説明

不均一な透過率を有する流体分布層を用いた電気化学型燃料電池

電気化学型燃料電池(110)は、アノード電気触媒層(120)、カソード電気触媒層(121)、アノード電気触媒層と該カソード電気触媒層との間に配置される高分子電解質膜(114)、アノードフローフィールドプレート(122)、カソードフローフィールドプレート(124)、アノードフローフィールドプレート(122)とアノード電気触媒層(120)との間に配置されるアノード流体分布層(130)、およびカソードフローフィールドプレート(124)とカソード電解質層(121)との間に配置されるカソード流体分布層(131)を備え、アノードおよびカソード流体分布層のうち少なくとも1つが、電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる。不均一なパターンのせん孔を有する、実質的に流体不透過なシート材料を製作する方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、電気化学型燃料電池(electrochemical fuel cell)に関する。より詳細には、本発明は、燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる、少なくとも一つの流体分布層(fluid distribution layer)を有する電気化学型燃料電池に関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学型燃料電池は、反応物、すなわち燃料および酸化剤の流体の流れを変換し、電力および反応生成物を生成する。固体高分子燃料電池は、通常、電気触媒を備える二つの電極層、すなわちカソードとアノードとの間に配置された固体高分子電極またはイオン交換膜(「PEM」)から成る、膜電極アセンブリ(「MEA」)を採用する。その膜はまた、イオン導電性(通常は陽子導電性)材料であることに付け加えて、反応物の流れを、それぞれから分離するためのバリアとしても動作する。MEAはまた、通常、電極に反応物を均等に分配する目的のための電極層に隣接した流体拡散層を含む。
【0003】
アノードにおいて、燃料の流れは、多孔性のアノード拡散層を介して動き、アノード電極質触媒層において酸化される。カソードにおいて、酸化剤の流れは、多孔性のカソード拡散層を介して動き、反応生成物を形成するために、カソード電極質触媒層において低減される。電極触媒の位置は、一般に、電気化学的にアクティブな層を規定する。
【0004】
電気化学型燃料電池において、MEAは、通常、二つの、実質的に不透過な層の流体分離プレート(アノードプレートおよびカソードプレート)の間に入れられる。そのプレートは、通常、カレント・コレクタとして動作し、MEAへのサポートを提供する。そのプレートは、そこで形成される反応物の経路を有し得、個々に多孔性のアノードおよびカソード拡散層に、燃料および酸化剤のアクセスを提供し、電池の動作中に形成される生成水を除去することを提供する、フローフィールド(flow field)プレートとして動作する。
【0005】
水管理の問題は、PEM燃料電池動作において重要であり、膜の加湿は、最適な性能を維持するために必要とされる。膜の水含有量が下がると、陽子を搬送する能力を失い、その電気抵抗は上昇し、燃料電池の性能は下がり、膜の不具合が起こり得る。十分な膜の加湿を確保するために、燃料電池スタックへ供給される反応物の流れの一方または両方は、通常、加湿される。そのような加湿は、通常、外部加湿システムによって提供されるが、そのような外部システムは、燃料電池のコストが高く、複雑さが増し、サイズも大きくなる。
【0006】
米国特許番号第6,451,470号およびカナダ特許出願番号2,342,825号は、膜から水の拡散を阻止するために、均等に多孔性のアノードおよびカソード基板(それぞれが、「ガス拡散層」または「GDL」)よりもむしろ、または、それらに付け加えて、膜に対して垂直方向にガス透過勾配を有する、ガス拡散電極(それぞれが「ガス拡散バリア」または「GDB」を備える)の使用を開示している。そのようなガス拡散電極の使用は、外部からの反応物加湿なしでの燃料電池の動作を可能にする。
【0007】
付け加えて、PEM燃料電池の動作条件は、それぞれの電極の電気化学的にアクティブな領域にわたって、実質的に変化し得る。例えば、従来の燃料電池において、酸化剤が消費されると、水が生成され、総ガス圧は、通常減少し、酸化剤の分圧も減少する。これは、その残り半分の燃料と比較すると、最初の三分の一から半分の燃料において、電流密度がより高いという結果となる。燃料電池の性能は、電流が高密度の領域によって限定されがちであり、その結果、電流密度が電池全体にわたって均等に分配される場合に得られるよりも全体の電圧が低くなる。高電流密度はまた、材料の劣化をより招く局所温度の増加という結果になる。より高い温度はまた、膜にわたって発展する転送漏れの可能性が増加し、性能の低下を生じさせ得る注入口の加湿の低減という結果になり得る。この後者の影響は、注入口での反応物の流れに、ほとんど、または、全く加湿がない場合、増大し得る。電池の注入口の部分が過乾燥しやすい一方で、燃料電池の放出口は、局所的な溢水、むらのある性能、および搬送における大量のロスの増加という結果となり得る、大量の水を有する傾向にある。このように、燃料電池電極の要求および所望される性質は、燃料電池にわたって変化する。
