説明

中空繊維、中空繊維束、フィルタおよび、中空繊維または中空繊維束の製造方法

本発明は、半透過性膜材料で作られた中空繊維に関する。前記中空繊維は、隣接する片側または両側の部分よりも前記中空繊維の内径が小さくなっている狭窄部を、前記中空繊維の全長において1つだけ有している。また、本発明は、中空繊維束、フィルタおよび、中空繊維または中空繊維束の製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半透過性膜材料で作られた中空繊維、中空繊維で構成される繊維束、繊維束で構成されるフィルタ、ならびに中空繊維または中空繊維束の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
透析療法では、血液は患者から連続的に取り出され、回路内のフィルタモジュール(透析器)を通過した後、患者に戻される。フィルタを通過する時に、腎臓によって排出することができなくなった代謝物が、血液から除去される。また、必要に応じて、フィルタを介して透析液から血液に成分を添加することも可能である。このようなフィルタモジュールは通常、ハウジングに収容された中空繊維膜の束を有する。ハウジング内において、膜繊維は、細長く延びた状態で、ほぼ平行になるように配置される。ハウジングとの接続部により、血液は、血液回路のホースラインから繊維の内側、つまり繊維の中空空間へと導入され、繊維の長手方向に流れて、繊維の終端部の出口を通り、連続している血液回路のホースラインへと導出される。
【0003】
また、透析液は、別の液回路を通り、繊維を取り囲むハウジングの内部空間に供給される。一般に、透析液は、ハウジングの内部空間を流れる水のような液体であり、例えば繊維の長手方向に流れる。フィルタモジュールのハウジングは、ハウジングの内部空間に透析液を供給するための接続部と、ハウジングの内部空間から透析液を除去するための接続部とを有している。このように、膜繊維は2つの液体の流れに接している。つまり、膜の外壁側では透析液流に、膜の内壁側では血液流に、それぞれ接している。
【0004】
両液体(血液および透析液)の成分がこの多孔質膜構造体を通過することができるか否かは、その成分の径に依存する。膜の細孔径は、どの物質が膜壁を通過でき、どの物質が通過できないかを決定する。中空繊維膜の平均細孔径は、その製造方法によって異なる。治療方法に応じて、異なる細孔径を有する各種の中空繊維膜が要求される。
【0005】
細孔径の比較的小さい膜は、透析プロセスに用いられる。このプロセスでは、主に、小〜中サイズの物質が血液から除去される。一般に、血液治療プロセスでは、分子量が500g/mol未満の分子は小分子群として区分され、分子量が500〜15,000g/molの分子は中分子群として区分される。対照的に、血漿交換療法では、高分子でサイズの大きいタンパク質分子を含む全血漿を、血液の細胞成分から分離させるために、細孔径の大きい膜が要求される。15,000g/molより大きい分子量を有するタンパク質は、大分子と見なされる。
【0006】
血液側から透析液側、または逆に透析液側から血液側への膜壁を介した物質輸送は、異なる原理で行われる。これには、拡散および対流という輸送現象が、本質的に関係する。拡散の推進力は、濃度差である。つまり、液体系または気体系において、濃度差を平衡状態に近づけようとする力である。特に小分子は、顕著な粒子移動を行うため、比較的動きやすく、この濃度均衡化に関与する。逆に、大分子は、分子移動をあまり行わないので、拡散によって膜壁を介して輸送されることがほとんどない。
【0007】
これに対して、中分子および大分子の膜透過輸送は、対流によって行われる。この場合、対流とは、膜間差圧の勾配(TMP=膜間差圧)に従い膜壁を通過する流れのことである。透析液側と血液側の圧力差は、2つの液回路(血液および透析液)の流量および流れ方向によって生じる。
【0008】
限外濾過率Qとも呼ばれる膜透過濾過流量、つまり透析液側または血液側へ横断する液体の流量は、以下の関係に従い、膜間差圧TMPに比例する。
=UFcoeff・TMP
【0009】
濾液流量Qが大きいほど、限外濾過係数UFcoeffまたは膜間差圧TMPが大きくなることが分かる。UFcoeffは、膜の透過性を面積について示す指標であり、細孔数、膜の表面積、および細孔径とともに増加する。
【0010】
これらのパラメータが最適化された膜は、ハイフラックス膜とも呼ばれる。この膜は、膜透過流量を増加することができるためにこのように呼ばれており、中分子および大分子の物質輸送を最適に行うことができる。
【0011】
図1を参照しながら、対流輸送の原理を概略的に説明する。
【0012】
図1は、血液の入口側端部からの血液の流れ方向における中空繊維の長さに対するハイフラックスフィルタモジュールの透析液側の圧力勾配(線1)と、中空繊維内部の血液側圧力勾配(線2)を示す図である。
【0013】
