説明

中性化したジュース系飲料および同物質を製造する方法

本開示は、少なくとも1つのアルカリ性添加物で中性化した少なくとも1つの酸性ジュースを含む、中性化したジュース主成分を対象とし、当該中性化したジュース主成分は約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する。本開示は、少なくとも1つの中性化したジュース主成分、および、少なくとも1つの飲料成分を含む飲料組成物も対象とし、当該飲料組成物は低酸性組成物である。本開示は、当該中性化したジュース主成分を製造する方法、および、当該飲料組成物を製造する方法をさらに対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2007年10月22日に出願された米国仮出願第60/981601号の利益を主張し、これは目的に応じて全体として本明細書で参照することにより盛り込まれる。
【0002】
本開示は、少なくとも1つのアルカリ性添加物で中性化した少なくとも1つのジュースを含む、中性化したジュース主成分を対象とし、当該中性化したジュース主成分は約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する。本開示は、少なくとも1つの中性化したジュース主成分、および、少なくとも1つの飲料成分を含む飲料組成物にも関し、当該飲料組成物は低酸性組成物である。
【背景技術】
【0003】
オレンジジュース、リンゴジュース、およびその他の果物ジュース等のジュースは、一般的に酸性である(すなわち、それらは一般的に4.5以下のpHを有する)。ジュースは、炭水化物と、いくつかのビタミンおよび無機物とを含むものの、ジュースは一般的に、タンパク質または脂質を含まないか最小限に含み、多くのビタミンおよび無機物が欠乏している。このような栄養素は、健康的で均衡のとれた食事の持続を可能にする。しかしながら、このような栄養素(例えば、タンパク質)をジュースに直接添加することは通常困難であるが、その理由は、ジュースの酸性pHがタンパク質等の栄養素を凝固および/または沈殿させ、これが望ましくない官能特性をもたらし得、かつ/または、当該飲料の貯蔵安定性を減少させるからである。
【0004】
乳(酪農牛乳)、または豆乳等のそれら栄養素のいくつかを含む、その他のより低い酸性または中性の飲料組成物と酸性ジュースを混合することはさらに困難である。重ねて、これは、ジュースの低いpHに一部原因があり得る。
【0005】
添加したタンパク質および/または非酸性飲料成分を用いてジュース系飲料を調合する以前の試みは一般的に、当該飲料のいくつかの成分を変更することを中心に展開した。それらの例の多くでは、その栄養成分の何れか、または、そのジュースおよびその栄養成分の両方が、安定的で官能的に許容可能な製品を製造するために、添加物で処理または安定化された。
【0006】
いくつかの調合物において、当該飲料には安定剤が必要である。米国特許第3692532号は、カルボキシメチルセルロースが当該飲料を安定化するために用いられている乳−果物ジュース飲料について開示している。米国特許第5286511号は、当該タンパク質を添加する前に、ペクチンまたはペクチン化合物を酸性飲料中に溶解させることによって、当該酸性飲料中にて大豆タンパク質粒子を懸濁させる方法について開示している。米国特許第6811804号は、ペクチンが物理的安定性を促進し、当該飲料の粘性を制御するのに用いられることが好ましい、果物ジュース/ピューレおよび大豆タンパク質飲料について開示している。米国特許第6171633号は、乳、ジュース、ガム系安定剤、および、アミノ酸、有機酸、または無機酸を含む成分、および金属イオンを含む乳系飲料について開示している。
【0007】
その他の例では、当該飲料成分は、安定的なジュース系飲料を製造するために処理される。米国特許第4676988号は、最初にpHが3.2未満から1.5になるまで乳を陽イオン交換樹脂で脱陽イオン化し、その後、pHが3.5から4.5になるまでその乳を陰イオン交換することによって、低酸性ジュース−乳飲料を調製する方法について開示している。ジュース成分は、当該ジュースをpHが2.5から1.3になるまで脱陽イオン化し、当該ジュースをpHが8から11.3になるまで脱陰イオン化し、その後、陽イオン交換によってpHが3.0から4.5になるまで酸味を帯びさせることによって調製される。その後、当該ジュースおよび乳の成分はともに混合される。米国特許第5260085号は、水、乳固形分、当該乳から製造された飲料製造物中の乳濁液を安定化させるための2つの成分安定化系(モノグリセリド、および最大10重量%のジグリセリド、および、ペクチンまたはカラゲニン、あるいはその両方の系)、および、緩衝系と混合された酸性調味剤を含む水性調味系を含む、貯蔵安定性の乳含有飲料製品について開示している。当該緩衝系はリン酸ジナトリウムおよび重炭酸カリウムを含み、これらは、当該飲料製品中で水酸化カリウムおよび二酸化炭素に熱分解され得る。
【0008】
当該飲料成分の官能的品質または官能特性に影響することなく、その他の飲料成分と容易に混合できる安定的なジュース系組成物の必要性がある。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、少なくとも1つのジュース、および、少なくとも1つのアルカリ性添加物を含む、中性化したジュース主成分に関し、当該中性化したジュース主成分は約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する。本開示は、十分な量の少なくとも1つのアルカリ性添加物と少なくとも1つのジュースを混合し、約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する中性化したジュース主成分を生成するステップを含む、当該中性化したジュース主成分を製造する方法にも関する。
【0010】
本発明は、中性化したジュース主成分をその他の飲料成分と混合できる混合飲料組成物にさらに関する。一実施形態では、本開示は、少なくとも1つのアルカリ性添加物で中性化した少なくとも1つの酸性ジュースを含む、少なくとも1つの中性化したジュース主成分であって、当該少なくとも1つの中性化したジュース主成分は約5.0〜約6.1の範囲のpHを有するジュース主成分と、少なくとも1つの飲料成分であって、当該飲料成分が安定剤を含まない低酸性組成物である飲料成分とを含む飲料組成物を対象とする。
【0011】
本開示は、少なくとも1つのアルカリ性添加物で少なくとも1つの酸性ジュースを中性化し、約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する中性化したジュース主成分を生成するステップと、少なくとも1つの飲料成分で少なくとも1つの中性化したジュース主成分を混合し、安定剤を含まない低酸性飲料組成物を生成するステップとを含む、飲料組成物を製造するための方法にも関する。
【0012】
本開示の追加の態様は、下記の記述内で一部説明されている。先行の概要および下記の詳細な記述は、例示および説明のためだけのものであり、特許請求されている開示を制約するものではないということを理解されたい。
【0013】
一実施形態では、本開示は、少なくとも1つのアルカリ性添加物で中性化した少なくとも1つのジュースを含む、中性化したジュース主成分を対象とし、当該中性化したジュース主成分は約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する。いくつかの実施形態では、当該ジュース主成分は約5.5〜約6.0の範囲のpHを有する。さらなる実施形態では、本開示は、少なくとも1つの中性化したジュース主成分、および、少なくとも1つの飲料成分を含む飲料組成物を対象とし、当該飲料組成物は低酸性または非酸性の組成物である。
【0014】
