説明

交互に配置されるサーボパターン

【課題】交互に配置されるサーボパターンを提供する。
【解決手段】本発明は、サーボパターンを利用して、データトラックに対するヘッドの位置決めを容易にするサーボ技法を対象とする。例えば、サーボ技法は、第1のシリーズ内のサーボパターンのうちの少なくとも1つの検出中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減する位置誤差信号の計算を可能にするように構成される第1のシリーズのサーボパターンを含み得る。サーボ技法は、第1のシリーズのサーボパターン内で交互に配置され、データを符号化する第2のシリーズのサーボパターンも含み得る。符号化データは線形位置情報を含み得る。実施形態は、現在受け入れられているデータ記憶テープ仕様、例えば、LTOウルトリウム仕様を満たすデータ記憶テープが、その仕様を使用して現在実施されている密度より高密度でデータを記録することを可能にし得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ記憶媒体に関し、特に、限定はされないが、サーボパターンと共に記録される磁気記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
データ記憶媒体は、一般に、データの記憶および検索に使用され、磁気テープ、磁気ディスク、光学テープ、光学ディスク、ホログラフィックディスク、またはホログラフィックカード等の多くの形態がある。磁気媒体では、通常、データは媒体表面に磁気的に記録される磁気信号として記憶される。通常、媒体に記憶されるデータは、「データトラック」に沿って編成され、トランスデューサヘッドがデータトラックに相対して位置決めされて、トラックに対してデータを読み書きする。通常、磁気テープ等の典型的な磁気記憶媒体は、いくつかのデータトラックを含む。光学媒体、ホログラフィック媒体、および他の媒体フォーマットもデータトラックを利用することができる。
【0003】
データの記憶および復元中、ヘッドは各データトラックを見つけ、媒体表面に沿ってデータトラックパスを正確に辿らなければならない。データトラックに対するトランスデューサヘッドの正確な位置決めを容易にするように、サーボ技法が開発された。サーボパターンとは、トラッキング目的で使用される媒体上の信号または他の記録マークを指す。換言すれば、サーボパターンは、媒体に記録されて、データトラックに対する基準点を提供する。サーボ読み取りヘッドは、データトラックを読み取るトランスデューサヘッドに対して一定の変位を有する。サーボ読み取りヘッドはサーボパターンを読み取ることができ、サーボコントローラが、検出されたサーボパターンを解釈し、位置誤差信号(PES)を生成する。PESを使用して、サーボパターンに対するサーボ読み取りヘッドの横方向距離を調整するとともに、トランスデューサヘッドがデータトラックに沿って適宜位置決めされて、データトラックに対してデータの読み取りおよび/または書き込みを有効に行えるように、データトラックに対するトランスデューサヘッドの横方向距離を調整する。
【0004】
磁気テープ等のいくつかのデータ記憶媒体では、サーボパターンは、「サーボバンド」と呼ばれる特殊なトラックで媒体に記憶される。サーボバンドは、サーボコントローラの基準として機能する。複数のサーボパターンをサーボバンド内に画定し得る。磁気媒体によっては複数のサーボバンドを含み、サーボバンド間にデータトラックが配置されるものもある。
【0005】
一種類のサーボパターンは、時間ベースのサーボパターンである。時間ベースのサーボ技法とは、非平行サーボマークおよび時間変数または距離変数を利用してヘッド位置を識別するサーボ技法を指す。2つ以上のサーボマークの検出間の時間のずれを、データトラックに対するトランスデューサヘッドの横方向距離を定義するPESに変換することができる。例えば、サーボパターン「/ \」が形成された磁気テープが一定の速度である場合、マーク「/」の検出時間と「\」の検出時間との差は、読み取りヘッドがパターン「/ \」の下に向けて位置決めされている場合には長くなり、パターン「/ \」の上に向けて位置決めされている場合には短くなる。磁気媒体が一定速度の場合、検出されるサーボ信号間の規定の時間はパターン「/ \」の中央に対応する。パターン「/ \」の中央を見つけることにより、サーボバンドの中央とデータトラックとの間の既知の距離を識別することができる。一般に、時間ベースのサーボパターンも磁気テープ媒体で実施されるが、他の媒体でも有用であり得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
包括的に、本発明は、サーボパターンを利用して、データトラックに対するヘッドの位置決めを容易にするサーボ技法を対象とする。例えば、サーボ技法は、サーボパターンの書き込み中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を軽減するサーボパターンを提供することができる。このサーボ技法は、位置誤差信号(PES)の計算を可能にするように構成される第1のサーボパターンシリーズを含むこともでき、第1のサーボパターンシリーズは、第1のシリーズ内のサーボパターンの検出中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を軽減する。このサーボ技法は、第1のサーボパターンシリーズ内に交互に配置されて、サーボパターン内にデータを符号化する第2のサーボパターンシリーズを含むこともできる。符号化されるデータは、線形位置(LPOS)情報を含み得る。
