説明

不純物拡散用塗布液

【課題】 安定性に優れ、例えば、長時間の連続印刷時でも良好な印刷性が得られるスクリーン印刷用不純物拡散用塗布液を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)、13族元素化合物(B)、および水(C)を含有する。


〔式中、R 、R及びR はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R 、R及びR はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板に不純物拡散層を形成する際に基板上に塗布される不純物拡散用塗布液に関し、さらに詳しくは、スクリーン印刷による塗布に好適な不純物拡散用塗布液に関する。
【背景技術】
【0002】
トランジスタ、ダイオードなどの半導体素子に用いられる半導体の製造法として、ゲルマニウム、シリコン等の半導体基板上にリンやホウ素などの不純物を含有する液状材料を塗布し、皮膜を形成した後、焼成することによって基板中に不純物の拡散層を形成する方法が広く用いられている。
【0003】
かかる液状材料を基板上に塗布する方法としてはスピンコート法が一般的であるが、近年、製造コスト削減のためにウェハーの大型化が進み、直径4インチ以上になると、かかるスピンコート法では膜厚が均一な皮膜の形成が困難になる。
そこで、大型ウェハーにも対応可能な塗布法としてスクリーン印刷法が検討され、かかる印刷法に好適な不純物含有拡散用塗布液が提案されている。(例えば、特許文献1、2参照。)
【0004】
かかる特許文献1、2記載の拡散用塗布液は、不純物としてリン化合物、あるいはホウ素化合物を用い、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子と水を含み、特定の粘度範囲としたもので、スクリーン印刷により半導体基板上に均一な皮膜を形成することが可能で、これを熱処理して不純物拡散層を形成し、抵抗値のばらつきが小さい半導体を得ることができる。
【0005】
また、太陽電池を製造する場合、半導体基板上に不純物拡散層のパターンを形成する必要があり、従来は、塗布後にエッチングする方法や、パターンマスクを形成した後に塗布するなどの方法が用いられている。これに対し、特許文献1、2記載の拡散用塗布液を用いたスクリーン印刷法はパターン印刷が可能であることから上述の工程が不要となり、太陽電池の製造において極めて有用な方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−053353号公報
【特許文献2】特開2007−035719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、スクリーン印刷に用いられる拡散用塗布液には、通常、乾燥速度や流動性を調整して塗膜のレベリング性を向上させる目的で水混和性有機溶剤が配合されるが、特許文献1、および2に記載の塗布液の場合、これに含まれるポリビニルアルコールの有機溶剤に対する溶解性が低いことから、その組成や使用条件によって経時で塗布液が増粘したり、不溶物が生じ、連続印刷や、休止期間をおいて印刷を続ける場合、スクリーンメッシュの目詰まりによる印刷不良やパターンの欠けが発生することがあった。
【0008】
すなわち本発明は、長時間の連続印刷時、および休止期間をおいても良好な印刷性が得られる、安定性に優れるスクリーン印刷用不純物拡散用塗布液の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂(以下、ポリビニルアルコールをPVAと略記する。)(A)、13族元素素化合物(B)、および水(C)を含有する不純物拡散用塗布液によって本発明の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
【化1】

〔式中、R 、R及びR はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R 、R及びR はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。〕
【0010】
すなわち本発明は、PVA系樹脂、13族元素化合物、および水を含有する不純物拡散用塗布液において、かかるPVA系樹脂として、側鎖に1,2−ジオール構造を有する特定の構造単位を有するものを用いることを最大の特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の不純物拡散用塗布液は安定性に優れることから、スクリーン印刷に用いた場合、長時間の連続印刷、および休止期間をおいた印刷が可能となり、特に、太陽電池等のパターン印刷時においても、長時間良好な印刷精度が得られることから、工業的に極めて有用である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0013】
本発明の不純物拡散用塗布液は、一般式(1)で示される構造単位を有するPVA系重合体(A)、13族元素化合物(B)、および水を含有することを特徴とする樹脂組成物である。
以下、各順に説明する。
【0014】
〔PVA系樹脂(A)〕
まず、本発明で用いられるPVA系樹脂(A)について説明する。
本発明の不純物拡散用塗布液に用いられるPVA系樹脂は、下記一般式(1)で示される構造単位を有するもので、一般式(1)におけるR、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子または有機基を示すものである。
【0015】
【化2】

