説明

乗用型作業車

【課題】例えば乗用型田植機の畦越え操作のように、作業者が機体の運転部から降りる際にエンジンを停止させた状態において、無理なくエンジンの始動が行えるようにする。
【解決手段】キースイッチ32がオン操作されている状態において、キースイッチ32とは別の第1操作具29の操作に基づいて、エンジンを停止させるエンジン停止手段を備える。キースイッチ32がオン操作されている状態において、エンジン停止手段にてエンジンが停止された後に、キースイッチ32とは別の第2操作具19の操作に基づいて、エンジンを始動させるエンジン始動手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用型田植機や乗用型直播機等の乗用型作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
乗用型作業機の一例である乗用型田植機では、特許文献1に開示されているように、走行用の変速装置を操作する変速レバーに対して、変速レバーの操作経路(中立位置)にエンジンの停止位置を接続し、キースイッチがオン操作された状態において、変速レバーを停止位置に操作するとエンジンが自動的に停止し、キースイッチがオン操作された状態において、変速レバーを停止位置から別の位置に操作すると、エンジンが自動的に始動するように構成されたものがある。
【0003】
これにより、植付作業中において苗のせ台の苗が少なくなった場合、変速レバーを中立位置に操作して機体を停止させ次に停止位置に操作することにより、キースイッチを操作せずにエンジンを停止させることができるのであり、比較的時間を要する苗のせ台への苗の補給において燃料の節約を図ることができる。苗のせ台への苗の補給を終了すると、変速レバーを停止位置から別の位置に操作することにより、キースイッチを操作せずにエンジンを始動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−94753号公報(図5参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
背景技術に記載のように、乗用型田植機において苗のせ台への苗の補給は機体の運転部の作業者が行うものであり、苗のせ台への苗の補給時にエンジンの停止を行うのも、機体の運転部の作業者が行う。
【0006】
これに対し、乗用型田植機において畦を越えて水田に入る場合や畦を越えて水田から出る場合、作業者が機体の運転部から降り地上から機体の操作を行いながら、十分な低速で機体を前進させて畦を越える操作を行うことがある(畦越え操作)。この場合、作業者が機体の運転部から降りる際に、エンジンを停止させておくことが好ましい。
本発明は、例えば乗用型田植機の畦越え操作のように、作業者が機体の運転部から降りる際にエンジンを停止させた状態において、この後に無理なくエンジンの始動が行えるように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、乗用型作業車において次のように構成することにある。
エンジンの始動及び停止を行うキースイッチと、前記キースイッチとは別の第1操作具と、前記キースイッチとは別のもので地上から操作可能な第2操作具とを備え、
前記キースイッチがオン操作されている状態において、前記第1操作具の操作に基づいてエンジンを停止させるエンジン停止手段と、
前記キースイッチがオン操作されている状態において、前記エンジン停止手段にて前記エンジンが停止された後の前記第2操作具の操作に基づいて前記エンジンを始動させるエンジン始動手段とを備えてある。
【0008】
(作用及び発明の効果)
本発明の第1特徴によると、畦越え操作を行う場合、畦の手前の位置において機体の運転部の作業者は第1操作具を操作することによりエンジンを停止させる。次に作業者が機体の運転部から降りて地上から機体の操作を開始することになるのであり、その際に地上の作業者は、地上から操作可能な第2操作具を操作することによりエンジンを始動させることができる。
【0009】
これにより、地上の作業者は機体の運転部に戻ってエンジンを始動させるような操作を行わなくても、地上から第2操作具を操作することによりエンジンを容易に始動させることができて、作業者が機体の運転部から降り地上から機体の操作を行う場合の作業性を向上させることができた。
【0010】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の乗用型作業車において次のように構成することにある。
前記第2操作具が、機体に備えられた走行用のブレーキを操作するもので前方に延出された操作レバーである。
【0011】
(作用及び発明の効果)
畦越え操作を行う場合、機体の運転部の作業者は、畦の手前の位置において機体を停止させ走行用のブレーキを制動側に保持した状態で、機体の運転部から地上に降りることがある。
【0012】
本発明の第2特徴によると、畦越え操作において作業者が機体の運転部から降りて地上から機体の操作を開始する際に、地上の作業者は第2操作具(操作レバー)により、エンジンの始動操作及び走行用のブレーキの操作を容易に行うことができるようになって、作業者が機体の運転部から降り地上から機体の操作を行う場合の作業性を向上させることができた。
