説明

伝熱器管および伝熱器管の製造方法

【課題】 伝熱器管を伝熱特性に関し改良し、この種の伝熱器管の製造方法を提供することである。
【解決手段】 管軸線と、管壁と、管外面と、管内面とを備えた伝熱器管に関わる。管壁から、連続的に延在し且つ軸線平行にまたは螺旋状に周回するように延在する内側フィンが管内面に成形されている。各内側フィンは2つのフィン側面部と1つのフィン先端部とを有している。それぞれ隣接しあっている内側フィンの間には、連続的に延在する溝が形成されている。フィン先端部は規則的な間隔で反復する隆起部を有し、該隆起部は実質的に切頭角錐状の形状を有している。本発明による解決手段によれば、1つのフィン側面部からフィン先端部への移行エッジによって定義される輪郭線に沿って、この領域で前記フィン側面部から連なっている突出部が形成されていることにより、内側フィンのフィン側面部は半径方向に盛り上がっていることとし、さらに、伝熱器管を製造するための方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載の伝熱器管、および、請求項8または請求項9の前文に記載の伝熱器管の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱伝達は、冷凍技術および空調技術並びにプロセス技術およびエネルギー技術の多くの分野で行われる。これらの分野では、熱伝達のために管式熱交換器が使用されることが多い。この場合、多くの適用例では、管内面を液状媒体またはガス状媒体が流動し、液状媒体またはガス状媒体は熱流の方向に依存して冷却または加熱される。熱は管内面にある媒体から放出或いは引き出される。
【0003】
熱放出媒体と熱吸収媒体との間での熱搬送を可能にするには、熱放出媒体の温度が熱吸収媒体の温度よりも高くなければならない。この温度差は駆動温度差と呼ばれる。駆動温度差が大きければ大きいほど、それだけ熱の伝達が多くなる。他方、駆動温度差を小さく保つように努力がはらわれることもある。これにはプロセスの効率に対し利点があるからである。
【0004】
伝熱面を構造化することにより熱伝達を強化できることが知られている。これによって、平滑な表面の場合よりも伝熱面の単位面積あたりの熱をより多く伝達できることが達成できる。さらに、駆動温度差を小さくさせてプロセスをより効率的に構成することが可能である。金属製の伝熱器管の場合、管壁の材料からフィンまたは同種の要素を成形することによって伝熱面を構造化することが多い。これら一体に成形されるフィンは管壁との固い金属結合をもち、よって熱を最適に伝達させることができる。
【0005】
熱交換器の中でしばしば使用されるものは管束式熱交換器である。この装置では、内面と外面の双方を構造化した管がよく使用される。管束式熱交換器用に構造化した熱交換器管は、通常は、少なくとも1つの構造化した領域と、平滑な端部部材と、場合によっては平滑な中間部材とを有している。平滑な端部部材または中間部材は構造化した領域を画成している。管を支障なく管束式熱交換器に取り付けることができるようにするには、構造化した領域の外径は平滑な端部部材および中間部材の外径よりも大きくあってはならない。
【0006】
管の内面には、伝熱特性を改善するために軸線平行なフィンまたは螺旋状のフィンが使用されることがある。フィンを付けることによって管の内表面積が増大する。さらに、フィンを螺旋状に配置すると、管内を流動する媒体の乱れが大きくなり、従って熱伝達が改善される。内側フィンにノッチまたは溝を備えさせることで、管内面に取り付けた軸線平行なフィンまたは螺旋状のフィンの伝熱特性を改善できることは知られている。その例は特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6に見られる。フィンを切り欠くことによって、交互性のフィン高さと横方向の材料突起とを備えた構造がフィン側面部に生じる。この構造は、管内を流動する媒体の乱れを補助的に増大させる。
【0007】
特に冷凍技術および空調技術の適用例では、部分負荷時での冷凍装置の効率がますます大きな意味を持ってきている。部分負荷時には管内を流動する媒体の速度が著しく減少するため、伝熱媒体の貫流量が減少することがある。このとき伝熱抵抗の大部分が管内面へ転移するので、今日知られている管内面の構造を特に低流動速度に対しさらに改善する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第1312885B1号明細書
【特許文献2】中華人民共和国特許出願公開第101556124A号明細書
【特許文献3】中華人民共和国特許出願公開第101556125A号明細書
【特許文献4】米国特許第5992513号明細書
【特許文献5】米国特許第6018963号明細書
