説明

低電力リモートコントローラとしての携帯型メディアプレーヤ、および、その方法

【課題】携帯型マルチメディアプレーヤを利用して、無線インターフェースを介してデジタルメディアをメディア装置にストリーミングするメディアサーバに対する無線アクセスおよび制御を行う。
【解決手段】メディア装置106は、例えば、デジタルオーディオをストリーミングする場合には、ステレオ/スピーカなどである。携帯型マルチメディアプレーヤ102は、メディアサーバ104に格納された複数のデジタルメディアファイル109の内の選択されたデジタルメディアファイルについて同期化されるが、その際、選択されたデジタルメディアファイルに関連付けられたデジタルメディアファイルメタデータ(曲名、作者など)のみが、メディアサーバ104から伝送されて携帯型メディアプレーヤ102に格納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
低電力リモートコントローラとしての携帯型メディアプレーヤ、および、その方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータの容量および性能の向上により、パーソナルコンピュータをマルチメディアコンテンツ(曲、動画など)のリポジトリとして用いることが流行してきた。特に、音楽については、パーソナルコンピュータに(MP3、AAC、および、AIFFなど、様々なフォーマットを有するデジタルオーディオファイルの形態で)マルチメディアデータを格納することが流行して、その結果、様々な製品およびサービスが提供された。例えば、カリフォルニア州クパチーノのApple Computer社が製造する、iPod(登録商標)マルチメディアデバイスのような音楽プレーヤ(例えば、MP3プレーヤ)、および、iTunesソフトウェアのようなメディア管理アプリケーションが、人気の製品である。かかる携帯型音楽プレーヤに、多数の様々な形式のデジタルオーディオファイルを格納できるようになったことで、消費者が、携帯型音楽プレーヤおよびパーソナルコンピュータを用いて格納および再生するのに適した形式で音楽(および、その他のデジタルマルティメディアデータ)を購入することを可能にするサービス(カリフォルニア州クパチーノのApple Computer社が提供するiTunes(登録商標)ミュージックストアなど)が発展した。購入の際に、多くの消費者は、マルチメディアデータに対する取得、格納、および、アクセスのための主な手段として、コンピュータを利用する。
【0003】
コンピュータによるマルチメディア再生の品質は、ここ数年で劇的に向上したが、これらのシステムは、性能、忠実度、および、典型的な消費者にとっての使い勝手の点で、典型的な娯楽機器(例えば、ステレオ、テレビ、投影システムなど)には、まだ後れを取っている。したがって、高品質の再生システムを利用するために、ホームネットワークシステムを導入することによって、家庭用娯楽システムに(無線または有線で)個人のパーソナルコンピュータを接続し、その処理によってメディアシステムを構築することが一般的になった。メディアシステムは、いくつかのインターフェースおよび機能セットを統合プラットフォームに組み込む。このように、個人は、これら様々な娯楽機器を用いて、パーソナルコンピュータに格納されたマルチメディアデータの視聴またはその他のアクセスを行うことができる。例えば、無線ネットワークインターフェース(例えば、カリフォルニア州クパチーノのApple Computer社が製造する802.11gベースのAirport Express(登録商標)無線ネットワークインターフェース)が、他の装置と無線通信して、無線基地局または(既存の無線ネットワークの範囲を大きくするための)リピータとして機能する。
【0004】
パーソナルコンピュータで利用可能なネットワークインターフェースは、ステレオシステム、テレビ、または、ホームシアターシステムなど、任意の娯楽機器への接続に利用できる。これにより、例えば、ネットワークインターフェース(有線または無線)に接続されたパーソナルコンピュータから、マルチメディアインターフェースに接続された娯楽機器に、マルチメディアデータのストリーミングを行うことが可能になる。しかし、残念ながら、マルチメディアデータの再生のいくつかの態様を制御するために(例えば、曲、プレイリストの変更、さらには、ボリュームの制御、などを行うために)、かかる変更を行いたい聴取者は、再生中のマルチメディアデータが格納されたパーソナルコンピュータに物理的に接触する必要がある。例えば、聴取者が、居間にいて、居間に設置したステレオに対して無線接続された2階の書斎にあるコンピュータから、そのステレオにストリーミングされている音楽を聴いている場合に、再生中の曲を変更するには、コンピュータのある2階の書斎まで物理的に歩いて行き、所望の曲を選択する必要がある。
【0005】
遠隔アクセスおよび制御の課題を解決するために用いられる1つの方法は、カリフォルニア州サンタバーバラのSonos社が製造するSonos Digital Music Systemに代表されるゾーンベースのシステムによって実現され、そのシステムは、分散型の装置(Sonos(商標)Zone Playsers)と制御装置(Sonos(商標)Controller)とを用いる。残念ながら、必要なゾーンベースの遠隔アクセスおよび制御を実現するために、これらの装置は、多大な設備投資を必要とする。例えば、Sonos Digital Music Systemについては、ユーザは、制御装置と、領域に応じた1または複数のゾーンプレーヤとを、購入、または、他の方法で入手する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、ゾーン制御装置およびゾーンプレーヤなどの特別な装置を購入する必要があったシステムにおいて、既存の装置(iPod、AirPort Express、iTunesを実行するMacなど)を利用して、遠隔アクセスおよび制御を実現することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
携帯型マルチメディアプレーヤ(カリフォルニア州クパチーノのApple Computer社が製造するiPod(登録商標)など)を利用して、無線インターフェースを介してデジタルメディアをメディア装置(デジタルオーディオをストリーミングする場合には、ステレオ/スピーカなど)にストリーミングするメディアサーバ(iTunesソフトウェアを実行するパーソナルコンピュータなど)に対する無線アクセスおよび制御を行う。一実施形態では、デジタルメディアファイルを格納するよう構成された携帯型マルチメディアプレーヤを利用して、デジタルメディアデータをメディア装置にストリーミングするよう構成されたメディアサーバに対する無線アクセスおよび/または制御を行う方法が開示されている。その方法は、携帯型マルチメディアプレーヤとメディアサーバとをバインドし(結び付け)、信号をマルチメディアプレーヤからメディアサーバに無線で伝送し、受信した信号を用いて、無線インターフェースを介して、デジタルメディアデータをメディアサーバからメディア装置にストリーミングすることによって実行される。
【0008】
別の実施形態では、リモートメディアサーバの無線制御に利用されるマルチメディアファイルメタデータを格納するよう構成された携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部が開示されている。そのリモートコントローラ部は、無線ネットワークと、複数のユーザ選択可能なアイテムを有するユーザインターフェースを表示するよう構成されたディスプレイ装置と、ユーザ選択可能なアイテムの内の1アイテムに対するユーザ選択に応答して、無線ネットワークインターフェースによってリモートメディアサーバに無線送信される信号を生成するプロセッサ部と、を備え、その信号は、メディアサーバに格納されたマルチメディアファイルを特定するマルチメディアファイルメタデータを含み、メディアサーバは、その信号に応答して、特定されたマルチメディアファイルにアクセスし、アクセスした後に、特定されたマルチメディアファイルをリモートメディア装置に無線送信する。
【0009】