【0008】
米国特許番号5,840,438号は、参考として援用されるが、反応物の注入口と放出口との間の燃料電池電極基板の流体透過率を増加させる利点のある性能を開示し、それによって生成水を取り除くことを容易にする。米国特許出願番号US 2003/0039876号、および、日本公開番号2001−135326号はまた、燃料電池注入口から放出口へ増加する透過率に勾配を有する電極基板を開示する。
【0009】
同様に、国際公開番号WO 00/31813は、分離プレートと、隣接した多孔性の流体分布層との間に入れられる追加の穿孔された基板の使用を開示し、その追加のプレートにおける穿孔は、注入口と放出口との間で、サイズが増加する。
【0010】
その領域においては進歩があるけれども、生成水の蓄積を管理でき、最適な性能のために必要な加湿レベルを維持することができる燃料電池システムの必要性がある。本発明は、これらの必要性と取り組み、さらに、関連される利点を提供するものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
要約すると、本発明は、燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる流体分布層を、少なくとも1つ有する電気化学型燃料電池に関する。
【0012】
一実施形態において、電気化学型燃料電池には、アノード電極電気触媒層、カソード電気触媒電気触媒層、アノード電気触媒層とカソード電極電気触媒層との間に挿入された高分子電気触媒膜、アノードフローフィールドプレート、カソードフローフィールドプレート、アノードフローフィールドプレートとアノード電気触媒層との間に挿入されたアノード流体分布層、およびカソードフローフィールドプレートとカソード電気触媒層との間に挿入されたカソード流体分布層を備えること、アノードおよびカソード流体分布層のうち少なくとも1つが、電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させることを、提供する。
【0013】
不統一な型のせん孔パターンを有する、実質的に流体不透過なシート材料を作成する方法も、開示される。
【0014】
本発明のこれらおよび他の局面は、添付図および以下の詳細な説明を、参照することによって、明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
ガス拡散バリア電極構造は、一般的に、PEM燃料電池において、十分な膜の加湿を維持し、水の分配を制御する点で、重要な役割を担うことができる。以下に続くモデルによって示されるように、そのようなガス拡散バリアは、酸化剤−冷却剤結合型燃料電池における膜の加湿を維持するために利用され得る。本明細書では、「酸化剤−冷却剤結合型燃料電池」は、酸化剤が冷却剤としても動作し、酸化剤フローフィールドが冷却剤経路としても動作する、燃料電池のことをいう。そのような燃料電池において、酸化剤は、通常、所望の冷却量を生成するために、高ストイキオメトリにて供給される。さらに、そのようなガス拡散バリアはまた、非湿潤性の燃料電池(例えば、燃料電池スタックへ供給される反応剤の流れが非湿潤性である燃料電池)における膜の加湿を維持するために利用され得る。
【0016】
燃料電池カソードの一次元のモデルに従い、水蒸気(mHO)の質量分率および酸素(mO)の質量分率は、三つの点で評価され得る。すなわち、(1)触媒層に隣接するガス相において(個々に、mOおよびm)、(2)GDB/空気の流れのインターフェースにて(個々に、mOおよびm)、(3)空気の流れにおいて(個々に、mOおよびm)である。これは、さらに図1によって図示され、この図は、膜14、触媒層21、GDB31、カソードフローフィールドプレート24、および空気の流れフロー50の全体的な方向と関連して、1、2、および3の三つの点を示す。
【0017】
均質な既知の電流密度、GDB/膜インターフェースでの均質な既知の電池温度、GDB内のみの拡散による質量搬送、水蒸気DeffH2Oairおよび酸素DeffO2airに対する一定の既知の実行拡散率を有するGDB、および
【0018】
【数1】

であるような、空気の高ストイキオメトリ、を仮定し、以下の式は、mO、m、mOおよびmを評価するために利用され得る。
【0019】
【数2】

Φは、GDBを介した水の質量流量(kg/ms)であり、ρは、空気の密度であり、tはGDBの厚さである。
【0020】
【数3】

iは電流密度であり、MH2O、MO2は分子量であり、eは電子の電荷であり、Nは、アボガドロ数である。
【0021】
式1および式2は、以下の式3を生むために組み合わされ得、それは、mO、m、t、iおよび拡散率の関係を示す。
【0022】
【数4】

さらなる仮定では、
【0023】
【数5】

を仮定し、ここで、Pは窪み容積比率としての多孔率であり、式3は、GDB多孔率の関数として、水蒸気および酸素の質量分率を示す。触媒層の酸素の質量分率は、GDB多孔率が減少するにつれ、それがゼロに達する点まで減少し、その後、電流が持続されなくなり得る。触媒層での水蒸気の質量分率は、GDB多孔率が増加するにつれ、飽和状態に達するまで増加し、そこで、電極フラッディングが生じる。
【0024】
