説明

人工芝面舗装方法及び人工芝面舗装コート

【課題】本発明は、人工芝面舗装方法において不陸調整層を長期間維持する方法の提供にある。
【解決手段】本発明は、砕石路盤上に不陸調整層を形成した後人工芝を敷き設する人工芝面舗装方法において、前記不陸調整層は砂からなり、その不陸調整層内に砂の保持材を敷き設し、当該保持材は、突部と凹部を有し、前記突部の頂点で人工芝を支え、凹部に不陸調整用の砂を充填し、左右前後に敷き設可能な不陸調整用の砂を保持する保持材を備えた人工芝面舗装方法及び本方に依る人工芝面舗装コートである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工芝面舗装方法および舗装コートに使用される不陸調整用砂の保持技術に属する。
【背景技術】
【0002】
人口芝面舗装方法としては、不陸調整層をアスファルトコンクリート層とするものがあったが、これはクッション性及び透水性が悪く、また、後に取り壊されるときに、産業廃棄物として処分され再利用できない欠点があった。
さらに、ウッドチップ又はゴムチップを固結材で固めた不陸調整層を設ける人工芝面舗装方法もあった。しかし、この方法は、クッション性は優れるが耐久性の面で問題があった。特開2003-105710には、エマルジョン状態の固結材であって硬化後に径時崩壊性を示す固結材を不陸調整層に散布し、不陸調整層を一体化する方法が開示されている。さらに上記方法の改良手段が特開2006-219870に開示されている。この方法は、時間の経過と共に不陸調整層がやせ、次第に不陸を生じるため不陸調整層を長期間安定に維持するためには不断の保守作業が必要であった。
長期間不陸調整層が安定に維持され、不陸を生じない方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-105710
【特許文献2】特開2006-219870
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、人工芝面舗装方法において不陸調整層を長期間維持する方法の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、砕石路盤上に不陸調整層を形成した後、人工芝を敷き設する人工芝面舗装方法において、前記不陸調整層は砂からなり、その不陸調整層内に砂の保持材を敷き設し、当該保持材は、突部と凹部を有し、前記突部の頂点で人工芝を支え、凹部に不陸調整用の砂を充填し、左右前後に敷き設可能な不陸調整用の砂を保持する保持材を備えた人工芝面舗装方法及び本方法によって作成された人工芝面舗装コートである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、不陸調整層内に突部と凹部からなる保持材を配設したため以下の効果がある。(1)凹部に充填した砂を突部で移動を妨げるため、長期間使用しても砂が減少しない。(2)突部で人工芝を支えるため不陸調整用の砂が減少しても人工芝に不陸が生じがたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の、人工芝面舗装方法及び舗装コートの概要を示す。
【図2】不陸調整用砂の保持材の例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明を図により詳細に説明する。
図1に示すように、本人工芝面舗装方法は、基礎砕石路盤上に不陸調整用の砂層を設けその上に人工芝を張った構造を有している。さらに、不陸調整用の砂層には、砂の移動を妨げる砂の保持材が配設されている。
砂の保持材は、突部と凹部からなり、突部頂部で人工芝を支える構造となっている。さらに、凹部には砂が充填され、人工芝のクッション性を良好に保っている。図に示したものは砂の保持材単位での人工芝面舗装方法を示しているが、これを必要に応じて継ぎ手で連結し左右前後に敷き設し、所定の面積を有する人工芝面舗装コートとする。
基礎砕石路盤上に不陸調整用の砂の保持材を前後左右に配設し、保持材の凹部に砂を充填し、ロール状の人工芝を張り設する。
【0009】
砂の保持材は、図2にその例を示すが、人工芝を支える突部と砂を充填する凹部からなり、突部は図2a、bに示すように離れて、その下部でリブにて連結されるもの、あるいは図2cに示すように、突部が連続して連なるものであってもよい。また、図2bに示すように突部に翼を設け砂の移動をさらに制限することもできる。
砂の移動が防止できできる形状であると共に、野外に敷き設する場合にあっては、雨水が凹部たまらないよう水抜き穴を設けることが好ましい。
【0010】
図2に示す支持材はポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂が使用できる。不陸調整用の砂も下層は砂利、上層は砂、あるいは砂と砂利の混合物とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0011】
人工芝面舗装コートの施工・補修に使用できる。
【符号の説明】
【0012】
1 人工芝面舗装コート
2 基礎路盤層
3 不陸調整層
31 砂
4 保持材
41 突部
42 凹部
43 リブ
44 水抜き穴
45 翼
5 人工芝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
砕石路盤上に不陸調整層を形成した後人工芝を敷き設する人工芝面舗装方法において、前記不陸調整層は砂からなり、その不陸調整層内に砂の保持材を敷き設し、当該保持材は、突部と凹部を有し、前記突部の頂点で人工芝を支え、凹部に不陸調整用の砂を充填し、左右前後に敷き設可能な不陸調整用の砂を保持する保持材を備えた人工芝面舗装方法。
【請求項2】
請求項1記載の人工芝舗装方法によって形成された不陸調整層、その槽内に配設された砂の保持材、および保持材上に敷き設された人工芝からなる人工芝面舗装コート。

【図1】
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【図2】
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