さらに別の実施形態では、携帯型マルチメディアプレーヤとパーソナルコンピュータとを利用して、リモートメディア装置の無線遠隔制御を実行する方法が開示されている。その方法は、パーソナルコンピュータにおいて、マルチメディアプレーヤからのマルチメディアファイル指示を無線受信し、受信したマルチメディアファイル指示を用いて、パーソナルコンピュータに格納されたマルチメディアファイルを特定し、特定されたマルチメディアファイルにアクセスし、特定されたマルチメディアファイルをパーソナルコンピュータからリモートメディア装置に無線送信することによって実行される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に従って、代表的な無線メディアネットワークと、無線電池式携帯型マルチメディアプレーヤとを示す説明図。
【図2】本発明の一実施形態に従って、携帯型メディアプレーヤを示す概略機能ブロック図。
【図3】本発明の一実施形態に従って、代表的なマルチメディアプレーヤを示す図。
【図4】本発明の一実施形態に従って、ストリーミングされたデジタルメディアファイルに変更を加えるために、メディアサーバに遠隔でアクセスする処理を示すフローチャート。
【図5A】マルチメディアプレーヤを利用して、パーソナルコンピュータに遠隔アクセスし、ステレオにストリーミングされて再生されている音楽に任意の数の変更を加える様子を示す図。
【図5B】マルチメディアプレーヤを利用して、パーソナルコンピュータに遠隔アクセスし、ステレオにストリーミングされて再生されている音楽に任意の数の変更を加える様子を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に従って、同期処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、添付の図面に一例を図示した本発明の具体的な実施形態を参照しつつ、詳細な説明を行う。本発明は、具体的な実施形態に関連して説明されているが、説明された実施形態に本発明を限定することを意図するものではない。逆に、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の主旨および範囲に含まれる代替物、変形物、および、等価物を網羅することが意図されている。
【0012】
一実施形態によると、電池式の携帯型マルチメディアプレーヤを利用して、メディアサーバに対する無線アクセスおよび/または制御を行う。メディアサーバは、様々なコンピュータデバイスによって実現されてよい。一例として、メディアサーバは、パーソナルコンピュータによって実現されてよい。かかる無線アクセスおよび/または制御に応答して、メディアサーバは、無線インターフェースを介して、メディア装置(例えば、デジタルオーディオをストリームミングする場合には、ステレオなどのホームオーディオシステム)にデジタルメディアをストリーミングするよう動作できる。
【0013】
一実施形態では、携帯型マルチメディアプレーヤは、メディアサーバと無線通信して、メディアサーバ上の利用可能なメディアアイテムのメディアカタログを受信する。ここで、メディアカタログとは、メディアサーバに格納された利用可能なメディアアイテム(例えば、デジタルメディアファイル)のリストである。一実施形態では、メディアカタログは、メディアアイテムメタデータ(曲名、作者など)を含む。この実施形態では、デジタルメディアアイテム(例えば、デジタルメディアファイル)自体が、携帯型メディアプレーヤに転送される必要はない。結果として、携帯型マルチメディアプレーヤに転送される必要があるのは、比較的少量のデータのみであるため、貴重なバッテリ資源を節約できる。さらに、デジタルメディアアイテム自体を転送しないことにより、潜在的な著作権侵害の問題を回避することができる。
【0014】
ユーザは、メディア装置にストリーミングされているメディアアイテムデータの変更を行う(例えば、再生されている曲を変更する)ために、メディアサーバに対してアクセスおよび/または制御を行いたい場合には、携帯型マルチメディアプレーヤとやり取りすることにより、再生すべき新しいメディアアイテム(例えば、曲)を選択する。一実施形態では、携帯型マルチメディアプレーヤは、異なるデジタルメディアアイテム(例えば、曲ファイル)に対応する複数のユーザ選択可能なアイテムを表示することができる。携帯型マルチメディアプレーヤのユーザは、ユーザ選択可能なアイテムの内の1つを選択することで、再生すべきメディアアイテムを指定することができる。選択が済むと、携帯型マルチメディアプレーヤは、指定された再生すべきメディアアイテムをメディアサーバに無線で通知する。一例では、携帯型マルチメディアプレーヤは、新しいメディアアイテムに対応するメタデータの一部のみまたは全部を制御信号と共に送信する。その制御信号は、例えば、現在再生中のメディアアイテムが、制御信号に関連付けられた新しいメディアアイテムに置き換えられることを指示する。
【0015】
別の実施例では、携帯型マルチメディアプレーヤは、ユーザがメディアアイテムの再生の態様を制御することを可能にするユーザインターフェースを表示することができる。例えば、提供される制御は、音量、イコライゼーションなどの再生特性、もしくは、進む、戻る、再生、停止などの操作、を修正、変更、または、提供することであってよい。かかる場合に、関連付けられたメディアアイテムは、すでにメディアサーバによって認識されているため、制御信号が単独で送信されてよい。
【0016】
メディアサーバ(例えば、パーソナルコンピュータ)によって受信されると、メディアサーバは、携帯型マルチメディアプレーヤを通してユーザが要求した制御動作をメディア装置に通知することができる。例えば、制御動作が、新しく選択されたアイテムの再生である場合には、メディア装置によって現在再生中のメディアアイテムが停止され、新しく選択されたメディアアイテムの転送が始まり、その結果、新しく選択されたメディアアイテムの再生が可能になる。このように、ユーザは、電力効率のよい方法で電池式の携帯型マルチメディアプレーヤを用いてメディア装置の出力を間接的に遠隔制御することができる。
【0017】
さらに別の実施形態では、携帯型デジタルメディアプレーヤ(iPodなど)が、パーソナルコンピュータを無線制御できるように、そのコンピュータにバインド(結び付け)されている。パーソナルコンピュータとデジタルメディアプレーヤとのバインドは、USB2.0またはFireWireケーブルなどのコネクタを介して、デジタルメディアプレーヤに格納されたデジタルコンテンツを、コンピュータに格納されたメディアアイテムと同期させることを含む。このように、コンピュータの選択、コンピュータへの接続、および、コンピュータによる認証のために、デジタルメディアプレーヤに追加のユーザインターフェースを準備する必要性がなくなる。したがって、このように、コンピュータを制御するために必要なのは、最上位のメニュー(一例として、「遠隔制御」)を有する追加のユーザインターフェースだけであり、それが選択されると、携帯型デジタルメディアプレーヤにバインドされたコンピュータに自動的に接続してそのコンピュータを認証する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に従って、電池式の携帯型マルチメディアプレーヤ102と、メディアサーバ104と、メディア装置106とを備える無線メディアシステム100を示す図である。その構成によると、メディアサーバ104は、デジタル化された音楽(例えば、曲)、短いビデオファイル、または、長編のビデオファイル(例えば、映画)を含みうるマルチメディアコンテンツ109を格納するよう構成された任意の適切な形態(ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなど)のローカル記憶媒体108を備える。説明のため、メディアサーバ104は、ハードドライブとして構成されたローカル記憶媒体108に多数のデジタルオーディオファイル(例えば、曲ファイル)を格納するよう構成されたパーソナルコンピュータの形態を取ることとする。本実施形態では、メディアサーバ104は、メディア装置106に無線接続されており、メディア装置106は、この例では、複数のスピーカ112を有するステレオシステム110の形態を取っている。本実施形態では、ステレオシステム110は、無線ネットワークインターフェース114を備える。無線ネットワークインターフェース114は、無線ネットワークをサポートする。無線ネットワークは、例えば、IEEE 802.11bまたは802.11g規格に従った「WiFi」インターフェースの形態を取りうる。上記の規格の代わりに、または、上記の規格に加えて、他の無線ネットワーク規格を用いてもよい。かかる他のネットワーク規格としては、IEEE 802.11a規格またはBluetooth(登録商標)規格が挙げられる。無線ネットワークの構築に必要なアンテナは、通例、無線ネットワークインターフェース114の筐体に備えられる。かかるアンテナは、標準的なPCB(プリント回路基板)上に印刷されたアンテナなど、様々な形態を取ってよい。かかるアンテナは、当業者に周知である。
