説明

二液混合容器

【課題】 二液を容器内に別々に封入し使用直前に簡単な操作で直ちに二液を容器内で混合できる二液混合容器を提供する。
【解決手段】 二液混合容器を、一対のプランジャ1,1と、液封入部2aと吐出部2bとプランジャ1により破断される隔壁部2cとから成る一対の液カップ2,2と、一方の側には一方のプランジャ1が嵌入され第一液Xが封入された一方の液カップ2が吐出部2b側より嵌入されると共に他方の側には他方のプランジャ1が嵌入され第二液Yが封入された他方の液カップ2が吐出部2b側より嵌入され且つ嵌入された両液カップ2,2の間には上方の開口部3aeaと連通する空間を成す両液混合室3aeが形成された液カップ嵌入筒3aとこの液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeの上方に突設されその開口部3aeaと連通する混合液貯留筒3bとから成る本体3とで構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二種類の液体より構成される二液性材のそれぞれの液を容器内に別々に封入すると共に使用直前において二液を容器内で混合し貯留するための二液混合容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、二種類の液体より構成される二液性材としては、例えば歯科用接着材や歯科用プライマー等の歯科用材料や、医療用や工業用の薬剤等が広く知られており、これらの二種類の液体より構成される二液性材は通常は使用直前において予め規定された混合比で混合された後に用いられる。
【0003】
そして、従来ではこのような二種類の液体より構成される二液性材は二液がそれぞれ別々の容器に収納された状態で市販されていることが一般的であったから、このような二種類の液体より構成される二液性材を使用直前において混合する際には、例えばそれぞれの容器に収容された液を予め規定された混合比となるように計量しながら別途用意した混合容器等に注入した後に、混合容器等に注入された二液を別途用意した撹拌棒等で撹拌して混合するという操作を行わなくてはならなかったので、二液をそれぞれ計量しながら注入したり、別途混合容器を用意しなければならなかったり、撹拌棒等で撹拌しなければならなかったりするのでその操作が非常に煩わしいばかりでなく、二液の混合比を間違ってしまったり、注入の際に液をこぼしてしまったりすることにより液が無駄になってしまうという問題があった。
【0004】
そこで、このような問題に対応すべく二種類の液体より構成される二液性材のそれぞれの液を容器内に別々に収納すると共に使用直前において二液を容器内で混合するための二液混合容器が開発されてきており、このような二液混合容器としては、例えば摺動可能な隔壁によって,分割され,それぞれに別個の薬剤が分離,収納されたA,B二室より構成された容器であって;薬剤の使用に際しては容器外部より加えられた圧力によってAB間の隔壁を摺動的に移動し,両室間の封止を解除した状態で,二液(又は液.固)を混合(又は溶解)し,該混合液をその容器のまま先端に設けた孔から滴下させて使用する構造を有する容器(例えば、特許文献1参照。)や、ボトルと、ボトル口部に取着され除去可能な底板を具えた第2液収納容器と、注出筒と注出筒の下端に連設された底板除去部材と変形可能なドーム壁とを具えた注出ヘッド並びに嵌合筒部とからなる注出部材と、注出部材を被うカバーキャップとを備えたことを特徴とする容器(例えば、特許文献2参照。)等が存在する。
【0005】
しかしながら、このような二液混合容器は二種類の液体より構成される二液性材のそれぞれの液を容器内に別々に収納すると共に使用直前において二液を容器内で混合することができるものの、前者は摺動可能な隔壁によって分割された二室にそれぞれ別々に液が収容された構成となっており、また後者は第1液が収納されたボトルとこのボトルの口部に取着され除去可能な底板を具えた第2液が収納された容器とで構成されているから、結果的に両者とも二液がそれぞれ別々に収納された両部位間に設けられた隔壁等を除去等することにより両部位を連通させる構成となっているので、使用直前において二液を容器内で混合する際に、隔壁等を除去等することにより両部位を連通させる操作を行うだけでは両部位に収納された二液が完全に混合されることがないから、この連通させる操作を行った後に、更に液が収納された一方の部位を押圧したり、容器自体を振盪させたりする操作を行わなければならず、操作が非常に面倒であるという欠点があるばかりか、この押圧や振盪の操作が不充分であると、二液が不完全に混合された状態で使用されてしまったりするという欠点もあり、更には両者とも一方の部位で二液を混合させる構成となっているので、二液を混合する際に他方の部位に液が残留してしまったりすると、予め規定された混合比で二液を混合することができないという欠点もあった。
【0006】
【特許文献1】特開平7−96979号公報