【0007】
一例として、2組のサーボパターンを、LTOウルトリウム(Ultrium)仕様等の標準データ記憶テープ仕様に従って構成することができる。LTOウルトリウム(Ultrium)仕様に準拠するシステムおよびテープで利用される標準技法と比較して、記載の技法は、データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減するPESの計算が可能であるというさらなる利点を提供することができる。データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減するPESの計算は、データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減しないPES計算よりも正確である。したがって、記載のサーボパターンでは、データ記憶テープ仕様の場合に標準的な密度よりも高密度でデータを記録することを可能にし得る。このようなデータ記憶テープは標準フォーマットの仕様を満たすため、データをデータ記憶テープ仕様の(より低い)密度規格でデータを記録することにも使用することができる。任意に、本明細書に記載の技法を、現在利用されているフォーマットの次世代の規格として利用して、既存のテープ読み/書きシステム、例えばLTOウルトリウム(Ultrium)第3世代システムとの下位互換性のあるデータ記憶テープを提供することができる。
【0008】
一実施形態では、本発明は、1つ以上のデータトラックと、データトラックに対するヘッドの位置決めを容易にする略同一のサーボパターンのシリーズと、を含むデータ記憶テープを対象とする。シリーズ内の各サーボパターンは、第1のサーボマーク、第1のサーボマークよりもテープの下流にある第2のサーボマーク、および第1および第2のサーボマークよりもテープの下流にある第3のサーボマークを含む。シリーズ内の各サーボパターン内の第1のサーボマークは、シリーズ内の別のサーボパターンの第2のサーボマークと第3のサーボマークとの間にある。シリーズ内の各サーボパターンは、テープ横断位置においてシリーズ内のサーボパターンのうちの少なくとも1つを検出するヘッドのための位置誤差信号の計算を可能にするように構成される。
【0009】
別の実施形態では、本発明は、サーボマークをデータ記憶テープに書き込むシステムであって、第1の組の略同一の時間ベースサーボパターンをデータ記憶テープ上のテープ横断位置に書き込む第1の書き込み要素を備えるシステムを対象とする。第1の書き込み要素は、第1の組の各時間ベースサーボパターン内の少なくとも3つのサーボマークに対応する少なくとも3つのギャップを含む。第1の組の各時間ベースサーボパターンは、第1の組の時間ペースサーボパターンの検出中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減する位置誤差信号の計算を可能にするように構成される。このシステムは、テープ横断位置において第1の組の時間ベースサーボパターンから独立して第2の組の略同一のサーボパターンをデータ記憶テープに書き込む第2の書き込み要素をさらに備える。第2の書き込み要素は少なくとも1つのギャップを含む。このシステムは、第1の書き込み要素および第2の書き込み要素を動作させて、第1および第2の組の時間ベースサーボパターンを書き込ませるコントローラをさらに備える。コントローラは、第2の組の時間ベースサーボパターンの書き込みに使用される電気信号のタイミングを変化させて、データ記憶テープにデータを符号化する。
【0010】
別の実施形態では、本発明は、データ記憶媒体の時間ベースのサーボ位置決め方法であって、データ記憶媒体上のサーボマークのシリーズが、共通パルスで書かれた3つ以上のサーボマークを含むか否かを判断することを含む方法を対象とする。この方法は、データ記憶媒体上の3つ以上のサーボマークが共通パルスで書き込まれていなかった場合、第1の位置誤差信号計算を実行することをさらに含む。第1の位置誤差信号計算は、サーボマークシリーズ検出中のデータ記憶媒体の速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減しない。この方法は、データ記憶媒体上の3つ以上のサーボマークが共通パルスで書き込まれていた場合、第2の位置誤差信号計算を実行することをさらに含む。第2の位置誤差信号計算は、サーボマークシリーズ検出中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減する。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態の詳細を添付図面および以下の説明において述べる。本発明の他の特徴、目的、および利点が説明および図面から、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、磁気テープ75にサーボパターンを予め記録する例示的なサーボ書き込みシステム70を示すブロック図である。システム70は、サーボヘッドモジュール72、サーボコントローラ74、ならびにスプール76および77に巻かれた磁気テープ75を含む。サーボヘッドモジュール72は、サーボパターンを磁気テープ75に書き込む1つ以上のサーボヘッドを含む。コントローラ74は、サーボヘッドモジュール72の1つ以上のサーボヘッドにより印加される磁界を制御する。磁気テープ75は、スプール76からサーボヘッドモジュール72の近傍を通過してスプール77に供給される。例えば、磁気テープ75は、サーボ記録中、サーボヘッドモジュール72の1つ以上のサーボヘッドに接触し得る。
【0013】
