説明

不透過性中央部を有した医療用多層パッチ

【解決課題】粘膜内に薬剤を投与するための粘膜接着パッチに関わる。
【解決手段】粘膜接触面上では水分不透過層がパッチの中央部およびパッチの粘膜接触面の半分以下を覆う。薬剤を接着材と混合し、薬剤の点状量(および接着剤)を水分不透過層の露出面に配置することで薬剤が付加される。薄くてテーパ状の縁部を有したレンズ形状の医療用パッチは、プラスチックシートのごとき一枚のシートを製造ラインに敷いて、各層をシートの両縁に合わせて、あるいはシートのマークに合わせて整合状態を維持しながら各層を順番に載せていくことで製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は粘膜内に薬剤を投与するための粘膜接着パッチに関する。
【0002】
本願は2006年3月7日出願の米国特許願60/780009(代理人ファイル番号:0795−030−02)並び2006年4月26日出願の米国特許願60/795637(代理人ファイル番号:0795−031−02)の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
血流を介して薬剤を投与することで治療をしなければならない病状のために、胃の酸並びに酵素によって薬剤が破壊されないように胃を介しては血液に搬送できない新薬が開発されている。そのような薬剤の例にはタンパク質薬剤、ペプチド分子群で製造された薬剤およびワクチンが含まれる。これら薬剤は注射または口内、鼻腔あるいは膣の粘膜のごとき粘膜を介した吸収によって投与されなければならない。口内投与の場合には運搬用賦形剤が溶解するまで口内に保持される溶解性錠剤または口内錠あるいは薄膜材にそのような薬剤を入れることが知られている。このような運搬方法では投与された薬剤の大部分は唾液と共に飲み込まれて無駄になる。ビタミンB12のごとき安価であって投与適量範囲が幅広い薬剤の場合には、口内の粘膜を介して吸収される部分が十分となるように多量の薬剤を投与すればよい。しかし高価で、しかも胃を介しては投与できない薬剤の場合には無駄を発生させることは実用的ではない。よって大部分が一度に飲み込まれてしまうので適量範囲が厳密な薬剤の場合にはこの方法は利用できない。
【0004】
また、口内の一箇所に粘膜接着パッチを介して投与されるべき薬剤の場合には、その部分から粘膜接着パッチにより導き出される水分の作用によって薬剤はその部分内へ拡散できない。
【0005】
最初の粘膜接着性口内パッチは粒体物を薄くて幅広い錠剤にプレス成型されたものであった。この錠剤はまず少量の粉末を錠剤型に押し込み、続いて異なる組成物の粉体を加えて再びプレスすることによって製造され、その一面のみが接着性であった。クアンタム社が製造販売するカンカーカバー錠がその一例である。オラジェルパッチ(口内痛部被覆錠)はレンズ形状とするために両面をドーム形状とし、錠剤縁部を可能な限り薄くしている。しかし薄い縁部は多層形態とは相容れない。
【0006】
粒体物を錠剤にプレス成型しても粒体物内には繊維も樹脂ストランドも皆無であるため、崩壊しないフレキシブルで堅牢なパッチは製造できない。例え粒体物に柔軟性を付与しても熱や湿気によって粒体物は分解する。
【0007】

また粒体物を錠剤にプレス成型しても薄くてテーパ状の縁部は形成できない。錠剤には常に実質的に垂直な“崖状”縁部が形成される。なぜなら錠剤製造機械は各錠剤の厚みに幅を持たせるために適した圧力を付加できるようフレキシビリティを有さなければならないからである。換言すれば、縁部の厚みは最終厚み寸法によってではなく適した圧力を達成することで決定されなければならず、そのためには各縁部の厚みが各錠剤のためにプレス型内に入れられる粉末の正確な量および組成に従って変動しなければならない。オラジェルパッチは実用性のある最薄縁部である1インチの約3万分の1にあたる約0.75mmの厚みで錠剤プレス成型によって製造された。2層を有する錠剤をプレス成型するには少なくともこの厚みの2倍の崖状縁部を必要とする。
【0008】
上述の柔軟性を有した強度の問題を解決する唯一の方法は好適成分を液体内で混合し、その後に硬化させて固形体にすることである。この混合物は長鎖ポリマー分子を含むであろう。その一部は繊維状になっているであろう。この硬化は冷却または溶剤の蒸発で行うことができる。あるいはそれら両方で行うことができる。
【0009】
この解決法を実行する従来技術では好適成分が混合され、加熱されて液体化され、その後にシート状に成型され、冷却される。長鎖分子は粒体境界なしで織成されるため、頑丈ではあるが柔軟でもある。シート体はガラス製造の場合と同様に平坦台上に液体を注ぐことで成型できる。あるいはローラ成型または押し出し成型によって成型できる。各層は別々に成型して貼り合わせるか、一緒に押し出し成型できる。その後にシート体は型抜き成型され、好適形状のパッチが完成する。
