説明

伸線装置用のダイスの洗浄装置

【課題】 加工の際に生じた細線の粉状の屑をダイス孔から確実に除去し、ダイス孔の詰まりを防止することができる伸線装置用のダイスの洗浄装置を提供する。
【解決手段】 洗浄装置1は、細線を縮径し伸線するダイス孔3cが貫通して形成されたダイス3を取り付けて、ダイス孔3cを洗浄するためのものであって、流体Hが導入されるチャンバ7bが有底円筒状のシリンダ部材7に形成されており、略円柱状を為すピストン部材5をシリンダ部材7の開口端から摺動可能に収容すると共に、チャンバ底壁7aの外側にダイス3を取り付けるためのダイス取付部Mが形成されており、ダイス3が取り付けられた状態で、チャンバ7bとダイス孔3cの入口側開口部3eとが連通されており、ピストン部材5を押し込んで、チャンバ7bから、入口側開口部3eに向けて流体Hを圧送させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金等の貴金属又は貴金属合金からなる細線の伸線装置に用いられるダイスの洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、伸線装置の一種である光ファイバの線引き装置用のダイスを洗浄するための装置として、超音波洗浄器の中に純水を満たし、この中に光ファイバ被覆用ダイスを沈め、洗浄液入口から洗浄液を供給すると共に、同じ量の洗浄液を洗浄液出口から排出させ、次いで超音波振動子によってこれらに所定の周波数及び出力の超音波振動を加えるようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−81982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に記載されているダイスの洗浄装置を、半導体のボンディングワイヤ等に用いられる金等の貴金属又は貴金属合金からなる細線の伸線装置に用いられるダイスを洗浄する用途に適用した場合、細線を縮径し伸線するダイス孔の径が極めて小さいため、加工の際に生じた細線の粉状の屑が、前記ダイス孔に詰まっていないことを、超音波振動を加えた後に目視で確認することが困難であった。
このため場合によっては、粉状の加工屑がダイス孔に詰まっているにも拘わらず、このような洗浄不良のダイスが伸線工程に供されてしまい、加工屑によって細線が損傷されてしまうという不都合があった。
また、超音波振動を加えただけでは、加工屑を除去するのに長時間を要するという不都合があった。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、加工の際に生じた細線の粉状の屑をダイス孔から確実且つ速やかに除去し、ダイス孔の詰まりを防止することができる伸線装置用のダイスの洗浄装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決して、前記の目的を達成するために、請求項1記載の伸線装置用のダイスの洗浄装置は、細線を縮径し伸線するダイス孔が貫通して形成されたダイスを取り付けて、該ダイス孔を洗浄するための伸線装置用のダイスの洗浄装置であって、該洗浄装置は、流体が導入されるチャンバを備え、前記ダイスが取り付けられた状態で、前記チャンバと前記ダイス孔の一の開口部とが連通されており、前記チャンバから、前記一の開口部に向けて前記流体を圧送する圧送手段を設けたことを特徴とするものである。
【0006】
また、請求項2に係る発明は、前記流体を介して前記一の開口部に向けて超音波振動を加える超音波発生部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の伸線装置用のダイスの洗浄装置である。
【0007】
また、請求項3に係る発明は、前記チャンバが有底円筒状のシリンダ部材に形成されており、略円柱状を為すピストン部材を前記圧送手段として前記シリンダ部材の開口端から摺動可能に収容すると共に、チャンバ底壁の外側に前記ダイスを取り付けるためのダイス取付部が形成されており、前記チャンバと前記ダイス孔とが、前記チャンバ底壁を貫通する連通孔を介して連通されたことを特徴とする請求項1または2に記載の伸線装置用のダイスの洗浄装置である。
【0008】
また、請求項4に係る発明は、前記チャンバ底壁の近傍で、前記シリンダ部材のチャンバ周壁を貫通して前記チャンバに開口される流入口と、前記流入口よりも前記開口端側で、前記チャンバ周壁を貫通して前記チャンバに開口される排出口とが形成されており、流体供給源と接続されると共に前記流入口に接続された流体流入手段と、前記排出口に接続された空気排出手段とが設けられたことを特徴とする請求項3に記載の伸線装置用のダイスの洗浄装置である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る伸線装置用のダイスの洗浄装置によれば、圧送手段により、チャンバから、ダイス孔の一の開口部に向けて流体を圧送させることにより、ダイス孔に加工の際に生じた細線の粉状の屑が詰まっている場合には、この加工屑をダイス孔から確実且つ速やかに押し出して除去できるので、ダイス孔の詰まりを防止することができる。