サーボヘッドモジュール72は、磁界を発生させる電磁要素を備える。一実施形態では、コントローラ74は、実質的に、磁気テープ75に関連するサーボバンド全体にわたって第1のサーボヘッドに書き込ませることができる。次に、コントローラ74は、サーボヘッドモジュール72内の少なくとも1つの追加のサーボヘッドに、予め記録されたサーボバンド内のサーボマークを選択的に消去させることができる。
【0014】
異なる実施形態では、磁気テープ75のサーボバンド部分はランダムに磁化することができる。コントローラ74は、サーボヘッドモジュール72内の少なくとも1つのサーボヘッドに、ランダムに磁化されたサーボバンド内にサーボマークを書き込ませることができる。
【0015】
サーボヘッドモジュール72上のサーボヘッドは、2つ以上の書き込み要素を含む。各書き込み要素は、独立して動作して、サーボマークを磁気テープ75に書き込むことができる。例えば、第1の書き込み要素を使用して、テープの読み取り速度の変化による位置誤差信号(PES)計算の誤差を修正可能にするように構成される少なくとも3つのサーボマークを有するサーボパターンを提供することができる。第2の書き込み要素を使用して、第1の書き込み要素が書き込むサーボマークの間に情報を符号化するために使用されるサーボマークを含む第2のサーボパターンを交互に配置することができる。例えば、第2の書き込み要素を使用して、現在存在しているテープ記憶規格フォーマット、例えばLTOウルトリウム(Ultrium)フォーマットに従って線形位置(LPOS)情報を符号化するようにサーボマークを交互に配置することができる。
【0016】
図2Aは、書き込み要素102および書き込み要素122を含む、2つの書き込み要素をベース101に備える例示的なサーボヘッド100の上面図である。図2Bは、サーボヘッド100の断面概念図である。サーボヘッド100は、サーボパターンを磁気媒体に記録するように構成される。例えば、サーボヘッド100は図1のサーボヘッドモジュール72の一部であってよい。
【0017】
サーボヘッド100は、2つの独立した書き込み要素、すなわち書き込み要素102および書き込み要素122を含む。書き込み要素102は4つのギャップ、すなわちギャップ104、ギャップ106、ギャップ108、およびギャップ109を含む。同様に、書き込み要素122は2つのギャップ、すなわちギャップ124およびギャップ126を含む。電気信号がコイル118に印加されると、ギャップ104、106、108、および109の両端に磁界が同時に発生する。同様に、電気信号がコイル138に印加されると、ギャップ124および128の両端に磁界が同時に発生する。
【0018】
コントローラ74は、磁気テープ75(図1)が相対サーボヘッド100を通過するときに、書き込み要素102および122に磁気信号のタイミングパルスを生成する。より具体的には、コントローラ74は、コイル118を介して電気信号を書き込み要素102に印加して、ギャップ104、106、108、および109の両端に磁界を発生させる。例えば、コイル118を介して電気パルスを書き込み要素102に印加して、ギャップ104、106、108、および109の両端に磁界を発生させることができる。同様に、コントローラ74は、コイル138を介して電気信号を書き込み要素122に印加して、ギャップ124および126の両端に磁界を発生させる。書き込み要素102の場合と同様に、これら電気信号は電気パルスであってよい。
【0019】
各電気パルスは、データ記憶テープ75上に1つのサーボパターンを作成する。例えば、書き込み要素102を使用して記録されるサーボパターンは、各ギャップ104、106、108、および109に1つずつ、合計で4つのサーボマークを含む。書き込み要素122を使用して記録されるサーボパターンは、各ギャップ124および126に1つずつ、合計で2つのサーボマークを含む。各ケースで、サーボパターンの幾何学的形状は、サーボパターンの記録に使用されるギャップの幾何学的形状を鏡に映したものである。
【0020】
磁気テープ75がサーボヘッド100に相対して移動している状態では、書き込みギャップ104、106、108、109、124、および126からの磁界のタイミングパルスは、記録されたサーボマークを残して、磁気テープ75にサーボパターンを作成する。例えば、コントローラ74は、繰り返すインターバルパターンに従ってコイル118を通して電気パルスを送信することができる。コントローラ74は、書き込み要素102からのサーボパターン内に書き込み要素122からのサーボパターンを交互に配置するように、コイル138を通して電気パルスを送信することもできる。書き込み要素102および/または122により送信される電気パルスのタイミングは、サーボバンド内に情報を符号化するように変化させることができる。例えば、コントローラ74は、コイル118を通して送信される電気パルスの反復パターンに対してコイル138を通して送信される電気パルスのタイミングを変化させて、サーボバンド内にLPOS情報を符号化することができる。所望であれば、さらなるサーボバンド上にサーボパターンを同時に作成するために、サーボヘッド100と共に追加のサーボヘッドを使用してもよい。
【0021】
コイル138を通して送信される電気パルスのタイミングを変化させることにより磁気テープ75に情報を符号化するために、コントローラ74は、書き込み要素102および122の相対的な間隔およびサーボパターンを磁気テープ75に書き込む間の磁気テープ75のテープ速度を正確に把握しなければならない。例えば、多くの場合、サーボマークの重複を防ぐことが必要である。精度を向上させるために、サーボヘッド100の製造に使用された製造工程でのばらつきを把握するように、書き込み要素102と122との実際の間隔に対してコントローラ74を較正することができる。
