説明

仕分け機構及び仕分け装置

【課題】不定形の荷物が搬送される場合であっても、搬送される荷物を適切に、かつ自動的に仕分ける。
【解決手段】駆動軸と、無端ベルトの幅方向における一端側とは反対となる他端側に、かつ駆動軸との間隔が無端ベルトの幅よりも広い間隔で配置される従動軸と、無端ベルトにおける複数回の蛇行によって形成される複数の凹部の間隔と同一の間隔で駆動軸に設けられる複数の駆動側輪体と、複数の駆動側輪体のそれぞれと前記無端ベルトの走行方向にて対応するように従動軸に設けられる複数の従動側輪体と、同一位置にある凹部内に往き側が入り込む複数の回動体と、複数の回動体のそれぞれに無端ベルトの走行方向に1列となる位置に上面から上方に突出するように設けられるとともに、複数の回動体の移動時に無端ベルトの幅方向に移動して搬送物を無端ベルトの幅方向に移動させる押圧部材と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送物を無端ベルトの走行方向と直交する方向に払い出す仕分機構や、仕分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、宅配便などの配送センターでは、定形の荷物(搬送物)を仕分ける搬送ラインの他に、不定型の荷物を仕分ける搬送ラインが設けられている。搬送ラインが搬送方向に複数のベルトコンベヤを分割して配し、分岐点にはベルトコンベヤ間にローラコンベヤを逐次配置した搬送ラインとなる場合には、例えばローラコンベヤの搬送ローラ間に生じる隙間から突出され、搬送ローラの軸方向に沿って移動される複数の仕分け部材を備えた仕分け装置を設けることが提案されている。また、分岐部分で分割されない長尺のベルトコンベヤからなる搬送ラインの場合には、搬送ベルトの上方に設けられたパドルやダイバータを用いて荷物を仕分ける仕分け装置を設けることが提案されている。段ボール箱など定形の荷物の大きさや底面の摩擦の均一さから、荷物の位置計測による分岐部到達予測性の良さなどにより、これら仕分け装置を搬送ラインに設けることで、搬送ラインを搬送される定形の荷物は自動的に仕分けられる。一方、不定形の荷物を搬送する搬送ラインは、定形の荷物の逆で荷物の大きさや底面の摩擦の不均一さから、荷物を位置計測しても分岐部への到達予測性が悪く、上述した仕分け装置による自動的な荷物の仕分け作業を行わずに、作業者による手仕分けによる搬送物の仕分け作業となる。しかし、手仕分けの人件費の高騰などから、不定形の荷物を搬送する搬送ラインにおいても、荷物の仕分け作業における自動化のニーズが高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−215352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば不定形の荷物を搬送する搬送ラインを、例えば搬送方向に複数のベルトコンベヤを分割して配し、ベルトコンベヤ搬送方向に並ぶ分岐点にベルトコンベヤ間に配置されるローラコンベヤを配する構成とした場合、搬送される荷物の大きさや底面における摩擦係数の違いから、設置される仕分け装置に到達する荷物の到達タイミングと、仕分け装置の仕分け部材が移動するタイミングとがずれてしまい、荷物を仕分ける上でトラッキング不備の原因や、パドルやダイバータ仕分けの場合の荷位置ずれによる荷物の破損などの原因につながる。
【0005】
また、不定形の荷物を仕分ける搬送ラインの場合には、搬送ベルトの幅方向において、コンベヤフレームの両側の少なくとも片側の外側へ突出した状態(所謂、オーバーハングの状態)で搬送される場合や、搬送される荷物の高さが荷物毎に異なることから、ベルトコンベヤの上方にフレームを跨いで門形に配置される構造からなる仕分け装置や、コンベヤフレーム側部に上方に突き出すガイド体を有する仕分け装置は適していないという問題もある。
【0006】
本発明は、不定形の荷物が搬送される場合であっても、搬送される荷物を適切に、かつ自動的に仕分けることができるようにした仕分け機構及び仕分け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の仕分け機構は、走行する無端ベルト上の搬送物を、前記無端ベルトの幅方向に払い出す仕分け機構において、前記無端ベルトは、該無端ベルトの上面に上下に直交する方向に複数回蛇行しかつ複数回蛇行する最上部分がそれぞれ前記上面と同一面に位置するよう並びに前記無端ベルトがコンベヤフレームより上方に位置するように構成されており、前記無端ベルトの幅方向における一端側に、前記無端ベルトの走行方向に沿って配置される駆動軸と、前記無端ベルトの幅方向における前記一端側とは反対となる他端側に、かつ前記駆動軸との間隔が前記無端ベルトの幅よりも広い間隔で配置される従動軸と、前記無端ベルトにおける複数回の蛇行によって形成される複数の凹部の間隔と同一の間隔で前記駆動軸に設けられる複数の駆動側輪体と、前記複数の駆動側輪体のそれぞれと前記無端ベルトの走行方向にて対応するように前記従動軸に設けられる複数の従動側輪体と、前記無端ベルトの走行方向において同一位置となる前記駆動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられ、前記駆動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられたときに、前記同一位置にある前記凹部内に往き側が入り込む複数の回動体と、前記複数の回動体のそれぞれに前記無端ベルトの走行方向に一列となる位置に前記上面から上方に突出するように設けられるとともに、前記複数の回動体の移動時に前記無端ベルトの幅方向に移動して前記搬送物を前記無端ベルトの幅方向に移動させる押圧部材と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、前記搬送物の前記無端ベルトの走行方向に所定間隔を空けて複数配置される第1回転ローラと、前記第1回転ローラよりも下方に、かつ前記無端ベルトの上面視で複数の前記第1回転ローラの間に位置するように複数配置される第2回転ローラと、を有し、前記無端ベルトは、前記第1回転ローラと第2回転ローラとのそれぞれに巻き掛けられることで、前記無端ベルトの前記上面に上下に直交する方向に複数回蛇行することが好ましい。