血液がフィルタモジュールまたは中空繊維内に入ると、最初は高かった血液側の圧力は、血液の出口に到達するまでに連続的に直線状に減少する。透析液側の圧力は、これと逆の挙動を示す。これは、図示したケースでは、透析液の流れ方向が血液の流れ方向と逆になっている、つまりフィルタ内を逆流しているからである。このフィルタモジュールでは、血液側の圧力勾配の直線と、透析液側の圧力勾配の直線との間の縦軸方向の差(L2−L1)が、TMPの大きさを示す。2つの直線間の間隔が大きいほど、その繊維における位置での膜間差圧が大きい。図1において、繊維の長さが長くなるにつれて、つまり、フィルタの端部からの距離が大きくなるにつれて、この縦軸方向の差(L2−L1)の領域は小さくなり、2つの直線の交点ではゼロになり、その後、繊維の長さがさらに長くなるにつれて再び大きくなることが分かる。このことから、血液の入口側(図1の左側)から、TMPが連続的に減少することが分かる。血液側の圧力が透析液側の圧力よりも高い領域では、まず血液側から透析液側への対流による輸送が生じる。圧力線が交差した後は、TMPが再び増加する。しかしながらこの時、透析液側の圧力が血液側の圧力よりも高いため、対流による物質輸送は透析液側から血液側へと行われる。
【0014】
TMPを増加させて、膜透過流量を増加させることが、このようなフィルタモジュールにおける課題である。一つの可能性として、フィルタモジュールの透析液側にフラックスバリアを設けることができる。この手法は、特許文献1より公知である。図2に、このようなモジュールの圧力勾配を概略的に示す。
【0015】
図1と同様、実線(線3)は、血液側の圧力勾配を示し、破線4は、変更を加えていないフィルタモジュールの透析液側の圧力勾配を示す。透析液側にフラックスバリアを設けたフィルタを用いると、破線5が生じる。図2に明示するように、フラックスバリアの効果により、透析液の流れ方向から見て(図2における右から左)、透析液側の圧力が、変更を加えていないフィルタモジュールに対して比較的緩やかに減少し、フラックスバリアの領域では著しい圧力降下が生じる。フラックスバリアの下流側では、透析液側の圧力はわずかにしか減少しない。つまり、圧力勾配の傾きは、透析液側のフラックスバリアの領域の傾きよりも小さい。
【0016】
図2に明示するように、フラックスバリアを設けることにより、血液側の圧力勾配と、透析液側の圧力勾配との間の領域が、このようなフラックスバリアを持たないフィルタモジュールよりも大きくなる。したがって、このフラックスバリアを持たないフィルタモジュールと比較して、対流による膜間輸送がより顕著に生じる。透析液側の流れ抵抗(flux resistance)により、膜を介した血液側から透析液側への流れが大きくなる。この原理は、Roncoらによって検討された。非特許文献1から、透析液側の流れ断面を小さくすることにより、中サイズの分子であるビタミンB12およびインスリンをより多く除去できることが分かる。この原理は、特許文献2、特許文献3および特許文献4の主題でもある。
【0017】
内径の小さい中空繊維を用いることによって、膜間差圧を上昇させることもまた公知である。図3は、繊維の内径が繊維の長さ方向における繊維の内部圧力に与える影響を示す図である。これに関連して、ハーゲン・ポアズイユの法則によれば、毛管半径が減少するにつれて、圧力損失が大きくなる。これにより、直径が小さい中空繊維の内側の圧力勾配(図3、線6)は、直径の大きい中空繊維の圧力勾配(図3、線7)よりも急峻になる。線8は、透析液側の圧力勾配を示す。図3より、透析液側の圧力勾配の直線および血液側の圧力勾配の直線の間の縦軸方向の差(L2−L1)の面積、ならびに膜間差圧は、中空繊維の半径が小さくなることにより、増加する。
【0018】
Roncoらは、TMPの増加に関しても、この原理を検討した。ここで、非特許文献2を参照する。内径がそれぞれ200μmおよび185μmの中空繊維膜の比較実験では、内径が小さい膜の方が、中サイズの分子であるビタミンB12およびインスリンの除去効果が高かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】米国特許第5,730,712号
【特許文献2】欧州特許第1433490号
【特許文献3】欧州特許第1344542号
【特許文献4】国際特許第2006/024902号
【特許文献5】欧州特許第0750936号
【特許文献6】欧州特許出願第1547628号
【特許文献7】欧州特許第0543355号
【特許文献8】ドイツ特許第2842958号
【特許文献9】米国特許第4,380,520号
【特許文献10】米国特許第4,291,096号
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】C.ロンコ(C.Ronco)らによる論文「改良した実験用血液透析器における内部濾過による対流輸送の増進(Enhancement of convective transport by internal filtration in a modified experimental hemodialyzer)」、キドニー・インターナショナル(Kidney International)、第54巻、1998年、p.979以下)
