説明

乗客コンベア

【課題】踏段を照らすスカート照明装置が、頭部が踏段側に露出するねじを用いることなしに配設された乗客コンベアを得ることを目的とする。
【解決手段】踏段3を照らすスカート照明装置21を有する乗客コンベア1Aにおいて、一方の縁部が欄干パネル7の下部側に接続された内デッキ10の他方の縁部の裏面に配設され、差込溝部35aを有するクリップ体35Aを備え、クリップ体35Aは、第2のスタットボルト11c及び第2のナット15bにより内デッキ10の他方の縁部側の裏面に固定され、スカート照明装置21は、ケース本体29、及びケース本体29から上方に延出されて差込溝部35aに挿入された取付部30を有する照明ケース28と、ケース本体29の内部に配設され、照射口16に向かって発光する発光体と、照射口16を塞口する透光性のカバー本体23を有する照明カバー22と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は踏段を照らすスカート照明装置を有する乗客コンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエスカレータ装置は、土台としての主枠に支持固定され、踏段の両側に立設された欄干パネルと、踏段の側面に隙間を介して対向して設けられた板状のスカートガードと、スカートガードの上縁部に設けられ、踏段側を照らす照明体と、一方の縁部が欄干パネルに接続され、他方の縁部が照明体に接続されて、照明体の上方で照明体を覆うように設けられた内デッキとを備え、照明体は、発光して周囲を照らす照明灯と、照明灯が内部に設けられ、踏段側に開放部を有する照明ケースと、開放部に設けられた透光性の照明カバーとを有し、照明ケースは、主枠に固定されるとともに、内デッキ及びスカートガードを支持するようになっている。
【0003】
このとき、照明体と内デッキとの接続は、下部を主枠に固定された照明ケースの上縁と内デッキの他方の縁部とを共締めするねじによってなされている。そして、ねじはその軸方向を踏段の横幅方向に合わせ、かつ、頭部が踏段側に露出するように螺合されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−20183号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のエスカレータ装置は、ねじの頭部が踏段側に露出しているので、ねじが緩むなどした場合には、ねじの頭部が踏段上方の空間に突出する。これにより、踏段に乗った乗客の荷物などが、突出するねじに引っかかってしまう問題があった。
【0006】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、踏段を照らすスカート照明装置の配設が、踏段側に頭部が露出するねじを用いることなしに行える乗客コンベアを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、土台としての主枠に支持固定され、無端状に連結されて乗り口と降り口との間を循環移動する複数の踏段の両側に立設された欄干パネル、踏段の両側面のそれぞれと隙間を介して対向して配設されたスカートガード、主枠に固定されてスカートガードの上縁側を支持するスカートガード支持体、一方の縁部が欄干パネルの下部側に接続され、他方の縁部がスカートガードの上縁との間に照射口を形成するように配設された内デッキ、及び照射口から踏段を照らすスカート照明装置を有する乗客コンベアにおいて、スカートガードの上縁側の裏面との間に下部挿入空間部を形成するように配設された空間部形成部材と、内デッキの他方の縁部側の裏面に配設され、溝方向を踏段の移動方向とする差込溝部を有するクリップ体と、を備え、クリップ体は、内デッキの他方の縁部側の裏面から突出され、クリップ体に挿通されたクリップ体支持ボルト及びクリップ体支持ボルトに螺着されたクリップ体支持ナット、又は接着剤により内デッキの他方の縁部側の裏面に固定され、スカート照明装置は、主枠に支持され、照射口に向けて開口する開放部を有するケース本体、及びケース本体から上方に延出されて差込溝部に挿入され、かつ、内デッキの他方の縁部側の裏面との間に上部挿入空間部を形成する取付部を有する照明ケースと、ケース本体の内部に配設され、照射口に向かって発光する発光体と、上部縁部及び下部縁部のそれぞれが上部挿入空間部及び下部挿入空間部のそれぞれに挿入され、照射口を塞口する透光性のカバー本体を有する照明カバーと、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、踏段を照らすスカート照明装置の配設が、踏段側に頭部が露出するねじを用いることなしに行えるので、踏段に乗った乗客の荷物などがねじに引っかかることを未然に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの斜視図、図2は図1のII−II矢視断面図、図3は図2のIII−III矢視断面図、図4は図3のIV−IV矢視断面図、図5はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータのスカートガードの着脱方法を説明する断面図、図6はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの照明カバーの取付方法を説明する断面図、図7はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの内デッキの着脱方法を説明する断面図である。