【0010】
錠剤プレス成型法と同様にシート型抜き法では薄型のテーパ縁部は成型できない。型抜きされたパッチの縁部は垂直な“崖状”縁部である。レンズ形状も製造することができない。その両面は平坦となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
1特徴によれば本発明は粘膜内に薬剤を投与するための粘膜接着パッチを提供する。このパッチでは非接着層が基部体の粘膜非接触面に接着され、粘膜非接触面を覆う状態で粘膜接着性材料が平坦基部体に成型される。基部体の粘膜接触面上では水分不透過層がパッチの中央部およびパッチの粘膜接触面の半分以下を覆う。薬剤を接着材と混合し(自体が十分に接着性ではない場合)、薬剤の点状量(および接着剤)を水分不透過層の露出面に配置することで粘膜内投与用の薬剤がこのパッチに付加される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この薬剤の投与を願う人物は頬内側の粘膜にこの薬剤を当て、パッチの非接着面を頬側とは反対側の歯または歯茎に接触させた状態で口内にパッチを貼る。水分不透過層で覆われていない基部体の粘膜接触面のリングは頬粘膜に接着し、唾液が基部体の一部と頬との間を通過するのを防止し、薬剤と唾液流とを分離する。薬剤は水分不透過層を通過できないため、頬粘膜内に浸透することになる。
【0013】
粘膜接着パッチが粘膜に接着するとパッチは粘膜から水分を吸収し、水分の層がそれらの間に溜まって接着を妨害することを阻止しなければならない。これで大部分の水分を粘膜表面からパッチに移動させる。この水分移動によってパッチから粘膜への逆方向の分子移動は妨害される。パッチの接着面中央部の水分不透過層はこの領域を通過する水分の流れを妨害し、薬剤を粘膜内に移動させる。
【0014】
粘膜に侵入する薬剤の一部は水分不透過層の縁部を越えて粘膜内で横方向に移動し、口内で唾液内に流入するか、パッチのコーティングされていない部分で吸収される。この理由で水分不透過層の端部周囲で粘膜を通過して移動し、パッチまたは唾液内に侵入する薬剤量を最少限に留めるために薬剤を相対的に広い水分不透過層の中央部に相対的に小さな点形状にて配置することが望ましい。
【0015】
加熱処理は関与せず、必要でもない理由で本方法並びに本考案物は揮発性薬剤および賦形剤に利用するのが望ましい。よって本発明はニコチン、ニトログリセリン、硝酸アミルおよびスコポラミンのごとき薬剤での利用が有効である。本考案物はフェンタニル等の薬剤でも有用である。フェンタニルは非水揮発性賦形剤及び/又は増進剤を利用してパッチに組み込まれる。なぜならそれらは熱処理時に揮発し、通常手段では経皮投与物に組み入れるのが困難だからである。
【0016】
ステロイド等の薬剤に対する上皮の本質的な非浸透性によって、正常状態である皮膚を通してそのような薬剤を治療レベル量にて浸透させるのは困難であるため、そのような薬剤と共に経皮吸収促進剤を投与することが必要である。従ってそのような場合には薬剤と共に本考案物には経皮吸収促進剤が存在する。すなわち薬剤と共に水分非透過層上に当初から堆積される。知られている多種多様な経皮吸収促進剤のどれでも本発明で利用できる。例えば適した増進剤はUS特許3996934、4460372、4552872、4557934及び4568343で開示されている。
【0017】
医療用パッチの最良形状はレンズ状であり、薄くてテーパ状の縁部を有したものである。もし縁部が相当程度の幅の垂直面を有していれば舌や歯に引っ掛かり、パッチが剥がれる原因になる。ユーザにとっても快適なものではない。パッチが中央部で最も厚く、縁部に向かってテーパしているのが最適である。そうであればパッチが溶ける際にも分解せず、ただ薄く小さくなるだけである。そのような形状の医療用パッチは、プラスチックシートのごとき一枚のシートを製造ラインに敷いて、各層をシートの両縁に合わせて、あるいはシートのマークに合わせて整合状態を維持しながら各層を順番に載せていくことで製造することが可能である。載せる各層を必要以上に大きくする必要はなく、切り揃え処理も不要であり、シートは包装材として使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は粘膜接触面3と粘膜非接触面2とを有する平坦基部体を含んだパッチ1の1実施例の側面図である。粘膜非接触面2は、粘膜、歯茎、歯、あるいは歯列矯正装置への接触を防止する脂質等の疎水性材料等である層で全体が覆われている。
【0019】
図2はパッチの粘膜接触面を示している。粘膜接触面の外側リング8は不透過膜で覆われておらず、パッチの粘膜接触材料を露出させている。粘膜接触面の中央部は水と、薬剤分子を含む大型分子の通過を防止する不透過層7で覆われている。薬剤分子(および必要に応じて結合分子)がパッチの粘膜接触面上の不透過層7中央の点形状部6に接着されている。