【特許文献2】特開2002−255183号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消し、二種類の液体より構成される二液性材のそれぞれの液を容器内に別々に封入すると共に使用直前において二液を容器内で混合し貯留するための二液混合容器であって、特に簡単な操作で直ちに適正な混合状態の混合液を得ることができる二液混合容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、一端に押圧部と他端に突出し部とを有する一対のプランジャと、液封入部と吐出部とこの液封入部とこの吐出部の吐出路との間に形成されプランジャの突出し部により破断される隔壁部とから成る一対の液カップと、一方の側には一方のプランジャが嵌入され且つ第一液が封入された状態の一方の液カップが吐出部側より嵌入されると共に他方の側には他方のプランジャが嵌入され且つ第二液が封入された状態の他方の液カップが吐出部側より嵌入され且つ嵌入された両液カップの間には上方の開口部と連通する空間を成す両液混合室が形成された液カップ嵌入筒とこの液カップ嵌入筒の両液混合室の上方に突設されこの両液混合室の開口部と連通する混合液貯留筒とから成る本体とで二液混合容器を構成すれば、本体の液カップ嵌入筒の両側に突出しているそれぞれのプランジャを本体側に向けて同時に押圧するという簡単な操作で、それぞれのプランジャの突出し部によりそれぞれの液カップの隔壁部を破断せしめると共に、それぞれの液カップ内に封入された第一液及び第二液が一気に本体の液カップ嵌入筒の両液混合室内へと流入することにより、二液は両液混合室内で直ちにと混合されるので、直ちに適正な混合状態の混合液を得ることができることを究明して本発明を完成したのである。
【0009】
即ち本発明は、円柱状を成し、一端に押圧部が形成されていると共に他端に突出し部が突設されている一対のプランジャと、
円筒状を成し、一端に位置する開口部から他端側に向かって該プランジャが突出し部側より嵌入されると共に嵌入された該プランジャの突出し部側とで形成される空間に液が封入される液封入部と、該液封入部の他端側にその直径が該液封入部の内径よりも小さく形成された吐出路を有する吐出部と、該液封入部と該吐出部の吐出路との間に周囲が一部を除いて薄肉に形成され該プランジャの突出し部により破断される隔壁部とから成る一対の液カップと、
円筒状を成し、一方の側には一方の該プランジャが嵌入され且つその液封入部に第一液が封入された状態の一方の該液カップが吐出部側より嵌入される第一液カップ嵌入部と該第一液カップ嵌入部の他端側に該一方の液カップの吐出部が嵌入される第一液カップ接続部とが、他方の側には他方の該プランジャが嵌入され且つその液封入部に第二液が封入された状態の他方の該液カップが吐出部側より嵌入される第二液カップ嵌入部と該第二液カップ嵌入部の一端側に該他方の液カップの吐出部が嵌入される第二液カップ接続部とが、また該両液カップ接続部の間には上方に穿設された開口部に連通する空間を成す両液混合室がそれぞれ形成されている液カップ嵌入筒と、円筒状を成し、該液カップ嵌入筒の両液混合室の上方に突設されていて該両液混合室の開口部と連通する混合液貯留筒とから成る本体と、
から構成されていることを特徴とする二液混合容器である。
【0010】
そして、本体の液カップ嵌入筒の両液混合室が、両液カップ接続部同士が連結された連結筒状部とこの連結筒状部の上方に連結され上方に穿設された開口部に連通する上部筒状部とから成るT字管で形成されていれば、両液混合室の形状は簡単なものとなるから、液カップ嵌入筒内の下方にまで両液混合室が存在する複雑な形状となってしまうことにより両液混合室の奥の方に入り込んでしまった混合液を使用することができずに両液混合室内の二液が無駄になってしまうことを完全に防止することができて好ましいことも究明したのである。
【0011】
また、本体の混合液貯留筒の上端に着脱自在で、両液混合室内に第一液と第二液とが流入した際に混合液貯留筒内の空気を外方へ排出するための空気排出路が設けられているキャップを更に備えていれば、本体の両液混合室内で混合された混合液が混合液貯留筒内を通過して外方へ吹き出してしまうことを防止することができるので好ましいと共に、混合液を使用後において暫くの間保存する際に、本体を傾けても混合液貯留筒内や両液混合室内に貯留された混合液が外方へ漏れ出てしまうことを防止することができるので好ましいことも究明したのである。
【0012】
更に、本体の混合液貯留筒内に挿入された際にこの本体の液カップ嵌入筒の両液混合室に至る棒状部の一端に綿球が装着されてるマイクロチップを更に備えていれば、混合液が貯留された本体の混合液貯留筒内や本体の液カップ嵌入筒の両液混合室内にマイクロチップを挿入し、マイクロチップに装着された綿球にこの混合液を吸い込ませて使用部位に簡単に塗布することができるので、混合液を塗布する作業性が向上して好ましいことも究明したのである。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る二液混合容器は、前記した構成より成るものであるから、本体の液カップ嵌入筒の両側に突出しているそれぞれのプランジャを本体側に向けて同時に押圧するという簡単な操作で、それぞれのプランジャの突出し部によりそれぞれの液カップの隔壁部を破断せしめると共に、それぞれの液カップの液封入部内に封入された第一液及び第二液が一気に本体の液カップ嵌入筒の両液混合室内へと流入することにより、二液は両液混合室内で直ちに混合されるので、直ちに適正な混合状態の混合液を得ることができるばかりでなく、従来の二液混合容器の如く液が収納された一方の部位を押圧したり、容器自体を振盪させたりする操作を一切行うことなく、簡単に二液が完全に混合され状態を得ることができるのである。