【0010】
図1において、エスカレータ1Aは、主枠2、複数の踏段3、スカートガード4、一対の欄干6、一対の移動手摺9、内デッキ10、及びスカート照明装置21を有している。
主枠2はトラス構造と称される中空体に形成され、上階側の床に配設された建築梁(図示せず)と下階側の床に配設された建築梁(図示せず)との間に架設されてエスカレータの各構成の荷重及び積載荷重を支えている。
複数の踏段3のそれぞれは無端状に連結されて乗り口及び降り口間を循環移動し、乗客や物を乗り口から降り口に運搬している。
【0011】
また、スカートガード4は、平板状に形成された複数のスカートガード単体5により構成され、複数のスカートガード単体5のそれぞれが、踏段3の両側面のそれぞれと僅かな隙間をあけて相対し、乗り口側から降り口側まで連続するように配列されている。
【0012】
また、一対の欄干6は、踏段3の横幅方向の両側で対向して立設され、複数の欄干パネル7を主な構成に有している。そして、一対の欄干6のそれぞれに配設された欄干パネル7は、踏段3の横幅方向に踏段3の側面から所定の距離をあけ、乗り口側から降り口側まで連続するように立設されている。
また、一対の移動手摺9のそれぞれが、一対の欄干パネル7のそれぞれの周縁を踏段3と同期して走行している。
【0013】
内デッキ10は、複数の内デッキ単体11により構成されている。そして、内デッキ単体11のそれぞれは、相対する一方の縁部が欄干パネル7のそれぞれの下縁側に配置され、他方の縁部がスカートガード4のそれぞれの上縁との間に踏段3側に開口する照射口16を形成するように乗り口側から降り口側まで連続して配設されている。
【0014】
また、スカート照明装置21は、透光性を有する複数の照明カバー22を有している。そして、照明カバー22が、照射口16を覆うように乗り口側から降り口側まで連続するように配列されている。詳細は後述するが、スカート照明装置21は、照射口16から踏段3を照らすことが可能になっている。
【0015】
次いで、スカートガード4及び内デッキ10の内部とスカート照明装置21について詳細に説明する。
図2において、スカートガード単体5の上縁は踏段3の上面より上方に延出されている。また、スカートガード支持ボルトとしての第1のスタッドボルト5aが、スカートガード単体5の上縁側の裏面(踏段3とは反対側のスカートガード単体5の上縁側の壁面)から突出するように溶接されている。
【0016】
また、欄干パネル保持部材8が、スカートガード単体5のそれぞれから踏段3の横幅方向に所定の距離だけ離間した場所で、図示しないボルトなどで強固に主枠2に固定されている。そして、欄干パネル保持部材8は、乗り口側から降り口側まで連続するように立設されている。そして、欄干パネル7のそれぞれが、欄干パネル保持部材8に支持されている。
さらに、内デッキ支持部材12が、欄干パネル7の踏段3側で、欄干パネル保持部材8の上縁部と欄干パネル7の下部側とを接続するように、欄干パネル保持部材8に固定されている。
そして、詳細は後述するが、内デッキ単体11の一方の縁部側が内デッキ支持部材12に固定されている。また、クリップ体35Aが内デッキ単体11の他方の縁部側の裏面に配設されている。
【0017】
スカート照明装置21は、照明カバー22、スカートガード支持体26、空間部形成部材としての板状部材27、照明ケース28、カバー位置決め部材としてのカバー位置固定板31、ランプホルダ36、及び発光体としてのランプ37をそれぞれ複数有している。
【0018】
スカートガード支持体26は、スカートガード単体5の上縁側の裏面に密接して配置された立設部26b、及び立設部26bの下端から立設部26bに垂直に突出する固定部26aを有し、概略断面L字状に形成されている。そして、固定部26aがボルトナット14aで主枠2に固定されている。また、スカートガード支持体26は、乗り口側から降り口側まで連続するように配列されている。
【0019】
また、板状部材27が、その一面を立設部26bの裏面(スカートガード単体5と反対側の面)に合わせて立設部26bに溶接などで固着されている。そして、板状部材27の上縁側は、立設部26bの上縁から延出されている。このとき、板状部材27の上縁は、スカートガード単体5のそれぞれの上縁と同じ高さ位置となっている。即ち、下部挿入空間部32が、立設部26bの上縁からさらに延出された板状部材27の部位とスカートガード単体5の上縁側との間に形成されている。また、立設部26b及び板状部材27のそれぞれは、それぞれの上縁に開口する割り穴(図示せず)を有し、前述の第1のスタッドボルト5aが、それぞれの割り穴に挿通されている。