【0009】
また、前記駆動側輪体及び前記従動側輪体はスプロケットで、前記回動体はローラチェーンであることが好ましい。
【0010】
また、前記駆動側輪体及び前記従動側輪体は歯付プーリで、前記回動体はタイミングベルトであることが好ましい。
【0011】
また、前記複数の第1回転ローラのうち、隣り合う前記第1回転ローラの間に、前記第2回転ローラと前記回転体との接触を防止する接触防止用のレールが配置されることが好ましい。
【0012】
また、前記接触防止用のレールは、前記移動する回転体をガイドするガイド部を備えていることが好ましい。
【0013】
また、前記押圧部材によって前記無端ベルトの幅方向に払い出された搬送物が滑走する傾斜面を備えた搬送路が前記無端ベルトの幅方向の両端部に設けられ、前記駆動軸、前記従動軸、前記駆動側輪体及び従動側輪体が、それぞれ前記搬送路の下方に配置され、前記搬送路は、前記回動体の走行時に、該回動体に設けられた前記押圧部材を前記傾斜面から退避させる窓部を備えていることが好ましい。
【0014】
また、前記押圧部材は、前記回動体に対して着脱自在であることが好ましい。
【0015】
また、前記無端ベルトに載置される前記搬送物の前記無端ベルトの幅方向における位置に基づいて、前記押圧部材が待機する位置が決定されることが好ましい。
【0016】
また、本発明の仕分け装置は、搬送物が載置される無端ベルトと、前記無端ベルトの走行方向に沿って複数配置される第1回転ローラと、前記第1回転ローラと並行に、かつ前記第1回転ローラよりも下方に複数配置される第2回転ローラとを有し、前記無端ベルトが前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとに交互に巻き掛けられることで、前記無端ベルトの上面に上下に直交する方向に複数回蛇行させる屈曲ローラ群と、前記無端ベルトが複数回蛇行されることで形成される複数の凹部の間隔と同一の間隔で配置される複数の駆動側輪体と、該駆動側輪体を設置する駆動軸と、前記複数の凹部の間隔と同一の間隔で配置される複数の従動側輪体と、該従動側輪体を設置する従動軸と、前記無端ベルトの走行方向において同一位置となる前記駆動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられ、前記主動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられたときに、前記無端ベルトの走行方向において同一位置にある前記凹部内に往き側が入り込む複数の回動体と、前記上面から上方に突出するように前記複数の回動体のそれぞれ前記無端ベルトの走行方向に一列となる位置に設けられ、前記複数の回動体の移動に併せて前記無端ベルトの幅方向に移動して前記無端ベルトにより搬送される前記搬送物を前記無端ベルトの幅方向に払い出す押圧部材と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、前記駆動側輪体及び前記従動側輪体はスプロケットで、前記回動体はローラチェーンであることが好ましい。
【0018】
また、前記駆動側輪体及び前記従動側輪体は歯付プーリで、前記回動体はタイミングベルトであることが好ましい。
【0019】
また、隣り合う前記第1回転ローラの間に、前記第2回転ローラと前記回転体との接触を防止する接触防止用のレールを配置することが好ましい。
【0020】
また、前記接触防止用のレールは、前記移動する回転体をガイドするガイド部を備えていることが好ましい。
【0021】
また、前記駆動軸、前記従動軸、前記駆動側輪体及び従動側輪体が、前記無端ベルトの幅方向の両端部に設けられ、前記押圧部材によって前記無端ベルトの幅方向に払い出された前記搬送物が滑走する傾斜面を備えた搬送路の下方に配置され、前記搬送路は、前記回動体の走行時に、該回動体に設けられた前記押圧部材を前記傾斜面から退避させる窓部を備えていることが好ましい。
【0022】
また、前記押圧部材は、前記回動体に対して着脱自在であることが好ましい。
【0023】
また、前記無端ベルトに載置される前記搬送物の前記無端ベルトの幅方向における位置に基づいて、前記押圧部材が待機する位置が決定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、仕分け部でコンベヤを分割する必要はなく、搬送物が搬送されてくるタイミングと搬送物を払い出すタイミングとの同期を図ることができるので、荷物を搬送する上でトラッキング不備の原因や荷物の破損など防止することができる。また、仕分け装置が無端ベルトよりも下方に配置される構造となることから、無端ベルトから突出した状態(所謂、オーバーハングの状態)で荷物が搬送される場合や、荷物の高さが異なる場合であっても、仕分け動作に障害となる突起物が搬送面上に無いので、確実に搬送物を仕分けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の仕分け機構を配置したベルトコンベヤの上面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】仕分け機構の上面図である。