本開示の飲料組成物は、そのまま飲める飲料成分等の、少なくとも1つの中性化したジュース主成分、および、少なくとも1つの飲料成分を含む。それ故、当該飲料組成物は、そのまま飲める飲料組成物、例えば、未精製の飲料組成物であり得る。あるいは、本開示の飲料組成物は、追加の飲料成分、および/または水、および/または栄養添加物、および/または随意の原料との混合のために、飲料主成分として、例えば、濃縮した飲料主成分としても用いることができる。この場合において、得られた飲料組成物も、任意の飲料成分、および/または任意の栄養添加物、および/または任意の随意の原料の凝固または沈殿を最小化する、安定剤を含まない低酸性飲料組成物である。
【0015】
本明細書で用いられるように、用語「中性化した(された)」は、pHがもはや酸性ではないが(例えば、当該pHは約5.0以上の範囲である)、許容可能な官能特性を依然として保持するような酸性ジュースのpH変化を指す。当該ジュース主成分の中性化したpHは、最小の凝固または沈殿を伴い、当該ジュース成分が少なくとも1つの飲料成分と混合することを可能にする。それ故、通常はジュースと容易に混合可能ではない飲料成分は、当該飲料成分の官能的品質に対する酸性ジュースの悪影響が原因で、本開示の中性化したジュース主成分と混合され、最小の処理で望ましい飲料組成物を生成し得る。本開示の飲料組成物は望ましい官能特性および/または官能的品質を有し、長期貯蔵条件下にて安定である。
【0016】
本明細書で用いられるように、用語「飲料」、「飲料成分」、および「飲料組成物」はそれぞれ、人間または動物の消費に適切な液体を指す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
アルカリ性添加物
少なくとも1つのアルカリ性添加物が酸性ジュースを中性化し、本開示の中性化したジュース主成分を生成するために用いられる。当該アルカリ性添加物は、緩衝剤として、または、多成分緩衝系の一部として用いられない。このようなアルカリ性添加物は、食品等級のアルカリ、あるいは、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、このような食品等級のアルカリの重炭酸塩、炭酸塩およびクエン酸塩、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1つのアルカリ性添加物が挙げられるが、これらに限定されない、食品等級のアルカリまたは食品等級のアルカリ化塩を含む。例えば、当該アルカリ性添加物は、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、クエン酸ナトリウム、重炭酸カリウム、または重炭酸ナトリウムを含み得る。当該アルカリ性添加物は、当該中性化したジュース主成分中のジュースとの官能親和性で選択できる。
【0018】
ジュース
当該飲料組成物の中性化したジュース主成分中における少なくとも1つのジュースは、少なくとも1つの酸性ジュースを含む。例えば、当該少なくとも1つの酸性ジュースは、少なくとも1つの酸性果物ジュース、少なくとも1つの酸性野菜ジュース、ならびに、果物ジュースおよび野菜ジュースの酸性混合物から選択される。
【0019】
一実施形態では、当該少なくとも1つの酸性ジュースは、少なくとも1つの酸性果物ジュース、または、果物ジュースの酸性混合物を含む。当該果物ジュースは、オレンジジュース、リンゴジュース、ブドウジュース、ナシジュース、クランベリージュース、ラズベリージュース、イチゴジュース、ブルーベリージュース、ブラックベリージュース、グースベリージュース、エルダーベリージュース、サクランボジュース、スグリジュース、パイナップルジュース、レモンジュース、ライムジュース、グレープフルーツジュース、マルメロジュース、プラムジュース、ウチワサボテンジュース、タンジェロジュース、ザボンジュース、カラモンジンジュース、マンゴージュース、バナナジュース、キウイジュース、モモジュース、ネクタリンジュース、アンズジュース、タンジェリンジュース、クレメンタインジュース、ミネオラスジュース、ウンシュウミカンジュース、ミカンジュース、キンカンジュース、ザクロジュース、スイカジュース、ハネデューメロンジュース、マスクメロンジュース、グァバジュース、パパイヤジュース、パッションフルーツジュース、スターフルーツジュース、タマリンドジュース、クプアクジュース、および/またはこれらの混合物から選択できるが、これらに限定されない。さらに、例えば、当該果物ジュースは、オレンジジュース、リンゴジュース、ブドウジュース、およびこれらの混合物から選択される。
【0020】
加えて、白ブドウジュースがアルカリ性添加物で中性化される場合、得られた本開示の中性化した白ブドウジュースの主成分は比較的中性的な風味のジュース成分であり、これは強い果物の風味を有しない。従って、中性化した白ブドウジュースの主成分は、濃縮形態または未精製状態の何れかにおいて、本開示の飲料組成物に強い果物の風味を与えない甘味料として有用であり得る。それは、飲料組成物が、添加した砂糖を全く含まないか最小限に含むことが望ましい場合に特に有用である。例えば、中性化した白ブドウジュースの主成分は、乳(または豆乳)、およびチョコレート、またはその他調味料と混合し、自然に甘味付けしたチョコレート乳飲料、またはチョコレート豆乳飲料を製造できる。
【0021】
当該少なくとも1つの酸性ジュースは、酸性野菜ジュース(例えば、トマトジュース)、または、野菜ジュースの酸性混合物(例えば、トマトジュース、ニンジンジュース、およびセロリジュースなどの混合物)も含み得る。トマトジュース、ニンジンジュース、ホウレンソウジュース、コショウジュース、キャベツジュース、モヤシジュース、ブロッコリージュース、ジャガイモジュース、セロリジュース、アニス(フェンネル)ジュース、キュウリジュース、パセリジュース、コエンドロジュース、ビートジュース、カモジグサジュース、アスパラガスジュース、ズッキーニジュース、カボチャジュース、ルバーブジュース、カブジュース、ルタバガジュース、パースニップジュース、ダイコンジュース、クレソンジュース、エンダイブジュース、キクヂシャジュース、レタスジュース、ホウレンソウジュース、ガーリックジュース、タマネギジュース、ショウガジュース、および/またはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない野菜ジュースの中で言及され得る。
【0022】
本開示の中性化したジュース主成分の少なくとも1つの酸性ジュースは、21C.F.R.の第101.30部で規定されているような完全精製ジュース、または、不完全精製ジュース飲料を含み得る。当該完全精製ジュースは濃縮物から調製できるか、または、それは濃縮物から調製できない。当該中性化したジュース主成分の少なくとも1つの酸性ジュースも、ジュース濃縮物であり得る。
【0023】
当該少なくとも1つの中性化したジュース主成分は、未精製ジュース主成分としての当該飲料組成物の、約20〜約80体積%に等しい量で当該飲料組成物中に存在する。当該中性化したジュース主成分がジュース濃縮物(例えば、2回濃縮したジュース主成分)を含む場合、当該中性化したジュース主成分は、未精製ジュース主成分の約20〜約80体積%に等しいだろう量で存在し得る。いくつかの例では、当該少なくとも1つのジュース主成分は、未精製ジュース主成分としての当該飲料組成物の20体積%、25体積%、30体積%、35体積%、40体積%、45体積%、50体積%、55体積%、60体積%、65体積%、70体積%、75体積%、または80体積%で存在するか、またはこれらに等しい量で存在する。当該飲料組成物が2つ以上のジュース主成分を含む場合、当該ジュース主成分は、約20〜約80体積%の未精製ジュース主成分としての当該飲料組成物を同時に含むか、またはこれと同等である。
【0024】
飲料成分
