低減された実効線幅を有する光コヒーレンス撮像システム及びそれを使用する方法
周波数領域光コヒーレンス撮像システムは、光源と、光検出器と、光源と光検出器との間の光伝送路とを有する。光源と光検出器との間の光伝送路は、撮像システムの実効線幅を低減する。光源は広帯域光源とすることができ、光伝送路は周期光フィルタを含むことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2005年7月28日に出願した米国特許仮出願第60/703,376号(代理人整理番号第9526−4PR号)からの優先権を主張し、その開示内容全体を参照によって本明細書に組み込む。
【0002】
[発明の分野]
本発明は撮像システムに関し、さらに詳しくは、光コヒーレンス撮像システムに関する。
【背景技術】
【0003】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を使用する様々な撮像方法が知られている。そのようなシステムは、フーリエ領域OCT(FD−OCT)及び時間領域OCT(TD−OCT)として特徴付けることができる。FD−OCTは一般的に掃引光源(SS)及びスペクトル領域(SD)を含み、ここでSDシステムは一般的に、掃引レーザ源及びフォトダイオードよりむしろ広帯域光源を分光計と共に使用する。TDシステムは一般的にミラー又は基準光源の経時的な移動に依存し、撮像対象試料から戻ってくる光子にコヒーレンスデプスゲーティング(depth gating)を提供することによって、撮像深さを制御する。どちらのシステムも広帯域光源を使用して、深さ方向すなわち軸方向の達成可能な分解能を決定付ける、低いアグリゲートコヒーレンスを生じる。
【0004】
これらの撮像技術は、光学低コヒーレンス反射率測定(OLCR)の一般的分野から派生している。時間領域技術は特に、光コヒーレンス領域反射率測定から派生している。掃引光源技術は特に、光周波数領域反射率測定から派生している。スペクトル領域技術は、「スペクトルレーダ」と呼ばれてきた。
【0005】
時間領域システムとは対照的に、FD−OCTでは、撮像深さは、物理的にスキャンされるミラーのレンジによってではなく、取得したスペクトル間のフーリエ変換関係によって決定することができ、それにより試料の全ての撮像深さからの光子の同時取得が可能になる。特に、FD−OCTでは、スペクトルのサンプリング要素間の光周波数間隔を使用して、撮像深さを制御することができ、より狭いサンプリング間隔から、より深い撮像能力がもたらされる。
【0006】
軸方向の分解能を一般的に制御する全帯域幅、及び撮像深さを一般的に制御するサンプリング間隔に加えて、第3のパラメータ、実効サンプリング線幅は、画像の品質を深さの関数として一般的に制御する。本明細書で使用する場合、「線幅」が指すものは、別段の指摘が無い限り、実効サンプリング線幅を指す。各サンプリング間隔における実効サンプリング線幅が増大すると、実効サンプリングコヒーレンス長が減少し、それは撮像深さ全体にわたって低下する信号対雑音比の有害なエンベロープを生じることがある。この挙動は一般的にフォールオフとして知られ、この信号品質のフォールオフを最小化することが一般的に望ましい。
【発明の開示】
【0007】
本発明の実施形態は、光源と、光検出器と、光源と光検出器との間の光伝送路とを有する周波数領域光コヒーレンス撮像システムを含む。光源と光検出器との間の光伝送路は、撮像システムの実効線幅を低減する。光源は広帯域又は低コヒーレンス源とすることができ、光伝送路は周期光フィルタを含むことができる。
【0008】
他の実施形態では、光検出器は複数の光検出器であり、光伝送路は光検出器に隣接して配置された空間マスクを含む。複数の光検出器は分光計とすることができ、空間マスクは分光計に配置することができる。分光計は同調可能な分光計とすることができる。
【0009】
さらなる実施形態では、光源は広帯域光源であり、光伝送路は、光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタを含む。光伝送路はさらに周期光フィルタを含む。周期光フィルタは、光スプリッタと光検出器との間の検出器アームに配置することができる。光検出器は第1分光計及び第2分光計とすることができ、周期光フィルタは、第1分光計に結合された第1出力及び第2分光計に結合された第2出力を有することができる。周期光フィルタは、2又は2より大きいフィネスを有するインターリーバとすることができる。周期光フィルタは、第1及び第2分光計の画素間隔と実質的に合致する自由スペクトルレンジを有することができる。
【0010】
他の実施形態では、光検出器は分光計であり、システムはさらに、周期光フィルタの複数の出力を分光計に選択的に結合する光スイッチングデバイスを検出器に含む。周期光フィルタは2のフィネスを有するインターリーバとすることができ、周期フィルタの複数の出力は、各々略同一のピーク幅を有する第1コーム出力及び第2コーム出力とすることができ、第2コーム出力は第1コーム出力から周期光フィルタの自由スペクトルレンジの約2分の1だけ偏位することができる。
【0011】
さらに別の実施形態では、周期光フィルタは縦続接された複数の光フィルタであり、光検出器は第1分光計及び第2分光計である。縦続接続周期光フィルタは、第1分光計に結合された第1出力、及び第2分光計に結合された第2出力を有する。第1出力は、縦続接続周期光フィルタの1つからの第1組の出力とすることができ、第2出力は、別の縦続接続周期光フィルタからの第2組の出力とすることができる。システムはさらに、第1組の出力を第1分光計に結合する第1光スイッチングデバイスと、第2組の出力を第2分光計に結合する第2光スイッチングデバイスとを含むことができる。縦続接続周期フィルタは、周期的でありかつ相互に偏位される複数のコームに光信号入力を分割することによって、第1及び第2組の出力を生成するように構成することができる。第1及び第2分光計は、縦続接続周期光フィルタの最大自由スペクトルレンジと略同一の画素間隔を有することができる。縦続接続周期光フィルタは、第1又は第2分光計に結合されない少なくとも1つの出力を含むことができ、システムの画像フォールオフは、最狭帯域の周期光フィルタのフィルタ幅に基づいて決定することができ、システムのフォールオフは、光検出器の画素間の最小光間隔に基づいて決定することができる。
【0012】
他の実施形態では、周期光フィルタは、選択可能な出力波長コームスペクトルを有する同調可能な周期光フィルタである。同調可能な周期光フィルタは、選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有することができる。同調可能な周期光フィルタは、システムの所望の画像レートに基づいて選択される同調率を有することができる。同調可能な周期光フィルタは、所望の分解能及び/又はフォールオフをもたらすように選択された、スキャンステップ数を有することができる。
【0013】
さらなる実施形態では、周期光フィルタは、光スプリッタと光源との間の光源アームに配置される。
【0014】
さらに他の実施形態では、システムはさらに、第2周期光フィルタを含む。第1周期光フィルタは基準アーム又は試料アームに配置され、第2周期光フィルタは、システムの異なるアームに配置される。周期光フィルタは、略同一の自由スペクトルレンジ(FSR)及び少なくとも2のフィネスを有するインターリーバとすることができ、周期光フィルタはFSRの約4分の1だけ偏位することができる。周期光フィルタは一方又は両方とも、同調可能な周期光フィルタとすることができる。
【0015】
他の実施形態では、光源は複数の同調可能な光源であり、光検出器は、光伝送路によって同調可能な光源のそれぞれに各々が光学的に結合される複数の光検出器である。光伝送路は、複数の同調可能な光源をシステムの光源アームに結合する光合波器と、複数の光検出器をシステムの検出器アームに結合する光分波器とを含むことができる。周期光フィルタは、該光源アーム、該検出器アーム、システムの試料アーム、及び/又はシステムの基準アームに設けることができる。
【0016】
さらなる実施形態では、光源はスーパルミネセンスダイオード光源を含み、光検出器は、スーパルミネセンスダイオード光源によって放射される選択された波長レンジに各々が光学的に結合される分光計である。光伝送路は、スーパルミネセンスダイオード光源をシステムの光源アームに結合する光合波器と、分光計をシステムの検出器アームに結合する光分波器とを含むことができる。周期光フィルタは、該光源アーム、該検出器アーム、システムの試料アーム、及び/又はシステムの基準アームに設けることができる。
【0017】
他の実施形態では、光源は複数の光源を含み、光検出器は複数の光検出器を含む。光伝送路は、光源アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタ、ならびに該複数の光源及び光検出器を光源アームに結合する光合波器/分波器を含む。複数の光源及び光検出器は、複数の光源及び検出器対とすることができ、光伝送路はさらに、光源及び検出器対のそれぞれを光合波器/分波器に結合する複数のサーキュレータを含むことができる。
【0018】
さらなる実施形態では、光源は広帯域光源であり、光検出器は分光計である。光伝送路は、分光計に結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタ、ならびに試料アーム及び基準アームを広帯域光源に結合する周期光フィルタアレンジメントを含む。光スプリッタは第1光スプリッタとすることができ、周期光フィルタアレンジメントは、基準アームに結合された第1周期光フィルタと、試料アームに結合された第2周期光フィルタとを含むことができる。広帯域光源に結合されたポートを含む第1側と、第1周期光フィルタに結合されたポート及び第2周期光フィルタに結合された第2ポートを含む第2側とを有する第2光スプリッタを設けることができる。第1周期光フィルタ及び第1光スプリッタは、第1サーキュレータによって基準アームに結合することができ、第2周期光フィルタ及び第1光スプリッタは第2サーキュレータによって試料アームに結合することができる。
【0019】
さらに別の実施形態では、光コヒーレンス撮像システムは、光スプリッタと、光源と、光検出器とを含む。光スプリッタは、光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する。光源は光源アームに結合され、関連付けられた間隔及び線幅を有するコーム出力を生成する。光検出器は検出器アームに結合される。光検出器は、撮像システムの実効線幅を低減するために、光源の関連付けられた間隔及び線幅に基づいて選択される間隔及び帯域幅を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の特定の例示的実施形態について、ここで、添付の図面を参照して記載する。しかし、本発明は多くの異なる形態で具現することができ、本明細書に記載する実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が充分かつ完全になり、本発明の範囲を当業者に充分に伝えるために提示するものである。添付の図面に示す特定の例示的実施形態の詳細な説明で使用する専門用語は、本発明の限定を意図するものではない。図面では、同様の番号は同様の要素を指している。
【0021】
本明細書で使用する場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、明示的な別段の指摘が無い限り、複数形も含むと意図される。さらに、用語「含む」、「備える」、「含め」及び/又は「備え」は、本明細書で使用する場合、明記する特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指摘するものであっても、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではないことは理解される。要素が別の要素に「接続され」又は「結合される」と言う場合、それは他の要素に直接接続又は結合することができるか、あるいは介在する要素が存在することができることを理解されたい。さらに、「接続された」又は「結合された」とは、本明細書で使用する場合、ワイヤレスで接続又は結合されることを含むことができる。本明細書で使用する場合、用語「及び/又は」は、関連列挙項目の1つ以上のいずれか又は全ての組合せを含む。
【0022】
特に定義しない限り、本明細書で使用する全ての用語は(科学技術用語を含めて)、本発明が属する当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術及び本明細書の文脈でそれらの意味と矛盾しない意味を有するものと解釈すべきであり、本明細書で明示的に定義しない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味に解釈されないことを理解されたい。
【0023】
本発明の一部の実施形態は、画像分解能を高め、画像深度を増大し、かつ/又は画像フォールオフを低減することのできる1つ以上の光フィルタリング装置を使用する、OCTのための光学システム(エンジン)を提供する。フィルタは、各々の個別検出器がいかなる瞬間でも1つの線幅管理された光源試料を観察することを確実にすること、スペクトルのどの部分を分光計によって観察するかを選択すること、及び任意の分光計内部の各画素によって観察される帯域幅を成形することを含む、幾つかの機能を果たすことができる。一部の実施形態でフィルタリングを追加する利点として、本質的に優れた画像品質、より安価な部品による性能の改善、実効サンプリング線幅を狭めることによるフォールオフの改善、より長い波長にまたがる複数の光源によって可能になるシステムの分解能の向上、及び掃引光源又は各々データを取得する複数の分光計に対しスキャン範囲を短縮することを可能にする、並列データ取得のさらなる利点に基づく撮像速度の向上を挙げることができる。
【0024】
本発明の一部の実施形態では、光フィルタは、それ以外では従来型のOCTエンジンに追加される。光フィルタは、波長、波動モード、及び/又は偏光を含む光の物理的特性に基づいて、光を選択的に通過させる装置である。光フィルタの例として、薄膜フィルタ、ファイバブラッグ格子、ダイクロイックフィルタ、アレイ導波路フィルタ、ファブリ−ペローフィルタ、エシェル格子、インターリーバ、バルク回折格子などが挙げられる。これらの装置は、JDSU及びBookhamのような大手の光学機器製造販売業者を含む、多数の会社から市販されている。
【0025】
光フィルタは、1つの入力と1つの波長帯域を分離する2つの出力とを有する1型のフィルタ、1つの入力と複数の波長帯域を分離する複数の出力とを有する2型のフィルタ、及び1つの入力と波長を周期的に分離する2つの出力とを有する3型のフィルタを含む、幾つかのカテゴリに分類することができる。1型は薄膜フィルタ、ダイクロイックフィルタ、及びファイバブラッグ格子(サーキュレータ付き)を含む。これらのフィルタは一般的に、特定の波長を波長群に追加したり、そこから除去するのに有用である。これらのフィルタを縦続接続することによって、複数の波長を組み合わせるか、あるいは分割することができるが、挿入損失がカスケードの性能を限定し得る。
