二次電池モジュール
【課題】 単位電池の形状を維持し得る十分な強度を有するとともに,単位電池の温度制御を効率的に行うことの可能な隔壁を有する二次電池モジュールを提供する。
【解決手段】 二次電池モジュールに,互いに間隔をおいて配列される複数の単位電池11と;突起20を有し,上記複数の単位電池11の間に配置される隔壁20と;を備えた。
【解決手段】 二次電池モジュールに,互いに間隔をおいて配列される複数の単位電池11と;突起20を有し,上記複数の単位電池11の間に配置される隔壁20と;を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池に係り,より詳しくは,複数の単位電池から構成された二次電池モジュールおよびこの二次電池モジュールに使用される隔壁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二次電池は,充電の不可能な一次電池とは異なり,充電および放電が可能な電池である。低容量の二次電池は,主に携帯電話,ラップトップコンピュータ,およびカムコーダのような携帯可能な小型電子機器に使用される。大容量の二次電池は,ハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源として広く使用されている。
【0003】
このような二次電池は,様々な形状に製造されているが,代表的な形状としては,円筒形,角形を挙げることができる。大電力を必要とする機器,たとえばハイブリッド自動車などのモータ駆動用として使用される場合は,大容量の二次電池モジュールが構成される。
【0004】
このような二次電池モジュールは,一般的に,直列に連結される複数の二次電池(以下,便宜上単位電池と称する)からなる。各単位電池は,陽極と陰極がセパレータを介在して配置される電極群と,この電極群が内蔵される空間を有するケースと,このケースに結合されてケースを密閉するキャップ組立体とを含んで構成される。ここで,キャップ組立体は,陽極および陰極にそれぞれ電気的に連結され,ケースの内部および外部にわたって配置される端子を含む。
【0005】
そして,単位電池が角形に形成される場合には,キャップ組立体の上部に突出した陽極端子が隣接する単位電池の陰極端子に連結され,同様にキャップ組立体の上部に突出した陰極端子が隣接する単位電池の陽極端子に連結されるように,複数の単位電池が,その陽極端子と陰極端子とが交互に位置するように配列される。その状態で,外周面の一部がネジ状となるように加工された陽極端子および陰極端子に導電体の連結具を連結し,ナットで締め付ける。それにより,複数の単位電池が互いに電気的に連結され,電池モジュールが構成される。
【0006】
ここで,二次電池モジュールは,数個から数十個の単位電池を連結して一つの電池モジュールとして構成するため,各単位電池から発生する熱を容易に放出し得なければない。特に,単位電池が電動掃除機または電動スクーターまたは自動車用(電気自動車またはハイブリッド自動車)のモータ駆動用の大容量二次電池として適用される場合,上述のような熱放出は非常に重要である。
【0007】
その理由は,電池モジュールにおいて,熱放出が正常に行われなければ,電池モジュールの温度が各単位電池で発生する熱により過度に上昇し,これにより,電池モジュールが適用された機器の誤作動が発生し得るからである。
【0008】
したがって,通常,電池モジュールを構成するときは,単位電池と単位電池との間に隔壁を配置し,この隔壁により形成される単位電池間の空間を活用して,単位電池を冷却させる。さらに,この単位電池が熱膨張して変形することを防止する。
【0009】
隔壁は,このような機能を果たすためには,十分な強度を有しなければならない。また,効果的な放熱構造を有しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし,従来の二次電池モジュールにおける隔壁は,上述した2つの条件を同時に満たすことができないため,消費者が望む良質の二次電池モジュールを構成し難かった。
【0011】
すなわち,隔壁に十分な強度をもたせる場合には,冷却用空気の通行流路設計に制約があるという問題点がある。一方,隔壁に高い冷却効率をもたせる場合には,隔壁の構造が脆弱になるという問題点がある。
【0012】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,単位電池の形状を維持し得る十分な強度を有するとともに,単位電池の温度制御を効率的に行うことの可能な隔壁を有する二次電池モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,互いに間隔をおいて配列される複数の単位電池と;突起を有し,複数の単位電池の間に配置される隔壁と;を備える二次電池モジュールが提供される。
【0014】
上記隔壁は,板状のベースを含み,上記突起は,ベースに複数形成されてもよい。
【0015】
上記複数の突起は,ベースの一面に配置されてもよい。つまり,複数の突起の全てが,ベースの片面に形成されていてもよい。
【0016】
上記突起は,円錐形または角錐形に形成されてもよい。また,上記突起は,突起の基端(ベース側)から突起の先端に向かって径が小さくなるような,上狭下広の切頭円錐形に形成されてもよい。また,上記突起は,円柱形または角柱形に形成されてもよい。また,上記突起は,半球形に形成されてもよい。
【0017】
上記二次電池モジュールは,隔壁と単位電池との間に配置される補助隔壁をさらに備えてもよい。
【0018】
補助隔壁は,全面が平らな板状のベースを含んでもよい。つまり,補助隔壁のベースは,その両面が平らであってもよい。
【0019】
補助隔壁は,板状のベースと;ベースに形成される複数の突起と;を備えてもよい。
【0020】
上記隔壁と補助隔壁は互いに当接し,単位電池の間に配置されてもよい。
【0021】
上記隔壁の突起は,補助隔壁のベースと接触しており,かつ,補助隔壁の突起は,隔壁のベースと接触していてもよい。一方,上記隔壁の突起と補助隔壁の突起が当接して配置されてもよい。
【0022】
上記補助隔壁に備えられる突起は,円錐形または角錐形に形成されてもよい。また,上記補助隔壁に備えられる突起は,突起の基端(ベース側)から突起の先端に向かって径が小さくなるような,上狭下広の切頭円錐形に形成されてもよい。また,上記補助隔壁に備えられる突起は,円柱形または角柱形に形成されてもよい。また,上記補助隔壁に備えられる突起は,半球形に形成されてもよい。
【0023】
上記隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されてもよい。同様に,上記補助隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されてもよい。
【0024】
上記隔壁の厚さと補助隔壁の厚さが同一であってもよい。
【0025】
上記隔壁に備えられる突起と補助隔壁に備えられる突起が,所定の軸に対して対称状に形成されてもよい。
【0026】
上記隔壁に備えられる突起は,隔壁の一面に対して任意の角度をなす傾斜面を有していてもよい。その傾斜面の角度は,45°以上90°以下であることが望ましい。また,その傾斜面の角度は,50°以上70°以下であることがより望ましく,最も望ましくは,その傾斜面の角度は55°以上65°以下である。
【0027】
上記隔壁に備えられる突起は,ベースに交互にずれた配列に形成されてもよい。つまり,ベースの長手方向に対して所定の角度をなす複数の配列状となるように,突起がベースに形成されてもよい。
【0028】
任意の1列に位置する1つの突起を基準として,該任意の1列に隣接する他の列に位置するとともに,基準とした突起に各々隣接する他の2つの突起の間に形成される角度βが,30°以上150°以下であってもよい。
【0029】
上記隔壁に備えられる突起は,ベースに格子状に形成されてもよい。
【0030】
上記単位電池は角形であってもよい。また,上記単位電池はモータ駆動用であってもよい。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように本発明によれば,隔壁に突起を備えることにより,単位電池の変形を防止し得る十分な強度を隔壁にもたせることができるとともに,単位電池の冷却を効率よく行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0033】
図1は,本発明の実施形態による二次電池モジュールを概略的に示す側断面図である。
【0034】
図1に示すように,本発明の実施形態による二次電池モジュール10は,互いに任意の間隔をおき,所定の距離だけ離隔して配列される複数の単位電池11,11’,・・・,11nを含む。