【0019】
無線ネットワークインターフェース114がサポートする無線ネットワークは、メディアサーバ104とメディア装置106との間の無線通信を可能にする。かかる場合には、メディアサーバ104が、さらに、無線ネットワークインターフェース116を備えるか、または、無線ネットワークインターフェース116に接続されることにより、メディアサーバ104およびメディア装置106は、無線ネットワークインターフェース114および116を介してローカル無線ネットワークでの通信を行うことができるようになる。さらに、携帯型マルチメディアプレーヤ102は、(メディアサーバ104とメディア装置106との間で利用されるのと)同じ無線ネットワークを介して、または、別の無線ネットワークを介して、無線でメディアサーバ104と通信できる。
【0020】
本明細書に記載したメディア装置106が、メディアサーバ104(以後、パーソナルコンピュータ)からのマルチメディアコンテンツを再生するために用いられる場合、メディア装置106は、壁の電源コンセントに接続される。無線ネットワークインターフェース114は、無線ネットワークの無線基地局として機能することで、パーソナルコンピュータ104がメディア装置106と通信することを可能にする。無線ネットワークインターフェース114は、さらに、ステレオシステム110に接続されることで、コンピュータ104に格納されたオーディオファイルの再生をステレオシステム110によって行うことを可能にする。無線ネットワークインターフェース114とステレオシステム110との間の接続は、ステレオシステム110のデジタルオーディオ入力ポートに接続するデジタル光ファイバケーブルによって実現されてよい。
【0021】
簡単に上述したように、無線ネットワークインターフェース114は、無線ネットワーク接続を通じてパーソナルコンピュータ104からマルチメディア情報を受信して、そのメディア情報を娯楽機器(例えば、ステレオシステム110)に出力することができる。本明細書に記載したメディアシステムでは、オーディオ、ビデオ、オーディオ/ビデオ、および/または、その他の形態のマルチメディアが利用されてよいが、代表的な一実施形態は、パーソナルコンピュータに格納されたオーディオデータをステレオシステムなどの娯楽機器と共有することに関する。
【0022】
メディア装置106のメディア出力機能に、比較的単純でユーザフレンドリなインターフェースを提供するには、パーソナルコンピュータ104で実行されるメディアアプリケーションからメディア装置106へのアクセスを提供すると有利であり、また、そのアプリケーションは、特定の形式のメディアファイルの作成、操作、または、その他のアクセスを行うために通常用いられるアプリケーションであることが好ましい。代表的な一実施形態では、メディアアプリケーションは、Apple Computer社が提供する音楽の管理および再生のためのiTunes(登録商標)ソフトウェアである。メディアアプリケーションを用いて、メディア装置106が、メディアの再生先として選択されてよい。パーソナルコンピュータ104は、システム音(例えば、ビープ音、アラート音など)がパーソナルコンピュータ104で継続的に鳴らされている間に、再生されるメディアファイルのオーディオコンテンツが、メディア装置106に送信されるようにプログラムされてよい。
【0023】
無線ネットワーク(例えば、無線ネットワーク100)を介したパーソナルコンピュータ104とメディア装置106との間の通信は、発見処理(ディスカバリ処理)を通して開始される。かかる発見処理の一例は、Bonjourを利用する。Bonjourとは、IPネットワーク上で、コンピュータ、デバイス、および、サービスを自動的に発見することを可能にする技術である。Zero Configuration Networkingとしても知られており、Bonjourは、標準IPプロトコルを用いて、ユーザがIPアドレスの入力もDNSサーバの設定も行う必要なしに、デバイスが自動的に互いを発見することを可能にする。Bonjourの様々な態様が、当業者に知られており、それらは、2003年10月にApple Computer社が公開したホワイトペーパー「Bonjour」に開示されている。そのホワイトペーパーは、参照によって全体が本明細書に組み込まれる。さらなる実装の詳細は、本願と共に共同所有された以下の同時係属の特許出願で見ることが可能であり、それらの出願は、参照によって全体が本明細書に組み込まれる:(1)「Method and Apparatus for Configuring a Wireless Device Through Reverse Advertising」、出願No.10/102,321、2002年3月19日出願;(2)「Method and Apparatus for Supporting Duplicate Suppression When Issuing Multicast DNS Queries Using DNS_Format Message Packets」、出願No.10/102,174、2002年3月19日出願;(3)「Method and Apparatus for Implemented a Sleep Proxy for Services on a Network」、出願No.60/496,842、2003年8月20日出願。
【0024】
メディア共有機能を提供するなど、パーソナルコンピュータ104とメディア装置106との間の通信を容易にするために、メディア装置106のための無線ネットワークインターフェース114は、メディア装置106へのオーディオのストリーミングをサポートする旨を、ネットワークを介して通知する。標準的なBonjourの動作のために必要に応じて、無線ネットワークインターフェース114は、サービスの利用可能性、サービスを提供するデバイスの名前、デバイスのネットワークアドレス、および、サービスに関連する1または複数の設定パラメータを公開する。このサービスの登録は、システムの詳しいオーディオ能力(例えば、44.1kHzサンプリングレート、16ビットサンプルサイズ、および、2チャンネル/ステレオサンプル、など)を通知する。サービスの登録は、さらに、デバイスとの通信に必要なセキュリティ、暗号化、圧縮、および、その他の機能、および/または、パラメータを含んでもよい。
【0025】
別の実施形態では、メディア装置106に取り付けられた1または複数のマルチメディア入力または出力デバイスに関連する様々なパラメータを指定するために、さらなるサービスが設計されてよい。ホームネットワーク環境で特定の利用可能性を有するデバイスとしては、スピーカ、ビデオ表示端末、カメラ、マイクロフォンなどが挙げられる。
【0026】
ネットワーク内でデバイスを自動的に発見する機能により、そのネットワークを用いれば、ユーザの好みおよび設計に従って容易に設定されるホームネットワークを構築することができる。例えば、家の一部屋にあるコンピュータに大きい音楽ライブラリを持っているユーザは、開示されている無線ネットワークインターフェースをいくつか家中に導入するだけで、家全体のための無線マルチメディアネットワークを構築することができる。例えば、そのユーザは、居間のステレオの近くに1つのインターフェースを配置して、寝室のテレビのそばに1つのインターフェースを配置してよい。適切なマルチメディアインターフェースを接続することにより、ユーザは、パーソナルコンピュータで簡単に選択するだけで、オーディオ、ビデオ、または、その他のコンテンツを、それらのデバイスに供給することができる。例えば、ユーザは、居間のステレオがお気に入りのアルバムを再生するよう命令したり、寝室のテレビがホームムービーを映すよう命令したりしてよい。この拡張可能なアーキテクチャにより、ユーザは、同じベンダーからのコンポーネントすべてを購入する考慮または必要なしに、もしくは、無線ネットワーク上の異種のデバイスの相互運用性を可能にするために必要なその他の考慮なしに、メディアデータの供給元と供給先との関係を構成することができる。