【0020】
平坦基部体は平坦な材料を押し出し成型し、所望の錠剤形状に粉末をプレスすることで、あるいは粘液の小塊を堆積し、その小塊を硬化させて固体にすることで製造される。パッチ製造の一方法は米国特許願11/157054で開示されている。
【0021】
パッチの一面を非接触性とするためのコーティング法の1つは、液体ヒドロキシプロピルエチルセルロース(HPEC)またはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)またはシェラックの層をスプレーし、液体コーティング材料を含有する溶剤を蒸発させる方法である。適切なGRAS認証材料には脂肪酸、脂肪アルコール等のモノグリセリド、トリグリセリド、パラフィン、ロウ及びこれらの混合物が含まれるがこれらに限られない。ヒドロキシプロピルセルロース(HPC LF)を有するソルビタンモノステアリン酸塩(SPAN 60)も適している。
【0022】
基部体が錠剤プレス型内で粉末をプレスすることで製造される場合、非接着層は2層錠剤を製造するための従来技術によって製造できる。先ず雌型内へ粉末をプレスし、雄型の上方パンチを下降させ、その後雄型パンチを外し、第2層として追加粉末を加えて再度雄型パンチを挿入することで薄い錠剤を製造する。どちらの層を最初に形成してもよい。クアンタム社(オレゴン州、ユージーン)が販売するカンカーカバーと呼ばれる口内パッチはこの方法で製造されている。
【0023】
基部体が押し出し成型によって製造される場合、非接着層を基部体上に押し出し成型するか、または基部体と共に一緒に押し出し成型してもよい。この方法で製造されるパッチはBEMAと呼ばれ、バイオデリバリーサイエンスインターナショナル社(テキサス州)が販売している。
【0024】
不透過材料の点形状部はシルクスクリーン印刷、グラビア印刷、あるいは押し出しコーティング等のいかなる印刷法によっても基部体へ追加することができる。不透過層が硬化したら、薬剤と接着分子の小点状量をシルクスクリーン印刷等の印刷プロセスによって配置する。
【0025】
粘液の小塊を配置して固体へと硬化させることで基部体が製造されると、その好適方法が後述のステップで実施される。先ず、薬剤と接着剤の小点状量を一枚のプラスチックシートの多数箇所に印刷する。次に、それらが蒸発またはゲル化等によって十分に硬化したら不透過層をそれら点状部の上に印刷する。次にこの層が蒸発またはゲル化によって十分に硬化したら、粘液を各点状部の上にコーティングする。次に粘液が蒸発またはゲル化または両方によって硬化したら、非接着コーティングを各基部体へとスプレーしてそのコーティングを硬化させる。この時点でパッチはまだ元のプラスチック層に接着した状態である。これらをアルミフォイル等のフィルム層で包み、各パッチ周囲でプラスチック層へシール処理し、全体を型抜き成型して最終製品となる。
【0026】
薬剤をプラスチックに維持させるために適した結合剤は水溶性のHPMCである。不透過層に適する材料は非水溶性のHPECまたは非水溶性のシェラックである。
【0027】
基部体に適した材料には親水性ガムが含まれ、薬剤が粘膜に完全に吸収されるまで接着性を維持するには親水性であればある程好ましい。これらの材料にはキサンタンガム、コンニャクガム、グアーガム、カラゲーン、寒天、ゼラチン、ペクチン、セルロース、デンプン、マルトデキストリンまたはその他の多糖類、ジブロックコポリペプチド両親媒性物、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびカルボポル934が含まれる。可撓性を維持するため、グリセロール等の可塑剤を含むこともできる。
【0028】
非接着層に適した材料には、パッチが曲げられた際に割れるのを防ぐために可撓性とするHPECまたはシェラックがあり、可塑剤と共に使用する。
【0029】
薄型のテーパ状縁部を有するパッチ
薄いテーパ状縁部を有する口内パッチの製造には3つの方法がある。第1の方法は、好適成分を溶剤と共に混合して液体にし、液体の小塊をシート上または浅い皿状の型内へ配置し、溶剤を乾燥させて小塊を中央部が最も厚く縁部に向かってテーパしている完成形状にする。これはオラメルトコーポレーションがカンカーメルトを製造する方法である。この方法はシートが最終包装材の一部として使用でき、乾燥後にホイルリッド部がパッチ上で熱シール処理されることから非常に経済的である。溶剤を使用しているため、さほどの高温を必要とせず、よって製造工程が複雑化せず、水を溶剤として使用するとコストと安全性の問題を最小にできる。パッチ材料が供給機械から落下した後は最終包装材以外の面に接触することはないので汚染リスクを最小化できる。
【0030】