【特許文献6】米国特許第6412549号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、伝熱器管を伝熱特性に関し改良し、この種の伝熱器管の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の特徴は、伝熱器管に関しては、請求項1の構成によって表わされる。さらに、伝熱器管の製造方法に関しては、本発明の特徴は請求項8および請求項9によって表わされる。他の従属項は本発明の他の有利な構成に関わる。
【0011】
本発明は、管軸線と、管壁と、管外面と、管内面とを備えた伝熱器管に関わる。管壁から、連続的に延在し且つ軸線平行にまたは螺旋状に周回するように延在する内側フィンが管内面に成形されている。各内側フィンは2つのフィン側面部と1つのフィン先端部とを有している。それぞれ隣接しあっている内側フィンの間には、連続的に延在する溝が形成されている。フィン先端部は規則的な間隔で反復する隆起部を有し、該隆起部は実質的に切頭角錐状の形状を有している。本発明による解決手段によれば、1つのフィン側面部からフィン先端部への移行エッジによって定義される輪郭線に沿って、この領域で前記フィン側面部から連なっている突出部が形成されていることにより、内側フィンのフィン側面部は管の半径方向に盛り上がっている。
【0012】
この場合、本発明は、管内面での熱伝達を改善するため、管内を流動する媒体の乱れを増大させて、壁付近で媒体内部に形成される薄片状の境界層をかく乱させるという考慮から出発している。このため、管の内表面に特別に成形した構造要素を用い、たとえば付加的な特徴を備えた、軸線平行な内側フィンまたは螺旋状に周回するように延在する内側フィンを用いる。このような特徴とは、フィン先端部に設けた、実質的に切頭角錐状の形状を有している隆起部である。フィン先端部に設けた切頭角錐状の隆起部とは、たとえば空間方向に伸張させたすべての形状(たとえば延べ棒状の形状)をも含むものとする。切頭角錐体の側面は、湾曲した側面またはカバー面として形成されていてもよい。隆起部はフィン延在方向に規則的な間隔で反復している。内側フィンは隆起部の領域で最大フィン高さH2を有している。2つの隆起部の間にあるフィン先端部の領域は相対的な凹部である。そこで内側フィンは最小フィン高さH3を有している。フィン高さはそれぞれ管壁を起点に測ったものである。1つの隆起部から隣の凹部への移行は、切頭角錐状の隆起部の傾斜した側面によって行われる。1つの切頭角錐状の隆起部の、フィン側面部に対し平行に延在している側面は、フィン側面部との継目無しの移行部を形成している。
【0013】
媒体の流動速度が低くなると、それに伴って薄片状の境界層が厚くなる。薄片状の境界層の厚さが最大フィン高さとほぼ同じになると、内部構造の乱流増大作用は著しく低下する。内側フィンのフィン先端部に突出部を備えさせると、この望ましくない作用を阻止できることが明らかになった。突出部は1つのフィン側面部の移行エッジにおいてフィン先端部のほうへ延在している。そこで移行領域を多少半径方向に盛り上げるからである。これによりフィン先端部はフィン側面部を起点とする際立った微細構造を得る。換言すれば、突出部の典型的な外観は、切頭角錐状の隆起部の相当数の側面が切頭角錐体の古典的な幾何学的形状をわずかに歪ませたような耳状の形状を半径方向において形成しているというものである。本発明による突出部は、有利な形態では、隆起部の傾斜した角錐体側面部において際立っており、他方これらの突出部は隆起部のカバー面および2つの隆起部の間の領域では際立ちが小さい。
【0014】
これに対し、当初設定されている内側フィンにノッチを備えさせることにより、印刷物米国特許第5992513号明細書から公知の技術水準の設定による構造を生じさせると、ノッチの領域において内側フィンの側面部に横方向の材料突起が生じる。これらの材料突起は、ノッチの深さに応じてフィン側面部に異なる高さで設けられている。しかし、壁までの間隔はフィンの最大高さよりも常に小さい。これらの横方向の材料突起は、薄片状の境界層が管壁からの前記間隔よりも薄い限りは、補助的な乱流を流動に生じさせる。流動速度が小さくなっていって媒体の粘性が増大するに従い、薄片状の境界層が厚くなり、横方向の材料突起の作用が著しく低下する。しかも、このケースでは、材料突起と管壁との間に、流動を、よって熱伝達をほとんど停止させるような領域が形成されることがある。
【0015】
本発明による解決手段の格別な利点は、フィン先端部の領域に設けた突出部の微細構造が付加的な渦を生じさせ、従って管内を流動する媒体の乱れを増大させることにある。その結果得られる効率増大は、特に流動速度が低いときに顕著になる。というのは、突出部が薄片状の境界層の形成を阻止するからである。従って、突出部により、半径方向にこれら突出部を有していない技術水準から公知の構造の場合よりも、熱伝達が著しく強化される。
【0016】
本発明の有利な構成では、1つの切頭角錐状の隆起部の側面部のうち少なくとも1つは凹状に形成されていてよい。これらの側面部は角錐体内部に向けられる湾曲部を有し、これらの湾曲部により、切頭円錐体の側面部で際立って突出するエッジ構造またはより鋭いエッジ構造が形成される。このようなエッジの鋭い構造は層状流動を阻止して付加的に渦の形成を促進させ、伝熱効率を増大させる。