【0020】
そして、スカートガード支持ナットとしての第1のナット15aが、第1のスタッドボルト5aに螺着されている。即ち、上記スカートガード4の上縁側は、スカートガード支持体26及び板状部材27の上縁に開口する割り穴に挿通された第1のスタッドボルト5a及び第1のスタッドボルト5aに螺着された第1のナット15aによってスカートガード支持体26に支持されている。
【0021】
また、照明ケース28のそれぞれは、ケース本体29及び取付部30により構成されている。ケース本体29は、スカートガード単体5に平行に配置された底辺29aと、底辺29aの両端から踏段3に向かって底辺29aに垂直に突出される上部側辺29bおよび下部側辺29cと、を有している。そして、開放部29dが、上部側辺29b及び下部側辺29cの間に形成されている。
また、取付部30が、上部側辺29bの先端を、垂直に下部側辺29cと反対側に折り曲げて形成されている。そして、照明ケース28は、開放部29dを照射口16に合わせ、取付部30が上部側辺29bから上方に延出されるように乗り口側から降り口側まで連続するように配列されている。
【0022】
そして、ケース本体29のそれぞれの下部側辺29cが、スカートガード支持体26の固定部26aとともにボルトナット14bにより主枠2に固定されている。また、取付部30は、図3に示されるように、照明ケース28の踏段3の移動方向に所定の間隔おきに所定の幅だけ省略されている。そして、踏段3側に開口する切り欠き29eが、取付部30の省略位置に対応する上部側辺29bの部位に形成されている。
【0023】
次いで、カバー位置固定板31について説明する。
図3及び図4において、カバー位置固定板31は、その一面を上部側辺29bの上面(ケース本体29の上面)に合わせ、カバー本体23の裏面に向かって上部側辺29bから切り欠き29e内に突出するように上部側辺29b上に載置されている。そして、カバー位置固定板31は、ねじ39により、上部側辺29bの上面に固定されている。なお、切り欠き29eは、上述したように踏段3の移動方向に所定の間隔で形成されるので、カバー位置固定板31も踏段3の移動方向に所定の間隔で配設されている。
さらに、カバー位置固定板31の突出端側には、カバー本体23の裏面に向けて開口する嵌合凹部31aが形成されている。また、カバー位置固定板31の突出端面は、取付部30の踏段3側の壁面と略面一になっている。
【0024】
また、ねじ39が挿通されたカバー位置固定板31の挿通穴31bの外形は、図3に示されるように長径が、踏段3の移動方向に所定の長さを有する楕円状に形成されている。即ち、カバー位置固定板31は、ねじ39を緩めれば、踏段3の移動方向に移動可能になっている。
【0025】
また、図2において、弾性を有するランプホルダ36が、踏段3の移動方向に所定の間隔で照明ケース28の底辺29aに固定されている。ランプホルダ36は、底辺29aから相対するように延出された一対のアーム部36aを有している。
【0026】
ランプ37は、例えば、両端に口金(図示せず)を有する長尺の蛍光放電管が用いられる。そして、口金ピン(図示せず)には、上部側辺29bに固定された図示しない安定器の二次側トランスからケーブル38を介して給電するためのランプソケット(図示せず)が接続されている。そして、ランプ37は、各ランプホルダ36のアーム部36a間に挟みこまれて所定位置に保持されている。このとき、複数のランプ37が、踏段3の移動方向に長手方向を合わせ、互いに極力接近するように乗り口側から降り口側に至るまで一列に配置されている。
【0027】
前述したように、内デッキ単体11は、内デッキ単体11の一方の縁部側が内デッキ支持部材12に合わせられて、ねじ17により固定されている。そして、ねじ17は、軸心を斜め上方に合わせて螺合されている。このとき、内デッキ単体11のそれぞれは、相対する一方の縁部が欄干パネル7のそれぞれの下縁側に配置されている。
【0028】
そして、内デッキ単体11は、一方の縁部から踏段3側に向かって下方に傾斜し、照明ケース28の上方を覆う天板部11aと、内デッキ単体11の他方の縁部側を、当該縁部がスカートガード単体5の上縁と対峙するように折り曲げて形成した側壁部11bとにより構成されている。このとき、側壁部11bとスカートガード単体5とは同一面上に配置され、さらに、側壁部11bは、取付部30と所定の間隔を隔てて対面している。また、クリップ体支持ボルトとしての第2のスタッドボルト11cが側壁部11bの裏面に溶接され、側壁部11bの裏面から水平に突出されている。このとき、第2のスタッドボルト11cは、側壁部11bの下縁部から所定の距離だけ上方に離れた場所に配置されている。
【0029】