【0016】
特に、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位中のR〜R、及びR〜Rがすべて水素原子であり、Xが単結合であるものが最も好ましく、下記一般式(1’)で表わされる構造単位を有するPVA系樹脂が好適に用いられる。
【化3】

【0017】
なお、かかる一般式(1)で表わされる構造単位中のR〜R、及びR〜Rは、樹脂特性を大幅に損なわない程度の量であれば有機基であってもよく、その有機基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、かかる有機基は、必要に応じて、ハロゲン基、水酸基、エステル基、カルボン酸基、スルホン酸基等の官能基を有していてもよい。
【0018】
また、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位中のXは熱安定性の点や高温下や酸性条件下での安定性の点で単結合であるものが最も好ましいが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよく、かかる結合鎖としては、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(CHO)−、−(OCH−、−(CHO)CH−、−CO−、−COCO−、−CO(CHCO−、−CO(C)CO−、−S−、−CS−、−SO−、−SO−、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−、−HPO−、−Si(OR)−、−OSi(OR)−、−OSi(OR)O−、−Ti(OR)−、−OTi(OR)−、−OTi(OR)O−、−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−、等(Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは自然数である)が挙げられる。中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で炭素数6以下のアルキレン基、特にメチレン基、あるいは−CHOCH−が好ましい。
【0019】
本発明で用いられるPVA系樹脂の製造法としては、特に限定されないが、(i)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(2)で示される化合物との共重合体をケン化する方法や、(ii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(3)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱炭酸する方法や、(iii)ビニルエステル系モノマーと下記一般式(4)で示される化合物との共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法が好ましく用いられる。
【0020】
【化4】