【0017】
有利には、切頭角錐状の隆起部は非対称に形成されていてよい。従って、伝熱特性をさらに最適にするため、非対称性は管内部の流動挙動に対応的に適合していてよい。たとえば、ほとんどの場合層状流動を阻止する角錐体エッジは対応的にエッジを鋭く形成されていてよい。
【0018】
本発明の有利な実施態様では、切頭円錐状の隆起部は、2つの隆起部の間にある凹部から、該凹部の位置での内側フィンの高さの20%ないし100%だけ突出している。
【0019】
もし隆起部が最小内側フィン高さH3の20%以下だけ凹部から突出していれば、半径方向の突出部は、流動に著しく影響することができるほど際立っていない。最小内側フィン高さH3の100%以上凹部から突出している隆起部は、製造が困難である。その結果、工具が望ましくない荷重を受けてその寿命が短くなるという不具合が生じる。内径が10mmと25mmの間の管の場合、内側フィンの最小高さH3は好ましくは0.20mmないし0.45mmであり、内側フィンの最大高さH2は好ましくは0.35mmないし0.60mmである。この場合、フィン先端部の隆起部は、2つの隆起部の間にある凹部から典型的には0.05mmないし0.20mmだけ突出する。
【0020】
有利には、隆起部の傾角αは最大で120゜である。傾角αとは、切頭角錐状の隆起部の傾斜側面部がフィン先端部と成す角度である。この角度が120゜以上であれば、フィン先端部の隆起部は波形構造を形成し、媒体の流動に十分影響しない。
【0021】
有利な構成では、管外面に外部構造が形成されている。従って、本発明による伝熱器管はその外面に、管外面での熱伝達を強化する構造化部を有している。有利には、外部構造はねじ状に周回するように延在する一体の外側フィンの形状に形成されている。一体とは、成形プロセスで管壁から加工されるようなタイプのフィンを言う。外側フィンによって管の外面が大きくなり、これによって熱伝達が強化される。
【0022】
本発明の他の観点は、本発明による伝熱器管の第1の製造方法に関わるもので、以下の方法ステップが実施され、すなわち
【0023】
a.第1の成形領域において、平滑管の壁を該平滑管の外面上を周回する第1のスピニング工具によって半径方向に成形する方法ステップと、
【0024】
b.第1の成形領域において、管壁を、管内に位置する第1の圧延マンドレルであって、回転可能に支持され、そのマンドレル外面上に深さT1の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第1の圧延マンドレルによって支持し、その際管壁の材料を第1の圧延マンドレルの溝の中へ押し込むことによって内部構造を形成させる方法ステップと、
【0025】
c.第2の成形領域において、平滑管の壁を、平滑管の外面上を周回する第2のスピニング工具によって半径方向に成形する方法ステップと、
【0026】
d.第2の成形領域において、管壁を、管内に位置する第2の圧延マンドレルであって、同様に回転可能に支持され、そのマンドレル外面上に深さT2の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第2の圧延マンドレルによって支持し、その際管壁の材料と第1の成形領域で形成した内部構造の材料とを第2の圧延マンドレルの溝の中へ押し込むことによって、連続的に延在する軸線平行な内側フィンまたは螺旋状の内側フィンを新たに成形し、この場合第2の成形領域で形成した内側フィンは第1の成形領域で成形した内部構造よりも著しく強く際立っており、第1の成形領域において第1の圧延マンドレルの溝に押し込んだ材料から、内側フィンの先端部に隆起部を形成させる方法ステップと、
が実施され、引張り装置により、前記成形領域を通過する管の軸線方向の搬送が保証される。
【0027】
本発明は、上記第1の方法においては、本発明による伝熱器管を製造するため、管の外面に配置されている、互いに間隔をもった少なくとも2つのスピニング工具から成る装置を使用することを前提としている。スピニング工具は、受容部でリング状に位置決めされ且つ回転可能に支持されている複数個のボールまたはローラから成っている。ボールまたはローラを備えた受容部は定置の装置内に収納され、管のまわりに回転することができ、ボールまたはローラは管壁を半径方向に変形させることができる。さらに別個の引張り装置が設けられており、この引張り装置を用いて管を軸線方向にスピニング工具を通じて引張ることができる。
【0028】
管を加工するため、スピニング工具を管のまわりに回転させ、管を引張り装置によって軸線方向に引張る。スピニング工具の作業領域では、管壁が異形化した圧延マンドレルによって支持される。
【0029】
本発明の他の観点は、本発明による伝熱器管の第2の製造方法に関わるもので、以下の方法ステップが実施され、すなわち、
【0030】
