説明

介入的デバイスのMRI位相視覚化

その上に導電性コイルアセンブリを有するデバイスを被験体に挿入することと、信号の位相変動を含む被験者の磁気共鳴画像を取得することと、信号の位相変動における不連続性に基づいてデバイスの位置を決定することと、決定された位置に基づいて、参照画像上に重畳されたデバイスの画像表現を表示することとを含む、磁気共鳴撮像システムにおけるデバイスの撮像。磁気共鳴撮像システムにおいて伸長デバイスを撮像する方法は、伸長導電性コイルアセンブリをデバイスの長さに沿って設置することを含む。磁気共鳴画像は、信号の位相変動を含んで取得される。デバイスの長さの画像表現は、信号の位相変動に基づいて生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本開示は、MRI視覚化に用いられる医療デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
ガイドワイヤ、カテーテル、電極針、および生検針等の介入的医療デバイスは、例えば患者体内におけるステントの送達等の、様々な異なる治療のために使用される。体内に位置付けられるカテーテルおよび他のデバイスのトラッキングは、X線血管造影または磁気共鳴断層撮影(MRI)等の撮像システムによって実現することができる。X線血管造影システムは、患者の様々な組織を識別することが困難である。MRIシステムは、異なる種類の組織を識別する能力を持ち、したがって、X線システムよりも有利である。しかしながら、MRIを用いたリアルタイムトラッキングは、ノイズを生じやすく、またデバイスの配向を決定することが困難である。通常は、かかる磁気共鳴撮像システムは、磁石、パルス磁場勾配発生器、電磁波を無線周波数(RF)で伝送する送信機、無線周波数受信機、および制御装置を含み得る。
【0003】
一般的なトラッキングの実装において、アンテナは、トラッキングされるデバイス上か、または、デバイスがその目的地に送達するのを補助するために使用されるガイドワイヤもしくはカテーテル(一般的にMRカテーテルと称される)上のいずれかに配置される。1つの既知の実装において、アンテナは、互いに電気的に絶縁され、検出された信号をともにRF受信機に伝送するように適合される送信線を備える、一対の細長い導電体に連結された導電性のコイルを備える。
【0004】
一実施形態では、該コイルはソレノイド形状で構成される。患者は、磁石の中またはその近くに置かれ、デバイスが患者に挿入される。磁気共鳴撮像システムは、無線周波数の電磁波および磁場勾配パルスを発生し、それらは患者の体内に伝送されて、患者体内において選択された核スピンから共鳴応答信号を誘導する。この応答信号は、デバイスに取り付けられた導電性ワイヤのコイル内に電流を誘導する。そうして、コイルが該コイル付近の核スピンを検出する。検出された信号は、送信線によって無線周波数受信機に伝送され、そこで処理されて、その後に制御装置に保存される。このプロセスは直交する3つの方向において繰り返される。勾配に起因して、検出された信号の周波数は、適用される各勾配に沿って無線周波数コイルの位置に正比例する。二次元、放射状、およびらせん状の方法を含む、他の復元技術が既知である。
【0005】
したがって、患者内における無線周波数コイルの位置は、コイルの位置画像が獲得されるように、フーリエ変換を用いたデータ処理によって算出することができる。1つの実装において、この位置画像は、該当領域の磁気共鳴画像の背景と重畳される。位置画像は、背景画像と異なる色で表示することができる。領域の背景画像は、位置画像と同時か、またはそれよりも早い任意の時間に、撮影して保存することができる。コイルの位置は判定できるが、コイルのリアルタイムトラッキングおよび可視化は、なおノイズを生じやすい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(概要)
一局面では、磁気共鳴撮像システムにおいてデバイスを撮像する方法は、その上に導電性コイルアセンブリを有するデバイスを被験者に挿入することと、信号の位相変動を含む被験者の磁気共鳴画像を取得することと、信号の位相変動における不連続性に基づいて、デバイスの位置を決定することと、決定された位置に基づいて、参照画像上に重畳されたデバイスの画像表現を表示することとを含む。
【0007】
別の局面では、磁気共鳴撮像システムにおいて伸長デバイスを撮像する方法は、伸長導電性コイルアセンブリをデバイスの長さに沿って設置することを含む。磁気共鳴画像は、信号の位相変動を含んで取得される。デバイスの長さの画像表現は、信号の位相変動に基づいて生成される。
【0008】
別の局面では、磁気共鳴撮像システムは、無線周波数(RF)源と、RF源からRF信号を受信するように位置付けられる、伸長導電性コイルと、RF源からRF信号を受信するように位置付けられる、RF受信機と導電性コイルおよびRF受信機に動作可能に連結され、伸長導電性コイルおよびRF受信機のうちの少なくとも1つによって受信される信号の位相変動に基づいて、コイルの長さの画像表現を生成するように適合される、制御装置とを備える。
【0009】
別の局面では、磁気共鳴撮像システムは、信号の位相変動を含む磁気共鳴画像を取得する手段と、信号の位相変動に基づいて、伸長導電性コイルの長さの画像表現を生成する手段とを備える。
【0010】
別の局面では、介入的な医療デバイスは、その上に導電性コイルアセンブリを有する細長い本体と、異なる磁化率を有する材料で形成される複数の領域とを含む。
【0011】