【0022】
サーボヘッド100は、堆積、マスキング、およびエッチング等の微細製造技法を使用して製造することができる。例えば、磁気層103を形成またはエッチングして、書き込み要素102のサーボパターンを画定するギャップ104、106、108、および109を画定することができ、磁気層123を形成またはエッチングして、ギャップ124および126を画定することができる。磁気層103および123は、本明細書に述べるようにギャップのパターンを画定するように、マスキング技法を介して電磁要素116および136上に堆積された透磁性層を含むことができる。あるいは、磁気層103および123は、電磁要素116および136上に堆積されてから、ギャップのパターンを画定するようにエッチングされる透磁性層を含むことができる。磁気層103および123は、ギャップを画定するように事前に形成して、それから電磁要素116に接着して、書き込み要素102および122を画定してもよい。他の実施形態では、ギャップ104、106、108、および109は、書き込み要素102が作成すべきサーボパターンを画定するように電磁要素116内に直接形成してもよい。同様に、ギャップ124および126は、書き込み要素122が作成すべきサーボパターンを画定するように電磁要素136内に直接形成してもよい。
【0023】
図3は、データトラック9、サーボバンド10、およびサーボバンド11を含むデータ記憶テープ8を示す概念図である。サーボフレーム14Aおよび15Aが、図3においてサーボバンド11内に示され、完成している。サーボフレーム14Bおよび15Bも図3においてサーボバンド11内に示されるが、図3に示すデータ記憶テープ8の部分を越えて延在するため、完成されていない。本明細書において述べたように、サーボフレームは少なくとも1つのサーボパターンを含むが、多くの場合、サーボフレームは2つ以上のサーボパターンを含む。サーボフレーム14Aおよび14Bは、サーボバンド11内に情報を符号化するために使用されるサーボマークの再発生グループ(「サーボフレーム14」)を表す。サーボフレーム14内の濃いサーボマークは、サーボバンド11内にサーボ情報を符号化するために使用される可変間隔を有するサーボマークを表す。サーボフレーム15Aおよび15Bは、サーボフレーム14内のサーボパターンと交互に配置される、一定間隔で再発生するサーボパターンの組を表す。図3に示すように、サーボフレーム15自体は符号化情報を含まない。サーボバンド10のサーボフレームは図3に明示的に示されないが、サーボバンド11に関して説明する技法はサーボバンド10にも当てはまる。
【0024】
本明細書において述べたように、サーボマークは、読み取りヘッドが媒体表面を通過するときに感知できる連続した形状である。一般に、時間ベースサーボマークは線であるが、シングルパス中でのサーボ読み取りヘッドによるマークの2回以上の検出を阻むように、データ記憶媒体にわたって延在する必ずしも直線である必要はない。例えば、いくつかの実施形態では、時間ベースサーボマークはジグザグまたは湾曲した形状を有し得る。磁気テープに関しては、一般に、サーボマークは、単一の電磁パルスを使用してサーボヘッドの単一の書き込みギャップで書かれる。サーボマークなる用語は、直線であるサーボストライプを含むとともに、湾曲したサーボマークおよび他の形状を有するサーボマークも含む。
【0025】
サーボパターンは、単一の書き込み要素によって同時に書き込まれるすべてのサーボマークを含む。単一の時間ベースサーボパターン内のサーボマークによって、読み取りヘッドによるパターン内のサーボマークの検出間の時間測定値を使用してPESの計算が可能になる。一般に、単一のサーボパターン内のすべてのサーボマークは、単一の電磁パルスを使用して書き込まれるため、サーボ書き込み中のテープ速度のいかなる不一致もパターン内のサーボマークの間隔に影響しない。
【0026】
サーボフレーム内の別個のサーボパターンの共通形状の隣接サーボマークは、一般に、同じ書き込みギャップを使用して書き込まれるが、1つ以上の書き込み要素の異なるが共通形状の書き込みギャップで書かれてもよい。サーボフレーム内の別個のサーボパターンのこういった共通形状の隣接サーボマークを、本明細書ではバーストと呼ぶ。バーストなる用語は、バーストを構成するサーボマークをヘッドが通過するときに検出される信号を指す。例えば、サーボフレーム14Aはそれぞれ5サーボマークの4つのバーストを含み、サーボフレーム15Aはそれぞれ4サーボマークの4つのバーストを含む。いくつかの実施形態では、サーボマークおよびバーストが可能であるように、サーボパターンも交互に配置することができる。図3に示すように、サーボフレーム14Bおよび15Bが交互に配置されるのと同様に、サーボフレーム14Aはサーボフレーム15Aと交互に配置される。
【0027】
サーボフレーム14はそれぞれ、2つの異なる組のサーボパターンを含む。第1の組のサーボパターン内の各サーボパターンは、「/ \ / \」として構成される4つのサーボマークを含む。第2の組のサーボパターン内の各サーボパターンは、「/ \」として構成される2つのサーボマークを含む。例えば、第1の組のサーボパターン内のサーボパターンは書き込み要素102(図2)に対応し、第2の組のサーボパターン内のサーボパターンは書き込み要素122(図2)に対応する。第2の組のサーボパターン内のサーボパターンは、サーボバンド11内に濃いサーボマークを含む。第1の組のサーボパターン内のサーボパターンの間隔は、各サーボフレーム14で一定である。これとは対照的に、第2の組のサーボパターン内のサーボパターンの間隔は、第1の組のサーボパターンの位置に対して変化して、サーボバンド11内にデータを符号化する。例えば、サーボフレーム14A内の第2の組のサーボパターンの4つの各「/ \」サーボパターンは、サーボフレーム14A内の第1の組のサーボパターンの「/ \ / \」サーボパターンに対して独立して配置して、データを符号化することができる。