【0014】
また、それぞれの液カップの液封入部内に封入された第一液及び第二液は、プランジャーの押圧部を押圧することにより、第一液及び第二液がそれぞれの液カップの液封入部内に残留することなく、一気に本体の液カップ嵌入筒の両液混合室内へと流入する構成となっているので、従来の二液混合容器の如く二液を混合する際にいずれかの部位に一方の液が残留ししまうことにより二液の混合比が予め規定された混合比とならずに不良な混合液となってしまうことを完全に防止することができるのである。
【0015】
更に、本体の液カップ嵌入筒の両側には、プランジャが嵌入され且つその液封入部に液が封入された状態の液カップがそれぞれ吐出部側より嵌入されている構成となっているから、本体の液カップ嵌入筒の両側に突出しているそれぞれのプランジャの押圧部を親指と人差し指等とで把持した状態からそれぞれのプランジャを本体側に向けて同時に押圧することにより、片手で簡単に二液を混合する操作を行うことができるので、操作性が非常に良いと共に空いたもう一方の手で他の作業ができるので作業効率も格段に向上するのである。
【0016】
そして、本体の液カップ嵌入筒の両液混合室が、両液カップ接続部同士が連結された連結筒状部とこの連結筒状部の上方に連結され上方に穿設された開口部に連通する連結筒状部とから成るT字管で形成されていれば、両液混合室の形状は簡単なものとなるから、液カップ嵌入筒内の下方にまで両液混合室が存在する複雑な形状となってしまうことにより両液混合室の奥の方に入り込んでしまった混合液を使用することができずに両液混合室内の混合液が無駄になってしまうことを完全に防止することができて好ましいばかりでなく、両液カップ接続部同士が連結筒状部で連結されているから、それぞれの液カップの吐出部の吐出路より勢いよく吐出される第一液及び第二液はこの連結筒状部内で直ぐに衝突合流し上方に連結された上部筒状部内へと流入していくので、混合効率が格段に向上して好ましいのである。
【0017】
また、本体の混合液貯留筒の上端に着脱自在で、両液混合室内に第一液と第二液とが流入した際に混合液貯留筒内の空気を外方へ排出するための空気排出路が設けられているキャップを更に備えていれば、本体の両液混合室内で混合された混合液が混合液貯留筒内を通過して外方へ吹き出してしまうことを防止することができるので好ましいと共に、混合液を使用後において暫くの間保存する際に、本体を傾けても混合液貯留筒内や両液混合室内に貯留された混合液が外方へ漏れ出てしまうことを防止することができるので好ましいばかりでなく、このキャップには空気排出路が設けられているので、第一液と第二液とが両液混合室内に一気に流入することにより、両液混合室内や混合液貯留筒内の内圧が一気に上昇し、本体の混合液貯留筒の上端に装着されたキャップが外れて飛んでしまうことを完全に防止することができて好ましいのである。
【0018】
更に、本体の混合液貯留筒内に挿入された際にこの本体の液カップ嵌入筒の両液混合室に至る棒状部の一端に綿球が装着されてるマイクロチップを更に備えていれば、混合液が貯留された本体の混合液貯留筒内や本体の液カップ嵌入筒の両液混合室内にマイクロチップを挿入し、マイクロチップに装着された綿球にこの混合液を吸い込ませて使用部位に簡単に塗布することができるので、混合液を塗布する作業性が向上して好ましいばかりでなく、特に混合液が歯科用二液性接着材である場合には、マイクロチップを歯牙の窩洞等に塗布し易い形状としておくことが好ましいのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面により本発明に係る二液混合容器について詳細に説明する。
図1は本発明に係る二液混合容器の1実施例に第一液と第二液とが封入された使用前の状態を示す正断面説明図、図2は図1に示す二液混合容器においてそれぞれのプランジャが押圧されることによりそれぞれの液カップの隔壁部が破断されると共に第一液と第二液とが本体の液カップ嵌入筒の両液混合室内に流入し始めた状態を示す正断面説明図、図3は図2に示す二液混合容器において更にそれぞれのプランジャが押圧されることによりそれぞれの液カップの液封入部に封入された第一液と第二液とが総て液カップ嵌入筒の両液混合室内に流入し完全に混合された混合液が両液混合室内及び混合液貯留筒内に貯留された状態を示す正断面説明図、図4は図1に示す二液混合容器を構成する各部材を示す正断面説明図、図5は図1に示す状態の二液混合容器においてキャップが取り外されマイクロチップが本体の液カップ嵌入筒の両液混合室に至るまで挿入された状態を示す斜視断面説明図、図6は図1に示す二液混合容器において本体の混合液貯留筒に装着されたキャップの空気排出路における空気の流れを示す部分拡大正断面説明図である。
