予想ゲームシステム
【課題】随時参加可能とし予想を行った時刻によるプレイヤ間での配当上の不公平感をなくしゲーム全体の収支のバランスを維持する。
【解決手段】1つ以上の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームシステムであって、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する重み生成手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶するベット受付手段と、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算するオッズ計算手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当計算手段。
【解決手段】1つ以上の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームシステムであって、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する重み生成手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶するベット受付手段と、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算するオッズ計算手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当計算手段。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、競馬ゲーム等の予想ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
競馬や競艇等のレース結果を予想し、予想結果とベット(賭け)数とに応じて配当が得られるようにしたゲーム装置が存在する(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
従来のこの種のゲーム装置では、実世界の競馬や競艇等と同様に、レース開始前に予想の受付を締め切り、レース開始後には新たに予想してゲームに参加することはできないようになっていた。
【特許文献1】特開2006−231073号公報
【特許文献2】特許第3864866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、従来のゲーム装置ではレース開始前にのみベットが行えるものであったため、次のような問題点が指摘されていた。
(1)予想の受付が締め切られレースが始まってしまうと、ゲームに参加しなかったプレイヤはそのレースが終了するまではゲームに参加することができず、次のレースを待つ退屈な時間を過ごすしかない。
(2)ゲームに参加したプレイヤについても、レースが終わるまでの待ち時間はレースの結果を見守ることしかできず、それ以上の有意義な行為をすることはできない。
(3)上記(1)(2)の待ち時間が過大とならないよう、1回のレースが短時間で終了するような競馬、競艇、競輪等にゲームの題材が限定されてしまい、新たな題材を対象とするのが困難である。
(4)レース開始後にも予想を受け付けるようにすることはさほど困難なことではないが、そのようにした場合、レースが終盤に近づくほど予想が容易になり、予想を行った時刻によってプレイヤ間に配当上の不公平が生じ、ゲームとして成立しなくなってしまう。
【0005】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、随時参加可能なものとすることで待ち時間をなくしたうえで、予想を行った時刻によるプレイヤ間での配当上の不公平感をなくし、ゲームとしての面白さを損なわず、かつゲーム全体の収支のバランスを維持することのできる予想ゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムであって、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する重み生成手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶するベット受付手段と、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算するオッズ計算手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する配当計算手段とを備える予想ゲームシステムを要旨としている。
【0007】
ここで、ベットの重みとは、例えば、プレイヤが予想に基づいてメダル等をベットする予想ゲームにおいて、コンピュータが、プレイヤのベットの入力信号を受け取った時刻において決定した増減率を、ベットされたメダル等の量(枚数)に乗算し、オッズや配当の計算に用いる値(枚数)を変化させることで重みづけを設定することであり、その結果として、プレイヤが予想を行った時点の予想の外れやすさを示すものである。
【0008】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記オッズ計算手段は、ベット情報に基づいて計算されたオッズに計算時点のベットの重みを乗じた表示用のオッズを併せて計算するようにすることができる。
【0009】
また、請求項3に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想ゲームの開始時からの経過時間に基づいてベットの重みを生成するようにすることができる。
【0010】
また、請求項4に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想対象の各時点における順位に基づいてベットの重みを生成するようにすることができる。
【0011】
また、請求項5に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想対象の各時点における位置もしくはこれと速度もしくは加速度の組み合わせに基づいてベットの重みを生成するようにすることができる。
【0012】
また、請求項6に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想ゲームの序盤では時間による要因が主な要素に、予想ゲームの終盤では純粋に予想の外れやすさが主な要素になるよう徐々に移り変わるようにベットの重みを生成するようにすることができる。
【0013】
また、請求項7に記載されるように、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、プレイヤのベットにより生じた余剰配当原資をより早い時刻にベットしたプレイヤに配当する手段を備えるようにすることができる。
【0014】
また、請求項8に記載されるように、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲーム制御方法であって、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する工程と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する工程と、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する工程と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する工程とを備える予想ゲーム制御方法として構成することができる。
【0015】
また、請求項9に記載されるように、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムの制御プログラムであって、コンピュータを、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する手段、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する手段、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する手段、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する手段、として機能させる予想ゲーム制御プログラムとして構成することができる。
【0016】
また、請求項10に記載されるように、請求項9に記載の予想ゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な予想ゲーム制御プログラム記録媒体として構成することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の予想ゲームシステムにあっては、随時参加可能なものとすることで待ち時間をなくしたうえで、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを導入することで、予想を行った時刻によるプレイヤ間での配当上の不公平感をなくし、ゲームとしての面白さを損なわず、かつゲーム全体の収支のバランスを維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0019】
<システム構成>
図1は本発明の一実施形態にかかる予想ゲームシステムの構成例を示す図である。
【0020】
図1において、予想ゲームシステムは、予想ゲームの全体的な制御を行うゲーム制御装置1と、このゲーム制御装置1にネットワーク2を介して接続された、ゲームに参加するプレイヤがゲームを操作するための複数のサテライト3とを備えている。サテライト3はアミューズメント施設に設けられた専用の端末装置である場合のほか、プレイヤの手元にあるPC(Personal Computer)、ゲーム機、携帯電話等の情報機器を用いてもよい。なお、ゲーム制御装置1とサテライト3を一体に構成してもよい。