式3によって示されるように、水蒸気および酸素の質量分率はまた、電流密度の関数である。さらに、飽和状態が生じる点は、燃料電池の温度に依存する。従って、所与のGDBの厚さと多孔率に対して、また、所与の任意の電流密度に対して、完全な膜の加湿(例えば、飽和状態または100%のRH)に対応する燃料電池の温度がある。この関係は、以下の式4によって与えられ、図2において示される。図2において示されるように、0.53A/cmでの燃料電池動作に最適な温度は、65℃である。さらに、この関係は、任意の所望される標的RHに適用するために一般化され得る。
【0025】
【数6】

ここで、Tsatmは、所与の水蒸気質量分率に対応する飽和温度であり、電池の圧力にて評価される(ここでは1気圧)。
【0026】
また、ガス対流、ガス拡散および水分吸湿(liquid water wicking)などのようなGDB内での質量搬送の、全ての異なる手段を含む、全体の質量搬送係数(Koverall)を考慮することは有益である。Koverallに関して、式1は、
【0027】
【数7】

となり、Δmは水蒸気質量分率の間の差異であり、ガス拡散が、GDB内での質量搬送の、唯一の、または主要なメカニズムであると仮定すると、次式が得られる。
【0028】
【数8】

完全な膜加湿(例えば、飽和状態など)で動作する燃料電池のために、前述の式は、以下のように書かれ得る。
【0029】
【数9】

膜での飽和状態の温度は、以下のように、iおよびKoverallに関して表現され得る。
【0030】
【数10】

しかしながら、酸化剤−冷却剤結合型燃料電池において、局所的な電池温度は、酸化剤/冷却剤の流れの方向に向かって増加する。しばしば、酸化剤/冷却剤の経路の長さに沿った温度変化は、顕著であり得、例えば、5度から20度の範囲などである。従って、均質な多孔率を有するGDBの手段によって、所望される加湿レベルを維持することは可能ではない。そのようなGDBが触媒層での水蒸気の均質な質量分率を維持する一方で、所望される加湿レベルはまた、局所的な電池温度に依存する。結果として、所望される加湿レベルは、酸化剤/冷却剤の流れの経路に沿った特定の点において、(例えば、一つの温度において)維持されるのみである。
【0031】
しかしながら、酸化剤/冷却剤の経路の長さに沿って、Koverallの可変の値を有するGDBを用いることによって、標的の加湿レベルを維持することは可能である。式5は、以下のように、局所的な電池温度の関数として飽和状態を維持するために要求される局所的なKoverallの値に関して、書き換えられ得る。
【0032】
【数11】

このように、Koverallは、多孔率に直接比例し、飽和状態を維持するために、反応物フロー経路の長さに沿って減少する。この関係は、さらに、図3において図示され、それは、電流密度0.53A/cmにて動作する、酸化剤−冷却剤結合型燃料電池の電池温度に対する、飽和状態を維持するために要求されるKoptimum,localの関係を示す。
【0033】
図4は、燃料電池110を示す。燃料電池110は、アノードフローフィールドプレート122と、カソードフローフィールドプレート124との間に入れられた膜電極アセンブリ112を含む。膜電極アセンブリ112は、二つの電極、すなわちアノード118とカソード119との間に入れられた高分子電気触媒膜114から成る。従来の燃料電池において、アノード118およびカソード119のそれぞれは、それぞれ、ガス拡散層130(例えば、多孔性の電気的に導電性のシート材料の流体分布層など)およびガス拡散層131を備える。それぞれのガス拡散層は、プラチナブラックまたは、炭素担持(carbon−supported)白金触媒などのような、電気触媒120および電気触媒121の薄い層を有し、それぞれの電極を電気化学的にアクティブにするように、膜114を有するインターフェースでの、その表面に配置されている。代替的な構成において、電気触媒層120および電気触媒層121は、それぞれ、ガス拡散層130およびガス拡散層131を有するインターフェースでの、膜114の対向する表面に配置され得る。アノードフローフィールドプレート122は、アノードガス拡散層130に面するその表面にて形成される少なくとも一つの燃料経路123を有する。カソードフローフィールドプレート124は、ガス拡散層131に面するその表面にて形成される少なくとも一つの酸化剤フロー経路125を有する。ガス拡散層130およびガス拡散層131の協働する表面に対してアセンブルされる場合、経路123および経路125は、酸化剤−冷却剤結合型燃料電池において、それぞれ、燃料および酸化剤のための、または、それぞれ、燃料および酸化剤/冷却剤のための、反応物フローフィールド通路を形成する。
【0034】
本発明における一実施形態において、流体分布層130および流体分布層131のそれぞれは、燃料および/または酸化剤の流れ(例えば、燃料電池110の注入口から放出口への)の方向に向かって透過率が減少する、ガス拡散バリア層(例えば、低減された透過率を有する流体分布層)を備える。
【0035】