【0020】
図面中、1,1は円柱状を成し、一端に押圧部1aが形成されていると共に他端に突出し部1bが突設されている一対のプランジャであり、後述する液カップ2の一端に位置する開口部2aaからその突出し部1b側より嵌入されることによりその突出し部1b側とで後述する液カップ2の液封入部2a内に液を封入する空間を形成すると共に、その押圧部1aが押圧されて後述する液カップ2の他端側に摺動されると、その突出し部1bにより後述する液カップ2の隔壁部2cを破断した後に、その突出し部1b側で後述する液カップ2の液封入部2a内に封入された液を一気に後述する本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeに流入せしめる役目を果たす。
【0021】
このプランジャ1は、図1〜図5に示す如く円柱状を成し後述する液カップ2の一端に位置する開口部2aaから嵌入されその他端側に向けて後述する液カップ2内を摺動できるような形状に形成されており、その一端には指等で押圧するための押圧部1aが形成されていると共にその他端には後述する液カップ2の液封入部2aとこの吐出部2bの吐出路2baとの間に周囲が一部を除いて薄肉に形成された隔壁部2cを破断するための突出し部1bが設けられている。
【0022】
このプランジャ1としては、完全に中実の円柱状を成すものであってもよいが、図1〜図5に示す如く押圧部1aから突出し部1bへ向けて空間が形成されているものであれば、プランジャ1を形成するための材料を節約できると共にプランジャ1自体を軽量化できるので好ましく、またプランジャ1の突出し部1b側の形状が、図1〜図5に示す如く後述する嵌入される液カップ2の液封入部2aの他端側の内面に合わせた形状となっていれば、後述する液カップ2の液封入部2aに嵌入されたプランジャ1の押圧部1aをその他端側にそれ以上摺動することができない状態まで押圧した際に、プランジャ1の突出し部1b側と後述する液カップ2の液封入部2aの他端側の内面との間に一切空間が生じないから、後述する液カップ2,2の液封入部2a,2aにそれぞれ封入された第一液Xと第二液Yとが総て後述する本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeに流入するので、液カップ2の液封入部2aに液が残留することにより無駄になってしまうことがないのて好ましい。
【0023】
2,2は円筒状を成し、一端に位置する開口部2aaから他端側に向かってプランジャ1が突出し部1b側より嵌入されると共に嵌入されたプランジャ1の突出し部1b側とで形成される空間に液が封入される液封入部2aと、この液封入部2aの他端側にその直径がこの液封入部2aの内径よりも小さく形成された吐出路2baを有する吐出部2bと、この液封入部2aとこの吐出部2bの吐出路2baとの間に周囲が一部を除いて薄肉に形成されプランジャ1の突出し部1bにより破断される隔壁部2cとから成る一対の液カップであり、プランジャ1が開口部2aaから液封入部2aの他端側に向かって嵌入されることにより液封入部2a内に液を封入させると共に、後述する本体3の液カップ嵌入筒3aの両側にそれぞれ嵌入されてそれぞれのプランジャ1,1の押圧部1a,1aが押圧されると、プランジャ1,1の突出し部1b,1bによりそれぞれの隔壁部2c,2cが破断されてそれぞれの液封入部2a,2a内に封入された第一液Xと第二液Yとをそれぞれの吐出部2b,2bの吐出路2ba,2baより吐出させて後述する本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内に流入させる役目を果たす。
【0024】
この液カップ2は、図1〜図5に示す如く円筒状を成し一端に位置する開口部2aaから他端側に向かって後述する本体3の液カップ嵌入筒3aのそれぞれの嵌入部3aa,3acに嵌入できるような形状に形成されておりプランジャ1が嵌入される液封入部2aと、この液封入部2aの他端側に後述する本体3の液カップ嵌入筒3aのそれぞれの液カップ接続部3ab,3adに嵌入できるような形状に形成されていると共にその直径がこの液封入部2aの内径よりも小さく形成された吐出路2baを有する吐出部2bと、この液封入部2aとこの吐出部2bの吐出路2baとの間に周囲が一部を除いて薄肉に形成されプランジャ1の突出し部1bにより破断される隔壁部2cとで構成されている。
【0025】
この液カップ2の隔壁部2cは、周囲が一部を除いて薄肉に形成されているから、液カップ2の液封入部2aに嵌入されたプランジャ1の押圧部1aが押圧されてプランジャ1が液封入部2a内を他端側へ向けて摺動されると、図2に示す如くプランジャ1の突出し部1bによりその周囲の薄肉に形成されていない部位を残した状態でその周囲の薄肉に形成された部位のみが破断されて液封入部2aとこの吐出部2bの吐出路2baとの間が連通されるので、この液カップ2の隔壁部2cが外れて異物として後述する本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内や混合液貯留筒3b内に混入してしまうことが一切ないのである。