本開示の飲料組成物の少なくとも1つの飲料成分は、少なくとも1つの中性化したジュース主成分と混合できる任意の飲料成分を含み得る。例えば、当該少なくとも1つの飲料成分は、酪農牛乳、豆乳、米乳、椰子乳、植物抽出物、茶、コーヒー、タンパク質飲料、タンパク質乳濁液、食事代用飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、清涼飲料、炭酸飲料、冷凍炭酸飲料、冷凍無炭酸飲料、機能性飲料(すなわち、機能性添加物または機能性成分を含む栄養補助食品または飲料)、健康飲料、果汁、スムージー、セーキ、トニック、オルチャータ(すなわち、飲料に仕立てた野菜および/または米の成分)、シロップ、コーディアル、希釈可能な飲料、およびこれらの混合物から選択できるが、これらに限定されない。当該少なくとも1つの飲料成分は未精製飲料成分(例えば、新鮮乳)を含み得るか、または、それは濃縮飲料成分(例えば、粉乳または無糖練乳から調製した濃縮乳)を含み得る。
【0025】
本開示の飲料組成物における少なくとも1つの飲料成分は、未精製飲料成分として、当該飲料組成物の約80〜約20体積%に等しい量で存在し得る。当該飲料成分が濃縮成分(例えば、濃縮乳)である場合、当該飲料成分は、未精製飲料成分の約80〜約20体積%に等しい量で存在し得る。いくつかの例では、当該少なくとも1つの飲料成分は、未精製飲料成分としての当該飲料組成物の約80体積%、75体積%、70体積%、65体積%、60体積%、55体積%、50体積%、45体積%、40体積%、35体積%、30体積%、25体積%、または20体積%で存在するか、またはこれらに等しい量で存在する。当該飲料組成物が2つ以上の飲料成分を含む場合、当該飲料成分は、約80〜約20体積%の未精製飲料成分としての当該飲料組成物を同時に含むか、またはこれと同等である。
【0026】
当該少なくとも1つの飲料成分は、当該少なくとも1つの中性化したジュース主成分と混合された場合、低酸性飲料組成物をもたらし得るpHを有する。例えば、1つの飲料成分が少なくとも1つの中性化したジュース主成分と混合される場合、その得られた飲料組成物は低酸性飲料組成物となり得る。いくつかの実施形態では、当該少なくとも1つの飲料成分は約5.0〜約8.0の範囲のpHを有し得、これは、最小の凝固または沈殿を伴って、前記組成物が少なくとも1つの中性化したジュース主成分と混合することを可能にする。さらに、例えば、飲料組成物が2つ以上の飲料成分を含む場合、少なくとも1つの中性化したジュース主成分を有する飲料成分の混合pHも低酸性飲料組成物をもたらし得る。
【0027】
本開示の一実施形態では、当該少なくとも1つの飲料成分は、酪農牛乳、豆乳、およびこれらの混合物を含む。当該酪農牛乳または豆乳は、低温殺菌され得るかされ得ない。当該酪農牛乳は乳糖を含み得るか、減乳糖であり得るか、または無乳糖であり得る。当該酪農牛乳は、全乳(3重量%を超える乳脂肪を含む)、減脂肪乳(2重量%の乳脂肪を含む)、低脂肪乳(1重量%の乳脂肪を含む)、または脱脂粉乳(実質的に乳脂肪を含まない)も含み得る。当該酪農牛乳または豆乳は、例えば、チョコレート、イチゴ、バニラ、コーヒー、キャラメル、またはその他の風味付け乳等の風味付け乳でもあり得る。
【0028】
植物抽出物は飲料成分として用いることができ、例えば、植物の豆、堅果、樹皮、葉、および根からしばしば得られるが、これらに限定されない。例えば、植物抽出物としては、ガラナ、生姜、朝鮮人参、銀杏、アロエ、ハッカを含む香料植物、桂皮を含む香辛料、バニラ豆、ココア豆、堅果、およびこれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0029】
本開示の飲料成分としては、機能性飲料(機能性添加物または機能性成分を含む栄養補助食品または飲料としても知られる)、または健康飲料も挙げられ得る。このような機能性飲料または健康飲料は、基本栄養素以上に健康効用を与え得る少なくとも1つの成分を含む。
【0030】

本開示の飲料組成物は水をさらに含み得る。当該水は、「処理水」、「精製水」、「脱塩水」、および/または「蒸留水」であり得る。当該水は人間の消費に適切でなければならず、当該飲料組成物は、当該水の含有によって影響されてはならず、または、当該水の含有によって実質的に有害に影響されてはならない。当該飲料組成物へのこの添加水は、本開示のその他の成分の中で見つかる水、または、本開示のその他の成分とともに見つかる水に加え、例えば、当該少なくとも1つのジュース主成分、または、当該少なくとも1つの飲料成分の少なくとも1つのジュースである。例えば、水は、少なくとも1つのジュース主成分、および、少なくとも1つの飲料成分を希釈し、未精製でそのまま飲める飲料組成物を作るために添加され得る。当該添加水成分は、生物学的基準、化学的基準、栄養基準、および沈殿基準等の特定の品質基準も満たし得る。
【0031】
当該添加水成分の水硬度は、約60〜約180ppm等の約55〜約250ppmの範囲であり得る。水硬度は、当該水中に存在する陽イオン、例えば、炭酸カルシウムの量を指す。本開示で与えられているように、水硬度は、公認分析化学者協会(AOAC)によって出版されている「Official Methods of Analysis(William Horwitz ed., 18th ed.(2005年))」に記載されているAOACの基準に従って測定され、その関連内容は本明細書で参照することにより盛り込まれている。
【0032】
栄養添加物
本開示の飲料組成物は、当該飲料組成物中の含有に適切な少なくとも1つの栄養添加物をさらに含み得る。例えば、当該飲料組成物の中性化したpHが原因で、本開示の飲料組成物は、栄養添加物の最小の凝固または沈殿を伴って、当該少なくとも1つのジュース主成分または少なくとも1つの飲料成分と栄養添加物を混合することを可能にする。本開示の飲料組成物は、ジュースの酸性pHによって通常は不利に影響される栄養添加物の添加に有用であり得る。当該栄養添加物は、タンパク質、アミノ酸、カルニチン、タウリン、リボース、イノシトール、ビタミン、無機物、酸化防止剤、カフェイン、炭水化物、脂質、機能性添加物、およびこれらの混合物から選択され得るが、これらに限定されない。
【0033】
タンパク質
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つのタンパク質成分をさらに含み得る。当該少なくとも1つのタンパク質成分は、例えば、大豆タンパク質、カゼイン(カゼイン塩)等の乳タンパク質、乳清タンパク質、卵白、ゼラチン、コラーゲン、およびこれらの混合物から選択され得るが、これらに限定されない。当該少なくとも1つのジュース主成分、および、当該少なくとも1つの飲料成分のpHは、タンパク質を当該飲料組成物に添加することを可能にし得る。
【0034】
アミノ酸
本開示によれば、当該飲料組成物は少なくとも1つのアミノ酸をさらに含み得る。当該少なくとも1つのアミノ酸は、天然または合成によって生じ得る。当該少なくとも1つのアミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸塩、アスパラギン、システイン、グルタミン酸塩、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、オルニチン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびこれらの混合物から選択され得るが、これらに限定されない。
【0035】
ビタミンおよび無機物