【図4】図3におけるB−B断面図である。
【図5】図3におけるC−C断面図である。
【図6】搬送物が無端ベルト内に載置される場合を示す説明図である。
【図7】搬送物が無端ベルトの一端側に載置される場合を示す説明図である。
【図8】搬送物がオーバーハングされる場合を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の仕分け機構を備えたベルトコンベヤについて、図1及び図2を用いて説明する。ベルトコンベヤ10は、大きさの異なる搬送物15を搬送する過程で、仕分け機構20により搬送物15をベルトコンベヤ10における搬送方向(X1方向)と略水平に直交する方向つまり無端ベルトの幅方向(Y1、又はY2方向)に送り出すことで、ベルトコンベヤ10にて搬送される搬送物15を自動的に仕分ける。この仕分け機構20によって送り出された搬送物15は、ベルトコンベヤ10の側方に配置された払い出しシュート17,18のいずれかに払い出され、目的の仕分け先に搬送される。この払い出しシュート17,18は、その上面が払い出される方向に下り傾斜する傾斜面17a、18aとなっている。これら傾斜面17a、18aの上流側端部(ベルトコンベヤ10側の端部)には、後述する押圧部材46との干渉を防ぐための矩形の切り欠き部17b、18bがそれぞれ形成されている。
【0027】
なお、図1及び図2においては、ベルトコンベヤ10に1つの仕分け機構20を設けた場合について説明しているが、実際には、ベルトコンベヤ10に対して複数設けられる。このため、実際のベルトコンベヤ10における搬送物15の搬送路は、図1及び図2よりも長く設定されている。
【0028】
ベルトコンベヤ10は、駆動プーリ21、従動プーリ22、屈曲ローラ群23、テンションローラ24、25、無端ベルト26、駆動モータ27、保持枠(コンベヤフレーム)28を備えている。駆動プーリ21は、その軸方向がY方向となるように、軸受けなどを介して保持枠28の一端側に軸支される。この駆動プーリ21が設けられる保持枠28の一端部が、搬送物15の搬送方向における下流側端部となる。この駆動プーリ21の回転軸は、保持枠28の側面から保持枠28の外側に向けて突出しており、この突出した部分に駆動モータ27が固着される。なお、駆動モータ27としては、定速回転する通常のモータが用いられる。
【0029】
従動プーリ22は、その軸方向がY方向となるように、かつ、保持枠28の両端のうち、駆動プーリ21が設けられる一端とは反対側となる他端側に、軸受けなどを介して保持枠28に軸支される。この従動プーリ22が設けられる保持枠28の他端部が、搬送物15の搬送方向の上流側端部となる。なお、駆動プーリ21及び従動プーリ22は、上下方向の上向きZ方向において、それぞれの最頂点が保持枠28の上面と同一面、又は、保持枠28の上面よりも上方に位置するように保持枠28にそれぞれ軸支される。
【0030】
屈曲ローラ群23は、駆動プーリ21と従動プーリ22との間にそれぞれ設けられる。この屈曲ローラ群23は、例えば5本の第1ローラ30と、4本の第2ローラ31とから構成される。第1ローラ30は、Y方向に沿って、それぞれ隣り合うローラに対して一定間隔D1を空けて配置される。これら第1ローラ30は、Z方向において、各ローラの最頂点が主動プーリ21や従動プーリ22の最頂点と同一の位置となるように配置される。
【0031】
第2プーリ31は、X方向に沿って、それぞれ隣り合うローラに対して一定間隔D2を空けて配置される。なお、隣り合う第1プーリ30間の間隔D1と、隣り合う第2プーリ31間の間隔D2とは同一間隔である。これら第2プーリ31は、Z方向において第1プーリ30よりも低く後述する回転体の往き側を内包できる位置に、かつ、例えば第1プーリ30に対して間隔D1の1/2分ずらして配置される。ここで、配置される第1ローラ30や第2ローラ31の数や、間隔D1及び間隔D2の値は、実際にベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15の大きさ、及び後述する回転体の幅、更には無端ベルトの屈曲限界によって設定されるものである。テンションプーリ24,25は、駆動プーリ21の回転によって走行する無端ベルト26の弛みを防止する。なお、符号32、33は、第2ローラ31と無端ベルト26との干渉を防ぐ下方押圧ローラである。
【0032】
無端ベルト26は、従動プーリ22、屈曲ローラ群23、駆動プーリ21、テンションプーリ25、下方押圧ローラ33、下方押圧ローラ32,テンションプーリ24の順で巻き掛けられる。なお、屈曲ローラ群23においては、無端ベルト26は、第1ローラ30、第2ローラ31、第1ローラ30、第2ローラ31、第1ローラ30、第2ローラ31、第1ローラ30、第2ローラ31、第1ローラ30の順、言い換えれば第1ローラ30と第2ローラ31に交互に巻き掛けられる。つまり、屈曲ローラ群23の各ローラによってZ方向に複数回折り返されることで、ベルトコンベヤ10の側面視で無端ベルト26はZ方向に複数回蛇行している。なお、屈曲ローラ群23の各ローラに巻き掛けられる無端ベルト26により形成される凹部(隣り合う第1ローラ30の間にできる隙間)34のそれぞれには、仕分け機構20の回転体である無端ローラチェーン44がその往き側をして入り込む。