【非特許文献2】ロンコ(Ronco)らによる論文「血液透析器における中空繊維内径の低減による効果(Effects of reduced inner diameter of hollow fiber in hemodialyzers)」、キドニー・インターナショナル(Kidney International)、第58巻、2000年、p.809以下
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、繊維の内径を小さくすることにより、問題が生じる。この非常に小さな繊維の開口部に血液を導入する際、血球がこの流れ断面において加速され、血球とフィルタモジュール材料との間で大きな摩擦が生じてしまう。血球は、一定条件下で破壊される。したがって、内側半径を任意に小さくすることは不可能である。市販のフィルタモジュールの中空繊維半径は、特に185μmである。しかしながら、より小さい半径のものは、体外血液治療には好ましくないとされている。
【0022】
したがって、本発明の目的は、血球の損傷または破壊といった上記の不利益が生じないか、または不利益が少ないフィルタであって、中空繊維膜を介した顕著な対流輸送を実現することができるフィルタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本目的は、請求項1の特徴を備える中空繊維、請求項9の中空繊維束、請求項10のフィルタ、ならびに請求項15の特徴を備える方法によって達成される。
【0024】
本発明によれば、中空繊維であって、隣接する片側または両側の部分よりも前記中空繊維の内径が小さくなっている狭窄部を、前記中空繊維の全長において1つだけ有する中空繊維が提供される。前記中空繊維の前記狭窄部領域の内径は、一定であってもよく、可変であってもよい。本発明によれば、穏やかな血液治療を行う血液浄化モジュールにおいて、比較的高いTMPを設定することができ、これに付随して、中分子、ならびに必要であれば大分子の対流輸送を向上させることができる中空繊維膜が提供される。
【0025】
前記狭窄部は、例えば前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延びていてもよく、その長さは、前記繊維の全長の5%未満、5%〜10%、10%〜15%、15%〜25%であるか、または25%より大きくてもよい。
【0026】
前記中空繊維の内径は、前記狭窄部の両側において繊維末端の端部に至るまで増加させてもよく、前記狭窄部は、前記中空繊維の長さの中央に配置してもよいし、その中央からずれていてもよい。
【0027】
前記中空繊維の狭窄部の内径は、前記中空繊維の前記狭窄部が形成されていない片側または両側の部分の内径の40%未満、40%〜50%、50%〜80%であるか、または80%より大きくてもよい。
【0028】
上記のように、前記狭窄部は、前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延び、一定の内径を有していてもよい。また、前記狭窄部は、前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延び、最初に小さくなり、その後大きくなる内径を有していてもよい。
【0029】
前記狭窄部に隣接する片側または両側の部分から、前記狭窄部への移行は、段階的または連続的であってもよい。
【0030】
繊維に狭窄部が設けられると、血液流がその狭窄部において加速されるという問題が生じる。また、繊維の壁部での摩擦力が上昇し、溶血が生じる危険がある。したがって、前記狭窄部を、前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延びるように構成することと、前記狭窄部と、前記中空繊維の前記狭窄部が形成されていない部分との間に、移行領域を設けることが考えられる。この移行領域の長さは、前記長手方向の一部の長さの5%〜20%とすることができる。中空繊維において、大内径部分から小内径部分へ続く移行領域の長さが非常に短い場合、血液の流速が上昇し、摩擦の値も大きくなってしまう。したがって、この移行領域が、ある一定の長さにわたって均一に設けられることが有利である。移行領域の長さは、狭窄部の全長の5%を下回らないことが好ましい。しかしながら、狭窄部の全長によっては、10%、15%、または20%という値であってもよい。
【0031】
また、狭窄部全体にわたって、内径を最初に連続的に最小値まで減少させて、その後、元の内径にまで連続的に増加させてもよい。一般に、本発明の繊維を血液治療に用いる場合には、狭窄部を、最小内径部分について対称となるように形成することが有利である。しかしながら、非対称な形状もまた好適である。
【0032】