【0013】
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1特徴の乗用型作業車において次のように構成することにある。
機体の前部の浮き上がりを地上から押さえ操作可能な操作部材を機体の前部に備え、前記第2操作具を前記操作部材に備えてある請求項1に記載の乗用型作業車。
【0014】
(作用及び発明の効果)
乗用型作業車では、機体の前部の浮き上がりを地上から押さえ操作可能な操作部材を機体の前部に備えているものがある。これにより、畦越え操作において、地上の作業者が操作部材を持つことにより、機体の前部の浮き上がりを押さえることができる。
【0015】
本発明の第3特徴によると、畦越え操作において作業者が機体の運転部から降りて地上から機体の操作を開始する際に、地上の作業者は操作部材及び操作部材に備えられた第2操作具により、エンジンの始動操作及び機体の前部の浮き上がりを押さえる操作を容易に行うことができるようになって、作業者が機体の運転部から降り地上から機体の操作を行う場合の作業性を向上させることができた。
【0016】
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1特徴の乗用型作業車において次のように構成することにある。
前記第2操作具が、機体の前部から前方に延出されて機体の前部の浮き上がりを地上から押さえ操作可能な作業姿勢及び機体の前部に沿った格納姿勢に切換操作自在な操作部材である。
【0017】
(作用及び発明の効果)
乗用型作業車では、機体の前部から前方に延出されて機体の前部の浮き上がりを地上から押さえ操作可能な作業姿勢、及び機体の前部に沿った格納姿勢に切換操作自在な操作部材を備えているものがある。これにより、畦越え操作において、地上の作業者が操作部材を格納姿勢から作業姿勢に切り換えて持つことにより、機体の前部の浮き上がりを押さえることができる。
【0018】
本発明の第4特徴によると、畦越え操作において作業者が機体の運転部から降りて地上から機体の操作を開始する際に、地上の作業者は操作部材により、エンジンの始動操作及び機体の前部の浮き上がりを押さえる操作を容易に行うことができるようになって、作業者が機体の運転部から降り地上から機体の操作を行う場合の作業性を向上させることができた。
【0019】
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1特徴の乗用型作業車において次のように構成することにある。
前輪の操向操作を行う操縦ハンドルを、機体の運転部から操作可能な斜め後方向きの第1姿勢及び地上から操作可能な斜め前方向きの第2姿勢に切換操作自在に構成し、
前記第2操作具を、前記操縦ハンドルと一体で第1及び第2姿勢に切換操作される付属部材に備えてある請求項1に記載の乗用型作業車。
【0020】
(作用及び発明の効果)
乗用型作業車では、前輪の操向操作を行う操縦ハンドルを、機体の運転部から操作可能な斜め後方向きの第1姿勢、及び地上から操作可能な斜め前方向きの第2姿勢に、切換操作自在に構成しているものがある。これにより、畦越え操作において、地上の作業者が第2姿勢の操縦ハンドルを持つことにより、機体の前部の浮き上がりを押さえることができる。
この場合、操縦ハンドルを第2姿勢に切換操作すると、操縦ハンドルの付属部材(例えば操縦ハンドルの下側の操縦パネルや、操縦ハンドルの横側に位置する変速レバーやその他の操作レバー等)も第2姿勢に切換操作され、付属部材に備えられた第2操作具も地上から操作可能な第2姿勢となる。
【0021】
本発明の第5特徴によると、畦越え操作において作業者が機体の運転部から降りて地上から機体の操作を開始する際に、地上の作業者は第2姿勢の操縦ハンドル及び第2操作具により、エンジンの始動操作及び機体の前部の浮き上がりを押さえる操作を容易に行うことができるようになって、作業者が機体の運転部から降り地上から機体の操作を行う場合の作業性を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】乗用型田植機の全体側面図である。
【図2】乗用型田植機の全体平面図である。
【図3】乗用型田植機の全体正面図である。
【図4】変速レバー、ブレーキペダル及び操作レバーの付近の側面図である。
【図5】操作パネルのレバーガイドの平面図である。
【図6】案内部材の平面図である。
【図7】案内部材、停止位置センサー及び牽制アームの分解斜視図である。
【図8】制御系のブロック図である。
【図9】エンジンの停止及び始動操作の流れを示す図である。
【図10】発明の実施の第1別形態を示す案内部材の付近の側面図である。
【図11】発明の実施の第3別形態を示す機体の前部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[1]
図1に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体に、運転席3を備えた運転部4が備えられ、油圧シリンダ7により昇降駆動されるリンク機構5が機体の後部に備えられており、リンク機構5を介して4条植型式の苗植付装置6が昇降自在に支持されて、乗用型作業車の一例である乗用型田植機が構成されている。
【0024】