【0027】
無線ネットワークインターフェース114が無線ネットワーク上で発見されると、パーソナルコンピュータ104で実行されているメディアソフトウェア(例えば、iTunes)は、関連付けられたステレオシステム110をオーディオデータの供給先として認識し、特定のデバイス(例えば、ステレオシステム110)を選択可能な供給先としてユーザインターフェース内で自動的に提示する。ユーザが、それらの利用可能なデバイスから特定のデバイスを選択すると、様々な認証およびセキュリティのやり取りが行われてよい。例えば、セキュリティ機能として、パスワード保護が提供されている場合、ユーザは、オーディオファイルの再生のためにメディア装置106(すなわち、ステレオシステム110)を用いるのに必要なパスワードを催促されてよい。さらに、ユーザが、(例えば、他のユーザによって)すでに利用中のデバイスを選択しようとした場合に、メディア装置106(すなわち、無線ネットワークインターフェース114)は、ユーザインターフェースを通して、使用中であることを示すメッセージを送る。
【0028】
メディア供給元(例えば、パーソナルコンピュータ104)と、無線ネットワークインターフェース114との間で、接続が確立されると、1または複数のメディアアイテム(例えば、曲)に対応するメディアデータが、パーソナルコンピュータ104から無線ネットワークインターフェース114に伝送されてよい。この伝送は、メディアデータ(メディアファイル)のファイル転送であってもよいし、メディアデータのストリーミングであってもよい。メディアデータが伝送されている限りは、接続は維持される。例えば、曲またはアルバムの再生が終わって、メディアデータがもはや伝送されなくなると、接続は、「アイドル」状態に入る。このアイドル状態では、接続が切断されていないため、メディア供給元は、いつでもデータの伝送をうまく開始することができる。したがって、接続の再ネゴシエーションや再確立は必要にならない。
【0029】
ただし、メディア供給元が、この「アイドル」状態で接続している間に、別のメディア供給元との接続を確立する試行を許可してもよい。かかる試行が生じた場合、最初のメディア供給元との接続が切断されて、新しい接続が確立される。かかる場合には、最初の供給元にも、その接続が終了されたことを通知されることが好ましい。
【0030】
さらに、デジタル著作権管理のために、メディア装置106がオーディオデータストリームの受信を許可されていること、および/または、パーソナルコンピュータ104とメディア装置106との間の通信リンクが安全である(例えば、暗号化されている)ことを、判定することが望ましい。通例、これは、何らかの形式の認証を必要とし、公開鍵/秘密鍵システムに基づくことが好ましい。一実施形態では、各メディア装置106は、読み出し専用メモリ(ROM)に埋め込まれた複数の秘密鍵を提供されてよい。次いで、メディアソフトウェアは、対応する複数の公開鍵を提供される。これによって、メディア装置106が、その秘密鍵を用いて、メディア装置106からメディアソフトウェアに伝送される識別データにデジタル署名を施すことが可能になり、その結果、メディアソフトウェアが、適切な公開鍵を用いて、メディア装置を認証できるようになる。同様に、メディアソフトウェアからメディア装置106に送信されるデータは、対応する秘密鍵を利用するメディア装置106だけが、そのデータを復号できるように、公開鍵を用いて暗号化されてよい。メディアソフトウェアおよびメディア装置106は、キーインデックスのやり取りに基づいて、それぞれの複数の鍵の内のどれを用いるべきかを決定し、すべての鍵を伝送する必要なく、それぞれ用いるべき鍵を互いに知らせてよい。
【0031】
メディア装置106の認証は、メディアソフトウェアへの接続が最初に確立した時に実行されることが好ましい。認証が成功すると、パーソナルコンピュータ104で実行されているメディアソフトウェアは、メディア装置のオーディオチャンネルへのネットワーク接続を開き、データの送信を開始する。この実施形態では、メディアデータは、メディアソフトウェアからメディア装置106によって「引き出される(プルされる)」と言うよりは、メディアソフトウェアからメディア装置106に「押し出される(プッシュされる)」。メディア装置106によって受信されたメディアデータは、メディア装置106、すなわち、ステレオシステム110によって再生されてよい。メディア装置106は、このオーディオデータを受信して、データの一部をバッファに格納し、バッファが所定の容量に到達すると、オーディオデータの再生を開始する。例えば、メディア装置106は、合計8秒のバッファリング能力を有してよいが、2秒のオーディオデータが受信された時に再生を開始してよい。また、バッファは、例えば、ネットワークのトラフィックまたは信頼性の条件に応じて決定される可変の容量を有してもよい。
【0032】
好ましい実施形態では、オーディオチャンネルは、制御チャンネルと別個である。後述する理由から、制御チャンネルとは別個のデータチャンネルを有することが有利である。ただし、データおよび制御情報に対して、1つのチャンネルを用いてもよい。
【0033】
制御チャンネルおよびデータチャンネルに別個のチャンネルを用いることの利点の1つは、ユーザコマンドへの応答が改善されることである。上述のように、メディア装置106は、データのバッファリング機能を備えており、それによって、ネットワーク遅延、待ち時間などを補償する。制御コマンドがデータストリームに含まれている場合、メディア装置106がバッファを通して再生するまでは、これらのコマンドには到達せず、これは、ユーザコマンドを実行する前に数秒間の遅延が生じることを意味する。これは、明らかに望ましくないことであり、制御データ用の別個のチャンネルがあれば、ユーザ体験は向上する。
【0034】
データチャンネルを介して送信されるパケット(この例では、オーディオデータ)は、リアルタイムストリーミングプロトコル(RTSP)規格によって仕様を定められた一般的な形式のTCPパケットであることが好ましい。RTSPは、当業者に周知の標準的な通信プロトコルである。したがって、かかるシステムの実装の詳細は、本明細書には記載しないが、2004年2月16日付けの「Real Time Streaming Protocol Specification」に記載されており、以前の版は、現在、http://www.rtsp.orgで入手可能であり、それらは、参照によって全体が本明細書に組み込まれる。さらに、TCP(伝送制御プロトコル)を用いることが、その頑強性から好ましいが、特に、TCPに関連するオーバーヘッドが望ましくない用途では、UDP(ユーザデータグラムプロトコル)を用いてもよい。
【0035】
いずれにしても、データパケットは、RTP(リアルタイムプロトコル)ヘッダを利用することが可能であり、シーケンス番号とタイムスタンプ情報の両方を含む。しかしながら、TCPを用いた場合、TCPは、保証されたパケット送信と正確な順序づけとを自動的に提供するため、このシーケンスおよびタイムスタンプ情報は、脱落パケットまたは再配列パケットの検出には必要ない。ただし、タイミングおよびシーケンス情報は、メディア装置106からメディア制御ソフトウェアへのフィードバックに有用である。
【0036】
例えば、メディア装置106は、メディアストリームのどこを再生しているかについての情報を定期的に供給してよい。これは、メディア装置106が、制御チャンネルを介して、現在再生されているパケットを示す標識を伝送することにより実現されてよい。あるいは、メディア装置106は、受信したばかりのパケットと、装置のバッファの状況とを示してもよい。この情報は、様々な目的について、メディアソフトウェアにとって有用である。例えば、メディアソフトウェアが、メディア装置106のバッファ量が少ないと判断した場合に、装置のバッファが完全に空にならないように、リアルタイムよりも早く、さらなるデータが装置に伝送されてよい。この情報は、さらに、メディアソフトウェアが、パーソナルコンピュータ104または他の装置のモニタ(ディスプレイ)に表示される視覚効果と、メディア装置106(すなわち、ステレオシステム110)から出力される音声とを同期させるために利用されてよい。オーディオ再生と同期される視覚効果は、音楽の「ビート」と同期される視覚効果を提供する様々な美術的「視覚化」など、様々な形態を取ってよい。
