説明

低周波治療機能を具えたマウス

【課題】低周波治療機能を具えたマウスを提供する。
【解決手段】コンピュータ用マウスの形状を有し、マウス装置と低周波電気治療装置が結合されてなり、該マウス装置と低周波治療装置が共用ケーシングに設置され、共用ケーシングの表面に第1導電エリア41と第2導電エリア42が設けられて、使用者がマウスを使用する時に低周波治療の機能を使用できるよう形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は低周波治療機能を具えたマウスに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ使用者は長時間マウスを使用する時、腱鞘炎を発生しやすく、腱鞘炎を防止する対策が必要である。特許文献1には振動マッサージ装置を取り付けたマウスが記載され、使用者は振動マッサージ装置を使用して手部或いはその他の部分をマッサージできる。しかし、この装置は使用者がマウス機能を使用する時に振動マッサージ機能を同時に使用することはできない。なぜならマウス機能は振動状態では使用しにくいからである。このためその他の腱鞘炎防止の対策が必要となる。
【0003】
なお、周知の低周波治療装置の回路については多種類があるが、例えば特許文献2〜4に記載のものがある。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6、323、841号明細書
【特許文献2】米国特許第4、598、713号明細書
【特許文献3】米国特許第4、210、151号明細書
【特許文献4】米国特許第3、817、254号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主要な目的は、コンピュータ使用者がマウスを使用している時に低周波治療装置の機能を使用できる、低周波治療機能を具えたマウスを提供することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、コンピュータ使用者がマウスを使用する時に、腱鞘炎の発生を減らし、使用者が既に腱鞘炎を有している場合は、現在の漢方医学の研究に基づきそれを改善できる、低周波治療機能を具えたマウスを提供することにある。
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明は一種の低周波治療機能を具えたマウスを提供し、それは、コンピュータ用マウスの形状を有し、マウス装置と低周波電気治療装置が結合されてなり、該マウス装置と低周波治療装置が共用ケーシングに設置され、共用ケーシングの表面に第1導電エリアと第2導電エリアが設けられている。
【0008】
低周波治療装置の第1出力電極と第2出力電極はそれぞれ第1導電エリアと第2導電エリアに接続され、使用者が掌でマウスを握持する時、掌が第1導電エリアと第2導電エリアに接触する。実施例によると、掌中央のツボ(労宮穴)は重要なツボ(漢方医学の研究によると、労宮穴を刺激することで腱鞘炎の発生を減らせると共に、肩こりなどの症状を改善できる)であり、このため第1導電エリアと第2導電エリアの位置は掌中心に接触する位置とされるのがよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、低周波治療機能を具えたマウスであって、該マウスはコンピュータと電気的に接続され、
マウス装置と、
第1出力電極と第2出力電極を包含する低周波治療装置と、
該マウス装置と該低周波治療装置を収容する共用ケーシングと、
を包含したことを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウスとしている。
請求項2の発明は、請求項1記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、共用ケーシングが掌握持エリアを包含し、第1出力電極が該掌握持エリアに位置することを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウスとしている。
請求項3の発明は、請求項1記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、共用ケーシングが更に第1導電エリアと第2導電エリアを包含し、第1出力電極と第2出力電極がそれぞれ第1導電エリアと第2導電エリアに接続されたことを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウスとしている。
請求項4の発明は、請求項3記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、共用ケーシングが掌握持エリアを包含し、第1導電エリアが該掌握持エリアに位置することを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウスとしている。
請求項5の発明は、請求項4記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、第2導電エリアが掌握持エリアに位置することを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウスとしている。
請求項6の発明は、請求項1記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、第1出力電極の位置を変換可能であることを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウスとしている。
請求項7の発明は、請求項3記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、第1導電エリアの位置を変換可能であることを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウスとしている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は目的、手段、効果のいずれにおいても周知の技術の特徴とは異なっている。本発明は、コンピュータ使用者がマウスを使用している時に低周波治療装置の機能を使用できる、低周波治療機能を具えたマウスを提供している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1〜図2は本発明の第1実施例を示す。低周波治療機能を具えたマウス10の形状は一般のコンピュータ用マウスの形状である。低周波治療機能を具えたマウス10はマウス装置20と低周波治療装置30を包含する。
【0012】
マウス装置20は伝送線11でコンピュータ90と接合され、第1実施例ではUSBコネクタ12が採用され、USB規格の特性により、コンピュータ90が電力を低周波治療装置30に供給できる。マウス装置20はマウス機能を達成するための機械装置(例えばボタン21)と電子装置22(マウスの基本回路であり、USB伝送規格を採用する場合はUSB制御回路を包含する)を包含する。マウス装置20は公知の技術であるため、説明を省略する。注意すべきことは、マウス装置20はボール式マウス装置或いは光学式マウス装置とされうることである。