図1及び図2に示すように、苗植付装置6は、1個のフィードケース11、2個の伝動ケース9、伝動ケース6の後部に回転駆動自在に支持された一対の植付アーム10、接地フロート12、4個の苗のせ面を備えて左右方向に往復横送り駆動される苗のせ台8等を備えて構成されている。これにより、苗のせ台8が左右方向に横送り駆動されるのに伴って、植付アーム10が苗のせ台8の下部から苗を取り出して田面に植え付ける。
【0025】
図1,2,3に示すように、運転部4の前部に後述するエンジン35を覆う前部ボンネット14及び後部ボンネット15が備えられており、機体に固定された後部ボンネット15に対し、前部ボンネット14が後方上部の横軸芯(図示せず)周りに上方に開放自在に支持されている。運転部4において運転席3と後部ボンネット15との間にステップ13が備えられ、ステップ13の右及び左の前部から前部ボンネット14の右及び左横側に亘って、乗降用のステップ17が延出されている。ステップ17の右及び左横側に支柱26が備えられて、支柱26に予備苗のせ台18が取り付けられている。
【0026】
[2]
次に、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2、苗植付装置6への伝動系について説明する。
図1に示すように、機体の前部にエンジン35(ディーゼル型式)及びミッションケース20が備えられ、ミッションケース20の左横側面に静油圧式無段変速装置24が連結され、ミッションケース20の右及び左横側面に前輪支持ケース21が連結されており、前輪支持ケース21に右及び左の前輪1が操向自在に支持されている。機体の後部に後車軸ケース23がローリング自在に支持されて、後車軸ケース23に右及び左の後輪2が支持されている。
【0027】
これにより、図1に示すように、エンジン35の動力が、ベルト伝動装置25から静油圧式無段変速装置24、ミッションケース20に内装された副変速装置(図示せず)、前輪デフ装置(図示せず)を介して右及び左の前輪1に伝達され、副変速装置から後車軸ケース23に内装された右及び左のサイドクラッチ(図示せず)を介して、右及び左の後輪2に伝達される。静油圧式無段変速装置24及び副変速装置の間から分岐した動力が、ミッションケース20に内装された株間変速装置(図示せず)及び植付クラッチ(図示せず)から、伝動軸22を介して苗植付装置6に伝達される。
【0028】
図1,2,3に示すように、後部ボンネット15の上部に操作パネル16が備えられており、操作パネル16の左右中央に右及び左の前輪1を操向操作する操縦ハンドル28が備えられている。操作パネル16において、操縦ハンドル28の左横側に静油圧式無段変速装置24を操作する変速レバー29(第1操作具に相当)、及び副変速装置を操作する副変速レバー30が備えられており、操縦ハンドル28の右横側にエンジン35の調速用のアクセルレバー31、及びエンジン35の始動及び停止を行うキースイッチ32が備えられている。
【0029】
図1,2,3に示すように、副変速装置は作業走行位置(中速)、移動走行位置(高速)及び畦越え位置(低速)の3段に変速自在に構成されており、副変速レバー30により副変速装置を操作する。ステップ13の右側の後部にデフロックペダル34が備えられており、デフロックペダル34を踏み操作すると、前輪デフ装置がデフロック操作され(デフロック状態)、デフロックペダル34から足を離すと、前輪デフ装置のデフロック操作が解除される(デフ作動状態)。
【0030】
図1及び図2に示すように、運転部4において運転席3の右横側に昇降レバー33が備えられており、昇降レバー33は上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在に構成されている。
昇降レバー33を上昇位置に操作すると、植付クラッチが遮断状態に操作された状態で油圧シリンダ7が上昇作動し、昇降レバー33を中立位置に操作すると、植付クラッチが遮断状態に操作された状態で油圧シリンダ7が停止する。
【0031】
昇降レバー33を下降位置に操作すると、植付クラッチが遮断状態に操作された状態で油圧シリンダ7が下降作動するのであり、接地フロート12が田面に接地すると、昇降制御作動が開始される(機体の姿勢変化に関係なく苗植付装置6が田面から設定高さに維持されるように油圧シリンダ7が自動的に作動して、植付アーム10による苗の植付深さが設定深さに維持される)。昇降レバー33を植付位置に操作すると、昇降制御作動が行われた状態で植付クラッチが伝動状態に操作されて、植付アーム10による苗の植え付けが開始される。
【0032】
図1,2,3に示すように、操縦ハンドル28、変速レバー29、副変速レバー30、アクセルレバー31、キースイッチ32及び昇降レバー33は、運転部4の作業者(運転席3に着座する作業者)の手の届く位置に備えられており、運転部4の作業者(運転席3に着座する作業者)が操作することができる。
【0033】
[3]
次に、静油圧式無段変速装置24の操作系について説明する。
図4に示すように、静油圧式無段変速装置24は中立位置、前進の高速側及び後進の高速側に無段階に変速自在に構成されている。後部ボンネット15の内部の横軸芯P1周りに扇型の変速部材36が揺動自在に支持されて、変速部材36のブラケット36aの前後軸芯P2周りに変速レバー29が揺動自在に支持されており、変速レバー29が操作パネル16のレバーガイド41を通って上方に延出されている。