狭窄部の内径は、本発明の繊維が対象とする血液治療方法に適応される。例えば、血漿交換療法に用いられる中空繊維膜の内径は、320μm程度である。この方法においては、約50%以上のより顕著な狭窄部を選択することが好都合である。この方法において好ましい本発明の繊維では、狭窄部の内径は150μmである。
【0033】
透析療法用に設計された中空繊維では、従来の内径は約200μmである。透析療法等に適した本発明の中空繊維の好ましい実施形態において、その狭窄部の内径は約150μmである。相対的な狭窄量は、25%である。
【0034】
内径の絶対最小値に関しては、一定の制限が設けられている。内径が小さすぎると、血液は狭窄部で過度に加速され、血球が繊維の内壁との摩擦によって破壊され、溶血反応が起こる危険性がある。体外血液浄化プロセスに用いる繊維の場合、最も狭い領域、つまり最も顕著な狭窄部は、血液流量にもよるが、150μm程度であることが好ましい。しかしながら、血液流量または血液治療に関するその他のパラメータに応じて、狭窄部の内径をさらに小さくすることもまた可能である。
【0035】
中空繊維の両端部間における狭窄部の位置は、必要に応じて変更可能である。透析療法のフィルタモジュールに用いられる繊維束の標準的な長さは、24〜28cmである。この長さにおいて、狭窄部は、処理方法に応じて異なる位置に設けることができる。狭窄部は、繊維束の長さの中心部分に位置することが好ましい。また、血液側から透析液側にのみ、対流輸送が行われることが望ましい場合もある。このような治療法では、フィルタモジュールの繊維束の狭窄部は、繊維束の全長を3等分したうち、血液の流れ方向から見て3番目の区画に設けられていることが好ましい。逆の場合、透析液側から血液側にのみ対流輸送が行われることが望ましい。そのような場合には、狭窄部は、繊維束の全長を3等分したうち、血液の流れ方向から見て1番目の区画に設けられていることが好ましい。
【0036】
本発明はまた、請求項1〜8のいずれか1つの中空繊維を複数有する繊維束に関する。
【0037】
本発明はまた、フィルタハウジングと、前記フィルタハウジング内に配置される少なくとも1つの繊維束とを有するフィルタモジュールであって、前記繊維束は、請求項9の繊維束であることを特徴とするフィルタモジュールに関する。
【0038】
膜間差圧を任意に上昇させるために、本発明の中空繊維または中空繊維束を、透析液側に流れを制限する箇所を有するフィルタモジュールに用いることは特に有利である。したがって、フィルタハウジング内の繊維束の中空繊維を取り囲む領域の面積、つまり透析側の流れ断面を小さくするための流れ制限手段を設けてもよい。
【0039】
前記流れ制限手段は、前記フィルタハウジングにおいて、隣接する片側または両側の部分よりも前記フィルタハウジングの内径が小さくなっている狭窄部として構成されていてもよい。
【0040】
また、前記流れ制御手段は、前記フィルタハウジング内に配置され、前記繊維束を取り囲むリングとして構成されていてもよい。この方法でも、透析液側の流れ断面が小さくなる。
【0041】
前記流れ制限手段は、例えば、好ましくは透析液等の、前記繊維束の周囲の空間を流れる媒体に接触すると膨張する膨張可能な物質であってもよい。
【0042】
さらに、本発明は、請求項1〜8のいずれか1つの中空繊維の製造方法、または請求項9の中空繊維束の製造方法に関する。前記方法は、製造した中空繊維または中空繊維束を、特にリールである巻き取り装置に巻き取る工程を備える。
【0043】
この種の中空繊維膜の製造方法は、先行技術によって周知である。例えば、湿式紡糸法によって製造を行うことができる。この方法では、ポリマー溶液がリングノズルを介して押し出され、凝固槽に投入される。ポリマー溶液の押し出しと同時に、ノズルの内側の開口部から、内部剤(inner precipitating agent)が押し出されることにより、全体的に内部剤で充填された中空のポリマー溶液糸が得られる。多孔質の中空繊維膜は、このポリマー溶液糸から、位相反転プロセスによって生成され、ローラ装置によって排出され、複数回の洗浄および乾燥工程を経る。最後に、この糸は、好ましくはリールである巻き取り装置に巻き取られる。この種の製造方法については、特許文献5、特許文献6および特許文献7を参照する。
【0044】
狭窄部を形成するか、あるいは内径を変化させるために、ポリマー溶液の押し出し中に、内部剤の押し出し圧力を短時間だけ低下させることができる。あるいは、ポリマー糸が排出されるローラ装置の排出速度を変更することもまた可能である。排出速度を短期間だけ上昇させると、押し出されたポリマー溶液糸は、長手方向に引っ張られ、必然的にその内径は小さくなる。中空繊維の内側流れ断面を小さくするための別の方法としては、スタンピング(stamping)ローラまたは溝付きローラを用いて繊維に外圧を印加することによって、繊維をこの位置で圧縮させるように、繊維を加工する方法がある。
【0045】
