説明

乗客コンベアの欄干装置

【課題】インナデッキがスカートガードの上部から外れることを抑制することができる乗客コンベアの欄干装置を得る。
【解決手段】踏段7の側面に対向して設けられ、主枠に支持されたスカートガード3と、欄干パネル4の下部とスカートガード3の上部との間に設けられたインナデッキ5とを備えたエスカレータの欄干装置において、スカートガード3とインナデッキ5との間に渡って設けられ、インナデッキ5がスカートガード3に対して上方向へ移動することを規制する移動規制手段6を備え、移動規制手段6は、主枠に上側スカートアングル1を介して支持された、突起8aが形成されたインナデッキ取付ブラケット8と、インナデッキ5に固定された、突起8aと係合したU字部9aが形成された固定ブラケット9とを有し、U字部9aは、踏段7から水平に離れる方向に移動することで、突起8aと係合している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、踏段の側面に対向して設けられたスカートガードと、スカートガードの上部に設けられたインナデッキとを備えた乗客コンベアの欄干装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、踏段の側面に対向して設けられたスカートガードと、欄干パネルの下部と前記スカートガードの上部との間に設けられたインナデッキとを備え、前記スカートガードの上部には上下方向に凹部が形成され、前記インナデッキの前記スカートガード側端部には、前記凹部に係合可能な凸部が形成されたエスカレータの欄干装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−347650号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このものの場合、例えば、乗客の蹴り上げにより、インナデッキのスカートガード側端部が上方向への外力を受けることで、インナデッキがスカートガードの上部から外れてしまう恐れがという問題点があった。
【0005】
この発明は、上述のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、インナデッキのスカートガード側端部が上方向への外力を受けても、インナデッキがスカートガードの上部から外れることを抑制することができる乗客コンベアの欄干装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る乗客コンベアの欄干装置は、踏段の側面に対向して設けられ、主枠に支持されたスカートガードと、欄干パネルの下部と前記スカートガードの上部との間に設けられたインナデッキとを備えた乗客コンベアの欄干装置において、前記スカートガードと前記インナデッキとの間に渡って設けられ、前記インナデッキが前記スカートガードに対して上方向へ移動することを規制する移動規制手段を備え、前記移動規制手段は、前記主枠に支持部材を介して支持された、係合部が形成された係合体と、前記インナデッキに設けられた、前記係合部と係合した被係合部が形成された被係合体とを有し、前記被係合部は、前記踏段から水平に離れる方向に移動することで前記係合部と係合しており、前記踏段へ水平に近づく方向に移動することで前記係合部との係合が解除される。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエスカレータの欄干装置によれば、インナデッキのスカートガード側端部が上方向への外力を受けても、インナデッキに設けられた被係合体の被係合部が主枠に支持された係合体の係合部に係合することで、インナデッキがスカートガードに対する上方向の移動が規制されているので、インナデッキがスカートガードの上部から外れることを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の各実施の形態を図に基づいて説明するが、各図において、同一または相当の部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1はこの実施の形態に係るエスカレータの欄干装置を示す断面図、図2は図1のスカートガード3、上側スカートアングル1、インナデッキ5および移動規制手段6を示す分解斜視図、図3(a)は図2の上側スカートアングル1およびインナデッキ取付ブラケット8を示す分解斜視図、図3(b)は図2の上側スカートアングル1およびインナデッキ取付ブラケット8を示す側面図である。
この実施の形態に係る乗客コンベアであるエスカレータの欄干装置は、主枠に内部機構を介して支持された支持部材である上側スカートアングル1と、この上側スカートアングル1の下方であって、主枠に内部機構を介して支持された下側スカートアングル2とを備えている。