【0033】
次に、仕分け機構20の構成について、図3〜図5に基づいて説明する。仕分け機構20は、駆動軸40、従動軸41、駆動側スプロケット42、従動側スプロケット43、無端ローラチェーン44、駆動モータ45、押圧部材46,47、仕分け保持枠48を備えている。なお、仕分け保持枠48は、Y方向の幅が、駆動側スプロケット42、従動側スプロケット43を無端ベルト26の幅方向外側に位置させるため上述したベルトコンベヤ10の幅よりも広くなるように設けられている。
【0034】
駆動軸40は、Y方向において仕分け保持枠48の一端側に、軸受けなどを介して回転自在に配置される。この駆動軸40には、4個の駆動側スプロケット42が一定の間隔D3を空けて固定される。この駆動軸40の一端部は、仕分け保持枠48から外側に突出しており、この突出した駆動軸40の一端部に、駆動モータ45が固着される。なお、駆動モータ45としては、サーボモータが用いられる。
【0035】
従動軸41は、Y方向において仕分け保持枠48の他端側に、かつ駆動軸40と平行となるように、軸受けなどを介して回転自在に配置される。この従動軸41には、4個の従動側スプロケット43が、駆動側スプロケット42と同様に、一定の間隔D3を空けて、また、駆動側スプロケット42のそれぞれとX方向において同一位置となるように配置される。ここで、駆動側スプロケット42及び従動側スプロケット43は、それぞれ同一の歯数のものが使用される。
【0036】
無端ローラチェーン44は、X方向において同一位置にある駆動側スプロケット42と従動側スプロケット43とにそれぞれ巻き掛けられる。図3〜図5においては、駆動軸40及び従動軸41のそれぞれに4枚のスプロケットが配置されることから、各軸に配置される4枚のスプロケットのそれぞれに無端ローラチェーン44が巻き掛けられる。
【0037】
押圧部材46,47は、無端ローラチェーン44の半周分の間隔を空けて、無端ローラチェーン44に着脱自在に設けられている。この押圧部材46,47は、YZ平面において、中央から両端に掛けて下り傾斜する、所謂、山形状や正規分布形状等から形成される押圧部材や、YZ平面において矩形状や五角形状からなる押圧部材が挙げられる。この押圧部材46,47としては、各無端ローラチェーン44の1コマの長さに合わせて分割した複数の部材を、連続する複数のコマのそれぞれに取り付けたものであってもよいし、無端ローラチェーン44の1コマの長さに合わせて分割せずに、そのまま、複数のコマに跨って組み付けるものであってもよい。なお、図においては、五角形状からなる押圧部材を無端ローラチェーン44の走行方向において3分割し、3分割された各部材を、無端ローラチェーン44を構成する複数のコマのうち、連続する3コマのそれぞれに設けた場合を示している。なお、これら押圧部材46,47を無端ローラチェーン44に着脱自在に設けることにより、搬送物15を仕分け続けている間に押圧部材46,47が破損した場合に、容易に交換することができる構成となる。
【0038】
上述した駆動軸40と従動軸41との間には、断面が略U字形状或いは上に開口したチャンネル材状のレール49がY方向に沿って配置される。仕分け機構20がベルトコンベヤ10に配置される場合、蛇行する無端ベルト26の凹部34に無端ローラチェーン44がその往き側をもって入り込む。この状態では、無端ローラチェーン44は、屈曲ローラ群23の第2ローラ31の上方に位置する。この状態で無端ローラチェーン44がY1方向又はY2方向に走行すると、各スプロケットに巻き掛けられたときの遊びにより、無端ローラチェーン44がX方向、又はZ方向に所定の振幅で振動する。走行するチェーンベルト44が振動することで、無端ローラチェーン44が無端ベルト26や第2ローラ31に接触する可能性がある。つまり、このレール49を設けることで、無端ローラチェーン44が無端ベルト26や第2ローラ31に接触するのを防止する。さらに、レール49の底面に無端ローラチェーン44がレール49に金属同士当接して発する騒音を低減するための樹脂製のガイド片50を設けることも可能である。
【0039】
このような構成の仕分け機構20を、ベルトコンベヤ10に設置した場合、駆動軸40、駆動側プーリ42、駆動モータ45、及びこれらが設けられる仕分け保持枠48の一端部が払い出しシュート17の下方に位置する。また、従動軸41、従動側プーリ43及び従動軸41が設けられる仕分け保持枠48の他端部が払い出しシュート18の下方に位置する。
【0040】
次に、仕分け機構20とベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15との関係を説明する。上述したように、ベルトコンベヤ10には、大きさの異なる種々の搬送物15が搬送される。このため、X方向において隣り合う押圧部材46の間隔D3は、搬送される搬送物15の底面の最小幅となる。例えばベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15の最小幅が20cmであれば、この間隔D3は20cmに設定される。また、押圧部材46はそれぞれの無端ローラチェーン44に配置されることから、例えば図3の例の4本の無端ローラチェーン44を有する仕分け機構の場合、最も上流側に配置される押圧部材46から最も下流側に配置される押圧部材46までの間隔Lは、L=3×D3=60cmとなる。この仕分け機構20は、間隔Lに対して2倍となる長さの搬送物15に対応することができると仮定すると、例えば搬送物15の最大幅は120cmとなる。なお、搬送物15の最小幅及び最大幅の値は、予め非定形搬送物についての搬送実験や統計などに基づいて設定される。