可変な透過率を有するそのようなガス拡散バリア層は、非均質なように、充填材料を、多孔性の電気的に導電性のシート材料に持ち込むことによって形成され得る。その充填材料は、シート材料における隙間のサイズを小さくするか、または完全に満たすことによって、シート材料の多孔率を低減する。所望される透過率の勾配を達成するためには、シート材料は、燃料および酸化剤の流れの方向に向かって、充填材料の量を増加させながら、浸透され得る。例えば、充填材料が殆ど、または全くない場合、燃料電池注入口の近くに取り入れられ得、他方では、隙間を完全に満たすのに十分な量の充填材料が、燃料電池の放出口の近くに取り入れられ得る。適切な充填材料が、シート材料の隙間に取り入れられ、燃料電池の動作条件下で実質的に変化しないものであることが理解される。
【0036】
前述したように、酸化剤として空気または酸素を用いる燃料電池において、生成水は、膜のカソード側において形成される。従って、上に示された数学モデルによって記載されたように、カソード側のガス拡散バリア層を用いるだけで、十分であり得る。カソードGDBにおける透過率勾配は、所望されるように、最適なKoverallの値がフロー経路の長さにわたって得られるように、電池における温度勾配に合致してセットされ得る。上記のモデルは一般的に、注入口から放出口への透過率勾配が減少するが所望され、実際には、燃料電池は、反応物注入口のすぐ近くにおいて、乾燥してしまう問題を経験し得る。このように、乾燥してしまう問題を軽減するために、注入口のすぐ近くにおいて大幅に低減されたGDB多孔率を用いることは、好都合であり得る。次いで、そのような場合において、好ましいGDB透過率は、注入口に近隣の、この問題のある領域において、相対的に緩やかに始まり得、ついで、その注入口の近くの、隣接した領域において相当に増加し得、次いで、そのモデルのように、フロー回路の残りの長さにわたって、減少し得る。
【0037】
先の検討は、第1に、燃料電池のカソード側での、透過率勾配を有するGDBの使用を指しているけれども、そのようなGDBの使用は、カソードおよびアノード側の両方(例えば、図4において示されるように)の水分配を制御する目的のために応用可能である。
【0038】
別の実施形態において、図5において示されるように、ガス拡散層の代わりに、ガス拡散バリア層を用いるよりもむしろ、アノードおよびカソード流体分布層のそれぞれが、ガス拡散層およびガス拡散バリア層の両方を含む。図5は、ガス拡散層230、231およびガス拡散バリア層240、241を含む燃料電池210を示す。図4の燃料電池110と同様に、燃料電池210は、膜電極アセンブリ212を含み、アノード218とカソード219との間に入れられる高分子電気触媒膜214を含み、それぞれがさらに、個々に、ガス拡散層230、231、および、個々に、ガス拡散バリア層240、241を備える。図4におけるように、それぞれの流体分布層は、流体分布層と膜214との間のインターフェースにて、電気触媒220および221の薄い層を有し、膜電極アセンブリ212は、燃料経路223を有するアノードフローフィールドプレート222と、酸化剤経路225を有するカソードフローフィールドプレート224との間に入れられる。
【0039】
ガス拡散バリア層240および241はそれぞれ、透過率勾配を有し、燃料および/または酸化剤の流れ(たとえば、燃料電池210の注入口から放出口へ)の方向に向かって、減少する。
【0040】
さらなる実施形態において、上記のように、ガス拡散層および/またはガス拡散バリア層を用いる代わりに、流体分布層は、少なくともアクティブな領域において、シート材料を穿孔することによって流体を透過可能にさせる、実質的には流体不透過率のシート材料から成り得る。シート材料を穿孔することは、その二つの平坦な主面の間の、および、電気触媒層への、反応物流体の通過を許可する。このように、低減された透過率(例えば、ガス拡散バリア層)を有する流体分布層は生成される。米国特許番号第5,976,726号、および米国特許出願番号US 2003/0039876号は、それぞれ参考としてここに援用され、そのような実質的に流体不透過なシート材料の使用を開示する。
【0041】
図6は、実質的に穿孔された流体不透過な材料を備える流体分布層を有する燃料電池310の分解断面図である。燃料電池310は、膜電極アセンブリ312を含み、アノード流体分布層318とカソード流体分布層319との間に入れられる高分子電気膜314を含み、それぞれの層が個々に、電気化学的にアクティブな領域330において、膜314とインターフェースがとられ、層320および321に配置された量の電気触媒を有する。膜電極アセンブリ312は、アノードフローフィールドプレート322とカソードフローフィールドプレート324との間に入れられ、それぞれのプレートは個々に、片面が開いた経路323および325を有し、対応する流体分布層3318および319に面している。
【0042】
図6において示される実施形態において、流体分布層319は、少なくとも、電気化学的にアクティブな領域330において穿孔された実質的に流体不透過なシート材料350を備える。穿孔354は、少なくとも、交差面方向において、流体分布層を透過可能にする。さらなる実施形態において、穿孔354は、微粒子炭素または、親水性または疎水性材料などのような、充填材料を含み得、それは、反応物の通路への穿孔を完全にはブロックしない。図6において示されてはいないが、流体分布層318は、同様に、穿孔された実質的に流体不透過なシート材料350を備え得る。
【0043】