紡糸材料(spinning mass)または内部剤の押し出し中に、圧力を周期的に変化させることによって、内径を変更することができることは、特許文献8より公知である。こうして得られた繊維は、長手方向に波状となる構造を有する。同様の方法は、特許文献9および特許文献10にも記載されている。この種の構造を有する繊維では、物質の膜透過輸送を向上させるために、透析プロセス中に繊維束の繊維が互いに接着してしまうことを回避しなければならない。しかしながら、この種の繊維では、膜間差圧の増加は見られない。
【0046】
本発明によれば、前記中空繊維に、隣接する片側または両側の部分よりも前記中空繊維の内径が小さくなっている狭窄部が設けられ、また、前記中空繊維が巻き取られた状態で、前記狭窄部が巻き取り方向の所定位置に設けられるように、巻き取り装置が所定の位置にくる時点は、中空繊維の狭窄部を形成する時点と同期される。例えば、リール位置を、内部剤の圧力を変化させる時点や押し出し速度を変化させる時点と同期させたり、素単品具ローラや溝付きローラの動きと同期させることが考えられる。
【0047】
例えば、同期信号を生成するために、リールの端部に、近接スイッチを静止状態で配置してもよい。近接スイッチは、リールアームの所定位置を通過する時に信号を出力する。この信号は、プロセス制御ユニットに送られる。その後、プロセス制御ユニットにより、例えば内部剤圧力や、押し出し速度、あるいは、スタンピングローラに影響が及ぼされる。その結果、押し出されたポリマー溶液糸に狭窄部が生じる。
【0048】
本発明の別の側面において、前記巻き取り装置は、少なくとも1つのリールセグメントを有するリールであって、前記狭窄部の形成と前記リールの位置との同期は、前記狭窄部が、それぞれ前記リールセグメントの中央に位置するように行われる。前記狭窄部は、前記リールセグメントの中央に位置せず、中央からずれていることも考えられる。したがって、前記リールセグメントの中心に位置していなくてもよいし、その中心から対称に位置されていなくてもよい。デッドタイム(dead time duration)、つまり狭窄部が、押し出しノズルまたは狭窄部を製造するユニットから、リールホイールの所定位置までの経路を通過するのに必要な時間を、延長または短縮することによって、リールセグメントにおける前記狭窄部の位置を変更することも可能である。したがって、狭窄部が繊維束の中央に位置していない中空繊維束を、分離することができる。このように、フィルタモジュール内の繊維束の狭窄部の位置は、制限なく、あらかじめ設定することができる。上記のように、血液の治療方法に応じて、繊維束の狭窄部は、繊維束の全長を3等分したうち、血液の流れ方向のから見て、1番目の区画、または2番目の区画、あるいは3番目の区画に配置されることが望ましい。特別な場合においては、繊維束の狭窄部が配置される部分として、より小さい部分を選択することもできる。
【0049】
本発明の別の側面において、前記巻き取り装置は、少なくとも1つのリールセグメントを有するリールである。また、前記狭窄部を形成する時点と前記リールが所定位置を通過する時点との同期は、各リールセグメントに、1つ以上の前記中空繊維が存在するように行われる。したがって、本発明の方法によれば、1つのリールセグメントから、1つだけではなく、複数の繊維束を得ることができる。これは、例えばセグメント数が2〜6と小さく、リールアームの半径が大きいリールに特に関連する。狭窄部の形成がリールアームの位置に同期するように、1つのリールセグメントを通過してから、次のリールセグメントを通過するまでに、単に2つ以上の信号が伝達される。
【0050】
本発明の方法を実施するにあたり、リールセグメントの数は、特に限定されない。11個、9個、または7個のリールセグメントを有するリールを、3個または5個のセグメントを有するリールと同様に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は、血液の流れ方向におけるフィルタモジュールの長さに対する血液側の圧力勾配および透析液側の圧力勾配を概略的に示す図である。
【図2】図2は、透析液側の流れ断面に狭窄部を設けた場合と設けない場合の、血液の流れ方向におけるフィルタモジュールの長さに対する血液側の圧力勾配および透析液側の圧力勾配を概略的に示す図である。
【図3】図3は、中空繊維の内径が異なる場合の、血液の流れ方向におけるフィルタモジュールの長さに対する血液側の圧力勾配および透析液側の圧力勾配を概略的に示す図である。
【図4】図4は、中空繊維の内径を小さくした場合と小さくしなかった場合の、血液の流れ方向におけるフィルタモジュールの長さに対する血液側の圧力勾配および透析液側の圧力勾配を概略的に示す図である。
【図5】図5は、中空繊維および中空繊維束を製造する方法における構成要素を示す概略図である。
【図6】図6は、中空繊維の内径を小さくし、透析液側の流れ断面を小さくした場合の、血液の流れ方向におけるフィルタモジュールの長さに対する血液側の圧力勾配および透析液側の圧力勾配を概略的に示す図である。
