説明

中空糸膜の評価方法、製造方法および製造装置

【課題】中空糸膜の製造中に得られる中空糸膜の性能を評価する評価方法および、その評価結果より糸切れを防止し、規格性能を維持する製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造方法および製造装置であって、中空糸膜の製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき、得られる中空糸膜の性能を評価し、評価結果に基づき延伸倍率を制御することを特徴とする中空糸膜の製造方法および製造装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状混合物の成分を選択分離するための中空糸膜の評価方法、製造方法および製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
微多孔性中空糸膜は精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜、イオン交換膜などの各種フィルター用途に用いられている。精密ろ過膜、限外ろ過膜およびナノろ過膜は浄水処理、海水淡水化前処理、廃水処理、医療用途、食品工業分野、用水製造をはじめ様々な方面で利用されており、逆浸透膜は海水淡水化、半導体産業、医薬品産業などの超純水プロセスや自動車産業などの電着塗料再利用プロセスなどにおいて広く用いられている。
【0003】
これらの水処理用途において求められる中空糸膜の性能には一般的に、高透水量、優れた分離特性、化学的強度および物理的強度があるが、これらの性能は中空糸の素材、内部構造、空隙率と大きく関係する。形成される内部構造と空隙は、中空糸膜の製造において原液の組成および濃度、原液吐出温度、凝固工程(注入液組成、乾式部、凝固浴組成、温度)、および後処理工程(延伸、開孔剤の抽出など)により異なる。すなわち、これら製造工程の条件を常にある範囲内で一定に保たなければ、性能がばらついたり規格性能に満たなかったりするため、実際、装置的な制御限界、装置トラブル、外部因子などにより規格性能に満たない不良膜を製造してしまうことがある。
【0004】
従来、不良膜は製造工程を完全に終了した後に、サンプリングし性能を評価することで判別していたが、そのため、その間多くの不良膜を製造してしまうことになり、収率を悪くしていた。また、低い伸度の不良膜であれば、製造中に中空糸膜が切れ、その回復作業に多くの時間を浪費していた。
【0005】
これまでに、特許文献1および2のようなレーザー発光器と受光器を用い、繊維の紡糸工程において紡糸中に毛羽や糸切れを検出する方法はあるが、中空糸膜の製造工程において製造中に中空糸膜の性能を評価する方法の確立には至っていないのが現状である。
【特許文献1】特許第3251396号([0013]段落)
【特許文献2】特開平5−147825号公報([0006]段落)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、中空糸膜の製造中に、最終的に得られる中空糸膜の性能を評価する中空糸膜の評価方法、製造方法および製造装置を提供すること、およびその評価結果より糸切れを防止し、規格性能を維持する中空糸膜の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、
(1)製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき、得られる中空糸膜の性能を評価することを特徴とする中空糸膜の評価方法。
【0008】
(2)駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造方法であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき延伸倍率を制御することを特徴とする中空糸膜の製造方法。
【0009】
(3)駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造方法であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき、得られる中空糸膜の性能を評価し、評価結果に基づき延伸倍率を制御することを特徴とする中空糸膜の製造方法。
【0010】
(4)製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段を有する中空糸膜の製造装置。
【0011】
(5)駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造装置であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段を有する中空糸膜の製造装置。
【0012】
(6)製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段と、前記張力測定手段で測定された張力から、得られる中空糸膜の性能を評価する評価手段とを有する中空糸膜の製造装置。
【0013】
(7)駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造装置であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段と、前記張力測定手段で測定された結果に基づき延伸倍率を制御する制御手段とを有する中空糸膜の製造装置。
【0014】