本発明に従い、穿孔354のパターンは、流体分布層にわたって均質ではない。このように、電気化学的反応レートおよび流体搬送特性は、そのアクティブ領域にわたる穿孔分布、数、サイズ、形、または任意の組み合わせを変えることによって、制御され得る。燃料電池は、このように、改良された電流密度および、前述された数学モデルに従った膜にわたる適切な加湿のために設計され得る。
【0044】
図7Aは、穿孔された流体分布層400の一実施形態であり、穿孔401は、層400が燃料電池の注入口から放出口への反応物の流れる経路に沿って平面方向に横断される場合、段階的に(例えば、それぞれの穿孔は、前の穿孔よりも累進的に小さくなる)サイズが減少される。矢印402は、反応物の流れの全体的な方向を示す。図7Bは、穿孔401が、縞状(banded manner)に(例えば、一つの穿孔から次へ、累進的にサイズが減少するよりもむしろ、同じサイズの多数の穿孔が、より小さなサイズの多数の穿孔によって追従される)にて、サイズが減少される。他の実施形態において、図にはしめされていないが、穿孔401の密度(例えば、単位面積あたりの穿孔の数)は、層400が反応物の流れる経路に直交する方向に、段階的または縞状のいずれかにおいて減少される。またさらなる実施形態において、再び図には示されていないが、流体分布層における穿孔のサイズおよび密度の両方は、段階的または縞状のいずれかにおいて、注入口から放出口への反応物が流れる経路に沿って増加する。
【0045】
図7Aおよび図7Bは、実質的には円筒形である穿孔401を示す一方で、他の形が利用され得、および、その形は、穿孔のサイズおよび/または密度に付け加えて、フロー経路に沿って変化され得ることが理解される。これは、例えば、フロー経路に沿って、交差面方向において穿孔が変化することを含み得る。さらに、反応物が流れる経路が注入口と放出口との間で、実質的に直線である場合、次いで、流体分布層のために使用される穿孔のパターンもまた、図7Aおよび図7Bにおいて示されるように、直線であり得る。しかしながら、反応物が流れる経路が、例えば、注入口から放出口へ、曲がりくねった経路が続く場合、流体分布層上に、同様の曲がりくねった経路に沿って、穿孔が変化されることが望ましくあり得る。
【0046】
図6の、実質的に流体不透過なシート材料350は、好ましくは、柔軟性に富む黒鉛、カーボン樹脂、または金属などのような、電気的に導電性の材料から形成され、さらに、アクティブな領域における穿孔内で充填材料を備え得る。好ましくは、グラファイトフォイルや膨張黒鉛(exfoliated graphite、expanded graphite)などとして知られている、柔軟性に富む黒鉛が使用される。米国特許番号6,521,369号は、パターンが決められたローラー(流体不透過シート材料を穿孔することができる多数の隆起部を有するローラー)の機械的な嵌入によって、そのような材料における穿孔の均質なパターンを形成するための方法を開示する。本発明に従い、米国特許番号6,521,369号において開示された方法は、非均質な穿孔および嵌入を生成するように、および、燃料および/または酸化剤の流れの方向において、透過率勾配の減少を生成するように、以下の記載のように、修正され得る。
【0047】
図8Aにおいて示されるように、穿孔610は、実質的に流体不透過なシート材料600において、ローラー620、630およびローラー660、670の二組の機械的嵌入による、多数の位置で、形成される。矢印650は、シート材料600が、ローラーの二組を介して送り込まれる、全体的な方向を示す。ローラー630は、シート材料600を穿孔することができる多数の隆起部625を有する。従って、シート材料600が、最初の620、630の組を介して送り込まれる場合、隆起部625は穿孔610を形成する。図8Bは、ローラー620および平坦な端部626から離れる方向において、減少する断面を有する代表的な隆起部625を示す。隆起部625の断面が減少しているために、隆起部610の開口部は、初期に嵌入されたシート材料600側で、より大きい。
【0048】
穿孔の非均質パターンを形成するために、ローラー620は、端Aに向かって、圧力または配置の偏りを用いて実行される。この偏りの結果として、端Aに向かう隆起部625は、端Bに向かう隆起部625よりも、より深い嵌入を有する。穿孔625の減少する断面のために、端Aから端Bへの嵌入における違いは、シート材料600の幅にわたって、段階的にサイズが減少する、穿孔610のパターンを生成する。このように、シート材料600の幅は、反応物が流れる経路の長さと等しい。さらに、ローラー630の表面は、隆起部625の嵌入の変化する深さに順応するように変形可能であり得る。
【0049】
図8Aにおいてさらに示されるように、ローラー620、630の最初の組によって穿孔された後、シート材料600は、ローラー660、670の第2の組を介して送り込まれる。ローラー660、670の滑らかな表面は、シート材料600の最終的な厚さをセットするために利用され、穿孔610を囲む荒い先端がないことを保証する。
【0050】
他の実施形態において、端Aおよび端Bによって加えられた圧力は等しく、穿孔の非均質なパターンを形成するために、加えられた圧力は、循環的に(ローラーの圧力または配置を変化させることによって)変化される。前述の実施形態におけるように、ローラー620によって加えられた圧力が増加される場合、穿孔625は、シート材料600に、より深い嵌入を有し、穿孔625の断面が減少するために、より大きな穿孔610を生成する。従って、シート材料600の長さにわたって、段階的に、サイズが減少される穿孔610のパターンが、生成される。