【図7】図7は、狭窄部の領域において中空繊維の内径を小さくした本発明のフィルタを示す概略図である。
【図8】図8は、狭窄部の領域において中空繊維の内径を小さくし、フィルタハウジングの内径を小さくした本発明のフィルタを示す概略図である。
【図9】図9は、リールホイールを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の細部および利点は、図面に示す以下の実施形態を参照して、より詳細に説明される。
【0053】
図4は、その全長において一定の内径を有する中空繊維の血液側の圧力勾配(線9)を、血液の入口側端部からの血液の流れ方向におけるフィルタモジュールの長さ、または中空繊維の長さに対して示す図である。図4の線10は、隣接する両領域よりも中空繊維の内径が小さくなっている狭窄部を有する本発明の中空繊維の内側の圧力勾配を示す。図4に示すように、中空繊維の狭窄部を有する実施携帯では、流量が一定の場合、狭窄部のない中空繊維に比べて、繊維の血液側入口の開口部における圧力が高くなる。線10の傾きから分かるように、狭窄部に到達するまでは、圧力は繊維の長さが長くなるにつれて比較的ゆっくりと減少するだけであるが、狭窄部領域に入って勾配が急に低下し、狭窄部での下流への勾配となる。その狭窄部自体は上流方向への勾配と前記狭窄部領域の勾配との間にある。線11は、同様に血液の流れ方向における透析液側の圧力勾配を示す。血液と透析液は、フィルタ内において逆方向に流れる。
【0054】
図6に、フィルタハウジングに狭窄部を設けた場合、つまり透析液側の流れ断面が一部小さくなっている場合の、フィルタモジュール内の血液側と透析液側とで見られる圧力状態を示す。線12は、血液側の圧力勾配を、線13は透析液側の圧力勾配を、それぞれ血液の流れ方向に対して示している。
【0055】
図2、図4および図6の結果を比較すると、繊維束の狭窄部に到達するまでの透析液と血液の圧力曲線は、中空繊維およびフィルタハウジングのいずれにも狭窄部を設けない場合とは別のものである。中空繊維が狭窄部を有する場合、フィルタハウジングが狭窄部を有する場合、または透析液側の流れ断面にその他の狭窄部がある場合、図6に示すように、2つの圧力曲線の間には特に大きな空間が生じる。
【0056】
図7に、ハウジング110と、ハウジング内にその長手方向に平行に配置され、まとめられて束を形成する中空繊維120とを有する本発明の透析器(フィルタ)100を示す。中空繊維120の端部は、ハウジング110の内側に封着された成形コンパウンド内に位置している。図7に示すように、繊維の内部空間では、血液が図7の左から右に流れ、繊維120の周囲の透析液空間では、透析液が右から左へ、つまり逆方向に流れている。中空繊維の全長のほぼ中心には、中空繊維120の特定の長手方向の一部にわたって延びる狭窄部122が設けられている。図7のフィルタ100を用いた場合の圧力勾配を、図4の線10および11に示す。
【0057】
図8に、ハウジング110が、ハウジングの他の部分と比べてハウジング内径が小さくなっている狭窄部111を有する、という点で図7の透析器とは異なる本発明の透析器(フィルタ)100を示す。この構成により、全体として特に高い膜間差圧が生じる。透析液側での流れ制限は、この場合、フィルタハウジングの狭窄部によって生じる。これは、このようなフィルタモジュールを概略的にのみ示すものである。上記のように、その他の透析液側の制限手段も考えられる。例えば、繊維束を取り囲み、円筒状のフィルタハウジングの内側に配置されるリングであってもよい。また、繊維がその中にはめ込まれ、透析液に接触すると膨張して流れを制限することによって、透析液側で圧力を急上昇させる膨張可能な物質であってもよい。図2の線4および線5の比較結果のように、透析液側の圧力勾配は、この手段による影響を受ける。図8の構成による圧力勾配は、図6に示す。
【0058】
繊維束における狭窄部の位置、透析液側の流れ制限部の位置は、図8に示す実施形態に限定されない。両狭窄部とも、血液の流れ方向から見て、フィルタモジュールの全長を3等分したうちの最も後方の区画に配置することができる。これにより、繊維束の狭窄部に到達する前のTMPは増加し、血液側から透析液側への対流物質輸送が増加する。また、繊維の狭窄部および透析液側の流れ制限部は、共にフィルタモジュールの全長を3等分したうち、血液の流れ方向から見て、最初の区画に配置することができる。このように配置すると、透析液側から血液側への対流物質輸送が行われる。その他の繊維狭窄部と、透析液側の流れ制限部との相対配置もまた可能である。
【0059】
図5に、本発明の中空繊維または中空繊維束を製造するための構成を示す。紡糸材料混合物(spin mass mixture)に、参照符号200を付す。ポリマー溶液糸を、押し出しノズル210を用いて生成する。ノズル210は、その中にポリマー溶液糸の内側に内部剤を投入するための別のノズルを有するリング状ノズルである。完成した中空繊維において、中空繊維の内径が小さくなっている狭窄部が得られるように、ポリマー溶液糸または中空糸の内径は、例えば、内部剤の圧力を変えるか、ノズル210または図示していないローラ装置から糸が排出される時の排出速度を変えることにより、変更可能である。