本開示によれば、少なくとも1つの補助ビタミンおよび/または補助無機物は、本開示の飲料組成物に随意に組み込まれ得る。リボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキシン、コバラミン、二酒石酸コリン、ナイアシンアミド、チアミン、葉酸、パントテン酸d−カルシウム、ビオチン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1塩酸塩、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6塩酸塩、およびビタミンB12等の1つ以上のB−複合ビタミン、ビタミンD、酢酸ビタミンE、ビタミンK、ならびに、これらの誘導体または混合物等のビタミンの中で言及され得るが、これらに限定され得ない。カルシウム、亜鉛、鉄、マグネシウム、マンガン、銅、ヨウ素、フッ素、セレン、およびこれらの混合物等の無機物の中で言及され得るが、これらに限定され得ない。合成ビタミンおよび合成無機物も、本開示の組成物の範囲内で意図されている。随意のビタミンおよび無機物の添加は、本開示の飲料組成物の官能特性が著しく減少し得るように、注意深く行わなければならない。当該少なくとも1つの補助ビタミンおよび/または補助無機物も、ビタミンおよび無機物に関する米国の1日当たりの推奨摂取量(RDI)を満たすことにおいて、消費者を支援するために添加され得る。
【0036】
酸化防止剤
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの酸化防止剤をさらに含み得る。当該少なくとも1つの酸化防止剤としては、アスコルビン酸、ビタミンE、没食子酸プロピル、亜硫酸塩またはメタ二亜硫酸塩、チオジプロピオン酸およびそのエステル、香辛料抽出物、ブドウ種子、茶抽出物、およびこれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0037】
炭水化物
本開示の飲料組成物は炭水化物をさらに含み得る。イヌリン等の食物繊維の中で言及され得る。
【0038】
脂質
本開示の飲料組成物は脂質をさらに含み得る。このような脂質としては、単不飽和脂肪酸、多不飽和脂肪酸、ω−3脂肪酸、および共役リノール酸等の脂肪酸が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0039】
機能性添加物
機能性添加物は、基本栄養素以上に健康効用を与え得る少なくとも1つの添加物を含む。例えば、フェノール(afeic acidおよびフェルラ酸など)、ポリオール、植物性栄養素、およびこれらの混合物の中で言及され得るが、これらに限定され得ない。植物性栄養素は、健康を促進し得るか、または健康効用を与える植物由来の化合物を含む。フェノール酸(例えば、没食子酸、バニリン酸、p−クマリン酸、コーヒー酸、クロロゲン酸、クルクミン)、フラボノイド(例えば、アピゲニン、クリシン、ルテオリン、ポリメトキシ化フラボン等のフラボン、ケルセチン、ケンペロール、ミリセチン等のフラボノール、ヘスペリチン、ナリンゲニン等のフラバノン、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、没食子酸エピカテキン、没食子酸エピガロカテキン等のフラバノールまたはカテキン、シアニジン、ペラルゴニン、ペオニジン、マルビジン等のアントシアニジン、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、リグナン等のイソフラボンまたは植物性エストロゲン)、スチルベン(例えば、レスベラトロール)、クマリン(例えば、フラノクマリン)、タンニン(例えば、ガロタンニン、エラジタンニン、濃縮タンニン、プロアントシアニジン)、カロテノイド(例えば、β−クリプトキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、α−カロテン、β−カロテン、リコピン)、アルカロイド(例えば、カフェイン、テオブロミン、テオフィリン、ベタイン)、窒素含有化合物(例えば、キヌレン酸、ムスカリン)、有機硫黄化合物(例えば、スルフォラファン、インドール、アリイン等のイソチオシアン酸塩)、植物性ステロール(例えば、β−シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール)、テルペン(カロテノイド、リモノイド、およびステロイドの前駆体)、植物スタノール、および/またはこれらの混合物等の植物性栄養素の中から言及され得るが、これらに限定されない。
【0040】
随意の原料
本開示の飲料組成物は、従来の飲料にて一般的に見つかる随意の原料をさらに含み得る。このような随意の原料は、分散し、可溶化し、あるいはその反対に、本開示の飲料組成物中に、または本開示の飲料組成物とともに混合され得る。当該随意の成分は、甘味料、保存料、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、着色剤、香味剤、乳化剤、増粘剤(すなわち、粘度調整剤および粘度付与剤)、炭酸化成分、消泡剤、食感調整剤、およびこれらの混合物から選択され得るが、これらに限定されない。
【0041】
甘味料
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの甘味料を含む。当該少なくとも1つの甘味料は、栄養甘味料、非栄養甘味料、およびこれらの混合物から選択され得る。当該少なくとも1つの甘味料は、天然であり得、人工であり得、またはこれらの混合物であり得る。当該栄養(すなわち、熱量)甘味料の中で、本飲料組成物は、例えば、単糖類および/または二糖類等の炭水化物甘味料を含み得る。果糖、蔗糖、ブドウ糖、糖アルコール、コーンシロップ、濃縮サトウキビジュース、ライスシロップ、メイプルシロップ、ブラックモルトシロップ、果物ジュース濃縮物、蜂蜜、アガーベ、タピオカシロップ、チコリー根シロップ、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない熱量甘味料の中で言及され得る。当該非栄養甘味料としては、ルオハングオ、ステビアおよびその誘導体、エリスリトール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、タガトース、アリテーム、チクロ、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。栄養甘味料ならびに非栄養甘味料の混合物は、本明細書にて意図されている。当該少なくとも1つの甘味料は、飲料組成物において通常用いられる量で存在し得、望ましい飲料組成物に応じて調節され得る。
【0042】
保存料
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの保存料をさらに含み得る。本明細書で用いられるように、用語「保存料」は、飲料組成物および/または食品組成物における使用が認可されている全ての保存料を含む。化学保存料(例えば、クエン酸塩およびその塩)、エステルおよびその誘導体、ペプチド、アルギン酸ラウリル、ニーム油、オイゲノール、p−シメン、チモール、カルバクロール、リナロール、ナタマイシン、茶木油、指根抽出物、アサイ粉末、イソチオシアン酸4−ヒドロキシベンジル、および/または、白ガラシ種子の精油、フェルラ酸、およびこれらの混合物等の、しかし、これらに限定されない保存料の中で言及され得る。さらに、保存料としては、ラクトフェリン、ラクトペロキシダーゼ、ラクトグロブリン、および乳脂質等の乳抗菌剤、リソチーム、オボトランスフェリン、オボグロブリンIgY、およびアビジン等の卵抗菌剤、植物性フェノール、フラボノイド、チオスルフィン酸塩、カテキン、グルコシノレートおよび寒天、プロバイオティクス、ナイシン、ペジオシン、ロイテリン、およびサカシン等の植物性抗菌剤、乳酸、酢酸、およびクエン酸等の酸抗菌剤、塩化ナトリウム、ポリリン酸塩、クロロシド、およびオゾン等の環境抗菌剤が挙げられるが、これらに限定されない。当該保存料は、米国食品医薬品局(FDA)またはその他食品飲料の管理機関によって制定されたような最大指定水準を超えない量で存在し得る。
【0043】
EDTA
