止し、フォトレジスト膜の厚さ変動によるフォトレジストパターン寸法幅の変動を抑制できる上部反射防止膜の重合体およびこの製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、前記上部反射防止膜の重合体を含む上部反射防止膜の組成物およびこれを用いたパターン形成方法を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、本発明は、下記の化1のように表示され、1,000〜1,000,000の重量平均分子量を有し、
【化1】

前記化1において、R1、R2、R3は、水素またはメチル基をそれぞれ示し、a、b、cは、各単量体のモル分率として0.05乃至0.9をそれぞれ示す、上部反射防止膜の重合体を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の上部反射防止膜は、イマージョンリソグラフィに適用されるとともに、上部における反射度などを減少してCD変動を最小化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の上部反射防止膜の重合体は、透過度が高くて上部反射防止膜に使用するのに適している。また、露光後、現像液によく溶解されることで、パターン形成に全く影響を与えない。しかも、水に溶解されずにイマージョンリソグラフィに適用することができ、フォトレジスト上部における乱反射およびこれによるパターンの崩れ現象を防止することができる。
【0017】
前述したように、本発明の上部反射防止膜の重合体は、1,000〜1,000,000の重量平均分子量を有し、好ましくは、2,000〜10,000の分子量を有する。これは、フォトレジスト膜の上部にコーティングされる反射防止膜の溶解度または屈折率などの物性を考慮したもので、分子量が過度に高くなる場合、現像液に対する溶解度が低下することで、現像工程後も反射防止膜が残存してパターンが汚染され、また、分子量が過度に低くなる場合、反射防止膜の屈折率が最適化されないだけでなく、フォトレジスト膜の上部に正しくオーバーコーティングされない。
【0018】
前記化1の構造を有するt−ブチルアクリレート−アクリル酸−2−ハイドロキシエチルメタクリレート共重合体は、t−ブチルアクリレート単量体、アクリル酸単量体および2−ハイドロキシエチルメタクリレート単量体を有機溶媒に溶解し、重合開始剤を添加した後、55℃〜65℃で6〜12時間、真空状態で重合反応を行い、前記各単量体をフリーラジカル重合することで製造される。
【0019】
前記製造方法において、前記有機溶媒には、フリーラジカル重合反応に対する一般的な有機溶媒が全て使用されるが、特に、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、テトラハイドロフラン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、メチルエチルケトン、エチルアセテート、ベンゼン、トルエンおよびキシレンからなるグループから選択された一つまたはそれ以上を混合して使用することが好ましく、これらのうち、PGMEAを使用することが最も好ましい。
【0020】
また、前記重合開始剤には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ベンゾイルペルオキシド、アセチルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、t−ブチルペルアセテート、t−ブチルハイドロペルオキシドおよびジ−t−ブチルペルオキシドからなるグループから選択されたものを使用することが好ましく、これらのうち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を使用することが最も好ましい。
【0021】
また、本発明は、下記の化2のように表示され、1,000〜1,000,000の重量平均分子量を有する上部反射防止膜の重合体を有効量に含む上部反射防止膜の組成物を提供する。(下記化2で、R1、R2、R3は、水素またはメチル基をそれぞれ示し、a、b、cは、単量体のモル分率として0.05乃至0.9をそれぞれ示す。)
【化2】

