説明

乾物穿孔具

【課題】 食材である乾海苔を用いたおにぎりや、お弁当の食感、香りを良くする。また昆布、スルメ等を用いてだし汁、あるいは噛み切りやすくする乾物穿孔具を提供する。
【解決手段】 二枚の平面板の片面に多数の針を設けて、二枚の針を設けた面に乾海苔、昆布、あるいはスルメ等を入れて、はさみ多少の押圧をすると、多数の針による穿孔することができるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭料理において乾海苔、昆布等の乾物に小さい孔を開けることで食感、香り、あるいは食材の効果を出す調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乾海苔の絡み合いのため、海苔巻きやおむすびにして食するとき噛み切りにくい、お弁当に乾海苔を載せて食するときも切りにくいことである。また昆布等を鍋料理に入れたりして出汁をとるときも切れ目や穿孔をすることがある。
【0003】
上記に示した、穿孔をするとき楊枝等の尖った具を用いておこなっていたが作業効率が悪いものである。
【先行技術文献】
【0004】
そこで、板海苔の全面に無数の貫通孔を穿孔した多孔板海苔において、貫通孔後4つの角線を有する角錐形穿孔刃を用いて多孔板海苔を形成する。これらを備えた板海苔穿孔用丸刃と板海苔穿孔用回転ロールの構造にして回転をして送り出させる装置が提案されている。(例えば特許文献1)
【0005】
また、穿孔手段として生花用の剣山用に適当な支持部材に植え込んで固着させた穿孔器具を用い、板海苔の上からこの穿孔器具で押圧して貫通孔を形成して、仕上げ処理としてバネで密着して2個のローラー間を通過させる装置が提案されている。(例えば特許文献2)
【0006】
【特許文献1】特許公開2004−305123号広報
【特許文献2】特許公開昭和56−31108号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来における乾海苔の穿孔装置は生産装置、又は家庭料理での必要量の乾海苔や昆布、あるいはスルメ等の穿孔には不向きである。
【0008】
そこで本発明は、上記の課題に鑑みて、二枚の平面板の片面に多数の針を設ける。二枚の平面板の上面側を圧力板上部とし、下面側を圧力板下部として夫々の圧力板の針側を互いに向き合った構造にする。よって前記圧力板上面と前記圧力板下部との間に穿孔する乾物類を置いて挟んで穿孔する構造であるから、家庭料理等において容易に無数の孔を開けることができるものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は平面板の片面に多数の針を設けた針付圧力板上部、及び針付圧力板下部を用いる。前記針付圧力板上部と前記針付圧力板下部の端を蝶着して、前記針付圧力板上部と前記針付圧力下部がかみあうように設けたことで調理台の上で容易に穿孔できることを特徴とする。
【0010】
また、前記針付圧力板上部の針側に剥がし板を上下に変位できるように設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されているような効果を奏する。
【0012】
本発明を利用することで、家庭料理で乾物、海産物の乾海苔、昆布、又はスルメ等の穿孔をして、食べやすく、食感を改善する。また昆布を使った鍋物の出汁を美味しく味わうことができる。
さらに歯の悪い人、あるいは高齢者に食べやすくして味わうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第一実施例の前面の図である。
【図2】第一実施例の後面の図である。
【図3】第一実施例の針付圧力板上部と針付圧力板下部の間に乾海苔を挟む状態の斜視図である。
【図4】図3の状態から乾海苔を挟んだ側面図である。
【図5】乾海苔を上下の針で穿孔の状態の要部拡大の側面図である。
【図6】針付圧力板下部に下部柄を設けた斜視図である。
【図7】本発明の第二実施例の針付圧力板上部の針側に剥がし板を設けた斜視図である。
【図8】図7の針付圧力板上部の一部分の拡大斜視図である。
【図9】針付押し圧版上部に握り部を設けた前面図である。
【図10】図9の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1、図2、図3、図4、図5、及び図6は本発明に係る乾物穿孔具の第一実施例の図である。