当該飲料組成物は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)も含み得る。本明細書で用いられるように、「EDTA」は、天然のEDTA、または、合成によって調製したEDTA、ならびに、エチレンジアミン四酢酸カルシウムジナトリウム、または、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩等のこれらの塩を指す。EDTAは、一般に安全と認められる(GRAS)とFDAによって認められてきたキレート剤であり、食品添加物として用いることができる。21C.F.Rの第172.0135節、第173.315節を参照されたい。その化学構造のために、EDTAは、他のものの中でも、金属を封鎖し、ビタミンを安定化できる。金属を封鎖することによって、EDTAが、微生物の酵素に必要とされるこれらの金属を除去し、その微生物を本質的に餓死させ、それによって当該飲料組成物の保存を支援するということが想定される。
【0044】
着色剤
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの着色剤をさらに含み得る。FD&C染料、FD&Cレーキ、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない着色料の中で言及され得る。飲料および/または食品における使用のための、任意のその他適切な着色料が用いられ得る。例えば、FD&C染料またはFD&Cレーキ染料の混合物は、その他従来の飲料着色料および/または食品着色料と組み合わせて用いられ得る。さらに、例えば、果物、野菜、および/または、ブドウ、クロフサスグリ、人参、ビートの根、赤キャベツ、およびハイビスカス等の植物抽出物を含むその他の天然着色剤が利用され得る。
【0045】
香味剤
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの香味剤をさらに含み得る。当該少なくとも1つの香味剤としては、油、抽出物、含油樹脂、当該分野で知られている任意のその他香味剤、およびこれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。例えば、適切な香味としては、果物の香味、コーラの香味、コーヒーの香味、チョコレートの香味、乳製品の香味、コーヒー、コーラの実、朝鮮人参、カカオ果、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。適切な油および抽出物としては、バニラ抽出物、柑橘油および柑橘抽出物、およびこれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。これらの香味は、ジュース、精油、および抽出物等の天然源から生じ得、あるいは、合成によって調製され得る。さらに、当該少なくとも1つの香味剤は、果物および/または野菜等の様々な香味の混合物であり得る。
【0046】
乳化剤
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの乳化剤を随意に含む。任意の飲料等級および/または食品等級の乳化剤を用いることができる。アカシアゴム、変性食品用デンプン(例えば、アルケニルコハク酸変性食品用デンプン)、セルロース由来の陰イオン性重合体(例えば、カルボキシメチルセルロース)、ガティガム、変性ガティガム、キサンタンガム、ウッドロジンのグリセロールエステル(エステルガム)、トラガカントガム、グアーガム、イナゴマメガム、レシチン、およびこれらの混合物等の、しかしこれらに限定されない乳化剤の中で言及され得る。このような乳化剤は、本開示の飲料組成物において1つ以上の飲料成分を有する1つ以上の中性化したジュース主成分の混合を促進するためにも、混合したジュース主成分および飲料成分を安定化するためにも、個々の飲料成分を安定化するためにも用いられない。しかしながら、このような乳化剤は、例えば、当該飲料組成物の食感を調整するために、または、当該飲料組成物の非タンパク質成分を乳化するために随意に用いることができる。例えば、飲料組成物は、混濁乳液または香味乳液を含み得る。
【0047】
混濁乳液に関して、当該混濁剤は、適切な食品等級の乳化剤を用いて水中油型乳剤として安定化した少なくとも1つの脂肪または油を含み得る。脂肪または油が飲料等の組成物における使用に適切である場合、任意の様々な脂肪または油が当該混濁剤として用いられ得る。当該脂肪または油の混濁剤を水中油型乳剤として安定化できる、任意の適切な飲料等級および/または食品等級の乳化剤を用いることができる。
【0048】
本開示の飲料組成物において有用な香味乳剤は、飲料の香味料としての使用に関する分野で知られている、少なくとも1つの適切な香味油、抽出物、含油樹脂、および精油などを含む。
【0049】
増粘剤
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの増粘剤を随意に含み得る。増粘剤、すなわち、セルロース化合物、ガティガム、変性ガティガム、グアーガム、トラガカントガム、アラビアガム、ペクチン、キサンタンガム、カラギナン、イナゴマメガム、柑橘類果肉、およびこれらの混合物等の、しかしこれらに限定されない粘度調整剤および/または粘度付与剤の中で言及され得る。
【0050】
炭酸化剤
炭酸化剤(例えば、二酸化炭素)が、当該分野の一般技術者に一般に知られている技術に基づいて、本開示の飲料組成物にさらに添加され得る。例えば、二酸化炭素は、当該飲料組成物に導入される任意の水に添加され得る。二酸化炭素は、当該ジュース主成分、当該飲料成分、または当該飲料組成物にも直接添加され得る。本開示の飲料組成物に導入される炭酸化剤の量は、当該飲料組成物の性質、および、その望ましい炭酸化度による。
【0051】
消泡剤
本開示の飲料組成物は、少なくとも1つの消泡剤をさらに含み得る。当該少なくとも1つの消泡剤としては、アルギン酸カルシウム、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン重合体、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、およびソルビタン脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0052】
本開示による飲料組成物中に存在し得るこれら上述の随意の成分の量は、飲料組成物において通常用いられる量である。加えて、これら追加の成分の量は、その望ましい飲料組成物による。
【0053】
調製方法
本開示は、少なくとも1つの酸性ジュースを少なくとも1つのアルカリ性添加物で中性化し、約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する少なくとも1つの中性化したジュース主成分を生成するステップと、当該少なくとも1つの中性化したジュース主成分を少なくとも1つの飲料成分と混合するステップとを含む、本開示の飲料組成物を製造する方法にも関し、当該飲料組成物は低酸性組成物である。
【0054】
本開示の中性化したジュース主成分は、少なくとも1つの酸性ジュースのpHを測定し、十分なアルカリ性添加物を添加し、当該ジュース主成分のpHが約5.0〜約6.1の間であるように、当該酸性ジュースのpHを中性化することによって調製される。当該アルカリ性添加物は、例えば、当該酸性ジュースとのその官能親和性のために選択できる。様々なアルカリ性添加物が、様々なジュースと親和性がある。多くのアルカリ性添加物が多数の様々なジュースと親和性があり、多くのジュースが多数の様々なアルカリ性添加物と親和性がある。親和性のある酸性ジュースおよびアルカリ性添加物に関して、その得られた中性化したジュース主成分は、許容可能な感覚刺激特性または官能特性を有するはずである。このような官能特性としては、色、味、匂い、口感、粘稠度、甘味、および酸味が挙げられ得る。
【0055】
その後、当該中性化したジュース主成分は、少なくとも1つの飲料成分と混合され、低酸性飲料組成物を生成する。上記で検討されたように、当該ジュース主成分のpHは、少なくとも1つの飲料成分との当該ジュース主成分の混合を促進するが、その理由は、両方とも同様のpHを有するからである。加えて、当該ジュース主成分のpHは、その得られた飲料組成物の官能特性に変化する。
【0056】