【0022】
このような上部反射防止膜の組成物は、通常、本発明の上部反射防止膜の重合体をノルマルブタノールに溶解することで製造され、このような反射防止膜の組成物は、1.4乃至2.0の最適化された屈折率を有するため、フォトレジスト膜の上部にオーバーコーティングされて反射度を最小化することができ、よって、フォトレジストの上部における反射光によるパターンの崩れ現象などを防止することができる。
【0023】
本発明の上部反射防止膜の組成物においては、前記化2の重合体の量を基準に、1,000〜10,000重量%のノルマルブタノールを使用することが好ましい。これは、反射防止膜の屈折率および厚さを考慮したもので、ノルマルブタノールの量が過度に少なくなるか多くなると、反射防止膜の屈折率が1.4〜2.0の範囲から脱するようになり、反射防止膜の最適厚さを得ることが困難になる。
【0024】
また、本発明の上部反射防止膜の組成物は、前記化2の重合体の量を基準に1〜20重量%のL−プロリンをさらに含むことができる。これは、上部反射防止膜の組成物に含まれ、非露光部位への酸拡散を一層抑制する役割をする。
【0025】
また、本発明は、(a)所定の下部構造が形成された半導体基板上にフォトレジスト膜を塗布する段階と、(b)前記フォトレジスト膜の上部に本発明による上部反射防止膜の組成物を塗布し、ベークして上部反射防止膜を形成する段階と、(c)前記フォトレジスト膜に対する露光および現像を行ってフォトレジストパターンを形成する段階と、を含む半導体素子のパターン形成方法を提供する。
【0026】
本発明のパターン形成方法は、本発明による上部反射防止膜の組成物を用いて、フォトレジストの上部に反射防止膜を形成することに特徴があり、前記反射防止膜は、1.4〜2.0の屈折率を有してフォトレジスト膜の上部における反射度を最小化するので、本発明のパターン形成方法によりフォトレジストパターンを形成することで、パターンの均一度を著しく向上することができる。
【0027】
本発明によるパターン形成方法における前記ベーク工程は、70〜200℃で行われることが好ましい。
【0028】
このような本発明の反射防止膜の組成物およびパターン形成方法は、主にArF光源(193nm)を使用する超微細パターン形成工程に適用されるが、水を媒質にして使用する場合は、一層短い波長の光源であるF、EUVなどを使用する超微細パターン形成工程にも同様に適用される。また、このような光源を使用する前記露光工程は、0.1乃至50mJ/cmの露光エネルギーで行われることが好ましい。
【0029】
一方、本発明のパターン形成方法における現像工程は、アルカリ現像液を用いて行われ、特に、前記アルカリ現像液には、0.01乃至5重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を使用することが好ましい。
【0030】
また、本発明の上部反射防止膜の組成物は、半導体素子の製造工程に使用される。すなわち、本発明の上部反射防止膜の組成物は、超微細パターン形成工程の他にも、多様な半導体素子の製造工程に用いられて乱反射を最小化することができる。
【0031】
なお、各工程の種類に応じて、当業者にとって自明な方法により前記上部反射防止膜の組成物を適用するので、本発明の反射防止膜の組成物を半導体素子の各製造工程に適用する具体的な方法の開示は省略する。
【0032】
以下、本発明の好ましい実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。ここで、本発明の各実施例は、本発明の権利範囲を限定するものではなく、例示として提示するものである。
【実施例】
【0033】
実施例1)上部反射防止膜の重合体の製造
t−ブチルアクリレート12g、アクリル酸5g、2−ハイドロキシエチルメタクリレート3gおよびAIBN 0.4gをPGMEA溶媒200gに入れ、60℃で8時間重合反応させた。この重合反応が終了すると、エーテルを入れて沈澱させた後、フィルタリングして真空乾燥し、下記の化3に示される、白色固体状のt−ブチルアクリレート−アクリル酸−2−ハイドロキシエチルメタクリレート共重合体を16g得た。図1にこの重合体に対するNMRグラフを示す。
【化3】

(前記化3中、a、b、cは、各単量体のモル分率として0.05乃至0.9をそれぞれ示す。)
【0034】
実施例2)上部反射防止膜の組成物の製造
前記実施例1で製造した重合体2.5gと、アミノ酸の一種であるL−プロリン0.04gとを、100gのノルマルブタノールに溶かしてイマージョンリソグラフィ用上部反射防止膜の組成物を製造した。
【0035】
実施例3)反射防止膜の形成
前記実施例2で製造した上部反射防止膜の組成物を、ウエハー上に2000rpmでコーティングした。このとき、厚さは47nmで、193nmの波長の光に対する透過度は93%で、屈折率は1.60であった。
【0036】
実施例4)上部反射防止膜の形成
前記実施例2で製造した上部反射防止膜の組成物を、JSRのAR1221J感光膜(220nm)上に2000rpmでコーティングした。このとき、厚さは、267nmであった。すなわち、本発明による上部反射防止膜の組成物が感光膜を溶解していないことが分かる。
【0037】
実施例5)水に対する溶解度実験
前記実施例4で製造したフォトレジスト膜および上部反射防止膜が形成されたウエハーを蒸溜水に約5分間浸漬し、ウエハーを乾燥した後、その厚さを測定した。このとき、厚さは267.4nmであって、水に浸漬する前に比べて約0.4nmの厚さが増加したことが分かる。すなわち、本発明による上部反射防止膜の組成物が水によって溶解されるか、またはほとんど膨潤されていないことが分かる。
【0038】
実施例6)現像液に対する溶解度実験
前記実施例4で製造したフォトレジスト膜および上部反射防止膜が形成されたウエハーを2.38wt%のTMAH現像液に約1分間現像し、蒸溜水で洗浄した後、その厚さを測定した。このとき、厚さは、220nmであって、上部反射防止膜の組成物が現像液によって完全に溶解されたことが分かる。
【0039】
本発明の反射防止膜の重合体を含む上部反射防止膜は、1)透過度が93%以上で光源に対して透明であること、2)屈折率が1.4〜2.0の範囲であること、3)感光膜を溶解しないこと、4)露光時、水に溶解されないこと、5)現像時、現像液によく溶解されること、などのイマージョンリソグラフィ用上部反射防止膜としての条件を全て満足する。
【0040】
したがって、本発明の上部反射防止膜は、イマージョンリソグラフィに適用されるとともに、上部における反射度などを減少してCD変動を最小化することができる。
【0041】
また、本発明の上部反射防止膜を用いてフォトレジストパターンを形成する場合、微細なパターン形成が可能になり、50nm級以下の半導体素子を効率的に開発することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施例1によって製造された上部反射防止膜の重合体のNMRグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の化学式、化1のように表示され、1,000〜1,000,000の重量平均分子量を有し、
【化1】