【0041】
次に、ベルトコンベヤ10にて搬送される搬送物15を仕分け機構20によって自動的に仕分けるときの動作について、図6から図8を用いて説明する。なお、搬送物15はベルトコンベヤ10の上流側からX1方向に搬送され、仕分け機構20によってY2方向に仕分けられるものとして説明する。
【0042】
搬送物15がベルトコンベヤ10にて搬送される前、或いは搬送する過程で、搬送物15に貼付されたバーコードやQRコード若しくはICチップなどの荷に特有される情報表示(以下、バーコードに代表させる)がバーコードリーダー51(QRコードリーダ若しくはICチップリーダなどの荷に特有される情報表示の読み込みリーダ(以下、バーコードリーダーに代表させる)によって読み取られる。このバーコードリーダー51によりバーコードが読み取られた搬送物15は形状測定器52に搬送される。この形状測定器52は、搬送物15のサイズ(長さ、幅、高さ、質量)を測定する。なお、バーコードリーダー51によって読み取られたバーコードの信号や、形状測定器52によって測定された搬送物15のサイズ情報は、コントローラ53に送信される。コントローラ53は、バーコードリーダー51から出力される信号から、搬送物15の管理番号や、搬送物15の仕分け先等を特定する。同時に、コントローラ53は、形状測定器52から出力される搬送物15のサイズ情報と、搬送物15の管理番号とを対応づけた貨物データを生成し、この貨物データをサーバ等に出力する。なお、生成される貨物データはサーバ等により管理される。
【0043】
形状測定器52により測定が行われた搬送物15は、ベルトコンベヤ10により目的の仕分け先に向けて搬送される。この搬送物15の搬送の際に、ベルトコンベヤ10の上流側で、かつベルトコンベヤ10の上方に設けられた位置検出センサ54によってベルトコンベヤ10により搬送される搬送物15が検出される。この位置検出センサ54は、ベルトコンベヤ10の幅方向(Y方向)に配列された検出部54a〜54gを備えた構成からなる。なお、これら検出部54a〜54gは、例えば赤外線を照射/受光する、所謂反射型の検出部から構成される。この位置検出センサ54の検出部54a〜54gのいずれかによって、ベルトコンベヤ10上を搬送される搬送物15の位置が特定される。
【0044】
搬送物15が位置検出センサ54の検出部54a〜54gのいずれかによって検出されると、位置検出センサ54は、搬送物15の検出信号をコントローラ53に向けて出力する。コントローラ53は、位置検出センサ54からの検出信号を受けて、搬送物15が位置検出センサ54によって検出されてからの経過時間を計測する。同時に、コントローラ53は、搬送物15の中心が位置検出センサ54を通過した時間を求める。さらに、コントローラ53は、搬送物15の中心15cが位置検出センサ54を通過してから仕分け機構20の中心に到達する時間Tを求める。なお、ベルトコンベヤ10における無端ベルト26の走行速度は一定速度であり、また、位置検出センサ54から仕分け機構20の中心までの距離も一定であることから、搬送物15の中心15cが位置検出センサ54を通過してから仕分け機構20に到達する時間Tは予め算出しておくことも可能である。コントローラ53は、求めた時間Tに基づいて、仕分けが行われるべき箇所の仕分け機構20の動作を制御する。
【0045】
時間Tを求めた後、コントローラ53は貨物データから、搬送物15の仕分け先を特定し、払い出しシュート17,18のいずれか一方に払い出すか、そのままベルトコンベヤ10により搬送させるかなど、搬送される搬送物15の中心15cが仕分け機構20の中心まで到達したときの仕分け機構20の動作を設定する。この設定の際に、払い出す際に用いる押圧部材46や、払い出す直前の押圧部材46の位置(待機位置)も決定される。
【0046】
まず、搬送物15が無端ベルトの幅方向の中央に載置されている場合について、図6を用いて説明する。この場合、ベルトコンベヤ10により搬送される搬送物15は、例えば位置検出センサ54の検出部54b〜54fにより検出される。この搬送物15を払いシュート17に払い出す場合には、図6に示す位置を押圧部材46の待機位置として設定する。コントローラ53は、設定された時間Tが経過する前にドライバ55を介して仕分け機構20の駆動モータ45を駆動させて、押圧部材46を設定された待機位置に移動させる。なお、押圧部材46を待機位置に移動させるタイミングとしては、目的の搬送物が搬送される前に仕分け機構20に到達する搬送物15がそのまま仕分け機構20を通過する、又は仕分け機構20によって仕分けられてから目的の搬送物が仕分け機構20に到達するまでの間である。
【0047】
なお、押圧部材46を待機位置へと移動させる距離が、押圧部材47を待機位置へと移動させる距離よりも長くなる場合には、押圧部材46を待機位置へ移動させずに、押圧部材47を待機位置へ移動させることも可能である。つまり、押圧部材46,47の位置を予め検出できるようにしておき、各押圧部材46,47の位置から待機位置までの距離をそれぞれ求め、待機位置までの距離が短い位置にある押圧部材を待機位置まで移動させるように制御することも可能である。
【0048】
これは、ベルトコンベヤ10の無端ベルト26上を順次搬送されてくる搬送物を誤仕分けしないよう、無端ベルト26の搬送面側にある回転体往き側にて押圧部材46,47を待機位置に大移動させるのでなく、無端ベルト26の下方にある回転体帰り側にて押圧部材46か47を待機位置へ小移動させるのである。