また、このエスカレータの欄干装置は、上側スカートアングル1および下側スカートアングル2に取り付けられたスカートガード3と、欄干パネル4の下部とスカートガード3の上部との間に取り付けられたインナデッキ5と、スカートガード3とインナデッキ5との間に渡って設けられた、インナデッキ5がスカートガード3に対して上方向へ移動することを規制する移動規制手段6とを備えている。
上側スカートアングル1、下側スカートアングル2、スカートガード3およびインナデッキ5は、エスカレータの全長に渡って複数個設けられている。
【0009】
上側スカートアングル1は、断面L字形状に形成されており、一端部が主枠の内部機構に固定部材を介して固定され、他端部が上方向に延びてスカートガード3の上部の一方の面に接触している。
下側スカートアングル2は、断面L字形状に形成されており、一端部が主枠の内部機構に固定部材を介して固定され、他端部が上方向に延びて、スカートガード3の下部であって、上側スカートアングル1が接触している面と同一の面に接触している。
【0010】
スカートガード3の下端部には、スカートガード3とともに下側スカートアングル2を挟持するクリップ3aが取り付けられている。
スカートガード3の上端部には、スカートガード3および上側スカートアングル1に螺着することで、スカートガード3と上側スカートアングル1とを固定するスカートガード固定ネジ3bが取り付けられている。
【0011】
スカートガード3は、上側スカートアングル1および下側スカートアングル2と接触した面の反対側の面が踏段7の側面に対向するように配置されており、スカートガード3の上端部には、反踏段7側に屈折された段差部が形成されている。
インナデッキ5のスカートガード3側端部は、スカートガード3の段差部の平板部3cに踏段7側から当接している。
これにより、上側スカートアングル1とスカートガード3とを固定するスカートガード固定ネジ3bを隠蔽することができる。
【0012】
移動規制手段6は、上側スカートアングル1の上端部であって、反スカートガード3側の面に取り付けられた係合体であるインナデッキ取付ブラケット8と、インナデッキ5の下面に固定された被係合体である固定ブラケット9とを有している。
インナデッキ取付ブラケット8は断面L字形状に形成されており、このインナデッキ取付ブラケット8の一端部は、上側スカートアングル1の上端部に接触し、インナデッキ取付ブラケット8の他端部は、踏段7から水平に離れる方向に延びている。
【0013】
上側スカートアングル1には、スカートガード3側の面から突出部であるサラネジ10aが螺着されており、このサラネジ10aは、上側スカートアングル1から反スカートガード3側に突出している。
【0014】
インナデッキ取付ブラケット8の他端部には、上方向に延びた、基端部に小径部を有し先端部に大径部を有した係合部である突起8aが2個、踏段7の進行方向に沿って並べて形成されている。
インナデッキ取付ブラケット8の一端部には、踏段7の進行方向に沿った第1の長孔8bが2個形成されており、この第1の長孔8bには、サラネジ10aが遊嵌されている。
サラネジ10aには、ナット10bを取り付けられており、これにより、上側スカートアングル1とインナデッキ取付ブラケット8とが固定されている。
サラネジ10aとナット10bとを緩めることで、インナデッキ取付ブラケット8は上側スカートアングル1に対して、踏段7の進行方向に沿って所定の距離だけ移動することができる。
【0015】
固定ブラケット9は断面くの字形状に形成されており、この固定ブラケット9の一端部には、被係合部であるU字部9aが形成されている。
固定ブラケット9は、踏段7から水平に離れる方向に移動することで、U字部9aがインナデッキ取付ブラケット8の突起8aと係合しており、このことにより、固定ブラケット9がインナデッキ取付ブラケット8に対して上方向へ移動することが規制されている。
また、固定ブラケット9は、踏段7へ水平に近づく方向に移動することで、U字部9aがインナデッキ取付ブラケット8の突起8aとの係合が解除され、その結果、固定ブラケット9がインナデッキ取付ブラケット8に対して上方向へ移動することができる。
なお、隣接したインナデッキ5は、それぞれの固定ブラケット9のU字部9aがインナデッキ取付ブラケット8の2個の突起8aのそれぞれと係合するようになっている。
【0016】
上側スカートアングル1とスカートガード3とは、それぞれの継目が一致するように配置されており、インナデッキ5は、継目が上側スカートアングル1およびスカートガード3の継目と、ずれて配置されている。
なお、上側スカートアングル1、スカートガード3およびインナデッキ5は、それぞれの継目が異なるように配置されてもよく、また、一致するように配置されてもよい。