【0026】
そして、この一対の液カップ2,2は、図1〜図5に示す如く同一の寸法及び形状に形成されていてもよいが、図示しないがこの一対の液カップ2,2が封入されるそれぞれの液の性質や混合比等に合わせてそれぞれ異なった寸法及び形状に形成されるいてもよく、この場合にはそれぞれの液カップ2,2に合わせてプランジャ1や後述する本体3の液カップ嵌入筒3aを形成すればよいのである。
【0027】
3は円筒状を成し、一方の側には一方のプランジャ1が嵌入され且つその液封入部2aに第一液Xが封入された状態の一方の液カップ2が吐出部2b側より嵌入される第一液カップ嵌入部3aaとこの第一液カップ嵌入部3aaの他端側に一方の液カップ2の吐出部2bが嵌入される第一液カップ接続部3abとが、他方の側には他方のプランジャ1が嵌入され且つその液封入部2aに第二液Yが封入された状態の他方の液カップ2が吐出部2b側より嵌入される第二液カップ嵌入部3acとこの第二液カップ嵌入部3acの一端側に他方の液カップ2の吐出部2bが嵌入される第二液カップ接続部3adとが、また両液カップ接続部3ab,3adの間には上方に穿設された開口部3aeaに連通する空間を成す両液混合室3aeがそれぞれ形成されている液カップ嵌入筒3aと、円筒状を成し、この液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeの上方に突設されていてこの両液混合室3aeの開口部3aeaと連通する混合液貯留筒3bとから成る本体である。
【0028】
この本体3は、それぞれプランジャ1が嵌入され且つその液封入部2aにそれぞれ液が封入された状態の一対の液カップ2,2が、それぞれ液カップ2,2の吐出部2b,2bが本体3の液カップ嵌入筒3aのそれぞれの液カップ接続部3ab,3adに嵌入された状態でその液カップ嵌入筒3aの嵌入部3aa,3acに嵌入されると共に、それぞれのプランジャ1,1の押圧部1a,1aが押圧されてそれぞれの液カップ2,2の液封入部2a,2a内に封入された第一液Xと第二液Yとが液カップ2,2の吐出部2b,2bよりそれぞれ一気にその液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内に流入してくることによって両液混合室3aeにおいて第一液Xと第二液Yとを直ちに適正な混合状態に混合せしめ、且つ適正な混合状態となった混合液Zをその液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内及び混合液貯留筒3b内に貯留させる役目を果たす。
【0029】
この本体3の液カップ嵌入筒3aは、図1〜図5に示す如く円筒状を成し、その一方の側には一方の液カップ2の液封入部2aが嵌入できるような形状の第一液カップ嵌入部3aaとこの第一液カップ嵌入部3aaの他端側に一方の液カップ2の吐出部2bが嵌入できるような形状の第一液カップ接続部3abとが形成され、またその他方の側には他方の液カップ2の液封入部2aが嵌入できるような形状の第二液カップ嵌入部3acとこの第二液カップ嵌入部3acの一端側に他方の液カップ2の吐出部2bが嵌入できるような形状の第二液カップ接続部3adとが形成され、更に両液カップ接続部3ab,3adの間には上方に穿設された開口部3aeaに連通する空間を成す両液混合室3aeが形成されている。
【0030】
この本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeとしては、少なくとも両液カップ接続部3ab,3adの間に上方に穿設された開口部3aeaに連通する空間を成すような構成であれば、例えば図示しないが液カップ嵌入筒3a内の下方にまで両液混合室3aeが存在する複雑な形状に形成されていてもよいが、図1〜図5に示す如く本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeが、両液カップ接続部3ab,3ad同士が連結された連結筒状部3aebとこの連結筒状部3aebの上方に連結され上方に穿設された開口部3aeaに連通する上部筒状部3aecとから成るT字管で形成されていれば、両液混合室3aeが前記の如き複雑な形状となってしまうことにより両液混合室3aeの奥の方に入り込んでしまった混合液Zを使用することができずに両液混合室3ae内の混合液Zが無駄になってしまうことを完全に防止することができて好ましいばかりでなく、両液カップ接続部3ab,3ad同士が連結筒状部3aebで連結されているから、それぞれの液カップ2,2の吐出部2b,2bの吐出路2ba,2baより勢いよく吐出される第一液X及び第二液Yはこの連結筒状部3aeb内で直ぐに衝突合流し上方に連結された上部筒状部3aec内へと流入していくので、混合効率が格段に向上して好ましいのである。