第2の方法は、好適成分を熱で液化させて型に注入し、冷却して硬化させる方法である。これは熱可塑性部品の射出成型による製造と同じプロセスである。プラスチックシートライナーを型の片面に配置し、パッチが型から外れるときにライナーに接着したままの状態とする。その後プラスチックシートは最終包装材の一部となる。
【0031】
第3の方法は、従来の型抜き成型法のように一枚のシートから開始し、その後にシート材を溶融変形させる熱プレスを適用して薄くてテーパ状の縁部と上昇した中央部を製造する方法である。この方法では、1シート内の全材料を角が丸くなった方形体の密構造または六角形状に密構造となった円体パッチの一つに強制変形し、パッチ間の無駄なスペースを不要とする。汚染リスクを最小限にするため、パッチが熱プレス面に接触しなくても良いようにパッチ各面上の可撓性包装材の層を通して熱および圧力を適用することができる。
【0032】
多層形態
薬剤の放出を阻止したり、接着性を除いたり、片面上での水の移動を止めたり、片面上に薬剤バースト放出を提供する等のいくつかの目的のためには、パッチの片面に異なる材料の薄層を追加することが望ましい。これは3つの方法によって実行できる。
【0033】
1.スプレー:パッチの片面にコーティング材をスプレーするか、またはパッチ本体が配置される前にコーティング材の小点状量をプラスチックシートにスプレーすることによってコーティング材をパッチの片面に配置できる。小型のノズルで適正点位置に好適径の円形部をスプレーする。これらの方法は錠剤またはパッチ材料の押し出し成型シートにスプレーする方法よりも優れている。なぜならプラスチックシートは全工程において整合状態を維持し、過スプレー、または後で切り落とされる基部体材料へのスプレーによって材料が無駄にならないからである。
【0034】
2.堆積:スプレーできない顆粒状の材料は、水中でキサンタンガム中に懸濁させたベンゾカイン結晶等の高粘度ゲルに懸濁させ、プラスチックシート上に好適径の小塊として堆積できる。小塊はその後パッチ本体が堆積される前に乾燥される。小塊は殆どが水であるため乾燥すると薄膜になる。スプレー法と同様にプラスチックシートは整合状態を維持する。
【0035】
3.印刷:明確な縁部を有するパッチの片面に点状量の材料を配置するため、印刷ヘッドをプラスチックシートがその上を移動する製造ライン上に配置できる。第1層または既にスプレーあるいは印刷されている層の上の第2層として、プラスチックシート上の好適位置に好適径で均一厚の液体を堆積すべくヘッド開口部を選択することができる。好適な印刷方法はスクリーン印刷であるが、フレキソやグラビア印刷も利用できる。
【0036】
本発明を特定の好適実施例に関連して詳細に説明したが、その他の実施例も可能である。従って、「請求の範囲」は前述した実施例の説明に限定されない。本発明の範囲は「請求の範囲」によって定義されるように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は本発明により製造されたパッチの側面図である。
【図2】図2は本発明により製造されたパッチの粘膜接触面を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膜を通して薬剤を投与するための粘膜接着パッチであって、
a.粘膜接触面と粘膜非接触面とを有する平坦基部体に成型される粘膜接着性材料と、
b.前記基部体の前記粘膜非接触面に接着され、実質的に前記粘膜非接触面の全体を覆う非接着層と、
c.粘膜非接触面と、その粘膜非接触面で前記基部体の前記粘膜接触面の中央部に接着した粘膜接触面とを有しており、前記基部体の前記粘膜接触面の半分以下を覆い、前記基部体の前記粘膜接触面の覆われていない部分によって全体的に囲まれている水分不透過層と、
を含んでいることを特徴とするパッチ。
【請求項2】
d.水分不透過層の粘膜接触面に接着された薬剤、
をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載のパッチ。
【請求項3】
基部体は粘液の小塊を堆積し、固体へと硬化させて製造されることを特徴とする請求項1または2記載のパッチ。
【請求項4】
基部体は平坦な材料を押し出し成型し、所望の形状に切断して製造されることを特徴とする請求項1または2記載のパッチ。
【請求項5】
基部体は所望の錠剤形状に粉末をプレスすることで製造されることを特徴とする請求項1または2記載のパッチ。
【請求項6】
不透過層は基部体上に印刷されることで製造されることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のパッチ。
【請求項7】
水分不透過層は成型材料のシート上へ印刷されることで製造されることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のパッチ。