【0049】
位置検出センサ54により搬送物15の中心15cが検出されてからの経過時間が時間Tに到達したときに、コントローラ53は、ドライバ55を介して、駆動モータ45を作動させる。駆動モータ45の駆動により、駆動軸40及び駆動側スプロケット42が回転し、無端ローラチェーン44をY2方向に走行させる。これにより、押圧部材46がY2方向に移動する。この移動の際に、押圧部材46がベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15を押圧し、払い出しシュート17に向けて送り出す。なお、払い出しシュート17は、その上面が下り傾斜する傾斜面17aからなる。つまり、払い出しシュート17に向けて払い出された搬送物15は、払い出しシュート17の傾斜面17aを滑走し、目的の仕分け先まで移動する。
【0050】
なお、ベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15を払い出しシュート18に向けて送り出す場合には、同様にして、位置検出センサ54によって検出される搬送物15の位置に基づいて押圧部材の待機位置を決定し、チェーンベルト44の走行方向をY1方向とした駆動モータ45の駆動を行えばよい。また、搬送物15を払い出しシュート17,18のいずれかにも送り出さない場合には、ベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15が接触しない位置に押圧部材46を移動させればよい。
【0051】
押圧部材の待機位置は、仕分け能力の向上、ひいてはベルトコンベヤ10の搬送能力を向上させるため、搬送物のできるだけ近い位置で待機させるのが有利である。
【0052】
次に、搬送物15が、無端ベルト26の幅方向において中央から図中左側にずれて載置される場合について図7を用いて説明する。この場合、ベルトコンベヤ10により搬送される搬送物15は、位置検出センサ54の検出部54b,54cにて検出される。この場合も、同様にして、コントローラ53は時間Tを求める。そして、コントローラ53は、貨物データから搬送物15の仕分け先を特定し、払い出しシュート17,18のいずれか一方に払い出すか、そのままベルトコンベヤ10により搬送させるかなど、搬送される搬送物15が仕分け機構20の中心まで到達したときの仕分け機構20の動作を設定する。この設定の際に、払い出す際に用いる押圧部材や、払い出す直前の押圧部材の待機位置も決定される。この場合、図7に示すように、押圧部材46の図中左側端部が、無端ベルト26の幅方向の中点となる位置が押圧部材46の待機位置となる。この場合も同様にして、設定された時間Tが経過する直前、コントローラ53は設定された動作に基づいて仕分け機構20を動作させ、搬送物15を払い出す押圧部材を待機位置へと移動させる。そして、設定された時間Tが経過すると、コントローラ53は、仕分け機構20を動作させてベルトコンベヤ10により搬送される搬送物15を払い出しシュート17に向けて送り出す。
【0053】
この場合も、ベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15を払い出しシュート18に向けて送り出す場合には、位置検出センサ54によって検出される搬送物15の位置に基づいて押圧部材の待機位置を決定し、チェーンベルト44の走行方向をY1方向とした駆動モータ45の駆動を行えばよい。また、搬送物15を払い出しシュート17,18のいずれかにも送り出さない場合には、ベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15が接触しない位置に押圧部材46を移動させればよい。
【0054】
また、ベルトコンベヤ10により搬送される搬送物15が大きく、ベルトコンベヤ10の幅方向の少なくとも一端側からはみ出す、言い換えればオーバーハングする場合について図8を用いて説明する。このような搬送物15がベルトコンベヤ10により搬送される場合、位置検出センサ54の各検出部54a〜54gにより搬送物15が検出される。この場合も、コントローラ53は時間Tを求める。そして、コントローラ53は、貨物データから搬送物15の仕分け先を特定し、払い出しシュート17,18のいずれか一方に払い出すか、そのままベルトコンベヤ10により搬送させるかなど、搬送される搬送物15が仕分け機構20の中心まで到達したときの仕分け機構20の動作を設定する。この設定の際に、払い出す際に用いる押圧部材46や、払い出す直前の押圧部材46の待機位置も決定される。この場合、払い出しシュート18の窓部18bから払い出しシュート18の傾斜面18aの下方に退避した位置が押圧部材46の待機位置となる。この場合も同様にして、設定された時間Tが経過する直前、コントローラ53は設定された動作に基づいて仕分け機構20を動作させ、押圧部材を待機位置へと移動させる。そして、設定された時間Tが経過すると、コントローラ53は、仕分け機構を動作させてベルトコンベヤ10により搬送される搬送物15を払い出しシュート17に向けて送り出す。
【0055】