【0017】
インナデッキ5の欄干パネル4側端部は、主枠の内部機構に支持された上部固定部11に上部取付用ネジ11aを介して固定されている。
これにより、インナデッキ5の水平方向の移動が規制されている。
なお、インナデッキ5の欄干パネル4側端部は、上部固定部11に固定されずに、主枠に支持された内部機構にネジを介して固定されてもよい。
インナデッキ5の欄干パネル4側端部には、上側から上部取付用ネジ11aを覆うようにインナパッキング12が取り付けられている。
インナパッキング12は、上部取付用ネジ11a以外の箇所に設置されるインナパッキングベースと、このインナパッキングベースに嵌合されることで上部取付用ネジ11aを隠蔽するインナパッキング本体とから構成されている。
これにより、例えば、乗客等が上部取付用ネジ11aに引っかかることを防ぐことができる。
なお、インナパッキング12は、上述した構成に限らず、上側から上部取付用ネジ11aを覆うものであればよい。
【0018】
次に、この実施の形態に係るエスカレータの欄干装置の組立手順について説明する。
まず、スカートガード3とクリップ3aとが下側スカートアングル2を挟持するようにスカートガード3を上方から差し込み、さらに、サラネジ10aを上側スカートアングル1に螺着させた状態で、踏段7側からスカートガード固定ネジ3bをスカートガード3および上側スカートアングル1に螺着させる。
これにより、スカートガード3が上側スカートアングル1および下側スカートアングル2に固定される。
次に、サラネジ10aの先端部を第1の長孔8bに貫通させて、インナデッキ取付ブラケット8を上側スカートアングル1に取り付ける。
さらに、インナデッキ取付ブラケット8を第1の長孔8bに沿って移動させて、インナデッキ取付ブラケット8の位置を調節した後、サラネジ10aとナット10bとを締めて、インナデッキ取付ブラケット8を上側スカートアングル1に固定する。
次に、図4(a)に示すように、インナデッキ5を踏段7から水平に離れる方向に移動させて、固定ブラケット9のU字部9aとインナデッキ取付ブラケット8の突起8aとを係合させる。
このとき、インナデッキ5のスカートガード3側端部は、スカートガード3の平板部3cに踏段7側から当接させる。
さらに、インナデッキ5の欄干パネル4側端部を、上部固定部11に上部取付用ネジ11aを用いて固定する。
最後に、インナパッキング12をインナデッキ5の全長に渡って取り付け、上部取付用ネジ11aの頭部を隠蔽する。
【0019】
この実施の形態に係るエスカレータの欄干装置によれば、上側スカートアングル1には突起8aを有したインナデッキ取付ブラケット8が固定され、インナデッキ5には、踏段7から水平に離れる方向に移動することで突起8aに係合したU字部9aが形成された固定ブラケット9が固定されているので、インナデッキ5のスカートガード3側端部が上方向への外力を受けても、インナデッキ5がスカートガード3に対する上方向の移動が規制され、インナデッキ5がスカートガード3の上部から外れることを抑制することができる。
また、上部固定部11から上部取付用ネジ11aを取り外すだけで、インナデッキ5を踏段7から水平に離接する方向に移動させることができ、簡単にインナデッキ5をスカートガード3に着脱することができる。
また、インナデッキ5を踏段7から水平に離接する方向に移動させることができるので、インナデッキ5がエスカレータの全長に渡って複数枚設けられていても、着脱したいインナデッキ5だけを簡単に着脱することができる。
【0020】
また、インナデッキ取付ブラケット8には、踏段7の進行方向に沿った第1の長孔8bが形成されているので、サラネジ10aとナット10bとを緩めることで、インナデッキ取付ブラケット8は、上側スカートアングル1に対して、踏段7の進行方向に沿って移動することができ、その結果、スカートガード3に対するインナデッキ5における踏段7の進行方向に沿って位置を調節することができる。
【0021】
また、スカートガード3の上端部には、反踏段7側に屈折された段差部が形成され、インナデッキ5のスカートガード3側端部は、段差部の平板部3cに踏段7側から当接しているので、インナデッキ5が踏段7側に突出することを低減させることができる。
また、インナデッキ5が踏段7側に突出することを防ぐことにより、インナデッキ5がスカートガード3に取り付けられた状態であっても、踏段7の取り外しを行うことができる。
【0022】
なお、上記実施の形態1では、踏段7の進行方向に沿った第1の長孔8bが形成されたインナデッキ取付ブラケット8について説明したが、勿論このものに限らず、例えば、踏段7の進行方向に垂直な方向に沿った第1の長孔8bを形成してもよい。
【0023】
実施の形態2.