【0060】
狭窄部を有する中空繊維は、紡糸ユニットのローラ装置により、沈殿槽220および洗浄槽230を通って搬送される。
【0061】
本発明によれば、中空繊維膜は、狭窄部がリールセグメント250の所定位置、例えば中心からずれた位置、または中心寄りに配置されるように、リール240に巻き取られる。このことを確実にするために、リールアーム260を通過する時に、近接スイッチの信号が生成される。押し出しノズルまたはスタンピングロールから、リールセグメント250の所定位置の中心までの狭窄部のランニングタイム(デッドタイム)は公知であるため、リール240の回転速度は、狭窄部がリールセグメントの所定位置に来るように、そして繊維束における所定位置に配置されるように、設定することができる。糸の搬送速度は、リールの回転速度を一定とした状態で、狭窄部が所定位置に配置されるように設定することができる。
【0062】
ここに示した解決法から当業者が想到しうるその他の最適化について述べる。例えば、中空繊維が徐々に巻き取られることで、リールの実効的な外周は増加する。したがって、紡糸プロセスの時間が長くなるにつれて、リールの回転速度を遅くすることが必要である。デッドタイムもまた、紡糸プロセス中に適応させる必要がある。
【0063】
本発明による狭窄部が設けられている繊維の繊維束は、リールセグメントから切断され、フィルタモジュールとしてさらに加工することができる。
【0064】
図9に、リールアーム260と、それぞれの端部において結合されたリールセグメント250とを有するリールホイール240の拡大図を示す。
【0065】
全ての図面は、概略図としてのみ理解されるべきものである。これらの図面は、図示した実施形態において、流れ経路における狭窄部の前で背圧が生じ、流れ方向における圧力降下は、狭窄部なしの場合と比べて緩やかに発生することを示すためのものである。狭窄部では、急激な圧力降下が生じる。狭窄部を通過した後の流れ抵抗は、狭窄部の有無にかかわらず、同一であることが好ましい。中空繊維の内側の圧力曲線および透析液側の圧力曲線の相対的な位置は、模式的なものにすぎない。しかしながら、図6に示すように、2つの曲線に囲まれる領域が生じるように、これらは相対的に配置されることが好ましい。この領域の大きさは、膜壁を介した対流輸送の規模を示す基準である。図6の矢印は、対流輸送が膜間差圧の違いによって生じる方向を示している。
【0066】
圧力曲線の各部分の勾配は、同様に、模式的にのみ理解されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半透過性膜材料で作られた中空繊維であって、
前記中空繊維は、隣接する片側または両側の部分よりも前記中空繊維の内径が小さくなっている狭窄部を、前記中空繊維の全長において1つだけ有することを特徴とする中空繊維。
【請求項2】
請求項1の中空繊維において、
前記狭窄部は、前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延びており、その長さは、前記繊維の全長の5%未満、5%〜10%、10%〜15%、15%〜25%、または25%より大きい中空繊維。
【請求項3】
請求項1または2の中空繊維において、
前記中空繊維の前記狭窄部の内径は、前記中空繊維の前記狭窄部が形成されていない片側または両側の部分の内径の40%未満、40%〜50%、50%〜80%、または80%より大きい中空繊維。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つの中空繊維において、
前記狭窄部は、前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延びており、一定の内径を有している中空繊維。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つの中空繊維において、
前記狭窄部は、前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延びており、最初に小さくなり、その後大きくなる内径を有している中空繊維。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つの中空繊維において、
前記狭窄部に隣接する片側または両側の部分から、前記狭窄部への移行は、段階的または連続的である中空繊維。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つの中空繊維において、
前記狭窄部は、前記中空繊維の長手方向の一部にわたって延びており、
前記狭窄部と、前記中空繊維の前記狭窄部が形成されていない領域との間に移行領域が設けられ、