【0037】
パケットシーケンスおよびタイムスタンプの情報の他の利用法は、メディア装置106が、再生を停止してその時点までに受信したデータすべてを破棄する命令を受信した場合に関連する。かかる場合には、メディア装置106によるバッファリングは、破棄されるパケットが識別されることを必要とし、それは、シーケンスおよびタイムスタンプの情報を用いると最も容易に実現される。
【0038】
RTPパケットのデータペイロードは、メディア装置106によって再生されるオーディオ情報を含む。好ましい実施形態では、メディアファイルは、例えば、MP3(Motion Picture Expert’s Group Layer 3)、AAC(Advanced Audio Coding a/k/a MPEG-4 audio)、WMA(Windows(登録商標) Media Audio)など、1または複数フォーマットでパーソナルコンピュータ104に格納されてよい。パーソナルコンピュータ104で実行されているメディアソフトウェアは、これら様々なオーディオフォーマットを復号するため、メディア装置106が、複数のフォーマットのためのデコーダを備える必要はない。これにより、メディア装置106のハードウェアの性能要件も低減される。パーソナルコンピュータ104で復号を行うことのさらなる利点は、例えば、トラックの間でのクロスフェーディング、音量の制御、イコライゼーション、および/または、その他のオーディオ効果など、様々な効果をオーディオストリームに適用できる点である。メディア装置106がそれらを適用する場合には、例えば、必要な計算資源の点から、これらの効果の多くは、適用が困難または不可能になる。
【0039】
一実施形態では、復号されたオーディオデータは、メディア装置106に伝送される前に、パーソナルコンピュータ104によって圧縮される。この圧縮は、最大のオーディオ忠実度を提供するために、無損失の圧縮アルゴリズムを用いて実現されることが多い。適切な圧縮手段の1つとして、Apple Lossless Encoderが挙げられ、それは、AppleのiTunes(登録商標)ソフトウェアと連携して利用可能である。メディア装置106は、用いられる圧縮コーデックのためのデコーダを必要とする。また、パーソナルコンピュータ104からメディア装置106に送信されるデータストリームは、暗号化されることが好ましい。適切な形式の暗号化の1つとして、上述したように決定される事前定義された鍵を用いるAESが挙げられる。
【0040】
図2は、本発明の一実施形態に従って、携帯型メディアプレーヤ200を示す概略機能ブロック図である。メディアプレーヤ200は、例えば、図1に示した電池式の携帯型マルチメディアプレーヤ102としての利用に適している。メディアプレーヤ200は、メディアプレーヤ200の動作全体を制御するためのマイクロプロセッサまたは制御部に関連するプロセッサ202を備える。メディアプレーヤ200は、メディアアセットに関連するメディアデータをファイルシステム204およびキャッシュ206に格納する。ファイルシステム204は、通例、1または複数の記憶ディスクである。ファイルシステム204は、通例、大容量の記憶能力をメディアプレーヤ200に提供する。しかしながら、ファイルシステム204へのアクセス時間は比較的遅いため、メディアプレーヤ200は、さらに、キャッシュ206を備えてもよい。キャッシュ206は、例えば、半導体メモリによって実現されるランダムアクセスメモリ(RAM)である。キャッシュ206への相対アクセス時間は、ファイルシステム204よりも大幅に短い。しかしながら、キャッシュ206は、ファイルシステム204のような大容量の記憶能力を持たない。さらに、ファイルシステム204は、動作時に、キャッシュ206よりも多くの電力を消費する。電力消費は、メディアプレーヤ200が電池(図示せず)によって電力を供給される携帯型メディアプレーヤである場合には、特に重要である。メディアプレーヤ200は、さらに、RAM220と、読み出し専用メモリ(ROM)222とを備える。ROM222は、実行されるプログラム、ユーティリティ、または、処理を、不揮発的に格納できる。RAM220は、キャッシュ206用などの揮発性のデータ記憶を提供する。
【0041】
メディアプレーヤ200は、さらに、メディアプレーヤ200のユーザが、メディアプレーヤ200とやり取りすることを可能にするユーザ入力デバイス208を備える。例えば、ユーザ入力デバイス208は、ボタン、キーパッド、ダイヤルなど、様々な形態を取りうる。さらに、メディアプレーヤ200は、ユーザに対して情報を表示するために、プロセッサ202によって制御可能なディスプレイ210(スクリーンディスプレイ)を備える。データバス224は、少なくとも、ファイルシステム204、キャッシュ206、および、プロセッサ202の間のデータ転送を容易にすることができる。メディアプレーヤ200は、さらに、データリンク218に接続するバスインターフェース216を備える。データリンク218は、メディアプレーヤ200が無線接続を介してホストコンピュータに接続することを可能にする。
【0042】
一実施形態では、メディアプレーヤ200は、複数のメディアアセット(例えば、曲)をファイルシステム204に格納するよう機能する。ユーザが、メディアプレーヤ200に特定のメディアアイテムを再生させたい場合、利用可能なメディアアセットのリストが、ディスプレイ210に表示される。次いで、ユーザ入力デバイス208を用いて、ユーザは、利用可能なメディアアセットの1つを選択できる。プロセッサ202は、特定のメディアアイテムの選択を受信すると、特定のメディアアイテムのためのメディアデータ(例えば、オーディオファイル)をコーダ/デコーダ(コーデック)212に提供する。次いで、コーデック212は、スピーカ214のためのアナログ出力信号を生成する。スピーカ214は、メディアプレーヤ200の内部のスピーカであってもよいし、メディアプレーヤ200の外部のスピーカであってもよい。例えば、メディアプレーヤ200に接続したヘッドホンまたはイヤホンは、外部スピーカと見なされる。
【0043】
例えば、具体的な一実施形態では、利用可能なメディアアセットは、利用可能なメディアアセットに対して適切な、選択された数および種類の分類に基づいて、階層的に配列される。例えば、メディアプレーヤ200がMP3形式のメディアプレーヤである場合、利用可能なメディアアセットは、少なくとも部分的にファイルシステム204内に格納されたMP3ファイル(それぞれ、デジタルコード化された曲またはその他の音声に対応する)の形態を取る。利用可能なメディアアセット(すなわち、この例では曲)は、適切であると考えられる任意の方法で分類されてよい。一例では、曲は、第1レベルの音楽ジャンルのリスト、各ジャンルに関連する第2レベルのアーティストのリスト、第2レベルに挙げられた各アーティストについての第3レベルのアルバムのリスト、第3レベルに挙げられた各アルバムについての第4レベルの曲のリストなど、として階層的に配列されてよい。
【0044】
メディアプレーヤ200は、さらに、任意の選択されたデータをメディアプレーヤ200から任意の適切に構成された受信装置(例えば、無線ネットワークインターフェース114)に、無線ネットワークを介して無線で送信するよう構成された無線ネットワークインターフェース226を備える。図1に示した実施形態では、無線ネットワークインターフェース226は、例えば、IEEE 802.11bまたは802.11g規格に従った「WiFi」インターフェースの形態を取る。上記の規格の代わりに、または、上記の規格に加えて、他の無線ネットワーク規格を用いてもよい。かかる他のネットワーク規格としては、IEEE 802.11a規格またはBluetooth規格が挙げられる。
【0045】