当該少なくとも1つのジュース主成分が、未精製ジュース主成分を用いる場合、当該飲料組成物の総体積の約20〜約80%に等しい量の、当該少なくとも1つの飲料成分と混合される。当該少なくとも1つの飲料成分は、未精製飲料成分を用いる場合、当該飲料組成物の総体積の約80〜約20%に等しい量の、当該少なくとも1つのジュース主成分と混合され得る。当該中性化したジュース主成分または飲料成分の何れかが濃縮成分である場合、当該中性化したジュース主成分または飲料成分の量は、上記で検討されている未精製濃縮物と同等の濃縮物を有する飲料組成物を生成するために調節される。
【0057】
少なくとも1つの中性化したジュース主成分が、少なくとも1つの飲料成分と混合された時点で、上記で検討されているように、水が随意に添加され得る。
【0058】
当該飲料組成物は、上記で検討されているように、当該組成物に応じて栄養添加物および/または随意の原料とさらに混合され得る。
【0059】
当該飲料組成物は、当該少なくとも1つの中性化したジュース主成分、および、当該少なくとも1つの飲料成分が混合された後にさらに加工処理され得る。一実施形態では、当該飲料組成物は低温殺菌され得る。さらなる一実施形態では、当該飲料組成物は超高温(UHT)で部分的に滅菌され得る。本開示のさらに別の実施形態では、当該飲料組成物は随意に均質化され得る。このような加工処理の実施は当該分野の当業者に知られている。
【実施例】
【0060】
下記の実施例は、本開示を含む飲料組成物の実施形態を含む。いかなる場合においても、これらの実施例を本開示における制限として解釈してはならない。
【0061】
実施例1
オレンジジュース濃縮物に水を加えることによって、濃縮物からの標準的な未精製オレンジジュースを規格の範囲内で調製し(11.8%ブリックス、0.7%の酸)、1437.89gの4つの部分試料に分割した。第1の部分試料を対照として用い、一方、その他3つの部分試料をCa(OH)で異なるpHに調節した。その対照の部分試料は4.0のpHを有し、残りの部分試料のpHを、5.0、5.5、および6.0にそれぞれ調節した。6.5の最終pHを有するオレンジジュースに対する実験が過去に行われ、官能試験が行われたが、このpHを有するオレンジジュースはその官能試験で十分に機能しなかった。官能試験では、味覚試験者は、許容可能な色、味、匂い、口感、粘稠度、甘味、および酸味のために、様々なジュース調製物を試飲した。
【0062】
様々なpHのそれら処理済みジュースを、70体積%のジュースに対して30体積%の比率で減脂肪乳(2%の乳脂肪)と混合し、各pHに対する凝固および均質性の度合いを決定した。その方法の結果について官能試験を行った。その官能試験の結果として、6.0のpHを有する飲料組成物が、オレンジジュースの場合において最も満足なものであると決定したが、pHが5.0および5.5である飲料組成物も許容可能であることが判明した。
【0063】
実施例2
白ブドウジュース濃縮物に水を加えることによって、濃縮物からの標準的な未精製白ブドウジュースを規格の範囲内で調製した(16.0%ブリックス、0.236%の酸)。その白ブドウジュースを2つの8,050gの部分試料に分割した。そのブリックス、酸、およびpHを試験し、そのジュースが正確な規格内にあることを確実にした。25gのCa(OH)を計量計で計量した。ジュースの第1の部分試料を対照として用い、一方、pH探針を第2の容器内に入れ、水酸化カルシウムを添加しながらpHの変化を監視した。その混合物が6.0のpHに達するまで、水酸化カルシウムを第2の容器にゆっくりと添加した。その得られた水酸化カルシウムを計量し、差を用いてアルカリの量を求め、これは8.74gであった。
【0064】
様々なジュースのpHを上昇させるために、その方法を用いて最適なアルカリ性添加物を決定した。例えば、濃縮物からの標準的なオレンジジュースおよびリンゴジュース(リンゴジュースの規格:11.6%ブリックス、0.464%の酸、オレンジジュースの規格は上記の通り)を非常に類似した方法で処理し、そのオレンジジュースのpHを6.0に調節し、そのリンゴジュースのpHを6.0に調節した。実験の間、その水酸化カルシウムで中性化したリンゴジュースがその添加した乳と凝固することが判明し、その後の熱処理の間、その凝固は増強した。そのリンゴジュースの主成分中のアルカリ性添加物として、Ca(OH)の代わりにKOHを用いることによってその凝固を克服した。Ca(OH)の使用によって、そのオレンジジュースおよびブドウジュースの両方の主成分中に満足な飲料をもたらしたので、それらの用途における使用に最適であると考えた。
【0065】
実施例3
上記の規格に従って標準的な白ブドウジュースを調製した。そのジュースのpHをCa(OH)で6.0に調節し、ジュース主成分を生成した。このジュース主成分を様々な比率の源脂肪乳(2%の乳脂肪)と混合して100mLの試料に分割し、試料毎のジュース主成分の増加百分率は20〜80%の範囲であった。その試料を官能適応可能性のために試験し、最適なジュース主成分対乳の比率を決定した。
【0066】
4%の乳脂肪乳、2%の乳脂肪乳、無乳糖の2%の乳脂肪乳、およびカルシウムを強化した有機豆乳を用いて上記処理を繰り返した。オレンジおよびリンゴのジュース主成分を用い、その様々な乳製品と同様に、その様々なジュース主成分対乳の比率を試験して上記方法も繰り返した。
【0067】
表1に示したジュース主成分対乳の比率は、官能試験で決定したように、最適な官能特性を有する飲料組成物をもたらした。
【表1】

【0068】
表1より、無乳糖乳で調製した飲料組成物において用いられたジュース主成分の百分率は、その他調製物の百分率より低かった。それは、無乳糖乳が豆乳または標準乳よりわずかに甘かったという事実によって一部説明できる。従って、それら調製物におけるジュースの量が少ないほど、官能試験において満足なものとなった。オレンジジュースと混合した無乳糖乳は、その官能試験において適応可能な混合物であると判明しなかった。
【0069】
実施例4
実施例1〜3からの上記飲料組成物を97.2℃(207°F)で22秒加工処理し、消毒した500mLのペットボトルに4.4℃(40°F)以下で注入した。加工処理の間、その飲料出力を視覚的に検査し、凝固が起こったかどうかを決定した。加工処理の後に官能試験を行い、その飲料に対する影響を決定した。当該飲料組成物の甘味が、その熱処理の間にいくらか弱まるということが判明した。その手順に続く完全な均質化のためにその飲料も検査し、均質であることが判明した。
【0070】
実施例5
本開示の飲料組成物の貯蔵安定性を検査するために、下記の飲料組成物を冷蔵温度(4℃)で貯蔵した:
【表2】


【0071】
低温殺菌の前にそれらの飲料組成物を均質化しない場合、その貯蔵期間の終了時に、その白ブドウジュース−乳、および、リンゴジュース−乳の生成物の上面で、非常にわずかな分離(4〜5mm)を観測した。また、そのオレンジジュース−乳の生成物の底面で、非常にわずかなオレンジ色の沈殿物を観測した。全てのそれらの分離は、その生成物のわずかな混合(反転)を伴って消滅した。
【0072】
味覚鑑定人は、8週間貯蔵したオレンジジュース主成分−乳の飲料組成物を、わずかなオレンジ風味を有する甘味付けした乳飲料のような味がすると評した。6週間貯蔵したリンゴジュース主成分−乳の飲料組成物を、リンゴジュースの味を伴う甘い乳風味を有すると評した。1人の味覚鑑定人が、多少のナツメヤシの風味について言及した。9.5週間貯蔵した白ブドウジュース主成分−乳の飲料組成物を、甘味付けした乳のような味がするが、多少風味が抜けていると評した。味覚鑑定人は白ブドウジュースの風味に気付かなかった。全ての味覚鑑定人は、それらの飲料が、添加した風味、色、および栄養を有するさらなる飲料のための主成分として首尾よく用いることができる可能性があることに同意した。
【0073】
実施例6