【0026】
2型のフィルタはアレイ導波路(AWG)、エシェル格子、及びバルク回折格子を含む。これらのフィルタは一般的に入力光を多くの波長群に分割し、各群がそれ自体の出力ポートを有する。これらのフィルタは一般的に、ここで、入手可能な最高80までのポート数により、多くの波長を組み合わせたり、分離するのに有用であり、1080までのポート数がこれまで報告されている。分光計はこの同じ原理をバルク回折格子と共に使用して、出力ポートのアレイの代わりに、フォトダイオードのアレイ全体にわたってスペクトルを拡散させる。
【0027】
3型のフィルタは、均等間隔の波長を1つのポートから外に通過させ、残りの全ての光を他のポートから外に通過させる周期フィルタである。例としてファブリ−ペローフィルタ及びインターリーバが挙げられる。広範囲の波長間隔及びフィネスを有するこれらの装置を作製することが可能である。電気通信業界で利用可能なインターリーバは一般的に、1550nmの電気通信ウィンドウ(0.2nm〜1.6nm)で、2のフィネス及び200GHzから25GHzまでの範囲の周期性を有する。
【0028】
また、本発明の一部の実施形態には光スイッチングデバイス(又は光スイッチ)も含まれる。移動ミラー又はプリズムに基づく機械式スイッチ、超小型電子機械式システム(MEMS)に基づくミラースイッチ、移動ファイバスイッチ、漏れ内部全反射(FTIR)スイッチ、ニオブ酸リチウム変調器のような相変化に基づくスイッチ、及び熱的効果に基づくスイッチを含むが、それらに限定されない、光スイッチの多数の技術実現を使用することができる。スイッチの関連パラメータとして、スイッチの挿入損失及びスイッチング時間が挙げられる。
【0029】
本発明の一部の実施形態について、ここで、図1〜14の略ブロック図を参照しながら説明する。最初に図1の実施形態を参照すると、周期光フィルタ(POF)108が検出器アーム(経路)103に設けられ、POF 108の特性によって制御される関連間隔及び幅を有する2つのコームにスペクトルを分割する。2のフィネスを有する典型的なインターリーバをPOF 108として使用した場合には、略均一なピーク幅を有し、POF 108の自由スペクトルレンジの2分の1だけ偏位する、2つの出力コームがある。波長コームの一方は分光計109に進み、偏位波長コームは分光計110に進む。全帯域幅の半分未満をPOFの1つの出力に、かつ全帯域幅の半分以上をPOFの他の出力に進ませる他のPOFを使用することができる。
【0030】
また、図1の実施形態には、光源アーム102を経て偏光ビームスプリッタ(カプラ)101に光源を提供する低コヒーレント光源100も示されている。しかし、一部の実施形態では、コーム光源を光源100として使用することができ、かつ周期光フィルタ108を省くことができることは理解される。スプリッタ101は光源の光を、基準アーム104を経てミラーのような基準106に提供すると共に、試料アーム105を経て、図1にヒトの目として概略的に示される試料107に提供する。検出器アーム103は周期光フィルタ108をスプリッタ101に結合する。
【0031】
一部の実施形態では、分光計109及び110は同一とすることができるが、必ずしもそうする必要はない。一部の実施形態では、分光計内部の画素には、POF無しで見える波長の2分の1だけが照射される。換言すると、POF 108の自由スペクトルレンジ(FSR)は、分光計109及び110の画素間隔、例えばサンプリング間隔と合致、又はほぼ合致する。
【0032】
分光計の最も一般的な設計では通常、結果的に画素が均等な波長間隔に配置されるが、典型的なPOFは均等な周波数間隔になる。これは、分光計からのデータが一般的に、OCTエンジンによるさらなる処理の前に、波長間隔から周波数間隔に再サンプリングされることを前提として有利である。しかし、一部の実施形態では、POF 108が均等な波長間隔に構成され、分光計109及び110は、例えば画素間隔をチャーピングするかあるいは分光計内部に追加的な補正光学素子を使用することによって、均等な周波数間隔に構成される。
【0033】
各画素のこの部分照射は画素の実効取得線幅を低減することができ、それはフォールオフを低下させる。インターリーバがPOF 108に使用される本発明の一部の実施形態では、使用する分光計が1つか2つかに関係なく、分光計の各画素の半分が照射され、フォールオフは2分の1に減少することができる。両方の分光計が使用される場合、サンプリング間隔は事実上2分の1に減少し、それは試料の全撮像深さを倍増することにもなる。
【0034】
図2に示す実施形態は同様にPOF 108を使用するが、2つの分光計109、110の代わりに、単一の分光計111及び光スイッチングデバイス120が使用される。これは、フォールオフが2分の1に低減することができ、深さが2倍に増大することができるという点で、図1に示した構成と同じ利点を有するが、1つの分光計を使用するだけでそうなるのである。典型的な実現では、分光計111はシステムのコストのかなりの部分に相当し得、光スイッチングデバイス120はより安価であり得る。光スイッチングデバイス120は、分光計111が依然として所与の時間にスペクトル数の2倍の回数計測するのに充分な速度で切替えを行なうように、かつ反対側の入力から漏出する光が分光計111の有意のノイズ源にならない充分な消光比を光スイッチングデバイス120が有するように、選択することができる。
【0035】
図3に示す実施形態は、図1及び2に関連して前述した両方の実施形態の態様を含む。図3の実施形態では、複数のPOF 130、131、及び132が分光計135及び136の組合せと共に使用され、任意選択的に、1つ以上の光スイッチングデバイス133及び134も含むことができる。少なくとも1つの分光計が図3の実施形態で使用されるが、光スイッチングデバイスの個数は零から複数個の範囲とすることができる。縦続接続されたPOF 130、131、及び132はスペクトルを複数のコームに分割し、コームの各々は周期的であり、相互に他のコームから偏位する。一部の実施形態では、POF 130は、POF 131及び132のFSRの2分の1のFSRを有し、全てのPOFが2のフィネスを有する。そのような実施形態は、入射スペクトルを4つのスペクトルに分割することができ、各スペクトルの間隔はPOF 131及び132のFSRに等しく、ピーク幅はPOF 131及び132によって決定される。POFの順序付けは、一部の実施形態では、各経路に存在する各自由スペクトルレンジのフィルタにより変化させることができる。
【0036】
ひとたび波長が複数のコームに分割されると、それらは分光計135及び136に進むか、あるいは光スイッチングデバイス133及び134を介して分光計135及び136に進む。一部の実施形態では、分光計135及び136は、POFの最大自由スペクトルレンジに等しい画素間隔を有する。光スイッチングデバイス133及び134は3つ以上の入力及び1つの出力を有することができることに留意されたい。例えば、POFのM個の出力をN個の分光計に接続するために、M×N光スイッチングデバイスを使用することができる。他の実施形態では、光スイッチングデバイスは含まれず、POF 130、131、132の出力は分光計135、136に直接接続される。
【0037】
POFの出力は全部を使用しなくてもよく、画像フォールオフは最狭帯域POFのフィルタ幅によって決定され、画像深度は、分光計の個数に依存する実効サンプリング間隔によって設定される。一部の実施形態では、アップグレード可能なシステムが提供され、1つ以上のPOF及び1つ以上の分光計及び1つ以上の光スイッチングデバイスが第1日にインストールされ、ユーザ要件が変化するにつれて、特定の用途にどのような構成が選択されようとも、それに追加的なPOF、光スイッチングデバイス、及び/又は分光計を加えることができる。
【0038】
図4の実施形態は、図1に関連して記載したものと同様であるが、同調可能なPOF 137が追加されている。同調可能なPOFとは、特定の出力の波長コームスペクトルを、何らかの制御方法によって周波数偏移させることのできるPOFである。複数の分光計を使用することができるが、一部の実施形態は、図4に示すように1つの分光計109を含むだけである。POF 137はインターリーバ、ファブリ−ペロー共振器、又は他のPOFとすることができ、機械的、電気的、又は光学的なものを含む、様々な手段によって同調可能にすることができる。一部の実施形態では、スペクトルの偏移に加えて、共振器の自由スペクトルレンジ及びフィネスを偏移させることができる。
【0039】
一部の実施形態では、POF 137は、光学エンジンの所望の画像レートをサポートするのに充分なレートで分光計109がスペクトルを取得することを可能にする、充分な速さで同調するように構成される。一部の実施形態では、同調可能なPOF 137は、POF、光スイッチ、及び分光計の前述の組合せと同じ結果を得ることができるが、柔軟性を高めることができる。同調可能なPOFの使用は一般的に、分光計の個数と画像を取得するのにかかる時間との間のトレードオフを含む。換言すると、複数の分光計の場合と同じ結果を、1つの分光計でも達成することができるが、全スペクトルを収集するのに長い時間を要し得る。図4の実施形態は、1つだけの分光計としてより高いPOFのフィネスにスケーリングすることが容易であり、光スイッチは使用されない。画像収集レート対画像分解能のトレードオフの実時間制御も達成することができる。
【0040】
POFスキャンのステップ数を変化(増加)させることによって、分解能を高め、かつフォールオフを低下させることができる。高速スキャン時間を希望する場合、POFスキャンのステップ数を低減することができる。この手法を、図1〜10の実施形態について記載したアーキテクチャと共に使用して、1つ以上のPOFが同調可能であり、分光計の個数を1から多数まで変化させることができ、かつ光スイッチの個数を0から多数まで変化させることのできるシステムを提供することもできる。
【0041】
ここで、図5Aの実施形態を参照すると、POF 142は低コヒーレンス光源100からの光源アーム140、141に配置される。この配置は図4の実施形態に関連して記載したものと同様の利点をもたらすことができるが、POF 142がスプリッタ101より前にあるので、基準アーム104及び試料アーム105に入射するパワーを低減することができる。図4の実施形態では、常に全波長が基準106及び試料107に入射することができるが、いつでも波長の一部分だけがPOF 137を通過し、分光計109に入射することができる。網膜スキャンのためにヒトの目のような試料107にどれだけのパワーを入射すべきかに制限がある場合、POF 137を経て分光計109に進まないパワーは無駄になる。図5Aの実施形態の場合、試料107からスプリッタ101を経て分光計経路(検出器アーム)103に戻る全てのパワーが分光計143に入射することができる。さらに、図5のPOF 142は同調可能又は固定POFとすることができることは理解される。
【0042】
図5Aの実施形態の変形を図5Bに示す。ここではコーム光源145が、図5Aに示す低コヒーレンス光源100と周期光フィルタ142にとって代わる。図5Bの実施形態は、異なる組の光源を使用しながら、図5Aの実施形態と実質的に同じ利点をもたらすことができる。コーム光源145は1組の波長1〜Nを提供し、そこには各組の波長間の間隔、及び各波長に関連付けられる線幅がある。一部の実施形態では、波長間の間隔は、波長又は波数でチャーピングして、波長一定、波数又は周波数一定とすることができ、かつ/又は他の間隔を有することができる。コーム光源を作製するには、マルチモードもしくはマルチラインレーザ、内部フィルタリング及び/もしくはフィードバック付き広帯域光源、ならびに/又は他の非線形光学デバイスを含むがそれらに限定されない、様々な方法がある。
【0043】
ここで、図6の実施形態を参照すると、前述したフィルタリング及び同調性を分光計150の内部に移動させることができる。これは、例えば図3の実施形態と同じ機能性を提供することができるが、OCT撮像システム内の装置の個数及びシステムのコストを低減しながら、そうすることができる。分光計150は入力源154、幾つかの入力又は平行光学素子155、分散素子156、及びフォトダイオードアレイ151を含むことができる。
【0044】
図6の実施形態に示すように、フィルタリングは、フォトダイオードアレイ151の画素に入射する光153を制限する、空間マスク152の形で分光計150に追加される。マスク152は波長が周期的になるように構成することができ、かつ/又は周波数が周期的になるようにチャーピングすることができる。空間マスク152の穴の大きさは、照射される各画素の百分率を制御するように指定することができる。これは、画像のフォールオフのレートを制御するために使用することができる。
【0045】
さらに、図6の実施形態の分光計は、例えば、平行光学素子155、回折素子156、空間マスク152、及び/又はフォトダイオード151を移動させることによって、同調可能な分光計として実現することもできる。可動ミラー又はプリズムのような追加光学素子を加え、かつ/又は分光計内部のガスの温度及び/又は圧力を変化させることによって分光計150の実効屈折率を変化させることを含む、他の同調可能な実施形態を提供することができる。
【0046】
さらなる実施形態を図7の略ブロック図に示す。図7の実施形態に示すように、少なくとも2つのPOF 160及び165が、スプリッタ101に結合された異なるアーム103及び104で使用される。POF 165の少なくとも1つは、干渉計(光学エンジン)の基準アーム104(図7に示すように)又は試料アーム105のいずれかにあり、第2POF 160は、POF 165によって使用されていない他の3つのアーム102、103、及び105のいずれかに置くことができる。2つのPOF 160及び165を相互に偏位させることによって、コームの実効帯域幅を、POF 160及び165両方の帯域幅未満に低減させることができる。1例として、同じFSR及び2のフィネスを有する2つのインターリーバ(POF)をFSRの4分の1だけ偏位させて、インターリーバの幅の2分の1である実効フィルタ幅を達成することができる。この結果、干渉計の基準アーム104及び試料アーム105の両方に存在する波長にだけ、分光計161の干渉が発生するようになる。
【0047】