【0021】
【化5】

【0022】
【化6】

【0023】
上記一般式(2)、(3)、(4)中のR、R、R、X、R、R、Rは、いずれも一般式(1)の場合と同様である。また、R及びRはそれぞれ独立して水素原子またはR−CO−(式中、Rはアルキル基である)である。R10及びR11はそれぞれ独立して水素原子またはアルキル基である。
【0024】
(i)、(ii)、及び(iii)の方法については、例えば、特開2006−95825に説明されている方法を用いることができる。
なかでも、共重合反応性および工業的な取り扱い性に優れるという点から、(i)の方法において、一般式(2)で表わされる化合物として3,4−ジアシロキシ−1−ブテンを用いることが好ましく、特に3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが好ましく用いられる。
なお、ビニルエステル系モノマーとして酢酸ビニルを用い、これと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを共重合させた際の各モノマーの反応性比は、r(酢酸ビニル)=0.710、r(3,4−ジアセトキシ−1−ブテン)=0.701、であり、これは(ii)の方法で用いられる一般式(3)で表される化合物であるビニルエチレンカーボネートの場合の、r(酢酸ビニル)=0.85、r(ビニルエチレンカーボネート)=5.4、と比較して、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンが酢酸ビニルとの共重合反応性に優れることを示すものである。
【0025】
また、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの連鎖移動定数は、Cx(3,4−ジアセトキシ−1−ブテン)=0.003(65℃)であり、これはビニルエチレンカーボネートのCx(ビニルエチレンカーボネート)=0.005(65℃)や、(iii)の方法で用いられる一般式(4)で表される化合物である2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソランのCx(2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン)=0.023(65℃)と比較して、重合度が上がりにくくなったり、重合速度低下の原因となることがないことを示すものである。
【0026】
また、かかる3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、その共重合体をケン化する際に発生する副生物が、ビニルエステル系モノマーとして多用される酢酸ビニルに由来する構造単位からケン化時に副生する化合物と同一であり、その後処理や溶剤回収系に敢えて特別な装置や工程を設ける必要がなく、従来からの設備を利用出来るという点も、工業的に大きな利点である。
【0027】
なお、上記の3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、例えば、WO00/24702、USP5,623,086、USP6,072,079などに記載されたエポキシブテン誘導体を経由する合成方法や、1,4−ブタンジオール製造工程の中間生成物である1,4−ジアセトキシ−1−ブテンを塩化パラジウムなどの金属触媒を用いて異性化する反応によって製造することができる。
また、試薬レベルではアクロス社の製品を市場から入手することができる。
【0028】
なお、(ii)や(iii)の方法によって得られたPVA系樹脂は、脱炭酸あるいは脱アセタール化が不充分であると、側鎖にカーボネート環あるいはアセタール環が残存し、製造時の加熱乾燥工程で、かかる環状基によってPVA系樹脂が架橋し、ゲル状物などが発生する場合がある。
よって、かかる点からも、(i)の方法によって得られたPVA系樹脂が本発明においては好適に用いられる。
【0029】
上記ビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、経済的に酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また上述のモノマー(ビニルエステル系モノマー、一般式(2)、(3)、(4)で示される化合物)の他に、樹脂物性に大幅な影響を及ぼさない範囲であれば、共重合成分として、エチレンやプロピレン等のαーオレフィン;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類、およびそのアシル化物などの誘導体;イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル;アクリロニトリル等のニトリル類、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、AMPS等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩などの化合物、などが共重合されていてもよい。
【0030】
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)のケン化度(JIS K6726に準拠して測定)は、通常、60〜100モル%であり、さらに70〜99.9モル%、特に80〜99.9モル%、殊に90〜99.9モル%、さらに98〜99.8モル%のものが好ましく用いられる。かかるケン化度が低すぎると、PVA系樹脂の水への溶解性が低下し、均一な塗布液を得ることが困難になる場合がある。
【0031】
また、PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は、通常、100〜4000であり、特に200〜2000、さらに300〜1500のものが好ましく用いられる。
かかる平均重合度が小さすぎると塗布液が低粘度となり、良好なスクリーン印刷が困難となったり、塗膜が薄膜となり、不純物の供給量が不足する場合がある。逆に大きすぎてもスクリーン印刷には不適であり、印刷不良が発生しやすくなる傾向がある。
【0032】
PVA系樹脂(A)に含まれる1,2−ジオール構造単位の含有量は、通常、0.5〜30モル%であり、特に1〜20モル%、さらに3〜15モル%のものが好ましく用いられる。かかる含有量が低すぎると、1,2−ジオール構造単位を導入したPVA系樹脂(A)を用いた効果を得ることができず、逆に高すぎると、乾燥性が低下し、生産性が低下する傾向がある。
【0033】
なお、PVA系樹脂(A)中の1,2−ジオール構造単位の含有率は、PVA系樹脂を完全にケン化したもののH−NMRスペクトル(溶媒:DMSO−d6、内部標準:テトラメチルシラン)から求めることができ、具体的には1,2−ジオール単位中の水酸基プロトン、メチンプロトン、およびメチレンプロトン、主鎖のメチレンプロトン、主鎖に連結する水酸基のプロトンなどに由来するピーク面積から算出すればよい。
【0034】