【請求項8】
薬剤は、水分不透過層を印刷する前に成型材料のシート上に印刷されることで水分不透過層の粘膜接触面に接着されることを特徴とする請求項7記載のパッチ。
【請求項9】
非接着層は、基部体上への印刷によって該基部体の粘膜非接触面に接着されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のパッチ。
【請求項10】
非接着層は、基部体上へのスプレーによって該基部体の粘膜非接触面に接着されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のパッチ。
【請求項11】
多層が整合した状態である多層形態を有する医療用接着性パッチの製造方法であって、
a.接着性基部体材料の分子をシートの複数個所に配置し複数の点状部を形成するステップと、
b.前記シート上の複数個所の整合を利用し、非接着層の分子を各基部体の点状部上に配置して実質的に各基部体の点状部全体を覆うステップと、
を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項12】
基部体材料は粘液として堆積されることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
非接着層は基部体材料上にスプレーされることを特徴とする請求項11または12記載の方法。
【請求項14】
a.薬剤分子をシート上の複数個所に配置し、
b.その後に水分不透過層の分子を薬剤の各点状部上に配置して薬剤の各点状部を全体的に覆うステップと、
を先立って行なうことを特徴とする請求項11、12または13記載の方法。
【請求項15】
水分不透過層はシート上にスプレーされることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項16】
水分不透過層はシート上に印刷されることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項17】
複数層を含んだ医療用パッチの製造方法であって、
a. 点状量のパッチ材料の1群を整合材料用のシート上に配置するように設計された材料配置ヘッドの1群を備えた機械を準備するステップであって、該ヘッド群の各ヘッドに対して1点状量を配置するステップと、
b.整合材料用のシートが前記ヘッドを通過して移動するときに、点状量のパッチ材料の第1群を前記シート上に配置するステップと、
c. 前記整合材料用のシートが再び配置ヘッドを通過して移動するときに、点状量のパッチ材料の第2群を前記シート上に配置するステップであって、前記第2群の点状量の各点状量を前記第1群の点状量の1点状量上に配置するステップと、
を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項18】
第1群の点状量を配置するヘッドは第2群の点状量も配置することを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項19】
第2群の点状量を配置するヘッドは第1群の点状量を配置するヘッドとは異なることを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項20】
第1群の点状量は印刷によって配置され、第2群の点状量は堆積によって配置されることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項21】
第1群の点状量は堆積によって配置され、第2群の点状量はスプレーによって配置されることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項22】
第2群の点状量の各点状量は第1群の点状量の1点状量を全体的に覆うことを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項23】
第2群の点状量の各点状量は第1群の点状量の各点状量周囲を覆われていない状態のままで残すことを特徴とする請求項17記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−528900(P2009−528900A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558399(P2008−558399)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/005947
【国際公開番号】WO2007/103511
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(505333997)オラヘルス コーポレーション (4)
【Fターム(参考)】