【0021】
ここで、予想ゲームとは、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られるゲームである。どれだけ配当が得られるかは、予想が当たることを前提に、プレイヤが予想を行うときに同時に入力するベット数に応じて決まる。ベット数が多ければ多いほど予想が当たったときに得られる配当も大きくなる。
【0022】
この予想ゲームには、従来からある競馬、競艇、競輪等が含まれるとともに、レース開始後も予想をベットすることが可能であるため、野球の試合の勝利チームを予想するような1つのレースに比較的長い時間を要するものであっても題材として扱うことが可能である。また、数年の期間をかけて行われる大統領選挙の当選者を予想するようなものですら、現実的に題材とすることができる。更には、為替レートのように未来永劫続く経済指標のようなものでさえも、任意に期間を区切り、その終了時点での値を予想対象とすることで、題材とすることができる。
【0023】
ゲーム制御装置1は、主たる制御動作を行う制御部11と、予想ゲームの進行状況等を表示するモニタ12と、ネットワーク2を介した通信を行うネットワーク通信ポート13と、ハードディスク、光ディスク、ROM(Read Only Memory)等を含む補助記憶装置14とを備えている。なお、モニタ12を省略し、サテライト3側のみで表示させる構成とすることもできる。
【0024】
制御部11は、コンピュータプログラムに従って演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)111と、プログラムおよび作業中のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)112と、固定的なプログラムやデータを記憶するROM113と、現在時刻を取得するためのタイマ114とを備えている。CPU111は、補助記憶装置14から予想ゲームを制御するプログラムをRAM112に読み込み、そのプログラムを実行する。
【0025】
サテライト3は、主たる制御動作を行う制御部31と、予想ゲームの進行状況等を表示するモニタ32と、プレイヤの操作(予想対象とベット数の入力等)を受け付けるボタン、レバー、タッチパネル等の入力インタフェース33と、ネットワーク2を介した通信を行うネットワーク通信ポート34とを備えている。制御部31は、コンピュータプログラムに従って演算処理等を行うCPU311と、作業中のデータを記憶するRAM312と、固定的なプログラムやデータを記憶するROM313とを備えている。
【0026】
サテライト3には、ゲーム制御装置1からネットワーク2を介して、レース開始後の時刻や現在の各予想対象のオッズ等のゲーム制御装置1とサテライト3とが同期するためのデータと、プレイヤが予想を行うためのデータとが送信されてくる。サテライト3からは、プレイヤの入力した予想対象やベット数等のベット情報がネットワーク2を介してゲーム制御装置1に送信される。
【0027】
図2は予想ゲームシステムの外観例を示す図であり、アミューズメント施設等の所定のフロア上の一端に大型のモニタ12を備えたゲーム制御装置1が設置され、これと対面する形で複数の座席状のサテライト3が設けられている。サテライト3には着席したプレイヤと対面する位置にモニタ32と入力インタフェース33とが設けられている。なお、フロアの四隅には音響を出力するためのスピーカタワー4が設けられている。
【0028】
<全体的動作>
予想ゲームに参加したいプレイヤは、先ずゲーム参加前に一定の対価を支払って遊戯媒体を入手する。ここで、対価とは予想ゲームシステムの運営者に支払う代金や、ゲーム中で通用する仮想的な通貨のことである。また、遊戯媒体の種類としては、装置側で受入可能なものとなるが、メダル、磁気カード等に記録された電子データ、ゲーム中での仮想的な通貨等が含まれる。
【0029】
図3は実施形態の処理例を示すフローチャートである。
【0030】
図3において、ゲーム制御装置1は、予想ゲームを開始すると(ステップS101)、プログラムに従いレース等のゲーム進行を行う(ステップS102)。なお、予想ゲームが開始しても即座にレース等は開始せず、ベットを受け付ける所定時間の後にレース等が開始される。ベットはこのレース等の開始前から終了までの間に行うことができる。また、予想ゲームには1人ないし複数人のプレイヤが同時に参加することが可能である。ゲームに参加しているプレイヤが少なくゲームの進行によくない影響がある場合は、ゲーム制御装置1がプレイヤの代わりを務めることもある。
【0031】
レース開催中は予想ゲームの題材における予想対象の状況が刻々と変化し、その状況がモニタ12に表示される。例えば競馬を題材とした予想ゲームであれば、複数の出走馬をゴールへ向かって移動させる。為替レートを題材とした予想ゲームであれば為替レートを変動させその変動の履歴のグラフを描く。このようなレース等の状況の進行方法は、予めゲーム制御装置1で実行されるようプログラムに仕組まれていてもよいし、現実に起こっている出来事(為替レート等)をネットワーク経由で外部サーバ等から取得して表示してもよい。
【0032】
その後、ゲーム制御装置1はオッズの計算を行い、ゲーム制御装置1のモニタ12およびサテライト3のモニタ32にオッズを表示する(ステップS103)。オッズの計算の詳細については後述する。図4はモニタ表示の例を示す図であり、(a)はゲーム制御装置1のモニタ12の表示例、(b)はサテライト3のモニタ32の表示例である。(a)のモニタ12には、領域121に現在のオッズ(予想対象Aのオッズが「2」、予想対象Bのオッズが「3」、予想対象Cのオッズが「4」)が表示され、領域122にはレース状況(現在順位として予想対象B、C、Aの順)が表示されている。(b)のサテライト3のモニタ32には、領域321に当該サテライト3のプレイヤのベット状況の一覧(各行は予想対象、ベット数、予想配当、ベット時刻、ベット時オッズ、現在オッズを含む。)が表示され、領域322には現在のオッズ(モニタ12の領域121とほぼ同内容)が表示され、領域323にはベットを行うための操作部が表示されている。ボタン324は予想対象を入力するためのものであり、ボタン325はベット数を入力(複数回の選択でベット数が加算)するためのものであり、領域326は残ベット数(手持ちの遊戯媒体のベット換算の残数)およびベット内容(予想対象、ベット数)を表示する部分であり、ボタン327はベットを決定するためのものである。なお、操作部の領域323をモニタ32と一体のタッチパネルにより構成した場合を例示したが、領域323をモニタ32から分離し、機械式のボタンと小型ディスプレイによって構成することもできる。
【0033】
プレイヤはゲーム制御装置1のモニタ12に表示される予想ゲームの状況を見ながら予想を行い、表示されたオッズを考慮してベット数を判断し、予想対象とベット数とをサテライト3を通じて入力することによりゲームに参加できる。ここでいう予想とは、予想ゲームの題材やルールによって様々なバラエティーが存在するが、例えば競馬を題材とし1着になる馬を当てるというルールの予想ゲームであれば、予想とは1着になると予想した馬のことである。為替レートを題材とし所定の期日での為替レートが想定為替レート以上になるかならないかを予想するというルールの予想ゲームであれば、予想とはある日時での為替レートが想定為替レート以上かどうかが予想となる。
【0034】
ベット数は任意であるが、遊戯媒体残高を超えることはできず、ベットしたベット数は遊戯媒体残高から差し引かれる。予想対象とベット数の入力は予想ゲーム開催前と開催中のいつでも行うことができる。また、同じ予想を後から追加でベットすることも自由である。ただし、オッズは一般にベットした時刻ごとに異なる。
【0035】
図3に戻り、ゲーム制御装置1はいずれかのサテライト3のプレイヤからベットが行われたか否か判断し(ステップS104)、ベットが行われたと判断した場合(ステップS104のYes)は、予想対象とベット数等を取得し(ステップS105)、ベット情報として記憶する(ステップS106)。ベット情報はRAM112もしくは補助記憶装置14のハードディスク等に記憶する。ベットが行われたと判断しなかった場合(ステップS104のNo)は特に処理は行わず、続く処理に移行する。
【0036】
次いで、ゲーム制御装置1はゲーム終了であるか否か判断し(ステップS107)、ゲーム終了でないと判断した場合(ステップS107のNo)はゲーム進行(ステップS102)に移行する。ゲーム終了であると判断した場合(ステップS107のYes)は、ゲーム結果に応じて当りとなったプレイヤに対する配当を計算する(ステップS108)。ゲーム制御装置1は、レースが終了した時点で最終的な値が確定したオッズと、ゲーム制御装置1側でサテライト3毎に記憶していたベット情報に基づいて配当を計算する。配当の計算の詳細については後述する。
【0037】
ゲーム制御装置1は配当の計算結果をサテライト3に送信し、サテライト3では実際に配当の支払を行う(ステップS109)。支払われた配当はプレイヤの遊戯媒体残高に加算され、遊戯媒体残高はプレイヤの操作により相当の価値を持つメダルや電子的データ、ゲーム中での仮想通貨等と交換することが可能である。
【0038】
その後、ゲーム制御装置1は予想ゲームを終了するが(ステップS110)、再び予想ゲームの開始を行い(ステップS101)、繰り返しレース等を開催する。
【0039】
<オッズおよび配当の計算>
本発明の実施形態におけるオッズおよび配当の計算の違いを明確にするため、先ず従来の配当決定方法を説明する。
【0040】
以下、簡単かつ具体的に説明するため、競馬を題材とし、1着になる馬を予想して予想が当たった場合に配当が得られる予想ゲームを例にあげて説明する。この競馬ゲームには馬A、馬B、・・・馬Nが出走してレースを行うものとする。