図7の構成を同調可能なPOFの使用と組み合わせることによって、実効フィネスが容易に制御される装置を設けることができる。下述する図9の実施形態は一般的にこの特徴を取り扱っているが、フィネスが調整可能なPOFを作製することは、出力コームの波長が同調可能なPOFを作製するより難しい。図7の実施形態でPOF 165及び160両方の出力コームを同調させることによって、分光計161の各フォトダイオード上の光の位置及び波長の幅を制御することができる。これは、画像のフォールオフのレート及び画像深度の制御を可能にすることができる。分光計161のフォトダイオード上のパワーの量と、画像のために充分なデータを蓄積するために要する時間との間のトレードオフを行なうことができる。
【0048】
また、図7の実施形態には、POF 160、165それぞれの追加ポートに接続することのできる任意選択的追加装置162及び164も概略的に示されている。これらの追加ポートは何にも接続されないかもしれないが、これらの追加ポートに照らして情報が得られる。したがって、例えば追加的分光計162をPOF 160に結合することができ、パワー又は他のスペクトルモニタ装置164をPOF 165に結合することができる。
【0049】
また、図7には、破線グラフ及び実線グラフも示されている。実線は、一部の実施形態に係る第1POF 165の通過帯域の形状を表わし、破線は第2POF 160の通過帯域の形状を表わす。複合通過帯域(又はオーバラップ)は、どちらのPOFでも単独の場合より狭幅のピークになり得る。そのような狭幅の線は望ましいが、POFのコスト及び複雑さは一般的に、線の幅の狭さと共に増大する。したがって、2POFの設計は、より低いコストで狭幅の線を達成することができる。また、一方又は両方のPOFが同調可能である場合には、一部の実施形態では、光学エンジンの特定の用途に基づいて決定されるやり方で、オーバラップを調整することができる。
【0050】
さらなる実施形態を図8の略ブロック図に示す。図8の実施形態では、各POF 171及び177の1回だけの通過が使用される。図8に示すように、POF 171及び177はサーキュレータ172及び175と共に使用されるので、低コヒーレンス光源100からの光は、第1カプラスプリッタ101を経てPOF 171及び177を通過し、基準106及び試料107から戻る光は、POF 171及び177を帰路で再度通過せず、サーキュレータ172及び175によって光学的接続176及び179上の第2カプラスプリッタ180、及びしたがって分光計170に迂回される。これは、POF 171及び177が特にサーキュレータ172及び175と比較して高い挿入損失を有する場合に望ましい。図7の実施形態に存在する広範囲の波長にわたる維持可能性の様々な態様は、図8の実施形態でも使用することができる。
【0051】
また、図8の実施形態には、POF 171及び177それぞれの追加ポートに接続することのできる任意選択的追加装置173及び178も概略的に示されている。これらの追加ポートは何にも接続されないかもしれないが、これらの追加ポートに照らして情報が得られる。
【0052】
図9の実施形態は、1つ以上の光合波器及び分波器を光フィルタとして含む。複数の光源200、201、及び202は光合波器206によって、光学エンジン(干渉計)の光源アーム102のシングルファイバに合波されて、スーパ光源をもたらし、次いで検出器アーム103の光分波器207によって複数の検出器203、204、及び205に分波される。合波器206はアレイ導波路(AWG)、縦続接続薄膜フィルタ、ファイバブラッグ格子、パワーカプラ、及び/又は類似物とすることができる。分波器207は、一部の実施形態では、単純なスプリッタを使用するというよりむしろ、何らかの波長弁別能力を有する。
【0053】
光源は、検出器付き同調可能レーザ(図9に示すように)、及び/又は検出側に分光計を組み合わせたスーパルミネセンスダイオード光源とすることができる。光源(掃引又は広帯域のいずれか)及び検出器(個別又は分光計内にある)の個数は合致する必要は無いが、一部の実施形態では、いずれの検出器も、アレイの個別検出器及び/又は分光計の一部のいずれであろうと、1つの光源だけの光、又は1つの波長だけの光を観察する。
【0054】
前述のように、検出器によって観察される実効波長分散は、画像フォールオフのレートを決定することができる。実効波長分散は光源(狭帯域掃引光源レーザ)によって、又はシステムにおけるフィルタリングによって設定することができる。この手法により、前述のPOF構成のいずれかを使用することもできる。POFは、光源アーム102、基準アーム104、試料アーム105、検出器アーム103、又はそれらの組合せに追加することができる。POFのいずれか及び全部を、200、201及び202によって与えられる光源及び検出器203、204及び205と同様に、同調可能とすることができる。
【0055】
図10に示すように、さらなる実施形態は上記の図9の実施形態の説明と同様であるが、光合波器及び分波器206及び207の代わりに、1組のサーキュレータ218、219、及び220、ならびに光合波器/分波器216を使用する。各サーキュレータ218、219、及び220は、関連光源210、212、及び214、ならびに関連検出器211、213、及び215に結合される。この相違は、サーキュレータ対光合波器又は分波器のコスト、及び合波器及び分波器を同一とする潜在的要件に基づいて、設計の選択に柔軟性をもたらすことができる。
【0056】
また、図10には、スプリッタ/カプラ101の追加ポートに接続することのできる任意選択的追加装置217も概略的に示されている。この追加ポートは何にも接続されないかもしれないが、この追加ポートに照らして情報が得られる。
【0057】
図5Aの実施形態と同様であるが、図5Aに示すように分光計143付きの広帯域又は低コヒーレンス光源100を使用する代わりに、掃引レーザ光源300が1つ以上のフォトダイオード320と共に使用される、さらなる実施形態を図11に示す。図11の実施形態は、システムの実現に使用することのできる新しい組の光源を提供しながら、実効線幅を制御したり試料に対する光出力を最小化するなど、図5Aの実施形態と実質的に同じ利点をもたらすことができる。POF310を使用することによって、システムが依然としてPOF310の線幅の実効線幅特性を有する一方で、レーザの線幅をおおよそPOF310の自由スペクトルレンジ(間隔)(FSR)に拡大することができる。
【0058】
図12の実施形態は、図11の実施形態と同様である。しかし、図12は掃引レーザ光源300を、光源アーム141ではなく、検出器アーム103のPOF311と共に使用する。POF311は1つ以上のフォトダイオード320、321に接続することができる。図12の実施形態は、POF311の2つ以上のポートから光を取得することによって、撮像深さを増大する能力を提供しながら、光源の実効線幅を制御することができるという点で、図11の実施形態と実質的に同じ利点を有することができる。
【0059】
図13は、複数のSLD400、401が合波器420によって合波され、向上した特性、例えばより広幅の全帯域幅を有することができる光源が形成される、さらなる実施形態を示す。同様に、分波器421によって一緒に接続される1つ以上の分光計410、411を検出器アームで使用することができる。図13の実施形態では、合波器420及び分波器421は、様々なポートからの光を波長に基づいて結合したり分離することができ、かつ/又は単純にパワーに基づいて光を混合するカプラ、及び/又は光を結合したり分離するための他の装置とすることができる。合波器420及び分波器421はまたPOFの性質を有することもでき、分光計410、411内の検出器の1つ以上に対して実効線幅が変更される。一部の実施形態では、光源アーム102及び/又は基準アーム104及び/又は試料アーム105及び/又は検出器アーム103に1つ以上の別々のPOFが存在することができる。
【0060】
1つ以上の光源サブシステム500、501が光源アーム102に接続され、光源アームが光合波器520及びPOF530を含むかもしれないし、含まないかもしれない、本発明のさらなる実施形態を図14に示す。基準アーム104及び試料アーム105は、POF532及び533を含むかもしれないし、含まないかもしれない。検出器アーム103は1つ以上の検出器サブシステム510、511を含むように図示されており、光分波器521及び/又はPOF531をも含むかもしれないし、含まないかもしれない。光源サブシステム500、501は光を発生するものであり、SLD、掃引レーザ光源、コーム光源、他の光源、及び/又は様々な光源の混合物を含むことができる。同様に、検出器サブシステム510、511は光を検出するものであり、単一フォトダイオード、フィルタ付きフォトダイオード、分光計、他の光検出装置、及び/又は様々な検出器実現の混合物を含むことができる。一部の実施形態では、システム設計要件は、1つ以上の検出器から、相互に波長(又は波数)をマッピングすることのできる収集を行なうことである。このマッピングは、分光計からデータのライン又は検出器から時系列のデータを読み取るような、時間及び波長の何らかの組合せとすることができるが、定義されたマッピングが存在し、かつシステムが既知の時間又は時間間隔で既知の波長又は波長間隔から光をサンプリングすることができるように、任意の組合せ又は実現とすることができる。
【0061】
本発明の一部の実施形態では、光学エンジン(システム)は光源と、複数の光検出器と、複数の干渉計と、2つ以上の光フィルタとを含む。光フィルタの1つ以上は、周波数が周期的であるPOFとすることができる。POFは分光計アームに存在することができ、2つ以上の分光計を含めることができる。POFは分光計アームに存在することができ、1つ以上の光スイッチング素子及び1つ以上の分光計を含めることができる。POFは光源アームに存在することができる。POFの1つ以上を同調可能とすることができる。
【0062】
本発明の一部の実施形態では、1つ以上のPOFが基準アームに存在し、1つ以上のPOFが試料アームに存在し、サーキュレータがPOFと基準又は試料との間に存在する。そのような実施形態では、光はPOFを1回横切るだけであり、サーキュレータ及び他のコンバイナを介して分光計に進む。分光計は同調可能な分光計とすることができる。
【0063】
一部の実施形態では、POFは、同調可能な分光計と組み合わせて使用することのできるサブ画素マスクとして提供される。分光計は、チャーピングされた画素を有することができる。画素は、増大する幅を有することによってチャーピングすることができる。画素は、一定幅及び増大する間隙を有することによってチャーピングすることができる。周波数で偏位することができる2つ以上のPOFを含めることができる。1つ以上のPOFが基準アームに存在することができ、1つ以上のPOFが試料アームに存在することができる。POFの1つ以上を同調可能とすることができる。
【0064】
一部の実施形態では、1つのPOFが試料アームに存在し、1つのPOFが分光計アームに存在する。1つのPOFが基準アームに存在することができ、1つのPOFが分光計アームに存在することができる。POFの1つ以上を同調可能とすることができる。
【0065】
本発明の一部の実施形態では、光学エンジン(システム)は2つ以上の光源と、光源のための複数の合波装置と、複数の光検出器と、複数の干渉計と、複数の光フィルタとを含む。光源はレーザとすることができ、レーザの1つ以上を同調可能とすることができる。合波装置は、パワー合波、偏光合波、及び/又は波長依存合波を達成するように構成することができる。
【0066】
一部の実施形態では、フィルタが検出器アームに存在する。フィルタはアレイ導波路(AWG)、薄膜フィルタ、エシェロン格子、及び/又はファイバブラッグ格子を含むことができる。光源は、同調可能とすることのできるスーパルミネセンスダイオード(SLD)とすることができる。
【0067】
FD−OCTシステムにより、検出器システムは一般的に、1組の強度値を波長の関数として生成することができるように、それがどの波長間隔を監視しているかが分かることは、理解される。次いで、この情報は、深度画像を生成するためにFFTに送ることができる。したがって、そのような撮像システムのフォールオフは一般的に、振幅測定が行なわれるときに、検出器システムによって観察される光の実効線幅(帯域幅)によって決定される。所望の実効線幅を得るための従前の手法は、光源の線幅が実効線幅となる掃引光源を使用し、かつアレイの単一の検出器によって観察される線幅が実効線幅となる分光計を使用することを含んでいた。上述のように、本発明の様々な実施形態は、実効線幅を設定するための多種多様な手法を提供する。本発明の一部の実施形態は、従前の公知の手法より狭い(低いフォールオフ)の実効線幅をもたらすことができる。
【0068】
加えて、一部の実施形態には、光源及び検出器の組合せを使用して、(1)より高い出力パワー、(2)より高速の掃引速度、(3)より大きい全帯域幅、及び/又は(4)より安価な建設コストを含む、より優れた性能を有し得る光源サブシステム及び検出器サブシステムが形成されるという他の利点もある。したがって、本発明の一部の実施形態は、そのようなFD−OCTシステムの商業的な建造を可能にしながら、フォールオフの問題に関してより優れた性能を達成することができる。上述のように、一部の実施形態は、光フィルタ及び/又は光源及び/又は検出器の組合せを使用して、干渉計に接続された光源サブシステム、検出器サブシステム、基準アーム、及び試料アームを含むことのできる撮像システムを提供することを含み、光源サブシステム及び検出器サブシステムの設計は、従前の公知の手法より狭い実効線幅をもたらす。
【0069】
一部の実施形態では、光伝送路の設計よりむしろ光源の選択により、例えばコーム光源の使用を通して、そのような実効線幅の細線化を達成することができる。分光計付きコーム光源は掃引無しでソリッドステートシステムを達成しながら、それにもかかわらず、分光計の画素の線幅の代わりに、又はそれに加えて、コーム光源の線幅を使用してフォールオフを設定することができるので、より優れたフォールオフを達成することができる。
【0070】