図1は本発明の乾物穿孔具を前面より見た図である。図2は乾物穿孔具の後方より見た図である。図3は乾物穿孔具の針付圧力上部を斜めに開けて乾海苔を挟む状態の斜視図である。図4は図3より乾海苔を挟んだ状態の側面図である。図5は図4より乾海苔を上下の針で穿孔の状態の要部拡大の側面図である。
図6は針付圧力板下部に下部柄を設けて、開いた状態の斜視図である。
【0016】
図において、上板板と下部板に夫々に針3を設けることで、1を針付圧力板上部、2を針付圧力板下部とする。前記の針付圧力板上部1と前記針付圧力板下部2の後方の側面に5の蝶番を設けて、開閉できるように構成する。前記針付圧力板上部1の開閉を自在にできるように4の上部柄を設ける。
6は前記針付圧力板上部1と前記針付圧力板下部2の夫々の針3が上部板、下部板の面に接触を防ぐ上部板を受けるように設けた上部板受部である。
9は乾海苔、7は前記針付圧力板下部2を支持できるように設けた下部柄である。
【0017】
したがって、上記の構成によりの上部柄4を握り前記針付圧力板上部1を上げて開き、乾海苔9を前記針付圧力板下部2の上面に載せた状態で前記針付圧力板上部1を閉じるようにする。このとき上部柄4よりやや圧力を加えることで、図4、及び図5に示す如く前記針付圧力板上部1と前記針付圧力板下部2の針3によって乾海苔9、又は昆布等に複数の細かい孔が瞬時に穿設することができる。
また、図6に示した下部の板が不安定となることを防ぐために下部にも柄を設けて、下部の柄を支持することで、安定に穿孔をすることができるものである。
【0018】
また、図8、図9は乾海苔9を穿設したのち容易に取出しするために、針付圧力板上部1の針3側に剥がし板10装着するために、前記剥がし板10は針3の位置に孔11を針3の径よりやや大きく設ける。また前記針付圧力板上部1と前記剥がし板10の間にバネ12を四隅に設ける。前記バネ12によって前記針付圧力板上部1Bと前記剥がし板10を連結する。
【0019】
したがって、上部柄4を利用して針付圧力板上部1Bを上げて開き、乾海苔9を針付圧力板下部2の上面に載せた状態で前記針付圧力板上部1を閉じるようにする。このとき上部柄4よりやや圧力を加えると前記針付圧力板上部1と前記針付圧力板下部2の間の剥がし板10は下部の針3に押し上げられ、バネ12が縮み剥がし板10が上に移動して、上下の針3によって複数の細かい孔が瞬時にして穿設して、再度前記針付圧力板上部1を上げて、開くとバネ12によって剥がし板10が全体の針3についた乾海苔9を押出し、穿設した乾海苔9を取出し易くできるものである。
【0020】
なお、図9、及び図10は本発明の第二実施例で、針付圧力板上部1Aの表面に押し柄8を設けて、下側に針付圧力板下部2Aからなる構成である。
【0021】
したがって、上記の構成によりの押し柄8を手で握り前記針付圧力板上部1Aを上げて開き、乾海苔9を前記針付圧力板下部2Aの上面に載せた状態で前記針付圧力板上部1Aを閉じるようにする。このとき押し柄8によりやや圧力を加えることで、前記針付圧力板上部1Aと前記針付圧力板下部2Aの針3によって乾海苔9、又は昆布等に複数の細かい孔が瞬時にして開けることができる。
【0022】
以上のことから、乾海苔を用いておむすび、海苔巻き、及び海苔弁当など、またスルメ等の焙って食するときにおいても細い孔を無数に傷つけることで歯切れがよく、食べやすくできるものである。さらに昆布等に無数の細い孔を開けることで出汁が良く出るものである。
【符号の説明】
【0023】
1、1Aは針付圧力板上部 2、2Aは針付圧力板下部
3、3Aは針 4は上部柄
5、5Aは蝶番 6、6Aは上部板受部
7は下部柄 8は押し柄
9は乾海苔 10は剥がし板
11は孔 12はバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面板の片面に多数の針を設けた針付圧力板上部、及び針付圧力板下部を用いる。前記針付圧力板上部と前記針付圧力板下部の端を蝶着して、前記針付圧力板上部と前記針付圧力下部がかみあうように設けたことを特徴とする乾物穿孔具。
【請求項2】
前記針付圧力板上部の針側に剥がし板を上下に変位できるように設けたことを特徴とする請求項1記載の乾物穿孔具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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