a.第1の圧延ステップにより管壁から材料を排除することによってフィン材を獲得し、生じたフィン付き管を圧延力によって回転させ、生じたねじ線状の外側フィンに対応してフィン付き管を前方へ押し出すことにより、第1の成形領域において平滑管の外面にねじ線状に延在する外側フィンを成形し、その際外側フィンを、高さを増大させながら非成形平滑管から成形する方法ステップと、
【0031】
b.第1の成形領域において、管壁を、管内に位置する第1の圧延マンドレルであって、回転可能に支持され、そのマンドレル外面上に深さT1の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第1の圧延マンドレルによって支持し、その際管壁の材料を第1の圧延マンドレルの溝の中へ押し込むことによって内部構造を形成させる方法ステップと、
【0032】
c.第2の圧延ステップにおいて、第1の成形領域から間隔をもって位置し且つさらに高さが上昇している第2の成形領域において外側フィンを形成させる方法ステップと、
【0033】
d.第2の成形領域において、管壁を、管内に位置する第2の圧延マンドレルであって、同様に回転可能に支持され、そのマンドレル外面上に深さT2の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第2の圧延マンドレルによって支持し、その際管壁の材料と第1の圧延ステップで形成した内部構造の材料とを第2の圧延マンドレルの溝の中へ押し込むことによって、連続的に延在する軸線平行な内側フィンまたは螺旋状の内側フィンを新たに成形し、この場合第2の成形領域で形成した内側フィンは第1の成形領域で成形した内部構造よりも著しく強く際立っており、第1の成形領域において第1の圧延マンドレルの溝に押し込んだ材料から、内側フィンの先端部に隆起部を形成させる方法ステップと、
を実施する。
【0034】
本発明は、上記第2の方法においては、本発明による伝熱器管を製造するため、n=3または4個の工具ホールダから成り、これら工具ホールダのそれぞれに、互いに間隔をもって配置される少なくとも2個の圧延工具が組み込まれている装置を使用することを前提としている。各工具ホールダの軸線は管軸線に対し傾斜して延びている。工具ホールダはそれぞれ360゜/nだけずらして管の周囲に配置されている。工具ホールダは半径方向に送り可能である。また工具ホールダは定置の圧延機の中に配置されている。圧延工具は互いに並設された複数個の圧延円板から成り、該圧延円板の径は外側フィンの前進成形率方向に増大している。
【0035】
管を加工するには、周囲に配置されて回転する圧延工具を平滑管に対し半径方向へ送って、平滑管と係合させる。これによって平滑管はその軸線のまわりに回転する。圧延工具の軸線は管軸線に対し傾斜して設置されているので、圧延工具はねじ線状に周回するように延在する外側フィンを平滑管の壁材から成形し、これと同時に、ねじ線状に周回するように延在している外側フィンのピッチに応じて、生じたフィン付き管を前方へ押しやる。各工具ホールダの第1の圧延工具は外側フィンの成形を開始し、各工具ホールダの他の圧延工具は外側フィンの更なる成形を続行する。2つの圧延工具間の間隔は、次の圧延工具の圧延円板が前の工具によって成形された外側フィンの間にある溝の中に係合するように整合されている必要がある。
【0036】
管軸線に沿って測った、隣り合う2つの外側フィンの中心の間隔は、フィンピッチpと呼ばれる。フィンピッチは通常は0.4mmと2.2mmの間である。外側フィンは好ましくは多条ねじのように周回して延在している。圧延工具の作業領域で管壁は異形化した圧延マンドレルによって支持される。
【0037】
次に、第1および第2の方法に共通の方法上の観点をさらに説明する。従って、両装置の構成部材は異形化態様が異なる2つの圧延マンドレルである。これらの圧延マンドレルは互いに直列に且つ同軸に棒に装着され、この棒で回転可能に支持されている。これらの圧延マンドレルの共通の軸線は棒の軸線と同一であり、管軸線と一致している。
【0038】
棒は、第1の方法においては、圧延マンドレルがスピニング工具の作業領域に位置決めされるように、適当な保持装置により固定されている。棒は、第2の方法においては、その他端でもって圧延機自体に固定されている。この棒を用いて圧延マンドレルは圧延工具の作業領域に位置決めされる。この場合、前進成形率方向で最初の圧延マンドレルは、前進成形率方向で最初のスピニング工具または圧延工具の作業領域に位置決めされ、他方前進成形率方向で2番目の圧延マンドレルは、前進成形率方向で次のスピニング工具または圧延工具の作業領域に位置決めされる。2番目の圧延マンドレルの外径は最初の圧延マンドレルの外径よりもいくぶん小さい。
【0039】