【0035】
本実施形態において,単位電池11は角形の二次電池からなる。この二次電池は,ケースの内部に,陽極,陰極およびセパレータからなる電極群を挿入して,ケースにキャップ組立体を取り付けることにより構成される。
【0036】
この単位電池11,11’,・・・,11nの間には,単位電池11,11’,・・・,11nに連結されて単位電池を支持し,かつ,冷却媒体(本実施形態では空気)が単位電池11,11’,・・・,11nの間を流通可能とする隔壁20が配置される。
【0037】
このような単位電池11,11’,・・・,11nと隔壁20は,締結板22および締結棒24により固定されて一つのアセンブリをなす。
【0038】
このようなアセンブリは,空気が流入される流入口12a,および単位電池11を冷却させた空気が排出される排出口12bを有するハウジング12の内部に装着される。
【0039】
流入口12aは,ハウジング12の上端の一側に配置され,排出口12bはハウジング12の下端の他側に配置されている。しかし,ハウジング12の構造は,本発明が適用される二次電池モジュールの一例であり,特にこの構造に限定されるものではない。
【0040】
二次電池モジュール10は,ハウジング12の流入口12aを介してハウジング12の内部に流入された空気が,ハウジング12の上部から下部に流通し,ハウジング12の排出口12bを介してハウジング12の外部に流出されるようにする。
【0041】
この過程で,空気は隔壁20を通過する。この際,単位電池11から発生した熱はこの空気により熱交換されて冷却される。
【0042】
以下,このような作用を可能にする,本発明の第1実施形態による二次電池モジュール10について詳細に説明する。
【0043】
(第1実施形態)
図2に示すように,上記のような二次電池モジュール10において,隔壁20は,板状のベース20aと,ベース20aに形成された複数の突起20bとから主に構成される。板状のベース20aは,単位電池11の側面と対応する大きさを有する。複数の突起20bは,全て,ベース20aの片面に突設され,互いに所定の間隔をあけて配置される。
【0044】
突起20bは,図2に示すように,垂直方向または水平方向に対して交互にずれた配列をなしてもよい。または,図3に示すように,格子状の配列をなしてもよい。
【0045】
また,ベース20aに突設される突起20bは,その内部が詰まった形態であってもよい。または,突起20bは,その内部が空洞であってもよい。または,突起20bは,図4に示すように,ベース20aの一部に凹部20cが形成された形態であってもよい。本実施形態においては,後者,つまり凹部20cが形成された形態の突起20bを採用する。
【0046】
本実施形態において,突起20bは,突起20bの基端(ベース20a側)から突起20bの先端に向かって径が小さくなるような,上狭下広の切頭円錐形に形成されている。
【0047】
このような隔壁20は,単位電池11,11’,・・・,11nの間に配置される。そして,上述のようにアセンブリを構成する際に,突起20bの先端を1つの単位電池11の側面に密着させ,突起20bの基端を,突起20bの先端を密着させた単位電池と隣接する単位電池11’の側面に密着させる。
【0048】
このような隔壁20の配置状態は,単位電池11,11’,・・・,11nの間に配置される全ての隔壁20に適用される。
【0049】
上記のように単位電池間に隔壁20を設けることにより,単位電池11,11’,・・・,11nの間を所定の間隔に保つことができる。また,隔壁20に突起20bを設けることにより,単位電池11,11’,・・・,11nから発生する熱は,突起20b間に形成される空間を通過する空気により冷却される。
【0050】
本実施形態において,突起20bは,上狭下広の切頭円錐形である。つまり,突起20bは,隔壁20の一面,具体的にはベース20aに対して任意の角度αをなす傾斜面200bを有する形に形成される(図4参照)。
【0051】
ここで,角度αは,突起20bが有するべき強度特性を考慮して設定される。すなわち,単位電池が熱膨張する際に単位電池の内部圧力が上昇して,突起20bに圧縮応力が加わるとき,この突起20bはこの応力に十分に耐え得る強度を有しなければならない。そうでなければ,隔壁20が単位電池を堅固に支持することができない。そのような場合には,単位電池の安全装置である安全ベントが,既設定の圧力値で破断されず,より高い圧力値で破断されるため,不安定な動作が生じて電池モジュール全体を危険に曝すおそれがある。
【0052】
このような点を考慮して,角度αは,突起20bが十分な強度を有し得るように,45°以上90°以下に設定されることが好ましい。より好ましくは,角度αは,50°以上70°以下に設定される。最も好ましくは,角度αは,55°以上65°以下に設定される。
【0053】
下記の表1は,本発明の実施例による隔壁の強度および冷却效率を示す。ここで,強度は応力値が小さいほど強いことを意味し,volume効率は,隔壁上に形成される冷却媒体の流動空間に対する突起の体積比(流動空間内の突起体積/流動空間)であって,その値が大きいほど冷却效率が高いことを意味する。
【0054】
本発明の実施例による隔壁は,それぞれ上記角度αを,60°または90°にして突起を形成している。この時,実施例による隔壁はプレス加工または射出加工によって形成でき,これはアルミニウム材質(Al3003系列)で形成されることができる。
【0055】
【表1】
【0056】
上記傾斜角が90°より大きくなると,突起の形象に無理があるためこれを製造し難く,45°より小さくなると,強度が弱くなって突起が破損する恐れが高い。
【0057】
図5A〜図7Cは本発明の第1実施形態の変形例を示すもので,この変形例は上記突起の形状を多様に変更して構成したものである。
【0058】
まず,図5Aおよび図5Bを参照すると,この隔壁30は,ベース30aに形成される突起30bの形状を半球形に形成している。
【0059】
図6A〜図6Cを参照すると,この隔壁40は,ベース40aに形成される突起40bの形状を円柱形(図6B参照)または四角柱形(図6C参照)などの角柱形にして構成している。ここで,角柱の傾斜面は上記角度αを満足するように形成される。
【0060】
図7A〜図7Cを参照すると,この隔壁50は,ベース50aに形成される突起50bの形状を三角錐形(図7B参照)などの角錐形または円錐形(図7C参照)にして構成している。この実施形態においても,角錐の傾斜面は上記角度αを満足するように形成される。
【0061】
(第2実施形態)
図8〜図11は本発明の第2実施形態による二次電池モジュールを示す断面図である。第2実施形態による二次電池モジュール60は,基本的には上述した第1実施形態の二次電池モジュールと同様に構成される。第2実施形態では,単位電池61と単位電池61’との間に,第1実施形態のような隔壁63とともに,補助隔壁65をさらに配置して構成される点で,第1実施形態と相違している。
【0062】
補助隔壁65は,隔壁63に対応する大きさを有し,全面が平らに形成された隔壁であって,隔壁63と同一の材質および厚さを有するように形成される。
【0063】
第2実施形態による電池モジュール60においては,第1実施形態とは異なり,単位電池61の側面に隔壁63の突起63aが接触する代わりに,補助隔壁65が接触する。そのため,補助隔壁65をアルミニウムのような金属材質で形成する場合には,熱伝導性のある補助隔壁65と単位電池61とが接触することにより,単位電池61に突起63aが接触する場合に比べて,単位電池61と熱伝導性の部材との接触面積が増大する。従って,単位電池61から発生する熱をより効果的に放出させることができる。さらに,単位電池61の側面が突起63aにより押し付けられて変形することを防止することができる。
【0064】
図9〜図11は,図8の構造を基本にし,隔壁に形成される突起の形状が異なる第1変形例を示す。
【0065】
図9は隔壁65の突起65aが半球形に形成される例を,図10は隔壁67の突起67aが円柱形または角柱形に形成される例を,図11は隔壁69の突起69aが円錐形または角錐形に形成される例を示す。
【0066】
図12〜図15は,本発明の第2実施形態の第2変形例による二次電池モジュールの構造を示す断面図である。
【0067】
図12に示すように,第2変形例にかかる二次電池モジュール70は,単位電池71と単位電池71’との間に,第2実施形態のように隔壁73と補助隔壁75が配置される。しかし,補助隔壁75は,第2実施形態の補助隔壁のように全面が平らな構造でなく,隔壁73と同様に,ベース75aに突起75bを複数形成して構成される点で,第2実施形態と異なる。すなわち,第2変形例では,隔壁73のベース73aに複数の突起73bが形成されており,かつ,補助隔壁75にも上述したような複数の突起75bが形成されている。