図5はこの実施の形態に係るエスカレータの欄干装置を示す断面図、図6は図5のスカートガード3、上側スカートアングル1、インナデッキ5および移動規制手段6を示す分解斜視図、図7は図6のスカートガード補強部3d、固定体13およびインナデッキ取付ブラケット8を示す分解斜視図である。
この実施の形態に係るエスカレータの欄干装置は、上側スカートアングル1を備えておらず、スカートガード3の上部には、主枠に内部機構を介して支持されたスカートガード補強部3dが接着により固定されている。
なお、スカートガード補強部3dは、接着に限らず、例えば、溶接によりスカートガード3に固定されてもよい。
スカートガード補強部3dは、断面コ字形状に形成されており、中間部がスカートガード3に固定され、一端部が下方で主枠の内部機構に固定部材を介して固定されている。
移動規制手段6は、スカートガード補強部3dの他端部に取り付けられた支持部材である固定体13を有している。
【0024】
固定体13は、断面L字形状に形成されており、一端部がスカートガード補強部3dに固定され、他端部には、インナデッキ取付ブラケット8が設けられている。
固定体13の他端部には、踏段7の進行方向に垂直な方向に沿った第2の長孔13aが2個形成されている。
固定体13の第2の長孔13aおよびインナデッキ取付ブラケット8の第1の長孔8bには、突出部である固定ボルト14aが遊嵌されている。
固定ボルト14aは、第1の長孔8bに沿って移動可能であり、さらに、インナデッキ取付ブラケット8とともに第2の長孔13aに沿って移動可能となっている。
固定ボルト14aには、ナット14bが取り付けられており、これにより、固定体13とインナデッキ取付ブラケット8とが固定されている。
固定ボルト14aからナット14bを緩めることで、インナデッキ取付ブラケット8は、固定体13に対して、第1の長孔8bおよび第2の長孔13aに沿って所定の距離だけ移動することができる。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0025】
次に、この実施の形態に係るエスカレータの欄干装置の組立手順について説明する。
まず、スカートガード3とクリップ3aとが下側スカートアングル2を挟持するようにスカートガード3を上方から差し込み、さらに、スカートガード補強部3dを主枠に内部機構を介して支持させる。
次に、固定ボルト14aを、スカートガード3側から固定体13およびインナデッキ取付ブラケット8に差し込んだ後、インナデッキ取付ブラケット8を第2の長孔13aおよび第1の長孔8bに沿って移動させて、インナデッキ取付ブラケット8の位置を調節し、固定ボルト14aとナット14bとを締めて、インナデッキ取付ブラケット8を固定体13に固定する。
さらに、インナデッキ5を踏段7から水平に離れる方向に移動させて、固定ブラケット9のU字部9aとインナデッキ取付ブラケット8の突起8aとを係合させる。
このとき、インナデッキ5のスカートガード3側端部は、スカートガード3の平板部3cに踏段7側から当接させる。
またさらに、インナデッキ5の欄干パネル4側端部を、上部固定部11に上部取付用ネジ11aを用いて固定する。
最後に、インナパッキング12をインナデッキ5の全長に渡って取り付け、上部取付用ネジ11aの頭部を隠蔽する。
【0026】
この実施の形態に係るエスカレータの欄干装置によれば、インナデッキ取付ブラケット8には、踏段7の進行方向に沿った第1の長孔8bが形成され、さらに、固定体13には、踏段7の進行方向に垂直な方向に沿った第2の長孔13aが形成されているので、固定ボルト14aとナット14bとを緩めることで、インナデッキ取付ブラケット8は、スカートガード3に対して、踏段7の進行方向および踏段7の進行方向に垂直な方向に沿って移動することができ、その結果、スカートガード3に対するインナデッキ5における踏段7の進行方向および踏段7の進行方向に垂直な方向に沿って位置を調節することができる。
また、スカートガード3には、スカートガード補強部3dが取り付けられているので、実施の形態1に係るエスカレータの欄干装置におけるスカートガード3よりも、剛性を高くすることができる。
【0027】
なお、上記実施の形態2では、踏段7の進行方向に垂直な方向に沿った第2の長孔13aが形成された固定体13について説明したが、勿論このものに限らず、例えば、踏段7の進行方向に沿った第2の長孔13aを形成してもよい。
【0028】
また、上記各実施の形態では、突起8aを有したインナデッキ取付ブラケット8と、踏段7から水平に離れる方向に移動することで突起8aに係合したU字部9aが形成された固定ブラケット9とについて説明したが、勿論このものに限らない。