図面及び本明細書で、本発明の典型的な例証実施形態が開示されており、特定の用語が使用されているが、それらは一般的な、説明の意味で使用されているだけであり、限定を目的とするものではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一部の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図4】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図5A】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図5B】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図6】本発明の一部の実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図7】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図9】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図10】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図11】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図12】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図13】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図14】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2005年7月28日に出願した米国特許仮出願第60/703,376号(代理人整理番号第9526−4PR号)からの優先権を主張し、その開示内容全体を参照によって本明細書に組み込む。
【0002】
[発明の分野]
本発明は撮像システムに関し、さらに詳しくは、光コヒーレンス撮像システムに関する。
【背景技術】
【0003】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を使用する様々な撮像方法が知られている。そのようなシステムは、フーリエ領域OCT(FD−OCT)及び時間領域OCT(TD−OCT)として特徴付けることができる。FD−OCTは一般的に掃引光源(SS)及びスペクトル領域(SD)を含み、ここでSDシステムは一般的に、掃引レーザ源及びフォトダイオードよりむしろ広帯域光源を分光計と共に使用する。TDシステムは一般的にミラー又は基準光源の経時的な移動に依存し、撮像対象試料から戻ってくる光子にコヒーレンスデプスゲーティング(depth gating)を提供することによって、撮像深さを制御する。どちらのシステムも広帯域光源を使用して、深さ方向すなわち軸方向の達成可能な分解能を決定付ける、低いアグリゲートコヒーレンスを生じる。
【0004】
これらの撮像技術は、光学低コヒーレンス反射率測定(OLCR)の一般的分野から派生している。時間領域技術は特に、光コヒーレンス領域反射率測定から派生している。掃引光源技術は特に、光周波数領域反射率測定から派生している。スペクトル領域技術は、「スペクトルレーダ」と呼ばれてきた。
【0005】
時間領域システムとは対照的に、FD−OCTでは、撮像深さは、物理的にスキャンされるミラーのレンジによってではなく、取得したスペクトル間のフーリエ変換関係によって決定することができ、それにより試料の全ての撮像深さからの光子の同時取得が可能になる。特に、FD−OCTでは、スペクトルのサンプリング要素間の光周波数間隔を使用して、撮像深さを制御することができ、より狭いサンプリング間隔から、より深い撮像能力がもたらされる。
【0006】
軸方向の分解能を一般的に制御する全帯域幅、及び撮像深さを一般的に制御するサンプリング間隔に加えて、第3のパラメータ、実効サンプリング線幅は、画像の品質を深さの関数として一般的に制御する。本明細書で使用する場合、「線幅」が指すものは、別段の指摘が無い限り、実効サンプリング線幅を指す。各サンプリング間隔における実効サンプリング線幅が増大すると、実効サンプリングコヒーレンス長が減少し、それは撮像深さ全体にわたって低下する信号対雑音比の有害なエンベロープを生じることがある。この挙動は一般的にフォールオフとして知られ、この信号品質のフォールオフを最小化することが一般的に望ましい。
【発明の開示】
【0007】
本発明の実施形態は、光源と、光検出器と、光源と光検出器との間の光伝送路とを有する周波数領域光コヒーレンス撮像システムを含む。光源と光検出器との間の光伝送路は、撮像システムの実効線幅を低減する。光源は広帯域又は低コヒーレンス源とすることができ、光伝送路は周期光フィルタを含むことができる。
【0008】
他の実施形態では、光検出器は複数の光検出器であり、光伝送路は光検出器に隣接して配置された空間マスクを含む。複数の光検出器は分光計とすることができ、空間マスクは分光計に配置することができる。分光計は同調可能な分光計とすることができる。
【0009】
さらなる実施形態では、光源は広帯域光源であり、光伝送路は、光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタを含む。光伝送路はさらに周期光フィルタを含む。周期光フィルタは、光スプリッタと光検出器との間の検出器アームに配置することができる。光検出器は第1分光計及び第2分光計とすることができ、周期光フィルタは、第1分光計に結合された第1出力及び第2分光計に結合された第2出力を有することができる。周期光フィルタは、2又は2より大きいフィネスを有するインターリーバとすることができる。周期光フィルタは、第1及び第2分光計の画素間隔と実質的に合致する自由スペクトルレンジを有することができる。
【0010】
他の実施形態では、光検出器は分光計であり、システムはさらに、周期光フィルタの複数の出力を分光計に選択的に結合する光スイッチングデバイスを検出器に含む。周期光フィルタは2のフィネスを有するインターリーバとすることができ、周期フィルタの複数の出力は、各々略同一のピーク幅を有する第1コーム出力及び第2コーム出力とすることができ、第2コーム出力は第1コーム出力から周期光フィルタの自由スペクトルレンジの約2分の1だけ偏位することができる。
【0011】
さらに別の実施形態では、周期光フィルタは縦続接された複数の光フィルタであり、光検出器は第1分光計及び第2分光計である。縦続接続周期光フィルタは、第1分光計に結合された第1出力、及び第2分光計に結合された第2出力を有する。第1出力は、縦続接続周期光フィルタの1つからの第1組の出力とすることができ、第2出力は、別の縦続接続周期光フィルタからの第2組の出力とすることができる。システムはさらに、第1組の出力を第1分光計に結合する第1光スイッチングデバイスと、第2組の出力を第2分光計に結合する第2光スイッチングデバイスとを含むことができる。縦続接続周期フィルタは、周期的でありかつ相互に偏位される複数のコームに光信号入力を分割することによって、第1及び第2組の出力を生成するように構成することができる。第1及び第2分光計は、縦続接続周期光フィルタの最大自由スペクトルレンジと略同一の画素間隔を有することができる。縦続接続周期光フィルタは、第1又は第2分光計に結合されない少なくとも1つの出力を含むことができ、システムの画像フォールオフは、最狭帯域の周期光フィルタのフィルタ幅に基づいて決定することができ、システムのフォールオフは、光検出器の画素間の最小光間隔に基づいて決定することができる。
【0012】
他の実施形態では、周期光フィルタは、選択可能な出力波長コームスペクトルを有する同調可能な周期光フィルタである。同調可能な周期光フィルタは、選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有することができる。同調可能な周期光フィルタは、システムの所望の画像レートに基づいて選択される同調率を有することができる。同調可能な周期光フィルタは、所望の分解能及び/又はフォールオフをもたらすように選択された、スキャンステップ数を有することができる。
【0013】
さらなる実施形態では、周期光フィルタは、光スプリッタと光源との間の光源アームに配置される。
【0014】
さらに他の実施形態では、システムはさらに、第2周期光フィルタを含む。第1周期光フィルタは基準アーム又は試料アームに配置され、第2周期光フィルタは、システムの異なるアームに配置される。周期光フィルタは、略同一の自由スペクトルレンジ(FSR)及び少なくとも2のフィネスを有するインターリーバとすることができ、周期光フィルタはFSRの約4分の1だけ偏位することができる。周期光フィルタは一方又は両方とも、同調可能な周期光フィルタとすることができる。
【0015】
他の実施形態では、光源は複数の同調可能な光源であり、光検出器は、光伝送路によって同調可能な光源のそれぞれに各々が光学的に結合される複数の光検出器である。光伝送路は、複数の同調可能な光源をシステムの光源アームに結合する光合波器と、複数の光検出器をシステムの検出器アームに結合する光分波器とを含むことができる。周期光フィルタは、該光源アーム、該検出器アーム、システムの試料アーム、及び/又はシステムの基準アームに設けることができる。
【0016】
さらなる実施形態では、光源はスーパルミネセンスダイオード光源を含み、光検出器は、スーパルミネセンスダイオード光源によって放射される選択された波長レンジに各々が光学的に結合される分光計である。光伝送路は、スーパルミネセンスダイオード光源をシステムの光源アームに結合する光合波器と、分光計をシステムの検出器アームに結合する光分波器とを含むことができる。周期光フィルタは、該光源アーム、該検出器アーム、システムの試料アーム、及び/又はシステムの基準アームに設けることができる。
【0017】
他の実施形態では、光源は複数の光源を含み、光検出器は複数の光検出器を含む。光伝送路は、光源アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタ、ならびに該複数の光源及び光検出器を光源アームに結合する光合波器/分波器を含む。複数の光源及び光検出器は、複数の光源及び検出器対とすることができ、光伝送路はさらに、光源及び検出器対のそれぞれを光合波器/分波器に結合する複数のサーキュレータを含むことができる。
【0018】
さらなる実施形態では、光源は広帯域光源であり、光検出器は分光計である。光伝送路は、分光計に結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタ、ならびに試料アーム及び基準アームを広帯域光源に結合する周期光フィルタアレンジメントを含む。光スプリッタは第1光スプリッタとすることができ、周期光フィルタアレンジメントは、基準アームに結合された第1周期光フィルタと、試料アームに結合された第2周期光フィルタとを含むことができる。広帯域光源に結合されたポートを含む第1側と、第1周期光フィルタに結合されたポート及び第2周期光フィルタに結合された第2ポートを含む第2側とを有する第2光スプリッタを設けることができる。第1周期光フィルタ及び第1光スプリッタは、第1サーキュレータによって基準アームに結合することができ、第2周期光フィルタ及び第1光スプリッタは第2サーキュレータによって試料アームに結合することができる。
【0019】
さらに別の実施形態では、光コヒーレンス撮像システムは、光スプリッタと、光源と、光検出器とを含む。光スプリッタは、光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する。光源は光源アームに結合され、関連付けられた間隔及び線幅を有するコーム出力を生成する。光検出器は検出器アームに結合される。光検出器は、撮像システムの実効線幅を低減するために、光源の関連付けられた間隔及び線幅に基づいて選択される間隔及び帯域幅を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の特定の例示的実施形態について、ここで、添付の図面を参照して記載する。しかし、本発明は多くの異なる形態で具現することができ、本明細書に記載する実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が充分かつ完全になり、本発明の範囲を当業者に充分に伝えるために提示するものである。添付の図面に示す特定の例示的実施形態の詳細な説明で使用する専門用語は、本発明の限定を意図するものではない。図面では、同様の番号は同様の要素を指している。
【0021】
本明細書で使用する場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、明示的な別段の指摘が無い限り、複数形も含むと意図される。さらに、用語「含む」、「備える」、「含め」及び/又は「備え」は、本明細書で使用する場合、明記する特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指摘するものであっても、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではないことは理解される。要素が別の要素に「接続され」又は「結合される」と言う場合、それは他の要素に直接接続又は結合することができるか、あるいは介在する要素が存在することができることを理解されたい。さらに、「接続された」又は「結合された」とは、本明細書で使用する場合、ワイヤレスで接続又は結合されることを含むことができる。本明細書で使用する場合、用語「及び/又は」は、関連列挙項目の1つ以上のいずれか又は全ての組合せを含む。
【0022】
特に定義しない限り、本明細書で使用する全ての用語は(科学技術用語を含めて)、本発明が属する当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術及び本明細書の文脈でそれらの意味と矛盾しない意味を有するものと解釈すべきであり、本明細書で明示的に定義しない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味に解釈されないことを理解されたい。
【0023】
本発明の一部の実施形態は、画像分解能を高め、画像深度を増大し、かつ/又は画像フォールオフを低減することのできる1つ以上の光フィルタリング装置を使用する、OCTのための光学システム(エンジン)を提供する。フィルタは、各々の個別検出器がいかなる瞬間でも1つの線幅管理された光源試料を観察することを確実にすること、スペクトルのどの部分を分光計によって観察するかを選択すること、及び任意の分光計内部の各画素によって観察される帯域幅を成形することを含む、幾つかの機能を果たすことができる。一部の実施形態でフィルタリングを追加する利点として、本質的に優れた画像品質、より安価な部品による性能の改善、実効サンプリング線幅を狭めることによるフォールオフの改善、より長い波長にまたがる複数の光源によって可能になるシステムの分解能の向上、及び掃引光源又は各々データを取得する複数の分光計に対しスキャン範囲を短縮することを可能にする、並列データ取得のさらなる利点に基づく撮像速度の向上を挙げることができる。
【0024】
本発明の一部の実施形態では、光フィルタは、それ以外では従来型のOCTエンジンに追加される。光フィルタは、波長、波動モード、及び/又は偏光を含む光の物理的特性に基づいて、光を選択的に通過させる装置である。光フィルタの例として、薄膜フィルタ、ファイバブラッグ格子、ダイクロイックフィルタ、アレイ導波路フィルタ、ファブリ−ペローフィルタ、エシェル格子、インターリーバ、バルク回折格子などが挙げられる。これらの装置は、JDSU及びBookhamのような大手の光学機器製造販売業者を含む、多数の会社から市販されている。