【0068】
ここで,突起73b,75bの具体的な形状は上述した第1実施形態の突起とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0069】
隔壁73と補助隔壁75は,単位電池71,71’間に配置されるとき,互いに当接した状態を維持するが,第2変形例においては,突起73b,75bが互いに干渉しないように配置される。すなわち,突起73bと突起75bが接触するのではなく,隔壁73の突起73bは補助隔壁75のベース75aに接触し,補助隔壁75の突起75bは隔壁73のベース73aに接触するように配置されている。このようにして,隔壁73と補助隔壁75が互いに結合される。
【0070】
このような隔壁73と補助隔壁75の配置構造によると,両隔壁の突起73b,75bが交互に配置されることにより,隔壁73と補助隔壁75の強度が上昇し,より安定した状態で単位電池71,71’を支持することができる。
【0071】
図13〜図15は,図12の構造を基本にするが,隔壁および補助隔壁に形成される突起の形状が異なる例を示す。
【0072】
図13は,隔壁77の突起77aと補助隔壁79の突起79aが半球形に形成される例を,図14は,隔壁81の突起81aと補助隔壁83の突起83aが円柱形または角柱形に形成される例を,図15は,隔壁85の突起85aと補助隔壁87の突起87aが円錐形または角錐形に形成される例を示す。
【0073】
図16〜図19は本発明の第2実施形態の第3変形例による電池モジュールの構造を示す断面図である。
【0074】
図16に示すように,第2変形例においては,第2実施形態の第2変形例のように,単位電池93と単位電池93’との間に配置される隔壁89および補助隔壁91がともに突起89a,91aを有するが,この突起89a,91aが互いに当接した状態にある点で第2変形例と相違する。より詳細には,図16に示すように本変形例では,隔壁89の突起89aと補助隔壁91の突起91aとが,隔壁89のベース89bと補助隔壁91のベース91bとの間の中央の線を中心に対称状に形成され,その一部が互いに接触している。
【0075】
このような隔壁89と補助隔壁91の配置構造は,上述した第1実施形態と同様に,突起89a,91aによる隔壁89および補助隔壁91の強度上昇により単位電池93,93’の支持力が強化される。さらに,本変形例によれば,空気流通路の拡張により,単位電池93,93’に対する冷却効率が上昇される。具体的には例えば,図12〜図15に示した場合よりも,突起89aや,突起91aとベースの間に形成される空気流通路が拡張される。により,単位電池93,93’に対する冷却効率が上昇される。
【0076】
図17〜図19は,図16の構造を基本にし,隔壁および補助隔壁に形成される突起の形状が異なる例を示す。
【0077】
図17は,隔壁95の突起95aと補助隔壁97の突起97aが半球形に形成される例を,図18は,隔壁9の突起99aと補助隔壁101の突起101aが円柱形または角柱形に形成される例を,図1は,隔壁103の突起103aと補助隔壁105の突起105aが円錐形または角錐形に形成される例を示す。
【0078】
なお,本発明において,隔壁の突起がベース上に配列されるとき,この突起は次の条件を満足するように形成される。便宜上,図2に示す隔壁を基準に説明する。
【0079】
図20に示すように,突起20b,20b’,20b”がベース20aに垂直方向または水平方向に対して交互にずれて配列される場合,任意の一列に位置する一つの突起20bを基準として,その任意の一列に隣接する他の列に位置するとともに,突起20bに各々隣接する他の突起20b’,20b”の間に形成される角度をβとすると,この角度βは,30°以上150°以下であることが望ましい。より好ましくは,角度βは,45°以上60°以下である。
【0080】
このように突起20b,20b’,20b”を配列することにより,ハウジング12の流入口12aを介して隔壁20に流入された空気は,隔壁20のいずれか一つの突起20b’に接すると,この突起20b’を中心に両側に分散される(図20の矢印1,2参照)。
【0081】
このように,隔壁20を通過する空気は,隔壁20の全ての突起により分散されてその進行経路を変更して流動する。この際,空気の流速は,単位電池の冷却効率に影響を与える要素として作用することができる。
【0082】
すなわち,空気が適切な流速を有しなければ,この空気が,隔壁20を通過するとき,隔壁20内で円滑に分散できなくなるので,所望の熱交換が起こらなくて単位電池に対する冷却効率を低下させる。
【0083】
また,空気が適切な流速を有しなければ,隔壁20内の圧力が降下する。圧力の降下は,ハウジング12内を通過する空気の流動に対する抵抗が増加することを意味する。従って,単位電池に対する冷却効率が低下することはもちろん,流速を高めるためにハウジング12内に空気を提供する手段(たとえば,冷却ファン)の負荷が高くなり,これによりほかの問題点を引き起こす。
【0084】
このような点を考慮して,本実施形態においては,角度βを上述の範囲内に設定して,空気を適切な流速で流動させることにより,単位電池に対する冷却を最も効果的に行うことができる。
【0085】
本発明の発明者らは,数回の実験により,角度βが30°より小さい場合は,熱交換効率が低くなり,角度βが150°より大きい場合は,空気の流速が遅くなって,満足すべき単位電池の冷却効率が得られないことが分かった。
【0086】
以上の実施形態において,隔壁はアルミニウム材質からなるものと説明したが,本発明による隔壁は,アルミニウムのような金属材質だけでなく,プラスチックのような絶縁材質からも構成可能である。
【0087】
上記実施形態によれば,隔壁に突起を備えることにより,単位電池の変形を防止し得る十分な強度を隔壁にもたせることができるとともに,単位電池の冷却を効率よく行える。また,隔壁の強度を上げるために隔壁に突起を設ければよいため,隔壁の強度を上げるために発生する費用を安く抑えることができる。
【0088】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明による二次電池モジュールは,高出力特性を要求するHEV(ハイブリッド自動車),EV(電気自動車),無線掃除機,電動自転車,電動スクーターなどのように,モータを使用して作動する機器に有用に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施形態による二次電池モジュールを概略的に示す側断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による隔壁を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態による隔壁の突起のほかの配列状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態による隔壁が適用された二次電池モジュールの部分断面図である。
【図5A】本発明の第1実施形態において,突起形状を半球形に形成した例を示す断面図である。
【図5B】図5Aの部分斜視図である。
【図6A】本発明の第1実施形態において,突起形状を円柱形に形成した例を示す断面図である。
【図6B】図6Aの部分斜視図である。
【図6C】本発明の第1実施形態において,突起形状を角柱形に形成した例を示す部分斜視図である。
【図7A】本発明の第1実施形態において,突起形状を三角錐形に形成した例を示す断面図である。
【図7B】図7Aの部分斜視図である。