前述した局面のうちのいずれの実装も、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。デバイスの位置を決定することは、プロセッサによる信号の位相変動における不連続性の検出を含み得、またデバイスの位置を決定することは、プロセッサによる磁気共鳴画像のパターン認識を含み得る。信号の位相変動は、導電性コイルアセンブリを用いて、または磁気共鳴撮像システムの外部コイルを用いて、検出することができる。磁気共鳴画像は振幅信号を含むことができ、生成するステップは、該振幅信号から生成されたマスクを画像表現に適用することを含む。デバイスは伸長し得、またコイルは伸長し得る。伸長導電性コイルアセンブリは、2重らせんコイル、中心返し部を有する単一らせんループコイル、ねじれ状ツインリードコイル、渦巻き状経路を有するコイル、または交互の対向ソレノイドコイルを有するコイルであり得る。磁気共鳴画像において信号の位相変動は巻き戻され得る。時間フィルタを用いてまたは位相偏移を変動させることによって、剪断変形を位相の折り返しと識別することができる。RF励起信号は、コイルアセンブリを介して適用することができる。磁気共鳴画像は、コイルアセンブリを用いて取得することができる。コイルアセンブリの磁化率は、局所的な位相偏移を引き起こすために用いることができる。ディフェージングパルス等の追加の位相および符号化パルスは、コイルアセンブリを介して伝送できる。コイルアセンブリの場所は、位相残差を用いて同定することができる。位相ノイズは、振幅信号から生成されるマスクを用いて低減することができる。画像を生成することは、剪断変形を検出するために、位相導関数の変数を用いることを含み得る。画像を生成することは、局所的に巻き戻された位相のデータから最大位相勾配を算出することを含み得る。コイルアセンブリは、該コイルアセンブリの長さに沿った可変感度パターンを有し得る。異なる磁化率の複数の領域は、異なる磁化率の交互の帯等のパターンを形成し得る。デバイスは、ガイドワイヤ、カテーテル、電極針、または生検針であり得る。
【0012】
別の局面では、コンピュータプログラム製品、すなわち、機械可読記憶媒体において有形的に具現化されるコンピュータプログラムは、プロセッサに前述した方法の計算的な局面を実行させることができる。
【0013】
1つ以上の実施形態の詳細が、添付の図および説明に記載される。他の特徴、目的、および利点は、図および説明から、また特許請求の範囲から明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、示的な磁気共鳴断層撮影および血管内誘導システムの部分ブロック図である。
【図2】図2は、MRIの信号を増強させるためのシステムの概略図である。
【図3】図3は、図1のシステムを用いてデバイスをトラッキングする、例示的なプロセスのフロー図である。
【図4】図4は、伸長コイルアセンブリを示す破断図である。
【図5】図5は、伸長コイルアセンブリを示す破断図である。
【図6A】図6A、6Bおよび6Cは、磁気共鳴画像の「スライス」の配向に対するコイルの配向を示す図である。
【図6B】図6A、6Bおよび6Cは、磁気共鳴画像の「スライス」の配向に対するコイルの配向を示す図である。
【図6C】図6A、6Bおよび6Cは、磁気共鳴画像の「スライス」の配向に対するコイルの配向を示す図である。様々な図において、同様の参照記号は同様の要素を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、実施形態が用いられ得る例示的な磁気共鳴断層撮影および血管内誘導システムの部分ブロック図である。図1では、支持台110上の被験者100は、磁場発生器120によって生成される均一磁場に置かれている。磁場発生器120は、通常は、被験者100を受けるように構成された円筒状の磁石を備える。磁場勾配発生器130は、所定の時間に、互いに直交する3つの方向(例えば、スライス選択のための第1の方向、位相符号化のためのデータ獲得の前の第2の方向、および周波数符号化のためのデータ獲得中の第3の方向)に、所定の強度の磁場勾配を形成する。磁場勾配発生器130は、磁場発生器120内に同心円状に位置付けられた一連の円筒状のコイルを例示的に備える。カテーテルとして示されるデバイス150が挿入される被験者100の領域は、磁石120のボアのほぼ中心に位置する。デバイス150は、磁気共鳴(MR)活物質を含み得る。
【0016】
RF源140は、所定の時間に、所定の周波数の十分な出力で、被験者100およびデバイス150内のMR活物質にパルス無線周波数エネルギーを放射して、当業者に周知の様式で核磁気スピンを章動させる。スピンの章動によって、それらはラーモア周波数で共鳴する。各スピンに対するラーモア周波数は、そのスピンが受ける磁場の強度に正比例する。この磁場の強度は、磁場発生器120によって発生される静磁場と、磁場勾配発生器130によって発生される局所的な磁場との和である。例示的な実施形態では、RF源140は、被験者100の該当領域を取り囲む円筒状の外部コイルを備え得る。かかる外部コイルは、被験者100の全身を包み込むのに十分な直径を有し得る。頭または四肢を撮像するために特別に設計された、より小さい円筒等の他の形状を用いることができる。表面コイル等の非円筒状の外部コイルを代替として使用することができる。
【0017】