【0051】
前述のものから、本発明の特定の実施形態が、図示の目的のためにここに記載されているが、様々な修正が、本発明の精神および範囲から逸れることなくなされ得ることは理解される。従って、本発明は、添付された請求項によることを除いて、限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】水蒸気および酸素の質量の割合が、本明細書に記載される数理的モデルに従って数値が求め得られる3つの点を表す。
【図2】飽和状態を維持するために必要な温度と電流密度との関係を表すグラフである。
【図3】飽和状態を維持するために必要な最適なK値と、酸化剤―冷却材結合型燃料電池の電池温度との関係を表すグラフである。
【図4】電気化学型電池の分解組み立て断面図である。
【図5】1組のガス拡散層、および1組のガス拡散バリア層を有する電気化学型燃料電池の分解組み立て断面図である。
【図6】1組の流体分布層を有し、その流体分布層の1つが、層の電気化学的にアクティブな領域にて形成される複数のせん孔を有する実質的に流体不透過なシート材料を備える、電気化学型燃料電池の分解組み立て断面図である。
【図7A】注入口から放出口へと、フローフィールド経路に沿って段階的に、せん孔の大きさが減少したせん孔流体分布層の平面図である。
【図7B】注入口から放出口へと、フローフィールド経路に沿って縞状に、せん孔の大きさが減少したせん孔流体分布層の平面図である。
【図8A】注入口から放出口へと、フローフィールド経路に沿って、大きさが減少したせん孔流体分布層の作成方法を表す。
【図8B】せん孔流体分布層のせん孔の作成時において用いられる、描写的な突起部平坦部品を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学型燃料電池であって、
(a)アノード電気触媒層、
(b)カソード電気触媒層、
(c)該アノード電気触媒層と該カソード電気触媒層との間に配置された高分子電解質膜、
(d)アノードフローフィールドプレート、
(e)カソードフローフィールドプレート、
(f)該アノードフローフィールドプレートと該アノード電気触媒層との間に配置されたアノード流体分布層、および
(g)該カソードフローフィールドプレートと該カソード電解質層との間に配置されたカソード流体分布層
を備え、
該アノードおよび該カソード流体分布層のうち少なくとも1つが、該電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる、電気化学型燃料電池。
【請求項2】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、透過率に勾配を有するガス拡散バリア層を備える、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項3】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、
(a)ガス拡散層、および
(b)透過率に勾配を有するガス拡散バリア層
を備える、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項4】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、実質的に流体不透過なシート材料に透過率の勾配を与えるように配置された複数のせん孔を有する実質的に流体不透過なシート材料を備える、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項5】
前記実質的に流体不透過なシート材料が、可撓性の黒鉛である、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項6】
前記複数のせん孔の大きさが、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと段階的に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項7】
前記複数のせん孔の大きさが、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと、縞状に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項8】
前記複数のせん孔の密度が、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと、段階的に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項9】
前記複数のせん孔の密度が、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと、縞状に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項10】
前記燃料電池の温度が、前記燃料電池の注入口から放出口へと上昇する、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項11】