また、クリップ体35Aは、長尺柱状に形成されている。そして、クリップ体35Aは、その長手方向を踏段3の移動方向に合わせ、側壁部11bの踏段3の移動方向全域に延在するように側壁部11bの裏面に固定されている。そして、図示しない貫通孔が、側壁部11bに溶接された第2のスタッドボルト11cの配置位置に合わせてクリップ体35Aに形成されている。そして、クリップ体35Aは、貫通孔に挿通した第2のスタッドボルト11cに螺合されたクリップ体支持ナットとしての第2のナット15bによって側壁部11bに締め付け固定されている。また、クリップ体35Aの下面に開口し、溝方向を踏段3の移動方向とする差込溝部35aが、クリップ体35Aの長手方向全域に形成されている。
【0030】
そして、照明ケース28の取付部30が差込溝部35aの内壁に密着するように差込溝部35aに差し込まれている。このとき、クリップ体35Aの下縁部は、取付部30及び内デッキ単体11のそれぞれの下縁部までは延在しておらず、上部挿入空間部33が、取付部30と内デッキ単体11の側壁部11bとの間に形成されている。
【0031】
また、図2及び図3において、照明カバー22は透光性を有する樹脂により形成されて、カバー本体23、及び嵌合部材としての隙間塞口板24を有している。
カバー本体23は、相対する縁部の一方の側に形成された上部差込部23b、相対する縁部の他方の側に形成された下部差込部23c、及び上部差込部23bと下部差込部23cとの間に形成された中間部23aを有している。
そして、上部差込部23b及び下部差込部23cは、中間部23aの厚さに比べて厚さが薄く、カバー本体23は断面凸状に形成されている。
【0032】
このとき、カバー本体23は、中間部23aと下部差込部23cとの間は、ステップ状に厚さが厚くなるように形成されている。また、傾斜部23dが、中間部23aと上部差込部23bとの間を所定の角度で接続するように形成されている。
【0033】
そして、カバー本体23は、図2に示されるように凸部が照射口16に露出されるように、上部差込部23b及び下部差込部23cのそれぞれを、上部挿入空間部33及び下部挿入空間部32のそれぞれに差し込んで配設されている。即ち、カバー本体23は、上部差込部23bが上部縁部側を形成し、下部差込部23cが下部縁部側を形成するように配置されている。
【0034】
そして、カバー本体23は、中間部23aと下部差込部23cとの間の段差部がスカートガード単体5の上縁部に当接されており、照明カバー22がスカートガード単体5の上部で支持されている。このとき、傾斜部23dの上縁は、側壁部11bの下縁部の間近に配置されている。さらに、所定の隙間が上部差込部23bの上端とクリップ体35Aの下端との間に形成されている
【0035】
また、図3に示されるように、隙間塞口板24は、カバー本体23の踏段3の移動方向の一方の側縁から踏段3の移動方向に延出されるようにカバー本体23の裏面に固定されている。このとき、隙間塞口板24は、上部差込部23bから下部差込部23cに至る大きさを有している。そして、隙間塞口板24が、カバー位置固定板31の嵌合凹部31aに嵌め合わされている。
なお、照明カバー22のそれぞれの隙間塞口板24が、カバー位置固定板31のそれぞれの嵌合凹部31aに嵌め合わされ、照明カバー22は踏段3の移動方向に配列されている。即ち、各照明カバー22の踏段3の移動方向の位置が、カバー位置固定板31の配置位置により決定されている。このとき、所定の隙間34が隣接するカバー本体23間に形成されている。
【0036】
また、隣接するカバー本体23において、一方のカバー本体23における踏段3の移動方向の一方の側縁から延出される隙間塞口板24の部位は、他方のカバー本体23における踏段3の移動方向の他方の縁部側に覆われている。即ち、隙間塞口板24は、隣接するカバー本体23の裏面間にまたがって配置されており、隣接するカバー本体23間の隙間34が隙間塞口板24によって覆われている。このとき、カバー本体23の中間部23a、スカートガード単体5、及び内デッキ単体11の側壁部11bのそれぞれの表面は略面一となっている。
【0037】
そして、このように構成されたスカート照明装置21のランプ37から発せられる光は、照射口16を覆う照明カバー22を介して踏段3を照らすようになっている。また、照明カバー22を透過した光は、乗客の目に優しい淡い光となる。
【0038】
次いで、隣接する照明カバー22のカバー本体23間に所定の隙間34をあけて配設し、かつ、隙間塞口板24で所定の隙間34を塞口することにより得られる利点について述べる。
【0039】
所定の隙間34は、照明カバー22のカバー本体23における踏段3の移動方向の長さ、周囲の温度変化の大きさ、カバー本体23の線膨張係数を考慮して決定されている。
例えば、メタクリル樹脂が照明カバー22の材料として用いられた場合、その線膨張係数は7×10−5[1/deg]である。また、カバー本体23の踏段3の移動方向の長さが1000[mm]、及び周囲温度の最大変化量が40[deg]であるとする。このとき、熱収縮または熱膨張によるカバー本体23の最大の伸縮量は、1000×40×7×10−5≒約3mm程度となる。そして、隣接する照明カバー22は、カバー本体23間が各カバー本体23の最大の伸縮量より大きい所定の隙間34をあけて配列されている。
【0040】