【0028】
サーボフレーム15は、サーボフレーム14内の第1の組のサーボパターンと同一に構成される単一の組のサーボパターンのみを含む。すなわち、サーボフレーム15内のサーボパターンの組内の各サーボパターンは、「/ \ / \」として構成される4つのサーボマークを含む。サーボフレーム15内のサーボパターンは、サーボフレーム14内の第1の組のサーボパターン内のサーボパターンの書き込みに使用される書き込み要素と同じ書き込み要素、例えば、書き込み要素102(図2)に対応を使用して書き込むことができる。
【0029】
サーボバンド10および11内のサーボパターンは、サーボヘッド10および11から既知の距離のところにあるデータトラック9に対しての読み取りヘッドの位置決めを容易にする。ヘッドパス16Aおよび16B(「パス16」)のうちの一方に沿った読み取りヘッドの位置が、サーボパターンを形成するマークを検出する時間差を測定することにより決定される。
【0030】
図3に示すように、時間Aは、サーボフレーム14A内の最初のサーボパターンの最初の2つのサーボマークが検出される時間差を表す。最初の2つのサーボマークの間隔は読み取りヘッドのパスの横方向位置に応じて変化するため、この測定から、サーボバンド11内での読み取りヘッドの位置を決定することができる。例えば、ヘッドパス16Bがデータトラック9に近い場合、時間Aは短くなる。同様に、ヘッドパス16Bがデータトラック9から離れている場合、時間Aは長くなる。
【0031】
時間Bは、サーボフレーム14A内の最初のサーボパターンの最初と3番目のサーボマークが検出される時間差を表す。これら2つのサーボマークは平行しており、これら2つのサーボマークを検出する時間差は、読み取りヘッドのパスの横方向位置と関係がない。しかし、測定される時間Bは、データ記憶テープ8が読み取りヘッドを通過する際のデータ記憶テープ8のテープ速度に依存する。時間Bはテープ速度の測定を提供するため、時間Bを使用して、データ記憶テープ8の速度に関して時間Aを正規化して、読み取りヘッドの位置をより正確に決定することができる。このようにして、サーボパターンの検出中にデータ記憶テープ8の速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減するPES計算に時間Bを使用することができる。他の実施形態では、少なくとも3つのサーボマークを含むサーボパターン内のサーボマークの検出時間差測定は、より複雑な関係を有し得るが、それでもやはり、データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減するPES計算が可能である。
【0032】
サーボバンド10および11に対するヘッドパス16の位置を突き止めることにより、データトラックに対する読み取りヘッドの横方向位置決め誤差を識別するPESを生成することができる。PES計算で必要なのは、1つのみのサーボパターンだけであるが、サーボバンド内の複数のサーボパターンからのデータを組み合わせて、PESの精度を向上させることができる。
【0033】
サーボバンド11内のサーボフレーム14および15の構成は、LTOウルトリウム(Ultrium)第3世代フォーマットの仕様に準拠する。従来、LTOウルトリウム(Ultrium)第3世代フォーマットを利用するデータ記憶テープは、「/ \」として構成される1つのみのサーボパターンを含む。このサーボパターンは2つのサーボマークしか含まないため、パターン内のサーボマークの検出中のテープ速度の変化を実質的に把握するために使用することができない。しかし、「/ \」として構成される単一のサーボパターンは、サーボパターンの書き込み中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を軽減する。これとは対照的に、データ記憶テープ8に利用されるサーボパターン「/ \ / \」は、サーボパターンの書き込み中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を軽減するとともに、サーボパターン検出中のデータ記憶テープ8の速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減するPESを計算できるようにする。
【0034】
図4は、データ記憶テープ8のサーボバンド11内のサーボマークのうちのいくつかの概念図である。参照のために、図4に示すサーボバンド11内のサーボマークはS〜S36と記される。図3の場合と同様に、データの符号化に使用されるサーボマーク、すなわちサーボマークS、S、S、S、S20、S22、S25、およびS27は、その他のサーボマークよりも濃く示される。特に、データの符号化に使用されるサーボマークは、厳密に2つのサーボマークを含むサーボパターンの部分であるのに対して、その他のサーボマークは、厳密に4つのサーボマークを含むサーボパターンの部分である。
【0035】