また、本発明で用いられるPVA系樹脂(A)は、一種類であっても、二種類以上の混合物であってもよく、その場合は、上述のPVA系樹脂(A)以外の未変性PVA、あるいは各種変性PVA系樹脂との混合物でもよいが、混合物を用いる場合には、重合度、ケン化度、1,2−ジオール構造単位の含有量の平均値が上述の範囲内であることが好ましい。
【0035】
本発明の拡散用塗布液中のPVA系樹脂(A)の含有量は、通常1〜30重量%であり、特に3〜25重量%、殊に5〜20重量%の範囲が好ましく用いられる。
かかるPVA系樹脂(A)の含有量が小さすぎると、塗布液の粘度が低くなり、塗膜が安定して形成されにくくなる傾向があり、逆に、多すぎると、塗布液の粘度が高くなるため、塗布作業性が低下したり、スクリーン印刷におけるスクリーンメッシュの目詰まりが起りやすくなる傾向がある。
【0036】
〔13族元素化合物(B)〕
次に、本発明で用いられる13族元素化合物(B)について説明する。
かかる13族元素化合物(B)は、一般にP型半導体の製造において、不純物として用いられるものであり、ホウ素化合物やアルミニウム化合物を挙げることができる。中でもホウ素化合物が好ましく用いられ、かかるホウ素化合物の具体例としては、ホウ酸、無水ホウ酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三ヨウ化ホウ素、ホウ酸トリメチル、窒化ホウ素、四ホウ酸アンモニウム(水和物)、アルキルホウ酸エステル、ホウ酸メラミン、9−BBNなどを挙げることができる。中でも水溶性のものが好ましく、特にホウ酸、および無水ホウ酸が好ましく用いられる
なお、かかる13族元素化合物(B)は、単独で用いてもよく、二種以上のものを組合わせて用いてもよい。
【0037】
本発明の不純物拡散用塗布液中の13族元素化合物(B)の含有量は、通常0.1〜30重量%であり、特に0.1〜10重量%、殊に0.1〜5重量%の範囲が好ましく用いられる。
また、13族元素化合物(B)のPVA系樹脂(A)100重量部に対する含有量は、通常
5〜50重量部であり、特に10〜40重量部の範囲が用いられる。
かかる13族元素化合物(B)の含有量が少なすぎると、拡散層中の13族元素の含有量が小さくなり、充分な抵抗値が得られない場合がある。また、13族元素化合物(B)の含有量が多すぎると、PVA系樹脂(A)の溶解性が不充分となる場合がある。
【0038】
〔水(C)〕
本発明の不純物拡散用塗布液に用いられる水(C)としては、アルカリ金属や重金属などの不純物、および異物が少ないものが好ましく、超純水が最も好ましいが、イオン交換水、蒸留水を用いることも可能である。
本発明の不純物拡散用塗布液における水(C)の含有量は、通常20〜85重量%であり、特に30〜80重量%、殊に40〜75重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる水(C)の含有量が少なすぎると、塗布液の粘度が高くなりすぎ、塗布作業性が低下したり、スクリーン印刷におけるスクリーンメッシュの目詰まりが起りやすくなる傾向がある。逆に多すぎると粘度が低くなりすぎて塗膜が安定して形成されにくくなったり、拡散層中の不純物の含有量が小さくなりすぎる場合がある。
【0039】
〔アルコール類(D)〕
本発明の不純物拡散用塗布液には、さらに、アルコール類(D)を配合することが好ましい。かかるアルコール類を配合することによって、塗布液の保存安定性や流動安定性、塗布膜のレベリング性を改善することが可能である。
かかるアルコール類(D)としては、具体的には、メタノール(65℃)、エタノール(78℃)、イソプロパノール(82℃)などの一価アルコール類;エチレングリコール(197℃)、ジエチレングリコール(244℃)、トリエチレングリコール(287℃)、テトラエチレングリコール(314℃)、プロピレングリコール(188℃)などのニ価アルコール類;グリセリン(290℃)、トリメチロールプロパン(292℃)、ソルビトール(296℃)、マンニトール(290〜295℃)、ペンタエリスリトール(276℃)、ポリグリセリンなどの三価以上の多価アルコール類;および、エチレングリコールモノメチルエーテル(124℃)、エチレングリコールノモエチルエーテル(136℃)、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル(171℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(120℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メチルカルビトール)(194℃)などのアルコール誘導体を挙げることができる。なお、( )内の値は沸点である。
これらは単独で用いても良く、二種以上を併用しても良い。
【0040】
特に、印刷後の塗膜の急速な乾燥が抑制され、レベリング性の改善効果が大きい点で、水よりも沸点が高い、すなわち沸点が100℃以上であるアルコール類を用いることが好ましく、さらに150〜350℃、特に200〜300℃のものが好ましく用いられる。
【0041】
本発明の不純物拡散用塗布液に配合されるアルコール類(D)の配合量は、通常、塗布液の全量に対して1〜60重量部、特に10〜50重量部、殊に20〜40重量部の範囲が好ましく用いられる。
また、アルコール類(D)の水(C)100重量部に対する配合量は、通常5〜200重量部であり、特に50〜150重量部、殊に80〜120重量部の範囲が用いられる。
かかるアルコール類(D)の含有量が少なすぎると流動性の改善効果、およびレベリング効果が充分得られなくなり、逆に多すぎるとPVA系樹脂(A)の溶解性が低下し、均一な塗布液が得られなくなったり、高沸点のアルコール類を用いた場合には乾燥に高温、長時間を要する傾向があるため、好ましくない。
【0042】
〔界面活性剤(E)〕
本発明の不純物拡散用塗布液には、さらに、界面活性剤(E)を配合することが好ましい実施態様である。かかる界面活性剤を配合することによって、半導体表面への濡れ性が向上し、さらに塗布液の発泡が抑制され、気泡に起因する印刷不良を防止することが可能となる。
水性液に用いられる界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤に大別でき、いずれも使用することができるが、半導体への金属成分等の持込が少ないことから、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
かかるノニオン系界面活性剤としては、公知のものを使用することが可能であり、具体的にはエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドのブロック共重合体、アセチレングリコール誘導体などの炭化水素系界面活性剤や、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などを挙げることができる。
中でも、本発明の塗布液において発泡の抑制、および消泡性に優れている点で、炭化水素系界面活性剤、特にアセチレングリコール誘導体が好ましく用いられる。
【0043】
かかるアセチレングリコール誘導体としては、下記式(5)で表されるものが好ましく用いられる。
【化7】