ここで、カバー本体23の周囲温度が上昇すると、照明カバー22のそれぞれが熱膨張する。仮に、カバー本体23が隙間なく配列された後に熱膨張した場合、隣接するカバー本体23の端面同士が押圧状態に密接されて、照明カバー22を外せなくなる問題が発生する。また、カバー本体23の周囲温度が低下すると、照明カバー22は熱収縮する。仮に、隣接するカバー本体23が隙間なく配列された後に熱収縮した場合、隣接するカバー本体23間に隙間が生じる。このとき、隙間塞口板24がカバー本体に取り付けられていない場合には、隙間から直接ランプ37の光が乗客に照射されて、眩しさを感じる乗客に不快感を与えるという問題が発生する。また、ごみが、隣接するカバー本体23間の隙間からスカートガード4内に入り込むという問題が発生する。
【0041】
しかし、本実施の形態では、隣接する照明カバー22のカバー本体23間には、所定の隙間34があけられているので、照明カバー22が外せなくなるということが未然に防止される。しかも、隙間塞口板24が隣接するカバー本体23間の所定の隙間34を塞口するようにカバー本体23にそれぞれ配設されているので、ランプ37の光が直接踏段3に漏れることが未然に防止される。即ち、ランプ37の光が直接乗客に照射されて、乗客に不快感を抱かせることを未然に防止できる。また、ごみがスカートガード4内に入り込んだりすることが未然に防止される。
【0042】
なお、隙間塞口板24も周囲の温度変化により熱収縮や熱膨張するが、踏段3方向の長さが短く、隙間塞口板24の収縮及び膨張量は小さいので、嵌合凹部31aと隙間塞口板24との間の隙間は僅かにあいていればよい。従って、照明カバー22の踏段3の移動方向に力が加えられても、照明カバー22は踏段3の移動方向に殆ど移動されない。
【0043】
次いで、スカートガード4、照明カバー22、内デッキ10の着脱方法について説明する。
まず、スカートガード4の着脱方法について図5を参照しつつ説明する。
スカートガード4の着脱は、照明カバー22を除く照明ケース28やランプ37等のスカート照明装置21の構成が事前に配設され、さらに、内デッキ10は取り外された状態で行われる。
【0044】
スカートガード4を取り付ける場合、まず、スカートガード単体5のそれぞれを第1のスタッドボルト5aが踏段3側と反対に突出されるように配置する。そして、第1のスタッドボルト5aをスカートガード支持体26及び板状部材27に形成された割り穴に挿通させ、スカートガード単体5の下縁部側を主枠2に固定する(図示せず)。さらに、第1のスタッドボルト5aの先端から第1のナット15aを締め付け、スカートガード単体5の上縁部側をスカートガード支持体26に支持させる。なお、第1のナット15aは、開放部29dにスパナ41を入れて容易に締め付けることができる。
【0045】
また、スカートガード4を取り外すときには、主枠2とスカートガード単体5のそれぞれの下縁側との固定を予め解除する。さらに、開放部29dにスパナ41を入れ、第1のナット15aを緩める。第1のスタッドボルト5aは、スカートガード支持体26及び板状部材27のそれぞれの上縁に開口する割り穴に挿通されているので、スカートガード単体5のそれぞれを順次上方に引き抜けば、スカートガード4を取り外すことができる。
【0046】
スカートガード4の内部には、保守点検頻度の多い手摺ガイド、及び移動手摺9を移動させるための駆動装置(図示せず)などが格納されている。上記のように、スカートガード単体5の裏面から突出された第1のスタッドボルト5aは、スカートガード支持体26の立設部26b及び板状部材27の割り穴に挿通されているので、スカートガード単体5のそれぞれは、照明カバー22以外のスカート照明装置21の構成を取り外すことなく、着脱することができる。従って、手摺ガイド、及び移動手摺9を移動させるための駆動装置など、スカートガード4の内部に配置された装置や部品の保守点検を容易に行うことができる。
【0047】
次いで照明カバー22の着脱について図6を参照しつつ説明する。
まず、照明カバー22の取付方法について説明する。
照明カバー22の取り付け前に、前述の照明ケース28、ランプ37等、スカート照明装置21の他の構成は予め配設されている。
【0048】
そして、カバー本体23を、下部差込部23cを下方に向け、かつ凸側が照射口16に露出される向きに配置する。そして、カバー本体23の裏面に取り付けられた隙間塞口板24を嵌合凹部31aに上方から差し込んで下方にスライド移動させ、下部挿入空間部32に下部差込部23cを差し込む。このとき、カバー位置固定板31は、隣接する照明カバー22が所定の隙間34をあけて配設されるように、上部側辺29bにねじ39によって予め固定されている。なお、カバー本体23の配設後にも、ねじ39を緩めることによりカバー位置固定板31及びカバー本体23は、楕円に形成された挿通穴31bの長軸方向に移動可能である。即ち、カバー本体23の配設後にも、所定の隙間34は調整可能である。
【0049】
そして、順次、照明カバー22を、隣接するカバー本体23間に所定の隙間34をあけて、乗り口側から降り口側に連続するように配置させることにより、照明カバー22の取り付けが完了する。