また、ダイス孔に加工屑が詰まっていない場合には、圧送された流体は、ダイス孔から噴出されるので、詰まりがないことを目視等で容易に認識することができる。
【0010】
また、請求項2に係る伸線装置用のダイスの洗浄装置によれば、超音波発生部から発せられた超音波の振動が、チャンバ内の流体を介してダイス孔内に作用することにより、粉状の加工屑を剥離させて、より確実なダイスの洗浄を行うことができる。
【0011】
また、請求項3に係る伸線装置用のダイスの洗浄装置によれば、シリンダ部材に形成されたチャンバに流体を流入させ、ピストン部材をシリンダ部材に押し込むことにより、チャンバ内の流体が圧縮される。
この圧縮された流体は、チャンバから、チャンバ底壁を貫通する連通孔を介してダイス孔に向けて押し込まれ、ダイス孔に加工の際に生じた細線の粉状の屑が詰まっている場合には、この加工屑をダイス孔から確実且つ速やかに押し出して除去できるので、ダイス孔を洗浄して詰まりを防止することができる。
また、ダイス孔に加工屑が詰まっていない場合には、圧縮された流体は、前記連通孔を介しダイス孔から噴出されるので、やはり詰まりがないことを目視等で容易に認識することができる。
【0012】
更に、請求項4に係る伸線装置用のダイスの洗浄装置によれば、流入口に接続された流体流入手段を介してチャンバ内に流体を導入させることができると共に、チャンバ内の空気を排出口から装置外部に排出させることができるので、流体の圧縮を確実に行うことができ、ダイス孔の洗浄を一層確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図1から図3に基づいて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した洗浄装置1にダイス3が取り付けられた様子を示す図であって、この洗浄装置1は、略円柱状を為し、フランジ5aと胴部5bとを備えるピストン部材5と、内部がチャンバ7bとされて、このピストン部材5をその開口端から図1におけるB方向に摺動可能に収容すると共に、チャンバ底壁7aの外側にダイス取付部Mが設けられた円筒状のシリンダ部材7と、流体(本実施の形態では水である。)Hを図1におけるD1方向に流通させるための第1の一方向弁(流体流入手段)9と、チャンバ7b内の流体Hとチャンバ7b内に混入された空気Aとを図1におけるD2方向に流して排出させるための第2の一方向弁(空気排出手段)23と、ダイス取付部Mを覆うように装着され、キャップ貫通孔25aが形成されたキャップ部材25とを備えている。
また、本実施の形態においては、ピストン部材5の先端には、圧電セラミック等からなる周知の超音波発生部27が設けられている。
【0014】
ダイス3は円板状を為し、互いに平行に形成された入口側端面3aと出口側端面3bとが外周面3dにより連設されていると共に、ダイス3の軸線Lを中心とする細線を縮径し伸線するためのダイス孔3cが、入口側端面3aと出口側端面3bとを貫通して形成されており、本実施の形態においては、その軸線Lが、略水平方向とされると共にシリンダ部材7の軸線と一致するように洗浄装置1に取り付けられている。
【0015】
シリンダ部材7は、チャンバ底壁7a近傍のチャンバ周壁7cに貫通して形成された流入口7eを備えており、第1の一方向弁9が、その一端は流入口7eに接続されると共に、その他端は流体Hを貯留したタンク(流体供給源)21に接続され、流体Hを図1におけるD1方向に流通可能に設けられている。
また、シリンダ部材7は、流入口7eよりも開口端側のチャンバ周壁7cに貫通して形成された排出口7dを備えており、第2の一方向弁23が、その一端は排出口7dに接続されると共に、その他端は洗浄装置1の外部に開放され、チャンバ7b内の流体Hとチャンバ7b内に混入された空気Aを図1におけるD2方向に流して排出可能に設けられている。
【0016】
シリンダ部材7のチャンバ底壁7aの中心には、軸線Lの方向に連通孔7fが形成されており、この連通孔7fにより、チャンバ7bと前記ダイス取付部Mとが連通されている。
【0017】
シリンダ部材7に設けられたダイス取付部Mの詳細について、図1の要部拡大図である図2に基づいて説明すると、シリンダ部材7の端壁面7gには、チャンバ7bの方向に向けて第1の凹部7hが凹設されている。
この第1の凹部7hの内周面には雌ネジ部7kが形成されており、後述するキャップ部材25の雄ネジ部25cと螺合される。
更に、第1の凹部7hの底面からは、第1の凹部7hよりも小径で、ダイス3の外周面3dに嵌合されるシリンダ側保持面7mとダイス3の入口側端面3aに当接されるシリンダ側対向面7pとを備える第2の凹部7rが形成されており、これら第1の凹部7hと第2の凹部7rとにより、シリンダ部材7のダイス取付部Mが構成されている。
なお、シリンダ側対向面7pの中心には、前記連通孔7fが開口されている。
【0018】
一方、キャップ部材25には、一端にフランジ25bが設けられると共に、このフランジ25bに連設される略筒状の胴部の外周には、シリンダ部材7の雌ネジ部7kと螺合される前記雄ネジ部25cが形成されている。