【図7C】本発明の第1実施形態において,突起形状を円錐形に形成した例を示す部分斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態による隔壁が適用された二次電池モジュールの部分断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態において,突起形状を半球形に形成した第1変形例を示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態において,突起形状を円柱形に形成した第1変形例を示す断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態において,突起形状を円錐形または角錐形に形成した第1変形例を示す断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の切頭円錐形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図13】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の半球形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図14】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円柱形または角柱形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図15】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円錐形または角錐形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図16】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の切頭円錐形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図17】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の半球形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図18】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円柱形または角柱形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図19】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円錐形または角錐形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図20】本発明の実施形態による隔壁の作用を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
100 装置
102 部品
10,60,70 二次電池モジュール
11,11’,・・・,11n,61,61’,71,71’,93,93’ 単位電池
12 ハウジング
12a 流入口
12b 排出口
20,30,40,50,63,67,69,73,77,81,85,89,95,9,103 隔壁
20a,30a,40a,50a,73a,75a ベース
20b,30b,40b,50b,63a,65a,67a,69a,73b,75b,77a,79a,81a,83a,85a,87a,89a,91a,95a,97a,99a,101a,103a,105a 突起
65,75,79,83,87,91,97,101,105 補助隔壁
200b 傾斜面
【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池に係り,より詳しくは,複数の単位電池から構成された二次電池モジュールおよびこの二次電池モジュールに使用される隔壁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二次電池は,充電の不可能な一次電池とは異なり,充電および放電が可能な電池である。低容量の二次電池は,主に携帯電話,ラップトップコンピュータ,およびカムコーダのような携帯可能な小型電子機器に使用される。大容量の二次電池は,ハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源として広く使用されている。
【0003】
このような二次電池は,様々な形状に製造されているが,代表的な形状としては,円筒形,角形を挙げることができる。大電力を必要とする機器,たとえばハイブリッド自動車などのモータ駆動用として使用される場合は,大容量の二次電池モジュールが構成される。
【0004】
このような二次電池モジュールは,一般的に,直列に連結される複数の二次電池(以下,便宜上単位電池と称する)からなる。各単位電池は,陽極と陰極がセパレータを介在して配置される電極群と,この電極群が内蔵される空間を有するケースと,このケースに結合されてケースを密閉するキャップ組立体とを含んで構成される。ここで,キャップ組立体は,陽極および陰極にそれぞれ電気的に連結され,ケースの内部および外部にわたって配置される端子を含む。
【0005】
そして,単位電池が角形に形成される場合には,キャップ組立体の上部に突出した陽極端子が隣接する単位電池の陰極端子に連結され,同様にキャップ組立体の上部に突出した陰極端子が隣接する単位電池の陽極端子に連結されるように,複数の単位電池が,その陽極端子と陰極端子とが交互に位置するように配列される。その状態で,外周面の一部がネジ状となるように加工された陽極端子および陰極端子に導電体の連結具を連結し,ナットで締め付ける。それにより,複数の単位電池が互いに電気的に連結され,電池モジュールが構成される。
【0006】
ここで,二次電池モジュールは,数個から数十個の単位電池を連結して一つの電池モジュールとして構成するため,各単位電池から発生する熱を容易に放出し得なければない。特に,単位電池が電動掃除機または電動スクーターまたは自動車用(電気自動車またはハイブリッド自動車)のモータ駆動用の大容量二次電池として適用される場合,上述のような熱放出は非常に重要である。
【0007】
その理由は,電池モジュールにおいて,熱放出が正常に行われなければ,電池モジュールの温度が各単位電池で発生する熱により過度に上昇し,これにより,電池モジュールが適用された機器の誤作動が発生し得るからである。
【0008】
したがって,通常,電池モジュールを構成するときは,単位電池と単位電池との間に隔壁を配置し,この隔壁により形成される単位電池間の空間を活用して,単位電池を冷却させる。さらに,この単位電池が熱膨張して変形することを防止する。
【0009】
隔壁は,このような機能を果たすためには,十分な強度を有しなければならない。また,効果的な放熱構造を有しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし,従来の二次電池モジュールにおける隔壁は,上述した2つの条件を同時に満たすことができないため,消費者が望む良質の二次電池モジュールを構成し難かった。
【0011】
すなわち,隔壁に十分な強度をもたせる場合には,冷却用空気の通行流路設計に制約があるという問題点がある。一方,隔壁に高い冷却効率をもたせる場合には,隔壁の構造が脆弱になるという問題点がある。
【0012】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,単位電池の形状を維持し得る十分な強度を有するとともに,単位電池の温度制御を効率的に行うことの可能な隔壁を有する二次電池モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,互いに間隔をおいて配列される複数の単位電池と;突起を有し,複数の単位電池の間に配置される隔壁と;を備える二次電池モジュールが提供される。
【0014】
上記隔壁は,板状のベースを含み,上記突起は,ベースに複数形成されてもよい。
【0015】
上記複数の突起は,ベースの一面に配置されてもよい。つまり,複数の突起の全てが,ベースの片面に形成されていてもよい。
【0016】
上記突起は,円錐形または角錐形に形成されてもよい。また,上記突起は,突起の基端(ベース側)から突起の先端に向かって径が小さくなるような,上狭下広の切頭円錐形に形成されてもよい。また,上記突起は,円柱形または角柱形に形成されてもよい。また,上記突起は,半球形に形成されてもよい。
【0017】
上記二次電池モジュールは,隔壁と単位電池との間に配置される補助隔壁をさらに備えてもよい。
【0018】
補助隔壁は,全面が平らな板状のベースを含んでもよい。つまり,補助隔壁のベースは,その両面が平らであってもよい。
【0019】
補助隔壁は,板状のベースと;ベースに形成される複数の突起と;を備えてもよい。
【0020】
上記隔壁と補助隔壁は互いに当接し,単位電池の間に配置されてもよい。
【0021】
上記隔壁の突起は,補助隔壁のベースと接触しており,かつ,補助隔壁の突起は,隔壁のベースと接触していてもよい。一方,上記隔壁の突起と補助隔壁の突起が当接して配置されてもよい。
【0022】
上記補助隔壁に備えられる突起は,円錐形または角錐形に形成されてもよい。また,上記補助隔壁に備えられる突起は,突起の基端(ベース側)から突起の先端に向かって径が小さくなるような,上狭下広の切頭円錐形に形成されてもよい。また,上記補助隔壁に備えられる突起は,円柱形または角柱形に形成されてもよい。また,上記補助隔壁に備えられる突起は,半球形に形成されてもよい。