【0034】
図4に示すように、後部ボンネット15の内部の横軸芯P3周りに、側面視L字状の連係アーム38が揺動自在に支持されており、変速部材36に固定された変速アーム36bと連係アーム38とに亘って連係ロッド39が接続され、静油圧式無段変速装置24のトラニオン軸(図示せず)と連係アーム38とに亘って連係ロッド40が接続されている。
【0035】
図4及び図5に示すように、操作パネル16にレバーガイド41が開口されており、レバーガイド41は左右方向の中立経路41N、中立経路41Nの操縦ハンドル28の側の端部から前方に延出された前進経路41F、及び中立経路41Nの副変速レバー30の側の端部から後方に延出された後進経路41Rを備えて構成されている。
【0036】
これにより、図4及び図5に示すように、変速レバー29をレバーガイド41の中立経路41Nに操作すると、静油圧式無段変速装置24が中立位置に操作される。静油圧式無段変速装置24が中立位置に操作されると、静油圧式無段変速装置24においてエンジン35の動力が遮断された状態となるのであり、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2、苗植付装置6への動力が遮断されて、機体は停止する。変速レバー29をレバーガイド41の前進経路41Fに沿って前方に操作すると、静油圧式無段変速装置24が前進の高速側に操作されるのであり、変速レバー29をレバーガイド41の後進経路41Rに沿って後方に操作すると、静油圧式無段変速装置24が後進の高速側に操作される。
【0037】
[4]
次に、ブレーキ42について説明する。
図4に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2を制動可能なブレーキ42がミッションケース20の内部に備えられている。ステップ13の下側の横軸芯P4周りにブレーキペダル27が上下揺動自在に支持されて、右のステップ17から上方に突出しており、ブレーキペダル27とブレーキ42とに亘って連係ロッド43が接続されている。
【0038】
図4の実線に示す状態は、ブレーキペダル27を踏み込み操作していない解除位置の状態であり、図4の実線に示す状態からブレーキペダル27を制動位置に踏み込み操作すると、ブレーキ42が制動状態に操作されるのであり、ブレーキペダル27から足を離すと戻しバネ(図示せず)により、ブレーキペダル27は解除位置に戻る。
【0039】
図4に示すように、ブレーキペダル27の支点軸27a(横軸芯P4)に操作アーム27bが固定されており、操作アーム27bの先端部が折り曲げられている。ブレーキペダル27の支点軸27aに連係部材44が相対回転自在に外嵌され、連係部材44の上下に一対の長孔44a,44bが形成されている。連係アーム38と一体で横軸芯P3周りに揺動する連係アーム37が備えられて、連係アーム37に第1連係ロッド45及び第2連係ロッド46が接続されており、第1連係ロッド45のピン45aが連係部材44の長孔44aに挿入され、第2連係ロッド46のピン46aが連係部材44の長孔44bに挿入されている。
【0040】
図4に示す状態は、変速レバー29がレバーガイド41の中立経路41Nに操作され、ブレーキペダル27が解除状態である。この状態において、第1連係ロッド45のピン45aが連係部材44の長孔44aの紙面左端部に位置し、第2連係ロッド46のピン46aが連係部材44の長孔44bの紙面右端部に位置している。
【0041】
図4に示す状態から、変速レバー29をレバーガイド41の前進経路41Fに操作すると、連係アーム37により第1及び第2連係ロッド45,46が斜め前方上方に操作されて、第1連係ロッド45のピン45aにより連係部材44が図4に示す状態から紙面時計方向に回転して、ブレーキペダル27の操作アーム27bの先端部(折り曲げ部)に接近する(連係部材44の長孔44bの融通作用により、第2連係ロッド46のピン46aの移動は連係部材44に影響を与えない)。
【0042】
図4に示す状態から、変速レバー29をレバーガイド41の後進経路41Rに操作すると、連係アーム37により第1及び第2連係ロッド45,46が斜め後方下方に操作されて、第2連係ロッド46のピン46aにより連係部材44が図4に示す状態から紙面時計方向に回転して、ブレーキペダル27の操作アーム27bの先端部(折り曲げ部)に接近する(連係部材44の長孔44aの融通作用により、第1連係ロッド45のピン45aの移動は連係部材44に影響を与えない)。
【0043】
これにより、前述のように変速レバー29をレバーガイド41の前進経路41F(後進経路41R)に操作した状態において、ブレーキペダル27を制動位置に踏み込み操作すると、ブレーキペダル27の操作アーム27bにより連係部材44が紙面反時計方向に操作されて図4に示す状態に戻るのであり、第1連係ロッド45(第2連係ロッド46)及び連係アーム37,38により、変速レバー29がレバーガイド41の中立経路41Nに戻される。
【0044】
[5]
次に、操作レバー19及び操作部材48について説明する。