例として、左から右に向かって見ると、図4に示す第1のサーボパターンはサーボマークS、S、S19、およびS24からなる。図4に示す第2のサーボパターンはサーボマークSおよびSからなる。図4に示す第3のサーボパターンはサーボマークS、S、S21、およびS26からなる。図4に示す第4のサーボパターンはサーボマークSおよびSからなる。第4のサーボマークに対する第2のサーボマークの間隔が、データの符号化に使用される。図4に示す第5のサーボパターンはサーボマークS、S10、S23、およびS28からなる。
【0036】
サーボバンド11の高度な復調化、すなわちデータ記憶テープ8の速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減する復調化では、どのマークが、4つのマークを含む各サーボパターンに含まれるかを知る必要がある。どのマークがサーボパターンの部分であるかを判断するために、サーボヘッドはまず、各サーボパターンからの「/ \」対サーボマークのみを使用してPES計算を行い、サーボバンド内の符号化データを読み取ることができる。符号化データは共通して、LPOS情報(LPOS)に使用される。復調器がこの情報を使用して、どの「/ \」対がサーボパターン内の最初の2つのサーボマークを表し、どの「/ \」対が「/ \ / \」サーボパターンの対応する最後の2つのサーボマークを表すかを判断することができる。例えば、LPOSワードは36サーボフレーム長であることができ、これは高度復調が可能になるまでに必要であった「/ \」対のサーボマークのみを使用する最長の復調である。
【0037】
「/ \」対のサーボマークのみを使用する復調に使用されるタイミングは、以下のように表すことができる。
【0038】
【数1】



(式3)

【0039】
AB距離およびCD距離は、書き込み要素、例えば書き込み要素102上のギャップに従って一定である。AC距離およびBD距離は、LTO規格フォーマットにおいて予想される、書き込み速度からの誤差を含む。しかし、第2のマークと第4のマークのPESギャップに関する符号化データに使用されるサーボマークの配置からの誤差もある。
【0040】
しかし、式3および式4は、ギャップの間隔により導入される誤差を除去するように変更することができる。仮に、AC測定およびBD測定が以下の式5および式6にそれぞれ示すように行われる場合、唯一の誤差はやはり書き込み速度誤差である。
【0041】
【数2】



【0042】
サーボパターンのうちの少なくとも1つの検出中のデータ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減するPES計算を可能にする「/ \ / \」サーボパターンの高度な復調に使用されるタイミングは、以下のように表すことができる。
【0043】
【数3】



【0044】
磁気テープ8へのサーボパターンの書き込み中のテープ速度の変化は、異なる書き込み要素からのサーボパターンを交互に配置できる精度に影響する。しかし、LTOウルトリウム(Ultrium)仕様では、LPOS情報の復号化は、LPOS情報の符号化に使用されるサーボマークの間隔のみに依存し、その他のサーボマークに対する位置には依存しない。このため、別個の書き込み要素を利用してサーボパターンを符号化データと交互に配置することは、そのデータの符号化に影響しない。
【0045】
図5は、データ記憶テープ上のサーボマーク検出の時間差を測定することにより、サーボバンド内の読み取りヘッドの位置を調整する技法を示す流れ図である。例示のために、図5に示す技法を図3のデータ記憶テープ8を参照して説明する。
【0046】
データ記憶テープ8が、データ記憶テープ8に相対してヘッドパス16Aに沿って配置された読み取りヘッド(図3に示さず)を通過する。データ記憶テープ8がヘッドを通過するとき、読み取りヘッドは、サーボフレーム14Aの最初の半分内の5つのサーボマーク対「/ \」を検出した後、サーボパターン15Aの最初の半分内の4つのサーボマーク対「/ \」を検出する(302)。読み取りヘッドがサーボマーク対を検出すると、コントローラ(図3に示さず)は、検出されたマークのタイミング差を測定する(304)。サーボパターン15Aの終わりまでに、コントローラはサーボフレーム14Aおよび15Aから合計で36個のマークを感知する。コントローラは、各サーボマークのタイミングを記憶する。各サーボマークはヘッド内に同じ信号応答を発生させるため、コントローラは各マークをカウントして、その重要性を判断する。例えば、コントローラは、サーボフレーム14Aの第1のマークおよび第6のマークが組み合わせられて、1つのサーボマーク対を形成することを知る。コントローラは、サーボマーク対の検出時間間隔に従い、データ記憶テープに対するヘッドのテープ横断位置に従ってヘッドのPESを計算する(306)。次に、ヘッドの所望のテープ横断位置を維持するように、ヘッド位置が調整される(308)。式1、式2、式3、式4、式5、および式6は、サーボマーク対「/ \」のみを使用してのPESの復調に使用することができる式の例である。
【0047】
しかし、コントローラは、どのサーボマーク対が組み合わせされてサーボパターンを形成しているかをまだ知らない。コントローラは、どのサーボマーク対が組み合わせされてサーボパターンを形成しているかを知るために、サーボパターンからの符号化LPOS同期ビットを復調しなければならない。これは、LPOS情報の符号化に使用されているマークを検出し(310)、同期ビットを復調する(312)必要がある。例えば、LPOSワードは36サーボフレーム長であることができ、これは、高度復調が可能になるまでに必要であった「/ \」サーボマーク対のみを使用する最長の復調である。
【0048】