【0023】
上記隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されてもよい。同様に,上記補助隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されてもよい。
【0024】
上記隔壁の厚さと補助隔壁の厚さが同一であってもよい。
【0025】
上記隔壁に備えられる突起と補助隔壁に備えられる突起が,所定の軸に対して対称状に形成されてもよい。
【0026】
上記隔壁に備えられる突起は,隔壁の一面に対して任意の角度をなす傾斜面を有していてもよい。その傾斜面の角度は,45°以上90°以下であることが望ましい。また,その傾斜面の角度は,50°以上70°以下であることがより望ましく,最も望ましくは,その傾斜面の角度は55°以上65°以下である。
【0027】
上記隔壁に備えられる突起は,ベースに交互にずれた配列に形成されてもよい。つまり,ベースの長手方向に対して所定の角度をなす複数の配列状となるように,突起がベースに形成されてもよい。
【0028】
任意の1列に位置する1つの突起を基準として,該任意の1列に隣接する他の列に位置するとともに,基準とした突起に各々隣接する他の2つの突起の間に形成される角度βが,30°以上150°以下であってもよい。
【0029】
上記隔壁に備えられる突起は,ベースに格子状に形成されてもよい。
【0030】
上記単位電池は角形であってもよい。また,上記単位電池はモータ駆動用であってもよい。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように本発明によれば,隔壁に突起を備えることにより,単位電池の変形を防止し得る十分な強度を隔壁にもたせることができるとともに,単位電池の冷却を効率よく行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0033】
図1は,本発明の実施形態による二次電池モジュールを概略的に示す側断面図である。
【0034】
図1に示すように,本発明の実施形態による二次電池モジュール10は,互いに任意の間隔をおき,所定の距離だけ離隔して配列される複数の単位電池11,11’,・・・,11nを含む。
【0035】
本実施形態において,単位電池11は角形の二次電池からなる。この二次電池は,ケースの内部に,陽極,陰極およびセパレータからなる電極群を挿入して,ケースにキャップ組立体を取り付けることにより構成される。
【0036】
この単位電池11,11’,・・・,11nの間には,単位電池11,11’,・・・,11nに連結されて単位電池を支持し,かつ,冷却媒体(本実施形態では空気)が単位電池11,11’,・・・,11nの間を流通可能とする隔壁20が配置される。
【0037】
このような単位電池11,11’,・・・,11nと隔壁20は,締結板22および締結棒24により固定されて一つのアセンブリをなす。
【0038】
このようなアセンブリは,空気が流入される流入口12a,および単位電池11を冷却させた空気が排出される排出口12bを有するハウジング12の内部に装着される。
【0039】
流入口12aは,ハウジング12の上端の一側に配置され,排出口12bはハウジング12の下端の他側に配置されている。しかし,ハウジング12の構造は,本発明が適用される二次電池モジュールの一例であり,特にこの構造に限定されるものではない。
【0040】
二次電池モジュール10は,ハウジング12の流入口12aを介してハウジング12の内部に流入された空気が,ハウジング12の上部から下部に流通し,ハウジング12の排出口12bを介してハウジング12の外部に流出されるようにする。
【0041】
この過程で,空気は隔壁20を通過する。この際,単位電池11から発生した熱はこの空気により熱交換されて冷却される。
【0042】
以下,このような作用を可能にする,本発明の第1実施形態による二次電池モジュール10について詳細に説明する。
【0043】
(第1実施形態)
図2に示すように,上記のような二次電池モジュール10において,隔壁20は,板状のベース20aと,ベース20aに形成された複数の突起20bとから主に構成される。板状のベース20aは,単位電池11の側面と対応する大きさを有する。複数の突起20bは,全て,ベース20aの片面に突設され,互いに所定の間隔をあけて配置される。
【0044】
突起20bは,図2に示すように,垂直方向または水平方向に対して交互にずれた配列をなしてもよい。または,図3に示すように,格子状の配列をなしてもよい。
【0045】
また,ベース20aに突設される突起20bは,その内部が詰まった形態であってもよい。または,突起20bは,その内部が空洞であってもよい。または,突起20bは,図4に示すように,ベース20aの一部に凹部20cが形成された形態であってもよい。本実施形態においては,後者,つまり凹部20cが形成された形態の突起20bを採用する。
【0046】
本実施形態において,突起20bは,突起20bの基端(ベース20a側)から突起20bの先端に向かって径が小さくなるような,上狭下広の切頭円錐形に形成されている。
【0047】
このような隔壁20は,単位電池11,11’,・・・,11nの間に配置される。そして,上述のようにアセンブリを構成する際に,突起20bの先端を1つの単位電池11の側面に密着させ,突起20bの基端を,突起20bの先端を密着させた単位電池と隣接する単位電池11’の側面に密着させる。
【0048】
このような隔壁20の配置状態は,単位電池11,11’,・・・,11nの間に配置される全ての隔壁20に適用される。
【0049】
上記のように単位電池間に隔壁20を設けることにより,単位電池11,11’,・・・,11nの間を所定の間隔に保つことができる。また,隔壁20に突起20bを設けることにより,単位電池11,11’,・・・,11nから発生する熱は,突起20b間に形成される空間を通過する空気により冷却される。
【0050】
本実施形態において,突起20bは,上狭下広の切頭円錐形である。つまり,突起20bは,隔壁20の一面,具体的にはベース20aに対して任意の角度αをなす傾斜面200bを有する形に形成される(図4参照)。
【0051】
ここで,角度αは,突起20bが有するべき強度特性を考慮して設定される。すなわち,単位電池が熱膨張する際に単位電池の内部圧力が上昇して,突起20bに圧縮応力が加わるとき,この突起20bはこの応力に十分に耐え得る強度を有しなければならない。そうでなければ,隔壁20が単位電池を堅固に支持することができない。そのような場合には,単位電池の安全装置である安全ベントが,既設定の圧力値で破断されず,より高い圧力値で破断されるため,不安定な動作が生じて電池モジュール全体を危険に曝すおそれがある。
【0052】
このような点を考慮して,角度αは,突起20bが十分な強度を有し得るように,45°以上90°以下に設定されることが好ましい。より好ましくは,角度αは,50°以上70°以下に設定される。最も好ましくは,角度αは,55°以上65°以下に設定される。
【0053】
下記の表1は,本発明の実施例による隔壁の強度および冷却效率を示す。ここで,強度は応力値が小さいほど強いことを意味し,volume効率は,隔壁上に形成される冷却媒体の流動空間に対する突起の体積比(流動空間内の突起体積/流動空間)であって,その値が大きいほど冷却效率が高いことを意味する。
【0054】
本発明の実施例による隔壁は,それぞれ上記角度αを,60°または90°にして突起を形成している。この時,実施例による隔壁はプレス加工または射出加工によって形成でき,これはアルミニウム材質(Al3003系列)で形成されることができる。
【0055】
【表1】
【0056】
上記傾斜角が90°より大きくなると,突起の形象に無理があるためこれを製造し難く,45°より小さくなると,強度が弱くなって突起が破損する恐れが高い。
【0057】
図5A〜図7Cは本発明の第1実施形態の変形例を示すもので,この変形例は上記突起の形状を多様に変更して構成したものである。
【0058】
まず,図5Aおよび図5Bを参照すると,この隔壁30は,ベース30aに形成される突起30bの形状を半球形に形成している。
【0059】
図6A〜図6Cを参照すると,この隔壁40は,ベース40aに形成される突起40bの形状を円柱形(図6B参照)または四角柱形(図6C参照)などの角柱形にして構成している。ここで,角柱の傾斜面は上記角度αを満足するように形成される。
【0060】
図7A〜図7Cを参照すると,この隔壁50は,ベース50aに形成される突起50bの形状を三角錐形(図7B参照)などの角錐形または円錐形(図7C参照)にして構成している。この実施形態においても,角錐の傾斜面は上記角度αを満足するように形成される。