圧延マンドレルの異形部は通常は実質的に台形状の複数個の溝から成り、これらの溝は互いに平行に圧延マンドレルの外面に配置されている。最初の圧延マンドレルの溝の傾角をβ1と記す。最初の圧延マンドレルの溝はこの圧延マンドレルの軸線に対し0゜ないし60゜のねじれ角で延在し、深さT1を有している。2番目の圧延マンドレルの溝の傾角をβ2と記す。2番目の圧延マンドレルの溝はこの圧延マンドレルの軸線に対し0゜ないし45゜、好ましくは25゜ないし45゜のねじれ角で延在し、深さT2を有する。2番目の圧延マンドレルの溝の深さT2は、最初の圧延マンドレルの溝の深さT1よりも著しく大きい。圧延マンドレルのねじれ角は、少なくとも40゜の中間角が生じるように選定されている。有利には中間角は70゜と100゜の間である。所望の中間角を実現するため、好ましくは、最初の圧延マンドレルの溝は2番目の圧延マンドレルの溝に対し逆方向である。
【0040】
第1の成形領域において、第1のスピニング工具または第1の圧延工具の半径方向の力によって、管壁の材料を最初の圧延マンドレルの溝の中へ押し込む。これにより、軸線平行な内側フィンまたは螺旋状の内側フィンの形態の内部構造が管の内表面に成形される。管軸線に対し測った内側フィンのねじれ角は、最初の圧延マンドレルの溝のねじれ角に等しい。この第1の成形ステップで形成された内側フィンの、管壁から測った高さH1は、好ましくは0.05mmと0.20mmの間である。従って、この内部構造の際立ちは比較的弱い。第1の成形ステップで形成された内側フィンの高さH1は、最初の圧延マンドレルの溝の深さT1とほぼ同じ大きさであるが、しかしより大きくはない。合目的には、最初の圧延マンドレルの溝を材料で完全に充填するのがよい。この場合には、第1の成形ステップで形成された内側フィンの高さH1は、最初の圧延マンドレルの溝の深さT1と同じ大きさである。
【0041】
2番目の圧延マンドレルの外径は、第1の内側フィンの成形後の管の内法の内径よりも小さくなければならない。第1の内側フィンを成形した後の管の内法の内径は、第1の圧延ステップで形成された内部構造の高さH1の2倍を差し引いた最初の圧延マンドレルの外径にほぼ等しい。
【0042】
第2の成形領域では、他のスピニング工具または圧延工具の半径方向の力によって、管壁の材料と第1の成形領域で形成された内側フィンの材料とを2番目の圧延マンドレルの溝の中へ押し込む。これにより、連続的に延在する軸線平行な内側フィンまたは螺旋状の内側フィンが管の内表面に新たに成形される。この新たに成形した内側フィンの管軸線に対し測ったねじれ角は、2番目の圧延マンドレルの溝のねじれ角に等しい。両圧延マンドレルのねじれ角は、少なくとも40゜の角度を成すように選定されるので、第1の成形ステップで形成された内側フィンの材料は、2番目の圧延マンドレルの異形部によって設定される規則的な間隔で再び変形される。この変形した材料の一部は、第2の成形ステップで形成された内側フィンの先端部において本発明による半径方向の突出部を形成する。第1の圧延ステップで成形された内側フィンの、第2の成形スリップで変形しなかった領域は、第2の圧延ステップで形成された内側フィンの先端部で切頭角錐状の隆起部を形成する。この製造方法により、本発明による半径方向の突出部を切頭角錐状の隆起部の傾斜側面において特に際立たせることが可能になり、他方前記突出部は隆起部の先端部および2つの隆起部の間の領域においては際立ちが少ない。
【0043】
第2の成形ステップで管壁の材料から新たな内側フィンの望ましい成形を可能にするには、2番目の圧延マンドレルの溝の深さT2は、第1の成形ステップで形成された内側フィンの高さH1よりも著しく大きくなければならない。これにより、第2の成形ステップで形成した内側フィンを、第1の成形ステップの内部構造よりも強く際立たせることが可能になる。2番目の圧延マンドレルの溝の深さT2は、新たな内側フィンの目標とする最大高さH2と少なくとも同じ大きさでなければならない。内側フィンの数量と高さに応じては、完成した管の内表面積は非成形平滑管の内表面積を100%以下で上回ることができる。
【0044】
本発明の有利な構成では、第1の成形領域において形成した内部構造により、該内部構造を備えた管の内表面積を、非成形平滑管の内表面積に比べて少なくとも4%、最大で30%だけ大きくすることができる。従って、この内部構造の際立ちは比較的弱い。
【0045】
本発明の他の有利な構成では、第2の圧延マンドレルの溝の深さT2は第1の圧延マンドレルの溝の深さT1の少なくとも2.5倍の大きさである。これにより、第2の圧延ステップで形成された内側フィンが第1の圧延ステップの内部構造の高さH1よりも著しく大きい最大フィン高さH2に達することが可能になる。
【発明の効果】
【0046】
本発明の有利な構成では、第1の圧延マンドレルの溝の傾角(開口角)は最大で120゜である。これにより、フィン先端部の切頭角錐状の隆起部の有利な構成が達成できる。そして、課題を解決するための伝熱器管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】フィンと切頭角錐状の隆起部とを備えた管内部構造の、灰色で陰影を強調した斜視図である。
【図2】図1の管内部構造の斜視図である。