例えば、U字部を有したインナデッキ取付ブラケット8と、踏段7から水平に離れる方向に移動することでU字部に係合した突起が形成された固定ブラケット9であってもよい。
【0029】
また、上記各実施の形態では、乗客コンベアとして、エスカレータを例に説明したが、勿論このものに限らず、動く歩道であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の実施の形態1に係るエスカレータの欄干装置を示す断面図である。
【図2】図1のスカートガード、上側スカートアングル、インナデッキおよび移動規制手段を示す分解斜視図である。
【図3】図3(a)は図2の上側スカートアングルおよびインナデッキ取付ブラケットを示す分解斜視図、図3(b)は図2の上側スカートアングルおよびインナデッキ取付ブラケットを示す側面図である。
【図4】図4(a)は図2の固定ブラケットをインナデッキ取付ブラケットに取り付ける様子を示す説明図、図4(b)は図4(a)の固定ブラケットを示す底面図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係るエスカレータの欄干装置を示す断面図である。
【図6】図5のスカートガード、上側スカートアングル、インナデッキおよび移動規制手段を示す分解斜視図である。
【図7】図6のスカートガード補強部、固定体およびインナデッキ取付ブラケットを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
1 上側スカートアングル(支持部材)、2 下側スカートアングル、3 スカートガード、3a クリップ、3b スカートガード固定ネジ、3c 平板部、3d スカートガード補強部、4 欄干パネル、5 インナデッキ、6 移動規制手段、7 踏段、8 インナデッキ取付ブラケット(係合体)、8a 突起(係合部)、8b 第1の長孔、9 固定ブラケット(被係合体)、9a U字部(被係合部)、10a サラネジ(突出部)、10b ナット、11 上部固定部、11a 上部取付用ネジ、12 インナパッキング、13 固定体(支持部材)、13a 第2の長孔、14a 固定ボルト(突出部)、14b ナット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏段の側面に対向して設けられ、主枠に支持されたスカートガードと、
欄干パネルの下部と前記スカートガードの上部との間に設けられたインナデッキとを備えた乗客コンベアの欄干装置において、
前記スカートガードと前記インナデッキとの間に渡って設けられ、前記インナデッキが前記スカートガードに対して上方向へ移動することを規制する移動規制手段を備え、
前記移動規制手段は、
前記主枠に支持部材を介して支持された、係合部が形成された係合体と、
前記インナデッキに設けられた、前記係合部と係合した被係合部が形成された被係合体とを有し、
前記被係合部は、前記踏段から水平に離れる方向に移動することで前記係合部と係合しており、前記踏段へ水平に近づく方向に移動することで前記係合部との係合が解除されることを特徴とする乗客コンベアの欄干装置。
【請求項2】
前記係合体には、前記踏段の進行方向に沿った第1の長孔が形成されており、
前記支持部材には、前記第1の長孔に遊嵌された突出部が設けられ、
前記係合体は、前記突出部に支持された状態で、前記第1の長孔に沿って移動可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの欄干装置。
【請求項3】
前記突出部は、前記支持部材に形成された、前記踏段の進行方向に対して垂直な方向に沿った第2の長孔に遊嵌されており、
前記係合体は、前記突出部とともに前記第2の長孔に沿って移動可能となっていることを特徴とする請求項2に記載の乗客コンベアの欄干装置。
【請求項4】
前記スカートガードの上端部には、反踏段側に屈折された段差部が形成され、
前記インナデッキの前記スカートガード側端部は、前記段差部の平板部に前記踏み段側から当接していることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の乗客コンベアの欄干装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−196743(P2009−196743A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−38779(P2008−38779)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】