【0025】
光フィルタは、1つの入力と1つの波長帯域を分離する2つの出力とを有する1型のフィルタ、1つの入力と複数の波長帯域を分離する複数の出力とを有する2型のフィルタ、及び1つの入力と波長を周期的に分離する2つの出力とを有する3型のフィルタを含む、幾つかのカテゴリに分類することができる。1型は薄膜フィルタ、ダイクロイックフィルタ、及びファイバブラッグ格子(サーキュレータ付き)を含む。これらのフィルタは一般的に、特定の波長を波長群に追加したり、そこから除去するのに有用である。これらのフィルタを縦続接続することによって、複数の波長を組み合わせるか、あるいは分割することができるが、挿入損失がカスケードの性能を限定し得る。
【0026】
2型のフィルタはアレイ導波路(AWG)、エシェル格子、及びバルク回折格子を含む。これらのフィルタは一般的に入力光を多くの波長群に分割し、各群がそれ自体の出力ポートを有する。これらのフィルタは一般的に、ここで、入手可能な最高80までのポート数により、多くの波長を組み合わせたり、分離するのに有用であり、1080までのポート数がこれまで報告されている。分光計はこの同じ原理をバルク回折格子と共に使用して、出力ポートのアレイの代わりに、フォトダイオードのアレイ全体にわたってスペクトルを拡散させる。
【0027】
3型のフィルタは、均等間隔の波長を1つのポートから外に通過させ、残りの全ての光を他のポートから外に通過させる周期フィルタである。例としてファブリ−ペローフィルタ及びインターリーバが挙げられる。広範囲の波長間隔及びフィネスを有するこれらの装置を作製することが可能である。電気通信業界で利用可能なインターリーバは一般的に、1550nmの電気通信ウィンドウ(0.2nm〜1.6nm)で、2のフィネス及び200GHzから25GHzまでの範囲の周期性を有する。
【0028】
また、本発明の一部の実施形態には光スイッチングデバイス(又は光スイッチ)も含まれる。移動ミラー又はプリズムに基づく機械式スイッチ、超小型電子機械式システム(MEMS)に基づくミラースイッチ、移動ファイバスイッチ、漏れ内部全反射(FTIR)スイッチ、ニオブ酸リチウム変調器のような相変化に基づくスイッチ、及び熱的効果に基づくスイッチを含むが、それらに限定されない、光スイッチの多数の技術実現を使用することができる。スイッチの関連パラメータとして、スイッチの挿入損失及びスイッチング時間が挙げられる。
【0029】
本発明の一部の実施形態について、ここで、図1〜14の略ブロック図を参照しながら説明する。最初に図1の実施形態を参照すると、周期光フィルタ(POF)108が検出器アーム(経路)103に設けられ、POF 108の特性によって制御される関連間隔及び幅を有する2つのコームにスペクトルを分割する。2のフィネスを有する典型的なインターリーバをPOF 108として使用した場合には、略均一なピーク幅を有し、POF 108の自由スペクトルレンジの2分の1だけ偏位する、2つの出力コームがある。波長コームの一方は分光計109に進み、偏位波長コームは分光計110に進む。全帯域幅の半分未満をPOFの1つの出力に、かつ全帯域幅の半分以上をPOFの他の出力に進ませる他のPOFを使用することができる。
【0030】
また、図1の実施形態には、光源アーム102を経て偏光ビームスプリッタ(カプラ)101に光源を提供する低コヒーレント光源100も示されている。しかし、一部の実施形態では、コーム光源を光源100として使用することができ、かつ周期光フィルタ108を省くことができることは理解される。スプリッタ101は光源の光を、基準アーム104を経てミラーのような基準106に提供すると共に、試料アーム105を経て、図1にヒトの目として概略的に示される試料107に提供する。検出器アーム103は周期光フィルタ108をスプリッタ101に結合する。
【0031】
一部の実施形態では、分光計109及び110は同一とすることができるが、必ずしもそうする必要はない。一部の実施形態では、分光計内部の画素には、POF無しで見える波長の2分の1だけが照射される。換言すると、POF 108の自由スペクトルレンジ(FSR)は、分光計109及び110の画素間隔、例えばサンプリング間隔と合致、又はほぼ合致する。
【0032】
分光計の最も一般的な設計では通常、結果的に画素が均等な波長間隔に配置されるが、典型的なPOFは均等な周波数間隔になる。これは、分光計からのデータが一般的に、OCTエンジンによるさらなる処理の前に、波長間隔から周波数間隔に再サンプリングされることを前提として有利である。しかし、一部の実施形態では、POF 108が均等な波長間隔に構成され、分光計109及び110は、例えば画素間隔をチャーピングするかあるいは分光計内部に追加的な補正光学素子を使用することによって、均等な周波数間隔に構成される。
【0033】
各画素のこの部分照射は画素の実効取得線幅を低減することができ、それはフォールオフを低下させる。インターリーバがPOF 108に使用される本発明の一部の実施形態では、使用する分光計が1つか2つかに関係なく、分光計の各画素の半分が照射され、フォールオフは2分の1に減少することができる。両方の分光計が使用される場合、サンプリング間隔は事実上2分の1に減少し、それは試料の全撮像深さを倍増することにもなる。
【0034】
図2に示す実施形態は同様にPOF 108を使用するが、2つの分光計109、110の代わりに、単一の分光計111及び光スイッチングデバイス120が使用される。これは、フォールオフが2分の1に低減することができ、深さが2倍に増大することができるという点で、図1に示した構成と同じ利点を有するが、1つの分光計を使用するだけでそうなるのである。典型的な実現では、分光計111はシステムのコストのかなりの部分に相当し得、光スイッチングデバイス120はより安価であり得る。光スイッチングデバイス120は、分光計111が依然として所与の時間にスペクトル数の2倍の回数計測するのに充分な速度で切替えを行なうように、かつ反対側の入力から漏出する光が分光計111の有意のノイズ源にならない充分な消光比を光スイッチングデバイス120が有するように、選択することができる。
【0035】
図3に示す実施形態は、図1及び2に関連して前述した両方の実施形態の態様を含む。図3の実施形態では、複数のPOF 130、131、及び132が分光計135及び136の組合せと共に使用され、任意選択的に、1つ以上の光スイッチングデバイス133及び134も含むことができる。少なくとも1つの分光計が図3の実施形態で使用されるが、光スイッチングデバイスの個数は零から複数個の範囲とすることができる。縦続接続されたPOF 130、131、及び132はスペクトルを複数のコームに分割し、コームの各々は周期的であり、相互に他のコームから偏位する。一部の実施形態では、POF 130は、POF 131及び132のFSRの2分の1のFSRを有し、全てのPOFが2のフィネスを有する。そのような実施形態は、入射スペクトルを4つのスペクトルに分割することができ、各スペクトルの間隔はPOF 131及び132のFSRに等しく、ピーク幅はPOF 131及び132によって決定される。POFの順序付けは、一部の実施形態では、各経路に存在する各自由スペクトルレンジのフィルタにより変化させることができる。
【0036】
ひとたび波長が複数のコームに分割されると、それらは分光計135及び136に進むか、あるいは光スイッチングデバイス133及び134を介して分光計135及び136に進む。一部の実施形態では、分光計135及び136は、POFの最大自由スペクトルレンジに等しい画素間隔を有する。光スイッチングデバイス133及び134は3つ以上の入力及び1つの出力を有することができることに留意されたい。例えば、POFのM個の出力をN個の分光計に接続するために、M×N光スイッチングデバイスを使用することができる。他の実施形態では、光スイッチングデバイスは含まれず、POF 130、131、132の出力は分光計135、136に直接接続される。
【0037】
POFの出力は全部を使用しなくてもよく、画像フォールオフは最狭帯域POFのフィルタ幅によって決定され、画像深度は、分光計の個数に依存する実効サンプリング間隔によって設定される。一部の実施形態では、アップグレード可能なシステムが提供され、1つ以上のPOF及び1つ以上の分光計及び1つ以上の光スイッチングデバイスが第1日にインストールされ、ユーザ要件が変化するにつれて、特定の用途にどのような構成が選択されようとも、それに追加的なPOF、光スイッチングデバイス、及び/又は分光計を加えることができる。
【0038】
図4の実施形態は、図1に関連して記載したものと同様であるが、同調可能なPOF 137が追加されている。同調可能なPOFとは、特定の出力の波長コームスペクトルを、何らかの制御方法によって周波数偏移させることのできるPOFである。複数の分光計を使用することができるが、一部の実施形態は、図4に示すように1つの分光計109を含むだけである。POF 137はインターリーバ、ファブリ−ペロー共振器、又は他のPOFとすることができ、機械的、電気的、又は光学的なものを含む、様々な手段によって同調可能にすることができる。一部の実施形態では、スペクトルの偏移に加えて、共振器の自由スペクトルレンジ及びフィネスを偏移させることができる。
【0039】
一部の実施形態では、POF 137は、光学エンジンの所望の画像レートをサポートするのに充分なレートで分光計109がスペクトルを取得することを可能にする、充分な速さで同調するように構成される。一部の実施形態では、同調可能なPOF 137は、POF、光スイッチ、及び分光計の前述の組合せと同じ結果を得ることができるが、柔軟性を高めることができる。同調可能なPOFの使用は一般的に、分光計の個数と画像を取得するのにかかる時間との間のトレードオフを含む。換言すると、複数の分光計の場合と同じ結果を、1つの分光計でも達成することができるが、全スペクトルを収集するのに長い時間を要し得る。図4の実施形態は、1つだけの分光計としてより高いPOFのフィネスにスケーリングすることが容易であり、光スイッチは使用されない。画像収集レート対画像分解能のトレードオフの実時間制御も達成することができる。
【0040】
POFスキャンのステップ数を変化(増加)させることによって、分解能を高め、かつフォールオフを低下させることができる。高速スキャン時間を希望する場合、POFスキャンのステップ数を低減することができる。この手法を、図1〜10の実施形態について記載したアーキテクチャと共に使用して、1つ以上のPOFが同調可能であり、分光計の個数を1から多数まで変化させることができ、かつ光スイッチの個数を0から多数まで変化させることのできるシステムを提供することもできる。
【0041】
ここで、図5Aの実施形態を参照すると、POF 142は低コヒーレンス光源100からの光源アーム140、141に配置される。この配置は図4の実施形態に関連して記載したものと同様の利点をもたらすことができるが、POF 142がスプリッタ101より前にあるので、基準アーム104及び試料アーム105に入射するパワーを低減することができる。図4の実施形態では、常に全波長が基準106及び試料107に入射することができるが、いつでも波長の一部分だけがPOF 137を通過し、分光計109に入射することができる。網膜スキャンのためにヒトの目のような試料107にどれだけのパワーを入射すべきかに制限がある場合、POF 137を経て分光計109に進まないパワーは無駄になる。図5Aの実施形態の場合、試料107からスプリッタ101を経て分光計経路(検出器アーム)103に戻る全てのパワーが分光計143に入射することができる。さらに、図5のPOF 142は同調可能又は固定POFとすることができることは理解される。
【0042】
図5Aの実施形態の変形を図5Bに示す。ここではコーム光源145が、図5Aに示す低コヒーレンス光源100と周期光フィルタ142にとって代わる。図5Bの実施形態は、異なる組の光源を使用しながら、図5Aの実施形態と実質的に同じ利点をもたらすことができる。コーム光源145は1組の波長1〜Nを提供し、そこには各組の波長間の間隔、及び各波長に関連付けられる線幅がある。一部の実施形態では、波長間の間隔は、波長又は波数でチャーピングして、波長一定、波数又は周波数一定とすることができ、かつ/又は他の間隔を有することができる。コーム光源を作製するには、マルチモードもしくはマルチラインレーザ、内部フィルタリング及び/もしくはフィードバック付き広帯域光源、ならびに/又は他の非線形光学デバイスを含むがそれらに限定されない、様々な方法がある。
【0043】
ここで、図6の実施形態を参照すると、前述したフィルタリング及び同調性を分光計150の内部に移動させることができる。これは、例えば図3の実施形態と同じ機能性を提供することができるが、OCT撮像システム内の装置の個数及びシステムのコストを低減しながら、そうすることができる。分光計150は入力源154、幾つかの入力又は平行光学素子155、分散素子156、及びフォトダイオードアレイ151を含むことができる。
【0044】
図6の実施形態に示すように、フィルタリングは、フォトダイオードアレイ151の画素に入射する光153を制限する、空間マスク152の形で分光計150に追加される。マスク152は波長が周期的になるように構成することができ、かつ/又は周波数が周期的になるようにチャーピングすることができる。空間マスク152の穴の大きさは、照射される各画素の百分率を制御するように指定することができる。これは、画像のフォールオフのレートを制御するために使用することができる。
【0045】
さらに、図6の実施形態の分光計は、例えば、平行光学素子155、回折素子156、空間マスク152、及び/又はフォトダイオード151を移動させることによって、同調可能な分光計として実現することもできる。可動ミラー又はプリズムのような追加光学素子を加え、かつ/又は分光計内部のガスの温度及び/又は圧力を変化させることによって分光計150の実効屈折率を変化させることを含む、他の同調可能な実施形態を提供することができる。
【0046】
さらなる実施形態を図7の略ブロック図に示す。図7の実施形態に示すように、少なくとも2つのPOF 160及び165が、スプリッタ101に結合された異なるアーム103及び104で使用される。POF 165の少なくとも1つは、干渉計(光学エンジン)の基準アーム104(図7に示すように)又は試料アーム105のいずれかにあり、第2POF 160は、POF 165によって使用されていない他の3つのアーム102、103、及び105のいずれかに置くことができる。2つのPOF 160及び165を相互に偏位させることによって、コームの実効帯域幅を、POF 160及び165両方の帯域幅未満に低減させることができる。1例として、同じFSR及び2のフィネスを有する2つのインターリーバ(POF)をFSRの4分の1だけ偏位させて、インターリーバの幅の2分の1である実効フィルタ幅を達成することができる。この結果、干渉計の基準アーム104及び試料アーム105の両方に存在する波長にだけ、分光計161の干渉が発生するようになる。