一実施形態では、メディアプレーヤ200は、オーディオなどのメディアを処理するための携帯型コンピュータデバイスである。例えば、メディアプレーヤ200は、音楽プレーヤ(例えば、MP3プレーヤ)、ゲームプレーヤ、リモートコントローラ、携帯型の通信デバイスなどであってよい。これらのデバイスは、一般に、電池式であって携帯性が高く、ユーザが、音楽を聴く、ゲームまたはビデオを楽しむ、ビデオを記録する、写真を撮る、他の人と通信する、および/または、他のデバイスを制御することを可能にする。一実施形態では、メディアプレーヤ200は、ユーザのポケットまたは手の中に収まるサイズのハンドヘルドデバイスである。ハンドヘルドであることにより、メディアプレーヤ200は、比較的小さく、ユーザによる操作および利用が容易になっている。ポケットサイズであることにより、ユーザは、そのデバイスを直接運ぶ必要がないため、ユーザは、そのデバイスをほとんどの場所に持って行くことができる(例えば、携帯型コンピュータのように、大きくてかさばった、そして、しばしば重いデバイスを運ぶことによって制限されることがない)。さらに、そのデバイスは、ユーザの手によって操作されてよく、机の上のような作業面が必要ない。
【0046】
マルチメディアプレーヤ102は、パーソナルコンピュータ104に対して遠隔でアクセスおよび/または制御を行って、メディア装置106(すなわち、ステレオシステム110)にストリーミングされて再生されている音楽に任意の数の変更をもたらすために利用されてよい。かかる変更は、マルチメディアプレーヤ102のユーザの判断により、異なる曲またはプレイリストを選択すること、音量、低音域、高音域などを変更すること、を含む。
【0047】
図3は、本発明の一実施形態に従って、代表的なマルチメディアプレーヤ300を示す図であり、そのマルチメディアプレーヤ300は、図1に示したマルチメディアプレーヤ102としての利用に適しており、複数の入力ボタン302を有する。かかる入力ボタン302は、時計回りと反時計回りとのいずれの方向にも回転可能なホイールの形態の回転可能ダイヤル302−1の形態を取り、その中心には、押下イベントなどのユーザ入力イベントを受けるよう構成された押下可能な入力ボタン302−2を有する。他の入力ボタン302は、ユーザの提供する入力動作を受けるためにそれぞれ利用可能な入力ボタン302−3ないし302−6を含む。上述のボタンの各々は、特定の機能または一連の複数機能を実行するために、単独または任意の組み合わせで、プログラム、または、その他の設定をされてよい。例えば、必要に応じて、回転可能ダイヤル302−1は、順方向スクロールの機能をダイヤル302−1の時計回りの回転と関連付け、逆方向スクロールの機能を反時計回りの回転と関連付けるよう構成されてもよいし、その逆に構成されてもよい。他の状況では、ユーザは、押下可能なボタン302−2を押下する形態のユーザ提供の入力イベントと、時計回りの回転とを組み合わせた時に、連続的なスクロール動作ではなく、例えば、不連続で段階的に順方向スクロールを行うように、ダイヤル302−1を設定してもよい。このように、ユーザは、ボタン302の内の任意のボタンを(単独または組み合わせて)プログラムすることで、任意の機能を実行できる。
【0048】
マルチメディアプレーヤ300は、ダイヤル302−1および様々な入力ボタン302−2ないし302−6を利用するが、別の実施形態では、ダイヤル302−1に代えて、タッチパッド(好ましくは、円形動作での入力をサポートするタッチパッド)を用いてもよい。また、ボタン302−2ないし302−6は、他の位置に設けられてもよい。例えば、タッチパッドを用いる場合には、ボタン302−2ないし302−6は、タッチパッドの一部に関連させてもよいし、タッチパッドの外縁の周囲の外側に分散させてもよいし、タッチパッドの下方に設けてもよい。
【0049】
図4は、本発明の一実施形態に従って、ストリーミングされたデジタルメディアファイルに変更を加えるために、メディアサーバに遠隔でアクセスする処理を示すフローチャートである。処理400は、マルチメディアプレーヤが、後にメディアサーバに送信されるマルチメディアメタデータ要求を生成する(動作402)ことにより始まる。マルチメディアメタデータ要求に応答して、メディアサーバは、メディアサーバに格納された1または複数のメディアファイルに関連する要求されたメタデータの位置を特定する(動作404)。通例、マルチメディアメタデータ要求は、メディアサーバ上の利用可能なすべてのメディアアイテムのカタログに対する要求である。そのカタログは、通例、予め定められて、メディアサーバに格納されている。しかしながら、存在しない場合には、要求された時に、カタログが生成されてよい。要求されたカタログは、メディアサーバ上の利用可能なメディアアイテムすべてを含む必要はない。いずれにしても、所与のメディアアイテム(例えば、曲)について、メタデータは、要求された曲に対応する曲名、作者、トラックの長さなどを含んでよく、それらは、通例、関連するメディアファイルよりもサイズがはるかに小さい。メタデータが識別されると、メディアサーバは、マルチメディアメタデータ応答をマルチメディアプレーヤに送り返し(動作406)、その応答はそこに格納される。この例では、曲名、作者、または、その他の識別のための索引が、マルチメディアプレーヤに返され、後で取り出せるように格納される。
【0050】
適切なメタデータ(例えば、利用可能なメディアアイテムのカタログ)が、マルチメディアプレーヤに格納されると、マルチメディアプレーヤは、利用可能なメタデータ(または、その一部)を表示する(動作408)。この時点で、ユーザは、表示されたメタデータに関連付けられたメディアアイテムの内の任意のものを選択することができる(動作410)。例えば、ユーザは、再生すべき新しい曲を選択することができる。特定のメディアアイテムが選択されると、選択されたメディアアイテムに対応するメタデータと合致するマルチメディアファイル要求が、メディアプレーヤで生成されて、メディアサーバに送信される(動作412)。メディアファイル要求は、選択された曲をメディアサーバが一意的に識別するために必要な記述情報(例えば、メタデータ)を含んでいればよいことに注意されたい。曲データ自体は、メディアプレーヤからメディアサーバに、決して転送されることはなく、それにより、保護されたコンテンツに基づいて、あらゆる著作権侵害が防止される。実際に、マルチメディアプレーヤは、曲データを含まなくてもよい。さらに、メディアファイル要求は、小さいデータ転送(約数キロバイト)であるため、メディアファイル要求の生成と、マルチメディアプレーヤからメディアサーバへのメディアファイル要求の送信とに必要な電力量は、完全なメディアファイルを送信するのに必要な電力量よりも大幅に低減される。このように、ユーザは、マルチメディアプレーヤの電池の寿命に悪影響を与えることなく、メディアサーバによって、メディア装置(例えば、ステレオシステム)の遠隔制御を効果的に行うことができる。
【0051】
メディアサーバが、メディアファイル要求を受信すると、適切なメディアファイルが、メディアサーバから取り出され、無線ネットワークを介して、無線ネットワークインターフェースにより、メディア装置(ステレオ110など)に無線送信される。一部の例では、無線送信されるメディアファイルに、音量、高音域、低音域などを変更するなど、ステレオシステムを制御するための関連コマンドが付加される。
【0052】
図5A〜5Bは、本発明の一実施形態に従って、マルチメディアプレーヤ102、メディアサーバ104、および、メディア装置106の間でのデータの流れを示す図である。ユーザが、例えば、再生すべき新しい曲を選択するために、マルチメディアプレーヤ102とやり取りを行うと、マルチメディアプレーヤ102は、マルチメディアメタデータ要求502を生成し、次いで、その要求は、パーソナルコンピュータ104に送信される。マルチメディアメタデータ要求502に応答して、パーソナルコンピュータ104は、パーソナルコンピュータ104に格納された1または複数のメディアファイル106(例えば、オーディオトラック)に関連する要求されたメタデータの位置を特定する。通例、マルチメディアメタデータ要求502は、パーソナルコンピュータ104上の利用可能なすべてのメディアアイテムのカタログに対する要求である。そのカタログは、通例、予め定められて、パーソナルコンピュータ104に格納されている。しかしながら、存在しない場合には、要求された時に、カタログが生成されてもよい。要求されたカタログは、パーソナルコンピュータ104上の利用可能なメディアアイテムすべてを含む必要はない。いずれにしても、所与のメディアアイテム(例えば、曲)について、メタデータは、要求された曲に対応する曲名、作者、トラックの長さなどを含んでよく、それらは、通例、関連するメディアファイルよりもサイズがはるかに小さい。メタデータが識別されると、パーソナルコンピュータ104は、マルチメディアメタデータ応答504をマルチメディアプレーヤ102に送り返し、その応答はそこに格納される。この例では、曲名、作者、または、その他の識別のための索引が、マルチメディアプレーヤ102に返され、後で取り出せるように格納される。