合計およそ2ガロン、つまり7,935gを有する上記の規格に従って、標準的なリンゴジュースを調製した。合計18.88gの水酸化カリウム(0.238%w/w)をそのジュースに添加してジュース主成分を作り、そのpHを3.67から6.00に上昇させた。3Lのこのジュース主成分を3Lの2%の乳と混合し、合計6Lのジュース主成分−乳の飲料を生成した。137.8℃(280°F)で6秒の待機時間を用いてこの飲料をUHT(超高温)処理し、2つの0.946L(32オンス)の消毒したペットボトルに1.7℃(35°F)で瓶詰めした。その食感の様子は滑らかだった。その生成物は、冷蔵貯蔵において3週間後に安定になることが判明した。
【0074】
実施例7
実施例6からの3Lのリンゴジュース主成分を3Lの豆乳と混合し、合計6Lのジュース主成分−豆乳の飲料を生成した。137.8℃(280°F)で6秒の待機時間を用いてこの飲料をUHT処理し、2つの0.946L(32オンス)の消毒したペットボトルに1.7℃(35°F)で瓶詰めした。その食感の様子は滑らかだった。その生成物は、冷蔵貯蔵において3週間後に安定になることが判明した。
【0075】
実施例8
合計およそ2ガロン、つまり7,942gを有する上記の規格に従って、標準的なオレンジジュースを調製した。合計30.84gの水酸化カルシウム(0.388%w/w)をそのジュースに添加してそのpHを3.78から6.00に至らしめ、1.8Lのこのジュース主成分を4.2Lの豆乳と混合し、合計6Lのジュース主成分−豆乳の飲料を生成した。137.8℃(280°F)で6秒の待機時間を用いてこの飲料をUHT処理し、2つの0.946L(32オンス)の消毒したペットボトルに1.7℃(35°F)で瓶詰めした。その食感の様子は滑らかだった。その生成物は、冷蔵貯蔵において3週間後に安定になることが判明した。
【0076】
実施例9
合計およそ2ガロン、つまり8,046gを有する上記の規格に従って、標準的な白ブドウジュースを調製した。合計7.66gの水酸化カルシウム(0.0952%w/w)をそのジュースに添加してそのpHを3.38から6.00に至らしめ、2.4Lのこのジュース主成分を3.6Lの豆乳と混合し、合計6Lのジュース主成分−豆乳の飲料を生成した。137.8℃(280°F)で6秒の待機時間を用いてこの飲料をUHT処理し、2つの0.946L(32オンス)の消毒したペットボトルに1.7℃(35°F)で瓶詰めした。その食感の様子は滑らかだった。その生成物は、冷蔵貯蔵において3週間後に安定になることが判明した。
【0077】
実施例10
合計およそ1.5L、つまり1,573gを有する上記の規格に従って、標準的なオレンジジュースを調製した。合計9.09gの水酸化カリウム(0.578%w/w)をそのジュースに添加してそのpHを3.82から6.00に至らしめ、0.9Lのこのジュース主成分を2.1Lの2%の乳と混合し、合計3Lのジュース主成分−乳の飲料を生成した。137.8℃(280°F)で6秒の待機時間を用いてこの飲料をUHT処理し、3つの0.591L(20オンス)の消毒したペットボトルに1.7℃(35°F)で瓶詰めした。その食感の様子は滑らかだった。その生成物は、冷蔵貯蔵において3週間後に安定になることが判明した。
【0078】
実施例11
合計およそ1L、つまり1,063gを有する上記の規格に従って、標準的な白ブドウジュースを調製した。合計1.45gの水酸化カリウム(0.136%w/w)をそのジュースに添加してそのpHを3.43から6.00に至らしめた。1Lのこのジュース主成分を1.5Lの豆乳と混合し、合計2.5Lのジュース主成分−豆乳の飲料を生成した。137.8℃(280°F)で6秒の待機時間を用いてこの飲料をUHT処理し、3つの0.591L(20オンス)の消毒したペットボトルに1.7℃(35°F)で瓶詰めした。その食感の様子は滑らかだった。その生成物は、冷蔵貯蔵において3週間後に安定になることが判明した。
【0079】
実施例12
様々なジュース主成分−乳および/または豆乳の混合物の追加の飲料組成物を、様々なpHで試験した。その飲料組成物を表3に列挙した。概して、標準的なオレンジジュース、標準的なリンゴジュース、および標準的な白ブドウジュースを、表3に示した規格に従って調製した。V8 vegetable juice(Campbell社製)、および、V8 Spicy Hot vegetable juice(Campbell社製)を購入した。表3に示している通り、5.0または5.5の何れかのpHを有するジュース主成分を生成する量の水酸化カリウムと各ジュースを混合した。乳、豆乳、または乳および豆乳の両方の何れかとそのジュース主成分を混合し、飲料組成物を生成した。137.8℃(280°F)で6秒の待機時間を用いて各飲料組成物をUHT処理し、消毒したペットボトルに1.7℃(35°F)で瓶詰めした。各飲料組成物に関して、その生成物の食感は目視検査で均一かつ滑らかであるように見えた。
【表3】

【0080】
本開示のその他の実施形態は、本明細書の考慮および本明細書の開示の実施から、当該分野の当業者にとって明白である。本明細書および実施例は例示としてのみ考慮され、本開示の真の範囲および趣旨は下記の特許請求の範囲によって示されることを目的としている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する中性化したジュース主成分を製造する方法であって、少なくとも1つの酸性ジュースを十分な量の少なくとも1つのアルカリ性添加物と混合し、前記中性化したジュース主成分を生成するステップを含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのアルカリ性添加物が、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、炭酸カリウム、クエン酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、およびこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの酸性ジュースが、未精製ジュースおよびジュース濃縮物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの酸性ジュースが、少なくとも1つの酸性果物ジュース、少なくとも1つの酸性野菜ジュース、野菜ジュースの酸性混合物、およびこれらの酸性混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する中性化したジュース主成分であって、
a)少なくとも1つの酸性ジュースと、
b)少なくとも1つのアルカリ性添加物と、
を含む中性化したジュース主成分。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアルカリ性添加物が、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、炭酸カリウム、クエン酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、およびこれらの混合物から選択される、請求項5に記載の中性化したジュース主成分。
【請求項7】
前記酸性ジュースが、未精製ジュースおよびジュース濃縮物から選択される、請求項5に記載の中性化したジュース主成分。
【請求項8】
前記少なくとも1つの酸性ジュースが、少なくとも1つの酸性果物ジュース、少なくとも1つの酸性野菜ジュース、野菜ジュースの酸性混合物、およびこれらの酸性混合物から選択される、請求項5に記載の中性化したジュース主成分。
【請求項9】
飲料組成物であって、
a)少なくとも1つの酸性ジュース、および、少なくとも1つのアルカリ性添加物を含む、約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する少なくとも1つの中性化したジュース主成分と、
b)少なくとも1つの飲料成分と、
を含み、前記飲料組成物が安定剤を含まない低酸性組成物である飲料組成物。
【請求項10】
