交通信号機の補助装置

【課題】色覚異常（色弱、色盲）者は、交通信号機の所定の灯火色を識別判断しづらく、交通信号機が所定色で灯火中の灯火面の位置を判別して行動しているが、錯覚などによって危険が生じる恐れがある。
【解決手段】交通信号機の近傍に備えたボックスの１面に３原色を発光するＬＥＤを配置して、信号機の灯火色と連動して○、▽、×、記号表示する交通信号機の補助装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、交通信号機の補助装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
交通信号機は、人や車の流れを安全に誘導するものであるが、色覚異常（色弱、色盲）者においては、交通信号機の灯火する所定色を識別するのが困難なため、交通信号機の青、黄、赤と配列された灯火中の位置を判別して行動するが、夜間時や悪天候、又、吹雪の季節には錯覚によって重大な事故の起因になる可能性を有している為、色覚異常者は、交通信号機が灯火する所定色の識別を色覚正常者と同等に判別できる交通信号機を切望している。
【０００３】
従来、例えば特許文献１等に開示された技術において、色弱者は特に夜間時の交通信号機の点灯面全体が見えづらくなって、点灯位置の判別ができにくいとして、信号機の点灯面３面の周囲に光ファイバーを配置して、信号機の所定色の点灯と同時に、点灯面の周囲も電球光で照明する技術を提案されている。
【０００４】
また、特許文献２等に開示された技術においては、交通信号機の所定色で灯火する３面に、それぞれに異なった模様を表示する技術が提案されている。
【特許文献１】特開２００２−１５７６８６号公報
【特許文献２】実開昭５７−１５１７００号公報
【発明が解決しとうとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１に開示されている交通信号機は色覚異常者対策であって、色覚正常者は交通信号機の灯火面の周囲を電灯光で灯火することによって、交通信号機が灯火する所定色と交わって所定色の色濃度が低下し、識別が不利になる。
【０００６】
また、特許文献２に開示されている交通信号機も、色覚異常者対策であって、色覚正常者においては模様の表示は煩わしく感じる。
【０００７】
この発明は、色覚異常者に交通信号機の所定色で順番に灯火する灯火色を、色覚正常者と同等に識別できる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
この発明は、６面体のボックスの１面に３原色を発光するＬＥＤを、ドットマトリックス状に配列した発光面を備えた表示装置で、交通信号機が青色の灯火中は、発光面が青色の○記号を表示し、信号機が黄色の灯火中は、発光面が黄色の▽記号を表示し、信号機が赤色の灯火中は、発光面が赤色の×記号を表示する手段を備えた交通信号機の補助装置で、交通信号機本体の近傍に備えるものである。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の交通信号機の補助装置は、交通信号機の本体を改良すること無く、色覚異常者は色覚正常者と同等に、交通信号機の灯火中の所定色を記号によって識別することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図１は灯火面を横に配列された交通信号機の本体に、本発明の補助装置を設置して、交通信号機が青色で灯火中は、図２の記号を表示し、信号機が黄色で灯火中は、図３の記号を表示し、信号機が赤色で灯火中は図４の記号を表示するもので、発光表示するＬＥＤの電源は、３色それぞれに灯火中の信号機の電源を利用するものである。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】この発明の交通信号機の補助装置を交通信号機に取り付けた、正面図である。
【図２】補助装置の発光面に○記号を発光表示した、正面図である。
【図３】補助装置の発光面に▽記号を発光表示した、正面図である。
【図４】補助装置の発光面に×記号を発光表示した、正面図である。
【図５】補助装置の側面図である。
【符号の説明】
【００１１】
１０補助装置。
１１発光面。
１２補助装置を交通信号機に取り付ける金具。
１３交通信号機。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
６面体のボックスの１面に、３原色を発光するＬＥＤを配列した発光表示面を備えて、交通信号機の灯火色と連動して、表示面には所定の記号を順番に発光表示する手段を備えたことを特徴とする交通信号機の補助装置。

【図１】