前記移行領域の長さは、前記長手方向の一部の長さの5%〜20%である中空繊維。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つの中空繊維において、
前記狭窄部は、前記中空繊維の内径が最小となる箇所を有し、
当該狭窄部は、前記箇所に関して対称に形成されている中空繊維。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つの中空繊維を複数有することを特徴とする繊維束。
【請求項10】
フィルタハウジングと、前記フィルタハウジング内に配置される少なくとも1つの繊維束とを備えるフィルタであって、
前記繊維束は、請求項9の繊維束であることを特徴とするフィルタ。
【請求項11】
請求項10のフィルタにおいて、
前記フィルタハウジング内の前記繊維束の前記中空繊維を取り囲む領域の断面積を小さくする流れ制限手段が設けられているフィルタ。
【請求項12】
請求項11のフィルタにおいて、
前記流れ制限手段は、前記フィルタハウジングにおいて、隣接する片側または両側の部分よりも前記フィルタハウジングの内径が小さくなっている狭窄部として構成されるフィルタ。
【請求項13】
請求項11または12のフィルタにおいて、
前記流れ制限手段は、前記フィルタハウジング内に配置され、前記繊維束を取り囲むリングとして構成されるフィルタ。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか1つのフィルタにおいて、
前記流れ制限手段は、前記繊維束の周囲の空間を流れる媒体に接触すると膨張する膨張可能な物質として構成されるフィルタ。
【請求項15】
請求項1〜8のいずれか1つの中空繊維の製造方法、または請求項9の中空繊維束の製造方法であって、
前記方法は、製造した中空繊維または中空繊維束を、リールである巻き取り装置に巻き取る工程を備え、
前記中空繊維に、隣接する片側または両側の部分の内径よりも前記中空繊維の内径が小さくなっている狭窄部を形成し、
且つその形成においては、前記狭窄部が前記巻き取り装置に対して所定の回転角度位置に配置されるように、前記巻き取り装置の回転を、前記中空繊維の前記狭窄部の形成に同期させることを特徴とする製造方法。
【請求項16】
請求項15の方法において、
前記巻き取り装置の少なくとも1つの所定位置であるリールアームの回転に同期して、信号が生成され、前記狭窄部の形成が、前記信号に基づいて行われる方法。
【請求項17】
請求項15または16の方法において、
前記巻き取り装置は、少なくとも1つのリールセグメントを有するリールであって、
前記狭窄部の形成と前記リールの位置との同期は、前記狭窄部が、それぞれ前記リールセグメントの中央に位置するように行われる方法。
【請求項18】
請求項15または16の方法において、
前記巻き取り装置は、少なくとも1つのリールセグメントを有するリールであって、
前記狭窄部の形成と前記リールの位置との同期は、前記狭窄部が、それぞれ前記リールセグメントの中央に位置しないように行われる方法。
【請求項19】
請求項18の方法において、
前記狭窄部の形成と前記リールの位置との同期は、前記狭窄部が、製造される中空繊維の全長を3等分したいずれかの箇所に位置するように行われる方法。
【請求項20】
請求項15または16の方法において、
前記巻き取り装置は、少なくとも1つのリールセグメントを有するリールであって、
前記狭窄部の形成と前記リールの位置との同期は、各リールセグメントに、2以上の前記中空繊維の前記狭窄部が存在するように行われる方法。
【請求項21】
請求項15〜20のいずれか1つの方法において、
前記中空繊維を形成するポリマー溶液糸の内部に位置する中空化のための内部剤の圧力を一時的に低下させるか、
前記中空繊維を形成するポリマー溶液糸が排出される排出速度を一時的に上昇させるか、
または、スタンピングローラおよび/または溝付きローラを、前記ポリマー溶液糸または前記ポリマー溶液糸から形成された中空繊維に外側から作用させることによって、
前記中空繊維の前記狭窄部を形成することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−519023(P2010−519023A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550248(P2009−550248)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001480
【国際公開番号】WO2008/104351
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(599117152)フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (50)
【氏名又は名称原語表記】Fresenius Medical Care Deutschland GmbH
【Fターム(参考)】