【0031】
そして、この本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeには、図1〜図5に示す如く円筒状を成しこの両液混合室3aeの開口部3aeaと連通する混合液貯留筒3bが突設されており、この混合液貯留筒3bは、図3に示す如く液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内において混合された後に両液混合室3eaの上方に穿設された開口部3aeaより流入してくる混合液Zを貯留すると共に、図6に示す如くその上端に装着された後述するキャップ4を取り外された後に、図5に示す如く後述するマイクロチィップ5がその内部に挿入されたり、別途用意された刷毛やへら等の器具が挿入されたりすることにより、その内部に貯留された混合液Zを供給する役目を果たす。
【0032】
4は本体3の混合液貯留筒3bの上端に着脱自在で、両液混合室3ae内に第一液Xと第二液Yとが流入した際に混合液貯留筒3b内の空気を外方へ排出するための空気排出路4aが設けられているキャップであり、このキャップ4を更に備えていれば、第一液Xと第二液Yとが液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内に一気に流入してくることにより、この両液混合室3ae内で混合された混合液Zが混合液貯留筒3b内を通過して外方へ吹き出してしまうことを防止することができて好ましいと共に、混合液Zを使用後において暫くの間保存する際に、本体3を傾けても混合液貯留筒3b内や両液混合室3ae内に貯留された混合液Zが外方へ漏れ出てしまうことを防止することができるので好ましい。
【0033】
このようにキャップ4には、両液混合室3ae内に第一液Xと第二液Yとが流入した際に混合液貯留筒3b内の空気を外方へ排出するための空気排出路4aが設けられており、この空気排出路4aとしては、図示しないがキャップ4に穿設された小さな孔の如きものであってもよいが、図6に示す如くキャップ4の外面と混合液貯留筒3bの内面との間に溝状に形成されたものであれば、確実に混合液貯留筒3b内の空気を外方へ排出することができて好ましい。
【0034】
5は本体3の混合液貯留筒3b内に挿入された際にこの本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3aeに至る棒状部の一端に綿球5aが装着されてるマイクロチップであり、このマイクロチップ5を更に備えていれば、図5に示す如く混合液Zが貯留される本体3の混合液貯留筒3b内や本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内に挿入し、その棒状部の一端に装着された綿球5aに混合液Zを吸い込ませて使用部位に簡単に塗布することができるので、混合液Zを塗布する作業性が向上して好ましいのであり、特に混合液Zが歯科用二液性接着材である場合には、マイクロチップ5は歯牙の窩洞等に塗布し易い形状となっていることが好ましい。
【0035】
次に、このような構成の本発明に係る二液混合容器の使用方法について説明する。
初めに準備として、本発明に係る二液混合容器に第一液Xと第二液Yとを封入し、第一液Xと第二液Yとを混合できる状態にする操作を行うが、基本的には本発明に係る二液混合容器は第一液Xと第二液Yとが封入された状態で使用者に提供されるものであるから、使用者が自らこの操作を行うことは殆どないのである。
【0036】
この操作は、図4に示す如く本体3に一対の液カップ2,2及び一対のプランジャ1,1がそれぞれ嵌入される前の状態であってキャップ4が装着される前の状態の本発明に係る二液混合容器を図1に示す如く本発明に係る二液混合容器に第一液Xと第二液Yとを封入し、第一液Xと第二液Yとを混合できる状態にする操作であり、具体的には例えば本体3の液カップ嵌入筒3aの一方の側に一方のプランジャ1が嵌入され且つその液封入部2aに第一液Xが封入された状態の一方の液カップ2をその吐出部2b側より挿入することによって本体3の液カップ嵌入筒3aの一方の側にある第一液カップ嵌入部3aaに一方の液カップ2の液封入部2aが、第一液カップ接続部3abに一方の液カップ2の吐出部2bがそれぞれ嵌入された状態を成すようにすると共に、本体3の液カップ嵌入筒3aの他方の側に他方のプランジャ1が嵌入され且つその液封入部2aに第二液Yが封入された状態の他方の液カップ2をその吐出部2b側より挿入することによって本体3の液カップ嵌入筒3aの他方の側にある第二液カップ嵌入部3acに他方の液カップ2の液封入部2aが、第二液カップ接続部3adに他方の液カップ2の吐出部2bがそれぞれ嵌入された状態を成すようにし、そしてキャップ4を更に備えている態様の場合には、更に本体3の混合液貯留筒3bの上端にキャップ4を装着することによって行われる。
【0037】