【0061】
(第2実施形態)
図8〜図11は本発明の第2実施形態による二次電池モジュールを示す断面図である。第2実施形態による二次電池モジュール60は,基本的には上述した第1実施形態の二次電池モジュールと同様に構成される。第2実施形態では,単位電池61と単位電池61’との間に,第1実施形態のような隔壁63とともに,補助隔壁65をさらに配置して構成される点で,第1実施形態と相違している。
【0062】
補助隔壁65は,隔壁63に対応する大きさを有し,全面が平らに形成された隔壁であって,隔壁63と同一の材質および厚さを有するように形成される。
【0063】
第2実施形態による電池モジュール60においては,第1実施形態とは異なり,単位電池61の側面に隔壁63の突起63aが接触する代わりに,補助隔壁65が接触する。そのため,補助隔壁65をアルミニウムのような金属材質で形成する場合には,熱伝導性のある補助隔壁65と単位電池61とが接触することにより,単位電池61に突起63aが接触する場合に比べて,単位電池61と熱伝導性の部材との接触面積が増大する。従って,単位電池61から発生する熱をより効果的に放出させることができる。さらに,単位電池61の側面が突起63aにより押し付けられて変形することを防止することができる。
【0064】
図9〜図11は,図8の構造を基本にし,隔壁に形成される突起の形状が異なる第1変形例を示す。
【0065】
図9は隔壁65の突起65aが半球形に形成される例を,図10は隔壁67の突起67aが円柱形または角柱形に形成される例を,図11は隔壁69の突起69aが円錐形または角錐形に形成される例を示す。
【0066】
図12〜図15は,本発明の第2実施形態の第2変形例による二次電池モジュールの構造を示す断面図である。
【0067】
図12に示すように,第2変形例にかかる二次電池モジュール70は,単位電池71と単位電池71’との間に,第2実施形態のように隔壁73と補助隔壁75が配置される。しかし,補助隔壁75は,第2実施形態の補助隔壁のように全面が平らな構造でなく,隔壁73と同様に,ベース75aに突起75bを複数形成して構成される点で,第2実施形態と異なる。すなわち,第2変形例では,隔壁73のベース73aに複数の突起73bが形成されており,かつ,補助隔壁75にも上述したような複数の突起75bが形成されている。
【0068】
ここで,突起73b,75bの具体的な形状は上述した第1実施形態の突起とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0069】
隔壁73と補助隔壁75は,単位電池71,71’間に配置されるとき,互いに当接した状態を維持するが,第2変形例においては,突起73b,75bが互いに干渉しないように配置される。すなわち,突起73bと突起75bが接触するのではなく,隔壁73の突起73bは補助隔壁75のベース75aに接触し,補助隔壁75の突起75bは隔壁73のベース73aに接触するように配置されている。このようにして,隔壁73と補助隔壁75が互いに結合される。
【0070】
このような隔壁73と補助隔壁75の配置構造によると,両隔壁の突起73b,75bが交互に配置されることにより,隔壁73と補助隔壁75の強度が上昇し,より安定した状態で単位電池71,71’を支持することができる。
【0071】
図13〜図15は,図12の構造を基本にするが,隔壁および補助隔壁に形成される突起の形状が異なる例を示す。
【0072】
図13は,隔壁77の突起77aと補助隔壁79の突起79aが半球形に形成される例を,図14は,隔壁81の突起81aと補助隔壁83の突起83aが円柱形または角柱形に形成される例を,図15は,隔壁85の突起85aと補助隔壁87の突起87aが円錐形または角錐形に形成される例を示す。
【0073】
図16〜図19は本発明の第2実施形態の第3変形例による電池モジュールの構造を示す断面図である。
【0074】
図16に示すように,第2変形例においては,第2実施形態の第2変形例のように,単位電池93と単位電池93’との間に配置される隔壁89および補助隔壁91がともに突起89a,91aを有するが,この突起89a,91aが互いに当接した状態にある点で第2変形例と相違する。より詳細には,図16に示すように本変形例では,隔壁89の突起89aと補助隔壁91の突起91aとが,隔壁89のベース89bと補助隔壁91のベース91bとの間の中央の線を中心に対称状に形成され,その一部が互いに接触している。
【0075】
このような隔壁89と補助隔壁91の配置構造は,上述した第1実施形態と同様に,突起89a,91aによる隔壁89および補助隔壁91の強度上昇により単位電池93,93’の支持力が強化される。さらに,本変形例によれば,空気流通路の拡張により,単位電池93,93’に対する冷却効率が上昇される。具体的には例えば,図12〜図15に示した場合よりも,突起89aや,突起91aとベースの間に形成される空気流通路が拡張される。により,単位電池93,93’に対する冷却効率が上昇される。
【0076】
図17〜図19は,図16の構造を基本にし,隔壁および補助隔壁に形成される突起の形状が異なる例を示す。
【0077】
図17は,隔壁95の突起95aと補助隔壁97の突起97aが半球形に形成される例を,図18は,隔壁9の突起99aと補助隔壁101の突起101aが円柱形または角柱形に形成される例を,図1は,隔壁103の突起103aと補助隔壁105の突起105aが円錐形または角錐形に形成される例を示す。
【0078】
なお,本発明において,隔壁の突起がベース上に配列されるとき,この突起は次の条件を満足するように形成される。便宜上,図2に示す隔壁を基準に説明する。
【0079】
図20に示すように,突起20b,20b’,20b”がベース20aに垂直方向または水平方向に対して交互にずれて配列される場合,任意の一列に位置する一つの突起20bを基準として,その任意の一列に隣接する他の列に位置するとともに,突起20bに各々隣接する他の突起20b’,20b”の間に形成される角度をβとすると,この角度βは,30°以上150°以下であることが望ましい。より好ましくは,角度βは,45°以上60°以下である。
【0080】
このように突起20b,20b’,20b”を配列することにより,ハウジング12の流入口12aを介して隔壁20に流入された空気は,隔壁20のいずれか一つの突起20b’に接すると,この突起20b’を中心に両側に分散される(図20の矢印1,2参照)。
【0081】
このように,隔壁20を通過する空気は,隔壁20の全ての突起により分散されてその進行経路を変更して流動する。この際,空気の流速は,単位電池の冷却効率に影響を与える要素として作用することができる。
【0082】
すなわち,空気が適切な流速を有しなければ,この空気が,隔壁20を通過するとき,隔壁20内で円滑に分散できなくなるので,所望の熱交換が起こらなくて単位電池に対する冷却効率を低下させる。
【0083】
また,空気が適切な流速を有しなければ,隔壁20内の圧力が降下する。圧力の降下は,ハウジング12内を通過する空気の流動に対する抵抗が増加することを意味する。従って,単位電池に対する冷却効率が低下することはもちろん,流速を高めるためにハウジング12内に空気を提供する手段(たとえば,冷却ファン)の負荷が高くなり,これによりほかの問題点を引き起こす。
【0084】
このような点を考慮して,本実施形態においては,角度βを上述の範囲内に設定して,空気を適切な流速で流動させることにより,単位電池に対する冷却を最も効果的に行うことができる。
【0085】
本発明の発明者らは,数回の実験により,角度βが30°より小さい場合は,熱交換効率が低くなり,角度βが150°より大きい場合は,空気の流速が遅くなって,満足すべき単位電池の冷却効率が得られないことが分かった。
【0086】
以上の実施形態において,隔壁はアルミニウム材質からなるものと説明したが,本発明による隔壁は,アルミニウムのような金属材質だけでなく,プラスチックのような絶縁材質からも構成可能である。
【0087】
上記実施形態によれば,隔壁に突起を備えることにより,単位電池の変形を防止し得る十分な強度を隔壁にもたせることができるとともに,単位電池の冷却を効率よく行える。また,隔壁の強度を上げるために隔壁に突起を設ければよいため,隔壁の強度を上げるために発生する費用を安く抑えることができる。