(8)駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造方法であって、中空糸膜の張力を測定する張力測定手段と、前記張力測定手段で測定された張力から、得られる中空糸膜の性能を評価する評価手段と、評価手段で評価された結果に基づき延伸倍率を制御する制御手段とを有する中空糸膜の製造装置。
【0015】
(9)得られる中空糸膜の性能の評価が、中空糸膜の透水量および伸度により特定されることを特徴とする上記中空糸膜の評価方法、製造方法、ならびに製造装置。
により構成される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、中空糸膜の製造中に規格性能に満たない不良膜をいち早く判別することができ、また延伸倍率を調整することで中空糸の糸切れを未然に防いだり、規格性能を維持することができるなど、コスト、時間的メリットは大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、中空糸膜の製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき、得られる中空糸膜の性能を評価することを特徴とする中空糸膜の評価方法である。
【0018】
また、駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造方法であって、製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき延伸倍率を制御することを特徴とする中空糸膜の製造方法である。
【0019】
また、製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段を有する中空糸膜の製造装置である。
ここで、製造工程中の中空糸膜の張力から得られる中空糸膜の性能を評価するために、次の関係を利用することが望ましい。一般的に連続的な中空糸膜の製造において製造工程中の中空糸膜の張力と、最終的に得られる中空糸膜の弾性率には正の相関があり、最終的に得られる中空糸膜の弾性率と伸度には正あるいは負の相関がある(張力と伸度の関係の一例を図2に示す)。また得られる中空糸膜の伸度と透水量は負の相関にある。すなわち得られる中空糸膜のこれらの関係の検量式をあらかじめ作成することにより、製造工程中の中空糸膜の張力から得られる中空糸膜の伸度および透水量を評価することができるのである。
なお、性能の評価をする指標としては、上記の通り最終的に得られる中空糸膜の伸度と透水量を用いることが好ましいが、その他、弾性率や強度などを指標とすることも可能である。
【0020】
本発明の中空糸膜としては、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜などがあり特に限定されない。またその素材はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、酢酸セルロースなどの有機ポリマーが用いられる。中空糸膜の製造方法も特に制限されず、非溶媒誘起相分離法、熱誘起相分離法、溶融抽出法、溶融引き裂き延伸法などが用いられるが、この中でも中空糸膜の製造中に延伸工程を含む製造方法が好適に利用される。
【0021】
本発明の張力の測定はテンションメーターを用いて行う。テンションメーターとしてはたとえば磁気増幅式、ばね変位式、空気圧式のテンションメーターなどが用いられ、固定設置できるオンラインタイプのものが好ましい。
【0022】
本発明の一態様として、製造工程中に駆動ロール間で延伸を行う工程を含まない場合、テンションメーターをある2本の駆動ロール間に設置する。テンションメーターにより連続的に測定された張力を処理装置(CPU)に好ましくは0.2回/秒以上、より好ましくは1回/秒以上出力する。その張力からあらかじめ作成した張力と伸度および張力と透水量の検量式を用いて伸度および透水量を算出し、これらの性能が規格外になった場合に警報装置、記録装置、マーカーなどを作動させるようにするとよい。あるいは、あらかじめ作成した張力と伸度および張力と透水量の検量式を用いて、張力の規格を設定しておき、張力から直接判定してもよい。そうすれば不良膜が製品中に紛れ込まないように除外するなどの対策がいち早くとれる。
【0023】
本発明の別の一態様として、製造工程中に駆動ロール間で延伸を行う工程を含む場合、テンションメーターを延伸工程より前に設置する。また張力が延伸倍率の変化の影響を受けないために、その間にテンションメーターを設置するところの2本の駆動ロールと延伸工程の間にはたとえば多段ロールなどを介在させ、中空糸膜とロール間の摩擦抵抗を高めることが好ましい。テンションメーターにより連続的に測定された張力を処理装置(CPU)に好ましくは0.2回/秒以上、より好ましくは1回/秒以上入力し、その張力からあらかじめ作成した未延伸の中空糸膜の張力と伸度、および張力と透水量の検量式を用いて、未延伸の中空糸膜の伸度および透水量を算出する。あるいは上述同様、あらかじめ作成した張力と伸度および張力と透水量の検量式を用いて、張力の規格を設定しておくことで、張力をそのまま用いてもよい
まず、算出した伸度の結果を用いる場合、次のようなプログラミングにより延伸倍率(未延伸の場合、延伸倍率=1とする。)を制御する。ここで、伸度と透水量は負の相関にあることを利用し、伸度が規格以上の場合は、伸度が規格レベルになるように延伸することで透水量を向上させ、伸度、透水量ともに規格以上とする。しかし、延伸倍率が高すぎると膜厚が小さくなり耐圧性に問題が生じたり、内径が小さくなり流路抵抗が上昇し透水量が低下したりするので、延伸倍率の上限を定め、伸度がある値以上であれば警報装置を作動させることで不良膜が製品中に紛れ込まないように除外するなどの対策をとることが好ましい。また、伸度が規格より小さい場合は延伸しないことで糸切れを防ぎ、同時に警報装置を作動させることで不良膜が製品中に紛れ込まないように除外するなどの対策をとることが好ましい。