【0041】
レース終了までに馬Aに対してゲームに参加したプレイヤがベットしたベット数の合計をBA、同様に馬Bに対するベット数の合計をBB、馬Cに対するベット数の合計をBC、馬Nに対するベット数合計をBNとしたとき、このレース終了までにプレイヤがベットした総ベット数Uは、
U=BA+BB+BC+・・・+BN
となる。
【0042】
ここで、例えば馬Aが1着になった場合の配当原資DAは、レース中にゲームに参加したプレイヤがベットした総数Uから馬Aに対するベットの合計BAを引いた残りであるから、
DA=U−BA=BB+BC+・・・+BN
となる。
【0043】
馬AのオッズZAは配当原資DAを馬Aに対するベット数の総和BAで除したものであるから、
ZA=DA/BA=(U−BA)/BA
となる。馬B、馬C、・・・馬NのオッズZB、ZC、・・・ZNも同様に求めることができる。
【0044】
そして、馬Aの1着を予想したプレイヤpが得られる配当Wは、このプレイヤが馬Aに対してベットした数の合計をBApとすると、
W=ZA×BAp
となる。
【0045】
次に本発明の実施形態におけるオッズおよび配当の計算について説明する。
【0046】
図5および図6は実施形態の処理過程におけるデータの流れの例を示す図である。図6においては図5のデータもしくは処理に対応する部分に同じ符号(ステップ番号)を付してある。
【0047】
先ず、予想ゲームの進行制御(ステップS111)に応じて変化するゲーム状況(ステップS112)に基づき、ベットの重み(予想対象によらず一律とする場合はR(t)、予想対象毎に変える場合はRA(t)、RB(t)、・・・)が生成される(ステップS113、S114)。ベットの重み計算はゲーム制御装置1のCPU111によりプログラムに従って行われる。
【0048】
ベットの重みとは、ある時点での予想が不明瞭な度合い(予想を行った時点の予想の外れやすさ)を示すものであり、レース中に随時ベット可能としたことで発生する、ベットする時刻によって予想の難しさに差が生じて不公平である問題を解消するために導入したものである。ベットの重みR(t)(RA(t)、RB(t)、・・・についても同様)はレース等の開始後の時刻tでのレース等の状況により0≦R(t)≦1の値をとる。ただし、レース等の開始前の時点では、予想が不明瞭な度合はレース等の開始時と同じであるとみなし、レース等の開始の時点と同じ値をとるものとする。また、ベットの重みR(t)は予想結果が不明瞭である程大きくなければ不公平を解消したことにならないため、レース等の開始時刻t0に最大値R(t0)=1になり、レース等の終了時には一般的には予想が不明瞭な度合いは0になるため、レース等の終了時刻t1で最小値R(t1)=0となるべきである。ただし、最終的に配当されない予想対象については、RA(t1)=0(RB(t1)、RC(t1)・・・についても同様)とはならない場合もある。
【0049】
時刻t0からt1までベットの重みR(t)がどのような値をとるかは、予想ゲームの題材の特徴に応じてR(t)の値域の範囲内で任意である。このため、R(t)はゲームの面白さと密接に関わる重要なパラメータであり、ゲームの特徴を考えて決定する必要がある。その具体的な例については後述する。
【0050】
次いで、生成されたベットの重み(ステップS114)と、後述するベット情報テーブルのベット情報から予想対象毎に合計した予想対象毎ベット総数(予想対象毎ベット総数テーブルに保持)および予想対象毎ベット総数を合計した全予想対象ベット総数(全予想対象ベット総数テーブルに保持)(ステップS115)とに基づき、オッズの計算が行われる(ステップS116)。オッズの計算はゲーム制御装置1のCPU111によりプログラムに従って行われ、計算されたオッズはサテライト3に送信され(ステップS117)、ゲーム制御装置1とサテライト3とで表示される。なお、サテライト3からベットが行われないと正常な計算が行われない不都合があるため、ゲーム制御装置1が仮想的にプレイヤに成り代わって十分な数のベットを行う。これらの仮想的なプレイヤは現実のプレイヤが目にすることはないが、ベットもすれば配当も受け取る。また、仮想的なプレイヤ全体での収支は、十分な回数の予想ゲームに参加し、全ての予想対象に累計で同数になるようベットしていれば統計的にゼロに収束する。
【0051】
オッズの計算につき、前述した競馬を題材とした例を用いて説明する。
【0052】
馬Aに対してゲームに参加しているプレイヤがベットしたベット数の総和BAは、時刻tをパラメータとして、
BA(t)=BA(tA0)+BA(tA1)+・・・+BA(tAn)
のように展開することができる。tA0〜tAnはそれぞれの時刻においてゲームに参加しているプレイヤ(特定のプレイヤではない)が馬Aにベットした時刻を示している。BAが時刻tの関数となっているのは、時刻tまでのベットの合計という意味である。この式は一般化されており、馬Aに対し合計n回のベットがあった場合を示している。
【0053】
更に、このBA(t)に対しベットの重みを考慮したBA(t)'は、
BA(t)'=BA(tA0)×RA(tA0)+BA(tA1)×RA(tA1)
+・・・+BA(tAn)×RA(tAn)
のようになる。この式はR(t)=1で一定とした場合に従来の配当制御方法によるBAと等価になる。
【0054】
このとき、時刻tでの総ベット数U(t)と配当原資DA(t)は、ベットの重みRA(t)とは無関係に純粋なベット数だけによって決まり、
U(t)=BA(t)+BB(t)+・・・+BN(t)
DA(t)=U(t)−BA(t)
となる。
【0055】
同様に、オッズZA(t)もベットの重みRA(t)とは無関係であり、
ZA(t)=DA(t)/BA(t)
となる。
【0056】
ただし、プレイヤから見た場合、ベットの重みはオッズに含めた方が直感的にわかりやすいものであるため、表示に用いる簡略形のオッズとして、
ZA(t)'=(DA(t)/BA(t))×RA(t)
を計算する。このオッズZA(t)'についても、時刻tを含むため最終的に確定するのはレース等が終了した時点となる。
【0057】
一方、複数のサテライト3からゲーム制御装置1に送信されるベット情報(ステップS118)は、ゲーム制御装置1において1件ずつのデータとしてサテライト毎にベット情報テーブル内に記憶される(ステップS119)。ベット情報には「サテライトID」「予想対象」「ベット数」「ベット時刻」「ベット時刻でのベットの重み」が含まれる。ベット情報テーブルに記憶されたベット情報は、予想対象毎もしくは全予想対象でのベット数の合計が集計され、オッズやベットの重みを計算するために使用される他、レース終了後にサテライト毎に配当の計算をするためにも使用される。
【0058】
次いで、予想ゲームの進行制御(ステップS120)によりレース等が終了してゲーム結果が出ると(ステップS121)、そのゲーム結果と、ベット情報テーブルのサテライト毎のベット情報(ベット時点のベットの重みを含む)(ステップS122)と、レース等の終了時点のオッズ(ステップS123)とに基づき、配当の計算が行われる(ステップS124)。計算された配当はサテライト3に送信され(ステップS125)、配当の支払が行われる。
【0059】
例えば、あるプレイヤpが馬Aに対して時刻tAp0にベット数BAp(tAp0)、時刻tAp1にベット数BAp(tAp1)、・・・時刻tApmにベット数BAp(tApm)をベットしていたとき、予想が的中したときに得られる配当W'は、レース等の終了時刻をt1として、
W'=ZA(t1)×(BAp(tAp0)×RA(tAp0)
+BAp(tAp1)×RA(tAp1)+・・・+BAp(tApm)×RA(tApm))
となる。配当W'はオッズZAがU(t)の関数であるためレース等の終了まではゲームに参加しているプレイヤがある馬にベットするたびに変化し、レースが終了した時点で確定することになる。
【0060】
<余剰配当原資増加分の分配>
馬Aが1着になる予想が当たったプレイヤ全員に支払われる配当の総額WAは、
WA=ZA×BA'=((U−BA)/BA)×BA'=DA×(BA'/BA)
となり、ベットの重みRAの作用によりBA'≦BAとなることから、配当原資よりも実際に配当される値の方が小さくなり、配当原資に余剰が生じることがある。
【0061】
この場合、例えばレース開始前に馬Aにベットしていたプレイヤに対し、そのベット数に応じて余剰配当原資を按分して配当するようにすれば、随時参加可能とすることでベット時刻による不公平が生じる疑念(実際には不公平は解消済)に対し、よりプレイヤの理解が得られやすくなることが期待される。この余剰配当原資の分配方法にはレース開始前に馬Aにベットしたプレイヤに限定せず、ある時刻にベットしたプレイヤにより生じた余剰配当原資をより早い時刻にベットしたプレイヤのうち馬Aにベットして予想が当たったプレイヤに均等に配当するなど様々なバリエーションが考えられる。
【0062】
<運営者の利益>
予想ゲームシステムをアミューズメント施設等で運営し、その運営により利益を上げる必要がある場合は、予想ゲームに参加したプレイヤがベットした総数と予想が当たったプレイヤに配当した総数との差を運営者の利益として徴収することがある。この場合、配当原資に対し運営者が任意に設定するペイアウト率を乗じたり、一定の値を減算したりして運営者の利益分を確保した残りの配当原資に対して、オッズや配当を計算することで対応することができる。
【0063】
<ベットの重みの制御>
図7〜図11はベットの重みの生成例を示す図である。なお、図7〜図10は競馬を題材とした予想ゲームについて説明し、図11は為替レートを題材とした予想ゲームについて説明するが、題材がそれら以外のものであっても基本的な考え方に変わりはない。
【0064】