前記電気化学型燃料電池が、酸化剤―冷却材結合型燃料電池である、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項12】
前記電気化学型燃料電池が、非湿潤性の燃料電池である、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項13】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、前記カソード流体分布層である、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項14】
請求項1に記載の複数の前記電気化学型燃料電池を備える、燃料電池スタック。
【請求項15】
電気化学型燃料電池であって、
(a)アノード電気触媒層、
(b)カソード電気触媒層、
(c)該アノード電気触媒層と該カソード電気触媒層との間に配置された高分子電解質膜、
(d)アノードフローフィールドプレート、
(e)カソードフローフィールドプレート、
(f)該アノードフローフィールドプレートと該アノード電気触媒層との間に配置されたアノード流体分布層、および
(g)該カソードフローフィールドプレートと該カソード電解質層との間に配置されたカソード流体分布層、
を備え、
該アノードおよび該カソード流体分布層のうち少なくとも1つが、該電気化学的燃料電池の注入口から、該注入口の近隣周辺の点までの透過率を増加し、該注入口の該近隣周辺の該点から、該電気化学型燃料電池の放出口への透過率を低減する、電気化学型燃料電池。
【請求項16】
不均一なパターンのせん孔を有する、実質的に流体不透過なシート材料を作成する方法であって、該せん孔は、該実質的に流体不透過なシート材料を流体透過可能にさせ、該方法は、
(a)第1のローラーと第2のローラーとの間に該実質的に流体不透過なシート材料を供給することであって、該第1のローラーは、複数の突起部を備え、各突起部は、該第1ローラーから離れる方向に減少する断面積を有し、該実質的に流体不透過なシート材料にせん孔するためように適合されている、ことと、
(b)該第1のローラーの一端に向けて付勢を加えることと
を包含する、方法。
【請求項17】
前記実質的に流体不透過なシート材料が可撓性の黒鉛である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
不均一なパターンのせん孔を有する、実質的に流体不透過なシート材料を作成する方法であって、該せん孔は、該実質的に流体不透過なシート材料を流体透過可能にさせ、該方法は、
(a)第1のローラーと第2のローラーとの間に該実質的に流体不透過なシート材料を供給することであって、該第1のローラーは、複数の突起部を備え、各突起部は、該第1ローラーから離れる方向に減少する断面積を有し、該実質的に流体不透過なシート材料にせん孔するように適合されている、ことと、
(b)該第1のローラーによって加えられる圧力を変化することと
を包含する、方法。
【請求項19】
前記実質的に流体不透過なシート材料が可撓性の黒鉛である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のローラーによって加えられる圧力が周期的に変化される、請求項18に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学型燃料電池であって、
(a)アノード電気触媒層、
(b)カソード電気触媒層、
(c)該アノード電気触媒層と該カソード電気触媒層との間に配置された高分子電解質膜、
(d)アノードフローフィールドプレート、
(e)カソードフローフィールドプレート、
(f)該アノードフローフィールドプレートと該アノード電気触媒層との間に配置されたアノード流体分布層、および
(g)該カソードフローフィールドプレートと該カソード電解質層との間に配置されたカソード流体分布層
を備え、
該アノードおよび該カソード流体分布層のうち少なくとも1つが、該電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる、電気化学型燃料電池。
【請求項2】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、透過率に勾配を有するガス拡散バリア層を備える、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項3】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、
(a)ガス拡散層、および
(b)透過率に勾配を有するガス拡散バリア層
を備える、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項4】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、実質的に流体不透過なシート材料に透過率の勾配を与えるように配置された複数のせん孔を有する実質的に流体不透過なシート材料を備える、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項5】
前記実質的に流体不透過なシート材料が、可撓性の黒鉛である、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項6】