【0044】
上記一般式(5)中のR12,R15はそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基を示し、特に炭素数1〜5のものが好ましく、殊に炭素数3〜5のものが好ましく用いられる。また、R13,R14はそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を示し、特にメチル基が好ましく用いられる。なお、R12とR15、およびR13とR14はそれぞれ同一でも異なったものでもよいが、それぞれ同一構造のものが好ましく用いられる。
また、n,mはそれぞれ0〜30の整数であり、特にm+nが1〜10、特に1〜5、殊に1〜3であるものが好ましく用いられる。
【0045】
かかるアセチレングリコール誘導体としては、具体的に、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエチレンオキサイド付加物、5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエチレンオキサイド付加物、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7ジオールのエチレンオキサイド付加物、4,7−ジメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキサイド付加物、2,3,6,7−テトラメチル−4−オクチン−3,6−ジオールのエチレンオキサイド付加物、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオールのエチレンオキサイド付加物、2,5−ジメチル−3−ヘキシン―2,5−ジオールのエチレンオキサイド付加物などを挙げることができる。
これらの中でも、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7ジオールのエチレンオキサイド付加物であって、エチレンオキサイドの付加量(m+n)が1〜2であるものが好ましく用いられる。
【0046】
かかるアセチレングリコール誘導体である界面活性剤の市販品としては、日信化学工業社製のサーフィノールシリーズなどを挙げることができる。
【0047】
本発明の不純物拡散用塗布液に配合される界面活性剤(E)の配合量は、通常、塗布液中0.1〜10重量%であり、特に0.3〜8重量%、殊に0.5〜5重量%の範囲が好ましく用いられる。かかる界面活性剤(E)の配合量が少なすぎると、抑泡・消泡効果が不充分である場合があり、逆に多すぎると液から分離するして均一溶液が得られなくなる場合がある。
【0048】
〔その他の添加剤〕
本発明の不純物拡散用塗布液には、スクリーン印刷特性を改善する目的で、各種の無機微粒子を配合することが可能である。
かかる無機微粒子としては、コロイダルシリカ、非晶質シリカ、フュームドシリカなどのシリカ類が好適であり、中でもコロイダルシリカが好ましく用いられる。
かかる無機微粒子の配合量は、通常、塗布液中0.5〜20重量%であり、特に1〜10重量%の範囲が好ましく用いられる。
【0049】
〔不純物拡散用塗布液〕
本発明の不純物拡散用塗布液は、上述のPVA系樹脂(A)、13族元素化合物(B)、および水(C)を含有するものであり、必要に応じて、さらにアルコール類(D)、界面活性剤(E)、およびその他の添加剤を配合してなるものである。
かかる不純物拡散用塗布液の20℃における粘度は通常300〜100,000mPa・sであり、特に500〜10,000mPa・s、殊に700〜5,000mPa・sの範囲が好ましく用いられる。なお、かかる粘度はB型粘度計を用いた測定したものである。
かかる塗布液の濃度、および粘度が小さすぎると塗膜が安定して形成されにくくなったり、拡散層中のホウ素の含有量が不十分になる場合があり、逆に濃度、および粘度が大きすぎると、塗布作業性が低下したり、スクリーン印刷におけるスクリーンメッシュの目詰まりが起りやすくなる傾向がある。
【0050】
本発明の不純物拡散用塗布液は、上述のPVA系樹脂(A)、および13族元素化合物(B)を水(C)に溶解し、これにアルコール化合物(D)、界面活性剤(E)、無機微粒子(F)などを必要に応じて配合することによって調製することができる。かかる調製法としては、PVA系樹脂(A)を水溶液とした後、これに13族元素化合物(B)、および他の添加剤を配合する方法や、予めPVA系樹脂(A)と13族元素化合物(B)を混合しておき、これを水(C)中に投入、撹拌しながら加熱し溶解した後、他の添加剤を配合する方法などを挙げることができるが、これらに限定するものではない。
【0051】
かくして得られた本発明の不純物拡散用塗布液は保存安定性に優れるので、大量に調製して保管したり、小分けにして移動したりすることができ、また、途中まで使用して残りを保存することも可能である。
【0052】
〔半導体〕
次に、本発明の不純物拡散用塗布液を用いて得られる半導体について説明する。
かかる半導体は、シリコンやゲルマニウムなどの半導体基板上に本発明の不純物拡散用塗布液を塗布し、乾燥、焼成、拡散の各工程を経て、半導体基板中に13族元素の拡散層を形成することで製造される。
【0053】
半導体基板上に不純物拡散用塗布液を塗布する方法としては、公知の方法を用いることが可能で、具体的には、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、凸版印刷法、平板印刷法、スピンコーター法、コンマコーター法、ダイヘッドコーター法、ダイリップコーター法、などを挙げることができる。中でも、本発明の塗布液はスクリーン印刷法に用いることで最大の効果が得られ、4インチ以上の大型ウエハーに対しても均一な塗布膜を得ることができる。