この際、前記したようにプランジャ1,1がそれぞれ嵌入され且つそれぞれの液封入部2a,2aにそれぞれの液が封入された状態となったそれぞれの液カップ2,2を本体3に嵌入してもよく、また逆に本体3にそれぞれの液カップ2,2が先に嵌入された状態でそれぞれの液カップ2,2の液封入部2a,2aにそれぞれの液を注入すると共にそれぞれにプランジャ1,1を嵌入してもよく、封入される液の特性や生産ライン等の事情に合わせて適宜選択することができる。
【0038】
このような準備が完了した後に、本体3の液カップ嵌入筒3aの両側にそれぞれその押圧部1a,1aが突出した状態で嵌入されているプランジャ1,1の押圧部1a,1aを本体3側に向けて同時に押圧することにより、それぞれの液カップ2,2の液封入部2a,2a内に封入された第一液Xと第二液Yとを混合する操作を行う。
【0039】
この操作は、先ず本体3の混合液貯留筒3bの上端が上方を向くようにして、本体3の液カップ嵌入筒3aの両側にそれぞれその押圧部1a,1aが突出した状態で嵌入されているプランジャ1,1の押圧部1a,1aを親指と人差し指等とにより片手で把持し、次に親指と人差し指との間の距離を狭くする方向に押圧力を一気に加えることにより、それぞれのプランジャ1,1の押圧部1a,1aを本体3側に向けて同時に押圧して、それぞれのプランジャ1,1がそれ以上摺動できなくなる位置まで一気にそれぞれのプランジャ1,1を摺動させるることによって行われる。
【0040】
この際、それぞれのプランジャ1,1は図1に示す如き初期位置からそれぞれ本体3側に向かって摺動されることにより、先ず図2に示す如くそれぞれのプランジャ1,1はそれぞれの突出し部1b,1bによって液カップ2,2の隔壁部2c,2cをその周囲の薄肉に形成されていない部位を残した状態で破断させ、次に図3に示す如く更にプランジャ1,1をそれ以上摺動できなくなる位置まで摺動させると、それぞれの液カップ2,2の液封入部2a,2a内に封入された第一液Xと第二液Yとがそれぞれの液カップ2,2の吐出部2b,2bの吐出路2ba,2baを通過して、本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内に流入して混合され、そして両液混合室3ae内で混合された混合液Zは本体3の混合液貯留筒3b内及び両液混合室3ae内に貯留される。
【0041】
ここで、前記の如く親指と人差し指との間の距離を狭くする方向に押圧力を一気に加えることにより、それぞれのプランジャ1,1はそれ以上摺動できなくなる位置まで一気に摺動されるから、第一液X及び第二液Yはそれぞれプランジャ1,1の突出し部1b側によって同時に一気に押し出され、また液カップ2の吐出部2bの吐出路2baは液封入部2aの内径よりも小さく形成されているので、第一液Xと第二液Yとが本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内に流入してくる際には、それぞれ非常に早い流速で流入し、第一液Xと第二液Yとが両液混合室3ae内で激しくぶつかり合うような状態で混合せしめられるから、従来の二液混合容器の如く液が収納された一方の部位を押圧したり、容器自体を振盪させたりする操作を一切行うことなく、直ちに適正な混合状態の混合液Zを得ることができるのである。
【0042】
また、キャップ4を更に備えている態様の場合には、本体3の混合液貯留筒3bの上端に装着されたキャップ4には図6に示す如く両液混合室3ae内に第一液Xと第二液Yとが流入した際に混合液貯留筒3b内の空気を外方へ排出するための空気排出路4aが設けられているので、第一液Xと第二液Yとが本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内に非常に早い流速で一気に流入してきたとしても、両液混合室3ae内で混合された混合液Zが混合液貯留筒3b内を通過して外方へ吹き出してしまうことを防止することができるので好ましい。
【0043】
かくして、本体3の液カップ嵌入筒3aの両液混合室3ae内において適正な混合状態に混合された混合液Zが混合液貯留筒3b内及び両液混合室3ae内に貯留された後に、混合液Zを使用する際には、本体3の混合液貯留筒3bの上端に装着されたキャップ4を取り外してから、図5に示す如くマイクロチィップ5をその混合液貯留筒3b内等に挿入して混合液Zをその棒状部の一端に装着された綿球5aに吸い込ませたり、別途用意した刷毛やへら等の器具を混合液貯留筒3b内に挿入して混合液Zを取り出したりして、混合液Zを使用部位に塗布すればよく、またキャップ4を更に備えている態様の場合には本体3の混合液貯留筒3bの上端に装着されたキャップ4を取り外してから、前記と同様に混合液Zを使用部位に塗布すればよいのである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る二液混合容器の1実施例に第一液と第二液とが封入された使用前の状態を示す正断面説明図である。
【図2】図1に示す二液混合容器においてそれぞれのプランジャが押圧されることによりそれぞれの液カップの隔壁部が破断されると共に第一液と第二液とが本体の液カップ嵌入筒の両液混合室内に流入し始めた状態を示す正断面説明図である。