図2,3,4に示すように、ブレーキペダル27の踏み部27cに操作レバー19(第2操作具に相当)が固定されて前方に延出されており、機体の前方に位置する地上の作業者が操作レバー19を持ってブレーキペダル27を制動及び解除位置に操作することができる。
【0045】
図2及び図3に示すように、右のステップ17に保持レバー47が前後軸芯周りに左右に揺動自在に支持されており、前述のようにブレーキペダル27を制動位置に踏み込み操作して保持レバー47をブレーキペダル27に係合させることにより、ブレーキペダル27を制動位置に保持することができる。保持レバー47は運転部4の作業者(運転席3に着座する作業者)及び地上の作業者の両者にとって操作することができる。
【0046】
図1,2,3に示すように、上部の横向きの握り部48a、右及び左の脚部48bによりアーチ状の操作部材48が構成されて、操作部材48の握り部48aにセンターマスコット50が回動自在に取り付けられており、機体の前部の横軸芯P5周りに操作部材48(脚部48b)が揺動自在に支持されている。
【0047】
図1に示すように、操作部材48は機体の前部から前方に延出されて機体の前部の浮き上がりを地上から押さえ操作可能な作業姿勢A1、及び機体の前部に沿って起立した格納姿勢A2に切換操作自在に構成されており、操作部材48を作業姿勢A1及び格納姿勢A2の間の任意の姿勢でも保持できるように、操作部材48を摩擦保持するバネ49が横軸芯P5の位置に備えられている。
【0048】
[6]
次に、レバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)について説明する。
図4,6,7に示すように、後部ボンネット15の内部において平板状の案内部材55が固定されており、案内部材55に左右方向の中立経路55N、中立経路55Nの操縦ハンドル28の側の端部から前方に延出された後進経路55R、及び中立経路55Nの副変速レバー30の側の端部から後方に延出された前進経路55Fが開口されている。
【0049】
図4及び図6に示すように、変速レバー29の基部が下方に延出されて操作部29aが形成されており、操作部29aが案内部材55の中立経路55N、前進経路55F及び後進経路55Rに挿入されている。変速レバー29の基部にバネ56が取り付けられて、バネ56により変速レバー29が操縦ハンドル28の側(図5の紙面上方)に付勢されている(変速レバー29の操作部29aが副変速レバー30の側(図6の紙面下方)に付勢されている。
【0050】
図6及び図7に示すように、案内部材55において、中立経路55Nの副変速レバー30の側の端部からさらに副変速レバー30の側に停止位置55Sが形成されており、変速レバー29の基部29aが停止位置55Sに位置することを検出する停止位置センサー51が、案内部材55に備えられている。図5に示すように、レバーガイド41において、中立経路41Nの操縦ハンドル28の側の端部からさらに操縦ハンドル28の側に停止位置41Sが形成されている。
【0051】
この場合、図4,5,6,7に示すように、変速レバー29が横軸芯P1及び前後軸芯P2周りに揺動自在に支持されているので、変速レバー29の上部の動作と変速レバー29の操作部29aの動作が逆になる為、レバーガイド41の前進経路41F及び後進経路41R、停止位置41Sと、案内部材55の前進経路55F及び後進経路55R、停止位置55Sとが、互いに逆の位置関係となっている。
【0052】
図6及び図7に示すように、案内部材55に備えられたピン52周りに牽制アーム53が揺動自在に支持されて、牽制アーム53の先端部にローラー53aが自由回転自在に支持されており、牽制アーム53の折り曲げられた基部53bと案内部材55とに亘ってバネ54が接続されている。バネ54の収縮の付勢力により牽制アーム53の基部53aが案内部材55の接当部55aに接当する状態において、牽制アーム53のローラー53aが案内部材55の中立経路55Nと停止位置55Sとの間に入りこんでいる。
【0053】
図5及び図6に示すように、変速レバー29(操作部29a)をレバーガイド41の中立経路41N(案内部材55の中立経路55N)に位置させている状態において、変速レバー29(操作部29a)は、バネ56の付勢力により牽制アーム53のローラー53aに接当する位置(停止位置41S(55S)の手前の位置)に位置している。この場合、バネ54の付勢力がバネ56に付勢力よりも大きいことによって、変速レバー29(操作部29a)が、牽制アーム53を押し退けてレバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)に入り込むことはない。
【0054】
図8に示すように、エンジン35を始動させるスタータ57、エンジン35への燃料を遮断してエンジン35を停止させる電磁操作式の燃料遮断弁58、ブレーキペダル27の操作位置を検出するポテンショメータ型式の操作位置センサー59(図4参照)が備えられている。キースイッチ32の操作位置(OFF位置、ON位置及びスタート位置)、停止位置センサー51及び操作位置センサー59の検出信号が制御装置60に入力されており、制御装置60によりスタータ57及び燃料遮断弁58が操作される。
【0055】