前記少なくとも1つの飲料成分が、未精製飲料成分および濃縮飲料成分から選択される、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの飲料成分が、酪農牛乳、豆乳、米乳、椰子乳、植物抽出物、茶、コーヒー、タンパク質飲料、タンパク質乳濁液、食事代用飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、清涼飲料、炭酸飲料、冷凍炭酸飲料、冷凍無炭酸飲料、機能性飲料、健康飲料、果汁、スムージー、セーキ、トニック、オルチャータ、シロップ、コーディアル、希釈可能な飲料、およびこれらの混合物から選択される、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項12】
前記少なくとも1つの飲料成分が、酪農牛乳、豆乳、およびこれらの混合物から選択される、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項13】
前記組成物が、未精製組成物および濃縮組成物から選択される、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項14】
前記少なくとも1つの中性化したジュース主成分が、前記飲料組成物の体積を基準にして、未精製ジュース主成分の約20〜約80体積%と同等の量で存在する、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項15】
前記少なくとも1つの飲料成分が、前記飲料組成物の体積を基準にして、未精製飲料成分の約80〜約20体積%と同等の量で前記組成物中に存在する、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項16】
水をさらに含む、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項17】
タンパク質、アミノ酸、カルニチン、タウリン、リボース、イノシトール、ビタミン、無機物、酸化防止剤、カフェイン、炭水化物、脂質、機能性原料、およびこれらの混合物から選択される少なくとも1つの栄養添加物をさらに含む、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項18】
甘味料、保存料、着色剤、香味剤、増粘剤、炭酸化成分、消泡剤、食感調整剤、およびこれらの混合物から選択される少なくとも1つの随意の原料をさらに含む、請求項9に記載の飲料組成物。
【請求項19】
飲料組成物であって、
a)約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する中性化した白ブドウジュース主成分を生成するための、アルカリ性添加物で中性化した白ブドウジュースと、
b)酪農牛乳、豆乳、およびこれらの混合物から選択される飲料成分と、
c)香味添加物と、
を含み、前記飲料組成物が安定剤を含まない低酸性組成物である飲料組成物。
【請求項20】
飲料組成物を製造する方法であって、
a)少なくとも1つの酸性ジュースを少なくとも1つのアルカリ性添加物で中性化し、約5.0〜約6.1の範囲のpHを有する少なくとも1つの中性化したジュース主成分を生成するステップと、
b)前記少なくとも1つの中性化したジュース主成分を少なくとも1つの飲料成分と混合するステップと、
を含み、前記少なくとも1つの飲料成分のpHが、前記少なくとも1つのジュース主成分と混合される場合、低酸性飲料組成物をもたらす方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つのアルカリ性添加物が、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、炭酸カリウム、クエン酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、およびこれらの混合物から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの酸性ジュースが、未精製ジュースおよびジュース濃縮物から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの酸性ジュースが、少なくとも1つの酸性果物ジュース、少なくとも1つの酸性野菜ジュース、野菜ジュースの酸性混合物、およびこれらの酸性混合物から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの飲料成分が、酪農牛乳、豆乳、米乳、椰子乳、植物抽出物、茶、コーヒー、タンパク質飲料、タンパク質乳濁液、食事代用飲料、スポーツ飲料、栄養飲料、清涼飲料、炭酸飲料、冷凍炭酸飲料、冷凍無炭酸飲料、機能性飲料、健康飲料、果汁、スムージー、セーキ、トニック、オルチャータ、シロップ、コーディアル、希釈可能な飲料、およびこれらの混合物から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの飲料成分が、酪農牛乳、豆乳、およびこれらの混合物から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの飲料成分が、未精製飲料成分および濃縮飲料成分から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの中性化したジュース主成分が、前記飲料組成物の体積を基準にして、未精製ジュース主成分の約20〜約80体積%と同等の量で存在する、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの飲料成分が、前記飲料組成物の体積を基準にして、未精製飲料成分の約20〜約80体積%と同等の量で存在する、請求項20に記載の方法。
【請求項29】
前記飲料組成物に水を添加するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項30】
前記飲料組成物に少なくとも1つの栄養添加物を添加するステップをさらに含み、前記少なくとも1つの栄養添加物が、タンパク質、アミノ酸、カルニチン、タウリン、リボース、イノシトール、ビタミン、無機物、酸化防止剤、カフェイン、炭水化物、脂質、機能性原料、およびこれらの混合物から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項31】
前記飲料組成物に少なくとも1つの随意の原料を添加するステップをさらに含み、前記少なくとも1つの随意の原料が、甘味料、保存料、着色剤、香味剤、増粘剤、炭酸化成分、消泡剤、食感調整剤、およびこれらの混合物から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの中性化したジュース主成分を少なくとも1つの飲料成分と混合するステップの後に、前記飲料組成物を均質化するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの中性化したジュース主成分を少なくとも1つの飲料成分と混合するステップの後に、前記飲料組成物を低温殺菌するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項34】
前記少なくとも1つの中性化したジュース主成分を少なくとも1つの飲料成分と混合するステップの後に、前記飲料組成物をUHT処理するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

【公表番号】特表2011−500052(P2011−500052A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529909(P2010−529909)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/025175
【国際公開番号】WO2009/054836
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】