デバイス150は、操作者によって被験者100に挿入される。デバイス150は、ガイドワイヤ、カテーテル、フィルタ、焼灼デバイス、または同様の再疎通もしくは他のデバイスであり得る。デバイス150は、磁気共鳴(MR)活物質を含み得る。デバイス150は、例えば、後述するコイルアセンブリのようなデバイスアンテナも含み得、アンテナは、RF源140によって形成される無線周波数磁場に応答して、被験者およびデバイス150自体の両方において生成されるMR信号を検出するために使用することができる。デバイスコイルアセンブリによって検出される信号は、導体180を介して撮像およびトラッキング制御装置ユニット170に送られる。
【0018】
一実施形態では、デバイス150は、デバイス150の場所および配向をトラッキングおよび可視化するための伸長導電性コイルを含む。2重らせんループコイル、中心返し部付きの単一らせんループコイル、ねじれ状ツインリードコイル、渦巻き状経路を有するコイル、および直列の交互に対向するソレノイドコイル等の、多くの異なるコイル構造を使用することができる。例えば、コイルアセンブリが一定の間隔で離間されたコイルの群を含む等、コイルアセンブリが独特または特徴的な外観を有することは、コイルの感度および位相パターンにとって有益であり得る。
【0019】
外部RF受信機160は、RF源140によって形成される無線周波数磁場に応答して、RF信号を検出する。例示的な実施形態では、外部RF受信機160は、被験者100の該当領域を取り囲む円筒状の外部コイルである。かかる外部コイルは、被験者100の全身を包み込むのに十分な直径を有し得る。頭または四肢を撮像するために特別に設計された小さい円筒等の、他の形状を用いることができる。表面コイル等の非円筒状の外部コイルを、代替として使用することができる。
【0020】
外部RF受信機160は、その構造の一部またはすべてをRF源140と共有することができるか、またはRF源140とは完全に独立した構造を有することができる。RF受信機160の感度の領域は、デバイスアンテナのそれよりも大きく、被験者100の全身または被験者100の特定の領域を包み込むことができる。しかしながら、外部RF受信機160から取得することができる解像度は、デバイスアンテナを用いて獲得することができる解像度を下回る。同様に、信号対ノイズ比は、しばしばデバイスアンテナを使用して向上することができる。外部RF受信機160によって検出されるRF信号は、撮像およびトラッキング制御装置ユニット170に送られて、デバイスアンテナによって検出されるRF信号とともに分析される。いくつかの実施形態によると、デバイスアンテナおよび/またはRF受信機160によって検出される位相情報は、デバイス150の位置および配向を決定するために用いられる。
【0021】
デバイス150の位置および配向は、撮像およびトラッキング制御装置ユニット170で決定され、例えば、コンピュータの画面等の視覚ディスプレイ190上に表示される。制御装置ユニット170は、例えば、不連続性等の位相変動におけるアーチファクトを検出することができ、検出された不連続性に基づいて位置および配向を決定する。特に、デバイス150の画像表現は、決定された位置に基づく参照画像における画像表現の位置を用いて、参照画像上に重畳することができる。画像表現は、例えば、実質的にデバイスのみを示すようにマスクされた位相変動等の位相画像の一部であり得るか、または図記号であり得る。例えば、制御装置ユニット170は、デバイスアンテナおよび/またはRF受信機160によって検出された情報から被験者の位相画像を引き出して、位相画像を視覚ディスプレイ190上に表示することができる。参照画像は、外部RF受信機160によって取得される、例えば振幅画像等の同時に取得された従来の背景のMR画像であり得るか、または保存された画像であり得る。
【0022】
例示的な実施形態では、外部RF受信機160によって取得された従来の背景のMR画像上に図記号を重畳することにより、デバイス150の位置が視覚ディスプレイ190上に表示される。位置は、背景画像とは異なる色で表示することができる。あるいは、トラッキングを開始する前に、外部RF受信機160を用いて背景画像を獲得することができ、トラッキングされたデバイスの場所を表す記号は、事前に獲得された画像上に重畳することができる。代替の実施形態は、診断画像を参照することなく、デバイスの位置を数値的に表示するか、または図記号として表示する。
【0023】
MRIを実行する場合は、移植されたデバイスアンテナ(例えばコイル)の共鳴周波数を、周囲のプロトンのラーモア周波数に同調させることにより、それらのMR可視性が向上する。図1のコイル160を参照して示されるように、体外の受信機コイルを使用することにより、体内の共鳴回路が体外の受信機コイル160内に電流を誘導し、この構成によって、移植されたデバイスを直接取り囲むエリアからのMR信号が増強され得る。この効果は、図2により良く示される。
【0024】
図2に示すように、コイル192は、被験者100の体内に移植される。受信機コイル160は、被験者100の体外に存在する。移植されたコイル192の磁力線(概して194で示される)は、被験者100の体外に位置付けられた受信機コイル160を通過する。前述のように、受信機コイル160は、可視化を可能にするためにさらなる電子機器に接続されている。よって、内在するコイル192は、受信機コイル160内に電流を誘導し、コイル192を直接取り囲むエリアにおいてMR信号を増強させる。前述のように、内在するコイル192の共鳴周波数をラーモア周波数(1.5テスラで63.6MHzまたは1テスラ当たり42.4MHz)に合わせることが望ましい。コイル192は、デバイス150上のデバイスコイルであり得るが、いくつかの実施形態では、コイル192は、実際には、被験者100の体内にあるデバイス150に近接する、別個に移植されたコイルであり得る。
【0025】