【0047】
図7の構成を同調可能なPOFの使用と組み合わせることによって、実効フィネスが容易に制御される装置を設けることができる。下述する図9の実施形態は一般的にこの特徴を取り扱っているが、フィネスが調整可能なPOFを作製することは、出力コームの波長が同調可能なPOFを作製するより難しい。図7の実施形態でPOF 165及び160両方の出力コームを同調させることによって、分光計161の各フォトダイオード上の光の位置及び波長の幅を制御することができる。これは、画像のフォールオフのレート及び画像深度の制御を可能にすることができる。分光計161のフォトダイオード上のパワーの量と、画像のために充分なデータを蓄積するために要する時間との間のトレードオフを行なうことができる。
【0048】
また、図7の実施形態には、POF 160、165それぞれの追加ポートに接続することのできる任意選択的追加装置162及び164も概略的に示されている。これらの追加ポートは何にも接続されないかもしれないが、これらの追加ポートに照らして情報が得られる。したがって、例えば追加的分光計162をPOF 160に結合することができ、パワー又は他のスペクトルモニタ装置164をPOF 165に結合することができる。
【0049】
また、図7には、破線グラフ及び実線グラフも示されている。実線は、一部の実施形態に係る第1POF 165の通過帯域の形状を表わし、破線は第2POF 160の通過帯域の形状を表わす。複合通過帯域(又はオーバラップ)は、どちらのPOFでも単独の場合より狭幅のピークになり得る。そのような狭幅の線は望ましいが、POFのコスト及び複雑さは一般的に、線の幅の狭さと共に増大する。したがって、2POFの設計は、より低いコストで狭幅の線を達成することができる。また、一方又は両方のPOFが同調可能である場合には、一部の実施形態では、光学エンジンの特定の用途に基づいて決定されるやり方で、オーバラップを調整することができる。
【0050】
さらなる実施形態を図8の略ブロック図に示す。図8の実施形態では、各POF 171及び177の1回だけの通過が使用される。図8に示すように、POF 171及び177はサーキュレータ172及び175と共に使用されるので、低コヒーレンス光源100からの光は、第1カプラスプリッタ101を経てPOF 171及び177を通過し、基準106及び試料107から戻る光は、POF 171及び177を帰路で再度通過せず、サーキュレータ172及び175によって光学的接続176及び179上の第2カプラスプリッタ180、及びしたがって分光計170に迂回される。これは、POF 171及び177が特にサーキュレータ172及び175と比較して高い挿入損失を有する場合に望ましい。図7の実施形態に存在する広範囲の波長にわたる維持可能性の様々な態様は、図8の実施形態でも使用することができる。
【0051】
また、図8の実施形態には、POF 171及び177それぞれの追加ポートに接続することのできる任意選択的追加装置173及び178も概略的に示されている。これらの追加ポートは何にも接続されないかもしれないが、これらの追加ポートに照らして情報が得られる。
【0052】
図9の実施形態は、1つ以上の光合波器及び分波器を光フィルタとして含む。複数の光源200、201、及び202は光合波器206によって、光学エンジン(干渉計)の光源アーム102のシングルファイバに合波されて、スーパ光源をもたらし、次いで検出器アーム103の光分波器207によって複数の検出器203、204、及び205に分波される。合波器206はアレイ導波路(AWG)、縦続接続薄膜フィルタ、ファイバブラッグ格子、パワーカプラ、及び/又は類似物とすることができる。分波器207は、一部の実施形態では、単純なスプリッタを使用するというよりむしろ、何らかの波長弁別能力を有する。
【0053】
光源は、検出器付き同調可能レーザ(図9に示すように)、及び/又は検出側に分光計を組み合わせたスーパルミネセンスダイオード光源とすることができる。光源(掃引又は広帯域のいずれか)及び検出器(個別又は分光計内にある)の個数は合致する必要は無いが、一部の実施形態では、いずれの検出器も、アレイの個別検出器及び/又は分光計の一部のいずれであろうと、1つの光源だけの光、又は1つの波長だけの光を観察する。
【0054】
前述のように、検出器によって観察される実効波長分散は、画像フォールオフのレートを決定することができる。実効波長分散は光源(狭帯域掃引光源レーザ)によって、又はシステムにおけるフィルタリングによって設定することができる。この手法により、前述のPOF構成のいずれかを使用することもできる。POFは、光源アーム102、基準アーム104、試料アーム105、検出器アーム103、又はそれらの組合せに追加することができる。POFのいずれか及び全部を、200、201及び202によって与えられる光源及び検出器203、204及び205と同様に、同調可能とすることができる。
【0055】
図10に示すように、さらなる実施形態は上記の図9の実施形態の説明と同様であるが、光合波器及び分波器206及び207の代わりに、1組のサーキュレータ218、219、及び220、ならびに光合波器/分波器216を使用する。各サーキュレータ218、219、及び220は、関連光源210、212、及び214、ならびに関連検出器211、213、及び215に結合される。この相違は、サーキュレータ対光合波器又は分波器のコスト、及び合波器及び分波器を同一とする潜在的要件に基づいて、設計の選択に柔軟性をもたらすことができる。
【0056】
また、図10には、スプリッタ/カプラ101の追加ポートに接続することのできる任意選択的追加装置217も概略的に示されている。この追加ポートは何にも接続されないかもしれないが、この追加ポートに照らして情報が得られる。
【0057】
図5Aの実施形態と同様であるが、図5Aに示すように分光計143付きの広帯域又は低コヒーレンス光源100を使用する代わりに、掃引レーザ光源300が1つ以上のフォトダイオード320と共に使用される、さらなる実施形態を図11に示す。図11の実施形態は、システムの実現に使用することのできる新しい組の光源を提供しながら、実効線幅を制御したり試料に対する光出力を最小化するなど、図5Aの実施形態と実質的に同じ利点をもたらすことができる。POF310を使用することによって、システムが依然としてPOF310の線幅の実効線幅特性を有する一方で、レーザの線幅をおおよそPOF310の自由スペクトルレンジ(間隔)(FSR)に拡大することができる。
【0058】
図12の実施形態は、図11の実施形態と同様である。しかし、図12は掃引レーザ光源300を、光源アーム141ではなく、検出器アーム103のPOF311と共に使用する。POF311は1つ以上のフォトダイオード320、321に接続することができる。図12の実施形態は、POF311の2つ以上のポートから光を取得することによって、撮像深さを増大する能力を提供しながら、光源の実効線幅を制御することができるという点で、図11の実施形態と実質的に同じ利点を有することができる。
【0059】
図13は、複数のSLD400、401が合波器420によって合波され、向上した特性、例えばより広幅の全帯域幅を有することができる光源が形成される、さらなる実施形態を示す。同様に、分波器421によって一緒に接続される1つ以上の分光計410、411を検出器アームで使用することができる。図13の実施形態では、合波器420及び分波器421は、様々なポートからの光を波長に基づいて結合したり分離することができ、かつ/又は単純にパワーに基づいて光を混合するカプラ、及び/又は光を結合したり分離するための他の装置とすることができる。合波器420及び分波器421はまたPOFの性質を有することもでき、分光計410、411内の検出器の1つ以上に対して実効線幅が変更される。一部の実施形態では、光源アーム102及び/又は基準アーム104及び/又は試料アーム105及び/又は検出器アーム103に1つ以上の別々のPOFが存在することができる。
【0060】
1つ以上の光源サブシステム500、501が光源アーム102に接続され、光源アームが光合波器520及びPOF530を含むかもしれないし、含まないかもしれない、本発明のさらなる実施形態を図14に示す。基準アーム104及び試料アーム105は、POF532及び533を含むかもしれないし、含まないかもしれない。検出器アーム103は1つ以上の検出器サブシステム510、511を含むように図示されており、光分波器521及び/又はPOF531をも含むかもしれないし、含まないかもしれない。光源サブシステム500、501は光を発生するものであり、SLD、掃引レーザ光源、コーム光源、他の光源、及び/又は様々な光源の混合物を含むことができる。同様に、検出器サブシステム510、511は光を検出するものであり、単一フォトダイオード、フィルタ付きフォトダイオード、分光計、他の光検出装置、及び/又は様々な検出器実現の混合物を含むことができる。一部の実施形態では、システム設計要件は、1つ以上の検出器から、相互に波長(又は波数)をマッピングすることのできる収集を行なうことである。このマッピングは、分光計からデータのライン又は検出器から時系列のデータを読み取るような、時間及び波長の何らかの組合せとすることができるが、定義されたマッピングが存在し、かつシステムが既知の時間又は時間間隔で既知の波長又は波長間隔から光をサンプリングすることができるように、任意の組合せ又は実現とすることができる。
【0061】
本発明の一部の実施形態では、光学エンジン(システム)は光源と、複数の光検出器と、複数の干渉計と、2つ以上の光フィルタとを含む。光フィルタの1つ以上は、周波数が周期的であるPOFとすることができる。POFは分光計アームに存在することができ、2つ以上の分光計を含めることができる。POFは分光計アームに存在することができ、1つ以上の光スイッチング素子及び1つ以上の分光計を含めることができる。POFは光源アームに存在することができる。POFの1つ以上を同調可能とすることができる。
【0062】
本発明の一部の実施形態では、1つ以上のPOFが基準アームに存在し、1つ以上のPOFが試料アームに存在し、サーキュレータがPOFと基準又は試料との間に存在する。そのような実施形態では、光はPOFを1回横切るだけであり、サーキュレータ及び他のコンバイナを介して分光計に進む。分光計は同調可能な分光計とすることができる。
【0063】
一部の実施形態では、POFは、同調可能な分光計と組み合わせて使用することのできるサブ画素マスクとして提供される。分光計は、チャーピングされた画素を有することができる。画素は、増大する幅を有することによってチャーピングすることができる。画素は、一定幅及び増大する間隙を有することによってチャーピングすることができる。周波数で偏位することができる2つ以上のPOFを含めることができる。1つ以上のPOFが基準アームに存在することができ、1つ以上のPOFが試料アームに存在することができる。POFの1つ以上を同調可能とすることができる。
【0064】
一部の実施形態では、1つのPOFが試料アームに存在し、1つのPOFが分光計アームに存在する。1つのPOFが基準アームに存在することができ、1つのPOFが分光計アームに存在することができる。POFの1つ以上を同調可能とすることができる。
【0065】
本発明の一部の実施形態では、光学エンジン(システム)は2つ以上の光源と、光源のための複数の合波装置と、複数の光検出器と、複数の干渉計と、複数の光フィルタとを含む。光源はレーザとすることができ、レーザの1つ以上を同調可能とすることができる。合波装置は、パワー合波、偏光合波、及び/又は波長依存合波を達成するように構成することができる。
【0066】
一部の実施形態では、フィルタが検出器アームに存在する。フィルタはアレイ導波路(AWG)、薄膜フィルタ、エシェロン格子、及び/又はファイバブラッグ格子を含むことができる。光源は、同調可能とすることのできるスーパルミネセンスダイオード(SLD)とすることができる。
【0067】
FD−OCTシステムにより、検出器システムは一般的に、1組の強度値を波長の関数として生成することができるように、それがどの波長間隔を監視しているかが分かることは、理解される。次いで、この情報は、深度画像を生成するためにFFTに送ることができる。したがって、そのような撮像システムのフォールオフは一般的に、振幅測定が行なわれるときに、検出器システムによって観察される光の実効線幅(帯域幅)によって決定される。所望の実効線幅を得るための従前の手法は、光源の線幅が実効線幅となる掃引光源を使用し、かつアレイの単一の検出器によって観察される線幅が実効線幅となる分光計を使用することを含んでいた。上述のように、本発明の様々な実施形態は、実効線幅を設定するための多種多様な手法を提供する。本発明の一部の実施形態は、従前の公知の手法より狭い(低いフォールオフ)の実効線幅をもたらすことができる。
【0068】
加えて、一部の実施形態には、光源及び検出器の組合せを使用して、(1)より高い出力パワー、(2)より高速の掃引速度、(3)より大きい全帯域幅、及び/又は(4)より安価な建設コストを含む、より優れた性能を有し得る光源サブシステム及び検出器サブシステムが形成されるという他の利点もある。したがって、本発明の一部の実施形態は、そのようなFD−OCTシステムの商業的な建造を可能にしながら、フォールオフの問題に関してより優れた性能を達成することができる。上述のように、一部の実施形態は、光フィルタ及び/又は光源及び/又は検出器の組合せを使用して、干渉計に接続された光源サブシステム、検出器サブシステム、基準アーム、及び試料アームを含むことのできる撮像システムを提供することを含み、光源サブシステム及び検出器サブシステムの設計は、従前の公知の手法より狭い実効線幅をもたらす。
【0069】
一部の実施形態では、光伝送路の設計よりむしろ光源の選択により、例えばコーム光源の使用を通して、そのような実効線幅の細線化を達成することができる。分光計付きコーム光源は掃引無しでソリッドステートシステムを達成しながら、それにもかかわらず、分光計の画素の線幅の代わりに、又はそれに加えて、コーム光源の線幅を使用してフォールオフを設定することができるので、より優れたフォールオフを達成することができる。
【0070】
図面及び本明細書で、本発明の典型的な例証実施形態が開示されており、特定の用語が使用されているが、それらは一般的な、説明の意味で使用されているだけであり、限定を目的とするものではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一部の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図4】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図5A】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図5B】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)を示す略ブロック図である。