なお、照明カバー22は、内デッキ10が配設されていないときに上方に引き上げるだけで容易に取り外すことができる。
【0050】
次いで、内デッキ10の取り外しについて図7を参照しつつ説明する。
内デッキ10の着脱は照明カバー22が取り付けられた状態で行われる。
まず、内デッキ10を取り付けるときは、内デッキ単体11の天板部11aの縁部を内デッキ支持部材12にあわせ、側壁部11bに取り付けられたクリップ体35Aの差込溝部35aと照明ケース28の取付部30とを嵌合させるように内デッキ単体11を下方に押しこむ。なお、内デッキ単体11を乗り口側から降り口側まで連続するように順次取り付ける。さらに、内デッキ単体11の側壁部11bとは反対側の縁部をねじ17により内デッキ支持部材12に固定することにより、内デッキ10の取り付けが完了する。
【0051】
内デッキ10の取り外しは、まず内デッキ単体11のそれぞれに螺合されたねじ17を外す。そして、直方体状の樹脂ブロック42の一端側を、カバー本体23の傾斜部23dに合わせて側壁部11bの下縁部に下方からあてがう。さらに、ハンマ43などで、樹脂ブロック42の他端を下方から叩くことによって、クリップ体35Aの差込溝部35aと取付部30との間の差込状態を解除することができる。即ち、内デッキ単体11を取り外すことができる。全ての内デッキ単体11を同様に取り外して内デッキ10の取り外しが完了する。
【0052】
このように、カバー本体23の傾斜部23dの上縁が、側壁部11bの下縁部の間近に配置されているので、取付部30がクリップ体35Aの差込溝部35aに密接に挿入されて外れにくい場合でも、樹脂ブロック42とハンマ43を用いて容易に内デッキ10を取り外すことができる。また、照明カバー22の傾斜部23dは、踏段3側に露出して上部差込部23bから中間部23aに向かって下方に傾斜されているので、上部差込部23bと中間部23aとの間の段差に塵埃がたまりにくくなる。
【0053】
この実施の形態1によれば、クリップ体35Aが内デッキ単体11の側壁部11bのそれぞれの裏面(内デッキ10の他方の縁部側の裏面)に第2のスタッドボルト11cと第2のナット15bにより固定され、さらにクリップ体35Aには下面に開口する差込溝部35aが形成されている。そして、照明ケース28の取付部30が差込溝部35aに挿入されている。これにより、内デッキ10の他方の縁部側が、照明ケース28に支持される。また、スカートガード支持体26がスカートガード単体5に溶接された第1のスタッドボルト5aを支持することによりスカートガード単体5それぞれの上縁側を支持している。
そして、下部差込部23c及び上部差込部23bのそれぞれが下部挿入空間部32及び上部挿入空間部33のそれぞれに挿入され、照射口16が照明カバー22に覆われている。
【0054】
従って、スカート照明装置21が踏段3側に頭部を露出するねじを用いることなく配設されているので、踏段3上方の空間に突出されたねじに乗客の荷物が引っかかることを未然に防止することができる。
なお、ねじ17は、表面に頭部が露出しているが、斜め上方に軸心を合わせて螺合されており、また、踏段3上部の空間から離れた位置にあるので、万一、ねじ17が緩んだ場合でも、踏段3上部の空間に突出されることはない。
【0055】
また、照明カバー22の上端とクリップ体35Aの下端との間には所定の隙間が形成されているので、乗客が悪戯により内デッキ10の上に乗るなどしても照明カバー22に荷重を受けて破損することが防止される。
【0056】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2に係るエスカレータの踏段3の横幅方向の一側周辺の断面図であり、図2に相当している。
エスカレータ1Bは、内デッキ10の側壁部11bの裏面に取り付けられたクリップ体35Bを有している。
なお、クリップ体35Bは、その長手方向を踏段3の移動方向に合わせ隙間なく連結されている。そして、クリップ体35Bのそれぞれは、踏段3の移動方向に垂直な断面において、下端側の踏段3側の角部が切りか欠かれている。そして、クリップ体35Bの下端側の残りの部位が、溝部形成片35cを形成し、また、クリップ体35Bの切り欠き部位が、側壁部11bにより覆われている。そして、下方に向けて開口し溝方向を踏段3の移動方向とする差込溝部35bが、溝部形成片35cと側壁部11bとの間に形成されている。さらに、カバー本体23の上部差込部23b及び照明ケース28の取付部30が差込溝部35bにそれぞれ密接するように挿入されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様である。
【0057】
この実施の形態2によれば、クリップ体35Bが内デッキ単体11の側壁部11bのそれぞれの裏面(内デッキ10の他方の縁部側の裏面)に第2のスタッドボルト11cと第2のナット15bにより固定されている。そして、クリップ体35Bは、下端側の踏段3側の角部が切りか欠かれ、クリップ体35Bの下端側の残りの部位が溝部形成片35cとなっている。そして、クリップ体35Bの溝部形成片35cと側壁部11bの裏面とで差込溝部35bが形成されている。さらに、取付部30及びカバー本体23の上部差込部23bが差込溝部35bの内壁にそれぞれ密接するように差し込まれている。