図8に示すように、エンジン停止手段61とエンジン始動手段62とが、制御装置60にソフトウェアとして備えられている。畦越え操作において、キースイッチ32の操作位置(OFF位置、ON位置、スタート位置)、停止位置センサー51及び操作位置センサー59の検出信号に基づいて、制御装置60(エンジン停止手段61及びエンジン始動手段62)により、スタータ57及び燃料遮断弁58が後述する[7]に記載のように操作される。
【0056】
[7]
次に、レバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)での制御において、作業者が機体の運転部4から降り地上から機体の操作を行いながら、十分な低速で機体を前進させて畦を越える操作(畦越え操作)について図9に基づいて説明する。
【0057】
キースイッチ32をスタート位置に操作すると、制御装置60及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われ(ステップS1,S2)、キースイッチ32をOFF位置に操作すると、制御装置60及び燃料遮断弁58によりエンジン35の停止操作が行われる(ステップS1,S3)。キースイッチ32をスタート位置に操作してエンジン35の始動操作が行われた後、キースイッチ32をON位置に操作していたとする。(ステップS1,S2)。
【0058】
畦の手前の位置において機体の運転部4の作業者は変速レバー29を、レバーガイド41の中立経路41N(案内部材55の中立経路55N)に操作し(この時点において、静油圧式無段変速装置24が中立位置に操作されて機体は停止する)、レバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)に操作する(ステップS4)。
【0059】
エンジン35の作動中において、変速レバー29がレバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)に操作されると(ステップS4,S5)、タイマーのカウントが開始され(ステップS5,S6)、設定時間が経過すると(ステップS8)、制御装置60(エンジン停止手段61)及び燃料遮断弁58によりエンジン35の停止操作が行われる(ステップS9)。
この場合、設定時間が経過するまでに、変速レバー29がレバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)から出し操作されると、エンジン35の停止操作は行われない(ステップS7)。
【0060】
エンジン35の停止操作が行われた後、機体の運転部4の作業者はブレーキペダル27を踏み込み操作して制動位置に操作し、保持レバー47をブレーキペダル27に係合させてブレーキペダル27を制動位置に保持し、副変速レバー30により副変速装置を畦越え速度(低速)に操作する。
【0061】
次に、作業者が機体の運転部4から降りて機体の前方に立ち、格納姿勢A2の操作部材48を作業姿勢A1に操作する。この場合、操作部材48が作業姿勢A1に操作されると、この操作が連係ロッド(図示せず)により前輪デフ装置に伝達されて、前輪デフ装置がデフロック操作される。
【0062】
キースイッチ32がON位置に位置して、変速レバー29がレバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)に位置し、エンジン35が停止した状態において(ステップS1,S4,S5)、地上の作業者は保持レバー47をブレーキペダル27から外して、操作レバー19を手で持ってブレーキペダル27をさらに少し制動位置側(踏み込み側)に操作するか、又はブレーキペダル27を解除位置側(戻し側)に操作して再び制動位置側(踏み込み側)に操作すると、この操作が操作位置センサー59により検出されて(ステップS10)、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われる(ステップS11)。
この場合、地上の作業者が保持レバー47をブレーキペダル27から外し、操作レバー19を手で持ってブレーキペダル27を解除位置側(戻し側)に操作しても、エンジン35の始動操作が行われるように構成してもよい。
【0063】
この後、地上の作業者は操作レバー19によりブレーキペダル27を解除位置に操作して、手を延ばして変速レバー29を持ち、変速レバー29をレバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)から前進経路41F(前進経路55F)に操作する。これにより、機体が十分な低速で前進し始めるので、地上の作業者は操作部材48を持って機体の前部の浮き上がりを押さえ、且つ機体の向きの修正を行いながら、畦越え操作を行う。
【0064】
前述のようなエンジン35の始動操作とは別に、以下にようにしてエンジン35の始動操作が行われる場合もある。
キースイッチ32がON位置に位置して、エンジン35が停止した状態において、地上の作業者が手を延ばして変速レバー29を持ち、変速レバー29をレバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)から中立経路41N(中立経路55N)に操作する(ステップS1,S4,S12)。
【0065】