【0024】
次に、張力をそのまま用いる場合、上記のプログラミングで張力と伸度の関係を用いることにより同様に延伸倍率を制御すればよい。
【0025】
延伸倍率は延伸工程の第2駆動ロールに回転速度の信号を出力し制御することが好ましい。ここで回転速度の出力は、張力の入力時から中空糸膜の張力の検出部分が延伸工程に到達するのに要する時間経過後行うことが好ましい。さらに延伸工程の後に駆動ロールを使用する工程がある場合、それらの駆動ロールの回転速度も延伸工程の第2駆動ロールと同じになるように連動させることが好ましい。
【実施例】
【0026】
以下に具体的な実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。ここで本発明に関連するパラメーターは以下の方法で測定した。
【0027】
(1)中空糸膜の透水量
25℃の逆浸透膜処理水を1.5mの水位差を駆動力に中空糸膜小型モジュール(長さ15cm、中空糸膜の本数4本)に送液し、一定時間の透水量を測定して得た値を、100kPaあたりに換算して算出した。
【0028】
(2)中空糸膜の伸度(破断伸度)
引張試験機((株)東洋ボールドウィン製TENSILON/RTM―100)を用いて、逆浸透膜処理水で湿潤させた中空糸膜を試験長50mm、フルスケール2kgの加重でクロスヘッドスピード50mm/分にて測定し求めた。
【0029】
(実施例1)
極限粘度数が3.0dl/gのアクリロニトリル単独重合体13重量%、水1.7重量%およびジメチルスルホキシド85重量%を90℃で溶解させて均一溶液としたこの溶液を中空糸成型用二重管状口金の外側の管から吐出した。同時に二重管状口金の内側の管から、中空部に80重量%のジメチルスルホキシド水溶液を注入した。乾式長2.0cmで70℃の20重量%のジメチルスルホキシド水溶液からなる冷却浴で凝固させた。その後、水洗し80℃の熱水浴中で延伸し中空糸膜を得た。
【0030】
破断伸度と透水量の規格性能をそれぞれ70%以上、0.5m/m・h・100kPa以上とする。ここで図1に示すような制御装置を設置した。延伸浴4の前の2つの駆動ロール1および駆動ロール2の間にばね変位式テンションメーター6を据え付け、テンションメーターから張力が1回/秒で処理装置7に入力され、その80秒後に延伸浴5の後の駆動ロール4に回転速度が出力される。ここで駆動ロール1、2、3の回転速度はすべて同じとした。またこの場合の未延伸の中空糸膜の張力と破断伸度の関係から得られた検量式を用いて張力から破断伸度が計算され、破断伸度が70%未満のとき1.0倍延伸、破断伸度が70〜140%のとき1.0〜1.7倍延伸、破断伸度が140%以上のとき1.7倍延伸となるように回転速度を決定するプログラムが処理装置7にインストールされている。これにより自動制御して、得られた中空糸膜を、1時間毎に5回サンプリングし性能を評価した結果、サンプリングした全ての中空糸膜が規格性能を満たした。
【0031】
(実施例2)
重量平均分子量36万のフッ化ビニリデンホモポリマー40重量%とジメチルスルホキシド60重量%を90℃で溶解させて均一溶液を得た。この溶液を中空糸成型用二重管状口金の外側の管から吐出した。同時に二重管状口金の内側の管から、中空部に90重量%のジメチルスルホキシド水溶液を注入した。乾式長4.0cmで8℃の90重量%のジメチルスルホキシド水溶液からなる冷却浴で凝固させた。その後、水洗し90℃の熱水浴中で延伸し中空糸膜を得た。
【0032】
破断伸度と透水量の規格性能をそれぞれ90%以上、2.5m/m・h・100kPa以上とする。破断伸度が90%未満のとき1.0倍延伸、破断伸度が90〜160%のとき1.0〜1.7倍延伸、破断伸度が160%以上のとき1.7倍延伸となるように回転速度を決定するプログラムがインストールされた処理装置を用い、実施例1と同様に自動制御して、得られた中空糸膜を、1時間毎に5回サンプリングし性能を評価した結果、サンプリングした全ての中空糸膜が規格性能を満たした。
【0033】
(実施例3)
重量平均分子量が42万のフッ化ビニリデンホモポリマー40重量%とγ−ブチロラクトン60重量%を150℃で溶解させて均一溶液を得た。この溶液を120℃で静置、脱泡し100℃の中空糸成型用二重管状口金の外側の管から吐出した。同時に二重管状口金の内側の管から、中空部に100重量%のγ−ブチロラクトンを注入した。乾式長2.5cmで10℃のγ−ブチロラクトン80重量%水溶液からなる冷却浴で凝固させた。その後、水洗し80℃の熱水浴中で延伸し中空糸膜を得た。
【0034】
破断伸度と透水量の規格性能をそれぞれ70%以上、1.5m/m・h・100kPa以上とする。破断伸度が70%未満のとき1.0倍延伸、破断伸度が70〜140%のとき1.0〜1.7倍延伸、破断伸度が140%以上のとき1.7倍延伸となるように回転速度を決定するプログラムがインストールされた処理装置を用い、実施例1と同様に自動制御して、得られた中空糸膜を、1時間毎に5回サンプリングし性能を評価した結果、サンプリングした全ての中空糸膜が規格性能を満たした。
【0035】
(実施例4)
重量平均分子量36万のフッ化ビニリデンホモポリマー55重量%とプロピレンカーボネート45重量%を170℃で溶解させて均一溶液を得た。この溶液を中空糸成型用二重管状口金の外側の管から吐出した。同時に二重管状口金の内側の管から、中空部に100重量%のプロピレンカーボネートを注入した。乾式長3.0cmで5℃の85重量%のプロピレンカーボネート水溶液からなる冷却浴で凝固させた。その後、水洗し80℃の熱水浴中で延伸し中空糸膜を得た。