また、キャップ部材25の他端側の端壁面25dからは、ダイス3の外周面3dに嵌合されるキャップ側保持面25eとダイス3の出口側端面3bに当接されるキャップ側対向面25fとを備える凹部が形成されている。
なお、前記シリンダ側対向面7p及びキャップ側対向面25fのそれぞれには、リング状のパッキン29,29が取り付けられている。
【0019】
ダイス3をダイス取付部Mに取り付ける場合には、まずダイス3の入口側端面3aをシリンダ側対向面7pに向けてこのシリンダ側対向面7pに取り付けられたパッキン29に密着するように第2の凹部7rに挿入させることにより、ダイス3の外周面3dの入口側端面3aの近傍を、シリンダ側保持面7mにより保持させる。
次に、キャップ部材25にパッキン29を取り付けた状態で、キャップ部材25のキャップ側対向面25fをダイス3の出口側端面3bに向け、キャップ部材25をパッキン29と出口側端面3bとが当接されるまで前記雌ネジ部7kにねじ込んでいく。
パッキン29と出口側端面3bとが当接された状態では、ダイス3の外周面の出口側端面3bの近傍が、キャップ側保持面25eにより保持される。
【0020】
そして、パッキン29,29のそれぞれが、ダイス3の入口側端面3aと出口側端面3bに押し付けられることにより、ダイス3の入口側端面3aと出口側端面3bとの間が、前記ダイス孔3cのみにより連通されるようにシールされる。
また、ダイス孔3cに加工の際に生じた細線の粉状の屑が詰まっていない場合には、シリンダ部材7のチャンバ7bと洗浄装置1の外部とは、連通孔7fとダイス3のダイス孔3cとキャップ貫通孔25aとを介して連通されている。
【0021】
以上のようにしてダイス3が取り付けられた洗浄装置1により、ダイス3の洗浄を行う方法を図1及び図3に基づいて説明すると、まず、図1において排出口7dを上側に向け、第1の一方向弁9と第2の一方向弁23とを共に開状態とした上で、チャンバ7bの開口端から収容したピストン部材5をB方向に進退させることにより、ピストン部材5の胴部5bを、このチャンバ7bの開口端と、シリンダ部材7の排出口7dを塞がない位置(図1において、ピストン部材5の先端面5cが、二点鎖線で示された位置Pよりもシリンダ部材7の開口端寄りにある位置)との間で往復動させる。
これにより、チャンバ7b内に混入された空気Aは、第2の一方向弁23から洗浄装置1の外部に排出されつつ、タンク21の流体Hがチャンバ7b内に吸い込まれる。
そして、第2の一方向弁23から流体Hが流出されるまで前記ピストン部材5を往復動させて、チャンバ7b内を流体Hで充満させる。
【0022】
次に、超音波発生部27を起動させ、ピストン部材5を、フランジ5aがシリンダ部材7の開口端に当接されるまでB方向に前進させて押し込む。
排出口7dはピストン部材5の胴部5bにより塞がれると共に、第1の一方向弁9は流体HのD1方向への流れしか許容しないように設けられているので、チャンバ7b内の圧縮された流体Hは、連通孔7fを通ってダイス取付部Mに導入される。
【0023】
ダイス3のダイス孔3cの入口側開口部(一の開口部)3eに粉状の加工屑が詰まっている間は、ダイス孔3cの出口側開口部(他の開口部)3fから流体Hは噴出されない。
一方、粉状の加工屑が、加圧された流体Hにより出口側開口部3fへ押出されて除去されて入口側開口部3eに粉状の加工屑が詰まっていない状態となった場合には、流体Hが、チャンバ7bと連通孔7fとダイス孔3cとキャップ貫通孔25aとを通じて洗浄装置1の外部へ噴出される(図3参照)。
また、超音波発生部27を起動させて、入口側開口部3eに詰まっている加工屑を剥離させることにより、加工屑が更に効果的に除去される。
【0024】
なお、前述の通り、パッキン29,29により、ダイス3の入口側端面3aと出口側端面3bとの間は、ダイス孔3cのみにより連通されるようにシールされているので、ダイス孔3cが詰まっている場合に、圧縮された流体Hが、入口側端面3aから外周面3dを通って出口側端面3bに至って洗浄装置1の外部へ噴出されることはない。
また、以上の手順を何回か繰り返すことにより、ダイス3の洗浄を更に確実に行うことができる。
【0025】
以上説明した通り、本実施の形態によれば、圧縮された流体Hは、チャンバ7bから連通孔7fを介してダイス孔3cに向けて押し込まれ、ダイス孔3cに加工の際に生じた細線の粉状の屑が詰まっている場合には、この加工屑をダイス孔3cから確実且つ速やかに押し出して除去できるので、ダイス孔3cの詰まりを防止することができる。
また、ダイス孔3cに加工屑が詰まっていない場合には、圧縮された流体Hは、チャンバ7bと連通孔7fとダイス孔3cとキャップ貫通孔25aとを通じて洗浄装置1の外部へ噴出されるので、詰まりがないことを目視で容易に認識することができる。
【0026】