【0013】
低周波治療装置30(T.E.N.S;Transcutaneous Electro Nerve Stimulator)は低周波パルスを出力して神経(或いはツボ)を刺激する。低周波治療装置30の回路35は基本的に、波形ジェネレータと二つの出力電極(output electrodes)を具え、低周波治療装置30の回路35の設計には多種類があるが、出力電極の出力の波形、周波数、電圧及び電流の大きさを制御するものとされ、低周波治療装置30は公知の技術であるため、詳しい説明は省略する。回路35の設計については、例えば特許文献2、3、4等に記載されている。
【0014】
マウス装置と低周波治療装置30は共用ケーシング40に設置され、ここで述べる共用ケーシング40は複数のケーシングで構成されうる。共用ケーシング40は掌握持エリア45(図3〜図4の点線範囲も参照されたい)を包含し、該掌握持エリア45は使用者の掌95が握持するエリアであり、また即ち掌握持エリア45は低周波治療機能を具えたマウス10の後端位置とされる。本実施例では、共用ケーシング40の表面に第1導電エリア41と第2導電エリア42が設けられている。第1導電エリア41及び第2導電エリア42は導電材料(例えば金属材料)が共用ケーシング40の表面にコーティングされてなり、低周波治療装置30の第1出力電極31及び第2出力電極32がそれぞれ第1導電エリア41と第2導電エリア42に接続されている。
【0015】
第1導電エリア41及び第2導電エリア42の位置で最も好ましいのは非常に容易に使用者に接触される位置であり、これにより第1導電エリア41と第2導電エリア42は掌握持エリア45に位置するのがよい。
【0016】
第1導電エリア41/第1出力電極31は掌握持エリア45に位置するのがよいだけでなく、使用者の掌95がマウス10を握持する時に、掌中心のツボである労宮穴96が第1導電エリア41/第1出力電極31に接触できる位置がよく、図3に示されるようである(労宮穴はツボの一つであり、漢方医学中、人体中には多くの医療効果を有するツボがあり、通常は鍼灸でツボ刺激を行う。現代医学でもツボの存在は照明されている。)。
【0017】
以上の実施例は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明に基づきなしうる細部の修飾或いは改変は、いずれも本発明の権利請求範囲に属するものとする。例えば、低周波治療装置の出力モード、例えば波形、周波数、電圧及び電流の大きさをいずれも改変可能とすることができ、これにより操作ボタンを増設し、更に小ディスプレイを共用ケーシングに増設して操作表示インタフェースとなすか、コンピュータにソフトウェアプログラムを付設し(或いはインターネットを通して操作し)、使用者がソフトウェアプログラムを操作することで異なる出力モードを選択できるようにするか、コンピュータを通して低周波治療装置の出力モードを制御できるようにし、特にマウスに入出力インタフェース(例えばUSBコネクタ)を設けてコンピュータと接続する時、コンピュータが制御信号を低周波治療装置に伝送するものとできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の低周波治療機能を具えたマウスの第1実施例の立体図である。
【図2】本発明の低周波治療機能を具えたマウスの第1実施例の断面図である。
【図3】掌の労宮穴位置表示図である。
【図4】本発明の低周波治療機能を具えたマウスの第2実施例の立体図である。
【図5】本発明の低周波治療機能を具えたマウスの第4実施例の立体図である。
【符号の説明】
【0019】
10 マウス
11 伝送線 12 USBコネクタ
20 マウス装置 21 ボタン
22 電子装置 30 低周波治療装置
31 第1出力電極 32 第2出力電極
35 回路 39 スイッチ
40 共用ケーシング
41 第1導電エリア 42 第2導電エリア
45 掌握持エリア 46 軌道
47 スライドブロック 90 コンピュータ
95 掌 86 労宮穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低周波治療機能を具えたマウスであって、該マウスはコンピュータと電気的に接続され、
マウス装置と、
第1出力電極と第2出力電極を包含する低周波治療装置と、
該マウス装置と該低周波治療装置を収容する共用ケーシングと、
を包含したことを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウス。
【請求項2】
請求項1記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、共用ケーシングが掌握持エリアを包含し、第1出力電極が該掌握持エリアに位置することを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウス。
【請求項3】
請求項1記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、共用ケーシングが更に第1導電エリアと第2導電エリアを包含し、第1出力電極と第2出力電極がそれぞれ第1導電エリアと第2導電エリアに接続されたことを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウス。
【請求項4】
請求項3記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、共用ケーシングが掌握持エリアを包含し、第1導電エリアが該掌握持エリアに位置することを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウス。
【請求項5】
請求項4記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、第2導電エリアが掌握持エリアに位置することを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウス。
【請求項6】
請求項1記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、第1出力電極の位置を変換可能であることを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウス。
【請求項7】
請求項3記載の低周波治療機能を具えたマウスにおいて、第1導電エリアの位置を変換可能であることを特徴とする、低周波治療機能を具えたマウス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−289047(P2006−289047A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−238919(P2005−238919)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【出願人】(505314387)比内克思創新産品開發有限公司 (2)
【Fターム(参考)】