図3は、デバイス150を可視化およびトラッキングするために位相情報を利用する方法の例示的なフロー図である。方法200は、デバイス150の長さに沿って伸長導電性コイルが設置されるステップ202で開始する。前述のように、伸長導電性コイルは、例えば、2重らせんループコイル、中心返し部を有する単一らせんループコイル、ねじれ状ツインリードコイル、渦巻き状経路を有するコイル、または直列の交互に対向するソレノイドコイルを有するコイルであり得る。一実施形態では、導電性コイルをデバイス150の中に統合することができる。MRIプロセスの最中、コイルは、異なる画像およびデバイスの配向における位相情報を提供する際に有用である。コイルの長さに沿った可変磁気感度パターンは、コイル自体および/またはRFコイル160等の外部コイルによって検出され得る、MRI信号における位相の不連続性をもたらす。
【0026】
ステップ204では、デバイスから磁気共鳴画像が取得される。外部コイル160および/またはデバイス150に沿って設置されたコイル192によって検出される信号は、画像を取得するために用いることができる。いくつかの実施形態では、これらの信号からの位相情報が、MR画像の生成において用いられる。
【0027】
RF源140からのRFエネルギーは、デバイスの長さに沿ってコイル内に電流を流れさせる。コイル内の電流は、付随する磁場を形成する。局所的な磁場変動は、低周波(DC)電流から、または材料の磁化率における変動をもたらす透磁率の変動から、のいずれかに起因し得、それらは異なる現象であるが同様に挙動する。デバイスに沿った導電性コイルの一部分の磁化率は、これらの電流および付随する磁場に起因して、導電性コイルの長さに沿って撮影された磁気共鳴画像の局所的位相偏移(例えば、剪断変形としても知られる、位相の不連続性)を引き起こす。概して、位相偏移はコイルから離れて連続的である。いくつかの場合において、コイルでは、磁場ひいては位相偏移が不連続的であり得る場合がある。
【0028】
いくつかの場合では、コイルの配向および/またはMRIシステムによって生成されるRF信号の配向のために、位相の不連続性を検出することが困難であり得る。MR画像においてコイルに沿ってデバイスを可視化するために、いくつかの技術を用いてコイル上の1つ以上の異なる場所を同定することができる。また、比較信号における位相が2πの値だけ異なるという位相の不明瞭さのために、位相の不連続性も決定するのが困難であり得る。これらの位相の不明瞭性は、「折り返し」と呼ばれ、既知の「位相巻き戻し」技術を用いて解消することができる。
【0029】
前述した状況を鑑みると、ステップ204にしたがって用いることができる1つの技術は、いくつかの隣接する平行な平面に対応する、厚みのある撮像エリア(またはスライス)に沿って画像を取得することである。厚いスライスを用いることの結果として、画像スライス内の少なくともいくつかの平面に対して、位相の不連続性が検出されやすい。また、デバイスに沿って、画像の解像度に対して幅の小さいコイルを周期的に離間することにより、個々のコイルの場所を容易に決定することができる。
【0030】
別の技術では、画像の位相偏移を変動させることおよび時間フィルタリングが、複雑な位相画像における位相の折り返しから剪断変形を識別するために用いられる。例えば、別の符号化パルスを用いて位相偏移を引き起こすことができる。さらなる技術では、デバイスを介してRF励起を伝送して、信号の振幅における変化であるフリンジを形成することができる。励起パルスはアンテナからの距離に伴って減衰するため、これはフリップ角の循環に起因し得る。コイルにおける位置を特定する最大信号を形成するための最適なフリップ角は、外部コイルおよび/またはデバイスに沿ったコイルを用いて位相を検出することにより決定することができる。あるいは、コイルを介してディフェージングパルスを伝送して位相信号をゼロに駆動することができ、それにより位相画像に残差がもたらされる。位相信号が正の値から負の値に変化すると、交流の残差が検出されて、デバイスの画像を生成するために用いられる。
【0031】
別の実施形態では、交流のコイルを用いて交流の残差を生成することができる。
【0032】
別の実施形態では、位相導関数の変数および/または最大位相勾配の品質マップを用いて、剪断変形を検出することができる。また、局所的に巻き戻された位相データからの最大勾配を算出して、余分な位相の折り返しアーチファクトを除去することができる。
【0033】
ステップ206では、取得されたMR画像における信号の位相変動に基づいて、デバイスの長さで画像表現が生成される。位相変動は、デバイスに沿ったコイルによってもたらされるおよび/または検出される不連続性に起因して、デバイスの位置および配向を示唆する。一実施形態では、MRI情報の振幅の干渉から生成されるマスクを位相変動とともに用いて、望ましくない位相ノイズを排除することができる。その結果得られる画像表現は、MRIプロセスにおける介入的デバイスの視覚化およびトラッキングを補助するためのリアルタイム設定において使用することができる。
【0034】
図4は、例示的な一実施例によるカテーテルデバイス218の破断図である。カテーテルデバイス218は、カテーテルシース220の内部に保持される伸長コイルアセンブリ222を含む。伸長コイルアセンブリ222は、導電性材料から成る単一のワイヤとして示されている。伸長コイルアセンブリは、カテーテルシース220の内側に沿って遠位端230まで延在する中心導体224を含む。遠位端230では、中心ワイヤ224の方向が逆転し、ワイヤは、デバイス218の近位端(図示せず)の方向に向かって複数のコイル226を形成する。コイル226の直径および間隔は、所望の解像度および伸長コイルアセンブリ222の柔軟性として選択することができる。