【図6】本発明の一部の実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図7】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図9】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図10】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図11】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図12】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図13】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【図14】本発明のさらなる実施形態に係る光学エンジン(システム)の略ブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
光検出器と、
撮像システムの実効線幅を低減する前記光源と前記光検出器との間の光伝送路と
を備える、周波数領域光コヒーレンス撮像システム。
【請求項2】
前記光源が広帯域光源を含み、前記光伝送路が周期光フィルタを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記広帯域光源が掃引レーザ光源を備える請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記光検出器が複数の光検出器を備え、前記光伝送路が前記光検出器に近接して配置される空間マスクを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
複数の光検出器が分光計を備え、前記空間マスクが前記分光計内に配置される請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記分光計が同調可能な分光計を備える請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記光源が広帯域光源を備え、前記光伝送路が、光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側、及び基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側を有する光スプリッタと、周期光フィルタとを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記周期光フィルタが前記光スプリッタと前記光検出器との間の前記検出器アームに配置される請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光検出器が第1分光計及び第2分光計を備え、前記周期光フィルタが前記第1分光計に結合された第1出力及び第2分光計に結合された第2出力を有する請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記周期光フィルタが2のフィネスを有するインターリーバを備える請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記周期光フィルタが2より大きいフィネスを有するインターリーバを備える請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記周期光フィルタが、前記第1及び第2分光計の画素間隔と実質的に合致する自由スペクトルレンジを有する請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記光検出器が分光計を備え、前記システムがさらに、前記周期光フィルタの複数の出力を前記分光計に選択的に結合する光スイッチングデバイスを検出器アームに備える請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記周期光フィルタが2のフィネスを有するインターリーバを備え、前記周期フィルタの前記複数の出力が、略同一のピーク幅を各々有する第1コーム出力及び第2コーム出力を備え、前記第2コーム出力が前記周期光フィルタの自由スペクトルレンジの約2分の1だけ前記第1コーム出力から偏位する請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記周期光フィルタが縦続接続された複数の光フィルタを備え、前記光検出器が第1分光計及び第2分光計を備え、前記縦続接続された周期光フィルタが前記第1分光計に結合された第1出力及び第2分光計に結合された第2出力を有する請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1出力が前記縦続接続周期光フィルタの1つからの第1組の出力を備え、前記第2出力が前記縦続接続周期光フィルタの別の1つからの第2組の出力を備え、前記システムがさらに、前記第1組の出力を前記第1分光計に結合する第1光スイッチングデバイスと、前記第2組の出力を前記第2分光計に結合する第2光スイッチングデバイスとを備える請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記縦続接続周期フィルタが、周期的でありかつ相互に偏位した複数のコームに光信号入力を分割することによって、前記第1及び第2組の出力を生成するように構成される請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1及び第2分光計が、前記縦続接続周期光フィルタの最大自由スペクトルレンジと略同一の画素間隔を有する請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記縦続接続周期光フィルタが前記第1又は第2分光計に結合されない少なくとも1つの出力を含み、前記システムの画像フォールオフが前記周期光フィルタのうちの最狭帯域フィルタのフィルタ幅に基づいて決定され、前記システムのフォールオフが前記光検出器の画素間の最小光間隔に基づいて決定される請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記周期光フィルタが、選択可能な出力波長コームスペクトルを有する同調可能な周期光フィルタを備える請求項8に記載のシステム。
【請求項21】
前記同調可能な周期光フィルタが選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有する請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記同調可能な周期光フィルタが、前記システムのための所望の画像レートに基づいて選択された同調率を有する請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記同調可能な周期光フィルタが、所望の分解能及び/又はフォールオフを達成するように選択されたスキャンのステップ数を有する請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記広帯域光源が掃引レーザ光源を備える請求項8に記載のシステム。
【請求項25】
前記周期光フィルタが前記光スプリッタと前記光源との間の前記光源アームに配置される請求項7に記載のシステム。
【請求項26】
前記周期光フィルタが縦続接続された複数の光フィルタを備える請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記周期光フィルタが、選択可能な出力波長コームスペクトルを有する同調可能な周期光フィルタを備える請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記同調可能な周期光フィルタが選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有する請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記周期光フィルタが第1周期光フィルタを備え、前記システムがさらに第2周期光フィルタを備え、前記第1周期光フィルタが前記基準アーム又は前記試料アームに配置され、前記第2周期光フィルタが前記システムの異なるアームに配置される請求項7に記載のシステム。
【請求項30】
前記第1及び第2周期光フィルタが、略同一の自由スペクトルレンジ(FSR)及び少なくとも2のフィネスを有するインターリーバであり、前記第1及び第2周期光フィルタが前記FSRの約4分の1だけ偏位する請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記第1及び第2周期光フィルタの少なくとも一方が同調可能な周期光フィルタを備える請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
前記光源が複数の同調可能な光源を備え、前記光検出器が複数の光検出器を備え、その各々が前記同調可能な光源のそれぞれに前記光伝送路によって光学的に結合される請求項1に記載のシステム。
【請求項33】
前記光伝送路が、前記複数の同調可能な光源を前記システムの光源アームに結合する光合波器と、前記複数の光検出器を前記システムの検出器アームに結合する光分波器とを含む請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記光源アーム、前記検出器アーム、前記システムの試料アーム、及び/又は前記システムの基準アーム内の周期光フィルタをさらに備える請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記光源がスーパルミネセンスダイオード光源を備え、前記光検出器が分光計を備え、その各々が前記スーパルミネセンスダイオード光源によって放射される選択された波長レンジに光学的に結合される請求項1に記載のシステム。
【請求項36】
前記光伝送路が、前記スーパルミネセンスダイオード光源を前記システムの光源アームに結合する光合波器と、前記分光計を前記システムの検出器アームに結合する光分波器とを含む請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記光源アーム、前記検出器アーム、前記システムの試料アーム、及び/又は前記システムの基準アーム内の周期光フィルタをさらに備える請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記光源が複数の光源を備え、前記光検出器が複数の光検出器を備え、前記光伝送路が、光源アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタと、前記複数の光源及び光検出器を前記光源アームに結合する光合波器/分波器とを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項39】
前記複数の光源及び光検出器が複数の光源及び検出器対を備え、前記光伝送路がさらに、前記光源及び検出器対のそれぞれを前記光合波器/分波器に結合する複数のサーキュレータを備える請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記光源が広帯域光源を備え、前記光検出器が分光計を備え、前記光伝送路が、前記分光計に結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタと、前記試料アーム及び前記基準アームを前記広帯域光源に結合する周期光フィルタアレンジメントとを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項41】
前記光スプリッタが第1光スプリッタを備え、前記周期光フィルタアレンジメントが、前記基準アームに結合された第1周期光フィルタと、前記試料アームに結合された第2周期光フィルタと、前記広帯域光源に結合されたポートを含む第1側と、前記第1周期光フィルタに結合されたポート及び前記第2周期光フィルタに結合された第2ポートを含む第2側とを有する第2光スプリッタとを備える請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
前記第1周期光フィルタ及び前記第1光スプリッタが第1サーキュレータによって前記基準アームに結合され、前記第2周期光フィルタ及び前記第1光スプリッタが第2サーキュレータによって前記試料アームに結合される請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記光源が異なるタイプの複数の光源を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項44】
前記光検出器が異なるタイプの複数の光検出器を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項45】
光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側、及び基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側を有する光スプリッタと、
関連付けられた間隔及び線幅を有するコーム出力を生成する前記光源アームに結合された光源と、
前記検出器アームに結合された光検出器であって、撮像システムの実効線幅を低減するために前記光源の前記関連付けられた間隔及び線幅に基づいて選択された間隔及び帯域幅を有する光検出器と
を備える、周波数領域光コヒーレンス撮像システム。
【請求項46】
前記コーム出力を前記光源アームに結合する光合波器をさらに備える請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記光源が同調可能な光源を備え、前記コーム出力が同調可能なコーム出力を備える請求項45に記載のシステム。
【請求項48】
前記同調可能なコーム出力が選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有する請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記光源が複数のコーム光源を備え、前記システムが前記コーム光源を前記光源アームに結合する光スイッチングデバイスをさらに備える請求項45に記載のシステム。
【請求項50】
前記光源アーム、前記検出器アーム、前記光伝送路の基準アーム、及び/又は前記光伝送路の試料アーム内の周期光フィルタをさらに備える請求項45に記載のシステム。