地上の作業者は保持レバー47をブレーキペダル27から外し、操作レバー19を手で持ってブレーキペダル27を解除位置に完全に操作し、再び制動位置に操作すると、この操作が操作位置センサー59により検出されて(ステップS13)、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われる(ステップS11)。
【0066】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための形態]において、操作レバー19の操作によりエンジン35の始動操作が行われるのに代えて、以下のように構成してもよい。
図10に示すように、操作部材48の握り部48aにスイッチボックス63を取り付けて、操作部材48を作業姿勢A1に操作した状態でのスイッチボックス63の上面にエンジン停止スイッチ64を備え、スイッチボックス63の後面にエンジン始動スイッチ65(第2操作具に相当)を備える。
【0067】
これにより、地上の作業者が格納姿勢A2の操作部材48を作業姿勢A1に操作し、エンジン始動スイッチ65を操作することによって、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われる。畦越え操作において、地上の作業者がエンジン停止スイッチ64を操作することにより、エンジン35の停止操作を行うことができる。
【0068】
図10の二点鎖線に示すように、通常の植付作業では操作部材48を格納姿勢A2に操作して、センターマスコット50を起立した使用姿勢に設定しておき、図10の実線に示すように、畦越え操作では操作部材48を作業姿勢A1に操作して、センターマスコット50を下向きの非使用姿勢に操作することがある。
これにより、前述のエンジン始動スイッチ65に代えて、地上の作業者がセンターマスコット50(第2操作具に相当)を非使用姿勢に操作することによって、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われるように構成してもよい。
【0069】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための形態]において、操作レバー19の操作によりエンジン35の始動操作が行われるのに代えて、以下のように構成してもよい。
操作部材48(第2操作具に相当)の作業姿勢A1及び格納姿勢A2との間に中間姿勢を設定して、操作部材48が格納姿勢A2の側から中間姿勢を超えて作業姿勢A1の側に操作されると、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われるように構成する。
この場合、操作部材48が作業姿勢A1の側から中間姿勢を超えて格納姿勢A2の側に操作されると、制御装置60及び燃料遮断弁58によりエンジン35の停止操作が行われるように構成してもよい。
【0070】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための形態]において、操作レバー19の操作によりエンジン35の始動操作が行われるのに代えて、以下のように構成してもよい。
図11に示すように、上部の操作パネル16において、操作パネル16の左右中央に操縦ハンドル28を備え、操縦ハンドル28の左横側に静油圧式無段変速装置24を操作する変速レバー29及び副変速レバー30を備え、操縦ハンドル28の右横側にエンジン35の調速用のアクセルレバー31、及びエンジン35の始動及び停止を行うキースイッチ32、昇降レバー33を備える。
【0071】
図11に示すように、操縦ハンドル28を、機体の運転部4から操作可能な斜め後方向きの第1姿勢B1、及び地上から操作可能な斜め前方向きの第2姿勢B2に切換操作自在に構成し、操縦ハンドル28と一体で操作パネル16(付属部材に相当)、変速レバー29(第1及び第2操作具に相当)、副変速レバー30、アクセルレバー31、キースイッチ32及び昇降レバー33が、第1及び第2姿勢B1,B2に切換操作されるように構成する。
【0072】
変速レバー29の操作経路に停止位置を備えて、変速レバー29を停止位置に操作すると、制御装置60(エンジン停止手段61)及び燃料遮断弁58によりエンジン35の停止操作が行われ、変速レバー29を停止位置以外の位置に操作すると、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われるように構成する。
【0073】
これにより、畦越え操作を行う場合、畦の手前の位置において機体の運転部4の作業者は変速レバー29を停止位置に操作して(操縦ハンドル28及び操作パネル16は第1姿勢B1)、制御装置60(エンジン停止手段61)及び燃料遮断弁58によりエンジン35の停止操作が行われるようにする。
次に、作業者が機体の運転部4から降りて機体の前方に立ち、第1姿勢B1の操縦ハンドル28及び操作パネル16を第2姿勢B2に切換操作し、変速レバー29を停止位置以外の位置に操作して、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われるようにする。
【0074】
この場合、変速レバー29ではなく昇降レバー33を操作すること、又は操作パネル16や操縦ハンドル28の基部を覆うハンドルカバー(図示せず)に備えられた専用のスイッチを操作することにより、制御装置60(エンジン停止手段61)及び燃料遮断弁58によりエンジン35の停止操作、並びに、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われるように構成してもよい。