【0088】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明による二次電池モジュールは,高出力特性を要求するHEV(ハイブリッド自動車),EV(電気自動車),無線掃除機,電動自転車,電動スクーターなどのように,モータを使用して作動する機器に有用に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施形態による二次電池モジュールを概略的に示す側断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による隔壁を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態による隔壁の突起のほかの配列状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態による隔壁が適用された二次電池モジュールの部分断面図である。
【図5A】本発明の第1実施形態において,突起形状を半球形に形成した例を示す断面図である。
【図5B】図5Aの部分斜視図である。
【図6A】本発明の第1実施形態において,突起形状を円柱形に形成した例を示す断面図である。
【図6B】図6Aの部分斜視図である。
【図6C】本発明の第1実施形態において,突起形状を角柱形に形成した例を示す部分斜視図である。
【図7A】本発明の第1実施形態において,突起形状を三角錐形に形成した例を示す断面図である。
【図7B】図7Aの部分斜視図である。
【図7C】本発明の第1実施形態において,突起形状を円錐形に形成した例を示す部分斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態による隔壁が適用された二次電池モジュールの部分断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態において,突起形状を半球形に形成した第1変形例を示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態において,突起形状を円柱形に形成した第1変形例を示す断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態において,突起形状を円錐形または角錐形に形成した第1変形例を示す断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の切頭円錐形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図13】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の半球形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図14】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円柱形または角柱形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図15】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円錐形または角錐形突起が交互に形成された第2変形例を示す断面図である。
【図16】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の切頭円錐形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図17】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の半球形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図18】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円柱形または角柱形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図19】本発明の第2実施形態において,隔壁および補助隔壁の両側に複数の円錐形または角錐形突起が対応して形成された第3変形例を示す断面図である。
【図20】本発明の実施形態による隔壁の作用を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
100 装置
102 部品
10,60,70 二次電池モジュール
11,11’,・・・,11n,61,61’,71,71’,93,93’ 単位電池
12 ハウジング
12a 流入口
12b 排出口
20,30,40,50,63,67,69,73,77,81,85,89,95,9,103 隔壁
20a,30a,40a,50a,73a,75a ベース
20b,30b,40b,50b,63a,65a,67a,69a,73b,75b,77a,79a,81a,83a,85a,87a,89a,91a,95a,97a,99a,101a,103a,105a 突起
65,75,79,83,87,91,97,101,105 補助隔壁
200b 傾斜面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに間隔をおいて配列される複数の単位電池と;
突起を有し,前記複数の単位電池の間に配置される隔壁と;
を備えることを特徴とする二次電池モジュール。
【請求項2】
前記隔壁は,板状のベースを含み,
前記突起は,前記ベースに複数形成されることを特徴とする,請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項3】
前記複数の突起は,前記ベースの一面に配置されることを特徴とする,請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項4】
前記突起は,円錐形または角錐形に形成されることを特徴とする,請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項5】
前記突起は,上狭下広の切頭円錐形に形成されることを特徴とする,請求項4に記載の二次電池モジュール。
【請求項6】
前記突起は,円柱形または角柱形に形成されることを特徴とする,請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項7】
前記突起は,半球形に形成されることを特徴とする,請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項8】
前記二次電池モジュールは,前記隔壁と前記単位電池との間に配置される補助隔壁をさらに備えることを特徴とする,請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項9】
前記補助隔壁は,両面が平らな板状のベースを含むことを特徴とする,請求項8に記載の二次電池モジュール。
【請求項10】
前記補助隔壁は,
板状のベースと;
前記ベースに形成される複数の突起と;
を備えることを特徴とする,請求項8に記載の二次電池モジュール。
【請求項11】
前記隔壁と前記補助隔壁は互いに当接し,前記単位電池の間に配置されることを特徴とする,請求項10に記載の二次電池モジュール。
【請求項12】
前記隔壁の突起は,前記補助隔壁の前記ベースと接触しており,かつ,
前記補助隔壁の突起は,前記隔壁の前記ベースと接触している
ことを特徴とする,請求項11に記載の二次電池モジュール。
【請求項13】
前記隔壁の突起と前記補助隔壁の突起が当接して配置されることを特徴とする,請求項11に記載の二次電池モジュール。
【請求項14】
前記補助隔壁に備えられる突起は,円錐形または角錐形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項15】
前記補助隔壁に備えられる突起は,上狭下広の切頭円錐形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項16】
前記補助隔壁に備えられる突起は,円柱形または角柱形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項17】
前記補助隔壁に備えられる突起は,半球形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項18】
前記隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されることを特徴とする,請求項1〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項19】
前記補助隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されることを特徴とする,請求項10〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項20】