【0035】
図5は、図4に示した実施形態に類似する、カテーテル238において示される実施形態の破断図である。図5では、伸長コイルアセンブリ242は、カテーテルシース240の内側に沿って遠位端250まで延在する中心ワイヤ244から形成される。ワイヤは、カテーテル238の近位端(図示せず)に向かう復路に沿って、カテーテル238の選択された部分に沿った複数の個々のコイル246を形成する。コイル246間の間隔、コイルの巻きの直径、特定のコイル246における個々の巻き間の間隔、およびコイルを作製するために使用されるワイヤの太さは、画像解像度およびコイルの物理的特性を含む伸長コイルアセンブリ242の所望の特性を実現するために、必要に応じて選択することができる。
【0036】
図6A、6Bおよび6Cは、撮像システムに存在する領域に対する、コイルアセンブリのワイヤの3つの可能な構成および配向を示す。コイルを構成するワイヤは、X、YおよびZ座標系において規定される3つの方向のうちの1つ、または任意の組み合わせに存在し得る。いくつかの実施形態では、コイルのワイヤによって導入される位相の変化は、MRIシステムの画像平面において、コイルの場所を撮像するために、したがってコイルを含むデバイスを撮像するために使用される。
【0037】
図6Aの実施例では、画像の「スライス」がXY平面で切り出される座標系が示されており、コイルを形成するワイヤはX方向に沿って延在している。この座標系では、磁場B(例えば、磁場発生器120によって生成される)はZ方向に延在し、磁場B(例えば、勾配発生器130によって生成される)は、XおよびY方向の成分を伴ってZ軸の周りを回転している。この構成では、磁気共鳴撮像システムに起因するワイヤ内の電流によって生成されるワイヤ(Bワイヤ)からの磁場は、XおよびY方向の成分を有する。この構成では、位相信号はY成分のみから生じる。B1における変化は、+/−Zオフセットに沿って生じるか、またはワイヤからの距離に伴って磁場(Bワイヤ)の強度が減衰することに起因して、画像平面がZ軸に沿って動くにつれて生じる。しかしながら、ワイヤを含むスライスの厚さによる位相偏移は、互いを相殺する傾向にある(ワイヤの+Z側の位相偏移は−Z側の位相偏移と逆であるため)。かかる構成では、例えば、ディフェージング勾配1πを用いて、位相画像における誤差を修正することができる。ねじりループコイルまたはマクスウェル型の極構成も用いることができる。コイルの場所を特定して撮像するために、マルチスライスまたは他の3次元撮像技術を用いることができる。この後者の技術では、+Z側および−Z側の逆の位相偏移が明白になるように、複数の隣接するスライスが比較される。
【0038】
図6Bの実施例では、Z軸に沿って延在するコイルを形成するワイヤを用いて、YZ平面において、画像スライスが切り出される。この構成では、Z軸の周りを回転するBを伴い、XおよびY方向の成分を有するBが、Z方向に延在している。Bワイヤからの磁場成分は、XY平面に存在する。この構成では、コイルの撮像のために用いられる位相信号は、X成分のみから生じる。B1における変化は、+/−Xオフセットに沿って生じるか、または、画像平面がX軸に沿って動くにつれて生じる。また、ワイヤを含むスライスの厚さによる位相偏移が累積する傾向にあり(+X側の位相偏移は−X側の位相偏移と同じ極性を有するため)、そのため補正技術はあまり必要とされない。
【0039】
図6Cは、第3の例示的構成を示しており、画像スライスはXY平面で切り出され、コイルを形成するワイヤはY方向に沿って延在している。この場合も同様に、Z軸の周りを回転するB1を伴い、XおよびY方向の成分を有するB0が、Z方向に延在している。この構成では、Bワイヤの成分は、XおよびZ方向に存在し、位相撮像信号はX成分のみから生じる。B1における変化は、+/−Zオフセットに沿って生じるか、または、画像平面がZ軸に沿って動くにつれて生じる。図6Aの実施例について前述したように、ワイヤを含むスライスの厚さによる位相偏移は、互いを相殺する傾向にある。撮像誤差は、例えば、ディフェージング勾配1πを含む、適切な技術を用いて修正することができる。ねじれ状ループコイルまたはマクスウェル単極を含む例示的なコイル構成を、視覚化における補助に用いることができる。コイルの視覚化のために、マルチスライスまたは他の3次元画像技術を用いることができる。
【0040】
本明細書に開示される実施形態は、カテーテルおよびガイドワイヤ等の伸長医療デバイスの長さまたは他の構成の可視化を可能にする。よって、被験者を通る伸長医療デバイスの経路を可視化することができる。これは、画像に対して、小さい個々のコイルに対応することが多いカテーテル等のデバイス上の1つ以上の異なる場所の算出によるトラッキングに画像が用いられる他の技術とは対照的である。本明細書で使用される場合、可視化とは、デバイスの場所を示唆する様式で、より大きな別の画像と組み合わされた局所的な画像の作成を意味する。デバイスの長さに沿って多数の小さいコイルが設置される場合は、デバイスの画像はぼやけ始める。一局面では、可視化において使用のための特徴的なカテーテルの位相効果を同定するために、パターンマッチング技術が用いられる。
【0041】
