説明

不規則混合色舗装用ブロックの製造方法及びその装置。

【課題】既存技術の改良により、安価で容易に不規則混合色ブロックの成型が可能になる製造方法及びその製造装置を提供する。
【解決手段】異なる色に着色された表層生コンクリートを、仕切り板により区分けされた表層ホッパーへ供給堆積した後、表層ホッパー下端排出口から給材箱に移し、基層生コンクリートが充填締め固めされた型枠に移送供給し、再度充填閉め固めにより成型する複数色舗装用ブロックの製造において、当該仕切り板にねじり加工を施すことにより舗装用ブロックの混色による不規則性を発揮させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は舗装用ブロックの表層部に複数色が不規則に混じる製造方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
舗装用ブロックとして路面デザインを行う場合、様々な色や質感及び形状のブロックを組合せたデザインが行われている、その中ではより自然で落ち着きのある色との要求がある。具体的な方法としてブロック一個の表層部で複数色(実際には2〜3色)が不規則に混じった舗装ブロックとすればこの要求に答えることは可能である。
【0003】
従来技術では特許文献1にあるように、ブロックの左右で違う色になるように表層ホッパーを縦方向に仕切り、各区画に各色を交互に投入する方法がとられていた。その結果、連続成型を行っても安定して成型できるため、もっぱらこの方法で製造されていた。
【0004】
しかし、この方法で得られるブロックは中心部で色が左右に分かれる仕上がりに限定されてしまい、自然なイメージを演出する上で限界があった。
【0005】
そのため、より自然な不規則の混合色ブロックを製造するには、公開文献2、公開文献3に示すように、ホッパーやベルトコンベアーを新たに設置し、複雑な工程を追加するのが一般的であった。
【特許文献1】特開2003−321801号公報
【特許文献2】特開2007−62331号公報
【特許文献3】特開2006−7719号公報
公開文献1では異なる色に着色された表層生コンクリートを、縦方向に仕切った表層ホッパーへ各区画ごと交互に投入し、さらに同様に仕切った給材箱に移し、成型することにより、混合色ブロックの製造を可能にする方法を従来技術として紹介している。さらに、給材箱に横方向の仕切りを設置し、基層と表層の工程順序を逆にすることにより、表層コンクリート(単色)と基層コンクリートの不規則混合色ブロックの製造を可能にしている。
公開文献2では複数色に着色された表層生コンクリートを色ごとに簡易ホッパーに移し、ベルトコンベアーに任意の量を順次載せつつ表層ホッパーに投入し、複数色の表層生コンクリートを表層ホッパーに堆積させることにより、不規則混合色ブロックの製造を可能にしている。
公開文献3では複数色に着色された表層生コンクリートを色ごとに簡易ホッパーに移し、ベルトコンベアー上に載せる際、複数色を同時に調整堆積させ、表層ホッパーへ投入し堆積させることにより、不規則混合色ブロックの製造を可能にしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、大掛かりな新規設備や複雑な工程を必要とせず、既存技術の改良により、安価で容易に不規則混合色ブロックの成型が可能になる製造方法及びその製造装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、従来技術で使用する仕切り板をねじり加工することにより、互いに異なる色の表層生コンクリートを表層ホッパーから給材箱に移す際に、ねじれるように混ぜながら堆積させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、大掛かりな新規設備や複雑な工程を必要とせず、従来技術の改良により表層部に不規則な混合色ブロックを製造することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
従来の仕切り板に切り込みを入れ逆方向にねじる方法や、仕切り板自体をねじる方法などが考えられるが、加工の容易さを考慮すると、前者が最良の形態として挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来技術による、混合色ブロックの製造装置斜視図である。
【図2】従来の仕切り板斜視図である。表層生コンクリートの流動イメージを矢印にて記載した。
【図3】本発明の切り込みねじり加工仕切り板斜視図である。表層生コンクリートの流動イメージを矢印にて記載した。
【図4】本発明別案のねじり加工仕切り板斜視図である。表層生コンクリートの流動イメージを矢印にて記載した。
【図5】従来技術による、混合色ブロックの斜視図である。
【図6】本発明により製造した不規則混合色ブロックの斜視図である。
【符号の説明】
【0011】
1 表層ホッパー
2 仕切り板
3 給材箱
4 型枠
5 従来の混合色ブロック
6 本発明の切り込みねじり加工仕切り板
7 本発明別案のねじり加工仕切り板
8 本発明の不規則混合色ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる色に着色された表層生コンクリートを、仕切り板により区分けされた表層ホッパーへ供給堆積した後、表層ホッパー下端排出口から給材箱に移し、基層生コンクリートが充填締め固めされた型枠に移送供給し、再度充填閉め固めにより成型する複数色舗装用ブロックの製造において、当該仕切り板にねじり加工を施すことにより舗装用ブロックの混色による不規則性を発揮させる製造方法及びその装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−89478(P2010−89478A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−293891(P2008−293891)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【出願人】(508340983)
【Fターム(参考)】