前記複数のせん孔の大きさが、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと段階的に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項7】
前記複数のせん孔の大きさが、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと、縞状に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項8】
前記複数のせん孔の密度が、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと、段階的に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項9】
前記複数のせん孔の密度が、前記電気化学型燃料電池の前記注入口から前記放出口へと、縞状に減少されている、請求項4に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項10】
前記燃料電池の温度が、前記燃料電池の注入口から放出口へと上昇する、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項11】
前記電気化学型燃料電池が、酸化剤―冷却材結合型燃料電池である、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項12】
前記電気化学型燃料電池が、非湿潤性の燃料電池である、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項13】
前記電気化学的燃料電池の注入口から放出口への透過率を低減させる前記流体分布層のうち少なくとも1つが、前記カソード流体分布層である、請求項1に記載の電気化学型燃料電池。
【請求項14】
請求項1に記載の複数の前記電気化学型燃料電池を備える、燃料電池スタック。
【請求項15】
電気化学型燃料電池であって、
(a)アノード電気触媒層、
(b)カソード電気触媒層、
(c)該アノード電気触媒層と該カソード電気触媒層との間に配置された高分子電解質膜、
(d)アノードフローフィールドプレート、
(e)カソードフローフィールドプレート、
(f)該アノードフローフィールドプレートと該アノード電気触媒層との間に配置されたアノード流体分布層、および
(g)該カソードフローフィールドプレートと該カソード電解質層との間に配置されたカソード流体分布層、
を備え、
該アノードおよび該カソード流体分布層のうち少なくとも1つが、該電気化学的燃料電池の注入口から、該注入口の近隣周辺の点までの透過率を増加し、該注入口の該近隣周辺の該点から、該電気化学型燃料電池の放出口への透過率を低減する、電気化学型燃料電池。
【請求項16】
不均一なパターンのせん孔を有する、実質的に流体不透過なシート材料を作成する方法であって、該せん孔は、該実質的に流体不透過なシート材料を流体透過可能にさせ、該方法は、
(a)第1のローラーと第2のローラーとの間に該実質的に流体不透過なシート材料を供給することであって、該第1のローラーは、複数の突起部を備え、各突起部は、該第1ローラーから離れる方向に減少する断面積を有し、該実質的に流体不透過なシート材料にせん孔するためように適合されている、ことと、
(b)該第1のローラーの一端に向けて圧力または変位付勢を加えることと
を包含する、方法。
【請求項17】
前記実質的に流体不透過なシート材料が可撓性の黒鉛である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
不均一なパターンのせん孔を有する、実質的に流体不透過なシート材料を作成する方法であって、該せん孔は、該実質的に流体不透過なシート材料を流体透過可能にさせ、該方法は、
(a)第1のローラーと第2のローラーとの間に該実質的に流体不透過なシート材料を供給することであって、該第1のローラーは、複数の突起部を備え、各突起部は、該第1ローラーから離れる方向に減少する断面積を有し、該実質的に流体不透過なシート材料にせん孔するように適合されている、ことと、
(b)該第1のローラーによって加えられる圧力を変化することと
を包含する、方法。
【請求項19】
前記実質的に流体不透過なシート材料が可撓性の黒鉛である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のローラーによって加えられる圧力が周期的に変化される、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−527466(P2006−527466A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515575(P2006−515575)
【出願日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【国際出願番号】PCT/CA2004/000777
【国際公開番号】WO2004/109833
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(303026556)バラード パワー システムズ インコーポレイティド (28)
【Fターム(参考)】