【0053】
適切なメタデータ(例えば、利用可能なメディアアイテムのカタログ)がマルチメディアプレーヤ102に格納されると、ユーザは、格納済みのメタデータに関連するメディアアイテムの内の任意のものを、遠隔で再生するために選択できる。例えば、ユーザは、パーソナルコンピュータ104から以前に受信した格納済みのメタデータの少なくとも一部を表示できるGUI310を用いて、再生すべき新しい曲を選択できる。図5Bに示すように、特定のメディアアイテムが選択されると、選択されたメディアアイテムに対応するメタデータに合致したマルチメディアファイル要求602が、メディアプレーヤ102で生成される。次いで、マルチメディアファイル要求602は、パーソナルコンピュータ104に送信される。メディアファイル要求602は、選択された曲をパーソナルコンピュータ104が一意的に識別するために必要な記述情報(例えば、メタデータ)を含んでいればよいことに注意されたい。曲データ自体は、メディアプレーヤ102からパーソナルコンピュータ104に、決して転送されることはなく、それにより、保護されたコンテンツに基づいて、あらゆる著作権侵害が防止される。実際に、マルチメディアプレーヤ102は、曲データを含まなくてもよい。さらに、メディアファイル要求602は、小さいデータ転送(約数キロバイト)であるため、メディアファイル要求602の生成と、マルチメディアプレーヤ102からパーソナルコンピュータ104へのメディアファイル要求602の送信とに必要な電力量は、完全なメディアファイルを送信するのに必要な電力量よりも大幅に低減される。このように、ユーザは、マルチメディアプレーヤ102の電池の寿命に悪影響を与えることなく、パーソナルコンピュータ104によって、メディア装置(例えば、ステレオシステム110)の遠隔制御を効果的に行うことができる。
【0054】
パーソナルコンピュータ104が、メディアファイル要求602を受信すると、適切なメディアファイル604が、メディアファイル要求602に含まれる記述情報に基づいて、パーソナルコンピュータ104から取り出される。一実施形態では、適切なメディアファイル604は、ハードドライブ108から取り出され、無線ネットワークインターフェース116により、無線ネットワークを介して、無線ネットワークインターフェース114を経て、ステレオシステム110に無線で送信される。一部の例では、無線で送信されるメディアファイルに、音量、高音域、低音域などを変更するなど、ステレオシステム110を制御するための関連コマンドが付加される。
【0055】
一部の例では、マルチメディアプレーヤ102は、定期的に無線でパーソナルコンピュータ104に同期化される。同期化は、手動で開始されても自動的に開始されてもよい。同期化は、マルチメディアプレーヤ102とパーソナルコンピュータ104との間で、メタデータおよびメディアデータを同期させることができる。多くの場合、同期化は、利用可能なメタデータおよびメディアアイテムの一部のみを、パーソナルコンピュータ104からマルチメディアプレーヤ102(記憶容量が比較的小さい)に供給する。
【0056】
図6は、本発明の一実施形態に従って、同期化処理600を示すフローチャートである。同期化処理600は、例えば、図1に示したパーソナルコンピュータ104によって実行される。より具体的には、同期化処理600は、メディア管理アプリケーション(例えば、iTunesソフトウェア)によって実行される。
【0057】
同期化処理600は、最初に、メディアプレーヤ上のメディアデータベースからプレーヤメディア情報を読み出す(動作602)。次に、このプレーヤ情報は、ホストコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)上のメディアデータベースからの第1のメディアファイル情報と比較される(動作604)。かかる比較により、プレーヤ情報とホスト情報との間の差異に関する比較情報が生成される。次に、同期化処理600は、比較情報に基づいて、ホストコンピュータとメディアプレーヤとの間でコピーすべき1または複数のメディアアイテムを決定する(動作606)。例えば、メディアアイテム(例えば、曲のオーディオファイル)は、メディアアイテムの特徴または属性に関するメディアメタデータ(曲名、アルバム名、および/または、アーティスト名など)を用いて比較されてよい。その後、決定された1または複数のメディアアイテムはコピーされ、適切なメタデータが、対応するメディアデータベースに対して更新される。動作608が済むと、同期化処理600は完了して、終了する。
【0058】
一実施形態によると、プレーヤメディア情報とホストメディア情報との比較は、様々なメディアアイテムのメディア属性を用いて実行される。すなわち、メディアプレーヤ上のメディアアイテムと、ホストコンピュータ上のメディアアイテムとのメディア属性が十分に一致した場合に、それらのメディアアイテムを同じであると見なすことができる。メディア属性の例としては、曲名、アルバム、トラック、アーティスト、作曲家、および、ジャンルが挙げられる。これらの属性は、個々のメディアアイテムに特有のものである。さらに、他のメディア属性は、メディアアイテムの品質特性に関するものであってもよい。かかるメディア属性の例としては、ビットレート、サンプリングレート、イコライゼーションの設定、音量調整、総時間と、1または複数の関連する設定ファイルと、が挙げられる。したがって、一実施形態では、メディアプレーヤ上のメディアアイテムに関する上述のメディア属性が、ホストコンピュータ上のメディアアイテムに関する同じメディア属性と、すべて一致した場合には、さらなる属性または特徴によって、それらのメディアアイテムが互いの正確な複製ではないとされたとしても、異なるデバイスに格納された2つのメディアアイテムは、同じものであると見なすことができる。例えば、上述のメディア属性が一致する場合には、メディアアイテムを格納するそれぞれのファイルに関連する修正日が異なっていても、その修正日の差異は、ホストコンピュータからメディアプレーヤへのかかるメディアアイテムのコピーを引き起こさない。ただし、プログラム可能なボタンの設定ファイルが一致しない場合には、プログラム可能なボタンの設定ファイルのみ更新される。
【0059】
したがって、同期化処理のインテリジェンスにより、データ転送の量は、比較的低く、または、最小限になるように、適切に管理される。同期化処理700は、ホストコンピュータとメディアプレーヤとのメディアデータベースを利用するが、別の実施形態では、必要なホストメディア情報とプレーヤメディア情報とが、メディアアイテム自体から収集されてもよい。一実施例では、かかるメディア情報は、メディアアイテムを備えたメタデータから取得されてもよい。ただし、メディアデータベースを備えることにより、より効率的かつ迅速に、同期化を行うことができる。
【0060】
本発明は、いくつかの実施形態に関連して開示されているが、多くの変形例および変更例があることは、当業者にとって明らかである。例えば、この開示について、「コンピュータ」という用語は、特定の種類のデバイスや、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの組み合わせを意味するとは限らず、多目的の装置にも専用の装置にも限定されない。さらに、本発明は、特に、マルチメディア情報の出力または配信に関連して説明されているが、本明細書に開示した本発明の概念は、一般に、かかる情報の入力または収集にも適用可能である。このような変更例および変形例はすべて、添付の特許請求の範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルメディアファイルを格納するよう構成された携帯型マルチメディアプレーヤを利用して、デジタルメディアデータをメディア装置にストリーミングするよう構成されたメディアサーバに対する無線アクセスおよび/または制御を行う方法であって、