【図3】フィン先端部の切頭角錐状の隆起部の詳細図である。
【図4】フィンと非対称な切頭角錐状の隆起部とを備えた管内部構造の、灰色で陰影を強調した斜視図である。
【図5】図4の非対称な管内部構造の斜視図である。
【図6】フィン先端部の非対称な切頭角錐状の隆起部の詳細図である。
【図7】外面にフィンを取り付けた伝熱器管を内側マンドレルを用いて製造するための装置の図である。
【図8】外面にフィンを取り付けた伝熱器管を外側の圧延工具と内側マンドレルとを用いて製造するための装置の斜視図である。
【図9】本発明による解決手段により内部熱伝達を改善するための一般技術水準と比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明の実施形態を添付の図面を用いて詳細に説明する。
【0049】
全図において、互いに対応する部材には同一の参照符号が附してある。
【実施例1】
【0050】
図1は、内側フィン3と切頭角錐状の隆起部34とを備えた伝熱器管1の管内面22の構造の、灰色で陰影を強調した斜視図である。図2は図1の管内部構造の斜視図である。
【0051】
管内面22には、連続的に螺旋状に周回するように延在する内側フィン3が成形され、この場合各内側フィン3は2つのフィン側面部31と1つのフィン先端部32とを有している。それぞれ互いに隣接しあっている内側フィン3の間には、連続して延在する溝33が形成されている。フィン先端部32は規則的な間隔で反復している隆起部34を有し、これらの隆起部34は実質的に切頭角錐状の形状をもっている(実施例では平面分銅形としている)。内側フィン3のフィン側面部31は、1つのフィン側面部31からフィン先端部32への移行エッジによって定義される輪郭線に沿って盛り上がっている。図3はフィン先端部32に設けた切頭角錐状の隆起部34の詳細図であり、隆起部34は、この領域に、輪郭線に沿ってフィン側面部31から突出するように成形した突出部37を半径方向に備えている。
【0052】
図3において、図示した切頭角錐状の隆起部34の2つの側面部36は凹状に形成されている。これらの側面部36はフィン先端部32の一部でもあり、角錐部内部へ向けられる湾曲部を有し、該湾曲部により、切頭角錐部の側面に、際立って突出しているエッジ構造またはより鋭いエッジ構造が半径方向の前記突出部37の形状で形成されている。フィン先端部32は隆起部34の間では凹部35の形状に構成されている。鋭いエッジ構造は、伝熱特性を向上させるための渦形成を促進させるように作用する。
【実施例2】
【0053】
図4ないし図6も、内側フィン3と切頭角錐状の隆起部34とを備えた伝熱器管1の管内面22の構造を灰色で陰影を強調した斜視図である。図5は図4の管内部構造の斜視図である。図4ないし図6では、切頭角錐状の隆起部34が内側フィン3の縦断面を境として非対称に形成されている。
【0054】
図6でも、図示した切頭角錐状の隆起部34の2つの側面部36は凹状に形成されている。これらの側面部36はフィン先端部32の一部でもあり、角錐部内部へ向けられる湾曲部を有し、該湾曲部により、切頭角錐部の側面に、際立って突出しているエッジ構造またはより鋭いエッジ構造が半径方向の前記突出部37の形状で形成されている。非対称により、管内部の流動状態に対応的に適合する鋭いエッジ構造が半径方向の突出部37によって生じ、渦形成を促進させる。
【実施例3】
【0055】
図7は、2つの圧延マンドレル100と200を用いて外面にフィンを形成した伝熱器管1を製造する装置の図である。図8は、外側の圧延工具と図7に対応する内側マンドレルとを用いて、外面にフィンを形成した伝熱器管1を製造する装置の斜視図である。本発明による伝熱器管1の製造方法では、第1の圧延ステップで、圧延円板301から構成された圧延工具300を用いて管壁2から材料を排除することによりフィン材を獲得するようにして、平滑管10の外面の第1の成形領域で、ねじ線状に延在する外側フィン4を成形する。このようにして生じたフィン付き管を圧延力によって回転させ、生じたねじ線状の外側フィン4を前方へ押す。管壁2は、第1の成形領域において、管内にある第1の圧延マンドレル100によって支持される。第1の圧延マンドレル100は回転可能に支持されており、そのマンドレル外面101に、深さT1の、軸線平行な溝または螺旋状の溝を有し、この場合管壁2の材料を第1の圧延マンドレル100の溝の中に押し込むことにより、比較的際立ちが弱い内部構造を形成させる。
【0056】
第2の圧延ステップでは、第1の成形領域から間隔をもって位置し且つさらに高さが上昇している第2の成形領域において、管外面21に外側フィン4を形成させ、この第2の成形領域で管壁2を、管内にあって同様に回転可能に支持され且つそのマンドレル外面201に深さT2の螺旋状の溝を有している第2の圧延マンドレル200によって支持する。その際、管壁2の材料と第1の圧延ステップで形成した内部構造の材料とを第2の圧延マンドレル200の溝の中に押し込むことによって、連続的に延在する内側フィン3を管内面22に新たに成形する。第2の成形領域に形成した内側フィンは、第1の成形領域に形成した内部構造よりもかなり強く際立っている。この内側フィン3の先端の隆起部34は、第1の成形領域において第1の圧延マンドレル100の溝の中へ押し込んだ材料から形成される。