開示される可視化技術を通じて、コイルアセンブリによって検出されるまたはもたらされる位相情報が、ガイドワイヤ、カテーテル、電極、生検針等の介入的医療デバイスの場所および配向を規定するために用いられる。デバイスの検出または刺激に起因する位相の不連続性(すなわち、剪断変形)は、医療デバイスをトラッキングおよび/または可視化するために用いられる。多くの画像およびデバイスの配向におけるロバストな位相情報を提供するために、特別なコイル設計を用いることができる。かかる設計には、2重らせんループコイル、中心返し部を有する単一らせんループコイル、ねじれ状ツインリードコイル、直列に接続された交互の対向ソレノイドコイル、または他の構成を含む。
【0042】
前述したように、それらの長さに沿って交互のコイルのパターンを有するカテーテルは、デバイスの配向に対する感度が低いことが分かっている。画像の位相偏移を変動させることおよび時間フィルタリングが、複雑な位相画像における位相の折り返しから剪断変形を識別するために用いられ得る。周期的なコイルの間隔を有するカテーテルは、画像に時空間フィルタを適用することによって検出することができる。別の構成では、コイルアセンブリを介してRF励起信号が伝送され、フリップ角の循環によるフリンジが形成される。これらのフリンジは、コイルアセンブリを介して、または外部撮像コイルを介して検出される。大部分の撮像スキームは、最大信号を生じる最適なフリップ角を有する。スピンエコーシーケンスのためには、その角度は90°である。180°では信号は0であり、270°では信号は再び最大となる。
【0043】
別の構成では、局所的な位相偏移を引き起こすためにコイルアセンブリの磁化率が用いられる。コイルアセンブリを介して追加の位相および符号化パルスを伝送して、位相偏移を引き起こすことができる。緻密な構造のコイルを介してディフェージングパルスを伝送して信号を局所的にゼロに駆動することができ、それにより位相画像に残差がもたらされる。これらの残差は、カテーテルの位置を示唆するために用いることができる。交流の残差を生成するために交流のコイルを使用することができ、それもまた、カテーテルの位置の示唆することができる。
【0044】
必要に応じて画像処理を選択することができる。例えば、最終画像における望ましくない位相ノイズを排除するために、信号振幅から生成されるマスクを適用することができる。例えば、1998年にJohn Wiley and Sonsより出版された「Two Dimensional Phase Unwrapping Theory,Algorithms and Software」(Dennis C.GhigliaおよびMark D.Pritt著)に記載されるように、位相導関数の変数または最大位相勾配の品質マップを用いて、剪断変形を検出することができる。また、局所的に巻き戻された位相データからの最大勾配を算出して、余分な位相の折り返しアーチファクトを除去することができる。
【0045】
一般に、コイルアセンブリおよび画像平面の配向は、より容易に検出される明瞭な位相の不連続性を提供するように構成することができる。しかしながら、体内カテーテルの配向は任意であると推測されなければならず、カテーテルの長さに沿って可変感度パターンを有するコイルが好ましい。図6Aから6Cに示すように、コイルの構造が十分に緻密である場合は、カテーテルに垂直な視覚化情報の精度の増加と引き換えに、カテーテルの長さに沿った位置付け誤差は許容され得る。
【0046】
一般に、例えば医療デバイス等のデバイスの実装は、画像獲得技術、1つ以上の位相の不連続性の源、および1つ以上の位相の不連続性の検出技術を含み得る。
【0047】
(画像の獲得)
いくつかの実装では、デバイスアンテナ192によって検出される信号から、標準的なMRI技術を用いてMRI位相画像が再構成される。デバイスアンテナからの位相画像は、より大きな該当領域のより均一な検知を提供する被験者の外部にあるコイルから、事前にまたは同時に、生成された背景画像上に重畳することができる。背景画像は振幅画像であり得るが、例えば速度を示唆する位相情報を含み得る。位相および背景画像から見える同様の構造を用いて、画像を整列させることができる。デバイスアンテナからの画像は、デバイスの場所を示唆する不連続性(後に記載する効果のうちの1つによってもたらされる)を示し、よって、組み合わせた画像上でのデバイスの精確な決定および表現を可能にする。
【0048】
他の代替の実装では、外部RF受信機160によって検出される信号から、標準的なMRI技術を用いてMRI位相画像が再構成される。外部アンテナからの画像は、デバイスの場所を示唆する不連続性(後に記載する効果のうちの1つによってもたらされる)を示す。
【0049】
(位相の不連続性の源)
いくつかの実装では、デバイス150は、例えば、血液または組織等の、それが位置付けられるであろう媒体とは異なる磁化率を有する材料で形成される。よって、デバイスと血液または組織との境界線は、位相画像上で位相の不連続性として見えるはずである。
【0050】
いくつかの実装では、デバイス150は、異なる磁化率を有する材料で形成される隣接する領域を含む。例えば、デバイスの該領域は、例えば異なる磁化率の交互の帯等のパターンを形成することができる。これらの隣接する領域間の境界線は、位相画像上の位相の不連続性として見えるはずである。
【0051】
いくつかの実装では、DCまたは低周波パルスが、デバイス150上のコイルアセンブリを介して伝送される。このDCまたは低周波パルスは、ワイヤの周りに磁場を生成し、よって、デバイスに隣接する材料に局所的な位相偏移を引き起こす。位相偏移の方向および振幅は、適用される磁場に対するワイヤの配向に依存する。しかしながら、一般に、スライスが磁場Bと並行である場合、ワイヤの反対側のスライスにおいて適用される磁場およびその結果生じる位相偏移は、逆方向となる。反対に、一般に、スライスがB磁場に垂直である場合、位相偏移は、スライスの厚みを介して互いを相殺する傾向にある。この場合、いくつかの補償技術を用いることができる。第1に、ディフェージングパルスを適用して相殺をなくすことができる。第2に、複数の隣接するスライスを検討して位相を検出することができる(位相は、ワイヤに直接隣接するスライスにおいて互いを相殺しないため、隣接するスライスにおける突然の偏移は、検出可能な不連続性を生成し得る)。