従って、実施の形態1と同様に、スカート照明装置21が踏段3側に頭部を露出するねじを用いることなく配設されているので、踏段3上方の空間に突出されたねじに乗客の荷物が引っかかることを未然に防止することができる。
【0058】
なお、各実施の形態では、複数のスカートガード支持体26が乗り口側から降り口側に至るまで連続するように配設されるものとして説明したが、複数のスカートガード支持体26は、隙間なしに連続するように配設するものに限定されず、踏段3の移動方向に所定の間隔で配設されているものでもよい。
【0059】
また、照明ケース28、及び複数のクリップ体35A,35Bが乗り口側から降り口側まで連続するように配設されるものとして説明したが、照明ケース28、及び複数のクリップ体35A,35Bは、乗り口側から降り口側まで連続するように配設されるものに限定されず、踏段3の移動方向に所定の間隔で配設されているものでもよい。
また、ランプ37は、極力接近するように乗り口側から降り口側に至るまで一列に配置されるものとして説明したが、ランプ37は極力接近するように乗り口側から降り口側に至るまで一列に配置されるものに限定されず、所定の間隔を置いて乗り口と降り口の間に配設されているものでもよい。
【0060】
また、空間部形成部材としての板状部材27は、スカートガード支持体26の立設部26bに固定されるものとして説明したが、空間部形成部材はスカートガード支持体26の立設部26bに固定されるものに限定されない。空間部形成部材は、スカートガード単体5との間に下部挿入空間部32を形成するように、スカートガード単体5のそれぞれの裏面に固定されるものでもよい。
【0061】
また、クリップ体35A,35Bは、第2のスタッドボルト11cと第2のナット15bを用いて内デッキ単体11の裏面に固定されるものとして説明したが、クリップ体35A,35Bは、内デッキ単体11の裏面に接着剤を用いて固定してもよい。
【0062】
また、嵌合部材としての隙間塞口板24は、透光性であるものとして説明したが、必ずしも透光性である必要はなく、ランプ37による踏段3への照射範囲に問題がなければ遮光性部材で形成されていてもよい。
また、乗客コンベアとして、エスカレータ1A,1Bを例に挙げて説明したが、乗客コンベアとしての動く歩道にも本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】この発明の実施の形態1に係るエスカレータの斜視図である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】図2のIII−III矢視断面図である。
【図4】図3のIV−IV矢視断面図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係るエスカレータのスカートガードの着脱方法を説明する断面図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係るエスカレータの照明カバーの取付方法を説明する断面図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係るエスカレータの内デッキの着脱方法を説明する断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係るエスカレータの踏段3の横幅方向の一側周辺の断面図である。
【符号の説明】
【0064】
1A,1B エスカレータ(乗客コンベア)、2 主枠、3 踏段、4 スカートガード、5a 第1のスタッドボルト(スカートガード支持ボルト)、7 欄干パネル、10 内デッキ、11c 第2のスタッドボルト(クリップ体支持ボルト)、15a 第1のナット(スカートガード支持ナット)、15b 第2のナット(クリップ体支持ナット)、16 照射口、21 スカート照明装置、22 照明カバー、23 カバー本体、23a 中間部、23b 上部差込部(上部縁部)、23c 下部差込部(下部縁部)、23d 傾斜部、24 隙間塞口板(嵌合部材)、26 スカートガード支持体、27 板状部材(空間部形成部材)、28 照明ケース、29 ケース本体、29d 開放部、30 取付部、31a 嵌合凹部、32 下部挿入空間部、33 上部挿入空間部、35A,35B クリップ体、35a,35b 差込溝部、37 ランプ(発光体)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土台としての主枠に支持固定され、無端状に連結されて乗り口と降り口との間を循環移動する複数の踏段の両側に立設された欄干パネル、上記踏段の両側面のそれぞれと隙間を介して対向して配設されたスカートガード、上記主枠に固定されて上記スカートガードの上縁側を支持するスカートガード支持体、一方の縁部が上記欄干パネルの下部側に接続され、他方の縁部が上記スカートガードの上縁との間に照射口を形成するように配設された内デッキ、及び上記照射口から上記踏段を照らすスカート照明装置を有する乗客コンベアにおいて、