図7は、ベットの重みを予想対象の馬によらず一律のR(t)とし、レース開始時刻t0でR(t0)=1、レース終了時刻t1でR(t1)=0を通る直線関数に従って変化させたものである。この制御方法は、レース開始前が最も予想が難しく、開始後は除所に予想が容易になり、レース終了直前が最も予想が容易になるという事実を直感的に表現したものである。
【0065】
図8は、図7の制御方法を改良したものであり、直線関数以外の単調減少関数としたものである。これは、時間が経過するごとに予想が容易になるとすれば、より一般的にはベットの重みR(t)は線形に減少しなくても、t0≦t≦t1でΔR(t)/Δt≦0となる単調減少関数であれば十分にそのことを表現することができると考えられることによる。
【0066】
図8では、この性質をもう少しうまく予想ゲームの題材である競馬に当てはめた例となっている。すなわち、競馬ゲームの場合、コース全体の約3/4の地点にある最終コーナーを通過するまでの順位は最終的な順位にはさほど影響しないという特徴がある。そのため、この最終コーナーを通過する時刻tq以前のR(t)の減少率より時刻tq以降のR(t)の減少率を大きくするようにしている。予想ゲームの題材の特徴に基づくものであるため不公平にはならず、レース開始後のベットを促進することができる。
【0067】
図9は、レースの状況によってより積極的にベットの重みR(t)を制御するようにしたものである。この例の場合、ベットの重みR(t)は予想対象ごとにRA(t)、RB(t)、・・・というように異なる。
【0068】
そして、現在時刻tにおける順位によってより順位の低いものが、順位の高いものよりもベットの重みR(t)が大きくなるように制御している。例えば、(a)に示すように、時刻T1で予想対象の順位が先頭から馬B、馬C、馬D、馬Aの順であった場合、(b)〜(e)に示すように、RB(t)<RC(t)<RD(t)<RA(t)となるように制御する。なお、この例の場合、ベットの重みR(t)は単調に減少するとは限らなくなる。
【0069】
図10は、図9の順位に代えて、現時刻におけるゴールまでの残り距離に比例してベットの重みを決定したものである。すなわち、ゴールまでの距離が長いほど予想が困難であるため、(a)に示すように各予想対象の馬A〜Dのゴールまでの距離が変化した場合、(b)〜(e)に示すようにゴールまでの距離と比例した形でベットの重みR(t)を変化させるようにしている。なお、距離の求め方も単純に現在の位置から求めるのではなく、少し先読みして予想対象の現在の位置に速度もしくは加速度を加味した微小時間後の位置から求めた距離を使用してもよく、こうすることでベットの重みR(t)の変化に特徴が出て予想ゲームが面白くなる。
【0070】
図11は、これまでとは趣向を変えてある期日に想定為替レート以上になることを予想する予想ゲームの場合のベットの重みR(t)の制御方法を示したものである。この場合、ある期日までの残り時間と現在の為替レートと想定為替レートの間にどのくらい差があるかの2つの要素によってベットの重みR(t)を制御する。
【0071】
残り時間による要素T(t)については、(a)に示すように、残り時間が十分にあるときは穏やかに減少し、残り時間が少なくなると急激に減少するようにする。為替レートの差による要素G(t)については、(b)に示すように、単純に現在の為替レートと想定為替レートとの差に比例したものとする。そして、これらの2つの要素T(t)、G(t)を(c)に示すように合成してR(t)とする。
【0072】
2つの要素を合成する際には残り時間が十分にあるときは残り時間による影響が大きくなるように、残り時間が少ないときは為替レートの差による要素の影響が大きくなるような演算を施すことが好ましい。例えば、α(t)=(t−t0)/(t1−t0)としたとき、
R(t)=(1−α(t))×T(t)+α(t)×G(t)
というように合成する。
【0073】
<総括>
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、次のような利点がある。
(1)ベットの重みR(t)により配当を制御するため、後からベットした方が特に有利ということがなく、不公平感もなくなり、随時参加可能としてもゲームとして成立するようになる。
(2)予想のスリリングさが、レース開始後にベットできなくなる従来のものに比べて増す効果が期待される。例えば、競馬等を題材にした予想ゲームの場合、レース開始後1着になる見込みが少なくなった予想対象にはレース開始後にベットが追加されることも少なく、他の予想対象にベットが追加された結果、その見込みが少なくなった予想対象のオッズは上昇傾向になると予想される。このような状況において、もしもレースに波乱が起こり、見込みが少なかった予想対象が逆転して1着になった場合などは、思いがけず当初期待していたよりも大きな配当が得られることになる。
【0074】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施形態にかかる予想ゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】予想ゲームシステムの外観例を示す図である。
【図3】実施形態の処理例を示すフローチャートである。
【図4】モニタ表示の例を示す図である。
【図5】データの流れの例を示す図(その1)である。
【図6】データの流れの例を示す図(その2)である。
【図7】ベットの重みの生成例を示す図(その1)である。
【図8】ベットの重みの生成例を示す図(その2)である。
【図9】ベットの重みの生成例を示す図(その3)である。
【図10】ベットの重みの生成例を示す図(その4)である。
【図11】ベットの重みの生成例を示す図(その5)である。
【符号の説明】
【0076】
1 ゲーム制御装置
11 制御部
111 CPU
112 RAM
113 ROM
114 タイマ
12 モニタ
13 ネットワーク通信ポート
14 補助記憶装置
2 ネットワーク
3 サテライト
31 制御部
311 CPU
312 RAM
313 ROM
32 モニタ
33 入力インタフェース
34 ネットワーク通信ポート
4 スピーカタワー
【技術分野】
【0001】
本発明は、競馬ゲーム等の予想ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
競馬や競艇等のレース結果を予想し、予想結果とベット(賭け)数とに応じて配当が得られるようにしたゲーム装置が存在する(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
従来のこの種のゲーム装置では、実世界の競馬や競艇等と同様に、レース開始前に予想の受付を締め切り、レース開始後には新たに予想してゲームに参加することはできないようになっていた。
【特許文献1】特開2006−231073号公報
【特許文献2】特許第3864866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、従来のゲーム装置ではレース開始前にのみベットが行えるものであったため、次のような問題点が指摘されていた。
(1)予想の受付が締め切られレースが始まってしまうと、ゲームに参加しなかったプレイヤはそのレースが終了するまではゲームに参加することができず、次のレースを待つ退屈な時間を過ごすしかない。
(2)ゲームに参加したプレイヤについても、レースが終わるまでの待ち時間はレースの結果を見守ることしかできず、それ以上の有意義な行為をすることはできない。
(3)上記(1)(2)の待ち時間が過大とならないよう、1回のレースが短時間で終了するような競馬、競艇、競輪等にゲームの題材が限定されてしまい、新たな題材を対象とするのが困難である。
(4)レース開始後にも予想を受け付けるようにすることはさほど困難なことではないが、そのようにした場合、レースが終盤に近づくほど予想が容易になり、予想を行った時刻によってプレイヤ間に配当上の不公平が生じ、ゲームとして成立しなくなってしまう。
【0005】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、随時参加可能なものとすることで待ち時間をなくしたうえで、予想を行った時刻によるプレイヤ間での配当上の不公平感をなくし、ゲームとしての面白さを損なわず、かつゲーム全体の収支のバランスを維持することのできる予想ゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムであって、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する重み生成手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶するベット受付手段と、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算するオッズ計算手段と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する配当計算手段とを備える予想ゲームシステムを要旨としている。
【0007】
ここで、ベットの重みとは、例えば、プレイヤが予想に基づいてメダル等をベットする予想ゲームにおいて、コンピュータが、プレイヤのベットの入力信号を受け取った時刻において決定した増減率を、ベットされたメダル等の量(枚数)に乗算し、オッズや配当の計算に用いる値(枚数)を変化させることで重みづけを設定することであり、その結果として、プレイヤが予想を行った時点の予想の外れやすさを示すものである。
【0008】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記オッズ計算手段は、ベット情報に基づいて計算されたオッズに計算時点のベットの重みを乗じた表示用のオッズを併せて計算するようにすることができる。
【0009】
また、請求項3に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想ゲームの開始時からの経過時間に基づいてベットの重みを生成するようにすることができる。