【図3】図2に示す二液混合容器において更にそれぞれのプランジャが押圧されることによりそれぞれの液カップの液封入部に封入された第一液と第二液とが総て液カップ嵌入筒の両液混合室内に流入し完全に混合された混合液が両液混合室内及び混合液貯留筒内に貯留された状態を示す正断面説明図である。
【図4】図1に示す二液混合容器を構成する各部材を示す正断面説明図である。
【図5】図1に示す状態の二液混合容器においてキャップが取り外されマイクロチップが本体の液カップ嵌入筒の両液混合室に至るまで挿入された状態を示す斜視断面説明図である。
【図6】図1に示す二液混合容器において本体の混合液貯留筒に装着されたキャップの空気排出路における空気の流れを示す部分拡大正断面説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1 プランジャ
1a 押圧部
1b 突出し部
2 液カップ
2a 液封入部
2aa 開口部
2b 吐出部
2ba 吐出路
2c 隔壁部
3 本体
3a 液カップ嵌入筒
3aa 第一液カップ嵌入部
3ab 第一液カップ接続部
3ac 第二液カップ嵌入部
3ad 第二液カップ接続部
3ae 両液混合室
3aea 開口部
3aeb 連結筒状部
3aec 上部筒状部
3b 混合液貯留筒
4 キャップ
4a 空気排出路
5 マイクロチップ
5a 綿球
X 第一液
Y 第二液
Z 混合液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状を成し、一端に押圧部(1a)が形成されていると共に他端に突出し部(1b)が突設されている一対のプランジャ(1,1)と、
円筒状を成し、一端に位置する開口部(2aa)から他端側に向かって該プランジャ(1)が突出し部(1b)側より嵌入されると共に嵌入された該プランジャ(1)の突出し部(1b)側とで形成される空間に液が封入される液封入部(2a)と、該液封入部(2a)の他端側にその直径が該液封入部(2a)の内径よりも小さく形成された吐出路(2ba)を有する吐出部(2b)と、該液封入部(2a)と該吐出部(2b)の吐出路(2ba)との間に周囲が一部を除いて薄肉に形成され該プランジャ(1)の突出し部(1b)により破断される隔壁部(2c)とから成る一対の液カップ(2,2)と、
円筒状を成し、一方の側には一方の該プランジャ(1)が嵌入され且つその液封入部(2a)に第一液(X)が封入された状態の一方の該液カップ(2)が吐出部(2b)側より嵌入される第一液カップ嵌入部(3aa)と該第一液カップ嵌入部(3aa)の他端側に該一方の液カップ(2)の吐出部(2b)が嵌入される第一液カップ接続部(3ab)とが、他方の側には他方の該プランジャ(1)が嵌入され且つその液封入部(2a)に第二液(Y)が封入された状態の他方の該液カップ(2)が吐出部(2b)側より嵌入される第二液カップ嵌入部(3ac)と該第二液カップ嵌入部(3ac)の一端側に該他方の液カップ(2)の吐出部(2b)が嵌入される第二液カップ接続部(3ad)とが、また該両液カップ接続部(3ab,3ad)の間には上方に穿設された開口部(3aea)に連通する空間を成す両液混合室(3ae)がそれぞれ形成されている液カップ嵌入筒(3a)と、円筒状を成し、該液カップ嵌入筒(3a)の両液混合室(3ae)の上方に突設されていて該両液混合室(3ae)の開口部(3aea)と連通する混合液貯留筒(3b)とから成る本体(3)と、
から構成されていることを特徴とする二液混合容器。
【請求項2】
本体(3)の液カップ嵌入筒(3a)の両液混合室(3ae)が、両液カップ接続部(3ab,3ad)同士が連結された連結筒状部(3aeb)と該連結筒状部(3aeb)の上方に連結され上方に穿設された開口部(3aea)に連通する上部筒状部(3aec)とから成るT字管で形成されている請求項1に記載の二液混合容器。
【請求項3】
本体(3)の混合液貯留筒(3b)の上端に着脱自在で、該両液混合室(3ae)内に第一液(X)と第二液(Y)とが流入した際に該混合液貯留筒(3b)内の空気を外方へ排出するための空気排出路(4a)が設けられているキャップ(4)を更に備えている請求項1又は2に記載の二液混合容器。
【請求項4】
本体(3)の混合液貯留筒(3b)内に挿入された際に該本体(3)の液カップ嵌入筒(3a)の両液混合室(3ae)に至る棒状部の一端に綿球(5a)が装着されてるマイクロチップ(5)を更に備えている請求項1から3までの何れか1項に記載の二液混合容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−36226(P2006−36226A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−214460(P2004−214460)
【出願日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(000181217)株式会社ジーシー (279)
【出願人】(393032125)油化電子株式会社 (36)
【Fターム(参考)】