【0052】
いくつかの実装では、デバイスアンテナは、デバイスの長さに沿って様々なコイル構成または密度を有するコイルアセンブリである。例えば、コイルアセンブリは、概して直線的な導電性セグメントによって接続される、周期的に離間したコイルの群を含み得る。デバイスの長さに沿ったコイルアセンブリにおける変動は、各群のコイルの周りの位相の不連続性等の、デバイスの長さに沿って位相における変動を生成することができ、それはデバイスの位置および配向を決定する際に有用であり得る。
【0053】
(位相の不連続性の検出)
いくつかの実装では、画像(すなわち、位相の不連続性を検出するために分析される画像)は、位相データに基づいている。いくつかの実装では、画像は、位相データの一次導関数に基づいている。いくつかの実装では、画像は、位相データの二次導関数に基づいている。いくつかの実装では、位相の不連続性は、位相導関数の変数から検出される。いくつかの実装では、位相の不連続性は、最大位相勾配から検出される。いくつかの実装では、位相の不連続性は、剪断変形を検出するために使用することができる品質マップから検出される。また、余分な位相の折り返しアーチファクトを除去するために、位相データが局所的に巻き戻される。
【0054】
信号の位相変動における不連続性の検出、検出された不連続性に基づくデバイスの位置の決定、例えば、外部RF受信機160からのデータから、従来のMRI撮像技術を用いた参照画像の生成、デバイスの画像表現の生成、および参照画像上に重畳された画像表現の表示を含む制御装置170の機能的動作は、デジタル電子回路において、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェアにおいて、あるいはそれらの組み合わせにおいて実装することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上のコンピュータプログラム製品として、すなわち、プロセッサ(例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、または複数のプログラム可能なプロセッサもしくはコンピュータ等)の動作による実行のためまたはそれを制御するために、機械可読記憶媒体において有形的に具現化される1つ以上のコンピュータプログラムとして、機能を実装することができる。
【0055】
図1はヒト被験者を示しているが、記載される技術は、ヒト以外の被験体、死体、さらには無生物体において使用されるデバイスの検出にも適用可能である。
【0056】
多くの実施形態が記載されている。それにもかかわらず、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができることを理解されたい。したがって、他の実施形態も以下の特許請求の範囲の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気共鳴撮像システムにおいてデバイスを撮像する方法であって、
自身の上に導電性コイルアセンブリを有するデバイスを被験者に挿入することと、
該被験者の磁気共鳴画像を取得することであって、該磁気共鳴画像は、信号の位相変動を含む、ことと、
該信号の位相変動における不連続性に基づいて、該デバイスの位置を決定することと、
該決定された位置に基づいて、参照画像上に重畳された該デバイスの画像表現を表示することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記デバイスの前記位置を決定することは、プロセッサによる前記信号の位相変動における前記不連続性の検出を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記デバイスの前記位置を決定することは、プロセッサによる前記磁気共鳴画像のパターン認識を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記導電性コイルアセンブリを用いて、信号の位相変動を検出することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記磁気共鳴撮像システムの外部コイルを用いて、信号の位相変動を検出することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記磁気共鳴画像は振幅信号を含み、生成することは、該振幅信号から生成されるマスクを前記画像表現に適用することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記デバイスは、伸長デバイスであり、前記伸長導電性コイルアセンブリは、伸長導電性コイルアセンブリである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記伸長導電性コイルアセンブリは、2重らせんコイルを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記伸長導電性コイルアセンブリは、中心返し部を有する単一らせんループコイルを