【0010】
また、請求項4に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想対象の各時点における順位に基づいてベットの重みを生成するようにすることができる。
【0011】
また、請求項5に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想対象の各時点における位置もしくはこれと速度もしくは加速度の組み合わせに基づいてベットの重みを生成するようにすることができる。
【0012】
また、請求項6に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、上記重み生成手段は、予想ゲームの序盤では時間による要因が主な要素に、予想ゲームの終盤では純粋に予想の外れやすさが主な要素になるよう徐々に移り変わるようにベットの重みを生成するようにすることができる。
【0013】
また、請求項7に記載されるように、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、プレイヤのベットにより生じた余剰配当原資をより早い時刻にベットしたプレイヤに配当する手段を備えるようにすることができる。
【0014】
また、請求項8に記載されるように、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲーム制御方法であって、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する工程と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する工程と、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する工程と、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する工程とを備える予想ゲーム制御方法として構成することができる。
【0015】
また、請求項9に記載されるように、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムの制御プログラムであって、コンピュータを、予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する手段、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する手段、記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する手段、予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する手段、として機能させる予想ゲーム制御プログラムとして構成することができる。
【0016】
また、請求項10に記載されるように、請求項9に記載の予想ゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な予想ゲーム制御プログラム記録媒体として構成することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の予想ゲームシステムにあっては、随時参加可能なものとすることで待ち時間をなくしたうえで、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを導入することで、予想を行った時刻によるプレイヤ間での配当上の不公平感をなくし、ゲームとしての面白さを損なわず、かつゲーム全体の収支のバランスを維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0019】
<システム構成>
図1は本発明の一実施形態にかかる予想ゲームシステムの構成例を示す図である。
【0020】
図1において、予想ゲームシステムは、予想ゲームの全体的な制御を行うゲーム制御装置1と、このゲーム制御装置1にネットワーク2を介して接続された、ゲームに参加するプレイヤがゲームを操作するための複数のサテライト3とを備えている。サテライト3はアミューズメント施設に設けられた専用の端末装置である場合のほか、プレイヤの手元にあるPC(Personal Computer)、ゲーム機、携帯電話等の情報機器を用いてもよい。なお、ゲーム制御装置1とサテライト3を一体に構成してもよい。
【0021】
ここで、予想ゲームとは、1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られるゲームである。どれだけ配当が得られるかは、予想が当たることを前提に、プレイヤが予想を行うときに同時に入力するベット数に応じて決まる。ベット数が多ければ多いほど予想が当たったときに得られる配当も大きくなる。
【0022】
この予想ゲームには、従来からある競馬、競艇、競輪等が含まれるとともに、レース開始後も予想をベットすることが可能であるため、野球の試合の勝利チームを予想するような1つのレースに比較的長い時間を要するものであっても題材として扱うことが可能である。また、数年の期間をかけて行われる大統領選挙の当選者を予想するようなものですら、現実的に題材とすることができる。更には、為替レートのように未来永劫続く経済指標のようなものでさえも、任意に期間を区切り、その終了時点での値を予想対象とすることで、題材とすることができる。
【0023】
ゲーム制御装置1は、主たる制御動作を行う制御部11と、予想ゲームの進行状況等を表示するモニタ12と、ネットワーク2を介した通信を行うネットワーク通信ポート13と、ハードディスク、光ディスク、ROM(Read Only Memory)等を含む補助記憶装置14とを備えている。なお、モニタ12を省略し、サテライト3側のみで表示させる構成とすることもできる。
【0024】
制御部11は、コンピュータプログラムに従って演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)111と、プログラムおよび作業中のデータを記憶するRAM(Random Access Memory)112と、固定的なプログラムやデータを記憶するROM113と、現在時刻を取得するためのタイマ114とを備えている。CPU111は、補助記憶装置14から予想ゲームを制御するプログラムをRAM112に読み込み、そのプログラムを実行する。
【0025】
サテライト3は、主たる制御動作を行う制御部31と、予想ゲームの進行状況等を表示するモニタ32と、プレイヤの操作(予想対象とベット数の入力等)を受け付けるボタン、レバー、タッチパネル等の入力インタフェース33と、ネットワーク2を介した通信を行うネットワーク通信ポート34とを備えている。制御部31は、コンピュータプログラムに従って演算処理等を行うCPU311と、作業中のデータを記憶するRAM312と、固定的なプログラムやデータを記憶するROM313とを備えている。
【0026】
サテライト3には、ゲーム制御装置1からネットワーク2を介して、レース開始後の時刻や現在の各予想対象のオッズ等のゲーム制御装置1とサテライト3とが同期するためのデータと、プレイヤが予想を行うためのデータとが送信されてくる。サテライト3からは、プレイヤの入力した予想対象やベット数等のベット情報がネットワーク2を介してゲーム制御装置1に送信される。
【0027】
図2は予想ゲームシステムの外観例を示す図であり、アミューズメント施設等の所定のフロア上の一端に大型のモニタ12を備えたゲーム制御装置1が設置され、これと対面する形で複数の座席状のサテライト3が設けられている。サテライト3には着席したプレイヤと対面する位置にモニタ32と入力インタフェース33とが設けられている。なお、フロアの四隅には音響を出力するためのスピーカタワー4が設けられている。
【0028】
<全体的動作>
予想ゲームに参加したいプレイヤは、先ずゲーム参加前に一定の対価を支払って遊戯媒体を入手する。ここで、対価とは予想ゲームシステムの運営者に支払う代金や、ゲーム中で通用する仮想的な通貨のことである。また、遊戯媒体の種類としては、装置側で受入可能なものとなるが、メダル、磁気カード等に記録された電子データ、ゲーム中での仮想的な通貨等が含まれる。
【0029】
図3は実施形態の処理例を示すフローチャートである。
【0030】
図3において、ゲーム制御装置1は、予想ゲームを開始すると(ステップS101)、プログラムに従いレース等のゲーム進行を行う(ステップS102)。なお、予想ゲームが開始しても即座にレース等は開始せず、ベットを受け付ける所定時間の後にレース等が開始される。ベットはこのレース等の開始前から終了までの間に行うことができる。また、予想ゲームには1人ないし複数人のプレイヤが同時に参加することが可能である。ゲームに参加しているプレイヤが少なくゲームの進行によくない影響がある場合は、ゲーム制御装置1がプレイヤの代わりを務めることもある。
【0031】
レース開催中は予想ゲームの題材における予想対象の状況が刻々と変化し、その状況がモニタ12に表示される。例えば競馬を題材とした予想ゲームであれば、複数の出走馬をゴールへ向かって移動させる。為替レートを題材とした予想ゲームであれば為替レートを変動させその変動の履歴のグラフを描く。このようなレース等の状況の進行方法は、予めゲーム制御装置1で実行されるようプログラムに仕組まれていてもよいし、現実に起こっている出来事(為替レート等)をネットワーク経由で外部サーバ等から取得して表示してもよい。
【0032】