ステップ302、304、306、308、310、および312は、LTOウルトリウム(Ultrium)規格の下で通常行われるように、2つのサーボマーク、例えば「/ \」しか含まないサーボパターンを使用するデータ記憶テープの場合と同じである。判断ブロック314は、このような場合、標準LTOウルトリウム(Ultrium)トラックおよびビット密度を使用してデータ記憶テープにデータの読み書きを行えることを表す(315)。このようなデータ記憶テープの読み取りおよび/または書き込み中、ステップ302、304、306、308、310、312、および315は必要に応じて繰り返される。
【0049】
判断ブロック314に示すように、データ記憶テープが、データ記憶テープ8の場合のように、少なくとも3つのサーボマークを有するサーボパターンを実際に含む場合、符号化されたLPOS同期ビットが復調されると、コントローラはPESを計算し、続いてデータ記憶テープ8の速度の変化に起因する計算されたPESの誤差を軽減することができる(316)。式7および式8は、「/ \ / \」サーボパターンを使用してPESを復調するために使用できる式の例である。次に、ヘッド位置が、高度復調に従ってヘッドの所望のテープ横断位置を維持するように調整される(318)。符号化データに使用されるサーボパターンから、LPOS情報も復調される(322)。データ記憶テープ8の速度の変化に起因する、計算されるPESの誤差を実質的に低減することにより、データトラック9への読み/書きヘッドの位置決めがより精密になる。次に、LTOウルトリウム(Ultrium)規格に一般的な標準低密度データトラックまたは「/ \ / \」サーボパターンのより精密な位置決めにより促進されるより高密度のデータトラックのいずれかを使用して、データがデータトラック9に読み書きされる(324)。LTOウルトリウム(Ultrium)規格と同じデータ記憶トラック密度を使用して、LTOウルトリウム(Ultrium)規格のみを利用するシステムが、データ記憶テープ8上のデータを読み取ることが可能になる。このようにして、データ記憶テープ8は、LTOウルトリウム(Ultrium)規格よりも高いデータ記憶密度を提供するのみならず、LTOウルトリウム(Ultrium)規格との下位互換性を有する。
【0050】
データトラック9から連続してデータを読み取り、かつ/またはデータを書き込むために、データ記憶テープ8が通過するときに読み取りヘッドは連続してサーボパターンを検出し(326)、サーボマークの検出タイミング差を測定する(328)。データ記憶テープ8への読み出し中および/または書き込み中、ステップ326、328、316、318、322、および324が必要に応じて繰り返される。
【0051】
他の実施形態では、データ記憶テープ8を読み取るドライブが、ステップ315および324において述べたように低および高密度データトラックを有するのではなく、データトラックにたった1つの密度しか利用しない。このようなディスクドライブもやはり、ステップ302、304、306、308、310、および312中により厳しさの劣るPES誤差基準を使用し、ステップ326、328、316、318、322、および324にはより厳しいPES誤差基準を使用することにより、ステップ316でのPES計算の精度向上から恩恵を受けることができる。PES誤差基準は、読み書き動作を続けるために必要なレベルとして使用することができる。PES誤差が適当なPES誤差基準を満たすことができない場合、ドライブは読み書き動作を停止することができる。より厳しいPES誤差基準を使用することにより、データトラック上のアナログデータの正確性を増大させ、可能であれば常に、ディスクドライブによる読み取り時のデータのビットエラーレートを低減することができる。PES誤差基準は、ステップ315および324において述べたように異なる低および高密度データトラックと組み合わせて使用することもできる。
【0052】
本発明の各種実施形態について説明した。しかし、各種変更を本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。例えば、いくつかの実施形態では、サーボパターンを、データトラックに隣接するサーボバンドのみではなくデータトラック内に配置してもよい。さらに、第2の書き込み要素を使用して、第1の書き込み要素を使用して書かれたサーボマークと交互に配置された符号化情報を提供する技法について、LTOウルトリウム(Ultrium)仕様で現在利用されているサーボパターンに関連して説明しているが、記載の技法は他のサーボパターン構成に使用することも可能である。これらおよび他の実施形態は添付の特許請求の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】磁気テープにサーボパターンを予め記録する例示的なサーボ書き込みシステムを示すブロック図である。
【図2A】例示的なサーボヘッドの上面図である。
【図2B】図2Aに示す例示的なサーボヘッドの側面図である。
【図3】サーボバンドに記録されたサーボパターンのシリーズを含むデータ記憶テープの概念図である。
【図4】図3に示すデータ記憶テープからのサーボパターンのいくつかの概念図である。
【図5】検出されるサーボマークの質に従ってヘッド位置を調整する時間ベースの方法を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0054】
8 データ記憶テープ
9 データトラック
10、11 サーボバンド
14A、14B、15A、15B サーボフレーム
16A、16B ヘッドパス
70 システム
72 サーボヘッドモジュール