前記隔壁の厚さと前記補助隔壁の厚さが同一であることを特徴とする,請求項10〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項21】
前記隔壁に備えられる突起と前記補助隔壁に備えられる突起が,対称状に形成されることを特徴とする,請求項10〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項22】
前記隔壁に備えられる突起は,前記隔壁の一面に対して任意の角度をなす傾斜面を有することを特徴とする,請求項1〜21のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項23】
前記傾斜面の角度は,45°以上90°以下であることを特徴とする,請求項22に記載の二次電池モジュール。
【請求項24】
前記傾斜面の角度は,50°以上70°以下であることを特徴とする,請求項23に記載の二次電池モジュール。
【請求項25】
前記傾斜面の角度は,55°以上65°以下であることを特徴とする,請求項24に記載の二次電池モジュール。
【請求項26】
前記隔壁に備えられる突起は,前記ベースに交互にずれた配列に形成されることを特徴とする,請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項27】
任意の1列に位置する1つの突起を基準として,該任意の1列に隣接する他の列に位置するとともに,前記基準とした突起に各々隣接する他の2つの突起の間に形成される角度βが,30°以上150°以下であることを特徴とする,請求項26に記載の二次電池モジュール。
【請求項28】
前記隔壁に備えられる突起は,前記ベースに格子状に形成されることを特徴とする,請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項29】
前記単位電池は角形であることを特徴とする,請求項1〜28のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項30】
前記単位電池はモータ駆動用であることを特徴とする,請求項1〜29のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項1】
互いに間隔をおいて配列される複数の単位電池と;
突起を有し,前記複数の単位電池の間に配置される隔壁と;
を備えることを特徴とする二次電池モジュール。
【請求項2】
前記隔壁は,板状のベースを含み,
前記突起は,前記ベースに複数形成されることを特徴とする,請求項1に記載の二次電池モジュール。
【請求項3】
前記複数の突起は,前記ベースの一面に配置されることを特徴とする,請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項4】
前記突起は,円錐形または角錐形に形成されることを特徴とする,請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項5】
前記突起は,上狭下広の切頭円錐形に形成されることを特徴とする,請求項4に記載の二次電池モジュール。
【請求項6】
前記突起は,円柱形または角柱形に形成されることを特徴とする,請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項7】
前記突起は,半球形に形成されることを特徴とする,請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項8】
前記二次電池モジュールは,前記隔壁と前記単位電池との間に配置される補助隔壁をさらに備えることを特徴とする,請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項9】
前記補助隔壁は,両面が平らな板状のベースを含むことを特徴とする,請求項8に記載の二次電池モジュール。
【請求項10】
前記補助隔壁は,
板状のベースと;
前記ベースに形成される複数の突起と;
を備えることを特徴とする,請求項8に記載の二次電池モジュール。
【請求項11】
前記隔壁と前記補助隔壁は互いに当接し,前記単位電池の間に配置されることを特徴とする,請求項10に記載の二次電池モジュール。
【請求項12】
前記隔壁の突起は,前記補助隔壁の前記ベースと接触しており,かつ,
前記補助隔壁の突起は,前記隔壁の前記ベースと接触している
ことを特徴とする,請求項11に記載の二次電池モジュール。
【請求項13】
前記隔壁の突起と前記補助隔壁の突起が当接して配置されることを特徴とする,請求項11に記載の二次電池モジュール。
【請求項14】
前記補助隔壁に備えられる突起は,円錐形または角錐形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項15】
前記補助隔壁に備えられる突起は,上狭下広の切頭円錐形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項16】
前記補助隔壁に備えられる突起は,円柱形または角柱形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項17】
前記補助隔壁に備えられる突起は,半球形に形成されることを特徴とする,請求項10〜13のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項18】
前記隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されることを特徴とする,請求項1〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項19】
前記補助隔壁に備えられる突起の内側に凹部が形成されることを特徴とする,請求項10〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項20】
前記隔壁の厚さと前記補助隔壁の厚さが同一であることを特徴とする,請求項10〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項21】
前記隔壁に備えられる突起と前記補助隔壁に備えられる突起が,対称状に形成されることを特徴とする,請求項10〜17のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項22】
前記隔壁に備えられる突起は,前記隔壁の一面に対して任意の角度をなす傾斜面を有することを特徴とする,請求項1〜21のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項23】
前記傾斜面の角度は,45°以上90°以下であることを特徴とする,請求項22に記載の二次電池モジュール。
【請求項24】
前記傾斜面の角度は,50°以上70°以下であることを特徴とする,請求項23に記載の二次電池モジュール。
【請求項25】
前記傾斜面の角度は,55°以上65°以下であることを特徴とする,請求項24に記載の二次電池モジュール。
【請求項26】
前記隔壁に備えられる突起は,前記ベースに交互にずれた配列に形成されることを特徴とする,請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項27】
任意の1列に位置する1つの突起を基準として,該任意の1列に隣接する他の列に位置するとともに,前記基準とした突起に各々隣接する他の2つの突起の間に形成される角度βが,30°以上150°以下であることを特徴とする,請求項26に記載の二次電池モジュール。
【請求項28】
前記隔壁に備えられる突起は,前記ベースに格子状に形成されることを特徴とする,請求項2に記載の二次電池モジュール。
【請求項29】
前記単位電池は角形であることを特徴とする,請求項1〜28のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【請求項30】
前記単位電池はモータ駆動用であることを特徴とする,請求項1〜29のいずれか1項に記載の二次電池モジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−12847(P2006−12847A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−187426(P2005−187426)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
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