半導体基板上への塗布液の塗布量は、基板の種類や半導体の用途、塗布液中の13族元素化合物の含有量と所望の13族元素含有量によって異なるが、通常、1〜100g/mであり、特に1〜50g/mの範囲で実施される。
【0054】
続く乾燥工程にて塗布膜から水等の揮発成分が除去され、その条件としては、適宜設定すればよいが、通常、20〜300℃、特に100〜200℃での温度条件下、1〜60分、特に5〜30分の乾燥時間が用いられる。乾燥方法についても特に限定されず、熱風乾燥、赤外線加熱乾燥、真空乾燥、などの公知の方法を用いることができる。
なお、必要に応じて塗布工程と乾燥工程を連続して実施することも可能である。
【0055】
続く焼成工程(脱脂工程)では、電気炉等を用い、塗布膜中の有機成分の大半が除去される。かかる工程の条件は、塗布液の組成や塗布膜の厚さによって適宜調節する必要があるが、通常、300〜1000℃、特に400〜800℃の温度条件、1〜120分、特に5〜60分の時間で実施される。
さらに、拡散工程で半導体基板中に13族元素が拡散され、拡散層が形成されるが、焼成工程と同様に電気炉等を用い、800〜1400℃の温度条件下、枚葉、あるいは複数枚を重ね合わせた状態で行われる。
なお、焼成工程と拡散工程を一工程で実施する、あるいは、焼成工程にて拡散が進行し、所望とする抵抗値が得られる場合、拡散工程を省略することも可能である。
【0056】
かかる半導体の表面抵抗は、13族元素の含有量や拡散温度、拡散時間などによって制御することができ、通常、0.03〜10000Ω/□の範囲で、目的とする用途に適した表面抵抗のものを得ることが可能である。
【実施例】
【0057】
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
【0058】
製造例1
〔PVA系樹脂(A1)の製造〕
還流冷却器、滴下漏斗、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル1500部、メタノール800部、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン240部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、攪拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が87%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
【0059】
ついで、上記メタノール溶液をさらにメタノールで希釈し、濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムを2%メタノール溶液として共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的とするPVA系樹脂(A1)を作製した。
【0060】
得られたPVA系樹脂(A1)のケン化度は、残存酢酸ビニルおよび3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、99.8モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、350であった。また、一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位の含有量は、H−NMR(300MHzプロトンNMR、d6−DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、8モル%であった。(表1)
【0061】
製造例2
〔PVA系樹脂(A2)の製造〕
還流冷却器、滴下漏斗、攪拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル1000部、メタノール400部、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン120部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.06モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、攪拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が80%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
【0062】
ついで、上記メタノール溶液をさらにメタノールで希釈し、濃度30%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保ちながら、水酸化ナトリウムを2%メタノール溶液として共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的とするPVA系樹脂(A2)を作製した。
【0063】
得られたPVA系樹脂(A2)のケン化度は、残存酢酸ビニルおよび3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、99.7モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、1200であった。また、一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位の含有量は、H−NMR(300MHzプロトンNMR、d6−DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、6モル%であった。(表1)