その後、ゲーム制御装置1はオッズの計算を行い、ゲーム制御装置1のモニタ12およびサテライト3のモニタ32にオッズを表示する(ステップS103)。オッズの計算の詳細については後述する。図4はモニタ表示の例を示す図であり、(a)はゲーム制御装置1のモニタ12の表示例、(b)はサテライト3のモニタ32の表示例である。(a)のモニタ12には、領域121に現在のオッズ(予想対象Aのオッズが「2」、予想対象Bのオッズが「3」、予想対象Cのオッズが「4」)が表示され、領域122にはレース状況(現在順位として予想対象B、C、Aの順)が表示されている。(b)のサテライト3のモニタ32には、領域321に当該サテライト3のプレイヤのベット状況の一覧(各行は予想対象、ベット数、予想配当、ベット時刻、ベット時オッズ、現在オッズを含む。)が表示され、領域322には現在のオッズ(モニタ12の領域121とほぼ同内容)が表示され、領域323にはベットを行うための操作部が表示されている。ボタン324は予想対象を入力するためのものであり、ボタン325はベット数を入力(複数回の選択でベット数が加算)するためのものであり、領域326は残ベット数(手持ちの遊戯媒体のベット換算の残数)およびベット内容(予想対象、ベット数)を表示する部分であり、ボタン327はベットを決定するためのものである。なお、操作部の領域323をモニタ32と一体のタッチパネルにより構成した場合を例示したが、領域323をモニタ32から分離し、機械式のボタンと小型ディスプレイによって構成することもできる。
【0033】
プレイヤはゲーム制御装置1のモニタ12に表示される予想ゲームの状況を見ながら予想を行い、表示されたオッズを考慮してベット数を判断し、予想対象とベット数とをサテライト3を通じて入力することによりゲームに参加できる。ここでいう予想とは、予想ゲームの題材やルールによって様々なバラエティーが存在するが、例えば競馬を題材とし1着になる馬を当てるというルールの予想ゲームであれば、予想とは1着になると予想した馬のことである。為替レートを題材とし所定の期日での為替レートが想定為替レート以上になるかならないかを予想するというルールの予想ゲームであれば、予想とはある日時での為替レートが想定為替レート以上かどうかが予想となる。
【0034】
ベット数は任意であるが、遊戯媒体残高を超えることはできず、ベットしたベット数は遊戯媒体残高から差し引かれる。予想対象とベット数の入力は予想ゲーム開催前と開催中のいつでも行うことができる。また、同じ予想を後から追加でベットすることも自由である。ただし、オッズは一般にベットした時刻ごとに異なる。
【0035】
図3に戻り、ゲーム制御装置1はいずれかのサテライト3のプレイヤからベットが行われたか否か判断し(ステップS104)、ベットが行われたと判断した場合(ステップS104のYes)は、予想対象とベット数等を取得し(ステップS105)、ベット情報として記憶する(ステップS106)。ベット情報はRAM112もしくは補助記憶装置14のハードディスク等に記憶する。ベットが行われたと判断しなかった場合(ステップS104のNo)は特に処理は行わず、続く処理に移行する。
【0036】
次いで、ゲーム制御装置1はゲーム終了であるか否か判断し(ステップS107)、ゲーム終了でないと判断した場合(ステップS107のNo)はゲーム進行(ステップS102)に移行する。ゲーム終了であると判断した場合(ステップS107のYes)は、ゲーム結果に応じて当りとなったプレイヤに対する配当を計算する(ステップS108)。ゲーム制御装置1は、レースが終了した時点で最終的な値が確定したオッズと、ゲーム制御装置1側でサテライト3毎に記憶していたベット情報に基づいて配当を計算する。配当の計算の詳細については後述する。
【0037】
ゲーム制御装置1は配当の計算結果をサテライト3に送信し、サテライト3では実際に配当の支払を行う(ステップS109)。支払われた配当はプレイヤの遊戯媒体残高に加算され、遊戯媒体残高はプレイヤの操作により相当の価値を持つメダルや電子的データ、ゲーム中での仮想通貨等と交換することが可能である。
【0038】
その後、ゲーム制御装置1は予想ゲームを終了するが(ステップS110)、再び予想ゲームの開始を行い(ステップS101)、繰り返しレース等を開催する。
【0039】
<オッズおよび配当の計算>
本発明の実施形態におけるオッズおよび配当の計算の違いを明確にするため、先ず従来の配当決定方法を説明する。
【0040】
以下、簡単かつ具体的に説明するため、競馬を題材とし、1着になる馬を予想して予想が当たった場合に配当が得られる予想ゲームを例にあげて説明する。この競馬ゲームには馬A、馬B、・・・馬Nが出走してレースを行うものとする。
【0041】
レース終了までに馬Aに対してゲームに参加したプレイヤがベットしたベット数の合計をBA、同様に馬Bに対するベット数の合計をBB、馬Cに対するベット数の合計をBC、馬Nに対するベット数合計をBNとしたとき、このレース終了までにプレイヤがベットした総ベット数Uは、
U=BA+BB+BC+・・・+BN
となる。
【0042】
ここで、例えば馬Aが1着になった場合の配当原資DAは、レース中にゲームに参加したプレイヤがベットした総数Uから馬Aに対するベットの合計BAを引いた残りであるから、
DA=U−BA=BB+BC+・・・+BN
となる。
【0043】
馬AのオッズZAは配当原資DAを馬Aに対するベット数の総和BAで除したものであるから、
ZA=DA/BA=(U−BA)/BA
となる。馬B、馬C、・・・馬NのオッズZB、ZC、・・・ZNも同様に求めることができる。
【0044】
そして、馬Aの1着を予想したプレイヤpが得られる配当Wは、このプレイヤが馬Aに対してベットした数の合計をBApとすると、
W=ZA×BAp
となる。
【0045】
次に本発明の実施形態におけるオッズおよび配当の計算について説明する。
【0046】
図5および図6は実施形態の処理過程におけるデータの流れの例を示す図である。図6においては図5のデータもしくは処理に対応する部分に同じ符号(ステップ番号)を付してある。
【0047】
先ず、予想ゲームの進行制御(ステップS111)に応じて変化するゲーム状況(ステップS112)に基づき、ベットの重み(予想対象によらず一律とする場合はR(t)、予想対象毎に変える場合はRA(t)、RB(t)、・・・)が生成される(ステップS113、S114)。ベットの重み計算はゲーム制御装置1のCPU111によりプログラムに従って行われる。
【0048】
ベットの重みとは、ある時点での予想が不明瞭な度合い(予想を行った時点の予想の外れやすさ)を示すものであり、レース中に随時ベット可能としたことで発生する、ベットする時刻によって予想の難しさに差が生じて不公平である問題を解消するために導入したものである。ベットの重みR(t)(RA(t)、RB(t)、・・・についても同様)はレース等の開始後の時刻tでのレース等の状況により0≦R(t)≦1の値をとる。ただし、レース等の開始前の時点では、予想が不明瞭な度合はレース等の開始時と同じであるとみなし、レース等の開始の時点と同じ値をとるものとする。また、ベットの重みR(t)は予想結果が不明瞭である程大きくなければ不公平を解消したことにならないため、レース等の開始時刻t0に最大値R(t0)=1になり、レース等の終了時には一般的には予想が不明瞭な度合いは0になるため、レース等の終了時刻t1で最小値R(t1)=0となるべきである。ただし、最終的に配当されない予想対象については、RA(t1)=0(RB(t1)、RC(t1)・・・についても同様)とはならない場合もある。
【0049】
時刻t0からt1までベットの重みR(t)がどのような値をとるかは、予想ゲームの題材の特徴に応じてR(t)の値域の範囲内で任意である。このため、R(t)はゲームの面白さと密接に関わる重要なパラメータであり、ゲームの特徴を考えて決定する必要がある。その具体的な例については後述する。
【0050】
次いで、生成されたベットの重み(ステップS114)と、後述するベット情報テーブルのベット情報から予想対象毎に合計した予想対象毎ベット総数(予想対象毎ベット総数テーブルに保持)および予想対象毎ベット総数を合計した全予想対象ベット総数(全予想対象ベット総数テーブルに保持)(ステップS115)とに基づき、オッズの計算が行われる(ステップS116)。オッズの計算はゲーム制御装置1のCPU111によりプログラムに従って行われ、計算されたオッズはサテライト3に送信され(ステップS117)、ゲーム制御装置1とサテライト3とで表示される。なお、サテライト3からベットが行われないと正常な計算が行われない不都合があるため、ゲーム制御装置1が仮想的にプレイヤに成り代わって十分な数のベットを行う。これらの仮想的なプレイヤは現実のプレイヤが目にすることはないが、ベットもすれば配当も受け取る。また、仮想的なプレイヤ全体での収支は、十分な回数の予想ゲームに参加し、全ての予想対象に累計で同数になるようベットしていれば統計的にゼロに収束する。
【0051】
オッズの計算につき、前述した競馬を題材とした例を用いて説明する。
【0052】
馬Aに対してゲームに参加しているプレイヤがベットしたベット数の総和BAは、時刻tをパラメータとして、
BA(t)=BA(tA0)+BA(tA1)+・・・+BA(tAn)
のように展開することができる。tA0〜tAnはそれぞれの時刻においてゲームに参加しているプレイヤ(特定のプレイヤではない)が馬Aにベットした時刻を示している。BAが時刻tの関数となっているのは、時刻tまでのベットの合計という意味である。この式は一般化されており、馬Aに対し合計n回のベットがあった場合を示している。
【0053】
更に、このBA(t)に対しベットの重みを考慮したBA(t)'は、
BA(t)'=BA(tA0)×RA(tA0)+BA(tA1)×RA(tA1)
+・・・+BA(tAn)×RA(tAn)
のようになる。この式はR(t)=1で一定とした場合に従来の配当制御方法によるBAと等価になる。
【0054】
このとき、時刻tでの総ベット数U(t)と配当原資DA(t)は、ベットの重みRA(t)とは無関係に純粋なベット数だけによって決まり、
U(t)=BA(t)+BB(t)+・・・+BN(t)
DA(t)=U(t)−BA(t)