【0036】
破断伸度と透水量の規格性能をそれぞれ80%以上、2.0m/m・h・100kPa以上とする。破断伸度が80%未満のとき1.0倍延伸、破断伸度が80〜150%のとき1.0〜1.7倍延伸、破断伸度が150%以上のとき1.7倍延伸となるように回転速度を決定するプログラムがインストールされた処理装置を用い、実施例1と同様に自動制御して、得られた中空糸膜を、1時間毎に5回サンプリングし性能を評価した結果、サンプリングした全ての中空糸膜が規格性能を満たした。
【0037】
(比較例1)
処理装置による自動制御を行わず延伸倍率を常に1.4倍とした以外は、実施例1と同様にして中空糸膜を得た。サンプリングした中空糸膜の破断伸度と透水量にはバラツキがあり、そのうちの40%が規格性能を満たしていなかった。
【0038】
(比較例2)
処理装置による自動制御を行わず延伸倍率を常に1.4倍とした以外は、実施例2と同様にして中空糸膜を得た。サンプリングした中空糸膜の破断伸度と透水量にはバラツキがあり、そのうちの20%が規格性能を満たしていなかった。
【0039】
(比較例3)
処理装置による自動制御を行わず延伸倍率を常に1.5倍とした以外は、実施例3と同様にして中空糸膜を得た。サンプリングした中空糸膜の破断伸度と透水量にはバラツキがあり、そのうちの20%が規格性能を満たしていなかった。
【0040】
(比較例4)
処理装置による自動制御を行わず延伸倍率を常に1.6倍とした以外は、実施例4と同様にして中空糸膜を得た。サンプリングした中空糸膜の破断伸度と透水量にはバラツキがあり、そのうちの40%が規格性能を満たしていなかった。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施例1の制御装置の模式図である。
【図2】張力と破断伸度の関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1〜4 駆動ロール
5 延伸浴
6 テンションメーター
7 処理装置
8 中空糸膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき、得られる中空糸膜の性能を評価することを特徴とする中空糸膜の評価方法。
【請求項2】
駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造方法であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき延伸倍率を制御することを特徴とする中空糸膜の製造方法。
【請求項3】
駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造方法であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定し、測定した結果に基づき、得られる中空糸膜の性能を評価し、評価結果に基づき延伸倍率を制御することを特徴とする中空糸膜の製造方法。
【請求項4】
製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段を有する中空糸膜の製造装置。
【請求項5】
駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造装置であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段を有する中空糸膜の製造装置。
【請求項6】
請求項4記載の張力測定手段を有する中空糸膜の製造装置であって、前記張力測定手段で測定された張力から、得られる中空糸膜の性能を評価する評価手段とを有する中空糸膜の製造装置。
【請求項7】
駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造装置であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段と、前記張力測定手段で測定された結果に基づき延伸倍率を制御する制御手段とを有する中空糸膜の製造装置。
【請求項8】
駆動ロール間で延伸を行う工程を有する中空糸膜の製造装置であって、前記延伸を行う工程より前の製造工程中の中空糸膜の張力を測定する張力測定手段と、前記張力測定手段で測定された張力から、得られる中空糸膜の性能を評価する評価手段と、評価手段で評価された結果に基づき延伸倍率を制御する制御手段とを有する中空糸膜の製造装置。
【請求項9】
得られる中空糸膜の性能の評価が、中空糸膜の透水量および伸度により特定されることを特徴とする請求項1に記載の中空糸膜の評価方法。
【請求項10】
得られる中空糸膜の性能の評価が、中空糸膜の透水量および伸度により特定されることを特徴とする請求項3に記載の中空糸膜の製造方法。
【請求項11】
得られる中空糸膜の性能の評価が、中空糸膜の透水量および伸度により特定されることを特徴とする請求項6または8に記載の中空糸膜の製造装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2006−87995(P2006−87995A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−274567(P2004−274567)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】