74 サーボコントローラ
75 磁気テープ
76、77 スプール
100 サーボヘッド
101 ベース
102、122 書き込み要素
103、123 磁気層
116、138 電磁要素
118、138 コイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のデータトラックと、
前記データトラックに対するヘッドの位置決めを容易にする略同一のサーボパターンのシリーズと、
を備えるデータ記憶テープであって、
前記シリーズ内の前記各サーボパターンは、第1のサーボマーク、前記第1のサーボマークよりもテープの下流にある第2のサーボマーク、および前記第1および第2のサーボマークよりもテープの下流にある第3のサーボマークを含み、
前記シリーズ内の前記各サーボパターン内の前記第1のサーボマークは、前記シリーズ内の別の前記サーボパターンの前記第2のサーボマークと前記第3のサーボマークとの間にあり、
前記シリーズ内の前記各サーボパターンは、テープ横断位置において前記シリーズ内の前記サーボパターンのうちの少なくとも1つを検出するヘッドのための位置誤差信号の計算を可能にするように構成される、データ記憶テープ。
【請求項2】
前記サーボパターンのうちの少なくとも1つは、前記サーボパターンのうちの少なくとも1つの書き込み中の前記データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を軽減し、
前記位置誤差信号の計算は、前記シリーズ内の前記サーボパターンのうちの少なくとも1つの検出中の前記データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減する、請求項1に記載のデータ記憶テープ。
【請求項3】
前記シリーズ内の前記各サーボパターンは、前記第1、第2、および第3のサーボマークよりもテープの下流にある第4のサーボマークをさらに含み、
前記シリーズ内の前記各サーボパターンの前記第1および第2のサーボマークは、前記シリーズ内の前記サーボパターンのうちの別のサーボパターンの前記第2のサーボマークと前記第3のサーボマークとの間にある、請求項1に記載のデータ記憶テープ。
【請求項4】
前記第1のサーボマークは前記第3のサーボマークと平行であり、
前記第2のサーボマークは前記第4のサーボマークと平行であり、
前記第1および第3のサーボマークは、前記第2および第4のサーボマークと非平行である、請求項3に記載のデータ記憶テープ。
【請求項5】
請求項1に記載のデータ記憶テープであって、前記サーボパターンのシリーズは第1のシリーズのサーボパターンであり、前記データ記憶テープは、略同一のサーボパターンの第2のシリーズをさらに含み、前記第2のシリーズの各サーボパターンは少なくとも1つのサーボマークを含み、前記少なくとも1つのサーボマークは、前記第1のシリーズのサーボパターン内のサーボマークのうちの少なくとも1つと同じ形状を有し、前記第2のシリーズのサーボパターンの位置は不規則に離間されて、前記データ記憶テープ上にデータを符号化し、前記第2のシリーズの各サーボパターンは、前記第1のシリーズの各サーボパターンよりも少数のサーボマークを含む、データ記憶テープ。
【請求項6】
データ記憶テープにサーボマークを書き込むシステムであって、
第1の組の略同一の時間ベースサーボパターンを前記データ記憶テープのテープ横断位置において前記データ記憶テープに書き込む第1の書き込み要素であって、前記第1の書き込み要素は、前記第1の組の各時間ベースサーボパターン内の少なくとも3つのサーボマークに対応する少なくとも3つのギャップを含み、前記第1の組の各時間ベースサーボパターンは、前記第1の組の時間ベースサーボパターンの検出中の前記データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減する位置誤差信号の計算を可能にするように構成される、第1の書き込み要素と、
テープ横断位置において前記第1の組の時間ベースサーボパターンから独立して第2の組の略同一のサーボパターンを前記データ記憶テープに書き込む第2の書き込み要素であって、少なくとも1つのギャップを含む第2の書き込み要素と、
前記第1の書き込み要素および前記第2の書き込み要素を動作させて、前記第1の組の時間ベースサーボパターンおよび第2の組の時間ベースサーボパターンを書き込ませるコントローラであって、前記第2の組の時間ベースサーボパターンの書き込みに使用される電気信号のタイミングを変化させて、前記データ記憶テープにデータを符号化するコントローラと、
を備えるシステム。
【請求項7】
前記第1のサーボパターンは、前記第1のサーボの書き込み中の前記データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を軽減するように構成され、
前記第1のサーボパターンは、前記第1のサーボパターンの検出中の前記データ記憶テープの速度の変化に起因する誤差を実質的に軽減する位置誤差信号の計算を可能にするように構成される、請求項6に記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−204604(P2008−204604A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−38576(P2008−38576)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(596099398)イメイション・コーポレイション (37)
【氏名又は名称原語表記】Imation Corp.
【Fターム(参考)】