【0057】
図9は、本発明による内部構造の機能的効果を説明するグラフである。内径が16mmの管を例に、平滑管に対する内部熱伝達の改善率が管内を流れる水の速度の関数として図示してある。水の平均温度は9℃である。グラフには、技術水準による管の成績係数と、本発明による内部構造を備えた管の成績係数との双方が図示されている。比較管においては、米国特許第5992513号明細書から引用した技術水準の設定値にしたがった構造が実現されている。これからわかるように、本発明による内部構造は技術水準による管に比べて、2m/s以下の水の速度に対し著しい効率増大を有している。水の速度が1m/s以下ではほぼ40%の効果である。
【符号の説明】
【0058】
1 伝熱器管
2 管壁
21 管外面
22 管内面
3 内側フィン
31 フィン側面部
32 フィン先端部
33 溝
34 隆起部
35 凹部
36 隆起部の側面部
37 突出部
4 外側フィン
10 平滑管
100 第1の圧延マンドレル
101 第1の圧延マンドレルのマンドレル外面
200 第2の圧延マンドレル
201 第2の圧延マンドレルのマンドレル外面
300 圧延工具
301 圧延円板
α 隆起部の傾角
β1 第1の圧延マンドレルの溝の傾角
β2 第2の圧延マンドレルの溝の傾角
T1 第1の圧延マンドレルの溝深さ
T2 第2の圧延マンドレルの溝深さ
A 管軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管軸線(A)と、管壁(2)と、管外面(21)と、管内面(22)とを備えた伝熱器管(1)であって、
−前記管壁(2)から、連続的に延在し且つ軸線平行にまたは螺旋状に周回するように延在する内側フィン(3)が前記管内面(22)に成形され、
−各内側フィン(3)が2つのフィン側面部(31)と1つのフィン先端部(32)とを有し、
−それぞれ隣接しあっている前記内側フィン(3)の間に、連続的に延在する溝(33)が形成され、
−前記フィン先端部(32)が規則的な間隔で反復する隆起部(34)を有し、
−前記隆起部(34)が実質的に切頭角錐状の形状を有している、
前記伝熱器管(1)において、
1つのフィン側面部(31)から前記フィン先端部(32)への移行エッジによって定義される輪郭線に沿って、この領域で前記フィン側面部(31)から連なっている突出部(37)が形成されていることにより、前記内側フィン(3)の前記フィン側面部(31)が管の半径方向に盛り上がっていることを特徴とする伝熱器管(1)。
【請求項2】
1つの切頭角錐状の隆起部(34)の前記側面部(36)のうち少なくとも1つが凹状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の伝熱器管(1)。
【請求項3】
前記切頭角錐状の隆起部(34)が前記内側フィン(3)の縦断面を境として非対称に形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の伝熱器管(1)。
【請求項4】
前記切頭円錐状の隆起部(34)が、2つの隆起部(34)の間にある凹部(35)から、該凹部(35)の位置での前記内側フィン(3)の高さの20%ないし100%だけ突出していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載の伝熱器管(1)。
【請求項5】
前記隆起部(34)の傾角αが最大で120゜であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一つに記載の伝熱器管(1)。
【請求項6】
前記管外面(21)に外部構造(4)が形成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一つに記載の伝熱器管(1)。
【請求項7】
前記外部構造(4)がねじ状に周回するように延在する一体の外側フィンの形状に形成されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一つに記載の伝熱器管(1)。
【請求項8】
請求項1から5までのいずれか一つに記載の伝熱器管(1)の製造方法において、以下の方法ステップを実施し、すなわち、
a.第1の成形領域において、平滑管(10)の壁を該平滑管の外面上を周回する第1のスピニング工具によって半径方向に成形する方法ステップと、
b.前記第1の成形領域において、前記管壁を、前記管内に位置する第1の圧延マンドレル(100)であって、回転可能に支持され、そのマンドレル外面(101)上に深さT1の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第1の圧延マンドレル(100)によって支持し、その際前記管壁の材料を前記第1の圧延マンドレル(100)の前記溝の中へ押し込むことによって内部構造を形成させる方法ステップと、