この場合も、ベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15を払い出しシュート18に向けて送り出す場合には、位置検出センサ54によって検出される搬送物15の位置に基づいて押圧部材の待機位置を決定し、チェーンベルト44の走行方向をY1方向とした駆動モータ45の駆動を行えばよい。また、搬送物15を払い出しシュート17,18のいずれかにも送り出さない場合には、ベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15が接触しない位置に押圧部材46を移動させればよい。なお、上述した押圧部材の待機位置や押圧部材を移動させるときの制御は一例であり、適宜設定することが可能である。
【0056】
このように、1つのベルトコンベヤにて搬送物を搬送させることで、無端ベルト26の同期は当然搬送方向のどの部位によらず一致するので、複数のベルトコンベヤにて搬送物を搬送する場合に生じるトラッキング不備の発生を防止することができる。トラッキング不備の発生を防止することで、搬送物の搬送方向の現在位置を把握でき、搬送物を仕分ける際の不適正な搬送物部位押圧による搬送物の破損及び落下や、仕分け機構の搬送物の引っ掛け・仕分け機構隙間部への搬送物挟み込みによる破損などを防止することができる。
【0057】
また、仕分け機構20の押圧部材46のみが、ベルトコンベヤ10の無端ベルト26の上面よりも突出した状態となるので、ベルトコンベヤ10によって搬送される搬送物15がオーバーハングの状態であっても確実に仕分けるべき仕分け機構20まで、手前の仕分け機構の押圧部材退避でスルーさせて搬送することができ、また、仕分け機構20により搬送物底面の摩擦度合いによらず確実に仕分けることができる。
【0058】
なお、図8においては、ベルトコンベヤ10の幅方向において、搬送物15の両端部がベルトコンベヤ10から突出するオーバーハングの状態について説明しているが、ベルトコンベヤ10の幅方向において、搬送物15の一端部がベルトコンベヤ10から突出するオーバーハングの場合もある。このような場合であっても、適切に仕分けることが可能となる。
【0059】
本実施形態では、ベルトコンベヤ10に配置される仕分け機構20について説明しているが、これに限定される必要はなく、例えば、駆動側輪体及び従動側輪体をスプロケットではなく歯付プーリに、回転体を無端ローラチェーンではなくタイミングベルトにしてもよく、上述したベルトコンベヤ10の構成と仕分け機構20の構成との双方を有する仕分け装置であってもよい。この場合、仕分けシュートを備えた仕分け装置としてもよいし、仕分けシュートを別構成とする仕分け装置であってもよい。
【0060】
本実施形態では、不定形の搬送物をベルトコンベヤにて搬送させながら仕分ける場合について説明しているが、ベルトコンベヤにて搬送される搬送物は、定形の搬送物であってもよい。
【符号の説明】
【0061】
10…ベルトコンベヤ、17,18…払い出しシュート、20…仕分け機構、26…無端ベルト、40…駆動軸、41…従動軸、42…駆動側スプロケット、43…従動側スプロケット、44…無端ローラチェーン、45…駆動モータ、46…押圧部材、48…レール、49…ガイド部、53…コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行する無端ベルト上の搬送物を、前記無端ベルトの幅方向に払い出す仕分け機構において、
前記無端ベルトは、該無端ベルトの上面に上下に直交する方向に複数回蛇行しかつ複数回蛇行する最上部分がそれぞれ前記上面と同一面に位置するように並びに前記無端ベルトがコンベヤフレームより上方に位置するように構成されており、
前記無端ベルトの幅方向における一端側に、前記無端ベルトの走行方向に沿って配置される駆動軸と、
前記無端ベルトの幅方向における前記一端側とは反対となる他端側に、かつ前記駆動軸との間隔が前記無端ベルトの幅よりも広い間隔で配置される従動軸と、
前記無端ベルトにおける複数回の蛇行によって形成される複数の凹部の間隔と同一の間隔で前記駆動軸に設けられる複数の駆動側輪体と、
前記複数の駆動側輪体のそれぞれと前記無端ベルトの走行方向にて対応するように前記従動軸に設けられる複数の従動側輪体と、
前記無端ベルトの走行方向において同一位置となる前記駆動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられ、前記駆動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられたときに、前記同一位置にある前記凹部内に往き側が入り込む複数の回動体と、
前記複数の回動体のそれぞれに前記無端ベルトの走行方向に1列となる位置に前記上面から上方に突出するように設けられるとともに、前記複数の回動体の移動時に前記無端ベルトの幅方向に移動して前記搬送物を前記無端ベルトの幅方向に移動させる押圧部材と、
を備えたことを特徴とする仕分け機構。
【請求項2】
請求項1に記載の仕分け機構において、
前記搬送物の前記無端ベルトの走行方向に所定間隔を空けて複数配置される第1回転ローラと、前記第1回転ローラよりも下方に、かつ前記無端ベルトの上面視で複数の前記第1回転ローラの間に位置するように複数配置される第2回転ローラと、を有し、
前記無端ベルトは、前記第1回転ローラと第2回転ローラとのそれぞれに巻き掛けられることで、前記無端ベルトの上面に上下に直交する方向に複数回蛇行することを特徴とする仕分け機構。
【請求項3】
請求項2に記載の仕分け機構において、
前記駆動側輪体及び前記従動側輪体はスプロケットで、前記回動体はローラチェーンであることを特徴とする仕分け機構。
【請求項4】
請求項2に記載の仕分け機構において、