となる。
【0055】
同様に、オッズZA(t)もベットの重みRA(t)とは無関係であり、
ZA(t)=DA(t)/BA(t)
となる。
【0056】
ただし、プレイヤから見た場合、ベットの重みはオッズに含めた方が直感的にわかりやすいものであるため、表示に用いる簡略形のオッズとして、
ZA(t)'=(DA(t)/BA(t))×RA(t)
を計算する。このオッズZA(t)'についても、時刻tを含むため最終的に確定するのはレース等が終了した時点となる。
【0057】
一方、複数のサテライト3からゲーム制御装置1に送信されるベット情報(ステップS118)は、ゲーム制御装置1において1件ずつのデータとしてサテライト毎にベット情報テーブル内に記憶される(ステップS119)。ベット情報には「サテライトID」「予想対象」「ベット数」「ベット時刻」「ベット時刻でのベットの重み」が含まれる。ベット情報テーブルに記憶されたベット情報は、予想対象毎もしくは全予想対象でのベット数の合計が集計され、オッズやベットの重みを計算するために使用される他、レース終了後にサテライト毎に配当の計算をするためにも使用される。
【0058】
次いで、予想ゲームの進行制御(ステップS120)によりレース等が終了してゲーム結果が出ると(ステップS121)、そのゲーム結果と、ベット情報テーブルのサテライト毎のベット情報(ベット時点のベットの重みを含む)(ステップS122)と、レース等の終了時点のオッズ(ステップS123)とに基づき、配当の計算が行われる(ステップS124)。計算された配当はサテライト3に送信され(ステップS125)、配当の支払が行われる。
【0059】
例えば、あるプレイヤpが馬Aに対して時刻tAp0にベット数BAp(tAp0)、時刻tAp1にベット数BAp(tAp1)、・・・時刻tApmにベット数BAp(tApm)をベットしていたとき、予想が的中したときに得られる配当W'は、レース等の終了時刻をt1として、
W'=ZA(t1)×(BAp(tAp0)×RA(tAp0)
+BAp(tAp1)×RA(tAp1)+・・・+BAp(tApm)×RA(tApm))
となる。配当W'はオッズZAがU(t)の関数であるためレース等の終了まではゲームに参加しているプレイヤがある馬にベットするたびに変化し、レースが終了した時点で確定することになる。
【0060】
<余剰配当原資増加分の分配>
馬Aが1着になる予想が当たったプレイヤ全員に支払われる配当の総額WAは、
WA=ZA×BA'=((U−BA)/BA)×BA'=DA×(BA'/BA)
となり、ベットの重みRAの作用によりBA'≦BAとなることから、配当原資よりも実際に配当される値の方が小さくなり、配当原資に余剰が生じることがある。
【0061】
この場合、例えばレース開始前に馬Aにベットしていたプレイヤに対し、そのベット数に応じて余剰配当原資を按分して配当するようにすれば、随時参加可能とすることでベット時刻による不公平が生じる疑念(実際には不公平は解消済)に対し、よりプレイヤの理解が得られやすくなることが期待される。この余剰配当原資の分配方法にはレース開始前に馬Aにベットしたプレイヤに限定せず、ある時刻にベットしたプレイヤにより生じた余剰配当原資をより早い時刻にベットしたプレイヤのうち馬Aにベットして予想が当たったプレイヤに均等に配当するなど様々なバリエーションが考えられる。
【0062】
<運営者の利益>
予想ゲームシステムをアミューズメント施設等で運営し、その運営により利益を上げる必要がある場合は、予想ゲームに参加したプレイヤがベットした総数と予想が当たったプレイヤに配当した総数との差を運営者の利益として徴収することがある。この場合、配当原資に対し運営者が任意に設定するペイアウト率を乗じたり、一定の値を減算したりして運営者の利益分を確保した残りの配当原資に対して、オッズや配当を計算することで対応することができる。
【0063】
<ベットの重みの制御>
図7〜図11はベットの重みの生成例を示す図である。なお、図7〜図10は競馬を題材とした予想ゲームについて説明し、図11は為替レートを題材とした予想ゲームについて説明するが、題材がそれら以外のものであっても基本的な考え方に変わりはない。
【0064】
図7は、ベットの重みを予想対象の馬によらず一律のR(t)とし、レース開始時刻t0でR(t0)=1、レース終了時刻t1でR(t1)=0を通る直線関数に従って変化させたものである。この制御方法は、レース開始前が最も予想が難しく、開始後は除所に予想が容易になり、レース終了直前が最も予想が容易になるという事実を直感的に表現したものである。
【0065】
図8は、図7の制御方法を改良したものであり、直線関数以外の単調減少関数としたものである。これは、時間が経過するごとに予想が容易になるとすれば、より一般的にはベットの重みR(t)は線形に減少しなくても、t0≦t≦t1でΔR(t)/Δt≦0となる単調減少関数であれば十分にそのことを表現することができると考えられることによる。
【0066】
図8では、この性質をもう少しうまく予想ゲームの題材である競馬に当てはめた例となっている。すなわち、競馬ゲームの場合、コース全体の約3/4の地点にある最終コーナーを通過するまでの順位は最終的な順位にはさほど影響しないという特徴がある。そのため、この最終コーナーを通過する時刻tq以前のR(t)の減少率より時刻tq以降のR(t)の減少率を大きくするようにしている。予想ゲームの題材の特徴に基づくものであるため不公平にはならず、レース開始後のベットを促進することができる。
【0067】
図9は、レースの状況によってより積極的にベットの重みR(t)を制御するようにしたものである。この例の場合、ベットの重みR(t)は予想対象ごとにRA(t)、RB(t)、・・・というように異なる。
【0068】
そして、現在時刻tにおける順位によってより順位の低いものが、順位の高いものよりもベットの重みR(t)が大きくなるように制御している。例えば、(a)に示すように、時刻T1で予想対象の順位が先頭から馬B、馬C、馬D、馬Aの順であった場合、(b)〜(e)に示すように、RB(t)<RC(t)<RD(t)<RA(t)となるように制御する。なお、この例の場合、ベットの重みR(t)は単調に減少するとは限らなくなる。
【0069】
図10は、図9の順位に代えて、現時刻におけるゴールまでの残り距離に比例してベットの重みを決定したものである。すなわち、ゴールまでの距離が長いほど予想が困難であるため、(a)に示すように各予想対象の馬A〜Dのゴールまでの距離が変化した場合、(b)〜(e)に示すようにゴールまでの距離と比例した形でベットの重みR(t)を変化させるようにしている。なお、距離の求め方も単純に現在の位置から求めるのではなく、少し先読みして予想対象の現在の位置に速度もしくは加速度を加味した微小時間後の位置から求めた距離を使用してもよく、こうすることでベットの重みR(t)の変化に特徴が出て予想ゲームが面白くなる。
【0070】
図11は、これまでとは趣向を変えてある期日に想定為替レート以上になることを予想する予想ゲームの場合のベットの重みR(t)の制御方法を示したものである。この場合、ある期日までの残り時間と現在の為替レートと想定為替レートの間にどのくらい差があるかの2つの要素によってベットの重みR(t)を制御する。
【0071】
残り時間による要素T(t)については、(a)に示すように、残り時間が十分にあるときは穏やかに減少し、残り時間が少なくなると急激に減少するようにする。為替レートの差による要素G(t)については、(b)に示すように、単純に現在の為替レートと想定為替レートとの差に比例したものとする。そして、これらの2つの要素T(t)、G(t)を(c)に示すように合成してR(t)とする。
【0072】
2つの要素を合成する際には残り時間が十分にあるときは残り時間による影響が大きくなるように、残り時間が少ないときは為替レートの差による要素の影響が大きくなるような演算を施すことが好ましい。例えば、α(t)=(t−t0)/(t1−t0)としたとき、
R(t)=(1−α(t))×T(t)+α(t)×G(t)
というように合成する。
【0073】
<総括>
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、次のような利点がある。
(1)ベットの重みR(t)により配当を制御するため、後からベットした方が特に有利ということがなく、不公平感もなくなり、随時参加可能としてもゲームとして成立するようになる。
(2)予想のスリリングさが、レース開始後にベットできなくなる従来のものに比べて増す効果が期待される。例えば、競馬等を題材にした予想ゲームの場合、レース開始後1着になる見込みが少なくなった予想対象にはレース開始後にベットが追加されることも少なく、他の予想対象にベットが追加された結果、その見込みが少なくなった予想対象のオッズは上昇傾向になると予想される。このような状況において、もしもレースに波乱が起こり、見込みが少なかった予想対象が逆転して1着になった場合などは、思いがけず当初期待していたよりも大きな配当が得られることになる。
【0074】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施形態にかかる予想ゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】予想ゲームシステムの外観例を示す図である。
【図3】実施形態の処理例を示すフローチャートである。
【図4】モニタ表示の例を示す図である。
【図5】データの流れの例を示す図(その1)である。
【図6】データの流れの例を示す図(その2)である。
【図7】ベットの重みの生成例を示す図(その1)である。
【図8】ベットの重みの生成例を示す図(その2)である。
【図9】ベットの重みの生成例を示す図(その3)である。
【図10】ベットの重みの生成例を示す図(その4)である。
【図11】ベットの重みの生成例を示す図(その5)である。
【符号の説明】