c.第2の成形領域において、前記平滑管の前記壁を、前記平滑管の前記外面上を周回する第2のスピニング工具によって半径方向に成形する方法ステップと、
d.第2の成形領域において、前記管壁を、前記管内に位置する第2の圧延マンドレル(200)であって、同様に回転可能に支持され、そのマンドレル外面(201)上に深さT2の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第2の圧延マンドレル(200)によって支持し、その際前記管壁の材料と前記第1の成形領域で形成した前記内部構造の材料とを前記第2の圧延マンドレル(200)の前記溝の中へ押し込むことによって、連続的に延在する軸線平行な内側フィンまたは螺旋状の内側フィンを新たに成形し、この場合前記第2の成形領域で形成した前記内側フィンは前記第1の成形領域で成形した前記内部構造よりも著しく強く際立っており、前記第1の成形領域において前記第1の圧延マンドレル(100)の前記溝に押し込んだ材料から、前記内側フィンの先端部に隆起部(34)を形成させる方法ステップと、
e.引張り装置により、前記成形領域を通過する前記管の軸線方向の搬送を保証する方法ステップと、
を実施する方法。
【請求項9】
請求項6または7に記載の伝熱器管(1)の製造方法において、以下の方法ステップを実施し、すなわち、
a.第1の圧延ステップにより管壁から材料を排除することによってフィン材を獲得し、生じたフィン付き管を圧延力によって回転させ、生じたねじ線状の外側フィン(4)に対応して前記フィン付き管を前方へ押し出すことにより、第1の成形領域において平滑管(10)の外面にねじ線状に延在する前記外側フィン(4)を成形し、その際前記外側フィン(4)を、高さを増大させながら非成形平滑管(10)から成形する方法ステップと、
b.前記第1の成形領域において、前記管壁を、前記管内に位置する第1の圧延マンドレル(100)であって、回転可能に支持され、そのマンドレル外面上に深さT1の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第1の圧延マンドレル(100)によって支持し、その際前記管壁の材料を前記第1の圧延マンドレル(100)の前記溝の中へ押し込むことによって内部構造を形成させる方法ステップと、
c.第2の圧延ステップにおいて、前記第1の成形領域から間隔をもって位置し且つさらに高さが上昇している第2の成形領域において前記外側フィン(4)を形成させる方法ステップと、
d.前記第2の成形領域において、前記管壁(2)を、前記管内に位置する第2の圧延マンドレル(200)であって、同様に回転可能に支持され、そのマンドレル外面(201)上に深さT2の軸線平行な溝または螺旋状の溝を有している前記第2の圧延マンドレル(200)によって支持し、その際前記管壁(2)の材料と前記第1の圧延ステップで形成した前記内部構造の材料とを前記第2の圧延マンドレル(200)の前記溝の中へ押し込むことによって、連続的に延在する軸線平行な内側フィンまたは螺旋状の内側フィンを新たに成形し、この場合前記第2の成形領域で形成した前記内側フィンは前記第1の成形領域で成形した前記内部構造よりも著しく強く際立っており、前記第1の成形領域において前記第1の圧延マンドレル(100)の前記溝に押し込んだ材料から、前記内側フィン(3)の先端部に隆起部(34)を形成させる方法ステップと、
を実施する方法。
【請求項10】
前記第1の成形領域において形成した前記内部構造により、該内部構造を備えた前記管の内表面積を、前記非成形平滑管(10)の内表面積に比べて少なくとも4%、最大で30%だけ大きくすることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の圧延マンドレル(200)の前記溝の前記深さT2が前記第1の圧延マンドレル(100)の前記溝の前記深さT1の少なくとも2.5倍の大きさであることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の圧延マンドレル(100)の前記溝の傾角が最大で120゜であることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−133217(P2011−133217A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270010(P2010−270010)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(592179160)ヴィーラント ウェルケ アクチーエン ゲゼルシャフト (14)
【氏名又は名称原語表記】WIELAND−WERKE AKTIENGESELLSCHAFT