また、本実施の形態によれば、超音波発生部27から発せられた超音波の振動が、チャンバ7b内の流体Hを介してダイス孔3c内に作用することにより、粉状の加工屑を剥離させて、より確実に、ダイス孔3cの詰まりを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、流入口7eに接続された第1の一方向弁9を介してチャンバ7b内に流体Hを導入させることができると共に、チャンバ7b内の空気Aを排出口から洗浄装置1の外部に排出させることができるので、流体Hの圧縮を確実に行うことができると共に超音波振動を有効にダイス孔3cに伝達させることができるので、ダイス孔3cの詰まりを一層確実に防止することができる。
【0027】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能なものである。
具体的には、上述した実施の形態においては、超音波発生部27を設けているが、この超音波発生部27を設けなくても、ダイス孔3cから流体Hが噴出されることを確認することにより、ダイス孔3cの詰まりがないことを目視で認識することも可能である。
また、上述した実施の形態においては、パッキン29,29により、ダイス3の入口側端面3aと出口側端面3bとをシールしているが、これに代えて、Oリング等により、ダイス3の外周面3dをシールするようにしても構わない。
【0028】
また、ダイス孔3cの詰まりがないことを目視で確認する代わりに、キャップ部材25のキャップ貫通孔25aからの流体Hの噴出を検出するセンサを設けても良い。
更に、ダイス3の取り付け、ピストン部材5によるチャンバ7b内への流体Hの導入、流体Hの加圧、キャップ貫通孔25aからの流体Hの噴出確認、ダイス3の取り外しを自動化した洗浄装置とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0029】
加工の際に生じた細線の粉状の屑をダイス孔から確実且つ速やかに除去し、ダイス孔の詰まりを防止することができる伸線装置用のダイスの洗浄装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態において、チャンバ7b内に流体Hが導入されると共に、この流体Hとチャンバ7b内に混入された空気Aが、洗浄装置1の外部に排出される様子を示す図である。
【図2】図1の要部拡大図であって、ダイス取付部Mの詳細を示す図である。
【図3】本発明の実施形態において、チャンバ7b内の流体Hが圧縮され、ダイス孔3cを通って洗浄装置1の外部に噴出される様子を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
1 洗浄装置 3 ダイス 3c ダイス孔 3e 入口側開口部(一の開口部) 3f 出口側開口部(他の開口部) 5 ピストン部材 7 シリンダ部材 7b チャンバ 7d 排出口 7e 流入口 7f 連通孔 9 第1の一方向弁(流体流入手段) 23 第2の一方向弁(空気排出手段) 25 キャップ部材 25a キャップ貫通孔 27 超音波発生部 29 パッキン A 空気 H 流体 M ダイス取付部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細線を縮径し伸線するダイス孔が貫通して形成されたダイスを取り付けて、該ダイス孔を洗浄するための伸線装置用のダイスの洗浄装置であって、
該洗浄装置は、流体が導入されるチャンバを備え、前記ダイスが取り付けられた状態で、前記チャンバと前記ダイス孔の一の開口部とが連通されており、
前記チャンバから、前記一の開口部に向けて前記流体を圧送する圧送手段を設けたことを特徴とする伸線装置用のダイスの洗浄装置。
【請求項2】
前記流体を介して前記一の開口部に向けて超音波振動を加える超音波発生部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の伸線装置用のダイスの洗浄装置。
【請求項3】
前記チャンバが有底円筒状のシリンダ部材に形成されており、略円柱状を為すピストン部材を前記圧送手段として前記シリンダ部材の開口端から摺動可能に収容すると共に、チャンバ底壁の外側に前記ダイスを取り付けるためのダイス取付部が形成されており、
前記チャンバと前記ダイス孔とが、前記チャンバ底壁を貫通する連通孔を介して連通されたことを特徴とする請求項1または2に記載の伸線装置用のダイスの洗浄装置。
【請求項4】
前記チャンバ底壁の近傍で、前記シリンダ部材のチャンバ周壁を貫通して前記チャンバに開口される流入口と、前記流入口よりも前記開口端側で、前記チャンバ周壁を貫通して前記チャンバに開口される排出口とが形成されており、
流体供給源と接続されると共に前記流入口に接続された流体流入手段と、前記排出口に接続された空気排出手段とが設けられたことを特徴とする請求項3に記載の伸線装置用のダイスの洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−263777(P2006−263777A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−85783(P2005−85783)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】