【請求項51】
前記光源アーム内のサーキュレータをさらに備える請求項45に記載のシステム。
【請求項1】
光源と、
光検出器と、
撮像システムの実効線幅を低減する前記光源と前記光検出器との間の光伝送路と
を備える、周波数領域光コヒーレンス撮像システム。
【請求項2】
前記光源が広帯域光源を含み、前記光伝送路が周期光フィルタを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記広帯域光源が掃引レーザ光源を備える請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記光検出器が複数の光検出器を備え、前記光伝送路が前記光検出器に近接して配置される空間マスクを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
複数の光検出器が分光計を備え、前記空間マスクが前記分光計内に配置される請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記分光計が同調可能な分光計を備える請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記光源が広帯域光源を備え、前記光伝送路が、光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側、及び基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側を有する光スプリッタと、周期光フィルタとを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記周期光フィルタが前記光スプリッタと前記光検出器との間の前記検出器アームに配置される請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光検出器が第1分光計及び第2分光計を備え、前記周期光フィルタが前記第1分光計に結合された第1出力及び第2分光計に結合された第2出力を有する請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記周期光フィルタが2のフィネスを有するインターリーバを備える請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記周期光フィルタが2より大きいフィネスを有するインターリーバを備える請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記周期光フィルタが、前記第1及び第2分光計の画素間隔と実質的に合致する自由スペクトルレンジを有する請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記光検出器が分光計を備え、前記システムがさらに、前記周期光フィルタの複数の出力を前記分光計に選択的に結合する光スイッチングデバイスを検出器アームに備える請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記周期光フィルタが2のフィネスを有するインターリーバを備え、前記周期フィルタの前記複数の出力が、略同一のピーク幅を各々有する第1コーム出力及び第2コーム出力を備え、前記第2コーム出力が前記周期光フィルタの自由スペクトルレンジの約2分の1だけ前記第1コーム出力から偏位する請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記周期光フィルタが縦続接続された複数の光フィルタを備え、前記光検出器が第1分光計及び第2分光計を備え、前記縦続接続された周期光フィルタが前記第1分光計に結合された第1出力及び第2分光計に結合された第2出力を有する請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1出力が前記縦続接続周期光フィルタの1つからの第1組の出力を備え、前記第2出力が前記縦続接続周期光フィルタの別の1つからの第2組の出力を備え、前記システムがさらに、前記第1組の出力を前記第1分光計に結合する第1光スイッチングデバイスと、前記第2組の出力を前記第2分光計に結合する第2光スイッチングデバイスとを備える請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記縦続接続周期フィルタが、周期的でありかつ相互に偏位した複数のコームに光信号入力を分割することによって、前記第1及び第2組の出力を生成するように構成される請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1及び第2分光計が、前記縦続接続周期光フィルタの最大自由スペクトルレンジと略同一の画素間隔を有する請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記縦続接続周期光フィルタが前記第1又は第2分光計に結合されない少なくとも1つの出力を含み、前記システムの画像フォールオフが前記周期光フィルタのうちの最狭帯域フィルタのフィルタ幅に基づいて決定され、前記システムのフォールオフが前記光検出器の画素間の最小光間隔に基づいて決定される請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記周期光フィルタが、選択可能な出力波長コームスペクトルを有する同調可能な周期光フィルタを備える請求項8に記載のシステム。
【請求項21】
前記同調可能な周期光フィルタが選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有する請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記同調可能な周期光フィルタが、前記システムのための所望の画像レートに基づいて選択された同調率を有する請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記同調可能な周期光フィルタが、所望の分解能及び/又はフォールオフを達成するように選択されたスキャンのステップ数を有する請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記広帯域光源が掃引レーザ光源を備える請求項8に記載のシステム。
【請求項25】
前記周期光フィルタが前記光スプリッタと前記光源との間の前記光源アームに配置される請求項7に記載のシステム。
【請求項26】
前記周期光フィルタが縦続接続された複数の光フィルタを備える請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記周期光フィルタが、選択可能な出力波長コームスペクトルを有する同調可能な周期光フィルタを備える請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記同調可能な周期光フィルタが選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有する請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記周期光フィルタが第1周期光フィルタを備え、前記システムがさらに第2周期光フィルタを備え、前記第1周期光フィルタが前記基準アーム又は前記試料アームに配置され、前記第2周期光フィルタが前記システムの異なるアームに配置される請求項7に記載のシステム。
【請求項30】
前記第1及び第2周期光フィルタが、略同一の自由スペクトルレンジ(FSR)及び少なくとも2のフィネスを有するインターリーバであり、前記第1及び第2周期光フィルタが前記FSRの約4分の1だけ偏位する請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記第1及び第2周期光フィルタの少なくとも一方が同調可能な周期光フィルタを備える請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
前記光源が複数の同調可能な光源を備え、前記光検出器が複数の光検出器を備え、その各々が前記同調可能な光源のそれぞれに前記光伝送路によって光学的に結合される請求項1に記載のシステム。
【請求項33】
前記光伝送路が、前記複数の同調可能な光源を前記システムの光源アームに結合する光合波器と、前記複数の光検出器を前記システムの検出器アームに結合する光分波器とを含む請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記光源アーム、前記検出器アーム、前記システムの試料アーム、及び/又は前記システムの基準アーム内の周期光フィルタをさらに備える請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記光源がスーパルミネセンスダイオード光源を備え、前記光検出器が分光計を備え、その各々が前記スーパルミネセンスダイオード光源によって放射される選択された波長レンジに光学的に結合される請求項1に記載のシステム。
【請求項36】
前記光伝送路が、前記スーパルミネセンスダイオード光源を前記システムの光源アームに結合する光合波器と、前記分光計を前記システムの検出器アームに結合する光分波器とを含む請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記光源アーム、前記検出器アーム、前記システムの試料アーム、及び/又は前記システムの基準アーム内の周期光フィルタをさらに備える請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記光源が複数の光源を備え、前記光検出器が複数の光検出器を備え、前記光伝送路が、光源アームに結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタと、前記複数の光源及び光検出器を前記光源アームに結合する光合波器/分波器とを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項39】
前記複数の光源及び光検出器が複数の光源及び検出器対を備え、前記光伝送路がさらに、前記光源及び検出器対のそれぞれを前記光合波器/分波器に結合する複数のサーキュレータを備える請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記光源が広帯域光源を備え、前記光検出器が分光計を備え、前記光伝送路が、前記分光計に結合されたポートを含む第1側と、基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側とを有する光スプリッタと、前記試料アーム及び前記基準アームを前記広帯域光源に結合する周期光フィルタアレンジメントとを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項41】
前記光スプリッタが第1光スプリッタを備え、前記周期光フィルタアレンジメントが、前記基準アームに結合された第1周期光フィルタと、前記試料アームに結合された第2周期光フィルタと、前記広帯域光源に結合されたポートを含む第1側と、前記第1周期光フィルタに結合されたポート及び前記第2周期光フィルタに結合された第2ポートを含む第2側とを有する第2光スプリッタとを備える請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
前記第1周期光フィルタ及び前記第1光スプリッタが第1サーキュレータによって前記基準アームに結合され、前記第2周期光フィルタ及び前記第1光スプリッタが第2サーキュレータによって前記試料アームに結合される請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記光源が異なるタイプの複数の光源を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項44】
前記光検出器が異なるタイプの複数の光検出器を備える請求項1に記載のシステム。
【請求項45】
光源アームに結合されたポート及び検出器アームに結合されたポートを含む第1側、及び基準アームに結合されたポート及び試料アームに結合されたポートを有する第2側を有する光スプリッタと、
関連付けられた間隔及び線幅を有するコーム出力を生成する前記光源アームに結合された光源と、
前記検出器アームに結合された光検出器であって、撮像システムの実効線幅を低減するために前記光源の前記関連付けられた間隔及び線幅に基づいて選択された間隔及び帯域幅を有する光検出器と
を備える、周波数領域光コヒーレンス撮像システム。
【請求項46】
前記コーム出力を前記光源アームに結合する光合波器をさらに備える請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記光源が同調可能な光源を備え、前記コーム出力が同調可能なコーム出力を備える請求項45に記載のシステム。
【請求項48】
前記同調可能なコーム出力が選択可能な自由スペクトルレンジ及び/又はフィネスを有する請求項47に記載のシステム。
【請求項49】
前記光源が複数のコーム光源を備え、前記システムが前記コーム光源を前記光源アームに結合する光スイッチングデバイスをさらに備える請求項45に記載のシステム。
【請求項50】
前記光源アーム、前記検出器アーム、前記光伝送路の基準アーム、及び/又は前記光伝送路の試料アーム内の周期光フィルタをさらに備える請求項45に記載のシステム。
【請求項51】
前記光源アーム内のサーキュレータをさらに備える請求項45に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2009−503519(P2009−503519A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524170(P2008−524170)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029313
【国際公開番号】WO2007/016296
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(508027811)バイオプティジェン,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029313
【国際公開番号】WO2007/016296
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(508027811)バイオプティジェン,インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】
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