前記化1において、R1、R2、R3は、水素またはメチル基をそれぞれ示し、a、b、cは、各単量体のモル分率として0.05乃至0.9をそれぞれ示す、上部反射防止膜の重合体。
【請求項2】
請求項1記載の上部反射防止膜の重合体において、
前記重合体は、2,000〜10,000の重量平均分子量を有する、上部反射防止膜の重合体。
【請求項3】
t−ブチルアクリレート単量体、アクリル酸単量体および2−ハイドロキシエチルメタクリレート単量体を有機溶媒に溶解し、重合開始剤を添加した後、真空状態、温度55℃〜65℃で6〜12時間、前記各単量体をフリーラジカル重合する、請求項1記載の上部反射防止膜の重合体の製造方法。
【請求項4】
前記有機溶媒には、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、テトラハイドロフラン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、メチルエチルケトン、エチルアセテート、ベンゼン、トルエンおよびキシレンからなるグループから選択された一つ以上の溶媒を使用する、請求項3記載の上部反射防止膜の重合体の製造方法。
【請求項5】
前記重合開始剤には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ベンゾイルペルオキシド、アセチルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、t−ブチルペルアセテート、t−ブチルハイドロペルオキシドおよびジ−t−ブチルペルオキシドからなるグループから選択されたものを使用する、請求項3または請求項4記載の上部反射防止膜の重合体の製造方法。
【請求項6】
下記の化学式、化2のように表示され、1,000〜1,000,000の重量平均分子量を有する上部反射防止膜の重合体を有効量に含み、
【化2】

前記化2において、R1、R2、R3は、水素またはメチル基をそれぞれ示し、a、b、cは、各単量体のモル分率として0.05乃至0.9をそれぞれ示す、上部反射防止膜の組成物。
【請求項7】
請求項6記載の上部反射防止膜の組成物において、
前記上部反射防止膜の重合体の量を基準に、1,000〜10,000重量%のノルマルブタノールに前記重合体を溶解して製造される、上部反射防止膜の組成物。
【請求項8】
請求項6記載の上部反射防止膜の組成物において、
前記上部反射防止膜の重合体の量を基準に、1〜20重量%のL−プロリンをさらに含む、上部反射防止膜の組成物。
【請求項9】
屈折率は、1.4乃至2.0である、請求項6記載の上部反射防止膜の組成物。
【請求項10】
半導体素子の製造工程に使用される、請求項6乃至請求項9のいずれか一つに記載の上部反射防止膜の組成物。
【請求項11】
(a)所定の下部構造が形成された半導体基板上にフォトレジスト膜を塗布する段階と、
(b)前記フォトレジスト膜の上部に請求項6乃至請求項9のいずれか一つによる上部反射防止膜の組成物を塗布し、ベークして上部反射防止膜を形成する段階と、
(c)前記フォトレジスト膜に対する露光および現像を行ってフォトレジストパターンを形成する段階と、を含む半導体素子のパターン形成方法。
【請求項12】
前記ベーク工程は、70〜200℃の温度で行われる、請求項11記載の半導体素子のパターン形成方法。
【請求項13】
前記露光工程における光源に対する媒質は、水である、請求項11または請求項12記載の半導体素子のパターン形成方法。
【請求項14】
前記現像工程は、0.01乃至5重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を現像液に用いて行われる、請求項11記載の半導体素子のパターン形成方法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−22308(P2006−22308A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−82303(P2005−82303)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【Fターム(参考)】