【0075】
操縦ハンドル28の第1姿勢B1において、前述のように変速レバー29等により、制御装置60(エンジン停止手段61)及び燃料遮断弁58によりエンジン35の停止操作が行われた後、操縦ハンドル28を第2姿勢B2に切換操作すると、制御装置60(エンジン始動手段62)及びスタータ57によりエンジン35の始動操作が行われるように構成してもよい。
【0076】
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態][発明の実施の第3別形態]において、ディーゼル型式のエンジン35に代えてガソリン型式のエンジン35を使用した場合、制御装置60(エンジン停止手段62)がエンジン35の点火プラグの電装系を遮断することにより、エンジン35の停止操作を行うように構成してもよい。
【0077】
[発明の実施の第5別形態]
前述の[発明を実施するための形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第4別形態]において、変速レバー29をレバーガイド41の停止位置41S(案内部材55の停止位置55S)に操作することによりエンジン35の停止操作が行われる構成に代えて、以下の(1)〜(6)に記載の操作によりエンジン35の停止操作が行われるように構成してもよい。
【0078】
(1)変速レバー29がレバーガイド41の中立経路41N(案内部材55の中立経路55N)に操作されること。
(2)レバーガイド41の前進又は後進経路41F,41R(案内部材55の前進又は後進経路55F,55R)の一部に停止位置41S,55Sを接続して、変速レバー29(操作部29a)がこの停止位置41S(55S)に操作されること。
(3)副変速レバー30(第1操作具に相当)が中立位置に操作されること。
(4)ブレーキペダル27(第1操作具に相当)が制動位置に設定時間以上に亘って保持されること。
(5)エンジン35から前輪1及び後輪2、苗植付装置6への伝動系において、最もエンジン35に近い位置に主クラッチを備えて、主クラッチを操作するクラッチペダル(図示せず)(第1操作具に相当)を備え、クラッチペダルにより主クラッチが遮断状態に操作されること。
(6)キースイッチ32とは別のエンジン35を停止操作する専用のエンジン停止スイッチ(第1操作具に相当)を備え、このエンジン停止スイッチが操作されること。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、乗用型田植機ばかりではなく、機体の後部に直播装置を備えた乗用型直播機等の乗用型作業車や、運転席の下側にエンジンを備えた乗用型作業車にも適用できる。
【符号の説明】
【0080】
1 前輪
4 運転部
16 付属部材
19,29,48,65 第2操作具
28 操縦ハンドル
29 第1操作具
32 キースイッチ
35 エンジン
42 ブレーキ
48 操作部材
61 エンジン停止手段
62 エンジン始動手段
A1 作業姿勢
A2 格納姿勢
B1 第1姿勢
B2 第2姿勢

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの始動及び停止を行うキースイッチと、前記キースイッチとは別の第1操作具と、前記キースイッチとは別のもので地上から操作可能な第2操作具とを備え、
前記キースイッチがオン操作されている状態において、前記第1操作具の操作に基づいてエンジンを停止させるエンジン停止手段と、
前記キースイッチがオン操作されている状態において、前記エンジン停止手段にて前記エンジンが停止された後の前記第2操作具の操作に基づいて前記エンジンを始動させるエンジン始動手段とを備えてある乗用型作業車。
【請求項2】
前記第2操作具が、機体に備えられた走行用のブレーキを操作するもので前方に延出された操作レバーである請求項1に記載の乗用型作業車。
【請求項3】
機体の前部の浮き上がりを地上から押さえ操作可能な操作部材を機体の前部に備え、前記第2操作具を前記操作部材に備えてある請求項1に記載の乗用型作業車。
【請求項4】
前記第2操作具が、機体の前部から前方に延出されて機体の前部の浮き上がりを地上から押さえ操作可能な作業姿勢及び機体の前部に沿った格納姿勢に切換操作自在な操作部材である請求項1に記載の乗用型作業車。
【請求項5】
前輪の操向操作を行う操縦ハンドルを、機体の運転部から操作可能な斜め後方向きの第1姿勢及び地上から操作可能な斜め前方向きの第2姿勢に切換操作自在に構成し、
前記第2操作具を、前記操縦ハンドルと一体で第1及び第2姿勢に切換操作される付属部材に備えてある請求項1に記載の乗用型作業車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−63021(P2013−63021A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202175(P2011−202175)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】