上記スカートガードの上縁側の裏面との間に下部挿入空間部を形成するように配設された空間部形成部材と、
上記内デッキの他方の縁部側の裏面に配設され、溝方向を上記踏段の移動方向とする差込溝部を有するクリップ体と、を備え、
上記クリップ体は、上記内デッキの他方の縁部側の裏面から突出され、該クリップ体に挿通されたクリップ体支持ボルト及び該クリップ体支持ボルトに螺着されたクリップ体支持ナット、又は接着剤により上記内デッキの他方の縁部側の裏面に固定され、
上記スカート照明装置は、上記主枠に支持され、上記照射口に向けて開口する開放部を有するケース本体、及び該ケース本体から上方に延出されて上記差込溝部に挿入され、かつ、上記内デッキの他方の縁部側の裏面との間に上部挿入空間部を形成する取付部を有する照明ケースと、
上記ケース本体の内部に配設され、上記照射口に向かって発光する発光体と、
上部縁部及び下部縁部のそれぞれが上記上部挿入空間部及び上記下部挿入空間部のそれぞれに挿入され、上記照射口を塞口する透光性のカバー本体を有する照明カバーと、
を備えることを特徴とする乗客コンベア。
【請求項2】
土台としての主枠に支持固定され、無端状に連結されて乗り口と降り口との間を循環移動する複数の踏段の両側に立設された欄干パネル、上記踏段の両側面のそれぞれと隙間を介して対向して配設されたスカートガード、上記主枠に固定されて上記スカートガードの上縁側を支持するスカートガード支持体、一方の縁部が上記欄干パネルの下部側に接続され、他方の縁部が上記スカートガードの上縁との間に照射口を形成するように配設された内デッキ、及び上記照射口から上記踏段を照らすスカート照明装置を有する乗客コンベアにおいて、
上記スカートガードの上縁側の裏面との間に下部挿入空間部を形成するように配設された空間部形成部材と、
上記内デッキの他方の縁部側の裏面に配設され、該内デッキの他方の縁部側の裏面との間に溝方向を上記踏段の移動方向とする差込溝部を形成するクリップ体と、を備え、
上記クリップ体は、上記内デッキの他方の縁部側の裏面から突出され、該クリップ体に挿通されたクリップ体支持ボルト及び該クリップ体支持ボルトに螺着されたクリップ体支持ナット、又は接着剤により上記内デッキの他方の縁部側の裏面に固定され、
上記スカート照明装置は、上記主枠に支持され、上記照射口に向けて開口する開放部を有するケース本体、及び該ケース本体から上方に延出されて上記差込溝部に挿入される取付部を有する照明ケースと、
上記ケース本体の内部に配設され、上記照射口に向かって発光する発光体と、
上部縁部が上記取付部とともに上記差込溝部に挿入され、下部縁部が上記下部挿入空間部に挿入されて上記照射口を塞口する透光性のカバー本体を有する照明カバーと、
を備えることを特徴とする乗客コンベア。
【請求項3】
上記スカートガードの上縁側は、該スカートガードの上縁側の裏面から突出され、上記スカートガード支持体の上縁に開口する割り穴に挿通されたスカートガード支持ボルト及び該スカートガード支持ボルトに螺着されたスカートガード支持ナットにより上記スカートガード支持体に支持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の乗客コンベア。
【請求項4】
上記カバー本体は、上記上部縁部側と上記下部縁部側との間に、該上部縁部側及び該下部縁部側より厚く形成された中間部と、上記上部縁部側と上記中間部との間を所定の角度で接続する傾斜部と、を有し、
上記傾斜部の上縁が上記内デッキの他方の縁部の下方間近に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乗客コンベア。
【請求項5】
上記踏段の移動方向に所定の間隔で、上記カバー本体に向けて突出するように、かつ、上記踏段の移動方向に移動可能に上記ケース本体の上面に配設され、突出端に嵌合凹部が形成されたカバー位置決め部材を備え、
上記照明カバーは、上記カバー本体の上記踏段の移動方向の一方の縁部から上記踏段の移動方向に延出するように、かつ、上記上部縁部から上記下部縁部に至るように上記カバー本体の裏面に固定された嵌合部材を有し、
上記照明カバーは、上記嵌合部材が上記嵌合凹部それぞれに嵌合されて、隣接する上記カバー本体間に所定の隙間をあけて上記踏段の移動方向に配列され、かつ、上記嵌合部材が上記所定の隙間を覆っていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の乗客コンベア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−29547(P2009−29547A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−193621(P2007−193621)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】