【0064】
実施例1
<不純物拡散用塗布液の作製>
超純水(C)44gに製造例1で得られたPVA系樹脂(A1)18gを加え、加熱撹拌しながら溶解し、溶液Aを作製した。
また、アルコール類(D)としてグリセリン34gを用い、これに界面活性剤(E)としてアセチレングリコール誘導体である2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキサイド付加物(一般式(1)中、m+n≒1.3)1.8gを添加して溶液Bを作製した。
かかる溶液Aに13族元素化合物(B)としてホウ酸2.2gを添加し、さらに溶液Bを添加、撹拌して不純物拡散用塗布液を作製した。得られた塗布液の組成、および粘度は表2に示すとおりである。
【0065】
<半導体基板への塗布>
半導体基板(多結晶シリコン、156mm角、200μm厚)に下記の印刷条件にてスクリーン印刷を行い、スクレッパーで版上に塗布液を供給した状態で一定時間(5、15、30、45分)放置した後、再度印刷を行った。得られた印刷面の状態を目視観察し、下記の評価条件にて印刷性を評価した。結果を表3に示す。
(印刷条件)
印刷機 :ニューロング精密工業社製「LS−34GX」
スキージー :ニューロング精密工業社製NMスキージー(硬度:60)
スキージー角 :80度
スクレッパー :ニューロング精密工業社製NMスキージー(硬度:60)
スクレッパー角:86度
印圧 :0.2MPa
スクリーン版 :東京プロセスサービス社製
版サイズ :450mm角
メッシュ種 :V330
乳剤種 :TN−1
乳剤厚 :10μm
パターン :L/S=80〜220μm、20μm毎/L×3
30mm角のベタパターンが2箇所
印刷環境 :23℃、60%RH
(評価条件)
○:全パターンが印刷されていた。
×:パターンに欠けが認められた。
【0066】
<拡散>
上記、本発明の不純物拡散用塗布液がスクリーン印刷された半導体基板を熱風循環乾燥機中150℃で2分間乾燥した後、950℃のマッフル炉に投入、15分間ホールド後取り出し、46%フッ化水素水溶液中で揺動させながら洗浄し、半導体基板中にホウ素の拡散層を有する半導体を得た。
得られた半導体の30mm角パターンの中心位置の表面抵抗値を、抵抗測定器(三菱アナリテック社製「ロレスター」、PSPプローブ使用)を用いて測定した。結果を表3に示す。
【0067】
実施例2
実施例1において、超純水(C)を54g用い、PVA系樹脂(A)として製造例2で得られたPVA系樹脂(A2)を7g用い、アルコール類(D)としてメチルカルビトールを35g用いた以外は実施例1と同様にして不純物拡散用塗布液を作製し、同様に評価した。かかる塗布液の組成、および粘度を表2に、評価結果を表3に示す
また、かかる塗布液を用いた半導体を同様に作製し、同様に評価した。結果を表3に示す。
【0068】
比較例1
実施例1において、超純水(C)を47g用い、PVA系樹脂として未変性PVA(a1)(重合度320、ケン化度98.3モル%)を15g用いた以外は実施例1と同様にして不純物拡散用塗布液を作製しようとしたが、調製中にゲル化してしまった。
【0069】
比較例2
実施例1において、超純水(C)を47.4g用い、PVA系樹脂として未変性PVA(a2)(重合度450、ケン化度87.5モル%)を13.6g用い、アルコール類(D)としてメチルカルビトールを35g用いた以外は実施例1と同様にして不純物拡散用塗布液を作製し、同様に評価した。かかる塗布液の組成、および粘度を表2に、評価結果を表3に示す
また、かかる塗布液を用いた半導体を同様に作製し、同様に評価した。結果を表3に示す。
【0070】
〔表1〕

【0071】
〔表2〕

【0072】
〔表3〕

【0073】
本発明の不純物拡散用塗布液を用いた実施例では、スクリーン印刷において、一定時間放置した後でも優れた印刷性が得られた。一方、未変性PVAを用いた比較例では、高ケン化度PVAでは塗布液がゲル化し、部分ケン化PVAでは塗布液は得られたものの、五分放置後に印刷するとパターンの欠けが発生した。
また、本発明の不純物拡散用塗布液を用いて得られた半導体は、いずれも高い表面抵抗値を有するものであった。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明の不純物拡散用塗布液は、安定性に優れ、スクリーン印刷に供した場合、長時間の連続印刷が可能であることから、半導体の製造において有用であり、特に、太陽電池等のパターン印刷時において印刷精度が長期間良好に保持されることから、工業的に極めて有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)、13族元素化合物(B)、および水(C)を含有することを特徴とする不純物拡散用塗布液。
【化1】

〔式中、R 、R及びR はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R 、R及びR はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。〕
【請求項2】
アルコール類(D)を含有する請求項1記載の不純物拡散用塗布液。
【請求項3】
界面活性剤(E)を含有する請求項1または2記載の不純物拡散用塗布液。