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記伸長導電性コイルアセンブリは、ねじれ状ツインリードコイルを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記伸長導電性コイルアセンブリは、渦巻き状経路を有するコイルを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記伸長導電性コイルアセンブリは、交互の対向ソレノイドコイルを有するコイルを備える、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記磁気共鳴画像における信号の位相変動を巻き戻すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
時間フィルタを用いて、位相の折り返しからの剪断変形を識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
位相軸を変動させることによって、位相の折り返しからの剪断変形を識別することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記コイルアセンブリを介して、RF励起信号を適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記コイルアセンブリを用いて、前記磁気共鳴画像を取得することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
局所的な位相偏移を引き起こすために、前記コイルアセンブリの磁化率を用いることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記コイルアセンブリを介して、追加の位相および符号化パルスを伝送することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記コイルアセンブリを介して、ディフェージングパルスを伝送することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
位相残差を用いて、前記コイルアセンブリの場所を同定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
振幅信号から生成されるマスクを用いて、位相ノイズを低減することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
剪断変形を検出するために位相導関数の変数を用いることを含む、前記参照画像を生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
画像を生成することは、局所的に巻き戻された位相のデータから最大位相勾配を算出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記コイルアセンブリは、該コイルアセンブリの長さに沿った可変感度パターンを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
磁気共鳴撮像システムにおいて伸長デバイスを撮像する方法であって、
該デバイスの長さに沿って伸長導電性コイルアセンブリを設置することと、
信号の位相変動を含む磁気共鳴画像を取得することと、
該信号の位相変動に基づいて、該デバイスの長さの画像表現を生成することと
を含む、方法。
【請求項27】
磁気共鳴撮像システムであって、
無線周波数(RF)源と、
該RF源からRF信号を受信するように位置付けられる、伸長導電性コイルと、
該RF源からRF信号を受信するように位置付けられる、RF受信機と、
該導電性コイルおよび該RF受信機に動作可能に連結され、該伸長導電性コイルおよび該RF受信機のうちの少なくとも1つによって受信される信号の位相変動に基づいて、コイルの長さの画像表現を生成するように適合される、制御装置と
を備える、システム。
【請求項28】
磁気共鳴撮像システムであって、
信号の位相変動を含む磁気共鳴画像を取得する手段と、
該信号の位相変動に基づいて、伸長導電性コイルの長さの画像表現を生成する手段と
を備える、システム。
【請求項29】
介入的医療デバイスであって、
自身の上に導電性コイルアセンブリを有する細長い本体と、
異なる磁化率を有する材料で形成される複数の領域と
を含む、デバイス。
【請求項30】
前記複数の領域は、パターンを形成する、請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
前記複数の領域は、異なる磁化率の交互の帯を形成する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項32】
前記デバイスは、ガイドワイヤ、カテーテル、電極針、または生検針である、請求項29に記載のデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【公表番号】特表2010−540039(P2010−540039A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526044(P2010−526044)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/077236
【国際公開番号】WO2009/042545
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】