【0076】
1 ゲーム制御装置
11 制御部
111 CPU
112 RAM
113 ROM
114 タイマ
12 モニタ
13 ネットワーク通信ポート
14 補助記憶装置
2 ネットワーク
3 サテライト
31 制御部
311 CPU
312 RAM
313 ROM
32 モニタ
33 入力インタフェース
34 ネットワーク通信ポート
4 スピーカタワー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムであって、
予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する重み生成手段と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶するベット受付手段と、
記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算するオッズ計算手段と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する配当計算手段とを備えたことを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記オッズ計算手段は、ベット情報に基づいて計算されたオッズに計算時点のベットの重みを乗じた表示用のオッズを併せて計算することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想ゲームの開始時からの経過時間に基づいてベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項4】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想対象の各時点における順位に基づいてベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項5】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想対象の各時点における位置もしくはこれと速度もしくは加速度の組み合わせに基づいてベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項6】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想ゲームの序盤では時間による要因が主な要素に、予想ゲームの終盤では純粋に予想の外れやすさが主な要素になるよう徐々に移り変わるようにベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
プレイヤのベットにより生じた余剰配当原資をより早い時刻にベットしたプレイヤに配当する手段を備えたことを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項8】
1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲーム制御方法であって、
予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する工程と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する工程と、
記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する工程と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する工程とを備えたことを特徴とする予想ゲーム制御方法。
【請求項9】
1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムの制御プログラムであって、
コンピュータを、
予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する手段、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する手段、
記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する手段、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する手段、
として機能させることを特徴とする予想ゲーム制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の予想ゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な予想ゲーム制御プログラム記録媒体。
【請求項1】
1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムであって、
予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する重み生成手段と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶するベット受付手段と、
記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算するオッズ計算手段と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する配当計算手段とを備えたことを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記オッズ計算手段は、ベット情報に基づいて計算されたオッズに計算時点のベットの重みを乗じた表示用のオッズを併せて計算することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想ゲームの開始時からの経過時間に基づいてベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項4】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想対象の各時点における順位に基づいてベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項5】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想対象の各時点における位置もしくはこれと速度もしくは加速度の組み合わせに基づいてベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項6】
請求項1または2のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
上記重み生成手段は、予想ゲームの序盤では時間による要因が主な要素に、予想ゲームの終盤では純粋に予想の外れやすさが主な要素になるよう徐々に移り変わるようにベットの重みを生成することを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の予想ゲームシステムにおいて、
プレイヤのベットにより生じた余剰配当原資をより早い時刻にベットしたプレイヤに配当する手段を備えたことを特徴とする予想ゲームシステム。
【請求項8】
1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲーム制御方法であって、
予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する工程と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する工程と、
記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する工程と、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する工程とを備えたことを特徴とする予想ゲーム制御方法。
【請求項9】
1つもしくは複数の予想対象が、ある所定の距離を移動した後もしくは所定の時間が経過した後に、どのような状態になっているかを予想し、その予想が当たったときに配当が得られる予想ゲームを実行する予想ゲームシステムの制御プログラムであって、
コンピュータを、
予想対象の移動もしくは時間経過等の進行状況に応じて、予想を行った時点の予想の外れやすさを示すベットの重みを生成する手段、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了までの間に、予想対象およびベット数を受け付け、その時点でのベットの重みを伴ってベット情報として記憶する手段、
記憶されたベット情報に基づいて予想対象毎のオッズを計算する手段、
予想対象の移動もしくは時間経過等の終了時にゲーム結果、ベット情報および終了時のオッズに基づいて配当を計算する手段、
として機能させることを特徴とする予想ゲーム制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の予想ゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な予想ゲーム制御プログラム記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−245764(P2008−245764A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−88553(P2007−88553)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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