前記駆動側輪体及び前記従動側輪体は歯付プーリで、前記回動体はタイミングベルトであることを特徴とする仕分け機構。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の仕分け機構において、
前記複数の第1回転ローラのうち、隣り合う前記第1回転ローラの間に、前記第2回転ローラと前記回転体との接触を防止する接触防止用のレールが配置されることを特徴とする仕分け機構。
【請求項6】
請求項5に記載の仕分け機構において、
前記接触防止用のレールは、前記移動する回転体をガイドするガイド部を備えていることを特徴とする仕分け機構。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の仕分け機構において、
前記押圧部材によって前記無端ベルトの幅方向に払い出された搬送物が滑走する傾斜面を備えた搬送路が前記無端ベルトの幅方向の両端部に設けられ、
前記駆動軸、前記従動軸、前記駆動側輪体及び従動側輪体が、それぞれ前記搬送路の下方に配置され、
前記搬送路は、前記回動体の走行時に、該回動体に設けられた前記押圧部材を前記傾斜面から退避させる窓部を備えていることを特徴とする仕分け機構。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の仕分け機構において、
前記押圧部材は、前記回動体に対して着脱自在であることを特徴とする仕分け機構。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の仕分け機構において、
前記無端ベルトに載置される前記搬送物の前記無端ベルトの幅方向における位置に基づいて、前記押圧部材が待機する位置が決定されることを特徴とする仕分け機構。
【請求項10】
搬送物が載置される無端ベルトと、
前記無端ベルトの走行方向に沿って複数配置される第1回転ローラと、前記第1回転ローラと並行に、かつ前記第1回転ローラよりも下方に複数配置される第2回転ローラとを有し、前記無端ベルトが前記第1回転ローラと前記第2回転ローラとに交互に巻き掛けられることで、前記無端ベルトの上面に上下に直交する方向に複数回蛇行させる屈曲ローラ群と、
前記無端ベルトが複数回蛇行されることで形成される複数の凹部の間隔と同一の間隔で配置される複数の駆動側輪体と、
前記駆動側輪体が設けられた駆動軸と、
前記複数の凹部の間隔と同一の間隔で配置される複数の従動側輪体と、
前記従動側輪体が設けられた従動軸と、
前記無端ベルトの走行方向において同一位置となる前記駆動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられ、前記駆動側輪体と前記従動側輪体とにそれぞれ巻き掛けられたときに、前記無端ベルトの走行方向において同一位置にある前記凹部内に往き側が入り込む複数の回動体と、
前記上面から上方に突出するように前記複数の回動体のそれぞれ前記無端ベルトの走行方向に一列となる位置に設けられ、前記複数の回動体の移動に併せて前記無端ベルトの幅方向に移動して前記無端ベルトにより搬送される前記搬送物を前記無端ベルトの幅方向に払い出す押圧部材と、
を備えたことを特徴とする仕分け装置。
【請求項11】
請求項10に記載の仕分け装置において、
前記駆動側輪体及び前記従動側輪体はスプロケットで、前記回動体はローラチェーンであることを特徴とする仕分け装置。
【請求項12】
請求項10に記載の仕分け装置において、
前記駆動側輪体及び前記従動側輪体は歯付プーリで、前記回動体はタイミングベルトであることを特徴とする仕分け装置。
【請求項13】
請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の仕分け装置において、
隣り合う前記第1回転ローラの間に、前記第2回転ローラと前記回転体との接触を防止する接触防止用のレールを配置したことを特徴とする仕分け装置。
【請求項14】
請求項13に記載の仕分け装置において、
前記接触防止用のレールは、前記移動する回転体をガイドするガイド部を備えていることを特徴とする仕分け装置。
【請求項15】
請求項10から請求項14のいずれか1項に記載の仕分け装置において、
前記駆動軸、前記従動軸、前記駆動側輪体及び前記従動側輪体が、前記無端ベルトの幅方向の両端部外側に設けられ、かつ前記押圧部材によって前記無端ベルトの幅方向に払い出された前記搬送物が滑走する傾斜面を備えた搬送路の下方に配置され、
前記搬送路は、前記回動体の走行時に、該回動体に設けられた前記押圧部材を前記傾斜面から退避させる窓部を備えていることを特徴とする仕分け装置。
【請求項16】
請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の仕分け装置において、
前記押圧部材は、前記回動体に対して着脱自在であることを特徴とする仕分け装置。
【請求項17】
請求項10から請求項16のいずれか1項に記載の仕分け装置において、
前記無端ベルトに載置される前記搬送物の前記無端ベルトの幅方向における位置に基づいて、前記押圧部材が待機する位置が決定されることを特徴とする仕分け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−197139(P2012−197139A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62150(P2011−62150)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000001834)三機工業株式会社 (316)
【Fターム(参考)】