前記携帯型マルチメディアプレーヤと前記メディアサーバとをバインドする工程と、
信号を前記マルチメディアプレーヤから前記メディアサーバに無線で伝送する工程と、
受信した信号を用いて、無線インターフェースを介して、前記デジタルメディアデータを前記メディアサーバからメディア装置にストリーミングする工程と、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記携帯型マルチメディアプレーヤと前記メディアサーバとをバインドする工程は、
IEEE 1394準拠のコネクタを含む有線コネクタを介して、前記デジタルメディアプレーヤと前記メディアサーバとを同期化する工程を備える、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
前記デジタルメディアプレーヤによって、複数のユーザ選択可能なアイテムを有する最上位メニューを表示する工程と、
前記ユーザ選択可能なアイテムの内の特定の1アイテムを選択する工程と、
前記選択されたアイテムに基づいて前記信号を生成する工程と、
を備える、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、
前記選択されたアイテムは、前記デジタルメディアファイルの内の特定の1メディアファイルに関連付けられている、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記信号は、前記デジタルメディアファイルの内の前記特定の1メディアファイルに一意的に関連付けられたデジタルメディアファイルメタデータを含む、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記デジタルメディアファイルメタデータは、デジタルメディアファイルのタイトルを含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記メディアサーバは、パーソナルコンピュータを含むコンピュータデバイスである、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記メディア装置は、ホームオーディオシステムである、方法。
【請求項9】
リモートメディアサーバの無線制御に利用されるマルチメディアファイルメタデータを格納するよう構成された携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部であって、
無線ネットワークインターフェースと、
複数のユーザ選択可能なアイテムを有するユーザインターフェースを表示するよう構成されたディスプレイ装置と、
前記ユーザ選択可能なアイテムの内の1アイテムに対するユーザ選択に応答して、前記無線ネットワークインターフェースによって前記リモートメディアサーバに無線送信される信号を生成するプロセッサ部と、
を備え、
前記信号は、前記メディアサーバに格納されたマルチメディアファイルを特定するマルチメディアファイルメタデータを含み、前記メディアサーバは、前記信号に応答して、前記特定されたマルチメディアファイルにアクセスし、アクセスした後に、前記特定されたマルチメディアファイルをリモートメディア装置に無線送信する、携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部。
【請求項10】
請求項9に記載の携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部であって、さらに、
メインバスと、
前記メインバスに接続されたバスインターフェースと、
を備え、
前記バスインターフェースは、前記メディアサーバに格納された前記デジタルマルチメディアファイルに対応するデジタルマルチメディアファイルメタデータのカタログを有線伝送するためのデータパスを提供するデータリンクに、前記メインバスを接続するよう構成されている、携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部。
【請求項11】
請求項10に記載の携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部であって、さらに、
前記メインバスに接続され、前記メディアサーバから受信した前記デジタルマルチメディアファイルメタデータの前記カタログを格納するファイルシステムを備える、携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部。
【請求項12】
請求項11に記載の携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部であって、
前記携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部は、MP3プレーヤである、携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部。
【請求項13】
請求項9に記載の携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部であって、
前記メディアサーバは、パーソナルコンピュータを含むコンピュータデバイスである、携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部。
【請求項14】
請求項9に記載の携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部であって、
前記メディア装置は、ホームオーディオシステムである、携帯型デジタルマルチメディアプレーヤのリモートコントローラ部。
【請求項15】
携帯型マルチメディアプレーヤとパーソナルコンピュータとを利用して、リモートメディア装置の無線遠隔制御を実行する方法であって、
前記パーソナルコンピュータにおいて、前記マルチメディアプレーヤからのマルチメディアファイル指示を無線受信する工程と、
前記受信したマルチメディアファイル指示を用いて、前記パーソナルコンピュータに格納されたマルチメディアファイルを特定する工程と、
前記特定されたマルチメディアファイルにアクセスする工程と、
前記特定されたマルチメディアファイルを前記パーソナルコンピュータから前記リモートメディア装置に無線送信する工程と、
を備える、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、さらに、
前記特定されたマルチメディアファイルを再生するよう、前記リモートメディア装置に無線で指示を出す工程を備える、方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法であって、さらに、
前記パーソナルコンピュータに存在する複数のマルチメディアファイルに関するメタデータを、前記マルチメディアプレーヤに供給する工程を備える、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記供給する工程は、前記メタデータを前記マルチメディアプレーヤに無線送信することにより実行される、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記供給する工程は、前記マルチメディアファイルを前記マルチメディアプレーヤに供給しない、方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法であって、
前記マルチメディアファイルの各々のための前記メタデータは、少なくとも、記述情報と、一意的なマルチメディアファイル指示とを含む、方法。
【請求項21】
請求項17に記載の方法であって、
前記メタデータは、前記マルチメディアファイルに関連付けられた情報のカタログである、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−235471(P2012−235471A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−110931(P2012−110931)
【出願日】平成24年5月14日(2012.5.14)
【分割の表示】特願2008−547340(P2008−547340)の分割
【原出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】